JP6078036B2 - 臭気抑制システム - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、排水槽内を攪拌及び曝気することにより、液体中に効率よく酸素を溶解させることができる気液混合循環式の臭気抑制システムに関する。
一般に排水槽は汚水槽と雑排水槽、及び汚水と雑排水が混合して貯留される合併槽に区分される。特にビル内で発生する排水用の排水槽では、悪臭ガスによる問題が近年多発する傾向にある。公共下水道の排除方式に合流式を採用している大都市では、ビルからの排水が接続枡を通じて下水道管に流入させているため臭気が逆流し、雨水桝道路側溝より漏出する問題があった。また、汚水が排出される下水道埋設管の腐蝕も問題となっている。
ビル内で発生する排水は、汚水(トイレ排水、雑排水等)と、ビル内のテナント(厨房等)からの排水、及びビル内の洗浄排水とに区分される。これらはそれぞれ排水槽(汚水槽・雑排水槽等)に貯留され、ポンプで公共下水道に排水される。
このような排水槽の臭気抑制対策は、建築基準法に規定された容量・構造等に基づいている、また、ビル衛生管理法で管理基準が、下水道法で排水する水質基準等がそれぞれ規定されている。しかし現状では、維持管理の不徹底や曝気攪拌システムの不適合等により、悪臭ガスが発生している。
排水槽内の臭気は、汚水に含まれている硫黄化合物(硫黄イオン)に基因する。この硫黄化合物は、嫌気的条件下で硫酸塩還元菌及び有機物の分解作用により硫化水素を発生する。
排水槽の水質浄化の方法としては、曝気と攪拌とが知られている。これらの処理には、例えば、排水槽底部に散気ノズルを設置して水中に強制的に空気を吹き込んで気泡を発生させ処理がある。或いは、ポンプや回転羽根により高速流体を発生させて空気を吸引し、気泡を微細化して、曝気や攪拌を行うものがある。
しかし、従来の水中曝気・攪拌には適用範囲及び能力に限界がある。特に、浄化で重要な要素である酸素溶解効率と、攪拌のための循環流発生との双方を満足させることは不十分である。その原因は液体中の汚泥・汚水等の濃度が2〜5%程度になると均一な攪拌ができなくなり、攪拌に要する駆動力が高くなるのみであり、充分な効果が得られない。また、浄化で重要な酸素溶解率が、水中曝気や攪拌では0.5〜4%程度と極めて低く、高い浄化が望めなかった。
このような排水槽の水質浄化装置として、特許文献1,2にあるような装置が提案されている。これらの装置は、排水槽から下水道への排水用のポンプを利用し、加速部(ノズル)を設けることにより加圧水を発生させて曝気攪拌を行っている。また、加速部にエジェクター効果を持たせて負圧を発生させ、大気中の空気を吸い込ませるようにしてもいる。
しかし、上述したポンプによる水中曝気・攪拌には適用範囲及び能力に限界がある。すなわち、ポンプに設けた加速部では水平吐出の強力な噴射流により強い攪拌力が得られるが、吐出が一方向のため、排水槽の形状構造により有効な攪拌力が得られないことがある。つまり排水槽の貯留容量や水深による影響が大きく、効果が不十分である。また、加速部を設けることは、液体中の浮遊物等による閉塞対策を必要とする。さらに、加速部の絞りには限度があり、十分な負圧を発生することができないと空気の吸い込みが不足し、微細空気は発生するが酸素溶解効率は上昇しなかった。
ここで、特許文献1の槽内攪拌装置は、下水道への排水用の水中ポンプの運転開始時に、水中ポンプに設けた加速部から一定時間、噴流を水槽内に吐出して水槽内を攪拌している。この場合、水槽内の汚水が攪拌されることによって、水面近傍の汚水に空気中から酸素が供給され(曝気)、この曝気によって硫化水素の発生が抑制される。しかし曝気が行われるのは水面近傍においてのみであり、全体としての曝気が不十分となる。
また、水槽内底部に沈殿する汚泥等の攪拌と、水面の攪拌(曝気)とを両立させるため、それ相応の吐出量が必要となる。そのため、水槽内の水量が多く、底部と水面との水位差が大きいと、底部の汚泥等の攪拌と水面の攪拌のうち、どちらか一方が不十分になっていた。
特許文献2の装置では、水中ポンプに設けた加速部の噴出部にエジェクター機構を設けている。すなわち、噴流の速度エネルギーの一部を圧力エネルギーに変換して空気を吸引し、噴流に空気を混入させている(エジェクター効果)。このエジェクター機構により空気が混入された噴流を排水槽内に吐出することで、汚水を攪拌すると共に曝気を行って汚水を好気化させ、硫化水素ガスの発生を抑制している。また、底部に向って噴出流を噴出させるので、排水槽底部の汚泥等を攪拌しながら曝気を行うことができ、曝気が促進され、硫化水素ガスの発生を抑制することができる。
しかし、吐出する噴流が一方向のため、排水槽の形状により効率的に攪拌することが不十分となり、排水槽内における旋回流の発生が低下する傾向となる。 また、エジェクター効果が水位の変化により異なる。すなわち、噴流の速度エネルギーが圧力エネルギーに変換される際、空気の!吸引量に差異が発生し、充分な空気量を取り込めない場合が生じる。 また、槽内の空気を取り込んでいるため、槽内の空気中の酸素濃度が低下する傾向にあり、汚水中に十分な酸素を供給することができず、溶存酸素不足となる。したがって、長時間運転又連続運転は困難となり、その結果、排水槽内の攪拌、及び嫌気性から好気性状態への移行に問題が生じる。
また、特許文献2の装置では、電動ブロワを別途設け、これを水中ポンプの起動と同時に駆動して強制的に空気を槽内攪拌装置に供給することも記載されている。この電動ブロワは所定の攪拌時間後に停止される。
この場合、ビルピット水槽(排水槽)への汚水流入量が時間変動等により少ないと(特に夜間時)、ポンプ運転間隔が長くなり、また、運転頻度も少なくなる。このため、槽内への空気吹き込み機会が少なくなり、攪拌及び酸素の供給量が不充分になる。また、ポンプ駆動用電動機の絶縁対策上、長時間運転や連続運転は困難なため、2台交互運転又は短時間の運転となり、上記と同様な現象が発生するとともに、機器保守上の問題が発生する。
特許第3570861号公報 特開2007‐29829号公報
上述したように、排水槽内の汚水には有機物と硫黄化合物(硫酸イオン)が含まれており、この混合汚水が嫌気的条件下で硫酸還元細菌の作用により硫化水素を発生する。この悪臭 (硫化水素)の発生要因として、排水槽内に流入する汚水は、有機物濃度が高く腐敗しやすい水質であること、排水槽での排水の貯留時間が長く、汚水中の溶存酸素が少なく嫌気状態になりやすいこと、が挙げられる。
近年、この硫化水素によ排水槽内のコンクリー卜腐蝕や臭気の発生、ポンプによる下水道管への排水により下水道管内に硫化水素が拡散して、下水道埋設管腐蝕したり、道路上の雨水桝等から悪臭が放出されるなどが問題となっている。
本発明が解決しようとする課題は、排水槽内を攪拌曝気することで酸素を溶存させ、臭気を有効に抑制することができる臭気抑制システムを提供することにある。
本発明の実施の形態に係る臭気抑制システムは、一端の液体吸い込み口から他端の気液混合体の放出口に至る流路の内周面に、流路方向に向って旋回する螺旋状溝を有し、この流路の中間部分に、軸中心部に気体を吹き込み前記流路方向に沿う軸流を発生させる第1の気体噴出口、及び前記螺旋状溝に気体を吹き込み、旋回流を発生させる第2の気体噴出口を設けた気液混合循環流発生装置と、この気液混合循環流発生装置が設けられる排水槽外に設置され、前記第1及び第2の気体噴出口へ管路を通じて空気を供給する空気供給装置とを備え、前記気液混合循環流発生装置を、前記液体吸い込み口が下向きで前記気液混合体の放出口が上向きとなる状態で、前記排水槽の底部に、1〜3m四方の平面面積範囲あたりに1台の割合で設け、前記空気供給装置から前記第1及び第2の気体噴出口へ供給する空気量は、0.3m/時/m〜0.31 /時/mの範囲の曝気強度を有することを特徴とする。
本発明の実施の形態によれば、排水槽内に気液混合循環流発生装置を適切に設置し、水槽外に設置された空気供給装置より空気を注入することにより、エアリフト効果により上昇流を発生し、槽内を攪拌すると共に曝気を行い液体(汚水)中に効率よく酸素を供給できる。 また、排水槽の形状により気液混合循環流発生装置の設置台数及び空気供給装置よりの空気量を制御することにより、硫化水素ガス(臭気)の発生を効果的に抑制できる。さらに、嫌気性状態から好気性状態に移行することにより、好気性バクテリアによる有機物の分解を促進し、排水槽内における硫化水素以外の悪臭の発生、害虫(チョウバエ・蚊など) の繁殖をなくすことができる。その結果、排水槽内での悪臭の発生及び糟内の腐蝕を抑制できる。
本発明の一実施形態に係る臭気抑制システムの全体構成を示す図である。 本発明の一実施形態に用いる気液混合循環流発生装置を示す断面図である。 (イ)(ロ)(ハ)(ニ)は、本発明の一実施形態における気液混合循環流発生装置の配置パターンを示す図である。 本発明の一実施形態における排水槽内の流向・流速値を示す図である。 (a)(b)は、本発明の一実施形態における排水槽での臭気測定結果を従来例と比較して示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1はこの実施の形態に係る臭気抑制システムの全体構成を示している。この臭気抑制システムは、ビル施設に設けられるビルピット水槽などの排水槽11内に気液混合循環流発生装置12を設け、排水槽11外に設置された空気供給装置(以下、ブロワとして説明する)13から管路(テトロンホース等)14を通じて空気を供給するように構成されている。この排水槽11には、流入口15から、ビル内で発生する排水(トイレ排水、雑排水等の汚水)や、ビル内のテナント(厨房等)からの排水、ビル内の洗浄排水などが流入する。
排水槽11内の下流側(図示右側)の底部には排水ポンプ17が設けられており、排水管18により外部の汚水桝19に連結し、更に公共の下水道管20を経て図示しない下水道施設に達する排水経路を構成する。排水ポンプ17は、排水槽11内の水位が所定の運転開始レベルに達すると、図示しない水位計からの水位信号により起動され、水位が所定の停止レベルに低下するまで運転される。そして、上述した排水経路で排水槽11内の汚水などを排水する。
なお、ブロワ13に接続される管路14には、気液混合循環流発生装置12への供給空気量を調整する調整弁22、及び大気開放弁23がそれぞれ設けられている。
気液混合循環流発生装置は、図2で示すように、円筒状又は多角形状の筒状本体25を有し、その内部には液体の流路26が形成されている。この流路26の一端には円錐台又は角錐台形状あるいは円筒状又は角筒状の液体吸い込み口27が設けられ、他端には同様に円錐台又は角錐台形状あるいは円筒状又は角筒状の液体放出口28が設けられている。また、この流路26の中間部分(図示下方寄りの部分)には絞り部分(チャンバー)29が形成されている。
流路26の内周は、絞り部分29から液体吸い込み口27及び液体放出口28に向かってそれぞれ末広がりのテーパー状に形成されている。この絞り部分29は、挟雑物や浮遊物による閉塞、堆積物や付着物等による閉塞等を防ぐために、最小直径20mm、最大直径150mmの円筒状、あるいは一辺の長さが最小20mm、最大150mmの多角形状に構成する。液体吸い込み口27および液体放出口28の開き角度は、絞り部分29の直径あるいは一辺の長さに対し1:1〜1:4の範囲に形成すると十分な効果が得られる。
また、筒状本体25(流路26)の内壁面31には、螺旋状溝32が流路26に対して旋回するように穿設されている。この螺旋状溝32は流路26を通過する液体に旋回流を付与する。この螺旋状溝32としては、効果的な旋回流を得るために、溝巾が2mm〜5mmで,単位長100mm当り2巻〜4巻の螺旋を1条〜5条設ける。螺旋状溝32の溝形状は半月状、角状あるいはV字状のものが適当である。
また、絞り部分29の外周には、これに連接して2層構造の第1エアー室34及び第2エアー室35が設けられている。これら第1エアー室34、及び第2エアー室35には、図1で示したブロワ13から管路14を介して外部空気が供給される。
絞り部分29(流路26の中間部分でもある)には、第1エアー室34と流路26の内部とを連通する第1の気体噴出口37が穿孔されている。この第1の気体噴出口37からは高圧のエアーが流路26の軸中心部に向かって吹き込まれ、流路方向に沿った軸流を発生させる。また、絞り部分29の、第1の気体噴出口37の上部には、第2エアー室35と流路26の内部とを連通する第2の気体噴出口38が穿孔されている。この、第2の気体噴出口38からは比較的低圧のエアーが螺旋状溝32に吹き込まれ、流路26内に旋回流を発生に寄与させる。
すなわち、図2で示す気液混合循環流発生装置12は、一端(図示下端)の液体吸い込み口27から他端の気液混合体の放出口28に至る流路26を有し、この流路26の内周面に、流路方向に向って旋回する少なくとも1条の螺旋状溝32を有する。また、この流路26の中間部分29には、第1の気体噴出口37、及び第2の気体噴出口38が設けられている。第1の気体噴出口37は、流路26の軸中心部に気体を吹き込み流路方向に沿う軸流を発生させる。第2の気体噴出口38は、螺旋状溝32に気体を吹き込み旋回流を発生させる。
なお、第1の気体噴出口37は、流路26の中心軸に対して90度±10度の角度で中間部分29に複数個設けてもよい。また。第2の気体噴出口38は、螺旋状溝32に向かって、第1の気体噴出口37から離間した部分に複数個設けてもよい。
このような構成の気液混合循環流発生装置12を、図1で示すように、排水槽11内の汚水・汚泥等の液体中に、液体吸い込み口27が下向きで気液混合体の放出口28が上向きとなり、この放出口28が液体の表面側を向く縦向きに設置する。図2で示す第1の気体噴出口37から高圧空気が流路26に吹き込まれると、気泡となって軸流を発生し、流路26中を上昇する。この流路26内の上昇流に伴い液体吸い込み口27から排水槽11内の液体が流入する。流入した液体は、中間部分である絞り部分29により断面積が縮小され、液体放出口28に向かって流速が増加する。このとき、絞り部分29の内部には負の静圧が発生し、吹き込まれた空気により気泡含みの液体となる。気泡含みの液体は、見かけ比重が小さくなり、液の比重差に相当する分だけ押し上げられる作用が働いて液体放出口28に向かって上昇する。
絞り部分29を通過した気泡含みの液体には、流路26内で螺旋状溝32により旋回流となる。その状態で、第2気体噴出口38から空気が螺旋状溝32に吹き込まれているので旋回流速が急速に拡大する。すなわち、螺旋状溝32と第2気体噴出口38からの空気吹き込みによって付勢された旋回流による流速が、第1の気体噴出口37からの空気の吹き込みによって付勢された軸流と相乗的に作用して強い旋回流が生じる。このため、絞り部分29の出口部近傍から旋回流による流速と液体放出口28に向かう軸流の流速が同時に作用することになり気泡が微細化される。
上述した旋回流は、筒状本体25の放出口28部分にて急激に弱められ、その旋回速度差により、この放出口部分28にて大量の微細気泡を発生させ汚水中に放出される。すなわち、流路26で液体は旋回し空気は微細化して糸状となり、液体放出口28から噴出される。この噴出と同時に周囲の静液によって旋回が急激に弱められ、その前後で急激な旋回速度差が発生する。この旋回速度差により糸状の微細空気は連続的に安定して切断され、液体放出口28付近で大量の微細気泡が発生し、液体放出口28より液体中へ放出される。これにより空気を微細化して液体に混合させ、少ないエネルギーで効率よく溶解させることができる。
さらに、第1の空気噴出 口37から噴出する比較的高圧の空気による流路26方向に沿う軸流は、排水槽11内の汚水に、図1で示すように、筒状本体25を経た強い循環流を生じさせる。この循環流により放出部分28で生じた大量の微細気泡は汚水中に効率よく混合され高い酸素溶解率が得られる。また、この強い循環流により排水槽11内を効率よく攪拌することができる。
このように、気液混合循環流発生装置12は排水槽11内を攪拌するため、排水槽11内の砂・汚泥・浮遊油脂・スカム等の滞留又は堆積を有効に抑制する。また、液中に効果的に酸素が供給されるため溶存酸素が多くなり、排水槽11内を嫌気性状態から好気性状態に移行させ、悪臭ガス(硫化水素)の発生を抑制することができる。
この気液混合循環流発生装置12を用いて排水槽11内に最適な循環流を発生させて槽内で発生する硫化水素臭気を抑制するためには、排水槽11の形状・ 容量・ 水深等に応じて効率的に気液混合循環流発生装置12を設置し、軸流を発生させる空気噴出口37及び旋回流を発生させる空気噴出口38に吹き込む空気量を適正に調整する必要がある。
図3(イ)〜(ニ)は排水槽11の形状(平面)に対応した気液混合循環流発生装置12の基本的な配置パターンを説明する図である。これらの図において、気液混合循環流発生装置12は、図1で示したテトロンホース14で接続されているが、排水槽11の底部には固定されておらず、排水槽 11の形状・容量・水深により、排水槽 11内で自由に設置位置を移動できるように構成している。 すなわち、図1で示した汚水流入口15の位置や、排水槽11の形状による攪拌の死角や、空スペース等により攪拌不足が生じないように構成している。
図3(イ)は比較的小さな排水槽11の場合で、平面の図示a寸法が1m〜3mの範囲の正方形に近い形状の排水槽11に適応したものである。この場合、気液混合循環流発生装置12は、図示のように、ほぼ正方形を成す底部平面のほぼ中央に1台設置する。
図3(ロ)(ハ)は中規模の排水槽11の場合で、平面の図示a寸法が1m〜3m、図示b寸法が3m〜6mの範囲の長方形又はL字形に近い形状のものである。この場合、気液混合循環流発生装置12は、図示のように、ほぼ長方形又はL字形を成す底部平面に、2台又は3台、均等間隔で設置する。
図3(ニ)は大規模の排水槽11の場合で、平面の図示b寸法が3m〜6mの範囲の正方形又は長方形等に近い形状のものである。この場合、気液混合循環流発生装置12は、図示のように、ほぼ正方形又は長方形を成す底部平面に、4台以上均等間隔で設置する。
上述したパターン図から明らかなように、気液混合循環流発生装置12は、その液体吸い込み口が下向きで気液混合体の放出口が上向きとなる状態で、排水槽11の底部に、1辺の長さが1〜3m四方の平面面積範囲あたりに1台の割合で設ける。 このような配置間隔で設置することにより、1台の気液混合循環流発生装置12が、排水槽11に対して十分な攪拌状態及び曝気による嫌気性状態から好気性状態に移行させることができ、最適な設置範囲となる。このことは、後述する図4の槽内流速測定結果からも確かめられている。
ここで、b寸法が6m以上の大規模な排水槽11の場合は、1辺の長さが3m四方の平面面積範囲毎に気液混合循環流発生装置12の設置を増加させる。これらのことにより全ての大きさの排水槽11に対応できる。
次に、排水槽11へ吹き込む空気量について説明する。空気の吹き込みは、排水槽11を攪拌し、溶存酸素を上昇させて汚水の状態を嫌気性から好気性状態へ移行させるために重要な要因である。
図4は、排水槽11の側断面を表しており、槽内各部の流速・流向を三次元流速計で測定した結果を示している。なお、排水槽11は平面方向の横寸法が5m、縦寸法が2.5m、水深3.1m、槽有効容量38.75mとする。この排水槽の底面中央部に、図示しないが、前述した気液混合循環流発生装置12を1台、縦向きに設置した。この気液混合循環流発生装置12への空気吹込み量は12m/時(0.2m/分)、曝気強度(排水槽の有効容量1m当りの空気吹込み量m/時の指標)は0.31m/時/mである。
このような条件下で、排水槽11内の中央位置、この中央位置から左右両方向にそれぞれ1200mm離れた位置(以下これらを側方位置と呼ぶ)について、それぞれ底面から100mmの底部、底面から1400mmの中層、及び底面から2700mmの上部の各位置における流向及び流速を、前述した図示しないにより三次元流速計により測定した。図4の上述した各位置に示した矢印は流向を、各数値は流速(cm/秒)をそれぞれ表している。
一般に、水槽内における最適な攪拌条件は、槽内底部での流速が10cm/秒以上で、槽内の底部、中層、上部の各部が均一な流速であることである。図4で示した排水槽11内での各部の流速は、上述した条件を満足しており、良好な攪拌状態であることがわかる。このことから、本発明の実施の形態では、前述の曝気強度が0.3m/時/m以上の空気を吹き込むことにより最適な攪拌ができることとなる。
通常、空気で水槽内を攪拌するのに必要な空気量は曝気強度1m/時/mである。これに対し、本発明の実施の形態では、気液混合循環流発生装置12で攪拌することにより、曝気強度が0.3m/時/m程度の空気量で最適な攪拌が行えるので、エネルギー的にも大幅な削減効果が得られる。
次に、曝気効果についてみる。一般に、空気吹き込みにより水中の溶存酸素濃度を上昇させる場合、曝気装置の酸素溶解効率(酸素移動効率ともいう)により評価する。なお、酸素溶解効率とは、清水の標準状態で、20℃の溶存酸素量の上昇率で、水槽内に溶解した酸素の量を百分率で表したものである。
一般的な曝気装置で大気泡曝気を行った場合は、酸素溶解効率は3〜5%となる。なお、大気泡曝気とは、空気管に小さな空気噴出口(3mmφ〜10mmφ)を設けて曝気を行うことである。
また、散気管や散気板(円筒状のセラミック又は樹脂製)を用いた場合は、酸素溶解効率は5〜7%となる。
これらに対し、本発明の実施の形態による気液混合循環流発生装置12を用いた場合、前述の条件において、酸素溶解効率は7〜10%であるので、汚水中に効率よく酸素が溶解されていることがわかる。したがって、排水槽11内で汚水を嫌気性状態から好気性状態に移行させるに必要な空気量は少なくてすみ、短時間で効果がある。
気液混合循環流発生装置12により排水槽11内を撹伴し、かつ曝気して嫌気性状態から好気性状態に移行させるには、供給する空気量を適切に調整することが重要ある。
例えば、排水槽11の容量が小さい場合は、図1で示した排水ポンプ17の起動頗度は多くなり、流入汚水量の時間変動が少ないため排水ポンプ17の運転間隔も短時間となる。
このような場合は、排水槽11の攪拌を優先させる必要がある。これは、嫌気性状態から好気性状態へ移行させるのに必要な酸素量を十分吹き込まないで排水槽11内の汚水が排水されるためである。このような状態では、気液混合循環流発生装置12の、図2で示した第1の空気噴出口37から噴出する比較的高圧の空気による軸流を優先させる。このことで、排水槽11内に強い循環流を発生させることにより、大きな攪拌力を得ること ができる。
図2で示した気液混合循環流発生装置12は、第1エアー室34及び第2エアー室35を個別に設けており、上述のような調整は容易に行うことができる。ただし、これら第1エアー室34及び第2エアー室35を個別に設けずに、一つのエアー室により共用化しても勿論構わない。
これに対し、排水槽11の容量が大きい場合は、排水ポンプ17の起動頻度は少なく、運転時間も流入汚水量が少ない場合(特に夜間時)、運転間隔は長時間となる。このような場合は、攪拌量及び溶存酸素量は共に必要で、気液混合循環流発生装置12の第1の空気噴出口37からの空気噴出により強い軸流を発生させると共に、第2の空気噴出口38からの空気噴出により旋回流と微細空気とにより十分な酸素を汚水中に溶解させる。
このように、混合循環流発生装置12の運転方法・空気量を調整することにより、どのような状態においても、排水槽11から発生する硫化水素を抑制することができる。
また、排水槽11内における汚水の液温が上昇した場合、例えば、夏季に流入汚水の液温が上昇した場合、液中に溶け込む酸素量(溶存酸素量)が少なくなる。このような場合は、ブロワ13から供給する空気量を多くする。すなわち、ブロワ13からの管路14に設けた空気量調整弁22により調整することで対応できる。
図5(a)(b)は、気液混合循環流発生装置 12の設置前と設置後における、排水槽11内に発生する硫化水素臭気の測定結果である。ここで、排水槽11内で発生する硫化水素臭気の規制値は、硫化水素濃度10ppm以下を継続することである。図5(a)の設置前では、日により、又時間帯により10ppmを超えるが、図5(b)で示す設置後は、あらゆる日、及び時間帯において、硫化水素濃度を10ppm以下に保つことができる。すなわち、排水槽11から発生する硫化水素の濃度変化にも十分対応し効果が得られる。
このように、気液混合循環流発生装置12を排水槽11の容量・大きさ(タテ・ヨコの長さ)等に応じて、設置台数・位置及び空気量を調整することにより、排水槽11から発生する硫化水素を有効に抑制することができる。また、攪拌及び空気混入のための装置構成が小型化されると共に、最適な条件で運転することにより 、ランニングコストの低減が図られる。
さらに、気液混合循環流発生装置12は排水糟11に固定されていないため、設置が容易で自由に移動させることができる。このため、汚水の流入位置・排水ポンプ17の設置位置等の排水槽11の構造に対して適応できる。
また、ピル内のテナントより排水される厨房排水中には動植物油脂類(ノルマルヘキサン抽出物質)が大量に含まれており、下水道の処理や公共用水域に排出される際、水質問題やオイルポールの発生等が生じている。そこで、本発明の実施形態中のブロワ13の吐出側にマイナスイオン発生装置やオゾン発生装置を組み込むことにより 上記物質を削減させることもできる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他のさまざまな形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11…排水槽
12…気液混合循環流発生装置
13…空気供給装置
14…管路
15…汚水流入口
17…排水ポンプ
22…空気量調整弁
26…流路
27…液体吸い込み口
28…気液混合体の放出口
29…流路の中間部分
32…螺旋状溝
34,35…エアー室
37…第1の気体噴出口
38…第2の気体噴出口

Claims (5)

  1. 一端の液体吸い込み口から他端の気液混合体の放出口に至る流路の内周面に、流路方向に向って旋回する螺旋状溝を有し、この流路の中間部分に、軸中心部に気体を吹き込み前記流路方向に沿う軸流を発生させる第1の気体噴出口、及び前記螺旋状溝に気体を吹き込み、旋回流を発生させる第2の気体噴出口を設けた気液混合循環流発生装置と、
    この気液混合循環流発生装置が設けられる排水槽外に設置され、前記第1及び第2の気体噴出口へ管路を通じて空気を供給する空気供給装置とを備え、
    前記気液混合循環流発生装置を、前記液体吸い込み口が下向きで前記気液混合体の放出口が上向きとなる状態で、前記排水槽の底部に、1〜3m四方の平面面積範囲あたりに1台の割合で設け、
    前記空気供給装置から前記第1及び第2の気体噴出口へ供給する空気量は、0.3m/時/m〜0.31 /時/m範囲の曝気強度を有する
    ことを特徴とする臭気抑制システム。
  2. 前記螺旋状溝は、溝巾が2mm〜5mmで、前記流路内周に1条〜5条設けられていることを特徴とする請求項1に記載の臭気抑制システム。
  3. 前記第1の気体噴出口は、前記流路の中心軸に対して90度±10度の角度で複数個設けられ、また前記第2の気体噴出口は前記螺旋状溝に向かって、且つ前記第1の気体噴出口から離間した部分に複数個設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の臭気抑制システム。
  4. 前記第1及び第2の気体噴出口は、互いに異なる2つのエアー室に分離されて設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の臭気抑制システム。
  5. 前記気液混合循環流発生装置は、前記排水槽の底部に移動可能に設置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の臭気抑制システム。
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