以下、図面を参照して、本発明の各実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るサービス提供システム(ネットワークシステム)のハードウェア構成を示すブロック図である。
本実施形態に係るサービス提供システムは、様々な飲食物に対してボトルキープのようなサービスの提供を実現する機能を有する。
なお、ボトルキープは、店舗の利用者が所定の酒類(例えば、ウイスキーまたは焼酎等)をボトル単位で注文(購入)し、当該注文したボトル内の酒類を利用者が店舗にて飲み切ることができない場合には、当該ボトルを店舗に預けておき、後の来店時にも当該ボトル内の酒類を飲むことができるサービスである。
すなわち、本実施形態に係るサービス提供システムによれば、上記した一般的なボトルキープが可能な所定の酒類以外の飲食物に対しても予め定められた数量を購入することを可能とし、当該購入された飲食物を例えば店舗への複数回の来店によって消費することが可能なサービス(以下、ボトルキープサービスと表記)が提供される。
なお、本実施形態においてボトルキープサービスの対象となる飲食物を便宜的にキープ対象飲食物と称する。キープ対象飲食物には、例えばビール等が含まれる。
図1に示すサービス提供システムは、主として、複数の利用者端末10と、サーバ装置(サービス提供装置)20と、複数の店舗端末30とから構成される。なお、図1において、利用者端末10及び店舗端末30は、それぞれ1つのみが示されている。
利用者端末10は、利用者によって使用される例えばスマートフォン及びタブレットコンピュータ等の携帯型の端末装置である。利用者端末10は、例えばユーザの指の接触等を検出可能なタッチパネルを含むディスプレイを備えている。このような利用者端末10によれば、利用者は、当該利用者端末10のディスプレイ(タッチパネル)に指を接触させて各種操作を行うことができる。また、利用者端末10は、コンピュータ及び当該コンピュータと接続された記憶装置を備える。この記憶装置は、利用者端末10のコンピュータによって実行されるアプリケーションプログラム(以下、会員アプリケーションと表記)を格納する。
サーバ装置20は、コンピュータ及び当該コンピュータと接続された記憶装置を備える。この記憶装置は、サーバ装置20のコンピュータによって実行されるアプリケーションプログラム(以下、サーバアプリケーションと表記)を格納する。
店舗端末30は、上記したキープ対象飲食物を含む各種飲食物を提供する店舗に設置される端末装置である。店舗端末30は、各種コードを光学的に読み取り可能な装置(以下、読取装置と表記)を含む。具体的には、店舗端末30は、POSシステム(Point Of Sale System)と読取装置とを連動させることによって実現されてもよい。また、店舗端末30は、コンピュータ及び当該コンピュータと接続された記憶装置を備える。この記憶装置は、店舗端末30のコンピュータによって実行されるアプリケーションプログラム(以下、店舗アプリケーションと表記)を格納する。
なお、図1に示すように、利用者端末10、サーバ装置20及び店舗端末30は、例えばインターネットのようなネットワーク40を介して通信可能に接続される。
また、上記した会員アプリケーション、サーバアプリケーション及び店舗アプリケーションは、それぞれコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に予め格納して頒布されてもよいし、ネットワーク40を介して利用者端末10、サーバ装置20及び店舗端末30にダウンロード(インストール)されてもよい。
図2は、図1に示すサービス提供システムの機能構成を示すブロック図である。図2に示すように、利用者端末10は、操作受付部11、会員登録部12、購入処理部13、シェア処理部14及び表示処理部15を含む。これらの各部11〜15は、利用者端末10のコンピュータが会員アプリケーションを実行すること(すなわち、ソフトウェア)によって実現されるものとする。なお、各部11〜15は、ハードウェアによって実現されてもよいし、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ構成によって実現されてもよい。
操作受付部11は、利用者端末10に備えられるタッチパネルを介して、利用者の利用者端末10に対する各種操作を受け付ける。操作受付部11によって受け付けられる操作には、例えば起動操作、登録操作、購入操作、譲渡操作(シェア操作)及び会計操作等が含まれる。
起動操作は、会員アプリケーションを起動(実行)する際に行われる操作である。登録操作は、ボトルキープサービスを利用することが可能な会員(以下、単に会員と表記)として利用者を登録する際に行われる操作であり、例えば当該登録に必要な情報を指定する操作である。購入操作は、予め定められた数量(第1の数量)のキープ対象飲食物(商品)を店舗から購入する際に行われる操作である。譲渡操作は、店舗において利用者が飲食可能な飲食物の数量の一部を他の利用者に譲渡する際に行われる操作である。会計操作は、店舗に来店している利用者が当該店舗において会計をする際に行われる操作である。
会員登録部12は、例えば操作受付部11によって受け付けられた起動操作に応じて会員アプリケーションが初めて起動された際に、当該操作受付部11によって受け付けられた登録操作において指定された情報(以下、会員情報と表記)を入力する。会員登録部12によって入力された会員情報は、サーバ装置20に送信される。これにより、会員情報を指定する登録操作を行った利用者は、会員として登録される。
購入処理部13は、操作受付部11によって受け付けられた購入操作に基づいて、キープ対象飲食物を店舗から購入するための処理を実行する。購入操作に基づいて購入されるキープ対象飲食物(予め定められた数量の飲食物)には、例えば20杯分のビール等が含まれるが、他の飲食物であっても構わない。
利用者によって購入された(つまり、利用者が飲食可能な)キープ対象飲食物の数量を示す情報(第1の情報)は、購入処理部13からサーバ装置20に送信される。購入処理部13からサーバ装置20に送信される情報は、キープ情報と称する。
シェア処理部14は、操作受付部11によって受け付けられた譲渡操作に基づいて、利用者が飲食可能なキープ対象飲食物の数量(キープ情報によって示される数量)の一部を他の利用者に譲渡するための処理を実行する。シェア処理部14は、他の利用者に譲渡されるキープ対象飲食物の数量(以下、譲渡数量と表記)をサーバ装置20に送信する。
表示処理部15は、操作受付部11によって受け付けられた起動操作に応じて会員アプリケーションが起動された際に表示される画面(以下、トップ画面と表記)を含む各種画面を利用者端末10のディスプレイに表示する。また、表示処理部15は、操作受付部11によって受け付けられた会計操作に基づいて、利用者端末10を使用する利用者を識別するための識別情報(以下、利用者IDと表記)を表すコードを利用者端末10のディスプレイに表示する。なお、利用者端末10のディスプレイに表示されるコードとしては、バーコードのような1次元コード及びQRコード(登録商標)のような2次元コードを用いることができる。
サーバ装置20は、DB更新部21、会員情報データベース(DB)22及びキープ情報データベース(DB)23を含む。DB更新部21は、サーバ装置20のコンピュータがサーバアプリケーションを実行すること(すなわち、ソフトウェア)によって実現されるが、ハードウェアによって実現されてもよいし、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ構成によって実現されてもよい。また、会員情報データベース22及びキープ情報データベース23は、サーバ装置20に備えられる記憶装置等に格納されているものとする。
DB更新部21は、会員情報データベース22及びキープ情報データベース23を管理する機能を有する。
DB更新部21は、会員登録部12によって送信された会員情報を受信し、当該会員情報を会員情報データベース22に登録する。なお、会員情報データベース22は、上記したボトルキープサービスを利用する利用者(つまり、会員)の会員情報を管理するためのデータベースである。
DB更新部21は、購入処理部13によって送信されたキープ情報を受信し、当該キープ情報をキープ情報データベース23に登録(格納)する。なお、キープ情報データベース23は、会員である各利用者が飲食可能なキープ対象飲食物の数量(残存数量)を管理するためのデータベースである。
また、DB更新部21は、店舗において利用者にキープ対象飲食物が提供された場合、当該利用者に対して提供されたキープ対象飲食物の数量に基づいて、キープ情報データベース23に格納されているキープ情報を更新する。
店舗端末30は、コード読取部31、操作受付部32及会計処理部33を含む。これらの各部31〜33は、店舗端末30のコンピュータが店舗アプリケーションを実行すること(つまり、ソフトウェア)によって実現されるものとする。なお、各部31〜33は、ハードウェアによって実現されてもよいし、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ構成によって実現されてもよい。
ここで、店舗端末30に備えられる読取装置は、利用者端末10のディスプレイに表示されたコードを読み取ることができる。
コード読取部31は、店舗端末30に備えられる読取装置によって読み取られたコードによって表される利用者IDを取得する。
操作受付部32は、店舗端末30が設置されている店舗のスタッフ(従業員)の当該店舗端末30に対する各種操作を受け付ける。操作受付部32によって受け付けられる操作には、例えばコード読取部31によって取得された利用者IDによって識別される利用者に対する会計を行う際に行われる操作であり、当該利用者に対して店舗において提供されたキープ対象飲食物の数量のうち、当該利用者が飲食可能なキープ対象飲食物の数量(残存数量)から消費する当該キープ対象飲食物の数量(以下、消費数量と表記)を指定する操作(以下、数量指定操作と表記)を含む。
会計処理部33は、操作受付部32によって受け付けられた操作において指定された消費数量を入力する。コード読取部31によって取得された利用者ID及び会計処理部33によって入力された消費数量は、サーバ装置20に送信される。なお、会計処理部33は、例えば上記したPOSシステムが備える機能によって利用者に対する請求金額の算出等の処理についても実行可能である。
図3は、図2に示すサーバ装置20に含まれる会員情報データベース22に格納されている会員情報のデータ構造の一例を示す。
図3に示すように、会員情報には、例えば利用者ID、メールアドレス及びクレジットカード番号等が対応づけて含まれている。利用者IDは、会員として登録されている利用者を識別するための識別子である。メールアドレスは、対応づけられている利用者IDによって識別される利用者に割り当てられているメールアドレスである。クレジットカード番号は、対応づけられている利用者IDによって識別される利用者が使用可能なクレジットカードの番号である。
ここでは、会員情報に利用者ID、メールアドレス及びクレジットカード番号が含まれるものとして説明したが、当該会員情報には、利用者に関する他の情報が含まれていても構わない。具体的には、会員情報には、利用者IDによって識別される利用者の氏名、電話番号、性別、生年月日、住所及びパスワード等が含まれていてもよい。
また、会員情報に含まれる利用者IDは、利用者に対して一意に割り当てられた数値等を含むが、当該利用者を識別可能であればよい。したがって、利用者IDとして、例えばメールアドレス及び電話番号等が用いられても構わない。
図3に示す例では、会員情報データベース22には、利用者X及びYに関する会員情報221及び222が格納されている。
会員情報221には、利用者ID「X」、メールアドレス「xxxx@xxxx.xx.xx」及びクレジットカード番号「xxxx-xxxx-xxxx-xxxx」が対応づけて含まれている。この会員情報221によれば、利用者ID「X」によって識別される利用者Xが会員として登録されており、当該利用者Xに割り当てられているメールアドレスが「xxxx@xxxx.xx.xx」であり、当該利用者Xが使用可能なクレジットカードの番号が「xxxx-xxxx-xxxx-xxxx」であることが示されている。
また、会員情報222には、利用者ID「Y」、メールアドレス「yyyy@yyyyyy.yy」及びクレジットカード番号「yyyy-yyyy-yyyy-yyyy」が対応づけて含まれている。この会員情報222によれば、利用者ID「Y」によって識別される利用者Yが会員として登録されており、当該利用者Yに割り当てられているメールアドレスが「yyyy@yyyy.yy.yy」であり、当該利用者Yが使用可能なクレジットカードの番号が「yyyy-yyyy-yyyy-yyyy」であることが示されている。
図3においては利用者X及びYに関する会員情報221及び222のみが示されているが、会員情報データベース22には、会員として登録されている他の利用者に関する会員情報についても同様に格納されている。
図4は、図2に示すサーバ装置20に含まれるキープ情報データベース23に格納されているキープ情報のデータ構造の一例を示す。
図4に示すように、キープ情報には、例えば利用者ID、飲食物名及び数量等が対応づけて含まれている。利用者IDは、会員情報に含まれる利用者IDと同様に、会員として登録されている利用者を識別するための識別子である。飲食物名は、対応づけられている利用者IDによって識別される利用者が飲食可能なキープ対象飲食物(の名称)を示す。数量は、対応づけられている利用者IDによって識別される利用者が店舗において飲食可能なキープ対象飲食物の数量(残存数量)を示す。
ここでは、キープ情報に利用者ID、飲食物名及び数量が含まれているものとして説明したが、当該キープ情報には、他の情報が含まれていても構わない。具体的には、キープ情報には、キープ対象飲食物が購入された日付及び利用者IDによって識別される利用者が店舗に来店した日時等が含まれていてもよい。
図4に示す例では、キープ情報データベース23には、利用者X及びYに関するキープ情報231及び232が格納されている。なお、図4は、利用者がキープ対象飲食物として例えば20杯分のビールを購入可能であり、当該20杯分のビールを一般的なボトルキープと同様に複数回の来店で飲むことができるサービス(ボトルキープサービス)を提供している場合を想定している。
キープ情報231には、利用者ID「X」、飲食物名「ビール」及び数量「15杯」が対応づけて含まれている。このキープ情報231によれば、利用者ID「X」によって識別される利用者Xが飲むことのできるビールの残りの数量が15杯であることが示されている。
また、キープ情報232には、利用者ID「Y」、飲食物名「ビール」及び数量「5杯」が対応づけて含まれている。このキープ情報232によれば、利用者ID「Y」によって識別される利用者Yが飲むことのできるビールの残りの数量が5杯であることが示されている。
図4においては利用者X及びYに関するキープ情報231及び232のみが示されているが、キープ情報データベース23には、会員として登録されている他の利用者に関するキープ情報についても同様に格納されている。また、同一の利用者が複数のキープ対象飲食物を購入している場合、キープ情報データベース23には、当該キープ対象飲食物毎のキープ情報(つまり、飲食物名及び数量が異なるキープ情報)が格納されるものとする。
次に、本実施形態に係るサービス提供システムの動作について説明する。
まず、図5のシーケンスチャートを参照して、利用者端末10を使用する利用者を会員として登録する際の処理(以下、会員登録処理と表記)の処理手順について説明する。なお、会員登録処理は、サービス提供システムを構成する利用者端末10及びサーバ装置20によって実行される。
ここで、利用者は、利用者端末10に対して上記した起動操作を行うことができる。起動操作としては、例えば利用者端末10のディスプレイに表示されている会員アプリケーションに対応するアイコンをタッチする操作(以下、タッチ操作と表記)等が含まれる。
このような起動操作が利用者によって行われた場合、利用者端末10に含まれる操作受付部11は、当該起動操作を受け付ける(ステップS1)。
操作受付部11によって起動操作が受け付けられた場合、利用者端末10上では、会員アプリケーションが起動される(ステップS2)。
利用者が会員として登録されていない場合に会員アプリケーションが起動されると、利用者端末10のディスプレイには会員登録画面が表示される。利用者は、会員登録画面において例えば当該利用者に割り当てられているメールアドレス及びクレジットカード番号等を指定する登録操作を行うことができる。
利用者端末10に含まれる会員登録部12は、利用者によって行われた登録操作に基づいて、利用者を識別するための利用者ID、利用者によって指定されたメールアドレス及びクレジットカード番号等を含む会員情報(利用者に関する会員情報)を入力する(ステップS3)。利用者IDは、利用者によって指定されてもよいし、例えばサーバ装置20等において自動的に発行されてもよい。
会員登録部12によって入力された会員情報は、利用者端末10からサーバ装置20に送信される(ステップS4)。
サーバ装置20に含まれるDB更新部21は、利用者端末10から送信された会員情報を受信する。DB更新部21は、受信された会員情報を会員情報データベース22に登録(格納)する(ステップS5)。
図5に示す処理が実行されることによって利用者に関する会員情報が会員情報データベース22に登録されると、当該利用者はサービス提供システムにおいて会員として扱われることとなり、ボトルキープサービスを利用することが可能となる。
次に、図6のシーケンスチャートを参照して、利用者がキープ対象飲食物(予め定められた数量の飲食物)を店舗から購入する際の処理(以下、購入処理と表記)の処理手順について説明する。なお、購入処理は、サービス提供システムを構成する利用者端末10及びサーバ装置20によって実行される。
キープ対象飲食物を購入する場合、利用者は、利用者端末10に対して起動操作を行う。このような起動操作が利用者によって行われた場合、利用者端末10上では、会員アプリケーションが起動される(ステップS11)。
会員アプリケーションが起動されると、利用者端末10は、当該利用者端末10を使用する利用者を識別するための利用者IDをサーバ装置20に送信する(ステップS12)。なお、上記した会員登録処理において会員情報データベース22に登録された会員情報にパスワードが含まれている場合には、当該パスワードの指定(入力)が利用者に要求されても構わない。この場合、利用者ID及びパスワードがサーバ装置20に送信される。
サーバ装置20は、利用者端末10から送信された利用者ID(及びパスワード)に基づいて、当該利用者端末10を利用する利用者に対する認証処理を実行する(ステップS13)。この認証処理においては、利用者端末10を使用する利用者が会員として登録されているか否かが判定される。
具体的には、利用者端末10から送信された利用者ID(及びパスワード)を含む会員情報が会員情報データベース22に格納されている場合、利用者端末10を使用する利用者が会員として登録されていると判定される。利用者が会員として登録されていると判定された場合、サーバ装置20は、当該利用者が会員として登録されている(つまり、ボトルキープサービスを利用可能である)旨を利用者端末10に対して通知する(ステップS14)。
一方、利用者端末10から送信された利用者ID(及びパスワード)を含む会員情報が会員情報データベース22に格納されていない場合、利用者端末10を使用する利用者が会員として登録されていないと判定される。利用者が会員として登録されていないと判定された場合、サーバ装置20は、当該利用者が会員として登録されていない(つまり、ボトルキープサービスを利用可能でない)旨を利用者端末10に対して通知する。この場合、利用者端末10のディスプレイには、上記した会員登録画面等が表示される。
上記したように利用者がボトルキープサービスを利用可能である旨が通知された場合、利用者端末10に含まれる表示処理部15は、利用者端末10のディスプレイに、ボトルキープサービスの提供を受けることができる店舗に関する情報を含むトップ画面を表示する(ステップS15)。
ここで、図7は、トップ画面の一例を示す。図7に示すように、トップ画面100には、店舗に関する情報とともに、例えば「オンラインボトルキープ」ボタン101が設けられている。
このトップ画面100上で「オンラインボトルキープ」ボタン101に対するタッチ操作が利用者によって行われると、表示処理部15は、利用者端末10のディスプレイに、キープ対象飲食物を購入するための画面(以下、購入画面と表記)を表示する(ステップS16)。
図8は、購入画面の一例を示す。図8に示す購入画面110では、キープ対象飲食物が20杯分のビールである例が示されている。この購入画面110には、キープ対象飲食物(を表す画像)とともに、「購入」ボタン111が表示されている。「購入」ボタン111は、キープ対象飲食物(ここでは、20杯分のビール)を購入するためのボタンである。
なお、購入画面110の下部には、各種キープ対象飲食物に対応するアイコン112〜115が表示されている。ビール以外のキープ対象飲食物(例えば、ワイン及びカクテル等)を購入する場合、利用者は、アイコン112〜115のうち、当該キープ対象飲食物に対応するアイコンに対するタッチ操作を行う。これによれば、タッチ操作が行われたアイコンに対応するキープ対象飲食物を購入するための購入画面が表示される。
ここで、利用者は、利用者端末10に対して購入操作を行うことができる。購入操作には、購入画面110に表示されている「購入」ボタン111に対するタッチ操作等が含まれる。
このような購入操作が利用者によって行われた場合、利用者端末10に含まれる操作受付部11は、当該購入操作を受け付ける(ステップS17)。
操作受付部11によって購入操作が受け付けられた場合、利用者端末10は、当該利用者端末10を使用する利用者を識別するための利用者ID及び購入画面に表示されているキープ対象飲食物を示す情報(以下、購入情報と表記)を含む購入要求をサーバ装置20に送信する(ステップS18)。なお、購入情報には、キープ対象飲食物の飲食物名及び数量が含まれる。
サーバ装置20に含まれるDB更新部21は、利用者端末10から送信された購入要求を受信する。DB更新部21は、受信された購入要求に応じてキープ情報データベース23を更新する(ステップS19)。
この場合、DB更新部21は、購入要求に含まれる利用者ID、購入情報に含まれるキープ対象飲食物の飲食物名及び数量を含むキープ情報(利用者に関するキープ情報)を、キープ情報データベース23に登録(格納)する。
具体的には、利用者端末10を利用する利用者が利用者Xであり、キープ対象飲食物が20杯分のビールである場合には、キープ情報データベース23には、利用者ID「X」、飲食物名「ビール」及び数量「20杯」を含むキープ情報が登録される。
図6に示す処理が実行されることによって利用者に関するキープ情報がキープ情報データベース23に登録されると、当該利用者は、店舗を利用する際に当該キープ情報に含まれる数量のキープ対象飲食物をボトルで購入した場合と同様に消費することができる。すなわち、キープ対象飲食物が20杯分のビールである場合には、当該20杯分のビールを複数回の来店で消費するようなことが可能となる。
なお、図6においては省略されているが、キープ対象飲食物が利用者によって購入された場合(利用者によって購入操作が行われた場合)、例えばサーバ装置20は、当該利用者に関する会員情報に含まれるクレジットカード番号を用いて、決済処理を実行するものとする。この決済処理は、例えばサービス提供システムの外部のサーバ装置(例えば、クレジットカード会社のサーバ装置等)と連携して実行される。
次に、図9のシーケンスチャートを参照して、店舗に来店した利用者がボトルキープサービスを利用する際の処理(以下、ボトルキープサービス利用時の処理と表記)の処理手順について説明する。ボトルキープサービス利用時の処理は、サービス提供システムを構成する利用者端末10、サーバ装置20及び店舗端末30によって実行される。
店舗に来店した利用者がボトルキープサービスを利用する場合、当該利用者は、ボトルキープサービスによって当該店舗において飲食可能なキープ対象飲食物が残存していることを当該店舗のスタッフに対して提示するものとする。
この場合、上述した図6に示すステップS11〜S15の処理に相当するステップS21〜S25の処理が実行される。
なお、利用者が会員として登録されている場合、ステップS24においては、当該利用者が会員として登録されている旨が利用者端末10に対して通知される。このとき、ボトルキープサービスによって利用者が店舗において飲食可能なキープ対象飲食物が残存している(つまり、当該利用者を識別するための利用者IDを含むキープ情報がキープ情報データベース23に格納されている)場合には、当該キープ情報がサーバ装置20から利用者端末10に対して送信される。なお、サーバ装置20から利用者端末10に対して送信されるキープ情報は複数であってもよい。
また、ステップS25の処理によれば、例えば上述した図7に示すトップ画面が利用者端末10のディスプレイに表示される。
ここで、図7に示すトップ画面100上で「オンラインボトルキープ」ボタン101に対するタッチ操作が利用者によって行われた場合を想定する。この場合において、ボトルキープサービスによって利用者が店舗において飲食可能な飲食物が残存している(上記したステップS24においてキープ情報がサーバ装置20から利用者端末10に対して送信されている)場合には、利用者端末10に含まれる表示処理部15は、利用者端末10のディスプレイに、キープ対象飲食物の数量(残存数量)を示す画面(以下、キープ画面と表記)を表示する(ステップS26)。
図10は、キープ画面の一例を示す。図10に示すキープ画面120には、ステップS24においてサーバ装置20から送信されたキープ情報に含まれる飲食物名及び数量が、利用者及び店舗のスタッフが容易に把握することが可能な態様で表示されている。
図10に示す例では、上述した購入処理においてキープ対象飲食物として購入された20杯分のビールのうち、15杯分のビールが残存していることが示されている。
利用者は、店舗において例えばビールを注文する際には、図10に示すキープ画面120を店舗のスタッフに提示する。これにより、店舗のスタッフは、ボトルキープサービスによって利用者が飲むことができるビールが15杯残っていることを確認することができる。
また、キープ画面120には、「購入」ボタン121、「シェア(譲渡)」ボタン122及び「会計」ボタン123が表示されている。
「購入」ボタン121は、例えば上述した購入画面を表示するためのボタンである。利用者によって「購入」ボタン121に対するタッチ操作が行われると、利用者端末10のディスプレイには、例えば図8に示す購入画面が表示される。
「シェア」ボタン122は、利用者が飲食可能なキープ対象飲食物の残存数量の一部を他の利用者に譲渡するためのボタンである。利用者によって「シェア」ボタン122に対するタッチ操作が行われた際の処理については後述する。
「会計」ボタン123は、店舗に来店している利用者が当該店舗において会計をする際にボトルキープサービスを利用するためのボタンである。
なお、キープ画面120の下部には、購入画面110と同様に、各種キープ対象飲食物を表すアイコン112〜115が表示されている。ビール以外のキープ対象飲食物の残存数量を確認する場合、利用者は、アイコン112〜115のうち、当該キープ対象飲食物に対応するアイコンに対するタッチ操作を行う。これによれば、タッチ操作が行われたアイコンに対応するキープ対象飲食物(例えば、ワイン及びカクテル等)の残存数量を示すキープ画面が表示される。なお、タッチ操作が行われたアイコンに対応するキープ対象飲食物の残存数量が0の場合には、当該キープ対象飲食物を購入するための購入画面が表示されてもよい。
ここで、店舗において利用者が会計をする場合を想定する。この場合、利用者は、利用者端末10に対して会計操作を行うものとする。会計操作には、キープ画面120に表示されている「会計」ボタン123に対するタッチ操作等が含まれる。
このような会計操作が利用者によって行われた場合、利用者端末10に含まれる操作受付部11は、当該会計操作を受け付ける(ステップS27)。
操作受付部11によって会計操作が受け付けられた場合、表示処理部15は、利用者端末10のディスプレイに、例えば利用者端末10を使用する利用者を識別するための利用者IDを表すコードを含む画面(以下、会計画面と表記)を表示する。
図11は、会計画面の一例を示す。図11に示す例では、会計画面130の中央付近には利用者IDを表すコードとしてQRコード131が表示されている。なお、会計画面130には、QRコード131以外に、「購入」ボタン121、「シェア」ボタン122、「会計」ボタン123及びアイコン112〜115等が表示されている。これらの各ボタン121〜123及びアイコン112〜115については、図8及び図10等において説明した通りであるため、その詳しい説明を省略する。
店舗における会計時には、利用者は、利用者端末10のディスプレイに表示された会計画面130内のQRコード131を店舗端末に含まれる読取装置にかざす。これにより、読取装置は、QRコード131を読み取ることができる。
ここで、再び図9に戻ると、店舗端末30に含まれるコード読取部31は、読取装置によって読み取られたQRコード131によって表される利用者IDを取得する(ステップS29)。
コード読取部31によって取得された利用者IDは、店舗端末30からサーバ装置20に送信される(ステップS30)。
サーバ装置20に含まれるDB更新部21は、店舗端末30から送信された利用者IDを受信する。DB更新部21は、受信された利用者IDを含むキープ情報をキープ情報データベース23から取得する(ステップS31)。
DB更新部21によって取得されたキープ情報は、サーバ装置20から店舗端末30に送信される(ステップS32)。
店舗端末30に含まれる会計処理部33は、サーバ装置20から送信されたキープ情報を受信する。
ここで、店舗のスタッフは、店舗端末30に対して数量指定操作を行うことができる。数量指定操作は、キープ対象飲食物の残存数量から消費する当該キープ対象飲食物の数量(消費数量)を指定する操作である。
なお、キープ対象飲食物の残存数量が店舗において利用者に提供されたキープ対象飲食物の数量(以下、提供数量と表記)よりも多い場合には、当該キープ対象飲食物の提供数量を上限として指定される値である。具体的には、キープ対象飲食物がビールであり、当該ビールの残存数量が15杯であり、当該ビールの提供数量が4杯である場合を想定する。この場合には、消費数量は、4(杯)以下であればよい。
一方、キープ対象飲食物の残存数量が当該キープ対象飲食物の提供数量よりも少ない場合には、当該キープ対象飲食物の残存数量を上限として指定される値である。具体的には、上記したようにキープ対象飲食物がビールであり、当該ビールの残存数量が5杯であり、当該ビールの提供数量が6杯である場合を想定する。この場合には、消費数量は、5(杯)以下であればよい。
なお、店舗スタッフによって指定されるキープ対象飲食物の消費数量は、例えば利用者が口頭で店舗のスタッフに伝えた値であってもよいし、上記したようにキープ対象飲食物の残存数量と提供数量との関係で決定される消費数量の最大値であってもよい。
このような数量指定操作が店舗のスタッフによって行われた場合、店舗端末30に含まれる操作受付部32は、当該数量指定操作を受け付ける。会計処理部33は、操作受付部32によって受け付けられた数量指定操作において指定されたキープ対象飲食物の消費数量を入力する(ステップS33)。
会計処理部33によって入力された消費数量は、例えばステップS29において取得された利用者IDとともに店舗端末30からサーバ装置20に送信される(ステップS34)。
上述したようにPOSシステムと読取装置とを連動させることによって店舗端末30が実現されている場合には、会計処理部33は、キープ対象飲食物の消費数量に基づく料金を減額した金額を請求金額として算出する等の会計処理を実行する。
なお、店舗端末30がPOSシステムと連動していないような場合、上記した会計処理は、店舗端末30の外部のPOSシステム等で実行される。
一方、サーバ装置20に含まれるDB更新部21は、店舗端末30から送信された利用者ID及び消費数量を受信する。DB更新部21は、受信された利用者ID及び消費数量に基づいてキープ情報データベース23(に格納されているキープ情報)を更新する(ステップS36)。
この場合、DB更新部21は、受信された利用者IDを含むキープ情報(当該利用者IDによって識別される利用者に関するキープ情報)を、キープ情報データベース23から取得する。DB更新部21は、取得されたキープ情報を、当該キープ情報に含まれる数量(残存数量)から消費数量を減算した数量を含むキープ情報に更新する。
具体的には、例えば上述した図4に示すキープ情報231がキープ情報データベース231に格納されている場合であって、利用者Xによるビールの消費量が4杯である場合には、当該キープ情報231は、利用者ID「X」、飲食物名「ビール」及び数量「11杯」を含むキープ情報に更新される。
ステップS36の処理が実行されると、消費数量がサーバ装置20から利用者端末10に送信される(ステップS37)。
利用者端末10に含まれる表示処理部15は、サーバ装置20から送信された消費数量を受信する。表示処理部15は、利用者端末10のディスプレイに、受信された消費数量を利用者に対して通知するための画面(以下、消費数量通知画面)を表示する(ステップS38)。
図12は、消費数量通知画面の一例を示す。図12に示す例では、消費通知画面140の中央付近には消費数量(ここでは、ビール4杯)を利用者に通知するためのメッセージ「ビール4杯を飲み切りました。」が表示されている。なお、現在のキープ対象飲食物の残存数量を利用者に提示するために、消費通知画面は、図12に示すようにキープ画面上にメッセージを表示した画面であってもよい。
図9に示す処理によれば、会計時に図11に示すような会計画面内のコードを店舗端末30に含まれる読取装置に読み取らせることによって、利用者は、ボトルキープサービスを利用することが可能となる。なお、このようにボトルキープサービスが利用された履歴をサーバ装置20において管理するような構成とすることも可能である。これによれば、店舗端末30において、例えば店舗のスタッフ等によって指定された期間内においてボトルキープサービスが利用された履歴等を確認することが可能となる。
なお、図9に示す処理では、キープ対象飲食物の注文時にキープ画面を表示する(提示する)ものとして説明したが、当該キープ画面は、利用者がキープ対象飲食物の残存数量を把握するために表示されてもよい。すなわち、利用者は、店舗の来店時以外のときであっても、利用者端末10に対して起動操作を行い、図9に示すステップS21〜S26の処理を実行させることによって、キープ画面を利用者端末10のディスプレイに表示させることができる。
次に、図13のシーケンスチャートを参照して、キープ対象飲食物の残存数量の一部を他の利用者に譲渡する際の処理(以下、譲渡処理と表記)の処理手順について説明する。譲渡処理は、サービス提供システムを構成する利用者端末10及びサーバ装置20によって実行される。ここでは、キープ対象飲食物の残存数量の一部を他の利用者に譲渡する利用者を譲渡元利用者と称する。また、譲渡元利用者を識別するための利用者IDを譲渡元IDと称する。
まず、上述した図9に示すステップS21〜S26の処理に相当するステップS41〜S46の処理が実行される。このステップS46の処理によれば、例えば上述した図10に示すキープ画面120が利用者端末10のディスプレイに表示される。
ここで、譲渡元利用者がキープ対象飲食物の残存数量の一部を他の利用者に譲渡する場合、利用者は、利用者端末10に対して譲渡操作を行うものとする。譲渡操作には、キープ画面120に表示されている「シェア」ボタン122に対するタッチ操作等が含まれる。
このような譲渡操作が利用者によって行われた場合、利用者端末10に含まれる操作受付部11は、当該譲渡操作を受け付ける(ステップS47)。
操作受付部11によって譲渡操作が受け付けられた場合、利用者端末10に含まれる表示処理部15は、利用者端末10のディスプレイに、例えばキープ画面120に残存数量が表示されているキープ対象飲食物を譲渡する他の利用者を選択するための画面(以下、譲渡先選択画面と表記)を表示する(ステップS48)。
ここで、図14は、譲渡先選択画面の一例を示す。図14に示すように、譲渡先選択画面150には、他の利用者の一覧が表示される。
なお、譲渡先選択画面150に表示される他の利用者(の一覧)は、例えば譲渡元利用者と同様に会員として既に登録されている利用者であって、サーバ装置20または他のソーシャルネットワーキングサービス(SNS:Social Networking Service)等において譲渡元利用者の友達として登録されている利用者を含む。
また、譲渡先選択画面150には、全ての会員のうち、譲渡元利用者によって指定された条件に合致する利用者の一覧が表示されてもよい。
また、図14に示すように、このような譲渡先選択画面150の下部には、「戻る」ボタン151及び「次へ」ボタン152が表示されている。
「戻る」ボタン151は、譲渡先選択画面150の前の画面(例えば、キープ画面120)を表示するためのボタンである。「戻る」ボタン151に対するタッチ操作が譲渡元利用者によって行われた場合には、利用者端末10のディスプレイには、キープ画面120が表示される。
「次へ」ボタン152は、譲渡先選択画面150における利用者の選択を完了して、次の画面を表示するためのボタンである。
ここで、譲渡元利用者は、譲渡先選択画面150に表示された他の利用者の一覧の中からキープ対象飲食物を譲渡する所望の利用者(以下、譲渡先利用者と表記)を選択する。
なお、図14では、譲渡先選択画面150において譲渡先利用者として利用者Aが選択された状態が示されているが、当該譲渡先利用者は複数選択されても構わない。
譲渡先選択画面150において譲渡先利用者が選択された場合、譲渡元利用者は、譲渡先選択画面150に表示されている「次へ」ボタン152に対するタッチ操作を行う。
この場合、シェア処理部14は、譲渡元利用者によって選択された譲渡先利用者を識別するための利用者ID(以下、譲渡先IDと表記)を取得する。
次に、利用者端末10に含まれる表示処理部15は、利用者端末10のディスプレイに、譲渡先利用者に対して譲渡されるキープ対象飲食物の数量(譲渡数量)を指定するための画面(以下、譲渡数量指定画面と表記)を表示する(ステップS49)。
ここで、図15は、譲渡数量指定画面の一例を示す。図15に示すように、譲渡数量指定画面160の上部には、上述した購入画面110等と同様に、各種キープ対象飲食物を表すアイコン112〜115が表示されている。譲渡元利用者は、アイコン112〜115のうち、譲渡先利用者に譲渡するキープ対象飲食物に対応するアイコンに対するタッチ操作を行う。これにより、譲渡元利用者は、譲渡先利用者に譲渡するキープ対象飲食物を指定することができる。
また、譲渡数量指定画面160の中央付近には、上記したアイコン112〜115に対するタッチ操作によって指定されたキープ対象飲食物(以下、譲渡対象飲食物と表記)の残存数量が表示される残存数量表示領域161が設けられている。残存数量表示領域161には、例えば譲渡対象飲食物の残存数量と同数のアイコン161aが表示される。具体的には、譲渡対象飲食物がビールであり、当該ビールの残存数量が10杯である場合には、当該ビール(のジョッキ)を表す10個のアイコン161aが残存数量表示領域161に表示される。
更に、譲渡数量指定画面160の残存数量表示領域161の下部の譲渡先利用者表示領域162には、譲渡先利用者(を示す画像)162aが表示されている。譲渡元利用者は、上記した残存数量表示領域161に表示されている各アイコン161aを譲渡先利用者表示領域162(に表示されている譲渡先利用者を示す画像上)にドラッグアンドドロップする操作(以下、譲渡操作と表記)を行うことによって、当該アイコン161aによって表される譲渡対象飲食物を当該譲渡先利用者に譲渡することができる。なお、譲渡元利用者は、譲渡数量指定画面160においてこのような譲渡操作を繰り返すことによって、譲渡対象飲食物の譲渡数量を指定することができる。すなわち、譲渡元利用者は、例えば残存数量表示領域161に表示されている3つのアイコン161aの各々を譲渡先利用者である利用者Aを示す画像162a上にドラッグアンドドロップした場合には、当該利用者Aに3杯のビールを譲渡することができる。なお、譲渡先利用者が複数選択されている場合には、譲渡先利用者表示領域162には当該複数の譲渡先利用者が表示され、当該譲渡先利用者の各々に対して譲渡対象飲食物の譲渡数量を指定することができるものとする。
ここでは、譲渡操作を繰り返し行うことによって例えば複数杯のビールを譲渡することができるものとして説明したが、残存数量表示領域161において複数のアイコン161aを選択して、当該複数のアイコン161aをまとめてドラッグアンドドロップすることが可能な構成としてもよい。
また、図15に示す譲渡数量指定画面160は一例であり、譲渡数量指定画面160は、例えば譲渡元利用者が譲渡対象飲食物(の飲食物名)及び譲渡数量(の値)を直接指定できるような画面であってもよい。
なお、譲渡数量指定画面160の下部には、上記した譲渡先選択画面150と同様に、「戻る」ボタン151及び「次へ」ボタン152が表示されている。これらのボタン151及び152については図14において説明した通りであるため、ここではその詳しい説明を省略する。
譲渡数量指定画面160において譲渡数量が指定された場合、譲渡元利用者は、譲渡数量指定画面160に表示されている「次へ」ボタン152に対するタッチ操作を行う。
この場合、シェア処理部14は、譲渡数量指定画面160において指定された譲渡対象飲食物の譲渡数量を取得する。
次に、表示処理部15は、利用者端末10のディスプレイに、譲渡先利用者に対するメッセージを作成するための画面(以下、メッセージ作成画面と表記)を表示する(ステップS50)。
ここで、図16は、メッセージ作成画面の一例を示す。図16に示すように、メッセージ作成画面170には、メッセージ作成領域171及び図15に示す譲渡先利用者表示領域162が設けられている。
メッセージ作成領域171は、譲渡先利用者に対するメッセージを作成するための領域であり、譲渡元利用者は、利用者端末10を操作することによって、メッセージ作成領域171において譲渡先利用者に対するメッセージを作成することができる。
譲渡先利用者表示領域162には、上記したように譲渡先利用者(を示す画像162a)及び当該譲渡先利用者に対する譲渡対象飲食物の譲渡数量(を表すアイコン161a)が表示されている。この譲渡先利用者表示領域162によれば、譲渡元利用者は、メッセージを作成する際に、譲渡先利用者及び譲渡対象飲食物の譲渡数量を確認することができる。
また、メッセージ作成画面170の下部には、「戻る」ボタン151及び「送信」ボタン172が表示されている。「戻る」ボタン151については図14において説明した通りであるため、ここではその詳しい説明を省略する。
「送信」ボタン172は、メッセージ作成領域171において作成されたメッセージを譲渡先利用者に対して送信するためのボタンである。
メッセージ作成画面170(メッセージ作成領域171)においてメッセージが作成された場合、譲渡元利用者は、メッセージ作成画面170に表示されている「送信」ボタン172に対するタッチ操作を行う。
この場合、シェア処理部14は、メッセージ作成画面170において作成されたメッセージを取得する。
次に、シェア処理部14は、取得された譲渡元ID、譲渡先ID、譲渡対象飲食物の譲渡数量及びメッセージをサーバ装置20に送信する(ステップS51)。
サーバ装置20に含まれるDB更新部21は、利用者端末10(シェア処理部14)から送信された譲渡元ID、譲渡先ID、譲渡対象飲食物の譲渡数量及びメッセージを受信する。
DB更新部21は、受信された譲渡元ID、譲渡先ID及び譲渡対象飲食物の譲渡数量に基づいてキープ情報データベース23を更新する(ステップS52)。
具体的には、DB更新部21は、譲渡元ID及び譲渡対象飲食物の飲食物名を含むキープ情報(当該譲渡元IDによって識別される譲渡元利用者に関するキープ情報)を、キープ情報データベース23から取得する。DB更新部21は、取得されたキープ情報を、当該キープ情報に含まれる数量(残存数量)から譲渡数量を減算した数量を含むキープ情報に更新する。
更に、DB更新部21は、譲渡先ID、譲渡対象飲食物の飲食物名及び譲渡数量を含むキープ情報(当該譲渡先IDによって識別される譲渡先利用者に関するキープ情報)をキープ情報データベース23に登録する。なお、譲渡先利用者に関するキープ情報が既にDB更新部21に格納されている場合には、DB更新部21は、当該キープ情報を、当該キープ情報に含まれる数量に譲渡数量を加算した数量を含むキープ情報に更新するものとする。
なお、DB更新部21によって受信されたメッセージは、譲渡先IDとともにサーバ装置20内で管理される。メッセージは、図17に示すように、譲渡先IDによって識別される譲渡先利用者が使用する利用者端末10上で会員アプリケーションが起動された場合に、当該利用者端末10のディスプレイに表示される。
上記したように図13に示す処理によれば、譲渡対象飲食物の譲渡数量を含む譲渡先利用者に関するキープ情報がキープ情報データベース23に登録されるため、当該譲渡先利用者は、ボトルキープサービスを利用して譲渡対象飲食物(キープ対象飲食物)を飲食することが可能となる。
ここでは、譲渡先利用者が既に会員として登録されているものとして説明したが、図13に示す処理が実行される時点では、譲渡先利用者は当該会員として登録されていない利用者であってもよい。しかしながら、ボトルキープサービスを利用して譲渡対象飲食物を飲食する際には、会員登録が必要であるものとする。また、譲渡先利用者は、会員登録することなく譲渡対象飲食物を飲食可能としてもよい(つまり、ボトルキープサービスのワンタイム利用を可能としてもよい)。
なお、上記したメッセージは、例えばソーシャルネットワーキングサービスを利用して送信されても構わない。この場合、譲渡元利用者によって使用される利用者端末10において利用可能なソーシャルネットワーキングサービスを選択するための画面が表示されるようにしてもよい。
また、上記した譲渡対象飲食物の譲渡は、例えば譲渡元利用者及び譲渡先利用者の各々が使用する利用者端末10同士をぶつける動作(乾杯の動作)によって行われても構わない。この場合、利用者端末10は、例えば当該利用者端末10の位置を検出することが可能なGPS(Global Positioning System)機能を有しているものとする。これによれば、例えばサーバ装置20は略同一の位置で同一の動作を行っている2つの利用者端末10を特定することが可能であるため、譲渡元利用者及び譲渡先利用者の各々が使用する利用者端末10同士をぶつける動作をすることによって、譲渡対象飲食物の譲渡を実現することができる。この場合、図13に示すステップS48及びS49の処理は省略されても構わない。なお、譲渡対象飲食物及び当該譲渡対象飲食物の譲渡数量は、利用者端末10同士をぶつける動作をする前に指定されていればよい。同様に、譲渡元利用者及び譲渡先利用者の各々が使用する利用者端末10を同じ場所で同時に振る等の動作によっても、譲渡対象飲食物の譲渡を実現することができる。
上記したように本実施形態においては、利用者端末10において受け付けられた購入操作に基づいてキープ対象飲食物が購入されることによって店舗において利用者が飲食可能なキープ対象飲食物の数量(第1の数量)を示すキープ情報(第1の情報)をサーバ装置20に含まれるキープ情報データベース23に格納する。また、店舗において利用者にキープ対象飲食物が提供された場合、キープ情報データベース23に格納されたキープ情報を、当該キープ情報によって示される飲食物の数量から当該提供された飲食物の数量を減算した数量(第2の数量)を示すキープ情報(第2の情報)に更新する。なお、利用者に対して提供されたキープ対象飲食物の数量(つまり、消費数量)は店舗に設置される店舗端末30において入力され、キープ情報データベース23(に格納されているキープ情報)の更新は当該店舗端末30において入力された数量に基づいて実行される。
本実施形態においては、このような構成により、一般的にボトルキープを行うことが可能な所定の酒類(例えば、ウイスキーまたは焼酎等)以外の飲食物(例えば、ビール等)に対しても例えば樽で購入するように予め定められた数量(例えば、20杯等)をまとめて購入することを可能とし、当該購入された飲食物を例えば店舗への複数回の来店によって消費することが可能なボトルキープのようなサービスを様々な飲食物に対して提供することが可能となる。
これによれば、少なくとも購入された予め定められた数量の飲食物(キープ対象飲食物)を全て消費するまでは利用者は店舗に来店することが期待できるため、当該利用者の再来店を促すことができる。このとき、利用者の来店回数に応じてポイント等を付与するサービスを組み合わせてもよい。
また、一般的なボトルキープと比べて店舗において実際のボトル等を管理する必要がないため、当該ボトルの管理コスト等を軽減することが可能となる。また、実際のボトル等を管理する必要がないことから、一般的なボトルキープにおける消費期限は3ヶ月等であるのに対して、本実施形態においてはより長期的な期限(または無期限)を設定することができる。
キープ対象飲食物の料金を、同数量の飲食物を単品で注文する場合と比較して割安に設定することで、利用者に対しても利点がある。更に、キープ対象飲食物を購入した利用者に対して予め定められた特典(例えば、おつまみ等)を付与するようにしてもよい。また、例えば新社会人等の利用者に対してキープ対象飲食物を1つ無料で提供することにより、店舗に来店する習慣をつけるようなサービスを提供してもよい。
また、本実施形態においては、利用者端末10のディスプレイに表示されたコード(例えば、QRコード)を店舗端末30(に含まれる読取装置)において読み取ることによって上記したキープ情報データベース23の更新が実行される。また、本実施形態において、キープ対象飲食物はクレジットカード決済により購入することができる。本実施形態においては、このような構成により、利用者は店舗に来店した際には利用者端末10のディスプレイに表示されたコードを提示するのみでよいため、容易にボトルキープサービスを利用することが可能となる。また、クレジットカードによる事前決済により、店舗側においても収益性を確保することが可能となる。
更に、本実施形態においては、利用者の操作に応じてキープ情報を表示する構成により、利用者は、店舗等に問い合わせることなく、当該店舗において飲食可能なキープ対象飲食物の残存数量を確認することが可能となる。
また、本実施形態においては、利用者端末10に対する譲渡操作に基づいてキープ対象飲食物の残存数量の一部を他の利用者に譲渡する(プレゼントする)ことが可能である。この場合、他の利用者に対してメッセージを送信することも可能である。
これによれば、複数の利用者によって構成されるグループでキープ対象飲食物を購入し、当該キープ対象飲食物を当該グループで分配するようにボトルキープサービスを利用してもよい。更に、残存数量の一部を利用者から他の利用者へ譲渡することによって、例えば利用者(幹事)が主催する飲み会に当該他の利用者を誘うような用途にボトルキープサービスを利用することも可能である。この場合、幹事に対しては、飲食物を還元するようなサービスを更に提供してもよい。
本実施形態においては、このような構成により、ボトルキープサービスを利用している利用者を介して他の利用者の来店を促すことが可能となるため、来店客の増加が期待される。また、このメッセージの送信にソーシャルネットワーキングサービスを利用することによって、更なる口コミによる効果(バイラル効果)を向上させることが可能となる。
なお、本実施形態においては、ボトルキープサービスの対象となる飲食物(キープ対象飲食物)の一例として主にビールについて説明したが、当該キープ対象飲食物は、例えばカクテル及びワイン等であってもよいし、一般的にボトルキープが行われているウイスキー及び焼酎等であってもよい。また、キープ対象飲食物は、例えば牛肉のような肉類及びマグロのような魚介類等であってもよい。
キープ対象飲食物が牛肉である場合には、例えばキープ対象飲食物として牛一頭を購入し、複数回の来店で当該牛の各部位を食べるといったことが可能となる。また、様々な種類の肉類(牛肉、豚肉及び鶏肉等)のセット等をキープ対象飲食物とすることも可能である。
同様に、キープ対象飲食物がマグロである場合には、例えばキープ対象飲食物としてマグロ一匹を購入し、複数回の来店で当該マグロの各部位を食べるといったことが可能となる。また、様々な種類の魚介類の寿司のセット等をキープ対象飲食物とすることも可能である。
なお、キープ対象飲食物が食物である場合には当該キープ対象飲食物の数量はkg等の単位で管理されてもよいし、当該キープ対象飲食物が飲物である場合には当該キープ対象飲食物の数量はml等の単位で管理されてもよい。
更に、本実施形態においてボトルキープサービスを利用可能な店舗は例えばチェーン店等であれば複数であっても構わない。これによれば、購入したキープ対象飲食物を、複数の店舗(例えば、全国の店舗)で飲食すること等が可能となる。
なお、本実施形態においては、サーバ装置20は1つの装置として説明したが、例えばサーバ装置20の機能が複数の装置に分散されるような構成であっても構わない。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態に係るサービス提供システムは、利用者が店舗に対してチェックインしているか否かに応じてボトルキープサービスにおける操作が制限される点で前述した第1の実施形態とは異なる。
図18は、本実施形態に係るサービス提供システムの機能構成を示すブロック図である。なお、前述した図2と同様の部分には同一参照符号を付してその詳しい説明を省略する。ここでは、図2と異なる部分について主に述べる。なお、本実施形態に係るサービス提供システム(ネットワークシステム)のハードウェア構成は、前述した第1の実施形態と同様であるため、適宜、図1を用いて説明する。
図18に示すように、利用者端末10は、位置情報取得部16及びチェックイン処理部17を含む。これらの各部16及び17は、利用者端末10のコンピュータが会員アプリケーションを実行すること(すなわち、ソフトウェア)によって実現されるものとする。なお、各部16及び17は、ハードウェアによって実現されてもよいし、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ構成によって実現されてもよい。
本実施形態において、利用者端末10は、例えば、当該利用者端末10の位置を検出することが可能なGPS機能を有しているものとする。これにより、位置情報取得部16は、GPS機能によって検出された利用者端末10の位置を示す位置情報を取得する。
チェックイン処理部17は、上記した利用者が店舗にチェックインするための処理(以下、チェックイン処理と表記)を実行する機能部である。チェックイン処理部17によって実行されるチェックイン処理の詳細については後述する。
ここで、本実施形態においては、店舗に対してチェックインしていなければ、利用者は購入操作及び会計操作を行うことができない(つまり、ボトルキープサービスにおける操作が制限される)ものとする。すなわち、本実施形態においては、利用者がチェックインしている場合にのみ、キープ対象飲食物の購入及び消費(つまり、会計)をすることができるものとする。
まず、図19のシーケンスチャートを参照して、本実施形態における購入処理の処理手順について説明する。
本実施形態における購入処理においては、前述した図6に示すステップS11〜S15の処理に相当するステップS61〜S65の処理が実行される。
ここで、キープ対象飲食物を購入する場合、利用者は、ステップS65において表示されたトップ画面に対して、店舗に対してチェックインをするための操作(以下、チェックイン操作と表記)を行う。このチェックイン操作には、例えばトップ画面に設けられている「チェックイン」ボタン(図示せず)をタッチする(押下する)操作等が含まれる。
このようにトップ画面上においてチェックイン操作が行われると、チェックイン処理部17は、チェックイン処理を実行する(ステップS66)。このチェックイン処理においては、利用者の店舗に対するチェックインが許可または拒否される。
ステップS66のチェックイン処理において利用者の店舗に対するチェックインが許可された場合には、図6に示すステップS16〜S19の処理に相当するステップS67〜S70の処理が実行される。これにより、利用者は、キープ対象飲食物を購入することができる。
一方、利用者によってチェックイン操作が行われない場合、またはステップS66のチェックイン処理において利用者の店舗に対するチェックインが許可されない(つまり、拒否された)場合には、ステップS67〜S70の処理は実行されない。
すなわち、本実施形態において、利用者は、チェックイン処理によって店舗にチェックインしていなければ、キープ対象飲食物を購入することはできない。具体的には、操作受付部11は、利用者が店舗にチェックインしていない場合に各種画面等における購入操作(例えば、「購入」ボタン111に対するタッチ操作等)を受け付けないように構成されているものとする。
次に、図20のシーケンスチャートを参照して、本実施形態におけるボトルキープサービス利用時の処理の処理手順について説明する。
本実施形態におけるボトルキープサービス利用時の処理においては、前述した図9に示すステップS21〜S25の処理に相当するステップS71〜S75の処理が実行される。
ここで、店舗において会計をする際にボトルキープサービスを利用する場合、利用者は、ステップS75において表示されたトップ画面に対して上述したチェックイン操作を行う。
このようにトップ画面上においてチェックイン操作が行われると、チェックイン処理部17は、チェックイン処理を実行する(ステップS77)。このチェックイン処理は、上述した図19に示すステップS66における処理と同様の処理である。
ステップS77のチェックイン処理において利用者の店舗に対するチェックインが許可された場合には、図9に示すステップS26〜S38の処理に相当するS77〜S89の処理が実行される。これにより、利用者は、ボトルキープサービスを利用して会計をすることができる。
一方、利用者によってチェックイン操作が行われない場合、またはステップS77のチェックイン処理において利用者の店舗に対するチェックインが許可されない(つまり、拒否された)場合には、ステップS77〜S89の処理は実行されない。
すなわち、本実施形態において、利用者は、チェックイン処理によって店舗にチェックインしていなければ、ボトルキープサービスを利用して会計をすることはできない。具体的には、操作受付部11は、利用者が店舗にチェックインしていない場合に各種画面等における会計操作(例えば、「会計」ボタン123に対するタッチ操作等)を受け付けないように構成されているものとする。
次に、図21のフローチャートを参照して、上述したチェックイン処理(図19に示すステップS66の処理及び図20に示すステップS76の処理)の処理手順について説明する。
まず、上記したように利用者によってチェックイン操作が行われた場合、操作受付部11は、当該チェックイン操作を受け付ける(ステップS91)。
ここで、本実施形態においては、複数の店舗(例えば、チェーン店等)において、ボトルキープサービスの提供を受けることができるものとする。
この場合、ステップS91においてチェックイン操作が受け付けられると、表示処理部15は、利用者端末10のディスプレイに、ボトルキープサービスの提供を受けることができる(ボトルキープサービスを利用可能な)店舗の一覧を含む画面(以下、店舗一覧画面と表記)を表示する(ステップS92)。
この場合、利用者は、ステップS92において表示された店舗一覧画面に対して、当該利用者が利用する店舗を選択する操作(以下、店舗選択操作と表記)を行う。利用者によって店舗選択操作が行われた場合、操作受付部11は、当該店舗選択操作を受け付ける(ステップS93)。以下、店舗選択操作において利用者によって選択された店舗を選択店舗と称する。
ステップS93において店舗選択操作が受け付けられると、位置情報取得部16は、上述したGPS機能によって検出された利用者端末10(つまり、利用者)の位置を示す位置情報を取得する(ステップS94)。
また、位置情報取得部16は、選択店舗の位置を示す位置情報を取得する(ステップS95)。
ここで、チェックイン処理部17は、ステップS94において取得された位置情報(利用者の位置情報)及びステップS95において取得された位置情報(選択店舗の位置情報)を比較することによって、利用者が選択店舗にいる(つまり、選択店舗を利用している)か否かを判定する(ステップS96)。
具体的には、利用者の位置情報によって示される位置と選択店舗の位置情報によって示される位置とが一致している場合には、利用者が選択店舗にいると判定されるものとする。一方、利用者の位置情報によって示される位置と選択店舗の位置情報によって示される位置とが一致していない場合には、利用者が選択店舗にいないと判定されるものとする。
なお、利用者の位置情報によって示される位置(GPS機能によって検出された位置)には誤差が生じている場合があるため、例えば当該利用者の位置情報によって示される位置が選択店舗の位置情報によって示される位置から予め定められた範囲内にある場合には、利用者が選択店舗にいると判定されるようにしてもよい。
ステップS96において利用者が選択店舗にいると判定された場合(ステップS96のYES)、チェックイン処理部17は、利用者の選択店舗に対するチェックインを許可する(ステップS97)。
一方、ステップS96において利用者が選択店舗にいないと判定された場合(ステップS96のNO)、チェックイン処理部17は、利用者の選択店舗に対するチェックインを拒否する(ステップS98)。
すなわち、チェックイン処理においては、利用者が選択店舗にいる(選択店舗を利用中である)場合に当該利用者は選択店舗に対してチェックインすることができ、利用者が選択店舗にいない(選択店舗を利用中でない)場合には当該利用者は選択店舗に対してチェックインすることができない。
なお、図21に示すステップS92の処理においては店舗一覧画面が表示されるが、当該店舗一覧画面には、ボトルキープサービスの提供を受けることができる全ての店舗(の一覧)が含まれていてもよいし、例えば上記した利用者の位置情報によって示される位置の周囲にある店舗(の一覧)が含まれていてもよい。ボトルキープサービスの提供を受けることができる店舗に関する情報(例えば、店舗名及び店舗の位置等)が利用者端末10内で管理されている場合、利用者の位置情報によって示される位置の周辺にある店舗(以下、周辺店舗と表記)は、当該利用者端末10側で検索(特定)することができる。一方、ボトルキープサービスの提供を受けることができる店舗に関する情報がサーバ装置20内で管理されている場合には、周辺店舗は、利用者端末10において取得された利用者の位置情報を利用者端末10から受信することによってサーバ装置20側で検索されても構わない。この場合、サーバ装置20側で検索された周辺店舗に関する情報をサーバ装置20から受信することによって、利用者端末10は、当該周辺店舗の一覧を含む店舗一覧画面を表示することができる。
周辺店舗は、例えば利用者の位置情報によって示される位置の周辺の地図(情報)上に表示されても構わない。
また、例えば利用者の位置情報によって示される位置の周囲に店舗が存在しないような場合には、ステップS92〜S96の処理が実行されることなく、ステップS98の処理が実行される(つまり、チェックインが拒否される)ようにしてもよい。
なお、ステップS98においてチェックインが拒否された場合には、当該チェックインが拒否された旨のポップアップ等を利用者端末10に表示するものとする。これによって、チェックインが拒否された旨が利用者に通知されるものとする。
また、店舗一覧画面においては、例えば利用者がお気に入りとして予め登録している店舗が優先的(上位)に表示されるようにしてもよい。更に、例えば利用者端末10及びサーバ装置20において利用者のチェックインの履歴を管理しておくことにより、例えばチェックインの回数(つまり、利用回数)が多い店舗または直近にチェックインした店舗等が店舗一覧画面において優先的に表示されるようにしても構わない。
また、ステップS95においては、上記したように利用者端末10内で管理されている選択店舗の位置を示す位置情報が取得されてもよいし、サーバ装置20内で管理されている当該位置情報を当該サーバ装置20から取得(受信)してもよい。
上記したように本実施形態においては、利用者の操作に応じて当該利用者の店舗に対するチェックインを許可し、当該チェックインが許可されている場合に購入操作及び会計操作を受け付ける。なお、店舗に対するチェックインは、利用者の位置を示す位置情報に基づいて当該利用者が店舗を利用している(つまり、利用者が店舗にいる)と判定された場合に許可される。
本実施形態においては、上記した構成により、チェックインが許可されていない(つまり、店舗を利用していない)場合には購入操作及び会計操作が受け付けられないため、当該店舗を利用していない状態での利用者によるボトルキープサービスの誤使用(利用者の意図しない購入操作及び会計操作)を防止することができる。
なお、本実施形態においては店舗に対してチェックインしなければ利用者は購入操作及び会計操作を行うことができないものとして説明したが、前述した第1の実施形態において説明した譲渡操作も店舗に対してチェックインしなければ行うことができないようにしてもよい。一方、譲渡操作は例えば店舗を利用していない利用者が店舗を利用している他の利用者に対してキープ対象飲食物を譲渡する際に行われる場合が想定されるため、店舗にチェックインしていなくても行うことができるようにしてもよい。なお、チェックインしているときに行うことができる操作は、利用者等によって設定(変更)可能としてもよい。
また、本実施形態においては、上述した図19に示すステップS63の認証処理または図20に示すステップS73の認証処理において利用者が会員として登録されていると判定された後は、チェックインしていなくても例えば図10に示すキープ画面等を表示することは可能であるものとする。すなわち、利用者が店舗にチェックインしていなくても(つまり、店舗を利用していなくても)、キープ対象飲食物の残存数量を把握することは可能である。
更に、本実施形態においては、チェックインした後は利用者は購入操作等を行うことが可能であるが、チェックインした状態のままでは継続して購入操作等を行うことが可能となるため、誤使用の防止の観点からチェックインした店舗からチェックアウトする(つまり、チェックインした状態を解除する)仕組みが必要である。
この場合、チェックインした後は、例えばトップ画面等に「チェックアウト」ボタン(図示せず)が設けられるものとする。これによれば、「チェックアウト」ボタンをタッチする(押下する)操作が利用者によって行われることによって、当該利用者は、店舗(選択店舗)からチェックアウトすることができる。このように店舗からチェックアウトした場合、利用者は、再度チェックインしなければ購入操作等を行うことはできず、誤使用を防止することができる。
なお、利用者が上記した「チェックアウト」ボタンをタッチする操作を行うことを失念する場合がある。このため、例えば上述した図20に示す処理が終了した場合(つまり、チェックインした後に会計が完了した場合)に、自動的にチェックアウトするような構成としてもよい。また、利用者の位置情報によって示される位置を定期的に監視(取得)することによって、当該位置とチェックインしている店舗の位置との距離が予め定められた値以上となった場合(つまり、利用者が店舗の利用を終えて当該店舗から出た場合)に、自動的にチェックアウトするような構成としてもよい。このような構成によれば、利用者が「チェックアウト」ボタンをタッチする操作をしていない場合であっても、自動的にチェックアウトすることで、より確実に誤使用を防止することができる。
また、前述した第1の実施形態においてはキープ対象飲食物をクレジットカード決済により購入するものとして説明したが、本実施形態においては、購入操作を行う際にはチェックインしている(つまり、店舗にいる)ため、キープ対象飲食物を店舗において現金で購入するようにしても構わない。
この場合、購入操作が利用者によって行われた場合に、例えば利用者端末10のディスプレイに当該利用者を識別するための利用者IDを表すコードを含む画面が表示され、店舗端末30に含まれる読取装置が当該コードを読み取ることによって、キープ対象飲食物を購入することができるものとする。この場合、コードを読み取ることによって取得された利用者ID及び購入されたキープ対象飲食物を示す情報(購入情報)を含む購入要求が店舗端末30からサーバ装置20に送信され、図6に示すステップS18(図19に示すステップS70)の処理が実行される。なお、キープ対象飲食物の購入金額は、会計時における利用者に対する請求金額に加算され、店舗において現金で支払うことができるものとする。
また、本実施形態においては会計時に店舗端末30において消費数量が入力されるものとして説明したが、例えば利用者端末10においてキープ対象飲食物の消費を注文することができるような構成としてもよい。
以下、図22のフローチャートを参照して、キープ対象飲食物の消費を注文する際の処理手順について説明する。
この場合、前述した図20に示すステップS71〜77の処理に相当するステップS101〜S107の処理が実行される。
ここで、上記したようにキープ対象飲食物の消費を注文する場合、利用者は、利用者端末10に対して注文操作を行うものとする。注文操作には、例えばステップS107において表示されたキープ画面に設けられている「注文」ボタン(図示せず)に対するタッチ操作等が含まれる。
このような注文操作が利用者によって行われた場合、利用者端末10に含まれる操作受付部11は、当該注文操作を受け付ける(ステップS108)。
操作受付部11によって注文操作が受け付けられた場合、表示処理部15は、利用者端末10のディスプレイに、注文の対象となるキープ対象飲食物の飲食物名(以下、注文商品と表記)及び当該キープ対象飲食物の数量(注文数量)を選択する画面(以下、注文画面と表記)を表示する。
この場合、利用者による利用者端末10に対する操作に応じて、注文画面上で注文商品及び注文数量が選択される(ステップS109)。
このように選択された注文商品及び注文数量は、利用者端末10を利用する利用者を識別するための利用者IDとともに、サーバ装置20に送信される(ステップS110)。
この場合、サーバ装置20に含まれるDB更新部21は、利用者端末10から送信された利用者ID、注文商品及び注文数量を受信し、図9に示すステップS36に相当するステップS111の処理を実行する。具体的には、DB更新部21は、受信された利用者ID及び注文商品(飲食物名)を含むキープ情報をキープ情報データベース23から取得し、当該取得されたキープ情報を、当該キープ情報に含まれる数量(残存数量)から注文数量を減算した数量を含むキープ情報に更新する。
なお、このDB更新部21において受信された注文数量は、例えば利用者が店舗に対してチェックインしている間、サーバ装置20内に保持されており、当該店舗における会計時に店舗端末30に送信される(ステップS112)。店舗に対してチェックインしている利用者が複数存在する場合には、例えば店舗端末30にチェックインしている利用者(を識別するための利用者ID)を表示し、当該店舗端末30において指定された利用者が利用する利用者端末10において選択された注文数量が店舗端末30に送信されるような構成としてもよい。
これによれば、会計処理部33は、例えば利用者に対する請求金額から注文数量に基づく料金を減額した金額を算出する等の会計処理を実行することができる(ステップS113)。
上記したように利用者端末10においてキープ対象飲食物の消費を注文することが可能である場合には、図9及び図20等において説明した利用者端末10のディスプレイに表示されたコードを会計時に提示する(店舗端末30に含まれる読取装置にかざす)ことを不要とすることも可能である。
ここでは、キープ対象飲食物の残存数量の管理のためにキープ対象飲食物の消費を利用者端末10において注文するものとして説明したが、例えば利用者端末10をセルフオーダーシステム等と連携させることによって、上記した利用者端末10に表示された注文画面上から当該キープ対象飲食物(の提供)を店舗に対して注文することができるような構成としても構わない。
上記した各実施形態に記載した手法は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、DVDなど)光磁気ディスク(MO)、半導体メモリなどの記憶媒体に格納して頒布することもできる。
また、この記憶媒体としては、プログラムを記憶でき、かつコンピュータが読み取り可能な記憶媒体であれば、その記憶形式は何れの形態であってもよい。
また、記憶媒体からコンピュータにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワークソフト等のMW(ミドルウェア)等が各実施形態を実現するための各処理の一部を実行してもよい。
更に、本発明における記憶媒体は、コンピュータと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝送されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記憶媒体も含まれる。
また、記憶媒体は1つに限らず、複数の媒体から各実施形態における処理が実行される場合も本発明における記憶媒体に含まれ、媒体構成は何れの構成であってもよい。
なお、本発明におけるコンピュータは、記憶媒体に記憶されたプログラムに基づき、各実施形態における各処理を実行するものであって、パソコン等の1つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステム等の何れの構成であってもよい。
また、本発明におけるコンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコン等も含み、プログラムによって本発明の機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
なお、本願発明は、上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。例えば、各実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組合せてもよい。