JP6065005B2 - 通信制御装置、基地局、端末装置及び通信制御方法 - Google Patents

通信制御装置、基地局、端末装置及び通信制御方法 Download PDF

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Description

本開示は、通信制御装置、基地局、端末装置及び通信制御方法に関する。
近年、LTE(Long Term Evolution)及びWiMAXなどの高速なセルラ無線通信方式が実用化され、モバイルユーザにより享受される無線通信サービスの通信レートは大きく向上した。さらに、LTE−A(LTE-Advanced)などの第4世代セルラ無線通信方式が導入されれば、通信レートは一層向上するものと期待される。
一方で、モバイルユーザの数は急速に増加しており、高データレートを要求するアプリケーションの利用も広まってきている。結果として、セルラ無線通信方式の発展は、モバイルユーザの全てのニーズを満足させるには至っていない。そこで、通信レートを維持し、又は向上させるために、周波数リソースの有効利用のための技術が検討されている。
例えば、特許文献1には、複数の二次通信サービス間での通信リソースの共用を支援する技術が開示されている。
特開2012−34326号公報
しかし、異なる事業者間での周波数シェアリングでは、例えば、第2の事業者が、第1の事業者により保有される周波数帯域を使用することを望む場合であっても、当該周波数帯域を使用できるかは第2の事業者にとって不明である。一例として、どの地域でどの周波数をどのようなタイミングで使用できるかは、第2の事業者にとって不明である。
そこで、異なる事業者間での周波数シェアリングにおいてある事業者の周波数帯域を使用できるかを別の事業者が知ることを可能にする仕組みが提供されることが望ましい。
本開示によれば、無線通信サービスを提供する第1の事業者により保有される周波数帯域の使用状況に基づいて別の事業者による当該周波数帯域の使用の可否を判定した結果を示す判定情報を取得する取得部と、取得された上記判定情報に基づいて、上記周波数帯域を第2の事業者に使用させるかを判定する判定部と、を備える通信制御装置が提供される。
また、本開示によれば、無線通信サービスを提供する第1の事業者の第1のセル内で、上記第1の事業者により保有される周波数帯域を使用して端末装置と無線通信する無線通信部と、上記周波数帯域のセルごとの使用状況に基づいて別の事業者による当該周波数帯域のセルごとの使用の可否を判定した結果を示すセルごとの判定情報に基づいて、セルごとの上記周波数帯域を第2の事業者に使用させるかが判定される場合に、上記第1のセルの上記周波数帯域を上記第2の事業者に使用させると判定されると、通信制御装置による制御に応じて、上記第1のセル内の上記第1の事業者の端末装置による上記周波数帯域の使用を停止する制御部と、を備える基地局が提供される。
また、本開示によれば、無線通信サービスを提供する第1の事業者の第1のセル内で、上記第1の事業者により保有される周波数帯域を使用して、上記第1のセルの基地局と無線通信する無線通信部と、上記周波数帯域のセルごとの使用状況に基づいて別の事業者による当該周波数帯域のセルごとの使用の可否を判定した結果を示すセルごとの判定情報に基づいて、セルごとの上記周波数帯域を第2の事業者に使用させるかが判定される場合に、上記第1のセルの上記周波数帯域を上記第2の事業者に使用させると判定されると、上記基地局による制御に応じて、上記第1のセル内での上記周波数帯域の使用を停止する制御部と、を備える端末装置が提供される。
また、本開示によれば、無線通信サービスを提供する第1の事業者により保有される周波数帯域の使用状況に基づいて別の事業者による当該周波数帯域の使用の可否を判定した結果を示す判定情報を取得することと、取得された上記判定情報に基づいて、上記周波数帯域を第2の事業者に使用させるかを判定することと、を含む通信制御方法が提供される。
また、本開示によれば、無線通信サービスを提供する第1の事業者の第1のセル内で、上記第1の事業者により保有される周波数帯域を使用して無線通信を行うことと、上記周波数帯域のセルごとの使用状況に基づいて別の事業者による当該周波数帯域のセルごとの使用の可否を判定した結果を示すセルごとの判定情報に基づいて、セルごとの上記周波数帯域を第2の事業者に使用させるかを判定する、通信制御装置と、通信することと、上記第1のセルの上記周波数帯域を上記第2の事業者に使用させると判定された場合に、上記通信制御装置による制御に応じて、上記第1のセル内の上記第1の事業者の端末装置による上記周波数帯域の使用を停止することと、を含む通信制御方法が提供される。
以上説明したように本開示によれば、異なる事業者間での周波数シェアリングにおいてある事業者の周波数帯域を使用できるかを別の事業者が知ることが可能となる。
2つの事業者の無線通信サービスのエリアの一例を説明するための説明図である。 異なる事業者がそれぞれ保有する周波数帯域の一例を説明するための説明図である。 貸借対象の周波数帯域を借りた事業者のeNodeBが当該周波数帯域を運用する第1の貸借手法を説明するための説明図である。 貸借対象の周波数帯域を貸し出した事業者のeNodeBが当該周波数帯域を運用する第2の貸借手法を説明するための説明図である。 コンポーネントキャリア単位での貸借の一例を説明するための説明図である。 通常のPDCCHの配置の一例を説明するための説明図である。 クロスキャリアスケジューリングが適用される場合のPDCCHの配置の一例を説明するための説明図である。 一実施形態に係る無線通信システムの概略的な構成の一例を示す説明図である。 一実施形態に係る判定エンティティの構成の一例を示すブロック図である。 一実施形態に係るeNodeBの構成の一例を示すブロック図である。 一実施形態に係るUEの構成の一例を示すブロック図である。 一実施形態に係る判定エンティティによる判定処理の概略的な流れの一例を示すフローチャートである。 一実施形態に係る判定エンティティによる周波数帯域の使用停止処理の概略的な流れの一例を示すフローチャートである。 一実施形態に係るeNodeBによる周波数帯域の使用停止処理の概略的な流れの一例を示すフローチャートである。 事業者間での周波数帯域の貸借の一例を説明するための説明図である。 周波数帯域の貸借に起因する異なる事業者のセル間で干渉の一例を説明するための説明図である。 異なる事業者間のX2インターフェースの一例を説明するための説明図である。
以下に添付の図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.はじめに
1.1.周波数リソースの有効利用のための技術分野
1.2.異なる事業者間での周波数シェアリング
1.3.キャリアアグリゲーションの概要
1.4.技術的課題
2.無線通信システムの構成
3.各装置の構成
3.1.判定エンティティの構成
3.2.eNodeBの構成
3.3.UEの構成
4.処理の流れ
4.1.判定処理
4.2.使用停止処理
5.変形例
6.まとめ
<<1.はじめに>>
まず、図1〜図7を参照して、周波数リソースの有効利用のための技術分野、異なる事業者間での周波数シェアリング、キャリアアグリゲーションの概要、及び技術的課題を説明する。
<1.1.周波数リソースの有効利用のための技術分野>
まず、周波数リソースの有効利用のための技術分野を説明する。周波数リソースの有効利用のための技術分野として、例えば、以下のような技術分野が代表的である。
・単一の事業者内での周波数シェアリング
・異なる事業者間での周波数シェアリング
・時間的に又は空間的に遊休状態の周波数リソースを有効活用する周波数2次利用
・遊休状態の周波数リソースのリアルタイムオークション
第1に、単一の事業者内での周波数シェアリングは、同一事業者の異なる通信方式の通信システム間での周波数リソースの貸借により、周波数リソースの利用効率を向上させる技術である。上記異なる通信方式は、一例として、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)及びLTE(Long Term Evolution)である。例えば、LTEネットワーク内でトラフィック量が急増し、W−CDMAネットワーク内でトラフィック量が少ない場合に、W−CDMAネットワークの周波数リソースの一部が、LTEネットワークで一時的に使用可能とされる。その結果、LTEネットワークの通信容量が増加し、W−CDMAネットワーク及びLTEネットワークの両方での合計のトラフィック量を増やすことが可能である。また、換言すると、W−CDMAネットワーク及びLTEネットワークの両方で収容可能な端末装置の数を増やすことが可能である。
第2に、異なる事業者間での周波数シェアリングは、異なる事業者の通信システム間での周波数リソースの貸借により、周波数リソースの利用効率を向上させる技術である。当該周波数シェアリングでは、異なる事業者(例えば、事業者A及び事業者B)が同時に同じエリアで無線通信サービスを提供していると仮定される。例えば、事業者A及び事業者Bは、それぞれ、LTEの無線通信サービスを提供する。例えば、事業者BのLTEネットワーク内でトラフィック量が急増し、事業者AのLTEネットワーク内でトラフィック量が少ない場合に、事業者AのLTEネットワークの周波数リソースの一部が、事業者BのLTEネットワークで一時的に使用可能とされる。その結果、事業者BのLTEネットワークの通信容量が増加し、事業者BのLTEネットワークでトラフィック量を増やすことが可能である。
第3に、時間的に又は空間的に遊休状態の周波数リソースを有効活用する周波数2次利用は、1次システムと2次システムとの間での周波数リソースの貸借により、周波数リソースの利用効率を向上させる技術である。1次システムは、プライマリシステムとも呼ばれる。また、2次システムは、セカンダリシステムとも呼ばれる。1次システムは、優先権を有するメインのシステムである。例えば、1次システムは、LTEの無線通信システムである。また、例えば、2次システムは、無線LANシステム、又は、Home eNodeBとその近傍のUE(User Equipment)とで構成される専用の(dedicated)LTEの無線通信システムである。例えば、1次システムの周波数リソースの空きがある場合に、2次システムは、当該周波数リソースを一時的に使用する。
第4に、遊休状態の周波数リソースのリアルタイムオークションは、遊休状態の周波数リソースを、当該周波数リソースの使用を希望する事業者にオークションで貸し出す技術である。
なお、本開示は、異なる事業者間での周波数シェアリングに着目する。本開示では、例えば、LTE−Aのプラットフォームにおいてこの技術を適用する場合に求められる技術を説明する。
<1.2.異なる事業者間での周波数シェアリング>
次に、図1〜図5を参照して、異なる事業者間での周波数シェアリングを説明する。上述したように、異なる事業者の通信システム間で周波数リソースが貸借される。また、異なる事業者(例えば、事業者A及び事業者B)が同時に同じエリアで無線通信サービスを提供していると仮定される。
(基本的な前提)
図1は、2つの事業者の無線通信サービスのエリアの一例を説明するための説明図である。図1を参照すると、事業者Aの無線通信サービスのエリアを形成する事業者Aのセル20、及び事業者B無線通信サービスのエリアを形成する事業者Bのセル30が示されている。また、事業者Aのセル20の中心には、事業者AのeNodeB21が位置し、事業者Bのセル30の中心には、事業者BのeNodeB31が位置する。例えばこのように、事業者AのeNodeB21と事業者BのeNodeB31とが近傍に配置されると、事業者A及び事業者Bが同時に同じエリアでLTE−Aの無線通信サービスを提供することになる。なお、eNodeBの配置は、事業者ごとに行われる。
事業者A及び事業者Bが同じエリアで無線通信サービスを提供しているので、事業者Aにより保有される周波数帯域(frequency band)と事業者Bにより保有される周波数帯域とは異なる。以下、この点について図2を参照してより具体的に説明する。
図2は、異なる事業者がそれぞれ保有する周波数帯域の一例を説明するための説明図である。図2を参照すると、事業者AのeNodeB21、事業者BのeNodeB31、事業者Aにより無線通信サービスを提供されるUE23、及び事業者Bにより無線通信サービスを提供されるUE33が示されている。また、事業者Aは周波数帯域25を保有(own)し、事業者Bは周波数帯域35を保有する。即ち、事業者Aには、周波数帯域25が割り当てられ、事業者Bには周波数帯域35が割り当てられている。
図2の例では、異なる事業者間での周波数帯域の貸借がないので、周波数帯域25は、事業者AのUE23の無線通信に使用(use)されている。また、周波数帯域25は、事業者AのeNodeB21により運用(operate)されている。即ち、周波数帯域25での通信は、事業者AのeNodeB21により制御されている。一方、周波数帯域35は、事業者BのUE33の無線通信に使用されている。また、周波数帯域35は、事業者BのeNodeB31により運用されている。即ち、周波数帯域35での通信は、事業者BのeNodeB31により制御されている。
(周波数帯域の貸借の手法)
周波数帯域の貸借の手法として、まず、貸借対象の周波数帯域を借りた事業者のeNodeBが当該周波数帯域を運用する第1の手法(以下、「第1の貸借手法」と呼ぶ)がある。また、周波数帯域の貸借の手法として、貸借対象の周波数帯域を貸し出した事業者のeNodeBが当該周波数帯域を運用する第2の手法(以下、「第2の貸借手法」と呼ぶ)もある。以下、これらの貸借手法について図3及び4を参照してより具体的に説明する。
図3は、貸借対象の周波数帯域を借りた事業者のeNodeBが当該周波数帯域を運用する第1の貸借手法を説明するための説明図である。図3を参照すると、図2と同様に、事業者AのeNodeB21、事業者BのeNodeB31、事業者AのUE23、及び事業者BのUE33が示されている。また、事業者Aは周波数帯域25を保有し、事業者Bは周波数帯域35を保有する。ここでは、事業者Aの周波数帯域25が事業者Bに貸し出される。よって、周波数帯域25は、事業者BのUE33の無線通信に使用されている。また、貸し出された周波数帯域25は、周波数帯域25を借りた事業者BのeNodeB31により運用される。即ち、周波数帯域25でのUE33の無線通信は、事業者BのeNodeB31により制御され、当該無線通信の通信データは、事業者BのeNodeB31を経由する。即ち、当該第1の貸借手法は、周波数帯域のみを貸借する手法と言える。
図4は、貸借対象の周波数帯域を貸し出した事業者のeNodeBが当該周波数帯域を運用する第2の貸借手法を説明するための説明図である。ここでも、事業者Aの周波数帯域25が事業者Bに貸し出される。よって、周波数帯域25は、事業者BのUE33の無線通信に使用されている。また、貸し出された周波数帯域25は、周波数帯域25を貸し出した事業者BのeNodeB21により運用される。即ち、周波数帯域25でのUE33の無線通信は、事業者BのeNodeB21により制御され、当該無線通信の通信データは、事業者BのeNodeB21を経由する。即ち、当該第2の貸借手法は、周波数帯域を貸借するとともに、貸し出し側に周波数帯域の運用を任せる手法と言える。
(周波数シェアリングにおける周波数リソースの貸借の単位)
次に、周波数シェアリングにおける周波数リソースの単位を説明する。周波数リソースの貸借の単位として、コンポーネントキャリア単位、リソースブロック単位(即ち、12個の連続するサブキャリア単位)、サブキャリア単位等が考えられる。事業者間での詳細な情報のやり取りは望ましくないので、CC単位の貸借が最も容易であると考えられる。
なお、3GPP(3rd Generation Partnership Project)仕様書のリリース10では、最大5つの20MHz幅のコンポーネントキャリア(CC)をアグリゲートすること、即ちキャリアアグリゲーションを規定している。例えば、当該キャリアアグリゲーションを前提として、事業者が保有する複数のCCのうちの使用頻度が少ないCCが他の事業者に貸し出されるというシナリオが想定される。以下、この点について図5を参照してより具体的に説明する。
図5は、コンポーネントキャリア単位での貸借の一例を説明するための説明図である。図5を参照すると、事業者Aにより保有されるCC1、CC2及びCC3と、事業者Bにより保有されるCC4、CC5及びCC6とが示されている。例えば、事業者Aにより保有されるCCのうちのCC3が、事業者Bに貸し出される。その結果、事業者B(事業者BのUE33)は、4つのCC(CC3、CC4、CC5、CC6)を使用する。
(貸し出されたコンポーネントキャリアの取扱い)
ある事業者から別の事業者へCCが貸し出され、当該別の事業者(当該別の事業者のUE)により当該CCが使用される場合に、上記ある事業者のUEが当該CCを使用できないことが望ましい。例えば、図5に示される例において、CC3が貸し出されている間は、事業者AのUE23がCC3を使用できないことが望ましい。なぜならば、異なる事業者に属するUEが1つのコンポーネントキャリアを使用すると、事業者Aの無線通信システムと事業者Bの無線通信システムとの間で様々な情報をやり取りする必要があり、これは望ましくないからである。
(UEの観点からの周波数シェアリング)
基本的には、UEのサービングeNodeBは、1つの事業者の1つのeNodeBであると考えられる。また、UEに複数の事業者を意識させるようなシステムは、複雑さの観点から望ましくないと考えられる。したがって、使用されるCCは、単一の事業者により保有されるCCであるかのようにUEから見えることが望ましい。
<1.3.キャリアアグリゲーションの概要>
次に、図6及び図7を参照して、キャリアアグリゲーションの概要を説明する。
まず、コンポーネントキャリア(CC)には、プライマリコンポーネントキャリア(PCC)とセカンダリコンポーネントキャリア(SCC)とがある。UEは、1つのPCCを使用するとともに、必要に応じて1つ以上のSCCを使用する。UEのPCCは、特定のCCである必要はない。即ち、あるUEのPCCと別のUEのPCCは、異なるCCであってもよい。
PCCは、UEの接続の確立の際に使用されるCCである。即ち、UEは、いずれか1つのCCにおいて、同期チャネルでの同期及びセルの識別、報知チャネル(BCH)でのシステムの基本情報の取得、ランダムアクセスチャネル(RACH)での制御を通じて接続を確立する。そして、当該いずれか1つのCCがPCCとなる。SCCは、必要に応じてPCCに追加されるCCである。
システム情報(system information)及び同期信号は、PCC及びSCCの両方で送信される。同期信号は、プライマリ同期信号(PSS)及びセカンダリ同期信号(SSS)を含む。これにより、3GPP仕様書のリリース9以前のリリースに対応するUEに、CCを使用して通信できる。即ち、後方互換性(backward compatibility)が確保される。
PCCに加えて、SCCが、UEにより使用されるCCとして追加される場合に、SCCのシステム情報をPCCの専用(dedicated)シグナリングにより通知することが可能である。
PCCは、変更可能である。即ち、PCCをあるCCから別のCCに変更することが可能である。PCCの変更の際には、eNodeBが、UEごとにどのCCがPCCとして望ましいかを決定する。PCCの変更時には、周波数間のハンドオーバの手順が用いられる。また、SCCを追加する場合には、追加するSCCのシステム情報をPCC経由のシグナリングによりUEに通知するので、PCCの品質は重要である。
ダウンリンクとアップリンクとのリンケージ情報は、システム情報のSIB2(System Information Block 2)で指示される。リンケージ情報は、複数のダウンリンクCCと複数のアップリンクCCがある場合に、ダウンリンクCCとアップリンクCCとのリンケージを示す。即ち、リンケージ情報は、どのダウンリンクCCとアップリンクCCとが対になっているかを示す。
制御信号であるPDCCH(Physical Downlink Control Channel)の配置のパターンとして、PDCCHが各CCに存在する第1のパターンと、PDCCHが存在しないCCもある第2のパターンとがあり得る。第2のパターンは、いわゆるクロスキャリアスケジューリングが適用されるパターンである。また、第1のパターンは、クロスキャリアスケジューリングが適用されない通常のパターンである。以下、この点について図6及び図7を参照してより具体的に説明する。
図6は、通常のPDCCHの配置の一例を説明するための説明図である。図6を参照すると、図5に示された、事業者Aにより保有されるCC1及びCC2が示されている。この例では、CC1及びCC2の各々に、PDCCHが存在する。そして、各CCのPDCCHにおいて、CCについてのスケジューリング情報が送信される。
図7は、クロスキャリアスケジューリングが適用される場合のPDCCHの配置の一例を説明するための説明図である。この例では、CC1にはPDCCHが存在するが、CC2にはPDCCHが存在しない。そして、CC1のPDCCHにおいて、CC1及びCC2についてのスケジューリング情報が送信される。
図7に示されるようなクロスキャリアスケジューリングは、例えば、マクロセルのeNodeBとスモールセルのeNodeBとの間でPDCCHが存在するCCを互い違いにすることができるので、ヘテロジニアス(Heterogeneous)ネットワーク(Het−Net)の重要な技術の一つである。Het−Netでは、マクロセルのeNodeBからスモールセルのeNodeBのPDCCHに与える干渉が問題となる。マクロセルのeNodeB及びスモールセルのeNodeBがともにCC1及びCC2を使用している場合に、例えば、マクロセルのeNodeBがPDCCHをCC1のみで送信し、スモールセルのeNodeBがPDCCHをCC2のみで送信すれば、PDCCH間の干渉を避けることが可能である。これは、Carrier Aggregation Based ICICと呼ばれている。
なお、スモールセルは、フェムトセル、ナノセル、ピコセル及びマイクロセル等を含む概念である。スモールセルは、マクロセルの通信容量を増加させるための補完的なセルであり、マクロセルのeNodeBと比べてより小さいeNodeBの設置により導入され得る。
クロスキャリアスケジューリングでは、3ビットのCIF(Carrier Indication Field)が用いられる。当該CIFは、UEごとにRRC(Radio Resource Control)シグナリングで準静的に設定され得る。なお、RRCシグナリングは、PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)を使用して制御信号を送信することと同義である。
PDCCHのブラインドコーディングには、UEの負荷を抑えるために上限が定められている。PCCについては44個のCCE(Control Channel Element)が上限であり、SCCでは32個のCCEが上限である。
UEにPDCCHとデータが一定時間到着しない場合、即ち、UEに通信リソースが一定時間割り当てられない場合に、UEは、SCCの利用停止(Deactivation)を自動的に行う。当該一定時間は、eNodeBにより設定される。
以上が、3GPP仕様書 リリース10のキャリアアグリゲーションの概要である。
<1.4.技術的課題>
上述した異なる事業者間での周波数シェアリングを実装する場合の技術的課題を説明する。ここでは、一例として、上述したリリース10のキャリアアグリゲーションの技術が適用されるLTE−Aのプラットフォーム上で、上記周波数シェアリングが実装される場合を説明する。
再び図1、図2及び図5を参照すると、例えば、事業者Aにより保有されるいずれかの周波数帯域25(即ち、CC1、CC2又はCC3)を事業者Bが使用することを望むことが考えられる。より具体的には、事業者Bの無線通信ネットワークのトラフィック量が急増し、事業者Aの無線通信ネットワークのトラフィック量が少ない場合に、事業者Bの無線通信システムは、帯域幅を増やすために、事業者Aが保有する周波数帯域25を使用することを望む。
しかし、このような場合であっても、事業者Aが保有する周波数帯域25を使用できるかは、事業者Bの無線通信システムにとって不明である。一例として、事業者Aに保有されるどのCC(CC1、CC2又はCC3)を、どのようなタイミング(どの時刻からどの時刻まで)で、使用できるかは、事業者Bの通信システムにとって不明である。さらに、セル単位でのCCの貸借のケースを考えると、事業者Aのどのセル20のCCを使用できるかも、事業者Bの無線通信システムにとって不明である。
そこで、本開示の実施形態では、異なる事業者間での周波数シェアリングにおいてある事業者の周波数帯域を使用できるかを別の事業者が知ることを可能にする。以降、<<2.通信システムの構成>>、<<3.各装置の構成>>、<<4.処理の流れ>>及び<<5.変形例>>において、その具体的な内容を説明する。
<<2.通信システムの構成>>
まず、図8を参照して、本開示の実施形態に係る通信システム1の概略的な構成について説明する。図8は、本実施形態に係る通信システム1の概略的な構成の一例を示す説明図である。図8を参照すると、通信システム1は、事業者Aの無線通信システム2、事業者Bの無線通信システム3及び判定エンティティ100を含む。
(事業者Aの無線通信システム2)
事業者Aの無線通信システム2は、例えば、LTEの無線通信システムである。無線通信システム2は、EPC(Evolved Packet Core)40、eNodeB200及びUE400を含む。
EPC40は、さらに、S−GW(Serving Gateway)41、P−GW(Packet Data Network Gateway)43及びMME(Mobility Management Entity)45を含む。S−GW41は、1つ以上のeNodeBと接続され、ユーザデータパケットのルーティング、転送等を行う。また、P−GW43は、外部のパケットデータネットワークと接続され、EPCと外部のパケットデータネットワークとの間におけるユーザデータパケットの転送を行う。MME45は、1つ以上のeNodeB200に接続され、UE400の位置の管理、UE400の認証等を行う。
eNodeB200は、事業者Aにより保有される周波数帯域25を運用する。即ち、eNodeB200は、周波数帯域25での通信を制御し、周波数帯域25を使用して事業者AのUE400と無線通信する。
また、周波数帯域の貸借の手法として、上記第1の貸借手法(借りた事業者のeNodeBによる周波数帯域の運用)が用いられる場合に、事業者Bの周波数帯域35が事業者Aに貸し出されると、eNodeB200は、周波数帯域35を運用する。そして、eNodeB200は、周波数帯域35を使用して事業者AのUE400と無線通信する。
また、周波数帯域の貸借の手法として、上記第2の貸借手法(貸し出した事業者のeNodeBによる周波数帯域の運用)が用いられる場合に、事業者Aの周波数帯域25が事業者Bに貸し出されると、eNodeB200は、周波数帯域25を使用して事業者BのUE500と無線通信する。
UE400は、事業者Aにより保有される周波数帯域25を使用して事業者AのeNodeB200と無線通信する。
また、周波数帯域の貸借の手法として、上記第1の貸借手法(借りた事業者のeNodeBによる運用)が用いられる場合に、事業者Bの周波数帯域35が事業者Aに貸し出されると、UE400は、事業者Bにより保有される周波数帯域35を使用して事業者AのeNodeB200と無線通信する。
また、周波数帯域の貸借の手法として、上記第2の貸借手法(貸し出した事業者のeNodeBによる運用)が用いられる場合に、事業者Bの周波数帯域35が事業者Aに貸し出されると、UE400は、事業者Bにより保有される周波数帯域35を使用して事業者BのeNodeB300と無線通信する。
(事業者Bの無線通信システム3)
事業者Bの無線通信システム3は、例えば、LTEの無線通信システムである。無線通信システム3は、EPC(Evolved Packet Core)50、eNodeB300及びUE500を含む。例えば、事業者Bの無線通信システム3の各装置は、事業者Aの無線通信システム2の対応する装置と同様に動作する。
(判定エンティティ100)
判定エンティティ100は、異なる事業者間での周波数帯域の貸借の判定を行う。判定エンティティ100の具体的な動作は後により詳細に説明される。
以上、図8を参照して本開示の実施形態に係る通信システム1の構成の一例を説明した。本開示に係る実施形態では、事業者Aと事業者Bとの間での周波数シェアリングにおいて、事業者Aの周波数帯域を使用できるかを事業者Bが知ることを可能にし、同様に事業者Bの周波数帯域を使用できるかを事業者Aが知ることを可能にする。以降、<<3.各装置の構成>>、<<4.処理の流れ>>及び<<5.変形例>>においてその具体的な内容を説明する。
<<3.各装置の構成>>
図9〜図11を参照して、判定エンティティ100、eNodeB200及びUE400の構成を説明する。なお、例えば、事業者BのeNodeB300の構成はeNodeB200の構成と同様であり、事業者BのUE500の構成はUE400の構成と同様である。
<3.1.判定エンティティの構成>
図9を参照して、本実施形態に係る判定エンティティ100の構成の一例について説明する。図9は、本実施形態に係る判定エンティティ100の構成の一例を示すブロック図である。図9を参照すると、判定エンティティ100は、ネットワーク通信部110、記憶部120及び制御部130を備える。
(ネットワーク通信部110)
ネットワーク通信部110は、各事業者の無線通信システムの通信ノードと通信する。例えば、ネットワーク通信部110は、直接的に又はいずれかの通信ノードを介して、事業者AのMME45及び事業者BのMME55と通信する。また、例えば、ネットワーク通信部110は、直接的に又はいずれかの通信ノードを介して、1つ以上のeNodeB200及び1つ以上のeNodeB300と通信する。
(記憶部120)
記憶部120は、判定エンティティ100の動作のためのプログラム及びデータを記憶する。記憶部120は、例えばハードディスク又は半導体メモリ等の記憶媒体を含む。
(制御部130)
制御部130は、判定エンティティ100の様々な機能を提供する。例えば、制御部130は、CPU(Central Processing Unit)又はDSP(Digital Signal Processor)等のプロセッサに相当し、記憶部120又は他の記憶媒体に記憶されるプログラムを実行することにより、上記様々な機能を提供する。制御部130は、リソース判定部131、リソース判定情報取得部133、貸出判定部135及び基地局制御部137を含む。
(リソース判定部131)
リソース判定部131は、無線通信サービスを提供する第1の事業者により保有される周波数帯域の使用状況に基づいて、別の事業者による当該周波数帯域の使用の可否を判定する。換言すると、リソース判定部131は、上記第1の事業者により保有される周波数帯域が貸し出されてもよいか否かを判定する。
例えば、上記判定は、上記第1の事業者のセルごとに行われる。即ち、リソース判定部131は、上記周波数帯域のセルごとの使用状況に基づいて、別の事業者による上記周波数帯域のセルごとの使用の可否を判定する。また、例えば、上記周波数帯域は1つ以上のコンポーネントキャリア(CC)である。そして、リソース判定部131は、上記第1の事業者により保有される1つ以上のCCの各々の使用状況に基づいて、別の事業者による上記1つ以上のCCの各々の使用の可否を判定する。
より具体的には、例えば、上記第1の事業者が事業者Aであるとすると、事業者Aの各セル20の各CC(CC1、CC2、CC3)の使用状況に基づいて、各セル20での各CC(CC1、CC2、CC3)の貸し出しの可否が判定される。その結果、事業者Aのセル20−1及びセル20−2ではCC3のみを貸し出し可能であり、セル20−3ではCC2及びCC3を貸し出せると、判定される。即ち、判定結果は、以下のTable 1のようになる(OKは貸し出し可能であることを示し、−は貸し出し不可であることを示す)。
Figure 0006065005
また、例えば、リソース判定部131は、第2の事業者により保有される別の周波数帯域の使用状況に基づいて、上記第2の事業者によるさらなる周波数帯域の使用の必要性を判定する。換言すると、リソース判定部131は、上記第2の事業者が別の事業者の周波数帯域を借りる必要があるかを判定する。
例えば、上記判定も、上記第2の事業者のセルごとに行われる。即ち、リソース判定部131は、上記第2の事業者により保有される別の周波数帯域のセルごとの使用状況に基づいて、上記第2の事業者によるさらなる周波数帯域のセルごとの使用の必要性を判定する。
より具体的には、例えば、上記第2の事業者が事業者Bであるとすると、事業者Bの各セル30の各CC(CC4、CC5、CC6)の使用状況に基づいて、各セル30での貸し出しの必要性が判定される。その結果、事業者Bのセル30−1ではCCの貸し出しが必要であり、セル30−2及びセル30−3ではCCの貸し出しは必要ないと、判定される。即ち、判定結果は、以下のTable 2のようになる(Neededは貸し出しが必要であることを示し、−は貸し出しが不要であることを示す)。
Figure 0006065005
また、例えば、上記周波数帯域の使用状況は、上記周波数帯域との接続状態にあるUEの数、上記周波数帯域との接続しようとするUEの数、上記周波数帯域における通信リソースの使用率、若しくは上記周波数帯域におけるトラフィック量のうちの少なくとも1つの値の測定値又は実績値であり、又は、当該測定値若しくは当該実績値から導かれる値である。上記周波数帯域との接続状態にあるUEの数は、例えば、RRC(Radio Resource Control) Connectedの状態であるUEの数である。また、上記周波数帯域との接続しようとするUEの数は、例えば、RRC Idleの状態であって、且つRACHでeNodeBにアクセスするUE(即ち、RRC Connectedの状態になろうと試みているUE)の数である。
一例として、各CCの使用状況は、CCにおける、RRC Connectedの状態であるUEの数と及びRRC Connectedの状態になろうと試みているUEの数との和である。この場合に、例えば、事業者Aのセル20−1のCC3における上記和が閾値を超える場合には、セル20−1のCC3が貸し出し不能と判定され、そうでなければ、セル20−1のCC3が貸し出し可能であると判定される。また、別の例として、各CCの使用状況は、CCにおけるトラフィック量であってもよい。この場合に、例えば、セル20−1のCC3におけるトラフィック量が閾値を超える場合には、セル20−1のCC3が貸し出し不能と判定され、そうでなければ、セル20−1のCC1が貸し出し可能であると判定される。
また、例えば、上記周波数帯域の使用状況は、上記周波数帯域においてUEによる新たなアクセスが禁止されているか否かであってもよい。上記新たなアクセスが禁止されているか否かは、例えば、システム情報におけるアクセスバーリング(Access Barring)が有効か否かである。一例として、セル30−1において、CC4、CC5及びCC6のうちの2つ以上のCCでアクセスバーリングが有効である場合に、事業者Bのセル30−1ではCCの貸し出しが必要でると判定され、そうでなければ、セル30−1ではCCの貸し出しが不要であると判定される。
(リソース判定情報取得部133)
リソース判定情報取得部133は、リソース判定部131による判定の結果を示す判定情報を取得する。第1に、リソース判定情報取得部133は、無線通信サービスを提供する第1の事業者により保有される周波数帯域の使用状況に基づいて別の事業者による当該周波数帯域の使用の可否を判定した結果を示す判定情報(以下、「使用可否判定情報」と呼ぶ)を取得する。換言すると、リソース判定情報取得部133は、上記第1の事業者により保有される周波数帯域が貸し出されてもよいか否かを示す使用可否判定情報を取得する。
例えば、上記判定は、上記第1の事業者のセルごとに行われる。即ち、リソース判定情報取得部133は、上記周波数帯域のセルごとの使用状況に基づいて別の事業者による当該周波数帯域のセルごとの使用の可否を判定した結果を示すセルごとの使用可否判定情報を取得する。また、例えば、上記周波数帯域は1つ以上のコンポーネントキャリア(CC)である。そして、リソース判定情報取得部133は、上記第1の事業者により保有される上記1つ以上のCCの各々の使用状況に基づいて別の事業者による上記1つ以上のCCの各々の使用の可否を判定した結果を示すCCごとの判定情報を取得する。
より具体的には、例えば、Table 1の使用可否の判定結果のように、事業者Aの各セル20の各CCについての、使用可否判定情報(例えば、上述した「OK」又は「−」)が取得される。
また、例えば、第2に、リソース判定情報取得部133は、上記第2の事業者により保有される別の周波数帯域の使用状況に基づいて上記第2の事業者によるさらなる周波数帯域の使用の必要性を判定した結果を示すさらなる判定情報(以下、「必要性判定情報」と呼ぶ)を取得する。換言すると、リソース判定情報取得部133は、上記第2の事業者が別の事業者の周波数帯域を借りる必要があるかを示す必要性判定情報を取得する。
例えば、上記判定も、上記第2の事業者のセルごとに行われる。即ち、リソース判定情報取得部133は、上記第2の事業者により保有される別の周波数帯域のセルごとの使用状況に基づいて上記第2の事業者によるさらなる周波数帯域のセルごとの使用の必要性を判定した結果を示すセルごとの必要性判定情報を取得する。
より具体的には、例えば、Table 2の必要性の判定結果のように、事業者Aの各セル20についての必要性判定情報(例えば、上述した「Needed」又は「−」)が取得される。
(貸出判定部135)
貸出判定部135は、取得された使用可否判定情報に基づいて、第1の事業者に保有される周波数帯域を第2の事業者に使用させるかを判定する。換言すると、貸出判定部135は、第1の事業者により保有される周波数帯域が貸し出されてもよいか否かに基づいて、第1の事業者に保有される周波数帯域を第2の事業者に貸し出すかを判定する。
例えば、貸出判定部135は、セルごとの使用可否判定情報に基づいて、セルごとの上記周波数帯域を上記第2の事業者に使用させるかを判定する。また、例えば、貸出判定部135は、取得されたCCごとの使用可否判定情報に基づいて、1つ以上のCCのうちのいずれのCCを上記第2の事業者に使用させるかを判定する。
より具体的には、例えば、Table 1の使用可否の判定結果に示されたような、事業者Aの各セル20の各CCについての使用可否判定情報が、取得される。この場合に、貸出判定部135は、セル20−1及びセル20−2でCC3を貸し出し、セル20−3でCC2及びCC3のうちの少なくとも1つのCCを貸し出すと判定する。
このような判定によれば、第1の事業者の周波数帯域を別の事業者が使用可能である場合に、当該周波数帯域を第2の事業者に貸し出すと判定される。そのため、例えば、第2の事業者は、どの地域でどの周波数をどのようなタイミングで使用できるかを知ることができる。即ち、第1の事業者の周波数帯域を使用できるかを第2の事業者が知ることが可能になる。また、セルごとの使用可否の判定により、セルを単位として必要なエリアで周波数帯域を貸し出すことが可能になるので、エリアの観点から、周波数リソースがより有効に活用することができる。また、CCごとの使用可否の判定により、CCを単位として必要な帯域幅の周波数帯域を貸し出すことが可能になるので、周波数の観点から、周波数リソースがより有効に活用することができる。
また、例えば、貸出判定部135は、使用可否判定情報及び必要性判定情報に基づいて、第1の事業者の周波数帯域を第2の事業者に使用させるかを判定する。換言すると、貸出判定部135は、第1の事業者により保有される周波数帯域が貸し出されてもよいか否かと、上記第2の事業者が別の事業者の周波数帯域を借りる必要があるかとに基づいて、第1の事業者の周波数帯域を第2の事業者に使用させるかを判定する。
例えば、貸出判定部135は、必要性情報から、(第2の事業者の)どのセル30において別の事業者の周波数帯域を借りる必要があるかを確認する。次に、貸出判定部135は、当該セル30の近傍に位置する(第1の事業者の)セル20を特定する。そして、貸出判定部135は、使用可否判定情報から、特定されたセル20のうちのどのセル20において周波数帯域が別の事業者に貸し出されてもよいかを確認する。そして、貸出判定部135は、当該セル20において周波数帯域が貸し出されてもよければ、当該セル20の当該周波数帯域を事業者Bに貸し出すと判定する。
より具体的には、例えば、Table 2の必要性の判定結果に示されたような、事業者Bの各セル30についての必要性判定情報、及び、Table 1の使用可否の判定結果に示されたような、事業者Aの各セル20についての使用可否判定情報が、取得される。貸出判定部135は、当該必要性情報から、セル30−1において事業者Aの周波数帯域を借りる必要があることを確認する。次に、貸出判定部135は、図1に示されるように、セル30−1の近傍に位置する第1の事業者のセル20−1、セル20−2及びセル20−3を特定する。そして、貸出判定部135は、使用可否判定情報から、セル20−1及びセル20−2においてCC3のみが貸し出されてもよく、またセル20−3においてCC2及びCC3が貸し出されてもよいことを確認する。そして、貸出判定部135は、事業者Bのセル30−1のために、セル20−1のCC3、セル20−2のCC3、セル20−3のCC3及びセル20−3のCC2のうちの1つ以上のCCを事業者Bに貸し出すと判定する。
なお、一例として、異なる事業者のセル間の近傍関係(例えば、事業者Aのどのセル20と事業者Bのどのセル30とが近傍に位置するか)は、判定エンティティ100により予め記憶されている。又は、上記近傍関係は、各事業者が有するeNodeBの位置情報を随時取得し、当該位置情報に基づいて随時特定されてもよい。
また、上述した具体例において、セル20−1のCC3、セル20−2のCC3、セル20−3のCC3及びセル20−3のCC2の中から、事業者Bに貸し出されるCCをどのように選択するかは、周波数帯域の貸借の手法にも依存する。
例えば、第2の貸借手法(貸し出した事業者のeNodeBによる周波数帯域の運用)が用いられる場合には、CCの選び方に特に制約はない。例えば、セル30−1においてさらに必要とされる通信容量に応じた数のCCがランダムに選択されてもよい。又は、セル30−1においてさらに必要とされる通信容量に応じた数のCCが、セル30−1との距離が近いセル20のCCから順番に選択されてもよい。即ち、セル20−1のCC3、セル20−3のCC3及びセル20−3のCC2、セル20−2のCC3の順にCCが選択されてもよい。
また、例えば、第1の貸借手法(借りた事業者のeNodeBによる周波数帯域の運用)が用いられる場合には、借りた周波数帯域を使用するセル20と、その近傍で同じ周波数帯域を使用するセル30とのの干渉が、より小さくなるように、CCが選択されることが望ましい。例えば、セル30−1と部分的に又は全体で重複する1つ以上のセル20の同一のCCが選択されてもよい。即ち、セル20−1、セル20−2及びセル20−3のCC3が選択されてもよい。このような選択により、周波数帯域の貸借の手法として第1の貸借手法が用いられたとしても干渉を小さくすることができる。
このような貸し出しの判定によれば、第1の事業者の周波数帯域を別の事業者が使用可能であり、且つ第2の事業者が当該周波数帯域を必要とする場合に、当該周波数帯域を第2の事業者に貸し出すと判定される。そのため、第2の事業者は、必要な場合にのみ周波数帯域を借りることができる。即ち、周波数帯域の貸借が最小限で済むので、周波数帯域が貸し出されることに起因して発生する事業者間での情報のやり取りを、最小限に抑えることができる。また、多くの周波数帯域の貸し出しに起因して、当該周波数帯域を保有する事業者において周波数帯域が不足してしまうことを、回避できる。
(基地局制御部137)
基地局制御部137は、第1の事業者の第1のセルの上記周波数帯域を第2の事業者に使用させると判定された場合に、上記第1のセルのeNodeBに、上記第1のセル内の上記第1の事業者のUEによる上記周波数帯域の使用を停止させる。より具体的には、例えば、基地局制御部137は、事業者Aのセル20−1のCC3を事業者Bに貸し出すと判定された場合に、セル20−1のeNodeB200−1に、セル20−1内のUE400によるCC3の使用を停止させる。一例として、基地局制御部137は、ネットワーク通信部110を介して、貸し出されるCC3の使用を停止するための処理の指示を、当該CC3を貸し出すeNodeB200−1に送信することにより、セル20−1内のUE400によるCC3の使用を停止させる。
このような使用停止により、第1の事業者から貸し出される周波数帯域が第1の事業者のUEにより使用されていない状態(即ち、開放された状態)で、当該周波数帯域を第2の事業者に貸し出すことが、可能になる。その結果、貸し出された周波数帯域を第2の事業者が実際に使用できるようになる。例えば、事業者Aから貸し出されるCCを数台のUE400が使用している場合に、当該CCが当該数台のUE400(及び別の新たなUE400)により使用されていない状態で、当該CCを事業者Bに貸し出すことが、可能になる。その結果、貸し出されたCCを事業者BのUE(例えば100台のUE)が実際に使用できるようになる。
上述した周波数帯域の使用停止は、周波数帯域の貸し出しに応じて動的に行う必要がある。以下、このような周波数帯域の使用の停止の具体的な手法(以下、停止手法)を説明する。なお、各手法について挙げられる具体例では、上述したように、事業者Aのセル20−1のCC3を事業者Bに貸し出すと判定された場合を仮定する。
第1の停止手法として、例えば、基地局制御部137は、上記第1のセルのeNodeBに、上記周波数帯域での新たなアクセスの禁止を第1の事業者のUEへ通知させる。より具体的には、例えば、基地局制御部137は、eNodeB200−1に、CC3での新たなアクセスの禁止をUE400へ通知させる。eNodeB200−1は、例えば、CC3のシステム情報においてアクセスバーリングを有効にすることにより、CC3での新たなアクセスの禁止をUE400へ通知する。このような通知により、周波数帯域を貸し出した事業者のUEが、貸し出された周波数帯域を新たに使用することを、防ぐことができる。例えば、第1の事業者の無線通信システムがLTE−Aの無線通信システムであれば、貸し出されたCCにおいてUEが新たに接続を確立し、当該CCがPCCとして新たに使用されることを、防ぐことができる。
次に、第2の停止手法及び第3の停止手法を説明する。その前提として、第1の事業者のUEは、1つの主要周波数帯域及び1つ以上の補助周波数帯域を用いて無線通信可能であり、第1の事業者により保有される周波数帯域は、上記主要周波数帯域又は上記補助周波数帯域として使用される。例えば、第1の事業者が事業者Aであり、事業者Aの無線通信システムがLTE−Aの無線通信システムであれば、UE400は、1つのPCC及び1つ以上のSCCを用いて無線通信可能である。また、CC1、CC2及びCC3は、PCC又はSCCとして使用される。
第2の停止手法として、例えば、基地局制御部137は、上記第1のセルのeNodeBに、上記周波数帯域を主要(primary)周波数帯域として使用している第1の事業者のUEの、別の周波数帯域へのハンドオーバを行わせる。より具体的には、例えば、基地局制御部137は、eNodeB200−1に、CC3をPCCとして使用しているUE400の、別のCC(例えば、CC1又はCC2)へのハンドオーバを行わせる。このようなハンドオーバにより、貸し出された周波数帯域が主要周波数帯域として使用するUEをなくすことができる。即ち、貸し出された周波数は、補助(secondary)周波数帯域としてのみ使用されるようになる。例えば、第1の事業者の無線通信システムがLTE−Aの無線通信システムであれば、貸し出されたCCをPCCとして使用するUEをなくすことができる。即ち、貸し出されたCCは、SCCとしてのみ使用されるようになる。
また、第3の停止手法として、例えば、基地局制御部137は、上記第1のセルのeNodeBに、上記周波数帯域を上記補助周波数帯域として使用している第1の事業者のUEへの通信リソースの割り当てを停止させる。より具体的には、例えば、基地局制御部137は、eNodeB200−1に、CC3をSCCとして使用しているUE400への通信リソースの割り当てを停止させる。このような通信リソースの割り当て停止により、貸し出された周波数帯域が補助周波数帯域として使用するUEもなくすことができる。例えば、第1の事業者の無線通信システムがLTE−Aの無線通信システムであれば、通信リソースが一定時間割り当てられなければ、SCCの利用停止(Deactivation)が行われるので、貸し出されたCCをSCCとして使用するUEをなくすことができる。
また、第4の停止手法として、例えば、基地局制御部137は、上記第1のセルのeNodeBに、上記周波数帯域のリンク方向と異なるリンク方向を有する別の周波数帯域と上記周波数帯域とのリンケージを更新させる。より具体的には、例えば、基地局制御部137は、eNodeB200−1に、CC3と異なるリンク方向を有する別のCC(CC1又はCC2)とCC3とのリンケージを更新させる。eNodeB200−1は、例えば、SIB2のリンケージ情報を更新する。このようなリンケージの更新により、第1の事業者から貸し出された周波数帯域を、第1の事業者が保有する別の周波数帯域から独立させることができる。
貸し出された周波数帯域の使用停止が完了すると、基地局制御部137は、eNodeB200により当該使用停止の完了を通知される。その後、当該周波数帯域を貸し出された第2の事業者による当該周波数帯域の使用のための準備が行われる。
なお、第1の事業者により保有される周波数帯域の第2の事業者への貸し出しが終了した場合にも、基地局制御部137は、当該周波数帯域を使用するeNodeBに、第2の事業者のUEによる当該周波数帯域の使用を停止させてもよい。
<3.2.eNodeBの構成>
次に、図10を参照して、本実施形態に係るeNodeB200の構成の一例について説明する。図10は、本実施形態に係るeNodeB200の構成の一例を示すブロック図である。図10を参照すると、eNodeB200は、無線通信部210、ネットワーク通信部220、記憶部230及び制御部240を備える。
(無線通信部210)
無線通信部210は、周波数帯域を使用してセル内のUEと無線通信する。より具体的には、例えば、無線通信部210は、eNodeB200のセル20内で、事業者Aにより保有される周波数帯域25(CC1、CC2又はCC3)を使用して、事業者AのUE400と無線通信する。
また、例えば、第1の貸借手法(借りた事業者のeNodeBによる周波数帯域の運用)が用いられる場合がある。この場合に、事業者Bの周波数帯域35が事業者Aに貸し出されると、無線通信部210は、eNodeB200のセル20内で、事業者Bにより保有される周波数帯域35(CC4、CC5又はCC6)を使用して、事業者AのUE400と無線通信する。
また、例えば、第2の貸借手法(貸し出した事業者のeNodeBによる周波数帯域の運用)が用いられる場合がある。この場合に、事業者Aの周波数帯域25が事業者Bに貸し出されると、無線通信部210は、eNodeB200のセル20内で、事業者Aにより保有される周波数帯域25(CC1、CC2又はCC3)を使用して、事業者BのUE500と無線通信する。
なお、無線通信部210は、例えばアンテナ及びRF回路を含む。
(ネットワーク通信部220)
ネットワーク通信部220は、他の通信ノードと通信する。例えば、ネットワーク通信部220は、直接的に又はいずれかの通信ノードを介して、S−GW41、P−GW43及びMME45と通信する。また、例えば、ネットワーク通信部220は、直接的に又はいずれかの通信ノードを介して、判定エンティティ100と通信する。
(記憶部230)
記憶部230は、eNodeB200の動作のためのプログラム及びデータを記憶する。記憶部230は、例えばハードディスク又は半導体メモリ等の記憶媒体を含む。
(制御部240)
制御部240は、eNodeB200の様々な機能を提供する。例えば、制御部240は、CPU又はDSP等のプロセッサに相当し、記憶部230又は他の記憶媒体に記憶されるプログラムを実行することにより、上記様々な機能を提供する。
また、eNodeB200のセル20の周波数帯域25を事業者Bに使用させると判定されると、制御部240は、判定エンティティ100の制御に応じて、eNodeB200のセル内の事業者AのUE400による周波数帯域25の使用を停止する。なお、周波数帯域の使用停止は、例えば、上述した第1〜第4の停止手法により行われる。
なお、周波数帯域が貸し出され、貸し出された当該周波数帯域をeNodeB200が使用し、その後当該周波数帯域の貸し出しが終了した場合にも、基地局制御部240は、当該周波数帯域を借りた事業者のUEによる当該周波数帯域の使用を停止する。
<3.3.UEの構成>
次に、図11を参照して、本実施形態に係るUE400の構成の一例について説明する。図11は、本実施形態に係るUE400の構成の一例を示すブロック図である。図11を参照すると、UE400は、無線通信部410、記憶部420及び制御部430を備える。
(無線通信部410)
無線通信部410は、周波数帯域を使用してeNodeBと無線通信する。より具体的には、例えば、無線通信部410は、事業者Aのセル20内で、事業者Aにより保有される周波数帯域25(CC1、CC2又はCC3)を使用して、セル20のeNodeB200と無線通信する。
また、例えば、第1の貸借手法(借りた事業者のeNodeBによる周波数帯域の運用)が用いられる場合がある。この場合に、事業者Bの周波数帯域35が事業者Aに貸し出されると、無線通信部410は、事業者AのeNodeB200のセル20内で、事業者Bにより保有される周波数帯域35(CC4、CC5又はCC6)を使用して、事業者AのeNodeB200と無線通信する。
また、例えば、第2の貸借手法(貸し出した事業者のeNodeBによる周波数帯域の運用)が用いられる場合がある。この場合に、事業者Bの周波数帯域35が事業者Aに貸し出されると、無線通信部410は、事業者BのeNodeB300のセル30内で、事業者Bにより保有される周波数帯域35(CC4、CC5又はCC6)を使用して、事業者BのeNodeB300と無線通信する。
なお、無線通信部410は、例えばアンテナ及びRF回路を含む。
(記憶部420)
記憶部420は、UE400の動作のためのプログラム及びデータを記憶する。記憶部420は、例えばハードディスク又は半導体メモリ等の記憶媒体を含む。
(制御部430)
制御部430は、UE400の様々な機能を提供する。例えば、制御部430は、CPU又はDSP等のプロセッサに相当し、記憶部420又は他の記憶媒体に記憶されるプログラムを実行することにより、上記様々な機能を提供する。
また、eNodeB200のセル20の周波数帯域25を事業者Bに使用させると判定されると、制御部430は、eNodeB200の制御に応じて、eNodeB200のセル内での周波数帯域25の使用を停止する。
なお、周波数帯域が貸し出され、貸し出された当該周波数帯域をUE400が使用し、その後当該周波数帯域の貸し出しが終了した場合にも、制御部430は、当該周波数帯域の使用を停止する。
<<4.処理の流れ>>
次に、図12〜図14を参照して、本実施形態に係る各処理の例について説明する。
<4.1.判定処理>
まず、図12を参照して、本実施形態に係る判定エンティティ100による判定処理の一例を説明する。図12は、本実施形態に係る判定エンティティ100による判定処理の概略的な流れの一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS601で、リソース判定部131は、ネットワーク通信部110を介して、各事業者(事業者A、事業者B)の各セルでの各コンポーネントキャリア(CC)の接続状態にあるUEの数の情報を受信する。また、ステップS603で、リソース判定部131は、ネットワーク通信部110を介して、各事業者の各セルでの各CCの接続しようとするUEの数の情報も受信する。
次に、ステップS605で、リソース判定部131は、接続状態にあるUEの数の情報、及び接続しようとするUEの数の情報に基づいて、各事業者の各セルでの各CCの貸し出しの可否を判定する。また、ステップS607で、リソース判定部131は、接続状態にあるUEの数の情報、及び接続しようとするUEの数の情報に基づいて、各事業者の各セルでのCCの借り入れの必要性を判定する。即ち、リソース判定部131は、使用可否判定情報及び必要性判定情報が生成される。
そして、ステップS609で、貸出判定部135は、事業者Aの使用可否判定情報及び事業者Bの必要性判定情報に基づいて、事業者Aの各CCを事業者Bに使用させるかを判定する。また、ステップS611で、貸出判定部135は、事業者Bの使用可否判定情報及び事業者Aの必要性判定情報に基づいて、事業者Aの各CCを事業者Bに使用させるかを判定する。そして処理は終了する。
<4.2.使用停止処理>
次に、図13及び図14を参照して、本実施形態に係る判定エンティティ100及び基地局200による周波数帯域の使用停止処理の一例を説明する。当該一例では、事業者Aが保有するCCの事業者Bへの貸し出しが判定されたと仮定する。
(判定エンティティ100による処理)
図13は、本実施形態に係る判定エンティティ100による周波数帯域の使用停止処理の概略的な流れの一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS701で、基地局制御部137は、ネットワーク通信部110を介して、貸し出されるCC(以下、「対象CC」と呼ぶ)の使用を停止するための処理の指示を、当該CCを貸し出すeNodeB200へ送信する。
次に、ステップS703で、基地局制御部137は、上記eNodeB200から使用停止の完了を通知される。そして、処理は終了する。なお、その後、貸し出されたCCを事業者Bが使用するための準備が行われる。
(eNodeB200による処理)
図14は、本実施形態に係るeNodeB200による周波数帯域の使用停止処理の概略的な流れの一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS801で、制御部240は、ネットワーク通信部220を介して、対象CCの使用を停止するための処理の指示を、判定エンティティ100から受信する。
次に、ステップS803で、制御部240は、対象CCのシステム情報においてアクセスバーリングを有効にする。
また、ステップS805で、制御部240は、対象CCをPCCとして使用しているUE400の、別のCCへのハンドオーバを行う。
また、ステップS807で、制御部240は、対象CCをSCCとして使用しているUE400への通信リソースの割り当てを停止する。
また、ステップS809で、制御部240は、対象CCと異なるリンク方向を有する別のCCと当該対象CCとのリンケージを更新する。
また、ステップS811で、対象CCの使用停止の完了を判定エンティティ100に通知する。そして、処理は終了する。
<<5.変形例>>
次に、図15〜図17を参照して、本実施形態に係る変形例を説明する。当該変形例によれば、周波数帯域の貸借の手法として、第1の貸借手法(借りた事業者のeNodeBによる周波数帯域の運用)が用いられる場合であっても、周波数帯域の貸借に起因する異なる事業者のセル間で干渉が抑制される。
(周波数帯域の貸借に伴う干渉)
第1の貸借手法(借りた事業者のeNodeBによる周波数帯域の運用)が用いられる場合には、例えば、第1の事業者の周波数帯域が第2の事業者に貸し出されるとすると、第1の事業者のセルと第2の事業者のセルとの間の干渉が発生し得る。以下、この点について図15及び図16を参照してより具体的に説明する。
図15は、事業者間での周波数帯域の貸借の一例を説明するための説明図である。図15を参照すると、図15を参照すると、図1と同様に、事業者Aのセル20及び事業者Bのセル30が示されている。この例において、例えば、セル20−1のCC1が、事業者Bのセル30−1へ貸し出される。この場合に、事業者Bのセル30−1のeNodeB300−1が、CC1を運用し、CC1を使用してセル30−1内の事業者BのUE500と通信する。
一方、セル20−2では、CC1が事業者Bに貸し出されていないので、事業者Aのセル20−2のeNodeB200−2も、CC1を使用してセル20−2内の事業者AのUE400と通信する。また、セル20−3でも、CC1が事業者Bに貸し出されていないので、事業者Aのセル20−3のeNodeB200−3も、CC1を使用してセル20−3内の事業者AのUE400と通信する。
図16は、周波数帯域の貸借に起因する異なる事業者のセル間で干渉の一例を説明するための説明図である。図16に示されるように、図15のように周波数帯域が貸し出されると、互いに一部重複するセル20−2とセル30−1との間で、CC1にいて干渉が発生し得る。同様に、互いに一部重複するセル20−3とセル30−1との間でも、CC1にいて干渉が発生し得る。
(セル間干渉制御)
ここで、3GPP仕様書 リリース8のセル間干渉制御(ICIC:Inter-Cell Interference Coordination)を説明する。
リリース8のICICでは、ダウンリンクについて、リソースブロック(12サブキャリア×7OFDMシンボル)毎に、隣接セル間で送信電力の情報が共有される。当該情報は、RNTP(Relative Narrowband Transmit Power) Indicatorと呼ばれている。隣接セルのeNodeBは、当該RNTPの受信により、各リソースブロックにおける干渉の程度を予測することができる。なお、当該干渉の程度の予測後にeNodeBが実行する処理は、仕様書において標準化されておらず、実装に依存する。
リリース8のICICでは、アップリンクについて、OI(Overload Indicator)及びHII(High Interference Indicator)の2種類の信号が、X2インターフェースを介して隣接セルのeNodeB間で送受信されることが、想定されている。OIは、アップリンクのリソースブロックごとに、干渉の強さ及び雑音の強さを3段階のレベルで表す。
一方、HIIは、近い将来に周波数帯域においてセルの端部(換言すると、周辺部)に位置するUEに通信リソースを割り当てるか否かを表す。即ち、HIIは、近い将来のスケジューリングを通知するものである。
(技術的課題)
上述したようなICICは、同一の事業者のセル間にX2インターフェースが存在することを前提とする、同一事業者内での干渉制御の手法である。そのため、図15を参照して説明したような、周波数帯域の貸借に起因する異なる事業者のセル間での干渉には、そのまま適用できない。
(変形例の手法)
そこで、本実施形態の変形例では、異なる事業者間のX2インターフェースが設けられ、当該X2インターフェースを介して、貸し出された周波数帯域における干渉抑制のための情報が送受信される。
即ち、前提として、第1の事業者の第1のセルの周波数帯域を第2の事業者に使用させると判定された場合に、上記周波数帯域は、上記第1のセルと少なくとも一部重複する第2の事業者の第2のセルのeNodeBにより、第2の事業者のUEとの通信のために使用される。より具体的には、例えば、図15に示されるように、事業者Aのセル20−1のCC1を事業者Bに使用させると判定された場合に、CC1は、セル20−1と少なくとも一部重複するセル30−1のeNodeB300−1により、事業者BのUE500との通信のために使用される。
そして、第1の事業者のeNodeB及び第2の事業者のeNodeBは、第1の事業者の基地局と第2の事業者の基地局との間のインターフェースを介して、上記周波数帯域における干渉抑制のための情報(以下、「干渉抑制情報」と呼ぶ)を送受信する。より具体的には、例えば、事業者AのeNodeB200−2及びeNodeB200−3と事業者BのeNodeB300−1とは、X2インターフェースを介して、CC1における干渉抑制情報を送受信する。以下、この点について図17を参照してさらに説明する。
図17は、異なる事業者間のX2インターフェースの一例を説明するための説明図である。図17を参照すると、事業者AのeNodeB200と事業者BのeNodeB300との間にX2インターフェースが設けられる。当該X2インターフェースは、論理的なインターフェースである。そして、eNodeB200及びeNodeB300は、X2インターフェースを介して、直接的に又はいずれかの通信ノードを経由して互いに通信する。
なお、同一事業者内でのX2インターフェースでは、リソースブロックごとの情報、スケジューリング情報等の様々な情報が送受信される。しかし、事業者間でやり取りされる情報の量を抑えるために、異なる事業者間のX2インターフェースで送受信される情報は、同一事業者内でのX2インターフェースで送受信される情報よりも少なすべきである。
そこで、例えば、周波数帯域における上記干渉抑制情報は、当該周波数帯域に含まれる複数の部分帯域のうちのいずれの部分帯域の通信リソースがセルの端部に位置するUEに割り当てられるかを示す情報を含む。より具体的には、例えば、各eNodeB(各eNodeBの制御部)は、CC1を複数の部分帯域(例えば3つの部分帯域)に分け、複数の部分帯域のうちのいずれの部分帯域の通信リソースをセルの端部に位置するUEに割り当てるかを決定する。そして、各eNodeBは、異なる事業者間のX2インターフェースを介して、決定された部分帯域を示す情報を干渉制御情報として送信する。例えば、各eNodeBは、当該干渉抑制情報を準静的に送信する。このように周波数帯域を分けることは、Partial Frequency Reuseと呼ばれる。
より具体的には、eNodeB300−1により送信される、CC1の干渉抑制情報は、CC1の3つの部分帯域のうちの、セル30−1の端部に位置するUE500が使用する部分帯域を示す情報である。また、eNodeB200−2により送信される、CC1の干渉抑制情報は、CC1の3つの部分帯域のうちの、セル20−2の端部に位置するUE400が使用する部分帯域を示す情報である。
このような情報により、周波数帯域のうちのどの周波数において干渉が大きくなるかを予測することができるので、干渉を抑制することも可能になる。また、異なる事業者間でやり取りされる情報を抑えることができる。
(変形例の代替手法)
なお、上記変形例の代替手法として、第1の貸借手法の代わりに、第2の貸借手法を用いることが考えられる。即ち、当該代替手法では、第1の事業者の第1のセルの周波数帯域を第2の事業者に使用させると判定された場合に、上記周波数帯域は、上記第1のセルの基地局により、第2の事業者のUEとの通信のために使用される。より具体的には、事業者Aのセル20−1のCC1を事業者Bに使用させると判定された場合に、CC1は、セル20−1のeNodeB200−1により、事業者BのUE500との通信のために使用される。即ち、事業者BのUE500によりCC1で送受信されるデータは、事業者AのeNodeB200−1を通過する。
このように第2の貸借手法によれば、同一事業者のセル間のX2インターフェースにより周波数帯域の干渉抑制を行うことが可能になる。即ちICICを用いることができる。そのため、異なる事業者間での周波数帯域の貸借に起因する干渉を抑えることができる。
<<6.まとめ>>
以上、図1〜図17を用いて、本開示の実施形態について説明した。本実施形態によれば、本実施形態によれば、無線通信サービスを提供する第1の事業者により保有される周波数帯域の使用状況に基づいて別の事業者による当該周波数帯域の使用の可否を判定した結果を示す使用可否判定情報が、取得される。そして、取得された当該使用可否判定情報に基づいて、上記周波数帯域を第2の事業者に使用させるかが、判定される。
このような判定によれば、第1の事業者の周波数帯域を別の事業者が使用可能である場合に、当該周波数帯域を第2の事業者に貸し出すと判定される。そのため、例えば、第2の事業者は、どの地域でどの周波数をどのようなタイミングで使用できるかを知ることができる。即ち、第1の事業者の周波数帯域を使用できるかを第2の事業者が知ることが可能になる。
また、例えば、セルごとの使用可否判定情報に基づいて、セルごとの上記周波数帯域を上記第2の事業者に使用させるかが、判定される。
このようなセルごとの使用可否の判定により、セルを単位として必要なエリアで周波数帯域を貸し出すことが可能になるので、エリアの観点から、周波数リソースがより有効に活用することができる。
また、例えば、コンポーネントキャリア(CC)ごとの判定情報に基づいて、1つ以上のCCのうちのいずれのCCを上記第2の事業者に使用させるかが、判定される。
このようなCCごとの判定により、CCを単位として必要な帯域幅の周波数帯域を貸し出すことが可能になるので、周波数の観点から、周波数リソースがより有効に活用することができる。
また、第2の事業者により保有される別の周波数帯域の使用状況に基づいて第2の事業者によるさらなる周波数帯域の使用の必要性を判定した結果を示すさらなる必要性判定情報が、取得される。そして、使用可否判定情報及び必要性判定情報に基づいて、上記周波数帯域を第2の事業者に使用させるかが、判定される。
このような貸し出しの判定によれば、第1の事業者の周波数帯域を別の事業者が使用可能であり、且つ第2の事業者が当該周波数帯域を必要とする場合に、当該周波数帯域を第2の事業者に貸し出すと判定される。そのため、第2の事業者は、必要な場合にのみ周波数帯域を借りることができる。即ち、周波数帯域の貸借が最小限で済むので、周波数帯域が貸し出されることに起因して発生する事業者間での情報のやり取りを、最小限に抑えることができる。また、多くの周波数帯域の貸し出しに起因して、当該周波数帯域を保有する事業者において周波数帯域が不足してしまうことを、回避できる。
また、第1の事業者の第1のセルの上記周波数帯域を第2の事業者に使用させると判定された場合に、上記第1のセルのeNodeBが、上記第1のセル内の上記第1の事業者のUEによる上記周波数帯域の使用を停止する。
このような使用停止により、第1の事業者から貸し出される周波数帯域が第1の事業者のUEにより使用されていない状態(即ち、開放された状態)で、当該周波数帯域を第2の事業者に貸し出すことが、可能になる。その結果、貸し出された周波数帯域を第2の事業者が実際に使用できるようになる。例えば、事業者Aから貸し出されるCCを数台のUE400が使用している場合に、当該CCが当該数台のUE400(及び別の新たなUE400)により使用されていない状態で、当該CCを事業者Bに貸し出すことが、可能になる。その結果、貸し出されたCCを事業者BのUE(例えば100台のUE)が実際に使用できるようになる。
また、第1の停止手法として、例えば、上記周波数帯域での新たなアクセスの禁止が第1の事業者のUEへ通知される。
このような通知により、周波数帯域を貸し出した事業者のUEが、貸し出された周波数帯域を新たに使用することを、防ぐことができる。例えば、第1の事業者の無線通信システムがLTE−Aの無線通信システムであれば、貸し出されたCCにおいてUEが新たに接続を確立し、当該CCがPCCとして新たに使用されることを、防ぐことができる。
また、第2の停止手法として、例えば、上記周波数帯域を主要(primary)周波数帯域として使用している第1の事業者のUEの、別の周波数帯域へのハンドオーバが、行われる。
このようなハンドオーバにより、貸し出された周波数帯域が主要周波数帯域として使用するUEをなくすことができる。即ち、貸し出された周波数は、補助(secondary)周波数帯域としてのみ使用されるようになる。例えば、第1の事業者の無線通信システムがLTE−Aの無線通信システムであれば、貸し出されたCCをPCCとして使用するUEをなくすことができる。即ち、貸し出されたCCは、SCCとしてのみ使用されるようになる。
また、第3の停止手法として、例えば、上記周波数帯域を上記補助周波数帯域として使用している第1の事業者のUEへの通信リソースの割り当てが、停止される。
このような通信リソースの割り当て停止により、貸し出された周波数帯域が補助周波数帯域として使用するUEもなくすことができる。例えば、第1の事業者の無線通信システムがLTE−Aの無線通信システムであれば、通信リソースが一定時間割り当てられなければ、SCCの利用停止(Deactivation)が行われるので、貸し出されたCCをSCCとして使用するUEをなくすことができる。
また、第4の停止手法として、例えば、上記周波数帯域のリンク方向と異なるリンク方向を有する別の周波数帯域と上記周波数帯域とのリンケージが、更新される。
このようなリンケージの更新により、第1の事業者から貸し出された周波数帯域を、第1の事業者が保有する別の周波数帯域から独立させることができる。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について説明したが、本開示は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、判定エンティティは、異なる事業者の無線通信システム間に位置する装置であったが、本技術はかかる例に限定されない。例えば、判定エンティティは、いずれかの事業者の無線通信システムに含まれる新たな装置であってもよく、又はいずれかの事業者の無線通信システムの既存の装置(例えば、MME、S−GW、eNodeB、等)における新たな機能として実装されてもよい。
また、事業者の無線通信システムがLTE−Aの無線通信システムである例を説明したが、事業者の無線通信システムはこれに限られない。例えば、事業者の無線通信システムは、LTE−Aに類似する無線通信システムであってもよく、又はLTE−Aからさらに発展した規格に準拠した無線通信システムであってもよい。
また、上記実施形態では、セルの基地局は、LTE−AdvancedのeNodeBであったが、本技術はかかる例に限定されない。例えば、上記基地局は、別の通信規格に準拠した基地局であってもよい。
また、上記実施形態では、セル内で通信する端末装置は、LTE−AdvancedのUEであったが、本技術はかかる例に限定されない。例えば、上記端末装置は、別の通信規格に準拠した端末装置であってもよい。
また、本明細書の通信制御処理における処理ステップは、必ずしもフローチャートに記載された順序に沿って時系列に実行されなくてよい。例えば、通信制御処理における処理ステップは、フローチャートとして記載した順序と異なる順序で実行されても、並列的に実行されてもよい。
また、通信制御装置、基地局又は端末装置に内蔵されるCPU、ROM及びRAM等のハードウェアに、上記通信制御装置、上記基地局又は上記端末装置の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、当該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供される。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
無線通信サービスを提供する第1の事業者により保有される周波数帯域の使用状況に基づいて別の事業者による当該周波数帯域の使用の可否を判定した結果を示す判定情報を取得する取得部と、
取得された前記判定情報に基づいて、前記周波数帯域を第2の事業者に使用させるかを判定する判定部と、
を備える通信制御装置。
(2)
前記取得部は、前記周波数帯域のセルごとの使用状況に基づいて別の事業者による当該周波数帯域のセルごとの使用の可否を判定した結果を示すセルごとの判定情報を取得し、
前記判定部は、前記セルごとの判定情報に基づいて、セルごとの前記周波数帯域を前記第2の事業者に使用させるかを判定する、
前記(1)に記載の通信制御装置。
(3)
前記第1の事業者の第1のセルの前記周波数帯域を前記第2の事業者に使用させると判定された場合に、前記第1のセルの基地局に、前記第1のセル内の前記第1の事業者の端末装置による前記周波数帯域の使用を停止させる制御部、をさらに備える、前記(2)に記載の通信制御装置。
(4)
前記制御部は、前記第1のセルの基地局に、前記周波数帯域での新たなアクセスの禁止を前記端末装置へ通知させる、前記(3)に記載の通信制御装置。
(5)
前記端末装置は、1つの主要周波数帯域及び1つ以上の補助周波数帯域を用いて無線通信可能であり、
前記周波数帯域は、前記主要周波数帯域又は前記補助周波数帯域として使用される、
前記(3)又は(4)に記載の通信制御装置。
(6)
前記制御部は、前記第1のセルの基地局に、前記周波数帯域を前記主要周波数帯域として使用している前記端末装置の、別の周波数帯域へのハンドオーバを行わせる、前記(5)に記載の通信制御装置。
(7)
前記制御部は、前記第1のセルの基地局に、前記周波数帯域を前記補助周波数帯域として使用している前記端末装置への通信リソースの割り当てを停止させる、前記(5)又は(6)に記載の通信制御装置。
(8)
前記制御部は、前記第1のセルの基地局に、前記周波数帯域のリンク方向と異なるリンク方向を有する別の周波数帯域と前記周波数帯域とのリンケージを更新させる、前記(4)〜(7)のいずれか1項に記載の通信制御装置。
(9)
前記第1の事業者の第1のセルの前記周波数帯域を前記第2の事業者に使用させると判定された場合に、前記周波数帯域は、前記第1のセルと少なくとも一部重複する前記第2の事業者の第2のセルの基地局により、前記第2の事業者の端末装置との通信のために使用され、
前記第1の事業者の基地局及び前記第2の事業者の基地局は、前記第1の事業者の基地局と前記第2の事業者の基地局との間のインターフェースを介して、前記周波数帯域における干渉抑制のための情報を送受信する、
前記(2)〜(8)のいずれか1項に記載の通信制御装置。
(10)
前記周波数帯域における干渉抑制のための前記情報は、当該周波数帯域に含まれる複数の部分帯域のうちのいずれの部分帯域の通信リソースがセルの端部に位置する端末装置に割り当てられるかを示す情報を含む、前記(9)に記載の通信制御装置。
(11)
前記第1の事業者の第1のセルの前記周波数帯域を前記第2の事業者に使用させると判定された場合に、前記周波数帯域は、前記第1のセルの基地局により、前記第2の事業者の端末装置との通信のために使用される、前記(2)〜(8)のいずれか1項に記載の通信制御装置。
(12)
前記周波数帯域の使用状況は、前記周波数帯域との接続状態にある端末装置の数、前記周波数帯域との接続しようとする端末装置の数、前記周波数帯域における通信リソースの使用率、若しくは前記周波数帯域におけるトラフィック量のうちの少なくとも1つの値の測定値又は実績値であり、又は、当該測定値若しくは当該実績値から導かれる値である、前記(1)〜(11)のいずれか1項に記載の通信制御装置。
(13)
前記周波数帯域の使用状況は、前記周波数帯域において端末装置による新たなアクセスが禁止されているか否かである、前記(1)〜(11)のいずれか1項に記載の通信制御装置。
(14)
前記取得部は、前記第2の事業者により保有される別の周波数帯域の使用状況に基づいて前記第2の事業者によるさらなる周波数帯域の使用の必要性を判定した結果を示すさらなる判定情報を取得し、
前記判定部は、前記判定情報及び前記さらなる判定情報に基づいて、前記周波数帯域を前記第2の事業者に使用させるかを判定する、
前記(1)〜(13)のいずれか1項に記載の通信制御装置。
(15)
前記周波数帯域は、1つ以上のコンポーネントキャリアであり、
前記取得部は、前記第1の事業者により保有される前記1つ以上のコンポーネントキャリアの各々の使用状況に基づいて別の事業者による前記1つ以上のコンポーネントキャリアの各々の使用の可否を判定した結果を示すコンポーネントキャリアごとの判定情報を取得し、
前記判定部は、取得された前記コンポーネントキャリアごとの判定情報に基づいて、前記1つ以上のコンポーネントキャリアのうちのいずれのコンポーネントキャリアを前記第2の事業者に使用させるかを判定する、
前記(1)〜(14)のいずれか1項に記載の通信制御装置。
(16)
無線通信サービスを提供する第1の事業者の第1のセル内で、前記第1の事業者により保有される周波数帯域を使用して端末装置と無線通信する無線通信部と、
前記周波数帯域のセルごとの使用状況に基づいて別の事業者による当該周波数帯域のセルごとの使用の可否を判定した結果を示すセルごとの判定情報に基づいて、セルごとの前記周波数帯域を第2の事業者に使用させるかが判定される場合に、前記第1のセルの前記周波数帯域を前記第2の事業者に使用させると判定されると、通信制御装置による制御に応じて、前記第1のセル内の前記第1の事業者の端末装置による前記周波数帯域の使用を停止する制御部と、
を備える基地局。
(17)
無線通信サービスを提供する第1の事業者の第1のセル内で、前記第1の事業者により保有される周波数帯域を使用して、前記第1のセルの基地局と無線通信する無線通信部と、
前記周波数帯域のセルごとの使用状況に基づいて別の事業者による当該周波数帯域のセルごとの使用の可否を判定した結果を示すセルごとの判定情報に基づいて、セルごとの前記周波数帯域を第2の事業者に使用させるかが判定される場合に、前記第1のセルの前記周波数帯域を前記第2の事業者に使用させると判定されると、前記基地局による制御に応じて、前記第1のセル内での前記周波数帯域の使用を停止する制御部と、
を備える端末装置。
(18)
無線通信サービスを提供する第1の事業者により保有される周波数帯域の使用状況に基づいて別の事業者による当該周波数帯域の使用の可否を判定した結果を示す判定情報を取得することと、
取得された前記判定情報に基づいて、前記周波数帯域を第2の事業者に使用させるかを判定することと、
を含む通信制御方法。
(19)
無線通信サービスを提供する第1の事業者の第1のセル内で、前記第1の事業者により保有される周波数帯域を使用して無線通信を行うことと、
前記周波数帯域のセルごとの使用状況に基づいて別の事業者による当該周波数帯域のセルごとの使用の可否を判定した結果を示すセルごとの判定情報に基づいて、セルごとの前記周波数帯域を第2の事業者に使用させるかを判定する、通信制御装置と、通信することと、
前記第1のセルの前記周波数帯域を前記第2の事業者に使用させると判定された場合に、前記通信制御装置による制御に応じて、前記第1のセル内の前記第1の事業者の端末装置による前記周波数帯域の使用を停止することと、
を含む通信制御方法。
1 通信システム
2、3 無線通信システム
20、30 セル
21、31 eNodeB
23、33 UE(User Equipment)
25、35 周波数帯域
41、51 S−GW(Serving Gateway)
43、53 P−GW(Packet Data Network Gateway)
45、55 MME(Mobility Management Entity)
100 判定エンティティ
110 ネットワーク通信部
120 記憶部
130 制御部
131 リソース判定部
133 リソース判定情報取得部
135 貸出判定部
137 基地局制御部
200 eNodeB
210 無線通信部
220 ネットワーク通信部
230 記憶部
240 制御部
400 UE(User Equipment)
410 無線通信部
420 記憶部
430 制御部

Claims (14)

  1. 無線通信サービスを提供する第1の事業者により保有される周波数帯域の使用状況に基づいて別の事業者による当該周波数帯域の使用の可否を判定した結果を示す判定情報を取得する取得部と、
    取得された前記判定情報に基づいて、前記周波数帯域を第2の事業者に使用させるかを判定する判定部と、
    前記第1の事業者の第1のセルの前記周波数帯域を前記第2の事業者に使用させると判定された場合に、前記第1のセルの基地局に、前記第1のセル内の前記第1の事業者の端末装置による前記周波数帯域の使用を停止させる制御部と、
    を備え、
    前記周波数帯域は、1つ以上のコンポーネントキャリアであり、
    前記1つ以上のコンポーネントキャリアは、アグリゲートされてキャリアアグリゲーションが行われ
    前記取得部は、前記周波数帯域のセルごとの使用状況に基づいて別の事業者による当該周波数帯域のセルごとの使用の可否を判定した結果を示すセルごとの判定情報を取得し、
    前記判定部は、前記セルごとの判定情報に基づいて、セルごとの前記周波数帯域を前記第2の事業者に使用させるかを判定し、
    前記第1の事業者の第1のセルの前記周波数帯域を前記第2の事業者に使用させると判定された場合に、前記周波数帯域は、前記第1のセルの基地局により、前記第2の事業者の端末装置との通信のために使用される、通信制御装置。
  2. 前記制御部は、前記第1のセルの基地局に、前記周波数帯域での新たなアクセスの禁止を前記端末装置へ通知させる、請求項に記載の通信制御装置。
  3. 前記端末装置は、1つの主要周波数帯域及び1つ以上の補助周波数帯域を用いて無線通信可能であり、
    前記周波数帯域は、前記主要周波数帯域又は前記補助周波数帯域として使用される、
    請求項に記載の通信制御装置。
  4. 前記制御部は、前記第1のセルの基地局に、前記周波数帯域を前記主要周波数帯域として使用している前記端末装置の、別の周波数帯域へのハンドオーバを行わせる、請求項に記載の通信制御装置。
  5. 前記制御部は、前記第1のセルの基地局に、前記周波数帯域を前記補助周波数帯域として使用している前記端末装置への通信リソースの割り当てを停止させる、請求項に記載の通信制御装置。
  6. 前記制御部は、前記第1のセルの基地局に、前記周波数帯域のリンク方向と異なるリンク方向を有する別の周波数帯域と前記周波数帯域とのリンケージを更新させる、請求項に記載の通信制御装置。
  7. 前記第1の事業者の第1のセルの前記周波数帯域を前記第2の事業者に使用させると判定された場合に、前記周波数帯域は、前記第1のセルと少なくとも一部重複する前記第2の事業者の第2のセルの基地局により、前記第2の事業者の端末装置との通信のために使用され、
    前記第1の事業者の基地局及び前記第2の事業者の基地局は、前記第1の事業者の基地局と前記第2の事業者の基地局との間のインターフェースを介して、前記周波数帯域における干渉抑制のための情報を送受信する、
    請求項に記載の通信制御装置。
  8. 前記周波数帯域における干渉抑制のための前記情報は、当該周波数帯域に含まれる複数の部分帯域のうちのいずれの部分帯域の通信リソースがセルの端部に位置する端末装置に割り当てられるかを示す情報を含む、請求項に記載の通信制御装置。
  9. 前記周波数帯域の使用状況は、前記周波数帯域との接続状態にある端末装置の数、前記周波数帯域との接続しようとする端末装置の数、前記周波数帯域における通信リソースの使用率、若しくは前記周波数帯域におけるトラフィック量のうちの少なくとも1つの値の測定値又は実績値であり、又は、当該測定値若しくは当該実績値から導かれる値である、請求項1に記載の通信制御装置。
  10. 前記周波数帯域の使用状況は、前記周波数帯域において端末装置による新たなアクセスが禁止されているか否かである、請求項1に記載の通信制御装置。
  11. 前記取得部は、前記第2の事業者により保有される別の周波数帯域の使用状況に基づいて前記第2の事業者によるさらなる周波数帯域の使用の必要性を判定した結果を示すさらなる判定情報を取得し、
    前記判定部は、前記判定情報及び前記さらなる判定情報に基づいて、前記周波数帯域を前記第2の事業者に使用させるかを判定する、
    請求項1に記載の通信制御装置。
  12. 前記取得部は、前記第1の事業者により保有される前記1つ以上のコンポーネントキャリアの各々の使用状況に基づいて別の事業者による前記1つ以上のコンポーネントキャリアの各々の使用の可否を判定した結果を示すコンポーネントキャリアごとの判定情報を取得し、
    前記判定部は、取得された前記コンポーネントキャリアごとの判定情報に基づいて、前記1つ以上のコンポーネントキャリアのうちのいずれのコンポーネントキャリアを前記第2の事業者に使用させるかを判定する、
    請求項1に記載の通信制御装置。
  13. 無線通信サービスを提供する第1の事業者の第1のセル内で、前記第1の事業者により保有される周波数帯域を使用して端末装置と無線通信する無線通信部と、
    前記周波数帯域のセルごとの使用状況に基づいて別の事業者による当該周波数帯域のセルごとの使用の可否を判定した結果を示すセルごとの判定情報に基づいて、セルごとの前記周波数帯域を第2の事業者に使用させるかが判定される場合に、前記第1のセルの前記周波数帯域を前記第2の事業者に使用させると判定されると、通信制御装置による制御に応じて、前記第1のセル内の前記第1の事業者の端末装置による前記周波数帯域の使用を停止する制御部と、
    を備え、
    前記周波数帯域は、1つ以上のコンポーネントキャリアであり、
    前記1つ以上のコンポーネントキャリアは、アグリゲートされてキャリアアグリゲーションが行われ
    前記第1の事業者の第1のセルの前記周波数帯域を前記第2の事業者に使用させると判定された場合に、前記周波数帯域は、前記制御部により、前記第2の事業者の端末装置との通信のために使用される、基地局。
  14. 無線通信サービスを提供する第1の事業者により保有される周波数帯域の使用状況に基づいて別の事業者による当該周波数帯域の使用の可否を判定した結果を示す判定情報を取得することと、
    取得された前記判定情報に基づいて、前記周波数帯域を第2の事業者に使用させるかを判定することと、
    前記第1の事業者の第1のセルの前記周波数帯域を前記第2の事業者に使用させると判定された場合に、前記第1のセルの基地局に、前記第1のセル内の前記第1の事業者の端末装置による前記周波数帯域の使用を停止させることと、
    を含み、
    前記周波数帯域は、1つ以上のコンポーネントキャリアであり、
    前記1つ以上のコンポーネントキャリアは、アグリゲートされてキャリアアグリゲーションが行われ、
    前記取得することは、前記周波数帯域のセルごとの使用状況に基づいて別の事業者による当該周波数帯域のセルごとの使用の可否を判定した結果を示すセルごとの判定情報を取得することを含み、
    前記判定することは、前記セルごとの判定情報に基づいて、セルごとの前記周波数帯域を前記第2の事業者に使用させるかを判定することを含み、
    前記第1の事業者の第1のセルの前記周波数帯域を前記第2の事業者に使用させると判定された場合に、前記周波数帯域は、前記第1のセルの基地局により、前記第2の事業者の端末装置との通信のために使用される、プロセッサにより実行される通信制御方法。
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