JP6073189B2 - Ofdm受信装置 - Google Patents
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Description
図18は、図17のFFT処理部805の出力信号を示す図であり、また、図19は、図17の正規化部808の出力信号を示す図であり、マルチパスフェージングによる影響を受けたスペクトラムが図17の処理過程で変化するイメージ図を示す。なお、図18及び図19において、横軸は周波数、縦軸は振幅である。
図20は、従来のOFDM受信装置の構成の他の例を示すブロック図であり、従来のOFDM受信装置において正規化を行うまでの他の構成を示す。
図21は、パイロットキャリア配置の一例を示す図であり、横軸がキャリア方向、縦軸がシンボル方向であり、k(0〜297)はキャリア番号、黒丸はパイロットキャリア、白丸はデータキャリアを示している。
図22は、図20の雑音振幅算出部907においてパイロットキャリアから雑音振幅を算出する構成を示すためのブロック図である。
図23は、図20の平均振幅算出部908の構成を示すブロック図である。
LNA802は、受信アンテナ801を介して受信した信号を、定められた倍率で増幅し、AGCアンプ803に出力する。AGCアンプ803は、LNA802からの入力信号を、予め設定してある目標値となるよう振幅調整を行い、A/D部804に出力する。また、AGCアンプ803は、振幅調整を行った利得の値を正規化部808に出力する。A/D部804は、入力された信号をデジタル信号に変換し、FFT処理部805に出力する。FFT処理部805は、入力されたデジタル信号を周波数領域の信号に変換し、振幅調整部806に出力する。
上述したように、従来のOFDM受信装置800では、AGCアンプ803の利得を用いて正規化する処理を示したが、OFDM信号帯域内に、例えば、電力の大きな狭帯域干渉波が混入した場合、AGCアンプ803の利得の周波数特性はフラットであるため、正規化結果も干渉波周波数の振幅は大きい値のまま復調・復号処理部809へ通知することになる。
また、平均振幅算出部908は、図23に示すように、周波数方向に平均化を行う周波数方向平均化部1201と、時間方向に平均化を行う時間方向平均化部1202とを備えている。
従来のOFDM受信装置900は、図17に例示した従来のOFDM受信装置800の構成とは異なり、AGCアンプ903から利得を受け取ることができないシステムであり、AGCアンプ903からの利得と同様の信号をFFT処理部905の出力から算出するものである。
まず、LNA902は、受信アンテナ901を介して受信した信号を、定められた倍率で増幅し、AGCアンプ903に出力する。AGCアンプ903は、LNA902から入力された信号を予め設定してある目標値となるよう振幅調整を行い、A/D部904に出力する。次に、A/D部904は、入力された信号をデジタル信号に変換して、FFT処理部905に出力する。FFT処理部905は、入力されたデジタル信号を所定の周波数領域の信号に変換し、パイロット抽出部906並びに振幅調整部909に出力する。
LNA902では一定量の雑音が付加され、AGCアンプ903で入力信号の振幅に応じて増幅される。そのため、雑音振幅の変化量を算出することでAGCアンプ903の利得情報を算出することができる。つまり、既知信号であるパイロットキャリアから信号に付加されている雑音振幅を算出し、それによりAGCアンプ903の利得を求める
そこで、パイロット抽出部906は、パイロットキャリアを抽出し、その結果を雑音振幅算出部907に出力する。雑音振幅算出部907は、パイロット抽出部906が抽出したパイロットキャリアを用いて雑音振幅を算出し、算出した雑音振幅を平均振幅算出部908に出力する。
図22は、送信装置110t側でデータキャリアとパイロットキャリアを送信して、受信装置側の雑音振幅算出部907(110r)でそのパイロットキャリアから雑音振幅を算出するまでの一連の処理を示したブロック図であり、図20に示した雑音振幅算出部907の処理を中心に示したものである。また、図22は、従来の送受信系統それぞれが1系統の場合の送信装置110tと受信装置側の雑音振幅算出部907(110r)の一実施例の構成を示すブロック図である。
図22において、送信装置110tに入力されたデータ信号d(k,m)とパイロットキャリア信号p(k,m)は、符号化及び変調された信号X(t)として、送信アンテナ1101を介して、伝送路特性H(t)の伝送路中に送信される(ここで、添え字kはシンボル番号、添え字mはサブキャリア番号、添え字tは時間を示している)。信号X(t)は、伝送路を伝搬し、受信アンテナ1102が受信して、LNA1103に入力される。LNA1103では、受信アンテナ1102を介して受信した信号に、雑音N(t)が加算され、信号R(t)のFFT処理結果をメモリ1104に出力する。
メモリ1104は、入力された信号を格納し、r(k,m)及びr(k+1,m)を加算器1106に出力する(位相器1105は、位相回転に使用する。)。加算器1106は、それらの信号を加算してその結果を電力算出部1107に出力する。電力算出部1107は、入力された信号の電力Pplt(k,m)を算出し、振幅変換部1108に出力する。振幅変換部1108は、電力Pplt(k,m)を振幅値に変換し、平均振幅算出部908に出力する。ここで、パイロットキャリアから雑音振幅を算出する上記処理について、具体的に説明する。
平均振幅算出部908では、図23に示すように、周波数方向平均化部1201で周波数方向に平均化を行い、さらに、時間方向平均化部1202で時間方向の平均化を行う。時間方向の平均化は、例えば、ARIB STD−B33で規定されているような時間インターリーブ長よりも十分に長い時間に渡って平均化処理を行う。これにより、伝搬路特性の変動や時間インターリーブ長によることなく安定した平均値を得ることができる。
以上の処理により、従来のOFDM受信装置800及びOFDM受信装置900では、図18に示すようなFFT処理結果から、図19に示すような正規化結果を得ることができる。
なお、特許文献1のように、シングルキャリアでは、雑音振幅を用いて受信信号を正規化して合成する技術が開示されている。しかし、OFDM通信方式の無線通信装置において、サブキャリアごとに雑音振幅を用いて受信信号を正規化して合成する技術は開示されていない。
しかし、所要CNRは変調方式によって異なり、運用時の環境によって確保できるCNRも変わってくるため、受信信号に乗じる係数はそれらに応じて随時設定しなければならないという問題があった。
また、後段の復号処理では信号振幅を尤度の指標として用いており、受信信号に干渉波が含まれる場合、干渉波によってデータ誤りの可能性が高い(尤度が低い)にも関わらず、信号振幅が大きいために尤度が高いと判断されてしまうという問題があった。
<実施の形態1>
本発明の実施の形態1に係るOFDM受信装置は、受信信号からパイロットキャリアを抽出し、そこからサブキャリア毎に算出した雑音振幅と、受信信号のFFT出力から検出した干渉波振幅を加算する。加算結果である雑音干渉波振幅を周波数方向、並びに時間インターリーブ長よりも十分長い期間で時間方向に平均化を行い、前記雑音干渉波振幅をその平均値で正規化することで雑音干渉波振幅の相対値を算出する。その相対値により受信信号をさらに正規化する。以下に本発明の一実施形態について、図面等を用いて説明する。なお、以下の説明は、本発明の一実施形態を説明するためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。従って、当業者であればこれらの各要素若しくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であり、これらの実施形態も本願発明の範囲に含まれる。また、各図の説明において、共通な機能を有する構成要素には同一の参照番号を付し、できるだけ説明の重複を避ける。
以下、本発明の実施の形態1に係るOFDM受信装置について、図1〜図8を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係るOFDM受信装置の構成を示すブロック図である。図2は、図1のFFT処理部905の出力のスペクトルを示した図である。図3は、図1の第一正規化部111の出力のスペクトルを示した図である。図4は、図1の第二正規化部112の出力のスペクトルを示した図である。図5は、図1の干渉波振幅検出部108の構成の一例を示すブロック図である。図6は、図1のFFT処理部905の出力のスペクトルを示した図である。図7は、図5の低域通過フィルタ201の出力のスペクトルを示した図である。また、図8は、図5の除算器202の出力信号のスペクトルを示した図である。
次に、本発明の実施の形態1に係るOFDM受信装置の動作・処理について、図1を参照して説明する。
図1において、受信信号をFFT処理し、雑音振幅を算出するまでの構成要素(受信アンテナ901〜雑音振幅算出部907)は、図20に示した従来技術の場合と同様である。ただし、雑音振幅算出部907は、その出力信号を加算器109に出力する。また、FFT処理部905の出力は干渉波振幅検出部108にも入力され、干渉波振幅検出部108では、受信信号に干渉波が存在する場合に、その振幅を検出する。
干渉波振幅検出部108では、図5に示すように、FFT処理部905の出力信号を低域通過フィルタ201と除算器202に入力し、低域通過フィルタ201では、FFT処理結果に含まれる低周波成分を抽出する。そして、抽出した低周波成分を除算器202に入力し、FFT処理結果を低周波成分で除算する。以上の処理により、図6のようなスペクトルディップが観測されるFFT処理結果から、図7のような包絡線成分を抽出し、除算することで、図8に示すようなスペクトルディップ成分を除去してスペクトルを平坦化することができる。
上記したように、本発明の実施の形態1に係るOFDM受信装置100では、送信側及び受信側が1系統の場合について説明した。しかし、近年では無線通信において伝送ビットレートの増加、並びに伝送の安定化が求められており、MIMO(Multiple Input Multiple Output)技術を用いることが必要となってきている。そこで、MIMOの場合について例を用いて以下に説明する。送信及び受信アンテナがそれぞれ2系統以上になっても、雑音振幅の算出方法や平均雑音振幅の算出方法も基本的な考え方は同じである。
そこで、以下に、本発明の実施の形態2に係るOFDM受信装置について、図9〜図16を参照して詳細に説明する。本発明の実施の形態2に係るOFDM受信装置は、送信側が2系統、受信側2系統の場合を例に説明する。
図12は、本発明における送受信側が2系統(系統(a)40a及び系統(b)40b)の場合の送信装置40tと受信装置側の雑音振幅算出部40rの構成の一例を示すブロック図である。なお、受信装置側の2系統目は1系統目と処理が同じため省略している。
図13は、図9のCINR最大系統平均振幅算出部509の構成の一例を示すブロック図である。CINR最大系統平均振幅算出部509は、周波数方向平均化部601と、時間方向平均化部602と、CINR算出部603と、CINR大小判定部604と、切替器605とで構成される。
図14は、図13のCINR算出部603の構成の一例を示すブロック図である。CINR算出部603は、加算器701と、除算器702とで構成される。
図15は、各系統のFFT処理部905の出力信号における周波数特性歪、帯域内干渉、隣接干渉を示す図であり、受信信号#aと#bでは信号振幅や干渉波の振幅と周波数、雑音振幅、周波数特性歪などが異なる。
図16は、各系統の第二正規化部112の出力信号を示す図であり、最もCINRの高い系統(#a)の信号振幅を変化させず、それ以外(#b)の系統では雑音振幅の大きさに合わせて信号振幅を小さくする。また、両系統で干渉波振幅の大きさに合わせて信号振幅を小さくする。図15及び図16において、横軸は周波数、縦軸は振幅である。
図9に示すように、本発明の実施の形態2に係るOFDM受信装置300のCINR最大系統平均振幅算出部509を除く構成は、図1のOFDM受信装置100を二つ組み合わせた構成となっている。ただし、雑音振幅算出部907では送信系統が2系統備える場合に対応した雑音振幅算出処理が必要である。また、各加算器109の出力とFFT処理部905の出力をCINR最大系統平均振幅算出部509に入力し、CINR最大系統平均振幅算出部509は、CINRが最も高い系統における雑音干渉波振幅の平均値を各系統の第一正規化部111に出力する。
そこで、まず、送信系統が2系統の場合の雑音振幅算出処理について説明する。
図10及び図11に示すように、それぞれの系統(a)、(b)において、パイロットキャリア位置は同じであるが、送信系統(b)では、1シンボル毎に位相を180°反転している。OFDM受信装置300側では、パイロットキャリアを抽出するまでの処理は、実施の形態1に係るOFDM受信装置100と同様である。
図12において、送信装置40tに入力された信号da(k,m)、db(k,m)、pa(k,m)、pb(k,m)は、系統(a)の符号化及び変調された信号Xta(t)と系統(b)の符号化及び変調された信号Xtb(t)に分かれて出力される。系統(a)の信号Xta(t)は、位相器401から送信アンテナ403を介して、伝送路特性H11(t)の伝送路中に送信される。また、系統(b)の信号Xtb(t)は、位相器402から送信アンテナ404を介して、伝送路特性H12(t)の伝送路中に送信される。
図12に示すように、パイロットキャリアをpa(k,m)、pb(k,m)とし、周波数領域の伝搬路特性をh11(k,m)、h12(k,m)。受信側のLNAで付加される雑音振幅をna(k,m)とすると、シンボル番号k−1〜k+2における受信信号のFFT処理結果r(k−1,m)〜r(k+2,m)は式(5)のようになる。
図13に示すように、CINR最大系統平均振幅算出部509では、入力された各系統の加算器109a,109bの出力である雑音干渉波振幅をそれぞれ周波数方向平均化部601a,601bで周波数方向に平均化し、その結果をそれぞれ時間方向平均化部602a,602bに出力する。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。
また、本発明に係るシステムや装置などにおいて行われる各種の処理としては、例えば、プロセッサやメモリ等のハードウェア資源を備えたコンピュータが、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に永続的に格納されたプログラムを実行することにより、制御される構成が用いられてもよい。また、当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウェア回路として構成されてもよい。
Claims (2)
- OFDM変調方式によるデジタル無線通信におけるOFDM受信装置であって、
受信した信号を高速フーリエ変換するFFT処理部と、
前記FFT処理部で高速フーリエ変換された信号から干渉波を検出する干渉波振幅検出部と、
前記FFT処理部で高速フーリエ変換された信号からパイロット信号を抽出するパイロット信号抽出部と、
前記パイロット信号抽出部で抽出されたパイロット信号の雑音振幅値を算出する雑音振幅算出部と、
前記雑音振幅算出部によって算出された雑音振幅と前記干渉波振幅検出部によって算出された干渉波振幅を加算する加算器と、
前記加算器の加算結果である前記雑音干渉波振幅を周波数方向に平均化すると共に、時間インターリーブ長よりも十分長い期間で時間方向に平均化する平均振幅算出部と、
前記加算器から入力された前記雑音干渉波振幅を前記平均振幅算出部で算出した前記雑音干渉波振幅の平均値で正規化する第一正規化部と、
前記FFT処理部で高速フーリエ変換された信号を前記第一正規化部で正規化された信号で正規化する第二正規化部と、を備え、
前記雑音干渉波振幅をその平均値で正規化した前記雑音干渉波振幅の相対値により受信信号を正規化したことを特徴とするOFDM受信装置。 - 送信装置側が複数系統のOFDM変調方式によるデジタル無線通信において当該複数系統の信号を受信するOFDM受信装置であって、
受信した信号のそれぞれを高速フーリエ変換するFFT処理部と、
前記FFT処理部で高速フーリエ変換された信号から干渉波を検出する干渉波振幅検出部と、
前記FFT処理部で高速フーリエ変換された信号からそれぞれのパイロット信号を抽出するパイロット信号抽出部と、
前記パイロット信号抽出部で抽出されたそれぞれのパイロット信号の雑音振幅値を算出する雑音振幅算出部と、
前記雑音振幅算出部によって算出されたそれぞれの雑音振幅と前記干渉波振幅検出部によって算出されたそれぞれの干渉波振幅を加算する加算器と、
前記FFT処理部で高速フーリエ変換された信号と前記雑音干渉波振幅から各系統のCINRを算出し、CINRが最大となる系統の前記雑音干渉波振幅を、周波数方向に平均化すると共に、時間インターリーブ長よりも十分長い期間で時間方向に平均化するCINR最大系統平均振幅算出部と、
前記各系統の雑音干渉波振幅を最大CINRとなる系統の雑音干渉波振幅の平均値で正規化する第一正規化部と、
前記FFT処理部で高速フーリエ変換された信号を前記第一正規化部で正規化された信号で正規化する第二正規化部と、を備え、
前記雑音干渉波振幅を前記最大CINRとなる系統の雑音干渉波振幅の平均値で正規化した雑音相対値により各系統の受信信号をそれぞれ正規化したことを特徴とするOFDM受信装置。
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