JP2000349575A - 電力増幅装置 - Google Patents

電力増幅装置

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JP2000349575A
JP2000349575A JP11159016A JP15901699A JP2000349575A JP 2000349575 A JP2000349575 A JP 2000349575A JP 11159016 A JP11159016 A JP 11159016A JP 15901699 A JP15901699 A JP 15901699A JP 2000349575 A JP2000349575 A JP 2000349575A
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power
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amplifier
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combiner
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Masazumi Yamazaki
正純 山崎
Ritsu Miura
律 三浦
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 四端子電力合成回路を用いた電力増幅装
置において、電力合成器の損失を低減させ、高効率で線
形性の高い電力増幅装置を提供すること。 【解決手段】 電力合成器18のアイソレーション端子
5には、第1のフィルタ19,整流回路20,第2のフ
ィルタ21を介して直流出力端子22に接続する。電力
増幅器16および17の出力の振幅および位相偏差によ
り、二系統の入力信号の振幅,位相が電力合成器18の
合成条件からずれた場合、アイソレーション端子5に発
生した高周波電力は、整流回路20により直流電力とし
て回収することができる。よって、高効率で線形性の高
い電力増幅器が実現される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル移動通
信等に使用される電力増幅装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電力増幅装置に用いられる電力合成器の
構成例として、90゜ブランチラインハイブリッドを用い
た電力合成器を図8に示す。
【0003】図示されるように、ハイブリッド電力合成
器1は、90゜ブランチラインハイブリッド6と、そのア
イソレーション端子5に接続される疑似負荷(ダミーロ
ード)10とを有する。90゜ブランチラインハイブリッ
ド6の2つの入力端子2,3には、高周波信号源7,8
から発生する高周波信号が入力される。また、90゜ブラ
ンチラインハイブリッド6の出力端子4からは、合成さ
れた高周波信号が出力され、負荷9により消費される。
【0004】90゜ブランチラインハイブリッド6におい
て、入力端子2と出力端子4、および入力端子3とアイ
ソレーション端子5は、特性インピーダンスZo/√2、
角周波数ωにおいて電気長90゜の伝送線路で接続されて
いる。また、入力端子2と入力端子3、および出力端子
4とアイソレーション端子5は、特性インピーダンスZ
o、角周波数ωにおいて電気長90゜の伝送線路で接続され
る。なお、高周波信号源7,8,負荷9および疑似負荷
10のインピーダンスは、共にZoである。
【0005】各伝送線路の損失は十分小さいとして、入
力端子2に高周波電圧(√2)Va×sinωtを印加すると、
入力端子3、出力端子4、アイソレーション端子5に誘
起される高周波電圧V3a、V4a、V5aはそれぞれ、以下の
式(1)〜式(3)のようになる。
【0006】 V3a=0−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−式(1) V4a=Va×sin(ωt−90゜)=−Va×cosωt−−−−−−−−−−−式(2) V5a=Va×sin(ωt−180゜)=−Va×sinωt −−−−−−−−−−式(3) また、入力端子3に高周波電圧(√2)Vb×cosωtを印加
すると、入力端子2、出力端子4、アイソレーション端
子5に誘起される高周波電圧V2b、V4b、V5bはそれぞ
れ、以下の式(4)〜(6)のように表される。
【0007】 V2b=0−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−式(4) V4b=Vb×cos(ωt−180゜)=−Vb×cosωt −−−−−−−−−−式(5) V5b=Vb×cos(ωt−90゜)=Vb×sinωt−−−−−−−−−−−−式(6) したがって、Va=Vb=Vとすれば、入力端子2に(√2)Va
×sinωt、入力端子3に(√2)Vb×cosωtの高周波電力
を印加した場合、出力端子4およびアイソレーション端
子に誘起される高周波電圧V4およびV5は、式(2)(3)(5)
(6)より V4=V4a+V4b=−2V×cosωt−−−−−−−−−−−−−−−−式(7) V5=V5a+V5b=0 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−式(8) となる。また、入力端子2、3に印加する高周波電圧間
に振幅または位相誤差が発生しても、それにより発生す
る高周波電力は疑似負荷(ダミーロード)10で消費さ
れ、入力端子2、3間のアイソレーションは保たれる。
【0008】次に、電力合成器を用いて線形変調波を高
効率に増幅するLINC(Linear amplification with Nonl
inear Components)方式の電力増幅装置の概要について
説明する。
【0009】LINC方式は、二系統の定振幅信号を増幅後
に合成するもので、高効率、非線形な増幅器を用いて、
定振幅信号を線形に増幅することができる。例えば、昭
和63年電子情報通信学会秋季全国大会B-448には、LIN
C方式を適用したロールオフQPSK高電力効率送信系が示
されている。図9に、LINC方式を適用したQPSK変調波の
増幅装置の構成例を示す。なお、図8に対応する部分に
は同一符号を付してある。
【0010】図9において、送信信号入力端子11には
ベースバンドのシリアルデータが入力される。直列並列
変換器12は、送信信号入力端子11に入力した直列デ
ータ信号をそのデータの保持時間が2倍である二系統の
4相位相変調シンボルデータ信号に変換する。ローパス
フィルタ13、14はそれぞれ、直列並列変換器12に
より変換された二系統の4相位相変調シンボルデータ信
号をそれぞれ帯域制限して二系統の4相位相変調シンボ
ルデータ信号を得る。この4相位相変調シンボルデータ
信号は、以下の式(9)および式(10)のように表さ
れる。
【0011】 I(t)=(√2)A×cosθ(t)×cosφ(t)−−−−−−−−−−−−−−−式(9) Q(t)=(√2)A×cosθ(t)×sinφ(t)−−−−−−−−−−−−−−−式(10) 演算回路15は、ローパスフィルタ13、14により得
られた二系統の4相位相変調信号I(t)、Q(t)に対して、
下記の式(11),式(12)に示されるような演算を
施して2系統の定振幅位相変調信号を得る。
【0012】 V1=(√2)A×sin{ωt−θ(t)−φ(t)}−−−−−−−−−−−−−−式(11) V2=(√2)A×cos{ωt+θ(t)−φ(t)}−−−−−−−−−−−−−−式(12) 電力増幅器(パワーアンプ)16、17はそれぞれ、演
算回路15の出力信号V1、V2を増幅するものであり、電
力増幅器の各出力は入力端子2、3を介して電力合成器
1に接続されている。また、電力合成器1の出力端子4
は負荷9に接続されている。
【0013】電力合成器1の入力端子2、3に印加され
る高周波電圧S1、S2は、電力増幅器16、17の利得を
Gとすると、それぞれ S1=G×V1=G×(√2)A×sin{ωt−θ(t)−φ(t)}−−−−−−−−−式(13) S2=G×V2=G×(√2)A×cos{ωt+θ(t)−φ(t)}−−−−−−−−−式(14) となる。S1、S2は定振幅であるので、電力増幅器16、
17の出力電力P1、P2はそれぞれ、以下の式(15)お
よび式(16)に示すように、一定値をもつ。
【0014】 P2=(S1^2)/Zo={(G×V1)^2}/Zo={(G×A)^2}/Zo−−−−−−−式(15) P3=(S2^2)/Zo={(G×V2)^2}/Zo={(G×A)^2}/Zo−−−−−−−式(16) なお、式(15),式(16)において、「^」の記号
はべき乗を表している(以下の明細書でも同様であ
る)。
【0015】電力増幅器16、17に線形性は要求され
ず、C級、F級などの非線形、高効率の電力増幅器を使用
することができる。電力増幅器16、17の出力は電力
合成器1により合成される。
【0016】電力増幅器16の出力S1を入力端子2に入
力すると、出力端子4およびアイソレーション端子5に
誘起する高周波電圧V41、V51はそれぞれ、以下の式(1
7)および式(18)のようになる。 V41=G×A×sin{ωt−θ(t)−φ(t)−90゜}=−G×A×cos{ωt−θ(t)−φ(t)} …………式(17) V51=G×A×sin{ωt−θ(t)−φ(t)−180゜}=−G×A×sin{ωt−θ(t)−φ(t)} ………………式(18) となる。
【0017】また、電力増幅器17の出力S2を入力端子
3に印加すると、出力端子4およびアイソレーション端
子5に誘起される高周波電圧V42、V52はそれぞれ、以下
の式(19)および式(20)のようになる。 V42=G×A×cos{ωt+θ(t)−φ(t)−180゜}=−G×A×cos{ωt+θ(t)−φ(t)} ……………式(19) V52=G×A×cos{ωt+θ(t)−φ(t)−90゜}=G×A×sin{ωt+θ(t)−φ(t)} ……………式(20) これより、出力端子4を介して負荷9に印加される高周
波電圧V4は、以下の式(21)のようになる。
【0018】 V4=V41+V42=−G×A×[cos{ωt−θ(t)−φ(t)}+cos{ωt+θ(t)−φ(t)}] =−2G×A×{cosθ(t)×cosφ(t)×cosωt+cosθ(t)×sinφ(t)×sinωt} =−(√2)G×{I(t)×cosωt+Q(t)×sinωt}−−−−−−−−−−式(21) また、負荷9に供給される出力電力P9は、以下の式(2
2)のようになる。
【0019】 P9=(V4^2)/Zo=2[{G×A×cosθ(t)}^2]/Zo−−−−−−−−−−式(22) ここで、出力電力P9は、振幅成分{cosθ(t)}^2を持ち、
θ(t)=90゜の時にピーク値をもつ。このピーク値P9peak
は、以下の式(23)のように表される。
【0020】 P9peak=2{(G×A)^2}/Zo −−−−−−−−−−−−−−−−式(23) 以上のように、位相の異なる二系統の定振幅信号を増幅
後に合成することにより、高効率、非線形な増幅器を用
いて、振幅成分を持つ信号を線形に増幅することができ
る。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来例では、ア
イソレーション端子5を介して疑似負荷(ダミーロー
ド)10に印加される高周波電圧V5は、式(18),式(20)
より、以下の式(24)のように表される。
【0022】 V5=V51+V52=−G×A×[sin{ωt−θ(t)−φ(t)}−sin{ωt+θ(t)−φ(t)}] =2G×A×sinθ(t)×cos{ωt−φ(t)}−−−−−−−−−−−−−−式(24) そして、疑似負荷(ダミーロード)10で消費される電
力P10は、以下の式(25)のようになる。
【0023】 P10=(V5^2)/Zo=2[{G×A×sinθ(t)}^2]/Zo−−−−−−−−−−式(25) ここで、電力合成器1に供給される電力P2、P3の和は、
電力合成器1から出力される電力P9,P10の和と等し
く、その値はピーク電力P9peakに等しい。
【0024】 P2+P3=P9+P10=P9peak −−−−−−−−−−−−−−−−−−−式(26) このとき、増幅する変調波信号の平均電力P9averageが
ピーク電力に対して小さい場合、疑似負荷10で消費さ
れる電力すなわち電力合成器1で消費される電力が大き
くなる。したがって電力増幅装置全体で見たときの効率
が低下するという問題点がある。
【0025】本発明は従来技術における上述のような問
題点を解決するものであり、電力合成時に発生する損失
を減少させることができ、その結果、高効率で線形性の
高い電力増幅装置を提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明の電力増幅装置で
は、電力合成器のアイソレーション端子に誘起される高
周波信号を整流し、直流電力として回収する。従来、ダ
ミーロードで全部が熱エネルギー等に変化されていたも
のが直流分として回収されるために損失が低減し、した
がって、電力増幅装置全体の効率を改善することができ
る。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の第1の態様は、2系統の
信号の各々を増幅器により増幅した後、四端子電力合成
器で合成する電力増幅装置において、前記四端子電力合
成器のアイソレーション端子に、このアイソレーション
端子に発生する高周波信号の電力を直流の電力に変換し
て回収する直流電力回収回路を接続する。
【0028】従来、ダミーロードで熱として消費されて
いた電力の一部を直流分として回収することによって損
失が低減する。これにより、電力増幅装置の効率を改善
することができる。
【0029】また、本発明の第2の態様では、第1の態
様において、前記直流電力回収回路は、前記アイソレー
ション端子に発生した電力を整流する整流器と、この整
流器が発生する高周波成分を除去する第1のフィルタ
と、前記整流器の出力から高周波成分を除去する第2の
フィルタと、を有している。
【0030】第1のフィルタは、整流器で発生した高調
波が、増幅器や負荷に逆流するのを防ぎ、また、第2の
フィルタは、整流器の出力に重畳された高周波成分を除
去する。
【0031】また、本発明の第3の態様では、第1また
は第2の態様において、前記増幅器の電源電圧を制御す
る電源電圧制御回路を、さらに設ける。
【0032】これにより、2系統の信号を増幅するため
の増幅器の効率を劣化させることなく、電力増幅装置の
出力電力を制御することができる。
【0033】また、本発明の第4の態様では、第1また
は第2の態様において、前記増幅器の利得を制御する利
得制御回路を、さらに設ける。
【0034】これにより、2系統の信号を増幅するため
の増幅器の効率を劣化させることなく、電力増幅装置の
出力電力を制御することができる。
【0035】また、本発明の第5の態様では、第1また
は第2の態様において、前記2系統の信号の各々の振幅
を制御する振幅制御回路を、さらに設ける。
【0036】これにより、2系統の信号を増幅するため
の増幅器の効率を劣化させることなく、電力増幅装置の
出力電力を制御することができる。
【0037】また、本発明の第6の態様では、上述の態
様において、前記増幅器を同一の半導体基板上に形成す
る。
【0038】これにより、増幅器のばらつきを小さくす
ることができ、振幅および位相偏差による効率および線
形性の劣化を回避することができる。
【0039】また、本発明の第7の態様では前記増幅器
は非線形増幅器とする。これにより、LINC(Linear Ampl
ification with Nonlinear Components)方式の電力増幅
の効率を高めることができる。
【0040】また、本発明の第8の態様では、2系統の
定振幅高周波信号のそれぞれを非線形のアンプで増幅し
た後に四端子電力合成器で合成して線形の増幅信号を得
るLINC(Linear Amplification with Nonlinear Compone
nts)方式の電力増幅を行う場合に、前記四端子電力合成
器のアイソレーション端子に誘起される信号の高周波電
力を直流の電力に変換し、これによって前記四端子電力
合成器における電力損失を低減する。
【0041】これにより、LINC方式の電力増幅の効率を
高めることができる。また、疑似負荷(ダミーロード)
で高周波成分をすべて吸収する場合に比べて、発生する
熱が少ないので熱対策の点でも有利となる。
【0042】(実施の形態1)以下、本発明の第1の実
施の形態の電力増幅装置について、図1および図2を用
いて説明する。
【0043】図1は、本発明の第1の実施の形態の電力
増幅装置の構成を説明する図であって、二系統の電力増
幅器の出力を合成して出力する電力増幅装置に本発明の
第1の実施の形態の電力増幅装置を適用したものであ
る。
【0044】電力増幅器16、17の出力は、四端子電
力合成器18の入力端子2、3に接続され、四端子電力
合成器18の出力端子4は負荷9に接続される。四端子
電力合成器18のアイソレーション端子5はフィルタ1
9、整流回路20、フィルタ21を介して、直流出力端
子22に接続される。
【0045】なお、ここでは、四端子電力合成器18と
して、従来例で示した90゜ブランチラインハイブリッド
6を使用した場合について説明を行うが、3dBハイブリ
ッドやラットレースなどの四端子電力合成器を用いても
実現することができる。なお、ハイブリッド電力合成器
とは、2系統の信号を一つの信号に合成する機能をもつ
4個の端子(ポート)をもつ電力合成器である。
【0046】ここで、電力増幅器16および17の出力
間に振幅または位相偏差が発生し、電力合成器の合成条
件からずれた場合、アイソレーション端子5に高周波信
号が誘起される。この高周波信号の電力は、フィルタ1
9を介して整流回路20で整流され、フィルタ21で高
周波成分を除去された直流成分が直流出力端子22に出
力される。また、高周波電力の整流時に発生した高調波
成分はフィルタ19により除去され、負荷9および電力
増幅器16、17に影響を与えない。
【0047】図2は、LINC方式の電力増幅装置に、図1
の電力増幅装置を適用した構成例を示すものである。な
お、図2において、図1と同じ部分には同じ符号を付し
てある。
【0048】QPSK変調波信号のピーク電力−平均電力=
10dB、電力増幅器16、17のドレインまたはコレクタ
効率を90%と仮定すると、電力増幅器16および17
は、式(15),式(16),式(23)より、出力電力=ピーク電
力/2で動作しているので、電力増幅器16、17に注
入される直流電力の和は、ピーク電力/0.9となる。一
方、負荷9に供給される高周波電力はピーク電力×0.1
であるので、電力増幅部の効率は、(負荷9に供給され
る高周波電力)/(電力増幅器16,17に注入される直
流電力の和)×100=(ピーク電力×0.1)/(ピーク電力
/0.9)×100=9%となる。
【0049】ここで、整流回路20の高周波電力から直
流電力への変換効率を50%と仮定すると、第3図に示
す従来の構成で疑似負荷10に吸収されていた電力の5
0%が直流電力として回収される。
【0050】よって、電力増幅装置全体の効率は、(ピ
ーク電力×0.1)/(ピーク電力/0.9−ピーク電力×
0.9×0.5)=15.1%まで改善される。
【0051】このように、LINC方式電力増幅装置に本構
成を適用することにより、疑似負荷で消費されていた高
周波電力を直流電力に変換して回収することができ、電
力増幅装置全体の効率を改善することができる。また、
疑似負荷で高周波電力のすべてを吸収する場合に比べて
発生する熱が少ないので熱対策の点でも有利である。
【0052】(実施の形態2)以下、本発明の第2の実
施の形態の電力増幅装置について、図3を用いて説明す
る。
【0053】図3は、本発明の第2の実施の形態の電力
増幅装置の構成を説明する図であって、LINC方式電力増
幅装置に、本実施の形態の電力増幅装置を適用した構成
例を示すものである。
【0054】図3において、参照符号23は送信出力制
御信号が印加される出力制御信号入力端子であり、参照
符号24は、出力制御信号入力端子23に印加された送
信出力制御信号に基づき電力増幅器16、17の電源電
圧を制御する電源電圧制御回路である。
【0055】本実施の形態では、出力制御信号入力端子
23に印加される送信出力制御信号によって電力増幅器
16、17の電源電圧を制御することができ、その結
果、電力増幅器16、17の出力電力P2、P3を制御する
ことができる。
【0056】これにより、電力合成器(90°ブランチ
ラインハイブリッド)18の出力電力P9のパワーダウン
制御を行う場合でも、これに対応させて、電力増幅器1
6,17の出力パワーP2、P3を減少させることでアイソ
レーション端子5に誘起される電力の増大を防ぐことが
できる。
【0057】このような構成を採ることによって、上述
の実施の形態1の効果に加え、電力制御時の効率劣化を
小さくすることができるという効果も得ることができ
る。
【0058】(実施の形態3)以下、本発明の実施の形
態3の電力増幅装置について図4を用いて説明する。
【0059】図4は、LINC方式電力増幅装置に、本実施
の形態の電力増幅装置を適用した構成例を示すものであ
る。
【0060】図4において、利得制御回路25は、出力
制御信号入力端子23に印加された送信出力制御信号に
基づき利得可変増幅器(可変利得アンプ)26、27の
利得制御信号を生成する。なお、可変利得増幅器26,
27は可変アッテネータでも同等の機能を実現できる。
【0061】出力制御信号入力端子23に印加される送
信出力制御信号により、可変利得増幅器26、27の利
得は制御され、その結果として、電力増幅器16、17
の出力電力P2、P3を制御することができる。
【0062】これにより、電力増幅器18(90°ブラ
ンチハイブリッド)の出力電力P9のパワーダウン制御
を行う場合に、可変利得アンプ26,27の利得を小さ
くして電力増幅器16,17の出力電力P2、P3を減少さ
せることで、アイソレーション端子5に誘起される電力
の増大を防ぐことができる。
【0063】このような構成を採ることによって、実施
の形態1の電力増幅装置の効果に加え、電力制御時の効
率劣化を小さくすることができるという効果も得ること
ができる。
【0064】(実施の形態4)以下、本発明の実施の形
態4にかかる電力増幅装置について図5を用いて説明す
る。図5はLINC方式の電力増幅装置に本実施の形態の電
力増幅装置を適用した構成例を示すものである。
【0065】図5において、参照符号28は、出力制御
信号入力端子23に印加された送信出力信号により、上
述の式(11)および式(12)で、表される演算出力V1、V2の
振幅Aを制御する機能を有する演算回路である。
【0066】出力制御信号入力端子23に印加される送
信出力制御信号により、演算回路28の演算出力V1、V2
の振幅Aは制御され、その結果として、電力増幅器1
6、17の出力電力P2、P3を制御することができる。
【0067】これにより、電力合成器(90°ブランチ
ハイブリッド)18の出力電力P9のパワーダウン制御
を行う場合でも、電力増幅器の出力電力P2、P3を減少さ
せることで、アイソレーション端子5に誘起される電力
P9の増大を防ぐことができる。したがって、このような
構成を採ることによって、上述の実施の形態1の効果に
加え、電力制御時の効率劣化を小さくすることができる
という効果も得ることができる。
【0068】(実施の形態5)以下、本発明の実施の形
態5にかかる電力増幅装置について、図6を用いて説明
する。
【0069】図6において、電力増幅器16および17
は同一の半導体基板29上に構成されている。電力増幅
器16および17は同一の半導体基板29上に構成され
ているため、両者の特性(例えば、雑音特性や温度特
性)が揃うことになる。よって、両者の振幅/位相特性
の偏差を小さくすることができ、電力合成器18に入力
される二系統の高周波信号の振幅および位相偏差による
特性劣化を回避することができる。
【0070】このような構成を採ることによって、の実
施の形態1の効果に加え、電力増幅器の特性偏差に起因
する効率および線形性の劣化を小さくすることができる
という効果も得ることができる。
【0071】(実施の形態6)以下、本発明の実施の形
態6の電力増幅装置について図7を用いて説明する。
【0072】図7において、電力増幅器16,17およ
び可変利得増幅器26,27は同一の半導体基板30上
に構成されている。2つの電力増幅器と2つの可変利得
増幅器が同一の半導体基板30上に構成されるため、2
系統の増幅器のそれぞれの特性がそろって両者の振幅/
位相特性の偏差を小さくすることができる。よって、電
力合成器18に入力される二系統の高周波信号の振幅お
よび位相誤差による特性劣化を回避することができる。
【0073】このような構成を採ることによって、前記
した第3の実施の形態の電力増幅装置の効果に加え、電
力増幅器の特性偏差に起因する効率および線形性の劣化
を小さくすることができるという効果を有する。
【0074】本発明は移動体通信や多重無線通信の他、
衛星通信システムや放送機器といった各種の高い周波数
帯域の信号処理に広く利用することができる。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、高
周波信号を増幅する電力増幅装置において、電力合成器
の損失を低減させると共に、高効率で高い線形性を実現
することができる。さらに、出力電力制御時に効率の劣
化を回避することもでき、線形で高効率な信号の増幅が
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかる、90°ブラン
チハイブリッドを用いた電力増幅装置の構成を示す図
【図2】本発明の実施の形態1にかかる、LINC方式
の電力増幅装置の構成を示す回路図
【図3】本発明の実施の形態2にかかる電力増幅装置の
構成を示す回路図
【図4】本発明の実施の形態3の電力増幅装置の構成を
示す回路図
【図5】本発明の実施の形態4の電力増幅装置の構成を
示す回路図
【図6】本発明の実施の形態5の電力増幅装置の構成を
示す回路図
【図7】本発明の実施の形態6の電力増幅装置の構成を
示す回路図
【図8】90°ブランチラインハイブリッド電力合成器
の構成を示す回路図
【図9】LINC方式を適用した電力増幅装置の構成を
示す回路図
【符号の説明】
1 電力合成器 2,3 入力端子 4 出力端子 5 アイソレーション端子 6 90゜ブランチラインハイブリッド 7,8 信号源 9 負荷 10 疑似負荷 11 送信信号入力端子 12 直列並列変換器 13,14 ローパスフィルタ 15 演算回路 16,17 電力増幅器 18 四端子電力合成器 19 フィルタ 20 整流回路 21 フィルタ 22 直流出力端子 23 出力制御信号入力端子 24 電源電圧制御回路 25 利得制御回路 26,27 可変利得増幅器 28 演算回路 29,30 半導体基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H03H 11/02 H03H 11/02 Z 5J100 Fターム(参考) 5J069 AA04 AA21 AA41 CA25 CA36 CA86 FA04 FA07 FA13 FA20 HA19 HA25 KA23 KA42 KA43 KA51 KA55 KA68 KC07 QA01 SA14 TA01 5J090 AA04 AA21 AA41 CA25 CA36 CA86 FA04 FA07 FA13 FA20 GN05 HA19 HA25 HN08 HN09 HN17 KA23 KA42 KA43 KA51 KA55 KA68 QA01 SA14 TA01 5J091 AA04 AA21 AA41 CA25 CA36 CA86 FA04 FA07 FA13 FA20 HA19 HA25 KA23 KA42 KA43 KA51 KA55 KA68 QA01 SA14 TA01 UW03 5J092 AA04 AA21 AA41 CA25 CA36 CA86 FA04 FA07 FA13 FA20 GR00 HA19 HA25 KA23 KA42 KA43 KA51 KA55 KA68 QA01 SA14 TA01 5J098 CB03 5J100 KA05 LA02 QA01 SA01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2系統の信号の各々を増幅器により増幅
    した後、四端子電力合成器で合成する電力増幅装置であ
    って、前記四端子電力合成器のアイソレーション端子
    に、このアイソレーション端子に発生する高周波信号の
    電力を直流の電力に変換して回収する直流電力回収回路
    を接続したことを特徴とする電力増幅装置。
  2. 【請求項2】 前記直流電力回収回路は、前記アイソレ
    ーション端子に発生した電力を整流する整流器と、この
    整流器が発生する高周波成分を除去する第1のフィルタ
    と、前記整流器の出力から高周波成分を除去する第2の
    フィルタと、を有することを特徴とする請求項1記載の
    電力増幅装置。
  3. 【請求項3】 前記増幅器の電源電圧を制御する電源電
    圧制御回路を、さらに具備することを特徴とする請求項
    1または請求項2記載の電力増幅装置。
  4. 【請求項4】 前記増幅器の利得を制御する利得制御回
    路を、さらに具備することを特徴とする請求項1または
    請求項2記載の電力増幅装置
  5. 【請求項5】 前記2系統の信号の各々の振幅を制御す
    る振幅制御回路を、さらに具備することを特徴とする請
    求項1または請求項2記載の電力増幅装置
  6. 【請求項6】 前記増幅器は同一の半導体基板上に形成
    されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいず
    れかに記載の電力増幅装置。
  7. 【請求項7】 前記増幅器は非線形増幅器であることを
    特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の電力
    増幅器。
  8. 【請求項8】 2系統の定振幅高周波信号のそれぞれを
    非線形のアンプで増幅した後に四端子電力合成器で合成
    して線形の増幅信号を得るLINC(Linear Amplification
    with Nonlinear Components)方式の電力増幅を行う場合
    に、前記四端子電力合成器のアイソレーション端子に誘
    起される信号の高周波電力を直流の電力に変換し、これ
    によって前記四端子電力合成器における電力損失を低減
    することを特徴とする電力損失低減方法。
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