以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.印刷管理システムの概略>
本発明は、以下で一例を挙げて説明するが、多様な形態で実施され得る。また、本発明の実施形態に係る印刷管理システムは、
A.印刷履歴を取得する履歴取得部と、
B.取得した前記印刷履歴に基づいて、前記印刷履歴の複数の項目の各々について、特異な条件での印刷を検出する検出ルールを作成するルール作成部と、
を備える。
まず、図1を参照して、本発明の実施形態に係る印刷管理システムの概略構成について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る印刷管理システムの概略を説明する説明図である。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る印刷管理システムは、履歴解析装置2と、公衆網6で履歴解析装置2と接続する印刷機管理サーバ4と、社内網8で印刷機管理サーバ4と接続する印刷機10A〜10Nと、社内網8に接続する端末12A〜12Nとを含む。
履歴解析装置2は、印刷履歴に基づいて、特異な条件での印刷を検出する検出ルールを作成する。具体的には、履歴解析装置2は、印刷機管理サーバ4より印刷機10A〜10Nの印刷履歴を受信し、該印刷履歴を記憶する。さらに、履歴解析装置2は、記憶した印刷履歴の複数の項目の各々について、特異な条件での印刷を検出するための検出ルールを作成し、随時、印刷機管理サーバ4に送信する。係る構成により、本発明の実施形態に係る履歴解析装置2は、複数の項目の様々な観点から特異な条件での印刷を検出するための検出ルールを作成することができ、検出ルールの検出精度を向上させることができる。
ここで、印刷履歴の項目とは、例えば、印刷者情報、印刷日時、印刷機情報、印刷ファイル情報、印刷量、および印刷設定情報などであってもよい。より具体的には、印刷履歴の複数の項目は、印刷者情報を表すユーザIDおよび印刷指示が出された端末の端末IDと、印刷日時を表す印刷日および印刷時刻と、印刷機情報を表す印刷機IDと、印刷ファイル情報を表す電子文書のファイル名と、印刷量を表す印刷ページ数と、印刷設定情報を表す印刷設定などであってもよい。
印刷機管理サーバ4は、印刷機10A〜10Nより上記の項目を含む印刷履歴を取得し、履歴解析装置2に送信する。また、印刷機管理サーバ4は、特異な条件での印刷を検出する検出ルールを記憶し、印刷機10A〜10Nが印刷を実行する場合に、該印刷が特異な条件での印刷であるか否かの判断を行う。
具体的には、印刷機管理サーバ4は、社内網8を介して印刷機10A〜10Nより印刷履歴を取得し、公衆網6を介して履歴解析装置2に送信し記憶させる。また、印刷機管理サーバ4は、履歴解析装置2が作成した特異な条件での印刷を検出するための検出ルール、および検出精度を高めるための例外ルールを記憶する。さらに、印刷機管理サーバ4は、印刷機10A〜10Nが印刷を実行する場合に、該検出ルールおよび例外ルールに基づいて実行される印刷が特異な条件での印刷であるか否かの判断を行う。なお、印刷機管理サーバ4は、実行される印刷が特異な条件での印刷であると判断した場合、印刷機10A〜10Nに該印刷の警戒または監視を指示してもよい。
公衆網6は、印刷機管理サーバ4と履歴解析装置2との間のデータの送受信が可能な公共のネットワークである。公衆網6は、例えば、インターネット、衛星通信網、アナログ回線やISDN(Integrated Services Digital Network)回線を含む電話回線網などの公衆回線網である。
社内網8は、印刷機管理サーバ4、印刷機10A〜10N、および端末12A〜12Nとの間のデータの送受信が可能な企業等が有する専用ネットワークである。社内網8は、例えば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などで構築されるイントラネットであり、またIP−VPN(Internet Protocol−Virtual Private Network)によって構築されてもよい。
印刷機10A〜10Nは、端末12A〜12Nからの指示で電子文書の印刷を行う印刷装置である。印刷機10A〜10Nは、例えば、印刷機能のみを有するプリンタ、または印刷、コピー、ファクシミリ等の機能を有したプリンタ複合機等である。印刷機10A〜10Nは、異なる建物または拠点に設置され、社内網8を介して端末12A〜12Nより印刷データおよび印刷指示を受信することにより、印刷を実行する。
端末12A〜12Nは、印刷機10A〜10Nに印刷データおよび印刷指示を送信する情報処理端末であって、例えば、パーソナルコンピュータ等である。端末12A〜12Nは、社内網8を介して、任意の印刷機10A〜10Nに印刷データおよび印刷指示を送信し、印刷を実行させることができる。
ここで、本発明の実施形態において、印刷機10A〜10N、および端末12A〜12Nの数は限定されず、いくつであってもよい。
なお、上記実施形態において、履歴解析装置2は、公衆網6を介して一つの印刷機管理サーバ4と接続するとして説明したが、本発明は係る例示に限定されない。例えば、履歴解析装置2は、他の社内網に接続した印刷機管理サーバ(図示せず)と公衆網6を介して接続してもよい。係る構成により、履歴解析装置2は、様々な企業等が有する社内網に接続された印刷機管理サーバの各々から企業等の枠を越えて印刷履歴を収集することで、より大量の印刷履歴を記憶することができる。係る構成により、履歴解析装置2は、より大量の印刷履歴に基づいて特異な条件での印刷を検出する検出ルールを作成できるため、検出ルールの精度をより向上させることができる。ここで、履歴解析装置2が印刷履歴を取集する企業は、同業種に限って収集してもよいし、業種を問わず収集してもよい。
また、上記実施形態において、履歴解析装置2は公衆網6を介して、印刷機管理サーバ4と接続するとして説明したが、本発明は係る例示に限定されない。例えば、履歴解析装置2は、社内網8を介して印刷機管理サーバ4と接続してもよい。係る場合、履歴解析装置2は、社内網8を介して接続される印刷機管理サーバ4の印刷履歴のみを記憶する。さらに、係る場合、履歴解析装置2は、印刷機管理サーバ4と一体化された構成であってもよい。
以上、図1を参照して、本発明の実施形態に係る印刷管理システムの概略について、説明を行った。上記で説明したように、本発明の実施形態に係る印刷管理システムは、複数の項目を用いて様々な観点から、特異な条件での印刷を検出するための検出ルールを作成することができる。したがって、本発明の実施形態に係る印刷管理システムは、検出精度の高い検出ルールを作成することができ、さらに該検出ルールを用いることにより、特異な条件での印刷をより高い精度で検出することができる。
また、本発明の実施形態に係る印刷管理システムは、複数の印刷機10A〜10Nより印刷履歴を取得するため、ユーザが複数の拠点を移動して印刷を実行しても共通の検出ルールを適用することができる。また、本発明の実施形態に係る印刷管理システムは、複数の印刷機10A〜10Nより印刷履歴を取得するため、ユーザの印刷履歴における印刷機10A〜10Nごとの偏りを取得することができる。したがって、どの印刷機10A〜10Nで印刷が実行されたかという情報に基づいて特異な条件での印刷を判断することが可能になる。
さらに、本発明の実施形態に係る印刷管理システムは、印刷履歴から作成される検出ルールでは対応できない場合には、検出ルールの例外を例外ルールとして、それぞれ設定することができる。係る構成により、本発明の実施形態に係る印刷管理システムは、さらに複雑で細かい条件の印刷であっても、特異な条件での印刷か否かを高い精度で判断することができる。
<2.履歴解析装置および印刷機管理サーバの内部構成>
続いて、図2A〜図6を参照して、上記で説明した効果を有する本発明の実施形態に係る印刷管理システムにおいて、特徴的な履歴解析装置2および印刷機管理サーバ4の内部構成についてより具体的に説明する。図2Aは、本発明の実施形態に係る履歴解析装置2の内部構成を示したブロック図であり、図2Bは本発明の実施形態に係る印刷機管理サーバ4の内部構成を示したブロック図である。
[2.1.履歴解析装置の内部構成]
まず、図2A、図3〜図5Bを参照して、本発明の実施形態に係る印刷管理システムが備える履歴解析装置2の説明を行う。図2Aに示すように、履歴解析装置2は、解析装置通信部200と、印刷履歴記憶部202と、対応情報記憶部204と、ルール作成部206と、を備える。
解析装置通信部200は、公衆網6に接続し、印刷機管理サーバ4とデータの送受信を行う。具体的には、解析装置通信部200は、印刷機管理サーバ4より印刷機10A〜10Nの印刷履歴を受信し、印刷履歴記憶部202に記憶させる。また、解析装置通信部200は、ルール作成部206が作成した検出ルールを印刷機管理サーバ4に送信する。
印刷履歴記憶部202は、印刷機管理サーバ4より受信した印刷履歴を記憶する。図3は、印刷履歴記憶部202が記憶する印刷履歴の具体例の一例を示した説明図である。図3に示すように、印刷履歴は、印刷者情報を表すユーザIDおよび印刷指示が出された端末の端末IDと、印刷日時を表す印刷日および印刷時刻と、印刷機情報を表す印刷機IDと、印刷ファイル情報を表す電子文書のファイル名と、印刷量を表す印刷ページ数と、印刷設定情報を表す印刷設定と、を含む。
図3に示す印刷履歴の一例には、ユーザID「1470」のユーザが、端末ID「163」を用いて、印刷日「2012/3/1」の印刷時刻「10:25」に、印刷機ID「11」の印刷機でファイル名「プロジェクト企画書.xxx」を印刷ページ数「30」枚、「両面カラー」の印刷設定で印刷したことが示されている。また、ユーザID「1234」のユーザが、端末ID「121」を用いて、印刷日「2012/3/1」の印刷時刻「15:13」に、印刷機ID「25」の印刷機でファイル名「会議議事録.xxx」を印刷ページ数「3」枚、「両面白黒」の印刷設定で印刷したことが示されている。さらに、ユーザID「1987」のユーザが、端末ID「178」を用いて、印刷日「2012/3/2」の印刷時刻「8:32」に、印刷機ID「38」の印刷機でファイル名「実験データ.xxx」を印刷ページ数「5」枚、「片面白黒」の印刷設定で印刷したことが示されている。
対応情報記憶部204は、ルール作成部206が検出ルールを作成する際に用いられる対応情報を記憶する。例えば、対応情報記憶部204は、ルール作成部206が所属グループごとに検出ルールを作成する場合に使用する、ユーザIDと所属グループとの対応情報を記憶してもよい。また、対応情報記憶部204は、ルール作成部206が端末IDを拠点等でまとめてグループ化し、該グループを条件として検出ルールを作成する場合に使用する、端末IDと該端末が属するグループとの対応情報を記憶してもよい。さらに、対応情報記憶部204は、ルール作成部206が印刷機IDを拠点等でまとめてグループ化し、該グループを条件として検出ルールを作成する場合に使用する、印刷機IDと該印刷機が属するグループとの対応関係を記憶してもよい。
ルール作成部206は、印刷履歴記憶部202に記憶された印刷履歴を用いて、特異な条件での印刷を検出する検出ルールを所定のタイミングで作成する。具体的には、ルール作成部206は、ユーザIDごと、または所属グループごとに印刷履歴の各項目のそれぞれについて、標準的な条件を判断し、該標準的な条件以外での印刷を特異な条件での印刷と見なす検出ルールを所定のタイミングで作成する。
ここで、ルール作成部206が検出ルールを作成するタイミングは、例えば、1ヶ月ごと、または3ヶ月ごとなどの所定の周期に従ったタイミングである。蓄積された印刷履歴が多い程、ルール作成部206が作成する検出ルールの精度が向上するため、ルール作成部206は、所定の周期で検出ルールを再作成し、印刷機管理サーバ4が記憶する検出ルールを更新させることが好ましい。
(検出ルールの作成方法の実施例)
以下では、さらに具体的なルール作成部206の検出ルールの作成方法について、図4A〜図4Cを参照して説明する。図4Aは、印刷日における標準的な条件の判断方法を説明する具体例の説明図であり、図4Bは、印刷ページ数における標準的な条件の判断方法を説明する具体例の説明図である。また、図4Cは、図4Aおよび図4Bの具体例から作成される検出ルールの一例を示す説明図である。
まず、ルール作成部206は、印刷履歴記憶部202に記憶された印刷履歴について、項目ごと、およびユーザIDごとに印刷履歴が所定の条件のいずれに分類されるか判断し、それぞれの条件で実行された印刷の割合を算出する。ここで、印刷履歴を分類する条件については、あらかじめ履歴解析装置2に記憶させておくことが望ましい。
具体例として、印刷日の項目において「平日」および「休日/祝日」の条件で印刷履歴を分類した一例を図4Aに示し、印刷ページ数の項目において「1〜20ページ」および「21〜30ページ」の条件で印刷履歴を分類した一例を図4Bに示す。
図4Aに示すように、ユーザID「1470」のユーザは、「平日」に実行した印刷の割合が「96%」であり、「休日/祝日」に実行した印刷の割合が「4%」である。また、ユーザID「1234」のユーザは、「平日」に実行した印刷の割合が「100%」であり、「休日/祝日」に実行した印刷の割合が「0%」である。さらに、ユーザID「1987」のユーザは、「平日」に実行した印刷の割合が「70%」であり、「休日/祝日」に実行した印刷の割合が「30%」である。
また、図4Bに示すように、ユーザID「1470」のユーザは、印刷ページ数が「1〜20ページ」である印刷の割合が「50%」であり、印刷ページ数が「21〜30ページ」である印刷の割合が「50%」である。ユーザID「1234」のユーザは、印刷ページ数が「1〜20ページ」である印刷の割合が「100%」であり、印刷ページ数が「21〜30ページ」である印刷の割合が「0%」である。さらに、ユーザID「1987」のユーザは、印刷ページ数が「1〜20ページ」である印刷の割合が「97%」であり、印刷ページ数が「21〜30ページ」である印刷の割合が「3%」である。
ルール作成部206は、以上の図4Aおよび図4Bを参照して説明した印刷履歴の分類を、印刷履歴に含まれるすべての項目について、ユーザIDごとに実行する。ここで、ルール作成部206は、上記の印刷履歴の分類をユーザIDごとに実行するのではなく、ユーザIDが所属するグループごとに実行してもよい。また、ルール作成部206は、上記の印刷履歴の分類をユーザIDごと、およびユーザIDが所属するグループごとの両方で実行してもよい。ルール作成部206が印刷履歴の分類をユーザIDごと、およびユーザIDが所属するグループごとの両方で実行することにより、特異な条件での印刷を検出する観点が増えるため、より高い精度で特異な条件での印刷を検出することが可能になる。
なお、上記では、印刷日および印刷ページ数の分類条件の具体例を示したが、他の項目においてもそれぞれ任意に分類条件を設定することが可能である。例えば、「端末ID」では、端末IDごとに印刷履歴を分類してもよく、複数の端末が存在する拠点および建物ごとに印刷履歴を分類してもよい。また、「印刷時刻」では、就業時間内(例えば9時〜17時)、就業時間外(例えば7時〜9時、17時〜22時)、深夜早朝時間(例えば22時〜翌7時)などの所定の時間幅で印刷履歴を分類してもよい。また、「印刷機ID」では、印刷機ごとに印刷履歴を分類してもよく、複数の印刷機が存在する拠点および建物ごとに印刷履歴を分類してもよい。また、「ファイル名」では、ファイルの拡張子ごとに印刷履歴を分類してもよいし、ファイル名に特定の文字列が含まれるかどうか(例えば、ファイル名に「企画書」、「議事録」が含まれるなど)で印刷履歴を分類してもよい。さらに、「印刷設定」では、各印刷設定で印刷履歴を分類してもよい。
ここで、ユーザIDとユーザIDが所属するグループとの対応関係、端末IDと各端末が存在する拠点および建物との対応関係、印刷機IDと各印刷機が存在する拠点および建物との対応関係は、上述したように対応情報記憶部204に記憶される。
次に、ルール作成部206は、各条件における印刷の割合に対して所定の閾値を用いて、該条件が標準的な条件であるか否かを判断する。具体的には、各項目の条件において実行された印刷の割合が所定の閾値以上である条件を標準的な条件と判断し、該条件以外の条件を特異な条件であると判断する。さらに、ルール作成部206は、標準的な条件および特異な条件が判断された場合、該特異な条件での印刷を検出するための検出ルールを作成する。また、印刷の割合が閾値以上である条件が存在しない場合、ルール作成部206は、標準的な条件がないとして、特異な条件での印刷を検出するための検出ルールを作成しない。
具体例として、図4Aおよび図4Bの具体例から作成される検出ルールの一例を図4Cに示す。ここで、ルール作成部206が標準的な条件を判断する閾値としては、「90%」を用いた。図4Cに示すように、ユーザID「1470」のユーザは、印刷日の項目において「平日」に実行した印刷の割合が「96%」であるので、「平日」が標準的な条件であると判断され、「平日」以外の「休日/祝日」が特異な条件であると判断される。したがって、ルール作成部206は、印刷日の項目において「休日/祝日の印刷」が特異な条件での印刷であるとして、検出ルールを作成する。また、ユーザID「1470」のユーザは、印刷ページ数の項目において、割合が「90%」以上の条件がないため、標準的な条件はないと判断される。したがって、ルール作成部206は、印刷ページ数の項目において検出ルールを作成しない。
同様に、ユーザID「1234」のユーザは、印刷日の項目において「平日」に実行した印刷の割合が「100%」であるので、「平日」が標準的な条件であると判断され、「平日」以外の「休日/祝日」が特異な条件であると判断される。したがって、ルール作成部206は、印刷日の項目において「休日/祝日の印刷」が特異な条件での印刷であるとして、検出ルールを作成する。また、ユーザID「1234」のユーザは、印刷ページ数の項目において「印刷ページ数1〜20ページ」の印刷の割合が「100%」であるので、「印刷ページ数1〜20ページ」が標準的な条件であると判断され、「印刷ページ数1〜20ページ」以外の「印刷ページ数21〜30ページ」が特異な条件であると判断される。したがって、ルール作成部206は、印刷ページ数の項目において「印刷ページ数21〜30ページ」が特異な条件での印刷であるとして、検出ルールを作成する。
さらに、ユーザID「1987」のユーザは、印刷日の項目において、割合が「90%」以上の条件がないため、標準的な条件はないと判断される。したがって、ルール作成部206は、印刷日の項目において検出ルールを作成しない。また、ユーザID「1987」のユーザは、印刷ページ数の項目において「印刷ページ数1〜20ページ」の印刷の割合が「97%」であるので、「印刷ページ数1〜20ページ」が標準的な条件であると判断され、「印刷ページ数1〜20ページ」以外の「印刷ページ数21〜30ページ」が特異な条件であると判断される。したがって、ルール作成部206は、印刷ページ数の項目において「印刷ページ数21〜30ページ」が特異な条件での印刷であるとして、検出ルールを作成する。
以上で、ルール作成部206が特異な条件での印刷を検出する検出ルールを作成する方法について具体的に説明した。ここで、ルール作成部206は、ユーザIDごとに検出ルールを作成するのではなく、ユーザIDが所属するグループごとに検出ルールを作成してもよい。また、ルール作成部206は、ユーザIDごと、およびユーザIDが所属するグループごとの両方において検出ルールを作成してもよい。
(検出ルールの作成方法の変形例)
次に、ルール作成部206が実行する特異な条件での印刷を検出する検出ルールの作成方法の変形例について、図5Aおよび図5Bを参照して説明する。図5Aは、各ユーザにおける標準的な条件の判断方法を説明する具体例の説明図である。また、図5Bは、図5Aの具体例から作成される検出ルールの一例を示す説明図である。
変形例において、上記実施例と同様に、ルール作成部206は、記憶された印刷履歴について、項目およびユーザIDごとに印刷履歴が所定の条件のいずれに分類されるか判断し、それぞれの条件で実行された印刷の割合を算出する。さらに、ルール作成部206は、算出した印刷の割合をユーザIDごとにまとめる。図5Aは、ルール作成部206がユーザID「2581」のユーザについてまとめた具体例である。
図5Aに示すように、ユーザID「2581」のユーザは、印刷日の項目では「平日」の印刷割合が「80%」であり、「休日/祝日」の印刷割合が「20%」である。また、印刷時刻の項目では「9:00〜17:00」の印刷割合が「70%」であり、「9:00〜17:00以外」の印刷割合が「30%」である。また、印刷機IDの項目では、印刷機ID「11」である印刷機での印刷割合が「50%」であり、印刷機ID「11」以外の印刷機での印刷割合が「50%」である。さらに、印刷ページ数の項目では、「1〜20ページ」の印刷割合が「40%」であり、「21〜30ページ」の印刷割合が「60%」である。
次に、ルール作成部206は、それぞれの項目において最も大きい割合を占める条件の割合を各項目間で比較し、割合が大きい条件を有する項目を、検出ルールが作成される項目として判断する。また、ルール作成部206は、各項目において最も大きい割合を占める条件を標準的な条件と判断し、最も大きい割合を占める条件を特異な条件と判断する。さらに、ルール作成部206は、該特異な条件での印刷を検出する検出ルールを作成する。
上記で説明した検出ルール作成の具体例を、図5Aを用いて説明する。図5Aに示すように、ユーザID「2581」のユーザにおいて、最も割合が大きい条件を各項目間で比較すると、割合が大きい順に「印刷日」の項目における「平日」の「80%」、「印刷時刻」の項目における「9:00〜17:00」の「70%」、「印刷ページ数」の項目における「21〜30ページ」の「60%」、「印刷機ID」の項目における「11」の「50%」である。ここで、各ユーザに対して二つずつ検出ルールを作成する場合、ルール作成部206は、「印刷日」および「印刷時刻」を検出ルールが作成される項目として判断する。
続いて、ルール作成部206は、「印刷日」の項目において、最も割合が大きい条件である「平日」を標準的な条件であると判断する。さらに、ルール作成部206は、標準的な条件と判断した「平日」以外の条件である「休日/祝日」を特異な条件であると判断して、検出ルールを作成する。また、ルール作成部206は、同様に「印刷時刻」の項目において、最も割合が大きい条件である「9:00〜17:00」を標準的な条件であると判断する。さらに、ルール作成部206は、標準的な条件と判断した「9:00〜17:00」以外の条件である「9:00〜17:00以外」を特異な条件であると判断して、検出ルールを作成する。
以上の動作により、ルール作成部206が図5Aの具体例から作成した場合の具体例を図5Bに示す。図5Bに示すように、ユーザID「2581」のユーザにおいて「休日/祝日の印刷」および「9:00〜17:00以外の印刷」が特異な条件での印刷であるとする検出ルールが作成されている。
なお、ルール作成部206は、上記の実施例と変形例を組み合わせて検出ルールを作成してもよい。係る場合、ルール作成部206は、割合が大きい条件を有し検出ルールが作成される項目として判断された項目において、最も大きい割合が所定の閾値以上の場合にのみ、上記の変形例に従い検出ルールを作成する。
[2.2.印刷機管理サーバの内部構成]
次に、図2Bおよび図6を参照して、本発明の実施形態に係る印刷管理システムが備える印刷機管理サーバ4の説明を行う。
図2Bに示すように、印刷機管理サーバ4は、社内通信部400と、履歴取得部402と、社外通信部404と、検出ルール記憶部406と、印刷判断部408と、例外処理部410と、例外ルール記憶部412と、印刷警戒部414と、を備える。
社内通信部400は、社内網8に接続し、印刷機10A〜10Nとデータの送受信を行う。具体的には、社内通信部400は、印刷機10A〜10Nより、それぞれの印刷履歴を受信する。また、社内通信部400は、印刷機10A〜10Nが実行する印刷内容を受信し、実行される印刷に対して、該印刷の実行許可または警戒指示を印刷機10A〜10Nに送信する。
履歴取得部402は、印刷機10A〜10Nより印刷履歴をそれぞれ取得する。具体的には、履歴取得部402は、所定のタイミング(例えば、1週間ごと、または1ヶ月ごとなど)で社内網8に接続された印刷機10A〜10Nより印刷履歴をそれぞれ取得し、公衆網6を介して履歴解析装置2の印刷履歴記憶部202に送信し、記憶させる。
社外通信部404は、公衆網6に接続し、履歴解析装置2とデータの送受信を行う。具体的には、社外通信部404は、履歴取得部402が取得した印刷履歴を履歴解析装置2に送信し、履歴解析装置2より特異な条件での印刷を検出する検出ルールを随時受信し、検出ルール記憶部406に記憶させる。
検出ルール記憶部406は、特異な条件での印刷を検出するための検出ルールを記憶する。例えば、検出ルール記憶部406は、図4Cまたは図5Bで一例を示した検出ルールを記憶する。
ここで、検出ルールは、履歴解析装置2に記憶させるのではなく、印刷機管理サーバ4の検出ルール記憶部406に記憶させることが好ましい。印刷機管理サーバ4が検出ルールを記憶することにより、実行される印刷が特異な条件での印刷か否かを判断する際に、公衆網6に接続された履歴解析装置2まで検出ルールを確認する必要がない。したがって、係る構成により、印刷機管理サーバ4は、実行される印刷が特異な条件での印刷か否かを判断する処理速度を向上させることができる。
印刷判断部408は、印刷機10A〜10Nで実行される印刷が、特異な条件での印刷か否かを判断する。具体的には、まず、印刷判断部408は、社内通信部400を介して、印刷機10A〜10Nが実行する印刷の印刷内容を取得する。ここで印刷判断部408が取得する印刷内容の項目は、印刷履歴に含まれる項目と同じである。次に、印刷判断部408は、取得した印刷内容と、検出ルール記憶部406に記憶された検出ルールとに基づいて、印刷機10A〜10Nが実行する印刷が特異な条件での印刷か否かを判断する。
なお、印刷判断部408は、実行される印刷が少なくとも一つ以上の検出ルールに該当した場合、該印刷を特異な条件での印刷と判断してもよい。さらに、印刷判断部408は、後述する例外処理部410による例外ルールの判断結果を反映して、該印刷が特異な条件での印刷か否かについて最終的な判断を行う。
また、印刷判断部408は、実行される印刷が標準的な条件での印刷であれば、該印刷機10A〜10Nに該印刷の実行許可を送信する。また、印刷判断部408は、実行される印刷が特異な条件での印刷であれば、印刷警戒部414に特異な条件での印刷である旨を通知する。
例外処理部410は、例外ルール記憶部412に記憶された例外ルールに基づいて、印刷機10A〜10Nで実行される印刷が特異な条件での印刷か否かを判断する。具体的には、例外処理部410は、印刷判断部408と同様に、実行される印刷の印刷内容を取得し、例外ルール記憶部412に記憶された例外ルールに基づいて、該印刷が特異な条件での印刷か否かを判断し、印刷判断部408が判断した結果を上書きする。
したがって、例外処理部410は、検出ルールの例外規定である例外ルールに基づいて、特異な条件での印刷か否かを判断する。係る例外処理部410により、印刷履歴から作成される検出ルールでは対応できない細かい条件や複雑な条件であっても、個別に例外ルールとして設定することができるため、印刷機管理サーバ4における特異な条件での印刷の判断精度をより向上させることができる。
図6は、係る例外ルール記憶部412が記憶する例外ルールの具体例の一例を示した説明図である。図6に示すように、例えば、例外ルールとして「印刷履歴において、ユーザが印刷したことがない印刷機による印刷である」場合、「特異な条件での印刷」と判断することが記憶されている。また、「ユーザが10以上の印刷機による印刷履歴を有し、ユーザが印刷したことがない印刷機を用いた印刷である」場合、「標準的な条件での印刷」と判断することが記憶されている。さらに、「印刷履歴において、ユーザによる印刷経験があるファイルの印刷であり、ユーザが印刷したことがない印刷機での印刷である」場合、「標準的な条件での印刷」と判断することが記憶されている。係る例外ルールは、印刷管理システムの管理権限を有するユーザによって手動で入力され設定されてもよい。
印刷警戒部414は、実行される印刷が特異な条件での印刷であると判断された場合、印刷を実行する印刷機10に該印刷の警戒を指示する。具体的には、印刷警戒部414は、印刷判断部408より実行される印刷が特異な条件での印刷である旨の通知を受けた場合、印刷を実行する印刷機10に、該印刷の警戒を指示する。より具体的には、印刷警戒部414は、印刷機10に特異な条件での印刷を停止するよう指示してもよいし、該印刷の履歴にマークをつけるよう指示してもよい。また、印刷警戒部414は、印刷機10にユーザ認証を求めるよう指示してもよいし、またはユーザに上長承認を得ることを求めるよう指示してもよい。さらに、印刷警戒部414は、印刷機10に印刷結果のイメージを取得するよう指示してもよい。
なお、上記実施形態において、検出ルール記憶部406、印刷判断部408、例外処理部410、例外ルール記憶部412、および印刷警戒部414は、印刷機管理サーバ4が備えるとして説明を行ったが、本発明は係る例示に限定されない。例えば、各印刷機10A〜10Nが、それぞれ検出ルール記憶部406、印刷判断部408、例外処理部410、例外ルール記憶部412、および印刷警戒部414を有していてもよい。
[2.3.履歴解析装置および印刷機管理サーバの内部構成のまとめ]
以上において、本発明の実施形態に係る印刷管理システムにおいて特徴的な履歴解析装置2および印刷機管理サーバ4の具体的な内部構成について、説明を行った。
係る構成により本発明の実施形態に係る印刷管理システムは、複数の項目の様々な観点から特異な条件での印刷を検出する検出ルールを作成することができるため、検出ルールの検出精度を向上させることができる。
ここで、上記で説明した履歴解析装置2および印刷機管理サーバ4の情報処理は、ハードウェアとソフトウェアとの協働によって実現される。
例えば、ルール作成部206、履歴取得部402、印刷判断部408、例外処理部410および印刷警戒部414は、演算処理装置および制御装置として機能するCPU(Central Processing Unit)、CPUが使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶するROM(Read Only Memory)、CPUの実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶するRAM(Random Access Memory)などによって実現される。
また、印刷履歴記憶部202、対応情報記憶部204、検出ルール記憶部406、および例外ルール記憶部412は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)等のデータ格納用の記憶装置などによって実現される。
さらに、解析装置通信部200、社内通信部400、および社外通信部404は、例えば、有線LANまたは無線LAN対応通信装置、有線による通信を行うワイヤー通信装置などで実現される。
<3.印刷管理システムの動作>
続いて、図7〜9を参照して、本発明の実施形態に係る印刷管理システムの動作について、説明を行う。図7は、本発明の実施形態に係る印刷管理システムにおいて、特異な条件での印刷を検出する検出ルールの作成動作を説明するシークエンス図である。また、図8は、本発明の実施形態に係る印刷管理システムにおいて、特異な条件での印刷の検出動作を説明するシークエンス図である。さらに、図9は、印刷機管理サーバ4において、実行された印刷が特異な条件での印刷か否かを判断する動作を説明するフローチャート図である。
まず、本発明の実施形態に係る印刷管理システムが特異な条件での印刷を検出する検出ルールを作成する動作について、図7を参照して説明を行う。
図7に示すように、端末12より印刷機10に印刷の実行が指示され(S100)、印刷履歴が蓄積される。次に、所定のタイミング(例えば、1週間ごと、または1ヶ月ごとなど)で印刷機管理サーバ4は、各印刷機10より印刷履歴を取得し(S102)、該印刷履歴を履歴解析装置2に送信し、記憶させる(S104)。続いて、履歴解析装置2は、蓄積された印刷履歴から、所定のタイミング(例えば、1ヶ月ごと、3ヶ月ごとなど)で特異な条件での印刷を検出する検出ルールを作成する(S106)。さらに、印刷機管理サーバ4は、履歴解析装置2が作成した該検出ルールを取得し、記憶する(S108)。
ここで、検出ルール作成に用いられる印刷履歴の数が多いほど、履歴解析装置2は、より特異な条件での印刷を検出する精度が高い検出ルールを作成することができる。したがって、履歴解析装置2は、印刷履歴の蓄積に応じて所定のタイミング(例えば、1ヶ月ごと、3ヶ月ごとなど)で検出ルールを再作成し、印刷機管理サーバ4が記憶する検出ルールを更新させることが好ましい。また、履歴解析装置2が検出ルールを作成するタイミングは、印刷機管理サーバ4より印刷履歴が送信されるタイミングと同じであってもよいし、異なっていてもよい。
次に、本発明の実施形態に係る印刷管理システムが特異な条件での印刷を検出する動作について、図8を参照して説明を行う。
図8に示すように、端末12より印刷機10に印刷の実行が指示された(S110)場合、印刷機10は、印刷機管理サーバ4へ該印刷の印刷内容を送信する(S112)。該印刷内容を受信した印刷機管理サーバ4は、印刷内容、および検出ルール記憶部406に記憶された検出ルール、例外ルール記憶部412に記憶された例外ルールに基づいて、該印刷が特異な条件での印刷か否かを判断する(S114)。続いて、印刷機管理サーバ4は、印刷内容の判断結果を印刷機10に通知し(S116)、また、該印刷が特異な条件での印刷であると判断された場合、印刷機管理サーバ4は、印刷機10に該印刷の警戒を指示する(S118)。さらに、印刷機10は、印刷機管理サーバ4からの指示に従い、該印刷の実行、または指示された警戒行動を行う(S120)。
続いて、本発明の実施形態に係る印刷機管理サーバ4において、実行される印刷が特異な条件での印刷か否かを判断するS114の動作についてより詳細に、図9を参照して説明する。
図9に示すように、まず、印刷機管理サーバ4の印刷判断部408は、実行される印刷が、検出ルール記憶部406に記憶された検出ルールに基づいて特異な条件での印刷に該当するか否かを判断する(S200)。続いて、検出ルールにより、該印刷が特異な条件での印刷ではないと判断された場合(S200/No)、印刷機管理サーバ4の例外処理部410は、例外ルール記憶部412に記憶された例外ルールに基づいて、該印刷が特異な条件での印刷に該当するか否かを判断する(S202)。ここで、例外ルールにより、該印刷が特異な条件での印刷ではないと判断された場合(S202/No)、印刷機管理サーバ4は、該印刷が標準的な条件での印刷であると判断する(S206)。また、例外ルールにより、該印刷が特異な条件での印刷であると判断された場合(S202/Yes)、印刷機管理サーバ4は、該印刷が特異な条件での印刷であると判断する(S208)。
また、S200において、検出ルールにより、該印刷が特異な条件での印刷であると判断された場合(S200/Yes)、印刷機管理サーバ4の例外処理部410は、例外ルール記憶部412に記憶された例外ルールに基づいて、該印刷が標準的な条件での印刷に該当するか否かを判断する(S204)。例外ルールにより、該印刷が標準的な条件での印刷であると判断された場合(S204/Yes)、印刷機管理サーバ4は、該印刷が標準的な条件での印刷であると判断する(S206)。また、例外ルールにより、該印刷が標準的な条件での印刷ではないと判断された場合(S204/No)、印刷機管理サーバ4は、該印刷が特異な条件での印刷であると判断する(S208)。
以上でより詳細に説明したように、本発明の実施形態に係る印刷機管理サーバ4は、まず、履歴解析装置2により作成された検出ルールによって、実行される印刷が特異な条件での印刷か否かを判断する。次に、印刷機管理サーバ4は、例外ルール記憶部412に記憶された例外ルールによって、実行される印刷が検出ルールの例外として設定された例外ルールに該当するか否かを判断する。実行される印刷が例外ルールに該当する場合は、印刷機管理サーバ4は、例外ルールで指定された内容に基づいて、該印刷を標準的な条件での印刷、または特異な条件での印刷と判断する。
係る構成により、印刷機管理サーバ4は、印刷履歴から作成される検出ルールでは対応できない場合であっても、検出ルールの例外をそれぞれ例外ルールとして設定することができる。したがって、印刷機管理サーバ4は、より細かく複雑な条件であっても、特異な条件での印刷か否かを判断することができるため、特異な条件での印刷の検出精度を向上させることができる。
<4.まとめ>
以上、詳細に説明したように、本発明の実施形態に係る印刷管理システムは、履歴解析装置により、複数の項目を用いて様々な観点から、特異な条件での印刷を検出するための検出ルールを作成することができる。したがって、本発明の実施形態に係る印刷管理システムは、検出精度の高い検出ルールを作成することができ、さらに該検出ルールを用いることにより、特異な条件での印刷をより高い精度で検出することができる。
また、本発明の実施形態に係る印刷管理システムは、複数の印刷機より印刷履歴を取得するため、ユーザが複数の拠点を移動して印刷を実行しても共通の検出ルールを適用することができる。また、本発明の実施形態に係る印刷管理システムは、複数の印刷機より印刷履歴を取得するため、ユーザの印刷履歴における印刷機ごとの偏りを取得することができる。したがって、どの印刷機で印刷が実行されかに基づいて特異な条件での印刷を判断することが可能になる。
さらに、本発明の実施形態に係る印刷管理システムは、印刷履歴から作成される検出ルールでは対応できない場合には、検出ルールの例外をそれぞれ例外ルールとして設定することができる。係る構成により、本発明の実施形態に係る印刷管理システムは、さらに複雑で細かい条件の印刷であっても、特異な条件での印刷か否かを高い精度で判断することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
また、本発明の実施形態に係る印刷管理システムが備える印刷機管理サーバ4および履歴解析装置2に内蔵されるCPU、ROMおよびRAMなどのハードウェアに、上述した印刷機管理サーバ4および履歴解析装置2の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供される。