JP6066318B2 - 電極カテーテルシステム - Google Patents
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Description
また、灌注用液体の流路となるカテーテルシャフトのルーメンに異物が浸入し、これが液体の流路を閉塞してしまうことも考えられる。
そして、この状態で焼灼治療(高周波エネルギーの出力)を継続すると、先端電極近傍の体内組織が高温となって損傷を受ける虞がある。
本発明の目的は、焼灼治療中において、灌注用の開口が血栓などで塞がれたり、カテーテルシャフトの液体流路に閉塞を生じたりしても、治療行為に支障をきたすことを避けることができる電極カテーテルシステムを提供することにある。
前記電極カテーテルの先端電極に高周波エネルギーを出力する高周波発生装置と;
所定流量の液体を吐出する本吐出モードと、スタンバイ流量の液体を吐出する予備吐出モードとの間で切り替えが可能なポンプ装置と;
前記ポンプ装置から吐出される灌注用液体が前記カテーテルシャフトのルーメンに供給されるよう、前記ポンプ装置と前記電極カテーテルとを連結する液体注入用チューブと; 前記液体注入用チューブに接続されている液圧計と;
前記高周波発生装置による高周波エネルギーの出力を開始するときには、予備吐出モードから本吐出モードに切り替えるよう前記ポンプ装置に信号を送信し、
前記高周波発生装置による高周波エネルギーの出力を停止したときには、本吐出モードから予備吐出モードに切り替えるよう前記ポンプ装置に信号を送信し、
前記高周波発生装置による高周波エネルギーの出力中に、前記液圧計により測定された圧力が所定の値を超えたときには、前記高周波発生装置による出力を停止させると同時に前記ポンプ装置による吐出を停止させるよう、前記高周波発生装置と前記ポンプ装置とに緊急停止信号を送信する制御装置とを備え;
前記電極カテーテルは、前記カテーテルシャフトと、このカテーテルシャフトの先端側に接続された絶縁性灌注部材と、この絶縁性灌注部材の先端側に接続された前記先端電極とを備えてなり、
前記絶縁性灌注部材には、前記カテーテルシャフトから供給される液体の貯留空間と、当該貯留空間内の液体を排出するために、前記絶縁性灌注部材の外周に沿って等角度間隔に配置された複数の開口と、前記複数の開口の各々から先端方向に延びる液体の案内溝とが形成され、
前記先端電極の基端部には、前記絶縁性灌注部材の案内溝の各々に連続する液体の案内溝が形成されていることを特徴とする。
また、高周波エネルギーの出力時(焼灼治療中)において先端電極の一部に異常な温度上昇が生じることがなく、先端電極の表面の冷却効果および先端電極の表面における血栓の形成抑制効果に優れ、しかも、効率的な焼灼治療を行うことができる。
図1において、C1は、高周波発生装置200からの高周波エネルギーをアブレーションカテーテル100(先端電極)に伝達するためのケーブル、C2は、制御装置700からの信号を高周波発生装置200に伝達するためのケーブル、C3は、制御装置700からの信号をポンプ装置300に伝達するためのケーブル、C4は、液圧計500によって測定された圧力情報を制御装置700に伝達するためのケーブルである。
なお、アブレーションカテーテル100を構成する先端電極は、カテーテルシャフトの先端に直接接続されている必要はなく、後述するように、灌注部材(灌注機構)などの中間部材を介して、カテーテルシャフトの先端に接続されていることが好ましい。
以下、アブレーションカテーテル100の具体的構成を説明する。
カテーテルシャフト10には、先端電極30に接続されたリード線(図示省略)を延在させる(引き通す)ための中央ルーメン13と、この中央ルーメン13の周囲に等角度間隔(36°間隔)で配置された10本のルーメン(液体の流路となる8本のルーメン11および引張ワイヤの挿通路となる2本のルーメン12)とが形成され、
灌注部材20は、先端電極30の内側凹部35に連通する空間を区画する内管部23と、外管部(外管薄肉部21および外管厚肉部22)との二重管構造を有し、灌注部材20には、カテーテルシャフト10のルーメン11の各々から供給される液体の貯留空間として、内管部23と外管部(外管薄肉部21および外管厚肉部22)とにより仕切られたジャケット空間(以下、「貯留ジャケット空間」という)24が形成されているとともに、この貯留ジャケット空間24に供給された液体を排出するために、灌注部材20の外周に沿って等角度間隔(45°間隔)に配置された8つの開口25と、これらの開口25の各々から先端方向に延びる液体の案内溝26とが形成され、
先端電極30の基端部(頸部32)には、灌注部材20の案内溝26の各々に連続する液体の案内溝36が形成されており、
カテーテルシャフト10の先端部(先端に形成された凹部)に灌注部材20の基端部(内管部23および外管薄肉部21)が挿入されることにより、カテーテルシャフト10の先端側に灌注部材20が接続され、
カテーテルシャフト10に形成された中央ルーメン13が、第1の継手チューブ51を介して、灌注部材20の内管部23の内部空間と連通し、カテーテルシャフト10に形成された8本のルーメン11(液体の流路となるルーメン)の各々が、第2の継手チューブ52を介して、灌注部材20の貯留ジャケット空間24と連通し、カテーテルシャフト10に形成された2本のルーメン12(引張ワイヤの挿通路となるのルーメン)の各々が、第3の継手チューブ53を介して、灌注部材20における引張ワイヤの挿通路27と連通している電極カテーテルである。
剛性体15は、Ni−Ti合金などの金属製の棒ばねからなり、曲げ方向(引張ワイヤ61,62の配列方向)に対して垂直方向に配列された剛性体15,15により曲げ方向の異方性を担保することができる。
カテーテルシャフト10の長さは600〜1500mmであることが好ましく、更に好ましくは900〜1200mmとされる。
この灌注部材20において、開口25、液体の案内溝26は、それぞれ、灌注部材20の外周に沿って45°間隔で8つずつ設けられている。
内管部23と外管部(外管薄肉部21および外管厚肉部22)とにより仕切られる貯留ジャケット空間24は、カテーテルシャフト10のルーメン11の各々から灌注部材20に供給される液体を合流させるための空間である。
図10および図11に示したように、貯留ジャケット空間24は、引張ワイヤの挿通路27を区画する管状部分によって2室に分割されている。
貯留ジャケット空間24には、挿通路27を区画する管状部分以外に、周方向の隔壁がないために、貯留ジャケット空間24(何れかの室)に流入した液体を当該室内において周方向に自由に流動させることができる。
この案内溝26により、開口25から排出(噴射)される液体を、先端電極30に向けて確実に案内(誘導)することができる。
これにより、開口25から排出された液体は、先端方向外側(灌注部材20の軸方向における先端側で、かつ半径方向における外側)に向けて噴射される。このため、ある程度サイズの大きな先端電極30の表面に対しても灌注することが可能になる。
引張ワイヤ61,62は、それぞれの近位端が、制御ハンドル70の回転板75(図2参照)に連結され、図4に示したように、カテーテルシャフト10のルーメン12,12、灌注部材20の挿通路27,27を通り、それぞれの遠位端が、灌注部材20の先端において固定されている。
これにより、例えば、図2に示すA1方向に回転板75を回転させると、引張ワイヤ61が引っ張られ、カテーテル100の先端部分が矢印A方向に偏向動作し、図2に示すB1方向に回転板75を回転させると、引張ワイヤ62が引っ張られ、カテーテル100の先端部分が矢印B方向に偏向動作する。
灌注部材20の外径(外管厚肉部22における外径)は、カテーテルシャフト10の外径と同じであることが好ましい。
これにより、カテーテルシャフト10の中央ルーメン13は、第1の継手チューブ51を介して、灌注部材20の内管部23の内部空間と連通している。
これにより、カテーテルシャフト10に形成された8本のルーメン11(液体の流路となるルーメン)の各々は、第2の継手チューブ52を介して、灌注部材20の貯留ジャケット空間24と連通している。
これにより、カテーテルシャフト10に形成された2本のルーメン12(引張ワイヤの挿通路となるルーメン)の各々は、第3の継手チューブ53を介して、灌注部材20における引張ワイヤの挿通路27と連通している。
また、内管部23と外管部(外管薄肉部21)の肉厚が十分に確保されることにより、灌注部材20の成形の容易化を図ることができる。そのような溝を形成しない場合には、継手チューブを挿入するために、内管部および外管部の肉厚をきわめて薄くしなければならず、灌注部材の成形性に問題を生じるおそれがある。
これにより、中央ルーメン13への液体の浸入を確実に防止することができる。
D1/D2の値が過小である場合には、そのような先端電極を備えたカテーテルにより効率的な焼灼治療を行うことが困難となる。
他方、D1/D2の値が過大である場合には、そのような先端電極の表面に対して十分な量の液体を灌注すること(十分に冷却効果・血栓の形成抑制効果を発現させること)が困難となる。
この案内溝36が形成されていることにより、灌注部材20に形成された案内溝26を通って先端電極30の基端部に到達した液体を、先端電極30の先端部に案内(誘導)することができ、これにより、先端膨出部31を含む先端電極30の表面全体に対して液体を供給することができる。
なお、先端電極30に形成された案内溝36は緩やかなR形状を有しているので、焼灼時においても、この部分において異常な温度上昇は起こらない。
先ず、内管部23の内部空間の基端領域に第1の継手チューブ51の先端側を挿入し、貯留ジャケット空間24の基端領域に8本の第2の継手チューブ52の先端側を挿入し、第2の継手チューブ52を挿入した貯留ジャケット空間24の基端領域(継手チューブの間の空隙部分)にシール材80を充填し、引張ワイヤの挿通路27の基端領域に2本の第3の継手チューブ53の先端側を挿入し、引張ワイヤの挿通路27(第3の継手チューブ53)に引張ワイヤ61,62を挿入した状態の灌注部材20を準備する。
次いで、図15に示すように、第1の継手チューブ51の基端側が中央ルーメン13に挿入され、第2の継手チューブ52の各々の基端側がルーメン11に挿入され、引張ワイヤ61,62および第3の継手チューブ53の各々の基端側がルーメン12に挿入されるようにして、灌注部材20の基端部(内管部23および外管薄肉部21)を、カテーテルシャフト10の先端部分(凹部)に挿入する。これによって、カテーテルシャフト10の先端側に灌注部材20が接続される。なお、引張ワイヤ61,62の後端は、制御ハンドル70の回転板75(図2参照)に連結する。
次いで、図15に示したように、先端電極30の円筒状部分33を、中央開口28から灌注部材20の内部(内管部23の内部空間)に挿入固着することにより、灌注部材20の先端側に先端電極30を接続する。
従って、このアブレーションカテーテル100は、先端電極に灌注用の開口が形成されている従来公知のカテーテルと比較して、先端電極30の表面における血栓形成抑制効果が格段に優れている。
しかも、先端電極30には開口を形成する必要がないので、焼灼するために十分な表面積を確保することができ、効率的な焼灼治療を行うことができる。
しかも、先端電極30の表面に灌注される液体は、先端電極30の基端部(頸部32)から先端部(先端膨出部31)に向かって、先端電極30の表面に沿うように流れる(先端電極30の周辺の血液は十分に攪拌・希釈される)。
従って、このアブレーションカテーテル100は、先端電極に灌注用の開口が形成されている従来公知のカテーテルと比較して、先端電極30の表面の冷却効果に優れるとともに、先端電極30の周辺の血液が十分に攪拌・希釈されることによって、更に優れた血栓形成抑制効果が奏される。
また、ルーメン11の各々の先端領域および貯留ジャケット空間24の基端領域に挿入することによって第2の継手チューブ52を介在させるとともに、貯留ジャケット空間24(隣り合う第2の継手チューブ52の間の空隙部分)にシール材80が充填されていることにより、カテーテルシャフト10の先端面(ルーメン11の開口面)と灌注部材20の基端面との当接箇所からの液体の漏れ(これに伴う中央ルーメン13への液体の浸入)を確実に防止することができる。
高周波発生装置200の操作パネルには、高周波エネルギーの出力条件、および出力の開始・停止の命令などを入力する入力部が設けられており、この入力部からの入力情報に基いて高周波エネルギーが出力される。ここに、高周波発生装置200の入力部には、最大出力の設定ダイヤル、最大出力時間の設定ボタン(タイマー)、目標温度の設定ボタン、出力開始ボタン、出力停止ボタンなどが含まれ、出力条件に係る入力情報は、制御装置700に送信され、当該制御装置700によって記憶される。
ここに、「灌注用液体」としては、生理食塩水を挙げることができる。
本吐出モードにおける「所定流量」は、アブレーションカテーテル100の先端電極30の表面を灌注するために必要な流量であり、後述する流量設定ダイヤルにより設定することができる。
予備吐出モードにおいて吐出される液体の流量(スタンバイ流量)としては5cc/分以下であることが好ましく、好適な一例を示せば2cc/分とされる。
起動時におけるポンプ装置300は予備吐出モードであり、ポンプ装置300の吐出口からはスタンバイ流量(例えば2cc/分)の液体が吐出される。
オペレータがフラッシュボタンを押している間は、フラッシングに必要な流量(例えば40cc/分)の液体がポンプ装置300の吐出口から吐出される。フラッシュボタンを離すと、ポンプ装置300は予備吐出モードに戻って、その吐出口からはスタンバイ流量の液体が吐出される。
なお、この液圧計500によって測定された圧力の情報は、制御装置700に送信されるように構成されている。
すなわち、制御装置700は、高周波発生装置200による高周波エネルギーの出力を開始するときには、予備吐出モードから本吐出モードに切り替えるようポンプ装置300に信号を送信し、高周波発生装置200による高周波エネルギーの出力を停止したときには、本吐出モードから予備吐出モードに切り替えるよう、ポンプ装置300に信号を送信する。
なお、オペレータが出力開始ボタンを押すと、高周波発生装置200より制御装置700に、出力開始ボタンが押された旨の信号が送信される。この信号に基いて、上記のように制御装置700とポンプ装置300との信号の送受信が開始される。
同図の(t1 )に示す時点において、メインスイッチがオンにされることによりポンプ装置300が起動し、スタンバイ流量(F1)の液体が吐出される。
また、高周波エネルギーの出力は、オペレータが高周波発生装置200の出力停止ボタンを押すことによっても正常に停止させることができる。
従って、焼灼治療中の先端電極30の表面に対して、常に、所定流量の液体を灌注することができる。
また、高周波発生装置200による高周波エネルギーの出力が正常に停止してから一定時間の経過後に、ポンプ装置300が予備吐出モードに切り替えられること、換言すれば、出力を停止してから一定時間は、本吐出モードのポンプ装置300によって所定流量(F2)の液体が吐出されることにより、出力停止時における先端電極30の余熱を十分に除去することができ、灌注効果の更なる向上を図ることができる。
具体的には、高周波発生装置200による高周波エネルギーの出力中に、液圧計500によって測定された液体注入用チューブ400の内孔(灌注用液体の流路)の圧力が所定の値を超えたとき(圧力の異常が発生したとき)に、そのような圧力情報を液圧計500から受信した制御装置700は、高周波発生装置200による出力を停止させると同時にポンプ装置300による吐出を停止させるよう、高周波発生装置200とポンプ装置300とにそれぞれ緊急停止信号を送信する。
ここに、圧力の異常の基準となる「所定の値」としては、0.2〜0.4MPaであることが好ましく、好適な一例を示せば0.35MPaである。
これにより、緊急停止信号を受けた高周波発生装置200は、直ちに高周波エネルギーの出力を停止し、緊急停止信号を受けたポンプ装置300は直ちに液体の吐出を停止する。
同図の(t7 )に示す時点において、液圧計500によって測定された圧力が所定の値を超えた(圧力の異常が発生した)ときには、同図に示したように、高周波エネルギーの出力および液体の吐出が直ちに停止している。
また、圧力の異常を感知した後、ポンプ装置による液体の吐出が直ちに停止されることにより、カテーテルシャフトが破裂したり、行き場を失った液体が制御ハンドル70などから漏れ出したりすることを確実に回避することができる。
起動時におけるポンプ装置300は予備吐出モードとなっており、ポンプ装置300の吐出口からは、スタンバイ流量である2cc/分の液体が吐出される。
「フラッシュボタン」を離すことにより、ポンプ装置300は予備吐出モードに戻り、その吐出口からは、スタンバイ流量の液体が吐出される(STEP5)。
また、ポンプ装置300の流量設定ダイヤルにおいて、本吐出モードで吐出させる液体の流量(所定流量)を設定する(STEP7)。なお、この流量は、STEP6で設定した最大出力(電力)に応じて自動的に設定することもできる。
なお、所定流量の液体により灌注される先端電極30の内部温度は、通常1〜5℃程度低下するので、この温度低下を確認してから、高周波エネルギーの出力を開始するように制御してもよい。
なお、このとき、警報をならしてオペレータに注意を喚起することが好ましい。
高周波発生装置200による高周波エネルギーの出力を停止してから一定時間経過後、制御装置700からの信号(モードの切り替え信号)に基いて、ポンプ装置300が予備吐出モードに切り替えられ、その吐出口からはスタンバイ流量の液体が吐出される(STEP19)。
例えば、高周波発生装置200と制御装置700とが一つの筐体に収容されてアブレーション装置を構成してもよい。
また、制御装置700が圧力に異常があると判定したときに、緊急停止信号を、高周波発生装置200またはポンプ装置300の一方の装置に送信し、次いで、緊急停止信号を受信した一方の装置が他方の装置にその旨の信号を送信するようにしてもよい。
10 カテーテルシャフト
11 ルーメン(液体の流路)
12 ルーメン(引張ワイヤの挿通路)
13 中央ルーメン(リード線の挿通路)
15 剛性体(針金)
20 灌注部材
21 外管部(外管薄肉部)
22 外管部(外管厚肉部)
23 内管部
24 貯留ジャケット空間
25 開口
26 液体の案内溝
27 引張ワイヤの挿通路
29 抜け止め用凸部
30 先端電極
31 先端膨出部
32 頸部
33 円筒状部分
35 内側凹部
36 液体の案内溝
40 リング状電極
51 第1の継手チューブ
52 第2の継手チューブ
53 第3の継手チューブ
61 引張ワイヤ
62 引張ワイヤ
70 制御ハンドル
75 回転板
78 液体の注入管
80 シール材
200 高周波発生装置
300 ポンプ装置
400 液体注入用チューブ
500 液圧計
600 三方活栓
700 制御装置
Claims (4)
- 灌注用液体の流路となる少なくとも1つのルーメンを有するカテーテルシャフトと、このカテーテルシャフトの先端側に位置し、その表面が接触する体内組織に高周波エネルギーを付与して焼灼するための先端電極と、この先端電極の表面を灌注するための灌注機構とを備えた電極カテーテルと;
前記電極カテーテルの先端電極に高周波エネルギーを出力する高周波発生装置と;
所定流量の液体を吐出する本吐出モードと、スタンバイ流量の液体を吐出する予備吐出モードとの間で切り替えが可能なポンプ装置と;
前記ポンプ装置から吐出される灌注用液体が前記カテーテルシャフトのルーメンに供給されるよう、前記ポンプ装置と前記電極カテーテルとを連結する液体注入用チューブと; 前記液体注入用チューブに接続されている液圧計と;
前記高周波発生装置による高周波エネルギーの出力を開始するときには、予備吐出モードから本吐出モードに切り替えるよう前記ポンプ装置に信号を送信し、
前記高周波発生装置による高周波エネルギーの出力を停止したときには、本吐出モードから予備吐出モードに切り替えるよう前記ポンプ装置に信号を送信し、
前記高周波発生装置による高周波エネルギーの出力中に、前記液圧計により測定された圧力が所定の値を超えたときには、前記高周波発生装置による出力を停止させると同時に前記ポンプ装置による吐出を停止させるよう、前記高周波発生装置と前記ポンプ装置とに緊急停止信号を送信する制御装置とを備え;
前記電極カテーテルは、前記カテーテルシャフトと、このカテーテルシャフトの先端側に接続された絶縁性灌注部材と、この絶縁性灌注部材の先端側に接続された前記先端電極とを備えてなり、
前記絶縁性灌注部材には、前記カテーテルシャフトから供給される液体の貯留空間と、当該貯留空間内の液体を排出するために、前記絶縁性灌注部材の外周に沿って等角度間隔に配置された複数の開口と、前記複数の開口の各々から先端方向に延びる液体の案内溝とが形成され、
前記先端電極の基端部には、前記絶縁性灌注部材の案内溝の各々に連続する液体の案内溝が形成されていることを特徴とする電極カテーテルシステム。 - 前記制御装置は、前記高周波発生装置による高周波エネルギーの出力が正常に停止してから一定時間経過後に本吐出モードから予備吐出モードに切り替えるよう前記ポンプ装置に信号を送信することを特徴とする請求項1に記載の電極カテーテルシステム。
- 前記制御装置は、前記ポンプ装置が予備吐出モードから本吐出モードに切り替えられてから一定時間経過後に高周波エネルギーの出力を開始するよう前記高周波発生装置に信号を送信することを特徴とする請求項2に記載の電極カテーテルシステム。
- 前記制御装置は、前記ポンプ装置が予備吐出モードから本吐出モードに切り替えられたことによる前記先端電極の内部温度の低下を確認した後に、高周波エネルギーの出力を開始するよう前記高周波発生装置に信号を送信することを特徴とする請求項2に記載の電極カテーテルシステム。
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