しかし、運転中は前方の車両や歩行者等に注意する必要があり、こうした画面を注視することはできない。また、このような短時間の警報音声の報知では聞き逃してしまうことがあった。かといって、このような警報音声の報知を何度も繰り返し行うなど長時間にわたって行うと、すでに警報音声の内容が聞き取れている場合に、煩わしいという問題があった。また、警報音声の出力は短時間で終わるため、緊迫感が継続しにくくいという問題もあった。
そこで、本発明は、従来に比べ音による接近警報をよりわかりやすく、煩わしさがなく、緊迫感を継続させることも可能となる接近警報を実現できる制御システム等を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明に係る制御システムは、(1)警報対象への接近を警報音声の出力で行う音声警報機能と、警報対象への接近を曲の再生によって行う曲警報機能とを備えることを特徴とする。
このようにすることで、警報対象への接近を「音声」で知ることができるとともに、「曲の再生」によって接近警報中であることを知ることもできる。したがって、従来に比べ音による接近警報をよりわかりやすく、煩わしさがなく、緊迫感を継続させることも可能となる接近警報を実現することができる。
曲は、特に緊迫感を有する曲とするとよい。また、接近するにしたがって盛り上がるなど接近していく感じが音から感じ取れる曲とするとよい。接近警報であることが運転者にとってすぐにわかる曲とするとよい。
(2)前記曲の再生は、前記警報音声の出力時間よりも長い時間にわたって行う構成とするとよい。
このようにすることで、曲の再生によって接近警報中であることを知ることができる可能性が高まる。また、短時間で終わる警報音声を聞き逃したとしても、警報音声よりも長時間にわたって再生される曲を聞きとれる可能性は高く、曲が流れていることによって接近警報中であると認識できる可能性が高くなる。よって、従来に比べ、さらに音による接近警報をよりわかりやすく、煩わしさがなく、緊迫感を継続させることも可能となる接近警報を実現することができる。
(3)前記曲の再生は、前記警報音声の出力の終了時点よりも後の時点まで行う構成とするとよい。
このようにすることで、たとえ警報音声を聞き逃したとしても、曲が聞き取れれば接近警報中であることを知ることができる。
曲の再生は、例えば、警報音声の出力の終了時点よりも後の時点から開始してもよいし、警報音声の出力中の時点から開始してもよいし、警報音声の出力の開始時点から開始してもよいし、警報音声の出力の開始時点よりも前の時点から開始してもよい。
(4)前記警報音声として、当該警報対象の種類に関する内容を含む警報音声を出力し、前記曲の再生は、前記警報音声の出力の開始時点よりも前の時点から開始する構成とするとよい。
このようにすることで、曲の再生の開始によって警報対象への接近を知ることができ、その後になされる警報音声に聞き耳をたてて注意することが可能となる。そして、そのように注意して聞いた警報音声の内容から詳細なその警報対象の種類を把握することができる。
曲の再生は、例えば、警報音声の出力の開始時点よりも前の時点で終了してもよいし、警報音声の出力の開始時点で終了してもよいし、警報音声の出力中の時点で終了してもよいし、警報音声の出力の終了時点で終了してもよいし、警報音声の出力の終了時点よりも後の時点で終了してもよい。
(5)前記曲の再生は、前記警報音声の出力中を含む音声警報の前後にわたって行う構成とするとよい。
このようにすることで、音声警報と曲による警報の双方が同時になされることとなり、従来に比べ音による接近警報をよりわかりやすくなる。
例えば、曲の少なくとも一部が音声警報のBGMとして機能するよう曲を構成すると特によい。
(6)前記曲の再生の終了時点が、前記警報対象が所定の離反関係になった時点となるように調整する制御を行う構成とするとよい。
このようにすることで、警報対象が所定の離反関係となった時点に曲の再生が終了する可能性が高くなる。したがって、曲の再生が終了したことによって、警報対象が所定の離反関係になったと認識できる。
所定の離反関係としては、例えば、警報対象の位置を現在位置が通過したとみなせる時点としたり、警報対象の位置へ現在位置が接近しているのではないとみなさせる時点としたりするとよい。
(7)前記曲の再生の終了時点が、前記警報対象と所定の離反関係になった時点となるように調整する制御は、曲の一部を繰り返す制御とするとよい。
このようにすれば曲の一部の繰り返しによって所定の離反関係になった時点で曲の再生が終了する。曲の記録容量を削減できるとともに、単純な制御でコストをかけずに調整ができる。曲の一部としては、例えば所定の繰り返し可能なメロディの部分とするとよい。
(8)前記曲はサビの部分を備え、前記曲のサビの部分の再生と前記警報音声の出力とが関連する時点でなされるようにする制御を行う構成とするとよい。
このようにすれば、警報音声の出力と関連する時点で、サビの部分を聞くことができる。したがって、サビの存在を認識することで警報との関連性を認識することができる。
曲のサビの部分の再生と警報音声の出力とが関連する時点として、例えば、警報音声の出力後にサビが再生されるようにすれば、例えば警報音声で警報した接近関係が継続していることを認識でき、接近への緊迫感を継続させることが容易にできる。サビの部分は一般には曲の先頭ではなく中にある。したがって、サビに至るまでの曲の部分が再生されていることによって、予め警報対象への接近を知ることができる。この状態で曲の再生がサビに差し掛かると、例えば「いよいよ警報対象が近くになってきたな」という感覚を与えることができる。しかも、そのサビと警報対象への接近を知らせる警報音声とは関連して報知される。したがって、従来に比べ音による接近警報をよりわかりやすく、煩わしさがなく、緊迫感を継続させることも可能となる接近警報を実現することができる。
曲のサビの部分の再生と警報音声の出力とが関連する時点として、例えば、警報音声の出力前にサビが再生されるようにすれば、例えばサビが流れたらその後警報音声が流れることが予測できるため、サビが流れたら警報音声に注意することができる。曲のサビの部分の再生と警報音声の出力とが関連する時点として、例えば、サビの再生中に警報音声を再生すれば、この両者の効果を得ることができるので最も望ましい。
(9)前記曲のサビの部分の再生と前記警報音声の出力とが関連する時点でなされるようにする制御は、前記曲のサビの部分の再生中に、前記警報音声の出力を行う制御とするとよい。
このようにすれば、曲のサビの部分の再生中に、警報音声の出力がなされるので、従来の単なる音声による警報に比べ、警報の聞き逃しを抑制することができる。
再生中としては、例えば、再生開始の時点としてもよいし、再生開始してしばらくしてからでもよい。曲のサビの部分の再生中に、前記警報音声の出力を行う制御としては、例えば、サビの部分の再生を判定して、警報音声を出力する構成とするとよい。
(10)前記警報音声は複数の種類の音声フレーズの組み合せからなり、前記曲のサビの部分の再生と前記警報音声の出力とが関連する時点でなされるようにする制御は、前記警報音声の中で所定の種類のフレーズの再生中に前記警報音声の出力を行う制御とするとよい。
このようにすれば、警報音声の中の所定の種類のフレーズがサビの再生によって強調される。したがって、例えば、警報音声の中で特に重要な種類のフレーズについて従来よりも容易に把握できる。
所定の種類のフレーズは、例えば、警報対象の注意レベルを示すフレーズとしたり、警報対象の種類を示すフレーズとしたり、警報対象への接近度合いを示すフレーズとしたりするとよい。
(11)前記曲のサビの部分の再生と前記警報音声の出力とが関連する時点でなされるようにする制御として、前記曲の再生の開始時点を調整する制御を備える構成とするとよい。
このようにすれば、簡単な構成で曲のサビの部分の再生と警報音声の出力とが関連する時点でなされることとなる。例えば曲の再生中にその再生状態を変更しなくても単にその曲を再生するだけで、簡単な構成で曲のサビの部分の再生と警報音声の出力とが関連する時点でなされる。
(12)前記曲は前記サビの部分の前に繰り返し再生可能な部分を備え、前記曲のサビの部分の再生と前記警報音声の出力とが関連する時点でなされるようにする制御として、当該繰り返し再生可能な部分を繰り返し再生する回数を調整する制御を備える構成とするとよい。
このようにすれば、簡単な構成で曲のサビの部分の再生と警報音声の出力とが関連する時点でなされることとなる。例えば曲の再生速度等を変更しなくても繰り返し再生する回数を調整するだけで、曲のサビの部分の再生と警報音声の出力とが関連する時点でなされる。
(13)前記曲は、サビの部分を含まない繰り返し再生可能な第一の曲と、サビの部分を含む第二の曲とを備え、前記第二の曲のサビの部分の開始時点で前記警報音声の出力を開始する構成とするとよい。
このようにすれば、曲のサビの部分の再生開始時点と警報音声の出力の開始時点との、警報対象に対する接近状態に関するばらつきを抑えることが容易にできる。すなわち、警報音声の出力の開始時点を、警報対象との接近状態が一定の範囲にある場合に収めることが容易にできる。
第一の曲は、例えば繰り返し再生時に曲の終端部と曲の開始部が不連続であると認識されない曲とするとよく、特に、繰り返し再生時に曲の終端部と曲の開始部が連続した曲と運転者に感じられる曲とするとよい。第一の曲の終端部と第二の曲の開始部とは不連続であると認識されないよう第一の曲の終端部と第二の曲の終端部を構成するとよく、特に、第一の曲の終端部と第二の曲の開始部が連続した1つの曲と運転者に感じられる曲の構成とするとよい。
(14)前記第二の曲の長さは、10秒から30秒の範囲であり、前記第二の曲は、曲の開始部付近にサビの開始部を備え、前記第二の曲の終了時点が前記警報対象の通過とみなされる時点となるように制御する構成とするとよい。
このようにすれば、警報対象の通過とみなされる時点からおおむね10秒から30秒程度の秒数手前の時点からサビの再生が始まる。また、警報対象の通過とみなされる時点で曲の再生が終了する可能性が高くすることが容易にできる。
例えば第一の曲の再生回数をこのように第二の曲の長さを加味して、警報対象の通過とみなされる時点で曲の再生が終了するように調整するとよい。
(15)前記警報音声の出力を行う時点よりも前の時点で、移動速度に関する情報を取得し、当該移動速度に関する情報に基づいて、前記第一の曲の繰り返し回数を決定する制御を行う構成とするとよい。
このようにすれば、警報対象の通過とみなされる時点で曲の再生が終了する可能性を容易に高めることができる。
例えば、第一の曲の繰り返し回数を時速40km/hのときには、時速80km/hのときの2倍の回数とするとよい。
(16)前記警報音声として、当該警報対象までの距離に関する内容を含む警報音声を出力し、前記第二の曲の再生開始から再生終了までに要する時間と、前記警報音声の出力を行う時点よりも前の時点での移動速度に関する情報とに基づいて、当該警報音声の内容である当該警報対象までの距離に関する内容を決定する構成とするとよい。
警報音声の内容である当該警報対象までの距離に関する内容が、警報音声の出力を行う時点よりも前の時点での移動速度と、第二の曲の再生開始から再生終了までに要する時間とに基づいて決定される。したがって、警報音声の内容である距離に関する情報が実際の距離に近い内容とすることが容易にできるとともに、曲のサビの部分の再生開始時点と警報音声の出力の開始時点との、警報対象に対する接近状態に関するばらつきを抑えることが容易にできる。特に第二の曲の再生開始から再生終了までに要する時間は一定の時間(固定時間)とするとよい。
(17)前記警報音声として、当該警報対象までの距離に関する内容を含む警報音声を出力し、前記曲のサビの開始時点から曲の終了時点までの長さが一定であり、前記曲の終了時点が前記警報対象の通過とみなされる時点となるように制御する構成とするとよい。
このようにすれば、曲の終了時点が警報対象の通過とみなされる時点となる可能性を高めることを容易にできる。
例えば、曲のサビの開始時点から曲の終了時点までの長さは、10秒から30秒程度の中の固定された一定の秒数とするとよい。
(18)前記警報音声として、当該警報対象までの距離に関する内容を含む警報音声を出力し、前記曲のサビの開始時点における前記警報対象との接近距離を、前記警報音声の出力を行う時点よりも前の時点で推定し、当該推定された距離に応じて前記警報音声の前記警報対象までの距離に関する内容を変更する構成とするとよい。
このようにすれば、実際の警報対象との距離に近い距離に関する内容が、警報音声として出力されることとなる。
(19)前記警報音声として、当該警報対象までの距離に関する内容を含む警報音声を出力し、当該警報音声の内容である当該警報対象までの距離に関する内容の決定を前記警報音声の出力を行うよりも前の移動状態に基づいて行う構成とするとよい。
このようにすれば、警報音声の内容である当該警報対象までの距離に関する内容の精度を高めることができる。したがって、警報音声の内容と実際の警報対象への接近状態との間にずれが生じて、違和感を感じたり、実際の警報対象を通過したものと誤信したりすることを防止できる。移動状態としては、例えば、速度を用いるとよい。
(20)警報対象までの距離に関する内容は、距離に応じた複数の段階に対応したものを備え、前記距離に応じていずれかの段階の内容を警報音声として出力する構成とするとよい。
このようにすれば、どの程度の距離であるのか、容易に把握することができる。例えば、距離は400m、500m、600mの3段階を設け、警報音声として「警報対象まで400mです」「警報対象まで500mです」「警報対象まで600mです」の3パターンの中から選択した警報音声を出力するとよい。
(21)前記警報音声として、前記警報対象に現在位置が至るまでの時間または距離の少なくともいずれか一方を出力する構成とするとよい。
このようにすれば、警報対象までにあとどのくらいで至るのか、数値で確実に知ることができるとともに、曲警報機能による警報により、接近警報中であることを知ることもできる。したがって、従来に比べ音による接近警報をよりわかりやすく、煩わしさがなく、緊迫感を継続させることも可能となる接近警報を実現することができる。
(22)前記警報対象への接近として、予め記憶された警報対象の位置と現在の位置とが所定の接近関係になった場合と、警報対象物が発する周波数の電波を受信し、当該電波の受信状況が所定の受信状態になった場合とを備える構成とするとよい。
例えば、警報対象が速度取締用のマイクロ波レーダーである場合、そのマイクロ波レーダーの周波数の電波を受信しその信号強度が所定値以上の場合に、所定の受信状態になったと場合とするとよい。また、緊急車両が発する特定周波数の電波を受信しその信号強度が所定値以上の場合に、所定の受信状態になったと場合とするとよい。
(23)前記警報音声は前記警報対象の種類に応じて複数備え、接近している警報対象の種類に応じた警報用の曲を再生する機能を備える構成とするとよい。
このようにすれば、どの種類の警報対象への接近しているのかを音声を聞くことで知ることができるとともに、曲を聞くことでその曲の種類によってどの種類の警報対象への接近しているのかを知ることができる。例えば、警報音声を聞き逃したりしても、曲の種類でどの警報対象への接近かがわかる。したがって、従来に比べ音による接近警報をよりわかりやすく、煩わしさがない。
(24)前記曲の再生の音量は、前記警報音声の出力の音量よりも小さくする構成とするとよい。
このようにすれば、曲の再生によって警報音声の内容が聞き取りにくくなることを防止でき、より確実に警報内容を知ることができる。
(25)前記警報音声の出力の音量と、前記曲の再生の音量とを、それぞれ別に設定する制御を行う構成とするとよい。例えば、ユーザからの操作に応じて、双方の音量を個別に設定する構成とするとよい。
(26)(1)〜(25)のいずれかに記載の制御システムの機能をコンピュータに実現させるためのプログラムとして構成するとよい。
本発明によれば、従来に比べ音による接近警報をよりわかりやすく、煩わしさがなく、緊迫感を継続させることも可能となる接近警報を実現できる制御システム等を提供することができる。
「電子機器の基本構成」
図1,図2は、本発明のシステムを構成する電子機器として好適な一実施形態であるレーダー探知機の構成を示している。レーダー探知機1は、薄型矩形状のケース本体2を備え、そのケース本体2の背面側下方に取り付けられたブラケット3を用いて車両のダッシュボード上等に貼り付けて固定される。
ケース本体2の前面(車両後方(運転者側)に向く面)には、表示部5を備える。表示部5は、3.2インチのカラーTFT液晶ディスプレイで構成する。この表示部5上には、表示部5のどの部分がタッチされたかを検出するタッチパネル6を備える。また、ケース本体2の前面の右サイドには音量調整ボタン7が配置され、同左サイドには各種の作業用ボタン8が配置される。
ケース本体2の右側面には、着脱可能な記録媒体としてのメモリカードを装着するためのカード挿入口9を備え、ケース本体2内のカード挿入口9の内側にメモリカードリーダ10が内蔵される。このカード挿入口9からメモリカード11を挿入することで、そのメモリカード11はメモリカードリーダ10に装着される。メモリカードリーダ10は、装着されたメモリカード11に格納されたデータを内部に取り込む。より具体的には、メモリカード11に格納されたデータは、新規な警報対象の情報(経度・緯度等の位置情報,種別情報等)などの更新情報があり、その更新情報が制御部18の制御により装置に内蔵されるデータベース19に格納(ダウンロード)され、データ更新がされる。
データベース19は、制御部18のマイコン内あるいはマイコンに外付けした不揮発性メモリ(たとえばEEPROM)により実現できる。なお、データベース19には、出荷時に地図データ並びに一定の警報対象に関する情報が登録されており、その後に追加された警報対象についてのデータ等が上記のようにしてデータ更新される。
ケース本体2の背面側中央上方の内部にGPS受信器13を配置し、さらにその横にマイクロ波受信器14,無線受信器15を配置する。GPS受信器13は、GPS衛星からのGPS信号を受信し、現在位置(経度・緯度)情報を出力する。マイクロ波受信器14は、速度測定装置から出射される所定周波数のマイクロ波を受信する。無線受信器15は、飛来する所定周波数の無線を受信する。ケース本体2内の下方には、スピーカ16も内蔵している。スピーカ口は、ケース本体2の底面に設けている。
ケース本体2の側面側下方には、DCジャック18を配置する。このDCジャック18は、図示省略のシガープラグコードを接続するためのもので、そのシガープラグコードを介して車両のシガーソケットに接続して電源供給を受け得るようにする。
また、制御部18は、CPU,ROM,RAM,不揮発性メモリ、I/O等を備えるマイコンであり、図2に示すように上述した各部と接続され、上記の各種の入力機器(タッチパネル6、GPS受信器13、マイクロ波受信器14、無線受信器15等)から入力される情報に基づき所定の処理を実行し、出力機器(表示部5,スピーカ16等)を利用して所定の警報・メッセージを出力する。これらの基本構成は、基本的に従来のものと同様のものを用いることができる。例えば音声の出力は、音声のPCMデータを、EEPROM上に記憶しており、制御部18はこのPCMデータを再生してスピーカ16から音声を出力する。
本実施形態のレーダー探知機1における機能は、制御部18に有するコンピュータが実行するプログラムとして制御部18のEEPROM上に格納され、これを制御部18に有するコンピュータが実行することで実現する。制御部18の有するプログラムによってコンピュータが実現する機能としては、GPSログ機能、待ち受け画面表示機能、マップ表示機能、GPS警報機能、レーダー波警報機能、無線警報機能などがある。
GPSログ機能は、制御部18が1秒ごとにGPS受信器8によって検出された現在位置をその検出した時刻および速度(車速)と関連づけて位置履歴として不揮発性メモリに記憶する機能である。この位置履歴は例えばNMEA形式で記録する。
待ち受け画面表示機能は、所定の待ち受け画面を表示部5に表示する機能である。図3(a)は、待ち受け画面の一例を示しており、ここではGPS受信器13によって検出した自車両の速度、緯度、経度、高度を示している。
マップ表示機能は、図3(b)に示すように、GPS受信器13によって検出した現在位置に基づき、データベース19にアクセスし、そこに記憶されている地図データを読み出して表示する機能である。また、マップ表示機能は、現在位置の周囲の警報対象をデータベース19に記憶された位置情報に基づいて検索し、周囲に警報対象が存在する場合に地図上の該当する位置にその警報対象を示す情報(ターゲットアイコン112等)を重ねて表示する機能も備える。具体的な表示態様は、以下の通りである。
制御部18は、表示部5のほぼ全面のメイン表示領域R1に、車両の進行方向が常に上を向くように地図を表示する。制御部18は、メイン表示領域R1の下側中央が現在の自車位置になるように地図を表示するとともに、当該位置に自車アイコン111を表示する。
制御部18は、メイン表示領域R1の上方側に設定されたステータスエリアR2に、ステータス情報を表示する。ステータスエリアR2に表示するステータス情報は、左から順に、現在時刻121(図では、「15:10」),GPS電波受信レベル表示アイコン122(図では、長さの異なる3本の直線が平行に起立した最大受信レベル),駐車禁止エリアアイコン123(駐車最重点エリア,駐車重点エリア内のときに表示),レーダーの受信感度を示す受信感度モード表示アイコン124(図では、最高感度の「SE」)、車両速度125(図では「30km/h」)、方位磁針126となっている。ステータスエリアR2は、透明な領域とし、メイン表示領域R1のレイアよりも上のレイアを用いて配置する。これにより、ステータスエリアR2内でも、ステータス情報が表示されていない場所では、下側に位置する地図が視認できる。
制御部18は、メイン表示領域R1の左サイドに設定されるスケール表示領域R3に、現在のスケール情報(縮尺)を表示する。スケールは、自車位置を0mとし、その自車位置からメイン領域R1の上下方向の中間位置までの距離(図では「500」)と、上方位置までの距離(図では「1000」)を表示する。単位は、「m」である。制御部18は、メイン表示領域R1が2回連続してタッチされたことを検知すると、メイン表示領域R1内の所定位置(スケール表示領域R3に添う位置)に地図スケール変更ボタンを表示し(図示省略)、その地図スケール変更ボタンに対するタッチに応じて地図スケールを変更する。つまり、制御部18は、変更した地図スケールの縮尺に合わせてメイン表示領域R1に表示する地図の縮尺を変更すると共に、スケール表示領域R3に表示するスケール情報も変更する。
図3(a)に示すような待ち受け画面表示機能実行中に、表示部5への1回のタッチを検知した制御部18は、メニュー画面を表示する。そのメニュー画面中に用意された画面切り替えボタンがタッチされたことを検知した制御部18は、図3(b)に示すようなマップ表示機能に切り替える。同様にマップ表示機能実行中に表示部5への1回のタッチを検知した制御部18は、メニュー画面を表示する。そのメニュー画面中に用意された画面切り替えボタンがタッチされたことを検知した制御部18は、待ち受け画面表示機能に切り替える処理を行う。
制御部18は、待ち受け画面表示機能、マップ表示機能(以下これらの機能を総称して待受機能と称する)の実行中に、発生したイベントに応じて、GPS警報機能、レーダー波警報機能、無線警報機能等の各機能を実現する処理を実行し、当該機能の処理終了時には元の待受機能の処理に戻る。各機能の優先度は、高いほうから、レーダー波警報機能、無線警報機能、GPS警報機能の順に設定している。
GPS警報機能は、制御部18に有するタイマーからのイベントにより所定時間間隔(1秒間隔)で実行される処理であり、データベース19に記憶された警報対象の緯度経度とGPS受信器13によって検出した現在位置の緯度経度から両者の距離を求め、求めた距離が所定の接近距離になった場合に、表示部5に図4(a)に示すような警報画面であるGPS警報表示130(警報対象の模式図・残り距離等)をし、スピーカ16からその旨を示す接近警告の音声を出力する処理である。
こうした警報対象としては、居眠り運転事故地点、レーダー、制限速度切替りポイント、取締エリア、検問エリア、駐禁監視エリア、Nシステム、交通監視システム、交差点監視ポイント、信号無視抑止システム、警察署、事故多発エリア、車上狙い多発エリア、急/連続カーブ(高速道)、分岐/合流ポイント(高速道)、ETCレーン事前案内(高速道)、サービスエリア(高速道)、パーキングエリア(高速道)、ハイウェイオアシス(高速道)、スマートインターチェンジ(高速道)、PA/SA内
ガソリンスタンド(高速道)、トンネル(高速道)、ハイウェイラジオ受信エリア(高速道)、県境告知、道の駅、ビューポイントパーキング等があり、これらの目標物の種別情報とその位置を示す緯度経度情報と表示部5に表示する模式図または写真のデータと音声データとを対応付けてデータベース19に記憶している。
図4(b)は、レーダー波警報機能の表示例を示している。このレーダー波警報機能は、マイクロ波受信器14によって速度測定装置(移動式レーダー等(以下、単に「レーダー」と称する))から発せられる周波数帯のマイクロ波に対応する信号が検出された場合に、表示部5に対して警報画面であるGPS警報表示131を表示するとともに、スピーカ20から警報音を出力する警報機能である。例えば、レーダーの発するマイクロ波の周波数帯のマイクロ波がマイクロ波受信器4によって検出された場合に、図4(b)に示すように、データベース19に記憶されたレーダーの模式図または写真を表示部5に警報画面として表示するとともに、データベース19に記憶された音声データを読み出して「レーダーです。スピード注意」という音声をスピーカ16から出力する。表示する距離は、例えば、電界強度から推定した距離とするとよい。
無線警報機能は、無線受信器15によって、緊急車両等の発する無線電波を受信した場合に、その走行等の妨げとならないよう、警報を発する機能である。無線警報機能においては、取締無線、カーロケ無線、デジタル無線、特小無線、署活系無線、警察電話、警察活動無線、レッカー無線、ヘリテレ無線、消防ヘリテレ無線、消防無線、救急無線、高速道路無線、警備無線等の周波数をスキャンし、スキャンした周波数で、無線を受信した場合には、データベース19に無線種別ごとに記憶されたその周波数に対応する無線を受信した旨の模式図を警報画面として表示部5に表示するとともに、データベース19に無線種別ごとに記憶された音声データを読み出して、スピーカ16からその無線の種別を示す警報音声を出力する。たとえば、取締無線を受信した場合には「取締無線です。スピード注意」のように音声を出力する。
以下、本発明の特徴であるBGM警報機能を実現する警報処理について説明する。BGM警報機能は、曲の再生中に警報音声を発する機能であり、曲のサビの部分で警報音声を発するように制御部18がプログラムを実行して制御を行う。本実施形態のレーダー探知機は、BGM警報を行わない通常警報モードと、BGM警報を行うキャラクタ警報モードを備え、ユーザ設定によって切り替えていずれのモードで動作するかを設定しておく。通常警報モードは、警報対象へ接近した場合に、図4(a)に示したような模式図を示した警報を行うのに対し、キャラクタ警報モードは、図5に示すように、キャラクタをアニメーション表示し、BGM警報を行うモードである。
このようにアニメーション表示は、GPS警報機能における報知態様の1つであり、上述した模式図や実写真を表示部に表示するものに替えて行う。模式図等による警報か、キャラクタのアニメーション表示による警報かは、前述のとおり、ユーザ設定に基づいて実施される。このユーザ設定は、メイン表示領域R1が1回タッチされたのを検知した制御部18がメニュー画面を表示し、そのメニュー画面のタッチ位置に基づいて行う。更に、このユーザ設定は、キャラクタを使用するか、警報対象が存在していない通常時も表示する常時表示か否かなど、各種の条件が設定される。これらの条件設定も、図示省略するメニュー画面をタッチしていき、決定する。
ここでは、ユーザ設定により人間を模したキャラクタ(キャラクタ300)を用いた警報が選択されているものとし、キャラクタも常時表示に設定されているものとして説明する。本実施形態のキャラクタ300は、若い女性とすることで、親しみやすくしている。若い女性が警報の報知等をすることで、ユーザは、その警報内容を素直に聞き入れ、安全運転をする効果が期待できる。
図5に示すように、制御部18は、表示部5のメイン表示領域R1中の右下の箇所にキャラクタ300を表示する。このキャラクタ300を表示するレイヤは、地図を表示するレイヤの上にあり、地図上にキャラクタ300を合成して表示する。
キャラクタ300の表示モードは、図6(a)に示す周囲に警報対象が存在しない平常時に表示する平常モードと、図6(b)に示す周囲に警報対象が存在していて警報を行う緊急時に表示する緊急モードがある。平常モードは、装着するコスチュームは普通の服装であり、容姿も普通の人間と同じで、目の色が青色としている。平常モードでは、図3(b)のような地図表示の上に、図6(a)のコスチュームを着た状態で、例えば図5のキャラクタ表示位置と同じ位置にキャラクタの表示を行う。一方、緊急モードは、装着するコスチュームは戦闘服であり、容姿もレーダー波・無線電波を受信するかのような耳型アンテナが出現し、目の色も赤色としている。現在位置と警報対象との接近関係が第1条件を満たしたときに平常モードの図6(a)の状態から、緊急モードの図6(b)の状態へキャラクタを変身させる第一アニメーションを行う。また、現在位置と警報対象との接近関係が第1条件より近い接近関係である第2条件を満たしたときに第二アニメーションを行う。
平常モード中と、緊急モードのうち接近してはいるが迫ってはいない距離である第一のアニメーションの後から第二のアニメーションが完了するまでの間は、キャラクタ300が自車アイコン111や所定の警報対象を示すターゲットアイコン112にかからない領域に表示する(例えば図5参照)。自車アイコン111,ターゲットアイコン112にかからない領域は、例えば、自車アイコン111がメイン表示領域R1の下方中央に表示されるため、横幅方向では片側半分未満(本例では、右側)とする。また、例えば自車アイコン111を下方中央に表示した場合にターゲットアイコン112が右側に位置し、そのままではキャラクタ300の下に隠れてしまう場合、制御部18は地図全体を左に所定距離ずらして表示する。自車アイコン111とターゲットアイコン112がキャラクタ300によって隠れないので、ユーザは、キャラクタ300の表示中であっても自車アイコン111とターゲットアイコン112の位置関係を認識し、警報対象が現在走行中の道路上等に存在しているかを確認できる。
第二アニメーションは、緊急モードのキャラクタ300が自車アイコン111や所定の警報対象を示すターゲットアイコン112にかからない領域に表示された状態(図5の状態)から徐々に拡大し、図7に示すような拡大したキャラクタともに円形のフォーカスを地図に重ねて表示した状態へと変化させるアニメーションである。このとき、図7に示すフォーカスの円の中心の位置に、警報対象のアイコン(ターゲットアイコン112)が来るように地図の位置を制御して地図の上に図7のような画面を重ねて表示する。そして、地図と図7の画面とを重ねた表示は、現在位置が警報対象の通過位置に達するまで継続する。このようにキャラクタを拡大し、フォーカスを示すことで、運転者は、警報対象に極めて近い状態であることを認識できる。
現在位置が警報対象の通過位置に達した場合、第三のアニメーションを表示する。第三のアニメーションは、図7の状態から、平常モードの状態(図6(a)のコスチュームの状態)であってキャラクタ300が自車アイコン111や所定の警報対象を示すターゲットアイコン112にかからない領域に表示する平常モードの状態に戻すアニメーションである。その後、現在位置と、別の警報対象との接近関係が第1条件になるまでこの平常モードの表示を行う。
BGM警報は、このようなキャラクタの動作と関連付けて行う。具体的な制御部18の処理を図8、図9を参照して説明する。図9は図8の表の続きの部分を示す図である(単に1枚の図で示せないため2つの図に分割して示しているにすぎないものである)。図8、図9の左側の表(図8では(a)で示している部分)は、その上段に示すように、時速90km/h、すなわち1秒あたり25m進んでいくと、仮定した場合の曲の再生状態を示す図である。一方、図8、図9の右側の表(図8では(b)で示している部分)は、その上段に示すように、時速100km/h、すなわち1秒あたり約27.8m進んでいくと、仮定した場合の曲の再生状態を示す図である。本実施形態のBGM警報は、高速道路上に設置された警報対象への接近を知らせる警報である。
時速90km/hの表と、時速100km/hの表は、それぞれ、表に「通過」と記載した位置が警報対象の位置であり、そこから表の下方向に向かうにしたがって、警報対象の位置から離れた警報対象の手前側の位置を示している。「曲再生距離」の欄が警報対象からの距離を示すことになる。これらの表はそれぞれ、左から「実距離」、「警報」、「合計残り曲秒数」、「曲再生距離」、「単位曲秒数」、「曲部分番号」を示している。
「実距離」の列は、GPS受信器8によって検出された現在位置と、データベース19に記憶されている警報対象の位置と距離を示している。「警報」の列は、音声警報の概略内容を示している。警報は1回目の音声警報である2キロ警報と、2回目の音声警報である1キロ警報と、3回目の音声警報である数百メートル警報(400メートル警報、500メートル警報、600メートル警報のいずれか)の3回行う。なお表中の「サビの部分」という記載は数百メートル警報の開始時に曲2のサビの部分の再生が開始されることを示したものである(「400メートル警報」の右側に記載スペースが取れないため便宜上次行に記載しているにすぎないものである)。「合計残り曲秒数」の列は、「曲部分番号」列に示すように「曲1」「曲2」といった単位曲を組み合わせて再生した場合に「通過」の位置からの曲の再生に必要な秒数を示している。「曲再生距離」は、仮定した時速によって現在位置が移動した場合の「通過」の位置からの距離を示している。「単位曲秒数」は、単位曲を組み合わせた曲の部分についての再生に必要な秒数を示している。単位曲として、曲1と曲2のPCMデータを、EEPROM上に記憶しており、制御部18はこのPCMデータの再生順序を制御して、曲の再生を行う。「曲部分番号」は、どの単位曲を再生するかを示す列である。曲1は15秒、曲2は19秒であり、曲1の最後の部分と曲1の最初の部分は、連続性を有するように聞き取れるようにそれぞれの単位曲が構成されている。そのため、曲1は繰り返し再生しても、1つの曲として認識されることとなる。曲は、緊迫感を有する曲であり、接近警報であることが運転者にとってすぐにわかる曲としている。また、曲1の最後の部分と曲2の最初の部分も連続性を有するように聞き取れるようにそれぞれの単位曲が構成されている。そのため、曲1と曲2は、1つの曲として認識されることになる。したがって、曲1の繰り返しと曲2の連続する一つの曲が構成され、運転者には曲1の繰り返し部分と曲2の部分からなる1つの曲であると認識されることとなる。曲1にはサビの部分はなく、曲2にはその先頭部分(曲2の再生開始部分)から曲のサビが始まるように構成されている。なお、「単位曲秒数」の列において、曲1と曲2の連続する部分は一体として単位曲とみなした値を記載している。
例えば、時速90km/hの等速で走行していると仮定した場合には、図8、図9の左の表に示すように、ターゲットの2325m手前(93秒前)から曲1を5回繰り返して再生し、その後で曲2を1回再生するように、曲を構成することで、通過位置で、曲の再生が終了することになる。一方、時速100km/hの等速で走行していると仮定した場合には、図8、図9の右の表に示すように、ターゲットの2166m手前(78秒前から)曲1を4回繰り返して再生し、その後で曲2を1回再生するように、曲を構成することで、通過位置で、曲の再生が終了することになる。このように速度によって、曲1の繰り返し回数を変えることで、曲の位置を、ターゲットの通過の位置にできるだけ近づけることができる。実際にはこの仮定した曲再生距離と実距離との間には、走行速度の変動により、ずれは生じることとなるが、概ね合わせ込むことを目的とし、実際の処理はアニメーション表示と、実距離を加味して次のように行う。
まず、図9のそれぞれの表の最下段に示すように、実距離が2400mに達した際に、曲1の再生を開始するとともに、前述した第一のアニメーションを行う。第一のアニメーションの再生開始から終了までの時間は曲1の秒数と同じ15秒としており、第一のアニメーションが終了した際、すなわち曲1の再生が終了したときに(15秒経過時に)、1回目の音声警報である2キロ警報を行う。すなわち、この2キロ警報は、GPS受信器8から得た現在位置と警報対象の位置との距離(実距離)が2000mに達したときに行うのではなく、実距離が2400mに達して、曲1の再生を開始し、その後15秒経過したときに行う。そのため実距離と警報の内容である距離はずれる場合がある。しかしながら、時速120km/hで1分走行すると2kmであるから、2キロ警報時点では、まだターゲットである警報対象に至るまで余裕の時間がある。したがって、厳密に実距離と警報内容の距離をあわせる必要はない一方、曲の再生やアニメーションと連動して2キロ警報がなされるため、運転者の注意を引きやすいという効果がえられる。
そして、曲1は、GPS受信器8によって得た現在位置と警報対象(ターゲット)の位置との実距離が1kmに達した後に1回再生を行うように、繰り返し再生を行う。この繰り返し再生は、曲1の最後まで再生が終了したら、再び、曲1の先頭から再生を開始する処理である。実距離が1kmに達した後の曲1の1回再生が完了したら、続けて曲2の先頭からの再生を開始する。そして、曲2の再生が最後まで完了したら、曲の再生はすべて終了する。例えば、図8、9の左の表の曲部分番号の欄に示すように、時速90km/hの等速で仮に走行しているとすると、実距離が1kmに達した後に1回再生するまで繰り返し再生を行う結果、曲1は、合計5回再生され、その後、曲2が再生されることとなる。一方、図8、9の右の表の曲部分番号の欄に示すように、時速100km/hの等速で仮に走行しているとすると、実距離が1kmに達した後に1回再生するまで繰り返し再生を行う結果、曲1は、合計4回再生され、その後、曲2が再生されることとなる。
そして、実距離が1kmに達した際に、2回目の音声警報である1キロ警報を行う。この1キロ警報は、「1km先、ターゲット。注意!」といった警報音声の再生を、再生している曲1に重ねて同時に行ってスピーカ16から出力することで行う。この距離は、2キロ警報とは異なり実距離に直接基づいて行うので、運転者は正確な警報対象との距離を知ることをできる。例えば、時速120km/h〜80km/hであれば、警報対象に達する30秒〜45秒程度手前で、警報対象との正確な距離を把握することができる。
曲2の再生が開始されたことを条件として3回目の音声警報である数百メートル警報を行う。これに先立ち、実距離が1kmに達した際には、この数百メートル警報において、400メートル警報、500メートル警報、600メートル警報のいずれを行うかを決定する処理を行う。400メートル警報は、「400m先、ターゲット、注意!」という警報音声を再生してスピーカ16から出力する処理であり、500メートル警報は、「500m先、ターゲット、注意!」という警報音声を再生してスピーカ16から出力する処理であり、500メートル警報は、「500m先、ターゲット、注意!」という警報音声を再生してスピーカ16から出力する処理である。
数百メートル警報において、400メートル警報、500メートル警報、600メートル警報のいずれを行うかを決定する処理は、実距離が2400mから1kmに達するまでに要した時間と、この間の距離である1400mとから、この間の平均速度を求め、その速度で曲2の再生に要する距離を算出し、この距離が属する範囲に応じていずれの警報を行うかを決定する処理である。この算出した曲2の再生に要する距離が、500m未満の場合には400メートル警報を行い、500m以上650m未満の場合には500メートル警報を行い、650m以上の場合には600m警報を行う決定をする。そして、その後、曲2の再生を開始すると同時に、この決定した数百メートル警報を行う。例えば、求めた平均速度が90km/h(25m/s)の場合、図8の左の表の曲再生距離の列に示すように曲2の再生に要する距離は、25*19=475mとなる。したがって、判定処理では、500m未満の場合に該当し、曲2の再生開始とともに400メートル警報がなされることとなる。例えば、求めた平均速度が100km/h(27.8m/s)の場合、図8の左の表の曲再生距離の列に示すように曲2の再生に要する距離は、27.8*19=約528mとなる。したがって、判定処理では、500m以上650m未満の場合に該当し、曲2の再生開始とともに500メートル警報がなされることとなる。例えば、求めた平均速度が130km/h(36.1m/s)の場合、曲2の再生に要する距離は、36.1*19=約686mとなる。したがって、判定処理では、650m以上の場合に該当し、曲2の再生開始とともに600メートル警報がなされることとなる。
そして、曲2の再生が完了した際に、「通過します」という音声をスピーカ16から出力する処理を行う。
また、接近するにしたがって盛り上がるなど接近していく感じが音から感じ取れる曲とするとよい。
以上のように、本レーダー探知機は、警報対象への接近を警報音声の出力で行う音声警報機能と、警報対象への接近を曲の再生によって行う曲警報機能とを備える。そのため、警報対象への接近を「音声」で知ることができるとともに、「曲の再生」によって接近警報中であることを知ることもできる。したがって、従来に比べ音による接近警報をよりわかりやすく、煩わしさがなく、緊迫感を継続させることも可能となる接近警報を実現することができる。
曲は、特に緊迫感を有する曲としているため、曲が再生された際に、運転者は、警戒すべき状況にあることを容易に把握できる。
曲の再生は、警報音声の出力時間よりも長い時間にわたって行う構成としている。そのため、曲の再生によって接近警報中であることを知ることができる可能性が高まる。例えば、上述した例では1分以上にわたって曲の再生がなされることになる。短時間で終わる警報音声を聞き逃したとしても、警報音声よりも長時間にわたって再生される曲を聞きとれる可能性は高く、曲が流れていることによって接近警報中であると認識できる可能性が高くなる。よって、従来に比べ、さらに音による接近警報をよりわかりやすく、煩わしさがなく、緊迫感を継続させることも可能となる接近警報を実現することができる。
曲の再生は、警報音声の出力の終了時点よりも後の時点まで行う構成としている。そのため、たとえ警報音声を聞き逃したとしても、曲が聞き取れれば接近警報中であることを知ることができる。
なお、本実施形態では、曲の再生は音声警報の前後にわたって行い、かつ、音声警報中にも継続して行う構成であるが、曲の再生は、例えば、警報音声の出力の終了時点よりも後の時点から開始してもよいし、警報音声の出力中の時点から開始してもよいし、警報音声の出力の開始時点から開始してもよいし、警報音声の出力の開始時点よりも前の時点から開始してもよい。
警報音声としては、さらに、警報対象の種類に関する内容を含む警報音声を出力し、曲の再生は、警報音声の出力の開始時点よりも前の時点から開始する構成とするとよい。例えば、上述した警報音声の中の「ターゲット」という部分を、データベース19にそのターゲットである警報対象位置とともに記憶された種類に応じて、その種類の音声フレーズに変更して再生するようにしてもよい。例えば、「400m先、取締エリア。注意!」のように警報対象の種類に関する内容を含む警報音声を出力する。このようにすることで、曲の再生の開始によって警報対象への接近を知ることができ、その後になされる警報音声に聞き耳をたてて注意することが可能となる。そして、そのように注意して聞いた警報音声の内容から詳細なその警報対象の種類を把握することができる。
曲の再生は、例えば、警報音声の出力の開始時点よりも前の時点で終了してもよいし、警報音声の出力の開始時点で終了してもよいし、警報音声の出力中の時点で終了してもよいし、警報音声の出力の終了時点で終了してもよいし、警報音声の出力の終了時点よりも後の時点で終了してもよい。
曲の再生は、本実施形態のように、警報音声の出力中を含む音声警報の前後にわたって行う構成とするとよい。こうすることで、音声警報と曲による警報の双方が同時になされることとなり、従来に比べ音による接近警報をよりわかりやすくなる。例えば、曲の少なくとも一部が音声警報のBGMとして機能するよう曲を構成すると特によい。
本実施形態では、曲1は、GPS受信器8によって得た現在位置と警報対象(ターゲット)の位置との実距離が1kmに達した後に1回再生を行うように、繰り返し再生を行う。そして、実距離が1kmに達した後の曲1の1回再生が完了したら、続けて曲2の先頭からの再生を開始する。曲2の再生が最後まで完了したら、曲の再生はすべて終了する。このように、曲の再生の終了時点が、警報対象が所定の離反関係になった時点となるように調整する制御を行う構成としている。そのため、警報対象が所定の離反関係となった時点に曲の再生が終了する可能性が高くなる。したがって、曲の再生が終了したことによって、警報対象が所定の離反関係になったと認識できる。
所定の離反関係としては、例えば、警報対象の位置を現在位置が通過したとみなせる時点としたり、警報対象の位置へ現在位置が接近しているのではないとみなさせる時点としたりするとよい。例えば、警報対象の位置と現在位置との距離が数十メートル内となる範囲を所定の離反関係としてもよい。
曲の再生の終了時点が、警報対象と所定の離反関係になった時点となるように調整する制御は、曲の一部である曲1を繰り返し再生する制御としている。そのため、曲1の繰り返しによって、警報対象であるターゲットと所定の離反関係になった時点で曲の再生(曲2の再生)が終了する。したがって、曲の記録容量を削減できるとともに、単純な制御でコストをかけずに調整ができる。曲の一部としては、例えば所定の繰り返し可能なメロディの部分とするとよい。曲1としては、例えば所定の繰り返し可能なメロディの部分とするとよい。
曲は曲2の先頭からサビの部分を備え、曲のサビの部分の再生と警報音声の出力とが関連する時点でなされるようにする制御を行う構成としている。そのため、警報音声の出力と関連する時点で、サビの部分を聞くことができる。したがって、サビの存在を認識することで警報との関連性を認識することができる。曲のサビの部分の再生と警報音声の出力とが関連する時点として、本実施形態では、曲2の先頭のサビ部分の再生と同時に警報音声の出力を開始することとしたが、例えば、警報音声の出力後にサビが再生されるようにすれば、例えば警報音声で警報した接近関係が継続していることを認識でき、接近への緊迫感を継続させることが容易にできる。サビの部分は一般には曲の先頭ではなく中にある。本実施形態でも曲1の繰り返しと曲2とからなる曲の途中である曲2の先頭からサビの部分が始まる。したがって、サビに至るまでの曲1の部分の再生によって予め警報対象への接近を知ることができ、この状態で曲の再生が曲2のサビに差し掛かると、例えば「いよいよ警報対象が近くになってきたな」という感覚を与えることができる。そして、そのサビと警報対象への接近を知らせる警報音声とが関連して報知される。したがって、従来に比べ音による接近警報をよりわかりやすく、煩わしさがなく、緊迫感を継続させることも可能となる接近警報を実現することができる。
曲のサビの部分の再生と警報音声の出力とが関連する時点として、例えば、警報音声の出力前にサビが再生されるようにすれば、例えばサビが流れたらその後警報音声が流れることが予測できるため、サビが流れたら警報音声に注意することができる。曲のサビの部分の再生と警報音声の出力とが関連する時点として、例えば、上述した実施例のようにサビの再生中に警報音声を再生すれば、この両者の効果を得ることができるので最も望ましい。
曲のサビの部分の再生と警報音声の出力とが関連する時点でなされるようにする制御は、曲のサビの部分の再生中に、前記警報音声の出力を行う制御としている。そのため、曲のサビの部分の再生中に、警報音声の出力がなされるので、従来の単なる音声による警報に比べ、警報の聞き逃しを抑制することができる。
再生中としては、例えば、再生開始の時点としてもよいし、再生開始してしばらくしてからのように構成してもよい。曲のサビの部分の再生中に、警報音声の出力を行う制御としては、例えば、サビの部分の再生を判定して、警報音声を出力する構成とするとよい。
警報音声は複数の種類の音声フレーズの組み合せから構成するようにしてもよい。そして、曲のサビの部分の再生と警報音声の出力とが関連する時点でなされるようにする制御として、警報音声の中で所定の種類のフレーズの再生中に警報音声の出力を行う制御とするとよい。例えば、前述した警報対象の種類を含む警報音声を出力する場合、「400m先、取締エリア。注意!」というフレーズを1つのPCMデータとして設け、これを再生するようにしてもよいのであるが、距離である「400m先」、警報対象の種類である「取締エリア」、注意喚起音声である「注意!」という複数のフレーズから構成し、これらを組み合わせて再生することで音声警報を行うようにしてもよい。例えば、曲2の再生開始時点が、「注意!」のフレーズの再生開始時点になるように制御することで、「注意!」という注意喚起の種類のフレーズを強調することができる。このようにして、警報音声の中の所定の種類のフレーズがサビの再生によって強調される。したがって、例えば、警報音声の中で特に重要な種類のフレーズについて従来よりも容易に把握できる。 所定の種類のフレーズは、例えば、警報対象の注意レベルを示すフレーズとしたり、警報対象の種類を示すフレーズとしたり、警報対象への接近度合いを示すフレーズとしたりするとよく、例えば、ユーザがいずれの種類のフレーズとサビの再生をあわせるかを設定できるようにするとよい。
本実施形態は、曲のサビの部分の再生と警報音声の出力とが関連する時点でなされるようにする制御として、曲2の再生の開始時点を調整する制御を備える構成である。そのため、上述したとおり、簡単な構成で曲のサビの部分の再生と警報音声の出力とが関連する時点でなされることとなる。例えば曲の再生中にその再生状態を変更しなくても単にその曲を再生するだけで、簡単な構成で曲のサビの部分の再生と警報音声の出力とが関連する時点でなされる。
本実施形態は、曲はサビの部分の前に繰り返し再生可能な部分を備え、曲のサビの部分の再生と前記警報音声の出力とが関連する時点でなされるようにする制御として、当該繰り返し再生可能な部分である曲1を繰り返し再生する回数を調整する制御を備える構成である。このような簡単な構成で曲のサビの部分の再生と警報音声の出力とが関連する時点でなされることとなる。例えば曲の再生速度等を変更しなくても繰り返し再生する回数を調整するだけで、曲のサビの部分の再生と警報音声の出力とが関連する時点でなされることとなる。
曲は、サビの部分を含まない繰り返し再生可能な第一の曲である曲1と、サビの部分を含む第二の曲である曲2とを備え、第二の曲のサビの部分の開始時点で警報音声の出力を開始する構成としている。そのため、曲のサビの部分の再生開始時点と警報音声の出力の開始時点との、警報対象に対する接近状態に関するばらつきを抑えることが容易にできる。すなわち、警報音声の出力の開始時点を、警報対象との接近状態が一定の範囲にある場合に収めることが容易にできる。
第一の曲である曲1は、繰り返し再生時に曲の終端部と曲の開始部が不連続であると認識されない曲としており、繰り返し再生時に曲の終端部と曲の開始部が連続した曲と運転者に感じられる曲としている。また、第一の曲である曲1の終端部と第二の曲である曲2の開始部とは不連続であると認識されないよう第一の曲の終端部と第二の曲の終端部を構成しており、第一の曲である曲1の終端部と第二の曲である曲2の開始部が連続した1つの曲と運転者に感じられる曲の構成としている。
第二の曲である曲2の長さは、19秒としたが、特に10秒から30秒の範囲とするとよい。第二の曲は、曲の開始部付近にサビの開始部を備え、第一の曲の繰り返し回数を制御することで、第二の曲の終了時点が警報対象の通過とみなされる時点となるように制御する構成としている。このようにすれば、警報対象の通過とみなされる時点からおおむね10秒から30秒程度の秒数手前の時点からサビの再生が始まる。また、警報対象の通過とみなされる時点で曲の再生が終了する可能性が高くすることが容易にできる。すなわち、例えば第一の曲の再生回数をこのように第二の曲の長さを加味して、警報対象の通過とみなされる時点で曲の再生が終了するように調整する制御を行なっている。
なお、警報音声の出力を行う時点よりも前の時点で、移動速度に関する情報を取得し、当該移動速度に関する情報に基づいて、第一の曲であるの繰り返し回数を決定する制御を行う構成としてもよい。このようにすれば、警報対象の通過とみなされる時点で曲の再生が終了する可能性を容易に高めることができる。例えば、第一の曲の繰り返し回数を時速40km/hのときには、時速80km/hのときの2倍の回数とするとよい。
本実施形態では、警報音声として、警報対象までの距離に関する内容を含む警報音声を出力し、第二の曲である曲2の再生開始から再生終了までに要する時間と、警報音声の出力を行う時点よりも前の時点である2400mから1kmまでの移動速度に関する情報である平均速度とに基づいて、当該警報音声の内容である当該警報対象までの距離に関する内容である数百メートル警報の内容を決定する構成としている。
警報音声の内容である当該警報対象までの距離に関する内容が、警報音声の出力を行う時点よりも前の時点での移動速度と、第二の曲の再生開始から再生終了までに要する時間とに基づいて決定される。したがって、警報音声の内容である距離に関する情報が実際の距離に近い内容とすることが容易にできるとともに、曲のサビの部分の再生開始時点と警報音声の出力の開始時点との、警報対象に対する接近状態に関するばらつきを抑えることが容易にできる。特に第二の曲の再生開始から再生終了までに要する時間は一定の時間(固定時間)としているため、計算が容易となる。
警報音声として、当該警報対象までの距離に関する内容を含む警報音声を出力し、曲のサビの開始時点から曲の終了時点までの長さが19秒と一定であり、曲の終了時点が警報対象の通過とみなされる時点となるように制御する構成としている。そのため、曲の終了時点が警報対象の通過とみなされる時点となる可能性を高めることを容易にできる。本実施形態では、曲のサビの開始時点から曲の終了時点までの長さは、19秒としたが、10秒から30秒程度の中の固定された一定の秒数とするとよい。
本実施形態では、警報音声として、当該警報対象までの距離に関する内容を含む警報音声を出力し、曲のサビの開始時点における警報対象との接近距離を、警報音声の出力を行う時点よりも前の時点で推定し、当該推定された距離に応じて警報音声の警報対象までの距離に関する内容を変更する構成としている。そのため、実際の警報対象との距離に近い距離に関する内容が、警報音声として出力されることとなる。
本実施形態では、警報音声として、当該警報対象までの距離に関する内容を含む警報音声を出力し、当該警報音声の内容である当該警報対象までの距離に関する内容の決定を前記警報音声の出力を行うよりも前の移動状態に基づいて行う構成としている。そのため、警報音声の内容である当該警報対象までの距離に関する内容の精度を高めることができる。したがって、警報音声の内容と実際の警報対象への接近状態との間にずれが生じて、違和感を感じたり、実際の警報対象を通過したものと誤信したりすることを防止できる。移動状態としては、例えば、速度を用いるとよい。
本実施形態では、警報対象までの距離に関する内容は、距離に応じた複数の段階に対応したものを備え、距離に応じていずれかの段階の内容を警報音声として出力する構成としている。したがって、現在位置が警報対象までどの程度の距離であるのか、容易に把握することができる。本実施形態では、距離は400m、500m、600mの3段階で知ることができる。
警報音声として、本実施形態では、警報対象に現在位置が至るまでの距離を音声で報知することとしたが、警報対象に現在位置が至るまでの時間を音声で報知するようにしてもよい。また距離と時間の双方を音声で報知するようにしてもよい。このようにすれば、警報対象までにあとどのくらいで至るのか、数値で確実に知ることができるとともに、曲警報機能による警報により、接近警報中であることを知ることもできる。したがって、従来に比べ音による接近警報をよりわかりやすく、煩わしさがなく、緊迫感を継続させることも可能となる接近警報を実現することができる。
本実施形態では、警報対象への接近として、予め記憶された警報対象の位置と現在の位置とが所定の接近関係になった場合に、BGM警報を行うこととしたが、例えばレーダー波警報機能における処理に、マイクロ波受信器14が、警報対象物が発する周波数の電波を受信し、当該電波の受信状況が第一の信号強度になった場合にBGM警報を開始し、信号強度が第一の信号強度よりも強い第二の信号強度になったときに、サビの部分の再生を開始するとともに、音声で警報内容を出力する構成を付加するとよい。同様に無線警報機能に、無線受信器15が、当該電波の受信状況が第一の信号強度になった場合にBGM警報を開始し、信号強度が第一の信号強度よりも強い第二の信号強度になったときに、サビの部分の再生を開始するとともに、音声で警報内容を出力する構成を付加するとよい。
警報音声は警報対象の種類に応じて複数備え、接近している警報対象の種類に応じた警報用の曲を再生する機能を備える構成とするとよい。このようにすれば、どの種類の警報対象への接近しているのかを音声を聞くことで知ることができるとともに、曲を聞くことでその曲の種類によってどの種類の警報対象への接近しているのかを知ることができる。例えば、警報音声を聞き逃したりしても、曲の種類でどの警報対象への接近かがわかる。したがって、従来に比べ音による接近警報をよりわかりやすく、煩わしさがない。
曲の再生の音量は、警報音声の出力の音量よりも小さくする構成とするとよい。このようにすれば、曲の再生によって警報音声の内容が聞き取りにくくなることを防止でき、より確実に警報内容を知ることができる。
警報音声の出力の音量と、曲の再生の音量とを、それぞれ別に設定する制御を行う構成とするとよい。例えば、警報音声の出力の音量と、前記曲の再生の音量とを、それぞれ個別に設定するためのスライダーを表示し、タッチパネル6の各スライダーへのタッチされた位置の音量をそれぞれの音量として設定する構成とするとよい。このようにすれば、ユーザからの操作に応じて、双方の音量を個別に設定することができる。警報音声と曲の双方を各個人や各車両の状況にあった聞き取りやすいものにすることができる。
本実施形態では、レーダー探知機の例で説明したが、各種の電子機器の機能として実施することができる。たとえば、ナビゲーション装置や、ドライブレコーダ、カーオーディオの機能として組み込んでもよい。また本実施形態で記載した数値の値は、実験等を行って適宜、効果を奏する値に変更してもよい。表示部5の画面サイズ、各種の時間設定なども本発明の効果を奏する範囲で任意のものとすることができる。また、制御部18には、各機能や警報の優先順位をリモコン17等からのユーザからの指示に基づいて設定する機能を設け、この設定された優先順位で制御部18が処理を行うように構成してもよい。
さらに、上述した実施形態では、装置内に各種の情報を記憶したデータベース19を備え、制御部18は係るデータベース19にアクセスして必要な情報を読み出し、各種の処理をしたが、本発明はこれに限ることはない。例えば、データベース19に登録する情報の一部または全部をサーバに登録しておく。そして、レーダー探知機その他の電子機器・装置は、係るサーバと通信する機能を備え、制御部18は、適宜サーバにアクセスし、必要な情報を取得して処理を実行するシステムとしてもよい。さらには、制御部18の機能の少なくとも一部をサーバにおき、当該機能をサーバで実行し、ユーザが持つ電子機器は、その実行結果を取得するようなシステムとしても良い。
上述した実施形態の制御システムとしての機能は制御部18に備えるコンピュータに実現させるためのプログラムとして構成されているが、これに限らずプログラムは複数のコンピュータに分散配置し、分散処理するようにしてもよい。