JP6081166B2 - ディスクブレーキ装置 - Google Patents
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Description
図31に示すように、車体のナックル100に固定されるキャリパブラケット101には、一対のブラケット側支持腕102が設けられ、これらブラケット側支持腕102により、ディスクロータ103の外縁を軸方向に跨ぐキャリパボディ104が支持される。前記ブラケット側支持腕102に、互いに対向する矩形溝が形成される。このブラケット側支持腕102の矩形溝に、パッド105,106を浮動支持し且つパッド105,106の摺動を容易にするリテーナが設けられている。パッド105,106として、ディスクロータ103を挟むように、インボード側およびアウトボード側の一対のパッド105,106が設けられている。
1.ピストンと反力爪にそれぞれインボード側、アウトボード側のパッドを取り付け、スライドピンを断面H形の弾性ゴムの突起部により支持し、制動時に生じるゴムの反発力を利用して制動解除時にディスクロータからパッドを引き離す(特許文献1)。
2.インボード側のパッドとアウトボード側のパッドの裏面を、ディスクロータを跨ぐハンガーピンで掛け渡し、ハンガーピンの両パッドのディスクロータ側に弾性部材を設ける。制動時の弾性部材の反力で、制動解除に両パッド間の間隔を広げる(特許文献2)。
また、リテーナに、第1の押圧片とは異なり対向する位置にある第2の押圧片を設けている。第1の押圧片と第2の押圧片との間隔をディスクロータへ近づくほど狭めるように傾斜させ、且つパッドの耳片にはディスクロータ側の上下縁に、テーパ面を設けている(特許文献3)。
リテーナに設けた一対のスプリング部で、パッドの引き摺りを抑制し、且つジャダー及びブレーキ鳴きを抑制し、さらにパッドのガタつきも抑える。また、仮組みでパッドがキャリパブラケットから脱落するのを防止する(特許文献5)。
特許文献5は、特許文献3と同様に上記課題が生じる。
その他の引き摺りトルクの低減手法として、例えば、対向式ブレーキキャリパを用いる場合、次のような課題が生じる。ストロークするピストンを内包する十分な大きさのキャリパボディが必要となるため、キャリパサイズの巨大化及び重量の増大が生じる。
前記スライドピンは、前記キャリパボディと前記キャリパブラケットのいずれにも前記方向に相対移動可能に構成され、
前記パッドにより制動力を与える制動状態から制動解除状態に移行するとき、アウトボード側の前記パッドが前記ディスクロータから離れる方向へ移動するように、前記スライドピンを前記キャリパブラケットに対して強制的に相対移動させる移動手段が設けられ、前記スライドピンと前記キャリパボディとの間に摺動抵抗を発生させる抵抗部材が設けられ、この抵抗部材による摺動抵抗を、前記移動手段によって発生する前記方向の力よりも大きくしたことを特徴とする。
したがって、制動解除時において、ディスクロータへアウトボード側のパッドを付勢する状態を確実に解除し、引き摺りトルクの低減を実現し、且つパッドの偏摩耗を抑制することができる。しかもパッドを追加工したり、キャリパ組立時などにおいてパッドが脱落するおそれもなくなるため、従来技術よりも工数低減を図れる。また対向式ブレーキキャリパを用いるよりも、小形化を図り、重量低減を図れる。
前記抵抗部材は、弾性変形によって前記移動手段と共に前記方向の力を発生させるようにしても良い。
前記弾性部材が、皿ばね、コイルばね、または樹脂部材であっても良い。
皿ばね、コイルばね、または樹脂部材のような安価な部品を利用して、移動手段を実現できるため、費用対効果を高めることができる。
前記移動手段として、流体の圧力制御を利用するものとしても良い。
磁力や流体の圧力を用いて、その作用をブレーキの作動状態と連動することで、通常の制動時に不要なエネルギーロスを発生させることなく、適切な効果を実現できる。また磁力や流体圧力の作用時間は制動解除時のみに限られる。このため、システムの消費エネルギーは、流体圧力等を制動時にも作用させる場合に比べて、非常に小さい。
前記パッドに制動力を与える駆動源として電動モータを用いたいわゆる電動ブレーキであれば、いずれも電子的な制御が可能であるため、なお効果が高い。
前記移動手段の作用点を、キャリパブラケットに内包するように設けても良い。
前記移動手段の作用点の一端を、キャリパブラケットの外面で形成しても良い。
金属製の断面略コ字形状(スカート形状)を有する部材によって、前記摺動抵抗を実現しても良い。
摺動抵抗を発生させる前記抵抗部材は、樹脂部材から成るものとしても良い。
前記パッドに制動力を与える駆動源として電動モータを用いても良い。
キャリパブラケット2は、一対のブラケット側支持腕8,8を有する。これらブラケット側支持腕8,8は、ロータの外縁の接線方向と平行な平面に対し、対称性を問わず配置され、且つ、互いに離隔して設けられている。各ブラケット側支持腕8は、前記接線方向に所定距離伸びる。ここで図4はこのディスクブレーキ装置の一側面図であり、図5は図4のV-V線端面図である。
キャリパボディ3は、一対のボディ側支持腕11,11を有する。これらボディ側支持腕11,11は、ボディの外周面から互いに離反する方向に延び、前記ブラケット支持腕と対向して配置される。これらボディ側支持腕11,11は、ブラケット側支持腕8よりもインボード側に設けられる。各ボディ側支持腕11に、軸方向に貫通する貫通孔11aがそれぞれ形成され、各貫通孔11aにスライドピン4がそれぞれ挿通されている。各スライドピン4が対応する貫通孔11aに挿通された状態で、各スライドピン4は、各ボディ側支持腕11に対し軸方向に相対移動可能に構成されている。
カラー15の外周面には、スライドピン4およびカラー15を保護する蛇腹状のブーツ17,18が設けられている。ブーツ17は、カラー15の外周面におけるアウトボード側端と、ボディ側支持腕11のアウトボード側端との間を覆う。ブーツ18は、カラー15の外周面におけるインボード側端と、ボディ側支持腕11のインボード側端との間を覆う。
図2に示すように、キャリパボディ3には、パッドに制動力を与える電動モータ20、この電動モータ20の回転を減速する減速機構21、および直動機構22(図3)が設けられている。減速機構21は、電動モータ20のロータ軸に取付けられた入力ギヤの回転を、複数のギヤ列により順次減速して、回転軸の端部に固定された出力ギヤに伝達可能としている。図3に示すように、前記直動機構22は、減速機構21で出力される回転運動を直線運動に変換してストローク部22aを突出させ、ディスクロータ7に対して制動力を負荷する機構である。
制動時、インボード側のパッド5をディスクロータ7へ押圧する前記ストローク部22aの反力によって、キャリパボディ3の反力爪23がアウトボード側のパッド6をディスクロータ7へ押圧するように、キャリパボディ3がキャリパブラケット2に対して相対的に引き離される。ボディ側支持腕11に設けられる抵抗部材16の摺動抵抗により、ナット部材10、スライドピン4、およびカラー15がキャリパボディ3と共に移動する。これに伴い、ナット部材10のフランジ部10bで皿ばねを弾性変形させながら、ナット部材10はインボード側へ引張られる。
・制動解除時の引き摺りトルクを低減することで、パッド5,6やディスクロータ7の摩耗を抑制することができる。したがって、パッド5,6およびディスクロータ7の交換、補修回数を減らすことができる。
・制動解除時の引き摺りトルクを低減することで、パッド5,6の偏摩耗を抑制することができる。このため、パッド5,6の交換回数を減らすことができる。
・また皿ばねのような安価な部品を利用して、移動手段19を実現できるため、費用対効果を高めることができる。
以下の説明においては、各形態で先行する形態で説明している事項に対応している部分には同一の参照符を付し、重複する説明を略する。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、特に記載のない限り先行して説明している形態と同様とする。同一の構成から同一の作用効果を奏する。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組合せることも可能である。
ブラケット側支持腕8のサグリ孔8cの周面には、環状の矩形溝が形成され、この矩形溝に外部からの異物の侵入を防止する、矩形断面を有する弾性リング39を設けている。また本実施形態では、抵抗部材16を断面U字形状としている。
抵抗部材16を断面U字形状としたため、ボディ側支持腕11の環状溝に、抵抗部材16を容易に挿入し得る。
ブラケット側支持腕8の矩形溝に弾性リング39を設けているため、図17の例の弾性リング33と同様、制動解除時に、弾性リング39の反発力を利用し得る。なおカラーシール26は、図15の例と同様に、ブーツ17の一端に一体に設けられている。但し、ブラケット側支持腕8に、カラーシール26が係合される溝を設けず同カラーシール26を当接させている。
なお、図19の電磁石の代わりに、対向する永久磁石と反発し合う向きに永久磁石を取り付けて図22と同じ作用を実現しても良い。また、図22の対向する永久磁石のうち、一方の永久磁石の代わりに電磁石を設けて、他方と引き合う向きに通電させることで、図22と同じ作用を実現させても良い。
この構成によると、外部の圧力装置で圧力室43内の圧力を制御することで、任意の機会にナット部材10を軸方向へ移動させることが可能であるが、制動解除時のみ、圧力室43内の圧力を引き上げることで、より効果的に引き摺りトルクを低減し得る。
3…キャリパボディ
4…スライドピン
5,6…パッド
7…ディスクロータ
16…抵抗部材
19…移動手段
20…電動モータ
Claims (4)
- 車体に固定されるキャリパブラケットに対し、キャリパボディが、スライドピンにより、ディスクロータの回転軸心と平行な方向に摺動自在に支持され、前記キャリパボディが、ディスクロータのインボード側およびアウトボード側両面に押付けて制動力を与える一対のパッドを有する浮動式のディスクブレーキ装置において、
前記スライドピンは、前記キャリパボディと前記キャリパブラケットのいずれにも前記方向に相対移動可能に構成され、
前記パッドにより制動力を与える制動状態から制動解除状態に移行するとき、アウトボード側の前記パッドが前記ディスクロータから離れる方向へ移動するように、前記スライドピンを前記キャリパブラケットに対して強制的に相対移動させる移動手段が設けられ、前記スライドピンと前記キャリパボディとの間に摺動抵抗を発生させる抵抗部材が設けられ、この抵抗部材による摺動抵抗を、前記移動手段によって発生する前記方向の力よりも大きくしたディスクブレーキ装置。 - 請求項1に記載のディスクブレーキ装置において、前記抵抗部材は、弾性変形によって前記移動手段と共に前記方向の力を発生させるディスクブレーキ装置。
- 請求項1または請求項2に記載のディスクブレーキ装置において、前記移動手段として、弾性部材の復元力を用いるディスクブレーキ装置。
- 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のディスクブレーキ装置において、前記パッドに制動力を与える駆動源として電動モータを用いたディスクブレーキ装置。
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