JP6082676B2 - 音波増幅器 - Google Patents

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Description

本発明は、音波を増幅して外耳道に伝達する音波増幅器に関する。
従来から、例えば加齢性難聴者のように聴覚のアシストを望む者の聴覚をアシストする機器として電子式の補聴器が周知であるが、電子式の補聴器は、高コストである上に、常時、イヤホンを外耳道に挿入し続ける必要があり、利用者にとって苦痛が大きい。そこで、聴覚をアシストする機器として、低コストであり、かつ、イヤホン等を外耳道に挿入する必要がないものが要望されている。
例えば、特許文献1には、「耳が聞こえ易くする用具」として、前方および側方に開口する横長の箱を耳介に装着して前方から音波を集音する用具が開示されている。
また、特許文献2には、「拡張耳介による補聴装置」として、シリコンやプラスチック等を素材とする薄肉の「拡張耳介」と称する用具が開示されている。この「拡張耳介」によれば、反復着脱可能な接着構造が設けられており、「拡張耳介」を耳介付近に貼り付けることで実効的に耳介の面積を拡大することができるとされている。
さらに、特許文献3には、「導入角を可変して成る集音型補聴器の構造」として、音波の進入角を変える導入板を具備する「集音型補聴器」と称する用具が開示されている。
しかし、特許文献1〜3の用具は、いずれも、集音能力を高めることにより聴覚をアシストするものであり、用具が集音しようとしている方向に音源が存在するか否かに応じて、アシスト能力が大幅に変動する。例えば、特許文献1の用具によれば、開口する方向に音源が存在しないと、アシスト能力が大幅に低下するものと考えられ、特許文献2、3の用具に関しても同様にアシスト能力が大幅に低下するものと考えられる。
そこで、音波が放射されてくる方向に係わりなく聴覚のアシスト能力を均一に保つことができる用具等が要望されている。
特開2002−305795号公報 特開2006−060758号公報 特開平09−037396号公報
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、加齢性難聴者等の聴覚をアシストする装置として、低コストであり、かつ、イヤホン等を外耳道に挿入する必要がないものであって、音波が放射されてくる方向に係わりなくアシスト能力を均一に保つことができるものを提供することにある。
〔請求項1の手段〕
請求項1の手段によれば、音波増幅器は、音源が発生する音波に共鳴する共鳴体と、耳介の根元に引っ掛かるとともに、外耳道の開口を頭部側方から覆う位置に共鳴体を支持する支持体とを備える。また、共鳴体は、外耳道の開口を頭部側方から覆って外耳道の頭部側方に共鳴空間を形成するとともに、音波を増幅して外耳道に伝達し、支持体は、共鳴体と頭部との距離を増減する距離増減手段を有する。
これにより、音源と耳介との相対的な位置に係わらず、音源から放射された音波を増幅して外耳道に伝達することができる。このため、音波が放射されてくる方向に係わりなく聴覚のアシスト能力を均一に保つことができる。
また、この音波増幅器によれば、電子機器等を必要としないので低コストであり、かつ、イヤホン等を外耳道に挿入する必要もない。
以上により、加齢性難聴者等の聴覚をアシストする装置として、低コストであり、かつ、イヤホン等を外耳道に挿入する必要がないものであって、音波が放射されてくる方向に係わりなくアシスト能力を均一に保つことができるものを提供することができる。
また、支持体により、耳介の大小等に係わりなく、外耳道の開口を確実に頭部側方から覆う位置に共鳴体を支持することができる。さらに、距離増減手段により、頭部側方への耳介の突き出し方等に係わりなく、外耳道の開口を頭部側方から覆う位置に共鳴体を支持することができる。
〔請求項2の手段〕
請求項2の手段によれば、音波増幅器は、共鳴空間を増減する容積増減手段を備える。
これにより、共鳴周波数を含む共鳴帯域の周波数を増減することができるので、例えば、利用者のそれぞれにとって聞き取り易い周波数に調節することができる。
〔請求項3の手段〕
請求項3の手段によれば、容積増減手段は、手動操作によるトルクを螺子螺合構造により直線的な推力に変換することで、共鳴体の一部分を他の部分から突出させたり窪ませたりして共鳴空間を増減する。
これにより、簡便な操作で、かつ、さほど大きな操作力を要することなく、共鳴帯域の周波数を調節することができる。
〔請求項4の手段〕
請求項4の手段によれば、共鳴体の一部分により形成される共鳴空間の一部領域は、他の領域と壁により区画され、壁には、共鳴空間の一部領域と他の領域とを連通する絞りが設けられている。
これにより、共鳴帯域および共鳴帯域よりも低周波側の周波数における音波の増幅量を高めることができる。
〔請求項5の手段〕
請求項5の手段によれば、共鳴体の外側の表面には静電植毛が施されている。
これにより、共鳴帯域および共鳴帯域よりも低周波側の周波数における音波の増幅量を高めることができる。
〔請求項6の手段〕
請求項6の手段によれば、共鳴体は樹脂製であり、共鳴体の内側の表面に金属箔が取り付けられている。
これにより、共鳴帯域および共鳴帯域よりも高周波側の周波数における音波の増幅量を高めることができる。
(a)は外側から視た音波増幅器の側面図であり、(b)は内側から視た音波増幅器の側面図であり、(c)は音波増幅器の正面図であり、(d)は音波増幅器の背面図である(参考例1、2)。 (a)は外側から視た音波増幅器の側面図であり、(b)は音波増幅器の平面図であり、(c)は音波増幅器の下面図である(参考例1、2)。 (a)は図1(a)のA−A断面図であり、(b)は図1(a)のB−B断面図であり、(c)は図1(d)のC−C断面図である(参考例1、2)。 (a)は図1(a)のA−A断面図を用いて内部容量に相当する領域を示す説明図であり、(b)は図1(a)のB−B断面図を用いて内部容量に相当する領域を示す説明図であり、(c)は図1(d)のC−C断面図を用いて内部容量に相当する領域を示す説明図である(参考例1、2)。 音波増幅器と耳介との位置関係を示す説明図である(参考例1、2)。 音波増幅器を装着したダミーヘッドとスピーカーとの位置関係を示す説明図である(参考例1)。 音波増幅器の増幅量と角度との相関関係を示す特性図である(参考例1)。 音波増幅器の増幅特性を示す特性図である(参考例1、2)。 (a)は音波増幅器の分解斜視図であり、(b)は音波増幅器の斜視図である(参考例3〜6)。 音波増幅器の断面図である(参考例3〜6)。 音波増幅器の増幅特性を示す特性図である(参考例3〜6)。 (a)は音波増幅器の分解斜視図であり、(b)は音波増幅器の斜視図である(参考例7)。 (a)は音波増幅器の分解斜視図であり、(b)は音波増幅器の斜視図である(参考例8)。 音波増幅器の増幅特性を示す特性図である(参考例7、8)。 音波増幅器の断面図である(参考例9)。 音波増幅器の増幅特性を示す特性図である(参考例3、9)。 音波増幅器の断面図である(参考例10〜12)。 音波増幅器の増幅特性を示す特性図である(参考例10〜12)。 音波増幅器の増幅特性を示す特性図である(参考例1、13)。 音波増幅器の増幅特性を示す特性図である(参考例7、14)。 音波増幅器の斜視図である(参考例15)。 音波増幅器の増幅特性を示す特性図である(参考例1、15)。 (a)は外側から視た音波増幅器の側面図であり、(b)は内側から視た音波増幅器の側面図であり、(c)は音波増幅器の正面図であり、(d)は音波増幅器の平面図である(実施例)。 音波増幅器の分解斜視図である(実施例)。 音波増幅器の増幅量と角度との相関関係を示す特性図である(実施例)。 音波増幅器の増幅特性を示す特性図である(実施例)。 (a)は外側から視た音波増幅器の側面図であり、(b)は内側から視た音波増幅器の側面図であり、(c)は音波増幅器の正面図であり、(d)は音波増幅器の平面図である(実施例)。 音波増幅器の分解斜視図である(実施例)。 音波増幅器の増幅量と角度との相関関係を示す特性図である(実施例)。 音波増幅器の増幅特性を示す特性図である(実施例)。 (a)は外側から視た音波増幅器の側面図であり、(b)は内側から視た音波増幅器の側面図であり、(c)は音波増幅器の正面図であり、(d)は音波増幅器の平面図である(参考例16)。
実施形態の音波増幅器を、以下の実施例1、2により説明する。
参考例1、2の構成〕
参考例1、2の音波増幅器1の構成を、図1〜図5を用いて説明する。なお、図1〜図5に図示された音波増幅器1は、右側の耳介2に装着されるものであるが、左側の耳介2に装着されるものは、例えば、耳介2の裏側から視た側面図が図1(b)に示すものと鏡映対称をなすように設けられる。
音波増幅器1は、耳介2の形状に略一致するとともに、耳介2の全体を覆うことができる形態に設けられている。
すなわち、音波増幅器1は、頭部側方から耳介2の表側(外耳道3が開口する側)を覆う本体部4、本体部4の周縁から頭部側方に向かい耳介2の周縁を覆うように伸びる側縁部5、および、側縁部5から外耳道3の方に向かい耳介2の裏側(外耳道3が開口しない側)の周縁を覆うように伸びる補助部6を備える。
そして、本体部4、側縁部5および補助部6は、一体として、音源が発生する音波に共鳴する共鳴体7として機能し、共鳴により特定の周波数の音波を増幅して外耳道3に伝達する。
また、音波増幅器1は、例えば、熱可塑性樹脂の射出成形および切削加工等により本体部4、側縁部5および補助部6の一体物として設けられ、肉厚は、音波増幅器1の全体において略一定である。なお、音波増幅器1の素材は熱可塑性樹脂であり、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体のように柔軟性に優れ、かつ無害なものが選択される。
ここで、本体部4は、共鳴体7としての機能の中核をなす部分であり、外耳道3の開口を頭部側方から覆って外耳道3の頭部側方に共鳴空間9を形成する。また、本体部4は、耳介2とは反対側に膨らむ凸面を形成するように設けられている。
側縁部5は、耳介2の上縁に引っ掛かる部分であり、本体部4の周縁の内、前方寄りかつ下方寄りの部分を除く周縁から伸びている。また、補助部6は、耳介2の裏側に引っ掛かる部分であり、耳介2を本体部4と挟むように側縁部5から略90°曲がって外耳道3の方に向かい略一定の幅だけ伸びている。
これにより、側縁部5および補助部6は、外耳道3の開口を頭部側方から覆う位置に共鳴体7の全体を支持する支持体10として機能する。また、本体部4と側縁部5とはRを形成して滑らかに連続し、さらに、補助部6と側縁部5とはRを形成して滑らかに連続している。
また、参考例1、2の音波増幅器1によれば、それぞれ、内部容量は38、44cmである。なお、内部容量とは、本体部4の全周縁から側縁部5が伸びていると仮定し、さらに、補助部6が内側に広がって本体部4の反対側を平面的に封鎖していると仮定したときに、封鎖されている空間の容積として定義されるものである。そして、内部容量は、例えば、図4において斜線で示す領域の容積に相当する。
そして、参考例1、2の音波増幅器1では、本体部4の凸面の膨らみ方を変えることで内部容量を異ならせている。つまり、参考例2の音波増幅器1は、参考例1の音波増幅器1よりも本体部4が大きく耳介2の反対側に膨らむことで、内部容量が大きくなっている。
参考例1、2の効果〕
参考例1、2の音波増幅器1の効果を、図6〜図8を用いて説明する。
音波増幅器1の効果は、無響音室にてダミーヘッド12の両耳のそれぞれに音波増幅器1を装着し、未装着時との周波数スペクトルの差分(増幅量)を増幅特性として求めることにより確認した。なお、ダミーヘッド12に聞かせた音波はホワイトノイズである。
また、音源であるスピーカー13には、YAMAHA MSP7 STUDIOを使用し、ダミーヘッド12の内蔵マイクには、NEUMANN KU100を使用し、アンプには、EDIROL UA−25を使用した。
まず、参考例1の音波増幅器1に関し、図6に示すように、ダミーヘッド12の位置を固定する。そして、ダミーヘッド12の周囲で、姿勢を保ったままスピーカー13を公転させ、ダミーヘッド12の前向きの方位から反時計方向に数えた角度0°〜360°の全方位にて、増幅特性を測定した。この結果、音波増幅器1の装着により全方位にて音波が増幅していることを確認することができた(図7参照。)。
ここで、図7は、増幅量と角度との相関関係を周波数2.0kHzにおいてのみ示すものであるが、2.0kHzの大側または小側の他の周波数に関しても、同様の相関特性を呈して全方位で音波が増幅していることを確認することができた。そこで、共鳴周波数に関わる以下の説明では、角度0°(ダミーヘッド12の前向きの方位)における増幅特性を代表例として取り上げる。
なお、参考例2以下の音波増幅器1に関しても、参考例1の音波増幅器1と同様に全方位にて増幅特性を測定して増幅量と角度との相関関係を求め、全方位にて音波が増幅していることを確認している。そして、全方位にて音波が増幅していることを確認した上で、共鳴周波数に関わる説明では、角度0°における増幅特性を取り上げている。
参考例1、2の音波増幅器1の増幅特性を図8に実線で示す。
図8の実線によれば、参考例1の音波増幅器1の増幅特性は、周波数1.9kHz強で最大の増幅量(10dB強)を示している。
また、参考例2の音波増幅器1の増幅特性は、周波数1.9kHz弱で最大の増幅量(12dB弱)を示している。
つまり、参考例1の音波増幅器1は、共鳴周波数が1.9kHz強に存在し、参考例2の音波増幅器1は、共鳴周波数が1.9kHz弱に存在する。
これにより、参考例1の音波増幅器1によれば、音源と耳介2との相対的な位置に係わらず、周波数1.9kHz強の音波を増幅して外耳道3に伝達することができる。また、参考例2の音波増幅器1によれば、音源と耳介2との相対的な位置に係わらず、周波数1.9kHz弱の音波を増幅して外耳道3に伝達することができる。このため、音波が放射
されてくる方向に係わりなく聴覚のアシスト能力を均一に保つことができる。
また、音波増幅器1によれば、電子機器等を必要としないので低コストであり、かつ、イヤホン等を外耳道3に挿入する必要もない。
以上により、加齢性難聴者等の聴覚をアシストする装置として、低コストであり、かつ、イヤホン等を外耳道3に挿入する必要がないものであって、音波が放射されてくる方向に係わりなくアシスト能力を均一に保つことができるものを提供することができる。
ここで、加齢性難聴の特徴は、内耳の蝸牛にある有毛細胞の内、4.0kHz〜8.0kHzの周波数を感知するものが摩滅している点にあると考えられている。このため、4.0kHz〜8.0kHzの周波数の音波を増幅しても加齢性難聴者の聴覚をアシストすることは極めて困難である。そこで、4.0kHzよりも低い周波数の音波を増幅し、4.0kHzよりも低い周波数の音波を手掛かりに加齢性難聴者による音声の認識力を高めることで、加齢性難聴者の聴覚を的確にアシストすることができる。
なお、参考例1、2の音波増幅器1によれば、内部容量が大きいほど共鳴周波数が小さくなっている。このため、内部容量の増減により、音波増幅器1の共鳴周波数を調節することができる可能性がある。
参考例3〜6の構成〕
参考例3〜6の音波増幅器1は、図9および図10に示すように、参考例1の音波増幅器1に容積増減手段15を追加したものである。
容積増減手段15は、共鳴空間9を増減するものであり、手動操作によるトルクを螺子螺合構造により直線的な推力に変換することで、共鳴体7の一部分を他の部分から突出させたり窪ませたりして共鳴空間9を増減する。
より具体的に、容積増減手段15は、雄ねじを有する円筒状のベース16と、雄ねじに螺合する雌ねじを有する袋状の可動つまみ17とを具備し、ベース16に可動つまみ17を螺合することで、容積可変である円柱状の可変空間18を形成する。また、ベース16は、雄ねじを外周に有する円筒部20と、円筒部20の軸方向の一端側において外周側に広がる外延部21を有する。さらに、実施例3〜6の可動つまみ17では、可変空間18を軸方向の他端側で閉じる閉鎖面22が軸方向に垂直な平面である。
そして、本体部4に円筒部20が嵌まる嵌合穴23を設け、嵌合穴23に円筒部20を嵌めて本体部4の外側に円筒部20を突き出すとともに、外延部21を本体部4の内側における嵌合穴23の周縁に突き当てる。この状態で、可動つまみ17を本体部4の外側から円筒部20に螺合する。これにより、容積増減手段15は本体部4の外側に突き出るように本体部4に保持され、可変空間18は開口24を介して本体部4、側縁部5および補助部6により形成される主空間25と連通する。このため、内部容量は、参考例1の音波増幅器1に対して可変空間18の部分だけ拡大する。
そして、手動操作により可動つまみ17にトルクを与え、可動つまみ17をベース16に対し軸方向に直線移動させて可変空間18の容積を増減することで、内部容量を増減して共鳴空間9を増減する。
参考例3〜6の効果〕
参考例3〜6の音波増幅器1の効果を図11により説明する。なお、参考例3〜6の音波増幅器1の効果の確認においても、参考例1と同一の機器および方法等を採用した。
まず、内部容量を42cm3に調節したものを参考例3の音波増幅器1として、その増幅特性を図11に実太線で示す。図9によれば、参考例3の音波増幅器1の増幅特性は、周波数1.8kHz弱で最大の増幅量(12dB強)を示している。
以下、同様に内部容量を46、47、50cm3に調節したものを、それぞれ参考例4、5、6の音波増幅器1として、それらの増幅特性をそれぞれ図11に実細線、点線、一点鎖線で示す。
図11によれば、参考例4の音波増幅器1の増幅特性は、周波数1.7kHz弱で最大の増幅量(13dB弱)を示している。また、参考例5の音波増幅器1の増幅特性は、周波数1.5kHz強で最大の増幅量(14dB弱)を示している。さらに、参考例6の音波増幅器1の増幅特性は、周波数1.5kHz強で最大の増幅量(14dB強)を示している。
図11によれば、内部容量が大きいほど、最大の増幅量を示す周波数(共鳴周波数)が小さくなっている。このため、容積増減手段15により内部容量を拡大または縮小することで音波増幅器1の共鳴周波数を調節することができるので、例えば、利用者のそれぞれにとって聞き取り易い周波数に調節することができる。
また、容積増減手段15を、手動操作によるトルクを螺子螺合構造により直線的な推力に変換するものとすることで、簡便な操作で、かつ、さほど大きな操作力を要することなく、共鳴周波数を調節することができる。
参考例7、8の構成〕
参考例7、8の音波増幅器1は、図12および図13に示すように、参考例1の音波増幅器1に容積増減手段15を追加したものである。また、参考例7、8の容積増減手段15は、参考例3〜6の容積増減手段15とは異なり、嵌合穴23に嵌合可能なカップ状の容器26である。
容器26は、有底円筒状に設けられカップ状の本体27、および、本体27の軸方向の一端側において外周側に広がる鍔部28を有する。そして、参考例3〜6の音波増幅器1と同様に本体部4に嵌合穴23を設け、嵌合穴23に容器26を嵌める。
そして、例えば、図12に示すように、本体27が本体部4の外側に突き出るように容器26を本体部4の内側から嵌合穴23に嵌め、本体部4の内側における嵌合穴23の周縁により鍔部28を係止させる。これにより、容器26は本体部4の外側に突き出るように本体部4に保持され、共鳴空間9は、本体27が突き出た部分に応じて拡大する。
また、図13に示すように、本体27が本体部4の内側に突き出るように容器26を本体部4の外側から嵌合穴23に嵌め、本体部4の外側における嵌合穴23の周縁により鍔部28を係止させる。これにより、容器26は本体部4の内側に突き出るように本体部4に保持され、共鳴空間9は、本体27が突き出た部分に応じて縮小する。
参考例7、8の効果〕
参考例7、8の音波増幅器1の効果を説明する。なお、参考例7、8の音波増幅器1の効果の確認においても、参考例1と同一の機器および方法等を採用した。
まず、容器26を本体部4の外側に突き出して内部容量を43cm3に拡大調節したもの(図12参照。)を参考例7の音波増幅器1として、その増幅特性を図14に実線で示す。図14によれば、参考例7の音波増幅器1の増幅特性は、周波数1.7kHz弱で最大の増幅量(11dB強)を示している。
次に、容器26を本体部4の内側に突き出して内部容量を33cm3に縮小調節したもの(図13参照。)を参考例8の音波増幅器1として、その増幅特性を図14に点線で示す。図14によれば、参考例8の音波増幅器1の増幅特性は、周波数1.9kHz強で最大の増幅量(11dB弱)を示している。
これにより、内部容量が大きいほど共鳴周波数が小さくなっているので、容積増減手段15により内部容量を拡大または縮小することで音波増幅器1の共鳴周波数を調節することができる。このため、例えば、容積が異なる複数種類の容器26を設けておき、どの容積の容器26を選択するのか、また、本体部4の外側または内側のいずれの側に本体27を突き出すのかに応じて、共鳴周波数を調節することができる。
参考例9の構成〕
参考例9の音波増幅器1は、図15に示すように、参考例1の音波増幅器1に容積増減手段15を追加したものである。すなわち、参考例9の容積増減手段15は、参考例3〜6の容積増減手段15と同様のベース16および可動つまみ17を有する。このため、参考例9の容積増減手段15によれば、手動操作により可動つまみ17にトルクを与え、可動つまみ17をベース16に対し軸方向に直線移動させて可変空間18の容積を増減することで、内部容量を増減して共鳴空間9を増減することができる。
ここで、参考例9の容積増減手段15は、以下の点で参考例3〜6の容積増減手段15と異なる。すなわち、参考例9の容積増減手段15によれば、ベース16は、軸方向の一端側において内周側に広がる内延部31を有し、内延部31の存在により開口24は、直径10mmまで狭められている。そして、内延部31は、共鳴空間9の一部領域(可変空間18)を他の領域(主空間25)と区画する壁として機能し、開口24は、可変空間18と主空間25とを連通する絞り32として機能する。
参考例9の効果〕
参考例9の音波増幅器1の効果を説明する。なお、参考例9の音波増幅器1の効果の確認においても、参考例1と同一の機器および方法等を採用した。
参考例9では、内部容量を42cm3に調節して増幅特性を確認している(図16の実線参照。)。ここで、図16では、参考例3の増幅特性を点線で併せて図示している。参考例3、9の音波増幅器1は、内部容量が同一(42cm3)であり、絞り32が存在するか否かの点で異なる。
図16によれば、絞り32を存在させることにより、共鳴帯域および共鳴帯域よりも低周波側の周波数における音波の増幅量を高めることができる。また、図16によれば、参考例9の音波増幅器1は、周波数1.8kHz弱で最大の増幅量(12dB強)を示しており、共鳴周波数および最大の増幅量は、参考例3、9の間で略一致している。
参考例10〜12の構成〕
参考例10〜12の音波増幅器1は、図17に示すように、参考例1の音波増幅器1に容積増減手段15を追加したものである。また、参考例10〜12の容積増減手段15は、参考例9の容積増減手段15と同様の内延部31および絞り32を具備する。
ここで、参考例10〜12の容積増減手段15は、ベース16や可動つまみ17に関し、以下の点で参考例3〜6、9の容積増減手段15と異なる。
まず、参考例10〜12の容積増減手段15によれば、円筒部20の内周に雌ねじを有する。また、可動つまみ17は、外周に雄ねじを有する円筒体として設けられ、円筒部20の内周に嵌まる態様でベース16に螺合する。また、閉鎖面22は、可動つまみ17の筒内に形成されており、閉鎖面22の形状は、外側に凸をなす球面の一部である。
参考例10〜12の効果〕
参考例10〜12の音波増幅器1の効果を説明する。なお、参考例10〜12の音波増幅器1の効果の確認においても、参考例1と同一の機器および方法等を採用した。
まず、内部容量を39cm3に調節したものを参考例10の音波増幅器1として、その増幅特性を図18に点線で示す。図18によれば、参考例10の音波増幅器1の増幅特性は、周波数1.9kHz弱で最大の増幅量(12dB強)を示している。
以下、同様に内部容量を41cm3、43cm3に調節したものを、それぞれ参考例11、12の音波増幅器1として、それらの増幅特性を図18にそれぞれ実細線、実太線で示す。
図18によれば、参考例11の音波増幅器1の増幅特性は、周波数1.7kHz強で最大の増幅量(12dB弱)を示している。 また、参考例12の音波増幅器1の増幅特性は、周波数1.7kHz弱で最大の増幅量(12dB強)を示している。
これにより、参考例3〜6等の音波増幅器1と同様に、内部容量が大きいほど共鳴周波数が小さくなる相関が見られるので、内部容量を増減することで共鳴周波数を増減することができる。
参考例13〕
参考例13の音波増幅器1は、参考例1の音波増幅器1の本体部4、側縁部5および補助部6の外側の表面に静電植毛を施こしたものである。
参考例13の増幅特性を参考例1の増幅特性と併せて図19に示す(図中、実線が参考例13の増幅特性であり、点線が参考例1の増幅特性である。)。参考例1、13の音波増幅器1は、内部容量が同一(38cm3)であり、静電植毛が施されているか否かの点で異なる。
図19によれば、静電植毛を施すことにより、共鳴帯域および共鳴帯域よりも低周波側の周波数における音波の増幅量を高めることができる。また、参考例13の増幅特性は、周波数1.8kHz弱で最大の増幅量(11dB強)を示している。
なお、参考例13の音波増幅器1の効果の確認においても、参考例1と同一の機器および方法等を採用した。
参考例14〕
参考例14の音波増幅器1は、参考例7、8で用いた音波増幅器1の本体部4、側縁部5および補助部6、ならびに容器26の本体27の外側の表面に静電植毛を施し、参考例7の音波増幅器1と同様に本体27を本体部4の外側に突き出して内部容量を43cm3に調節したものである。
参考例14の増幅特性を参考例7の増幅特性と併せて図20に示す(図中、実線が参考例14の増幅特性であり、1点鎖線が参考例7の増幅特性である。)。参考例7、14の音波増幅器1は、内部容量が同一(43cm3)であり、静電植毛が施されているか否かの点で異なる。
図20によれば、静電植毛を施すことにより、主に共鳴帯域の周波数における音波の増幅量を高めることができる。また、参考例14の増幅特性は、周波数1.7kHz弱で最大の増幅量(12dB弱)を示している。
なお、参考例14の音波増幅器1の効果の確認においても、参考例1と同一の機器および方法等を採用した。
参考例15〕
参考例15の音波増幅器1は、図21に示すように、参考例1の音波増幅器1において、本体部4の内側の表面に金属箔34を接着したものである。なお、金属箔34は、例えば、アルミニウム合金を素材とするものである。
参考例15の増幅特性を参考例1の増幅特性と併せて図22に示す(図中、実線が参考例15の増幅特性であり、点線が参考例1の増幅特性である。)。参考例1、15の音波増幅器1は、内部容量が同一(38cm3)であり、金属箔34が接着されているか否かの点で異なる。
図21によれば、金属箔34を接着することにより、共鳴帯域および共鳴帯域よりも高周波側の周波数における音波の増幅量を高めることができる。また、参考例15の増幅特性は、周波数1.9kHz強で最大の増幅量(11dB強)を示しており、共鳴周波数は、参考例1、15の間で略一致している。
なお、参考例15の音波増幅器1の効果の確認においても、参考例1と同一の機器および方法等を採用した。
〔実施例の構成〕
実施例の音波増幅器1は、参考例1〜15の音波増幅器1とは異なり、図23および図24に示すように、補助部6を備えずに本体部4と側縁部5とにより共鳴体7を構成する。また、実施例の音波増幅器1は、本体部4や側縁部5とは別に支持体10を備え、側縁部5は、支持体10としての機能を具備せず、耳介2の上縁に引っ掛かることなく耳介2の周縁を覆うことができる。また、実施例の本体部4は、凸面を形成しておらず平面を形成するように設けられている。さらに、実施例の側縁部5は、本体部4の全周縁から伸びており、耳介2を全周囲から包囲することができる。
また、実施例の音波増幅器1の内部容量は38cm3である。
なお、実施例の内部容量は、本体部4および側縁部5により囲われた領域の容積に相当し、参考例1〜15の内部容量と同様の定義に従うものである。
また、実施例の支持体10は、耳介2の根元に引っ掛かる係止部36、および、係止部36と共鳴体7とを架橋するとともに共鳴体7と頭部との距離を増減する距離増減手段37を有する。
係止部36は、例えば、耳介2の根元が嵌まる曲線部38と、曲線部38から直線的に伸びて距離増減手段37に接続する直線部39とからなる。
曲線部38は、例えば、合口40を形成するように略C字に設けられ、合口40が自在に拡大することができる程度に弾性を有する。そして、耳介2の根元は、合口40から曲線部38に嵌まって係止部36を引っ掛ける。また、耳介2の根元の嵌合を円滑にするため、合口40の両端は、C字の逆側に反るつる41を形成している。
直線部39は、例えば、曲線部38と一体物として成形されており、曲線部38と接続する端部と反対側の端部に、距離増減手段37との締結部42が設けられている。また、締結部42には、距離増減手段37を構成するボルト44の軸部45が貫通する貫通穴46が設けられている。
距離増減手段37は、例えば、軸部45および頭部47を有するボルト44、軸部45に螺合する2つのナット48、49等により構成されている。また、側縁部5の上部には、側縁部5を幅方向に貫通する雌ねじ孔50が設けられ、軸部45は、雌ねじ孔50に螺合しながら雌ねじ孔50を貫通する。
ボルト44は、頭部47が本体部4の内側に位置するように内側から雌ねじ孔50に螺合する。
また、ナット48は、貫通穴46に軸部45が通っている締結部42を頭部47とともに挟むことにより、係止部36を保持する。なお、頭部47と締結部42との間、締結部42とナット48との間には、それぞれワッシャ51が挿入される。
さらに、ナット49は、雌ねじ孔50を貫通して突き出た軸部45の先端に螺合し、ワッシャ51を介して本体部4の外側に圧接することで共鳴体7を保持する。また、ナット49は、手動による締付けや取外しを容易にするため、例えば、3つ外歯52が等角度間隔でネジ穴の周囲に設けられている。なお、ワッシャ51と締結部42との間には、必要に応じてスペーサ53が挿入される。
以上により、距離増減手段37は、軸部45の本体部4の外側への突き出し量を調節することで、共鳴体7と頭部との距離を増減することができる。すなわち、共鳴体7と頭部との距離を増やすときには軸部45の突き出し量を大きくし、共鳴体7と頭部との距離を減らすときには軸部45の突き出し量を小さくする。
〔実施例の効果〕
実施例の音波増幅器1の効果を、図25および図26を用いて説明する。なお、実施例の音波増幅器1の効果の確認においても、参考例1と同一の機器および方法等を採用した。
まず、実施例の効果に関し、実施例の音波増幅器1と参考例1〜15の音波増幅器1とは側縁部5が耳介2の全周を包囲することができるか否かの点で態様が異なることから、増幅量と角度との相関関係(〔実施例1の効果〕を参照。)を先に説明する。
図25は、実施例の音波増幅器1の増幅量と角度との相関関係を周波数2kHzにおいて示すものである。図25によれば、実施例の音波増幅器1の装着により、参考例1〜15の音波増幅器1と同様に、全方位にて音波が増幅していることを確認することができた。また、2.0kHzの大側または小側の他の周波数に関しても、同様の相関特性を呈して全方位で音波が増幅していることを確認することができた。
そこで、実施例でも、共鳴周波数に関わる以下の説明では、角度0°における増幅特性を代表例として取り上げる。
実施例の音波増幅器1の増幅特性を図26に示す。図26によれば、実施例の音波増幅器1の増幅特性は、周波数2.0kHz弱で最大の増幅量(9dB弱)を示している。
このため、参考例1〜15の音波増幅器1と同様に、加齢性難聴者等の聴覚をアシストする装置として、低コストであり、かつ、イヤホン等を外耳道3に挿入する必要がないものであって、音波が放射されてくる方向に係わりなくアシスト能力を均一に保つことができるものを提供することができる。
また、実施例の音波増幅器1は、耳介2の根元に引っ掛かるとともに、外耳道3の開口を頭部側方から覆う位置に共鳴体7を支持する支持体10を備える。
これにより、耳介2の大小等に係わりなく、外耳道3の開口を確実に頭部側方から覆う位置に共鳴体7を支持することができる。
さらに、実施例の支持体10は、共鳴体7と頭部との距離を増減する距離増減手段37を有する。
これにより、頭部側方への耳介2の突き出し方等に係わりなく、外耳道3の開口を頭部側方から覆う位置に共鳴体7を支持することができる。
〔実施例
実施例の音波増幅器1は、図27および図28に示すように、実施例の音波増幅器1において共鳴体7から側縁部5を除き、共鳴体7を本体部4のみで構成したものである。また、ボルト44の軸部45が貫通する雌ねじ孔50は、本体部4の上部に設けられている。
実施例の音波増幅器1の効果を、図27および図28を用いて説明する。なお、実施例の音波増幅器1の効果の確認においても、実施例1と同一の機器および方法等を採用した。
まず、実施例の効果に関し、実施例の音波増幅器1と、参考例1〜15および実施例1の音波増幅器1とは側縁部5の有無の点で態様が大きく異なることから、増幅量と角度との相関関係(〔参考例1の効果〕を参照。)を先に説明する。
図29は、実施例の音波増幅器1の増幅量と角度との相関関係を周波数3kHzにおいて示すものである。図29によれば、実施例の音波増幅器1の装着により、参考例1〜15および実施例1の音波増幅器1と同様に、全方位にて音波が増幅していることを確認することができた。また、3.0kHzの大側または小側の他の周波数に関しても、同様の相関特性を呈して全方位で音波が増幅していることを確認することができた。
そこで、実施例でも、共鳴周波数に関わる以下の説明では、角度0°における増幅特性を代表例として取り上げる。
実施例の音波増幅器1の増幅特性を図30に示す。図30によれば、実施例の音波増幅器1の増幅特性は、周波数3.0kHz弱で最大の増幅量(5dB強)を示している。
このため、参考例1〜15の音波増幅器1と同様に、加齢性難聴者等の聴覚をアシストする装置として、低コストであり、かつ、イヤホン等を外耳道3に挿入する必要がないものであって、音波が放射されてくる方向に係わりなくアシスト能力を均一に保つことができる音波増幅器1を提供することができる。
〔変形例〕
音波増幅器1の態様は、参考例や実施例に限定されず種々の変形例を考えることができる。
例えば、参考例の音波増幅器1は、耳介2の縁または耳介2の根元に引っ掛かることで外耳道3の開口を頭部側方から覆って共鳴空間9を形成していたが、外耳道3の開口を覆う態様は、このような態様に限定されない。例えば、左右それぞれの音波増幅器1を架橋するC字状のアームを設け、アームの弾性により頭部を挟むことで、音波増幅器1により左右それぞれの外耳道3の開口を頭部側方から覆うようにしてもよい。
また、参考例の音波増幅器1によれば、容積増減手段15により共鳴空間9を増減していたが、例えば、音波増幅器1を机上等に載置可能に設け、机上で音波増幅器1を移動させることで共鳴空間9を増減するようにしてもよい。
また、参考例3〜6、9〜12等の容積増減手段15は、螺子螺合構造により可変空間18を増減するものであって主空間25を増減するものではなかったが、螺子螺合構造により主空間25を縮小できるように容積増減手段15を設けてもよい。
また、左右両方の耳介2に音波増幅器1を装着して使用する場合を想定して、紐等で左右それぞれの音波増幅器1を結び付け、左右の音波増幅器1および紐等の一体物として持ち運びできるようにしてもよい。
また、参考例および実施例の音波増幅器1によれば、共鳴体7を含む中核部分の素材は樹脂であったが、金属を素材として中核部分を設けてもよい。特に、実施例において共鳴体7を金属製にすることで顕著な音波増幅効果が得られる。
さらに、実施例1、2の音波増幅器1によれば、本体部4(共鳴体7)は、平面を形成するように設けられていたが、参考例1〜15の音波増幅器1と同様に、実施例1、2の音波増幅器1において、凸面を形成するように本体部4を設けてもよい。
また、参考例1〜15の音波増幅器1によれば、支持体10としての機能は、側縁部5
や補助部6が具備し、実施例1、2の音波増幅器1によれば、支持体10としての機能は、本体部4等と別体に設けられた係止部36や距離増減手段37が具備していたが、支持体10の態様はこのようなものに限定されない。
例えば、図31に示す参考例16のように、支持体10として機能する係止部36と本体部4とを一体物として成形してもよい。この場合、係止部36の内、耳介2の根元が嵌まる曲線部38は、例えば、逆U字状の架橋部55によって本体部4と架橋されており、本体部4、曲線部38および架橋部55は一体物として成形される。
また、曲線部38と架橋部55との一体物を成形し、曲線部38と架橋部55との一体
物を、本体部4に溶着等して音波増幅器1を設けてもよい。
なお、参考例および実施例の音波増幅器1は、単独で使用してもよく、周知の電子式の補聴器と併用してもよい。これにより、電子式の補聴器の利用者においても、聴覚のアシスト能力をさらに高めることができる。また、電子式の補聴器では、電子式ゆえのアシスト能力の限界が指摘されており、音波増幅器1の単独使用、または、音波増幅器1と電子式の補聴器との併用により、このような限界を超えて聴覚のアシスト能力を高めることができる。
1 音波増幅器
2 耳介
3 外耳道
7 共鳴体
9 共鳴空間
10 支持体
15 容積増減手段
18 可変空間(共鳴空間の一部領域)
25 主空間(他の領域)
31 内延部(壁)
32 絞り
34 金属箔
37 距離増減手段

Claims (6)

  1. 音源が発生する音波に共鳴する共鳴体と、
    耳介の根元に引っ掛かるとともに、外耳道の開口を頭部側方から覆う位置に前記共鳴体を支持する支持体とを備え、
    前記共鳴体は、前記外耳道の開口を頭部側方から覆って前記外耳道の頭部側方に共鳴空間を形成するとともに、前記音波を増幅して前記外耳道に伝達し
    前記支持体は、前記共鳴体と頭部との距離を増減する距離増減手段を有することを特徴とする音波増幅器。
  2. 請求項1に記載の音波増幅器において、
    前記共鳴空間を増減する容積増減手段を備えることを特徴とする音波増幅器。
  3. 請求項2に記載の音波増幅器において、
    前記容積増減手段は、手動操作によるトルクを螺子螺合構造により直線的な推力に変換することで、前記共鳴体の一部分を他の部分から突出させたり窪ませたりして前記共鳴空間を増減することを特徴とする音波増幅器。
  4. 請求項2または請求項3に記載の音波増幅器において、
    前記共鳴体の一部分により形成される前記共鳴空間の一部領域は、他の領域と壁により区画され、
    この壁には、前記共鳴空間の一部領域と他の領域とを連通する絞りが設けられていることを特徴とする音波増幅器。
  5. 請求項1ないし請求項4の内のいずれか1つに記載の音波増幅器において、
    前記共鳴体の外側の表面には静電植毛が施されていることを特徴とする音波増幅器。
  6. 請求項5に記載の音波増幅器において、
    前記共鳴体は樹脂製であり、前記共鳴体の内側の表面に金属箔が取り付けられていることを特徴とする音波増幅器
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