JP6074582B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技制御手段を備えた遊技機に関する。
パチンコ機等の遊技機として、遊技盤の前面に形成された遊技領域に遊技球を発射し、
発射された遊技球が始動口へ入賞すると、液晶表示装置等で構成された画像表示手段に、
複数の識別情報(特別図柄)を変動表示するゲームを行うものがある。そして、変動表示
ゲームの結果が特定の態様となったことに関連して、遊技者に価値を与える特別遊技状態
を生起するものが知られている。
例えば、特許文献1に開示された遊技機では、遊技機の制御処理を処理(機能)毎にサ
ブルーチン処理に分割した遊技制御プログラムを実行する。このような遊技制御プログラ
ムでは、一のサブルーチン処理から複数のサブルーチン処理を呼び出したり、各サブルー
チン処理を順次呼び出したりすることによって遊技制御を行っている。また、各サブルー
チン処理を実行する前に引数を設定し、設定された引数に基づいて呼び出されたサブルー
チンが実行される。
以上のように、各々の処理を共通化させることによって、開発効率を向上させたり、プ
ログラム容量を削減したりする遊技機が開示されている。
特開2009−112700号公報
しかしながら従来の遊技機では、各サブルーチン処理に設定される引数を格納するレジ
スタが、実行されるサブルーチンの数及び各サブルーチンの引数の数だけ必要となるため
、レジスタの不足で処理効率が悪化してしまう場合があった。
本願は、上記内容を鑑み、遊技制御の効率化を向上させることを目的としている。
本発明の代表的な一形態では、遊技制御を行う遊技制御手段を備える遊技機において、前記遊技制御手段は、前記遊技制御を行うための遊技制御プログラムを実行する演算制御手段と、前記遊技制御プログラムを実行するために使用するデータを記憶する第1レジスタと、を備え、前記遊技制御プログラムは、第1の遊技制御を行う第1遊技制御処理と、前記第1遊技制御処理にて実行する第1呼出し命令に対応して呼び出され、第2の遊技制御を行う第2遊技制御処理と、前記第遊技制御処理にて実行する第2呼出し命令に対応して呼び出され、第3の遊技制御を行う第3遊技制御処理と、を含み、前記演算制御手段は、前記第1遊技制御処理の実行に対応して、第2の遊技制御に使用可能な第1引数を生成し、前記第1引数を前記第1レジスタに格納し、前記第1レジスタに格納された第1引数を使用して前記第2遊技制御処理を実行可能であるとともに、前記第遊技制御処理の実行に対応して、第3の遊技制御に使用可能な第2引数を生成し、前記第2引数を前記第1レジスタに格納し、前記第1レジスタに格納された第2引数を使用して前記第3遊技制御処理を実行可能である
なお、遊技機はパチンコ機であってもよいし、スロットマシン(パチスロ機)であって
もよく、遊技制御手段が遊技制御プログラムを処理することによって遊技制御を実行する
ものであればよい。
「遊技制御手段」は、遊技制御装置であってもよいし、演出制御装置であってもよい。
この場合、「演算制御手段」は、遊技用マイコンに含まれるCPU(プロセッサ)、又は
、演出制御装置に備えられるCPUとなる。また、「遊技制御手段」を、遊技制御装置の
遊技用マイコンに含まれるCPU(プロセッサ)としてもよいし、演出制御装置に備えら
れるCPUとしてもよい。この場合、「演算制御手段」はCPUに含まれる演算装置(演
算回路)となる。
「レジスタ」は、CPUに含まれる演算回路によって高速にアクセス可能な記憶領域で
ある。「レジスタ」は、特定の用途に用いられるものであってもよいし、汎用的に使用可
能なもの(汎用レジスタ)であってもよい。
「遊技制御処理」は、一連の作業・手続きが所定の単位で定義されたプログラムである
。第2遊技制御処理及び第3遊技制御処理は、他の遊技制御処理から繰り返して呼び出す
ことが可能な、いわゆるサブルーチンである。これに対し、処理全体の流れを定義するプ
ログラムはメインルーチンと呼ばれる。なお、第1遊技制御処理は、メインルーチンであ
ってもよいし、サブルーチンであってもよい。「遊技制御プログラム」は、複数の「遊技
制御処理」によって構成されている。
本発明の一形態によれば、遊技制御の効率を向上させることができる。
本発明の実施の形態の遊技機の斜視図である。 本発明の実施の形態の遊技機に備えられる遊技盤の正面図である。 本発明の実施の形態の遊技機の遊技制御装置を中心とする制御系を示すブロック構成図である。 本発明の実施の形態の遊技機の演出制御装置を中心とする制御系を示すブロック構成図である。 本発明の実施の形態の演出制御装置の主制御用マイコン(1stCPU)のレジスタの構成を示す図である。 本発明の実施の形態のメイン処理の前半部の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態のメイン処理の後半部の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態のタイマ割込み処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態の特図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態の演出制御装置の主制御用マイコン(1stCPU)によって実行される1stメイン処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態の1stシーン制御処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態の変動中処理の前半部の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態の変動中処理の後半部の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態の予告振分選択処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態の予告演出選択処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態の乱数抽選処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態の汎用レジスタの状態遷移を示す図である。 本発明の実施の形態において実行される変動表示ゲームの画面遷移の一例を示す図である。 本発明の実施の形態において実行される変動表示ゲームの画面遷移の一例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明による遊技機の実施形態について説明する。なお、実施
形態の説明における前後左右とは、遊技盤に向かって見た方向(遊技者から見た方向)を
指すものとする。
図1は、本発明の実施の形態の遊技機1の斜視図である。
遊技機1は、島設備に固定される本体枠2にヒンジ3を介して右側部が開閉回動自在に
取り付けられる開閉枠4を備える。開閉枠4は、前面枠5及びガラス枠6によって構成さ
れる。
前面枠5には、遊技盤30(図2参照)が配設されるとともに、遊技盤30の前面を覆
うカバーガラス6aを備えたガラス枠6が取り付けられる。前面枠5及びガラス枠6は、
それぞれ個別に開放することが可能となっている。例えば、ガラス枠6のみを開放して遊
技盤30の遊技領域31(図2参照)にアクセスすることができる。また、前面枠5をガ
ラス枠6が開放されていない状態で開放することによって、遊技盤30の裏側に配置され
た遊技制御装置600(図3参照)等にアクセスすることができる。
ガラス枠6のカバーガラス6aの周囲には、装飾部材7が配設されている。装飾部材7
の内部にはLED等によって構成された枠装飾装置21(図4参照)が収容されており、
枠装飾装置21を制御することによって装飾部材7における発光状態を調整することがで
きる。
ガラス枠6の上部には照明ユニット8が配設され、照明ユニット8の左右両側には可動
式照明9が配設される。照明ユニット8は、内部にLED等の照明部材を収容しており、
遊技状態に応じて発光演出を行う。可動式照明9は、LED等の照明部材と、照明部材を
駆動する照明駆動モータ等から構成される枠演出装置22(図4参照)とを備える。可動
式照明9の枠演出装置22は、遊技状態に応じて照明部材を駆動(例えば回転駆動)する
ように制御される。なお、照明ユニット8及び可動式照明9の内部に配設される照明部材
も、枠装飾装置21(図4参照)の一部を構成している。
遊技機1は、効果音や警報音、報知音等を発する上スピーカー10a及び下スピーカー
10bを備える。上スピーカー10aはガラス枠6の上両側部に配置され、下スピーカー
10bは上皿ユニット11を構成する上皿11aの下方に配置される。
左側部に配設される可動式照明9の右上方には、遊技機1における異常を報知するため
の遊技状態報知LED12が設けられている。遊技機1において異常が発生した場合には
、遊技状態報知LED12が点灯又は点滅するとともに、上スピーカー10a及び下スピ
ーカー10bから異常を報知するための報知音が出力される。
遊技機1で発生する異常には、遊技機1の故障及び不正行為の実施等が含まれる。不正
行為には、例えば、発射された遊技球の軌道を磁石によって不正に操作する行為や遊技機
1を振動させる行為等が含まれる。これらの不正行為は、磁気センサスイッチ23(図3
参照)によって磁気を検出したり、振動センサスイッチ24(図3参照)によって振動を
検出したりすることで検知される。
また、不正に開閉枠4を開放する行為も不正行為に含まれる。前面枠5の開閉状態は前
面枠開放検出スイッチ25(図3参照)によって検出され、ガラス枠6の開閉状態は遊技
枠開放検出スイッチ26(図3参照)によって検出される。
ガラス枠6の下部には、上皿11aを含む上皿ユニット11が備えられる。上皿11a
に貯留された遊技球は、前面枠5の下部に設けられた球発射装置に供給される。
ガラス枠6の下方位置であって前面枠5に固定される固定パネル13には、下皿14と
、球発射装置を駆動するための操作部15とが備えられる。遊技者が操作部15を回動操
作することによって、球発射装置は上皿11aから供給された遊技球を遊技盤30の遊技
領域31(図2参照)に発射する。下皿14には、当該下皿14に貯留された遊技球を外
部へ排出するための球抜き機構16が設けられる。
上皿ユニット11には、遊技者からの操作入力を受け付けるための演出ボタン17が上
皿11aの手前側に配設されている。遊技者が演出ボタン17を操作することによって、
表示装置35(図2参照)での変動表示ゲームにおいて遊技者の操作を介入させた演出を
行うことができ、また通常遊技状態においては演出パターン(演出態様)を変更すること
ができる。変動表示ゲームには、特図変動表示ゲームと普図変動表示ゲームが含まれ、本
明細書では単に変動表示ゲームとした場合には特図変動表示ゲームを指すものとする。
なお、通常遊技状態とは、特定の遊技状態が発生していない遊技状態である。特定の遊
技状態とは、例えば変動表示ゲームの抽選確率が高い確率の確変状態、変動表示ゲームの
単位時間当たりの実行数を向上させることが可能な時短状態、大当り遊技状態(特別遊技
状態)、又は小当り遊技状態等である。
ここで、確変状態は、次の大当りが発生するまで継続するもの(ループタイプ)、所定
回数の変動表示ゲームが実行されるまで継続するもの(回数切りタイプ)、及び所定の確
率転落抽選に当選するまで継続するもの(転落抽選タイプ)などが考えられる。
さらに、確変状態を発生させるか否かを大当り図柄乱数によって決定せずに、大当りが
発生した場合に必ず確変状態を発生させるようにしてもよいし、特定領域を備える入賞装
置などを設け、当該特定領域を遊技球が通過した場合に確変状態を発生させるようにして
もよい。
また、変動表示ゲームが開始された後、演出ボタン17の操作を促進するための操作促
進演出が実行され、操作促進演出が実行されている間に演出ボタン17を操作することに
よって、始動記憶に対応する変動表示ゲームの結果を事前に予告する予告演出等を実行す
ることができる。
ガラス枠6の装飾部材7の下部には、遊技者が遊技球を借りる場合に操作する球貸ボタ
ン18と、カードユニット(図示省略)からプリペイドカード等を排出させるために操作
される排出ボタン19とが配設される。また、球貸ボタン18及び排出ボタン19の間に
は、プリペイドカード等の残高を表示する残高表示部20が設けられる。
また、プリペイドカード等の取り忘れを防止するために、大当り(特別遊技状態)終了
後、時短状態の終了後などのタイミングで、警告メッセージを表示するなど、遊技者に対
して注意を喚起する。例えば、表示装置35に「カードの取り忘れ注意」といった表示を
したり、残高表示部20を発光させたりする。
図2を参照して、遊技機1に配設される遊技盤30について説明する。図2は、遊技機
1に備えられる遊技盤30の正面図である。
遊技盤30は、合板やプラスチック等からなる矩形状の遊技盤本体32の表面に、区画
部材としてのガイドレール33を設けることで、略円形状の遊技領域31を区画形成して
いる。
遊技領域31には、開口部34aを有するセンターケース34が配設される。遊技盤3
0にはセンターケース34の外周に沿った形状の開口30aが形成され、センターケース
34はその開口30aに遊技盤30の前方から嵌装される。
遊技盤30の裏面には、表示装置35を備える制御ベースユニットが配設される。表示
装置35は、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な表示部35aを
有する。制御ベースユニットは、動作演出や発光演出を実行可能な演出装置をさらに備え
、当該演出装置は、センターケース34の下部に対応する位置に設けられるシーソー役物
71と、センターケース34の側部及び上部に対応する位置に設けられる鎌役物500と
から構成されている。
センターケース34の開口部34aは表示装置35の表示部35aに対応して設けられ
ており、表示装置35の表示部35aはセンターケース34の開口部34aに臨むように
配設される。表示装置35の表示部35aは任意の画像を表示可能な液晶表示器であり、
表示画面上には複数の識別情報(特別図柄)や変動表示ゲームを演出するキャラクタ等、
遊技の進行に基づく画像が表示される。表示装置35は、表示部35aに複数の変動表示
領域(例えば、左側、中央、右側の3つの可変表示領域)を設定して、各表示領域の各々
で独立した画像を表示可能に構成されている。
センターケース34の右上方の遊技領域31には、遊技球が通過した場合に普通図柄(
普図)変動表示ゲームの始動条件を成立させる普図始動ゲート36が配設される。
センターケース34の下方の遊技領域31には、遊技球の入賞に基づき第1特別図柄(
第1特図)変動表示ゲームの始動条件を付与可能な第1始動入賞口37が配設される。な
お、センターケース34には、遊技領域31を流下する遊技球をセンターケース34の内
側に導くためのワープ通路200と、ワープ通路200を通過した遊技球が転動可能であ
って、転動した遊技球を第1始動入賞口37の上方の遊技領域31へと流下させるステー
ジ部80とが設けられる。
センターケース34の右下方の遊技領域31には、遊技球の入賞に基づき第2特別図柄
(第2特図)変動表示ゲームの始動条件を付与可能な第2始動入賞口38が配設される。
第2始動入賞口38は装飾板39の後方に位置しているため、図2では第2始動入賞口3
8の図示を省略している。第2始動入賞口38は、普図変動表示ゲームの結果が当りの場
合に遊技領域31の前方に突出して、流下してくる遊技球を第2始動入賞口38へと導く
ことが可能な可動受入部(図示省略)を備えている。可動受入部は、通常状態においては
遊技盤30の裏面側に収納され、装飾板39の後方を通過する遊技球が第2始動入賞口3
8に入賞不能な状態(遊技者にとって不利な状態)となり、遊技球は第2始動入賞口38
に入賞することなく下方に流下する。一方、普図変動表示ゲームの結果が当りとなった場
合には、可動受入部は、普電ソレノイド27(図3参照)の駆動力に基づいて遊技領域3
1の前方に突出し、装飾板39の後方を通過する遊技球が第2始動入賞口38に流入しや
すい状態(遊技者にとって有利な状態)となる。第2始動入賞口38に備えられる可動受
入部は、遊技制御装置600(図3)によって制御される。遊技制御装置600は、入賞
容易状態の発生頻度を高めたり、入賞容易状態の発生時間を長くしたりすることで、特定
遊技状態としての時短状態(普電サポート状態)を発生させる。
第1始動入賞口37の左右両側の遊技領域31には、遊技球が入賞した場合に賞球を払
い出す条件だけが成立する一般入賞口40が複数配設される。
第1始動入賞口37の右側方の遊技領域31には、大入賞口ソレノイド28(図3参照
)によって上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカー形式
の開閉扉41aを有する大入賞口を備えた第1変動入賞装置41が設けられる。第1変動
入賞装置41は、第1特図変動表示ゲームの結果が大当りになると、大入賞口を閉じた状
態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換
し、大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に賞球を付与するように
なっている。
センターケース34の右側部には、第2変動入賞装置45が設けられる。第2変動入賞
装置45は、遊技球が入賞すると、所定の賞球を付与する。第2変動入賞装置45は、遊
技球を受け入れる受入口45aと、受入口45aを開閉する開閉部45bとを備える。第
2変動入賞装置45の受入口45aは、上下方向において、装飾板39の後方に設けられ
る第2始動入賞口と、普図始動ゲート36との間に位置するように配設される。
第2変動入賞装置45は、第2特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合には、開閉部
45bによって受入口45aを閉じて、遊技球が第2変動入賞装置45内に流入不能な状
態(遊技者にとって不利な状態)となる。一方、特図2変動表示ゲームの結果が大当りと
なった場合には、開閉部45bによって受入口45aを開いて、遊技球が第2変動入賞装
置45内に流入しやすい状態(遊技者にとって有利な状態)となる。
なお、遊技領域31には、上記した始動入賞口等のほかに、遊技球の流下方向を変える
風車(図示省略)や障害釘(図示省略)等の流下方向変換部材や、入賞せずに流下した遊
技球を回収するアウト口42が配設される。
なお、遊技盤30の右下部には、特図変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム及び第
2特図変動表示ゲーム)の特図の変動表示、特図入賞記憶数(第1特図変動表示ゲーム及
び第2特図変動表示ゲームの始動記憶数)、普図変動表示ゲームの普図の変動表示、普図
入賞記憶数(普図変動表示ゲームの始動記憶数)、及び大当たりの決定ラウンド数等を表
示する一括表示装置50が配設される。
遊技機1では、球発射装置(図示省略)によって打ち出された遊技球は、ガイドレール
33の内周壁に沿って区画された発射球案内通路43を通って遊技領域31内に発射され
、方向変換部材(図示省略)によって落下方向を変えながら遊技領域31を流下する。発
射球案内通路43はガイドレール33と内レール44とによって形成されており、発射球
案内通路43の出口に位置する内レール44の端部には弁体400が設けられる。弁体4
00の下端は内レール44に固定され、弁体400は発射球案内通路43の出口を塞ぐよ
うに配設される。弁体400は、金属板からなる板ばね部材であり、発射球案内通路43
から遊技領域31に発射される遊技球の通過を許容する一方、遊技領域31側から発射球
案内通路43への遊技球の逆流を禁止する。
本実施形態の遊技機1は、遊技状態に応じて遊技者が左打ち又は右打ちを行うように構
成されており、遊技開始直後等の通常遊技状態や大当り遊技状態後に時短状態が発生しな
い場合には遊技者によって左打ちが行われる。なお、遊技者が遊技状態に応じた打ち分け
をしやすいように、表示装置35の表示部35aには左打ち又は右打ちの指示が表示され
る。
左打ちが行われる場合には、遊技球はセンターケース34の左側方の遊技領域31を流
下して、第1始動入賞口37や第1始動入賞口37の左側に配設された一般入賞口40に
入賞するか、遊技領域31の最下部に設けられたアウト口42から遊技機1の外部に排出
される。ワープ通路200を通ってステージ部80に導かれた遊技球も第1始動入賞口3
7に入賞したり、第1始動入賞口37の左側の一般入賞口40に入賞したりする。なお、
一般入賞口40や第1始動入賞口37に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応
じた数の遊技球が賞球として遊技者に払い出される。
第1始動入賞口37に遊技球が入賞すると、一括表示装置50で第1特図変動表示ゲー
ムが実行されるとともに、第1特図変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームが
表示装置35で実行される。表示装置35では、三つの数字等で構成される識別情報が順
に変動表示する飾り特図変動表示ゲームが開始され、飾り特図変動表示ゲームに関する画
像が表示部35aに表示される。第1始動入賞口37への遊技球の入賞が所定タイミング
でなされた場合には、第1特図変動表示ゲームの結果が特別結果態様(大当り)となり、
飾り特図変動表示ゲームでは三つの表示図柄が揃った状態で停止する。この場合には、第
1変動入賞装置41の開閉扉41aが開いて、大当り遊技状態(特別遊技状態)となる。
大当り遊技状態中は、遊技球を第1変動入賞装置41の大入賞口へ入賞させるために、
遊技者は右打ちを行うことになる。右打ちが行われる場合には、遊技球はセンターケース
34の右側方の遊技領域31を流下する。第1変動入賞装置41の大入賞口は、所定時間
経過するまで又は所定数の遊技球が大入賞口に入賞するまで、遊技球を受け入れない閉状
態(遊技者に不利な状態)から遊技球を受け入れやすい開状態(遊技者に有利な状態)と
なる。大入賞口に遊技球が入賞することによって、遊技者には多くの遊技球を獲得可能な
遊技価値が付与される。大入賞口に所定個数の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から
所定時間が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウ
ンドとし、これが所定ラウンド数(例えば、15回又は2回)継続される。
ところで、大当り時の停止図柄が特定の図柄等である場合には、大当り遊技状態後の遊
技状態が時短状態となる。時短状態は、例えば、特図変動表示ゲーム(第1特図変動表示
ゲーム又は第2特図変動表示ゲーム)が100回行われるまで継続される。時短状態中に
おいては、遊技機1は、遊技者が右打ちを行うように設定されている。なお、大当り遊技
状態後に時短状態が発生しない場合には、表示装置35の表示部35aに左打ちの指示が
表示され、遊技者によって左打ちが行われる。
時短状態中に右打ちが行われ、遊技球が普図始動ゲート36を通過すると、一括表示装
置50で普図変動表示ゲームが開始される。普図始動ゲート36への遊技球の通過が所定
のタイミングでなされた場合には普図変動表示ゲームの結果が当りとなる。この場合には
、装飾板39の後方に位置する第2始動入賞口38の可動受入部が普電ソレノイド27(
図3参照)の駆動力に基づいて遊技領域31の前方に突出し、第2始動入賞口38への遊
技球の入賞可能性が高められる。
第2始動入賞口38に遊技球が入賞すると、一括表示装置50で第2特図変動表示ゲー
ムが実行されるとともに、第2特図変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームが
表示装置35で実行される。第1特図変動表示ゲームと同様に、表示装置35では、三つ
の数字等で構成される識別情報が順に変動表示する飾り特図変動表示ゲームが開始され、
飾り特図変動表示ゲームに関する画像が表示部35aに表示される。第2始動入賞口38
への遊技球の入賞が所定タイミングでなされた場合には、第2特図変動表示ゲームの結果
が特別結果態様(大当り)となり、飾り特図変動表示ゲームでは三つの表示図柄が揃った
状態で停止する。この場合には、第1変動入賞装置41の開閉扉41aが開いて、大当り
遊技状態(特別遊技状態)となる。
なお、時短状態終了後には、表示装置35の表示部35aに左打ちの指示が表示され、
遊技者によって左打ちが行われる。上記の通り、本実施形態の遊技機1では、遊技者が左
打ち又は右打ちを行いながら遊技が進行する。
次に、図3及び図4を参照して、遊技機1に備えられる遊技制御装置600及び演出制
御装置700について説明する。
図3は、遊技機1の遊技制御装置600を中心とする制御系を示すブロック構成図であ
る。図4は、遊技機1の演出制御装置700を中心とする制御系を示すブロック構成図で
ある。
図3に示す遊技制御装置(遊技制御手段)600は、遊技機1における遊技を統括的に
制御する主制御装置(主基板)である。遊技制御装置600には、電源装置800、払出
制御装置640、及び演出制御装置700が接続される。遊技制御装置600は、払出制
御装置640や演出制御装置700に制御信号(コマンド)を送信し、各種処理の実行を
指示する。さらに、遊技制御装置600には、各種スイッチや制御対象のソレノイド等が
接続される。
遊技制御装置600は、各種演算処理を行うCPU部610と、各種信号の入力を受け
付ける入力部620と、各種信号や制御信号を出力する出力部630とを備える。CPU
部610、入力部620及び出力部630は、互いにデータバス680によって接続され
る。
入力部620は、遊技盤30等に設けられた各種スイッチから出力される信号や払出制
御装置640から出力される信号を受け付ける。この入力部620は、近接インターフェ
ース(I/F)621及び入力ポート622、623を備える。
入力ポート622、623は、近接I/F621を介して入力される信号を受け付けた
り、外部から入力される信号を直接受け付けたりする。入力ポート622、623に入力
した情報は、データバス680を介してCPU部610等に提供される。
近接I/F621は、各種スイッチから出力された信号を受け付け、それら入力信号を
変換して入力ポート622に出力するインターフェースである。近接I/F621には、
第1始動口スイッチ601、第2始動口スイッチ602、ゲートスイッチ603、入賞口
スイッチ604a〜604n、及びカウントスイッチ605が接続される。
第1始動口スイッチ601は、遊技球が第1始動入賞口37に入賞したことを検出する
スイッチである。第2始動口スイッチ602は、遊技球が第2始動入賞口38に入賞した
ことを検出するスイッチである。ゲートスイッチ603は、遊技球が普図始動ゲート36
を通過したことを検出するスイッチである。入賞口スイッチ604a〜604nは、遊技
球が一般入賞口40に入賞したことを検出するスイッチである。
第1始動口スイッチ601及び第2始動口スイッチ602の検出信号は、入力ポート6
22に出力されるとともに、CPU部610の反転回路612を介して遊技用マイコン6
11に出力される。これは、遊技用マイコン611の信号入力端子がロウレベルを有効レ
ベルとして検知するように設計されているためである。
カウントスイッチ605は、遊技球が大入賞口に入賞したことを検出するスイッチであ
る。カウントスイッチ605によって遊技球の入賞が検出されると、入賞した遊技球の数
がカウントされ、カウントされた遊技球の数が遊技制御装置600に備えられたメモリに
記憶される。
近接I/F621への入力信号の電圧は、通常時には所定範囲内となっているため、近
接I/F621によれば、各種スイッチからの信号の電圧値に基づいて各種スイッチにお
けるリード線の断線、ショート、電圧値異常等を検出できる。このような異常を検出する
と、近接I/F621は、異常検知出力端子から異常を示す信号を出力する。
なお、近接I/F621に接続されるスイッチのコネクタの着脱によって、近接I/F
621に入力される信号の出力値(ON/OFF)が切り替わるため、近接I/F621
はスイッチが接続されていない場合であっても出力を一定に維持するように構成されてい
る。
また、入力ポート622には磁気センサスイッチ23及び振動センサスイッチ24から
の信号が直接入力され、入力ポート623には前面枠開放検出スイッチ(SW)25及び
遊技枠開放検出スイッチ(SW)26からの信号が直接入力される。入力ポート623に
は、払出制御装置640からの各種信号も入力される。
磁気センサスイッチ23は、発射された遊技球の軌道を磁石によって操作する不正行為
を検出するために磁力を検出する。振動センサスイッチ24は、遊技機1を振動させる不
正行為を検出するために遊技機1の振動を検出する。
前面枠開放検出SW25は、前面枠5が開放されたことを検出する。前面枠開放検出S
W25は、前面枠5が本体枠2から開放されるとオンに設定され、前面枠5が本体枠2に
閉止されるとオフに設定される。
遊技枠開放検出SW26は、ガラス枠6が開放されたことを検出する。遊技枠開放検出
SW26は、ガラス枠6が前面枠5から開放されるとオンに設定され、ガラス枠6が前面
枠5に閉止されるとオフに設定される。
遊技制御装置600のCPU部610は、遊技用マイコン611と、反転回路612と
、水晶発振器613とを備える。
遊技用マイコン611は、CPU611a、ROM611b、及びRAM611cを有
しており、入力部620を介して入力された信号に基づいてROM611bに記憶された
プログラムを実行して大当り抽選等の各種処理を実行する。遊技用マイコン611は、出
力部630を介して、遊技状態報知LED12や一括表示装置50等から構成される一括
表示装置50、普電ソレノイド27、大入賞口ソレノイド28、演出制御装置700、及
び払出制御装置640に制御信号を送信し、遊技機1を統括的に制御する。遊技用マイコ
ン611は、チップセレクトで、信号を入力又は出力するポートを選択している。
ROM611bは、不揮発性の記憶媒体であり、遊技制御のためのプログラムやデータ
等を記憶する。
RAM611cは、揮発性の記憶媒体であり、遊技制御に必要な情報(例えば、乱数値
など)を一時的に記憶するワークエリアとして利用される。
反転回路612は、近接I/F621を介して入力された信号(第1始動口スイッチ6
01及び第2始動口スイッチ602からの信号)の論理値を反転させて遊技用マイコン6
11に出力する。
水晶発振器613は、タイマ割込み、システムクロック信号、大当り抽選等を行うため
のハード乱数の動作クロック源として構成されている。
遊技制御装置600の出力部630は、ポート631a〜631eと、バッファ632
a、632bと、ドライバ633a〜633dと、フォトカプラ634とを備える。
ポート631a〜631eは、データバス680を介して入力された信号を受け付ける
バッファ632a、632bは、データバス680やポート631a、631bを介し
て入力された信号を一時的に保持する。
ドライバ633a〜633dは、ポート631c〜631eを介して入力される信号か
ら各種駆動信号を生成して各装置に出力する。
フォトカプラ634は、外部の検査装置670に接続可能に構成されており、入出力さ
れる各種信号からノイズを除去して各種信号の波形を整形する。フォトカプラ634と検
査装置670との間は、シリアル通信によって情報が送受信される。
払出制御装置640には、ポート631aを介してパラレル通信によってCPU部61
0から出力された情報が送信される。払出制御装置640に対しては片方向通信を担保す
る必要がないため、ポート631aから払出制御装置640の払出制御基板に制御信号が
直接送信される。
また、払出制御装置640は、発射制御装置690に発射許可信号を出力する。発射制
御装置690は、発射許可信号が入力されている場合にのみ遊技球を遊技領域31に発射
することが可能となっている。
払出制御装置640は、遊技制御装置600からの賞球指令信号に基づいて払出ユニッ
ト(図示省略)から賞球を排出させたり、カードユニット(図示省略)からの貸球要求信
号に基づいて払出ユニットから貸球を排出させたりする。払出制御装置640は、球切れ
や故障等の障害が発生した場合に、払出異常ステータス信号やシュート球切れスイッチ信
号、オーバーフロースイッチ信号を遊技制御装置600に出力する。
払出異常ステータス信号は、遊技球の払い出しが正常に行われていない場合に出力され
る信号である。払出シュート球切れスイッチ信号は、払い出し前の遊技球が不足している
場合に出力される信号である。オーバーフロースイッチ信号は、下皿14(図1参照)に
所定量以上の遊技球が貯留されている場合に出力される信号である。
演出制御装置700には、出力部630のポート631aからのデータストローブ信号
(SSTB)及びポート631bからの8bitのデータ信号がバッファ632aを介し
て入力する。データストローブ信号(SSTB)は、データの有効又は無効を示す1bi
tの信号である。バッファ632aからの8+1bitの信号(サブコマンド)は、パラ
レル通信で出力される。バッファ632aは、演出制御装置700から遊技制御装置60
0に信号を送信できないようにして片方向通信を担保するために設けられている。演出制
御装置700に送信されるサブコマンドには、変動開始コマンド、客待ちデモコマンド、
ファンファーレコマンド、確率情報コマンド、及びエラー指定コマンド等の演出制御指令
信号が含まれる。
大入賞口ソレノイド28及び普電ソレノイド27には、ポート631c及びドライバ6
33aを介して、CPU部610から出力された信号が入力する。大入賞口ソレノイド2
8は第1変動入賞装置41の開閉扉41a(図2参照)を回動させ、普電ソレノイド27
は装飾板39の後方に配置される第2始動入賞口38の可動受入部を前後方向に移動させ
る。
一括表示装置50は、遊技状態報知LED12及び一括表示装置50等から構成されて
いる。一括表示装置50のLEDのアノード端子はセグメント線を介してドライバ633
cに接続し、このドライバ633cとポート631dとが接続している。一括表示装置5
0のLEDのカソード端子はデジット線を介してドライバ633bと接続し、このドライ
バ633bとポート631cとが接続している。一括表示装置50のLEDのアノード端
子にはドライバ633cからのオン/オフ駆動信号が入力され、一括表示装置50のLE
Dのカソード端子からはドライバ633bにオン/オフ駆動信号が出力される。
外部情報端子660は、変動表示ゲームの開始を示すスタート信号や大当り遊技状態の
発生を示す特賞信号等の遊技データを情報収集端末装置に出力するための端子である。遊
技データは、ポート631e及びドライバ633dを介して外部情報端子660に出力さ
れる。
遊技制御装置600は、中継基板650を介して外部の試射試験装置に接続可能に構成
されている。試射試験装置は、所定機関において遊技機1の型式試験を行うための装置で
ある。試射試験装置には、第1始動口スイッチ601、第2始動口スイッチ602、ゲー
トスイッチ603、入賞口スイッチ604a〜604n、及びカウントスイッチ605か
らの信号や、大入賞口ソレノイド28及び普電ソレノイド27に出力される信号等、試射
試験に必要な信号が入力される。
遊技制御装置600は、入力部620に設けられるシュミット回路624を介して、電
源装置800に接続している。シュミット回路624は、電源の立ち上がり時や電源遮断
時において遊技機1の動作が不安定になることを防ぐために、入力信号の揺らぎ(ノイズ
)を除去する回路である。シュミット回路624には、電源装置800からの停電監視信
号や初期化スイッチ信号、リセット信号が入力される。
電源装置800は、24Vの交流電源からDC32Vの直流電圧を生成するAC−DC
コンバータや、DC32Vの電圧からDC12V、DC5V等のより低いレベルの直流電
圧を生成するDC−DCコンバータを有する通常電源部810と、遊技用マイコン611
の内部のRAM611cに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部820
と、停電監視回路や初期化スイッチを有し、遊技制御装置600に停電の発生、回復を知
らせる停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号等の制御信号を生成して出力す
る制御信号生成部830とを備える。
バックアップ電源部820は、遊技用マイコン611のRAM611cに記憶された遊
技データをバックアップするための電源である。遊技制御装置600は、停電復旧後、R
AM611cに保持された遊技データに基づいて、停電前の遊技状態に復旧させる。
制御信号生成部830は、DC12V及びDC5Vを生成するスイッチングレギュレー
タの入力電圧(保証DC32V)を監視する。検出電圧がDC17.2V〜DC20.0
Vのときに停電と判定し、制御信号生成部830から停電監視信号が出力される。停電監
視信号は、シュミット回路624を経由して、入力部620の入力ポート623に入力す
る。停電監視信号の出力後には、停電監視回路はリセット信号を出力する。リセット信号
は、シュミット回路624を経由して、遊技用マイコン611及び出力部630の各ポー
ト631a〜631eに入力する。遊技制御装置600は、停電監視信号を受け付けると
所定の停電処理を行い、リセット信号を受け付けた後にCPU部610の動作を停止させ
る。
制御信号生成部830は初期化スイッチ(図示省略)を備えており、電源投入時に初期
化スイッチがON状態となっている場合に、制御信号生成部830から初期化スイッチ信
号が出力される。初期化スイッチ信号は、シュミット回路624を介して、入力部620
の入力ポート623に入力する。初期化スイッチ信号は、遊技用マイコン611のRAM
611c及び払出制御装置640のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する信
号である。
図4に示す演出制御装置(演出制御手段)700は、遊技制御装置600の遊技用マイ
コン611と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(1st
CPU)710と、主制御用マイコン710の制御下で映像制御等を行う映像制御用マイ
コン(2ndCPU)720と、映像制御用マイコン720からのコマンドやデータに従
って表示装置35(図2参照)への映像表示のための画像処理を行うVDP(Video Disp
lay Processor)730と、各種メロディや効果音等を上スピーカー10a及び下スピー
カー10bから再生させる音源LSI705とを備える。
主制御用マイコン710と映像制御用マイコン720には、各CPUが実行するプログ
ラムを格納したPROM(Programmable Read Only Memory)702、703がそれぞれ
接続され、VDP730にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM704
が接続され、音源LSI705には音声データが記憶された音声ROM706が接続され
ている。主制御用マイコン710は、遊技制御装置600の遊技用マイコン611からの
コマンドを解析し、映像制御用マイコン720へ出力映像の内容を指示したり、音源LS
I705への再生音の指示、LED等の点灯、モータの駆動制御、演出時間の管理等の処
理を実行したりする。
主制御用マイコン710と映像制御用マイコン720の作業領域を提供するRAM71
1、721は、それぞれのチップ内部に設けられている。なお、作業領域を提供するRA
M711、721はチップの外部に設けるようにしてもよい。
主制御用マイコン710と映像制御用マイコン720との間、主制御用マイコン710
と音源LSI705との間は、それぞれシリアル方式でデータの送受信が行われるように
構成されている。これに対して、主制御用マイコン710とVDP730との間は、パラ
レル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送
受信することで、シリアル方式の場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することが
できる。
VDP730には、画像ROM704から読み出されたキャラクタ等の画像データを展
開したり加工したりするために使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)731、画
像を拡大、縮小処理するためのスケーラ732、及びLVDS(小振幅信号伝送)方式で
表示装置35へ送信する映像信号を生成する信号変換回路733が設けられる。
VDP730から主制御用マイコン710へは、表示装置35の映像と、前面枠5や遊
技盤30に設けられるLED等の点灯とを同期させるために垂直同期信号VSYNCが出
力される。また、VDP730から映像制御用マイコン720へは、VRAM731への
描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び映像制御用マイコン7
20からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号
WAITが出力される。
映像制御用マイコン720から主制御用マイコン710へは、映像制御用マイコン72
0が正常に動作していることを知らせるとともにコマンドの送信タイミングを与える同期
信号SYNCが出力される。
主制御用マイコン710と音源LSI705との間においては、ハンドシェイク方式で
コマンドやデータの送受信を行うために、呼び掛け信号CTSと応答信号RTSが交換さ
れる。
なお、映像制御用マイコン720には、主制御用マイコン710よりも高速なCPUが
使用されている。主制御用マイコン710とは別に映像制御用マイコン720を設けて処
理を分担させることによって、主制御用マイコン710のみでは実現困難な大画面で動き
の速い映像を表示装置35に表示させることが可能となるとともに、映像制御用マイコン
720と同等な処理能力を有するCPUを2個使用する場合に比べてコストの上昇を抑制
することができる。
演出制御装置700は、遊技制御装置600から送信されるコマンドを受信するための
インタフェースチップ(コマンドI/F)701を備えている。演出制御装置700は、
コマンドI/F701を介して、遊技制御装置600から送信された変動開始コマンド、
客待ちデモコマンド、ファンファーレコマンド、確率情報コマンド、及びエラー指定コマ
ンド等を演出制御指令信号として受信する。遊技制御装置600の遊技用マイコン611
はDC5Vで動作し、演出制御装置700の主制御用マイコン710はDC3.3Vで動
作するため、コマンドI/F701には信号のレベル変換の機能が設けられている。
演出制御装置700には、センターケース34や遊技盤30に設けられるLED等を含
む盤装飾装置760を制御する盤装飾LED制御回路741、前面枠5等に設けられるL
ED等を含む枠装飾装置21を制御する枠装飾LED制御回路742、表示装置35にお
ける演出表示と協働して演出効果を高める電動役物や鎌役物500等を含む盤演出装置7
70を駆動制御する盤演出モータ/SOL(ソレノイド)制御回路743、可動式照明9
の照明駆動モータ等を含む枠演出装置22を駆動制御する枠演出モータ制御回路744が
設けられている。これら制御回路741〜744は、アドレス/データバス740を介し
て主制御用マイコン710に接続されている。
また、演出制御装置700には、演出ボタン17(図1参照)が操作されたことを検知
する演出ボタンスイッチ(SW)751や各種駆動モータが駆動されたことを検知する演
出モータスイッチ(SW)752のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン710へ
検出信号を送信するスイッチ(SW)入力回路750が設けられている。
さらに、演出制御装置700には、上スピーカー10a及び下スピーカー10bを駆動
するオーディオパワーアンプ等からなるアンプ回路707、708が設けられている。
電源装置800の通常電源部810は、演出制御装置700及び当該演出制御装置70
0によって制御される電子部品に対して所定レベルの直流電圧を供給するために、複数種
類の電圧を生成可能に構成されている。具体的には、駆動モータやソレノイドを駆動する
ためのDC32V、液晶パネル等からなる表示装置35を駆動するためのDC12V、コ
マンドI/F701の電源電圧となるDC5Vの他に、上スピーカー10a及び下スピー
カー10bを駆動するためのDC18Vや、これらの直流電圧の基準としたり、電源モニ
タランプを点灯させたりするのに使用するNDC24Vの電圧を生成することが可能とな
っている。
電源装置800の制御信号生成部830により生成されたリセット信号RSTは、主制
御用マイコン710、映像制御用マイコン720、VDP730、音源LSI705、各
種制御回路741〜744、707、708に供給され、これらをリセット状態にする。
電源装置800は、映像制御用マイコン720の有する汎用のポートを利用して、VDP
730に対するリセット信号を生成して供給する機能を有している。これにより、映像制
御用マイコン720とVDP730の動作の連携性を向上させることができる。
続いて、演出を制御する演出制御装置700のプロセッサのレジスタの構成について説
明する。図5は、本発明の実施の形態の演出制御装置700の主制御用マイコン(1st
CPU)710の構成の一部を示す図である。
主制御用マイコン710は、演算装置(演算回路、演算制御手段)712によって、図
示しない制御装置からの命令に基づいて演算処理を行う。主制御用マイコン710は、8
本の32ビット長の汎用レジスタ(ER0〜ER7)713を備える。これらの汎用レジ
スタは、同等にアキュムレータ、インデックスレジスタ、アドレスレジスタなどの機能を
有する。なお、ER7だけはSP(スタックポインタ)としての機能を有している。
ER0〜ER6は、上下16ビットずつに分割して、E0〜E6、R0〜R6の14本
の独立した16ビットレジスタとして使用することが可能となっている。さらに、R0〜
R6は、上下8ビットずつに分割して、R0H〜R6H、R0L〜R6Lの14本の独立
した8ビットレジスタとしても使用可能となっている。
以上、本実施形態における遊技機の構成を説明した。続いて、遊技機1における制御に
ついて説明する。
まず、遊技制御装置600におけるメイン処理について説明する。図6Aは、本発明の
実施の形態のメイン処理の前半部のフローチャートである。図6Bは、本発明の実施の形
態のメイン処理の後半部のフローチャートである。
メイン処理は、遊技機1の電源投入時に実行が開始される。例えば、遊技場で営業を開
始するために遊技機の電源を投入する場合や停電から復帰した場合に実行される。
遊技制御装置600は、メイン処理が実行されると、まず、割込みを禁止する(A10
01)。次いで、割込みが発生した場合に実行されるジャンプ先を示すベクタアドレスを
設定する割込みベクタ設定処理を実行する(A1002)。さらに、割込みが発生したと
きにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定する(
A1003)。さらに、割込み処理のモードを設定する(A1004)。
次に、遊技制御装置600は、払出制御装置(払出基板)640のプログラムが正常に
起動するまで待機する(A1005)。例えば、4ミリ秒間待機する。このように制御す
ることによって、電源投入の際に、払出制御装置640の起動が完了する前に、遊技制御
装置600が先に起動してコマンドを当該払出制御装置640に送信してしまうことによ
って、送信されたコマンドを払出制御装置640が取りこぼすことを回避することができ
る。
その後、遊技制御装置600は、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM
(リードライトメモリ)に対するアクセスを許可する(A1006)。さらに、全出力ポ
ートをオフ(出力が無い状態)に設定する(A1007)。また、遊技用マイコン611
に予め搭載されているシリアルポートを使用しない状態に設定する(A1008)。本実
施形態では、払出制御装置640や演出制御装置700とパラレル通信を行っているため
、シリアルポートを使用しないためである。
続いて、遊技制御装置600は、電源装置800内の初期化スイッチ信号がオンに設定
されているか否か判定する(A1009)。初期化スイッチ信号は、遊技機1に電源が投
入された場合に、初期化された状態で遊技を開始するか否かを設定するための信号である
例えば、閉店時などに確変状態のまま電源が切断され、翌日の開店時に電源が投入され
た場合には、初期化された状態で遊技が開始されるように、初期化スイッチ信号がオンに
設定される。一方、停電発生後に再度電源が投入された場合には、遊技を可能な限り停電
前の遊技状態に近い状態で再開するために、遊技機が初期化されないように、初期化スイ
ッチ信号がオフに設定される。
遊技制御装置600は、初期化スイッチ信号がオフに設定されている場合には(A10
09の結果が「N」)、RWM内の停電検査領域のデータが正常であるか否かをチェック
する(A1010〜A1013)。さらに詳しく説明すると、停電検査領域には、停電検
査領域1及び停電検査領域2が含まれている。そして、停電検査領域1には停電検査領域
チェックデータ1、停電検査領域2には停電検査領域チェックデータ2が記憶される。ス
テップA1010及びステップA1011の処理では停電検査領域1に記憶された停電検
査領域チェックデータ1が正常であるか否かをチェックする。同様に、ステップA101
2及びステップA1013の処理では停電検査領域2に記憶された停電検査領域チェック
データ2が正常であるか否かをチェックする。
遊技制御装置600は、RWM内の停電検査領域の停電検査領域チェックデータが正常
であると判定された場合には(A1013の結果が「Y」)、チェックサムと呼ばれる検
証用データを算出するチェックサム算出処理を実行する(A1014)。
そして、遊技制御装置600は、チェックサム算出処理で算出されたチェックサムの値
と、電源切断時に算出されたチェックサムの値とを比較し(A1015)、これらの値が
一致するか否かを判定する(A1016)。
一方、遊技制御装置600は、初期化スイッチ信号がオンに設定されている場合(A1
009の結果が「Y」)、停電検査領域の値が正常でない場合(A1011又はA101
3の結果が「N」)、電源切断時のチェックサムの値とステップA1014の処理で算出
されたチェックサムの値とが一致しない場合には(A1016の結果が「N」)、図20
のステップA1039からステップA1043までの初期化処理を実行する。初期化処理
の詳細については後述する。
遊技制御装置600は、算出されたチェックサムの値と電源切断時のチェックサムの値
とが一致する場合には(A1016の結果が「Y」)、停電処理が正常に実行されたため
、停電前の状態に復旧させるための処理を実行する(図20のA1017〜A1023)
。まず、停電時の情報が正常に記憶されていたか否かを判定するための情報が記憶されて
いた、RWM(リードライトメモリ:実施例ではRAM)内の領域をクリア(初期化)す
る。具体的には、すべての停電検査領域をクリアし(A1017)、チェックサムが記憶
されていた領域をクリアする(A1018)。さらに、エラー関連の情報、及び不正行為
を監視するための情報を記憶する領域をリセットする(A1019)。
次に、遊技制御装置600は、RWM内の遊技状態を記憶する領域から停電発生時の遊
技状態が高確率状態であったか否かを判定する(A1020)。高確率でないと判定され
た場合には(A1020の結果が「N」)、ステップA1023以降の処理を実行する。
また、遊技制御装置600は、停電発生時の遊技状態が高確率状態であったと判定され
た場合には(A1020の結果が「Y」)、高確率報知フラグをオンに設定して高確率報
知フラグ領域にセーブ(保存)する(A1021)。続いて、一括表示装置50に設けら
れる高確率報知LED(第3遊技状態表示器58)をオン(点灯)に設定する(A102
2)。
さらに、遊技制御装置600は、特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンド
を演出制御装置700に送信する(A1023)。特図ゲーム処理番号は、特図ゲームの
状態を示す番号であり、停電発生時にRWMの所定の領域に記憶されている。このように
、特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御装置700に送信する
ことによって、可能な限り停電発生前に近い状態で遊技を再開することができるのである
ここで、初期化処理を実行する場合について説明する。前述のように、初期化処理は、
正常に電源が切断された遊技機を起動する場合や停電発生前の状態に復帰できない場合に
実行される。
遊技制御装置600は、初期化処理において、まず、アクセス禁止領域よりも前の全作
業領域をクリアする(A1039)。さらに、アクセス禁止領域よりも後の全スタック領
域をクリアする(A1040)。そして、初期化された領域に電源投入時用の初期値をセ
ーブ(保存)する(A1041)。
続いて、遊技制御装置600は、RWMクリアに関する外部情報を出力する期間に対応
する時間値を設定する(A1042)。そして、初期化処理の最後に電源投入時のコマン
ドを演出制御装置700に送信し(A1043)、ステップA1024以降の処理を実行
する。
遊技制御装置600は、ステップA1023又はステップA1043の処理が終了する
と、遊技用マイコン611(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新
トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動させる(
A1024)。
なお、CTC回路は、遊技用マイコン611内のクロックジェネレータに設けられてい
る。クロックジェネレータは、水晶発振器613からの発振信号(原クロック信号)を分
周する分周回路と、前述したCTC回路とを備えている。タイマ割込み信号は、分周され
た信号に基づいてCPU611aに所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込みを発生
させるための信号である。乱数更新トリガ信号(CTC)は、分周された信号に基づいて
乱数生成回路に供給され、乱数生成回路が乱数を更新するトリガとなる。
遊技制御装置600は、CTC回路を起動すると、乱数生成回路の起動設定を行う(A
1025)。具体的には、CPU611aが乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更
新許可レジスタ)に乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)を設定するなどの
処理を実行する。さらに、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レ
ジスタ1〜n)の値を、対応する各種初期値乱数の初期値(スタート値)としてRWMの
所定領域にセーブする(A1026)。その後、遊技制御装置600は、割込みを許可す
る(A1027)。
なお、本実施形態のCPU611a内の乱数生成回路では、電源投入毎にソフト乱数レ
ジスタの初期値が変更されるように構成されており、ソフト乱数レジスタの初期値に基づ
いて各種初期値乱数の初期値(スタート値)を設定することによって、ソフトウェアで生
成される乱数の規則性を崩すことが可能となり、遊技者による不正な乱数の取得を困難に
することができる。各種初期値乱数には、例えば、大当り図柄を決定する乱数(大当り図
柄乱数1、大当り図柄乱数2)、普図変動表示ゲームの当りを決定する乱数(当り乱数)
が含まれる。
続いて、遊技制御装置600は、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すた
めの初期値乱数更新処理を実行する(A1028)。また、本実施形態では、大当り乱数
は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。すな
わち、大当り乱数はハードウェアで生成されるハード乱数であり、大当り図柄乱数、当り
乱数、変動パターン乱数はソフトウェアで生成されるソフト乱数である。なお、各種乱数
の発生源は前述の態様に限定されるわけではなく、大当り乱数がソフトウェア乱数であっ
てもよいし、大当り図柄乱数、当り乱数、変動パターン乱数がハードウェア乱数であって
もよい。
さらに、初期値乱数更新処理が実行された後、遊技制御装置600は、電源装置800
から入力され、ポート及びデータバスを介して読み込まれる停電監視信号をチェックする
回数を設定する(A1029)。チェック回数には、通常、2以上の値が設定される。停
電監視信号をチェックすることによって停電が発生したか否かを判定することができる。
遊技制御装置600は、停電監視信号がオンであるか否かを判定する(A1030)。停
電監視信号がオンでない場合、すなわち、停電していない場合には(A1030の結果が
「N」)、ステップA1028の初期値乱数更新処理を再び実行し、ステップA1028
からステップA1030までの処理を繰り返し実行する(ループ処理)。
また、初期値乱数更新処理(A1028)の前に割り込みを許可(A1027)するこ
とによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生した場合に、割込み処理を優先
して実行することが可能となる。したがって、初期値乱数更新処理の実行が完了するまで
タイマ割込み処理を実行できないために、割込み処理に含まれる各種処理を実行する時間
が不足してしまうことを回避できる。
なお、初期値乱数更新処理(A1028)は、メイン処理の他に、タイマ割込み処理で
初期値乱数更新処理を実行してもよい。ただし、タイマ割込み処理で初期値乱数更新処理
を実行する場合には、両方の処理で初期値乱数更新処理が実行されることを回避するため
、メイン処理における初期値乱数更新処理の実行時に割込みを禁止し、初期値乱数を更新
後に割込みを解除する必要がある。しかし、本実施形態のようにタイマ割込み処理で初期
値乱数更新処理を実行せず、メイン処理でのみ初期値乱数更新処理を実行すれば、初期値
乱数更新処理の前に割込みを解除しても問題が生じることはなく、さらに、メイン処理が
簡素化されるという利点がある。
一方、遊技制御装置600は、停電監視信号がオンに設定されている場合には(A10
30の結果が「Y」)、停電監視信号がオンに設定されていることを連続して検出した回
数がステップA1029の処理で設定したチェック回数に到達したか否かを判定する(A
1031)。停電監視信号がオンに設定されていることを連続して検出した回数がチェッ
ク回数に到達していない場合には(A1031の結果が「N」)、再度、停電監視信号が
オンであるか否かを判定する(A1030)。すなわち、停電監視信号がオンである場合
にはチェック回数分だけ停電監視信号がオンであるか否かを判定する。
遊技制御装置600は、停電監視信号がオンに設定されていることを連続して検出した
回数がチェック回数に到達した場合には(A1031の結果が「Y」)、停電が発生した
ものと見なして停電発生時の処理を実行する(A1032〜A1038)。
遊技制御装置600は、割込みを禁止し(A1032)、全出力ポートをオフに設定す
る(A1033)。その後、停電復旧検査領域1に停電復旧検査領域チェックデータ1を
セーブし(A1034)、さらに、停電復旧検査領域2に停電復旧検査領域チェックデー
タ2をセーブする(A1035)。
さらに、遊技制御装置600は、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェッ
クサム算出処理を実行し(A1036)、算出されたチェックサムの値をRWMのチェッ
クサム領域にセーブ(保存)する(A1037)。最後に、RWMの内容が変更されない
ように、RWMへのアクセスを禁止し(A1038)、遊技機1の電源が遮断されるまで
待機する。このように、停電復旧検査領域にチェック用のデータをセーブするとともに、
電源遮断時のチェックサムを算出して記憶させることで、電源の遮断の前にRWMに記憶
されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判定することが
可能となる。
次に、タイマ割込み処理について説明する。図7は、本発明の実施の形態のタイマ割込
み処理の手順を示すフローチャートである。
タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路によって生成される周期的
(例えば、1ミリ秒周期)なタイマ割込信号がCPU611aに入力されることによって
開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、遊技制御装置600は、まず、所定のレジスタに保
持されている値をRWMに移すことによってレジスタを退避させる(A1101)。なお
、本実施形態では遊技用マイコンとしてZ80系のマイコンを使用している。Z80系の
マイコンには、表レジスタと裏レジスタが備えられており、表レジスタに保持されている
値を裏レジスタに退避させることでステップA1101の処理を実装することが可能であ
る。
次に、遊技制御装置600は、入力部620を介して入力される各種センサやスイッチ
などからの入力信号を取り込み、各入力ポートの状態を読み込む入力処理を実行する(A
1102)。各種センサには、第1始動口スイッチ601、第2始動口スイッチ602、
普図のゲートスイッチ603、カウントスイッチ605などが含まれる。また、入力処理
では、入力信号にチャタリング除去等を行って入力情報を確定させる。
さらに、遊技制御装置600は、各種処理でセットされた遊技制御に関する出力データ
を、演出制御装置700及び払出制御装置640に送信するための出力処理を実行する(
A1103)。出力データは、ソレノイド等のアクチュエータの駆動制御などを行うため
の情報であり、制御対象となるソレノイドには、例えば、大入賞口ソレノイド28、普電
ソレノイド27が含まれる。また、出力処理では、遊技機における遊技データを収集する
情報収集端末装置(図示せず)に遊技データを出力する処理も含まれる。
次に、遊技制御装置600は、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを演出
制御装置700や払出制御装置640等に送信(出力)するコマンド送信処理を実行する
(A1104)。具体的には、特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動パターンを指
定する変動パターン指定コマンド、及び停電から復旧した場合に演出制御装置700に停
電復旧処理を実行させる停電復旧コマンドを演出制御装置700に送信したり、払出装置
から払い出す賞球数を指定する賞球コマンドを払出制御装置640に送信したりする。
さらに、遊技制御装置600は、大当り図柄乱数1及び大当り図柄乱数2を更新する乱
数更新処理1を実行し(A1105)、続いて特図変動表示ゲームにおける変動パターン
を決定するための変動パターン乱数を更新する乱数更新処理2を実行する(A1106)
。乱数更新処理1及び乱数更新処理2では、各種乱数にランダム性を付与するために、各
種乱数に対応するカウンタ(大当り乱数カウンタ、当り乱数カウンタ、演出決定用乱数カ
ウンタなど)の値を1ずつ加算する。
その後、遊技制御装置600は、各種入賞口スイッチなどを監視したり、枠の不正な開
放などのエラーを監視したりする入賞口スイッチ/エラー監視処理が実行される(A11
07)。各種入賞口スイッチには、例えば、第1始動口スイッチ601、第2始動口スイ
ッチ602、ゲートスイッチ603、入賞口スイッチ604a〜604n、カウントスイ
ッチ605が含まれる。入賞口スイッチ/エラー監視処理では、これらのスイッチから正
常な信号が入力されているか否かを監視したりする。エラーの監視としては、前面枠5や
ガラス枠6が不正に開放されていないかなどを対象としている。
さらに、遊技制御装置600は、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処
理を実行する(A1108)。なお、特図ゲーム処理の詳細については、図8にて後述す
る。
続いて、遊技制御装置600は、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処
理を実行する(A1109)。
次に、遊技制御装置600は、特図変動ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示す
るセグメントLEDの表示内容を制御するセグメントLED編集処理を実行する(A11
10)。具体的には、特図変動表示ゲーム及び普図変動表示ゲームの結果をセグメントL
ED(例えば、一括表示装置50)に出力するためのパラメータを編集する。
遊技制御装置600は、磁気センサスイッチ23や振動センサスイッチ24からの検出
信号をチェックし、異常があるか否かを判定する磁石エラー監視処理を実行する(A11
11)。異常の発生を検出した場合には、スピーカー10から報知音を出力したり、遊技
状態報知LED12を点灯させたりするなどして外部に報知する。
次に、遊技制御装置600は、外部情報端子660から出力する各種信号を編集する外
部情報編集処理を実行する(A1112)。
そして、遊技制御装置600は、割込み要求をクリアして割込みの終了を宣言する(A
1113)。その後、ステップA1101の処理で一時退避されていたレジスタを復帰さ
せ(A1114)、禁止設定されていた外部機器による割込み及びタイマ割込みを許可し
(A1115)、タイマ割込み処理を終了し、メイン処理に復帰する。
次に、前述したタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(A1108)の詳細につい
て説明する。図8は、本発明の実施の形態の特図ゲーム処理の手順を示すフローチャート
である。
特図ゲーム処理では、第1始動口スイッチ601及び第2始動口スイッチ602による
入力信号の監視、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図(識別図柄、識別情
報)の表示の設定を行う。
特図ゲーム処理が開始されると、遊技制御装置600は、まず、第1始動口スイッチ6
01及び第2始動口スイッチ602の入賞を監視する始動スイッチ監視処理を実行する(
A1201)。
始動口スイッチ監視処理では、第1始動入賞口37、第2始動入賞口38に遊技球の入
賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示
ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う
次に、遊技制御装置600は、カウントスイッチ監視処理を実行する(A1202)。
カウントスイッチ監視処理では、第1変動入賞装置41内に設けられたカウントスイッチ
605によって当該第1変動入賞装置41に入賞した遊技球を検出し、入賞した遊技球の
数を監視する。
次に、遊技制御装置600は、特図ゲーム処理タイマが既にタイムアップしているか、
又は、特図ゲーム処理タイマを更新(−1)した結果、当該特図ゲーム処理タイマがタイ
ムアップしたか否かをチェックする(A1203)。なお、特図ゲーム処理タイマは、初
期値として、実行される特図変動表示ゲームの変動時間がセットされ、ステップA120
3の処理で当該特図ゲーム処理タイマの値を1減じる。特図ゲーム処理タイマの値が0に
なると、タイムアップしたと判断される。
遊技制御装置600は、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしていない場合には(A
1204の結果が「N」)、ステップA1216以降の処理を実行する。
一方、遊技制御装置600は、特図ゲーム処理タイマがタイムアップした場合には(A
1204の結果が「Y」)、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照
する特図ゲームシーケンス分岐テーブルを設定する(A1205)。さらに、当該テーブ
ルに基づいて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(A120
6)。そして、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させ(A120
7)、ゲーム処理番号に応じて処理を分岐させる(A1208)。
遊技制御装置600は、ゲーム処理番号が「0」の場合には(A1208の結果が「0
」)、特図普段処理を実行する(A1209)。特図普段処理は、特図変動表示ゲームの
変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定、特図変動中処理
を実行するために必要な情報の設定等を行う。
遊技制御装置600は、ゲーム処理番号が「1」の場合には(A1208の結果が「1
」)、特図変動中処理を実行する(A1210)。特図変動中処理は、特図変動表示ゲー
ムにおける識別情報の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の
設定等を行う。
遊技制御装置600は、ゲーム処理番号が「2」の場合には(A1208の結果が「2
」)、特図表示中処理を実行する(A1211)。特図表示中処理は、特図変動表示ゲー
ムの結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各
大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間を設定したり、ファンファー
レ/インターバル中処理を行うために必要な情報を設定したりする。
遊技制御装置600は、ゲーム処理番号が「3」の場合には(A1208の結果が「3
」)、ファンファーレ/インターバル中処理を実行する(A1212)。ファンファーレ
/インターバル中処理は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中
処理を行うために必要な情報の設定等を行う。
遊技制御装置600は、ゲーム処理番号が「4」の場合には(A1208の結果が「4
」)、大入賞口開放中処理を実行する(A1213)。大入賞口開放中処理は、大当りラ
ウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドで
あれば大当り終了画面のコマンドを設定したり、大入賞口残存球処理を行うために必要な
情報を設定したりする。
遊技制御装置600は、ゲーム処理番号が「5」の場合には(A1208の結果が「5
」)、大入賞口残存球処理を実行する(A1214)。大入賞口残存球処理は、大当りラ
ウンドが最終ラウンドの場合に大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定し
たり、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行ったりする。
大入賞口残存球処理では、特別図柄の処理タイマの更新とファンファーレ/インターバ
ル中処理、又は大当り終了処理を行うために必要な情報を設定する。また、大入賞口の最
大開放時間が経過したか、又は大入賞口に遊技球が規定数(所定数)だけ入賞したかを判
定し、いずれかの条件が成立した場合に開閉扉41aを閉鎖する。これが所定ラウンド数
繰り返し実行された後、特図ゲーム処理番号を6に設定する。
遊技制御装置600は、ゲーム処理番号が「6」の場合には(A1208の結果が「6
」)、大当り終了処理を実行する(A1215)。大当り終了処理は、ステップA120
9の特図普段処理を行うために必要な情報の設定等を行う。
その後、遊技制御装置600は、特図変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム、第2
特図変動表示ゲーム)において一括表示装置50における図柄の変動を制御するためのテ
ーブルを準備する(A1216)。続いて、一括表示装置50に係る図柄変動制御処理を
実行する(A1217)。
以上、遊技制御装置600で実行される処理について説明した。続いて、演出制御装置
700で実行される処理について説明する。
続いて、演出表示を行うために、演出制御装置700で実行される処理について説明す
る。まず、演出制御装置700によって実行されるメイン処理の詳細を説明する。図10
は、本発明の実施の形態の演出制御装置700の主制御用マイコン(1stCPU)71
0によって実行される1stメイン処理の手順を示すフローチャートである。1stメイ
ン処理は、遊技機1に電源が投入されると実行される。
主制御用マイコン(1stCPU)710は、1stメイン処理の実行が開始されると
、まず、割込みを禁止する(B1001)。次に作業領域であるRAM711を0クリア
し(B1002)、CPU初期化処理を実行する(B1003)。その後、各種処理の実
行に必要な初期値をRAM711に設定し(B1004)、乱数初期化処理を実行する(
B1005)。
続いて、主制御用マイコン710は、所定のタイミング(例えば、2ミリ秒)で割込み
を発生させるための各種割込みタイマを起動させ(B1006)、割込みを許可する(B
1007)。割込みが許可されると、遊技制御装置600から送信されたコマンドを受信
するコマンド受信割込み処理を実行可能な状態となる。
次に、主制御用マイコン710は、WDT(ウォッチドックタイマ)をクリアする(B
1008)。WDTは、上述したCPU初期化処理(B1003)で起動され、CPUが
正常に動作しているかどうかを監視する。WDTが一定周期を経過してもクリアされない
場合は、WDTがタイムアップしてCPUがリセットされる。
次に、主制御用マイコン710は、遊技者による演出ボタン17の操作信号を検出した
り、検出した信号に応じた処理を実行したりする(B1009)。さらに、遊技制御装置
600から受信した遊技制御コマンドを解析する遊技制御コマンド解析処理を実行する(
B1010)。
次に、主制御用マイコン710は、テストモード処理を実行する(B1011)。テス
トモード処理は、工場出荷時の検査の際に検査用のコマンドを受信してLEDの点灯等を
検査する。したがって、テストモード処理は、工場出荷時にCPUを検査する場合に実行
される。
続いて、主制御用マイコン710は、遊技制御コマンド解析処理(B1010)におい
て解析された制御コマンドに基づき、表示装置35に表示させるシーン(表示内容)を制
御する1stシーン制御処理を実行する(B1012)。1stシーン制御処理では、画
面の表示内容を統括的に制御する。そして、大当りの期待度の高い変動表示ゲームが実行
されることなどを事前に報知する先読み予告制御処理も含まれる。なお、1stシーン制
御処理については、図10にて後述する。
さらに、主制御用マイコン710は、遊技機1における異常の発生を監視する遊技機エ
ラー監視処理を実行する(B1013)。演出制御装置700に関わる異常の他に、遊技
制御装置600からエラー報知を指示するコマンドを受信した場合などに、警報音の報知
など所定の処理を実行する。
そして、主制御用マイコン710は、映像制御用マイコン(2ndCPU)720に送
信するコマンドを編集する演出コマンド編集処理を実行する(B1014)。
また、主制御用マイコン710は、スピーカー10から出力される音を制御するサウン
ド制御処理を実行する(B1015)。また、LED等の装飾装置(盤装飾装置760、
枠装飾装置21)を制御する装飾制御処理を実行する(B1016)。
さらに、主制御用マイコン710は、モータやソレノイドで駆動される電動役物や可動
式照明などの演出装置(盤演出装置770、枠演出装置22)を制御するモータ/SOL
制御処理を実行する(B1017)。
最後に、主制御用マイコン710は、演出乱数などの乱数を更新するための乱数更新処
理を実行して(B1018)、ステップB1008の処理に戻る。以降、ステップB10
08からステップB1018までの処理を繰り返す。
次に、前述した1stメイン処理における1stシーン制御処理(B1012)の詳細
について説明する。図10は、本発明の実施の形態の1stシーン制御処理の手順を示す
フローチャートである。
主制御用マイコン710は、まず、遊技機1がテスト中モードであるか否かを判定する
(B1101)。テスト中モードの場合には(B1101の結果が「Y」)、実際に演出
制御を行う必要がないため、1stシーン制御処理を終了する。
主制御用マイコン710は、遊技機1がテスト中モードでない場合には(B1101の
結果が「N」)、遊技制御装置600から送信されたシーン変更コマンドを受信している
か否かを判定する(B1102)。シーン変更コマンドを受信していない場合には(B1
102の結果が「N」)、ステップB1107以降の処理を実行する。
主制御用マイコン710は、シーン変更コマンドを受信している場合には(B1102
の結果が「Y」)、更新する(現在の)遊技状態を取得する(B1103)。さらに、有
効なコマンドを受信しているか否かを判定する(B1104)。具体的には、変更先のシ
ーンが現在の遊技状態と整合するか否かなどを判定する。主制御用マイコン710は、有
効なコマンドを受信していない場合には(B1104の結果が「N」)、ステップB11
07以降の処理を実行する。
主制御用マイコン710は、有効なコマンドを受信した場合には(B1104の結果が
「Y」)、受信したコマンドをメモリ(RAM)の所定の領域にセーブする(B1105
)。さらに、演出リクエストフラグをセットする(B1106)。演出リクエストフラグ
は、シーンを変更するタイミングであることを示すフラグであり、後述する変動中処理(
B1111)で、演出リクエストフラグが設定されているか否かに応じた処理が実行され
る。
続いて、主制御用マイコン710は、受信したコマンドの識別子に応じた処理を実行す
る(B1107)。
主制御用マイコン710は、受信したコマンドが「電源投入コマンド」の場合には、電
源投入処理を実行する(B1108)。電源投入処理では、遊技機1の電源が投入された
際に表示される画面の制御を行う。
主制御用マイコン710は、受信したコマンドが「停電復旧コマンド」の場合には、停
電復旧処理を実行する(B1109)。停電復旧処理では、遊技機1が停電から復旧した
際に表示される画面の制御を行う。なお、停電前に客待ち処理が実行されていた場合には
特別な処理を実行しない。
主制御用マイコン710は、受信したコマンドが「客待ちデモコマンド」の場合には、
客待ち処理を実行する(B1110)。客待ち処理では、変動表示ゲームが最後に実行さ
れてから所定時間経過した場合に表示される画面の制御を行う。
主制御用マイコン710は、受信したコマンドが「変動パターンコマンド」の場合には
、変動中処理を実行する(B1111)。変動中処理では、設定された変動パターンに応
じたシーンを表示するために必要な情報を取得し、設定された変動パターンに対応した演
出制御を行う。
主制御用マイコン710は、受信したコマンドが「図柄停止コマンド」の場合には、図
柄停止処理を実行する(B1112)。図柄停止処理では、図柄の変動表示を指定された
図柄で停止させる。
主制御用マイコン710は、受信したコマンドが「ファンファーレコマンド」の場合に
は、ファンファーレ処理を実行する(B1113)。ファンファーレ処理では、発生した
大当りに対応するファンファーレ音をスピーカー10から出力する。
主制御用マイコン710は、受信したコマンドが「大入開放n回目コマンド」の場合に
は、ラウンド中処理を実行する(B1114)。ラウンド中処理では、特別遊技状態にお
ける各ラウンド中の演出制御を行う。
主制御用マイコン710は、受信したコマンドが「インターバルコマンド」の場合には
、インターバル処理を実行する(B1115)。インターバル処理では、特別遊技状態に
おける各ラウンド間の演出制御を行う。
主制御用マイコン710は、受信したコマンドが「エンディングコマンド」の場合には
、エンディング処理を実行する(B1116)。エンディング処理では、特別遊技状態が
終了した際の演出制御を行う。
次に、主制御用マイコン710は、図柄コマンド受信処理を実行する(B1117)。
図柄コマンドには、停止図柄を指定する情報が含まれる。
さらに、主制御用マイコン710は、保留数コマンド受信処理を実行する(B1118
)。保留数コマンドは、更新された保留数を通知するコマンドである。保留数コマンド受
信処理では、受信した保留数に基づいて、保留表示などを更新する。
次に、主制御用マイコン710は、先読みコマンド受信処理を実行する(B1119)
。先読みコマンド受信処理は、事前演出図柄コマンドなどに基づいて、保留表示演出等を
設定する処理である。
次に、主制御用マイコン710は、確率情報コマンド受信処理を実行する(B1120
)。確率情報コマンド受信処理は、受信した確率情報コマンドに基づいて、内部確率等の
遊技状態を設定する処理である。確率情報コマンドには、例えば、高確/時短コマンド、
低確/時短コマンド、低確/サポなしコマンドなどが含まれる。
続いて、前述した1stシーン制御処理における変動中処理(B1111)の詳細につ
いて説明する。図11Aは、本発明の実施の形態の変動中処理の前半部の手順を示すフロ
ーチャートである。図11Bは、本発明の実施の形態の変動中処理の後半部の手順を示す
フローチャートである。
主制御用マイコン710は、まず、初期化の必要な領域に、対応するデフォルト値を書
き込むことによって初期化する(B1201)。
続いて、主制御用マイコン710は、第4図柄変動設定処理を実行する(B1202)
。第4図柄(状態表示図柄)は、少なくとも飾り図柄と並行して変動及び停止することで
飾り図柄変動表示ゲームの進行を把握可能とする図柄である。飾り図柄(左、中、右)と
合わせて飾り図柄変動表示ゲームの結果を導出するための図柄としてもよい。例えば、同
一の飾り図柄の組合せで当り発生時の態様が類似する小当りと2ラウンド大当りとを、第
4図柄によって判別可能としてもよい。
次に、主制御用マイコン710は、変動パターン分類処理を実行する(B1203)。
変動パターン分類処理は、遊技制御装置600から受信した変動パターンコマンドに基づ
いて、変動表示ゲームの結果が大当りか否か、発生するリーチの種類などによって変動パ
ターンを分類し、対応する変動パターン分類フラグを設定する。
続いて、予告振分テーブルを選択するための乱数を設定する処理を実行する。まず、主
制御用マイコン710は、汎用レジスタER0に、予告振分テーブル選択用乱数の上限値
である「1000」を格納し(B1204)、乱数抽選処理を実行する(B1205)。
このとき、汎用レジスタER0に格納される乱数の上限値は、乱数抽選処理の引数に相当
する。乱数抽選処理は、引数で指定された上限値に対応した乱数が抽出される。乱数抽選
処理の詳細については、図14にて後述する。乱数抽選処理では、抽出された乱数を返値
として、汎用レジスタER0に格納する。
その後、主制御用マイコン710は、汎用レジスタER0を他の処理で使用するために
、汎用レジスタER0に格納された値を汎用レジスタER2に格納する(B1206)。
さらに、汎用レジスタER2に格納された値を予告振分テーブル選択用乱数として対応す
る記憶領域(メモリ、RAM711)に記憶する(B1207)。
続いて、ステップアップ(SU)予告振分テーブルを選択するための乱数を設定する処
理を実行する。主制御用マイコン710は、汎用レジスタER0に、ステップアップ予告
振分テーブル選択用乱数の上限値である「500」を格納し(B1208)、乱数抽選処
理を実行する(B1209)。そして、主制御用マイコン710は、汎用レジスタER0
に格納された値を汎用レジスタER2に格納する(B1210)。さらに、汎用レジスタ
ER2に格納された値をステップアップ予告振分テーブル選択用乱数として対応する記憶
領域(メモリ、RAM711)に記憶する(B1211)。
次に、主制御用マイコン710は、ステップB1203の変動パターン分類処理で取得
された変動パターン分類フラグを確認する(B1213)。変動パターン分類フラグを参
照することによって、変動表示ゲームの結果、リーチの有無、前半変動時間、後半変動時
間を判別することができる。
主制御用マイコン710は、変動パターン分類フラグに基づいて処理を分岐させる(B
1213)。変動パターン分類フラグが通常ハズレフラグ(リーチ無し変動)以外の場合
には、変動表示ゲームにおける予告演出を設定する。具体的には、予告振分選択処理とス
テップアップ(SU)予告振分選択処理を実行する。
主制御用マイコン710は、まず、予告振分選択処理の引数を設定する。具体的には、
汎用レジスタER1に変動パターン分類フラグ(B1214)、汎用レジスタER0にス
テップB1207の処理で記憶された予告振分テーブル選択用乱数を格納する(B121
5)。すなわち、予告振分選択処理には2個の引数が設定される。なお、3個以上の引数
が設定される処理(サブルーチン)を実行する場合には、汎用レジスタER7に3個目以
降の引数を設定する。また、サブルーチンに複数の返値が設定される場合についても同様
である。
引数が設定されると、主制御用マイコン710は、予告振分選択処理を実行する(B1
216)。予告振分選択処理では、変動パターン分類フラグ及び予告振分テーブル選択用
乱数に基づいて、予告演出番号及び予告演出発生期間番号を取得する。予告演出番号は、
実行される予告演出を特定する番号である。また、予告演出発生期間番号は、予告演出を
実行するタイミングを特定する番号である。予告振分選択処理の詳細については、図12
にて後述する。
そして、主制御用マイコン710は、予告振分選択処理の実行後、汎用レジスタER1
に格納された予告演出番号を汎用レジスタER3に格納する(B1217)。さらに、汎
用レジスタER0に格納された予告演出発生期間番号を汎用レジスタER2に格納する(
B1218)。そして、予告演出番号及び予告演出発生期間番号を対応する記憶領域(メ
モリ、RAM711)に格納する(B1219)。
次に、主制御用マイコン710は、ステップアップ予告振分選択処理の引数として、汎
用レジスタER1に変動パターン分類フラグ(B1220)、汎用レジスタER0にステ
ップB1211の処理で記憶されたステップアップ予告振分テーブル選択用乱数(B12
21)を格納する。
引数が設定されると、主制御用マイコン710は、ステップアップ予告振分選択処理を
実行する(B1222)。ステップアップ予告振分選択処理では、変動パターン分類フラ
グ及び予告振分テーブル選択用乱数に基づいて、ステップ予告振分番号及びステップアッ
プ予告回数を取得する。ステップ予告振分番号は、実行されるステップ予告を特定する番
号である。また、ステップアップ予告回数は、ステップアップ予告のステップ数である。
そして、主制御用マイコン710は、ステップアップ予告振分選択処理の実行後、汎用
レジスタER1に格納されたステップ予告振分番号を汎用レジスタER3に格納する(B
1223)。さらに、汎用レジスタER0に格納されたステップアップ予告回数を汎用レ
ジスタER2に格納する(B1224)。そして、ステップ予告振分番号及びステップア
ップ予告回数を対応する記憶領域(メモリ)に格納する(B1225)。
主制御用マイコン710は、ステップB1225の処理終了後、又は、変動パターン分
類フラグが通常ハズレフラグで後半変動のないリーチ無し変動の場合には、識別図柄の変
動表示に関連する処理を実行する。さらに、設定された予告演出処理を実行する(B12
26〜B1228)。予告演出を実行しない場合には、ステップB1226〜B1228
の処理を実行せずにスキップするようにしてもよい。
予告演出処理には、複数種類定義されており、例えば、先読み演出時にキャラクタを表
示する処理や期待度の高いことを報知するために複数のキャラクタが同時に表示される群
予告を実行するための処理などが含まれる。なお、先読み演出時の処理は、保留数などに
応じた処理を実行させるようにしてもよい。
最後に、主制御用マイコン710は、変動表示ゲームの実行中に出力されるBGMを設
定するBGM設定処理を実行する(B1229)。さらに、変動表示ゲーム実行中の背景
を設定する背景設定処理(B1230)、変動表示ゲーム実行中の可動役物の動作を設定
する可動役物演出処理(B1231)、変動表示ゲームの結果に対応する図柄を設定する
停止図柄設定処理(B1232)を実行する。その後、変動中処理を終了する。
次に、前述した変動中処理における予告振分選択処理(B1216)の詳細について説
明する。図12は、本発明の実施の形態の予告振分選択処理の手順を示すフローチャート
である。
主制御用マイコン710は、まず、予告振分選択処理が実行されると、引数として指定
された変数を所定の汎用レジスタにコピーする。これは、引数及び返値として利用される
汎用レジスタを他の処理で利用できるように一時的に退避させるためである。具体的には
、汎用レジスタER0に格納された「予告振分テーブル選択用乱数」を汎用レジスタER
2に格納する(B1301)。さらに、汎用レジスタER1に格納された「変動パターン
分類フラグ」を汎用レジスタER3に格納する(B1302)。
続いて、主制御用マイコン710は、汎用レジスタER3に格納された値、すなわち、
変動パターン分類フラグに基づいて処理を分岐させる(B1303)。具体的には、リー
チの種類(リーチA〜C、通常)及び当りの種類(大当り、特殊当り、ハズレ)に基づい
て処理を分岐させ、対応する予告振分テーブル番号記憶処理を実行する。
まず、変動パターン分類フラグが「リーチA大当りフラグ」の場合に実行される予告振
分テーブル番号記憶処理について説明する。変動パターン分類フラグが「リーチA大当り
フラグ」の場合には、リーチAが発生し、変動表示ゲームの結果が「大当り」となる。
主制御用マイコン710は、変動パターン分類フラグに「リーチA大当りフラグ」が設
定されている場合には、リーチA大当り予告振分テーブル選択処理の引数を設定する。具
体的には、汎用レジスタER3に格納された「変動パターン分類フラグ」を汎用レジスタ
ER1に格納する(B1304)。さらに、汎用レジスタER2に格納された「予告振分
テーブル選択用乱数」を汎用レジスタER0に格納する(B1305)。
主制御用マイコン710は、リーチA大当り予告振分テーブル選択処理を実行する(B
1306)。そして、リーチA大当り予告振分テーブル選択処理の返値であって、汎用レ
ジスタER0に格納された予告振分テーブル番号を、汎用レジスタER2に格納する(B
1307)。その後、ステップB1324以降の処理を実行する。
変動パターン分類フラグが「リーチA特殊当りフラグ」の場合についても同様の処理で
ある(B1308〜B1311)。「特殊当り」とは、例えば、小当りなどである。なお
、予告振分テーブル番号記憶処理の手順は、予告振分テーブルを選択する処理を除いてす
べて同じであるため、説明を省略する。変動パターン分類フラグが「リーチAハズレフラ
グ」の場合についても同様である(B1312〜B1315)。
さらに、変動パターン分類フラグが「リーチB大当りフラグ」の場合(B1316)、
「リーチB特殊当りフラグ」の場合(B1317)、「リーチBハズレフラグ」の場合(
B1318)、「リーチC大当りフラグ」の場合(B1319)、「リーチC特殊当りフ
ラグ」の場合(B1320)、「リーチCハズレフラグ」の場合(B1321)、「通常
大当りフラグ」の場合(B1322)、「通常特殊当りフラグ」の場合(B1323)に
ついても対応する予告振分テーブル番号記憶処理が実行され、予告振分テーブル番号が取
得され、汎用レジスタER2に格納される。
予告振分テーブル番号記憶処理によって、予告振分テーブル番号が取得されると、予告
演出選択処理が実行される。主制御用マイコン710は、まず、予告演出選択処理の引数
に値を設定するために、汎用レジスタER3に格納された変動パターン分類フラグを汎用
レジスタER1に格納する(B1324)。さらに、汎用レジスタER2に格納された予
告振分テーブル番号を汎用レジスタER0に格納する(B1325)。
そして、主制御用マイコン710は、予告演出選択処理を実行し(B1326)、返値
として予告演出番号及び予告演出発生期間番号を取得する。予告演出番号は汎用レジスタ
ER1、予告演出発生期間番号は汎用レジスタER0に格納されている。予告演出選択処
理の詳細については、図13にて後述する。
その後、主制御用マイコン710は、汎用レジスタER1に格納された予告演出番号を
汎用レジスタER3に格納する(B1327)。さらに、汎用レジスタER0に格納され
た予告演出発生期間番号を汎用レジスタER2に格納する(B1328)。
最後に、主制御用マイコン710は、予告振分選択処理の返値として、汎用レジスタE
R3に格納された予告演出番号を汎用レジスタER1に格納する(B1329)。さらに
、汎用レジスタER2に格納された予告演出発生期間番号を汎用レジスタER0に格納す
る(B1330)。その後、予告振分選択処理を終了する。
次に、前述した予告振分選択処理における予告演出選択処理(B1326)の詳細につ
いて説明する。図13は、本発明の実施の形態の予告演出選択処理の手順を示すフローチ
ャートである。
主制御用マイコン710は、予告演出選択処理が実行されると、まず、引数として指定
された変数を所定の汎用レジスタにコピーする。具体的には、汎用レジスタER0に格納
された「予告振分テーブル番号」を汎用レジスタER2に格納する(B1401)。さら
に、汎用レジスタER1に格納された「変動パターン分類フラグ」を汎用レジスタER3
に格納する(B1402)。
続いて、主制御用マイコン710は、汎用レジスタER2に格納された値、すなわち、
予告振分テーブル番号に基づいて処理を分岐させる(B1403)。本実施形態では、予
告振分テーブルは1から100まで定義されており、予告振分テーブル番号に対応する処
理を実行する。まず、予告振分テーブル1について説明する。
主制御用マイコン710は、まず、汎用レジスタER3に格納された変動パターン分類
フラグを汎用レジスタER4に格納する(B1404)。ステップB1404の処理では
、後続の処理で汎用レジスタER3を使用するため、あらかじめ汎用レジスタER3に格
納された値を汎用レジスタER4に退避させている。
続いて、予告演出を選択する処理を実行する。具体的には、主制御用マイコン710は
、汎用レジスタER0に、予告演出選択用乱数の上限値である「100」を格納し(B1
405)、乱数抽選処理を実行する(B1406)。そして、汎用レジスタER0に格納
された予告演出選択用乱数値を汎用レジスタER2に格納する(B1407)。
次に、主制御用マイコン710は、予告振分テーブル1から汎用レジスタER2に格納
された予告演出選択用乱数値に対応する予告演出を選択する(B1408)。さらに、選
択された予告演出の番号を汎用レジスタER3に格納する(B1409)。
さらに、主制御用マイコン710は、予告演出発生期間設定処理を実行するために、引
数として、汎用レジスタER4に格納された変動パターン分類フラグを汎用レジスタER
1に(B1410)、汎用レジスタER3に格納された予告演出番号を汎用レジスタER
1に格納する(B1411)。そして、予告演出発生期間設定処理を実行し(B1412
)、返値として汎用レジスタER0に格納された予告演出発生期間番号を汎用レジスタE
R2に格納する(B1413)。
その後、主制御用マイコン710は、必要な処理を実行し、最後に、予告演出選択処理
の返値として、汎用レジスタER3に格納された予告演出番号を汎用レジスタER1に格
納する(B1414)。さらに、汎用レジスタER2に格納された演出発生期間番号を汎
用レジスタER0に格納する(B1415)。その後、予告演出選択処理を終了する。
次に、前述した変動中処理及び予告演出選択処理における乱数抽選処理(B1205等
、B1406)の詳細について説明する。図14は、本発明の実施の形態の乱数抽選処理
の手順を示すフローチャートである。
主制御用マイコン710は、まず、引数として指定され、汎用レジスタER0に格納さ
れた「乱数の上限値」を汎用レジスタER2に格納する(B1501)。続いて、乱数処
理(rand処理)を実行し(B1502)、乱数値を取得する。rand処理では、所
定範囲(例えば、0〜65535)の整数値が取得される。
主制御用マイコン710は、取得された乱数値rdmを汎用レジスタER0に格納する
(B1503)。そして、乱数値rdmを乱数の上限値を除算し(B1504)、余りを
返値として汎用レジスタER0に格納する(B1505)。例えば、上限値(引数)が1
000、取得された乱数値が3500とすると、3500÷1000の余り500が返値
に設定される。主制御用マイコン710は、その後、乱数抽選処理を終了する。
以上、本実施形態における演出制御装置700の主制御用マイコン710による制御に
ついて、汎用レジスタにデータを格納するタイミングを含めて説明した。ここで、各サブ
ルーチンの実行による汎用レジスタに格納された値の遷移について説明する。図15は、
本発明の実施の形態の汎用レジスタの状態遷移を説明する図である。
最初に変動中処理における「M−1」の処理について説明する。「M−1」の処理は、
変動中処理のステップB1204からB1206までの処理に対応する。まず、汎用レジ
スタER0に取得する乱数値の上限値である「1000」を格納し、サブルーチンである
処理A(乱数抽選処理)を呼び出す(実行する)。
処理A(乱数抽選処理)が開始されると、引数として設定された汎用レジスタER0の
値(乱数の上限値)を汎用レジスタER2に退避する。このとき、必ずしも汎用レジスタ
ER2に退避する必要はなく、空いている汎用レジスタに退避させればよい。また、汎用
レジスタER0及びER1は、サブルーチンの引数及び返値を格納する記憶領域であるた
め、受け取った値を退避させる場合には汎用レジスタER2以降を使用する。なお、引数
及び返値が3個以上の場合には、前述のように、スタックポインタとして機能する汎用レ
ジスタER7を利用して格納する。また、サブルーチンは、引数又は返値がないものであ
ってもよい。このように、各サブルーチンで引数を格納するレジスタ及び返値を格納する
レジスタを限定することによって、使用するレジスタの数を抑制している。
乱数の上限値を汎用レジスタER2に退避させると、乱数を抽出するrand処理を実
行する。rand処理は、引数なしで所定範囲の乱数を1個抽出する。そして、抽出され
た乱数を汎用レジスタER0に格納する。その後、指定された範囲の乱数に変換するため
、汎用レジスタER0に格納された値を汎用レジスタER2に退避させた乱数の上限値で
除算し(B1504)、余りを汎用レジスタER0に格納する(B1505)。そして、
汎用レジスタER0に格納された値が処理A(乱数抽選処理)の返値となり、RET命令
(サブルーチンの終了命令)で処理Aを終了させて呼出元の変動中処理に戻る。
変動中処理に戻ると、処理Aで汎用レジスタER0に返値として指定された上限値を1
000とする乱数値を汎用レジスタER2に格納する。このとき、汎用レジスタER2に
は、乱数の上限値「1000」が格納されているが、取得した乱数値によって上書きされ
る。
続いて、変動中処理では、「M−2」が実行される。「M−2」の処理は、変動中処理
のステップB1208からB1210までの処理に対応する。「M−2」の処理は、取得
する乱数の上限値が「500」であること以外は、「M−1」の処理と構成が同じである
ため、詳細な内容については省略する。
最後に、変動中処理における「M−3」の処理について説明する。「M−3」の処理は
、変動中処理のステップB1214からB1218までの処理に対応する。まず、汎用レ
ジスタER1に変動パターン分類フラグ(X−1)、汎用レジスタER0に予告振分テー
ブル選択用乱数(X−2)を格納し(B1214、B1215)、サブルーチンである処
理B(予告振分選択処理)を呼び出す(実行する)。
処理B(予告振分選択処理)が開始されると、引数として設定された汎用レジスタER
0の値(予告振分テーブル選択用乱数)を汎用レジスタER2に、汎用レジスタER1の
値(変動パターン分類フラグ)を汎用レジスタER3に退避する。その後、「S−1」の
処理を実行する。「S−1」の処理は、予告振分選択処理のステップB1304からB1
307までの処理に対応する。
「S−1」の処理が開始されると、処理C(予告振分テーブル選択処理)の引数として
、汎用レジスタER2に退避されていた予告振分テーブル選択用乱数を汎用レジスタER
0に、汎用レジスタER3に退避されていた変動パターン分類フラグを汎用レジスタER
1に格納する。そして、処理C(予告振分テーブル選択処理)を実行する。
処理C(予告振分テーブル選択処理)が開始されると、引数として指定された汎用レジ
スタER0の値(予告振分テーブル選択用乱数)を汎用レジスタER2に、汎用レジスタ
ER1の値(変動パターン分類フラグ)を汎用レジスタER3に退避させる。そして、続
く処理によって、予告振分テーブル番号が取得され、汎用レジスタER2に格納される。
その後、返値として、汎用レジスタER2に格納された予告振分テーブル番号が汎用レジ
スタER0に格納され、RET命令によって予告振分選択処理に戻る。このとき、汎用レ
ジスタER3には変動パターン分類フラグは格納されたままとなっているが、処理Cの実
行前に汎用レジスタER2に格納されていた予告振分テーブル選択用乱数は予告振分テー
ブル番号に上書きされている。
処理Cの実行後、処理Bに戻ると、予告振分テーブル選択処理の返値である予告振分テ
ーブル番号が格納された汎用レジスタER0の値を汎用レジスタER2に退避させる。そ
して、続く処理を実行し、「S−2」の処理を実行する。「S−2」の処理は、予告振分
選択処理のステップB1324からB1328までの処理に対応する。
「S−2」の処理が開始されると、処理D(予告演出選択処理)の引数として、汎用レ
ジスタER2に退避されていた予告振分テーブル番号を汎用レジスタER0に、汎用レジ
スタER3に退避されていた変動パターン分類フラグを汎用レジスタER1に格納する。
そして、処理D(予告演出選択処理)を実行する。
処理D(予告演出選択処理)が開始されると、引数として指定された汎用レジスタER
0の値(予告振分テーブル番号)を汎用レジスタER2に、汎用レジスタER1の値(変
動パターン分類フラグ)を汎用レジスタER3に退避させる。その後、処理A(乱数抽選
処理)によって予告振分テーブルから予告演出番号及び予告演出発生期間番号を取得する
ための乱数を取得する。このとき、汎用レジスタER0に乱数の上限値(100)が格納
され、返値として乱数値を取得し、取得された乱数値を汎用レジスタER2に格納する。
そして、取得された乱数値に基づいて、予告振分テーブル番号に対応する予告振分テー
ブルから、予告演出番号及び予告演出発生期間番号を取得する。このとき、予告演出番号
は汎用レジスタER3に格納された後、予告振分選択処理の返値として汎用レジスタER
1に格納される。さらに、予告演出発生期間番号は汎用レジスタER2に格納された後、
予告振分選択処理の返値として汎用レジスタER0に格納される。その後、予告振分選択
処理において、返値の格納が終了すると、RET命令によって変動中処理に戻る。
最後に、本実施形態の遊技機1における演出の画面遷移について説明する。図16及び
図17は、本発明の実施の形態において実行される変動表示ゲームの画面遷移の一例を示
す図である。
図16(A)は、変動開始前の状態を示しており、次々回実行される変動表示ゲームの
期待度が高いことを示す先読み表示がなされている。続いて、図16(B)では、変動表
示ゲームが開始され、変動中に予告演出(会話予告)が実行される様子を示している。こ
のとき、遊技者が演出ボタン17を操作することによって、図16(C)に示すように、
予告演出の結果が表示される。
その後、図16(D)に示すように、予告演出(会話予告)に続いて、ステップアップ
予告が実行される。そして、ステップアップ予告が実行された後、図16(E)に示すよ
うに、リーチが発生する。さらに、リーチ変動の前半で、たくさんのキャラクタが表示さ
れる群予告などが実行される。群予告については、予告演出の一態様としてもよいし、通
常演出の一態様としてもよい。
リーチ変動の後半に入ると、図17(A)に示すように、次回予告演出が実行される。
なお、次回予告演出は、次に実行される変動表示ゲームの期待度を示すものであってもよ
いが、本実施形態では、実行中の変動表示ゲームの期待度を示唆するものとなっている。
また、次回の話数と変動中の識別図柄が一致している場合には期待度が特に高いとしても
よい。さらに、次回タイトルの内容によって以降の演出内容を示唆し、実行中の変動表示
ゲームの期待度を把握できるようにしてもよい。
その後、図17(B)及び(C)に示すように、敵チームと対戦する「決戦」演出が実
行される。リーチ変動の最後には、図17(D)に示すように、可動役物演出が実行され
る。このとき、可動役物によって識別図柄(第4図柄を含む)の変動表示の視認が妨げら
れる場合には、視認可能な位置に移動させるようにしてもよい。
最後に、可動役物演出が終了すると、図17(E)に示すように、識別図柄の変動が仮
停止し、「ボーナス確定」を報知する。そして、図17(F)に示すように、第4図柄を
含む識別図柄の変動が停止し、変動表示ゲームが終了する。その後、特別遊技状態に移行
する。
図16及び図17に示した先読み表示や予告演出の実行タイミングは、予告演出の種類
及び発生期間に応じて決定される。また、予告演出処理で演出内容が設定される。
以上のように、本実施形態によれば、各サブルーチンで引数を格納するレジスタと、返
値を格納するレジスタとを共通化し、限定することによって、サブルーチンを多段階で呼
び出した場合であっても、使用可能なレジスタが不足することを防ぐことができる。また
、引数や返値の数が3以上の場合であっても、前述のように、スタックポインタ(汎用レ
ジスタER7)を利用することによって使用するレジスタの数を抑制することが可能とな
っている。
したがって、レジスタを使用する数を限定することで、複雑な振分処理を行う際に都合
がよく、制御処理の効率を向上させるとともに、演出動作を多様化することが可能となり
、遊技の興趣を高めることができる。
なお、本実施形態における遊技制御プログラムは、開発者がプログラミング言語で記述
したものであってもよいし、開発者が記述したプログラムをコンパイラによって機械語(
マシン語)に変換したものであってもよい。
本発明の遊技機は、上記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるもので
はなく、アレンジボール遊技機や雀球遊技機等の遊技球を使用する遊技機や可動役物を備
えたスロットマシン(パチスロ機)にも適用可能である。
1 遊技機
2 本体枠
4 開閉枠
5 前面枠
6 ガラス枠
17 演出ボタン
30 遊技盤
34 センターケース
35 表示装置
35a 表示部
36 普図始動ゲート
37 第1始動入賞口
38 第2始動入賞口
41 第1変動入賞装置
45 第2変動入賞装置
500 鎌役物
600 遊技制御装置(遊技制御手段)
610 CPU部
611 遊技用マイコン
611a CPU
611b RAM
640 払出制御装置(払出基板)
690 発射制御装置
700 演出制御装置(演出制御手段)
710 主制御用マイコン(1stCPU)
711 RAM
712 演算装置(演算回路)
713 汎用レジスタ(ER0〜ER7)
720 映像制御用マイコン(2ndCPU)
800 電源装置

Claims (2)

  1. 遊技制御を行う遊技制御手段を備える遊技機において、
    前記遊技制御手段は、
    前記遊技制御を行うための遊技制御プログラムを実行する演算制御手段と、
    前記遊技制御プログラムを実行するために使用するデータを記憶する第1レジスタと、
    を備え、
    前記遊技制御プログラムは、
    第1の遊技制御を行う第1遊技制御処理と、
    前記第1遊技制御処理にて実行する第1呼出し命令に対応して呼び出され、第2の遊技制御を行う第2遊技制御処理と、
    前記第遊技制御処理にて実行する第2呼出し命令に対応して呼び出され、第3の遊技制御を行う第3遊技制御処理と、
    を含み、
    前記演算制御手段は、
    前記第1遊技制御処理の実行に対応して、第2の遊技制御に使用可能な第1引数を生成し、前記第1引数を前記第1レジスタに格納し、前記第1レジスタに格納された第1引数を使用して前記第2遊技制御処理を実行可能であるとともに、
    前記第遊技制御処理の実行に対応して、第3の遊技制御に使用可能な第2引数を生成し、前記第2引数を前記第1レジスタに格納し、前記第1レジスタに格納された第2引数を使用して前記第3遊技制御処理を実行可能であることを特徴とする遊技機。
  2. 遊技制御を行う遊技制御手段を備える遊技機において、
    前記遊技制御手段は、
    前記遊技制御を行うための遊技制御プログラムを実行する演算制御手段と、
    前記遊技制御プログラムを実行するために使用するデータを記憶する第1レジスタと、
    を備え、
    前記遊技制御プログラムは、
    第1の遊技制御を行う第1遊技制御処理と、
    前記第1遊技制御処理にて実行する第1呼出し命令に対応して呼び出され、第2の遊技制御を行う第2遊技制御処理と、
    前記第1遊技制御処理にて実行する第2呼出し命令に対応して呼び出され、第3の遊技制御を行う第3遊技制御処理と、
    を含み、
    前記演算制御手段は、
    前記第1遊技制御処理の実行に対応して、第2の遊技制御に使用可能な第1引数を生成し、前記第1引数を前記第1レジスタに格納し、前記第1レジスタに格納された第1引数を使用して前記第2遊技制御処理を実行可能であるとともに、
    前記第1遊技制御処理の実行に対応して、第3の遊技制御に使用可能な第2引数を生成し、前記第2引数を前記第1レジスタに格納し、前記第1レジスタに格納された第2引数を使用して前記第3遊技制御処理を実行可能であり、
    前記第3遊技制御処理は、
    前記第1の遊技制御に使用可能な乱数値を取得する制御を行うことを特徴とする遊技機。
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