JP6074293B2 - プラットホーム用転落防止装置 - Google Patents
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Description
前記転落防止板の移動を抑止するロック作動状態と当該抑止を解除するロック解除状態とに状態遷移するロックブロックと、駆動範囲の端部域において前記ロックブロックを状態遷移させる所定構造を有した原動板と、前記原動板を前記転落防止板の進退方向に駆動する駆動機構部と、前記原動板の前記端部域において係合せず、前記端部域を超えた前記原動板の前記進退方向の移動の際に係合して従動する従動板と、を備え、
前記従動板は、前記従動の際に前記転落防止板の被係合部(例えば、図2の第1のステップ係合部162)と係合して前記転落防止板を前記進退方向に移動させる係合部(例えば、図2の調整ストッパ48)を、当該進退方向に位置調整可能に有し、前記係合部の位置を調整することで前記転落防止板の移動範囲を調整可能なプラットホーム用転落防止装置である。
更に、ロックブロックを状態遷移させるためのトルクと、従動板および転落防止板を移動させるためのトルクとが同時に必要となることがない。つまり、装置を駆動するために必要とする駆動トルクが小さくて済む。
そして、従動板に対する転落防止板の相対位置を調整可能にしたことで、転落防止板の突出量(ストローク量)を変えることができる。
図1は、設置状態にあるプラットホーム用転落防止装置10の(1)上面図、(2)側面図である。プラットホーム用転落防止装置10は、駅のプラットホーム2の線路側端部上部に凹設された設置空間3に嵌め込み固定されている。
次に、駆動機構部20の構成について詳細に説明する。
図2および図3は、本実施形態に係るプラットホーム用転落防止装置10の内部構造を示す図であって、図2は図1の天板12、転落防止板16を透視した上面図に相当し、図3は軌道側から見た側面図に相当する。なお、直動機構部18は適宜公知技術を利用できるので説明および図2以降での図示を省略している。また、図2および図3ともに「収納完了状態」を示している。
従動板40の主板41の下面には、転落防止板16の進退方向に沿って配列された一対のホーム側係合片42と軌道側係合片44とを備える。ホーム側係合片42と軌道側係合片44との設置間隔L1は、原動板30の連結腕34の幅W(転落防止板16が進退する方向の幅:図4)よりも大きく設定されている。
また、従動板40の移動経路ホーム側には、メインフレーム14の底面から従動板用ホーム側ストッパ144(図2)が立設されており、従動板40のホーム側の側面がこれに当たることでそれ以上の収納方向への移動が制限される。つまり、従動板用ホーム側ストッパ144により従動板40のホーム方向への移動限界位置が設定される。
そして、図2に示すように、転落防止板16の下面には、下方に向けて第1のステップ係合部162と、第2のステップ係合部164とが突設されている。第1のステップ係合部162は、固定ストッパ46と調整ストッパ48の間に位置するようにして組み立てられる。第2のステップ係合部164は、フレーム14の底面に対して転落防止板16の進退方向(突出/収納方向)に対向するように配置される転落防止板用軌道側ストッパ146と転落防止板用ホーム側ストッパ148との間に位置するように組み立てられる。
反対に、転落防止板16が従動板40とともにホーム側(収納方向)に移動すると、やがて第2のステップ係合部164が転落防止板用ホーム側ストッパ148の軌道側の側面に当接し、転落防止板16はそれ以上ホーム方向へ移動できなくなる。つまり、転落防止板用ホーム側ストッパ148により、転落防止板16の収納限界位置が設定される。
次に、ロック機構部50の構成について説明する。
図2に示すように、ロック機構部50は、原動板30を挟んでタイミングベルト23とは反対側に設置される。ロック機構部50は、原動板30に設けられたカム部51(図4参照)と、これに追従する2つのホーム側ロックブロック52H,軌道側ロックブロック52Kとを備える。ホーム側ロックブロック52Hと軌道側ロックブロック52Kは、カム部51に対して係合するロッド状のカムフォロワであり、転落防止板16の進退方向と直交する方向に沿って、メインフレーム14に立設された一対のブロックガイド53の間に配置される。
次に、図2,図8〜図14を参照しながら、プラットホーム用転落防止装置10の動作を説明する。
図2は、前述のように転落防止板16がメインフレーム14にホーム側いっぱいに収納された「収納完了状態」を示している。当該状態では、原動板30の連結腕34は、従動板40のホーム側係合片42に当接した状態であり、従動板40は従動板用ホーム側ストッパ144に当接して止まっている。また、従動板40の固定ストッパ46には、転落防止板16の第1のステップ係合部162が当接している。転落防止板16のもう一つの係合部である第2のステップ係合部164は、転落防止板用ホーム側ストッパ148に当接している。
モータ24を反時計周りに駆動させると、原動板30が係合している側のタイミングベルト23は軌道側の方向(突出方向)へ移動する。これに伴って原動板30が軌道側(突出方向)へ移動を開始すると、連結腕34がホーム側係合片42から離れる。この段階では、まだ従動板40は動かない。
従って、モータ24の駆動力に基づいて転落防止板16が移動される範囲の外に、何らかの原因で転落防止板16が移動する可能性があるとしても、その範囲は、転落防止板用軌道側ストッパ146と転落防止板用ホーム側ストッパ148との間に制限され、これを超えて転落防止板16が移動することはない。
転落防止板16がホーム側へ移動しようとすると、第1のステップ係合部162が従動板40の調整ストッパ48をホーム方向へ押す。しかし、従動板40の右端のロック機構部50寄りの角部が、ロック作動状態にあるホーム側ロックブロック52Hに当たるので移動できない。
図11の突出完了状態から、モータ24を時計回りに駆動させると、タイミングベルト23の原動板側の部分はホーム方向(収納方向)に移動する。連結されている原動板30もホーム方向(収納方向)へ移動を開始する。連結腕34は従動板40の軌道側係合片44から離れ、ホーム側係合片42に向かって移動する。やがて図12に示すように両者は当接し、原動板30から従動板40へホーム方向へ移動するための力が伝わる。以降、原動板30と従動板40とは一体となってホーム方向へ移動する。この段階では、転落防止板16はまだ移動しない。
転落防止板16の突出量(ストローク量)は、調整ストッパ48の固定位置の調整により可変され、これに伴って転落防止板用軌道側ストッパ146の固定位置も調整される。
具体的には、天板12(図1、図3)を外し、転落防止板16を外すと、従動板40と転落防止板用軌道側ストッパ146とが露出する。調整ストッパ48および転落防止板用軌道側ストッパ146の固定位置をよりホーム側に変えると、転落防止板16の突出量(ストローク量)は減少する。反対に、両者の固定位置をより軌道側へ変えると転落防止板16の突出量(ストローク量)は増加する。
次に、プラットホーム用転落防止装置10の電源断対策について説明する。
図16(1)に示すように、プラットホーム用転落防止装置10には手回しハンドル90が用意されている。そして、駆動プーリ21の回転軸上端には、手回しハンドル90を差し込んで連結する連結孔92が設けられている。
例えば、突出完了状態と収納完了状態それぞれのロックに対応する2つのホーム側ロックブロック52H,軌道側ロックブロック52Kを備えることとして説明したが、突出完了状態と収納完了状態とを1本のロックブロックでロック可能に構成することとしてもよい。その場合、ホーム側リミットスイッチ66H,軌道側リミットスイッチ66Kは、例えば従動板用軌道側ストッパ142や従動板用ホーム側ストッパ144近傍に設け、従動板40とそれらストッパとの当接を検知することで代用する等すればよい。
Claims (6)
- 乗降時に転落防止板を突出させてプラットホームと停車している列車との隙間を塞ぐプラットホーム用転落防止装置であって、
前記転落防止板の移動を抑止するロック作動状態と当該抑止を解除するロック解除状態とに状態遷移するロックブロックと、
駆動範囲の端部域において前記ロックブロックを状態遷移させる所定構造を有した原動板と、
前記原動板を前記転落防止板の進退方向に駆動する駆動機構部と、
前記原動板の前記端部域において係合せず、前記端部域を超えた前記原動板の前記進退方向の移動の際に係合して従動する従動板と、
を備え、
前記従動板は、前記従動の際に前記転落防止板の被係合部と係合して前記転落防止板を前記進退方向に移動させる係合部を、当該進退方向に位置調整可能に有し、
前記係合部の位置を調整することで前記転落防止板の移動範囲を調整可能なプラットホーム用転落防止装置。 - 前記係合部は、前記従動板の固定位置に設けられた収納移動時係合部と、前記進退方向に位置調整可能に設けられた突出移動時係合部とを、前記被係合部を挟むように有する、
請求項1に記載のプラットホーム用転落防止装置。 - 前記転落防止板は、被ストッパー部を固定位置に設けて有し、
前記被ストッパー部が当接することで、前記転落防止板の前記移動範囲を超えた突出方向への移動を規制するストッパー部を、前記係合部の位置調整範囲に合わせて位置変更可能に備えた、
請求項1又は2に記載のプラットホーム用転落防止装置。 - 前記ロックブロックは、前記従動板の移動を抑止することで前記転落防止板の移動を抑止する、
請求項1〜3の何れか一項に記載のプラットホーム用転落防止装置。 - 前記原動板は、傾斜したカム面を端部に有するカム部を有し、
前記ロックブロックは、付勢部材によって前記カム面に向かって押し付けられており、前記カム面に沿って動作することで前記端部域で前記状態遷移が行われる、
請求項1〜4の何れか一項に記載のプラットホーム用転落防止装置。 - 前記駆動機構部は、モータによる電動駆動の他、手回しハンドルによる手動駆動が可能に構成された、
請求項1〜5の何れか一項に記載のプラットホーム用転落防止装置。
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