JP6077356B2 - 通電加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、金型やワーク等の加熱対象物に電流を流すことによりジュール発熱させて加熱する通電加熱装置に関するものである。
従来、金型やワーク等の加熱対象物に電流を流すことによりジュール発熱させて加熱する通電加熱装置としては、特許文献1に示すように、金型内部に誘導コイルが埋設されたものが考えられている。
しかしながら、金型内部に誘導コイルを埋設したものでは、金型を交換する場合に誘導コイルも併せて交換する必要があり、金型の交換作業に加えて、誘導コイルの配線作業も必要となってしまい、作業が煩雑となってしまうという問題がある。
また、単に金型内部に誘導コイルを埋設する又は金型の外部に誘導コイルを配置するだけでは、金型に温度ムラが生じてしまい、被加工物を均一に加熱することができないという問題がある。
一方で、特許文献2に示すように、閉磁路を構成する鉄心脚に、誘導コイル及び誘導コイルと磁気的に結合する帯状のコイルを巻装し、当該帯状のコイルの一端又は他端の少なくとも一方に金属製のプレートを接続することにより、当該プレートを通電加熱する通電加熱装置が考えられている。
しかしながら、この通電加熱方式により金型やワークを加熱することを考えた場合、前記帯状のコイルの一端及び他端を金型やワークに接続するための接続配線を引き回す必要があり、金型やワークが大型のものの場合、又は、金型やワークが通電加熱装置から離れている場合などには、特に接続配線の引き回しが手間となってしまうという問題がある。
特開2012−40847号公報 特開2000−311772号公報
そこで本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、金型やワーク等の加熱対象物への配線を簡略化するとともに、加熱対象物を均一に加熱することをその主たる所期課題とするものである。
すなわち本発明に係る通電加熱装置は、導電性を有する加熱対象物が取り付けられる取り付け面を有し、当該取り付け面に取り付けられた前記加熱対象物を通電加熱するものであり、交流電圧が印加される誘導コイルと、前記誘導コイルの中心部に設けられ、中心磁路を形成する鉄心と、前記誘導コイルの周囲に設けられ、前記誘導コイルにより生じる磁束によって電流が流れるとともに、前記加熱対象物に接続される極性の異なる2つの接続端子を有する二次導体と、前記誘導コイル及び前記二次導体を収容する収容部を有し、外周磁路を形成する磁性体とを備え、前記二次導体の接続端子が、前記取り付け面に取り付けられた前記加熱対象物に接続可能に設けられていることを特徴とする。
このようなものであれば、通電加熱装置に加熱対象物が取り付けられる取り付け面を有しており、二次導体の接続端子が、当該取り付け面に取り付けられた加熱対象物に接続可能に設けられているので、二次導体の接続端子を加熱対象物に接続するための配線を簡略化することができる。また、加熱対象物に接続端子を接続して当該加熱対象物に直接電流を流して通電加熱するものであり、加熱対象物を均一に加熱することができる。さらに、通電加熱装置自体に取り付け面が設けられているので、別途金型やワークを支持するための支持装置が不要となり、設置面積を小さくすることもできる。
ここで、交流電圧が、50Hz〜1000Hzの中周波のものであれば、高周波電源を用いた場合に比べて電源コストを小さくことができる。つまり、50Hz〜1000Hzの中周波の交流電圧は、変圧器の結線によって簡単に生成できるため、インバータを要する高周波に比べて大幅な低コストの電源とすることができる。
前記接続端子が、前記取り付け面に露出して設けられていることが望ましい。
これならば、加熱対象物を前記取り付け面に取り付けるだけで、接続端子と加熱対象物とを接触又は近接させることができ、配線を不要又は極めて簡単にすることができる。
前記誘導コイルを複数有しており、前記複数の誘導コイルが、その中心軸が互いに平行となるように並列配置されていることが望ましい。
これならば、加熱対象物が所定方向に長い形状をなすものの場合に、当該長手方向に沿って前記複数の誘導コイルを並列に配置することで、加熱対象物における長手方向に沿った温度を均一にすることができる。
なお、加熱対象物に対して、1つの誘導コイルを、その中心軸が前記長手方向に一致するように配置した場合には、加熱対象物の両端部の温度が中央部に比べて低くなってしまい、加熱対象物の長手方向に沿った温度を均一にすることが難しい。
互いに隣接する2つの誘導コイルに対応する2つの二次導体において、互いに隣接する前記接続端子が接続されて共通とされた接続端子部を有することが望ましい。
これならば、二次導体の接続端子を共通にすることによって、加熱対象物に接続される接続端子の数を減らすことができる。また、互いに隣接する接続端子を接続して共通にすることで、複数の誘導コイルを設けた場合の二次導体を単一の部品として部品点数を削減することができるだけでなく、各誘導コイル間の発熱しない部分を無くすことができる。
前記複数の誘導コイルに単相交流電源が接続されており、互いに隣接する2つの誘導コイルに対応する2つの二次導体において、互いに隣接する前記接続端子から出力される極性が同一となるように構成されていることが望ましい。
これならば、単項交流電源を用いて、複数の接続端子を介して、加熱対象物に連続的に電流を流すことができる。
ここで、互いに隣接する接続端子から出力される極性を同一とする構成としては、(1)互いに隣接する2つの誘導コイルの巻き方向を互いに異ならせるとともに、それら2つの誘導コイルの一方側の端部に接続する電源の極性を同一(単相交流電源のU相)にし、他方側の端部に接続する電源の極性を同一(単相交流電源のV相)にする構成、又は、(2)互いに隣接する2つの誘導コイルの巻き方向を互いに同一にして、それら2つの誘導コイルの一方側の端部に接続する電源の極性を互いに異なるもの(一方の誘導コイルをU相、他方の誘導コイルをV相)とし、他方側の端部に接続する電源の極性を互いに異なるもの(一方の誘導コイルをV相、他方の誘導コイルをU相)とする構成が考えられる。
前記複数の誘導コイルが、3n(nは1以上の整数である。)個の誘導コイルであり、前記複数の誘導コイルに三相交流電源が接続されており、互いに隣接する2つの誘導コイルに対応する2つの二次導体において、互いに隣接する前記接続端子から出力される極性が同一となり、複数の接続端子から出力される極性が全体として三相を繰り返すように構成されていることが望ましい。
例えば、3つの誘導コイル(第1の誘導コイル、第2の誘導コイル及び第3の誘導コイルとする。)を並列配置した場合には、第1の誘導コイル及び第2の誘導コイルの間における接続端子をv相とし、第2の誘導コイル及び第3の誘導コイルの間における接続端子をw相とし、第1の誘導コイルの外側及び第3の誘導コイルの外側の接続端子をu相とすることが考えられる。これにより、複数の接続端子から出力される極性が全体として、u相、v相、w相、u相の順番で三相が繰り返すように構成される。
これならば、三相交流電源を用いて、複数の接続端子を介して、加熱対象物に連続的に電流を流すことができる。
前記複数の誘導コイルが、2つの誘導コイルであり、前記2つの誘導コイルが、三相交流電源からの三相交流を2つの単相交流に変換するスコット結線接続されており、前記2個の誘導コイルに対応する2つの二次導体において、互いに隣接する前記接続端子から出力される極性が同一となるように構成されていることが望ましい。
これならば、スコット結線を用いて、加熱対象物に連続的に電流を流すことができる。
誘導コイルを1つの巻線コイルで構成すると、中央部に磁束が集中することで加熱対象物の中央部の電流が大きくなって発熱量も中央部が大きくなってしまう。
このため、前記誘導コイルが、その軸方向に複数に分割して構成された分割コイルを有しており、それぞれの分割コイルが電源に並列接続されていることが望ましい。
これならば、各分割コイルから発生する磁束が、軸方向で重畳することになり、発熱の均一化を図ることができる。
前記誘導コイルに流れる電流を制御する電流制御装置を備えることが望ましい。
加熱対象物が凹凸構造を有することによって長手方向に厚さ等の差がある場合では、電気抵抗の違いによる発熱量の違いが生じることになる。この場合において、各誘導コイルに流れる電流を制御する電流制御装置を設けているので、加熱対象物において各接続端子間に流れる電流を制御することが可能となり、加熱対象物の温度分布や温度上昇を制御することができる。
前記複数の分割コイルそれぞれに流れる電流を個別に制御する電流制御装置を備えることが望ましい。
加熱対象物が凹凸構造を有することによって誘導コイルの中心軸に沿った方向(幅方向)に厚さ等の差がある場合には、その発熱量や加熱対象物の温度上昇にムラが発生する。この場合において、中心軸に分割された複数の分割コイルに流れる電流を個別に制御する電流制御装置を設けているので、各分割コイルによる発熱量を制御することができ、加熱対象物の幅方向における温度分布や温度上昇を制御することができる。
このように構成した本発明によれば、金型やワーク等の加熱対象物への配線を簡略化するとともに、加熱対象物を均一に加熱することができる。
第1実施形態の通電加熱装置の平面図。 第1実施形態の通電加熱装置のA−A’線断面図。 第1実施形態の電気回路図。 第1実施形態の変形例を示す電気回路図。 第1実施形態の加熱試験装置の構成を示す平面図及びA−A’線断面図。 前記加熱試験装置を用いた昇温特性結果を示す表及びグラフ。 第2実施形態の通電加熱装置の平面図。 第2実施形態の通電加熱装置のA−A’線断面図。 第2実施形態の単相交流電源を接続した場合の電気回路図。 第3実施形態の三相交流電源を接続した場合の電気回路図。 第4実施形態のスコット結線を接続した場合の電気回路図。
以下に本発明に係る通電加熱装置の各実施形態について図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
第1実施形態に係る通電加熱装置100は、金型又はワーク等の導電性を有する加熱対象物Wに電流を流すことによって、当該加熱対象物Wを通電加熱するものである。なお、前記金型は、被加工物を加圧加熱成型するためのものであり、被加工物の成形形状に応じて種々の形状を有するものである。
この通電加熱装置100は、図1及び図2に示すように、加熱対象物Wが取り付けられる取り付け面MFを有しており、当該取り付け面MFに取り付けられた加熱対象物を通電加熱するものである。本実施形態では、取り付け面MFが上面に形成された通電加熱装置100を示しているが、取り付け面MFを下面又は側面に有するものであっても良い。
具体的に通電加熱装置100は、交流電圧が印加される誘導コイル2と、誘導コイル2の中心部に設けられた鉄心3と、誘導コイル2の周囲に設けられた二次導体4と、誘導コイル2及び二次導体4を収容する収容部51を有する磁性体5とを備えている。
誘導コイル2は、その中心軸が前記取り付け面MFに対して平行となるように配置されている。この誘導コイル2には、単相交流電源6が接続されている(図3参照)。
鉄心3は、前記誘導コイル2に中心部に設けられて、誘導コイル2により生じる磁束を通過させる中心磁路を形成するものである。
二次導体4は、前記誘導コイル2により生じる磁束によって電流が流れるものであり、前記誘導コイル2を収容する概略U字状のコイル収容部41と、当該コイル収容部41の両側壁411、412に接続された2つの接続端子42、43とを有している。本実施形態の二次導体4は、例えば銅等の導体金属から形成されている。
磁性体5は、二次導体4のコイル収容部41を収容する概略U字状の収容部51を有しており、当該収容部51の両側壁511、512が前記二次導体4の接続端子42、43の下側に位置するように構成されている。この両側壁511、512が接続端子42、43を下側から支える構造としている。本実施形態の磁性体5は、例えばSS400等の磁性金属から形成されている。また、この磁性体5は、誘導コイル2及び二次導体4だけでなく、取り付け面MFに取り付けられた加熱対象物Wを支持する支持装置として機能する。なお、磁性体5及び二次導体4の間には、絶縁材7が設けられている。
しかして、このように構成された通電加熱装置100において、前記取り付け面MFに、前記二次導体4の接続端子42、43が露出するように構成されている。
具体的には、前記二次導体4の両側壁411、412を架け渡すように絶縁板8が設けられており、当該絶縁板8の上面と前記接続端子42、43の上面とが前記取り付け面MFを構成している。また、2つの接続端子42、43は、取り付け面MFの両端部において、誘導コイル2の中心軸に沿った方向(幅方向)に延びて露出している。なお、本実施形態では、絶縁板8は、前記二次導体4のコイル収容部41の両側壁411、412と接続端子42、43との間に形成された平板部44上に載置して設けられている。これにより、本実施形態の通電加熱装置100は、誘導コイル2及び二次導体4が、磁性体5の内部に内蔵された構造となる。
この通電加熱装置100の取り付け面MFに加熱対象物Wを取り付けると同時に、当該加熱対象物Wの下面に2つの接続端子42、43が接触することになる。このとき、磁性体5の両側壁511、512が接続端子42、43を下側から支える構造としているので、加熱対象物Wの下面と接続端子42、43とを押圧させて確実に接触させることができる。これにより、加熱対象物Wの一端部に一方の接続端子42が接続され、加熱対象物Wの他端部に他方の接続端子43が接続される。本実施形態では、加熱対象物Wの一端部及び他端部以外の部分は、絶縁板8に接触する。
この通電加熱装置100の電気回路図を図3に示す。図3に示すように、本実施形態の通電加熱装置100は、誘導コイル2に流れる電流を制御するための電流制御装置10が設けられている。この電流制御装置10によって、誘導コイル2に流れる電流を制御することにより、二次導体4に流れる誘導電流を制御することができ、その結果、加熱対象物Wの温度上昇や加熱温度を制御することができる。
このように構成した第1実施形態の通電加熱装置100によれば、加熱対象物Wが取り付けられる取り付け面MFを有しており、二次導体4の接続端子42、43が、当該取り付け面MFに取り付けられた加熱対象物Wに接触するように設けられているので、二次導体4の接続端子42、43を加熱対象物Wに接続するための配線を不要にすることができる。
また、通電加熱装置100自体に取り付け面MFが設けられているので、別途金型やワークを支持するための支持装置が不要となり、装置の設置面積を小さくすることができる。
さらに、加熱対象物Wに接続端子42、43を接続して、当該加熱対象物Wに直接電流を流して通電加熱するものであり、加熱対象物Wを均一に加熱することができる。
また、前記第1実施形態の構成に加えて、図4に示すように、前記誘導コイル2を中心軸に沿って複数の分割コイル21に分割することが考えられる。また、複数の分割コイル21は、単相交流電源6に並列に接続されている。また、複数の分割コイル21は、互いにその巻き方向が同一となるように構成されている。なお、複数の分割コイル21は、軸方向長さが互いに同じであっても良いし、軸方向長さが互いに異なるものであっても良い。
このように誘導コイル2を分割して構成することで、各分割コイル21から発生する磁束が、軸方向で重畳することになり、加熱対象物Wにおける誘導コイル2の中心軸に沿った方向(幅方向)における発熱の均一化を図ることができる。
次に、第1実施形態に係る通電加熱装置100における通電加熱試験及びその結果を示す。
図5にこの通電加熱試験に用いた試験装置の構成を示す。この試験装置において、誘導コイル2は、軸方向に沿って5等分されたものである。また、二次導体4は、銅製のものであり、磁性体は、SS400である。また、加熱対象物Wは、厚さ10mmで、縦×横が250mm×250mmのSS400の平板である。なお、加熱対象物W及び接続端子42、43は、磁性体5にねじ止めしている。また、単相交流電圧6の周波数は、60Hzである。
図6にこの通電加熱試験の試験結果を示す。図6のグラフに示すように、中心位置の最終温度が177℃であり、中心位置よりも50mmの位置の最終温度が175℃であり、中心位置よりも100mmの位置の最終温度が182℃であり、加熱対象物Wがほぼ均一に加熱されたことが分かる。また、図6のグラフに示すように、中心位置における温度上昇と、中心位置よりも50mmの位置における温度上昇と、中心位置よりも100mmの位置における温度上昇とが略一致しており、加熱対象物Wをほぼ均一に温度上昇させることができることが分かる。
<第2実施形態>
次に本発明の第2実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明及び図において、前記第1実施形態と同一の部材又は対向する部材には、同一の符号を付している。
第2実施形態に係る通電加熱装置100は、図7及び図8に示すように、誘導コイル2を複数(具体的には3つ)有しており、複数の誘導コイル2が、その中心軸が互いに平行となるように並列配置されている。つまり、本実施形態では、取り付け面MFが長手方向に延びた長方形状をなす平面であり、当該取り付け面MFの長手方向に直交するように各誘導コイル2が配置されている。本実施形態では、複数の誘導コイル2が、同一形状であり、互いに等間隔に配置された場合を示しているが、これに限られず、複数の誘導コイル2を互いに異なる形状としても良いし、加熱対象物Wの形状に応じて種々の間隔で配置することが考えられる。
また、この通電加熱装置100は、互いに隣接する2つの誘導コイル2に設けられた2つの二次導体4において、互いに隣接する接続端子42、43が接続されて共通とされた接続端子部4Pを有している。つまり、本実施形態では、3つの誘導コイル2(第1の誘導コイル2a、第2の誘導コイル2b及び第3の誘導コイル2cという。)の周囲に設けられる二次導体4が単一の部材により構成されている。
そして、3つの誘導コイル2a〜2cの間に2つの接続端子部4Pが設けられ、一方の最外側である第1の誘導コイル2aの外側に1つの接続端子42が設けられ、他方の最外側である第3の誘導コイル2cの外側に1つの接続端子43が設けられた構成とされている。
さらに、3つの誘導コイル2a〜2c及び二次導体4を収容する収容部51を有する磁性体5は、前記3つの誘導コイル2a〜2c及び3つのコイル収容部41a〜41cに合わせて、3つの収容部51a〜51cを有している。
また、このように構成された通電加熱装置100においても、前記第1実施形態と同様に、前記取り付け面MFに、前記二次導体4の接続端子部4P及び接続端子42、43が露出するように構成されている。
具体的には、前記二次導体4の各端子(接続端子部4P、接続端子42、43)の間に絶縁板8が設けられており、当該絶縁板8の上面と前記接続端子部4P及び接続端子42、43の上面とが前記取り付け面MFを構成している。また、2つの接続端子部4P及び2つの接続端子42、43は、誘導コイル2の中心軸に沿った方向(幅方向)に延びて露出している。さらに、2つの接続端子部4P及び2つの接続端子42、43からなる4つの端子は、取り付け面MFにおいて等間隔に配置されている。
そして、前記3つの誘導コイル2a〜2cには、図9に示すように、単相交流電源6が接続されている。具体的には、互いに隣接する2つの誘導コイル2に対応する2つの二次導体4において、互いに隣接する接続端子42、43から出力される極性が同一となるように構成されている。
ここで、互いに隣接する接続端子42、43から出力される極性を同一とする構成としては、互いに隣接する2つの誘導コイル3の巻き方向を互いに異ならせる構成、つまり一方の誘導コイル2の巻き方向に対して他方の誘導コイル2の巻き方向を逆向きにするとともに、それら2つの誘導コイル2の一方側の端部に接続する単相交流電源6の極性を同一(U相)にし、他方側の端部に接続する単相交流電源6の極性を同一(V相)にする構成が考えられる。また、互いに隣接する2つの誘導コイル2の巻き方向を互いに同一にして、それら2つの誘導コイルの一方側の端部に接続する単相交流電源6の極性を互いに異なるもの(一方の誘導コイルをU相、他方の誘導コイルをV相)とし、他方側の端部に接続する単相交流電源6の極性を互いに異なるもの(一方の誘導コイルをV相、他方の誘導コイルをU相)とする構成が考えられる。
本実施形態では、互いに隣接する接続端子42、43が接続されて共通とされているので、4つの端子(接続端子部4P、接続端子42、43)から出力される電圧極性がU相、V相、U相、V相のように交互に出力されるように構成されている。このように構成することで、4つの端子(2つの接続端子部4P及び2つの接続端子42、43)に接続された加熱対象物Wにおいて、各端子間に連続的に電流が流れるようになり、加熱対象物Wを効率的に加熱することができる。
この通電加熱装置100の電気回路図を図9に示す。図9に示すように、単相交流電源6が接続される誘導コイル2a〜2cのU相には、誘導コイル2a〜2cに流れる電流を制御するための電流制御装置10a〜10cが設けられている。この電流制御装置10a〜10cによって、3つの誘導コイル2a〜2cに流れる電流を制御することにより、各端子間を流れる電流を制御することができ、その結果、加熱対象物Wの長手方向に沿った各部の温度上昇や加熱温度を制御することができる。
このように構成した第2実施形態の通電加熱装置100によれば、加熱対象物Wが長手方向を有する長い形状をなすものの場合に、当該長手方向に沿って並列配置された複数の誘導コイル2a〜2cに単相交流電源6を接続して、加熱対象物Wの長手方向に沿った温度を均一にすることができる。
また、二次導体の接続端子部を共通にしているので、加熱対象物に接続される接続端子部の数を減らすことができる。また、互いに隣接する接続端子部を接続して共通にすることで、複数の誘導コイルを設けた場合の二次導体を単一の部品とすることができる。これにより、部品点数を削減することができる。
なお、第2実施形態の通電加熱装置100において、互いに隣接する接続端子42、43を共通として接続端子部4Pを構成しているが、共通とすることなく、別々のまま加熱対象物Wに接続する構成としても良い。
<第3実施形態>
次に本発明の第3実施形態に係る通電加熱装置について説明する。なお、以下の説明及び図において、前記第各実施形態と同一の部材又は対向する部材には、同一の符号を付している。
第3実施形態の通電加熱装置100は、前記第2実施形態の通電加熱装置100に三相交流電源11を接続したものである。なお、三相交流電源11を接続する場合には、誘導コイル2の数は、3個に限られず、3n個とすることができる。
具体的には、互いに隣接する2つの誘導コイル2に対応する2つの二次導体4において、互いに隣接する接続端子42、43から出力される極性が同一となり、複数の接続端子42、43から出力される極性が全体として三相を繰り返すように構成されている。
本実施形態では、図10の電気回路図に示すように、互いに隣接する接続端子42、43が接続されて共通とされた接続端子部4Pを有しているので、4つの端子(2つの接続端子部4P及び2つの接続端子42、43)から出力される電圧極性がU相、V相、W相、U相のように三相を繰り返して出力するように構成されている。このように構成することで、4つの端子に接続された加熱対象物Wにおいて、各端子間に連続的に電流が流れるようになり、加熱対象物Wを効率的に加熱することができる。
また、図10に示すように、各誘導コイル2a〜2cの一方側の端部に接続されるU相、V相、W相に、誘導コイル2a〜2cに流れる電流を制御するための電流制御装置10a〜10cが設けられている。この電流制御装置10a〜10cによって、3つの誘導コイル2a〜2cに流れる電流を制御することにより、各端子間を流れる電流を制御することができ、その結果、加熱対象物Wの長手方向に沿った各部の温度上昇や加熱温度を制御することができる。
このように構成した第3実施形態の通電加熱装置100によれば、加熱対象物Wが長手方向を有する長い形状をなすものの場合に、当該長手方向に沿って並列配置された複数の誘導コイル2a〜2cに三相交流電源11を接続して、加熱対象物Wの長手方向に沿った温度を均一にすることができる。
<第4実施形態>
次に本発明の第4実施形態に係る通電加熱装置について説明する。なお、以下の説明及び図において、前記第各実施形態と同一の部材又は対向する部材には、同一の符号を付している。
第4実施形態の通電加熱装置100は、誘導コイル2を2つ有しており、2つの誘導コイル2が、その中心軸が互いに平行となるように並列配置されている。そして、図11に示すように、この2つの誘導コイル2をスコット結線したものである。具体的には、2個の誘導コイル2に対応する2つの二次導体4において、互いに隣接する接続端子42、43から出力される極性が同一となるように構成されている。
このように構成した第4実施形態の通電加熱装置100によれば、スコット結線によって三相入力電流を平衡させながら2つの誘導コイル2に通電して、加熱対象物Wに連続的に電流を流すことができる。また、入力側に設けられた電流制御装置10により、誘導コイル2に流れる電流を制御することで、端子間を流れる電流を制御することができ、その結果、加熱対象物Wの温度上昇や加熱温度を制御することができる。
なお、本発明は前記各実施形態に限られるものではない。
例えば、前記実施形態では、接続端子42、43が、取り付け面MFに露出して設けられており、当該取り付け面MFに加熱対象物Wを取り付けると加熱対象物Wの下面に接触するものであったが、加熱対象物Wの下面に接触しない位置に設けられたものであっても良い。例えば、接続端子42、43が、取り付け面MFに取り付けられた加熱対象物Wの近傍に設けられたものであっても良い。
また、前記取り付け面MFが平面形状をなすものであったが、加熱対象物の形状に対応した凹凸形状をなすものであっても良い。
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
100・・・通電加熱装置
W・・・加熱対象物
MF・・・取り付け面
2・・・誘導コイル
21・・・分割コイル
3・・・鉄心
4・・・二次導体
42、43・・・接続端子
4P・・・接続端子部
5・・・磁性体
51・・・収容部
6・・・単相交流電源
10・・・電流制御装置
11・・・三相交流電源

Claims (9)

  1. 導電性を有する加熱対象物が取り付けられる取り付け面を有し、当該取り付け面に取り付けられた前記加熱対象物を通電加熱するものであり、
    交流電圧が印加される誘導コイルと、
    前記誘導コイルの中心部に設けられ、中心磁路を形成する鉄心と、
    前記誘導コイルの周囲に設けられ、前記誘導コイルにより生じる磁束によって電流が流れるとともに、前記加熱対象物に接続される極性の異なる2つの接続端子を有する二次導体と、
    前記2つの接続端子の間に設けられた絶縁板と、
    前記誘導コイル及び前記二次導体を収容する収容部を有し、外周磁路を形成する磁性体とを備え、
    前記取り付け面が、前記絶縁板の上面と前記2つの接続端子の上面とから構成されることにより、前記2つの接続端子が、前記取り付け面に取り付けられた前記加熱対象物に接続可能に設けられている通電加熱装置。
  2. 前記誘導コイルを複数有しており、
    前記複数の誘導コイルが、その中心軸が互いに平行となるように並列配置されている請求項記載の通電加熱装置。
  3. 互いに隣接する2つの誘導コイルに対応する2つの二次導体において、互いに隣接する前記接続端子が接続されて共通とされた接続端子部を有する請求項記載の通電加熱装置。
  4. 前記複数の誘導コイルに単相交流電源が接続されており、
    互いに隣接する2つの誘導コイルに対応する2つの二次導体において、互いに隣接する前記接続端子から出力される極性が同一となるように構成されている請求項又は記載の通電加熱装置。
  5. 前記複数の誘導コイルが、3n(nは1以上の整数である。)個の誘導コイルであり、
    前記複数の誘導コイルに三相交流電源が接続されており、
    互いに隣接する2つの誘導コイルに対応する2つの二次導体において、互いに隣接する前記接続端子から出力される極性が同一となり、複数の接続端子から出力される極性が全体として三相を繰り返すように構成されている請求項又は記載の通電加熱装置。
  6. 前記複数の誘導コイルが、2つの誘導コイルであり、
    前記2つの誘導コイルが、三相交流電源からの三相交流を2つの単相交流に変換するスコット結線接続されており、
    前記2個の誘導コイルに対応する2つの二次導体において、互いに隣接する前記接続端子から出力される極性が同一となるように構成されている請求項又は記載の通電加熱装置。
  7. 前記誘導コイルが、その軸方向に複数に分割して構成された分割コイルを有しており、それぞれの分割コイルが電源に並列接続されている請求項1乃至の何れかに記載の通電加熱装置。
  8. 前記誘導コイルに流れる電流を制御する電流制御装置を備える請求項1乃至の何れかに記載の通電加熱装置。
  9. 前記複数の分割コイルそれぞれに流れる電流を個別に制御する電流制御装置を備える請求項記載の通電加熱装置。
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