JP6066716B2 - 無線電力伝送装置 - Google Patents
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Description
このスリップリング装置は、回転体の外周面に絶縁体を介して配置された環状のスリップリングと、スリップリングの外周面と摺動接触するブラシとから構成されている。
この構成により、スリップリングとブラシが電気的に接続され、電力の伝送が可能となる。
なお、スリップリング及びブラシの対を多重化することで、複数系統の電力を多重伝送することが可能になる。
スリップリング装置の代わりに、非接触の無線電力伝送装置を使用できれば、摩耗劣化が発生しないため、上記の問題を解決することができる。
比較的近距離で伝送効率の高い無線電力伝送装置として、電磁界共鳴を利用する装置がある。電磁界共鳴を利用する無線電力伝送装置において、電力の多重伝送を実現するには、送信側及び受信側の部材として、複数の共鳴素子をそれぞれ設置する必要がある。
以下の特許文献1には、受信側に配置している複数の共鳴素子の共鳴周波数を変えることで、結合させたくない共鳴素子同士の結合を小さくしている無線電力伝送装置が開示されている。
図1はこの発明の実施の形態1による無線電力伝送装置を示す構成図である。
図1において、入出力端子1は電磁界共鳴器11における第1の共鳴素子の給電端子である。なお、入出力端子1は第1の入出力端子を構成している。
入出力端子2は電磁界共鳴器11における第2の共鳴素子の給電端子である。なお、入出力端子2は第2の入出力端子を構成している。
入出力端子3は電磁界共鳴器11における第3の共鳴素子の給電端子である。なお、入出力端子3は第3の入出力端子を構成している。
入出力端子4は電磁界共鳴器11における第4の共鳴素子の給電端子である。なお、入出力端子4は第4の入出力端子を構成している。
入出力端子6は方向性結合器14の入出力端子である。なお、入出力端子6は第6の入出力端子を構成している。
入出力端子7は方向性結合器14の入出力端子である。なお、入出力端子7は第7の入出力端子を構成している。
入出力端子8は方向性結合器14の入出力端子である。なお、入出力端子8は第8の入出力端子を構成している。
電磁界共鳴器11の第1から第4の共鳴素子は、互いに電磁界共鳴によって非接触で結合されている。
なお、電磁界共鳴器11における4つの共鳴素子の形状や設置位置は任意であり、この実施の形態1で限定するものではない。
伝送線路13は一端が入出力端子4と接続されて、他端が入出力端子6と接続されている。なお、伝送線路13は第2の伝送線路を構成している。
方向性結合器14は入出力端子5から入力された高周波信号を入出力端子6に出力せずに、その高周波信号を入出力端子7,8に分配し、入出力端子6から入力された高周波信号を入出力端子5に出力せずに、その高周波信号を入出力端子7,8に分配する回路である。
一般的に、全ての入出力端子での反射が0(無反射)で、無損失である4端子回路は、方向性結合器となる。
したがって、電磁界共鳴器11でも、この条件を概ね満足すれば、方向性結合器として動作する。
ここでは、電磁界共鳴器11において、入出力端子1から高周波信号(電力)が入力された場合のアイソレーションポートが入出力端子2であるとすれば、入出力端子1から入力された高周波信号(電力)は、入出力端子3と入出力端子4に分配されて、入出力端子2には出力されない。
しかし、電磁界共鳴器11のサイズを小さくすると、入出力端子1から入力された高周波信号は、入出力端子3と入出力端子4の両方に分配されるため、電磁界共鳴器11だけでは2重の無線電力伝送を実現することができない。
入出力端子5から方向性結合器14に入力された高周波信号は、入出力端子7と入出力端子8に分配されて、入出力端子6には出力されない。
一方、電磁界共鳴器11から入出力端子4に出力された高周波信号は、伝送線路13を通過して、入出力端子6から方向性結合器14に入力される。
入出力端子6から方向性結合器14に入力された高周波信号は、入出力端子7と入出力端子8に分配されて、入出力端子5には出力されない。
(1)入出力端子1→電磁界共鳴器11→入出力端子3→伝送線路12→入出力端子5→方向性結合器14→入出力端子7の経路
(2)入出力端子1→電磁界共鳴器11→入出力端子4→伝送線路13→入出力端子6→方向性結合器14→入出力端子7の経路
したがって、2つの経路の通過特性をほぼ等振幅逆相にすれば、入出力端子1から入出力端子7に至る通過振幅|S71|は0、入出力端子1から入出力端子8に至る通過振幅|S81|は1になる。
このとき、入出力端子2から入出力端子7に至る通過振幅|S72|は1、入出力端子2から入出力端子8に至る通過振幅|S82|は0になる。
これにより、それぞれが独立している2重の無線電力伝送を実現することができる。
(1)入出力端子1→電磁界共鳴器11→入出力端子3→伝送線路12→入出力端子5→方向性結合器14→入出力端子8の経路
(2)入出力端子1→電磁界共鳴器11→入出力端子4→伝送線路13→入出力端子6→方向性結合器14→入出力端子8の経路
したがって、2つの経路の通過特性をほぼ等振幅逆相にすれば、入出力端子1から入出力端子7に至る通過振幅|S71|は1、入出力端子1から入出力端子8に至る通過振幅|S81|は0になる。
このとき、入出力端子2から入出力端子7に至る通過振幅|S72|は0、入出力端子2から入出力端子8に至る通過振幅|S82|は1になる。
これにより、それぞれが独立している2重の無線電力伝送を実現することができる。
図2はこの発明の実施の形態1による無線電力伝送装置の電磁界共鳴器11及び伝送線路12,13と、方向性結合器14との関係を示す説明図である。
ここでは、電磁界共鳴器11の規格化インピーダンスをZ0、伝送線路12,13の特性インピーダンスをZ0、方向性結合器14の規格化インピーダンスをZ0として、電磁界共鳴器11における結合係数をkとする。
また、電磁界共鳴器11及び伝送線路12,13の部分において、入出力端子1から入出力端子5に至る通過振幅|S51|は(1−k2)1/2、入出力端子1から入出力端子6に至る通過振幅|S61|はkである。
また、入出力端子1から入出力端子5に至る通過位相をα、入出力端子1から入出力端子6に至る通過位相をβとする。
通過振幅及び通過位相が上記の値であるとき、伝送線路12,13の長さは、|α−β|が90度にほぼ等しくなるように決定する。ただし、伝送線路12,13の長さは、同じ場合と異なる場合がある。
この場合、入出力端子5から入出力端子7に至る通過振幅|S75|は(1−k’2)1/2、入出力端子5から入出力端子8に至る通過振幅|S85|はk’、入出力端子5から入出力端子6に至る通過振幅|S65|は0である。
[case1]
(α−β)=90度、(γ−δ)=−90度の場合には、k’=kに決定する。
この場合、|S71|=1、|S81|=0、|S72|=0、|S82|=1となり、それぞれが独立している2重の無線電力伝送を実現することができる。
(α−β)=90度、(γ−δ)=90度の場合には、k’=(1−k2)1/2に決定する。
この場合、|S71|=0、|S81|=1、|S72|=1、|S82|=0となり、それぞれが独立している2重の無線電力伝送を実現することができる。
(α−β)=−90度、(γ−δ)=−90度の場合には、k’=(1−k2)1/2に決定する。
この場合、|S71|=0、|S81|=1、|S72|=1、|S82|=0となり、それぞれが独立している2重の無線電力伝送を実現することができる。
(α−β)=−90度、(γ−δ)=90度の場合には、k’=kに決定する。
この場合、|S71|=1、|S81|=0、|S72|=0、|S82|=1となり、それぞれが独立している2重の無線電力伝送を実現することができる。
上記実施の形態1では、電磁界共鳴器11における4つの共鳴素子の形状や設置位置が任意であるものを示したが、この実施の形態2では、電磁界共鳴器11における第1の共鳴素子と第3の共鳴素子が同心円状に配置され、電磁界共鳴器11における第2の共鳴素子と第4の共鳴素子が同心円状に配置されている無線電力伝送装置について説明する。
無給電コイル31は給電点が入出力端子1の上にある給電ループ21と同心円状に配置されており、給電ループ21と無給電コイル31から第1の共鳴素子を構成している。
無給電コイル33は給電点が入出力端子3の上にある給電ループ23と同心円状に配置されており、給電ループ23と無給電コイル33から第3の共鳴素子を構成している。
なお、無給電コイル31と無給電コイル33は、距離L1だけ離れている位置で、同心円状に配置されている。
無給電コイル34は給電点が入出力端子4の上にある給電ループ24と同心円状に配置されており、給電ループ24と無給電コイル34から第4の共鳴素子を構成している。
なお、無給電コイル32と無給電コイル34は、距離L2だけ離れている位置で、同心円状に配置されている。
ただし、距離L1と距離L2は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
給電ループ21のある面と給電ループ22のある面は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
また、電磁界共鳴器11の入出力端子1,2,3,4における反射振幅が小さくなるように、給電ループ21と無給電コイル31の間隔、給電ループ22と無給電コイル32の間隔、給電ループ23と無給電コイル33の間隔、給電ループ24と無給電コイル34の間隔を決定する。
このように、電磁界共鳴器11の入出力端子1,2,3,4における反射を小さくし、かつ、電磁界共鳴器11における損失を小さくすれば、電磁界共鳴器11は方向性結合器として動作する。
そこで、この実施の形態2では、上記実施の形態1と同様に、伝送線路12,13及び方向性結合器14を付加することで、それぞれが独立している2重の無線電力伝送を実現している。
まず、L1=L2=70mm、D=170mmとして、給電ループ21,23と無給電コイル31,33を直径150mmの円筒上に設置する。
同様に、給電ループ22,24と無給電コイル32,34を直径150mmの円筒上に設置する。
なお、給電ループ21と給電ループ22は、同じ面上に設置する。
このため、入出力端子1から入力された高周波信号の殆どが入出力端子3と入出力端子4に分配されるので、電磁界共鳴器11が方向性結合器として動作していることを確認することができる。
この場合、方向性結合器14の結合係数k’を、電磁界共鳴器11の結合係数kと等しくして、k’=k=0.47とすれば、入出力端子1から入出力端子7に至る通過振幅は|S71|=0.0dB、入出力端子1から入出力端子8に至る通過振幅は|S81|<−30dB、入出力端子2から入出力端子7に至る通過振幅は|S72|<−30dB、入出力端子2から入出力端子8に至る通過振幅は|S82|=0.0dBとなり、それぞれが独立している2重の無線電力伝送を実現することができる。
この場合、方向性結合器14の結合係数k’を、k’=(1−k2)1/2=0.88に決定すれば、入出力端子1から入出力端子7に至る通過振幅は|S71|<−30dB、入出力端子2から入出力端子7に至る通過振幅は|S72|=0.0dB、入出力端子1から入出力端子8に至る通過振幅は|S81|=0.0dB、入出力端子2から入出力端子8に至る通過振幅は|S82|<−30dBとなり、それぞれが独立している2重の無線電力伝送を実現することができる。
図4はこの発明の実施の形態3による無線電力伝送装置を示す構成図であり、図において、図3と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
電磁シールド材41は電磁界の流れを制限する部材であり、給電ループ21と無給電コイル31からなる第1の共鳴素子と、給電ループ22と無給電コイル32からなる第2の共鳴素子との間に配置されている。
電磁シールド材42は電磁界の流れを制限する部材であり、給電ループ23と無給電コイル33からなる第3の共鳴素子と、給電ループ24と無給電コイル34からなる第4の共鳴素子との間に配置されている。
なお、電磁シールド材41と電磁シールド材42は、同一の部材で構成してもよいし、異なる部材で構成してもよい。
したがって、方向性結合器14に対する要求条件が緩和されるとともに、誤差に強く、帯域が比較的広い無線電力伝送装置が得られる効果を奏する。
図5はこの発明の実施の形態4による無線電力伝送装置を示す構成図であり、図において、図3と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
上記実施の形態2では、電磁界共鳴器11における第1の共鳴素子と第3の共鳴素子が同心円状に配置され、電磁界共鳴器11における第2の共鳴素子と第4の共鳴素子が同心円状に配置されているものを示したが、この実施の形態4では、図5に示すように、第1〜第4の共鳴素子を同心円状に配置しており、また、第1〜第4の共鳴素子を同心円状に配置する際、径が異なる第1の共鳴素子と第3の共鳴素子を重ねて配置するとともに(図5の例では、第1の共鳴素子の径より第3の共鳴素子の径の方が大きい)、径が異なる第2の共鳴素子と第4の共鳴素子を重ねて配置するようにしている(図5の例では、第2の共鳴素子の径より第4の共鳴素子の径の方が大きい)。
また、第2の共鳴素子を構成している給電ループ22と無給電コイル32は同じ直径R2であり、第4の共鳴素子を構成している給電ループ24と無給電コイル34は同じ直径R4であるが、R2<R4である。
ここでは、R1<R3、R2<R4である例を示しているが、R1>R3であってもよいし、R2>R4であってもよい。
また、直径R1の無給電コイル31と直径R3の無給電コイル33との中心軸を揃えて、無給電コイル31と無給電コイル33を同心円状に重ねて配置する。
また、直径R2の無給電コイル32と直径R4の無給電コイル34との中心軸を揃えて、無給電コイル32と無給電コイル34を同心円状に重ねて配置する。
このとき、第1及び第3の共鳴素子と、第2及び第4の共鳴素子は、ある間隔を空けて配置する。
そこで、この実施の形態4では、上記実施の形態1と同様に、伝送線路12,13及び方向性結合器14を付加することで、それぞれが独立している2重の無線電力伝送を実現している。
図6はこの発明の実施の形態5による無線電力伝送装置を示す構成図であり、図において、図3と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
上記実施の形態2では、電磁界共鳴器11における第1の共鳴素子と第3の共鳴素子が同心円状に配置され、電磁界共鳴器11における第2の共鳴素子と第4の共鳴素子が同心円状に配置されているものを示したが、この実施の形態5では、図6に示すように、第1〜第4の共鳴素子を同心円状に配置しており、また、第1〜第4の共鳴素子を同心円状に配置する際、径が異なる第1の共鳴素子と第2の共鳴素子を重ねて配置するとともに(図6の例では、第1の共鳴素子の径より第2の共鳴素子の径の方が大きい)、径が異なる第3の共鳴素子と第4の共鳴素子を重ねて配置するようにしている(図6の例では、第3の共鳴素子の径より第4の共鳴素子の径の方が大きい)。
また、第3の共鳴素子を構成している給電ループ23と無給電コイル33は同じ直径R3であり、第4の共鳴素子を構成している給電ループ24と無給電コイル34は同じ直径R4であるが、R3<R4である。
ここでは、R1<R2、R3<R4である例を示しているが、R1>R2であってもよいし、R3>R4であってもよい。
また、直径R1の無給電コイル31と直径R2の無給電コイル32との中心軸を揃えて、無給電コイル31と無給電コイル32を同心円状に重ねて配置する。
また、直径R3の無給電コイル33と直径R4の無給電コイル34との中心軸を揃えて、無給電コイル33と無給電コイル34を同心円状に重ねて配置する。
このとき、第1及び第2の共鳴素子と、第3及び第4の共鳴素子は、ある間隔を空けて配置する。
そこで、この実施の形態5では、上記実施の形態1と同様に、伝送線路12,13及び方向性結合器14を付加することで、それぞれが独立している2重の無線電力伝送を実現している。
図7はこの発明の実施の形態6による無線電力伝送装置を示す構成図であり、図において、図3と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
上記実施の形態5では、径が異なる第1の共鳴素子と第2の共鳴素子を重ねて配置するとともに、径が異なる第3の共鳴素子と第4の共鳴素子を重ねて配置するものを示したが、この実施の形態6では、図7に示すように、径が異なる第1の共鳴素子と第2の共鳴素子と第3の共鳴素子と第4の共鳴素子とを重ねて配置するようにしている。
また、第3の共鳴素子を構成している給電ループ23と無給電コイル33は同じ直径R3であり、第4の共鳴素子を構成している給電ループ24と無給電コイル34は同じ直径R4である。各直径の関係は、R1<R3<R2<R4ある。
ただし、ここで示している各直径の関係は、一例に過ぎず、例えば、R1<R3<R4<R2であってもよいし、R3<R1<R4<R2であってもよい。
また、直径が異なる無給電コイル31、無給電コイル32、無給電コイル33及び無給電コイル34の中心軸を揃えて、無給電コイル31、無給電コイル32、無給電コイル33及び無給電コイル34を同心円状に重ねて配置する。
上記実施の形態2〜6では、4つの共鳴素子が給電ループと無給電コイルから構成されているものを示したが、共鳴素子の構成は、これに限定するものではない。
以下、第1の共鳴素子の構成例を説明するが、第2〜第4の共鳴素子も同様である。ただし、4つの共鳴素子の構成は、必ずしも同一である必要はなく、異なっていてもよい。
図8では、第1の共鳴素子が、給電ループ21と無給電コイル31から構成されているが、無給電コイル31の両端がキャパシタ51を介して接続されている構成例を示している。
無給電コイル31にキャパシタ51を装荷することで、無給電コイル31の長さを短くすることができる効果が得られる。
コイル52の両端の間を給電点と直列にキャパシタ53を装荷することで、コイル52の長さを短くすることができる効果が得られる。
図10では、第1の共鳴素子がヘリカルダイポール54で構成されている例を示している。
図11はこの発明の実施の形態8による無線電力伝送装置の方向性結合器14を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
図11の例では、方向性結合器14は、集中定数素子からなるブランチ形カプラで構成されている。
図11において、インダクタ61は一端が入出力端子5と接続され、他端が入出力端子7と接続されており、インダクタンス値L1を有している。
インダクタ62は一端が入出力端子6と接続され、他端が入出力端子8と接続されており、インダクタンス値L1を有している。
キャパシタ64は一端が入出力端子7と接続され、他端が入出力端子8と接続されており、キャパシタンス値C2を有している。
キャパシタ65は一端が入出力端子5と接続され、他端がグランド導体と接続されており、キャパシタンス値C3を有している。
キャパシタ66は一端が入出力端子6と接続され、他端がグランド導体と接続されており、キャパシタンス値C3を有している。
キャパシタ67は一端が入出力端子7と接続され、他端がグランド導体と接続されており、キャパシタンス値C3を有している。
キャパシタ68は一端が入出力端子8と接続され、他端がグランド導体と接続されており、キャパシタンス値C3を有している。
図11の方向性結合器14は、入出力端子5から入出力端子7に至る通過位相γと、入出力端子5から入出力端子8に至る通過位相δとの差(γ−δ)が−90度である場合を示している。
ここで、方向性結合器14の規格化インピーダンスをZ0として、方向性結合器14の結合係数をk’とする。このとき、方向性結合器14のアドミッタンスYc1,Yc2を下記の式(1)(2)のように定義する。
ここで、インダクタ61,62が有するインダクタンス値L1は、下記の式(3)で決定される。
また、キャパシタ63,64が有するキャパシタンス値C2は下記の式(4)で決定され、キャパシタ65〜68が有するキャパシタンス値C3は下記の式(5)で決定される。
図12において、インダクタ71は一端が入出力端子5と接続され、他端がグランド導体と接続されており、インダクタンス値L3を有している。
インダクタ72は一端が入出力端子6と接続され、他端がグランド導体と接続されており、インダクタンス値L3を有している。
インダクタ73は一端が入出力端子7と接続され、他端がグランド導体と接続されており、インダクタンス値L3を有している。
インダクタ74は一端が入出力端子8と接続され、他端がグランド導体と接続されており、インダクタンス値L3を有している。
ここで、インダクタ61,62が有するインダクタンス値L1は、下記の式(6)で決定される。
また、キャパシタ63,64が有するキャパシタンス値C2は下記の式(7)で決定される。
さらに、インダクタ71〜74が有するインダクタンス値L3は、下記の式(8)で決定される。
図13において、インダクタ81は一端が入出力端子5と接続され、他端が入出力端子6と接続されており、インダクタンス値L2を有している。
インダクタ82は一端が入出力端子7と接続され、他端が入出力端子8と接続されており、インダクタンス値L2を有している。
キャパシタ83は一端が入出力端子5と接続され、他端がグランド導体と接続されており、キャパシタンス値C4を有している。
キャパシタ84は一端が入出力端子6と接続され、他端がグランド導体と接続されており、キャパシタンス値C4を有している。
キャパシタ85は一端が入出力端子7と接続され、他端がグランド導体と接続されており、キャパシタンス値C4を有している。
キャパシタ86は一端が入出力端子8と接続され、他端がグランド導体と接続されており、キャパシタンス値C4を有している。
ここで、インダクタ61,62が有するインダクタンス値L1は下記の式(9)で決定され、インダクタ81,82が有するインダクタンス値L2は下記の式(10)で決定される。
また、キャパシタ83〜86が有するキャパシタンス値C4は、下記の式(11)で決定される。
Claims (12)
- 第1の入出力端子と接続されている第1の共鳴素子と、第2の入出力端子と接続されている第2の共鳴素子と、第3の入出力端子と接続されている第3の共鳴素子と、第4の入出力端子と接続されている第4の共鳴素子とから構成されており、上記第1から第4の共鳴素子が互いに電磁界共鳴によって結合されている電磁界共鳴器と、
一端が上記第3の入出力端子と接続され、他端が第5の入出力端子と接続されている第1の伝送線路と、
一端が上記第4の入出力端子と接続され、他端が第6の入出力端子と接続されている第2の伝送線路と、
上記第5及び第6の入出力端子と接続されており、上記第5の入出力端子から入力された高周波信号を上記第6の入出力端子に出力せずに、第7及び第8の入出力端子に分配し、上記第6の入出力端子から入力された高周波信号を上記第5の入出力端子に出力せずに、上記第7及び第8の入出力端子に分配する方向性結合器とを備え、
第1の入出力端子から第5の入出力端子に至る通過位相がα、
上記第1の入出力端子から第6の入出力端子に至る通過位相がβ、
上記第5の入出力端子から第7の入出力端子に至る通過位相がγ、
上記第5の入出力端子から第8の入出力端子に至る通過位相がδ、
上記第1の入出力端子から上記第6の入出力端子に至る通過振幅がkであれば、
|α−β|が90度に等しくなるように、第1及び第2の伝送線路の長さが決定され、
|α−β|及び|γ−δ|が90度に等しく、かつ、(α−β)と(γ−δ)が逆相であれば、上記第5の入出力端子から上記第8の入出力端子に至る通過振幅がkである無線電力伝送装置。 - 第1の入出力端子と接続されている第1の共鳴素子と、第2の入出力端子と接続されている第2の共鳴素子と、第3の入出力端子と接続されている第3の共鳴素子と、第4の入出力端子と接続されている第4の共鳴素子とから構成されており、上記第1から第4の共鳴素子が互いに電磁界共鳴によって結合されている電磁界共鳴器と、
一端が上記第3の入出力端子と接続され、他端が第5の入出力端子と接続されている第1の伝送線路と、
一端が上記第4の入出力端子と接続され、他端が第6の入出力端子と接続されている第2の伝送線路と、
上記第5及び第6の入出力端子と接続されており、上記第5の入出力端子から入力された高周波信号を上記第6の入出力端子に出力せずに、第7及び第8の入出力端子に分配し、上記第6の入出力端子から入力された高周波信号を上記第5の入出力端子に出力せずに、上記第7及び第8の入出力端子に分配する方向性結合器とを備え、
第1の入出力端子から第5の入出力端子に至る通過位相がα、
上記第1の入出力端子から第6の入出力端子に至る通過位相がβ、
上記第5の入出力端子から第7の入出力端子に至る通過位相がγ、
上記第5の入出力端子から第8の入出力端子に至る通過位相がδ、
上記第1の入出力端子から上記第6の入出力端子に至る通過振幅がkであれば、
|α−β|が90度に等しくなるように、第1及び第2の伝送線路の長さが決定され、
|α−β|及び|γ−δ|が90度に等しく、かつ、(α−β)と(γ−δ)が同相であれば、上記第5の入出力端子から上記第8の入出力端子に至る通過振幅が(1−k 2 ) 1/2 である無線電力伝送装置。 - 上記電磁界共鳴器における上記第1の共鳴素子と上記第3の共鳴素子が同心円状に配置され、上記電磁界共鳴器における第2の共鳴素子と第4の共鳴素子が同心円状に配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の無線電力伝送装置。
- 上記第1の共鳴素子と上記第2の共鳴素子との間に電磁シールド材が設置され、上記第3の共鳴素子と上記第4の共鳴素子との間に電磁シールド材が設置されていることを特徴とする請求項3記載の無線電力伝送装置。
- 上記電磁界共鳴器における上記第1の共鳴素子と、上記第2の共鳴素子と、上記第3の共鳴素子と、上記第4の共鳴素子とが同心円状に配置されており、
径が異なる上記第1の共鳴素子と上記第3の共鳴素子が重ねて配置されて、径が異なる上記第2の共鳴素子と上記第4の共鳴素子が重ねて配置されている
ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の無線電力伝送装置。 - 上記電磁界共鳴器における上記第1の共鳴素子と、上記第2の共鳴素子と、上記第3の共鳴素子と、上記第4の共鳴素子とが同心円状に配置されており、
径が異なる上記第1の共鳴素子と上記第2の共鳴素子が重ねて配置されて、径が異なる上記第3の共鳴素子と上記第4の共鳴素子が重ねて配置されている
ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の無線電力伝送装置。 - 上記電磁界共鳴器における上記第1の共鳴素子と、上記第2の共鳴素子と、上記第3の共鳴素子と、上記第4の共鳴素子とが同心円状に配置されており、
径が異なる上記第1の共鳴素子と上記第2の共鳴素子と上記第3の共鳴素子と上記第4の共鳴素子とが重ねて配置されている
ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の無線電力伝送装置。 - 上記電磁界共鳴器における上記第1から第4の共鳴素子のうち、少なくとも1以上の共鳴素子が、給電ループと無給電コイルから構成されていることを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれか1項記載の無線電力伝送装置。
- 上記電磁界共鳴器における上記第1から第4の共鳴素子のうち、少なくとも1以上の共鳴素子が、給電ループと無給電コイルから構成されており、
上記無給電コイルの両端がキャパシタを介して接続されている
ことを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれか1項記載の無線電力伝送装置。 - 上記電磁界共鳴器における上記第1から第4の共鳴素子のうち、少なくとも1以上の共鳴素子がコイルで構成されており、
上記コイルの両端が給電点とキャパシタを介して接続されている
ことを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれか1項記載の無線電力伝送装置。 - 上記電磁界共鳴器における上記第1から第4の共鳴素子のうち、少なくとも1以上の共鳴素子がヘリカルダイポールで構成されていることを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれか1項記載の無線電力伝送装置。
- 上記方向性結合器は、集中定数素子からなるブランチ形カプラで構成されていることを特徴とする請求項1から請求項11のうちのいずれか1項記載の無線電力伝送装置。
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