JP6071274B2 - 小節位置判定装置およびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、楽曲の小節位置を自動判定する小節位置判定装置およびプログラムに関するものである。
従来、この種の技術として、楽曲の第1拍目の時刻を検出する第1拍目時刻検出部と、小節時間長を算出する基準小節時間長算出部と、小節の最適終端時刻を検出する小節終端時刻検出部と、を備えた小節境界時刻抽出装置が提案されている(例えば、特許文献1)。また、リズムを付与するリズム付与手段と、各パルス点に重みを付けたパルススケールをリズム制御パラメータとして発生するパルススケール発生手段と、パルススケールを用いてリズムを評価するリズム評価手段と、を備えたリズム分析装置が提案されている(例えば、特許文献2)。
特開平05−100661号公報 特開平06−167977号公報
ところが、上記特許文献1の技術は、楽曲の1拍目を検出する手法についての言及のみであるため、裏拍や中途拍からビートが始まる楽曲では小節位置を誤検出してしまう。また、上記特許文献2の技術は、いくつかのジャンル固有のリズムパターンで重み付けを行ったパルススケールを用い、点数で評価しているため、用意されたリズムパターン以外の楽曲の場合は検出精度が落ちてしまう。
本発明は、上記の問題点に鑑み、特定のリズムパターンとの照合を行なうことなく、且つ裏拍や中途拍からビートが始まる楽曲でも小節位置を正確に判定可能な小節位置判定方法、小節位置判定装置およびプログラムを提供することを目的とする。
本発明の小節位置判定装置は、楽曲の全拍位置に対し、先頭拍位置から仮拍番号を割り当てると共に、拍子数Nに応じた0番からN−1番までのN個の変数を生成する前処理手段と、楽曲波形の楽曲内における最初のピーク位置である第1ピーク位置と、楽曲内におけるブレイク区間明けの最初のピーク位置である第2ピーク位置を検出するピーク位置検出手段と、第1ピーク位置と当該第1ピーク位置の次のピーク位置とのピーク位置間隔が第1ピーク位置近傍の拍間隔に近い場合、第1ピーク位置に最も近い拍位置の仮拍番号を拍子数Nで割った余りXとしたとき、X番の変数に点数を加算する第1加算手段と、第2ピーク位置と当該第2ピーク位置の次のピーク位置とのピーク位置間隔が第2ピーク位置近傍の拍間隔に近い場合、第2ピーク位置に最も近い拍位置の仮拍番号を拍子数Nで割った余りYとしたとき、Y番の変数に点数を加算する第2加算手段と、N個の変数のうち、第1加算手段および第2加算手段により最も多く点数が加算された変数の番号が、仮拍番号を拍子数Nで割った余りと一致する拍位置を小節頭位置として判定する小節位置判定手段と、を備えたことを特徴とする。
これらの構成によれば、楽曲内における最初のピーク位置だけでなく、ブレイク区間明けの最初のピーク位置も考慮し、楽曲全体で小節頭位置を評価するため、裏拍や中途拍からビートが始まる楽曲でも小節位置を正確に判定することができる。また、第1ピーク位置または第2ピーク位置とその次のピーク位置とのピーク位置間隔が、それぞれ第1ピーク位置または第2ピーク位置近傍の拍間隔に近いか否かで評価するため、リズムパターンとの照合を必要とせず、シンプルな判定が可能となる。
なお、「ブレイク区間」とは、楽曲波形のピーク位置が所定時間以上存在しない区間を指す。
また、楽曲内に複数のブレイク区間が存在する場合、第2加算手段は、各ブレイク区間明けに存在する第2ピーク位置ごとに点数の加算を行う。つまり、第2ピーク位置は、1つの楽曲内に複数存在する可能性がある。
また、「拍子数Nに応じたN個の変数」および「仮拍番号に対応する変数」とは、仮拍番号を拍子数Nで割った余り(0,1,・・・(N−1))を指す。
上記の小節位置判定装置において、第1加算手段は、第2加算手段に対して、加算する点数の重み付けが大きいことを特徴とする。
この構成によれば、第2加算手段(ブレイク明け)に対し、第1加算手段(楽曲頭)の点数の重み付けを大きくすることで、より正確な小節位置を判定することができる。
上記の小節位置判定装置において、第1加算手段および第2加算手段は、それぞれ第1ピーク位置および第2ピーク位置の振幅値であるピークレベルに応じて、点数を加算することを特徴とする。
この構成によれば、ピークレベルに応じた点数を加算することで、より正確な小節位置を判定することができる。
なお、「ピークレベルに応じた点数」とは、単純にピークレベルに比例した点数であっても良いし、ピークレベルをパラメータとした所定のアルゴリズムによって算出される点数であっても良い。また、ピークレベルの範囲と点数とを対応付けたテーブルを用意しておき、当該テーブルによって「ピークレベルに応じた点数」を規定しても良い。
上記の小節位置判定装置において、第1加算手段は、第1ピーク位置と当該第1ピーク位置の次のピーク位置である2番目ピーク位置とのピーク位置間隔が第1ピーク位置近傍の拍間隔の2倍に近い場合、第1ピーク位置に最も近い仮拍番号に対応する変数に点数を加算することを特徴とする。
この構成によれば、楽曲頭のピーク位置が2分音符となるような楽曲もカバーすることができるため、より正確な小節位置を判定することができる。
上記の小節位置判定装置において、第1加算手段は、第1ピーク位置と2番目ピーク位置の次のピーク位置である3番目ピーク位置とのピーク位置間隔、または2番目ピーク位置と3番目ピーク位置の次のピーク位置である4番目ピーク位置とのピーク位置間隔が第1ピーク位置近傍の拍間隔に近い場合、第1ピーク位置に最も近い仮拍番号に対応する変数に点数を加算することを特徴とする。
この構成によれば、楽曲頭のピーク位置が8分音符となるような楽曲もカバーすることができるため、より正確な小節位置を判定することができる。
上記の小節位置判定装置において、第2加算手段は、第2ピーク位置と当該第2ピーク位置の次のピーク位置である2番目ピーク位置とのピーク位置間隔が第2ピーク位置近傍の拍間隔の2倍に近い場合、第2ピーク位置に最も近い仮拍番号に対応する変数に点数を加算することを特徴とする。
この構成によれば、楽曲のブレイク明けのピーク位置が2分音符となるような楽曲もカバーすることができるため、より正確な小節位置を判定することができる。
上記の小節位置判定装置において、第2加算手段は、第2ピーク位置と2番目ピーク位置の次のピーク位置である3番目ピーク位置とのピーク位置間隔、または2番目ピーク位置と3番目ピーク位置の次のピーク位置である4番目ピーク位置とのピーク位置間隔が第2ピーク位置近傍の拍間隔に近い場合、第2ピーク位置に最も近い仮拍番号に対応する変数に点数を加算することを特徴とする。
この構成によれば、楽曲のブレイク明けのピーク位置が8分音符となるような楽曲もカバーすることができるため、より正確な小節位置を判定することができる。
上記の小節位置判定装置において、ピーク位置検出手段は、楽曲波形の低域におけるピーク位置のうち、ピーク位置の振幅値であるピークレベルが所定の閾値を超えるピーク位置の中から、第1ピーク位置および第2ピーク位置を検出することを特徴とする。
この構成によれば、ピークレベルが所定の閾値を超えるピーク位置の中から、第1ピーク位置および第2ピーク位置を検出することで、小節位置の誤判定を防止することができる。また、「低域におけるピーク位置」から、第1ピーク位置および第2ピーク位置を検出することで、「バスドラム」のリズムを検出することができ、裏拍や中途拍からビートが始まる楽曲でも小節位置を正確に判定することができる。なお、「低域」とは、バスドラムの成分が強い周波数帯域を指す。
本発明のプログラムは、コンピューターを上記の小節位置判定装置として機能させることを特徴とする。
このプログラムを用いることにより、特定のリズムパターンとの照合を行なうことなく、且つ裏拍や中途拍からビートが始まる楽曲でも小節位置を正確に判定可能な小節位置判定装置を実現できる。
本発明の一実施形態に係る楽曲解析装置の簡易ブロック図である。 小節位置判定処理のメインフローチャートである。 小節位置判定処理のサブフローチャート(前処理)である。 小節位置判定処理のサブフローチャート(第1ピーク位置処理)である。 小節位置判定処理のサブフローチャート(第2ピーク位置処理)である。 図5に続く、小節位置判定処理のサブフローチャートである。 小節位置判定処理のサブフローチャート(小節頭候補評価処理)である。 (a)は、楽曲全体波形を示す図であり、(b)は、曲頭の低域エンベロープを示す図であり、(c)は、ブレイク明けの低域エンベロープを示す図である。 (a)は、ピーク検出データを示す図であり、(b)は、ピーク値が平均値以下のデータを除いた有効ピーク検出データを示す図である。 (a)は、曲頭の低域エンベロープ上における拍位置を示す図であり、(b)は、曲頭の低域エンベロープ上における小節位置を示す図である。
以下、本発明の一実施形態に係る小節位置判定装置およびプログラムについて、添付図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の小節位置判定装置を適用した楽曲解析装置1の簡易ブロック図である。本発明の楽曲解析装置1は、既成楽曲の波形データ(CDからリッピングした音声データまたはmp3データ、録音したデジタルデータなど、オーディオ信号を量子化したデータ)の小節位置を自動検出するものである。
同図に示すように、楽曲解析装置1は、解析部10、入力部20および表示部30から成る。入力部20は、キーボードやマウス等により実現され、楽曲解析に必要な各種情報(ジャンル種別、拍子数など)を入力する。また、表示部30は、ディスプレイ等により実現され、楽曲解析結果(楽曲波形、拍位置、小節位置など)を表示する。
解析部10は、BPM(Beats Per Minute)解析部11、拍位置解析部12および小節位置解析部13を含む。BPM解析部11は、楽曲ファイルを読み込んで、概算BPM値を算出する。また、拍位置解析部12は、概算BPM値と、強い音の発音位置(アタック位置)を用いて拍位置を確定すると共に、高精度BPM値を確定する。なお、BPMおよび拍位置の解析は、公知技術を用いる。また、BPM(拍間隔)としては、楽曲固有のBPMを求めても良いが、テンポ変化する楽曲については、楽曲の区間ごとにBPMを求めても良い。
小節位置解析部13は、BPM解析部11の解析結果であるBPM値と、拍位置解析部12の解析結果である拍位置が得られた後、拍位置の何番目が小節頭なのかを解析することで楽曲全体の小節位置をマッピングする。具体的には、リズムの主体となるバスドラム音のエネルギーが集中する低域のピーク位置を解析し、楽曲の最初に検出されたピーク位置と、ブレイク区間明けのピーク位置を検出する。そして、それぞれ重み付けした点数を配点し、楽曲全体を評価した時点で、最も点数の高い拍位置を小節頭とみなす。なお、「ブレイク区間」とは、バスドラムなどのリズム音が弱音または無音になる区間であり、本実施形態では8拍分の時間長以上ピーク位置が存在しない区間を指す。楽曲解析装置1は、解析部10の解析により、小節位置(小節頭となる拍位置)を確定し、表示部30への表示を行う(図10(b)参照)。
図2は、小節位置判定処理のメインフローチャートである。小節位置判定処理は、BPM解析および拍位置解析を含む前処理と(S01)、楽曲の最初のピーク位置(第1ピーク位置)の検出および配点を行う第1ピーク位置処理と(S02)、ブレイク区間明けの最初のピーク位置(第2ピーク位置)の検出および配点を行う第2ピーク位置処理と(S03)、配点結果に基づき小節頭を判定する小節頭候補評価処理と(S04)、に大別される。以下、各処理について詳細に説明する。
図3は、前処理を示すフローチャートである。前処理では、既成楽曲の波形データ(図8(a)参照)を用いて、BPM値の検出(S11)および拍位置の検出(S12)を行う。その後、楽曲の先頭拍位置から順に仮拍番号(1,2,3・・・N)を割り当てる(S13)。
一方、S11〜S13と並行して、既成楽曲の波形データを低域通過フィルタ(150Hz 2次LPF(Low Pass Filter)に通し、ダウンサンプリングする(S14)。さらに、絶対値をとり(S15)、5Hz 2次LPFを用いたエンベロープ計算工程(S16)を経て、ピーク検出を行う(S17)。
S17のピーク検出工程では、エンベロープ計算工程(S16)によって得られたエンベロープのピーク抽出後、ピークレベルの平均値以下となるピークを無視し、残ったピークのピーク位置(ピーク位置)およびピークレベルを検出する。つまり、図9(a)に示すようなピーク抽出結果が得られた場合、ピークレベルの閾値(平均値)以下となるピークを除き、図9(b)に示すようなピークデータを検出する。両図において、横点線は閾値、横実線はレベル「0」を示す。また、図9(b)において黒ドットが付されたピークが、残ったピークである。なお、S17では、必ずしもピークレベルの平均値を閾値とするのではなく、ピークレベルの集合から算出される他の閾値を超えるピークレベルを検出しても良い。
図8(b)は、楽曲の先頭部分(図8(a)の領域E1)において検出された低域エンベロープ波形を示している。当該低域エンベロープ波形に示すピーク位置(黒ドット)は、図9(b)と同様に、ピークレベルの平均値を超えるピーク位置である。また、図10(a)は、図8(b)の低域エンベロープ波形に基づくピーク位置と、S13により割り当てられた仮拍番号と、を対応付けて示している。同図において、点線縦線は拍位置を示す。また、低域エンベロープ波形の凸部頂点がピーク位置を示す。ピーク位置は、最近傍の拍位置と対応付けられる。なお、拍位置解析部12の解析結果に基づき、拍位置が正しく取れていると思われる区間から前後に補正した位置を拍位置として示しているため、音の無い部分(ピーク位置が無い部分)でも拍位置が発生する場合があり(同図において、最初の拍位置)、仮拍番号が付加される。
図3の説明に戻る。前処理では、S11〜S17の工程の後、楽曲の拍子数Nに応じたN個の点数箱(変数)を初期化し(S18)、一連の処理を終了する。なお、拍子数Nは、予めユーザーが設定しておく構成でも良いし、固定値(予め決まった値)でも良い。本実施形態では、4拍子の楽曲を解析するものとし、4つの点数箱(点数箱番号0,1,2,3)を生成する。
図4は、第1ピーク位置処理を示すフローチャートである。第1ピーク位置処理では、まず楽曲の最初のピーク位置である第1ピーク位置を検出する(S21,ピーク位置検出ステップ)。図10(a)の例では、仮拍番号「2」に最も近いピーク位置である。続いて、その第1ピーク位置に最も近い仮拍番号(以下、「第1ピーク位置の仮拍番号」と称する)を拍子数で割った余りXを算出する(S22)。本実施形態は、拍子数「4」であるため、第1ピーク位置の仮拍番号が「2」の場合、余りXは「2」となる。
次に、第1ピーク位置と当該第1ピーク位置の次のピーク位置である2番目ピーク位置との間隔が、BPM値に基づく拍間隔の±10%以内か否かを判別する(S23)。ここで、「±10%」は調整値であるため、ユーザーが設定した他の値としても良い。また、楽曲の区間ごとにBPMを求めている場合、ここで言う「拍間隔」とは、第1ピーク位置近傍のBPM値に基づく拍間隔を指す(以下同様)。S23:Yesの場合は、第1ピーク位置のピークレベルの2倍の値を、余り番号Xの点数箱に加算する(S24,第1加算ステップ)。ここで、「2倍」は重み付けとなる。当該重み付けの量も、ユーザーが設定した他の値としても良い。
続いて、第1ピーク位置と2番目ピーク位置との間隔が、拍間隔の2倍の±10%以内か否かを判別する(S25)。当該判定は、バスドラムが2分音符で入る楽曲をカバーするために行う。S25:Yesの場合は、第1ピーク位置のピークレベルの2倍の値を、余り番号Xの点数箱に加算する(S26,第1加算ステップ)。さらに、第1ピーク位置と2番目ピーク位置の次のピーク位置である3番目ピーク位置との間隔が、拍間隔の±10%以内か否かを判別する(S27)。当該判定は、バスドラムが8分音符で入る楽曲をカバーするために行う。S27:Yesの場合は、第1ピーク位置のピークレベルの2倍の値を、余り番号Xの点数箱に加算する(S28,第1加算ステップ)。以上の工程により、第1ピーク位置処理を終了する。
図5,6は、第2ピーク位置処理を示すフローチャートである。第2ピーク位置処理は、第1ピーク位置処理の後、次のピーク間隔を算出する(S31)。当該算出により、ブレイク区間を検出した場合(すなわち、ピーク位置が8拍分の時間長以上存在しない区間を検出した場合)は(S32:Yes)、ブレイク区間明けの最初のピーク位置である第2ピーク位置を検出する(S33,ピーク位置検出ステップ)。第2ピーク位置を検出すると、その仮拍番号を拍子数で割った余りYを算出する(S34)。なお、S32:Noの場合は、後述するS33〜S40を省略する。
図8(c)は、楽曲のブレイク区間明け部分(図8(a)の領域E2)において検出された低域エンベロープ波形を示している。当該低域エンベロープ波形に示すピーク位置(黒ドット)は、図3のS17により検出されたピークレベルの平均値を超えるピーク位置である。
続いて、第2ピーク位置と当該第2ピーク位置の次のピーク位置である2番目ピーク位置との間隔が、BPM値に基づく拍間隔の±10%以内か否かを判別する(S35)。なお、「±10%」は調整値であるが、必ずしも第1ピーク位置処理の調整値と同じ値でなくても良い。また、楽曲の区間ごとにBPMを求めている場合、ここで言う「拍間隔」とは、第2ピーク位置近傍のBPM値に基づく拍間隔を指す(以下同様)。つまり、第1ピーク位置処理の調整値と第2ピーク位置処理の調整値とを、それぞれ個別にユーザーが設定可能としても良い。S35:Yesの場合、第2ピーク位置のピークレベルの値を、余り番号Yの点数箱に加算する(S36,第2加算ステップ)。S35:Noの場合は、S36を省略する。
続いて、図6に示すように、第2ピーク位置と2番目ピーク位置との間隔が、拍間隔の2倍の±10%以内か否かを判別する(S37)。当該判定は、バスドラムが2分音符の楽曲をカバーするために行う。S37:Yesの場合は、第2ピーク位置のピークレベルの値を、余り番号Yの点数箱に加算する(S38,第2加算ステップ)。さらに、第2ピーク位置と2番目ピーク位置の次のピーク位置である3番目ピーク位置との間隔が、拍間隔の±10%以内か否かを判別する(S39)。当該判定は、バスドラムが8分音符の楽曲をカバーするために行う。S39:Yesの場合は、第2ピーク位置のピークレベルの値を、余り番号Yの点数箱に加算する(S40,第2加算ステップ)。その後、楽曲の最後のピークまで調べたか否かを判別し(S41)、調べていない場合は(S41:No)、次のブレイク区間を探すべく、図5のS31に戻る。また、楽曲の最後のピークまで調べた場合は(S41:Yes)、第2ピーク位置処理を終了する。
図7は、小節頭候補評価処理を示すフローチャートである。小節頭候補評価処理は、まず4つ(拍子数Nに応じたN個)の点数箱の最大値を算出する(S51)。ここで、最大値が「0」の場合、つまり第1ピーク位置処理および第2ピーク位置処理で、どの点数箱にも点数が加算されなかった場合は(S52:Yes)、第1ピーク位置の仮拍番号を拍子数で割った余りXを、変数Shift_Valに保存する(S53)。また、最大値が「0」ではない場合は(S52:No)、点数が最大と成る点数箱番号(0,1,2,3のいずれか)を、変数Shift_Valに保存する(S54)。そして、仮拍番号を拍子数で割った余りが変数Shift_Valと等しい仮拍番号が小節頭となるように、小節位置を確定する(S55)。以上の工程により、小節頭候補評価処理を終了する。
図10(b)は、確定された小節位置を示す図である。同図において、実線縦線は小節位置(各小節内の先頭拍位置)を示す。この例は、変数Shift_Valが「2」であった場合(S53において、第1ピーク位置の仮拍番号が2,6,10・・・などの場合、若しくはS54において、点数が最大と成る点数箱番号が「2」の場合)を示している。
以上説明したとおり、本実施形態によれば、楽曲内における最初のピーク位置(第1ピーク位置)だけでなく、ブレイク区間明けのピーク位置(第2ピーク位置)も考慮し、楽曲全体で小節頭位置を評価するため、裏拍や中途拍からビートが始まる楽曲でも小節位置を正確に判定することができる。また、第1ピーク位置または第2ピーク位置とその次のピーク位置とのピーク位置間隔が、楽曲の拍間隔に近いか否かで評価するため、簡易な演算処理による判定が可能となる。
また、第2ピーク位置処理に対し、第1ピーク位置処理の点数の重み付けを大きくすること、第1ピーク位置および第2ピーク位置のピークレベルに応じて、点数を加算すること、の工夫により、正確な小節位置を判定することができる。さらに、バスドラムが4分音符で入る楽曲だけでなく、2分音符や8分音符で入る楽曲もカバーするため、より正確な小節位置を判定することができる。
また、第2ピーク位置処理では、第2ピーク位置から始まる複数個のピーク位置が、バスドラムのリズムに合致しない場合でも、第2ピーク位置のピークレベルが、同一楽曲内におけるピーク最大レベルの所定割合以上である場合は、小節頭候補として点数を加算するため、小節位置の誤判定を防止できる。また、第1ピーク位置および第2ピーク位置は、ピークレベルが所定の閾値を超えることを条件として検出するため、小節位置の誤判定をさらに防止できる。
なお、上記の実施形態では、調整値の値(例えば、±10%)、第1ピーク位置に対する重み付け(例えば、2倍)等について、ユーザーが設定可能としたが、これらの値を、楽曲の属性(ジャンル、拍子数、BPM、KEY、テンポチェンジの有無など)に応じて自動設定しても良い。つまり、楽曲の属性に応じた調整値や重み付けの値などを、楽曲解析装置1内にテーブルとして記憶しておき、ユーザーによって指定された楽曲属性、または楽曲の解析結果から得られる楽曲属性に応じて設定しても良い。
また、第1ピーク位置処理および第2ピーク位置処理において、バスドラムが2分音符、4分音符、8分音符で入る楽曲をカバーするための処理を行ったが、4分音符のみをカバーするなどの変更も可能である。つまり、図4のS23,S24と、S25,S26と、S27,S28と、図5のS35,S36と、図6のS37,S38と、S39,S40と、のそれぞれの工程について、実行するか否かを、ユーザーが選択可能としても良い。
また、上記の実施形態では、8分音符で入る楽曲をカバーするため、例えば第1ピーク位置処理では、第1ピーク位置と3番目ピーク位置とのピーク位置間隔が楽曲の拍間隔に近いか否かを判別したが(図4のS27参照)、2番目ピーク位置と3番目ピーク位置の次のピーク位置である4番目ピーク位置とのピーク位置間隔が楽曲の拍間隔に近いか否かをさらに判別し、近い場合、点数箱への加算を行っても良い。第2ピーク位置処理においても同様である。
また、上記の実施形態では、楽曲解析装置1内でBPM解析および拍位置解析を行ったが、事前解析により得られた楽曲ファイルに付随するメタデータなどを用いても良い。
また、上記の実施形態では、BPM値および拍位置の解析方法として、公知技術を用いるものとしたが、BPMおよび拍位置の検出精度は、小節位置の検出精度に大きく影響するため、ジャンル毎のおおまかなリズムパターンを加味して、BPMおよび拍位置の確からしさを判定しても良い。この工夫により、ダンスミュージック・ロック・ポップスなど軽音楽系の広いジャンルの楽曲の小節位置を高い精度で検出することができる。
また、上記に示した楽曲解析装置1の各構成要素をプログラムとして提供することが可能である。また、そのプログラムを各種記録媒体(CD−ROM、フラッシュメモリ等)に格納して提供することも可能である。すなわち、コンピューターを楽曲解析装置1の各構成要素として機能させるためのプログラム、およびそれを記録した記録媒体も、本発明の権利範囲に含まれる。
また、上記の実施形態では、本発明の小節位置判定装置を楽曲解析装置1に適用した場合を例示したが、音響機器、楽曲製作ソフトウェア、楽曲データベース、Webサービスなどに適用しても良い。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
1…楽曲解析装置 10…解析部 11…BPM解析部 12…拍位置解析部 13…小節位置解析部 20…入力部 30…表示部 E1…曲頭領域 E2…ブレイク区間明け領域

Claims (9)

  1. 楽曲の全拍位置に対し、先頭拍位置から仮拍番号を割り当てると共に、拍子数Nに応じた0番からN−1番までのN個の変数を生成する前処理手段と、
    楽曲波形の前記楽曲内における最初のピーク位置である第1ピーク位置と、前記楽曲内におけるブレイク区間明けの最初のピーク位置である第2ピーク位置を検出するピーク位置検出手段と、
    前記第1ピーク位置と当該第1ピーク位置の次のピーク位置とのピーク位置間隔が前記第1ピーク位置近傍の拍間隔に近い場合、前記第1ピーク位置に最も近い拍位置の仮拍番号を拍子数Nで割った余りXとしたとき、X番の前記変数に点数を加算する第1加算手段と、
    前記第2ピーク位置と当該第2ピーク位置の次のピーク位置とのピーク位置間隔が前記第2ピーク位置近傍の拍間隔に近い場合、前記第2ピーク位置に最も近い拍位置の仮拍番号を拍子数Nで割った余りYとしたとき、Y番の前記変数に点数を加算する第2加算手段と、
    前記N個の変数のうち、前記第1加算手段および前記第2加算手段により最も多く点数が加算された前記変数の番号が、前記仮拍番号を拍子数Nで割った余りと一致する拍位置を小節頭位置として判定する小節位置判定手段と、を備えたことを特徴とする小節位置判定装置。
  2. 前記第1加算手段は、前記第2加算手段に対して、加算する前記点数の重み付けが大きいことを特徴とする請求項1に記載の小節位置判定装置。
  3. 前記第1加算手段および前記第2加算手段は、それぞれ前記第1ピーク位置および前記第2ピーク位置の振幅値であるピークレベルに応じて、前記点数を加算することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の小節位置判定装置。
  4. 前記第1加算手段は、前記第1ピーク位置と当該第1ピーク位置の次のピーク位置である2番目ピーク位置とのピーク位置間隔が前記第1ピーク位置近傍の拍間隔の2倍に近い場合、前記第1ピーク位置に最も近い仮拍番号に対応する前記変数に点数を加算することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の小節位置判定装置。
  5. 前記第1加算手段は、前記第1ピーク位置と前記2番目ピーク位置の次のピーク位置である3番目ピーク位置とのピーク位置間隔、または前記2番目ピーク位置と前記3番目ピーク位置の次のピーク位置である4番目ピーク位置とのピーク位置間隔が前記第1ピーク位置近傍の拍間隔に近い場合、前記第1ピーク位置に最も近い仮拍番号に対応する前記変数に点数を加算することを特徴とする請求項4に記載の小節位置判定装置。
  6. 前記第2加算手段は、前記第2ピーク位置と当該第2ピーク位置の次のピーク位置である2番目ピーク位置とのピーク位置間隔が前記第2ピーク位置近傍の拍間隔の2倍に近い場合、前記第2ピーク位置に最も近い仮拍番号に対応する前記変数に点数を加算することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の小節位置判定装置。
  7. 前記第2加算手段は、前記第2ピーク位置と前記2番目ピーク位置の次のピーク位置である3番目ピーク位置とのピーク位置間隔、または前記2番目ピーク位置と前記3番目ピーク位置の次のピーク位置である4番目ピーク位置とのピーク位置間隔が前記第2ピーク位置近傍の拍間隔に近い場合、前記第2ピーク位置に最も近い仮拍番号に対応する前記変数に点数を加算することを特徴とする請求項6に記載の小節位置判定装置。
  8. 前記ピーク位置検出手段は、前記楽曲波形の低域におけるピーク位置のうち、ピーク位置の振幅値であるピークレベルが所定の閾値を超えるピーク位置の中から、前記第1ピーク位置および前記第2ピーク位置を検出することを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の小節位置判定装置。
  9. コンピューターを請求項1から請求項8のいずれか一項に記載した小節位置判定装置として機能させるためのプログラム。
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