JP6071657B2 - 開口部装置 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1に記載されたサッシは、室内側の内障子の召し合せ框に施錠機構であるクレセントが取り付けられている。このようなサッシにおいて、クレセントを設けた内障子を最大に開けた場合、クレセントが縦枠に衝突して縦枠やクレセントを損傷したり、縦枠とクレセントとの間で手を挟んだりする恐れが生じる。そのため、内障子を開く際、クレセントが縦枠に衝突するまで全開することを防ぐために、上枠と下枠の端部に内障子の開きを規制する戸当たりストッパーを設けている。
本発明による開口部装置は、金属製のストッパーを上枠または下枠に設けたことで防火性能が高く、しかも、ストッパーの障子が当たる当接面に弾性部材を設けたから、障子が衝突する際の衝撃を弾性部材で吸収してストッパーに与える荷重を削減できる。しかも、障子はストッパーの弾性部材に衝突するために、障子に設けた樹脂框等の合成樹脂部材やストッパーの塗装が損傷することを防止できる。
また、障子や枠部等に伝達される熱が断熱材によって外部に放出されることを抑制でき、特に断熱材によって熱が上枠を介して外部のシャッター等の発火性を有する部材に伝達されることを抑制することで防火性能を向上できる。
ストッパーを上枠に固定するねじを障子が当接する当接面に設けないから、障子を当接させた際に荷重がねじに集中することがなく、ねじに印加される荷重が分散されるためねじを介してストッパーに伝達される荷重が小さく、ねじが折れたりストッパーにひび割れが生じる等の損傷を生じにくい。
アルミダイカスト製のストッパーを、断熱パッキンの樹脂部材の色等に合わせて塗装することができ、しかも障子が衝突する際の衝撃を弾性部材の緩衝パッキンで抑制できるから、ストッパーの塗装等にキズができることを防止できる。
また、障子や枠部等に伝達される熱が断熱材によって外部に放出されることを抑制でき、特に断熱材によって熱が上枠を介して外部のシャッター等の発火性を有する部材に伝達されることを抑制することで防火性能を向上できる。
図1及び図2に示すように、本実施形態によるサッシ1は、アルミ合金等の金属材からなる上枠2と下枠3と左右の縦枠4,5を四角形状に枠組みした枠部6が形成され、枠部6内には内障子7と外障子8を引き違い状に納めている。また、金属製の上枠2と下枠3と左右の縦枠4,5の室内側には樹脂製の樹脂アングル23a、23b、23c、23dがそれぞれ設けられている。
また、内障子7の召し合せ框16には例えば高さ方向の中央にクレセント19が設けられ、外障子8の召し合せ框16には図示しないクレセント受けが設けられている。
図3乃至図5に示す枠部6の上枠2において、内レール2aの室内側には略階段形状の樹脂アングル23aが設けられ、内レール2aと外レール2bの間には上枠2の下側に樹脂製の上枠カバー24が設けられ、更に風止板25が設けられている。
また、上枠カバー24と上枠2との間には例えばスチール製の芯材26が設置されている。更に外レール2bの室外側には上枠防虫ピース27が上枠2に取り付けられている。
内側ストッパー20は図4及び図6に示すように、内障子7を開けた際に内障子7の召し合せ框16が当接する当接面20aに、弾性部材として緩衝パッキン30が取り付けられている。また、内側ストッパー20の上枠2に当接する面にも断熱材として緩衝性を有する断熱パッキン31が取り付けられている。内側ストッパー20には内レール2aを嵌合させるための凹溝20bが上枠2側から下方に形成されている。
なお、緩衝パッキン30と断熱パッキン31は例えば同一材質の板状部材であり、内障子7や上枠2が当たる表面に微細な線状の凹凸が形成されているが、凹凸はドット状でもよい。或いは、緩衝パッキン30や断熱パッキン31の表面に凹凸を設けず平面状であってもよい。
そのため、緩衝パッキン30に内障子7が当接しても、内側ストッパー20を上枠2に固定するねじ32に荷重が集中することを防止して荷重を分散・吸収できる。
そして、図5及び図7において、外側ストッパー21の下面には緩衝パッキン33の前後位置に2つの凹部21bが形成され、この凹部21b内の孔部21cにねじ32を挿通させて外側ストッパー21を上枠2に螺合して固定している。そのため、緩衝パッキン33は2つのねじ32の間に位置している。
そのため、緩衝パッキン33に外障子8が当接しても、外側ストッパー21を上枠2に固定するねじ32に荷重が集中することを防止して荷重を分散・吸収できる。
そのため、緩衝パッキン33に外障子8の召し合せ框16が当接することで衝撃を吸収して、外障子8に取り付けた樹脂上框14aや樹脂縦框が損傷することを防止する。
本実施形態では、内側ストッパー20と外側ストッパー21における内外障子7,8が衝突する当接面20a、21aに緩衝パッキン30、33を設置したので、損傷の恐れなく任意の色の塗装を行える。
本実施形態によるサッシ1は、このような課題に対しても、簡単な構成で火災発生時の金属製の縦枠5に対する樹脂縦枠の脱落と発火を防止できるようにしたものである。
また、樹脂縦枠36の空間40には樹脂製の蓋45が開閉可能に設けられ、蓋45の基部45aは湾曲可能なヒンジ部45bを介して樹脂当接面部39の角に設けた凹部39bに嵌合されている。
縦枠5の内側面35における室内側端部に形成されたT字部35bの一方の凸部35cに樹脂当接面部39の角部近傍に設けた凹部39cを嵌合させて、凸部35cを中心にして樹脂縦枠36を縦枠5方向に押し付けるよう回動させる。すると、樹脂当接面部39の当接面39aが縦枠5の内側面35に当接すると共に、四角形樹脂部37の二つの腕部37a、37bで縦枠5の係止部35aを挟んで係止させる。
この状態で、空間40内に芯材42を挿入して、ねじ43で芯材42と樹脂当接面部39の当接面39aと縦枠5の内側面35とを共締めする。その後、蓋45を取り付ける。
なお、予め、樹脂当接面部39の凹部39bに蓋45を設けておき、縦枠5の内側面35に樹脂縦枠36を取り付けた後、蓋45を開けて芯材42を取り付けてねじ43で固定し、蓋45を閉じるようにしてもよい。
しかも、芯材42を取り付けた空間40を有する凹部形状の樹脂当接面部39に蓋45を設けたから、室内側から芯材42が視認されることがなく、外観上の美観を保つことができる。
なお、上記構成は、枠部6における左側の縦枠5だけでなく右側の縦枠4にも採用することができる。
図1及び図2に示すサッシ1において、例えば内障子7の召し合せ框16に設けたクレセント19を開錠して内障子7を開くと、内障子7の召し合せ框16が上枠2の端部に設けた内側ストッパー20の当接面20aに設けた緩衝パッキン30に当接して停止する。
そのため、内障子7に設けたクレセント19が縦枠5に衝突することを防止できる。しかも、内側ストッパー20の緩衝パッキン30で内障子7の召し合せ框16を受けるため、衝撃が吸収され、内障子7の召し合せ框16に樹脂縦框が取り付けられていても損傷を生じない。また、内側ストッパー20の塗装がキズついたりすることもない。
そのため、内障子7に設けたクレセント19に外障子8の縦框17が衝突することを防止できる。しかも、外側ストッパー21の緩衝パッキン33で外障子8の召し合せ框16を受けるため衝撃が吸収され、外障子8の召し合せ框16に樹脂縦框が取り付けられていても損傷を生じないし、外側ストッパー21の塗装がキズついたりすることもない。
また、内側ストッパー20の上枠2との当接面に断熱パッキン31を設けたから、火災等の際、室内の熱が内外障子7,8を通して上枠2に逃げることを防止でき、内外障子7,8に温度低下を来して水滴が付着すること等を防止できる。また、火災等で室内が高温になったとしても樹脂部材等の可燃性部材を含むシャッターケ−ス12内に熱が伝導することも抑制できる。
また、内側ストッパー20の上枠2との当接面に断熱パッキン31を設けたから、内外障子7,8の熱を上枠2やその上に設けたシャッターケース12内に伝達して発熱することを抑制でき、火災等の際、シャッターケース12内の樹脂部品等が熱で崩落して発火することを防止できる。また、上枠2方向への熱伝導により、内外障子7,8が温度低下して水滴等が生じることを防止できる。
また、芯材42を取り付けた空間40を有する凹部形状の樹脂当接面部39に蓋45を設けたから、室内側から視認されることがなく、外部から水が侵入しにくい上に外観上の美観を保つことができる。
例えば、上述の実施形態によるサッシ1は、シャッター付きのサッシ1について説明したが、シャッターを設けない、枠部6内に障子を設けた通常のサッシにも適用できることはいうまでもない。
また、上述した実施形態によるサッシ1では、内障子7用の内側ストッパー20に上枠2との当接面に断熱材ある断熱パッキン31を設けたが、外障子8用の外側ストッパー21にも同様に断熱パッキン31を設けてもよい。或いは、断熱パッキン31自体を省略してもよい。
弾性部材を構成する緩衝パッキン30、33はシリコーンゴム等の不燃性部材であることが好ましいが、不燃性部材でなくてもよく、シリコーンゴム以外の天然ゴムや合成ゴム、或いは樹脂等でもよい。
また、上述の実施形態では、ストッパーを、内側ストッパー20、外側ストッパー21として上枠2の両端部にそれぞれ固定したが、本発明は、下枠3の両端部に内側ストッパーや外側ストッパーをそれぞれ設けてもよいし、或いは下枠3の一方の端部に内障子7を停止させる内側ストッパーを設けてもよい。
2 上枠
3 下枠
4、5 縦枠
6 枠部
7 内障子
8 外障子
16a、16b 召し合せ框
17a、17b 縦框
19 クレセント
20 内側ストッパー
21 外側ストッパー
30、33 緩衝パッキン
31 断熱パッキン
32、43 ねじ
36 縦樹脂枠
40 空間
42 芯材
45 蓋
Claims (3)
- 上枠と下枠と左右の縦枠を枠組みしてなる枠内に障子を納めてなる開口部装置において、
前記上枠または下枠の端部に金属製のストッパーを取り付け、該ストッパーの障子が当たる当接面に弾性部材を設けており、
前記ストッパーには前記上枠に当接する面に断熱材を取り付けたことを特徴とする開口部装置。 - 前記ストッパーはねじで前記上枠に固定されており、前記ねじは前記障子が当接する当接面以外の部分に取り付けた請求項1に記載された開口部装置。
- 前記ストッパーはアルミダイカスト製であり、前記弾性部材は難燃性の緩衝パッキンである請求項1または2に記載された開口部装置。
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