JP6065857B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
内燃機関の自立運転の開始は、同機関の始動処理としてクランキング及び燃料噴射を行い、それに伴い燃焼室内での燃料の点火プラグによって着火することによって実現される。
ただし、燃料にアルコールが含まれる場合、その燃料のアルコール濃度や温度によっては同燃料が気化しにくくなるため、状況によっては燃料の着火性が大幅に低下することがある。そして、燃焼室内での燃料の着火が実現しないまま始動処理が続けられると、点火プラグに冷えた燃料が付着して着火不能に陥るおそれがある。
このため、始動処理の開始時点から判定時間(着火判定時間)が経過するまでに燃焼室内での燃料の着火が実現しないときには、始動処理を停止して燃焼室の掃気を行い、その後に始動処理を再び実行することが考えられる。また、特許文献1に示されるように、始動処理を実行するに当たり、燃料が気化しやすくなるように、同燃料を加熱装置によって加熱することも提案されている。
特開2010−1765公報
ところで、上記のような加熱装置は加熱できる燃料の容積が限られている。そのため、加熱を実施する場合に加熱を実施しない場合と同程度の着火判定時間とすると、判定の最中に加熱容積分だけ燃料を噴射しきってしまう可能性がある。また、加熱燃料を噴射しきった後は非加熱の燃料が噴射されることになるため、着火されないにも関わらず着火判定を行うこととなり、かつプラグ被り(点火プラグに対する燃料付着)が発生してしまう可能性があった。
本発明の目的は、燃料にアルコールが含まれる内燃機関の制御装置において、燃料の加熱実施時に着火が実現しない場合に発生する始動性の悪化を抑制可能な内燃機関の制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する内燃機関の制御装置では、内燃機関の始動処理としてクランキング及び燃料噴射を行う。更に、その始動処理の開始時点から判定時間が経過するまでに燃焼室内での燃料の点火プラグによる着火が実現しないときには同始動処理を停止して燃焼室の掃気を行い、その後に始動処理を再び実行する。また、上記内燃機関の制御装置は、始動処理を実行するに当たり、燃料噴射に用いられる燃料のアルコール濃度と温度との少なくとも一方に基づき同燃料の加熱を行う加熱装置を備える。なお、上記燃焼室の掃気中には、燃料噴射弁からの燃料噴射による燃料の消費が少なくなるため、燃料噴射弁に供給される燃料を加熱装置によって効果的に加熱することができる。そして、燃焼室の掃気後の再度の始動処理の実行時には、上記効果的に加熱された燃料が用いられるため、内燃機関の自立運転が実現されやすくなる。
上記内燃機関の制御装置は、上記加熱装置による燃料の加熱が行われるとき、同加熱が行われないときよりも上記判定時間を短くする制御部も備える。このため、燃料の加熱が行われるときは燃料の加熱が行われないときと比較して判定時間を短くすることで燃料が噴射される量が少なくなるため、非加熱燃料の噴射量を抑制することができる。この結果、着火する可能性の低い期間に着火判定を行うことを抑制すると共に、非加熱燃料が噴射されることで発生するプラグ被りを抑制することができる。
内燃機関及びその制御装置の全体構成を示す略図。 停止状態の内燃機関を始動させる手順を示すフローチャート。 始動処理及び掃気を実行する際にスロットルバルブを調整する手順を示すフローチャート。
[第1実施形態]
以下、車両に搭載される内燃機関の制御装置の第1実施形態について、図1及び図2を参照して説明する。
図1に示すように、内燃機関1の吸気通路2には、燃焼室3に吸入される空気の量(吸入空気量)を調整すべく開閉動作するスロットルバルブ4が設けられている。また、内燃機関1は、吸気通路2から燃焼室3の吸気ポート2aに向けて燃料を噴射する燃料噴射弁6を備えている。なお、内燃機関1の燃料としては、ガソリンのみ、ガソリンとアルコールとを混合したもの、アルコールのみといった燃料を使用することが可能である。この燃料噴射弁6には、フィードポンプ18によって汲み上げられた燃料タンク17内の燃料が、燃料配管19及びデリバリパイプ20を介して供給される。
デリバリパイプ20には、燃料噴射弁6に供給される燃料を加熱するための加熱装置16が設けられている。同装置16による燃料の加熱は、内燃機関1の始動時であって揮発性の低い燃料を用いた場合、例えばアルコールのみからなる燃料を用いた場合、もしくはガソリンとアルコールとを混合した燃料であってアルコール濃度の高いものを用いた場合などに行われる。
また、こうした内燃機関1では、燃料噴射弁6から噴射される燃料と吸気通路2を流れる空気とからなる混合気が燃焼室3に充填される。この混合気に対し点火プラグ12による点火が行われると、同混合気が燃焼してそのときの燃焼エネルギによりピストン13が往復移動し、それに伴いクランクシャフト14が回転する。一方、燃焼後の混合気は排気として排気通路15に送り出される。
上記クランクシャフト14には、内燃機関1を始動させるための始動処理を実行する際に同クランクシャフト14を強制的に回転(クランキング)させるスタータ10が接続されている。そして、内燃機関1の上記始動処理では、同機関1をクランキングしつつ燃料噴射弁6からの燃料噴射が行われ、それによって燃焼室3内に充填される混合気に対し点火プラグ12による点火が行われる。そして、燃焼室3内の混合気が点火プラグ12による点火を通じて燃焼(着火)し、それに伴って内燃機関1が自立運転を開始することにより同機関1が始動する。
内燃機関1の制御装置は、同機関1の各種運転制御を行う電子制御装置21を備えている。この電子制御装置21には、上記各種運転制御に係る各種演算処理を実行するCPU、その制御に必要なプログラムやデータの記憶されたROM、CPUの演算結果等が一時記憶されるRAM、外部との間で信号を入・出力するための入・出力ポート等が設けられている。
電子制御装置21の入力ポートには、以下に示す各種センサ等が接続されている。
・内燃機関1を始動させる際に運転者によって操作されるスタートスイッチ22。
・スロットル開度を検出するスロットルポジションセンサ23。
・吸気通路2におけるスロットルバルブ4下流の圧力(吸気圧)を検出する吸気圧センサ24。
・クランクシャフト14の回転に対応した信号を出力するクランクポジションセンサ25。
・燃料噴射弁6に供給される燃料のアルコール濃度を検出するアルコール濃度センサ26。
・燃料噴射弁6に供給される燃料の温度を検出する燃温センサ27。
・排気通路15を流れる排気中の酸素濃度に対応した信号を出力する空燃比センサ31。
また、電子制御装置21の出力ポートには、スロットルバルブ4、燃料噴射弁6、スタータ10、点火プラグ12、及び加熱装置16など、内燃機関1の運転にかかわる各種機器の駆動回路等が接続されている。
電子制御装置21は、上記各種センサ等から入力した信号に基づき内燃機関1の運転状態や同機関1に対する駆動指令状態を把握し、それらに基づいてスロットルバルブ4、燃料噴射弁6、スタータ10、点火プラグ12、及び加熱装置16など各種機器の駆動回路に対し指令信号を出力する。こうして内燃機関1のスロットル開度制御、燃料噴射量射制御、機関始動、点火時期制御、及び燃料加熱など、内燃機関1の運転にかかわる各種制御が電子制御装置21を通じて実施される。
次に、電子制御装置21を通じて行われる内燃機関1の始動(自立運転の開始)について詳しく説明する。
図2は、停止状態の内燃機関1を始動させる手順を示すフローチャートである。運転者がスタートスイッチ22をオン操作することにより、電子制御装置21は、内燃機関1の始動指令がなされた旨判断し、停止状態にある内燃機関1を始動させるための処理を開始する。
詳しくは、電子制御装置21は、まずステップ101(S101)の処理として、燃料噴射弁6に供給される燃料の加熱要求があるか否かを判断する。ここでの燃料の加熱要求がある旨の判断は、例えば次の(A)の条件と(B)の条件との少なくとも一方が成立したことに基づいてなされる。(A)上記燃料のアルコール濃度が濃度判定値以上という高い値であること。(B)上記燃料の温度が温度判定値未満という低い値であること。
上記(A)の条件と上記(B)の条件とのいずれも、その成立時には燃料噴射弁6から噴射される燃料が気化しにくい状況であることを意味する。このため、上記(A)の条件と上記(B)の条件との少なくとも一方が成立したとき、燃料噴射弁6から噴射される燃料を気化しやすくするため、燃料噴射弁6に供給される燃料の加熱要求がなされる。なお、上記(A)の条件と上記(B)の条件との両方が不成立であるときには燃料の加熱要求がない旨判断される。
S101で燃料の加熱要求がない旨判断されると、電子制御装置21は、S104の処理として判定時間Tを時間T2に設定した後、内燃機関1を始動させるべくS105の始動処理を実行する。一方、S101で燃料の加熱要求がある旨判断されると、電子制御装置21は、S102の処理として判定時間Tを上記時間T2よりも短い時間T1に設定した後、S103の処理として加熱装置16により燃料噴射弁6に供給される燃料を加熱する加熱処理を実行したうえで、内燃機関1を始動させるべくS105の始動処理を実行する。
上記判定時間Tは、S105を通じて実行された始動処理を停止するか否かの判断に用いられる値である。すなわち、電子制御装置は、S106の処理として、上記始動処理の開始時点から上記判定時間Tが経過するまでに燃焼室3内での燃料の着火が実現したか否かを判断する。上記始動処理の実行により燃焼室3内での燃料の着火(内燃機関1の自立運転の開始)が実現した場合、すなわちS106で肯定判断がなされた場合、電子制御装置21は、内燃機関1の自立運転に対応した各種の運転制御を実行する。一方、S106で否定判断がなされた場合、電子制御装置21は、S107の処理として上記始動処理を停止し、更にS108の処理として燃焼室3内の掃気を実行した後、S102以降の処理を実行する。
次に、S105〜S108の処理について詳しく説明する。
S105の始動処理では、スタータ10の駆動を通じて内燃機関1をクランキングしつつ燃料噴射弁6からの燃料噴射が行われ、それによって燃焼室3内に充填される混合気に対し点火プラグ12による点火が行われる。こうした始動処理の開始時点から判定時間Tが経過するまでに、燃焼室3内の混合気が点火プラグ12による点火を通じて燃焼(着火)しない場合、すなわちS106で否定判断がなされる場合、S107で燃料噴射弁6からの燃料噴射が停止されることによって上記始動処理が停止される。
更に、S108では、燃料噴射弁6からの燃料噴射を停止した状態で内燃機関1のクランキングを行うことにより、点火プラグ12に対する燃料の付着等を防止すべく燃焼室3の掃気が行われる。なお、そうした掃気の実行中にも、加熱装置16による燃料の加熱が行われる。掃気中には燃料噴射弁6からの燃料噴射が停止されるため、燃料噴射弁6に供給される燃料を加熱装置16によって効果的に加熱することができる。そして、上記掃気(燃料噴射を停止した状態でのクランキング)は、燃料噴射弁6に供給される燃料の温度が上昇して所定の判定値に到達するまで続けられる。
S108での燃焼室3内の掃気が行われた後にはS102以降の処理が実行され、その際のS105では掃気が終了している条件のもととで始動処理が再び実行される。このように内燃機関1の始動処理と燃焼室3の掃気とが、燃焼室3内での混合気の着火が行われて内燃機関1の自立運転が開始されるまで繰り返される。そして、掃気後に行われる始動処理では、掃気中に加熱装置16によって効果的に加熱された燃料が用いられることから、燃焼室3内での混合気の着火(内燃機関1の自立運転)を実現させやすくなる。
次に、内燃機関1の制御装置の作用について説明する。
上記始動処理の実行に当たり、燃料噴射弁6から噴射される燃料のアルコール濃度が高い場合や同燃料の温度が低い場合には、その燃料が気化しにくくなって上記始動処理の実行時に燃焼室3内で混合気(燃料)の着火が行われにくくなる。このため、上述したように燃料が気化しにくくなるときには、燃料が気化しやすくなるよう加熱装置16によって上記燃料が加熱される。
ただし、加熱装置16による燃料の加熱の容積には限度があるため、その加熱を行ったとしても始動処理の開始時点から判定時間T(着火判定時間)が経過するまでに燃焼室3内での燃料の着火を実現できない可能性がある。すなわち、仮に燃料の加熱を実施するときに判定時間Tを通常の時間(時間T2)に設定したとすると、判定時間Tの経過中(着火の判定中)に加熱容積分の燃料を噴射しきってしまい、非加熱の燃料が噴射されることがあり、その場合には燃料が着火されないにも関わらず着火の判定を行うこととなる。また、非加熱の燃料が噴射されることにより、点火プラグ12に対する燃料付着(プラグ被り)が発生するおそれもある。これらのことにより、燃料の加熱実施時に同燃料の着火が実現しない場合には内燃機関1の始動性が悪化する。
こうしたことに対処するため、上記始動処理を実行するに当たり、加熱装置16によって燃料が加熱される場合には、上記判定時間T(着火判定時間)が加熱装置16による燃料の非加熱時の時間T2よりも短い時間T1に設定される。このため、着火する可能性の低い期間に着火判定を行うことを抑制することができ、速やかに上記着火判定(始動処理の実行状態)を停止して上記燃焼室3の掃気に移行し、上記始動処理をやり直すことが可能になる。その結果、最初の始動処理の実行開始後の早期に内燃機関1が自立運転するようになる。また、燃料の加熱時には非加熱時と比較して判定時間Tが短くなることにより、その判定時間Tの経過中に燃料が噴射される量が少なくなるため、非加熱燃料の噴射量を抑制することができる。その結果、非加熱燃料が噴射されることで発生するプラグ被りを抑制することができ、同プラグ被りによる内燃機関1の始動性の悪化を抑制することができるようになる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)燃料にアルコールが含まれる内燃機関1において、燃料の加熱実施時に着火が実現しない場合に発生する始動性の悪化を抑制することができる。
(2)燃焼室3内の掃気中は、燃料噴射弁6に供給される燃料を加熱装置16で加熱しつつ、燃料噴射弁6からの燃料噴射を停止した状態となるため、上記燃料を効果的に加熱することができる。そして、燃焼室3内の掃気は上記燃料の温度が上昇して判定値に到達するまで続けられ、その掃気の終了後に再び始動処理が行われる。従って、上記掃気後の始動処理では、掃気中に効果的に加熱されて判定値まで昇温した後の燃料が燃料噴射弁6からの燃料噴射に用いられる。このことから、上記掃気後の始動処理において、燃焼室3内での混合気の着火(内燃機関1の自立運転)を実現させやすくなる。
[第2実施形態]
次に、内燃機関の制御装置の第2実施形態について図3を参照して説明する。
この実施形態では、始動処理を実行するに当たり、吸気通路2におけるスロットルバルブ4の下流側の圧力を低く(負圧を大きく)することにより、燃料噴射弁6から噴射された燃料を気化しやすくしている。また、この実施形態では、燃焼室3の掃気中はスロットルバルブ4を開き側に調整することにより、その燃焼室3の掃気を効率よく行うようにしている。
図3は、上記始動処理及び上記掃気を実行する際にスロットルバルブ4を調整する手順を示すフローチャートである。運転者がスタートスイッチ22をオン操作することにより、電子制御装置21は、内燃機関1の始動指令がなされた旨判断し、上記始動処理の実行及び上記掃気の実行に対応してスロットルバルブ4の調整を行う。
詳しくは、電子制御装置21は、まずS201の処理として、燃料噴射弁6から噴射される燃料を気化しやすくするために、吸気通路2におけるスロットルバルブ4下流の圧力を低くする(負圧を大きくする)必要があるか否かを判断する。こうした判断は、加熱装置16による燃料の加熱要求があるか否か、及び、加熱装置16による燃料の加熱中であるか否かに基づいて行われる。
すなわち、上記加熱要求がなく、且つ、加熱中でもないときには、S201で吸気通路2におけるスロットルバルブ4下流の圧力を低くする必要はない旨判断(否定判断)し、S209に進む。電子制御装置21は、S209の処理として、スロットルバルブ4を内燃機関1のアイドル回転速度分の開度に調整する。一方、上記加熱要求がなく、且つ、加熱中でもないときには、S201で吸気通路2におけるスロットルバルブ4下流の圧力を低くする必要がある旨判断(肯定判断)し、S202に進む。電子制御装置21は、S202の処理としてスロットルバルブ4を全閉となるよう調整する。これにより、吸気通路2におけるスロットルバルブ4下流の圧力が低くなってゆく。
電子制御装置21は、S203の処理として、燃焼室3内の掃気中であるか否かを判断する。ここで否定判断であれば、S204に進んでスロットルバルブ4を全閉に調整し(全閉状態を維持し)、その後にS205に進む。電子制御装置21は、S205の処理として、吸気通路2におけるスロットルバルブ4下流の負圧は、燃料噴射弁6から噴射された燃料を気化しやすくするうえで十分であるか否かを判断する。ちなみに、ここでの判断については、吸気圧センサ24による上記負圧の実測値に基づいて行ってもよいし、始動処理におけるクランキング開始時点からの上死点通過回数(内燃機関1の吸気回数に対応)から求められる上記負圧の推定値に基づいて行ってもよい。
S205で否定判断がなされた場合、電子制御装置21は、S206の処理として燃料噴射弁6からの燃料噴射を禁止する。このように燃料噴射を禁止することにより、始動処理における燃料噴射弁6からの燃料噴射が禁止された状態で、スロットルバルブ4を全閉に調整しつつクランキングが行われる。その結果、吸気通路2におけるスロットルバルブ4下流の圧力が速やかに低下する。そして、上記S206の処理が実行された後にはS205の処理に戻る。
一方、S205で肯定判断がなされた場合、電子制御装置21は、S207の処理として燃料噴射弁6からの燃料噴射を許可する。これにより、吸気通路2におけるスロットルバルブ4下流の負圧が燃料噴射弁6から噴射された燃料を気化しやすくする値となった状態のもと、始動処理での燃料噴射弁6からの燃料噴射が行われるようになる。
電子制御装置21は、S208の処理として、クランクポジションセンサ25からの検出信号に基づいて求められる機関回転速度がクランキング時の回転速度よりも速い判定値以上であるか否かに基づき、内燃機関1の始動が完了したか否かを判断する。すなわち、機関回転速度が上記判定値以上であるときには、内燃機関1の始動が完了した(自立運転が開始された)旨判断してS209に進む。また、機関回転速度が上記判定値未満であるときには、内燃機関1の始動が完了していない旨判断してS203に進む。
S203において、燃焼室3の掃気中である旨判断された場合にはS210に進む。電子制御装置21は、このS210の処理としてスロットルバルブ4を内燃機関1のアイドル回転速度分の開度に調整し、続くS211の処理として燃料噴射弁6からの燃料噴射を禁止する。従って、始動処理の実行状態から燃焼室3の掃気に移行すると、スロットルバルブ4が全閉からアイドル回転速度分の開度まで開き側に調整される。これにより、燃焼室3の掃気が効率よく行われるようになる。
以上詳述した本実施形態によれば、第1実施形態の効果に加え、以下に示す効果が得られるようになる。
(3)内燃機関1の始動処理を実行する際には、スロットルバルブ4が全閉に調整されることにより、吸気通路2におけるスロットルバルブ4の下流側の圧力が燃料噴射弁6から噴射された燃料を気化しやすくする値となるまで低下される。そして、そうした圧力の低下が実現してから、始動処理での燃料噴射弁6からの燃料噴射が行われる。これにより、始動処理での燃料噴射弁6からの燃料噴射を燃料が気化しやすい条件下で行うことができ、燃料が気化しにくい条件下での燃料噴射弁6からの燃料噴射を抑えつつ、停止した内燃機関1の始動(自立運転の開始)をより速やかに行うことができる。
(4)上記始動処理の開始時点から判定時間Tが経過するまでに燃焼室3内での燃料の着火(内燃機関1の自立運転の開始)が実現されない場合には、その始動処理の実行状態から燃焼室3の掃気に移行するが、その掃気の実行中にはスロットルバルブ4が全閉よりも開き側に調整される。詳しくは、スロットルバルブ4が全閉からアイドル回転速度分の開度まで開き側に調整される。このため、燃焼室3内の掃気を効率よく行うことができ、燃焼室3内における点火プラグ12に対する冷えた燃料の付着を防止することができるようになる。
(5)また、燃焼室3内の掃気後に再び始動処理が行われる際には、スロットルバルブ4がアイドル回転速度分の開度から全閉となるまで閉じ側に調整される。これにより、吸気通路2におけるスロットルバルブ4の下流側の圧力が燃料噴射弁6から噴射された燃料を気化しやすくする値となるまで低下した状態のもと、燃焼室3内の掃気後における始動処理を実行することができる。
[その他の実施形態]
なお、上記実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・第2実施形態において、加熱装置16による燃料の加熱要求があるか否か、及び、加熱装置16による燃料の加熱中であるか否かに基づいて、吸気通路2におけるスロットルバルブ4下流の圧力を低くする(負圧を大きくする)必要があるか否かを判断するようにしたが、そうした判断を吸気圧センサ24による圧力の実測値に基づいて行ってもよい。また、そうした判断をクランキング開始時点からの上死点通過回数(内燃機関1の吸気回数に対応)から求められる上記圧力の推定値に基づいて行ってもよい。
・第2実施形態において、燃料噴射弁6から噴射された燃料を気化しやすくするために吸気通路2におけるスロットルバルブ4下流の圧力を低下させる際、スロットルバルブ4を必ずしも全閉に調整する必要はなく、例えばアイドル回転速度分の開度よりも閉じ側の開度であって且つ全閉よりも開き側の開度に調整してもよい。
・第2実施形態において、燃焼室3内の掃気は、スロットルバルブ4を全閉よりも開き側の開度であってアイドル回転速度分の開度以外の開度に調整することによって行うようにしてもよい。この場合、スロットルバルブ4の開度をアイドル回転速度分の開度よりも開き側の開度に調整することが好ましい。
・第1実施形態において、内燃機関1の始動時に燃料噴射弁6に供給される燃料の温度を、燃温センサ27によって実測する代わりに、内燃機関1の機関温度及び停止期間等に基づいて推定してもよい。
・第1実施形態において、燃料の加熱要求がある旨の判断を上記(A)の条件と上記(B)の条件とのいずれか一方が成立したことに基づいてなされるようにしてもよい。
・第1実施形態において、燃料のアルコール濃度については、アルコール濃度センサ26によって検出する代わりに、内燃機関1の運転中における空燃比センサ31の検出値に基づいて推定してもよい。
・第1及び第2実施形態において、燃焼室3の掃気をクランキング中における燃料噴射弁6からの燃料噴射の停止によって実現したが、燃料噴射弁6における燃料噴射量の減量によって実現してもよい。
・第1及び第2実施形態において、加熱装置16をデリバリパイプ20に設ける代わりに燃料噴射弁6に設けてもよい。
1…内燃機関、2…吸気通路、2a…吸気ポート、3…燃焼室、4…スロットルバルブ、6…燃料噴射弁、10…スタータ、12…点火プラグ、13…ピストン、14…クランクシャフト、15…排気通路、16…加熱装置、17…燃料タンク、18…フィードポンプ、19…燃料配管、20…デリバリパイプ、21…電子制御装置、22…スタートスイッチ、23…スロットルポジションセンサ、24…吸気圧センサ、25…クランクポジションセンサ、26…アルコール濃度センサ、27…燃温センサ、31…空燃比センサ。

Claims (1)

  1. 内燃機関の始動処理としてクランキング及び燃料噴射を行い、その始動処理の開始時点から判定時間が経過するまでに燃焼室内での燃料の点火プラグによる着火が実現しないときには前記始動処理を停止して前記燃焼室の掃気を行い、その後に前記始動処理を再び実行する内燃機関の制御装置において、
    前記始動処理を実行するに当たり、前記燃料噴射に用いられる燃料のアルコール濃度と温度との少なくとも一方に基づき、同燃料の加熱を行う加熱装置と、
    前記加熱装置による前記燃料の加熱が行われるときには同加熱が行われないときよりも前記判定時間を短くする制御部と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
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