JP6072148B2 - 手書き文書処理装置、方法およびプログラム - Google Patents
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Description
この場合、罫線の長さが不揃いとなったり、罫線がまっすぐでない曲がった線となったりすることがある。また、表の手書き入力において、外枠の罫線(以下「外接罫線」という)をユーザーが省略する場合もある。本実施形態は、これらの状況に対処するためのユーザーインタフェースの向上に関するものであり、手書きされた罫線を適切に処理して表の整形を行えるようにするものである。
画1:(x(1,1),y(1,1)), (x(1,2),y(1,2)),…, (x(1,N(1)),y(1,N(1)))
画2:(x(2,1),y(2,1)), (x(2,2),y(2,2)),…, (x(2,N(2)),y(2,N(2)))
…
ただし、N(i)は画iサンプリング時の点数である。ストロークデータ1(筆跡データ)のより具体的なデータ構造の例については後述する。
ここでは、ストロークデータ1において罫線に分類されたデータのみに着目する。まず図6(a)に示すように、ストロークの交点(IP1〜IP9)および端点(EP1〜EP9)を検出する。次に、端点(EP1〜EP9)のなかから、矩形の各辺について最も端に位置する複数の端点を選択し、分類部5により分類された複数の罫線(つまり全ての罫線)を包含する領域を求める。この包含領域は必ずしも1つの矩形である必要はなく、図6(b)のように複数の矩形の組み合わせであってもよい。次に、交点(IP1〜IP9)に基づいて当該包含領域を複数の領域Rに分割する(図6(b))。この複数の領域Rは、図7に示すように、第1領域RA1〜RA4と、第2領域RB1〜RB9とを含む。
実施例Aにおいて、判定部7は、セルを構成する罫線のストローク長から算出した統計量に基づく第1基準値を下回る罫線をはみ出し罫線であると判定する。
(ステップS1)
図9に示すセル領域(RA1〜RA4)の複数の罫線のストロークに基づいて、罫線の統計量を算出する。単純には、縦ストローク長の平均および横ストローク長の平均をそれぞれ統計量として用いる。
未処理のはみ出し領域があるか否かを判定する。全てのはみ出し領域を処理したら終了する。
はみ出し領域を構成する罫線はステップS1の統計量に基づく基準を満たすか否かを判定する。ここで、縦ストローク長の平均に所定係数(例えば0.5)を乗じた値を縦ストロークの第1基準値とし、横ストローク長の平均に所定係数を乗じた値を横ストロークの第1基準値とする。
はみ出し領域を構成する罫線が縦ストロークであれば、当該罫線の縦ストローク長が縦ストローク長の第1基準値以上であるならば、当該罫線は、仮想の外接罫線に接続する罫線であると判定する。一方、はみ出し領域を構成する罫線が横ストロークであれば、当該罫線の横ストローク長が横ストローク長の第1基準値以上であるならば、当該罫線についても仮想の外接罫線に接続する罫線であると判定する。これらは、ステップS3の判定において基準を満たすものに該当する。
はみ出し領域を構成する罫線が縦ストロークであれば、当該罫線の縦ストローク長が縦ストローク長の第1基準値を下回るならば、当該罫線は、はみ出し罫線であると判定する。一方、はみ出し領域を構成する罫線が横ストロークであれば、当該罫線の横ストローク長が横ストローク長の第1基準値を下回るならば、当該罫線についてもはみ出し罫線であると判定する。これらは、ステップS3の判定において基準を満たさないものに該当する。
実施例Bは、罫線の長さに依存しない判定を行う点で実施例Aとは異なる。実施例Bにおいて、判定部7は、はみ出し領域内の罫線以外のストロークの数が第2基準値以上であるならば、当該はみ出し領域内の罫線は、仮想の外接罫線が接続される第2罫線であると判定する。はみ出し領域内の罫線以外のストロークとは、図12に示すように、手書きされた文字等を構成するストローク群HW1(手書きされた「好影響」)〜HW4(手書きされた「外部環境」)のことである。第2基準値(ストローク数)は、例えば4とする。
本例において、ストローク群HW1〜HW4の各々は明らかに4ストローク以上である。
したがって、図11と同じ結果が得られる。はみ出し領域RB2、RB3、RB4、RB5は、一部の罫線を欠いたセル領域とみなすことができる。
実施例Cは、セル領域が存在しない場合に対処するものである。この場合、セルを構成する罫線は存在しないから、実施例Aにおける統計量を求めることができない。また、罫線以外のストロークが手書き入力されていない場合についても、セルに相当する領域を検出することができないから、実施例Bを適用することはできない。
実施例Dは、実施例Bと組み合わせて実施することができる。実施例Bを適用した場合、第2基準値(罫線以外のストローク数の基準値)を用いて第2罫線(外接罫線に接続される罫線)が判定される。具体的には、図14に示すように、罫線以外のストローク群HW1を含んだ領域3、罫線以外のストローク群HW2を含んだ領域4、罫線以外のストローク群HW3を含んだ領域5は、第2罫線を含む領域、すなわち罫線の一部を欠いたセル領域であると判定される。
実施例Eにおいて、推定部8は、判定部7によって判定された第2罫線に接続される外接罫線を推定する第1の推定部を備える。第1の推定部は、図15に示すように、第2罫線の端点群G1およびG2のそれぞれについて、外接罫線L1およびL2を推定する。外接罫線L1およびL2は、手書き入力されておらず省略された仮想の外接罫線に相当する。例えば、端点群G1のY座標の平均位置を通る水平線を横(行)方向の外接罫線L1とし、端点群G2のX座標の平均位置を通る垂直線を縦(列)方向の外接罫線L2とする。
同図に示すように、推定された外接罫線L1およびL2は、手書きの内容とともに表示部9によって表示される。
実施例E’は、実施例Eの変形例に関する。外接罫線を推定する際には、図16に示すように、罫線以外のストローク群HW1およびHW2、すなわち本例では手書きされた文字列にかからないように、外接罫線ALの水平位置を補正することが好ましい。
実施例Fにおいて、推定部8は、ユーザーによって手書きされた罫線の直線化罫線を推定する第2の推定部を備える。例えば図17に示すように、手書きの罫線L1〜L6について、各罫線の重心を通る直線RL1〜RL6が推定される。表示部9は、手書きの罫線L1〜L6に代えて直線RL1〜RL6を表示する。
実施例Gにおいて、表示部9は、推定部8によって推定された外接罫線(仮想線)と、ユーザーが手書き入力した罫線とを異なる表示形態で表示する。具体的には、ストロークの属性、例えば表示色、太さ、線種などを切り替える。例えば図18において、外接罫線FL1およびFL2は、推定部8によって推定され、補完されたものであり、他の罫線は、ユーザーが手書き入力した罫線である。両者を区別可能なように表示形態を異ならせる。
図中、201はCPU、202は所定の入力デバイス、203は所定の出力デバイス、204はRAM、205はROM、206は外部メモリ・インタフェース、207は通信インタフェースである。例えば、タッチパネルを使用する場合には、例えば液晶パネルとペンと液晶パネル上に設けられたストローク検出装置等が利用される(図中、208参照)。
また、記録媒体からコンピュータや組み込みシステムにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワーク等のMW(ミドルウェア)等が本実施形態を実現するための各処理の一部を実行してもよい。
さらに、本実施形態における記録媒体は、コンピュータあるいは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記録媒体も含まれる。
また、記録媒体は1つに限られず、複数の媒体から本実施形態における処理が実行される場合も、本実施形態における記録媒体に含まれ、媒体の構成は何れの構成であってもよい。
また、本実施形態におけるコンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコン等も含み、プログラムによって本実施形態における機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
Claims (9)
- 入力部と、
前記入力部からの点の系列により表現されるデータを複数の罫線のデータと罫線以外のデータとに分類する分類部と、
前記分類部により分類された前記複数の罫線を包含する領域を4つの交点を含んだ領域である第1領域と、それ以外の領域をはみだし領域である第2領域とに分割する分割部と、
前記第2領域内の罫線を、一方の端点に罫線が接続されていない第1罫線と、前記一方の端点に仮想の外接罫線が接続される第2罫線とのどちらであるかを判定する判定部と、
前記第2領域の前記仮想の外接罫線に相当する外接罫線を補完する補完部と、
前記第2領域の前記第1罫線が、第1基準値以下の長さである場合に当該第1罫線を除去するように表示制御する表示制御部と、
を備えた手書き文書処理装置。 - 前記外接罫線を推定する第1の推定部をさらに備えた請求項1記載の手書き文書処理装置。
- 前記複数の罫線の直線化罫線を推定する第2の推定部をさらに備えた請求項1記載の手書き文書処理装置。
- 前記表示制御部は、外接罫線を前記複数の罫線とは異なる表示形態で表示する請求項3記載の手書き文書処理装置。
- 前記判定部は、前記第2領域内の前記罫線以外の数および合計長のいずれか一方が第2基準値以上であるならば、前記第2領域内の罫線は一方の端点に仮想の外接罫線が接続される前記第2罫線であると判定する請求項1記載の手書き文書処理装置。
- 前記判定部は、前記第2領域内の2つの罫線の交点で決まる2つの線分の長さの比に基づいて、短い方の線分は一方の端点に罫線が接続されない前記第1罫線であると判定する請求項1記載の手書き文書処理装置。
- 前記判定部は、前記第2基準値を用いた前記第2罫線の判定結果を、罫線を共有する別の第2領域に適用し、当該別の第2領域内の罫線を前記第2罫線であると判定する請求項5記載の手書き文書処理装置。
- 入力部からの点の系列により表現されるデータを複数の罫線のデータと罫線以外のデータとに分類し、
前記分類された前記複数の罫線を包含する領域を4つの交点を含んだ領域である第1領域と、それ以外の領域をはみだし領域である第2領域とに分割し、
前記第2領域内の罫線を、一方の端点に罫線が接続されていない第1罫線と、前記一方の端点に仮想の外接罫線が接続される第2罫線とのどちらであるかを判定し、
前記第2領域の前記仮想の外接罫線に相当する外接罫線を補完し、
前記第2領域の前記第1罫線が、第1基準値以下の長さである場合に当該第1罫線を除去するように表示制御する
手書き文書処理方法。 - コンピュータを、
入力手段と、
前記入力手段からの点の系列により表現されるデータを複数の罫線のデータと罫線以外のデータとに分類する分類手段と、
前記分類手段により分類された前記複数の罫線を包含する領域を4つの交点を含んだ領域である第1領域と、それ以外の領域をはみだし領域である第2領域とに分割する分割手段と、
前記第2領域内の罫線を、一方の端点に罫線が接続されていない第1罫線と、前記一方の端点に仮想の外接罫線が接続される第2罫線とのどちらであるかを判定する判定手段と、
前記第2領域の前記仮想の外接罫線に相当する外接罫線を補完する補完手段と、
前記第2領域の前記第1罫線が、第1基準値以下の長さである場合に当該第1罫線を除去するように表示制御する表示制御手段と、
として機能させるための手書き文書処理プログラム。
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JP2015136651A JP6072148B2 (ja) | 2015-07-08 | 2015-07-08 | 手書き文書処理装置、方法およびプログラム |
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