JP6083675B2 - 表示装置、光電変換デバイス用電極、光電変換デバイス及び光電変換デバイスの製造方法 - Google Patents

表示装置、光電変換デバイス用電極、光電変換デバイス及び光電変換デバイスの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、フレキシブル性を有する表示装置と、光電変換デバイスに用いられる光電変換デバイス用電極及びそれを用いた光電変換デバイス並びに光電変換デバイスの製造方法に関する。
光電変換デバイスは、電気エネルギーを光に変換するデバイス及び光を電気エネルギーに変換するデバイスである。前者の例としては発光素子を用いた表示装置などがあり、後者の例としては太陽電池などがある。
従来、表示装置として、有機EL(Electro Luminescence)を用いた単色又はカラーの有機EL表示装置、バックライト照明に白色のEL照明を用いた液晶表示装置などがある。有機EL表示装置には、ガラス基板又は透明プラスチック基板上に、画素毎に発光素子とTFTとを形成した所謂アクティブマトリックスタイプのものがある。このタイプでは、ガラス基板又は透明プラスチック基板上に順に、ITOの陽極、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層、金属の陰極を積層することにより、発光素子が形成されている。
太陽電池として、有機半導体を用いた有機薄膜太陽電池が知られている。有機薄膜太陽電池は簡易な成膜法により形成できるため、製造が容易で大量生産に適した太陽電池として注目されている。この有機薄膜太陽電池として、所謂バルクヘテロジャンクション構造やナノ相分離構造を有するものが種々提案されている。これらの構造ではp型有機半導体とn型有機半導体との接触界面を広く確保できるため、光電変換効率を向上できる。
このような有機薄膜太陽電池は、例えば正孔輸送材料及び電子輸送材料を各種の溶媒に溶解して材料含有液を調製し、電極表面に材料含有液を付着させ、付着させた材料からp型有機半導体やn型有機半導体を備えた光電変換層を形成することで製造されている。
例えば下記特許文献1には、基板の一方面上に、陽極、バルクヘテロジャンクション構造を有する光電変換層、陰極が順に積層された有機薄膜太陽電池が提案されている。この特許文献1では、酸化銀と還元剤からなる陰極と、陰極近傍に有機金属をドープした電子輸送層を塗布した積層構造とすることにより、低温で陰極が形成されるだけでなく、有機金属ドープ層と陰極との接合が改良されるとしている。
一方、製造が容易で大量生産に適した光電変換デバイスの電極として、導電性を有する線材を使用したものが知られている。例えば下記特許文献2には、金属線を織った網状電極体を光起電力体の表面上に接合することで光起電力素子等を製造する方法が提案されている。この特許文献2では、金属線を配線することで、印刷やリソグラフィー等を用いた配線に比べて線の細さと厚みとのアスペクト比を適切に調整できると共に、コストを低減でき、また網状に織ることで配線を高速化できるとされている。
特開2011−124468号公報 特開2006−165149号公報
しかしながら、従来の表示装置は構造が複雑であり、薄型化が困難である。有機EL表示装置のうち、ガラス基板を用いたタイプではフレキシブル性を有さず、プラスチック板などを用いたタイプではフレキシブルに限界がある。
バックライト照明としてEL照明を用いた液晶表示装置では、EL発光層を均一な膜として形成する必要があり、さらに、電極とEL発光層との界面の電気抵抗を低くするため、アルカリ金属が塗布されることもある。
アクティブマトリックスタイプでは、ドット落ちが生じる可能性がある。また、TFTをマトリックス状に配置する必要性から、インジウムなどの高価な金属を用いる必要がある。
従来の光電変換デバイスでは、pn接合となる領域を挟んで一対の電極を設ける必要があった。そのため、光照射側の電極は、光透過性がよく、かつ電気抵抗が小さいものが要求され、光照射側の電極は高価なレアメタルを蒸着やメッキにより形成する必要がある。それに伴いプロセス工程も複雑であった。また、従来の太陽電池は屈曲性がなく、曲面形状の部材表面に取り付ける場合には、細分化して取り付ける必要があった。
正孔輸送材料や電子輸送材料を含有する材料含有液を用いた従来の光電変換デバイスの製造方法では、電極を保持するために基板が使用されるなど電極の柔軟性を確保し難く、十分な柔軟性を有する光電変換デバイスが得られなかった。しかも電極間にp型有機半導体及びn型有機半導体を多数配置することで、接触界面を広くして光電変換の性能を確保するため、電極間に配置される有機半導体が不足したり不均一に配置されたりすると、その分光電変換の性能が低下していた。
さらに、従来の導電性を有する導電線材を使用した柔軟性のある電極では、複数の線材を配列した際、各線材の位置ずれ、撓み、歪み、変形等の配置の乱れが生じることが多かった。線材の配置の乱れが生じると、電極間の間隔がばらつき、電極間に配置されるp型有機半導体及びn型有機半導体の存在量やキャリアの移動距離が不均一になり、光電変換の性能が低下していた。
そこで、本発明では、簡単な構造でフレキシブル性の限界が少ない表示装置を提供することを第1の目的とする。
本発明の第2の目的は、電極材料として光透過性を要求しない、光電変換デバイス用電極構造とそれを用いた光電変換デバイスを提供することにある。
本発明の第3の目的は、光電変換の性能の確保しつつ柔軟性を有する光電変換デバイスを容易に製造できる製造方法を提供することである。
上記第1の目的を達成するために、本発明の表示装置は、有機EL材料からなる一つの発光層と、発光層の一方の面側に設けられた一方の線条電極群と、発光層の他方の面側に設けられた導電線材からなる他方の線条電極群と、を備え一方の線条電極群と他方の線条電極群とが距離を保って、一方の線条電極群と他方の線条電極群とが発光層に埋まるように設けられているか、又は一方の線条電極群と他方の線条電極群とが発光層から部分的にはみ出すように設けられており、一方の線条電極群が、横方向に延びた複数の導電線材を縦方向に間隔をおいて並べて構成され、他方の線条電極群が、縦方向に延びた複数の導電線材を横方向に間隔をおいて並べて構成されている。
本発明の表示装置は、各色に対応する有機EL材料からなる発光層が色毎に一層ずつ絶縁層を挟んで積層されており、発光層内で一方の面側に一方の線条電極群が設けられ、発光層内の他方の面側に他方の線条電極群が設けられ前記一方の線条電極群と他方の線条電極群とが距離を保って、一方の線条電極群と他方の線条電極群とが発光層に埋まるように設けられているか、又は一方の線条電極群と他方の線条電極群とが発光層から部分的にはみ出すように設けられており、一方の線条電極群が、横方向に延びた複数の導電線材を縦方向に間隔をおいて並べて構成され、他方の線条電極群が、縦方向に延びた複数の導電線材を横方向に間隔をおいて並べて構成されている。
好ましくは、一方の線条電極群において、横方向に延びる配置調整用の線材が導電線材同士の間に設けられ、該配置調整用の線材で導電線材同士の間隔を維持する。他方の線条電極群において、縦方向に延びる配置調整用の線材が導電線材同士の間に設けられ、該配置調整用の線材で該導電線材同士の間隔を維持する。
好ましくは、一方の線条電極群及び他方の線条電極群において、導電線材と配置調整用の線材との隙間が、導電線材の等価断面寸法と同じオーダーである。
好ましくは、一方の線条電極群において、任意の導電線材に電圧を印加する一方の切替制御部と、他方の線条電極群において任意の導電線材に電圧を印加する他方の切替制御部と、を備える。
上記第2の目的を達成する光電変換デバイス用電極は、光と電気エネルギーとを変換する光電変換層の両面に設けられる光電変換デバイス用電極であって、光電変換層の下面側で光電変換層に埋設して設けられる下側電極部と、光電変換層の上面側で光電変換層に埋設して設けられる上側電極部と、を備え、下側電極部と上側電極部とは、複数の縦線材と複数の横線材とを備え、縦線材は互いに距離を置いて設けられた複数の導電線材からなり、横線材は互いに距離を置いて設けられた複数の絶縁線材からなり、下側電極部及び上側電極部の一方がp型電極として機能し、下側電極部及び上側電極部の他方がn型電極として機能することを特徴としている。
上記第2の目的を達成する他の光電変換デバイス用電極は、光と電気エネルギーとを変換する光電変換層の両面に設けられる電極であって、光電変換層の下面側で光電変換層に埋設して設けられる下側電極部と、光電変換層の上面側で光電変換層に埋設して設けられる上側電極部と、下側電極部と上側電極部が所定の距離を置いて対向するよう下側電極部に対して上側電極部を支持する絶縁性の支持部と、を備え、下側電極部と上側電極部とは、複数の縦線材と複数の横線材とを備え、縦線材は互いに距離を置いて設けられた複数の導電線材からなり、横線材は互いに距離を置いて設けられた複数の絶縁線材からなり、下側電極部及び上側電極部の一方がp型電極として機能し、下側電極部及び上側電極部の他方がn型電極として機能することを特徴としている。
前記絶縁線材が上側電極部と下側電極部とを構成する導電線材同士の間に、少なくとも1本設けられてもよい。
上記第2の目的を達成する光電変換デバイスは、上記した光電子デバイス用電極に対して、P型電極上には正孔輸送材料でなるp層の有機半導体が設けられ、かつn型電極上には電子輸送材料でなるn層の有機半導体が設けられている。
上記第3の目的を達成するため、本発明法では、正孔輸送材料及び電子輸送材料のうちの少なくとも一方の材料を溶媒中に含有させた材料含有液を電極構造体に付着させ、電極構造体に付着させた材料から有機半導体を電極構造体に接した状態で形成する光電変換デバイスの製造方法において、複数の導電線材が導電線材の配置間隔を調整する配置調整用線材とともに一体化された電極部を複数有し、複数の電極部が対向配置された状態で支持線材により支持された電極構造体を準備し、配置調整用線材を溶解可能で支持線材を溶解不能な溶媒を用いて前記材料含有液を調製し、材料含有液を電極構造体に接触させることで、配置調整用線材を溶解すると共に少なくとも一方の材料を導電線材に付着させて有機半導体を形成することを特徴とする。
この光電変換デバイスの製造方法では、導電線材間に配置調整用線材を介在させることで、導電線材間を互いに所定間隔で離間させた電極構造体を準備することができる。
この製造方法では、正孔輸送材料及び電子輸送材料を含有した材料含有液を調製して電極構造体に接触させ、p型有機半導体を一部の導電線材に接続した状態で形成すると共に、n型有機半導体を他部の導電線材に接続した状態で形成するのが好ましい。
この製造方法では、材料含有液を電極構造体の片面側に付着させてもよい。
上記目的を達成する本発明の光電変換デバイスは、複数の導電線材を配置調整用線材とともに一体化した光電変換デバイス作製用の電極構造体であり、光電変換デバイス作製用の溶媒に対する配置調整用線材の溶解性が導電性材料より大きい構造体である。
本発明の表示装置によれば、発光層の一方の面側に一方の線状電極群を設け、発光層の他方の面側に他方の線状電極群を設けている。各線状電極群それ自体が樹脂成形シート又はフィルムとは異なって外力によって容易に湾曲など変形自在である。構造も極めて簡単であり、画素毎にTFTを設ける必要がない。
本発明の光電変換デバイス用電極によれば、光が入射する光電変換層の面に設ける電極が複数の光通過用の隙間を有することで、電極を透明電極で構成することが不要となり、透明電極のためのレアメタルを使用しなくて済む。そのため、光電変換デバイス用の電極はCuやAlなどの安価に入手可能な材料を使用することができる。また、光電変換デバイスは、電極が可撓性を有するネットで構成されているため、平面状に形成した後に、曲面状の表面に取り付けることができる。さらに、光電変換層の両面から光を取り込むことができるので、変換効率の向上を期待できる。
本発明の光電変換デバイスの製造方法によれば、複数の導電線材を配置調整用線材とともに一体的に連結した電極構造体を用いるので、柔軟性を有する導電線材であっても容易に配置できる。また、配置調整用線材により複数の導電線材の配置間隔を容易に調整できるとともに、その状態を製造時に安定して保持できる。そのため複数の導電線材の配置間隔のばらつきを防止して光電変換の性能を確保することができる。
そして、材料含有液を電極構造体に接触させることで配置調整用線材を溶解するので、得られた光電変換デバイスでは、配置調整用線材が配置されていた部位に材料含有液の正孔輸送材料や電子輸送材料を配置することができる。そのため導電線材間により多くの有機半導体を均一に配置でき、光電変換の性能を確保できる。
従って、光電変換の性能を確保しつつ柔軟性を有する光電変換デバイスを容易に製造することが可能である。
本発明の表示装置の第1実施形態に係る表示装置を模式的に示す図である。 図1に示す表示装置の表示部の断面を模式的に示す図である。 (A)は図2に示す表示部の一方の線条電極群を模式的に示す図であり、(B)は図2に示す表示部の他方の線条電極群を模式的に示す図である。 本発明の第2実施形態に係る表示装置の表示部の断面を模式的に示す図である。 図4に示す表示部における一方及び他方の線条電極群の一部の模式的斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る光電変換デバイスの断面図である。 図6に示す光電変換デバイスにおける電極構造の斜視図である。 図6に示す符号Aの領域の拡大図である。 本発明の第3実施形態の変形例に係る光電変換デバイスの断面図である。 本発明の第4実施形態における光電変換デバイスの製造方法で用いる電極構造体を模式的に示す斜視図である。 (a)及び(b)は本発明の第4実施形態における光電変換デバイスの製造工程の一部を説明するための断面図である。 本発明の第5実施形態に係る光電変換デバイスの断面図である。 図12に示す光電変換デバイスにおける電極構造の斜視図である。 図12において符号Aで示す領域の拡大図である。 本発明の第5実施形態に係る別の光電変換デバイスの断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明を幾つかの実施形態により詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1は本発明の第1実施形態に係る表示装置を模式的に示す図である。図2は図1に示す表示装置の表示部の断面を模式的に示す図であり、図3(A)は図2に示す表示部のうち一方の線条電極群を、図3(B)は表示部のうち他方の線条電極群を模式的に示す図である。
本発明の第1実施形態に係る表示装置1は、図1に示すように、表示部2及び制御部3を備えた光電変換デバイスの一例である。表示部2は、図2に示すように、有機EL材料からなる発光層61と、発光層61の一方の面側に設けた一方の線条電極群62と、発光層61内で他方の面上に設けた他方の線条電極群63と、を備える。表示部2においては、図2に示すように、発光層61の上下の各面に保護層を設けてもよい。
発光層61は、各種有機EL材料によって層状に形成されたものである。一方の線条電極群62と他方の線条電極群63とは、異なる面上にあって互いに交わらない位置、すなわちねじれた位置関係に存在する。
一方の線条電極群62は、発光層61の一方の面側に設けてある。一方の線条電極群62は、横方向に延びた導電線材62aを縦方向に間隔をおいて並べたものである。一方の線条電極群62において、横方向に延びた導電線材62a,62a同士の間に、横方向に延びた配置調整用の線材62bが配置されていてもよく、これら横方向に延びた線材62a,62bが縦方向に延びた配置調整用の線材62cによって編み込まれていてもよい。つまり、横方向に延びた導電線材62aと、同じく横方向に延びた配置調整用の線材62bとが、縦方向に間隔をおいて並べられており、これらが縦方向に延びた配置調整用の線材62bにより格子状に編み込みされることによって、一方の線条電極群62が構成されていてもよい。
他方の線条電極群63は、発光層61の他方の面側に設けてある。一方の線条電極群63は、縦方向に延びた導電線材63aを横方向に間隔をおいて並べたものである。他方の線条電極群63において、縦方向に延びた導電線材63a,63a同士の間に、縦方向に延びた配置調整用の線材63bが配置されていてもよく、これら縦方向に延びた線材63a,63bが横方向に延びた配置調整用の線材63cによって編み込まれていてもよい。つまり、縦方向に延びた導電線材63aと、同じく縦方向に延びた配置調整用の線材63bとが、横方向に間隔をおいて並べられており、これらが横方向に延びた配置調整用の線材63bにより格子状に編み込みされることによって、他方の線条電極群63が構成されていてもよい。
導電線材62a,63aは、断面円形、断面楕円形、断面扁平等の線条部材からなり、モノフィラメントでもマルチフィラメントでもよい。フィラメントは金属などでなる導線でもよい。また、モノフィラメント、マルチフィラメントの外周に対し金属がメッキ処理され、メッキ層がフィラメントの外周に形成されたものでもよい。金属としては抵抗率の低い銅が好ましいが別に他の金属でもよく、ステンレスなどでもよい。
配置調整用の線材62b,62c,63b,63cは、断面円形、断面楕円形、断面扁平等の線条部材からなっており、モノフィラメントでもマルチフィラメントでもよい。
配置調整用の線材62b,62c,63b,63cの素材は絶縁性の繊維がよい。液晶をドット状に点灯させるためである。もっとも、各種有機EL材料が硬化した状態で線材62a,63aが位置ずれしない場合には、配置調整用の線材62b,62c,63b,63cの素材として、有機溶媒等によって溶解する素材を用いてもよい。その場合には必ずしも絶縁性の繊維である必要はない。つまり、配置調整用の線材62b,62c,63b,63cの素材は、一方の線条電極群62、他方の線条電極群63に有機EL材料を塗布して硬化する際、塗布剤に含まれる有機溶媒によって溶解されるものであってもよい。
一方の線条電極群62及び他方の線条電極群63において、導電線材62a,63aと配置調整用の線材62b,63bとの隙間は、導電線材62a,63aの等価断面寸法と同じオーダーであってもよい。
例えば、導電線材62a,63aと配置調整用の線材62b,63bは10〜25μmの線径を有しており、導電線材62a,63aと配置調整用の線材62b,63bとの間の隙間は10〜25μmである。配置調整用の線材62c,63b同士の隙間は10〜25μmである。これらの数値は、各線材を編み込む前の値である。各線材を編み込んで有機EL材料を染み込ませた状態では、一方の線条電極群62の厚みは20〜30μmであり、他方の線条電極群63の厚みは20〜30μmである。一方の線条電極群62と他方の線条電極群63との間の最短距離は10〜30μm、特に10〜20μmである。発光層61の厚みは、例えば60〜90μmとなる。
本発明の実施形態では、各線材の紐状の太さが、これら線材で構成される網の目の大きさとほぼ同じ寸法であるか又は同じオーダーの寸法を有する。よって、配置調整用の線材62b,62c,63b,63cによって各線材同士の隙間が維持される。各線材については線径については均一なものがよいが、平均径に対して所定の範囲例えば80%〜120%の範囲であってもよい。これにより、導電線材62a同士、導電線材63a同士の間隔が一定に保たれることになる。
配置調整用の線材62b,62c,63b,63cは、有機EL材料が硬化するまで、導電線材62a同士の間隔、導電線材63a同士の間隔を維持するために設けられるものである。それゆえ、一方の線条電極群62、他方の線条電極群63に有機EL材料を塗布などして有機EL材料が硬化して発光層61が形成されれば、発光層61の厚みで一方の線条電極群62及び他方の線条電極群63の各導電線材62a,63aが保持される。なお、配置調整用の線材62b,62c,63b,63cは、有機溶媒によって全てが溶解する必要はなく、部分的に溶解せず残存してもよい。
配置調整用の線材62b,62c,63b,63cとしては、例えば、アクリル系繊維やビニル系繊維を用いることができ、この場合には、塗布剤にはトルエン、酢酸などの有機溶媒が含まれていればよい。有機溶剤は有機EL材料、硬化剤等に応じて適宜選択することができる。
図2において点線で示すように、一方の線条電極群62と他方の線条電極群63との距離を保つために、間隔保持用の支持部材64を設けるようにしてよい。支持部材64は非導電性、つまり絶縁性の線材からなり、例えばポリエチレンテレフタレートなどの有機溶媒によっては難溶融性の繊維からなる。これは、配置調整用の線材62b,62c,63b,63cとは異なり、有機EL材料を含む塗布剤などを一方の線条電極群62及び他方の線条電極群63に塗布したり染み込ませたりしたときに、溶融しないようにするためである。
制御部3は一方の切替制御部15a及び他方の切替制御部15bを備えている。一方の切替制御部15a及び他方の切替制御部15bの入力側には電圧供給部16が接続されており、出力側には一方の線条電極群62,他方の線条電極群63の各導電線材62a,63aの末端が接続されている。
本発明の第1実施形態に係る表示装置1では、発光層61の一方の面側において横に延びた導電線材62aが縦方向に並んで配置されており、発光層61の他方の面側において縦に延びた導電線材63aが横方向に並んで配置されている。
ここで、導電線材62aが発光層61の一方の面側に設けられているとは、例えば図2に示すように発光層61の上面側で発光層61内に埋まるように設けられている場合のみならず、発光層61の上面から部分的にはみ出している場合であってもよい。導電線材63aが発光層61の他方の面側に設けられているとは、例えば図2に示すように発光層61の下面側で発光層61内に埋まるように設けられている場合のみならず、発光層61の下面から部分的にはみ出している場合であってもよい。何れの場合においても、発光層61の上下何れか又は双方には、発光層61による光が出来るだけ透過する透明の保護層19が設けられる。発光層61の上面、下面から部分的にはみ出している場合には発光層61の上下面と共に保護層19によって被膜される。
本発明の第1実施形態に係る表示装置1では、一方の線条電極群62は、横に延びた導電線材62aと非導電性の線材62b,62cとが格子状に配置され、他方の線条電極群63は、縦に延びた導電線材63aと非導電性の線材63b,63bとが格子状に配置された構成である。よって、発光層61の中心軸を挟んで、線材62aと線材62bとが平面視においてあたかも交差するように並んで配置されている。なお、各線材の線径が非常に小さい場合に、横に延びた線材を横糸、縦に延びた線材を縦糸と呼んでもよい。
このような一方の線条電極群62、他方の線条電極群63は平面視で導電線材62a,63aが交差しており、線条電極群62,63は非導電性の線材62b,63bにより互い違いに配置されていることから、交互配列平面電極と呼ぶことができる。なお、非導電性の線材62b,63bの本数は1本に限らず、複数本であってもよい。
本発明の実施形態に係る表示装置1の表示部2は、上述したように交互配列平面電極を有する。従って、一方の切替制御部15aの各スイッチをONすることにより、ONしたスイッチに接続された導電線材62aに第1の電圧が印加される。他方の切替回制御部15bの各スイッチをONすることにより、ONしたスイッチに接続された導電線材63aに第2の電圧が印加される。よって、一方の線条電極群62において指定した導電線材62aと他方の線条電極群63において指定した導電線材63aとの間に一定の電圧を加えることができる。一定の電圧とは、第1の電圧と第2の電圧との差分であり、第1の電圧と第2の電圧の何れか一方が0Vであってもよい。
このように、表示部2には、画素毎にスイッチングのためのTFTを設ける必要がないため、表示部1自体が複雑な積層構造を有さない。また、本発明の実施形態では、縦方向と横方向にそれぞれ延びた各線材62a,62b,62c,63a,63b,63cと発光層61とからなっていることから、従来のように、ガラス基板を用いずまた薄いフィルムやシート上にITO膜を形成していないため、フィルム又はシートからITO膜が剥離することもない。また、フィルム又はシートそれ自体が有する剛性により湾曲が妨げられることもない。よって、本発明の第1実施形態に係る表示装置1の表示部2は湾曲などの変形が自在である。
本発明の第1実施形態では、導電線材62a,63aや配置調整用の線材62b,62c,63b,63cが発光層61の一方の面側と他方の面側とに存在する。これらの線材によってコントラストが向上し、いわゆるスモーク効果を生じる。従って、スモークフィルムと呼ばれる薄いグレーのフィルムを設ける必要がない。
〔第2実施形態〕
本発明の第2実施形態について説明する。図4は本発明の第2実施形態に係る表示装置の表示部の断面を模式的に示す図あり、図5は図4に示す表示部における一方及び他方の線条電極群の一部を模式的に示す斜視図である。本発明の第2実施形態に係る表示装置の表示部2は次のような構造を有する。すなわち、異なる色を発光する発光層21,31,41が積層されており、各発光層21,31,41の一方の面側には一方の線条電極群22,32,42が設けられ、各発光層21,31,41の他方の面側には他方の線条電極群23,33,43が設けられている。
一方の線条電極群22,32,42の各構成は図2に示す形態と同様であり、横方向に延びる導電性の線材22a,32a,42aと横方向に延びる配置調整用の線材22b,32b,42bとが縦方向に延びる配置調整用の線材22c,32c,42cによって編み込まれて網状に形成されている。
他方の線条電極群23,33,43の各構成も図2に示す形態と同様であり、縦方向に延びる導電線材23a,33a,43aと縦方向に延びる配置調整用の線材23b,33b,43bとが横方向に延びる配置調整用の線材23c,33c,43cによって編み込まれて網状に形成されている。
第1実施形態と同様、一方の線条電極群22,32,42のうち導電性の線材22a,32a,42aが一方の切替制御部15aの各スイッチにそれぞれ接続され、他方の線条電極群23,33,43のうち導電性の線材23a,33a,43aが他方の切替制御部15b内の各スイッチにそれぞれ接続される。
これにより、各発光層21,31,41において、一方の線条電極群22,32,42にある特定の導電線材22a,32a,42aと、他方の線条電極群23,33,43にある特定の導電線材23a,33a,43aとの間に所定の電圧が印加される。
第1実施形態と同様、各発光層21,31,41において、一方の線条電極群22,32,42と他方の線条電極群23,33,43とが上下に線条の支持部材24,34,44によって編み込まれてもよい。これにより、一方の線条電極群22,32,42と他方の線条電極群23,33,43の間隔を一定にすることができる。その結果、各発光層21,31,41において、一方の線条電極群22,32,42にある特定の導電線材22a,32a,42aと、他方の線条電極群23,33,43にある特定の導電線材23a,33a,43aとの間に一定の範囲の電圧を印加することができ、発光の斑を防ぐことができる。
第2実施形態では、発光層21、発光層31、発光層41はそれぞれ別の波長の光を発光する。例えば、R、B、Gの三色光を3つの発光層で生じる。図5に示すように、各発光層21、31、41により導電線材23a,33a,43aが横に並んだ構成によって一つの画素54が形成される。
平面視において、第1の発光層21に設けられる導電線材22a及び導電線材23aとの交差領域と、第2の発光層31に設けられる導電線材32a及び導電線材33aとの交差領域と、第3の発光層41に設けられる導電線材42a及び導電線材43aとの交差領域とが、互いに重ならないで配置されている。具体的には、第1の発光層21では、導電線材22a同士の間隔、導電線材23a同士の間隔が調整されている。第2の発光層31、第3の発光層41についても同じことがあてはまる。
発光層21において他方の線条電極群23の導電線材23aの間に2本の配置調整用の線材23bが介在される。発光層31において他方の線条電極群33の導電線材33aの間に2本の配置調整用の線材33bが介在される。発光層41において他方の線条電極群43の導電線材43aの間に2本の配置調整用の線材43bが介在される。配置調整用の線材は二本に限らず、四本、六本でもその他の任意の本数でもよい。
第1実施形態の場合と同様、配置調整用の線材については溶媒等によって溶解してもよいが、間隔保持用の支持部材24,34,44は溶解せず、一方の線条電極群22,32,42と他方の線条電極群23,33,43との間の距離を保持するようにする。これにより、表示部2を湾曲などさせたときに一方の線条電極群22,32,41と他方の線条電極群23,33,43の導電線材同士の間隔が保持される。
上述したように、一方の線条電極群22,32,42と他方の線条電極群23,33,43における導電線材23a,33a,43との交差する領域が、平面視で横に並んで一つの画素54を形成している。交差領域は、平面視において三角形の頂点に配置されるように並んでいてもよいし、L字の頂点に配置されるように並んでもよいし、それ以外の形状の頂点に配置されるように並んでいてもよい。
このように、各導電線材22a,32a,42aは平面視において互いに重なっておらず、各導電線材23a,33a,43aは平面視において互いに重なっていない。
一方の線条電極群22,32,42の導電線材22a,32a,42aと他方の線条電極群23,33,43の導電線材23a,33a,43aとの交差する三領域により一つの画素が構成される。各発光層21,31,41は上下に積層されているので、各発光層21,31,41中の各交差領域に印加される電圧により発生した光が他の領域に配置されている導電線材によって極力遮断されないようにしている。
ところで、発光層21と発光層31との間には隙間51が設けられ、発光層31と発光層41との間には隙間52が設けられる。隙間51,52を絶縁層として用い、他の発光層との導電線材間で電圧が生じないようにすることができる。
以上説明したように、本発明の第1及び第2実施形態では、交互に配列した平面電極を積層交差させて、平面視において交差領域に所定の電圧を印加することができる。一方の線条電極群、他方の線条電極群の何れも、一方向に延びる導電線材を絶縁性線材で編み込むことで、あたかも微細糸の布によって構成されている。よって、一方の線条電極群と他方の線条電極群とを糸状の支持部材によって反対側に配置させ、一又は複数の有機EL材料を塗布又は漬浸して発光層を形成することができる。その際、硬化剤、溶剤、触媒等を、有機EL材料に適応するように混在させる。本発明の第1及び第2実施形態での発光層の形成については詳細に説明していないが、有機EL材料としては公知の各種のものを使用することができ、後述するものを利用することも可能である。有機EL材料を浸み込ませて硬化させる手法としては、公知の技術、例えばインクジェット法による塗布、浸漬含浸法、ローラーによる浸潤法を用いることができ、後述の方法を用いることもできる。
また、前述した説明のように、一方の線条電極群、他方の線条電極群は平面視において正方形などの矩形の網目の場合に限らず菱形の網目となっていてもよい。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態を詳細に説明する。特に光電変換デバイスが、光を電気エネルギーに変換するものとして太陽電池を想定して説明するが、表示装置等のように電気エネルギーを光エネルギーに変換するものであっても同様に適用することができる。
図6は本発明の第3実施形態に係る光電変換デバイス1の断面図であり、図7は光電変換デバイス1の斜視図である。
光電変換デバイス1は、電極12と、光電変換層13と、から構成されている。なお、図7では、光電変換層13の表示を省略している。
電極12は、図7に示すように、下側電極部120と、所定の距離を置いて下側電極部120と対向するように設けられる上側電極部220と、から構成されている。
下側電極部120は、複数の縦線材120Aと複数の横線材120Bとを備えている。縦線材120Aと横線材120Bとは1本ごとに交差するように織られている。つまり下側電極部120は平織りのネット状に形成されている。
縦線材120Aとして、2種の線材、具体的には、第1導電線材121と第1絶縁線材122とを利用する。図7に示すように、第1導電線材121と第1絶縁線材122とは交互に並べられている。なお、第1導電線材121と第1絶縁線材122とは接触しないよう、所定の間隔を置いて並設されている。
これらの第1導電線材121として、例えば銅線、ステンレス線等の金属線、化学繊維の表面に金属めっき処理を施した線などを利用することができる。各第1導電線材121の一端部121Eは、図7に示すように第1のバスバー121Aに接続されている。
第1絶縁線材122は、例えばナイロン樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ビニル樹脂などの柔軟性に富む絶縁樹脂によって構成されている。
横線材12Bとして第2絶縁線材を用いる。第2絶縁線材は、第1絶縁線材122と同様に、例えばナイロン樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ビニル樹脂などの柔軟性に富む絶縁樹脂によって構成されている。
上側電極部220は、複数の縦線材220Aと、複数の横線材220Bと、を備えている。縦線材220Aと横線材220Bとは1本ごとに交差するように織られている。つまり上側電極部220は平織りのネット状に形成されている。
縦線材220Aとして、2種の線材、具体的には、第2導電線材221と第3絶縁線材222とを利用する。図7に示すように、第2導電線材221と第3絶縁線材222とは交互に並べられている。なお、第2導電線材221と第3絶縁線材222とは接触しないよう、所定の間隔を置いて並設されている。
第2導電線材221として、例えば銅線、ステンレス線等の金属線、化学繊維の表面に金属めっき処理を施した線などを利用することができる。各第2導電線材221の一端部221Eは図7に示すように第2のバスバー221Aに接続されている。
第3絶縁線材222は、例えばナイロン樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ビニル樹脂などの柔軟性に富む絶縁樹脂によって構成されている。
横線材220Bとして第4絶縁線材を用いる。第4絶縁線材は、第3絶縁線材222と同様に、例えばナイロン樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ビニル樹脂などの柔軟性に富む絶縁樹脂によって構成されている。
第1導電線材121、第2導電線材221、第1絶縁線材122及び第3絶縁線材222などは、20μm〜30μm程度の太さに設定されている。
次に、光電変換層13について説明する。図8は図6の円A領域の模式的拡大図である。光電変換層13は、一方の電極、つまり下側電極部120上に設けられて正孔輸送材料となるp層の有機半導体13Aと、他方の電極、つまり上側電極部220上に設けられ電子輸送材料となるn層の有機半導体13Bと、から構成されている。なお、図8に示すように、有機半導体13A上に有機半導体13Bが設けられている。よって、下側電極部120はp型電極として機能し、上側電極部220はn型電極として機能する。p層の有機半導体13Aとn層の有機半導体13Bとはpn接合を形成している。
次に、p層の有機半導体13Aとn層の有機半導体13Bの材料について説明する。p層の有機半導体13Aは、正孔輸送材料によって形成される。正孔輸送材料としては、化学式(1)で示されるトリフェニルアミン(TAPC)、化学式(2)で示されるトリフェニルアミンの二量体であるTPDその他の芳香族アミンのほか、化学式(3)で示されるα−NPD、化学式(4)で示される(DTP)DPPD、化学式(5)で示されるm−MTDATA、化学式(6)で示されるHTM1、化学式(7)で示される2−TNATA、化学式(8)で示されるTPTE1、化学式(9)で示されるTCTA、化学式(10)で示されるNTPA、化学式(11)で示されるスピロ−TAD、化学式(12)で示されるTFLELなどが用いられる。
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n層の有機半導体13Bは電子輸送材料によって形成される。電子輸送材料には、化学式(13)で示されるAlq、化学式(14)で示されるBCP、化学式(15)で示されるオキサジアゾール誘導体、化学式(16)で示されるオキサジアゾール二量体、化学式(17)で示されるスターバーストオキサジアゾール、化学式(18)で示されるトリアゾール誘導体、化学式(19)で示されるフェニルキノキサリン誘導体、化学式(20)で示されるシロール誘導体などが挙げられる。
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図6に示す光電変換デバイス1の製造方法について概略説明する。まず、第1導電線材121、第1絶縁線材122、第2絶縁線材を用意し、平織りして下側電極部120を作製する。同様に、上側電極部220を作製する。その後、p層の有機半導体13Aとなる正孔輸送材料を所定の箇所、例えば一方の電極、つまり下側電極部120上に、例えばインクジェットプリンタにより塗布する。
次に、n層の有機半導体13Bとなる電子輸送材料をp層の上に塗布する。塗布にはp層の有機半導体13Aの場合と同様のインクジェットプリンタによる印刷技術を用いてもよい。
これにより、p層の有機半導体13Aとn層の有機半導体13Bとによってpn接合が形成される。なお、n層の有機半導体13Bから塗布しその後p層の有機半導体13Aを塗布してもよい。
その後、n層の上に下側電極部120を重ね合わせる。これにより、光電変換デバイス1が作製される。なお、図6に示す光電変換デバイス1が作製される手法であれば上述の方法に限定されない。
このように構成された光電変換デバイス1では、例えば、上側電極部220側から光電変換層13内へ光が入射される場合、光Lは上側電極部220を構成する第2導電線材221と第3絶縁線材222との間を通って、光電変換層13の上面から内側領域に入り込む。図8に示すように、光L′は、光電変換層13の下面からも内側領域に入り込むことができる。下側電極部120と上側電極部220は、複数の光通過用の隙間S、つまり隙間Sの領域を光が透過する材料で構成している。
本発明によれば、光が入射する光電変換層13の面に設ける電極を複数の光通過用の隙間Sを有するように構成したことで、電極を透明電極で構成することが不要となり、透明電極のためのレアメタルを材料として使用しなくて済む。そのため、光電変換デバイス用の電極12はCuやAlなどを使用することができる。光電変換デバイス1は、電極12が可撓性を有するネットで構成されているため、平面状に形成した後に、曲面状の表面に取り付けることができる。上側電極部220は、電極として機能する線材でネット状に構成されているため、ネットの端部にバスバーなどの部材を圧着或いは溶着することで、バスバーなどの部材が線材に接触する。従って、電気を取り出す製造工程が容易になる。さらに、光電変換層13の両面から光を取り込むことができるので、変換効率の向上を期待できる。
以上の第3実施形態は、本発明の範囲において適宜変更して実施することができる。上記構成では、第1導電線材121同士の間及び第2導電線材221同士の間に、第1絶縁線材122、第3絶縁線材222がそれぞれ1本設けられる構成を説明したが、図9(A)に示すように、複数本設けられてもよい。光電変換デバイスは、図9(B)に示すように第1絶縁線材122、第3絶縁線材222を省略して構成されてもよい。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態に係る光電変換デバイスの製造方法について説明する。以下では、光電変換デバイス1として、光を電気エネルギーに変換する太陽電池についての例を説明するが、EL素子や表示装置等のように電気エネルギーを光に変換するものであっても同様に適用できる。
図10及び図11は第4実施形態における光電変換デバイスの製造方法を説明するための図である。第4実施形態では、図10に示すような電極構造体22を用いて光電変換デバイス20を製造する。
製造する光電変換デバイス1は、例えば図11(b)に示すように、正孔輸送材料からなるp型有機半導体13A及び電子輸送材料からなるn型有機半導体13Bを有する光電変換層13と、p型有機半導体13Aに接続したp型電極としての第1導電線材121と、n型有機半導体13Bに接続したn型電極としての第2導電線材122と、を備えている。光電変換層13の表面には保護層が積層されて被覆されている。ここでは光電変換デバイス1は絶縁性の基材11の表面に沿って配置されている。
第1導電線材121及び第2導電線材122のうちの少なくとも一方、ここでは両方が、互いに接触しないように間隔を空けて略同じ向きで並べて配置された複数の導電線材120からなる。これらの導電線材120と交差する方向に、絶縁性の線材からなる横線材12Bが配置されている。複数の導電線材120の一部が第1導電線材121であり、他部の導電線材120が第2導電線材122であり、これらが交互に配置されている。
第1導電線材121を構成する複数の導電線材120と第2導電線材122を構成する複数の導電線材120とは略同数設けられており、これらに図10のような配線部としてのバスバー7等が接続され、バスバー7を介して各種の回路に接続可能となっている。
各導電線材120は、銅線やステンレス線等の金属線、樹脂等の合成繊維や天然繊維等の各種繊維の表面に金属メッキ処理が施された金属メッキ繊維など、柔軟性に富む線材を使用するのがよい。金属メッキ繊維の場合、芯となる繊維としては例えばナイロン樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ビニル樹脂などの柔軟性に富む絶縁樹脂によって構成してもよい。
これらの複数の導電線材120の太さはそれぞれ異なっていてもよいが、同じ太さの線材を用いるのが好ましい。特に限定されるものではないが一例として、線径が20〜30μmのものを使用してもよい。
各横線材12Bは絶縁性の線材からなり、例えばナイロン樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ビニル樹脂などの柔軟性に富む線材を使用するのがよい。この横線材12Bとして導電線材120と同等の太さの線材を使用してもよい。横線材12Bが配置されることで縦方向と横方向とに連続した線材が配置され、光電変換デバイス1の面方向強度が向上する。
光電変換層13は、第1導電線材121に接続されたp型有機半導体13Aと第2導電線材122に接続されたn型有機半導体13Bとを有する。p型有機半導体13Aとn型有機半導体13Bとは接触界面で接合されてpn接合を形成している。この光電変換層13は柔軟性に富むものが好適である。
p型有機半導体13Aは正孔輸送材料からなる。正孔輸送材料としては、例えば芳香族アミン、チオフェン、フェニレン−ビニレン、チエニレン−ビニレン、カルバゾール、ビニルカルバゾール、ピロール、アセチレン、フタロシアニン、アセン、ポルフィリン、これらの誘導体、錯体、オリゴマー又はポリマーなどであり、これらのうち、有機半導体として使用可能な電子受容性を有する公知の有機化合物を使用できる。
n型有機半導体13Bは電子輸送材料からなる。電子輸送材料としては、例えばシロール、フラーレン、カーボンナノチューブ、ペリレン、ナフタレン、ピリジン、フタロシアニン、キノリン、オキサジアゾール、トリアゾール、ジスチリルアリーレン、これらの誘導体、錯体、オリゴマー又はポリマーなどであり、これらのうち、有機半導体として使用可能な電子供与性を有する公知の有機化合物を使用できる。
これらのp型有機半導体13A及びn型有機半導体13Bは、光電変換効率が出来るだけ高いものを組み合わせて選択することができる。この光電変換層13の厚みは特に限定されるものではないが、例えば導電線材120の線径の1.2〜2.0倍としてもよい。
このような光電変換デバイス1では、第1導電線材121、第2導電線材122、光電変換層13が柔軟性を有するため、光電変換デバイス1は十分な柔軟性を有する。そのため基材11の平面又は曲面からなる表面に沿って自在に配置できる。
本実施形態において光電変換デバイス1を製造するには、電極構造体22を準備する電極準備工程と、正孔輸送材料や電子輸送材料を含有した材料含有液130を調製する材料含有液130調整工程と、正孔輸送材料や電子輸送材料を電極構造体22に付着させる材料付着工程と、有機半導体を形成する半導体形成工程と、を備えた製造方法により製造する。
準備工程では、図10に示すように、複数の導電線材120を配置調整用線材15とともに一体化した電極部230を複数有し、この複数の電極部230を対向配置した状態で支持線材320により支持された電極構造体22を準備する。この電極構造体22はダブルラッセル編みされた織布として形成することができる。この電極構造体22は予め作製されたものを使用してもよい。
各電極部230は、複数の導電線材120及び配置調整用線材15からなる複数の縦線材12Aと、縦線材12Aと交差する複数の横線材12Bと、を備えており、横線材12Bが複数の導電線材120及び配置調整用線材15と交差し且つ所定間隔毎に上下に導電線材120及び配置調整用線材15と交差して配置されている。この実施形態では、一方の電極部230の導電線材120が第1導電線材121となり、他方の電極部230の導電線材120が第2導電線材122となっている。
縦線材12Aの導電線材120と配置調整用線材15とは、略同じ向きで交互に並べて配置されている。交互に配置する導電線材120の本数及び配置調整用線材15の本数は、一方又は双方を複数本づつ配置して繰り返してもよいが、ここではそれぞれ1本づつ繰り返して配置している。各導電線材120間に配置される配置調整用線材15の本数等は、製造後に得られる第1導電線材121及び第2導電線材122の配置間隔に応じて設定するのがよい。隣り合う縦線材12A間の間隔及び導電線材120間の間隔は、適宜設定した範囲に調整されることが好ましい。
縦線材12Aの導電線材120は上述の通りであるが、縦線材12Aの第1導電線材121となる一部の導電線材120には、材料含有液130に含有された正孔輸送材料が付着し易くなるように材料が選択され、表面処理が施されていてもよい。また第2導電線材122となる他部の導電線材120には、材料含有液130に含有された電子輸送材料が付着し易くなるように材料が選択され、或いは表面処理が施されていてもよい。
例えば、第1導電線材121を構成する導電線材120の表面材料と第2導電線材122を構成する導電線材120の表面材料とを、錫と銅等のように電位差が生じる組み合わせで選択することで、p型有機半導体13A又はn型有機半導体13Bが各導電線材120の表面に結晶又は分子として生成することを制御してもよい。
縦線材12Aの配置調整用線材15は、後述する材料含有液130により溶解可能な材料からなり、正孔輸送材料及び電子輸送材料に応じて選択される溶媒により溶解可能なものである。配置調整用線材15は絶縁性を有する樹脂製の線材であってもよい。特に限定されるものではないが、例えばアクリル樹脂、ビニル樹脂等の線材を用いてもよい。
配置調整用線材15の太さは、過剰に太いと溶解性が低下したり導電線材120間の間隔が広くなり、一方、過剰に細いと導電線材120間の間隔を確保し難くなるため、例えば導電線材120の線径に対して0.5〜1.0倍のようにしてもよい。
横線材12Bは、単に導電線材120及び配置調整用線材15と交差する方向に配置するだけでもよいが、ここでは所定間隔毎に上下に導電線材120及び配置調整用線材15と交差して配置している。
この横線材12Bは、配置調整用線材15とは異なる絶縁性の線材からなり、後述する材料含有液130、即ち、使用される正孔輸送材料及び電子輸送材料に応じて使用される溶媒に対する溶解性が、配置調整用線材15よりも低い材料からなる。特に限定されるものではないが、例えばPET等のポリエステルなどの線材を用いてもよい。
このような横線材12Bとともに縦線材12Aを一体化することで、導電線材120間に配置調整用線材15を介在させた状態で離間させて安定して保持でき、導電線材120間を略全長にわたり互いに所定間隔で離間させて安定して配置できる。
支持線材320は、各電極部230の縦線材12Aと交差する方向に配置し、さらに各電極部230の導電線材120間に架け渡すように上下に交差して配置する。この支持線材320は、配置調整用線材15とは異なる絶縁性の線材からなり、材料含有液130の溶媒により溶解性が低い材料からなる。特に限定されるものではないが、例えばPET等のポリエステルなどの線材を用いてもよい。
支持線材320により複数の電極部230を支持した構造にすることで、ダブルラッセル編みされた織布として電極構造体22を形成できる。これにより複数の電極部230が所定の距離を置いて対向配置され、第1導電線材121を構成する導電線材120と第2導電線材122を構成する導電線材120が略同じ向きで互いに近接位置で対向するように配置される。
材料含有液130調整工程では、上述のような正孔輸送材料及び電子輸送材料のうちの少なくとも一方を溶媒中に含有させることで、材料含有液130を調製する。材料含有液130は材料付着工程に応じて調製する必要がある。例えば第1導電線材121と第2導電線材122とに、別々に材料含有液130を接触させてp型有機半導体13Aとn型有機半導体13Bとを形成する場合には、正孔輸送材料を含有する材料含有液130と電子輸送材料を含有する材料含有液130とを別々に調製する。ここでは両輸送材料を溶媒中に含有させることで材料含有液130を調製している。
正孔輸送材料としては、上述した材料の他に有機半導体として使用可能な電子受容性を有する有機化合物の前駆体であってもよく、電子輸送材料はとしては、上述した材料の他に有機半導体として使用可能な電子供与性を有する有機化合物の前駆体であってもよい。前駆体を用いる場合には、その後の工程において適宜反応させて所望の化合物を生成させればよい。
材料含有液130に使用する光電変換デバイス作製用の溶媒は正孔輸送材料や電子輸送材料を分散させる溶媒であってもよいが、溶解可能な溶媒が好適であり、揮発性を有する溶媒であってもよい。この溶媒は電極構造体22の配置調整用線材15を溶解可能であることが必要であり、横線材12Bを溶解不能であるのが好ましい。
この材料含有液130調製工程では、特に配置調整用線材15を溶解可能で横線材12B及び支持線材320を溶解不能な溶媒を選択して、材料含有液130を調製する。
このような溶媒としては、配置調整用線材15及び横線材12Bに対する溶解性が確保できる限り、各正孔輸送材料や各電子輸送材料を用いて有機半導体を形成する際に通常用いられる溶媒を使用できる。本実施形態では、例えばトルエン、キシレン、酢酸等を使用する。この材料含有液130には、さらに配向制御ためのジカルボン酸のような添加剤、強度保持のためのメタクリル酸のようなバインダ等の成分を含有させていてもよい。
材料付着工程では、材料含有液130を電極構造体22に接触させることで、配置調整用線材15を溶解すると共に、材料含有液130中の正孔輸送材料や電子輸送材料を電極構造体22の導電線材120に付着させる。
正孔輸送材料を溶解した材料含有液130と電子輸送材料を溶解した材料含有液130とを用いる場合には、それぞれを順次電極構造体22の一部又は全部に接触させ、両輸送材料を溶解した材料含有液130を用いる場合には一度に接触させればよい
材料含有液130を電極構造体22に接触させて正孔輸送材料や電子輸送材料を導電線材120に付着させる方法は特に限定されない。例えば材料含有液130を電極構造体22に塗布し、インクジェットプリンタによる印刷により行ってもよく、電極構造体22を材料含有液130に浸漬してディッピングにより行ってもよい。
この実施形態では、図11(a)に示すように、材料含有液130をディッピング等の方法で接触させ、複数の電極部230間に材料含有液130を配置する。これにより図11(b)のように、各電極部230の導電線材120間に配置した配置調整用線材15を溶解する。
溶解された配置調整用線材15の成分は材料含有液130に分散して残留させてもよく、材料含有液130により置換して除去してもよい。ここでは配置調整用線材15の成分を材料中に溶解してこの材料中に配置させている。これにより配置調整用線材15が配置されていた部位に材料含有液130が配置され、導電線材120間及びその近傍に材料含有液130の正孔輸送材料や電子輸送材料が他の部位と同等に配置される。そして正孔輸送材料や電子輸送材料が、それぞれ第1導電線材121の導電線材120や第2導電線材122の導電線材120に付着する。
その後、半導体形成工程において、第1導電線材121を構成する導電線材120に材料含有液130と共に付着させた正孔輸送材料から、p型有機半導体13Aを一部の導電線材120に接続した状態で形成し、第2導電線材122を構成する導電線材120に付着させた電子輸送材料からn型有機半導体13Bを他部の導電線材120に接続した状態で形成する。
材料含有液130から有機半導体13A,13Bを形成するには、材料含有液130中の溶媒を揮発させて乾燥することで行ってもよく、乾燥後に更に加熱処理やアニール処理等を施してもよい。このような処理は比較的低温で行うことができる。
正孔輸送材料や電子輸送材料として前駆体を用いた場合には、乾燥後の処理により前駆体を正孔輸送材料や電子輸送材料に転化させ、導電線材120に接続された状態で有機半導体13A,13Bを形成することができる。また正孔輸送材料や電子輸送材料自体を用いた場合であっても、乾燥後の加熱処理やアニール処理を施すことで、得られる光電変換デバイス1の光電変換の性能が向上する。
最後に、光電変換層13の表面全体に保護層を積層する。この保護層は、光電変換層13で受発光する光が透過可能な透明性を有する樹脂等の材料を用いることができる。これにより光電変換デバイス1の製造が終了する。
次に、上記した光電変換デバイス1の製造方法における作用効果について説明する。
このような製造方法によれば、電極構造体22が複数の導電線材120を配置調整用線材15とともに一体化されているので、柔軟性を有する導電線材120であっても容易に配置できる。また、配置調整用線材15の数、形状、配置等を調整することで、各導電線材120の配置、形状、密度等を調整して導電線材120の配置間隔を容易に調整できるとともに、その状態を製造時に容易に安定して保持できる。特に導電線材120間に配置調整用線材15を介在させることで、導電線材120間を互いに所定間隔で精度よく離間させて電極構造体22を形成したので、各導電線材120を所望の間隔で安定して配置できる。そのため、複数の導電線材120の配置間隔のばらつきを防止して光電変換の性能が確保される。
また、材料含有液130を電極構造体22に接触させることで配置調整用線材15を溶解するので、配置調整用線材15が配置されていた部位に材料含有液130の正孔輸送材料や電子輸送材料を配置できる。そのため、導電線材120間にはより多くの有機半導体13A,13Bを均一に配置でき、光電変換の性能を確保することができる。従って、光電変換の性能を確保しつつ柔軟性を有する光電変換デバイス1を容易に製造できる。
しかも、得られた光電変換デバイス20において、複数の導電線材120からなる第1導電線材121と複数の導電線材からなる第2導電線材122とが、横線材12Bにより保持された状態で支持線材320により支持される。従って、光電変換デバイス20を変形させた際に一方の面側の第1導電線材121と他方の面側の第2導電線材122との間に作用する力を支持線材320で受けることができる。よって、剥離などを防止でき、光電変換デバイス20の光電変換層13の損傷を防止して耐久性を向上できる。
本方法では、複数の導電線材120及び配置調整用線材15からなる複数の縦線材12Aと、複数の縦線材12Aと交差して配置した複数の横線材12Bとを備えたネットからなる電極構造体22を準備し、配置調整用線材15を溶解可能で横線材12Bを溶解不能な溶媒を用いて材料含有液130を調製した。これにより、配置調整用線材15を溶解後に横線材12Bを光電変換層13に残留させることができ、使用時に変形させても光電変換層13が破損し難くて光電変換デバイス1の耐久性を向上でき、また各導電線材120間の間隔を保つことができる。
この実施形態では、正孔輸送材料及び電子輸送材料を含有した材料含有液130を調製し、この材料含有液130を用いてp型有機半導体13Aを一部の導電線材120に接続した状態で形成すると共に、n型有機半導体13Bを他部の導電線材120に接続した状態で形成した。これにより、p型有機半導体13A及びn型有機半導体13Bを同時に形成でき、製造が容易である。
材料含有液130を電極構造体22の片面側に付着させて有機半導体13A,13Bを有する光電変換層13を形成した。よって、得られた光電変換デバイス1では第1導電線材121及び第2導電線材122が、光電変換層13の一方の面側にだけ配置されて他方の面側に配置されない。そのため、他方の面側を受光面として使用すれば、光電変換の性能を向上できる。
第4実施形態は本発明の範囲内で適宜変更可能である。
上記第4実施形態では、配置調整用線材15を完全に溶解した例について説明したが、配置調整用線材15が溶解後に一部残留したとしても、溶解量に応じて上述のような作用効果を得ることができるため、本発明を適用できる。
複数の電極部230を支持線材320により一体化した電極構造体22とすることなく、複数の電極部230を支持線材320により一体化せずに電極構造体とし、各電極部230を一つの光電変換層13内に埋設したり、一つの光電変換層の一方の面側と他方の面側とにそれぞれ配置してもよい。
上記第4実施形態では、光電変換層13の一方面側に配置された電極部230の導電線材120をp型電極とし、一方面側に配置された電極部230の導電線材120をp型電極とした例について説明した。しかし、各電極部230に第1導電線材121及び第2導電線材122を配置してもよい。さらに支持線材320を配置せずに複数の電極部230を別々に対向させて配置する場合であっても、本発明を適用できる。
第4実施形態では、電極構造体22として横線材12Bを配置した例について説明したが、導電線材120と配置調整用線材15とを一体化して所定位置に配置することが可能であれば、横線材12Bを使用しなくてもよい。また、一つの光電変換層13に一枚の電極構造体22を埋設することなく、同じ光電変換層13に複数枚の電極構造体22を埋設してもよく、複数の光電変換層13を積層してそれぞれに1枚又は複数枚の電極構造体22を埋設してもよい。
[第5実施形態]
図12乃至図14を参照しながら、本発明の第5実施形態を詳細に説明する。光電変換デバイスが、光を電気エネルギーに変換するものとして太陽電池を想定して説明するが、電気エネルギーを光エネルギーに変換するものであっても同様に適用することができる。
図12は本発明の第5実施形態に係る光電変換デバイス1の断面図であり、図13は光電変換デバイス1の斜視図である。
光電変換デバイス1は、電極12と光電変換層13とから構成されている。なお、図13では、光電変換層13の表示を省略している。
電極12は、図13に示すように、下側電極部120と、下側電極部120から立ち上がった支持部320によって支持される上側電極部220と、から構成されている。
下側電極部120は、複数の縦線材120Aと複数の横線材120Bとを備えている。縦線材120Aと横線材120Bとは1本ごとに交差するように織られている。つまり下側電極部120は平織りのネット状に形成されている。
縦線材120Aとして、2種の線材、具体的には、第1導電線材121と第1絶縁線材122とを利用する。図13に示すように、第1導電線材121と第1絶縁線材122とは交互に並べられている。なお、第1導電線材121と第1絶縁線材122とは接触しないよう、所定の間隔を置いて並設されている。
これらの第1導電線材121として、例えば銅線、ステンレス線等の金属線、化学繊維の表面に金属めっき処理を施した線などを利用することができる。各第1導電線材121の一端部121Eは図13に示すように第1のバスバー121Aに接続されている。
第1絶縁線材122は、例えばナイロン樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ビニル樹脂などの柔軟性に富む絶縁樹脂によって構成されている。
横線材12Bとして第2絶縁線材を用いる。第2絶縁線材は、第1絶縁線材122と同様に、例えばナイロン樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ビニル樹脂などの柔軟性に富む絶縁樹脂によって構成されている。
上側電極部220は、複数の縦線材220Aと複数の横線材220Bとを備えている。縦線材220Aと横線材220Bとは1本ごとに交差するように織られている。つまり上側電極部220は平織りのネット状に形成されている。
縦線材220Aとして、2種の線材、具体的には、第2導電線材221と第3絶縁線材222とを利用する。図13に示すように、第2導電線材221と第3絶縁線材222とは交互に並べられている。なお、第2導電線材221と第3絶縁線材222とは接触しないよう、所定の間隔を置いて並設されている。
第2導電線材221として、例えば銅線、ステンレス線等の金属線、化学繊維の表面に金属めっき処理を施した線などを利用することができる。各第2導電線材221の一端部221Eは図13に示すように第2のバスバー221Aに接続されている。
第3絶縁線材222は、例えばナイロン樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ビニル樹脂などの柔軟性に富む絶縁樹脂によって構成されている。
横線材220Bとして第4絶縁線材を用いる。第4絶縁線材は、第3絶縁線材222と同様に、例えばナイロン樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ビニル樹脂などの柔軟性に富む絶縁樹脂によって構成されている。
支持部320は、上側電極部220と下側電極部120が所定の距離で対向配置されるよう下側電極部120に対して上側電極部220を支持する。この支持部320は、第5絶縁線材によって構成されている。支持部320は、図13に示すように、下側電極部120に対して上側電極部220が、所定の距離Dだけ離れて位置するように支持する。このため、支持部320を構成する第5絶縁線材は、下側電極部120及び上側電極部220を構成する第1絶縁線材122,第4絶縁線材等の線材よりも高い剛性を有するように構成される。第5絶縁線材は、第1絶縁線材122などよりも太く、また第1絶縁線材122などを構成する樹脂材料よりも硬い樹脂材料を使用し、例えば、20μmm〜30μmm程度の太さの線材料を用いて構成される。
このような支持部320を構成する第5絶縁線材は、下側電極部120と上側電極部220とに編みこまれて、設けられる(後述の図14参照)。例えば、電極12において、下側電極部120と上側電極部220と支持部320とはダブルラッセル編みにより構成される。なお、図13では、説明の便宜上、下側電極部120と上側電極部220との間隔Dを広めに表しているが、この間隔Dは、図示例の寸法に限定されるものではない。
第1導電線材121、第2導電線材221、第1絶縁線材122及び第3絶縁線材222などは、20μmm〜25μmm程度の太さに設定されている。
次に、光電変換層13について説明する。図14は図12の円A領域の模式的拡大図である。光電変換層13は、一方の電極、つまり下側電極部120上に設けられ正孔輸送材料となるp層の有機半導体13Aと、他方の電極、つまり上側電極部220上に設けられ電子輸送材料となるn層の有機半導体13Bと、から構成されている。図14に示すように、有機半導体13A上に有機半導体13Bが設けられている。よって、下側電極部120はp型電極として機能し、上側電極部220はn型電極として機能する。p層の有機半導体13Aとn層の有機半導体13Bとはpn接合を形成している。
本実施形態におけるp層の有機半導体13Aとn層の有機半導体13Bの材料は、上記第3実施形態と同様のものが使用できる。
図12に示す光電変換デバイス1の製造方法について概略説明する。まず、第1導電線材121、第1絶縁線材122、第2絶縁線材を用意し、平織りして下側電極部120を作製する。同様に、上側電極部220を作製する。その後、p層の有機半導体13Aとなる正孔輸送材料を所定の箇所、例えば一方の電極、つまり下側電極部120上に、例えばインクジェットプリンタにより塗布する。
次に、n層の有機半導体13Bとなる電子輸送材料をp層の上に、p層の有機半導体13Aの場合と同様のインクジェットプリンタにより塗布する。
これにより、p層の有機半導体13Aとn層の有機半導体13Bとによってpn接合が形成される。なお、n層の有機半導体13Bから塗布しその後p層の有機半導体13Aを塗布してもよい。
最後に、n層の上に下側電極部120を重ね合わせる。これにより、光電変換デバイス1が作製される。なお、図12に示す光電変換デバイス1が作製される手法であれば上述の方法に限定されない。
このように構成された光電変換デバイス1では、例えば、上側電極部220側から光電変換層13内へ光が入射される場合、光Lは上側電極部220を構成する第2導電線材221と第3絶縁線材222との間を通って、光電変換層13の上面から内側領域に入り込む。図14に示すように、光L′は、光電変換層13の下面からも内側領域に入り込むことができる。下側電極部120と上側電極部220は、複数の光通過用の隙間S、つまり隙間Sの領域を光が透過する材料で構成している。
本発明によれば、光が入射する光電変換層13の面に設ける電極を複数の光通過用の隙間Sを有するように構成したことで、電極を透明電極で構成することが不要となり、透明電極のためのレアメタルを材料として使用しなくて済む。そのため、光電変換デバイス用の電極12はCuやAlなどを使用することができる。光電変換デバイス1は、電極12が可撓性を有するネットで構成されているため、平面状に形成した後に、曲面状の表面に取り付けることができる。光電変換デバイス1を曲面に取り付けても、上側電極部220が下側電極部120から立ち上がった複数の支持部320によって支持されているため、上側電極部220と下側電極部120との間隔Dを維持することができる。これにより上側電極部220と下側電極部120との短絡を防止することができる。上側電極部220は、電極として機能する線材でネット状に構成されているため、ネットの端部にバスバーなどの部材を圧着或いは溶着することで、バスバーなどの部材が線材に接触する。従って、電気を取り出す製造工程が容易になる。さらに、光電変換層13の両面から光を取り込むことができるので、変換効率の向上を期待できる。
以上、本発明の第5実施形態を説明したが、本発明の範囲において適宜変更して実施することができる。上記構成では、第1導電線材121同士の間及び第2導電線材221同士の間に、第1絶縁線材122、第3絶縁線材222がそれぞれ1本設けられる構成を説明したが、図15(A)に示すように、複数本設けられてもよい。光電変換デバイスは、図15(B)に示すように第1絶縁線材122、第3絶縁線材222を省略して構成されてもよい。
[第1及び第2実施形態]
1:表示装置
2:表示部
3:制御部
11,21,31,41:発光層
62,22,32,42:一方の線条電極群
62a,22a,32a,42a:導電線材
62b,62c,22b,22c,32b,32c,42b,42c:配置調整用の線材
63,23,33,43:他方の線条電極群
63a,23a,33a,43a:導電線材
63b,63c,23b,23c,33b,33c,43b,43c:配置調整用の線材
64,24,34,44:間隔保持用の支持部材
15a:一方の切替制御部
15b:他方の切替制御部
16:電圧供給部
17:保護膜
51,52:隙間
53:保護膜
[第3実施形態]
1 :光電変換デバイス
12 :光電変換デバイス用の電極
120 :下側電極部
120A:下側電極部の縦線材
120B:下側電極部の横線材
121 :下側電極部の第1導電線材
122 :下側電極部の第2絶縁線材
220 :上側電極部
220A:上側電極部の縦線材
220B:上側電極部の横線材
221 :上側電極部の第2導電線材
222 :上側電極部の第2絶縁線材
13 :光電変換層
13A :p層の有機半導体
13B :n層の有機半導体
19 :保護層
[第4実施形態]
1 : 光電変換デバイス
12 : 電極構造体
121 : p型電極
122 : n型電極
12A : 縦線材
12B : 横線材
120 : 導電線材
7 : バスバー
15 : 配置調整用線材
13 : 光電変換層
13A : p型有機半導体
13B : n型有機半導体
130 : 材料含有液
11 : 基材
20 : 光電変換デバイス
22 : 電極構造体
230 : 電極部
320 : 支持線材
[第5実施形態]
1 :光電変換デバイス
12 :光電変換デバイス用の電極
120 :下側電極部
120A:下側電極部の縦線材
120B:下側電極部の横線材
121 :下側電極部の第1導電線材
122 :下側電極部の第2絶縁線材
220 :上側電極部
220A:上側電極部の縦線材
220B:上側電極部の横線材
221 :上側電極部の第2導電線材
222 :上側電極部の第2絶縁線材
320 :支持部
13 :光電変換層
13A :p層の有機半導体
13B :n層の有機半導体
19 :保護層

Claims (13)

  1. 有機EL材料からなる一つの発光層と、
    前記発光層の一方の面側に設けられた一方の線条電極群と、
    前記発光層の他方の面側に設けられた他方の線条電極群と、
    を備え、
    前記一方の線条電極群と前記他方の線条電極群とが距離を保って、前記一方の線条電極群と前記他方の線条電極群とが前記発光層に埋まるように設けられているか、又は前記一方の線条電極群と前記他方の線条電極群とが前記発光層から部分的にはみ出すように設けられており
    前記一方の線条電極群が、横方向に延びた複数の導電線材を縦方向に間隔をおいて並べて構成され、
    前記他方の線条電極群が、縦方向に延びた複数の導電線材を横方向に間隔をおいて並べて構成されている、表示装置。
  2. 各色に対応する有機EL材料からなる発光層が色毎に一層ずつ絶縁層を挟んで積層されており、
    前記発光層内で一方の面側に一方の線条電極群が設けられ、
    前記発光層内の他方の面側に他方の線条電極群が設けられ、
    前記一方の線条電極群と前記他方の線条電極群とが距離を保って、前記一方の線条電極群と前記他方の線条電極群とが前記発光層に埋まるように設けられているか、又は前記一方の線条電極群と前記他方の線条電極群とが前記発光層から部分的にはみ出すように設けられており
    前記一方の線条電極群が、横方向に延びた複数の導電線材を縦方向に間隔をおいて並べて構成され、
    前記他方の線条電極群が、縦方向に延びた複数の導電線材を横方向に間隔をおいて並べて構成されている、表示装置。
  3. 前記一方の線条電極群において、横方向に延びる配置調整用の線材が前記導電線材同士の間に設けられ、該配置調整用の線材が該導電線材同士の間隔を維持し、
    前記他方の線条電極群において、縦方向に延びる配置調整用の線材が前記導電線材同士の間に設けられ、該配置調整用の線材が該導電線材同士の間隔を維持する、
    請求項1又は2に記載の表示装置。
  4. 前記一方の線条電極群及び前記他方の線条電極群において、前記導電線材と前記配置調整用の線材との隙間が、前記導電線材の等価断面寸法と同じオーダーである、請求項に記載の表示装置。
  5. 前記一方の線条電極群において任意の導電線材に電圧を印加する一方の切替回路と、前記他方の線条電極群において任意の導電線材に電圧を印加する他方の切替回路と、を備える、請求項1又は2に記載の表示装置。
  6. 光と電気エネルギーとを変換する光電変換層の両面に設けられる光電変換デバイス用電極であって、
    前記光電変換層の下面側で前記光電変換層に埋設して設けられる下側電極部と、前記光電変換層の上面側で前記光電変換層に埋設して設けられる上側電極部と、を備え、
    前記下側電極部と前記上側電極部とは、複数の縦線材と複数の横線材とを備え、
    前記縦線材は互いに距離を置いて設けられた複数の導電線材からなり、前記横線材は互いに距離を置いて設けられた複数の絶縁線材からなり、
    前記下側電極部と前記上側電極部との一方がp型電極として機能し、前記下側電極部と前記上側電極部との他方がn型電極として機能する、光電変換デバイス用電極。
  7. 光と電気エネルギーとを変換する光電変換層の両面に設けられる光電変換デバイス用電極であって、
    前記光電変換層の下面側で前記光電変換層に埋設して設けられる下側電極部と、前記光電変換層の上面側で前記光電変換層に埋設して設けられる上側電極部と、前記下側電極部と前記上側電極部が所定の距離を置いて対向するよう前記下側電極部に対して前記上側電極部を支持する絶縁性の支持部と、を備え、
    前記下側電極部と前記上側電極部とは、複数の縦線材と複数の横線材とを備え、
    前記縦線材は互いに距離を置いて設けられた複数の導電線材からなり、前記横線材は互いに距離を置いて設けられた複数の絶縁線材からなり、
    前記下側電極部と前記上側電極部との一方がp型電極として機能し、前記下側電極部と前記上側電極部との他方がn型電極として機能する、光電変換デバイス用電極。
  8. 前記絶縁線材が、前記上側電極部と前記下側電極部とを構成する導電線材同士の間に、少なくとも1本設けられている、請求項又はに記載の光電変換デバイス用電極。
  9. 請求項又はに記載の光電子デバイス用電極に対して、前記P型電極上には正孔輸送材料でなるp層の有機半導体が設けられ、かつ前記n型電極上には電子輸送材料でなるn層の有機半導体が設けられている、光電変換デバイス。
  10. 正孔輸送材料及び電子輸送材料のうちの少なくとも一方の材料を溶媒中に含有させた材料含有液を電極構造体に付着させ、該電極構造体に付着させた材料から有機半導体を該電極構造体に接した状態で形成する光電変換デバイスの製造方法において、
    複数の導電線材が該導電線材の配置間隔を調整する配置調整用線材とともに一体化された電極部を複数有し、該複数の電極部が対向配置された状態で支持線材により支持された前記電極構造体を準備し、
    前記配置調整用線材を溶解可能で前記支持線材を溶解不能な溶媒を用いて前記材料含有液を調製し、
    該材料含有液を前記電極構造体に接触させることで、前記配置調整用線材を溶解すると共に少なくとも前記一方の材料を前記導電線材に付着させて上記有機半導体を形成する、光電変換デバイスの製造方法。
  11. 前記導電線材間に前記配置調整用線材を介在させることで該導電線材間を互いに所定間隔で離間させた前記電極構造体を準備する、請求項10に記載の光電変換デバイスの製造方法。
  12. 前記複数の導電線材及び前記配置調整用線材からなる複数の縦線材と、該複数の縦線材と交差して配置した複数の横線材とを備えた複数の前記電極部を用いて前記電極構造体を準備し、
    前記配置調整用線材を溶解可能で前記横線材を溶解不能な前記溶媒を用いて前記材料含有液を調製する、請求項10又は11に記載の光電変換デバイスの製造方法。
  13. 前記正孔輸送材料及び前記電子輸送材料を含有した前記材料含有液を調製して前記電極構造体に接触させ、p型有機半導体を一部の前記導電線材に接続した状態で形成すると共にn型有機半導体を他部の上記導電線材に接続した状態で形成する、請求項10又は11に記載の光電変換デバイスの製造方法。
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