JP6070391B2 - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジン及びモータを有する駆動源と、駆動源と駆動輪の間に介装されるクラッチと、を備えたパワートレーン系において、エンジン回転数制御を行うハイブリッド車両の制御装置に関する発明である。
従来、エンジン回転数制御を行う際、エンジン回転数が目標回転数に一致するように回転数制御を行いつつ、フィードフォワード的にエンジントルク指令値を制御する車両制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10-2246号公報
ところで、ハイブリッド車両において、エンジンとモータを駆動するハイブリッド車モード中にモータ回転数制御を行っているとき、モータの回転数制限やバッテリの出力制限によってモータ回転数制御を継続できない場合がある。このときには、エンジンによる回転数制御を行う必要があった。
しかしながら、従来の車両制御装置では、エンジンの点火タイミングを、予め設定した回転数制御時の点火タイミングに切り替えることでエンジンによる回転数制御へと遷移する。そのため、制御のモード遷移時、エンジンに作用するフリクショントルクのばらつきの影響等により過渡的にエンジントルクが低下し、例えばモータ発電している場合等にエンジン回転数が大幅に低下するおそれがあった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、エンジンをトルク制御から回転数制御へとモード遷移する際、エンジン回転数の変動を抑制することができるハイブリッド車両の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のハイブリッド車両の制御装置は、エンジン及びモータを有する駆動源と、前記駆動源と駆動輪の間に介装されるクラッチと、を備えたハイブリッド車両に搭載される。そして、前記エンジン及び前記モータを駆動するハイブリッド車モードでの走行時に、前記モータの回転数制御を行うと共に、前記エンジンのトルク制御を行う第1制御モードと、前記モータのトルク制御を行うと共に、前記エンジンの回転数制御を行う第2制御モードと、を切り替える車両制御手段を備えている。
さらに、前記車両制御手段は、前記第1制御モード中の前記クラッチの入力軸周りのトルク指令値と、前記第1制御モード中の前記クラッチの入力軸周りの実トルク値に基づき、エンジントルク補正値を演算する補正値演算手段と、前記第1制御モードから前記第2制御モードへのモード遷移した際、前記エンジンの回転数制御開始時のエンジントルク指令値の初期値を、前記エンジントルク補正値を用いて補正する指令値補正手段と、を有する。
本願発明では、指令値補正手段により、第1制御モードから第2制御モードへのモード切替時、つまり、エンジンをトルク制御から回転数制御へとモード遷移した際、エンジンの回転数制御開始時のエンジントルク指令値の初期値が、第1制御モード中のエンジントルク補正値を用いて補正される。
すなわち、エンジン回転数制御を開始する際のエンジントルク指令値の初期値は、例えばクラッチ入力軸周りのイナーシャや応答遅れ等によって生じるエンジントルク補正値によって補正される。これにより、制御モードの遷移時にエンジンに作用するフリクショントルクのばらつき等に拘らず、制御モード遷移時のエンジントルクの変動を抑制することができ、エンジン回転数の変動も抑えることができる。
この結果、エンジンをトルク制御から回転数制御へとモード遷移する際、エンジン回転数の変動を抑制することができる。
実施例1の制御装置が適用されたハイブリッド車両のパワートレーン系を示すパワートレーン系構成図である。 実施例1の制御装置が適用されたハイブリッド車両の制御システムを示す制御システム構成図である。 実施例1の制御装置における制御システムの詳細ブロック図である。 補正トルク演算部の制御構成を示す制御ブロック図である。 エンジン回転数制御部の制御構成を示す制御ブック図である。 実施例1にて実行される統合コントローラ処理の流れを示すフローチャートである。 図4のステップS04にて実行される目標走行モード演算処理での目標走行モード遷移の一例を示す目標走行モード図である。 図4のステップS10にて実行されるエンジントルク補正値演算処理の流れを示すフローチャートである。 第1比較例の制御装置において、第1制御モードから第2制御モードへとモード遷移したときのエンジントルク・モータトルク・エンジン回転数の各特性を示すタイムチャートである。 第2比較例の制御装置において、第1制御モードから第2制御モードへとモード遷移したときのエンジントルク・モータトルク・エンジン回転数の各特性を示すタイムチャートである。 実施例1の制御装置において、第1制御モードから第2制御モードへとモード遷移したときのエンジントルク・モータトルク・エンジン回転数の各特性を示すタイムチャートである。
以下、本発明のハイブリッド車両の制御装置を実施するための形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
(実施例1)
まず、構成を説明する。
実施例1におけるハイブリッド車両に搭載されたハイブリッド車両の制御装置の構成を、「パワートレーン系構成」、「制御システム構成」、「制御システムの詳細構成」、「統合コントローラ処理構成」、「エンジントルク補正値演算処理構成」に分けて説明する。
[パワートレーン系構成]
図1は、実施例1の制御装置が適用されたハイブリッド車両のパワートレーン系を示す。以下、図1に基づき、パワートレーン系構成を説明する。
実施例1のハイブリッド車両のパワートレーン系は、図1に示すように、エンジン1と、モータ/ジェネレータ2(モータ)と、自動変速機3と、第1クラッチ4と、第2クラッチ(クラッチ)5と、ディファレンシャルギア6と、タイヤ7,7(駆動輪)と、を備えている。
実施例1のハイブリッド車両は、エンジンと1モータ・2クラッチを備えたパワートレーン系構成であり、走行モードとして、第1クラッチ4の締結による「HEVモード」と、第1クラッチ4の開放による「EVモード」と、第1クラッチ4を締結すると共に第2クラッチ5をスリップ締結又は開放状態にする「WSCモード」と、を有する。
前記エンジン1は、その出力軸とモータ/ジェネレータ2(略称MG)の入力軸とが、トルク容量可変の第1クラッチ4(略称CL1)を介して連結される。このエンジン1及びモータ/ジェネレータ2は、ハイブリッド車両の駆動源となる。
前記モータ/ジェネレータ2は、その出力軸と自動変速機3(略称AT)の入力軸とが連結される。
前記自動変速機3は、複数段の変速段を有する変速機であり、その出力軸にディファレンシャルギア6を介してタイヤ7,7が連結される。この自動変速機3は、車速VSPとアクセル開度APOに応じて変速段を自動選択する自動変速、または、ドライバーの選択する変速段を選択するマニュアル変速を行う。
前記第2クラッチ5(略称CL2)は、自動変速機3のシフト状態に応じて異なる変速機内の動力伝達を担っているトルク容量可変のクラッチ・ブレーキによる締結要素のうち、1つを用いている。これにより自動変速機3は、第1クラッチ4を介して入力されるエンジン1の動力と、モータ/ジェネレータ2から入力される動力を合成してタイヤ7,7へ出力する。
なお、前記第1クラッチ4と前記第2クラッチ5には、例えば、比例ソレノイドで油流量および油圧を連続的に制御できる乾式多板クラッチや湿式多板クラッチ等を用いればよい。
そして、パワートレーン系には、第1クラッチ4の入力回転数であるエンジン出力回転数を検出するエンジン回転センサ10と、第1クラッチ4の出力回転数であるモータ入力回転数(=CL2入力回転数)を検出するMG回転センサ11と、第2クラッチ5の出力回転数を検出するCL2アウトプット回転センサ12と、自動変速機3の出力軸回転数を検出するAT出力回転センサ13と、が設けられる。
[制御システム構成]
図2は、実施例1の制御装置が適用されたハイブリッド車両の制御システムを示す。以下、図2に基づいて、制御システム構成を説明する。
実施例1の制御システム(車両制御装置)は、図2に示すように、統合コントローラ20と、エンジンコントローラ21と、モータコントローラ22と、インバータ8と、バッテリ9と、CL1用ソレノイドバルブ14と、CL2用ソレノイドバルブ15と、SOCセンサ16と、アクセル開度センサ17と、CL1ストロークセンサ23と、を備えている。
前記統合コントローラ20は、パワートレーン系構成要素の動作点を統合制御する。この統合コントローラ20では、アクセル開度APOとバッテリ9の充電状態(バッテリSOC)と、車速VSP(自動変速機出力軸回転数に比例する値:車体速度)と、に応じて、運転者が望む駆動力を実現できる運転モードを選択する。そして、エンジンコントローラ21にエンジントルク指令及びエンジン回転数指令を出力し、モータコントローラ22にMGトルク指令及びMG回転数指令を出力し、CL1用ソレノイドバルブ14及びCL2用ソレノイドバルブ15に駆動信号を出力する。さらに、この統合コントローラ20は、エンジンコントローラ21及びモータコントローラ22に、制御モード切替信号を出力すると共に、エンジントルク補正値ΔTeを出力する。
なお、前記エンジンコントローラ21は、エンジン1を制御するためのエンジン動作指令を出力する。前記モータコントローラ22は、モータ/ジェネレータ2を制御するためのMG動作指令を出力する。前記インバータ8は、モータ/ジェネレータ2を駆動する。前記バッテリ9は、電気エネルギーを蓄える。前記CL1用ソレノイドバルブ14は、第1クラッチ4の油圧を制御する。前記CL2用ソレノイドバルブ15は、第2クラッチ5の油圧を制御する。前記SOCセンサ16は、バッテリ9の充電状態を検出する。前記アクセル開度センサ17は、アクセル開度APOを検出する。前記CL1ストロークセンサ23は、第1クラッチ4のクラッチピストンのストロークを検出する。
[制御システムの詳細構成]
図3は、実施例1の制御装置における制御システムの詳細ブロック図である。以下、図3に基づき、制御システムの詳細構成について説明する。
前記統合コントローラ20は、図3に示すように、動作点指令部20aと、制御モード切替判定部20bと、補正トルク演算部20cと、を有している。
前記動作点指令部20aは、アクセル開度APO、目標駆動トルク又は目標発電トルク、目標走行モード、車速VSP、要求発電出力等、を入力する。そして、これらの入力情報を動作点到達目標として、エンジントルク指令値Te又はエンジン回転数指令値ωeと、MGトルク指令値Tm又はMG回転数指令値ωmと、第2クラッチトルク容量指令値Tと、等を演算する。
前記制御モード切替判定部20bは、バッテリSOCやバッテリ温度等を含むバッテリ状態、インバータ8の出力制限等を含むモータ/ジェネレータ状態、モータ制限トルク・実モータトルク等の状態、目標走行モード・要求駆動力・車速VSP・変速段等を含む走行状態等を入力する。そして、これらの入力情報に応じて、第1クラッチ4を締結し、エンジン1及びモータ/ジェネレータ2を駆動した状態での走行時の車両の制御モードを演算し、制御モード切替信号を出力する。
ここで「車両の制御モード」として、エンジン1のトルク制御を行うと共に、モータ/ジェネレータ2の回転数制御を行う第1制御モードと、エンジン1の回転数制御を行うと共に、モータ/ジェネレータ2のトルク制御を行う第2制御モードと、を有している。
前記補正トルク演算部20cは、第1制御モード中の第2クラッチ5の入力軸周りのトルク指令値(以下「第2クラッチ入力指令トルク」という)TCL2 と、第1制御モード中の第2クラッチ5の入力軸周りの実トルク値(以下「第2クラッチ入力実トルク」という)TCL2に基づき、エンジントルク補正値ΔTeを演算する補正値演算手段に相当する。
ここで、「第2クラッチ5の入力軸」とは、モータ/ジェネレータ2の出力軸(=自動変速機3の入力軸)である。また、エンジントルク補正値ΔTeは、第2クラッチ入力指令トルクTCL2 と、第2クラッチ入力実トルクTCL2の差分(以下、「クラッチトルク差分」という)ΔTCL2に基づいて算出する。
なお、補正トルク演算部20cの詳細構成は、図4に示すブロック図に基づいて説明する。
前記補正トルク演算部20cは、図4に示すように、トルク指令演算器31と、制御対象32と、ローパスフィルタ33と、実トルク推定器34と、差分演算器35と、リミッタ36と、トルク補正値演算器37と、を有している。
前記トルク指令演算器31は、エンジントルク指令値Teと、MGトルク指令値Tmと、第2クラッチトルク容量指令値Tを加算して、第2クラッチ入力指令トルクTCL2 を演算する。
ここで、「エンジントルク指令値」は、エンジントルク応答相当のフィルタを乗じた値、いわゆるエンジントルク規範応答を用いる。また、「MGトルク指令値Tm」は、モータ回転制御中のMGトルク指令値Tmを用いる。また、「第2クラッチトルク容量指令値」は、第2クラッチトルク容量応答相当のフィルタを乗じた値、いわゆる第2クラッチトルク容量規範応答を用いる。
前記制御対象32は、トルク指令演算器31から入力した第2クラッチ入力指令トルクTCL2 からばらつきを含む外乱を減算する減算器32aと、外乱を差し引いた第2クラッチ入力指令トルクに対し、ゲインが1/Jin(Jin:エンジン、モータ、フライホイール等によって生じる第2クラッチ入力軸周りのイナーシャ)の比例増幅器32bと、1/s(s:ラプラス演算子)の積分器32cと、を有する。そして、この制御対象32は、第2クラッチ入力指令トルクTCL2 に基づき実モータ回転角加速度ωinを演算する。
前記ローパスフィルタ33は、定常ゲインが1のローパスフィルタであり、例えば下記式(1)によって示されるフィルタを用いる。
H(s)=1/τ・s+1 …(1)
ここで、τ:時定数である。
前記実トルク推定器34は、検出した実モータ回転数よりモータ角加速度を算出し、これに第2クラッチ入力軸周りのイナーシャJinを積算することで、第2クラッチ入力実トルクTCL2を演算する。
前記差分演算器35は、ローパスフィルタ33でフィルタ処理された第2クラッチ入力指令トルクTCL2 から、実トルク推定器34で演算された第2クラッチ入力実トルクTCL2を減算し、クラッチトルク差分ΔTCL2を算出する。
前記リミッタ36は、差分演算器35によって算出されたクラッチトルク差分ΔTCL2に、上限値と下限値を設定するリミッタである。
前記トルク補正値演算器37は、リミッタ36でリミット処理されたクラッチトルク差分ΔTCL2に基づいて、エンジントルク補正値ΔTeを演算する。具体的には、第2クラッチ入力実トルクTCL2が、第2クラッチ入力指令トルクTCL2 よりも小さい場合には、クラッチトルク差分ΔTCL2に所定のオフセット量を加算し、エンジントルク補正値ΔTeとする。また、第2クラッチ入力実トルクTCL2が、第2クラッチ入力指令トルクTCL2 よりも大きい場合には、クラッチトルク差分ΔTCL2から所定のオフセット量を減算し、エンジントルク補正値ΔTeとする。
前記エンジンコントローラ21は、図3に示すように、エンジン回転数制御部21aと、エンジントルク制御部21bと、制御モード切替器21cと、を有している。
前記エンジン回転数制御部(指令値補正部)21aは、動作点指令部20aから入力されるエンジン回転数指令値ωeと、エンジン回転センサ10により検出されたエンジン出力回転数と、に基づき、エンジン回転数指令値ωeを実現するための回転数制御用エンジントルク指令値Te1を演算する。
なお、このエンジン回転数制御部21aでは、エンジン1の制御モードがトルク制御から回転数制御へとモード遷移したときには、補正トルク演算部20cにより演算されたエンジントルク補正値ΔTeを用いて、エンジン1の回転数制御開始時の回転数制御用エンジントルク指令値Te1の初期値を補正し、補正後エンジントルク指令値Te2を演算する。つまり、図5に示すブロック図のように、このエンジン回転数制御部21aは、フィードフォワード演算器41と、フィードバック演算器42と、加算器43と、を有している。
前記フィードフォワード演算器41は、エンジン回転数指令値ωeとエンジン出力回転数に基づき、エンジン回転数指令値ωeを実現するための回転数制御用エンジントルク指令値Te1を演算する。
前記フィードバック演算器42は、エンジン回転数指令値ωeとエンジントルク補正値ΔTeに基づき、補正用エンジントルク指令値Te1**を演算する。
前記加算器43は、フィードフォワード演算器41により演算された回転数制御用エンジントルク指令値Te1と、フィードバック演算器42により演算された補正用エンジントルク指令値Te1**を加算し、補正後エンジントルク指令値Te2を算出する。
前記エンジントルク制御部21bは、動作点指令部20aから入力されるエンジントルク指令値Te、又は、エンジン回転数制御部21aから入力される回転数制御用エンジントルク指令値Te1もしくは補正後エンジントルク指令値Te2に基づき、エンジン1へ出力するエンジン動作指令を演算する。
ここで、エンジントルク指令値Teは、エンジン1の制御モードがトルク制御のときに入力される。また、回転数制御用エンジントルク指令値Te1は、エンジン1の制御モードが回転数制御のときに入力される。さらに、補正後エンジントルク指令値Te2は、エンジン1の制御モードがトルク制御から回転数制御へとモード遷移した際、エンジン1の回転数制御開始時の回転数制御用エンジントルク指令値Te1の初期値として入力される。
前記制御モード切替器21cは、制御モード切替判定部20bからの制御モード切替信号に基づき、エンジン1の制御モードを回転数制御又はトルク制御に切り替え設定する。
前記モータコントローラ22は、図3に示すように、モータ回転数制御部22aと、モータトルク制御部22bと、制御モード切替器22cと、を有している。
前記モータ回転数制御部22aは、動作点指令部20aから入力されるMG回転数指令値ωmと、MG回転センサ11により検出されたモータ入力回転数と、に基づき、MG回転数指令値ωmを実現するための回転数制御用MGトルク指令値Tm1を演算する。
前記モータトルク制御部22bは、動作点指令部20aから入力されるMGトルク指令値Tm、又は、モータ回転数制御部22aから入力される回転数制御用MGトルク指令値Tm1に基づき、モータ/ジェネレータ2へ出力するMG動作指令を演算する。
ここで、MGトルク指令値Tmは、モータ/ジェネレータ2の制御モードがトルク制御のときに入力される。また、回転数制御用MGトルク指令値Tm1は、モータ/ジェネレータ2の制御モードが回転数制御のときに入力される。
前記制御モード切替器22cは、制御モード切替判定部20bからの制御モード切替信号に基づき、モータ/ジェネレータ2の制御モードを回転数制御又はトルク制御に切り替え設定する。
[統合コントローラ処理構成]
図6は、実施例1にて実行される統合コントローラ処理の流れを示すフローチャートである。以下、図6に基づき、統合コントローラ処理構成を表す各ステップについて説明する。
ステップS01では、各コントローラからデータを受信し、次のステップS02では、各センサの検出値を読み込み、後の演算に必要な情報を取り込む。
ステップS03では、ステップS02でのセンサ値読み込みに続き、車速VSP、アクセル開度APO、ブレーキ制動力等に応じて目標駆動トルク又は目標発電トルクを演算し、ステップS04へ進む。
ステップS04では、ステップS03での目標駆動トルク(目標発電トルク)の演算に続き、目標駆動トルク(目標発電トルク)、バッテリSOC、アクセル開度APO、車速VSP、路面勾配、等の車両状態に応じて、目標走行モードを選択し、ステップS05へ進む。
なお、参考として、図7に「EVモード」と「HEVモード」と「WSCモード」を互いに遷移する目標走行モードの抜粋を示す。このステップS04の演算で、「EVモード」から「HEVモード」または「WSCモード」へのモード遷移を選択した場合にエンジン始動を実施する。また、「WSCモード」を選択した場合には、モータ/ジェネレータ2を回転数制御しつつ、第2クラッチ5をスリップ締結又は開放状態にする。ここでは「WSCモード」に、Pレンジ又はNレンジ状態も含む。
ステップS05では、ステップS04での目標走行モード演算に続き、バッテリSOCやバッテリ温度等を含むバッテリ状態、インバータ8の出力制限等を含むモータ/ジェネレータ状態、モータ制限トルク・実モータトルク等の状態、目標走行モード・要求駆動力・車速VSP・変速段等を含む走行状態等に応じて、エンジン1の回転数制御を実行するか否かを判定し、ステップS06へ進む。
すなわち、ハイブリッド車両の制御モードを、エンジン1のトルク制御を行うと共に、モータ/ジェネレータ2の回転数制御を行う第1制御モードから、エンジン1の回転数制御を行うと共に、モータ/ジェネレータ2のトルク制御を行う第2制御モードへと、モード遷移するか否かを判定する。
ステップS06では、ステップS05でのエンジン回転数制御の可否判定に続き、走行状態に応じたエンジン回転数指令値ωe又はMG回転数指令値ωmを演算し、ステップS07へ進む。
ここで、「WSCモード」でNレンジ又はPレンジのときには、いわゆるアイドル回転数制御を行い、発電したい電力に応じて回転数指令値を決める。また、「WSCモード」でDレンジ又はRレンジのような駆動レンジのときには、第2クラッチ5がスリップ締結するような回転数指令値とする。
ステップS07では、ステップS06での回転数指令値演算に続き、目標駆動トルクや目標発電トルクに応じたエンジントルク指令値Te又はMGトルク指令値Tmを演算し、ステップS08へ進む。
ステップS08では、ステップS07でのトルク指令値演算に続き、目標駆動トルクに応じて第2クラッチ5のトルク容量指令値Tを演算し、ステップS09へ進む。
ステップS09では、ステップS08での第2クラッチトルク容量指令値演算に続き、第1制御モード中の第2クラッチ5の入力軸周りのトルク指令値(第2クラッチ入力指令トルク)TCL2 と、第1制御モード中の第2クラッチの入力軸周りの実トルク値(第2クラッチ入力実トルク)TCL2の差分(クラッチトルク差分)ΔTCL2を演算し、ステップS10へ進む。
ここで、クラッチトルク差分ΔTCL2は、図4に示す補正トルク演算部20cにおける差分演算器35によって演算する。
ステップS10では、ステップS09でのクラッチトルク差分演算に続き、このクラッチトルク差分ΔTCL2に基づいて、後述するエンジントルク補正値演算処理を実行し、ステップS11へ進む。
ステップS11では、ステップS10でのエンジントルク補正値演算処理の実行に続き、各コントローラからデータを送信し、エンドへ進む。
[エンジントルク補正値演算処理構成]
図8は、図6のフローチャートにおけるステップS10で実行されるエンジントルク補正値演算処理の流れを示すフローチャートである。以下、図8に基づき、エンジントルク補正値演算処理の各ステップについて説明する。
ステップS101では、図6に示す統合コントローラ処理におけるステップS05でのエンジン回転数制御の可否判定に基づき、エンジン回転数制御要求が出力されたか否かを判断する。YES(エンジン回転数制御要求あり)の場合はステップS102へ進む。NO(エンジン回転数制御要求なし)の場合はステップS106へ進む。
ここで、エンジン回転数制御要求は、ハイブリッド車両の制御モードを、第1制御モードから第2制御モードへとモード遷移する際に出力される。
ステップS102では、ステップS101でのエンジン回転数制御要求ありとの判断に続き、第1クラッチ4が締結されているか否かを判断する。YES(締結)の場合はステップS103へ進む。NO(解放)の場合はステップS106へ進む。
ここで、第1クラッチ4の締結判定は、CL1用ソレノイドバルブ14に出力される駆動信号に基づいて判断する。
ステップS103では、ステップS102での第1クラッチ締結との判断に続き、図6に示す統合コントローラ処理におけるステップS09で演算した第2クラッチ入力指令トルクTCL2 と第2クラッチ入力実トルクTCL2の差分(クラッチトルク差分)ΔTCL2が、ゼロ以上であるか否かを判断する。YES(ΔTCL2≧ゼロ)の場合はステップS104へ進む。NO(ΔTCL2<ゼロ)の場合はステップS105へ進む。
ここで、「ΔTCL2≧ゼロ」とは、第2クラッチ入力実トルクTCL2が、第2クラッチ入力指令トルクTCL2 よりも小さい場合であり、実トルクが指令トルクに対して不足している状態である。
また、「ΔTCL2<ゼロ」とは、第2クラッチ入力実トルクTCL2が、第2クラッチ入力指令トルクTCL2 よりも大きい場合であり、実トルクが指令トルクに対して大きい状態である。
ステップS104では、ステップS103でのΔTCL2≧ゼロとの判断に続き、下記式(2)に基づいてエンジントルク補正値ΔTeを演算し、エンドへ進む。
ΔTe=ΔTCL2×第1ゲイン+第1オフセット量 …(2)
ここで、第1ゲインは、任意に設定した定数である。また、第1オフセット量は、任意に設定した定数である。
これにより、ΔTCL2≧ゼロのときには、エンジン1の回転数制御開始時の回転数制御用エンジントルク指令値Te1の初期値となる補正後エンジントルク指令値Te2が、増大方向に補正され、エンジン1が回転数制御にモード遷移したタイミングで、スロットルが開く方向に制御される。
ステップS105では、ステップS103でのΔTCL2<ゼロとの判断に続き、下記式(3)に基づいてエンジントルク補正値ΔTeを演算し、エンドへ進む。
ΔTe=ΔTCL2×第2ゲイン−第2オフセット量 …(3)
ここで、第2ゲインは、任意に設定した定数である。また、第2オフセット量は、任意に設定した定数であり、第1オフセット量と同じ値であってもよい。
これにより、ΔTCL2<ゼロのときには、エンジン1の回転数制御開始時の回転数制御用エンジントルク指令値Te1の初期値となる補正後エンジントルク指令値Te2が、減少方向に補正され、エンジン1が回転数制御にモード遷移したタイミングで、スロットルが閉じる方向に制御される。
ステップS106では、ステップS101でのエンジン回転数制御要求なしとの判断、又は、ステップS102での第1クラッチ開放との判断に続き、エンジントルク補正値ΔTeをゼロに設定し、エンドへ進む。
次に、作用を説明する。
まず、「比較例のハイブリッド車両の制御装置における構成と課題」を説明し、続いて、実施例1のハイブリッド車両の制御装置における、制御モード切替時エンジントルク制御作用について説明する。
[比較例のハイブリッド車両の制御装置における構成と課題]
図9は、第1比較例の制御装置において、第1制御モードから第2制御モードへとモード遷移したときのエンジントルク・モータトルク・エンジン回転数の各特性を示すタイムチャートであり、図10は、第2比較例の制御装置において、第1制御モードから第2制御モードへとモード遷移したときのエンジントルク・モータトルク・エンジン回転数の各特性を示すタイムチャートである。
以下、図9及び図10に基づき、比較例のハイブリッド車両の制御装置における構成と課題を説明する。
駆動源としてエンジン1及びモータ/ジェネレータ2を備え、エンジン1とモータ/ジェネレータ2の間に第1クラッチ4を介装し、モータ/ジェネレータ2とタイヤ(駆動輪)7,7の間に第2クラッチ5を介装したハイブリッド車両(図1参照)では、第1クラッチ4を締結すると共にエンジン1とモータ/ジェネレータ2を駆動し、エンジン1をトルク制御し、モータ/ジェネレータ2を回転数制御する第1制御モードのとき、モータの回転数制限やバッテリの出力制限によってモータ/ジェネレータ2の回転数制御を継続できないことがある。このときには、エンジン1を回転数制御し、モータ/ジェネレータ2をトルク制御する第2制御モードへとモード遷移する必要が生じる。
ここで、第1比較例のハイブリッド車両の制御装置では、エンジン回転数制御の開始時である時刻tに、エンジン1の点火タイミングを、予め設定した点火タイミングにずらす構成となっている。すなわち、エンジン制御をフィードフォワード的に実行する。
しかしながら、この第1比較例の制御装置では、点火タイミングを予め設定したタイミングにずらすことで、エンジン1の点火動作に一時的なタイムラグが生じる。これにより、図9に示すA部のように、過渡的(一時的)にエンジントルクが大幅低減し、実際のエンジントルクが目標値に追従しなくなってしまう。この結果、モータ/ジェネレータ2によって発電している場合等でエンジン負荷が高いとき等では、図9に示すB部のように、エンジン回転数が低下して第2クラッチ5の入力回転数が低減してしまう。
しかも、エンジン回転数が低下すると、エンストや、エンジン共振帯通過時のフロア振動が発生することがある。また、エンジン点火タイミングを調整することで、モード遷移時にエンジントルク変動が生じないようにしても、第1クラッチ4の締結状態等による外乱が印加されることで、エンジン回転数の変動が生じることがある。
そして、図1に示すパワートレーン系を有するハイブリッド車両では、トルクコンバータを備えていない。しかし、例えば通常のエンジン車(トルクコンバータを有する車両)と同等程度のエンジン回転数制御の応答性があったとしても、エンジントルクが低下するため、エンジン回転数を維持することは困難となっていた。
一方、第2比較例のハイブリッド車両の制御装置では、エンジン1をトルク制御から回転数制御へとモード遷移する際に、点火タイミングをずらすことなく、エンジントルクが急変しないように制御する(図10におけるC部)。
ここで、エンジントルクが急変しないようにするには、例えばエンジン1から出力された実トルクの変化量を検出し、この変化量が大きくならないようにエンジントルク指令値を調整する。すなわち、エンジン制御をフィードバック的に実行する。
しかしながら、この場合であっても、エンジン1から第2クラッチ5までの間に生じるイナーシャや応答遅れ等の影響により、モータ回転数制御時(第1制御モード時)の第2クラッチ入力軸周りのトルク指令に対する、実トルクの差異を、エンジン回転数制御で補正するために時間がかかってしまう(図10におけるD部)。つまり、実際のエンジン回転数が目標エンジン回転数に追従しない時間が、エンジン回転数制御の開始時である時刻tから時刻tまでかかり、エンジン回転数の目標エンジン回転数に対する変動が短時間で収束しない。これにより、ドライバーに違和感を与えたり、車両挙動が不安定になったりすることがあった。
[制御モード切替時エンジントルク制御作用]
図11は、実施例1の制御装置において、エンジントルク制御からエンジン回転数制御へとモード遷移したときのエンジントルク・モータトルク・エンジン回転数の各特性を示すタイムチャートである。以下、図11に示すタイムチャートに基づいて、実施例1の制御モード切替時エンジントルク制御作用について説明する。
実施例1の制御装置では、第1制御モード中の第2クラッチ入力指令トルクTCL2 と、第2クラッチ入力実トルクTCL2に基づき、エンジントルク補正値ΔTeを演算する補正トルク演算部20cと、第1制御モードから第2制御モードへのモード切替時に、エンジン1の回転数制御開始時の回転数制御用エンジントルク指令値Te1の初期値を、エンジントルク補正値ΔTeを用いて補正するエンジン回転数制御部21aと、を有している。
すなわち、車両の制御モード切替時、エンジン1よりも下流側に配置された第2クラッチ5の状態によって演算したエンジントルク補正値ΔTeを、エンジン回転数制御開始時のトルク指令初期値を演算する際にフィードバックすることとなる。
これにより、第1モード制御中に発生していたエンジン1から第2クラッチ5までの間に生じるイナーシャや応答遅れに基づき、エンジン回転数制御開始時に、これらがエンジン1から出力されるエンジントルクに与える影響を補正することができる。このため、第2制御モード中のエンジントルクを、目標エンジントルク(エンジントルク指令値Te)に対して速やかに追従させることができる(図11におけるE部)。この結果、制御モードの遷移時にエンジンに作用するフリクショントルクのばらつき等に拘らず、制御モード遷移時に、エンジントルクの変動(段差)を抑制することができる。
そして、エンジントルクが速やかに目標エンジントルクに収束することで、エンジン回転数の変動も抑制され、実際のエンジン回転数が目標エンジン回転数(エンジン回転数指令値ωe)に追従しない時間が、エンジン回転数制御の開始時である時刻tから時刻t(t<t)までになる。これにより、エンジン回転数の変動を抑制して、短時間でエンジン回転数を目標エンジン回転数に追従させることができる(図11におけるF部)。
なお、車両の制御モードを第1制御モードから第2制御モードへのモード切替する際、回転数制御からトルク制御へと切り替わるモータ/ジェネレータ2では、トルク制御中のMGトルク指令値を、エンジントルクの応答速度(実際のエンジントルクの変化)に合わせて設定し、目標モータトルクに追従させる(図11のG部)。
また、実施例1の制御装置では、エンジントルク補正値ΔTeを、第1制御モード中の第2クラッチ入力指令トルクTCL2 と、第2クラッチ入力実トルクTCL2の差分(クラッチトルク差分)ΔTCL2に基づいて演算している。
つまり、第1制御モード中に発生した第2クラッチ5の軸周りにおけるトルク指令値と実トルクとのずれを用いてエンジントルク補正値ΔTeを演算している。
これにより、エンジントルク補正値ΔTeの演算を簡素化し、エンジントルク制御からエンジン回転数制御へ速やかにモード遷移することができる。
また、この実施例1では、クラッチトルク差分ΔTCL2がゼロ以上で、第2クラッチ入力実トルクTCL2が第2クラッチ入力指令トルクTCL2 よりも小さい場合には、エンジントルク補正値ΔTeを、回転数制御用エンジントルク指令値Te1の初期値を増大補正する値に設定する。これに対し、クラッチトルク差分ΔTCL2がゼロ未満で、第2クラッチ入力実トルクTCL2が第2クラッチ入力指令トルクTCL2 よりも大きい場合には、エンジントルク補正値ΔTeを、回転数制御用エンジントルク指令値Te1の初期値を減少補正する値に設定する。
これにより、第2クラッチ5の軸周りにおける実トルクがトルク指令に不足する場合には、エンジン1のスロットが開く方向に制御され、エンジン1から出力されるエンジントルクが高めになる。一方、第2クラッチ5の軸周りにおける実トルクがトルク指令を上回る場合には、エンジン1のスロットが閉じる方向に制御され、エンジン1から出力されるエンジントルクが低めになる。
この結果、エンジン回転数制御中のエンジントルクは、第2クラッチ5の入力軸周りのトルク指令値と実トルクのずれを低減するように制御されることになり、制御モード遷移時に、エンジントルクの変動(段差)をさらに抑制することができる。このため、エンジン回転数の変動をさらに抑制して、短時間でエンジン回転数を目標エンジン回転数に追従させることができる。
そして、実施例1では、第2クラッチ入力指令トルクTCL2 を、第1制御モード中のMGトルク指令値と、エンジントルク指令値と、第2クラッチ5のトルク容量指令値と、に基づいて演算し、第2クラッチ入力実トルクTCL2を、実モータ回転角加速度ωinと、第2クラッチ5の入力軸周りのイナーシャと、に基づいて演算している。
これにより、第2クラッチ入力指令トルクTCL2 及び第2クラッチ入力実トルクTCL2を、トルクセンサを用いることなく求めることができる。この結果、コスト低減を図ることができる。
次に、効果を説明する。
実施例1のハイブリッド車両の制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) エンジン1及びモータ(モータ/ジェネレータ)2を有する駆動源と、前記駆動源と駆動輪(タイヤ)7の間に介装されるクラッチ(第2クラッチ)5と、を備えたハイブリッド車両に搭載され、
前記エンジン1及び前記モータ2を駆動するハイブリッド車モード(HEVモード)での走行時に、前記エンジン1のトルク制御を行うと共に、前記モータ2の回転数制御を行う第1制御モードと、前記エンジン1の回転数制御を行うと共に、前記モータ2のトルク制御を行う第2制御モードと、を切り替える車両制御手段(制御システム、図2)を備えたハイブリッド車両の制御装置において、
前記車両制御手段(制御システム、図2)は、
前記第1制御モード中の前記クラッチ5の入力軸周りのトルク指令値(第2クラッチ入力指令トルク)TCL2 と、前記第1制御モード中の前記クラッチ5の入力軸周りの実トルク値(第2クラッチ入力実トルク)TCL2に基づき、エンジントルク補正値ΔTeを演算する補正値演算手段(補正トルク演算部)20cと、
前記第1制御モードから前記第2制御モードへのモード切替時に、前記エンジン1の回転数制御開始時のエンジントルク指令値(回転数制御用エンジントルク指令値)Te1の初期値を、前記エンジントルク補正値ΔTeを用いて補正する指令値補正手段(エンジン回転数制御部)21aと、
を有する構成とした。
これにより、エンジンをトルク制御から回転数制御へとモード遷移する際、エンジン回転数の変動を抑制することができる。
(2) 前記補正値演算手段(補正トルク演算部)20cは、
前記エンジントルク補正値ΔTeを、前記第1制御モード中の前記クラッチ(第2クラッチ)5の入力軸周りのトルク指令値(第2クラッチ入力指令トルク)TCL2 と、前記第1制御モード中の前記クラッチ5の入力軸周りの実トルク値(第2クラッチ入力実トルク)TCL2の差分(クラッチトルク差分)ΔTCL2に基づいて演算する。
これにより、(1)の効果に加え、エンジントルク補正値ΔTeの演算を簡素化し、エンジントルク制御からエンジン回転数制御へ速やかにモード遷移することができる。
(3) 前記補正値演算手段(補正トルク演算部)20cは、
前記クラッチ(第2クラッチ)5の入力軸周りの実トルク値(第2クラッチ入力実トルク)TCL2が、前記クラッチ5の入力軸周りのトルク指令値(第2クラッチ入力指令トルク)TCL2 よりも小さい場合には、前記エンジントルク補正値ΔTeを、前記エンジントルク指令値(回転数制御用エンジントルク指令値)Te1の初期値を増大補正する値に設定し、
前記クラッチ5の入力軸周りの実トルク値(第2クラッチ入力実トルク)TCL2が、前記クラッチ5の入力軸周りのトルク指令値(第2クラッチ入力指令トルク)TCL2 よりも大きい場合には、前記エンジントルク補正値ΔTeを、前記エンジントルク指令値(回転数制御用エンジントルク指令値)Te1の初期値を減少補正する値に設定する構成とした。
これにより、(2)の効果に加え、エンジン回転数制御中のエンジントルクは、第2クラッチ5の入力軸周りのトルク指令値と実トルクのずれが低減するように制御されることになり、制御モード遷移時のエンジン回転数の変動をさらに抑制して、短時間でエンジン回転数を目標エンジン回転数に追従させることができる。
(4) 前記補正値演算手段(補正トルク演算部)20cは、前記第1制御モード中の前記クラッチ(第2クラッチ)5の入力軸周りのトルク指令値(第2クラッチ入力指令トルク)TCL2 を、エンジントルク指令値Teと、MGトルク指令値Tmと、前記クラッチ5のトルク容量指令値Tと、に基づいて演算し、
前記第1制御モード中の前記クラッチ5の入力軸周りの実トルク値(第2クラッチ入力実トルク)TCL2を、実モータ回転角加速度ωinと、前記クラッチ5の入力軸周りのイナーシャと、に基づいて演算する構成とした。
これにより、(1)〜(3)の効果に加え、トルクセンサを用いることなく第2クラッチ入力指令トルクTCL2 及び第2クラッチ入力実トルクTCL2を求めることができ、コスト低減を図ることができる。
以上、本発明のハイブリッド車両の制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、第2クラッチ入力実トルクTCL2を、実トルク推定器34により、実モータ回転角加速度ωinと、第2クラッチ5の入力軸周りのイナーシャから演算によって求める例を示した。つまり、この実施例1では、演算によって求めた推定値を第2クラッチ入力実トルクTCL2としている。しかしながら、例えばトルクセンサを用いて第2クラッチ入力実トルクTCL2を求めてもよい。この場合は、実際のトルクを検出するため、制御精度の向上を図ることができる。
また、実施例1では、エンジンコントローラ21のエンジン回転数制御部21aにおいてエンジン回転数制御を実行する例を示したが、これに限らない。たとえば、統合コントローラ20においてエンジン回転数制御を行ってもよい。
さらに、この実施例1のパワートレーン系は、エンジン1とモータ/ジェネレータ2の間に、駆動力を断接する第1クラッチ4を有する例を示したが、これに限らない。例えば、エンジン1とモータ/ジェネレータ2が常時直結しているパワートレーン系を有するハイブリッド車両や、エンジン1とモータ/ジェネレータ2がプラネタリギアからなる動力分割装置を介して連結されているパワートレーン系であっても、本発明を適用することができる。
1 エンジン
2 モータ/ジェネレータ(モータ)
3 自動変速機
4 第1クラッチ
5 第2クラッチ(クラッチ)
6 ディファレンシャル
7 タイヤ(駆動輪)
10 エンジン回転センサ
11 MG回転センサ
20 統合コントローラ
20a 動作点指令部
20b 制御モード切替判定部
20c 補正トルク演算部(補正値演算部)
21 エンジンコントローラ
21a エンジン回転数制御部(指令値補正手段)
21b エンジントルク制御部
21c 制御モード切替器
22 モータコントローラ
22a モータ回転数制御部
22b モータトルク制御部
22c 制御モード切替器

Claims (4)

  1. エンジン及びモータを有する駆動源と、前記駆動源と駆動輪の間に介装されるクラッチと、を備えたハイブリッド車両に搭載され、
    前記エンジン及び前記モータを駆動するハイブリッド車モードでの走行時に、前記エンジンのトルク制御を行うと共に、前記モータの回転数制御を行う第1制御モードと、前記エンジンの回転数制御を行うと共に、前記モータのトルク制御を行う第2制御モードと、を切り替える車両制御手段を備えたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記車両制御手段は、
    前記第1制御モード中の前記クラッチの入力軸周りのトルク指令値と、前記第1制御モード中の前記クラッチの入力軸周りの実トルク値に基づき、エンジントルク補正値を演算する補正値演算手段と、
    前記第1制御モードから前記第2制御モードへのモード切替時に、前記エンジンの回転数制御開始時のエンジントルク指令値の初期値を、前記エンジントルク補正値を用いて補正する指令値補正手段と、
    を有することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  2. 請求項1に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記補正値演算手段は、前記エンジントルク補正値を、前記第1制御モード中の前記クラッチの入力軸周りのトルク指令値と、前記第1制御モード中の前記クラッチの入力軸周りの実トルク値の差分に基づいて演算する
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  3. 請求項2に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記補正値演算手段は、
    前記クラッチの入力軸周りの実トルク値が、前記クラッチの入力軸周りのトルク指令値よりも小さい場合には、前記エンジントルク補正値を、前記エンジントルク指令値の初期値を増大補正する値に設定し、
    前記クラッチの入力軸周りの実トルク値が、前記クラッチの入力軸周りのトルク指令値よりも大きい場合には、前記エンジントルク補正値を、前記エンジントルク指令値の初期値を減少補正する値に設定する
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記補正値演算手段は、前記第1制御モード中の前記クラッチの入力軸周りのトルク指令値を、エンジントルク指令値と、モータトルク指令値と、前記クラッチのトルク容量指令値と、に基づいて演算し、
    前記第1制御モード中の前記クラッチの入力軸周りの実トルク値を、実モータ回転角加速度と、前記クラッチの入力軸周りのイナーシャと、に基づいて演算する
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
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