JP6079312B2 - 電気光学装置、電子機器、及び電気光学装置の駆動方法 - Google Patents

電気光学装置、電子機器、及び電気光学装置の駆動方法 Download PDF

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Description

本発明は、電気光学装置、電子機器、及び電気光学装置の駆動方法等に関する。
近年、有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode:OLED)素子等の発光素子を電気光学素子として用いた電気光学装置に関する技術が種々提案されている。この種の電気光学装置では、複数の走査線と複数のデータ線とが交差して配置されると共に、走査線とデータ線の交差に対応して複数の画素回路がマトリックス状に配置される。各画素回路は、少なくとも駆動トランジスター及び発光素子を有し、画素の階調レベルに対応したデータ信号が駆動トランジスターのゲートに供給されると、該駆動トランジスターは、そのゲート・ソース間電圧に応じた電流を発光素子に供給する。発光素子は、駆動トランジスターからの電流に応じた輝度で発光する。
このような電気光学装置では、例えば特許文献1に開示されているように、駆動トランジスター等を確実にオンさせるために、走査線を駆動する走査線駆動回路の電源電圧と同じ駆動電圧により、走査線を駆動している。
その一方、走査線の駆動電圧を制御することで、表示品位の劣化を抑えるようにした手法が、種々提案されている。
例えば特許文献2には、走査線毎に駆動電圧を制御することで、走査線毎のばらつきを低減させるようにした電気光学装置が開示されている。
また、例えば特許文献3には、駆動トランジスターに接続される2つのスイッチトランジスターのオン電圧の電位を互いに異ならせることで、発光素子の両端電圧の変化を駆動トランジスターのチャネル間電圧に影響を与えないようにした手法が開示されている。
特開2003−150082号公報 特開2010−181788号公報 特開2009−276744号公報
ところで、電子ビューファインダー(Electronic View Finder:以下、EVF)やヘッドマウントディスプレイ(Head Mounted Display:以下、HMD)等の超小型ディスプレイに適用される電気光学装置では、画素サイズをより一層小さくすることが求められている。具体的には、例えば1画素当たり2.5マイクロメートル×7.5マイクロメートル程度のサイズが要求されている。
その一方で、発光素子の発光を高精度に制御するために、各画素回路には、駆動トランジスターの他に、複数のトランジスターが設けられており、画素回路の構成する素子数が増加する傾向にある。従って、各画素回路には、データ信号を伝達するための1本のデータ線の他に、各トランジスターのゲートを制御する制御信号や走査信号を伝達するための複数本の走査線等が必要になる。これらの配線は、駆動トランジスターのゲート・ソース間電圧を保持する保持容量や画素回路内の各トランジスターの上部に配置される。
また、上記の走査線等を通る信号については、発光の高輝度化を目的として、高い駆動電圧の信号が必要とされる。
このように、小さい画素サイズ内で高い駆動電圧が必要とされるため、分離領域が必要となるN型及びP型の両極性のトランジスターにより画素回路を構成することは困難となっており、各トランジスターは、例えばP型のトランジスターにより構成される。また、画素サイズの制約から、保持容量を配置するための面積も限られており、十分な大きさの容量を確保することも困難となっている。
このような状況において、トランジスターのゲートに供給されるゲート信号のオン電圧からオフ電圧への電圧変動が大きい場合、配線間やノード間のカップリングにより保持容量の保持電圧が影響を受けてしまう。このため、発光素子に供給される電流も影響を受け、電気光学装置に表示した画像にムラが残る等の表示品位の劣化を招く。
本発明は、以上のような技術的課題に鑑みてなされたものである。本発明の幾つかの態様によれば、高い駆動電圧で小さいサイズの画素を駆動する場合でも表示ムラを抑えることができる電気光学装置、電子機器、及び電気光学装置の駆動方法等を提供することができる。
(1)本発明の第1の態様は、電気光学装置が、走査線と、データ線と、前記走査線と前記データ線との交差に対応して設けられる画素回路とを含み、前記画素回路は、第1の電源電圧が供給される第1の電源線にソースが接続される第1のトランジスターと、前記第1の電源線に一端が接続され、前記第1のトランジスターのゲートに他端が接続される保持容量と、ソース及びドレインが、それぞれ前記データ線及び前記第1のトランジスターのゲートに接続される第2のトランジスターと、ソース及びドレインが、それぞれ前記第1のトランジスターのゲート及びドレインに接続される第3のトランジスターと、第2の電源電圧が供給される第2の電源線にカソードが接続され、前記第1のトランジスターのゲート・ソース間電圧に対応した電流がアノードに供給される発光素子とを含み、前記第2のトランジスター及び前記第3のトランジスターの少なくとも一方のゲートは、前記第1の電源電圧と同電位であるハイレベル電圧と、前記第2の電源電圧より高電位のローレベル電圧との間で振幅するゲート信号により制御され、前記ローレベル電圧は、前記保持容量の保持電圧から前記第2のトランジスターの閾値電圧の絶対値を減じた電圧以下の電圧である。
本態様では、発光素子に電流を供給する第1のトランジスターのゲート・ソース間電圧を保持する保持容量を有する画素回路に、第2のトランジスターと第3のトランジスターとが設けられる。第2のトランジスターは、第1のトランジスターのゲートとデータ線との間に接続され、第3のトランジスターは、第1のトランジスターのゲートとドレインとの間に接続される。そして、第2のトランジスター及び第3のトランジスターの少なくとも一方は、ハイレベル電圧(第1のトランジスターのソース電圧)と、第2の電源電圧(発光素子のカソード電圧)より高電位のローレベル電圧との間で振幅する信号によりゲート制御される。このとき、ローレベル電圧は、保持容量の保持電圧から第2のトランジスターの閾値電圧の絶対値を減じた電圧以下の電圧である。
これにより、保持容量には、第1のトランジスターの閾値電圧を相殺する電圧が保持されるため、第1のトランジスターによって発光素子に供給される電流は、第1のトランジスターの閾値電圧の影響が相殺される。従って、第1のトランジスターの閾値電圧が画素回路毎にばらついた場合であっても、閾値電圧のばらつきが補償された状態で階調レベルに応じた電流が各画素回路の発光素子に供給されるため、表示ムラの発生を抑え、高品位の表示が可能となる。このとき、第2のトランジスター及び第3のトランジスターの少なくとも一方のゲートは、振幅が小さいゲート信号により制御される。そのため、特に第2のトランジスターのオフ時に、カップリングによるノイズを低減し、保持容量の保持電圧を安定化させることができる。従って、本態様によれば、高い駆動電圧で小さいサイズの画素を駆動する場合でも表示ムラを抑えることができる。
(2)本発明の第2の態様に係る電気光学装置は、第1の態様において、ソース及びドレインが、それぞれ前記第1のトランジスターのドレイン及び前記発光素子のアノードに接続される第4のトランジスターを含む。
本態様では、第4のトランジスターを設け、第1のトランジスターのドレインと発光素子のアノードとの接続を制御できるようにしている。これにより、本態様によれば、上記の効果に加えて、例えば電源投入直後に発光素子に電流が供給されて意図しない画像を表示してしまうという事態を回避することができる。
(3)本発明の第3の態様に係る電気光学装置では、第2の態様において、前記第4のトランジスターのゲートは、前記ハイレベル電圧と前記ローレベル電圧との間で振幅するゲート信号により制御される。
本態様によれば、第4のトランジスターのゲートは、振幅が小さいゲート信号により制御されるため、第4のトランジスターのゲート信号の変化に起因したカップリングによるノイズを低減し、保持容量の保持電圧を安定化させることができる。従って、本態様によれば、高い駆動電圧で小さいサイズの画素を駆動する場合でも表示ムラをより一層抑えることができる。
(4)本発明の第4の態様に係る電気光学装置は、第2の態様乃至第3の態様のいずれかにおいて、前記第2のトランジスター、前記第3のトランジスター、及び前記第4のトランジスターを構成する各トランジスターのゲート信号を生成する走査線駆動回路を含み、前記走査線駆動回路は、前記第2の電源電圧を基準に第3の電源電圧レベルの信号を前記ローレベル電圧レベルの信号にレベルシフトする第1のレベルシフト回路と、前記第2の電源電圧を基準に前記ローレベル電圧レベルの信号を前記第1の電源電圧レベルの信号にレベルシフトする第2のレベルシフト回路とを含む。
本態様によれば、2段構成で信号のレベルをシフトするため、1段構成によりシフトする場合と比較して、経時変化によってトランジスターの閾値電圧が変化しても動作余裕があり、動作特性の劣化に起因した不都合が生じない。また、レベルシフト回路の電源電圧を上記のトランジスターのゲート信号のローレベル電圧として採用することにより、安定した電源により、振幅の小さいゲート信号によりトランジスターの安定したゲート制御が可能となる。
(5)本発明の第5の態様に係る電気光学装置は、第1の態様乃至第4の態様のいずれかにおいて、ソース及びドレインが、それぞれ第3の電源線及び前記発光素子のアノードに接続される第5のトランジスターを含む。
本態様によれば、第5のトランジスターを設けることにより、上記の効果に加えて、発光素子のアノードを、第3の電源線に供給される電圧で初期化することができ、直前の発光状態の影響を受けることなく、低輝度側の再現性を高めることができる。
(6)本発明の第6の態様に係る電気光学装置では、第5の態様において、前記第5のトランジスターのゲートは、前記ハイレベル電圧と前記第2の電源電圧との間で振幅するゲート信号により制御される。
本態様によれば、上記の効果に加えて、第5のトランジスターを確実にオンさせて、発光素子のアノードを確実に初期化させることができる。
(7)本発明の第7の態様に係る電気光学装置では、第6の態様において、前記走査線駆動回路は、立ち下がり時間より立ち上がり時間の方が長いゲート信号を、前記第2のトランジスターのゲートに供給する。
本態様によれば、立ち下がり時間より立ち上がり時間の方が長いゲート信号を第2のトランジスターのゲートに供給するようにしたので、第2のトランジスターがオンからオフに変化するときに、保持容量の保持電圧に重畳されるノイズを低減することができる。その結果、発光素子に安定した電流を供給することができる。
(8)本発明の第8の態様に係る電気光学装置では、第1の態様乃至第7の態様のいずれかにおいて、前記第1のトランジスターは、データ信号の電圧範囲が圧縮されレベルシフトされた電圧範囲で変化するゲート信号により制御される。
本態様によれば、データ信号の電圧範囲に対し、第1のトランジスターのゲートにおける電圧範囲を狭くすることができる。これにより、データ信号を細かい精度で刻むことなく、階調レベルに対応した電圧を第1のトランジスターのゲート・ソース間に供給することができる。このため、画素回路のサイズを小さくして、第1のトランジスターのゲート・ソース間の電圧の変化に対して発光素子に流れる微少電流が相対的に大きく変化する場合であっても、発光素子に供給する電流を精度良く制御することが可能となる。更に、データ線の電圧範囲を圧縮して所定の電位にシフトさせることで、画素回路を構成するトランジスターのゲートに振幅が大きいゲート信号を供給する必要がない。この結果、各トランジスターのソースとドレインとの間で信号を確実に伝達させながら、特に第2のトランジスターのオフ時におけるカップリングによるノイズを低減し、保持容量の保持電圧を安定化させることができる。従って、本態様によれば、高い駆動電圧で小さいサイズの画素を駆動する場合でも表示ムラを抑えることができる。
(9)本発明の第9の態様は、電子機器が、第1の態様乃至第8の態様のいずれかの電気光学装置を含む。
本態様によれば、高い駆動電圧で小さいサイズの画素を駆動する場合でも表示ムラを抑えることができる電気光学装置が適用された電子機器を提供することができる。
(10)本発明の第10の態様は、走査線と、データ線と、前記走査線と前記データ線との交差に対応して設けられる画素回路とを含み、前記画素回路は、第1の電源電圧が供給される第1の電源線にソースが接続される第1のトランジスターと、前記第1の電源線に一端が接続され、前記第1のトランジスターのゲートに他端が接続される保持容量と、ソース及びドレインが、それぞれ前記データ線及び前記第1のトランジスターのゲートに接続される第2のトランジスターと、ソース及びドレインが、それぞれ前記第1のトランジスターのゲート及びドレインに接続される第3のトランジスターと、第2の電源電圧が供給される第2の電源線にカソードが接続され、前記第1のトランジスターのゲート・ソース間電圧に対応した電流がアノードに供給される発光素子とを含む電気光学装置の駆動方法が、前記第2のトランジスター及び前記第3のトランジスターの少なくとも一方のゲートを、前記第1の電源電圧と同電位であるハイレベル電圧と、前記第2の電源電圧より高電位のローレベル電圧との間で振幅するゲート信号により制御し、前記ローレベル電圧は、前記保持容量の保持電圧から前記第2のトランジスターの閾値電圧の絶対値を減じた電圧以下の電圧である。
本態様では、発光素子に電流を供給する第1のトランジスターのゲート・ソース間電圧を保持する保持容量を有する画素回路に、第2のトランジスターと第3のトランジスターとが設けられる。第2のトランジスターは、第1のトランジスターのゲートとデータ線との間に接続され、第3のトランジスターは、第1のトランジスターのゲートとドレインとの間に接続される。そして、第2のトランジスター及び第3のトランジスターの少なくとも一方を、ハイレベル電圧と、第2の電源電圧より高電位のローレベル電圧との間で振幅するゲート信号により制御する。このとき、ローレベル電圧は、保持容量の保持電圧から第2のトランジスターの閾値電圧の絶対値を減じた電圧以下の電圧である。
これにより、保持容量には、第1のトランジスターの閾値電圧を相殺する電圧が保持されるため、第1のトランジスターによって発光素子に供給される電流は、第1のトランジスターの閾値電圧の影響が相殺される。従って、第1のトランジスターの閾値電圧が画素回路毎にばらついた場合であっても、閾値電圧のばらつきが補償された状態で階調レベルに応じた電流が各画素回路の発光素子に供給されるため、表示ムラの発生を抑え、高品位の表示が可能となる。このとき、第2のトランジスター及び第3のトランジスターの少なくとも一方のゲートを、振幅が小さいゲート信号により制御する。そのため、特に第2のトランジスターのオフ時に、カップリングによるノイズを低減し、保持容量の保持電圧を安定化させることができる。従って、本態様によれば、高い駆動電圧で小さいサイズの画素を駆動する場合でも表示ムラを抑えることができる。
(11)本発明の第11の態様に係る電気光学装置の駆動方法では、第10の態様において、ソース及びドレインが、それぞれ前記第1のトランジスターのドレイン及び前記発光素子のアノードに接続される第4のトランジスターのゲートを、前記ハイレベル電圧と前記ローレベル電圧との間で振幅するゲート信号により制御する。
本態様では、第1のトランジスターのドレインと発光素子のアノードとの接続を制御するようにしたので、上記の効果に加えて、例えば電源投入直後に発光素子に電流が供給されて意図しない画像を表示してしまうという事態を回避することができる。特に第2のトランジスターのオフ時に、第4のトランジスターのゲート信号の変化に起因したカップリングによるノイズを低減し、保持容量の保持電圧を安定化させることができる。従って、本態様によれば、高い駆動電圧で小さいサイズの画素を駆動する場合でも表示ムラをより一層抑えることができる。
(12)本発明の第12の態様に係る電気光学装置の駆動方法では、第10の態様又は第11の態様において、ソース及びドレインが、それぞれ第3の電源線及び前記発光素子のアノードに接続される第5のトランジスターのゲートを、前記ハイレベル電圧と前記第2の電源電圧との間で振幅するゲート信号により制御する。
本態様によれば、発光素子のアノードを、第3の電源線に供給される電圧で初期化することができ、直前の発光状態の影響を受けることなく、低輝度側の再現性を高めることができる。また、本態様によれば、上記の効果に加えて、第5のトランジスターを確実にオンさせて、発光素子のアノードを確実に初期化させることができる。
(13)本発明の第13の態様に係る電気光学装置の駆動方法では、第10の態様乃至第12の態様のいずれかにおいて、前記第1のトランジスターを、データ信号の電圧範囲が圧縮されレベルシフトされた電圧範囲で変化するゲート信号により制御する。
本態様によれば、データ信号の電圧範囲に対し、第1のトランジスターのゲートにおける電圧範囲を狭くすることができる。これにより、データ信号を細かい精度で刻むことなく、階調レベルに対応した電圧を第1のトランジスターのゲート・ソース間に供給することができる。このため、画素回路のサイズを小さくして、第1のトランジスターのゲート・ソース間の電圧の変化に対して発光素子に流れる微少電流が相対的に大きく変化する場合であっても、発光素子に供給する電流を精度良く制御することが可能となる。更に、データ線の電圧範囲を圧縮して所定の電位にシフトさせることで、画素回路を構成するトランジスターのゲートに振幅が大きいゲート信号を供給する必要がない。この結果、各トランジスターのソースとドレインとの間で信号を確実に伝達させながら、特に第2のトランジスターのオフ時におけるカップリングによるノイズを低減し、保持容量の保持電圧を安定化させることができる。従って、本態様によれば、高い駆動電圧で小さいサイズの画素を駆動する場合でも表示ムラを抑えることができる。
本実施形態における電気光学装置の構成を示す図。 図1の画素回路の構成例を示す図。 図1のデータ線駆動回路の構成例のブロック図。 本実施形態におけるデータ信号の説明図。 図5(A)、図5(B)は、本実施形態における走査信号の説明図。 本実施形態における走査線駆動回路の構成例のブロック図。 図6の出力部の構成例の回路図。 図7のレベルシフト回路の構成例の回路図。 本実施形態における電気光学装置の駆動方法に対応したタイミング図の一例を示す図。 図10(A)、図10(B)、図10(C)は、本実施形態の比較例における電気光学装置の制御信号及び走査信号のシミュレーション結果の一例を示す図。 図11(A)、図11(B)は、本実施形態における電気光学装置の制御信号のシミュレーション結果の一例を示す図。 図12(A)、図12(B)は、本実施形態における電気光学装置の走査信号のシミュレーション結果の一例を示す図。 本実施形態における電子機器としてのHMDの外観を示す図。 図13に示すHMDの光学的な構成の概要を示す図。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成のすべてが本発明の課題を解決するために必須の構成要件であるとは限らない。
〔電気光学装置の構成〕
図1に、本発明の一実施形態に係る電気光学装置の構成例を示す。
本実施形態における電気光学装置10は、発光素子としてOLEDが用いられる複数の画素回路や各画素回路に駆動信号等を供給する駆動回路等が、例えばシリコン基板に形成された有機EL装置である。
電気光学装置10は、走査線駆動回路20と、データ線駆動回路30と、制御回路50と、電源回路60と、表示部100とを備えている。なお、図1において、走査線駆動回路20、データ線駆動回路30、制御回路50、及び電源回路60の少なくとも1つが、電気光学装置10の外部に設けられていてもよい。
表示部100は、マトリックス状に配列されている複数の画素回路110を備えている。複数の画素回路110は、それぞれが同一の構成を有する。表示部100には、各走査線が図1のX方向に延びるようにm(mは2以上の整数)本の走査線22が配列される。また、表示部100には、各データ線が図1のY方向に延びるように、3列毎にグループ化された(3n)(nは2以上の整数)列のデータ線24が配列される。そして、m行の走査線22と(3n)列のデータ線24との交差に対応して、画素回路110が設けられる。1本の走査線22と同一グループの3列のデータ線24との交差に対応した3つの画素回路110は、それぞれR(赤)、G(緑)、及びB(青)の画素に対応し、カラー画像を構成する画素の1ドットを表現する。
また、電気光学装置10には、列毎に給電線26が、対応するデータ線24に沿って設けられており、各給電線26には、リセット電圧Vorstが供給される。
制御回路50は、走査線駆動回路20及びデータ線駆動回路30に対して制御信号Ctr1,Ctr2を供給すると共に、データ線駆動回路30に対して各行の画素に対応した画像データを供給する。また、制御回路50は、電源回路60による各種の電源電圧の生成を制御することができる。
制御信号Ctr1は、走査線駆動回路20を制御するためのパルス信号である垂直同期信号、水平同期信号、クロック信号やイネーブル信号である。
制御信号Ctr2は、データ線駆動回路30を制御するための水平同期信号、ドットクロック信号DCLK、ラッチパルス信号LPやイネーブル信号である。
画像データは、走査線駆動回路20からの走査信号により選択された行の画素毎の階調レベルに対応したデータである。
走査線駆動回路20は、垂直同期信号により規定される各フレーム期間において走査線22を1行毎に順番に走査するための走査信号Gwr(1)〜Gwr(m)を制御信号Ctr1に基づいて生成する。図1では、1,2,3,・・・,(m−1),m行目の走査線22に供給される走査信号を、それぞれGwr(1),Gwr(2),Gwr(3),・・・,Gwr(m−1),Gwr(m)と表記している。
なお、走査線駆動回路20は、走査信号Gwr(1)〜GWr(m)の他に、各画素回路に供給する制御信号を行毎に生成するが、図1では図示を省略している。
データ線駆動回路30は、水平走査期間毎に、走査線駆動回路20により選択され行の各画素の階調レベルに対応したデータ信号VE(1)〜VE(3n)を各データ線24に供給する。
電源回路60は、走査線駆動回路20、データ線駆動回路30、及び制御回路50のそれぞれに必要な各種の電源電圧を生成し供給する。
電源回路60は、走査線駆動回路20に対し、走査線駆動回路20を動作させるための電源電圧や、走査信号Gwr(1)〜Gwr(m)や各画素回路に供給される制御信号を生成するための各種電源電圧を供給する。
また、電源回路60は、データ線駆動回路30に対し、データ線駆動回路30を動作させるための電源電圧や、階調レベルに対応した複数の階調電圧を供給する。
更に、電源回路60は、表示部100を構成する各画素回路に対し、各画素回路を動作させるための電源電圧を供給すると共に、給電線26にリセット電圧Vorstを供給する。
図2に、図1の画素回路110の構成例を示す。図2は、i(iは自然数)行目の(3j−2)(jは自然数)列目に位置する画素回路を表す。図2において、図1と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
画素回路110は、P型MOSトランジスター121〜125と、OLED130と、保持容量132とを備えている。画素回路110には、トランジスター121〜125のそれぞれのゲート信号となる走査信号Gwr(i)、制御信号Gcmp(i),Gel(i),Gorst(i)が供給される。走査信号Gwr(i)、制御信号Gcmp(i),Gel(i),Gorst(i)は、i行目に対応して走査線駆動回路20によって供給された信号であり、i行目の(3j−2)列以外の他の列の画素回路にも共通に供給される。
トランジスター121(第1のトランジスター)は、駆動トランジスターとして、ソースが電源線としての給電線28(第1の電源線)に接続され、ドレインがトランジスター123のソースと、トランジスター124のソースとに接続される。また、トランジスター121のゲート(ノードg)は、トランジスター122のドレインと、トランジスター123のドレインと、保持容量132の一端とに接続される。給電線28には、画素回路110において電源の高電位側となる電圧Vel(第1の電源電圧)が供給される。電圧Velは、電源回路60から供給される電圧(例えば、8ボルト)である。
トランジスター122(第2のトランジスター)は、書き込みトランジスターとして、ソースがデータ線24に接続され、ゲートが走査線22に接続される。トランジスター122のゲートは、ゲート信号としての走査信号Gwr(i)により制御される。
トランジスター123(第3のトランジスター)は、閾値補償トランジスターとして、ゲートに制御信号Gcmp(i)が供給される。トランジスター123のゲートは、ゲート信号としての制御信号Gcmp(i)により制御される。
トランジスター124(第4のトランジスター)は、電流供給制御トランジスターとして、ドレインがOLED130のアノードと、トランジスター125のソースとに接続され、ゲートに制御信号Gel(i)が供給される。トランジスター124のゲートは、ゲート信号としての制御信号Gel(i)により制御される。トランジスター124を設けることにより、例えば電源投入直後にOLED130に電流が供給されて意図しない画像を表示してしまうという事態を回避することができる。
トランジスター125(第5のトランジスター)は、リセットトランジスターとして、ドレインが給電線26(第3の電源線)に接続され、ゲートに制御信号Gorst(i)が供給される。トランジスター125のゲートは、ゲート信号としての制御信号Gorst(i)により制御される。
なお、図2では、トランジスター121〜125の基板電位として、電圧Velが供給される。
OLED130のカソードは、電源線としての共通電極(広義には、第2の電源線又は給電線)29を介して、画素回路110において電源の低電位側である電圧Vctが供給される。電圧Vctは、接地電圧Vss(第2の電源電圧)と同電位の電圧とすることができる。
OLED130は、シリコン基板においてアノードと光透過性を有するカソードとにより、白色有機EL層を挟持することにより構成される発光素子であり、出射側であるカソードには、R、G、Bのいずれかのカラーフィルターが重ねて配置されている。OLED130に、アノードからカソードに電流が流れると、アノードから注入された正孔とカソードから注入された電子とが有機EL層において再結合して励起子が生成され、白色光が発光する。この白色光は、カソードを透過後にカラーフィルターにより着色され、観察者に視認される。
保持容量132の他端は、給電線28に接続され、トランジスター121のゲート・ソース間電圧を保持する。
保持容量132としては、トランジスター121のゲートの寄生容量を用いたり、絶縁層を導電層で挟持して形成される容量を用いたりしてもよい。
図3に、図1のデータ線駆動回路30の構成例のブロック図を示す。
データ線駆動回路30は、シフトレジスター32と、データラッチ34と、ラインラッチ36と、D/A変換回路38〜38と、デマルチプレクサー40〜40と、各データ線24に対応して設けられるレベルシフト回路42〜42(3n)とを備えている。
シフトレジスター32には、ドットクロック信号DCLKや、図示しない取り込みパルスが入力される。シフトレジスター32は、ドットクロック信号DCLKに同期して取り込みパルスをシフトする。シフトレジスター32によって取り込みパルスをシフトして出力されるシフト出力は、データラッチ34に供給される。
データラッチ34には、ドットクロック信号DCLKに同期した画像データや、シフトレジスター32からのシフト出力が入力される。データラッチ34は、シフトレジスター32からのシフト出力に同期して画像データを取り込む。
ラインラッチ36には、ラッチパルス信号LPや、データラッチ34に取り込まれた画像データが入力される。ラインラッチ36は、ラッチパルス信号LPに同期して、データラッチ34に取り込まれた1行分の画像データをラッチする。
D/A変換回路38〜38を構成する各D/A変換回路には、各画素が取り得る複数の階調レベルに対応した複数の階調電圧と、ラインラッチ36にラッチされた画像データが入力される。D/A変換回路38〜38は、ラインラッチ36によりラッチされた画像データに対応する階調電圧を画素毎に選択して出力する。D/A変換回路38〜38は、1ドットを構成する3列の各画素のデータ信号が多重化されたデータ信号Vd(1)〜Vd(n)を、対応するデマルチプレクサーに供給する。データ信号Vd(1)〜Vd(n)が取り得る電圧の最高値はVmaxであり、最低値はVminである。
データ信号Vd(1)〜Vd(n)のそれぞれは、デマルチプレクサー40〜40の選択タイミングに合わせて、3列の各画素の階調レベルに対応したデータ信号が多重化されている。デマルチプレクサー40〜40を構成する各デマルチプレクサーは、選択タイミングに合わせて列毎にデータ信号を出力する。
レベルシフト回路42〜42(3n)を構成する各レベルシフト回路は、対応するデマルチプレクサーにより列毎に出力されたデータ信号の電圧範囲を圧縮してレベルシフトし、データ信号VE(1)〜VE(3n)として各データ線24に出力する。即ち、データ信号VE(1)〜VE(3n)の電圧範囲は、データ信号Vd(1)〜Vd(n)の電圧範囲を圧縮してレベルシフトしたものである。
図4に、データ信号VE(1)〜VE(3n)の説明図を示す。
データ信号Vd(1)〜Vd(n)は、最低値Vminから最高値Vmaxまでの電圧範囲ΔVdataを取り得る。本実施形態では、容量分割駆動方式により所定の電圧Vp,Vrefを用いて、電圧範囲ΔVdataを圧縮してレベルシフトする。このとき、データ信号VE(1)〜VE(3n)が取り得る電圧範囲ΔVgateは、高電位側の電圧Vel付近において電圧範囲ΔVdataに係数k1を乗じた電圧範囲となり、トランジスター121の閾値電圧より高い電圧と低い電圧とを含むようにシフトされる。電圧範囲ΔVdataに対して、電圧範囲ΔVgateをどの方向にどれだけシフトさせるかについては、所定の電圧Vp,Vrefにより定めることができる。
このような容量分割駆動方式の詳細については、例えば特願2011−228885の明細書等に開示されており、係数k1は、例えばデータ線24に直列に挿入される第1の容量と、データ線24に一端が接続される第2の容量との容量比により決められる。
例えば(第1の容量の容量値):(第2の容量の容量値)=1:9のとき、電圧範囲ΔVgateを、高電位側の電圧Vel付近において、電圧範囲ΔVdataの1/10に圧縮することができる。従って、データ信号を細かい精度で刻むことなく、階調レベルを反映したデータ信号を、データ線に供給することができる。
このとき、図2に示す画素回路110を構成するトランジスターのゲートに、振幅が小さいゲート信号を供給しても、各トランジスターのソースとドレインとの間で信号を確実に伝達させることができる。そこで、本実施形態では、図2に示す画素回路110を構成するトランジスターのゲートに供給される走査信号Gwr(i)や制御信号Gcmp(i),Gel(i)の振幅を小さくすることで、保持容量132の保持電圧を安定させる。
図5(A)、図5(B)に、本実施形態における走査信号Gwr(i)の説明図を示す。図5(A)は、一般的な走査信号の波形を模式的に表し、図5(B)は、本実施形態における走査信号Gwr(i)の波形を模式的に表す。なお、図5(A)及び図5(B)は、走査信号Gwr(i)を示すが、制御信号Gcmp(i),Gel(i)についても同様である。
一般的な走査信号は、図5(A)に示すように、水平走査期間に対応して、Hレベル電圧(ハイレベル電圧)VHとLレベル電圧(ローレベル電圧)VLとの間を振幅とするパルス信号である。Hレベル電圧VHは、画素回路110における最高電位の電圧Velであり、Lレベル電圧VLは、画素回路110における最低電位の接地電圧Vssである。
これに対して、本実施形態における走査信号Gwr(i)のHレベル電圧VHは、画素回路110における最高電位である電圧Velとする(式(1))。
VH=Vel ・・・(1)
一方、走査信号Gwr(i)のLレベル電圧VLは、接地電圧Vssより高電位で、保持容量132の保持電圧Vgからトランジスター122の閾値電圧の絶対値|Vth|を減じた電圧VG以下の電圧とする(式(2))。
Vss<VL≦VG=(Vg−|Vth|) ・・・(2)
より具体的には、保持電圧Vgは、データ信号の書き込み開始時における保持電圧である。走査信号Gwr(i)のLレベル電圧VLを固定する場合には、保持容量132の保持電圧Vgとして、保持電圧Vgが取り得る最低電位の電圧を採用することが望ましい。
なお、走査信号Gwr(i)や制御信号Gcmp(i),Gel(i)のうち少なくとも1つのLレベル電圧VLを、式(2)で表す電圧としてもよい。
これに対し、制御信号Gorst(i)については、Hレベル電圧VHとして電圧Velとし、Lレベル電圧VLとして接地電圧Vssとすることにより、トランジスター125を確実にオンさせて、OLED130のアノードを確実に初期化させることが望ましい。
このような走査信号Gwr(i)や制御信号Gcmp(i)、Gel(i)を生成する走査線駆動回路20は、次のような構成を有する。
図6に、本実施形態における走査線駆動回路20の構成例のブロック図を示す。
走査線駆動回路20は、行毎に設けられる複数の出力部200と、これらを制御する走査線駆動制御部300とを備えている。走査線駆動制御部300は、制御信号Ctr1に基づいて所定のタイミングで変化する制御信号IGWR,IGCMP,IGEL,IGORSTを生成し、対応する出力部にこれらの制御信号を供給する。各出力部200は、走査線駆動制御部300からの制御信号IGWR,IGCMP,IGEL,IGORSTに基づいて、対応する行の走査信号Gwr及び制御信号Gcmp,Gel,Gorstを生成する。例えば、i行目の出力部200は、i行目に位置する画素回路110に対し、走査信号Gwr(i)、制御信号Gcmp(i),Gel(i),Gorst(i)を共通に供給する。
図7に、図6の出力部200の構成例の回路図を示す。図6の走査線駆動回路20が備える複数の出力部200の構成は、それぞれ同一の構成を有しているため、図7は、走査信号Gwr(i)、制御信号Gcmp(i),Gel(i),Gorst(i)を出力する出力部200の構成について説明する。
出力部200は、出力する走査信号及び制御信号のそれぞれに対応して設けられるレベルシフト回路210,212,214,216と、インバーター回路220,222,224,226,228,230,232,234と、出力回路240,242,244とを備えている。出力部200には、電源回路60から電源電圧VDD,V33,V55と接地電圧Vssとが供給されると共に、走査線駆動制御部300から制御信号IGWR,IGCMP,IGEL,IGORSTが供給される。
以下では、接地電圧Vssを例えば0ボルト、電源電圧VDDを例えば1.8ボルト、電源電圧V33を例えば3.3ボルト、電源電圧V55を例えば8ボルトとし、Vss<VDD<V33<V55とする。
レベルシフト回路210,212,214,216のそれぞれは、同一の構成を有している。各レベルシフト回路210は、第1のレベルシフト回路と、第2のレベルシフト回路とを備えている。第1のレベルシフト回路は、接地電圧Vssを基準に電源電圧VDDレベル(第3の電源電圧レベル)の信号を電源電圧V33レベルの信号にレベルシフトする。第2のレベルシフト回路は、接地電圧Vssを基準に電源電圧V33レベルの信号を電源電圧V55レベル(第1の電源電圧レベル)の信号にレベルシフトする。各レベルシフト回路210は、第2のレベルシフト回路によりレベルシフトされた信号を出力する。
走査信号GWRは、制御信号IGWRをレベルシフト回路210によりレベルシフトした後、インバーター回路220,228によりバッファリングして、出力回路240により、電圧V55と電圧V33との間を振幅とする信号として生成される。
出力回路240は、電圧V55側の出力トランジスターの電流駆動能力を電圧V33側のトランスミッションゲートの電流駆動能力より小さくすることで、立ち下がり時間より立ち上がり時間の方が長い走査信号GWRを出力する。走査信号GWRは、走査信号Gwr(i)として出力される。
制御信号GCMPは、制御信号IGCMPをレベルシフト回路212によりレベルシフトした後、インバーター回路222,230によりバッファリングして、出力回路242により、電圧V55と電圧V33との間を振幅とする信号として生成される。制御信号GCMPは、制御信号Gcmp(i)として出力される。
制御信号GELは、制御信号IGELをレベルシフト回路214によりレベルシフトした後、インバーター回路224,232によりバッファリングして、出力回路244により、電圧V55と電圧V33との間を振幅とする信号として生成される。制御信号GELは、制御信号Gel(i)として出力される。
制御信号GORSTは、制御信号IGORSTをレベルシフト回路216によりレベルシフトした後、インバーター回路226,234によりバッファリングして、電圧V55と接地電圧Vssとの間を振幅とする信号として生成される。制御信号GORSTは、制御信号Gorst(i)として出力される。
図8に、図7のレベルシフト回路210,212,214,216の構成例の回路図を示す。レベルシフト回路210,212,214,216のそれぞれは同一の構成を有しているため、図8は、レベルシフト回路210の構成例を表す。なお、図8において、図7に示す信号名をそのまま表記している。
レベルシフト回路210は、インバーター回路INV1,INV2,INV3と、第1のレベルシフト回路LS1と、第2のレベルシフト回路LS2とを備えている。入力信号IAは、インバーター回路INV1に入力される。インバーター回路INV1の出力は、インバーター回路INV2の入力に接続される。インバーター回路INV2の入力及び出力は、第1のレベルシフト回路LS1に供給される。第1のレベルシフト回路LS1は、第2のレベルシフト回路LS2に接続される。第2のレベルシフト回路LS2の出力は、インバーター回路INV3の入力に接続される。インバーター回路INV3の出力が、出力信号OAとして出力される。
具体的な構成については詳細な説明を省略するが、第1のレベルシフト回路LS1は、トランジスターQ1〜Q6を有する。ここで、インバーター回路INV2の出力がLレベルのとき、Q4がオン、Q2及びQ3がオンすることで、出力ノードが電源電圧VD2となる。同様に、第1のレベルシフト回路LS1は、インバーター回路INV2の出力がHレベルのとき、Q1がオンして、出力ノードが接地電圧Vssとなる。
また、第2のレベルシフト回路LS2は、トランジスターQ10〜Q13を有する。ここで、Q1のドレイン電圧が接地電圧Vssのとき、インバーター回路INV2の出力がHレベルであるため、Q10がオン、Q13がオンすることで、出力ノードが接地電圧Vssとなる。同様に、第2のレベルシフト回路LS2は、Q1のドレイン電圧が電源電圧VD2のとき、Q12がオン、Q11がオンして、出力ノードが電源電圧VD3となる。
以上のように、本実施形態では、走査線駆動回路20において、レベルシフト回路210が2段構成で信号のレベルをシフトしている。本実施形態のように1画素当たり2.5マイクロメートル×7.5マイクロメートル程度のサイズ内に複数個の高耐圧トランジスターを形成する場合、耐圧とトランジスターの小型化とが相反し、一定の信頼性を確保するための特性の作り込みが難しくなり、例えばトランジスターには経時変化に伴う閾値電圧の変化等を招く。
これに対して、上記のように2段構成でレベルシフトすることにより、経時変化によってトランジスターの閾値電圧が変化しても動作余裕があり、動作特性の劣化に起因した不都合が生じない。
1段構成の場合、例えば閾値電圧(0.9ボルト)の劣化が激しい高耐圧のトランジスターのゲートを、1.8ボルトの定電圧のゲート信号で駆動する必要がある。そのため、閾値電圧が例えば1.3ボルト(=0.9ボルト+0.4ボルト)に上昇してしまうと、このトランジスターの実効ゲート電圧は、0.5ボルト(=1.8ボルト−1.3ボルト)となり、レベルシフト動作が遅くなってしまう。この点、2段構成によれば、高耐圧のトランジスターのゲートを3.3ボルトのゲート信号により駆動することができるので、実効ゲート電圧は例えば2.0ボルト(=3.3ボルト−1.3ボルト)の電圧余裕があり、閾値電圧が上昇しても十分にレベルシフト動作を行うことができる。
また、本実施形態では、電圧V33を、走査信号Gwr(i)や制御信号Gcmp(i),Gel(i)のLレベル電圧VLとして採用することができる。これにより、安定した電源により走査信号Gwr(i)や制御信号Gcmp(i),Gel(i)を生成することができるので、トランジスターの安定したゲート制御が可能となる。
〔電気光学装置の駆動〕
図9に、本実施形態における電気光学装置の駆動方法に対応したタイミング図の一例を示す。
走査線駆動回路20は、1フレーム期間内に、走査信号Gwr(1)〜Gwr(m)を順番にLレベルに変化させることで、1〜m行目の走査線22を1水平走査期間(H)毎に順番に走査する。1水平走査期間内での動作は、各行の画素回路110において共通であるため、以下では、走査信号Gwr(i)がLレベルに変化してi行目が選択された水平走査期間において、i行(3j−2)列の画素回路110の動作に着目して説明する。
本実施形態において、i行目の水平走査期間は、初期化期間Tbと、補償期間Tcと、書込期間Tdとを含む。書込期間Tdの後、所定の時間をおいて発光期間Taとなり、1フレーム期間経過後に再びi行目の水平走査期間となる。
なお、図9において、i行目の1行前に選択される(i−1)行目に対応する走査信号Gwr(i−1)、及び制御信号Gcmp(i−1),Gel(i−1),Gorst(i−1)のそれぞれは、i行目に対応する走査信号Gwr(i)、及び制御信号Gcmp(i),Gel(i),Gorst(i)よりも1水平走査期間だけ先行した波形となる。また、本実施形態では、走査信号Gwr(1)〜Gwr(m)、制御信号Gcmp(1)〜Gcmp(m),Gel(1)〜Gel(m)のHレベル電圧VHは電圧Velであり、Lレベル電圧VLは電圧V33である。制御信号Gorst(1)〜Gorst(m)のHレベル電圧VHは電圧Velであり、Lレベル電圧VLは接地電圧Vssである。
初期化期間Tbに先立って行われる発光期間Taでは、走査信号Gwr(i)がHレベル、制御信号Gel(i)がLレベル、制御信号Gcmp(i)がHレベル、制御信号Gorst(i)がHレベルとなる。
従って、画素回路110において、トランジスター124がオン、トランジスター122,123,125がオフする。このとき、トランジスター121は、ゲート・ソース間電圧に応じた電流を、トランジスター124を介してOLED130のアノードに供給する。
次に、i行目の水平走査期間になると、初期化期間Tbが開始される。初期化期間Tbでは、発光期間Taと比較すると、制御信号Gel(i)がHレベル、制御信号Gorst(i)がLレベル(接地電圧Vss)となる。
従って、画素回路110において、トランジスター124がオフ、トランジスター125がオンする。これにより、OLED130のアノードに、給電線26に供給されるリセット電圧Vorstが印加される。OLED130は、アノード・カソード間に並列に図示しない寄生容量Coledが寄生するため、トランジスター125がオンすることにより、発光期間Taにおいて寄生容量Coledに保持されたアノード・カソード間の電圧が初期化される。
このような初期化期間Tbを設けてOLED130のアノードの電圧を初期化することにより、後の発光期間TaにおいてOLED130に再び電流が流れる際に、寄生容量Coledに保持された電圧の影響をなくすことができる。
例えば高輝度の発光状態から低輝度の発光状態に遷移する場合、大電流が流れた後に寄生容量Coledに高電圧が保持されてしまうため、小電流を流そうとしても、電流が過剰となり、所望の低輝度での発光状態を実現できなくなる。これに対し、本実施形態によれば、初期化期間TbにおいてOLED130のアノードの電圧が初期化されるので、高輝度の発光状態から低輝度の発光状態に遷移する場合でも、低輝度側の再現性を高めることができる。
なお、本実施形態では、電圧Vctとリセット電圧Vorstとの差がOLED130の発光閾値電圧を下回るように設定されるため、初期化期間TbにおいてOLED130は非発光状態となる。
初期化期間Tb後の補償期間Tcでは、初期化期間Tbと比較すると、走査信号Gwr(i)及び制御信号Gcmp(i)がLレベルになる。
従って、トランジスター122,123がオンするため、トランジスター121のゲートは、データ線24と電気的に接続される。このとき、トランジスター121は、ゲート及びドレインがショートされてダイオード接続となり、給電線28、トランジスター121、トランジスター123、トランジスター122、及びデータ線24という順序の経路で電流が流れ、ノードg及びデータ線24が充電される。トランジスター121の閾値電圧をVth1とすると、ノードg及びデータ線24の電圧は、時間経過と共に次第に(Vel−|Vth1|)で飽和し、保持容量132は、トランジスター121の閾値電圧|Vth1|を保持する状態になる。
補償期間Tc後の書込期間Tdでは、補償期間Tcと比較すると、制御信号Gcmp(i)がHレベルになる。
従って、画素回路110において、トランジスター123がオフし、保持容量132によって(Vel−|Vth1|)が保持されたデータ線24及びノードgは、データ信号の電圧変化分ΔVだけ上昇方向にした値(Vel−|Vth1|+ΔV)の電圧となる。
書込期間Tdが終了した後、1水平走査期間の間をおいて発光期間Taとなる。この発光期間Taでは、制御信号Gel(i)がLレベルになるため、トランジスター124がオンする。このとき、トランジスター121のゲート・ソース間電圧Vgsは、Vel−(Vel−|Vth1|+ΔV)=(|Vth1|−ΔV)となる。トランジスター121のドレイン電流Idは、増幅率をβとすると、Id=(−1/2)・β・(Vgs−|Vth1|)により決定されるため、OLED130には、トランジスター121の閾値電圧を補償した状態で、階調レベルに応じた電流が供給される。
以上のような動作は、i行目の水平走査期間において、他の列の画素回路110においても並列に実行される。そして、このようなi行目の動作は、1フレーム期間内で、1,2,3,・・・,(m−1),m行目の順番で実行され、フレーム毎に繰り返される。
本実施形態によれば、画素回路110のサイズを小さくして、トランジスター121のゲート・ソース間の電圧の変化に対してOLED130に流れる微少電流が相対的に大きく変化する場合でも、OLED130に供給する電流を精度良く制御することができる。このとき、トランジスター121によってOLED130に供給される電流は、トランジスター121の閾値電圧の影響が相殺される。従って、トランジスター121の閾値電圧が画素回路110毎にばらついた場合であっても、閾値電圧のばらつきが補償された状態で階調レベルに応じた電流が各画素回路110のOLED130に供給される。これにより、表示ムラの発生を抑え、高品位の表示可能となる。
更に、本実施形態においては、画素回路110を構成するトランジスターのうち、トランジスター122,123,124のゲートに供給される信号の振幅を小さくするようにしている。これにより、小さいサイズの画素回路内で、高耐圧のトランジスターが必要な場合であっても、保持容量132の保持電圧を安定化させ、表示ムラの発生をより一層低減することができる。
図10(A)、図10(B)、図10(C)に、本実施形態の比較例における電気光学装置の制御信号及び走査信号のシミュレーション結果の一例を示す。図10(A)〜図10(C)は、横軸に時間軸、縦軸に電圧をとり、制御信号Gcmp(i)及び走査信号Gwr(i)のLレベル電圧が接地電圧Vssである場合のノードgの電圧変化のシミュレーション結果を表す。図10(A)は制御信号Gcmp(i)のシミュレーション波形、図10(B)は走査信号Gwr(i)のシミュレーション波形、図10(C)はノードgの電圧のシミュレーション波形を表す。
制御信号Gcmp(i)及び走査信号Gwr(i)が、Hレベル電圧として電圧VH(例えば8ボルト)、Lレベル電圧として接地電圧Vss(例えば0ボルト)の間を振幅とする信号であるとき、ノードgは、カップリングにより影響を受ける。具体的には、図10(C)に示すように、制御信号Gcmp(i)及び走査信号Gwr(i)の変化タイミングにおいて、ノードgの電圧が変動する。このノードgの電圧変動は、トランジスター121のゲート電圧の変動を意味し、OLED130に供給する電流も変動し、発光輝度の変動を招く。
図11(A)、図11(B)に、本実施形態における電気光学装置10の制御信号のシミュレーション結果の一例を示す。図11(A)、図11(B)は、横軸に時間軸、縦軸に電圧をとり、図10(C)の期間T1を拡大したものである。図11(A)は制御信号Gcmp(i)のシミュレーション波形、図11(B)はノードgの電圧のシミュレーション波形を表す。なお、図11(A)及び図11(B)では、制御信号Gcmp(i)のLレベル電圧が0ボルトの場合(L2)の場合とLレベル電圧が3.3ボルトの場合(L1)とをあわせて図示している。
図11(A)に示すように、Lレベル電圧が0ボルト場合とLレベル電圧が3.3ボルトの場合が同一タイミングで、制御信号Gcmp(i)をHレベル電圧に変化させたものとする。このとき、図11(B)に示すように、Lレベル電圧が3.3ボルトのときのノードgの電圧変化は、Lレベル電圧が0ボルトのときのノードgの電圧変化より小さくなる。従って、トランジスター121のゲート電圧の変動が小さくなり、OLED130に安定した電流を供給することができる。
また、本実施形態では、上記のように、走査信号Gwr(i)は、立ち下がり時間より立ち上がり時間の方が長い信号である。
図12(A)、図12(B)に、本実施形態における電気光学装置10の走査信号のシミュレーション結果の一例を示す。図12(A)、図12(B)は、横軸に時間軸、縦軸に電圧をとり、図10(C)の期間T2を拡大したものである。図12(A)は走査信号Gwr(i)のシミュレーション波形、図12(B)はノードgの電圧のシミュレーション波形を表す。なお、図12(A)及び図12(B)では、走査信号Gwr(i)のLレベル電圧が0ボルトの場合(L2)とLレベル電圧が3.3ボルトの場合(L1)とをあわせて図示している。
図12(A)に示すように、Lレベル電圧が0ボルトの場合とLレベル電圧が3.3ボルトの場合が同一タイミングで、走査信号Gwr(i)をHレベル電圧に変化させたものとする。このとき、図12(B)に示すように、Lレベル電圧が3.3ボルトのときのノードgの電圧変化は、Lレベル電圧が0ボルトのときのノードgの電圧変化よりも早く所定の電圧に到達して安定する。即ち、トランジスター122がオンからオフに変化するときに、保持容量132の保持電圧に重畳されるノイズを低減したまま素早くスイッチングすることができ、OLED130に安定した電流を高速に供給することができる。
〔電子機器〕
本実施形態における電気光学装置10は、次のような電子機器に適用することができる。
図13に、本実施形態における電子機器としてのHMDの外観を示す。
図14に、図13に示すHMDの光学的な構成の概要を示す。図14において、図13と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
本実施形態におけるHMD400は、テンプル410L,410Rと、ブリッジ420と、レンズ401L,401Rとを備えている。このHMD400は、図14に示すように、テンプル410L及びレンズ401Lの近傍に、左眼用の電気光学装置430L及び光学レンズ402Lとを備えている。また、HMD400は、図14に示すように、テンプル410R及びレンズ401Rの近傍に、右眼用の電気光学装置430R及び光学レンズ402Rとを備えている。
更に、HMD400は、図14に示すように、レンズ401Lからの光が左眼に届く光路上に配置されるハーフミラー403Lと、レンズ401Rからの光が右眼に届く光路上に配置されるハーフミラー403Rとを備えている。電気光学装置430L,430Rとして、それぞれ本実施形態の電気光学装置10を適用することができる。
電気光学装置430Lの画像表示面は、図14において右側を向くように配置され、電気光学装置430Lによる表示画像に対応した光は、光学レンズ402Lを介してハーフミラー403Lに照射される。ハーフミラー403Lは、光学レンズ402Lからの光を左眼が位置する方向に反射すると共に、レンズ401Lからの光を左眼が位置する方向に透過させる。
電気光学装置430Rの画像表示面は、図14において左側を向くように配置され、電気光学装置430Rによる表示画像に対応した光は、光学レンズ402Rを介してハーフミラー403Rに照射される。ハーフミラー403Rは、光学レンズ402Rからの光を右眼が位置する方向に反射すると共に、レンズ401Rからの光を右眼が位置する方向に透過させる。
これにより、HMD400の装着者は、電気光学装置430L,430Rの表示画像を、レンズ401L,402Rを介して入ってくる外の様子を重ね合わせたシースルー状態で観察することができる。
このとき、HMD400において、視差を伴う両眼画像のうち左眼用画像を電気光学装置430Lに表示させ、該両眼画像のうち右眼用画像を電気光学装置430Rに表示させることで、装着者は、立体感を有する画像を認識することができる。
以上、本発明に係る電気光学装置、電子機器、及び電気光学装置の駆動方法等を上記の実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、次のような変形も可能である。
(1)本実施形態では、電気光学装置10が、図1に示す構成を例に説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。
(2)本実施形態では、画素回路110の構成を図2に示す構成を例に説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。
(3)本実施形態では、画素回路110内を構成するトランジスター121〜125がP型のMOSトランジスターであるものとして説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。トランジスター121〜125が、N型のMOSトランジスターであり、少なくとも1つのトランジスターのゲートが、本実施形態と同様の技術思想により制御されるものであってもよい。また、トランジスター121〜125が、P型のMOSトランジスターとN型のMOSトランジスターとを混在したものであり、少なくとも1つのトランジスターのゲートが、本実施形態と同様の技術思想により制御されるものであってもよい。
(4)本実施形態では、電気光学素子としてOLEDを例に説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、無機発光ダイオードやLED等を電気光学素子とする電気光学装置に適用することができる。
(5)本実施形態では、デマルチプレクサーが、3列毎にグループ化されたデータ信号を各データ線に供給する構成として説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、デマルチプレクサーは、2列毎にグループ化されたデータ信号を各データ線に供給したり、4以上の列毎にグループ化されたデータ信号を各データ線に供給したりするようにしてもよい。或いは、データ線駆動回路30が、デマルチプレクサーを省略した構成を有していてもよい。
(6)本実施形態では、容量分割駆動方式によりデータ信号の電圧範囲を圧縮してレベルシフトしていたが、本発明は、これに限定されるものではない。
(7)本実施形態では、電気光学装置10が適用された電子機器として、HMDを例に説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、本発明に係る電子機器として、超小型ディスプレイとしてEVF等の直視型の表示パネルを用いた機器であってもよい。
また、本発明に係る電子機器として、情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistants)、デジタルスチルカメラ、テレビ、ビデオカメラ、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳、電子ペーパー、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、POS(Point of sale system)端末、プリンター、スキャナー、複写機、ビデオプレーヤー、タッチパネルを備えた機器等が挙げられる。
(8)上記の実施形態において、本発明を電気光学装置、電子機器、及び電気光学装置の駆動方法等として説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、本発明に係る電気光学装置の駆動方法の処理手順が記述されたプログラム、このプログラムが記録された記録媒体であってもよい。
10…電気光学装置、 20…走査線駆動回路、 22…走査線、 24…データ線、
26,28,29…給電線、 30…データ線駆動回路、 32…シフトレジスター、
34…データラッチ、 36…ラインラッチ、 38〜38…D/A変換回路、
40〜40…デマルチプレクサー、 42〜42(3n),210,212,214,214,216…レベルシフト回路、 50…制御回路、 60…電源回路、
100…表示部、 110…画素回路、
121…トランジスター(第1のトランジスター)、
122…トランジスター(第2のトランジスター)、
123…トランジスター(第3のトランジスター)、
124…トランジスター(第4のトランジスター)、
125…トランジスター(第5のトランジスター)、
130…OLED、 132…保持容量、 200…出力部、
220,222,224,226,228,230,232,234,INV1〜INV3…インバーター回路、 240,242,244…出力回路、
300…走査線駆動制御部、 400…HMD(電子機器)、
401L,401R…レンズ、 402L,402R…光学レンズ、
403L,403R…ハーフミラー、 410L,410R…テンプル、 420…ブリッジ、 Ctr1,Ctr2,Gcmp(i),Gel(i),Gorst(i)…制御信号、 Gwr(1)〜Gwr(m),Gwr(i)…走査信号、
LS1…第1のレベルシフト回路、 LS2…第2のレベルシフト回路、
Vorst…リセット電圧、 VE(1)〜VE(3n),Vd(1)〜Vd(n)…データ信号、 VH…Hレベル電圧、 VL…Lレベル電圧

Claims (13)

  1. 走査線と、
    データ線と、
    前記走査線と前記データ線との交差に対応して設けられる画素回路とを含み、
    前記画素回路は、
    第1の電源電圧が供給される第1の電源線にソースが接続される第1のトランジスターと、
    前記第1の電源線に一端が接続され、前記第1のトランジスターのゲートに他端が接続される保持容量と、
    ソース及びドレインが、それぞれ前記データ線及び前記第1のトランジスターのゲートに接続される第2のトランジスターと、
    ソース及びドレインが、それぞれ前記第1のトランジスターのゲート及びドレインに接続される第3のトランジスターと、
    第2の電源電圧が供給される第2の電源線にカソードが接続され、前記第1のトランジスターのゲート・ソース間電圧に対応した電流がアノードに供給される発光素子とを含み、
    前記第2のトランジスター及び前記第3のトランジスターの少なくとも一方のゲートは、前記第1の電源電圧と同電位であるハイレベル電圧と、前記第2の電源電圧より高電位のローレベル電圧との間で振幅するゲート信号により制御され、
    前記ローレベル電圧は、
    前記保持容量の保持電圧から前記第2のトランジスターの閾値電圧の絶対値を減じた電圧以下の電圧であることを特徴とする電気光学装置。
  2. ソース及びドレインが、それぞれ前記第1のトランジスターのドレイン及び前記発光素子のアノードに接続される第4のトランジスターを含むことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記第4のトランジスターのゲートは、
    前記ハイレベル電圧と前記ローレベル電圧との間で振幅するゲート信号により制御されることを特徴とする請求項2に記載の電気光学装置。
  4. 前記第2のトランジスター、前記第3のトランジスター、及び前記第4のトランジスターを構成する各トランジスターのゲート信号を生成する走査線駆動回路を含み、
    前記走査線駆動回路は、
    前記第2の電源電圧を基準に第3の電源電圧レベルの信号を前記ローレベル電圧レベルの信号にレベルシフトする第1のレベルシフト回路と、
    前記第2の電源電圧を基準に前記ローレベル電圧レベルの信号を前記第1の電源電圧レベルの信号にレベルシフトする第2のレベルシフト回路とを含むことを特徴とする請求項2乃至3のいずれか1項に記載の電気光学装置。
  5. ソース及びドレインが、それぞれ第3の電源線及び前記発光素子のアノードに接続される第5のトランジスターを含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電気光学装置。
  6. 前記第5のトランジスターのゲートは、
    前記ハイレベル電圧と前記第2の電源電圧との間で振幅するゲート信号により制御されることを特徴とする請求項5に記載の電気光学装置。
  7. 前記走査線駆動回路は、
    立ち下がり時間より立ち上がり時間の方が長いゲート信号を、前記第2のトランジスターのゲートに供給することを特徴とする請求項6に記載の電気光学装置。
  8. 前記第1のトランジスターは、データ信号の電圧範囲が圧縮されレベルシフトされた電圧範囲で変化するゲート信号により制御されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の電気光学装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の電気光学装置を含むことを特徴とする電子機器。
  10. 走査線と、
    データ線と、
    前記走査線と前記データ線との交差に対応して設けられる画素回路とを含み、
    前記画素回路は、
    第1の電源電圧が供給される第1の電源線にソースが接続される第1のトランジスターと、
    前記第1の電源線に一端が接続され、前記第1のトランジスターのゲートに他端が接続される保持容量と、
    ソース及びドレインが、それぞれ前記データ線及び前記第1のトランジスターのゲートに接続される第2のトランジスターと、
    ソース及びドレインが、それぞれ前記第1のトランジスターのゲート及びドレインに接続される第3のトランジスターと、
    第2の電源電圧が供給される第2の電源線にカソードが接続され、前記第1のトランジスターのゲート・ソース間電圧に対応した電流がアノードに供給される発光素子とを含む電気光学装置の駆動方法であって、
    前記第2のトランジスター及び前記第3のトランジスターの少なくとも一方のゲートを、前記第1の電源電圧と同電位であるハイレベル電圧と、前記第2の電源電圧より高電位のローレベル電圧との間で振幅するゲート信号により制御し、
    前記ローレベル電圧は、
    前記保持容量の保持電圧から前記第2のトランジスターの閾値電圧の絶対値を減じた電圧以下の電圧であることを特徴とする電気光学装置の駆動方法。
  11. ソース及びドレインが、それぞれ前記第1のトランジスターのドレイン及び前記発光素子のアノードに接続される第4のトランジスターのゲートを、前記ハイレベル電圧と前記ローレベル電圧との間で振幅するゲート信号により制御することを特徴とする請求項10に記載の電気光学装置の駆動方法。
  12. ソース及びドレインが、それぞれ第3の電源線及び前記発光素子のアノードに接続される第5のトランジスターのゲートを、前記ハイレベル電圧と前記第2の電源電圧との間で振幅するゲート信号により制御することを特徴とする請求項10又は11に記載の電気光学装置の駆動方法。
  13. 前記第1のトランジスターを、データ信号の電圧範囲が圧縮されレベルシフトされた電圧範囲で変化するゲート信号により制御することを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1項に記載の電気光学装置の駆動方法。
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