JP6084569B2 - 3,4−ジヒドロイソキノリン誘導体の製造方法およびそれらの製造中間体 - Google Patents

3,4−ジヒドロイソキノリン誘導体の製造方法およびそれらの製造中間体 Download PDF

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Description

本発明は3,4−ジヒドロイソキノリン誘導体の製造方法およびそれらの製造中間体に関する。
農園芸用の作物の病害を防除する目的で、多数の薬剤が提案されている。例えば、一般式(1)
Figure 0006084569
(式中、R1およびR2は、それぞれ独立して、置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表し、或いは、R1とR2は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、置換されてもよい炭素数3〜10のシクロアルキル基を形成し、Xは、ハロゲン原子、置換されてよい炭素数1〜6のアルキル基、置換されてよい炭素数1〜6のアルコキシ基を表し、nは0〜4の整数を表し、Yはハロゲン原子、置換されてよい炭素数1〜6のアルキル基、置換されてよい炭素数1〜6のアルコキシ基を表し、mは0〜4の整数を表す。)で表される3,4−ジヒドロイソキノリン誘導体は、特許文献1では農園芸用殺菌剤として有用であることが開示されている。さらに、一般式(1)で表される化合物から誘導される化合物群も農園芸用殺菌剤として効果があり、該化合物は農園芸用殺菌剤の製造中間体ともなりうる(特許文献1、2)。そのため、該化合物を簡便かつ効率的に生産することは非常に重要な課題である。
特許文献1によると、一般式(1)で表される化合物は、3−シアノキノリン誘導体を出発原料にして、フェネチルアルコール誘導体あるいはスチレン誘導体と反応させることによって合成できることが開示されており、3−シアノキノリン誘導体が重要な原料となることが判る。
3−シアノキノリンに関する従来技術を調査すると、(I)3−ブロモキノリンとシアン化銅を250℃で反応する方法(非特許文献1)、(II)2−ジメトキシメチルアクリロニトリルとアニリンを反応させた後に塩化アルミニウムにて変換する方法(非特許文献2)、(III)4−ニトロキノリン−1−オキシドとシアン化カリウムを反応した後に、オキシ塩化リンにて塩素化し、さらにパラジウムを触媒として接触水素化を行う方法(非特許文献3)、(IV)3−ブロモキノリン、シアン化ナトリウム、よう化カリウム、よう化銅およびジメチルエチレンジアミンをトルエン中24時間反応させて変換する方法(特許文献3)、(V)アニリンと3,3−ジメトキシ−2−ホルミルプロピオニトリルのナトリウム塩を塩酸存在下で反応した後に、p−トルエンスルホン酸にて置換シアノキノリンに変換する方法(非特許文献4)などが挙げられる。
しかしながら、これらの方法は以下に示す問題点が挙げられる。(I)は250℃もの非常に高い反応温度を必要とする上に、毒性が高く廃棄上問題となるシアン化銅を使用する。(II)は合計収率が約4%であり生産性が悪い。(III)は毒性の高いシアン化カリウムを使用する上、高価なパラジウムを使用する接触水素化は収率が56%程度しかない。(IV)は廃棄上問題となる遷移金属や毒性の高いシアン化ナトリウムを使用する上、反応時間も長く効率的な方法とは言い難い。(V)は優れた方法であるが、アニリンの置換基はメトキシ基のような強い電子供与性基に限定される。一方、フッ素原子やメチル基で置換されたアニリンに加えて無置換のアニリンですら反応は進行せず、汎用性のある方法とは言い難い。
以上から判るように、従来の3−シアノキノリン誘導体を出発原料にした製造方法は、3−シアノキノリン自身の生産性や、限定された置換3−シアノキノリンしか入手できないといった問題点を抱えているために、その方法に変わる効率的な3,4−ジヒドロイソキノリン誘導体の製造方法が切望されていた。
国際公開第2005/70917号公報 国際公開第2011/77514号公報 国際公開第2004/13094号公報
ジャーナル オブ ザ アメリカン ケミカル ソサエティー(J.Am.Chem.Soc.)、第63巻、1553−1556頁(1941). ケミカル アンド ファーマシューティカル ブレティン(Chem.Pharm.Bull.)、第26巻、5号、1558−1569項(1978). ケミカル アンド ファーマシューティカル ブレティン(Chem.Pharm.Bull.)、第26巻、12号、3856−3862項(1978). テトラへドロン レターズ(Tetrahedron Lett.)、第39巻、4013−4016項(1998).
3,4−ジヒドロイソキノリン誘導体の効率的な製造方法、およびそれらに有用な製造中間体を提供することである。
前記課題を克服すべく鋭意検討を行った結果、新規なイソキノリニリデンマロンアルデヒド誘導体とアニリン誘導体を出発原料にして反応を行い、新規なフェニルイミノプロパナール誘導体に変換した後に、酸の存在下で環化することにより、3,4−ジヒドロイソキノリン誘導体が簡便かつ効率的に合成できることを見出した。驚くべきことに、置換されたアニリンでも同様に実施できるので、様々な種類の3,4−ジヒドロイソキノリン誘導体が提供可能となった。さらに驚くべきことには、新規なイソキノリニリデンマロンアルデヒド誘導体とアニリンを酸の存在下で反応させることにより、一挙に3,4−ジヒドロイソキノリン誘導体が合成でき、前記課題の有効な解決策となることが判った。また、1−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン誘導体をビルスマイヤー試薬と反応させて新規なイソキノリニルビナミジニウム塩誘導体を得た後に、加水分解を行うことにより、原料である該イソキノリニリデンマロンアルデヒド誘導体を、効率よく調製できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は
[1]
一般式(1)
Figure 0006084569

(式中、R1およびR2は、それぞれ独立して、置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表し、或いは、R1とR2は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、置換されてもよい炭素数3〜10のシクロアルキル基を形成し、Xは、ハロゲン原子、置換されてよい炭素数1〜6のアルキル基、置換されてよい炭素数1〜6のアルコキシ基を表し、nは0〜4の整数を表し、Yはハロゲン原子、置換されてよい炭素数1〜6のアルキル基、置換されてよい炭素数1〜6のアルコキシ基を表し、mは0〜4の整数を表す。)で表される化合物の製造方法であって、一般式(2)
Figure 0006084569

(式中、R1、R2、X、Y、nおよびmは前記と同義である。)で表される化合物を酸の存在下で反応させる製造方法であり、
[2]
R1およびR2がそれぞれ独立して、置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す、[1]に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法であり、
[3]
n=0を表す、[2]に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法であり、
[4]
一般式(2)で表される化合物を、一般式(3)
Figure 0006084569

(式中、R1、R2、Xおよびnは[1]と同義である。)で表される化合物と
一般式(4)
Figure 0006084569

(式中、Yおよびmは[1]と同義である。)で表される化合物とを反応させて得る、[1]に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法であり、
[5]
R1およびR2がそれぞれ独立して、置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す、[4]に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法であり、
[6]
n=0を表す、[5]に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法であり、
[7]
一般式(3)で表される化合物を、一般式(5)
Figure 0006084569

(式中、R1、R2、Xおよびnは[4]と同義であり、R3は炭素数1〜3のアルキル基を表す。)で表される化合物を含有する塩を加水分解させて得る、[4]に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法であり、
[8]
R1およびR2がそれぞれ独立して、置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す、[7]に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法であり、
[9]
n=0を表す、[8]に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法であり、
[10]
一般式(5)で表される化合物を含有する塩を、一般式(6)
Figure 0006084569

(式中、R1、R2、Xおよびnは[7]と同義である。)で表される化合物と、一般式(7)
Figure 0006084569

(式中、R3は[7]と同義であり、Zはハロゲン原子を表す。)で表される化合物を含有する塩を反応させて得る、[7]に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法であり、
[11]
R1およびR2がそれぞれ独立して、置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す、[10]に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法であり、
[12]
n=0を表す、[11]に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法であり、
[13]
一般式(1)
Figure 0006084569

(式中、R1およびR2は、それぞれ独立して、置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表し、或いは、R1とR2は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、置換されてもよい炭素数3〜10のシクロアルキル基を形成し、Xは、ハロゲン原子、置換されてよい炭素数1〜6のアルキル基、置換されてよい炭素数1〜6のアルコキシ基を表し、nは0〜4の整数を表し、Yはハロゲン原子、置換されてよい炭素数1〜6のアルキル基、置換されてよい炭素数1〜6のアルコキシ基を表し、mは0〜4の整数を表す。)で表される化合物の製造方法であって、一般式(3)
Figure 0006084569

(式中、R1、R2、Xおよびnは前記と同義である。)で表される化合物と一般式(4)
Figure 0006084569

(式中、Yおよびmは前記と同義である。)で表される化合物とを、酸の存在下で反応させる製造方法であり、
[14]
R1およびR2がそれぞれ独立して、置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す、[13]に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法であり、
[15]
n=0を表す、[14]に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法であり、
[16]
一般式(3)で表される化合物を、一般式(5)
Figure 0006084569

(式中、R1、R2、Xおよびnは[13]と同義であり、R3は炭素数1〜3のアルキル基を表す。)で表される化合物を含有する塩を加水分解させて得る、[13]に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法であり、
[17]
R1およびR2がそれぞれ独立して、置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す、[16]に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法であり、
[18]
n=0を表す、[17]に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法であり、
[19]
一般式(5)で表される化合物を含有する塩を、一般式(6)
Figure 0006084569

(式中、R1、R2、Xおよびnは[16]と同義である。)で表される化合物と、一般式(7)
Figure 0006084569

(式中、R3は[16]と同義であり、Zはハロゲン原子を表す。)で表される化合物を含有する塩とを反応させて得る、[16]に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法であり、
[20]
R1およびR2がそれぞれ独立して、置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す、[19]に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法であり、
[21]
n=0を表す、[20]に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法であり、
[22]
[4]に記載される、一般式(3)で表される化合物と一般式(4)で表される化合物とを反応させて一般式(2)で表される化合物を得ることを含む、一般式(2)で表される化合物の製造方法であり、
[23]
R1およびR2がそれぞれ独立して、置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す、[22]記載の一般式(2)で表される化合物の製造方法であり、
[24]
n=0を表す、[23]記載の一般式(2)で表される化合物の製造方法であり、
[25]
[7]に記載される、一般式(5)で表される化合物を含有する塩を加水分解して一般式(3)で表される化合物を得ることを含む、一般式(3)で表される化合物の製造方法であり、
[26]
R1およびR2がそれぞれ独立して、置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す、[25]に記載の一般式(3)で表される化合物の製造方法であり、
[27]
n=0を表す、[26]に記載の一般式(3)で表される化合物の製造方法であり、
[28]
[10]に記載される、一般式(6)で表される化合物と一般式(7)で表される化合物を含有する塩を反応させて、一般式(5)で表される化合物を含有する塩を得ることを含む、一般式(5)で表される化合物を含有する塩の製造方法であり、
[29]
R1およびR2がそれぞれ独立して、置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す、[28]に記載の一般式(5)で表される化合物を含有する塩の製造方法であり、
[30]
n=0を表す、[29]に記載の一般式(5)で表される化合物を含有する塩の製造方法であり、
[31]
[1]に記載される、一般式(2)で表される化合物であり、
[32]
R1およびR2がそれぞれ独立して、置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す、[31]に記載の一般式(2)で表される化合物であり、
[33]
n=0を表す、[32]に記載の一般式(2)で表される化合物であり、
[34]
[4]に記載される、一般式(3)で表される化合物であり、
[35]
R1およびR2がそれぞれ独立して、置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す、[34]に記載の一般式(3)で表される化合物であり、
[36]
n=0を表す、[35]に記載の一般式(3)で表される化合物であり、
[37]
[7]に記載される、一般式(5)で表される化合物を含有する塩であり、
[38]
R1およびR2がそれぞれ独立して、置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す、[37]に記載の一般式(5)で表される化合物を含有する塩であり、
[39]
n=0を表す、[38]に記載の一般式(5)で表される化合物を含有する塩である。
本発明によると、3,4−ジヒドロイソキノリン誘導体の新規で効率的な製造方法、およびそれらに有用な新規な製造中間体を提供することができる。また、目的とする化合物群を簡便な操作で効率よく製造できるために、工業的製造方法としても適している。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
以下、一般式(1)で表される化合物の説明をする。
一般式(1)中のR1およびR2は、それぞれ独立しており、同一もしくは異なっていても良い。
一般式(1)中のR1およびR2における置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基での置換基とは、ハロゲン原子および炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。ハロゲン原子は、フッ素、塩素、臭素、よう素である。炭素数1〜6のアルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブチロキシ基、イソブチロキシ基、s−ブチロキシ基、t−ブチロキシ基、ペントキシ基、イソペントキシ基、2−メチルブチロキシ基、ネオペントキシ基、1−エチルプロポキシ基、ヘキシルオキシ基、4−メチルペントキシ基、3−メチルペントキシ基、2−メチルペントキシ基、1−メチルペントキシ基、3,3−ジメチルブチロキシ基、2,2−ジメチルブチロキシ基、1,1−ジメチルブチロキシ基、1,2−ジメチルブチロキシ基、1,3−ジメチルブチロキシ基、2,3−ジメチルブチロキシ基、2−エチルブチロキシ基のような直鎖又は分岐のアルコキシ基を表す。好適には炭素数1〜4のアルコキシ基であり、さらに好ましくは、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基である。置換基の数は特に限定されることはなく、各置換基は、同一もしくは異なっていても良い。
一般式(1)中のR1およびR2における置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基でのアルキル基とは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、2−メチルブチル基、ネオペンチル基、1−エチルプロピル基、ヘキシル基、4−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、1−メチルペンチル基、3,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、2−エチルブチル基のような直鎖又は分岐のアルキル基を表す。好ましくは、炭素数1〜3のアルキル基であり、さらに好ましくは、メチル基またはエチル基である。
一般式(1)中のR1とR2がそれらに結合している炭素原子と一緒になって形成した置換されてもよい炭素数3〜10のシクロアルキル基での置換基とは、一般式(1)中のR1およびR2における置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基での置換基と同義である。置換基の数は特に限定されることはなく、各置換基は、同一もしくは異なっていても良い。
一般式(1)中のR1とR2がそれらに結合している炭素原子と一緒になって形成した置換されてもよい炭素数3〜10のシクロアルキル基でのシクロアルキル基とは、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、ノルボルニル基のような炭素数3〜10の単環又は複環シクロアルキル基である。好適にはシクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基であり、さらに好適にはシクロペンチル基である。
一般式(1)中のXにおけるハロゲン原子とは、フッ素、塩素、臭素、よう素である。
一般式(1)中のXにおける置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基とは、一般式(1)中のR1およびR2における置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基と同義である。
一般式(1)中のXにおける置換されてよい炭素数1〜6のアルコキシ基での置換基とは、ハロゲン原子であり、フッ素、塩素、臭素、よう素である。置換基の数は特に限定されることはなく、各置換基は、同一もしくは異なっていても良い。
一般式(1)中のXにおける置換されてよい炭素数1〜6のアルコキシ基でのアルコキシ基とは、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブチロキシ基、イソブチロキシ基、s−ブチロキシ基、t−ブチロキシ基、ペントキシ基、イソペントキシ基、2−メチルブチロキシ基、ネオペントキシ基、1−エチルプロポキシ基、ヘキシルオキシ基、4−メチルペントキシ基、3−メチルペントキシ基、2−メチルペントキシ基、1−メチルペントキシ基、3,3−ジメチルブチロキシ基、2,2−ジメチルブチロキシ基、1,1−ジメチルブチロキシ基、1,2−ジメチルブチロキシ基、1,3−ジメチルブチロキシ基、2,3−ジメチルブチロキシ基、2−エチルブチロキシ基のような直鎖又は分岐のアルコキシ基を表す。好適には炭素数1〜4のアルコキシ基であり、さらに好ましくは、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基である。
一般式(1)中のnは0〜4の整数である。
一般式(1)中のnが2以上のときは、Xは同一もしくは異なっていてもよい。
一般式(1)中のYにおけるハロゲン原子は、一般式(1)中のXにおけるハロゲン原子と同義である。
一般式(1)中のYにおける置換されてよい炭素数1〜6のアルキル基とは、一般式(1)中のXにおける置換されてよい炭素数1〜6のアルキル基と同義である。
一般式(1)中のYにおける置換されてよい炭素数1〜6のアルコキシ基とは、一般式(1)中のXにおける置換されてよい炭素数1〜6のアルコキシ基と同義である。
一般式(1)中のmは0〜4の整数である。
一般式(1)中のmが2以上のときは、Yは同一もしくは異なっていてもよい。
一般式(2)中のR1、R2、X、Y、nおよびmは、一般式(1)と同義である。
一般式(2)で表される化合物は、下記に示した異性体を含む。これらの異性体は、単独でも2種類以上の混合物でもよい。混合物の際、その混合比は問われることはない。
Figure 0006084569
以下、一般式(2)で表される化合物を一般式(1)で表される化合物に酸の存在下で変換する方法について説明する。
使用する酸は、無機酸と有機酸であり、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはない。無機酸としては、塩酸、硫酸、リン酸等が例示され、好ましくは、硫酸、リン酸である。有機酸としては、有機カルボン酸類、有機スルホン酸類が挙げられる。有機カルボン酸としては、トリフルオロ酢酸等が挙げられる。有機スルホン酸としては、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、クロロベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸等が例示できる。スルホン酸類に位置異性がある場合は、いずれの位置でも有効である。
使用する酸の当量は、1当量以上あれば特に限定されることはない。好ましくは、1当量以上3当量以下である。
反応に使用する溶媒は、反応が進行する限りにおいて限定されることはないが、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒や、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等のウレア系溶媒、ジクロロエタン、クロロホルム等の塩素系溶媒等が挙げられる。好ましくは、ベンゼン系溶媒である。単独、もしくは2種類以上を任意の割合で混合することが可能である。
反応に使用する溶媒量は、反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、一般式(2)で表される化合物に対して3重量倍以上50重量倍以下である。
反応温度は、反応が進行する限りにおいて限定されることはないが、通常、40℃以上200℃以下もしくは溶媒の沸点以下である。
反応中の水分に関しては、反応系から水を除去することにより、効率よく反応が進行する。この際は、常圧でも減圧でもよく、反応が進行する限りにおいて限定されるものではない。必要に応じて適宜設定すればよい。
反応の後処理について記載する。
反応終了後は一般式(1)で表される化合物は、酸と塩を形成する。塩の状態は、一般式(1)で表される化合物に対して、1対の酸もしくは2対の酸、あるいは1対と2対の酸の混合物である。混合物の際、その混合比は問われることはない。
一般式(1)で表される化合物の塩が析出している場合は、濾取することによって目的物を得ることができる。また、濾過操作を行う際には、反応混合物に溶媒を追加することも可能である。使用する溶媒は、水、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒や、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン系溶媒等が例示されるが、これらに限定されるものではない。
こうして得られた一般式(1)で表される化合物の塩は、必要に応じて、適当な溶媒にて、洗浄、再沈殿や再結晶を行うことができる。使用する溶媒は、水、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒や、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン系溶媒等が例示されるが、目的とする操作が可能であれば特に制限されることはない。また、これらの溶媒は、単独、もしくは2種類以上を任意の割合で混合して使用することができる。
一般式(1)で表される化合物の塩は、アルカリ水溶液によりフリーの一般式(1)で表される化合物に変換することもできる。使用するアルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、アンモニア等を水に溶解したものである。この際、水、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒や、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン系溶媒等を加えておくことも可能である。これらの溶媒は、単独、または、2種類以上を任意の割合で混合して使用することができる。また、脱塩後に分液が可能な状態であるならば、そのまま分液することも可能である。分液の回数は特に制限を設けるものではない。分液後に溶媒を留去して、目的とする一般式(1)で表される化合物を得ることができる。溶媒を留去する際には、予め硫酸ナトリウムや硫酸マグネシウム等の乾燥剤で水を除くことが可能であるが、必須ではない。その他、フリーの一般式(1)で表される化合物が析出する場合は、濾取することができる。
こうして得られたフリーの一般式(1)で表される化合物は、さらに、適当な溶媒にて、洗浄、再沈殿や再結晶によって精製することができる。使用する溶媒は、水、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒や、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン系溶媒等であり、単独、もしくは2種類以上を任意の割合で混合して使用することが可能である。また、カラムクロマトグラフィーによる精製も可能である。目的とする純度に合わせて、適宜設定することが可能である。
また、反応終了後に、一般式(1)で表される化合物の析出状況に拘わらず、アルカリ水溶液を加えて、分液操作をすることが可能である。使用するアルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等を水に溶解したものである。また、分液操作を円滑にするために、適当な溶媒を追加することも可能である。追加する溶媒としては、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒や、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン系溶媒等が例示される。こうして得られた一般式(1)で表される化合物を含む溶液は、必要に応じて、前記したアルカリ水溶液や水を用いて、分液操作を繰り返すことも可能である。
一般式(1)で表される化合物を抽出した溶液は、溶媒を留去して、目的とする一般式(1)で表される化合物を得ることができる。溶媒を留去する際には、予め硫酸ナトリウムや硫酸マグネシウム等の乾燥剤で水を除くことが可能であるが、必須ではない。こうして得られた一般式(1)で表される化合物は、前記した方法と同様に、適当な溶媒にて、洗浄、再沈殿、再結晶、カラムクロマトグラフィーにて精製することができる。
以下、一般式(3)で表される化合物と一般式(4)で表される化合物とを反応させて、一般式(2)で表される化合物を得る方法について説明する。
一般式(3)中のR1、R2、Xおよびnは、一般式(1)中のR1、R2、Xおよびnと同義である。
一般式(3)で表される化合物は下記に示した異性体を含む。これらの異性体は、単独でも2種以上の混合物でもよい。混合物の際、その混合比は問われることはない。
Figure 0006084569
一般式(4)中のYおよびmは、一般式(1)中のYおよびmと同義である。
一般式(4)で表される化合物は、市販品として入手できる。
反応に使用する一般式(4)で表される化合物の量は、一般式(3)で表される化合物に対して1当量以上あればよく、目的とする反応が進行する限りにおいて、特に制限されることはない。好ましくは、1当量以上3当量以下である。
反応に溶媒を使用することができるが、必ずしも必須ではない。
反応に使用する溶媒は、反応が進行する限りにおいて限定されることはないが、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒や、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等のウレア系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等の塩素系溶媒等が挙げられる。好ましくは、ベンゼン系溶媒である。
反応に使用する溶媒量は、反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、一般式(3)で表される化合物に対して3重量倍以上50重量倍以下である。
反応を行う際の温度は、反応が進行する限りにおいて限定されることはないが、通常、40℃以上150℃以下もしくは溶媒の沸点以下である。
反応中の水分に関しては、反応系から水を除去することにより、効率よく反応が進行する。この際は、常圧でも減圧でもよく、反応が進行する限りにおいて限定されるものではない。必要に応じて適宜設定すればよい。
反応の後処理について記載する。
反応終了後に、一般式(2)で表される化合物が析出する場合は、そのまま濾取して単離することが可能である。また、単離することなく、次工程にそのまま使用することも可能である。さらには、溶媒留去した後に次工程に使用することができる。
反応終了後に、生成した一般式(2)で表される化合物が分解しない限りにおいて、分液操作をすることも可能であるが、必須ではない。
得られた一般式(2)で表される化合物は、適当な溶媒にて、洗浄、再沈殿もしくは再結晶を行うことができる。使用する溶媒としては、水、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒や、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン系溶媒等であり、単独、もしくは2種類以上を任意の割合で混合して使用することが可能である。また、カラムクロマトグラフィーによる精製も可能である。目的とする純度に合わせて、適宜設定することが可能である。
こうして得られた一般式(2)で表される化合物は、前記した酸の存在下で反応させる方法により、一般式(1)で表される化合物に変換することが可能である。
以下、一般式(5)で表される化合物を含有する塩を加水分解することによって、一般式(3)で表される化合物を得る方法について説明する。
一般式(5)中、R1、R2、Xおよびnは、一般式(1)中のR1、R2、Xおよびnと同義である。
一般式(5)中、R3の炭素数1〜3のアルキル基とは、メチル基、エチル基、プロピル基およびイソプロピル基を表す。好ましくは、メチル基である。
一般式(5)で表される化合物を含有する塩としては、一般式(5)で表される化合物と塩化物イオン、臭化物イオン、よう化物イオン、ジクロロリン酸イオン、過塩素酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン等のアニオンとの塩を挙げることができる。反応が進行する限りにおいて、アニオンの種類は特に限定されることはない。
一般式(5)で表される化合物は下記に示した異性体を含む。これらの異性体は、単独でも2種混合物でもよい。混合物の際、その混合比は問われることはない。
Figure 0006084569
反応を行う際には水が必須である。また、水を溶媒として反応を行うことができる。
使用する水の量は、一般式(5)で表される化合物に対して、2当量以上あれば特に制限されることはない。通常、過剰に使用して、一般式(5)で表される化合物に対して2重量倍以上50重量倍以下である。
反応を行う際には、中性からアルカリ性が好ましい。アルカリ性にする際には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の無機塩基を使用することができる。これらの使用量は、水層がアルカリ性になるような量を適宜設定すればよい。
反応を行う際には、溶媒を使用することができる。使用する溶媒としては、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒や、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン系溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、単独、または、2種類以上を任意の割合で混合して使用することができる。反応状態は、反応が進行する限りにおいて限定されることはないが、単層でも2層に分離してもよい。
使用する溶媒量は、通常、一般式(5)で表される化合物を含有する塩に対して2重量倍以上50重量倍以下である。
反応温度は、通常、−10℃以上150℃以下もしくは溶媒の沸点以下である。好ましくは、20℃以上120℃以下もしくは溶媒の沸点以下である。
反応を行う際に生じるジアルキルアミン((R3)NH)を、反応系から除外することによって、効率よく反応を進行させることができる。
反応を行う際の圧力は、常圧でもよく、また、ジアルキルアミンが効率的に除去できるように減圧下で行うことも可能である。
反応後処理について記載する。
反応終了後、有機層と水層が分離した状態ならば分液操作をすることができる。この際、溶媒を追加することもできる。追加する溶媒は、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒や、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン系溶媒等が例示される。また、水単独で反応を実施した際にも、前記した追加溶媒を使用して、分液操作をおこなうことができる。溶媒は、単独で使用してもよく、2種類以上を任意の割合で混合して使用することができる。また、目的とする純度に応じて分液操作を繰り返すことができる。
こうして得られた溶媒中の一般式(3)で表される化合物は、特に精製することなく、そのまま使用することができ、また、溶媒留去した後に使用することが可能である。溶媒を留去する際には、予め、硫酸ナトリウムや硫酸マグネシウム等の乾燥剤で水を除くことが可能であるが、必須ではない。また、必要であれば、適当な溶媒を用いて、洗浄、再沈殿や再結晶にて精製することも可能である。使用する溶媒は、水、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒や、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン系溶媒等であり、単独、もしくは2種類以上を任意の割合で混合して使用することが可能である。また、カラムクロマトグラフィーによる精製も可能である。目的とする純度に合わせて、適宜設定すればよい。
以上のようにして得られた一般式(3)で表される化合物は、前記した一般式(4)で表される化合物と反応させた後に、一般式(2)で表される化合物を得て、さらに酸条件で反応することにより、一般式(1)で表される化合物に変換することが可能である。
以下、一般式(6)で表される化合物と一般式(7)で表される化合物を含有する塩とを反応させて、一般式(5)で表される化合物を含有する塩を得ることを含む、一般式(5)で表される化合物を含有する塩の製造方法について説明する。
一般式(6)中、R1、R2、Xおよびnは、一般式(1)中のR1、R2、Xおよびnと同義である。
一般式(6)で表される化合物は、例えば、国際公開第2003/64389号公報や国際公開第2001/16275号公報を参照にして調製することができる。
一般式(7)中のR3は、一般式(5)のR3と同義である。
一般式(7)で表される化合物は、N,N−ジメチルホルムアミド等のホルムアミド誘導体とハロゲン化剤から調製される。
使用されるハロゲン化剤は、オキサリルクロリド、ホスゲン、オキシ塩化リン、塩化チオニル等が例示されるが、これらに限定されるものではない。
一般式(7)で表される化合物を含有する塩としては、一般式(7)で表される化合物とハロゲン化剤に由来したアニオンとの塩を含む。例えば、ハロゲン化剤に由来したアニオンとして、塩化物イオンやジクロロリン酸イオン等のアニオンが例示される。
一般式(7)で表される化合物の使用量は、一般式(6)で表される化合物に対して2当量以上あればよく、好ましくは、2当量以上5当量以下である。
反応に溶媒を使用することができる。溶媒の具体例として、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒や、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等のウレア系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等の塩素系溶媒が挙げられ、単独、もしくは2種類以上を任意の割合で混合して使用することが可能である。
溶媒の使用量は、反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、一般式(6)で表される化合物に対して、3重量倍以上50重量倍以下である。
反応温度は、反応が進行する限りにおいてとくに限定されることはないが、−10℃以上150℃以下もしくは溶媒の沸点以下であり、好ましくは20℃以上120℃以下もしくは溶媒の沸点以下である。
反応方法としては、ホルムアミド誘導体とハロゲン化剤から一般式(7)で表される化合物を調製した後に一般式(6)で表される化合物を反応させる方法や、一般式()で表される化合物とホルムアミド誘導体を混合したものに対して、ハロゲン化剤を反応させる方法が挙げられる。目的とする反応が進行するかぎりにおいて限定されるものではなく、適宜設定することができる。
以下、反応後の後処理について述べる。
反応終了後は、水を加えることが可能である。中性もしくは酸性水溶液を加えた場合、一般式(5)で表される化合物が水層に存在する。また、アルカリ水溶液を加えた場合は一般式(3)で表される化合物への変換が起こることもある。
注水した後に水層が酸性である場合には、水と相溶しない溶媒にて分液することが可能である。使用する溶媒としては、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒や、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン系溶媒等が例示される。分液操作は必須ではなく、2層の状態のまま、次工程に移行することが可能である。
反応終了後に、一般式(5)で表される化合物の塩が析出する場合は濾取することによって単離可能である。また、溶媒留去をした後に、塩が析出するような溶媒を加えて単離してもよい。この際、溶媒留去は必須ではなく、反応混合物の状況で適宜判断すればよい。使用する溶媒としては、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒や、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン系溶媒等が例示される。
一般式(5)で表される化合物の塩は、過塩素酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン等で塩交換することによって単離することも可能である。
また、反応終了後は、そのまま次工程の反応を実施することが可能である。また、溶媒留去のみを施し、次工程に移行可能である。
こうして得られた一般式(5)で表される化合物を含有する塩は、前記した加水分解を経て一般式(3)で表される化合物に変換後、一般式(4)で表される化合物と反応させた後に一般式(2)で表される化合物を得て、さらに酸条件で反応することにより、一般式(1)で表される化合物に変換することが可能である。
以下に、一般式(3)で表される化合物と一般式(4)で表される化合物とを、酸の存在下で反応させて、一般式(1)で表される化合物に変換する方法について述べる。
前記の通り、一般式(3)で表される化合物と一般式(4)で表される化合物を反応させて一般式(2)で表される化合物を得た後に、酸を加えることによって一般式(1)で表される化合物に変換可能である。驚くべきことに、予め、酸の存在下で、一般式(3)で表される化合物と一般式(4)で表される化合物を反応させても、一般式(1)で表される化合物に変換できる。
反応に使用する一般式(4)で表される化合物の量は、一般式(3)で表される化合物に対して1当量以上あればよく、目的とする反応が進行する限りにおいて、特に制限されることはない。好ましくは、1当量以上3当量以下である。さらに好ましくは、1当量以上1.5当量以下である。
使用する酸は、無機酸と有機酸であり、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはない。無機酸としては、塩酸、硫酸、リン酸等が例示され、好ましくは、硫酸、リン酸である。有機酸としては、有機カルボン酸類、有機スルホン酸類が挙げられる。有機カルボン酸としては、トリフルオロ酢酸等が挙げられる。有機スルホン酸としては、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、クロロベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸等が例示できる。スルホン酸類に位置異性がある場合は、いずれの位置でも有効である。
使用する酸の当量は、1当量以上あれば特に限定されることはない。好ましくは、1当量以上3当量以下である。
試薬の装入方法は、酸と一般式(4)で表される化合物を混合した後に一般式(3)で表される化合物を加える方法や、また、一般式(3)で表される化合物と一般式(4)で表される化合物と酸を一挙に混合する方法でもよく、反応が進行する限りにおいて、その装入方法は限定されるものではない。
反応に使用する溶媒は、反応が進行する限りにおいて限定されることはないが、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒や、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等のウレア系溶媒、ジクロロエタン、クロロホルム等の塩素系溶媒等が挙げられる。好ましくは、ベンゼン系溶媒である。単独、もしくは2種類以上を任意の割合で混合することが可能である。
反応に使用する溶媒量は、反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、一般式(3)で表される化合物に対して3重量倍以上50重量倍以下である。
反応温度は、反応が進行する限りにおいて限定されることはないが、通常、40℃以上200℃以下もしくは溶媒の沸点以下である。
反応中の水分に関しては、反応系から水を除去することにより、効率よく反応が進行する。この際は、常圧でも減圧でもよく、反応が進行する限りにおいて限定されるものではない。必要に応じて適宜設定すればよい。
反応後の後処理に関しては、一般式(2)で表される化合物を一般式(1)で表される化合物に酸の存在下で変換する方法で説明した後処理方法と同様の操作で行うことが可能である。
前記した、一般式(5)で表される化合物を含有する塩を加水分解して得た一般式(3)で表される化合物は、さらに一般式(4)で表される化合物と酸の存在下で反応させて、一般式(1)で表される化合物に変換することが可能である。
前記した、一般式(6)で表される化合物と一般式(7)で表される化合物を含有する塩とを反応させて得られた一般式(5)で表される化合物を含有する塩は、加水分解して一般式(3)で表される化合物に変換した後に、さらに一般式(4)で表される化合物と酸の存在下で反応させて、一般式(1)で表される化合物に変換することが可能である。
一般式(3)で表される化合物と一般式(4)で表される化合物とを反応させて一般式(2)で表される化合物を得る製造方法は新規反応であり、また、得られる一般式(2)で表される化合物も新規化合物である。以上より、本発明において、該新規反応と該新規物質が有用であることが判る。
一般式(5)で表される化合物を含有する塩を加水分解して一般式(3)で表される化合物を得る製造方法は新規反応であり、また、得られる一般式(3)で表される化合物も新規化合物である。以上より、本発明において、該新規反応と該新規物質が有用であることが判る。
一般式(6)で表される化合物と一般式(7)で表される化合物を含有する塩とを反応させて、一般式(5)で表される化合物を含有する塩を得る製造方法は新規であり、また、得られる一般式(5)で表される化合物を含有する塩も新規化合物である。以上より、本発明において、該新規反応と該新規物質が有用であることが判る。
以上に示した本発明によって、一般式(1)で表される3,4−ジヒドロイソキノリン誘導体の簡便かつ効率的な製造方法、および有用な新規製造中間体を提供することが可能になった。
以下に実施例により、本発明を更に詳細に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。N,N−ジメチルホルムアミドをDMF、1,3,3−トリメチル−3,4−ジヒドロイソキノリンを化合物(I)、N−(2−(3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)−3−(ジメチルアミノ)アリリデン)−N−メチルメタナミニウム クロリドを化合物(II)、2−(3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−イリデン)マロンアルデヒドを化合物(III)、2−(3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−イリデン)−3−(フェニルイミノ)プロパナールを化合物(IV)、3−(3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)キノリンを化合物(V)、p−トルエンスルホン酸をTsOH、m−キシレンスルホン酸をm−XySO3H、高速液体クロマトグラフィーをHPLCと称する。
[実施例1]化合物(III)の合成 その1
Figure 0006084569
DMF12.66gを装入したキシレン180mlを4℃まで冷却し、10℃以下でオキサリルクロリド21.98gを注意深く20分かけて滴下した。室温(26℃)で30分間撹拌した後に、化合物(I)10.00gを含むキシレン20mlを10分かけて滴下した。次いで80℃に昇温して同温で2時間撹拌した。室温(26℃)まで冷却し、水100mlを加えて十分に撹拌した後に、キシレン層と水層を分離して化合物(II)を含む水層を得た。
得られた化合物(II)を含む水層を30%水酸化ナトリウム32.3gに滴下して、95℃で2時間反応した。8℃まで冷却した後に濃塩酸45.76gを30℃以下で滴下した(pH≒3.5)。1時間撹拌した後に析出物を濾取して、化合物(III)を薄茶色固体として10.65g得た。
化合物(III)の物質データ
H −NMR (CDCl) δ: 12.12 (1H, br s), 9.79 (2H, s), 7.64 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.55 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.38 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.29 (1H, d, J = 7.6 Hz), 2.91 (2H, s), 1.32 (6H, s).
[実施例2]化合物(IV)の合成
Figure 0006084569
化合物(III)10.00gとアニリン4.06gを装入したトルエン100mlを、水を除去しながら還流下で10時間反応した。さらにアニリン2.03gを加えて、水を除去しながら還流下で4時間反応した。室温まで冷却した後に、ジエチルエーテルを加えて析出物を濾取した。化合物(IV)が黄色固体として9.41gで得られた。収率71%。
化合物(IV)の物質データ
H −NMR (CDCl) δ: 13.35 (1H, br s), 9.70 (1H, s), 9.02 (1H, br s), 7.60 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.50−7.48 (1H, m), 7.38−7.36 (3H, m), 7.29−7.28 (1H, m), 7.21−7.18 (3H, m), 2.89 (2H, s), 1.32 (6H, s).
[実施例3] 化合物(IV)を基質にした化合物(V)の合成 その1
Figure 0006084569
化合物(IV)120mgとp−トルエンスルホン酸1水和物74mgを装入したキシレン5mlを還流下で3時間反応した。反応終了後、飽和重曹水溶液と酢酸エチルを加えて分液した。分離した有機層に硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。次いで、硫酸ナトリウムを除去した後に、減圧下で溶媒留去をしてカラムクロマトグラフィーにて精製した。得られた化合物101mgは化合物(V)であった。収率90%。得られた化合物(V)は特許文献1に記載のH−NMRデータと一致した。
[実施例4] 化合物(IV)を基質にした化合物(V)の合成 その2
Figure 0006084569
化合物(IV)1.0gとm−キシレンスルホン酸1.9水和物0.72gを装入したキシレン10mlを、還流下で4時間反応した。得られた反応混合物をHPLCにて分析すると、化合物(V)が反応収率93.6%で生成していた。
[実施例5] 化合物(III)を基質にした化合物(V)の合成 その1
Figure 0006084569
実施例1で得られた化合物(III)10.65g、p−トルエンスルホン酸1水和物8.84g、及びアニリン4.33gを装入したキシレン213mlを、水を除去しながら還流下で4時間反応した。室温まで冷却した後に水酸化ナトリウム2.04gを含む水198gと酢酸エチル50mlを加えて50℃で撹拌した。次いで、有機層と水層を分離して有機層を減圧下で濃縮して化合物(V)を純度81.1%の赤茶色シロップとして13.00g(含量10.54g)得た。
本例からは、化合物(IV)を単離しなくても、化合物(III)から一挙に化合物(V)が合成できることが判る。
[実施例6] 化合物(III)を基質にした化合物(V)の合成 その2
メタンスルホン酸838mgを装入したキシレン溶液に、アニリン795μlと化合物(III)2.0gを加えて、水を除去しながら還流下で4時間反応した。得られた反応混合物をHPLCにて分析すると化合物(V)が反応収率89.5%で得られた。
[実施例7] 化合物(III)を基質にした化合物(V)の合成 その3
メタンスルホン酸をベンゼンスルホン酸にする以外は、実施例6と同様に反応を行った。得られた反応混合物をHPLCにて分析すると化合物(V)が反応収率96.4%で得られた。
[実施例8] 化合物(III)を基質にした化合物(V)の合成 その4
メタンスルホン酸をトリフルオロメタンスルホン酸にする以外は、実施例6と同様に反応を行った。得られた反応混合物をHPLCにて分析すると化合物(V)が反応収率82.6%で得られた。
[実施例9] 化合物(III)を基質にした化合物(V)の合成 その5
メタンスルホン酸を硫酸にする以外は、実施例6と同様に反応を行った。得られた反応混合物をHPLCにて分析すると化合物(V)が反応収率80.3%で得られた。
[実施例10] 化合物(III)を基質にした化合物(V)の合成 その6
メタンスルホン酸をp−クロロベンゼンスルホン酸にする以外は、実施例6と同様に反応を行った。得られた反応混合物をHPLCにて分析すると化合物(V)が反応収率96.0%で得られた。
[実施例11] 化合物(III)を基質にした化合物(V)の合成 その7
メタンスルホン酸を2−ナフタレンスルホン酸にする以外は、実施例6と同様に反応を行った。得られた反応混合物をHPLCにて分析すると化合物(V)が反応収率94.1%で得られた。
[実施例12] 化合物(III)を基質にした化合物(V)の合成 その8
メタンスルホン酸をりん酸にする以外は、実施例6と同様に反応を行った。得られた反応混合物をHPLCにて分析すると化合物(V)が反応収率64.6%で得られた。
[実施例13] 3−(3,3−ジメチル3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)−7−フルオロキノリンの合成
Figure 0006084569
化合物(III)0.23gと、p−トルエンスルホン酸1水和物0.19g、3−フルオロアニリン0.11gを装入したキシレン5mlを還流下で4.5時間反応した。反応終了後、酢酸エチルと飽和重曹水溶液を加えて分液し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムを除去した後に減圧下で溶媒を留去して、残渣をシリカゲルカラムにて精製し、標題の化合物を淡黄色固体として0.26g(単離収率86%)で得た。
表題化合物の物質データ
H −NMR (CDCl) δ: 9.11 (1H, d, J = 2.1 Hz), 8.38 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.88−7.87 (1H, m), 7.79 (1H, dd, J = 10.0, 2.4 Hz), 7.43−7.42 (1H, m), 7.39−7.37 (1H, m), 7.29−7.24 (2H, m), 7.19 (1H, d, J = 6.9 Hz), 2.87 (2H, s), 1.33 (6H, s).
[実施例14] 3−(3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)−7−メトキシキノリンの合成
Figure 0006084569
3−フルオロアニリンをm−アニシジンにする以外は、実施例13と同様にして反応を行った。表題の化合物を単離収率99%で得た。
表題化合物の物質データ
H −NMR (CDCl) δ: 9.03 (1H, d, J = 2.1 Hz), 8.30 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.75 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.48 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.42−7.41 (1H, m), 7.26−7.23 (4H, m), 3.98 (3H, s), 2.86 (2H, s), 1.32 (6H, s).
[実施例15] 7−ブロモ−3−(3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)キノリンの合成
Figure 0006084569
3−フルオロアニリンを3−ブロモアニリンにする以外は、実施例13と同様にして行った。表題の化合物を黄色ワックスとして単離収率63%で得た。
表題化合物の物質データ
H −NMR (CDCl) δ: 9.11 (1H, d, J = 2.1 Hz), 8.35 (2H, s), 7.74 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.67 (1H, dd, J = 8.9, 1.4 Hz), 7.43 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.29−7.24 (2H, m), 7.18 (1H, d, J = 7.6 Hz), 2.87 (2H, s), 1.33 (6H, s).
[実施例16] 6−ブロモ−3−(3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)キノリンの合成
Figure 0006084569
3−フルオロアニリンを4−ブロモアニリンにして、反応時間を4.5時間から9時間にする以外は実施例13と同様にして行った。表題の化合物を赤色ワックスとして単離収率54%で得た。
表題化合物の物質データ
H −NMR (CDCl) δ: 9.12 (1H, d, J = 2.1 Hz), 8.27 (1H, d, J = 2.1 Hz), 8.03−8.02 (2H, m), 7.82 (1H, dd, J = 8.9, 2.1 Hz), 7.43 (1H, td, J = 7.6, 1.4 Hz), 7.29−7.23 (2H, m), 7.17 (1H, d, J = 7.6 Hz), 2.87 (2H, s), 1.33 (6H, s).
[実施例17] 3−(3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)−5,7−ジメトキシキノリンの合成
Figure 0006084569
化合物(III)1.0g、3,5−ジメトキシアニリン0.67g、p−トルエンスルホン酸1水和物0.83gを含むキシレン20mlを還流下で30分間反応した。5%の水酸化ナトリウム水溶液と酢酸エチルを加えて分液して、得られた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムを除去した後に減圧下で溶媒を留去し、残渣にイソプロピルエーテルを加えて撹拌した。析出物を濾取して、表題の化合物を白色固体として1.33gで得た。収率88%。
表題化合物の物質データ
H −NMR (CDCl) δ: 9.00 (1H, d, J = 2.1 Hz), 8.62 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.42−7.40 (1H, m), 7.25−7.24 (3H, m), 7.08 (1H, d, J = 2.1 Hz), 6.54 (1H, d, J = 2.1 Hz), 3.97 (3H, s), 3.96 (3H, s), 2.85 (2H, s), 1.32 (6H, s).
[実施例18] 3−(3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)−6,7−ジメチルキノリンの合成
Figure 0006084569
3−フルオロアニリンを3,4−ジメチルアニリンにする以外は、実施例13と同様にして行った。表題の化合物を黄色固体として単離収率96%で得た。
表題化合物の物質データ
H −NMR (CDCl) δ: 9.00 (1H, d, J = 2.1 Hz), 8.24 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.90 (1H, s), 7.59 (1H, s), 7.41 (1H, td, J = 7.2, 1.6 Hz), 7.27−7.18 (3H, m), 2.86 (2H, s), 2.50 (3H, s), 2.46 (3H, s), 1.32 (6H, s).
[実施例19] 3−(3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)−5,7−ジメチルキノリンの合成
Figure 0006084569
3−フルオロアニリンを3,5−ジメチルアニリンにする以外は、実施例13と同様にして行った。表題の化合物を橙色油状物質として単離収率94%で得た。
表題化合物の物質データ
H −NMR (CDCl) δ: 9.03 (1H, d, J = 2.1 Hz), 8.45 (1H, d, J = 1.4 Hz), 7.78 (1H, s), 7.41 (1H, td, J = 7.6, 1.4 Hz), 7.26−7.21 (4H, m), 2.87 (2H, s), 2.67 (3H, s), 2.55 (3H, s), 1.34 (6H, s).
[実施例20] 3−(3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)−8−メトキシキノリンの合成
Figure 0006084569
化合物(III)1.0g、p−トルエンスルホン酸1水和物、o−アニシジン0.55gを含むメシチレン20mlを還流下で8時間反応した。18%の塩酸を加えて50℃で加熱撹拌後、分液した。得られた水層を10%の水酸化ナトリウム溶液と酢酸エチルを加えて分液し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムを除去した後に減圧下で溶媒留去して、残渣をシリカゲルカラムにて精製した。表題の化合物を0.71gで得た。収率51%。
表題化合物の物質データ
H −NMR (CDCl) δ: 9.06 (1H, d, J = 2.1 Hz), 8.39 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.52−7.39 (3H, m), 7.27−7.26 (1H, m), 7.22 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.17 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.10 (1H, d, J = 7.6 Hz), 4.12 (3H, s), 2.87 (2H, s), 1.33 (6H, s).
[実施例21] 8−ブロモ−3−(3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)キノリンの合成
Figure 0006084569
o−アニシジンを2−ブロモアニリンにする以外は、実施例20と同様に反応を行った。表題の化合物を茶色油状物質として収率21%で得た。
表題化合物の物質データ
H −NMR (CDCl) δ: 9.20 (1H, d, J = 2.1 Hz), 8.43 (1H, d, J = 2.1 Hz), 8.09 (1H, dd, J = 7.6, 1.4 Hz), 7.87−7.85 (1H, m), 7.44−7.43 (2H, m), 7.27−7.20 (3H, m), 2.87 (2H, s), 1.33 (6H, s).
[実施例22] 化合物(III)の合成 その2
Figure 0006084569
DMF91.55gを含むキシレン910mlの溶液を2℃に冷却した後に、ホスゲン109.2gを30分かけて吹き込んだ。室温で30分撹拌した後に、化合物(I)70.0gを含むキシレン140mlを滴下した。次いで、90℃まで昇温して5時間撹拌した。45℃まで冷却した後に水595mlを加えて撹拌した。反応混合物をHPLCにて分析すると127.29gの化合物(II)が生成していた。(反応収率98.5%)
前記、反応混合物に水酸化ナトリウム71.63gを含む水286.52gを滴下して90℃で5時間撹拌した。30℃まで冷却した後に不溶物を除去後、分液した。得られたキシレン層をHPLCにて分析すると化合物(III)が82.57g含まれていた。(反応収率90.5%)
[実施例23] 化合物(II)の合成 その1
Figure 0006084569
DMF9.15gと化合物(I)7.0gを含むキシレン105mlに、ホスゲン9.99gを含むキシレン溶液を20分かけて滴下した。次いで90℃まで昇温し、同温で5時間反応した。45℃まで冷却した後に水119mlを滴下して、撹拌した。得られた反応混合物をHPLCにて観測すると、化合物(II)が12.41gで生成していた。反応収率(96.0%)
[実施例24] 化合物(II)の合成 その2
キシレンを酢酸ブチルにする以外は実施例23と同様に反応を行った。化合物(II)は反応収率93.2%で生成していた。
[実施例25] 化合物(V)の2p−トルエンスルホン酸塩の合成
Figure 0006084569
化合物(III)10.01g、アニリン4.28gおよびキシレン 100.39gを混合し、140℃で1時間撹拌した。この加熱溶液に、p−トルエンスルホン酸1水和物18.38gとキシレン50.69gを脱水しながら140℃に加熱して調製したp−トルエンスルホン酸のキシレン溶液を装入して、140℃で4時間撹拌した。反応終了後、70℃まで冷却し、反応液中にイソプロパノール39.35gを加え、85〜88℃で1時間還流した。室温まで冷却した後に析出した固体を濾取し、さらにキシレン71.95gで洗浄した。得られた固体を減圧乾燥し、表題の化合物25.78g(収率93.6%)を淡黄色固体として得た。
表題化合物の物質データ
融点235−236℃
H −NMR (DMSO−d6) δppm: 1.53 (6H, s), 2.29 (6H, s), 3.35 (2H, s), 7.12 (4H, dd, J = 0.6, 8.6 Hz), 7.47 (4H, dd, J = 0.6, 8.6 Hz), 7.53 (1H, td, J = 1.2, 8.0 Hz), 7.57 (1H, dd, J = 1.2, 8.0 Hz), 7.62 (1H, d, J = 7.3 Hz), 7.83 (1H, ddd, J = 1.2, 6.9, 8.3 Hz), 7.89 (1H, td, J = 1.2, 7.3 Hz), 8.04 (1H, ddd, J = 1.2, 6.9, 8.3 Hz), 8.23 (1H, d, J = 8.3 Hz), 8.25 (1H, d, J = 8.3 Hz), 8.92 (1H, d, J = 2.1 Hz), 9.14 (1H, d, J = 2.1 Hz), 13.25 (2H, brs).
[実施例26] 化合物(II)のヘキサフルオロリン
Figure 0006084569
DMF63.0gを5℃に冷却し、オキサリルクロリド16.12gを10℃以下に保ちながら滴下した。30分撹拌した後、化合物(I)10.0gを10℃以下に保ちながら滴下した。滴下終了後に70℃まで加熱して3時間撹拌した。この時HPLCで分析したところ、化合物(II)が98.5%の収率で生成していた。5℃まで冷却したヘキサフルオロリン酸カリウム(11.69g)の水溶液に、30℃まで冷却した反応液と5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液(34.6mL)を10℃以下に保ちながら同時に滴下した。得られた沈殿をろ過し、減圧下で乾燥した後に、12.60gの黄色固体を得た。(収率53.6%)
表題の化合物の物質データ
融点172−176℃
H−NMR (CDCl) δ: 7.73 (2H, s), 7.46 (1H, td, J = 7.2, 1.4 Hz), 7.41 (1H, t, J = 7.2 Hz), 7.34 (1H, dd, J = 7.6, 1.4 Hz), 7.24 (1H, d, J = 6.9 Hz), 3.35 (6H, s), 2.85 (6H, s), 2.77 (2H, s), 1.29 (6H, s) .
[実施例27]化合物(I)から化合物(V)までの合成
Figure 0006084569
DMF24.05gをキシレン223.17gと混合して1℃まで冷却した溶液に、塩化ホスホリル40.70gを10℃以下に保ちながら滴下し、30分撹拌した。これに、化合物(I)18.39gとキシレン34.33gの混合溶液を滴下した後に、90℃まで加熱した。90℃で20時間撹拌した後、2℃に冷却した20%水酸化ナトリウム水溶液240.64gに反応液を滴下した。次いで、減圧下(160−200mmHg)60℃まで昇温し、ディーンシュターク管を用いて、反応によって生成するジメチルアミン水溶液を除去しながら6時間撹拌した。反応液を室温まで冷却後、不溶物を濾過し、濾液を分液した。有機層をHPLCで分析したところ、89.5%の反応収率で化合物(III)が生成していることを確認した。得られた有機層にアニリン9.27gおよびキシレン40.83gを加えて140℃まで加熱し1時間撹拌した。これに対して、140℃で加熱撹拌して均一状態となったp−トルエンスルホン酸39.67gを装入したキシレン107.11gを滴下し、同温で3時間撹拌した。85℃まで冷却し、イソプロパノール87.0gを加えた後、1時間撹拌した。25℃まで冷却し2時間撹拌した後、固体を濾過した。得られた固体を乾燥し、化合物(V)の2p−トルエンスルホン酸塩を黄色固体として56.48g得た。(純度98.4%)
化合物(V)の2p−トルエンスルホン酸塩50.00gにクロロベンゼン491.82gおよび1.5%水酸化ナトリウム水溶液500gを加えて室温で1時間撹拌した。分液操作により得られた有機層を減圧下45℃で脱水して化合物(V)を含むクロロベンゼン溶液486.01gを得た。HPLCにて観測すると化合物(V)の含量は21.82gであった。
本発明によると、3,4−ジヒドロイソキノリン誘導体を簡便な操作で効率よく提供することが可能になった。さらに、本発明は工業的にも有利に生産できるために産業上の利用価値は高い。

Claims (39)

  1. 一般式(1)
    Figure 0006084569
    (式中、R1およびR2は、それぞれ独立して、置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表し、或いは、R1とR2は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、置換されてもよい炭素数3〜10のシクロアルキル基を形成し、Xは、ハロゲン原子、置換されてよい炭素数1〜6のアルキル基、置換されてよい炭素数1〜6のアルコキシ基を表し、nは0〜4の整数を表し、Yはハロゲン原子、置換されてよい炭素数1〜6のアルキル基、置換されてよい炭素数1〜6のアルコキシ基を表し、mは0〜4の整数を表す。)で表される化合物の製造方法であって、一般式(2)
    Figure 0006084569
    (式中、R1、R2、X、Y、nおよびmは前記と同義である。)で表される化合物を酸の存在下で反応させる製造方法。
  2. R1およびR2が、それぞれ独立して、置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す、請求項1に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法。
  3. n=0を表す、請求項2に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法。
  4. 一般式(2)で表される化合物を、一般式(3)
    Figure 0006084569
    (式中、R1、R2、Xおよびnは請求項1と同義である。)で表される化合物と
    一般式(4)
    Figure 0006084569
    (式中、Yおよびmは請求項1と同義である。)で表される化合物とを反応させて得る、請求項1に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法。
  5. R1およびR2がそれぞれ独立して、置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す、請求項4に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法。
  6. n=0を表す、請求項5に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法。
  7. 一般式(3)で表される化合物を、一般式(5)
    Figure 0006084569
    (式中、R1、R2、Xおよびnは請求項4と同義であり、R3は炭素数1〜3のアルキル基を表す。)で表される化合物を含有する塩を加水分解させて得る、請求項4に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法。
  8. R1およびR2がそれぞれ独立して、置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す、請求項7に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法。
  9. n=0を表す、請求項8に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法。
  10. 一般式(5)で表される化合物を含有する塩を、一般式(6)
    Figure 0006084569
    (式中、R1、R2、Xおよびnは請求項7と同義である。)で表される化合物と、一般式(7)
    Figure 0006084569
    (式中、R3は請求項7と同義であり、Zはハロゲン原子を表す。)で表される化合物を含有する塩とを反応させて得る、請求項7に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法。
  11. R1およびR2がそれぞれ独立して、置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す、請求項10に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法。
  12. n=0を表す、請求項11に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法。
  13. 一般式(1)
    Figure 0006084569
    (式中、R1およびR2は、それぞれ独立して、置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表し、或いは、R1とR2は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、置換されてもよい炭素数3〜10のシクロアルキル基を形成し、Xは、ハロゲン原子、置換されてよい炭素数1〜6のアルキル基、置換されてよい炭素数1〜6のアルコキシ基を表し、nは0〜4の整数を表し、Yはハロゲン原子、置換されてよい炭素数1〜6のアルキル基、置換されてよい炭素数1〜6のアルコキシ基を表し、mは0〜4の整数を表す。)で表される化合物の製造方法であって、一般式(3)
    Figure 0006084569
    (式中、R1、R2、Xおよびnは前記と同義である。)で表される化合物と一般式(4)
    Figure 0006084569
    (式中、Yおよびmは前記と同義である。)で表される化合物とを、酸の存在下で反応させる製造方法。
  14. R1およびR2がそれぞれ独立して、置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す、請求項13に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法。
  15. n=0を表す、請求項14に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法。
  16. 一般式(3)で表される化合物を、一般式(5)
    Figure 0006084569
    (式中、R1、R2、Xおよびnは請求項13と同義であり、R3は炭素数1〜3のアルキル基を表す。)で表される化合物を含有する塩を加水分解させて得る、請求項13に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法。
  17. R1およびR2がそれぞれ独立して、置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す、請求項16に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法。
  18. n=0を表す、請求項17に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法。
  19. 一般式(5)で表される化合物を含有する塩を、一般式(6)
    Figure 0006084569
    (式中、R1、R2、Xおよびnは請求項16と同義である。)で表される化合物と、一般式(7)
    Figure 0006084569
    (式中、R3は請求項16と同義であり、Zはハロゲン原子を表す。)で表される化合物を含有する塩とを反応させて得る、請求項16に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法。
  20. R1およびR2がそれぞれ独立して、置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す、請求項19に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法。
  21. n=0を表す、請求項20に記載の一般式(1)で表される化合物の製造方法。
  22. 請求項4に記載される、一般式(3)で表される化合物と一般式(4)で表される化合物とを反応させて一般式(2)で表される化合物を得ることを含む、一般式(2)で表される化合物の製造方法。
  23. R1およびR2がそれぞれ独立して、置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す、請求項22記載の一般式(2)で表される化合物の製造方法。
  24. n=0を表す、請求項23記載の一般式(2)で表される化合物の製造方法。
  25. 請求項7に記載される、一般式(5)で表される化合物を含有する塩を加水分解して一般式(3)で表される化合物を得ることを含む、一般式(3)で表される化合物の製造方法。
  26. R1およびR2がそれぞれ独立して、置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す、請求項25に記載の一般式(3)で表される化合物の製造方法。
  27. n=0を表す、請求項26に記載の一般式(3)で表される化合物の製造方法。
  28. 請求項10に記載される、一般式(6)で表される化合物と一般式(7)で表される化合物を含有する塩とを反応させて、一般式(5)で表される化合物を含有する塩を得ることを含む、一般式(5)で表される化合物を含有する塩の製造方法。
  29. R1およびR2がそれぞれ独立して、置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す、請求項28に記載の一般式(5)で表される化合物を含有する塩の製造方法。
  30. n=0を表す、請求項29に記載の一般式(5)で表される化合物を含有する塩の製造方法。
  31. 請求項1に記載される、一般式(2)で表される化合物。
  32. R1およびR2がそれぞれ独立して、置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す、請求項31に記載の一般式(2)で表される化合物。
  33. n=0を表す、請求項32に記載の一般式(2)で表される化合物。
  34. 請求項4に記載される、一般式(3)で表される化合物。
  35. R1およびR2がそれぞれ独立して、置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す、請求項34に記載の一般式(3)で表される化合物。
  36. n=0を表す、請求項35に記載の一般式(3)で表される化合物。
  37. 請求項7に記載される、一般式(5)で表される化合物を含有する塩。
  38. R1およびR2がそれぞれ独立して、置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す、請求項37記載の一般式(5)で表される化合物を含有する塩。
  39. n=0を表す、請求項38に記載の一般式(5)で表される化合物を含有する塩。
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