JP6082094B6 - 商品の出荷方法及び出荷システム - Google Patents
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Abstract
【課題】誤った商品の発送をより確実に防止可能な商品の出荷方法等を提供する。
【解決手段】明細書発行工程S11にて、受注情報ICタグを具備してなるICタグ付商品明細書31が発行され、専用ケース取得工程S12にて、ケース13とICタグ付商品明細書31とをセットとすることで専用ケース33が得られる。ピッキング工程及び箱詰め工程は、商品Wのピッキングを行うとともに、ピッキングされた商品Wを専用ケース33に入れるという一連の作業として実行可能である。照合工程S14にて、専用ケース33内のICタグ12,32から情報が読み取られ、この情報に基づき商品Wの適否が判定される。包装工程S15にて、適切な商品Wが入っていると判定された専用ケース33のケース13にカバーフィルム2が付される。ラベル発行工程S16にて、専用ケース33の受注情報ICタグから情報が読み取られ、この情報に基づき宛名ラベルが発行される。
【選択図】 図17
【解決手段】明細書発行工程S11にて、受注情報ICタグを具備してなるICタグ付商品明細書31が発行され、専用ケース取得工程S12にて、ケース13とICタグ付商品明細書31とをセットとすることで専用ケース33が得られる。ピッキング工程及び箱詰め工程は、商品Wのピッキングを行うとともに、ピッキングされた商品Wを専用ケース33に入れるという一連の作業として実行可能である。照合工程S14にて、専用ケース33内のICタグ12,32から情報が読み取られ、この情報に基づき商品Wの適否が判定される。包装工程S15にて、適切な商品Wが入っていると判定された専用ケース33のケース13にカバーフィルム2が付される。ラベル発行工程S16にて、専用ケース33の受注情報ICタグから情報が読み取られ、この情報に基づき宛名ラベルが発行される。
【選択図】 図17
Description
本発明は、商品の出荷方法及び出荷システムに関する。
従来、注文に応じて商品を発送する通販会社の配送センターなどでは、ピッキング工程、箱詰め工程及び包装工程などを経て、商品が発送されることとなる。ピッキング工程は、倉庫において目的の商品をピッキングし、トレーやコンテナ等に集める工程である。箱詰め工程は、ピッキングした商品をトレー等から出荷用のケースに入れる工程である。包装工程は、ケースの開口を閉じて密閉すること等により商品を包装する工程である。尚、包装工程では、ケースに対し蓋(カバーフィルム)を取着するためのシール装置を利用することが考えられる。
また、ピッキング工程の後であって箱詰め工程の前に、商品の種類や数が正確であるか否かを確認すべく、所定の検品装置を用いて商品を検品する技術が提案されている(例えば、特許文献1等参照)。
しかしながら、上記技術では、検品後の箱詰め工程において、商品を出荷用のケースに移し替える必要があるため、箱詰め時に商品の入れ忘れや入れ間違いが生じてしまい、その結果、注文内容と異なる商品が発送されてしまうおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、誤った商品の発送をより確実に防止することができる商品の出荷方法及び出荷システムを提供することにある。
以下、上記目的を解決するのに適した各手段につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果を付記する。
手段1.少なくとも付された商品を特定可能な情報である商品情報が記憶され、かつ、記憶された商品情報を外部から読み取り可能に構成された商品情報ICタグがそれぞれ付された複数の商品の中から、受注した商品を特定可能な情報である受注商品情報に基づき、商品をピッキングするピッキング工程と、
前記受注商品情報に基づき、ピッキングされた商品を照合する照合工程と、
商品発送用のケースに対し、ピッキングされた商品を入れる箱詰め工程と、
前記ケースに入れられた商品を取出不可とすべく前記ケースに所定のカバーフィルムを付し、前記ケース及び前記カバーフィルムを備えてなる包装体によって商品を包装する包装工程と、
包装された商品の送り先が記された宛名ラベルを発行するラベル発行工程と、
前記包装体に対し、前記宛名ラベルを付すラベル添付工程と、
を含む商品の出荷方法であって、
前記ピッキング工程の前において、少なくとも商品の送り先を特定可能な情報である送り先情報及び前記受注商品情報を含む受注情報が記憶されるとともに、記憶された受注情報を外部から読み取り可能に構成された受注情報ICタグを具備してなるICタグ付商品明細書を発行する明細書発行工程と、
前記ケースと前記ICタグ付商品明細書とをセットとすることで専用ケースとする専用ケース取得工程とを含み、
前記ピッキング工程及び前記箱詰め工程は、前記専用ケースの前記ICタグ付商品明細書に基づき、商品のピッキングを行うとともに、ピッキングされた商品を当該専用ケースに入れるという一連の作業として実行可能であり、
前記照合工程においては、前記箱詰め工程後に、前記専用ケースに入れられた商品の前記商品情報ICタグ、及び、前記専用ケースにおける前記ICタグ付商品明細書の前記受注情報ICタグより外部から前記商品情報及び前記受注商品情報が読み取られるとともに、読み取られた両情報に基づき照合を行うことで、前記専用ケースに適切な商品が入っているか否かが判定され、
前記包装工程においては、前記照合工程において適切な商品が入っていると判定された前記専用ケースの前記ケースに対し前記カバーフィルムが付されることで、前記包装体によって商品及び前記ICタグ付商品明細書が包装され、
前記ラベル発行工程においては、前記専用ケースにおける前記ICタグ付商品明細書の前記受注情報ICタグから前記送り先情報が読み取られるとともに、読み取られた前記送り先情報に基づき前記宛名ラベルが発行されることを特徴とする商品の出荷方法。
前記受注商品情報に基づき、ピッキングされた商品を照合する照合工程と、
商品発送用のケースに対し、ピッキングされた商品を入れる箱詰め工程と、
前記ケースに入れられた商品を取出不可とすべく前記ケースに所定のカバーフィルムを付し、前記ケース及び前記カバーフィルムを備えてなる包装体によって商品を包装する包装工程と、
包装された商品の送り先が記された宛名ラベルを発行するラベル発行工程と、
前記包装体に対し、前記宛名ラベルを付すラベル添付工程と、
を含む商品の出荷方法であって、
前記ピッキング工程の前において、少なくとも商品の送り先を特定可能な情報である送り先情報及び前記受注商品情報を含む受注情報が記憶されるとともに、記憶された受注情報を外部から読み取り可能に構成された受注情報ICタグを具備してなるICタグ付商品明細書を発行する明細書発行工程と、
前記ケースと前記ICタグ付商品明細書とをセットとすることで専用ケースとする専用ケース取得工程とを含み、
前記ピッキング工程及び前記箱詰め工程は、前記専用ケースの前記ICタグ付商品明細書に基づき、商品のピッキングを行うとともに、ピッキングされた商品を当該専用ケースに入れるという一連の作業として実行可能であり、
前記照合工程においては、前記箱詰め工程後に、前記専用ケースに入れられた商品の前記商品情報ICタグ、及び、前記専用ケースにおける前記ICタグ付商品明細書の前記受注情報ICタグより外部から前記商品情報及び前記受注商品情報が読み取られるとともに、読み取られた両情報に基づき照合を行うことで、前記専用ケースに適切な商品が入っているか否かが判定され、
前記包装工程においては、前記照合工程において適切な商品が入っていると判定された前記専用ケースの前記ケースに対し前記カバーフィルムが付されることで、前記包装体によって商品及び前記ICタグ付商品明細書が包装され、
前記ラベル発行工程においては、前記専用ケースにおける前記ICタグ付商品明細書の前記受注情報ICタグから前記送り先情報が読み取られるとともに、読み取られた前記送り先情報に基づき前記宛名ラベルが発行されることを特徴とする商品の出荷方法。
尚、「商品情報」及び「受注商品情報」には、商品名やJANコード、型番などの商品を直接的に特定可能な情報だけでなく、商品を間接的に特定可能な情報(例えば、商品データベースにおいて商品ごとに付された管理用の番号など)も含まれる。また、「送り先情報」に関しても、商品送り先の宛名、住所などの送り先を直接特定可能な情報だけでなく、送り先を間接的に特定可能な情報(例えば、商品送り先の宛名、住所と関連づけられた受注番号等)も含まれる(以下、同様)。
上記手段1によれば、ピッキング工程に先立って、専用ケース取得工程において、ケースとICタグ付商品明細書とをセットとすることで、専用ケースが得られる。専用ケースは、注文された商品のみに対応するケースといえるものであり、また、そのまま商品の出荷に用いられるものである。そして、作業者は、専用ケースのICタグ付商品明細書に基づき商品をピッキングするとともに、ピッキングした商品をこの専用ケースへと入れることで、ピッキング工程及び箱詰め工程を一連の作業として実行することが可能となる。従って、ピッキング工程に際し、一旦ピッキング用トレー等に商品を載置する(集める)場合と比較して、トレーから出荷用のケースへと商品を移し替える手間等を省略することができる。
さらに、上記手段1によれば、外部から、専用ケース内に入っている商品情報ICタグ及び受注情報ICタグより商品情報及び受注商品情報が読み取られるとともに、両情報に基づく照合がなされることで、専用ケースに適切な商品が入っているか否かが判定される。つまり、特に商品に触れることなく、商品が適切であるか否かが判定されるため、照合工程において、専用ケースから商品を出す必要はない。
以上のように、上記手段1によれば、ピッキング工程後において、ケースからの商品の出入りが通常生じないことになる。そのため、商品の入れ忘れや入れ間違いの発生を著しく減らすことができる。その結果、誤った(注文内容と異なる)商品の発送をより確実に防止することができる。
また、上記手段1によれば、ラベル発行工程において、専用ケースにおけるICタグ付商品明細書の受注情報ICタグから送り先情報が読み取られるとともに、読み取られた送り先情報に基づき宛名ラベルが発行される。つまり、専用ケース毎に、個別に宛名ラベルが発行される。従って、誤った送り先へと商品が発送されてしまうことをより確実に防止できる。
さらに、上記手段1によれば、包装工程では、照合工程において適切な商品が入っていると判定された専用ケースのケースに対しカバーフィルムが付されることで、商品等が包装される。換言すれば、誤った商品が入っているケースにはカバーフィルムが付されず、商品等が包装されないこととなる。従って、無駄な包装が行われないこととなり、コストの低減を図ることができる。また、誤った商品は、包装されず、発送できない状態となる。そのため、誤った商品の発送を一層確実に防止することができる。
手段2.前記包装工程後に、前記包装体内における前記商品情報ICタグ及び前記受注情報ICタグより外部から前記商品情報及び前記受注商品情報を読み取るとともに、読み取った両情報に基づく照合を行うことで、前記包装体内に適切な商品が入っているか否かを判定する包装後照合工程を含むことを特徴とする手段1に記載の商品の出荷方法。
上記手段2によれば、包装後照合工程において、包装後においても商品が適切であるか否かが判定される。従って、誤った商品が発送されてしまうことをより一層確実に防止できる。
手段3.前記ケースとして、複数種類のサイズの異なるものが使用されることを特徴とする手段1又は2に記載の商品の出荷方法。
上記手段3によれば、商品をそのサイズ等に合った適切なサイズのケースへと収容することができ、運送等に係るコストの増大抑制などを図ることができる。
手段4.前記包装工程においては、所定のシール手段によって、前記ケースに対し前記カバーフィルムが付され、
前記シール手段として、前記ケースの種類に対応する異なるものが複数使用されることを特徴とする手段3に記載の商品の出荷方法。
前記シール手段として、前記ケースの種類に対応する異なるものが複数使用されることを特徴とする手段3に記載の商品の出荷方法。
上記手段4によれば、各種ケースに対するカバーフィルムの取着を適正に行うことができ、包装品質の向上を図ることができる。
手段5.前記ICタグ付商品明細書には、自身とセットとされる前記ケースを指定するケース指定情報が含まれ、当該ケース指定情報により指定される前記ケースは、当該ICタグ付商品明細書に係る受注商品を収納可能なものとされることを特徴とする手段3又は4に記載の商品の出荷方法。
尚、「ケース指定情報」は、ICタグ付商品明細書に文字等により記載されていてもよいし、ICタグ付商品明細書の受注情報ICタグに電子情報として入力されていてもよい。また、「ケース指定情報」は、所定の算出手段によって、受注した商品のサイズや数などを踏まえて自動的に算出されるものであってもよい(以下、同様)。)
上記手段5によれば、ICタグ付商品明細書にはケース指定情報が含まれており、ケース指定情報により指定されたケースは、受注した商品を収納可能なサイズとなっている。従って、ピッキング完了時には、受注した商品の全てが専用ケースへと収容されることになる。これにより、商品が思ったよりも大きかったり、多かったりすること等により、ピッキング工程の途中や完了後にケースの交換が必要になるといった事態を抑制でき、ひいては商品の出入り(移し替え)をより生じにくくすることができる。その結果、誤った商品の発送をより一層確実に防止することができる。
上記手段5によれば、ICタグ付商品明細書にはケース指定情報が含まれており、ケース指定情報により指定されたケースは、受注した商品を収納可能なサイズとなっている。従って、ピッキング完了時には、受注した商品の全てが専用ケースへと収容されることになる。これにより、商品が思ったよりも大きかったり、多かったりすること等により、ピッキング工程の途中や完了後にケースの交換が必要になるといった事態を抑制でき、ひいては商品の出入り(移し替え)をより生じにくくすることができる。その結果、誤った商品の発送をより一層確実に防止することができる。
手段6.商品の注文者に対し、注文商品の出荷に係る前記各工程の経過状態を知らせるための経過通知工程を含むことを特徴とする手段1乃至5のいずれかに記載の商品の出荷方法。
上記手段6によれば、経過通知工程において、例えば、商品の注文者側に電子メールを送信すること等が行われる。これにより、注文者は、注文商品の出荷作業に係る進捗状況を把握することができ、進捗状況が分からないことに伴う注文者の不安や不満などを解消することができる。
手段7.前記ケースは、
商品を収容するためのポケット部と、
当該ポケット部の開口端から外側に延出形成されたフランジ部とを有し、
前記包装工程においては、所定のシール手段によって、前記ケースの前記フランジ部に対し前記カバーフィルムが付され、
前記シール手段は、
前記ポケット部に商品が収容された状態で前記ポケット部の開口を塞ぐようにして、所定の位置に予め貫通孔が形成された上層フィルムと所定の下層フィルムとを有する前記カバーフィルムを取着するものであって、
前記ポケット部に商品が収容された状態で、前記ポケット部の開口周縁よりも外周側の第一環状領域において前記フランジ部に対し前記カバーフィルムを圧接させる圧接手段と、
前記圧接手段による圧接状態において、前記フランジ部に対応して配置された前記貫通孔を介して、前記上層フィルム及び前記下層フィルム間に所定のガスを供給して前記下層フィルムのうち前記ポケット部に対応する部分を前記ポケット部の内部空間側へと膨出させるガス供給手段と、
前記圧接手段による圧接状態、かつ、前記下層フィルムの膨出状態において、前記ポケット部の開口周縁の外周側であって、前記第一環状領域よりも内周側の第二環状領域において、前記上層フィルム及び前記下層フィルム間の空間が前記貫通孔に対して非連通の気密状態となるよう前記カバーフィルムを前記フランジ部に対し取着する取着手段と、
を備えることを特徴とする手段1乃至6のいずれかに記載の商品の出荷方法。
商品を収容するためのポケット部と、
当該ポケット部の開口端から外側に延出形成されたフランジ部とを有し、
前記包装工程においては、所定のシール手段によって、前記ケースの前記フランジ部に対し前記カバーフィルムが付され、
前記シール手段は、
前記ポケット部に商品が収容された状態で前記ポケット部の開口を塞ぐようにして、所定の位置に予め貫通孔が形成された上層フィルムと所定の下層フィルムとを有する前記カバーフィルムを取着するものであって、
前記ポケット部に商品が収容された状態で、前記ポケット部の開口周縁よりも外周側の第一環状領域において前記フランジ部に対し前記カバーフィルムを圧接させる圧接手段と、
前記圧接手段による圧接状態において、前記フランジ部に対応して配置された前記貫通孔を介して、前記上層フィルム及び前記下層フィルム間に所定のガスを供給して前記下層フィルムのうち前記ポケット部に対応する部分を前記ポケット部の内部空間側へと膨出させるガス供給手段と、
前記圧接手段による圧接状態、かつ、前記下層フィルムの膨出状態において、前記ポケット部の開口周縁の外周側であって、前記第一環状領域よりも内周側の第二環状領域において、前記上層フィルム及び前記下層フィルム間の空間が前記貫通孔に対して非連通の気密状態となるよう前記カバーフィルムを前記フランジ部に対し取着する取着手段と、
を備えることを特徴とする手段1乃至6のいずれかに記載の商品の出荷方法。
尚、シール手段は、後述する手段17〜24の出荷システムが有する技術事項のうちの少なくとも1つを具備するものであってもよい。
上記手段7によれば、貫通孔を介して上層フィルム及び下層フィルム間にガスを供給する際に、圧接手段により、第一環状領域において、フランジ部に対しカバーフィルムが圧接された状態となっている。従って、ポケット部の開口周縁と第一環状領域との間に位置する第二環状領域において、上層フィルムの膨出を抑制することができる。そして、フランジ部へとカバーフィルムが押圧された状態、つまり、上層フィルムの膨出が抑制された状態を維持しつつ、第二環状領域において、フランジ部に対しカバーフィルムが取着される。これにより、下層フィルム及び上層フィルム間に十分なガスを封入しつつ、下層フィルム及び上層フィルムをより確実にシールすることができる。その結果、搬送時などにおける商品の損傷を効果的に抑制することができる。
また、上記手段7によれば、ケース(ポケット部)と膨出した下層フィルムとによって商品が挟み込まれた状態となる。従って、ポケット部内における商品の移動を規制することができ、包装体に対し振動が加わった際に、ケースに対し商品がぶつかってしまうことをより確実に防止できる。さらに、下層フィルムの膨出に伴い、カバーフィルム(上層フィルム)やケースと商品との間に隙間を形成することができる。そのため、包装体に衝撃が加わったときに、商品に加わる衝撃をやわらげることができる。これらの作用効果により、搬送時などにおける商品の損傷抑制をより効果的に図ることができる。
加えて、上記手段7によれば、商品のサイズや数に応じて、供給するガスの量を調節し、下層フィルムの膨出量を調節しさえすれば、ケースと下層フィルムとの間で商品を適切な圧力で挟み込むことができる。従って、各種商品に対して柔軟に対応することができる。
加えて、ケースのサイズ、収容されている商品のサイズや数などに基づき、供給すべきガスの量を算出し、この算出したガスの量と実際に供給されたガスの量とを比較することで、適切な商品が入っているか否かを判定するといったことも可能である。つまり、ICタグを用いた照合に加え、商品のサイズ等に基づく照合も行うことができる。これにより誤った商品の発送防止をより確実に図ることができる。
手段8.商品の出荷に際して用いられる出荷システムであって、
各商品に付されるとともに、少なくとも付された商品を特定可能な情報である商品情報が記憶され、かつ、記憶された商品情報を外部から読み取り可能に構成された商品情報ICタグと、
前記商品を収容するためのケースと、
少なくとも商品の送り先を特定可能な情報である送り先情報及び受注した商品を特定可能な情報である受注商品情報を含む受注情報が記憶されるとともに、記憶された受注情報を外部から読み取り可能に構成された受注情報ICタグを具備し、かつ、前記ケースとセットされることで専用ケースとすることが可能なICタグ付商品明細書を発行する明細書発行手段と、
前記専用ケースに入れられた商品の前記商品情報ICタグ、及び、前記専用ケースにおける前記ICタグ付商品明細書の前記受注情報ICタグより外部から前記商品情報及び前記受注商品情報を読み取るとともに、読み取った両情報に基づき照合を行うことで、前記専用ケースに適切な商品が入っているか否かを判定する照合手段と、
前記照合手段により適切な商品が入っていると判定された前記専用ケースの前記ケースに対し所定のカバーフィルムを付し、前記ケース及び前記カバーフィルムを備えてなる包装体によって商品を包装するシール手段と、
前記専用ケースにおける前記ICタグ付商品明細書の前記受注情報ICタグから前記送り先情報を読み取るとともに、読み取った前記送り先情報に基づき、商品の送り先が記された宛名ラベルを発行するラベル発行手段と、
を備えることを特徴とする出荷システム。
各商品に付されるとともに、少なくとも付された商品を特定可能な情報である商品情報が記憶され、かつ、記憶された商品情報を外部から読み取り可能に構成された商品情報ICタグと、
前記商品を収容するためのケースと、
少なくとも商品の送り先を特定可能な情報である送り先情報及び受注した商品を特定可能な情報である受注商品情報を含む受注情報が記憶されるとともに、記憶された受注情報を外部から読み取り可能に構成された受注情報ICタグを具備し、かつ、前記ケースとセットされることで専用ケースとすることが可能なICタグ付商品明細書を発行する明細書発行手段と、
前記専用ケースに入れられた商品の前記商品情報ICタグ、及び、前記専用ケースにおける前記ICタグ付商品明細書の前記受注情報ICタグより外部から前記商品情報及び前記受注商品情報を読み取るとともに、読み取った両情報に基づき照合を行うことで、前記専用ケースに適切な商品が入っているか否かを判定する照合手段と、
前記照合手段により適切な商品が入っていると判定された前記専用ケースの前記ケースに対し所定のカバーフィルムを付し、前記ケース及び前記カバーフィルムを備えてなる包装体によって商品を包装するシール手段と、
前記専用ケースにおける前記ICタグ付商品明細書の前記受注情報ICタグから前記送り先情報を読み取るとともに、読み取った前記送り先情報に基づき、商品の送り先が記された宛名ラベルを発行するラベル発行手段と、
を備えることを特徴とする出荷システム。
上記手段8によれば、上記手段1と同様の作用効果が奏される。
手段9.前記包装体内における前記商品情報ICタグ及び前記受注情報ICタグより外部から前記商品情報及び前記受注商品情報を読み取るとともに、読み取った両情報に基づく照合を行うことで、前記包装体内に適切な商品が入っているか否かを判定する包装後照合手段を備えることを特徴とする手段8に記載の出荷システム。
上記手段9によれば、上記手段2と同様の作用効果が奏される。
手段10.前記ケースは、サイズの異なるものが複数種類存在することを特徴とする手段8又は9に記載の出荷システム。
上記手段10によれば、上記手段3と同様の作用効果が奏される。
手段11.前記シール手段は、前記ケースの種類に対応する異なるものが複数存在することを特徴とする手段10に記載の出荷システム。
上記手段11によれば、上記手段4と同様の作用効果が奏される。
手段12.前記ICタグ付商品明細書には、自身とセットとされる前記ケースを指定するケース指定情報が含まれ、当該ケース指定情報により指定される前記ケースは、当該ICタグ付商品明細書に係る受注商品を収納可能なものとされることを特徴とする手段10又は11に記載の出荷システム。
上記手段12によれば、上記手段5と同様の作用効果が奏される。
手段13.前記専用ケースが載置されるピッキング用カートを備え、
当該ピッキング用カートは、前記ICタグ付商品明細書の前記受注情報ICタグから少なくとも前記受注商品情報を読み取り可能な明細書タグ読取手段と、
当該明細書タグ読取手段により読み取られた前記受注商品情報に基づく情報を表示可能なカート用表示手段とを有することを特徴とする手段8乃至12のいずれかに記載の出荷システム。
当該ピッキング用カートは、前記ICタグ付商品明細書の前記受注情報ICタグから少なくとも前記受注商品情報を読み取り可能な明細書タグ読取手段と、
当該明細書タグ読取手段により読み取られた前記受注商品情報に基づく情報を表示可能なカート用表示手段とを有することを特徴とする手段8乃至12のいずれかに記載の出荷システム。
尚、「受注商品情報に基づく情報」とあるのは、受注商品情報自体であってもよいし、受注商品情報と関連付けて記憶された各種情報(例えば、商品の置き場やサイズ、商品に関する注意事項など)であってもよい。
上記手段13によれば、明細書タグ読取手段により読み取られた受注商品情報に基づき、カート用表示手段において情報が表示される。従って、表示される情報に基づき、ピッキング作業を容易に行うこと等が可能となり、利便性や作業性等を向上させることができる。また、ピッキングミス(ピッキング時の商品選択間違い)の発生抑制などを図ることができる。
手段14.商品の注文者に対し、注文商品の出荷に係る工程の経過状態を知らせるための経過通知動作を実行可能な経過通知手段を備えることを特徴とする手段8乃至13のいずれかに記載の出荷システム。
尚、「経過通知動作」としては、例えば、注文者(の指定したメールアドレス)に対し、各工程の経過状態を知らせるための電子メールを送信する動作や、注文者からの求めに応じて、各工程の経過状態を知らせるための情報を注文者側へと送信する動作などを挙げることができる。
上記手段14によれば、上記手段6と同様の作用効果が奏される。
手段15.前記受注情報ICタグに記憶された前記注文商品情報は、商品を直接特定可能な情報ではなく、商品と関連付けられた、商品を間接的に特定可能な情報であることを特徴とする手段8乃至14のいずれかに記載の出荷システム。
上記手段15によれば、受注情報ICタグには、注文商品情報として、例えば、商品と関連付けられた管理用の番号など商品を間接的に特定可能な情報が記憶されており、商品名など商品を直接的に特定可能な情報は記憶されていない。従って、発送後などにおいて、第三者が外部から受注情報ICタグの情報を読み取ったとしても、読み取った情報に基づき、商品を特定することはほぼ不可能となる。これにより、注文者のプライバシーをより確実に保護することができる。
手段16.前記ケースは、
商品を収容するためのポケット部と、
当該ポケット部の開口端から外側に延出形成されたフランジ部とを有し、
前記シール手段は、
前記ポケット部に商品が収容された状態で前記ポケット部の開口を塞ぐようにして、所定の位置に予め貫通孔が形成された上層フィルムと所定の下層フィルムとを有する前記カバーフィルムを取着するものであって、
前記ポケット部に商品が収容された状態で、前記ポケット部の開口周縁よりも外周側の第一環状領域において前記フランジ部に対し前記カバーフィルムを圧接させる圧接手段と、
前記圧接手段による圧接状態において、前記フランジ部に対応して配置された前記貫通孔を介して、前記上層フィルム及び前記下層フィルム間に所定のガスを供給して前記下層フィルムのうち前記ポケット部に対応する部分を前記ポケット部の内部空間側へと膨出させるガス供給手段と、
前記圧接手段による圧接状態、かつ、前記下層フィルムの膨出状態において、前記ポケット部の開口周縁の外周側であって、前記第一環状領域よりも内周側の第二環状領域において、前記上層フィルム及び前記下層フィルム間の空間が前記貫通孔に対して非連通の気密状態となるよう前記カバーフィルムを前記フランジ部に対し取着する取着手段と、
を備えることを特徴とする手段8乃至15のいずれかに記載の出荷システム。
商品を収容するためのポケット部と、
当該ポケット部の開口端から外側に延出形成されたフランジ部とを有し、
前記シール手段は、
前記ポケット部に商品が収容された状態で前記ポケット部の開口を塞ぐようにして、所定の位置に予め貫通孔が形成された上層フィルムと所定の下層フィルムとを有する前記カバーフィルムを取着するものであって、
前記ポケット部に商品が収容された状態で、前記ポケット部の開口周縁よりも外周側の第一環状領域において前記フランジ部に対し前記カバーフィルムを圧接させる圧接手段と、
前記圧接手段による圧接状態において、前記フランジ部に対応して配置された前記貫通孔を介して、前記上層フィルム及び前記下層フィルム間に所定のガスを供給して前記下層フィルムのうち前記ポケット部に対応する部分を前記ポケット部の内部空間側へと膨出させるガス供給手段と、
前記圧接手段による圧接状態、かつ、前記下層フィルムの膨出状態において、前記ポケット部の開口周縁の外周側であって、前記第一環状領域よりも内周側の第二環状領域において、前記上層フィルム及び前記下層フィルム間の空間が前記貫通孔に対して非連通の気密状態となるよう前記カバーフィルムを前記フランジ部に対し取着する取着手段と、
を備えることを特徴とする手段8乃至15のいずれかに記載の出荷システム。
上記手段16によれば、上記手段7と同様の作用効果が奏される。
手段17.前記圧接手段は、
前記ガス供給手段からガスが供給される内部空間を有し、当該内部空間が前記ケースにおける前記ポケット部の開口側に向けて開口するチャンバー部と、
当該チャンバー部における前記内部空間の開口側端部との間で前記カバーフィルム及び前記ケースを挟む位置に配置される支持部とを備え、
前記チャンバー部における前記開口側端部及び前記支持部により前記カバーフィルム及び前記フランジ部を挟み込むことで、前記貫通孔と前記チャンバー部の内部空間とを連通させた状態で前記フランジ部に対し前記カバーフィルムを圧接させ、
前記ガス供給手段は、前記チャンバー部の内部空間にガスを供給することで、前記貫通孔を介して前記上層フィルム及び前記下層フィルム間にガスを供給するように構成されていることを特徴とする手段16に記載の出荷システム。
前記ガス供給手段からガスが供給される内部空間を有し、当該内部空間が前記ケースにおける前記ポケット部の開口側に向けて開口するチャンバー部と、
当該チャンバー部における前記内部空間の開口側端部との間で前記カバーフィルム及び前記ケースを挟む位置に配置される支持部とを備え、
前記チャンバー部における前記開口側端部及び前記支持部により前記カバーフィルム及び前記フランジ部を挟み込むことで、前記貫通孔と前記チャンバー部の内部空間とを連通させた状態で前記フランジ部に対し前記カバーフィルムを圧接させ、
前記ガス供給手段は、前記チャンバー部の内部空間にガスを供給することで、前記貫通孔を介して前記上層フィルム及び前記下層フィルム間にガスを供給するように構成されていることを特徴とする手段16に記載の出荷システム。
上記手段17によれば、圧接手段を構成するチャンバー部の内部空間を介して、ガス供給手段から上層フィルム及び下層フィルム間にガスが供給される。すなわち、圧接手段は、フランジ部に対しカバーフィルムを圧接させる機能とともに、ガスの流路としての機能をも具備する。従って、ガス供給手段から両フィルム間にガスを供給するための器具(例えば、貫通孔を通して両フィルム間に挿通されるパイプ等)を別途設ける必要がなくなる。その結果、装置の簡素化を図ることができ、コストを低減させることができる。
手段18.前記取着手段は、
前記第二環状領域に対応する形状の発熱部を有してなるシール部と、
前記発熱部との間で前記カバーフィルム及び前記ケースを挟む位置に配置される受け部とを備え、
前記発熱部及び前記受け部により、前記フランジ部及び前記カバーフィルムを挟み込むことで、前記フランジ部に対し前記カバーフィルムを熱融着するように構成され、
前記発熱部は、前記チャンバー部の内部空間に配置されていることを特徴とする手段16又は17に記載の出荷システム。
前記第二環状領域に対応する形状の発熱部を有してなるシール部と、
前記発熱部との間で前記カバーフィルム及び前記ケースを挟む位置に配置される受け部とを備え、
前記発熱部及び前記受け部により、前記フランジ部及び前記カバーフィルムを挟み込むことで、前記フランジ部に対し前記カバーフィルムを熱融着するように構成され、
前記発熱部は、前記チャンバー部の内部空間に配置されていることを特徴とする手段16又は17に記載の出荷システム。
上記手段18によれば、取着手段の発熱部は、チャンバー部の内部空間に配置されている。そのため、装置のまとまりをよくすることができ、装置の小型化をより確実に図ることができる。
手段19.前記取着手段により前記カバーフィルムを前記フランジ部に対し取着してなる中間包装体を打抜き、前記包装体を得るための打抜手段が設けられ、
前記打抜手段は、打抜いて得られた前記包装体に前記貫通孔が存在しなくなる位置にて前記中間包装体を打抜くように構成されていることを特徴とする手段16乃至18のいずれかに記載の出荷システム。
前記打抜手段は、打抜いて得られた前記包装体に前記貫通孔が存在しなくなる位置にて前記中間包装体を打抜くように構成されていることを特徴とする手段16乃至18のいずれかに記載の出荷システム。
上記手段19によれば、得られた包装体には、貫通孔が存在しないものとなる。そのため、包装体における、外観品質の向上やコンパクト化を図ることができる。また、包装体の取扱いを容易なものとすることができる。
手段20.前記ケースには、前記下層フィルムを膨出させたときに前記ポケット部内の空気が抜けるようにするための孔部が形成されていることを特徴とする手段16乃至19のいずれかに記載の出荷システム。
上記手段20によれば、ポケット部の内部側へと下層フィルムを膨出させる際に、ケースに形成された孔部から空気が抜けることになる。そのため、上層フィルム及び下層フィルム間に十分なガスをより容易に、かつ、より確実に充填することができ、商品の損傷防止をより効果的に図ることができる。
また、上層フィルム及び下層フィルム間に十分なガスを充填するために、ガスの供給圧を過度に増大させる必要がなくなる。そのため、充填されたガスが高圧であることに伴い、上層フィルムや下層フィルム、両フィルムのシール部分等に破損が生じてしまうことをより確実に防止できる。また、上層フィルムの膨出を一層抑制することができるため、両フィルムをより一層確実にシールすることができる。これらの結果、商品の損傷を抑制できる包装体を一層確実に得ることができる。
手段21.前記ポケット部は、その内部空間側に向けて突出形成されてなるリブ部を備え、
前記ガス供給手段は、ガスの供給により前記下層フィルムを膨出させることで、前記リブ部に対し前記商品を押し当てた状態とするように構成されていることを特徴とする手段16乃至20のいずれかに記載の出荷システム。
前記ガス供給手段は、ガスの供給により前記下層フィルムを膨出させることで、前記リブ部に対し前記商品を押し当てた状態とするように構成されていることを特徴とする手段16乃至20のいずれかに記載の出荷システム。
上記手段21によれば、リブ部によって、ポケット部と商品との間に隙間を形成することができる。これにより、包装体に衝撃が加わったときに、その衝撃が商品に対して直接加わりにくくなる。また、膨出した下層フィルムとリブ部とによって商品をより確実に挟み込んで保持することができる。これらの結果、得られた包装体において、商品の破損を一層効果的に抑制することができる。
手段22.前記リブ部は、前記商品が押し当てられることとなる自身の先端部側に向けて徐々に細くなる錐台状をなすことを特徴とする手段21に記載の出荷システム。
上記手段22によれば、下層フィルムの膨出に伴い、リブ部の先端部に対し商品が押し当てられたときに、リブ部の先端部が潰れ変形しやすくなる。これにより、リブ部から商品に対し加わる圧力が過度に増大してしまうことを抑制できる。また、膨出した下層フィルムと、潰れ変形したリブ部とによって商品を一層確実に挟み込んで保持することができる。これらの結果、得られた包装体において、商品の破損をより一層効果的に防止することができる。
手段23.前記ガス供給手段による前記上層フィルム及び前記下層フィルム間へのガスの供給時に、前記ポケット部の開口上において前記上層フィルムに接触又は近接し、前記ポケット部の内部とは反対側に向けた前記上層フィルムの膨出を規制する膨出規制手段を備えることを特徴とする手段16乃至22のいずれかに記載の出荷システム。
上記手段23によれば、膨出規制手段によって、上層フィルムの膨出を一層確実に抑制することができる。そのため、上層フィルムの過度の膨出による外観品質の低下を防止できるとともに、商品の損傷抑制を図るべく上層フィルム及び下層フィルム間に十分なガスを封入しつつ、両フィルムをより一層確実にシールすることができる。従って、商品の破損を抑制可能な包装体をより一層確実に得ることができる。
手段24.前記上層フィルムは、前記下層フィルムよりも厚くされていることを特徴とする手段16乃至23のいずれかに記載の出荷システム。
上記手段24によれば、上層フィルム及び下層フィルム間にガスを充填する際における上層フィルムの膨出をさらに抑制することができる。そのため、上層フィルム及び下層フィルムのシールを一層容易に、かつ、一層確実に行うことができる。その結果、商品の破損を抑制可能な包装体をより一層確実に得ることができる。
以下、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1に示すように、出荷システム10は、サーバ11、商品情報ICタグ12、ケース13、明細書発行手段としての明細書発行装置14、ピッキング用カート15、照合手段としての照合装置16、シールユニット17、ラベル発行手段としてのラベル発行・添付装置18及び発送時タグ読取装置19等を備えている。当該出荷システム10を利用して、商品Wのピッキングや包装が行われ、包装された商品Wが最終的に発送される。商品Wとしては、例えば、パッケージに収容されたDVD、CD、各種雑荷品などを挙げることができる。また、商品Wは、例えば、所定の倉庫内の収容棚SH(図17参照)に収容されており、それぞれ指定の置き場に置かれている。そして、各商品Wに対し、前記商品情報ICタグ12が1つずつ付されている。また、本実施形態では、前記倉庫内に、ケース13、明細書発行装置14、ピッキング用カート15、照合装置16、シールユニット17、ラベル発行・添付装置18及び発送時タグ読取装置19が置かれている。一方、サーバ11は、倉庫とは異なる場所に置かれている。尚、図1においては、情報の流れを太線の矢印で示し、物の流れを点線の矢印で示す。
サーバ11は、演算手段としてのCPUや、各種プログラムを記憶するROM、演算データや入出力データなどの各種データを一時的に記憶するRAMなどを備えた、いわゆるコンピュータシステムとして構成されている。サーバ11は、各装置との間で情報を送受信可能に構成されており、各装置の動作を制御したり、各装置からの求めに応じて必要な情報を各装置へと出力したりする。
また、サーバ11は、商品を管理するための各種情報の記憶された商品管理用記憶装置21、及び、商品の受注に係る各種情報の記憶された受注管理用記憶装置22と通信可能であり、これら記憶装置21,22に記憶された情報を管理する。
商品管理用記憶装置21には、例えば、商品名や発売日、価格、型番、JANコード、商品の置き場、商品のサイズ、商品に関する注意事項などの商品に関する情報と、これらと関連付けられた管理用番号とがデータベース化された上で記憶されている。これら情報のうちの商品名や管理用番号、型番、JANコードが、商品を特定可能な商品情報に相当する。
受注管理用記憶装置22には、受注した商品の商品名及びこれに関連付けられた前記管理用番号、商品の個数、注文者の宛名、商品の送り先、注文者の指定したメールアドレスなどの情報と、これらと関連付けられた受注番号とがデータベース化された上で記憶されている。これら情報が受注情報に相当する。また、これら情報のうちの受注した商品の商品名及びこれに関連付けられた管理番号が、受注した商品を特定可能な受注商品情報に相当する。さらに、これら情報のうちの注文者の宛名、商品の送り先及び受注番号が、商品の送り先を特定可能な送り先情報に相当する(上記はあくまで一例である)。
また、サーバ11は、受注管理用記憶装置22に対し新たな情報が記憶されると、つまり、新たな注文が入ると、受注商品情報及び送り先情報を明細書発行装置14へと出力する。本実施形態では、受注商品情報としては、商品名及びこれに関連付けられた管理番号が出力され、送り先情報として、受注番号が出力される。また、サーバ11は、これら情報とともに、注文商品に係る商品の置き場に関する情報も明細書発行装置14へと出力する。
加えて、サーバ11は、商品管理用記憶装置21に記憶された商品のサイズ、及び、受注管理用記憶装置22に記憶された商品の個数を参酌し、注文された商品のサイズや数を得るとともに、得られた情報に基づき、ケース指定情報を導出する機能を備えている。サーバ11は、受注商品情報や送り先情報とともに、ケース指定情報も明細書発行装置14へと出力する。ケース指定情報は、複数種類存在するケース13の中から、選択すべきケース13の種類を指定するものである。ケース指定情報により指定されるケース13は、受注した商品の全てを収納可能なものとされる。サーバ11には、商品のサイズ及び数に基づき、適切なケース13の種類を導出する所定のアルゴリズムが予め記憶されており、ケース指定情報の導出は、このアルゴリズムを用いて行われる。
さらに、サーバ11は、各装置から所定の完了信号が入力されると、入力された完了信号に対応する電子メールを、受注管理用記憶装置22に記憶された所定のメールアドレス宛に送信する。この電子メールの送信動作が、経過通知動作に相当する。すなわち、サーバ11は、経過通知手段としての機能を有する。尚、電子メールの送信に係るサーバ11の動作については、完了信号を出力する各装置の構成を説明する際に合わせて述べる。
商品情報ICタグ12は、情報を記憶するための集積回路と、当該集積回路に接続されたアンテナとを有する。アンテナは、前記集積回路に記憶された情報の読み取り及び前記集積回路への情報の書き込みのために用いられるものであり、所定の電波を送受信するものである。アンテナによって、前記集積回路に対する情報の読み取り及び書き込みを非接触で外部から行えるようになっている。尚、この構成は、後述する受注情報ICタグ32においても同様である。
また、商品情報ICタグ12は、上記の通り、各商品Wのそれぞれに対し1つずつ付されており、商品情報ICタグ12には、付された商品Wを特定可能な情報である商品情報が予め記憶されている。本実施形態では、商品情報として前記管理用番号が記憶されており、記憶された商品情報は、前記アンテナを介して外部から読み取り可能となっている。
ケース13は、例えばPP(ポリプロピレン)やPVC(ポリ塩化ビニル)、PE(ポリエチレン)等の熱可塑性樹脂材料によって構成されている。また、ケース13は、図2及び図3に示すように、商品Wを収容するためのポケット部13Aと、当該ポケット部13Aの開口端から外側に延出形成された環状のフランジ部13Bとを備えている。
ポケット部13Aの底壁部及び側壁部には、ポケット部13Aの内部空間側に向けて突出形成された複数のリブ部13Cが設けられている。各リブ部13Cは、商品Wに接触することで、商品Wを支持する役割を有する。また、リブ部13Cのうちポケット部13Aの底壁部に設けられたものは、その先端部側、つまり、商品Wが押し当てられる部分側に向けて徐々に細くなる形状をなしており、本実施形態では、四角錐台状をなしている。尚、リブ部13Cを四角錐台状以外の錐台状(例えば、円錐台状、三角錐台状、多角錐台状等)としてもよい。
さらに、ポケット部13Aの底壁部中央には、孔部13Dが貫通形成されている。孔部13Dは、リブ部13Cの形成位置から外れた位置に設けられており、ポケット部13Aに対し商品Wが収容された状態において、商品Wにより孔部13Dが閉塞されないようになっている。
加えて、ケース13として、ポケット部13Aの開口面積や深さなどの種々異なるものが複数種類存在している。本実施形態では、ポケット部13Aの容積を異なるものとした三種類のケース13が存在している。勿論、より多種のケース13を用いてもよい。尚、図2,3で示すケース13は、ポケット部13Aの容積が最も小さなものである。
図1に戻り、明細書発行装置14は、受注情報ICタグ32を備えたICタグ付商品明細書31を発行する。より具体的には、明細書発行装置14は、外部から情報を書き込み及び読み取り可能なICタグへと情報を記憶するための情報書込装置を備えており、サーバ11から受注商品情報(商品名、管理用番号)、送り先情報(受注番号)、商品の置き場に関する情報及びケース指定情報が入力されると、前記情報書込装置によって、管理用番号、受注番号及びケース指定情報をICタグへと記憶する。これにより、受注商品情報(管理用番号)及び送り先情報(受注番号)が記憶された受注情報ICタグ32が得られる。
さらに、明細書発行装置14は、所定の用紙に印字可能な印字装置を備えており、サーバ11から入力された受注商品情報(商品名、管理用番号)、商品の置き場に関する情報及びケース指定情報に基づき、前記印字手段によって、商品名、商品の置き場及びケース指定情報を用紙に印字することで、商品明細書を得る。その上で、得られた商品明細書に対し、受注情報ICタグ32を付すことで、ICタグ付商品明細書31が発行される。尚、用紙に対し予めICタグを付しておき、この用紙に情報を印字するとともに、付されたICタグに情報を入力するようにしてもよい。
ICタグ付商品明細書31は、前記ケース13とセットとされるものであり、ケース13及びICタグ付商品明細書31がセットとされることで、ICタグ付商品明細書31に係る注文商品のみに対応する専用ケース33が得られる。専用ケース33は、商品のピッキングだけでなく、商品の発送にもそのまま用いられる。
ピッキング用カート15は、商品のピッキング時に用いられるカートであり、通常、専用ケース33が載置された状態で使用される。より具体的には、ピッキング用カート15は、作業者に押されることで目的の商品の置き場へと作業者とともに移動し、載置された専用ケース33にピッキングされた商品が入れられるといった使われ方をする。ピッキング用カート15は、明細書タグ読取手段としての明細書タグ読取装置15A、カート用表示手段としてのカート用表示装置15B、及び、これら装置15A,15Bの動作を制御するとともに、サーバ11と無線通信可能に構成されたカート用制御装置(図示せず)とを備えている。
明細書タグ読取装置15Aは、ICタグ付商品明細書31の受注情報ICタグ32から受注商品情報(管理用番号)を外部から読み取り可能なものである。カート用表示装置15Bは、例えば、液晶パネル等により構成されており、明細書タグ読取装置15Aにより読み取られた受注商品情報に基づく情報を表示する。
本実施形態では、明細書タグ読取装置15Aにより受注商品情報(管理用番号)が読み取られると、前記カート用制御装置がサーバ11に対し読み取った管理用番号を照会する。管理用番号が照会されたサーバ11は、商品管理用記憶装置21から、この管理用番号と関連付けられた商品の商品名、置き場に関する情報及び注意事項を抽出するとともに、これら情報をカート用制御装置へと出力する。カート用制御装置は、入力された情報に基づき、カート用表示装置15Bにおいて、商品名、商品の置き場及び注意事項に関する情報を表示させる。ピッキング作業は、カート用表示装置15BやICタグ付き商品明細書31に示される商品の置き場に関する情報に基づき行われることとなる。
ピッキング用カート15を利用して商品Wの入れられた専用ケース33は、所定の集積コンベア34によって照合装置16へと搬送される。集積コンベア34は、照合装置16に連なる1本のメインコンベア34Aと、メインコンベア34Aに連なる複数の支流コンベア34Bとを備えており(図17参照)、基本的には、支流コンベア34Bへと専用ケース33を置くことで、専用ケース33及びこれに入れられた商品Wが照合装置16へと運ばれていく。
照合装置16は、外部からICタグの情報を読み取り可能なICタグ読取装置を備えており、この装置を利用して、専用ケース33に入れられた商品Wが注文の商品と合致しているか否か、つまり適切な商品Wが入っているか否かを判定する。具体的には、前記ICタグ読取装置によって、専用ケース33に入れられた商品Wの商品情報ICタグ12、及び、当該専用ケース33におけるICタグ付商品明細書31の受注情報ICタグ32から、商品情報及び受注商品情報(本実施形態では、両情報ともに管理用番号)を読み取る。そして、読み取った両情報に基づき照合を行う(具体的には、読み取った両情報が一致するか否かを判定する)ことで、専用ケース33に適切な商品Wが入っているか否かを判定する。尚、照合装置16は、受注情報ICタグ32から受注商品情報に加えて送り先情報(受注番号)も取得する。
照合装置16により適切な商品が入っていないものと判定された専用ケース33は、所定の不良排出装置(図示せず)によって、所定の不良排出コンベア35(図17参照)へと排出される。
一方、照合装置16は、適切な商品が入っていると判定した場合、サーバ11に対し、読み取った送り先情報(受注番号)とともに、照合が完了した旨の信号である照合完了信号を出力する。送り先情報(受注番号)及び照合完了信号が入力されたサーバ11は、入力された送り先情報に基づき、受注管理用記憶装置22から、この送り先情報に対応する、注文者の指定したメールアドレスを取得する。そして、このメールアドレス宛に、ピッキングが完了した旨の電子メールを送信する。
照合装置16によって適切な商品が入っていると判定された専用ケース33は、分岐コンベア36によってシールユニット17へと搬送される。分岐コンベア36は、ケース13のサイズが種々異なる専用ケース33を、そのケース13のサイズに合った適切なシールユニット17へと搬送するために用いられる。分岐コンベア36の最上流部には、ICタグの情報を外部から読み取る装置が設けられており、当該装置によって受注情報ICタグ32のケース指定情報が読み取られる。そして、読み取られたケース指定情報に基づき、搬送先となるシールユニット17が選択され、選択されたシールユニット17へと専用ケース33が搬送される。
シールユニット17は、専用ケース33のケース13に対し、その開口を塞ぐためのカバーフィルム2を付すものである。シールユニット17は、ケース13の種類に対応する異なるものが複数(本実施形態では、3つ)設けられている。各シールユニット17は、ケース13の種類に対応すべく、装置を構成する部品のサイズなどが異なる点のみが相違し、基本的な構成はそれぞれ共通である。以下では、各シールユニット17における共通の構成について説明する。
図4に示すように、シールユニット17は、フィルム供給装置41、シール手段としてのシール装置42及び打抜手段としての打抜装置43を備えている。シールユニット17において、専用ケース33は、フィルム供給装置41、シール装置42及び打抜装置43に対し、この順序で、例えば、所定のピックアップ装置等により搬送される。
フィルム供給装置41は、専用ケース33のケース13に対し、その開口を塞ぐに足る大きさのカバーフィルム2を供給し、前記開口を塞ぐようにケース13へとカバーフィルム2を載置する機能を有する。カバーフィルム2は、図5に示すように、上層フィルム2A及び下層フィルム2Bを備えた二層構造となっており、フィルム供給装置41に対しては、帯状の両フィルム2A,2Bがそれぞれ別々に供給されている。そして、フィルム供給装置41は、所定の切断手段(図示せず)により両フィルム2A,2Bを所定の大きさに切断するとともに、切断された両フィルム2A,2Bを重ねた上でケース13へと載置する。
上層フィルム2A及び下層フィルム2Bは、前記ケース13と相溶性のある熱可塑性樹脂により形成されており、特に下層フィルム2Bは、伸縮性を有する素材(例えば、延伸度の低いフィルム)により形成されている。
また、上層フィルム2Aは、下層フィルム2Bよりも厚く、剛性の高いものが用いられている。加えて、上層フィルム2Aには、複数の貫通孔2Cが形成されている。貫通孔2Cは、上層フィルム2Aの幅方向一端側において、前記幅方向と直交する方向に一列に並んで設けられている。フィルム供給装置41においては、貫通孔2Cがフランジ部13Bと重なるように、ケース13に対しカバーフィルム2が載置される。
図4に戻り、シール装置42は、両フィルム2A,2B間に(不活性ガス、本実施形態では、空気)を充填しつつ、ケース13に対しカバーフィルム2を取着する機能を有する。ケース13に対しカバーフィルム2が取着されることで、商品W及びICタグ付商品明細書31は、ケース13及びカバーフィルム2からなる中間包装体4(図6参照)で包装される。尚、シール装置42の詳しい構成については、後に詳述する。
打抜装置43は、所定の打抜き用のカッタ(図示せず)などを備えており、中間包装体4における外縁部分(フランジ部13B)を打抜くことで、商品W及びICタグ付商品明細書31の収容された包装体1(図7及び図8参照)を得るために用いられる。打抜装置43は、打抜いて得られた包装体1に貫通孔2Cが存在しなくなる位置にて中間包装体4を打抜くように設定されている。
また、打抜装置43は、ICタグの情報を外部から読み取り可能なICタグ読取装置を備えるとともに、サーバ11と通信可能となっている。そして、打抜装置43は、打抜時などに、中間包装体4内のICタグ付商品明細書31における受注情報ICタグ32から送り先情報(受注番号)を読み取る。そして、打抜が完了すると、打抜装置43は、読み取った送り先情報(受注番号)と包装が完了した旨の信号である包装完了信号とをサーバ11に出力する。送り先情報及び包装完了信号が入力されたサーバ11は、入力された送り先情報(受注番号)に基づき、受注管理用記憶装置22から、この送り先情報に対応する、注文者の指定したメールアドレスを取得する。そして、このメールアドレス宛に、包装が完了した旨の電子メールを送信する。
尚、得られた包装体1において、両フィルム2A,2B間には、所定のガスが充填されており、下層フィルム2Bは、ポケット部13Aの内部空間側に膨出している(図8参照)。そして、膨出した下層フィルム2Bとポケット部13A(本実施形態では、リブ部13C)とにより、商品Wは、挟み込まれて支持された状態となっている。さらに、両フィルム2A,2Bの外周縁部同士の全域はシールされているため、両フィルム2A,2B間の空間が気密状態となり、下層フィルム2Bの膨出状態が維持されるようになっている。
図1に戻り、ラベル発行・添付装置18は、宛名や送り先の記された宛名ラベルを発行するとともに、得られた包装体1(上層フィルム2A)の表面に対し宛名ラベルを貼付するものである。ラベル発行・添付装置18は、ラベル発行装置及びラベル貼付装置を備えている。
ラベル発行装置は、ICタグの情報を外部から読み取り可能なICタグ読取装置を備えており、当該ICタグ読取装置によって包装体1内の受注情報ICタグ32から送り先情報(受注番号)を読み取る。その上で、読み取った受注番号をサーバ11に照会する。受注番号が照会されたサーバ11は、この受注番号と関連付けられた注文者の宛名及び送り先に関する情報を受注管理用記憶装置22から抽出するとともに、これら情報をラベル発行装置へと出力する。ラベル発行装置は、入力された情報に基づき、注文者の宛名及び送り先の記された宛名ラベルを発行する。発行された宛名ラベルは、ラベル貼付装置へと供給される。
ラベル貼付装置は、供給された宛名ラベルを包装体1に貼付する。また、ラベル貼付装置は、ICタグの情報を外部から読み取り可能なICタグ読取装置を備えており、宛名ラベルの貼付時又は貼付後に、当該ICタグ読取装置によって、包装体1内の受注情報ICタグ32から送り先情報(受注番号)を読み取る。その上で、ラベル発行装置は、読み取った送り先情報(受注情報)と宛名ラベルの貼付が完了した旨の信号であるラベル貼付完了信号とをサーバ11に出力する。送り先情報及びラベル貼付完了信号が入力されたサーバ11は、入力された送り先情報に基づき、受注管理用記憶装置22から、この送り先情報に対応する、注文者の指定したメールアドレスを取得する。そして、このメールアドレス宛に、発送の準備が完了した旨の電子メールを送信する。尚、ラベル貼付装置を設けず、作業者等が宛名ラベルを貼付することとしてもよい。
発送時タグ読取装置19は、サーバ11と通信可能に構成されており、ICタグの情報を外部から読み取り可能とされている。発送時タグ読取装置19では、包装体1の発送直前(運送業者への包装体1の引き渡し時)に、包装体1内の受注情報ICタグ32から送り先情報(受注番号)が読み取られる。そして、読み取られた送り先情報は、発送作業が完了した旨の信号である発送完了信号とともにサーバ11に出力される。送り先情報(受注番号)及び発送完了信号が入力されたサーバ11は、入力された送り先情報に基づき、受注管理用記憶装置22から、この送り先情報に対応する、注文者の指定したメールアドレスを取得する。そして、このメールアドレス宛に、発送が完了した旨の電子メールを送信する。
次いで、シール装置42の構成について詳しく説明する。シール装置42は、図4に示すように、チャンバー部51、シール部52、下型53、ガス供給装置54及びシール制御装置55を備えている。本実施形態では、チャンバー部51及び下型53が圧接手段に相当し、シール部52及び下型53が取着手段に相当する。
まず、ガス供給装置54及びシール制御装置55について説明する。
ガス供給装置54は、例えば、コンプレッサであり、チャンバー部51に対し所定のガス(不活性ガス、本実施形態では、空気)を供給する。尚、ガス供給装置54から供給されるガスの種別は、適宜変更してもよい。
シール制御装置55は、演算用のCPUやデータ記憶用のROM、RAM等を備えてなるコンピュータシステムである。チャンバー部51、シール部52、下型53及びガス供給装置54の動作は、シール制御装置55によって制御される。また、シール制御装置55は、図示しないセンサからの信号により、専用ケース33等がシール装置42に到着したことを把握できるようになっている。本実施形態では、専用ケース33等がシール装置42に到着したときに、ポケット部13Aがチャンバー部51等に対し所定の相対位置で配置されるようになっている。
次に、図9及び図10を参照してチャンバー部51、シール部52及び下型53の構成について説明する。
チャンバー部51は、到着した専用ケース33等の上方に位置しており、図示しない駆動手段によって上下に移動可能となっている。また、チャンバー部51は、ケース13におけるポケット部13Aの開口側(上層フィルム2Aの表面側)向けて開口する内部空間51Sを備えている。内部空間51Sの開口は、ポケット部13Aの開口にほぼ対応する形状をなしており、内部空間51Sの開口面積は、ポケット部13Aの開口面積よりも一回り大きなものとされている。
さらに、チャンバー部51の上壁部には、当該上壁部を貫通し、内部空間51Sと外部とを連通する第一連通孔51A及び第二連通孔51Bが形成されている。
第一連通孔51Aには、図示しない駆動手段により上下動可能であり、シール部52の一部を構成する棒状のロッド部52Aが挿通されている。また、チャンバー部51のうち第一連通孔51Aを形成する部分には、ロッド部52Aの外周面全周に対し密着する図示しない環状のシール部材が配置されている。これにより、ロッド部52A等の上下移動に伴い、チャンバー部51及びシール部52が上下方向に相対移動した場合であっても、内部空間51Sの気体が第一連通孔51Aを通って外部へと漏出しないようになっている。
第二連通孔51Bは、ガス供給装置54から供給されるガスを、内部空間51S内へと導入するための通気孔である。ガス供給装置54から供給されたガスは、所定のガス管(図示せず)及び第二連通孔51Bを通って内部空間51Sへと流入する。尚、本実施形態では、ガス供給装置54、前記ガス管又はチャンバー部51などに、内部空間51S内の気圧を測定するための気圧センサ(図示せず)が設けられている。そして、当該気圧センサからシール制御装置55に対し、内部空間51Sの気圧に関する情報を示す信号が送られるようになっている。
シール部52は、ロッド部52Aの上下動に伴い上下動するようになっており、前記ロッド部52Aが中央に連結された本体部52Bと、本体部52Bの下部に固定された矩形状の発熱部52Cとを備えている。本体部52B及び発熱部52Cは、チャンバー部51の内部空間51Sに配置されている。また、発熱部52Cは、図示しないヒータ等により発熱可能となっている。そして、発熱部52Cの下面(カバーフィルム2を向く面)は、その内周縁がポケット部13Aの開口周縁に対応する形状とされている。
下型53は、ポケット部13Aが収容される凹部53Aを備えている。また、下型53のうち凹部53Aの開口から外周に延びる平坦面が、チャンバー部51の開口側端部(下端部)やシール部52の発熱部52Cとの間で、ケース13(フランジ部13B)及びカバーフィルム2を挟み込む押圧面53Bとなっている。本実施形態において、支持部及び受け部は、下型53により構成されており、両者が一体となっている。
また、下型53の底壁部には、通気孔53Cが貫通形成されており、当該通気孔53Cにより凹部53Aの内部と外部とが連通されている。尚、通気孔53Cは、後述するガス供給工程においてケース13の孔部13Dと重なる位置に設けられている。
上述したシール装置42においては、専用ケース33及び商品Wが到着すると、圧接工程、ガス供給工程及び取着工程が行われ、中間包装体4が製造される。そして、これら各工程の後に、打抜装置43による打抜工程が行われることで、包装体1が得られる。次いで、シール装置42により実行される前記各工程、及び、打抜工程について説明する。尚、圧接工程に先立って、フィルム供給装置41により専用ケース33に対しカバーフィルム2が予め供給されることとなる。
まず、圧接工程においては、図11に示すように、チャンバー部51及びシール部52を下動させる。これにより、チャンバー部51における内部空間51Sの開口側端部と下型53の押圧面53Bとの間でケース13(フランジ部13B)及びカバーフィルム2が挟み込まれる。その結果、ポケット部13Aの開口周縁よりも外周側の第一環状領域R1(図15中、散点模様を付した領域)において、フランジ部13Bに対しカバーフィルム2が圧接させられる。尚、この段階では、シール部52は、カバーフィルム2から離間した状態となっている。
そして、圧接工程による圧接状態を維持しつつ、図12及び図13(図13では、便宜上、下層フィルム2Bを実際よりも厚肉に示す)に示すように、ガス供給工程において、ガス供給装置54から前記ガス管及び第二連通孔51Bを介して、チャンバー部51の内部空間51Sへとガスを供給する。これにより、フランジ部13Bに対応して配置された貫通孔2Cを介して、上層フィルム2A及び下層フィルム2B間にガスが供給され、下層フィルム2Bのうちポケット部13Aに対応する部分がポケット部13Aの内部空間側へと膨出していく。下層フィルム2Bの膨出に伴い、ポケット部13A内の空気は孔部13D及び通気孔53Cを通って外部に排出される。尚、上述の通り、通気孔53Cは孔部13Dと重なる位置に設けられているため、ポケット部13A内の空気は効率よく外部へと排出される。
そして、前記気圧センサからの信号に基づいて得られた内部空間51Sの気圧が所定値に達した段階で、シール制御装置55によりガス供給装置54からのガスの供給が停止される。これにより、両フィルム2A,2B間に十分なガスが充填されるとともに、膨出した下層フィルム2Bとポケット部13A(リブ部13C)との間で商品Wが所定の圧力で挟み込まれた状態となる。尚、リブ部13Cの先端部は、商品Wに押圧されることで若干潰れ変形した状態となり得る。また、ガスの供給停止後、内部空間51Sや上層フィルム2A及び下層フィルム2B間の空間は、一定の気圧で維持される。
次いで、取着工程において、図14に示すように、圧接工程による圧接状態を維持しつつ、かつ、下層フィルム2Bが膨出した状態で、シール部52を下動させる。これにより、発熱部52Cの下面と下型53の押圧面53Bとの間で、ケース13(フランジ部13B)及びカバーフィルム2を挟み込む。つまり、ポケット部13Aの開口周縁よりも外周側、かつ、第一環状領域R1よりも内周側であり、さらに、貫通孔2Cよりもポケット部13Aの開口側に位置する第二環状領域R2(図15中、斜線模様を付した領域)において、ケース13(フランジ部13B)及びカバーフィルム2を加熱しつつ、ケース13に対しカバーフィルム2を圧接させる。これにより、上層フィルム2A及び下層フィルム2B間の空間が貫通孔2Cに対して非連通の気密状態となるように両フィルム2A,2Bがシールされるとともに、カバーフィルム2がフランジ部13Bに対し取着される。その結果、膨出した下層フィルム2Bとポケット部13Aにより商品Wが保持された中間包装体4が得られる。得られた中間包装体4は、チャンバー部51等が元の位置に戻った後、打抜装置43へと搬送される。
続く打抜工程では、打抜装置43により、シール部分の外周寄り部分において、中間包装体4が打抜かれる。これにより、貫通孔2Cの存在しない包装体1が得られることとなる。
次いで、上記出荷システム10を用いた、商品の出荷方法について図16及び図17を参照して説明する。商品の出荷方法(出荷工程)は、明細書発行工程S11、専用ケース取得工程S12、ピッキング・箱詰め工程S13、照合工程S14、包装工程S15、ラベル発行工程S16、ラベル添付工程S17及び発送工程S18を含む。尚、図17は、商品の出荷に係る人や物の動きを示す説明図である。図17では、各工程S11〜S18が行われている位置に対応して、各工程の符号を付す。
まず、明細書発行工程S11では、受注管理用記憶装置22に新たに記憶された受注に関する情報に基づき、明細書発行装置14によって、受注情報ICタグ32を備えたICタグ付商品明細書31が発行される。
続く専用ケース取得工程S12及びピッキング・箱詰め工程S13は、基本的には、作業者による作業工程となり、この作業時に、ピッキング用カート15が利用される。専用ケース取得工程S12において、作業者は、発行されたICタグ付商品明細書31を受け取るとともに、複数種類のケース13の中から、このICタグ付商品明細書31のケース指定情報で指定されたケース13を選択する。その上で、選択したケース13とICタグ付商品明細書31とをセットとすることで、専用ケース33とする。
ピッキング・箱詰め工程S13では、専用ケース33を持った作業者が、この専用ケース33のICタグ付商品明細書31に基づき、商品棚SHから注文の商品Wをピッキングするとともに、ピッキングした商品Wを専用ケース33へと入れる。つまり、ピッキング・箱詰め工程S13は、ピッキング工程S13A及び箱詰め工程S13Bを含み、両工程S13A,S13Bは一連の作業として実行される。尚、ピッキング作業時には、ピッキング用カート15のカート用表示装置15Bにおいて、ICタグ付商品明細書31の受注情報ICタグ32に基づく情報を表示させることができる。作業者は、この情報を参酌しつつピッキング作業を行うことで、作業をより正確にかつより迅速に行うことが可能である。ピッキング・箱詰め工程S13が完了すると、専用ケース33は、商品Wを入れた状態で集積コンベア34(支流コンベア34B)へと載せられ、照合装置16へと搬送される。
照合工程S14では、照合装置16によって、専用ケース33内の商品情報ICタグ12及び受注情報ICタグ32から商品情報及び受注商品情報(本実施形態では、両者ともに管理用番号)が読み取られるとともに、読み取られた両情報に基づき、専用ケース33へと適切な商品Wが入っているか否かが判定される。適切な商品Wが入っていないものと判定された場合、その判定のなされた専用ケース33は、不良排出コンベア35へと排出される。
一方、適切な商品Wが入っていると判定された場合には、照合装置16によって、送り先情報(受注番号)及び照合完了信号がサーバ11へと送られる。その結果、サーバ11によって、指定のメールアドレス宛に、ピッキングが完了した旨の電子メールが送信される。すなわち、本実施形態の照合工程S14は、電子メールの送信動作(経過通知動作)を実行するという経過通知工程S14Aを含む。
適切な商品Wが入っているものと判定された専用ケース33が、分岐コンベア36によって、その専用ケース33を構成するケース13のサイズに合った適切なシールユニット17へと搬送されると、包装工程S15が実行される。包装工程S15では、上述した圧接工程やガス供給工程等を経ることにより、専用ケース33のケース13に対しカバーフィルム2が付されてなる中間包装体4が得られるとともに、当該中間包装体4が打抜かれることで包装体1が得られる。また、打抜装置43によって、送り先情報(受注番号)及び包装完了信号がサーバ11へと送られ、その結果、サーバ11により、指定のメールアドレス宛に包装が完了した旨の電子メールが送信される。すなわち、本実施形態の包装工程S15は、電子メールの送信動作(経過通知動作)を実行するという経過通知工程S15Aを含む。
包装工程S15の後、ラベル発行工程S16において、ラベル発行・添付装置18のラベル発行装置により、包装体1内の受注情報ICタグ32の情報に基づき、宛名ラベルが発行される。
続くラベル添付工程S17では、ラベル発行・添付装置18のラベル貼付装置によって、包装体1に対し発行された宛名ラベルが貼付される。また、ラベル貼付装置によって、送り先情報(受注番号)及びラベル貼付完了信号がサーバ11へと送られ、その結果、サーバ11により、指定のメールアドレス宛に発送準備が完了した旨の電子メールが送信される。すなわち、本実施形態のラベル添付工程S17は、電子メールの送信動作(経過通知動作)を実行するという経過通知工程S17Aを含む。
次いで、発送工程S18において、発送時タグ読取装置19により、包装体1内の受注情報ICタグ32から送り先情報(受注番号)が読み取られた上で、包装体1が運送業者などに引き渡される。これにより、出荷工程が完了する。尚、発送時タグ読取装置19は、読み取った送り先情報(受注番号)と発送完了信号とをサーバ11へと送る。その結果、サーバ11により、指定のメールアドレス宛に発送が完了した旨の電子メールが送信される。すなわち、本実施形態の発送工程S18は、電子メールの送信動作(経過通知動作)を実行するという経過通知工程S18Aを含む。
以上詳述したように、本実施形態によれば、ピッキング・箱詰め工程S13に先立って、専用ケース取得工程S12において、ケース13とICタグ付商品明細書31とをセットとすることで、専用ケース33が得られる。そして、作業者は、専用ケース33のICタグ付商品明細書31に基づき商品Wをピッキングするとともに、ピッキングした商品Wをこの専用ケース33へと入れることで、ピッキング工程S13A及び箱詰め工程S13Bを一連の作業として実行することができる。従って、ピッキング工程に際し、一旦ピッキング用トレーに商品を載置する(集める)場合と比較して、トレーから出荷用のケースへと商品を移し替える手間等を省略することができる。
さらに、照合装置16によって、外部から、専用ケース33内に入っている商品情報ICタグ12及び受注情報ICタグ32より商品情報及び受注商品情報が読み取られるとともに、両情報に基づく照合がなされることで、専用ケース33に適切な商品Wが入っているか否かが判定される。つまり、特に商品Wに触れることなく、商品Wが適切であるか否かが判定される。そのため、照合工程S14において、専用ケース33から商品Wを出す必要はない。
このように、本実施形態によれば、ピッキング・箱詰め工程S13後において、ケース13からの商品Wの出入りが通常生じないことになる。そのため、商品Wの入れ忘れや入れ間違いの発生を著しく減らすことができる。その結果、誤った(注文内容と異なる)商品Wの発送をより確実に防止することができる。
また、ラベル発行工程S16において、専用ケース33におけるICタグ付商品明細書31の受注情報ICタグ32から送り先情報が読み取られるとともに、読み取られた送り先情報に基づき宛名ラベルが発行される。つまり、専用ケース33毎に、個別に宛名ラベルが発行される。従って、誤った送り先へと商品Wが発送されてしまうことをより確実に防止できる。
特に本実施形態では、ラベル発行工程S16において、包装体1内の受注情報ICタグ32から送り先情報が読み取られるとともに、読み取られた情報に基づき宛名ラベルが発行される。つまり、照合装置16により適切な商品Wが入っているものと判定され、かつ、包装工程S15後の商品Wの出入りができない状態となって初めて宛名ラベルが発行され、照合が終わっていない段階などでは、宛名ラベルが発行されない。これにより、包装前の商品Wに係る宛名ラベルまで発行されて、添付前の宛名ラベルが多数となってしまうことで、ラベル添付工程S17において、宛名ラベルの添付間違いなどが生じやすくなるといった事態をより確実に防止できる。その結果、誤った送り先に商品Wが送られてしまうことを一層確実に防止できる。
さらに、包装工程S15では、照合工程S14において適切な商品Wが入っていると判定された専用ケース33のケース13に対しカバーフィルム2が付されることで、商品W等が包装される。換言すれば、誤った商品Wが入っているケース13にはカバーフィルム2が付されず、商品Wが包装されないこととなる。従って、無駄な包装が行われないこととなり、コストの低減を図ることができる。また、誤った商品Wは、包装されず、発送できない状態となる。そのため、誤った商品Wの発送を一層確実に防止することができる。
加えて、ケース13として、複数種類のサイズの異なるものが使用されるため、商品Wをそのサイズ等に合った適切なサイズのケース13へと収容することができる。これにより、運送等に係るコストの増大抑制などを図ることができる。
また、シールユニット17として、ケース13の種類に対応する異なるものが複数使用されるため、各種ケース13に対するカバーフィルム2の取着を適正に行うことができ、包装品質の向上を図ることができる。
さらに、ICタグ付商品明細書31にはケース指定情報が含まれており、ケース指定情報により指定されたケース13は、受注した商品Wを収納可能なサイズとなっている。従って、ピッキング完了時には、受注した商品Wの全てが専用ケース33へと収容されることになる。これにより、商品Wが思ったよりも大きかったり、多かったりすること等により、ピッキング工程の途中や完了後にケース13の交換が必要になるといった事態を抑制でき、ひいては商品Wの出入り(移し替え)をより生じにくくすることができる。その結果、誤った商品Wの発送をより一層確実に防止することができる。
加えて、サーバ11から送信される各種電子メールによって、注文者は、注文商品の出荷作業に係る進捗状況を非常に細かな段階に分けて把握することができる。これにより、進捗状況が分からないことに伴う注文者の不安や不満などを解消することができる。
併せて、受注情報ICタグ32には、注文商品情報として、管理用番号が記憶されている。すなわち、受注情報ICタグ32には、商品を間接的に特定可能な情報が記憶され、商品を直接的に特定可能な情報は記憶されていない。従って、発送後などにおいて、第三者が外部から受注情報ICタグ32の情報を読み取ったとしても、読み取った情報に基づき、包装体1内の商品Wを特定することはほぼ不可能となる。これにより、注文者のプライバシーをより確実に保護することができる。
さらに、明細書タグ読取装置15Aにより読み取られた受注商品情報に基づき、カート用表示装置15Bにおいて情報を表示させることができる。従って、表示される情報に基づき、ピッキング作業を容易に行うこと等が可能となり、利便性や作業性等を向上させることができる。また、商品の注意事項に関する情報などを参酌することで、ピッキングミス(ピッキング時の商品選択間違い)の発生抑制などを図ることができる。
また、照合装置16によって適切な商品Wが入っていないと判定された専用ケース33は、不良排出コンベア35へと排出される。従って、適切な商品Wの入っている専用ケース33と、そうでない専用ケース33とをより確実に分けることができる。その結果、誤った商品Wの発送防止をより効果的に図ることができる。
加えて、シール装置42により貫通孔2Cを介して両フィルム2A,2B間にガスを供給する際に、第一環状領域R1において、フランジ部13Bに対しカバーフィルム2が圧接された状態となっている。従って、ポケット部13Aの開口周縁と第一環状領域R1との間に位置する第二環状領域R2において、上層フィルム2Aの膨出を抑制することができる。そして、上層フィルム2Aの膨出が抑制された状態を維持しつつ、第二環状領域R2において、フランジ部13Bに対しカバーフィルム2が取着される。これにより、商品Wの損傷抑制を図るべく両フィルム2A,2B間に十分なガスを封入しつつ、両フィルム2A,2Bをより確実にシールすることができる。その結果、商品Wの損傷を抑制できる包装体1をより確実に得ることができる。
また、包装体1は、ポケット部13A(リブ部13C)と膨出した下層フィルム2Bとによって商品Wを挟み込んだ状態となる。従って、ポケット部13A内における商品Wの移動を規制することができ、包装体1に対し振動が加わった際に、ポケット部13Aに対し商品Wがぶつかってしまうことをより確実に防止できる。さらに、下層フィルム2Bの膨出に伴い、カバーフィルム2(上層フィルム2A)やケース13と商品Wとの間に隙間を形成することができる。そのため、包装体1に衝撃が加わったときに、商品Wに加わる衝撃をやわらげることができる。これらの作用効果により、得られた包装体1において、商品Wの損傷抑制をより効果的に図ることができる。
併せて、包装体1には、貫通孔2Cが存在しないものとなる。そのため、包装体1の外観品質の向上が図られるとともに、そのコンパクト化が図られる。また、包装体1の取扱いが容易になる。
加えて、商品Wのサイズや量(数)に応じて、供給するガスの量を調節し、下層フィルム2Bの膨出量を調節しさえすれば、ケース13と下層フィルム2Bとの間で商品Wを適切な圧力で挟み込みつつ、フランジ部13Bに対しカバーフィルム2をより確実に取着することができる。従って、コストの増大抑制を図りつつ、ケース13に収容される商品Wのサイズや量(数)が異なる場合に柔軟に対応することができる。
また、チャンバー部51の内部空間51Sを介して、ガス供給装置54から両フィルム2A,2B間にガスが供給される。すなわち、チャンバー部51は、フランジ部13Bに対しカバーフィルム2を圧接させる機能とともに、ガスの流路としての機能をも具備する。従って、両フィルム2A,2B間にガスを供給するための器具を別途設ける必要がなくなる。その結果、装置の簡素化を図ることができ、コストを低減させることができる。
加えて、発熱部52Cは、内部空間51Sに配置されているため、装置のまとまりをよくすることができ、装置の小型化をより確実に図ることができる。
また、貫通孔2Cは上層フィルム2Aの幅方向一端部にのみ設けられているため、包装体1に貫通孔2Cが存在しなくなるように打抜きを行ったとき、打抜き後に残る端材(貫通孔2Cが存在する部分)をより少なくすることができる。従って、材料の有効利用を図ることができ、コストの低減を図ることができる。
さらに、下層フィルム2Bを膨出させる際に、ケース13に形成された孔部13Dから空気が抜けることになる。そのため、両フィルム2A,2B間に十分なガスをより容易に、かつ、より確実に充填することができ、商品Wの損傷防止をより効果的に図ることができる。また、両フィルム2A,2B間に十分なガスを充填するために、ガスの供給圧を過度に増大させる必要がなくなる。そのため、充填されたガスが高圧であることに伴い、両フィルム2A,2Bや両フィルム2A,2Bのシール部分等に破損が生じてしまうことをより確実に防止できる。さらに、上層フィルム2Aの過度の膨出を抑制することができるため、両フィルム2A,2Bをより一層確実にシールすることができる。これらの結果、商品Wの損傷を抑制できる包装体1を一層確実に得ることができる。
特に本実施形態では、ポケット部13Aに孔部13Dが形成されているため、ポケット部13Aの空気を一層容易に抜くことができ、上記作用効果がより効果的に発揮されることとなる。
さらに、リブ部13Cによって、ポケット部13Aと商品Wとの間に隙間を形成することができる。これにより、包装体1に衝撃が加わったときに、その衝撃が商品Wに対して直接加わりにくくなる。また、膨出した下層フィルム2Bとリブ部13Cとによって商品Wをより確実に挟み込んで保持することができる。これらの結果、得られた包装体1において、商品Wの破損を一層効果的に抑制することができる。
加えて、リブ部13Cが錐台状であるため、下層フィルム2Bの膨出時に、リブ部13Cの先端部が潰れ変形しやすくなる。これにより、リブ部13Cから商品Wに対し加わる圧力が過度に増大してしまうことを抑制できる。また、膨出した下層フィルム2Bと、潰れ変形したリブ部13Cとによって商品Wを一層確実に挟み込んで保持することができる。これらの結果、包装体1において、商品Wの破損をより一層効果的に防止することができる。
併せて、支持部及び受け部は、下型53により構成されており、支持部及び受け部が一体となっている。そのため、支持部及び受け部を別体で設ける場合と比較して、装置の簡素化及び小型化をより効果的に図ることができる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態において、出荷システム10は、包装前の専用ケース33に入れられた商品Wの照合を行う照合装置16を備えているが、これに加えて、図18に示すように、包装体1に収容された商品Wの照合を行う包装後照合手段としての包装後照合装置20を備えることとしてもよい。包装後照合装置20の基本的な動作は、照合装置16と同様であり、具体的には、包装工程S15の後の包装後照合工程において、包装後照合装置20は、専用ケース33内の商品情報ICタグ12及び受注情報ICタグ32から商品情報及び受注商品情報(例えば、両者ともに管理用番号)を読み取るとともに、読み取った両情報に基づき、包装体1へと適切な商品Wが入っているか否かを判定する。包装後照合装置20を設けることで、包装前及び包装後の双方で商品Wのチェックがなされるため、誤った商品Wが発送されてしまうことをより一層確実に防止できる。
(b)上記実施形態において、サーバ11は、経過通知動作として、指定のメールアドレス宛に電子メールを送信しているが、経過通知動作として、注文者からの求め(アクセス)に応じて、各工程の経過状態を知らせるための情報を注文者側へと送信する動作を行ってもよい。例えば、注文者が所定のサイトへとアクセスしたときに、各完了信号の受信状況に基づく情報(例えば、発送完了信号を受信しているときには、発送が完了した旨の情報)が注文者側へと送信される(注文者の表示手段にて表示される)ようにサーバ11を構成してもよい。
(c)ピッキング用カート15に対し、専用ケース33に適切な商品Wが入っているか否かを判定するカート用照合手段と、当該カート用照合手段により専用ケース33に適切な商品Wが入っていると判定されたときに、作業者に対し、ピッキングが完了した旨を報知する報知手段とを設けてもよい。この場合には、作業者の勘違いなどにより、ピッキングが完了したと誤って判断されてしまうことをより確実に防止できる。これにより、ピッキング作業の正確性をより高めることができ、ひいては誤った商品Wの発送をより効果的に防止することができる。また、ピッキング作業の効率化を図ることができる。
尚、カート用照合手段としては、例えば、照合装置16と同様の構成を備えており、専用ケース33内における商品情報ICタグ12及び受注情報ICタグ32から商品情報及び受注商品情報を読み取るとともに、読み取った両情報に基づく照合を行うことで、専用ケース33に適切な商品が入っているか否かを判定するものを挙げることができる。また、報知手段としてはは、例えば、音声を発したり、カート用表示装置15Bにおいてピッキングが完了した旨の情報を表示したりすることで、作業者にピッキング完了を報知するものを挙げることができる。
(d)サーバ11において、商品のサイズや数、商品が収容されるケース13の容積などに基づき、供給すべきガスの量を算出するとともに、当該算出したガスの量に関する情報をシール制御装置55へと出力し、シール制御装置55において、算出されたガスの量と実際に供給されたガスの量とを比較することで、適切な商品Wが入っているか否かを判定してもよい。つまり、ICタグを用いた照合に加え、商品Wのサイズ等に基づく照合をも行うこととしてもよい。この場合には、例えば、ICタグに故障が生じてしまったり、商品情報ICタグ12が商品Wと分離した状態でケース13内に入っていたり、商品Wに対し誤った商品情報ICタグ12が付されていたりする場合などにおいて、万が一商品Wに誤りのある専用ケース33が照合装置16を通過してしまったとしても、包装の段階で、その誤りを見つけることができる。これにより、誤った商品Wの発送防止をより確実に図ることができる。
(e)上記実施形態において、孔部13Dは、ポケット部13Aの底壁部中央に設けられているが、孔部は、下層フィルム2Bの膨出時にポケット部13A内の空気を抜くことができる位置に形成されていればよい。従って、ケース13のうち打抜後に端材となる部位に孔部を設け、包装体1に孔部が存在しなくなるように構成してもよい。これは、例えば、図19に示すように、孔部13Eをケース13のフランジ部13Bに形成しておき、打抜工程において、孔部13Eよりもポケット部13Aの開口側でケース13を打抜くことにより実現可能である。この場合、得られた包装体1には、孔部13Eが存在しないものとなる。そのため、ケース13及びカバーフィルム2により商品Wを密閉することができ、搬送時等におけるポケット部13A内への異物の混入や水の浸入等の不具合をより確実に防止することができる。また、孔部を通して商品Wが視認可能となるといった事態を防止することができる。さらに、包装体1の外観品質をより高めることができる。
尚、孔部13Eを設けるにあたっては、図20(尚、図20,21では、ケース13及び下層フィルム2Bを実際よりも厚肉に示す)に示すように、ポケット部13A内の空気がより確実に抜けるようにすべく、下型53における孔部13Eに対応する位置に通気孔53Dを設けることが好ましい。このように構成することで、図21に示すように、下層フィルム2Bの膨出時に、ポケット部13A内の空気をケース13及び下層フィルム2B間、孔部13E及び通気孔53Dを通して外部へと円滑に排出することができる。
(f)図22に示すように、ガス供給装置54による上層フィルム2A及び下層フィルム2B間へのガスの供給時に、ポケット部13Aの開口上において上層フィルム2Aに近接する膨出規制手段としての規制部52Dを設け、ポケット部13Aの内部とは反対側に向けた上層フィルム2Aの膨出を規制するように構成してもよい。この場合には、上層フィルム2Aの膨出を一層確実に抑制することができる。そのため、上層フィルム2Aの過度の膨出による外観品質の低下を防止できるのはもちろん、商品Wの損傷抑制を図るべく上層フィルム2A及び下層フィルム2B間に十分なガスを封入しつつ、両フィルム2A,2Bをより一層確実にシールすることができる。従って、商品Wの破損を抑制可能な包装体1をより一層確実に得ることができる。
また、図23及び図24に示すように、規制部52E,52Fが、ガスの供給時に、ポケット部13Aの開口上において上層フィルム2Aと接触するように構成してもよい。尚、規制部52E及び本体部52B間に弾性部材52G(例えば、ばね等)を設けたり、本体部52Bに対し規制部52Fを上下方向に相対移動可能としたりすることで、取着工程において、シール部52の下動時やガスの供給時に、カバーフィルム2に対し規制部52E,52Fが過度に大きな圧力で押圧されないように構成してもよい。
また、規制部52D,52E,52Fが高温となることで、ポケット部13Aの開口上において両フィルム2A,2Bが融着してしまうことを防止すべく、規制部52D,52E,52Fに対する発熱部52Cの熱伝導を抑制する断熱部材をシール部52(例えば、本体部52B)に設けることとしてもよい。
(g)上記実施形態では、包装体1に貫通孔2Cが存在しなくなる位置にてケース13等が打抜かれるように構成されているが、打抜後の包装体1に貫通孔2Cが残るようにしてもよい。尚、この場合には、例えば、吊り下げ用の孔等の各種用途で貫通孔2Cを利用することができ、包装時に必要な貫通孔2Cを包装後においても有効に活用することができる。
(h)上記実施形態では、商品Wとしてパッケージに収容されたDVD等を挙げているが、商品の種別については特に限定されるものではない。
(i)上記実施形態では、フィルム供給装置41に対し、上層フィルム2A及び下層フィルム2Bがそれぞれ別々に供給されるように構成されているが、両フィルム2A,2Bがまとめられた状態(例えば、重ねられた状態)で供給されるように構成してもよい。
(j)上記実施形態におけるケース13やカバーフィルム2の材料は例示であって、これらの材料を適宜変更してもよい。
尚、上層フィルム2Aは、下層フィルム2Bよりも硬質の材料により構成することが好ましい。この場合には、下層フィルム2Bを膨出させる際に、上層フィルム2Aがポケット部13Aとは反対側に向けて膨出してしまうことをより一層抑制できる。そのため、両フィルム2A,2Bのシールを非常に容易かつ確実に行うことができ、商品Wの損傷をより効果的に抑制可能な包装体1をより確実に得ることができる。
また、ケース13やカバーフィルム2(上層フィルム2A)は、可視光を透過しない一方で、赤外線は透過する不透明の材料により構成してもよい。この場合には、ポケット部13Aに収容された商品Wを目視では確認できなくなる。そのため、上記実施形態のように、ケース13をそのまま配送に利用する場合において、利用者のプライバシー保護などを図ることができる。尚、赤外線カメラを用いることにより、ポケット部13Aに適切な商品Wが収容されているか否かをカバーフィルム2の取着後であっても確認することができる。
(k)リブ部13Cの形状は、上記実施形態で挙げたものに限定されるものではない。また、リブ部13Cを設けないこととしてもよい。
(l)ガス供給工程において、下層フィルム2Bをより容易に膨出させるべく、ガスの供給前に下層フィルム2Bを予熱することとしてもよい。
1…包装体、2…カバーフィルム、2A…上層フィルム、2B…下層フィルム、2C…貫通孔、4…中間包装体、10…出荷システム、12…商品情報ICタグ、13…ケース、13A…ポケット部、13B…フランジ部、13C…リブ部、13D…孔部、14…明細書発行装置(明細書発行手段)、15…ピッキング用カート、15A…明細書タグ読取装置(明細書タグ読取手段)、15B…カート用表示装置(カート用表示手段)、16…照合装置(照合手段)、18…ラベル発行・添付装置(ラベル発行手段)、20…包装後照合装置(包装後照合手段)、31…ICタグ付商品明細書、32…受注情報ICタグ、33…専用ケース、42…シール装置(シール手段)、43…打抜装置(打抜手段)、51…チャンバー部、51S…(チャンバー部の)内部空間、52…シール部、52C…発熱部、52D,52E,52F…規制部(膨出規制手段)、53…下型(支持部、受け部)、54…ガス供給装置(ガス供給手段)、R1…第一環状領域、R2…第二環状領域。
Claims (16)
- 少なくとも付された商品を特定可能な情報である商品情報が記憶され、かつ、記憶された商品情報を外部から読み取り可能に構成された商品情報ICタグがそれぞれ付された複数の商品の中から、受注した商品を特定可能な情報である受注商品情報に基づき、商品をピッキングするピッキング工程と、
前記受注商品情報に基づき、ピッキングされた商品を照合する照合工程と、
商品発送用のケースに対し、ピッキングされた商品を入れる箱詰め工程と、
前記ケースに入れられた商品を取出不可とすべく前記ケースに所定のカバーフィルムを付し、前記ケース及び前記カバーフィルムを備えてなる包装体によって商品を包装する包装工程と、
包装された商品の送り先が記された宛名ラベルを発行するラベル発行工程と、
前記包装体に対し、前記宛名ラベルを付すラベル添付工程と、
を含む商品の出荷方法であって、
前記ピッキング工程の前において、少なくとも商品の送り先を特定可能な情報である送り先情報及び前記受注商品情報を含む受注情報が記憶されるとともに、記憶された受注情報を外部から読み取り可能に構成された受注情報ICタグを具備してなるICタグ付商品明細書を発行する明細書発行工程と、
前記ケースと前記ICタグ付商品明細書とをセットとすることで専用ケースとする専用ケース取得工程とを含み、
前記ピッキング工程及び前記箱詰め工程は、前記専用ケースの前記ICタグ付商品明細書に基づき、商品のピッキングを行うとともに、ピッキングされた商品を当該専用ケースに入れるという一連の作業として実行可能であり、
前記照合工程においては、前記箱詰め工程後に、前記専用ケースに入れられた商品の前記商品情報ICタグ、及び、前記専用ケースにおける前記ICタグ付商品明細書の前記受注情報ICタグより外部から前記商品情報及び前記受注商品情報が読み取られるとともに、読み取られた両情報に基づき照合を行うことで、前記専用ケースに適切な商品が入っているか否かが判定され、
前記包装工程においては、前記照合工程において適切な商品が入っていると判定された前記専用ケースの前記ケースに対し前記カバーフィルムが付されることで、前記包装体によって商品及び前記ICタグ付商品明細書が包装され、
前記ラベル発行工程においては、前記専用ケースにおける前記ICタグ付商品明細書の前記受注情報ICタグから前記送り先情報が読み取られるとともに、読み取られた前記送り先情報に基づき前記宛名ラベルが発行されることを特徴とする商品の出荷方法。 - 前記包装工程後に、前記包装体内における前記商品情報ICタグ及び前記受注情報ICタグより外部から前記商品情報及び前記受注商品情報を読み取るとともに、読み取った両情報に基づく照合を行うことで、前記包装体内に適切な商品が入っているか否かを判定する包装後照合工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の商品の出荷方法。
- 前記ケースとして、複数種類のサイズの異なるものが使用されることを特徴とする請求項1又は2に記載の商品の出荷方法。
- 前記包装工程においては、所定のシール手段によって、前記ケースに対し前記カバーフィルムが付され、
前記シール手段として、前記ケースの種類に対応する異なるものが複数使用されることを特徴とする請求項3に記載の商品の出荷方法。 - 前記ICタグ付商品明細書には、自身とセットとされる前記ケースを指定するケース指定情報が含まれ、当該ケース指定情報により指定される前記ケースは、当該ICタグ付商品明細書に係る受注商品を収納可能なものとされることを特徴とする請求項3又は4に記載の商品の出荷方法。
- 商品の注文者に対し、注文商品の出荷に係る前記各工程の経過状態を知らせるための経過通知工程を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の商品の出荷方法。
- 前記ケースは、
商品を収容するためのポケット部と、
当該ポケット部の開口端から外側に延出形成されたフランジ部とを有し、
前記包装工程においては、所定のシール手段によって、前記ケースの前記フランジ部に対し前記カバーフィルムが付され、
前記シール手段は、
前記ポケット部に商品が収容された状態で前記ポケット部の開口を塞ぐようにして、所定の位置に予め貫通孔が形成された上層フィルムと所定の下層フィルムとを有する前記カバーフィルムを取着するものであって、
前記ポケット部に商品が収容された状態で、前記ポケット部の開口周縁よりも外周側の第一環状領域において前記フランジ部に対し前記カバーフィルムを圧接させる圧接手段と、
前記圧接手段による圧接状態において、前記フランジ部に対応して配置された前記貫通孔を介して、前記上層フィルム及び前記下層フィルム間に所定のガスを供給して前記下層フィルムのうち前記ポケット部に対応する部分を前記ポケット部の内部空間側へと膨出させるガス供給手段と、
前記圧接手段による圧接状態、かつ、前記下層フィルムの膨出状態において、前記ポケット部の開口周縁の外周側であって、前記第一環状領域よりも内周側の第二環状領域において、前記上層フィルム及び前記下層フィルム間の空間が前記貫通孔に対して非連通の気密状態となるよう前記カバーフィルムを前記フランジ部に対し取着する取着手段と、
を備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の商品の出荷方法。 - 商品の出荷に際して用いられる出荷システムであって、
各商品に付されるとともに、少なくとも付された商品を特定可能な情報である商品情報が記憶され、かつ、記憶された商品情報を外部から読み取り可能に構成された商品情報ICタグと、
前記商品を収容するためのケースと、
少なくとも商品の送り先を特定可能な情報である送り先情報及び受注した商品を特定可能な情報である受注商品情報を含む受注情報が記憶されるとともに、記憶された受注情報を外部から読み取り可能に構成された受注情報ICタグを具備し、かつ、前記ケースとセットされることで専用ケースとすることが可能なICタグ付商品明細書を発行する明細書発行手段と、
前記専用ケースに入れられた商品の前記商品情報ICタグ、及び、前記専用ケースにおける前記ICタグ付商品明細書の前記受注情報ICタグより外部から前記商品情報及び前記受注商品情報を読み取るとともに、読み取った両情報に基づき照合を行うことで、前記専用ケースに適切な商品が入っているか否かを判定する照合手段と、
前記照合手段により適切な商品が入っていると判定された前記専用ケースの前記ケースに対し所定のカバーフィルムを付し、前記ケース及び前記カバーフィルムを備えてなる包装体によって商品を包装するシール手段と、
前記専用ケースにおける前記ICタグ付商品明細書の前記受注情報ICタグから前記送り先情報を読み取るとともに、読み取った前記送り先情報に基づき、商品の送り先が記された宛名ラベルを発行するラベル発行手段と、
を備えることを特徴とする出荷システム。 - 前記包装体内における前記商品情報ICタグ及び前記受注情報ICタグより外部から前記商品情報及び前記受注商品情報を読み取るとともに、読み取った両情報に基づく照合を行うことで、前記包装体内に適切な商品が入っているか否かを判定する包装後照合手段を備えることを特徴とする請求項8に記載の出荷システム。
- 前記ケースは、サイズの異なるものが複数種類存在することを特徴とする請求項8又は9に記載の出荷システム。
- 前記シール手段は、前記ケースの種類に対応する異なるものが複数存在することを特徴とする請求項10に記載の出荷システム。
- 前記ICタグ付商品明細書には、自身とセットとされる前記ケースを指定するケース指定情報が含まれ、当該ケース指定情報により指定される前記ケースは、当該ICタグ付商品明細書に係る受注商品を収納可能なものとされることを特徴とする請求項10又は11に記載の出荷システム。
- 前記専用ケースが載置されるピッキング用カートを備え、
当該ピッキング用カートは、前記ICタグ付商品明細書の前記受注情報ICタグから少なくとも前記受注商品情報を読み取り可能な明細書タグ読取手段と、
当該明細書タグ読取手段により読み取られた前記受注商品情報に基づく情報を表示可能なカート用表示手段とを有することを特徴とする請求項8乃至12のいずれか1項に記載の出荷システム。 - 商品の注文者に対し、注文商品の出荷に係る工程の経過状態を知らせるための経過通知動作を実行可能な経過通知手段を備えることを特徴とする請求項8乃至13のいずれか1項に記載の出荷システム。
- 前記受注情報ICタグに記憶された前記受注商品情報は、商品を直接特定可能な情報ではなく、商品と関連付けられた、商品を間接的に特定可能な情報であることを特徴とする請求項8乃至14のいずれか1項に記載の出荷システム。
- 前記ケースは、
商品を収容するためのポケット部と、
当該ポケット部の開口端から外側に延出形成されたフランジ部とを有し、
前記シール手段は、
前記ポケット部に商品が収容された状態で前記ポケット部の開口を塞ぐようにして、所定の位置に予め貫通孔が形成された上層フィルムと所定の下層フィルムとを有する前記カバーフィルムを取着するものであって、
前記ポケット部に商品が収容された状態で、前記ポケット部の開口周縁よりも外周側の第一環状領域において前記フランジ部に対し前記カバーフィルムを圧接させる圧接手段と、
前記圧接手段による圧接状態において、前記フランジ部に対応して配置された前記貫通孔を介して、前記上層フィルム及び前記下層フィルム間に所定のガスを供給して前記下層フィルムのうち前記ポケット部に対応する部分を前記ポケット部の内部空間側へと膨出させるガス供給手段と、
前記圧接手段による圧接状態、かつ、前記下層フィルムの膨出状態において、前記ポケット部の開口周縁の外周側であって、前記第一環状領域よりも内周側の第二環状領域において、前記上層フィルム及び前記下層フィルム間の空間が前記貫通孔に対して非連通の気密状態となるよう前記カバーフィルムを前記フランジ部に対し取着する取着手段と、
を備えることを特徴とする請求項8乃至15のいずれか1項に記載の出荷システム。
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