JP6075339B2 - 高強度部材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車用部品として広範囲に適用可能な熱延鋼板に係り、とくに部品に成形した後に施される熱処理により、延性を低下させることなく降伏強さYSおよび引張強さTSをともに顕著に増加させることが可能な、熱処理硬化性に優れた熱延鋼板に関する。なお、ここでいう「鋼板」は、鋼帯をも含むものとする。
近年、地球環境の保全という観点から、自動車の燃費向上が重要な課題となっている。このため、自動車車体の軽量化が強く要望され、とくに自動車部品においては、素材である鋼板の高強度化による薄肉軽量化が検討されている。しかし、鋼板の強度が高くなるにつれて成形性が低下するため、高強度鋼板を使用した部品製造においては、成形困難や形状凍結不良などの問題が生じている。また、自動車車体に対しては、乗員の安全確保という観点から、衝突(衝撃)時の安全性評価指標の一つである耐衝撃特性の向上が要望されている。
耐衝撃特性の向上には、部品としての降伏強さを向上させることが有効である。このため、部品成形時には強度が低く、成形後部品として使用する時点までに高い強度を有する部品とすることができる素材(鋼板)が強く要望されていた。
このような要望に対して、例えば特許文献1には、質量%でC:0.10〜0.25%、Si:1.5%以下、Mn:1.0〜3.0%、P:0.10%以下、S:0.005%以下、Al:0.01〜0.5%、N:0.010%以下およびV:0.10〜1.0%を含み、かつ(10Mn+V)/C≧50を満足し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成になり、焼戻しマルテンサイト相の体積率が80%以上で、粒径:20nm以下のVを含む炭化物が1000個/μm3以上析出し、かつ該粒径:20nm以下のVを含む炭化物の平均粒径が10nm以下であり、さらに引張強さが980MPa以上である高強度熱延鋼板が記載されている。特許文献1に記載された技術によれば、Vを活用することにより、引張強さTSと全伸びElの積であるTS×Elが12000MPa・%以上と強度−延性バランスに優れ、母材部の平均ビッカース硬さと溶接熱影響部の最低ビッカース硬さの差ΔHVが50以下と溶接熱影響部の軟化が小さい、引張強さ980MPa以上の高強度熱延鋼板が得られるとしている。
また、特許文献2には、質量%でC:0.10〜0.25%、Si:1.5%以下、Mn:1.0〜3.0%、P:0.10%以下、S:0.005%以下、Al:0.01〜0.5%、N:0.010%以下およびV:0.10〜1.0%を含み、かつ(10Mn+V)/C ≧50を満足し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成になり、焼戻しマルテンサイト相の体積率が80%以上で、粒径:20nm以下のVを含む炭化物が1000個/μm3以上析出し、かつ該粒径:20nm以下のVを含む炭化物の平均粒径が10nm以下であり、さらに引張強さが980MPa以上であることを特徴とする高強度冷延鋼板が記載されている。特許文献2に記載された技術によれば、Vを活用することにより、引張強さTSと全伸びElの積であるTS×Elが12000MPa・%以上と強度−延性バランスに優れ、母材部の平均ビッカース硬さと溶接熱影響部の最低ビッカース硬さの差ΔHVが50以下と溶接熱影響部の軟化が小さい、引張強さ980MPa以上の高強度冷延鋼板が得られるとしている。
また、プレス成形後の熱処理によって、部品強度を向上させる技術が提案されている。たとえば、特許文献3には、重量%で、C:0.05〜0.30%、Si:1.0%以下、Mn:1.5〜3.5%、P:0.02%以下、S:0.005%以下、Al:0.150%以下、N:0.0200%以下、Nb:0.005〜0.10%を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有し、かつ平均粒径:2.5μm以下の微細ベイナイト組織を主とする組織からなり、引張強さ:780MPa以上、塗装焼付け硬化量(BH量):70MPa以上を有する、溶接性、伸びフランジ成形性、耐遅れ破壊特性および耐衝撃特性に優れた高強度冷延鋼板が記載されている。特許文献3に記載された技術によれば、比較的少ない合金添加量で、引張強さ:780MPa以上の高強度と、優れた成形性、良好な溶接特性とを有し、母材部はもとより溶接部においても強度に見合った優れた衝撃特性を兼備し、さらに高い塗装焼付硬化性と優れた耐遅れ破壊特性を有する高強度冷延鋼板が提供できるとしている。
プレス成形後の時効硬化処理により、降伏強さのみならず引張強さをも上昇させることができる鋼板が特許文献4に記載されている。特許文献4には、質量%、C:0.01〜0.15%、Si:2.0%以下、Mn:3.0%以下、P:0.1%以下、S:0.02%以下、Al:0.1%以下、N:0.02%以下を含み、さらにNb:0.01〜0.2%、Mo:0.05〜2.0%のうちから選ばれた1種または2種を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有する冷延鋼板が記載されている。特許文献4に記載された冷延鋼板は、塑性歪量5%以上の予変形処理後、150〜350℃の範囲の温度で保持時間:30s以上の熱処理を施したときに、熱処理前後の引張強さ増加量ΔTSが150MPa以上の歪時効硬化特性を有するとしている。
特許文献5には、質量%で、C:0.1%以下、Si:0.5%以下、Mn:2%以下、P:0.06%以下、S:0.01%以下、Al:0.1%以下、N:0.006%以下、Cr:0.5%以下、Ti:0.02〜0.2%を含み、さらにMo:0.05〜0.6%、W:0.01〜1.5%から選ばれる1種以上を含み、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、鋳造後、熱間圧延してコイルに巻き取った後に、575〜750℃で熱処理する工程を経ることによって、体積%で98%以上(ただし、98%は除く)のフェライト組織に、(1)式を満たす範囲で、Tiと、MoおよびWのうち1種以上とを含む炭化物が分散析出し、鋼板幅方向の中央部と端部の降伏応力の差が30MPa以下となる、材質均一性に優れた高成形性高張力熱延鋼板が記載されている。なお、(1)式は、0.1≦Ti/[48{(Mo/96)+(W/184)}]≦3.5(ただし、上記(1)式中、Ti、Mo、Wは各成分の質量%を表す。)である。
特開2006−183141号公報 特開2006−183140号公報 特開2000−80440号公報 特開2004−315959号公報 特許第3775337号公報
しかし、特許文献1に記載された熱延鋼板、特許文献2に記載された冷延鋼板はいずれも、その強度が高いため、プレス成形して部品とした後に熱処理を施しても、部品強度の増加は少ないという問題がある。また、特許文献3に記載された技術によれば高い塗装焼付硬化性が得られるが、塗装焼付硬化処理による強度の上昇は、降伏強さのみの増加に留まり、引張強さの増加までは得られないという問題があった。さらに、特許文献4に記載された冷延鋼板は、熱処理前後の引張強さの増加量ΔTSが150MPa以上という歪時効硬化特性を有しているが、熱処理前後の降伏強さの増加量ΔYSはそれほど大きいものではないという問題があった。
また、特許文献5に記載された熱延鋼板は、幅方向の材質均一性の向上を目的としており、プレス成形時には軟質で成形性に富み、プレス成形後に熱処理により、延性の低下を伴うことなく、降伏強さYSおよび引張強さTSがともに顕著に上昇した部品とすることまでの配慮はなされていない。
本発明は、上記した従来技術の問題を有利に解決し、プレス成形後の熱処理により、降伏強さYSおよび引張強さTSがともに顕著に増加させることが可能な、熱処理硬化性に優れた高強度熱延鋼板およびその製造方法を提供することを目的とする。なお、ここでいう「高強度」とは、降伏強さYSが650MPa以上、引張強さTSが730MPa以上である場合をいうものとする。また、ここでいう「熱処理硬化性に優れた」とは、500℃〜Ac変態点の温度域の温度に加熱し60min間保持する熱処理を施したのち、熱処理前後の、降伏強さYSの差ΔYSが100MPa以上、引張強さTSの差ΔTSが100MPa以上である場合をいうものとする。
本発明者らは、上記した目的を達成するために、熱処理硬化特性に及ぼす合金元素および製造条件の影響について鋭意研究を重ねた。その結果、部品に成形する際には軟質でプレス成形性に優れ、熱処理時に硬化し、優れた熱処理硬化特性を確保するためには、熱処理時に生じる析出硬化を利用することが最も有効であることに思い至った。そして、Ti析出物(炭化物)の微細析出を利用すれば、部品に成形した後の熱処理時に硬化し、延性低下を伴うことなく、部品を高強度化することができることを見出した。
具体的に優れた熱処理硬化性を確保するためには、素材としての熱延鋼板が、含有Ti量の80%以上を固溶した状態であること、および、析出物としてFe系炭化物をFe換算で2000mass ppm以上、析出させておくこと、が重要であることを知見した。このような熱延鋼板を、成形して部品とした後、所定の熱処理(500℃以上Ac変態点以下の温度での熱処理)を施せば、粒径が20nm未満のTiを含む析出物が含有Ti量の75%以上析出し、延性に悪影響を及ぼす鉄系炭化物がFe換算で500mass ppm以下となり、延性の低下を伴うことなく、熱処理後の降伏強さ、引張強さがともに、熱処理前と比較して100MPa以上となる顕著な強度上昇が得られることを知見した。
本発明は、かかる知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨はつぎとおりである。
)素材に所定形状に加工するプレス成形と熱処理とを施し、高強度部材とするに当たり、前記素材を、mass%で、C:0.02%以上0.10%以下、Si:0.3%以下、Mn:1.0%以上2.0%以下、P:0.06%以下、S:0.005%以下、Al:0.05%以下、Ti:0.08%以上0.15%以下を含み、さらにMo:0.10%以上0.25%以下、V:0.05%以上0.15%以下のうちから選ばれた1種または2種を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有し、固溶Ti量が含有Ti量の80%以上であり、かつ面積率で90%以上のベイナイトを主相とし、鉄系炭化物がFe換算で2000mass ppm以上分散した組織を有する高強度熱延鋼板とし、
前記熱処理が、500℃以上Ac1変態点以下の温度に加熱する処理であり、前記高強度部材が、面積率で90%以上のベイナイトを主相とし、粒径が20nm未満のTi含有析出物がTi換算で含有Ti量の75%以上析出し、鉄系炭化物がFe換算で500mass ppm以下である組織を有し、引張強さ:880MPa以上であることを特徴とする高強度部材の製造方法。
本発明によれば、優れたプレス成形性を有し、プレス成形後の熱処理により、延性を低下させることなく、降伏強さおよび引張強さをともに上昇させることができる、熱処理硬化性に優れた熱延鋼板を、容易にしかも安価に製造することができ、産業上格段の効果を奏する。また、本発明熱延鋼板を自動車用部品に適用すれば、プレス成形が容易でかつ、成形後の部品強度を延性の低下なしに、高くすることができ、自動車車体の軽量化に十分寄与できるという効果もある。
本発明熱延鋼板は、mass%で、C:0.02%以上0.10%以下、Si:0.3%以下、Mn:1.0%以上2.0%以下、P:0.06%以下、S:0.005%以下、Al:0.05%以下、Ti:0.08%以上0.15%以下を含み、さらにMo:0.10%以上0.25%以下、V:0.05%以上0.15%以下のうちから選ばれた1種または2種を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有する。以下、とくに断わらないかぎり、mass%は単に%と記す。
C:0.02%以上0.10%以下
Cは、熱処理時に、TiやVおよびMoと炭化物を形成し、析出することで鋼板の引張強さおよび降伏強さを上昇させる作用を有する重要な元素である。このような効果を得るためには、0.02%以上含有する必要がある。C量が0.02%未満では、熱処理時に所望の引張強さおよび降伏強さの上昇量を確保できなくなる。一方、0.10%を超えて含有すると、熱処理後の鉄系炭化物の残存量が多くなり、延性が低下する。このため、Cは0.02%以上0.10%以下に限定した。なお、好ましくは0.03%以上0.08%以下である。
Si:0.3%以下
Siは、固溶強化により強度増加に寄与する元素である。このような効果を得るためには0.02%以上含有することが望ましいが、0.3%を超える含有は、スケール生成により鋼板の表面性状が悪化する。このため、Siは0.3%以下に限定した。なお、好ましくは0.2%以下である。
Mn:1.0%以上2.0%以下
Mnは、固溶強化により強度増加に寄与する元素である。このような効果を得るためには1.0%以上の含有を必要とする。一方、2.0%を超えて含有すると偏析が顕著となり、延性が低下する。このため、Mnは1.0%以上2.0%以下に限定した。なお、好ましくは1.2%以上1.8%以下である。
P:0.06%以下
Pは、不可避的に含まれる元素であるが、固溶強化により強度増加に寄与する元素でもある。しかし、0.06%を超えて多量に含有すると、偏析が顕著となり、延性が低下する。このため、Pは0.06%以下に限定した。なお、好ましくは0.05%以下である。
S:0.005%以下
Sは、不可避的に含まれる元素であり、旧オーステナイト粒界に偏析したり、MnSとして多量に析出することにより、低温靱性の低下を招くため、できるだけ低減することが望ましいが、0.005%までは許容できる。このため、Sは、0.005%以下に限定した。なお、好ましくは0.003%以下である。
Al:0.05%以下
Alは、鋼の脱酸剤として作用し、鋼の清浄度を向上させる有効な元素である。このような効果を得るためには、0.001%以上含有させることが望ましい。しかし、0.05%を超えて多量に含有すると、多量の介在物が発生し、鋼板のヘゲ等の原因となる。このため、Alは0.05%以下に限定した。なお、好ましくは0.03%以下である。
Ti:0.08%以上0.15%以下
Tiは、熱処理時に炭化物を形成し、強度の増加に寄与する元素であり、本発明では部品の高強度化を図るうえで非常に重要な元素である。このような効果を得るためには、0.08%以上の含有を必要とする。Tiが0.08%未満では、所望の降伏強さ上昇量および引張強さの上昇量を確保することが困難となる。一方、0.15%を超えて多量に含有すると、粗大な炭化物を形成しやすくなり、所望の強度上昇が得られなくなる。このため、Tiは0.08%以上0.15%以下に限定した。なお、好ましくは0.10%以上0.15%以下である。
本発明では、上記した成分に加えてさらに、Mo:0.10%以上0.25%以下、V:0.05%以上0.15%以下のうちから選ばれた1種または2種を含有する。
Mo:0.10%以上0.25%以下、V:0.05%以上0.15%以下のうちから選ばれた1種または2種
MoおよびVは、いずれもTiと複合析出物を形成して強度増加に寄与する元素であり、本発明では非常に重要な元素である。このような効果を得るためには、それぞれ、Mo:0.10%以上、V:0.05%以上の含有を必要とする。一方で、Mo:0.25%、V:0.15%、をそれぞれ超えて含有しても、効果が飽和し、コストアップの原因となり、経済的に不利となる。このため、含有する場合には、Moは0.10%以上0.25%以下、Vは0.05%以上0.15%以下に限定した。なお、好ましくはMoは0.15%以上0.24%以下、Vは0.06%以上0.14%以下である。また、Mo、Vは、熱処理時に析出する、20nm未満のTiを含む炭化物中に含まれ、熱処理後の降伏強さおよび引張強さの上昇に寄与する。なお、Mo、Vは、20nm未満のTiを含む炭化物中に、それぞれの含有量に対する比率でMoまたはV換算で40%以上含まれている。
上記した成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物からなる。不可避的不純物としては、例えば、O(酸素):0.003%以下、N:0.007%以下が許容できる。0.003%を超えるO(酸素)の含有は、非金属介在物(酸化物)を形成し品質に悪影響を及ぼす。また、0.007%を超えるNの含有は、耐時効性に悪影響を及ぼす。このため、O(酸素)は、0.003%以下、Nは0.007%以下に、低減することが好ましい。なお、本発明の作用効果を害さない微量元素として、Cu、Ni、Sn、Sbを0.1%以下の範囲で含有してもよい。
本発明熱延鋼板は、上記した組成と、固溶Ti量がTi換算で含有Ti量の80%以上であり、かつ面積率で90%以上のベイナイトを主相とし、鉄系炭化物がFe換算で2000mass ppm以上分散した組織を有する。
本発明では、所望の高強度(降伏強さYSが650MPa以上、引張強さTSが730MPa以上)を確保するために、組織を面積率で90%以上のベイナイト相を主相とする。ベイナイト相が90%未満では、上記した所望の高強度を確保できなくなる。なお、主相以外の第二相としては、面積率で合計で10%未満の、フェライト相、マルテンサイト相、残留オーステナイト相等が例示できる。第二相が面積率で10%を超えて多くなると、延性、熱処理硬化性が低下する。このため、主相であるベイナイト相は面積率で90%以上に限定した。なお、好ましくはベイナイト相は面積率で95%以上である。
ここで、組織の定量化は、次のように組織観察を行って求めるものとする。圧延方向に平行な板厚断面(板厚1/4位置付近)の組織を3vol%ナイタール液で現出し、走査型電子顕微鏡SEM(倍率:2000倍)を用いて少なくとも5視野撮像する。得られた組織写真を用いて、画像解析により、任意に設定した50μm×50μm四方の正方形領域内に存在する各相の占有面積を求める。なお、ここでは、ベイナイト相は、フェライト(またはベイニティックフェライト)中または界面に炭化物が生成した組織をいう。また、マルテンサイト相は、比較的平滑な表面を有し塊状を呈する組織、または自己焼戻により生成した炭化物を含む組織をいう。残留オーステナイト相は、鋼板の板厚1/4位置付近の面を測定面とし、MoのKα線を用いてX線回折法により定量する。定量にあたっては、オーステナイト相の(211)面および(220)面とフェライト相の(200)面および(220)面のピーク強度を用いて、残留オーステナイト相の体積率を算出し、面積率とする。
また、本発明熱延鋼板は、含有Ti量の80%以上の固溶Ti量を有する。このような量の固溶Tiを含有することにより、素材のままあるいは部品などへの加工(プレス成形など)を施した後に、適正な熱処理を施すと、微細なTiを含む炭化物(微細析出物)が析出し、顕著な降伏強さおよび引張強さの上昇を示す。固溶Ti量が含有Ti量の80%未満では、熱処理によって生成する微細析出物の析出量が不足し、所望の降伏強さおよび引張強さの上昇量を確保できない。このようなことから、固溶Ti量は含有Ti量の80%以上に限定した。なお、好ましくは85%以上である。
固溶Ti量は、例えば、つぎのような方法で確認することができる。
熱延鋼板から採取した試験片を、非水溶媒系電解液中で所定量だけ電解した後、電解液を分析溶液とし、元素分析を行う。分析方法としては、誘導結合プラズマ(ICP)発光分光分析法、ICP質量分析法、又は原子吸光分析法等が挙げられる。
さらに、本発明熱延鋼板では、鉄系炭化物がFe換算で2000mass ppm以上分散した組織を有する。鉄系炭化物がFe換算で2000mass ppm未満では、鉄系炭化物量が不足し、プレス成形後の適切な熱処理で、微細なTi析出物の生成が不十分となり、所望のプレス成形後の熱処理硬化性を確保できなくなる。プレス成形後の適切な熱処理では、鉄系炭化物の溶解に伴って生じたCが固溶Tiと反応して、微細なTi析出物を析出し、強度が増加するとともに、鉄系炭化物量が減少し、延性の低下を防止することができるようになる。このようなことから、熱延鋼板中の鉄系炭化物はFe換算で2000mass ppm以上に限定した。なお、好ましくは2000〜3000mass ppmである。
鉄系炭化物の析出量は、電解抽出分析により得ることができる。熱延鋼板から採取した試験片を、非水溶媒系電解液である10%AA系電解液(10vol%アセチルアセトン−1mass%塩化テトラメチルアンモニウム−メタノール)中で、定電流電解し、抽出した残渣を溶解して水溶液化した後、Feの液中濃度をICP発光分光法で測定し、鉄系炭化物量をFe換算で、求める。
つぎに、本発明熱延鋼板の好ましい製造方法について説明する。
上記した範囲内の組成を有する鋼素材(スラブ)に、熱延工程を施し熱延鋼板とする。
使用する鋼素材の製造方法は、とくに限定する必要はないが、上記した組成を有する溶鋼を、転炉等の公知の溶製方法で溶製し、成分のマクロ偏析を防止するために連続鋳造法でスラブ(鋼素材)とすることが好ましい。なお、連続鋳造法に代えて、造塊法、あるいは薄スラブ連鋳法としても何ら問題はない。
得られた鋼素材(スラブ)は、一旦、室温まで冷却されたのち、再加熱のため加熱炉に装入され所定の加熱温度に加熱されたのち、熱延工程を施されて、熱延鋼板とされる。なお、本発明では、スラブ(鋼素材)を室温まで冷却することなく、温片のまま加熱炉に装入し、あるいはわずかの保熱を行ったのち、直ちに圧延する直送圧延などの省エネルギープロセスも問題なく適用できる。
加熱温度:1150℃以上1250℃以下
鋼素材(スラブ)中では、Ti、VあるいはMoなどの炭化物形成元素はほとんどが炭化物として存在している。そのため、本発明では、熱間圧延後に目標とおりの固溶Ti量を得るために、炭化物等の析出物を一旦溶解させる。このようなことから、加熱温度は1150℃以上とした。一方、1250℃を超えると、酸化重量の増加にともない、スケールロスが増大する。このため、鋼素材の加熱温度は1150℃以上1250℃以下に限定した。なお、好ましくは1200℃以上である。
熱延工程では、加熱された鋼素材に、粗圧延と仕上圧延とからなる熱間圧延を施し、熱延鋼板とする。粗圧延については、とくに限定する必要はなく、所定の仕上圧延が可能な温度、寸法形状のシートバーとすることができれば、とくに問題はない。
仕上圧延終了温度:850℃以上1000℃以下
仕上圧延終了温度が850℃未満では、歪誘起析出による粗大な炭化物がオーステナイト中に生成するため、熱延鋼板中の所望の固溶Ti量を確保できなくなる。一方、1000℃を超えて高温となると、スケールによる押し込み欠陥の生成などが多発する。このため、仕上圧延終了温度は850℃以上1000℃以下に限定した。なお、好ましくは880℃以上920℃以下である。
熱間圧延終了後、熱延鋼板は平均冷却速度:30℃/s以上、より好ましくは80℃/以上で冷却され、巻取温度:200℃以上550℃以下でコイル状に巻き取られる。
平均冷却速度:30℃/s以上、より好ましくは80℃/s以上
仕上圧延終了後、直ちに好ましくは1.0s以内に、冷却を開始する。冷却速度は、熱延鋼板の組織を面積率で90%以上のベイナイト相を主相とするために、仕上圧延終了温度から巻取温度までの平均で、30℃/s以上とする。平均冷却速度が、30℃/s未満では、フェライトおよびパーライトが生成し、熱処理後の延性が低下する。なお、冷却速度の上限はとくに限定する必要はないが、所望の巻取温度範囲内に正確に冷却を停止させるためには、120℃/s程度までとすることが好ましい。なお、好ましくは40℃/s以上、より好ましくは80℃/s以上である。
なお、80℃/s以上の平均冷却速度で冷却された鋼板では、その後の熱処理に際し、熱処理前に比べて、降伏強さが200MPa以上、引張強さが170MPa以上上昇し、優れた熱処理硬化性を示す。これは、平均冷却速度が80℃/s以上となる冷却では、冷却中にTiを含む析出物の生成を抑制でき、より多くの固溶Tiを残存させることができるためと考えられる。これにより、その後の熱処理時に、多くの析出物が生成し、さらなる降伏強さの増加、さらなる引張強さの増加が得られると考えられる。
巻取温度:200℃以上550℃以下
巻取温度が200℃未満では、マルテンサイト主体の組織となり、所望のベイナイト相を主相とする組織を確保できなくなり、延性が低下する。一方、巻取温度が550℃超えて高温となると、巻取り後に熱延鋼板中に微細なTiを含む炭化物が生成する。このため、所定の固溶Ti量を確保できなくなり、所望の熱処理後の降伏強さおよび引張強さを確保できなくなる。このため、巻取温度は200℃以上550℃以下に限定した。なお、好ましくは300℃以上550℃以下である。
上記した熱延工程により得られる熱延鋼板は、上記した組成と、固溶Ti量が含有Ti量の80%以上であり、かつ面積率で90%以上のベイナイトを主相とし、鉄系炭化物がFe換算で2000mass ppm以上分散した組織を有し、降伏強さYS:650MPa以上、引張強さTS:730MPa以上である高強度熱延鋼板となる。このような組織を有する高強度熱延鋼板に、500℃以上Ac1変態点以下の適正な熱処理を施すと、熱処理前に比べて、降伏強さが100MPa以上、引張強さが100MPa以上、増加する優れた熱処理硬化性を示す。
このような組成と組織を有する本発明熱延鋼板を素材として、該素材に、所定形状とする成形加工とさらに適正な熱処理を施せば、降伏強さと引張強さとがともに増加した、高強度部材とすることができる。
適正な熱処理としては、500℃以上Ac1変態点以下とすることが好ましい。上記した熱延工程を施して得られた熱延鋼板中に固溶したTiは、上記した熱処理によって、粒径20nm未満のTiを含む析出物、主に微細炭化物として析出し、強度上昇に寄与する。熱処理温度が500℃未満では、Tiを含む析出物が生成しにくく、析出量が含有Ti量に対してTi換算で75%未満となるため、所望の降伏強さの上昇量および引張強さの上昇量を確保することが望めない。一方、Ac1変態点を超えて加熱すると、オーステナイト相が生成し、また、粒径が20nm以上と析出物が粗大化するため、所望の降伏強さの上昇量および引張強さの上昇量を確保することが望めない。Tiを含む析出物の粒径が20nm以上では、転位の移動を抑制する効果が小さく、析出物による十分な強化が得られない。なお、ここでいう「所望の降伏強さの上昇量」ΔYSは100MPa以上、好ましくは150MPa以上、「所望の引張強さの上昇量」ΔTSは100MPa以上、好ましくは120MPa以上である。
本発明熱延鋼板に、所定形状とする成形加工とさらに上記した適正な熱処理を施すことにより、上記した組成と、さらに面積率で90%以上のベイナイトを主相とし、粒径が20nm未満のTi含有析出物がTi換算で含有Ti量の75%以上析出し、さらに鉄系炭化物がFe換算で500mass ppm以下析出した組織とを有する高強度部材とすることができる。このような組織を有する高強度部材は、熱延鋼板に比べて延性の低下を伴うことなく、降伏強さおよび引張強さともに100MPa以上増加した、降伏強さYS:800MPa以上、引張強さ:880MPa以上の高強度を有する。
ここで、粒径:20nm未満の析出物中に含まれるTi量は、次のようにして求めることができる。電解抽出用試料片を、非水溶媒系電解液中で所定量電解した後、試料片を電解液から取り出して分散性を有する溶液中に浸漬する。次いで、この溶液中に含まれる析出物を、孔径20nmのフィルタを用いて濾過し、粒径20nm以上の析出物を分離し、次いで、濾液について、誘導結合プラズマ(ICP)発光分光分析法、ICP質量分析法、および原子吸光分析法等で、Ti量を分析し、20nm未満の析出物に含まれるTi量を求める。
また、鉄系炭化物の析出量は、熱延鋼板についてと同様な、電解抽出分析により求めることができる。
以下、さらに実施例に基づいて、本発明について説明する。
表1に示す組成の溶鋼を、転炉で溶製し、連続鋳造法でスラブ(鋼素材:肉厚260mm)とした。ついで、これらスラブ(鋼素材)に、表2に示す条件で熱延工程を施し、熱延鋼板(板厚:2.3mm)とした。なお、巻取温度は、鋼帯の幅方向中央部の表面温度を鋼帯の長手方向に3箇所計測し、それらを平均した値である。また、仕上圧延終了温度、冷却速度は、表面温度を計測して求めた値である。
得られた熱延鋼板から、試験片を採取し、組織観察、固溶Ti量の測定、鉄系炭化物量の測定、引張試験を実施した。試験方法は次のとおりとした。
(1)組織観察
得られた熱延鋼板から組織観察用試験片を採取し、圧延方向に平行する板厚断面(L断面)を研磨、腐食(腐食液:3vol%ナイタール液)し、組織を現出して、走査型電子顕微鏡(SEM)(倍率:2000倍)を用いて、板厚1/4位置の組織を観察、撮像した。得られた組織写真から、画像解析により、任意に設定した50μm×50μm四方の正方形領域内に存在する組織の種類、および各相の占有面積を求めた。なお、使用した画像処理ソフトは、住金テクノロジー株式会社製「粒子解析II」とした。
(2)固溶Ti量の測定
得られた熱延鋼板から電解抽出用試験片を採取し、該試験片を用いて、非水溶媒系電解液(10%AA系電解液:10vol%アセチルアセトン−1mass%塩化テトラメチルアンモニウム−メタノール)中で定電流電解を行った。電解後の電解液を分析溶液とし、ICP質量分析法を用いてTiおよび比較元素としてFeの液中濃度(mass%)を測定した。得られた濃度を基に、Feに対するTiの濃度比を算出し、さらに、試料中のFeの含有量(mass%)を乗じることで、固溶状態にあるTi(固溶Ti)量(mass%)とした。なお、試料中のFeの含有量(mass%)は、Fe以外の組成含有量の合計(mass%)を100mass%から差し引くことで求めた。得られた固溶Ti量(mass%)を用いて、含有Ti量(mass%)に対する比率(%)を算出し、固溶Ti量とした。
(3)鉄系析出物量の測定
得られた熱延鋼板から電解抽出用試験片を採取し、該試験片を用いて、非水溶媒系電解液(10%AA系電解液:10vol%アセチルアセトン−1mass%塩化テトラメチルアンモニウム−メタノール)中で定電流電解を行った。電流密度は20mA/cm2とし、電解量は約0.2gとした。得られた抽出残渣を溶解して水溶液化し、ICP発光分光法でFeの液中濃度を測定し、熱延鋼板中の鉄系炭化物量(Fe換算)(mass ppm)とした。
(4)引張試験
得られた熱延鋼板のコイル先端部から30mの位置で幅方向中央位置から、試験片長手方向が、圧延方向に対して垂直方向になるようにJIS5号試験片を採取して、JIS Z 2241に準拠して引張試験を実施し、引張特性(降伏強さYS、引張強さTS、伸びEl)を測定した。
ついで、得られた熱延鋼板から、試験材を採取し、表に示す条件で熱処理を施した。熱処理済みの試験材から試験片を採取し熱処理後の、粒径:20μm未満のTiを含む析出物量測定、鉄系炭化物量測定、引張試験を実施した。試験方法はつぎのとおりとした。
(5)熱処理後のTiを含む析出物量測定
熱処理済み試験材から、電解抽出用試験片を採取し、該試験片を用いて、非水溶媒系電解液(10%AA系電解液:10vol%アセチルアセトン−1mass%塩化テトラメチルアンモニウム−メタノール)中で定電流電解を行った。電流密度は20mA/cm2とし、電解量は約0.2gとした。
電解した後の、表面に析出物が付着している試験片を、電解液から取り出して、ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液(500mg/l)(以下、SHMP水溶液と称す)中に浸漬し、超音波振動を付与して、析出物を試験片から剥離しSHMP水溶液中に抽出した。ついで、析出物を含むSHMP水溶液を、孔径20nmのフィルタを用いてろ過し、ろ過後のろ液に対してICP発光分光分析装置を用いて分析し、ろ液中のTiの絶対値を測定した。得られたTiの絶対値を電解質量で除し、粒径20nm未満の析出物に含まれるTi量(試験片の全組成を100mass%とした場合のmass%)を得た。次に、得られたTi量(mass%)を含有Ti量(mass%)で除し、Ti換算で含有Ti量に対する、粒径20nm未満のTiを含む析出物量の比率(%)とした。なお、電解質量は、析出物剥離後の試験片に対して質量を測定し、電解前の試験片質量から差し引くことで求めた。
(6)熱処理後の鉄系炭化物量測定
熱処理済みの試験材から、電解抽出用試験片を採取し、(3)と同じ要領で、電解抽出を行ない、(3)と同じように、得られた抽出残渣を溶解して水溶液化し、ICP発光分光法でFeの液中濃度を測定し、熱処理済み試験材中の鉄系炭化物量(Fe換算)(mass ppm)とした。
(7)引張試験
熱処理済み試験材から、試験片長手方向が、圧延方向に対して垂直方向になるようにJIS5号試験片を採取して、(4)と同じ要領で引張試験を実施し、引張特性(降伏強さYS、引張強さTS、伸びEl)を測定した。なお、熱処理前後での降伏強さ、引張強さの差、ΔYS(=(熱処理後の降伏強さ)-(熱処理前の降伏強さ))、ΔTS(=(熱処理後の引張強さ)-(熱処理前の引張強さ))を算出した。
また、Ac1(℃)=723−10.7×(%Mn)−29.1×(%Ni)+29.1(%Si)+16.9×(%Cr)+290×(%As)×6.38×(%W)(ここで、%Mn、%Ni、%Si、%Cr、%As、%Wは、各元素の含有量(mass%))を用いて算出した。なお、この式に記載された元素が含有されていない場合には零として計算した。
得られた結果を表3に示す。
Figure 0006075339
Figure 0006075339
Figure 0006075339
本発明例は、いずれも降伏強さYS:650MPa以上、引張強さTS:730MPa以上、El:7%以上を有する高強度熱延鋼板となっている。また、本発明例はいずれも、熱処理を施したのちの強度が、熱延鋼板の強度に比べ、降伏強さYSでΔYS:100MPa以上、引張強さTSでΔTS:100MPa以上増加し、熱処理硬化性に優れた高強度熱延鋼板となっている。なお、本発明例では、このような強度の著しい増加にもかかわらず、伸びElの低下はなく、むしろ向上している。一方、本発明の範囲を外れる比較例は、所望の高強度を確保できていないか、熱処理後に延性の低下が著しく、強度増加が少なく、所望の熱処理硬化性を確保できていない。

Claims (1)

  1. 素材に所定形状に加工するプレス成形と熱処理とを施し、高強度部材とするに当たり、
    前記素材を、mass%で、
    C :0.02%以上0.10%以下、 Si:0.3%以下、
    Mn:1.0%以上2.0%以下、 P :0.06%以下、
    S :0.005%以下、 Al:0.05%以下、
    Ti:0.08%以上0.15%以下
    を含み、さらにMo:0.10%以上0.25%以下、V:0.05%以上0.15%以下のうちから選ばれた1種または2種を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有し、固溶Ti量が含有Ti量の80%以上であり、かつ面積率で90%以上のベイナイトを主相とし、鉄系炭化物がFe換算で2000mass ppm以上分散した組織を有する高強度熱延鋼板とし、
    前記熱処理が、500℃以上Ac1変態点以下の温度に加熱する処理であり、
    前記高強度部材が、面積率で90%以上のベイナイトを主相とし、粒径が20nm未満のTi含有析出物がTi換算で含有Ti量の75%以上析出し、鉄系炭化物がFe換算で500mass ppm以下である組織を有し、引張強さ:880MPa以上であることを特徴とする高強度部材の製造方法。
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