JP6079136B2 - 電流検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電流検出装置に関する。より詳細には、本発明は、ロゴスキーコイルを用いた電流検出装置に関する。
交流電流を測定するために使用されるロゴスキーコイルが知られている。
図1は、ロゴスキーコイルを用いた電流検出方法100を示す概念図である。ロゴスキーコイル101は、被測定電流が流れる導体102の周りに配置される円状の空芯コイルである。ロゴスキーコイル101は、導体102に流れる被測定電流Isの大きさが変化することにより生じる磁界の変化を検出して、出力端子に電圧Voutを出力する。
ロゴスキーコイル101の出力端子の電圧Voutと、導体102に流れる被測定電流Isとの関係を式(1)に示す。
Figure 0006079136
ここで、αは、ロゴスキーコイル101の巻数及び断面積等で決定される定数である。式(1)から理解されるように、ロゴスキーコイル101の出力端子の電圧Voutを積分することにより、被測定電流Isが算出される。出力端子の電圧Voutから被測定電流Isを演算する式を式(2)に示す。
Figure 0006079136
図2は、ロゴスキーコイル101の出力端子の電圧Voutを積分する積分回路120を含む電流検出装置110を示す図である。ここでは、ロゴスキーコイル101からの起電力を等価回路として誘導電流103で表している。ロゴスキーコイル101は、空芯コイルから構成されているので、等価回路としては自己インダクタンスLとして表される。ロゴスキーコイル101からの出力Voutは周波数に比例する。低周波数になると出力は小さくなるので、一般には能動素子のオペアンプ(演算増幅器)を用いた積分器で、所定の電圧レベルに増幅している。
積分回路120は、一方の端子がロゴスキーコイル101の出力端子の電圧Voutに接続される抵抗121と、一方の端子が抵抗121の他方の端子に接続されるキャパシタ122とを有する。積分回路120は、反転端子が抵抗121の他方の端子に接続され、非反転入力が接地され、出力Vaoutがキャパシタ122の他方の端子、及びキャパシタ122の一方の端子に接続されるオペアンプ(演算増幅器)123を更に有する。
また、被測定電流Isが比較的高周波信号である場合には、ロゴスキーコイル101からの出力Voutは周波数に比例するのでロゴスキーコイル101と並列接続される受動素子の抵抗で、ロゴスキーコイル101の出力端子の電圧Voutを所定の電圧レベルに積分できることが知られている。
特許文献1及び2にはそれぞれ、RC積分回路と、図2に示す積分回路120とをロゴスキーコイルの出力に直列接続した電流検出装置が記載されている。特許文献1に記載される電流検出装置は、大電流且つ波頭部時間が短い電流、すなわち高速且つ高電流の被測定電流を測定可能である。特許文献1の電流検出装置は、雷電流のような瞬時に大電流に対して受動積分回路で積分し、持続時間の長い電流に関してはオペアンプからなる能動積分回路で積分するものである。
特許第3062941号公報 米国特許第6614218号公報
図2に示す積分回路120では、積分可能な周波数帯域は、オペアンプ123の特性に依存する。一般に積分器用オペアンプは、低域で十分な利得があり、ノイズが少なく、且つバイアス電流が少ないなどの特性が必要とされる。一方、高周波まで十分な積分動作をするためには、広い周波数帯域及び高いスルーレートを有する特性が必要となる。しかしながら、このような特性を両立するオペアンプは高価であり、且つ入手困難である。さらに、数十MHzという高周波領域まで適用を考えた場合は十分な特性を得られないのが、現状である。
特許文献1に記載される電流検出装置においても、RC積分回路と、図2に示す積分回路120とが直列接続されているため、信号はオペアンプを介して出力される。このため、特許文献1に記載される電流検出装置の周波数特性は、オペアンプの周波数特性に依存する。
本発明は、上記問題点に鑑み、簡単な構成で、広帯域化できるロゴスキーコイル用電流検出装置を提供することを目的としている。
ロゴスキーコイルと、前記ロゴスキーコイルの出力信号を積分する、受動素子によって構成されたロゴスキーコイル出力積分部とを含む第1積分回路と、
前記第1積分回路の出力端子に接続され、前記第1積分回路の出力信号を積分する、オペアンプを含む能動回路で構成された第2積分回路と、
前記第1積分回路の出力信号Vaと、前記第2積分回路の出力信号Vbとを一定の比率G(=Va/Vb)で加算して、出力する演算回路とを有し、
前記第1積分回路の時定数T1と、前記第2積分回路の時定数T2と、前記演算回路の加算比率Gの関係が、T1=T2×Gになるように設定される。
第1積分器は受動素子で構成され、その実現の例としてはロゴスキーコイルのインダクタンスと、並列に接続された抵抗によるL/R積分器である。この形式の積分器はインダクタンスがRに対して十分大きい領域でしか積分器としての動作をしないが、浮遊容量などの寄生素子による共振等を除き、周波数帯域を制限する要因はない。
一方、第2積分器はオペアンプを含む能動回路で構成され、オペアンプは低周波の積分に向く特性をもったオペアンプが選択される。
前記第1積分回路の出力信号が前記第2積分回路に入力され、積分されるが、前記第1積分回路が積分器として動作する高周波領域においては、二度積分されることになるので、信号は減衰し、低周波領域のみの出力信号となる。
一方、前記第1積分回路の出力信号は高周波領域のみの信号であるので、第2積分回路の出力と極性を考慮して加算する。このとき、前記第1積分回路の時定数T1と、前記第2積分回路の時定数T2と、前記演算回路の加算比率Gの関係が、T1=T2×Gになるように設定される。前記第1積分回路の時定数T1と前記第2積分回路の時定数T2を一致させておけば、1:1の加算をすることで、低域から高域まで平坦な特性の出力信号を得ることが出来る。
本発明によれは、所与の周波数以下の周波数では主に第2積分回路の出力信号で、所与の周波数以上の周波数では主に第1積分回路の出力信号で、これらの出力信号演算することで、低域から高域までフラットな周波数特性を有する電流検出器が提供される。
また、信号を周波数分割して合成する方式をとっているので、第2積分器には低域の積分器に最適なオペアンプを、バッファや加算器には広帯域の特性に優れているオペアンプの物がそれぞれ選択できるので、最適な電流検出器が構成できる。
従来のロゴスキーコイルを用いた電流検出方法の一例を示す図である。 従来のロゴスキーコイルを用いた電流検出装置の一例を示す図である。 本発明の電流検出装置の一例を示す図である。 図3に示す電流検出装置の第1積分回路の出力端子の電圧の周波数特性を示す図である。 (a)は、図3に示す電流検出装置の出力端子の電圧の周波数特性を示す図であり、(b)は、図3に示す電流検出装置の第2積分回路及びバッファ回路の出力端子の電圧の周波数特性を示す図である。 本発明の電流検出装置の他の例を示す図である。 図3及び6にそれぞれ示す電流検出装置の第1積分回路の出力信号の周波数特性を示す図である。 (a)は、図6に示す電流検出装置の出力端子の電圧の周波数特性を示す図であり、(b)は、図6に示す電流検出装置の第2積分回路及びバッファ回路の出力端子の電圧の周波数特性を示す図である。 本発明の電流検出装置の他の例を示す図である。
以下、図3〜9を参照して、電流検出装置について説明する。まず、図3〜5を参照して、電流検出装置の一例について説明する。
図3は、本発明の電流検出装置の一例である電流検出装置1を示す図である。
電流検出装置1は、第1積分回路10と、第2積分回路20と、バッファ回路30と、加算回路40とを有する。
第1積分回路10は、被測定回路の誘導電流90を検出するロゴスキーコイル11と、一方の端子がロゴスキーコイル11の一方の端子に接続され、他方の端子が接地されてロゴスキーコイル11に並列に接続される第1抵抗12とを有する。第1抵抗12は、ロゴスキーコイル11の出力電流を積分するロゴスキーコイル出力積分部である。第1積分回路10の出力端子は、ロゴスキーコイル11の一方の端子と第1抵抗12の一方の端子との接続部である。
第2積分回路20は、第2抵抗21と、第2キャパシタ22と、第2オペアンプ23とを有する。第2抵抗21の一方の端子は、第1積分回路10の出力端子に接続され、第2抵抗21の他方の端子は、第2キャパシタ22の一方の端子と、第2オペアンプの反転入力端子とに接続される。第2キャパシタ22の他方の端子は、第2オペアンプ23の出力端子に接続される。第2オペアンプの非反転入力端子は、接地される。第2積分回路20の出力端子は、第2オペアンプ23の出力端子である。
第2オペアンプ23は、低域での積分器として動作を確実にするため、低域で十分な利得があり、ノイズが少なく且つバイアス電流が少ないなどの特性をもつオペアンプを選択すべきである。
バッファ回路30は、第1バッファ抵抗31と、第2バッファ抵抗32と、バッファ用オペアンプ33とを有する。第2バッファ抵抗32の一方の端子は、第1積分回路10の出力端子に接続され、第1バッファ抵抗31の他方の端子は、第2バッファ抵抗32の一方の端子と、バッファ用オペアンプ33の反転入力端子とに接続される。第2バッファ抵抗32の他方の端子は、バッファ用オペアンプ33の出力端子に接続される。バッファ用オペアンプ33の非反転入力端子は、接地される。バッファ回路30の出力端子は、バッファ用オペアンプ33の出力端子である。
バッファ回路30は、第1積分回路の出力信号を反転させる機能を有する。
バッファ用オペアンプ33は、ノイズが低く、スルーレートが高く、且つ帯域が広いオペアンプである。しかしながら、バッファ用オペアンプ33は、第2オペアンプ23に比べて、微小電圧を増幅する必要がないので、オフセット電圧、低域での利得及びバイアス電流に関しては、良好な特性を有する必要はない。よって、広帯域の性能に優れたオペアンプが選択される。
加算回路40は、第1〜第4加算用抵抗41〜43及び45と、加算用オペアンプ44とを有する。第1及び第2加算用抵抗41及び42の一方の端子はそれぞれ、第2積分回路20及びバッファ回路30の出力に接続される。第1及び第2加算用抵抗41及び42の他方の端子は短絡され、且つ第3加算用抵抗43の一方の端子と、加算用オペアンプ44の反転入力端子とに接続される。第3加算用抵抗43の他方の端子は、加算用オペアンプ44の出力端子と、第4加算用抵抗45の一方の端子とに接続される。加算用オペアンプ44の非反転入力端子及び第4加算用抵抗45の他方の端子はそれぞれ接地される。バッファ回路30の出力端子は、加算用オペアンプ44の出力端子であり、電流検出装置1の出力端子を形成する。
加算用オペアンプ44は、ノイズが低く、スルーレートが高く、且つ帯域が広いオペアンプである。しかしながら、加算用オペアンプ44は、加算することが目的であり、第2オペアンプ23に比べて、微小電圧を増幅する必要がないので、オフセット電圧、低域での利得及びバイアス電流に関しては、良好な特性を有する必要はない。加算用オペアンプ44は、低域から高域に亘って加算する広帯域は必要である。
次に、第1積分回路10と、第2積分回路20との伝達関数の設定について説明する。
第1積分回路10の伝達関数は、ロゴスキーコイル11のインダクタンスL1、第1抵抗12の抵抗値R1とし、R1が、抵抗21の抵抗値R2及び抵抗31の抵抗値R3より十分小さいと仮定すると
Figure 0006079136
と示される。
一方、第2積分回路20の伝達関数は、第2抵抗21の抵抗値R2、第2キャパシタ22の容量値C2とし、R2が抵抗12の抵抗値R1より十分大きいと仮定すると
Figure 0006079136
と示される。
被測定回路の誘導電流90をステップ関数とすれば、第1積分回路10の出力端子の電圧Vaは、第1積分回路10の伝達関数より、式(3)に示すようになる。
Figure 0006079136
一方、第2積分回路20の出力端子の電圧Vbは、式(3)及び第2積分回路20の伝達関数より、式(4)に示すようになる。
Figure 0006079136
また、バッファ回路30の出力端子の電圧Vcは、抵抗31と抵抗32の抵抗値が等しいとすれば、第1積分回路10の出力端子の電圧Vaを反転した電圧となり、式(5)に示すようになる。
Figure 0006079136
加算回路40の出力端子、すなわち電流検出装置1の出力端子の電圧Voutは、第2積分回路20の出力端子の電圧Vbと、バッファ回路30の出力端子の電圧Vcとを加算した電圧である。ここで抵抗41の抵抗値R3と抵抗42の抵抗値R4できまる、VbとVcの加算比率GをG=Vc /Vb と定義し、加算回路40の利得を1と仮定すると、電流検出装置1の出力端子の電圧Voutは、式(4)及び(5)から、式(6)に示すようになる。
Figure 0006079136
ここで、ロゴスキーコイル11のインダクタンスL1、第1抵抗12の抵抗値R1、第2抵抗21の抵抗値R2、第2キャパシタ22の容量値C2、抵抗41の抵抗値R3、抵抗42の抵抗値R4が式(7−1〜3)の関係にあるとする。
Figure 0006079136
この場合、電流検出装置1の出力端子の電圧Voutは、式(8)に示すように、被測定回路の誘導電流90と比例のステップ関数になる。
Figure 0006079136
これから、インダクタンスL1、抵抗値R1、抵抗値R2、容量値C2が、及び前述のVbとVc加算比率Gが式(7−1〜3)の関係を満たすように設定することにより、電流検出装置1の出力端子の電圧Voutは、被測定回路の誘導電流90と比例のステップ関数とすることができる。式(8)から、電流検出装置1の出力端子の電圧Voutの周波数特性は、理論上低域から高域までフラットな特性を有することになる。
図4は、SPICE(Simulation Program with Integrated Circuit Emphasis)を使用して、第1積分回路10の出力端子の電圧Vaを解析した結果を示す図である。
図5(a)は、電流検出装置1の出力端子の電圧VoutのSPICEシミュレーション結果を示す図である。図5(b)は、第2積分回路20の出力端子の電圧Vb及びバッファ回路30出力端子の電圧VcのSPICEシミュレーション結果を示す図である。
電流検出装置1の出力端子の電圧Voutは、10Hzから10MHzを超える周波数まで平坦な周波数特性を有している。これから、第1抵抗12の抵抗値R1、第2抵抗21の抵抗値R2及び第2キャパシタ22の容量値C2を式(7−1〜3)の関係を満たすように設定することにより、電流検出装置1は、低域から高域までフラットな周波数特性を有することがわかる。
なお、第2積分回路20の出力端子の電圧Vbは、10Hzでは、若干電圧が低下している。これは、SPICEシミュレーションで使用された第2オペアンプ23の利得が低域で充分でないためである。このため、第2オペアンプ23を選定するときに、低域での利得を考慮する必要がある。
また、電流検出装置1の出力端子の電圧Voutは20MHzでは、電圧が低下している。バッファ回路30及び加算回路40の帯域によるものである。第1積分回路10はロゴスキーコイル11と寄生容量との共振を除き高域に影響を与えるものはなく、バッファ用オペアンプ33及び加算用オペアンプ44の特性により、高域での特性が決定される。
電流検出装置1は、積分回路及び加算回路という簡単な構成素子で形成されるので設計が容易であるとともに、調整も容易である。
図6は、電流検出装置の他の例である電流検出装置2を示す図である。
電流検出装置2は、第1積分回路の構成が図3に示す電流検出装置1と相違する。電流検出装置2の第1積分回路15は、被測定回路の誘導電流90を検出するロゴスキーコイル11と、一方の端子がロゴスキーコイル11の一方の端子に接続される第1抵抗12に加えて、第1キャパシタ13を有する。第1キャパシタ13は、一方の端子が第1抵抗12の他方の端子に接続され、他方の端子が接地される。第1抵抗12及び第1キャパシタ13は、ロゴスキーコイル11の出力電流を積分するロゴスキーコイル出力積分部である。第1積分回路15の出力端子は、第1抵抗12と第1キャパシタ13との接続部である。
電流検出装置2の第1積分回路15の低域側のカットオフ周波数は、第1抵抗12の抵抗値R1、及び第1キャパシタ13の容量値C1によって決定される。すなわち、電流検出装置2の第1積分回路15の低域側のカットオフ周波数は、1/(2πR1×C1)となる。一方、電流検出装置2の第1積分回路15の高域側のカットオフ周波数は、ロゴスキーコイル11のインダクタンスL1、及び第1抵抗12の抵抗値R1によって決定される。すなわち、電流検出装置2の第1積分回路15の高域側のカットオフ周波数は、R1/(2πL1)となる。
図7は、SPICEを使用して、第1積分回路10及び15それぞれの出力端子の電圧Vaを解析した結果を示す図である。破線は図4に示される第1積分回路10の出力端子の電圧Vaを示し、実線は第1積分回路15の出力端子の電圧Vaを示す。
第1積分回路15の出力端子の電圧Vaを、図3〜5を参照して説明した電流検出装置1の第1積分回路10の出力端子の電圧Vaと比較する。電流検出装置1の第1積分回路10の出力端子の電圧Vaは0.1V、すなわち100mVに増幅されているのに対し、第1積分回路15の出力端子の電圧Vaは10mVに増幅されている。したがって、第1積分回路15の増幅率は、電流検出装置1の第1積分回路10の増幅率の1/10である。
一方、電流検出装置1の第1積分回路10の出力端子の電圧Vaのカットオフ周波数は450kHzであるのに対し、第1積分回路15の出力端子の電圧Vaのカットオフ周波数は45kHzである。したがって、第1積分回路15のカット周波数もまた、電流検出装置1の第1積分回路10のカットオフ周波数の1/10である。
図8(a)は、図7の周波数特性を有する第1積分回路15と、第2積分回路20とを使用した場合の電流検出装置1の出力端子の電圧VoutのSPICEシミュレーション結果を示す図である。
電流検出装置2の第1積分回路15は、増幅率が電流検出装置1の第1積分回路10の1/10になるものの、周波数帯域は、電流検出装置1の第1積分回路10の10倍になる。このため、電流検出装置2では、第2積分回路20が使用される周波数帯域は電流検出装置1の1/10になり、第2積分回路20の第2オペアンプ23の帯域も1/10にすることができる。
電流検出装置2は、利得が小さくなるものの、第1積分回路15の積分範囲を低周波数域まで広げることができるので、第2積分回路の積分範囲を狭くすることができる。さらに、微小電圧を積分するための特性を重視したオフセット、ドリフト及びノイズ特性の良好なオペアンプを第2オペアンプ23として採用できるという特徴がある。電流検出装置2は、比較的大きな電流を測定する場合に使用することが好ましい。
図9は、電流検出装置の他の例である電流検出装置3を示す図である。
電流検出装置3は、加算回路40の代わりに減算回路50が配置されることが図3に示す電流検出装置1と相違する。
減算回路50は、第1〜第5減算抵抗51〜53、55及び56と、減算用オペアンプとを有する。第1減算抵抗51の一方の端子は、バッファ回路35の出力端子に接続され、第1減算抵抗51の他方の端子は、第3減算抵抗53の一方の端子及び減算用オペアンプ54の反転入力端子に接続される。第2減算抵抗52の一方の端子は、第2積分回路20の出力端子に接続され、第2減算抵抗52の他方の端子は、第5減算抵抗56の一方の端子及び減算用オペアンプ54の非反転入力端子に接続される。第3減算抵抗53の他方の端子は、減算用オペアンプ54の出力端子及び第4減算抵抗55に接続される。第4及び第5減算抵抗55及び56の他方の端子はそれぞれ、接地される。
加算回路40の代わりに減算回路50が配置されるので、第1積分回路10の出力信号はバッファ回路で反転させる必要がない。したがって、バッファ回路35は第1バッファ抵抗31のみの構成になる。
電流検出装置3は、バッファ回路にオペアンプを配置する必要がないので、電流検出装置1及び2と比較して、回路構成をより簡単にすることができる。
以下、他の実施形態について説明する。
本発明の構成は、電流検出装置1〜3の構成に限定されるものではない。例えば、電流検出装置1では、ロゴスキーコイル11の出力電流を積分するロゴスキーコイル出力積分部として、反転型の積分回路として第1抵抗が採用されているが、非反転型の積分回路を採用してもよい。
また、電流検出装置1及び2は加算用オペアンプ44を有する加算回路40を使用し、電流検出装置3は減算用オペアンプ54を有する減算回路50を使用して、バッファ回路30を介する第1積分回路10の出力信号と第2積分回路20の出力信号とを演算する。しかしながら、オペアンプを有しない演算回路で、第1積分回路10の出力信号と第2積分回路20の出力信号とを演算してもよい。
また、電流検出装置1〜3では、第1積分回路10又は15の出力信号はバッファ回路30又は35を介して出力されるが、バッファ回路30又は35は省略されてもよい。バッファ回路30又は35が省略される場合、第1積分回路10又は15の出力電圧Vaと第2積分回路20の出力電圧Vbとが互いに反転した振幅を有する電圧にならないように、加算回路40又は減算回路50の回路構成が変更される。
また、電流検出装置1〜3では、内部に配置される抵抗は全て一定の抵抗値を有する定抵抗であり、内部に配置されるキャパシタは全て一定の容量値を有する定容量キャパシタである。しかしながら、第1抵抗12及び第2抵抗21の何れか又は双方を可変抵抗にしてもよい。第1抵抗12及び第2抵抗21の何れか又は双方を可変抵抗にすることにより、ロゴスキーコイル11及び電流検出装置1〜3の内部素子の特性が製造条件等によって変動した場合でも、第1積分回路10及び第2積分回路20の時定数を合わせることが容易になる。可変抵抗は定抵抗よりも素子の大きさが大きくなり、ロゴスキーコイル11の近くに配置することは容易ではないので、第2抵抗21を可変抵抗とすることが好ましい。また、電流検出装置1及び3において、第2キャパシタ22を可変キャパシタにしてもよく、電流検出装置2において、第1キャパシタ13及び第2キャパシタ22の何れか又は双方を可変キャパシタにしてもよい。
また、第1積分回路10及び第2積分回路20の時定数が厳密に同一になるように内部素子の抵抗値、リアクタンス値及び容量値を設定する必要はなく、第1積分回路10及び第2積分回路20の出力電圧の振幅がほぼ等しくなるように設定すればよい。
以上、実施形態を説明したが、ここに記載したすべての例や条件は、発明及び技術に適用する発明の概念の理解を助ける目的で記載されたものであり、特に記載された例や条件は発明の範囲を制限することを意図するものではなく、明細書のそのような例の構成は発明の利点及び欠点を示すものではない。発明の実施形態を詳細に記載したが、各種の変更、置き換え、変形が発明の精神及び範囲を逸脱することなく行えることが理解されるべきである。
本発明の広帯域化可能なロゴスキーコイル用電流検出装置は、小型で大電流を観測する電流測定に適している。
1、2、3 電流検出装置
10、15 第1積分回路
20 第2積分回路
30、35 バッファ回路
40 加算回路
50 減算回路

Claims (5)

  1. ロゴスキーコイルと、前記ロゴスキーコイルの出力信号を積分する、受動素子によって構成されたロゴスキーコイル出力積分部とを含む第1積分回路と、
    前記第1積分回路の出力端子に接続され、前記第1積分回路の出力信号を積分する、オペアンプを含む能動回路で構成された第2積分回路と、
    前記第1積分回路の出力信号Vaと、前記第2積分回路の出力信号Vbとを一定の比率G(=Va/Vb)で加算して、出力する演算回路とを有し、
    前記第1積分回路の時定数T1と、前記第2積分回路の時定数T2とは互いに相違し且つ前記演算回路の加算比率Gの関係が、T1=T2×Gになるように設定されることを特徴とする電流検出装置。
  2. 前記演算回路が、前記第2積分回路の出力信号と、前記第1積分回路の出力信号を反転させるバッファー回路の出力とを、加算する回路である、請求項1の電流検出装置。
  3. 前記演算回路が、前記第2積分回路の出力信号と前記第1積分回路の出力信号とを減算する回路である、請求項1の電流検出装置。
  4. 前記ロゴスキーコイル出力積分部は、前記ロゴスキーコイルに並列接続される第1抵抗を有し、
    前記第2積分回路は、一方の端子が前記第1抵抗の一方の端子に接続される第2抵抗と、反転入力端子が前記第2抵抗の他方の端子に接続され、非反転入力端子が接地されるオペアンプと、一方の端子が前記オペアンプの出力に接続され、他方の端子が前記抵抗の他方の端子及び前記オペアンプの反転入力端子に接続される第2キャパシタとを有し、
    前記ロゴスキーコイルのインダクタンスL1と前記第1抵抗の抵抗値R1とにより決定される前記第1積分回路の時定数T1(≒L1/R1)と、前記第2抵抗の抵抗値R2と前記第2キャパシタの容量値C2とにより決定される前記第2積分回路の時定数T1(≒R2×C2)と、前記演算回路の加算比率Gの関係が、T1=T2×Gになるように設定される、請求項1〜3の何れか一項に記載の電流検出装置。
  5. 前記ロゴスキーコイル出力積分部は、一方の端子が前記ロゴスキーコイルに接続された第1抵抗と、一方の端子が該第1抵抗の他方の端子に接続され、他方の端子が接地される第1キャパシタとを有し、
    前記第2積分回路は、一方の端子が前記第1キャパシタの一方の端子に接続される第2抵抗と、反転入力端子が前記第2抵抗の他方の端子に接続され、非反転入力端子が接地されるオペアンプと、一方の端子が前記オペアンプの出力に接続され、他方の端子が前記抵抗の他方の端子及び前記オペアンプの反転入力に接続される第2キャパシタとを有し、
    前記第1抵抗の抵抗値R1と前記第1キャパシタの容量値C1とにより決定される前記第1積分回路の時定数T1(≒R1×C1)と、前記第2抵抗の抵抗値R2と前記第2キャパシタの容量値C2とにより決定される前記第2積分回路の時定数T2(≒R2×C2)と、前記演算回路の加算比率Gの関係が、T1=T2×Gになるように設定される、請求項1〜3の何れか一項に記載の電流検出装置。
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