JP4648873B2 - 無線通信システムおよび周波数管理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、無線通信システムおよび周波数管理装置に関し、特に、特定の場所で特定の周波数帯域の優先的な利用が可能な周波数割当てがされている事業者の無線基地局などの無線通信装置、および、周波数割当てがされていない事業者の無線基地局などの無線通信装置、など、複数の事業者の複数の無線通信装置が、周波数帯域の割当てまたは利用を管理する周波数管理装置に接続され、新たな周波数帯域で送受信を行おうとする無線通信装置が利用を希望する希望周波数帯域の割当て可否または利用可否の判定を自動的に行い、周波数の割当てまたは利用を可能とする無線通信システムおよび周波数管理装置に関する。
図2に、従来の無線通信システムにおいて、複数の事業者の無線基地局が隣接して設置されている場合を示す。図2においては、事業者Aの無線基地局2−1と事業者Bの無線基地局2−2とは隣接して設置されており、無線基地局2−1,2−2のそれぞれの電波の到達エリア(セルエリア)は互いに重複するエリアを有して、すなわち、無線基地局2−1の利用エリア2−3と無線基地局2−2の利用エリア2−4とは互いに重複するエリアを有して配置されている。このため、無線基地局2−1,2−2のそれぞれの電波の周波数帯域として、同一の周波数帯域を利用すると、互いの無線通信に干渉が発生するので、それぞれで異なる周波数帯域を利用して無線通信を行う必要がある。
このように、或る事業者が特定の場所で特定の周波数帯域を利用して、無線基地局などの無線通信装置を利用して電波を送受信しようとする場合、あらかじめ、該特定の周波数帯域を利用するための周波数割当てを周波数管理部局から受けることが必要である。この結果、非特許文献1に記載されているように、特定の場所で特定の周波数帯域の周波数割当てがされている事業者が既に存在している場合、他の事業者の無線通信装置が、該特定の場所の利用エリアと重複する利用エリアで、該特定の周波数帯域と同一の周波数帯域を利用すると、既に周波数割当てがされている事業者の無線通信に対して干渉を与えることになるため、該特定の周波数帯域と同一の周波数帯域を他の事業者は利用することができなかった。
ここで、該特定の周波数帯域の周波数割当てが既になされている事業者が、該特定の場所で該特定の周波数帯域を利用した無線通信をしていない場合であったとしても、他の事業者が該特定の場所と利用エリア(電波の到達範囲)が重複するような場所では、その周波数帯域を利用することはできず、周波数帯域の有効利用を図ることはできなかった。
さらに、複数の事業者の無線基地局が、互いに隣接する場所で、それぞれに周波数割当てがされている周波数帯域を用いて稼働している状態において、周波数割当てにより割り当てられた周波数帯域が隣接しているなどの理由により、互いの無線通信に干渉が発生してしまう状態になっても、技術的な解決手段がない場合には、例えば、非特許文献2に記載されているように、干渉が発生している各事業者間で周波数割当てがされた各周波数帯域の利用方法について話し合いを行い、干渉の発生問題を解決することとなっていた。
http://www.tele.soumu.go.jp/j/proc/type/aptoli.htm 電気通信振興会「電波法関係審査基準」、別紙2 無線局の目的別審査基準、第2陸上関係
従来技術においては、前述したように、事業者が特定の場所で特定の周波数帯域を利用して無線基地局などの無線通信装置で電波を送受信しようとする場合、事業者は電波を利用するための周波数割当てを周波数管理部局から受けた上で利用する必要があるが、他の事業者の無線通信装置が、利用エリアが重複する場所で、同一の周波数帯域の電波を既に利用している場合は、既に周波数割当てがされている他の事業者に対して干渉を与えることになるため、当該特定の周波数帯域を利用することができない。
ここで、特定の周波数帯域の周波数割当てがされていた他の事業者が、周波数割当てがされた場所で、該特定の周波数帯域を利用していなかった場合であっても、前述したように、周波数割当てを申請した事業者は、重複する利用エリアで、当該特定の周波数帯域と同一の周波数帯域は利用することはできず、周波数帯域の有効利用を図ることができないという問題が発生する。
また、複数の事業者の無線基地局などの無線通信装置が、互いに隣接する場所で、周波数割当てがされた周波数帯域を用いて、稼働している状態において、周波数割当てにより割り当てられた周波数帯域が互いに隣接しているなどの理由により、無線通信に干渉が発生してしまい、技術的な解決手段がない場合には、前述したように、各事業者間で周波数割当てがされた各周波数帯域の利用方法について協議して、干渉の発生問題を解決しなければならないという煩わしい問題が発生する。
そこで、本発明は、特定の場所で特定の周波数帯域の周波数割当てを事業者が周波数管理部局から受けていても、その事業者が周波数割当てがされた前記特定の場所でその周波数帯域を利用していない場合には、他の事業者が、利用エリアが重複する場所であっても、前記特定の周波数帯域と同一の周波数帯域を利用することができ、周波数帯域の有効利用の拡大を可能とする無線通信システムおよび周波数管理装置を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、複数の事業者の無線基地局などの無線通信装置が互いに隣接する場所で稼働しようとする際に、利用する周波数帯域の無線通信の互いの干渉量をあらかじめ推定して、各無線通信装置がその周波数帯域を利用して良いか否かを自動的に判定して、当該周波数帯域を用いた無線通信の可否を決定することにより、各事業者間で無線通信の干渉問題が発生することを未然に防止可能とする無線通信システムおよび周波数管理装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決すべくなされたものであり、本発明の観点は、周波数割当てを自動的に管理する周波数管理装置を備え、特定の場所で特定の周波数帯域を優先的に利用可能とする周波数割当てがされている事業者の無線基地局などの無線通信装置や該周波数割当てがされていない事業者の無線基地局などの無線通信装置が、ネットワークを介して、該周波数管理装置に接続されている無線通信システムを構成している点にあり、本発明は、次のような具体的な技術手段のいずれかから構成されている。
第1の技術手段は、特定の場所で特定の周波数帯域を優先的に利用可能な周波数として割当てがされている事業者の1ないし複数の無線通信装置や該優先的に利用可能な周波数として割当てがされていない事業者の1ないし複数の無線通信装置が、有線信号または無線信号を用いたネットワークを介して、周波数帯域の割当てまたは利用を管理する周波数管理装置に接続されて構成される無線通信システムであって、前記無線通信装置は、前記ネットワークを介して前記周波数管理装置に対して、周波数帯域として利用を希望する希望周波数帯域の利用可否の問い合わせを行う周波数帯域問い合わせ手段と、前記周波数帯域問い合わせ手段の前記希望周波数帯域の利用可否の問い合わせに対する応答として、前記ネットワークを介して前記周波数管理装置から通知されてくる割当て可否判定結果である、前記希望周波数帯域の優先的な利用の可否を示す割当て可否、または、前記希望周波数帯域の非優先的な利用の可否を示す利用可否、の前記周波数管理装置における判定結果に基づいて、当該無線通信装置で利用する周波数帯域を決定する利用周波数帯域決定手段と、少なくとも備え、前記周波数管理装置は、各事業者の各無線通信装置毎にそれぞれの無線通信装置が利用する周波数帯域の割当てや該周波数帯域の利用に関連する周波数管理情報を保持する周波数管理データベースと、前記優先的に利用可能な周波数として割当てがされている事業者か否かによらず前記無線通信装置のいずれかから前記ネットワークを介して、前記希望周波数帯域の利用可否の問い合わせを受け取った際に、前記周波数管理データベースに保持した前記周波数管理情報に基づいて、問い合わせ元の前記無線通信装置が前記希望周波数帯域の利用条件を満たすか否かを判定する利用条件判定手段と、問い合わせ元の前記無線通信装置が、前記希望周波数帯域を優先的に利用可能な周波数として割当てがされている事業者の無線通信装置か否かを判定する周波数割当て事業者判定手段と、問い合わせ元の前記無線通信装置が前記希望周波数帯域を用いた電波の送受信を行った場合に、既に稼働している他の無線通信装置の無線通信に対して与える干渉量を推定する干渉量推定手段と、前記利用条件判定手段の判定結果と前記周波数割当て事業者判定手段の判定結果と前記干渉量推定手段の推定結果とに基づいて、前記希望周波数帯域の割当て可否または利用可否を判定した前記割当て可否判定結果を、問い合わせ元の前記無線通信装置からの前記希望周波数帯域の利用可否の問い合わせに対する応答として、当該無線通信装置に対して、通知する周波数帯域割当て判定結果通知手段と、を少なくとも備えていることを特徴とする。
第2の技術手段は、前記第1の技術手段に記載の無線通信システムにおいて、前記周波数管理装置の前記利用条件判定手段の判定結果が、問い合わせ元の前記無線通信装置が前記希望周波数帯域を利用可能であって、かつ、前記周波数割当て事業者判定手段の判定結果が、問い合わせ元の前記無線通信装置の存在場所では前記無線通信装置の事業者が優先的に利用可能な周波数帯域として前記希望周波数帯域が周波数割当てされており、かつ、前記干渉量推定手段の推定結果が、問い合わせ元の前記無線通信装置が前記希望周波数帯域を用いた電波の送受信を行った際の他の無線通信装置の無線通信に対する干渉量があらかじめ定めた閾値以内であった場合には、前記周波数管理装置の前記周波数帯域割当て判定結果通知手段から、問い合わせ元の前記無線通信装置に対して、前記割当て可否判定結果として、前記希望周波数帯域を優先的に利用可能な周波数帯域として割当てが許可された旨を通知することを特徴とする。
第3の技術手段は、前記第1の技術手段に記載の無線通信システムにおいて、前記周波数管理装置の前記利用条件判定手段の判定結果が、問い合わせ元の前記無線通信装置が前記希望周波数帯域を利用可能であって、かつ、前記周波数割当て事業者判定手段の判定結果が、問い合わせ元の前記無線通信装置の存在場所では前記希望周波数帯域が他の事業者に優先的に利用可能な周波数として割当てがされている周波数帯域であるものの、当該他の事業者の前記無線通信装置では現在利用されていない状態にある周波数帯域であって、かつ、前記干渉量推定手段の推定結果が、問い合わせ元の前記無線通信装置が前記希望周波数帯域を用いた電波の送受信を行った際の他の無線通信装置の無線通信に対する干渉量があらかじめ定めた閾値以内であった場合には、前記周波数管理装置の前記周波数帯域割当て判定結果通知手段から、問い合わせ元の前記無線通信装置に対して、前記割当て可否判定結果として、前記希望周波数帯域を利用許可する旨を通知することを特徴とする。
第4の技術手段は、前記第3の技術手段に記載の無線通信システムにおいて、前記周波数管理装置は、前記周波数割当て事業者判定手段の判定結果が、問い合わせ元の前記無線通信装置の存在場所では前記希望周波数帯域が他の事業者に優先的に利用可能な周波数として割当てがされている周波数帯域であるものの、当該他の事業者の前記無線通信装置では現在利用されていない状態にある周波数帯域であった場合、問い合わせ元の前記無線通信装置の存在場所では前記希望周波数帯域が他の事業者に優先的に利用可能な周波数として割当てがされていることを示す割当済み情報を、前記割当て可否判定結果に含ませて作成する周波数割当て事業者情報通知手段をさらに備え、問い合わせ元の前記無線通信装置は、前記周波数管理装置から前記割当て可否判定結果として、前記希望周波数帯域を利用許可する旨の通知を受け取った際に、前記割当て可否判定結果に含まれている前記割当済み情報により、当該無線通信装置の存在場所では前記希望周波数帯域が現在利用されていないものの、他の事業者に優先的に利用可能な周波数として割当てがされていることを認識する周波数割当て事業者認識手段をさらに備えていることを特徴とする。
第5の技術手段は、前記第3または第4の技術手段に記載の無線通信システムにおいて、前記無線通信装置は、前記ネットワークを介して前記周波数管理装置から、前記希望周波数帯域を利用した電波の送受信を停止させる送受信停止命令を受け取った際に、前記希望周波数帯域を利用した電波の送受信を停止する送受信停止手段と、前記希望周波数帯域を利用した電波の送受信の停止が完了した際に、前記ネットワークを介して前記周波数管理装置に対して、前記希望周波数帯域を利用した電波の送受信の停止が完了した旨を示す送受信完了通知を送信する送受信停止完了通知手段と、を少なくとも備え、前記周波数管理装置は、前記希望周波数帯域を優先的に利用可能な周波数として割当てがされていない事業者の前記無線通信装置が、当該周波数管理装置からの前記割当て可否判定結果として、前記希望周波数帯域を利用許可する旨の通知を受け取って、前記希望周波数帯域を利用した電波の送受信を行っている状態で、前記希望周波数帯域を優先的に利用可能な周波数として割当てされている事業者の無線通信装置から前記ネットワークを介して、前記希望周波数帯域の利用を希望する問い合わせを受け取った際に、前記希望周波数帯域の利用許可を通知した前記無線通信装置に対して前記ネットワークを介して、前記希望周波数帯域を利用した電波の送受信を停止させる送受信停止命令を送信する送受信停止命令送信手段をさらに備え、前記送受信停止命令の送信先の前記無線通信装置から前記ネットワークを介して、前記希望周波数帯域を利用した電波の送受信を停止した旨の通知を受け取った後、前記希望周波数帯域を優先的に利用が可能な周波数として割当てされていて、前記希望周波数帯域の利用希望の問い合わせがあった事業者の前記無線通信装置に対して、前記周波数帯域割当て判定結果通知手段から、前記割当て可否判定結果として、前記希望周波数帯域の割当てが許可された旨を通知することを特徴とする。
第6の技術手段は、前記第1ないし第5の技術手段のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、前記無線通信装置は、他の無線通信装置の電波からの干渉量を定期的にまたは任意に指定された時点で測定して、前記ネットワークを介して前記周波数管理装置に対して、送信する干渉量送信手段を備え、前記周波数管理装置は、前記ネットワークを介して前記無線通信装置から受け取った前記干渉量を、前記周波数管理データベースの前記周波数管理情報の一つとして保持する干渉量保持手段を備えていることを特徴とする。
第7の技術手段は、前記第6の技術手段に記載の無線通信システムにおいて、前記無線通信装置は、当該無線通信装置の利用エリア内に存在し、当該無線通信装置と無線通信を行う無線端末が定期的にまたは任意に指定された時点で測定した当該無線通信装置以外からの電波の干渉量を、端末干渉量として、前記無線端末から受け取って、前記ネットワークを介して前記周波数管理装置に対して、送信する端末干渉量送信手段をさらに備え、前記周波数管理装置の前記干渉量保持手段が、前記ネットワークを介して前記無線通信装置から受け取った前記端末干渉量を、前記周波数管理データベースの前記周波数管理情報の一つとして保持することを特徴とする。
第8の技術手段は、前記第1ないし第7の技術手段のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、前記無線通信装置は、当該無線通信装置が現在存在する位置を定期的にまたは任意に指定された時点で測定して、位置情報として、前記ネットワークを介して前記周波数管理装置に対して、送信する位置情報送信手段を備え、前記周波数管理装置は、前記ネットワークを介して前記無線通信装置から受け取った前記位置情報を、前記周波数管理データベースの前記周波数管理情報の一つとして保持する位置情報保持手段を備えていることを特徴とする。
第9の技術手段は、前記第1ないし第8の技術手段のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、前記周波数管理装置の前記周波数管理データベースに保持する前記周波数管理情報が、無線通信を行う各事業者に関する事業者情報、各事業者の周波数割当てに関する周波数割当て情報、各無線通信装置の現在位置を示す位置情報、各無線通信装置が割当て中または利用中の周波数帯域を示す周波数帯域利用情報、各無線通信装置からの電波の送信電力の大きさを示す送信電力情報、各無線通信装置の無線アンテナの特性を示すアンテナ特性情報、各無線通信装置の電波の到達範囲を示す利用エリアに関する利用エリア情報、各無線通信装置の通信方式を示す通信方式情報、各無線通信装置の変復調方式を示す変復調方式情報、周波数の割当てまたは利用が許可された周波数帯域を利用開始した日時を示す利用開始日時情報、各無線通信装置の無線通信における干渉状況を実測した結果およびシミュレーションした結果を示す干渉情報、のうち、1ないし複数の情報を少なくとも含む情報から構成されていることを特徴とする。
第10の技術手段は、特定の場所で特定の周波数帯域を優先的に利用可能な周波数として割当てがされている事業者の1ないし複数の無線通信装置や該優先的に利用可能な周波数として割当てがされていない事業者の1ないし複数の無線通信装置と有線信号または無線信号を用いたネットワークを介して接続され、前記無線通信装置で利用される周波数帯域の割当てまたは利用を管理する周波数管理装置であって、各事業者の各無線通信装置毎にそれぞれの無線通信装置が利用する周波数帯域の割当てや該周波数帯域の利用に関連する周波数管理情報を保持する周波数管理データベースと、前記優先的に利用可能な周波数として割当てがされている事業者か否かによらず前記無線通信装置のいずれかから前記ネットワークを介して、前記希望周波数帯域の利用可否の問い合わせを受け取った際に、前記周波数管理データベースに保持した前記周波数管理情報に基づいて、問い合わせ元の前記無線通信装置が前記希望周波数帯域の利用条件を満たすか否かを判定する利用条件判定手段と、問い合わせ元の前記無線通信装置が、前記希望周波数帯域を優先的に利用可能な周波数として割当てがされている事業者の無線通信装置か否かを判定する周波数割当て事業者判定手段と、問い合わせ元の前記無線通信装置が前記希望周波数帯域を用いた電波の送受信を行った場合に、既に稼働している他の無線通信装置の無線通信に対して与える干渉量を推定する干渉量推定手段と、前記利用条件判定手段の判定結果と前記周波数割当て事業者判定手段の判定結果と前記干渉量推定手段の推定結果とに基づいて、前記希望周波数帯域の優先的な利用の可否を示す割当て可否、または、前記希望周波数帯域の非優先的な利用の可否を示す利用可否、を判定した割当て可否判定結果を、問い合わせ元の前記無線通信装置からの前記希望周波数帯域の利用可否の問い合わせに対する応答として、当該無線通信装置に対して、通知する周波数帯域割当て判定結果通知手段と、を少なくとも備えていることを特徴とする。
本発明に係る無線通信システムおよび周波数管理装置によれば、以下のような効果を奏することができる。
特定の場所で特定の周波数帯域を優先的に利用可能として周波数割当てがされている事業者が、周波数割当てがされた前記特定の場所で、前記特定の周波数帯域を利用しておらず、他の無線基地局などの無線通信装置の無線通信に対しても干渉を与えない場合には、周波数帯域の割当てや利用を管理する周波数管理装置の制御により、他の事業者が、前記特定の周波数帯域と同一の周波数帯域を、前記特定の場所と利用エリアが重複する場所であっても、利用することができるので、周波数帯域の有効利用を図ることができる。
また、その状態において、前記特定の周波数帯域の周波数割当てがされていた事業者の無線基地局などの無線通信装置が、前記特定の周波数帯域の利用を希望する際には、前記周波数管理装置は、他の事業者が利用している前記特定の周波数帯域と同一の周波数帯域の利用を停止させる制御を行うことができるので、前記特定の周波数帯域の周波数割当てがされていた事業者の無線基地局などの無線通信装置は、前記特定の周波数帯域を優先的に利用することができる。
また、複数の事業者の無線基地局などの無線通信装置が隣接する場所で稼働しようとする際に、前記周波数管理装置は、互いの周波数帯域による無線通信間の干渉量をあらかじめ推定して、各事業者の無線基地局などの無線通信装置がその周波数帯域を利用して良いか否かを判定することにより、各事業者間での無線通信の干渉問題が発生することを未然に防止することができる。
さらに、周波数割当て業務を担務する周波数管理部局において、無線通信の事業者から利用希望の周波数帯域の周波数割当ての申請を受け付けて、周波数割当ての審査を行う際に、従来は、当該周波数帯域を利用する場所や通信方式などの当該周波数帯域の利用条件に関する確認、さらには、隣接する無線通信装置の無線通信に対する干渉量の計算などに多大な手間を必要としていたが、本発明による無線通信システムおよび周波数管理装置を利用すれば、申請された周波数帯域の周波数割当て可否を判定する情報を容易に取得することが可能であり、この周波数割当て審査の手間を大幅に軽減することができる。
以下に、本発明に係る無線通信システムおよび周波数管理装置について、無線通信システムを構成する各事業者の無線通信装置として、利用エリアに存在する無線端末との間で電波を送受信して無線通信を行う無線基地局を例にとって、図面を参照しながら詳細に説明する。ここに、無線基地局としては、固定設置型の無線基地局のみならず、移動性を有する可搬型の無線基地局であっても良い。また、本発明における無線通信装置は、かかる無線基地局のみに限るものではなく、例えば、無線LANのアクセスポイントなどの場合であっても良いし、音声、FAX、画像、データなどの情報を、無線信号を用いて送受信するものであれば、如何なる形態の装置であっても良い。
図1は、本発明による無線通信システムの実施形態の一例を示すシステム構成図である。図1のシステム構成図に示すように、本発明による無線通信システムには、図2の従来の構成とは異なり、周波数帯域の割当てまたは利用を管理する周波数管理装置1−7が備えられており、各事業者A,Bの通信網1−5,1−6を介して、各事業者A,Bの無線基地局1−1,1−2と接続されている。
ここで、図1の例では、事業者Aの無線基地局1−1と事業者Bの無線基地局1−2とは互いに隣接して設置されていて、無線基地局1−1の利用エリア1−3と無線基地局1−2の利用エリア1−4とは重複したエリアを有しており、無線基地局1−1,1−2のそれぞれの電波の到達エリア(セルエリア)には互いに重複するエリアが存在している。また、前述したように、事業者Aの無線基地局1−1は、事業者Aの通信網1−5を介して周波数管理装置1−7に接続され、事業者Bの無線基地局1−2は、事業者Bの通信網1−6を介して周波数管理装置1−7に接続されている。
このように構成された無線通信システムにおいて、無線基地局1−1,1−2が、それぞれの無線基地局が存在する特定の場所で新たな周波数帯域を利用して電波の送受信を行おうとする際には、それぞれの通信網1−5,1−6を介して周波数管理装置1−7に対して、希望する周波数帯域の利用可否の問い合わせを行う。問い合わせを受け付けた周波数管理装置1−7は、各事業者の各無線通信装置毎にそれぞれの無線通信装置が利用する周波数帯域の割当てや該周波数帯域の利用に関連する周波数管理情報を保持する周波数管理データベースを参照することによって、希望する希望周波数帯域の割当ての可否の判定または利用の可否の判定を行い、その判定結果として、該希望周波数帯域を優先的に利用可能とする割当て許可、または、該希望周波数帯域の利用許可、あるいは、該希望周波数帯域の利用禁止の旨を示す割当て可否判定結果を問い合わせ元の無線基地局1−1,1−2に対して通知する。
而して、該割当て可否判定結果を受け取った無線基地局1−1,1−2は、該割当て可否判定結果に基づいて、利用を希望した希望周波数帯域の利用の可否を決定することができる。
なお、前述した希望周波数帯域の割当ての判定とは、周波数帯域の利用希望の問い合わせがあった際に、当該周波数帯域の周波数割当てが認可されている事業者の無線基地局であることを条件にして、問い合わせ元の無線基地局に対して、当該周波数帯域を他の無線基地局よりも優先的に利用可能とするか否かを判定するものであり、一方、希望周波数帯域の利用の判定とは、周波数帯域の利用希望の問い合わせがあった際に、問い合わせ元の無線基地局に対して、当該周波数帯域は、当該周波数帯域の非優先的な利用可否を判定するもので、他の事業者に周波数割当て済みであるものの、まだ、利用されていない状態にあるか否かに基づいて、問い合わせ元の事業者の無線基地局に対して利用を許可するか否かを判定するものである。
また、図1では、事業者A,Bそれぞれの無線基地局1−1,1−2が1台ずつであり、1台ずつの無線基地局1−1,1−2と周波数管理装置1−7とが、事業者A,Bの通信網1−5,1−6それぞれを介して直接接続されている場合を示しているが、事業者A,Bの通信網内に、事業者A,Bそれぞれの複数の無線基地局が存在していて、事業者A,Bの複数の無線基地局を統合的に制御する無線基地局統合制御局がさらに存在している場合もある。このような場合には、無線基地局統合制御局が、或る無線基地局で希望する周波数帯域の利用可否の問い合わせを周波数管理装置1−7に対して行い、周波数管理装置1−7は、前記割当て可否判定結果を、問い合わせの送信元の該無線基地局統合制御局に対して通知するようにしても良い。
また、図1では、周波数管理装置1−7と事業者A,Bの無線基地局1−1,1−2との間をそれぞれ接続する事業者A,Bの通信網1−5,1−6は、有線信号を用いた有線ネットワークによって構成されている例を示すことにするが、事業者A,Bの通信網1−5,1−6を無線信号を用いた無線ネットワークによって構成するようにしても良いし、有線と無線とが混在しているネットワークによって構成するようにしても良い。
(第一実施形態)
図3に、本発明による無線通信システムの第一実施形態における周波数管理装置と無線基地局とのブロック構成の一例を示す。なお、図3は、図1と対応する部分には同一符号を付与して示しており、また、無線基地局については、図1の事業者Aの無線基地局1−1の場合を例にとって示しているが、図1の事業者Bの無線基地局1−2や本発明を適用する他の無線基地局の場合も全く同様の構成からなっている。
図3に示すように、周波数管理装置1−7と事業者Aの無線基地局1−1とは、図1と同じ形態で、事業者Aの通信網1−5を介して接続されており、周波数管理装置1−7は、ネットワークインタフェース回路3−1、周波数管理データベース3−2、利用条件判定回路3−3、周波数割当て事業者判定回路3−4、干渉量推定回路3−5、周波数帯域割当て判定回路3−6、周波数帯域割当て判定結果通知回路3−7、を少なくとも備えて構成される。また、事業者Aの無線基地局1−1は、ネットワークインタフェース回路3−8、周波数帯域問い合わせ回路3−9、利用周波数帯域決定回路3−10、無線送受信回路3−11、を少なくとも備えて構成される。
周波数管理装置1−7のネットワークインタフェース回路3−1は、当該周波数管理装置1−7が、事業者Aの通信網1−5と接続して通信を行うためのインタフェース回路である。一方、事業者Aの無線基地局1−1のネットワークインタフェース回路3−8は、当該無線基地局1−1が、周波数管理装置1−7と接続して通信を行うためのインタフェース回路である。なお、周波数管理装置1−7のネットワークインタフェース回路3−1は、各事業者の通信網(図1の例では、事業者Aの通信網1−5のみならず、事業者Bの通信網1−6)にも対応して配置されている。
周波数管理装置1−7の周波数管理データベース3−2は、図3の事業者Aの無線基地局1−1のみならず各事業者の各無線基地局毎にそれぞれの無線基地局が利用する周波数帯域の割当てや該周波数帯域の利用に関連する周波数管理情報を、システムパラメータ情報として格納している。
ここに、該周波数管理情報としては、無線通信を行う各事業者に関する事業者情報、各事業者の周波数割当てに関する周波数割当て情報、各無線基地局の現在位置を示す位置情報、各無線通信装置が割当て中または利用中の周波数帯域を示す周波数帯域利用情報、各無線基地局からの電波の送信電力の大きさを示す送信電力情報、各無線基地局の無線アンテナの特性を示すアンテナ特性情報、各無線基地局の電波の到達範囲を示す利用エリアに関する利用エリア情報、各無線基地局の通信方式を示す通信方式情報、各無線基地局の変復調方式を示す変復調方式情報、周波数の割当てまたは利用が許可された周波数帯域を利用開始した日時を示す利用開始日時情報、各無線基地局の無線通信における干渉状況を実測した結果およびシミュレーションした結果を示す干渉情報、などの情報のうち、1ないし複数の情報を少なくとも含む情報から構成されている。
なお、該周波数管理情報のうち、無線基地局の位置情報に関しては、例えば、車載用無線基地局のように、移動性を有する無線通信装置の場合には、GPS(Global Positioning System)等の手段を用いて、当該無線基地局の現在位置を、定期的にまたは移動の都度または任意に指定された時点で、測定して、当該無線基地局から通知を受け取ることにより、最新の位置情報を登録することが可能である。また、干渉情報については、シミュレーション結果のみならず、実際の無線基地局において定期的にまたは任意に指定された時点で他の無線基地局の電波との干渉量を実測した結果を、当該無線基地局から受け取ることにより、最新の実測干渉情報を登録することが可能であるし、さらには、無線基地局のみならず、無線基地局の利用エリア内に存在して、当該無線基地局と無線通信を行う無線端末側において定期的にまたは任意に指定された時点で当該無線基地局以外からの電波との干渉量を実測した結果を、端末干渉量として、当該無線基地局を経由して受け取ることにより、各無線端末における最新の実測干渉情報を登録することも可能である。
次に、図3のブロック構成図に示す各ブロックの動作について、その一例を説明する。事業者Aの無線基地局1−1が、新たな周波数帯域を用いて電波の送受信を行おうとする場合、利用を希望する希望周波数帯域の利用の可否を問い合わせる周波数帯域問い合わせ手段である周波数帯域問い合わせ回路3−9は、ネットワークインタフェース回路3−8、事業者Aの通信網1−5を経由して、周波数管理装置1−7に対して、利用を希望する希望周波数帯域の利用可否の問い合わせを行う。
ネットワークインタフェース回路3−1を介して、事業者Aの無線基地局1−1から希望周波数帯域の利用可否の問い合わせを受けた周波数管理装置1−7では、問い合わせ元の無線基地局1−1が当該希望周波数帯域の利用条件を満たしているか否かを判定する利用条件判定手段である利用条件判定回路3−3が起動されて、周波数管理データベース3−2に保持されている周波数管理情報に基づいて、問い合わせ元の無線基地局1−1が当該希望周波数帯域の利用条件を満たしているか否かを判定する。また、問い合わせ元の無線基地局1−1が当該希望周波数帯域の周波数割当てがされている事業者の無線基地局か否かを判定する周波数割当て事業者判定手段である周波数割当て事業者判定回路3−4が起動されて、周波数管理データベース3−2に保持されている周波数管理情報の周波数割当て情報等に基づいて、問い合わせ元の無線基地局1−1が、当該希望周波数帯域の周波数割当てがされている事業者の無線基地局か否かを判定する。
さらに、当該希望周波数帯域を利用した場合の他の無線基地局の無線通信への干渉量を推定する干渉量推定手段である干渉量推定回路3−5が起動されて、周波数管理データベース3−2に保持されている周波数管理情報の干渉情報等に基づいて、事業者Aの無線基地局1−1が、当該希望周波数帯域を利用した電波の送受信を行った場合に、既に稼働している他の無線基地局の無線通信に対して与える干渉量を推定する。
しかる後、周波数管理装置1−7では、周波数帯域割当て判定回路3−6において、利用条件判定回路3−3の判定結果、周波数割当て事業者判定回路3−4の判定結果、干渉量推定回路3−5の推定結果、に基づいて、問い合わせ元の無線基地局1−1からの当該希望周波数帯域の割当ての可否または利用の可否を判定して、周波数帯域割当て判定結果として、割当て可否判定結果を作成し、問い合わせ元の無線基地局1−1へ判定結果を送信する周波数帯域割当て判定結果通知手段である周波数帯域割当て判定結果通知回路3−7によって、問い合わせ元の無線基地局1−1に対して、周波数帯域割当て判定回路3−6が作成した周波数帯域割当て判定結果である割当て可否判定結果を、ネットワークインタフェース回路3−1、事業者Aの通信網1−5を経由して通知する。
ネットワークインタフェース回路3−8を介して、周波数管理装置1−7から割当て可否判定結果を受け取った事業者Aの無線基地局1−1では、利用する周波数帯域を決定する利用周波数帯域決定手段である利用周波数帯域決定回路3−10が起動されて、周波数管理装置1−7から通知された割当て可否判定結果に基づいて、利用を希望する希望周波数帯域の利用の可否を決定し、無線送受信回路3−11は、決定した周波数帯域を利用して無線送受信を行う。
以上の動作例について、図7に、本発明による無線通信システムの第一実施形態における周波数管理装置1−7の無線基地局1−1への周波数帯域割当て手順の一例を流れ図にして示している。
図7の流れ図において、無線基地局1−1が、新たな周波数帯域で電波の送受信を行おうとする場合、無線基地局1−1は、周波数帯域問い合わせ回路3−9により周波数管理装置1−7に対して利用を希望する希望周波数帯域の利用可否の問い合わせを行う(ステップS7−1)。希望周波数帯域の利用可否の問い合わせを受けた周波数管理装置1−7は、周波数管理データベース3−2に保持されている周波数管理情報に基づき、利用条件判定回路3−3において無線基地局1−1が希望周波数帯域の利用条件を満たしているか否かを判定する(ステップS7−2)。
利用条件を満たしている場合(ステップS7−2のYes)、問い合わせ元の事業者Aの無線基地局1−1が、利用を希望する希望周波数帯域について周波数割当てがされている事業者の無線基地局か否かを周波数帯域割当て事業者判定回路3−4において判定するとともに(ステップS7−3)、無線基地局1−1が希望周波数帯域を利用して電波の送受信を行った場合に、既に稼働している他の無線基地局に対して与える干渉量を干渉量推定回路3−5において推定する(ステップS7−4)。
しかる後、周波数管理装置1−7の周波数帯域割当て判定回路3−6は、利用条件を満たしているか否かの判定結果と周波数割当て事業者か否かの判定結果と干渉量の推定結果とに基づいて、問い合わせ元の無線基地局1−1が存在する場所における、希望周波数帯域の割当て可否または利用可否を判定する(ステップS7−5)。利用を希望する希望周波数帯域の割当てまたは利用が可能であると判定した場合(ステップS7−5のYes)、問い合わせ元の無線基地局1−1に対して、周波数帯域割当ての判定結果として割当てまたは利用を許可した旨を通知する(ステップS7−6)。周波数管理装置1−7からの周波数帯域割当ての判定結果として割当ての許可の旨または利用の許可の旨を受け取った無線基地局1−1は、利用周波数帯域決定回路3−10において、希望周波数帯域の割当て許可または利用許可が得られたので、当該周波数帯域を利用して無線通信を行うことを決定する(ステップS7−8)。
一方、希望周波数帯域の割当てや利用が不可能であると判定した場合は(ステップS7−5のNo)、問い合わせ元の無線基地局1−1に対して、周波数帯域割当ての判定結果として周波数割当てや利用が不許可であるものとして、当該希望周波数帯域の使用を禁止する旨を通知する(ステップS7−7)。周波数管理装置1−7からの周波数帯域割当ての判定結果として割当てや利用が不許可の旨を受け取った無線基地局1−1は、利用周波数帯域決定回路3−10において、当該希望周波数帯域の割当てや利用ができないので、当該希望周波数帯域の使用を禁止する。
なお、ステップS7−5において、希望周波数帯域の割当て可否または利用可否を判定する際に、利用条件の判定結果が、問い合わせ元の無線基地局1−1が希望周波数帯域を利用可能であって、かつ、周波数割当て事業者の判定結果が、問い合わせ元の無線基地局1−1の存在場所では無線基地局1−1の事業者が優先的に利用可能な周波数帯域として当該希望周波数帯域が周波数割当てされており、かつ、干渉量の推定結果が、問い合わせ元の無線基地局1−1が当該希望周波数帯域を用いた電波の送受信を行った際の他の無線基地局の無線通信に対する干渉量があらかじめ定めた閾値以内であった場合には、周波数割当て可否または利用可否の判定結果として、問い合わせ元の無線基地局1−1が存在する場所において、当該希望周波数帯域を優先的に利用可能な周波数帯域として周波数割当てを許可する旨の判定を行う。
一方、ステップS7−5において、利用条件の判定結果が、問い合わせ元の前記無線基地局1−1が当該希望周波数帯域を利用可能であって、かつ、周波数割当て事業者の判定結果が、問い合わせ元の無線基地局1−1の存在場所では当該希望周波数帯域が他の事業者に周波数割当てがされている周波数帯域であるものの、他の事業者の前記無線基地局では現在利用されていない状態にある周波数帯域であって、かつ、干渉量の推定結果が、問い合わせ元の無線基地局1−1が当該希望周波数帯域を用いた電波の送受信を行った際の他の無線基地局の無線通信に対する干渉量があらかじめ定めた閾値以内であった場合には、周波数割当て可否または利用可否の判定結果として、問い合わせ元の無線基地局1−1が存在する場所において、優先的に利用可能な周波数割当てがされた他の事業者の前記無線基地局が利用していない場合に限るという条件付きで、非優先的に利用を許可する旨の判定を行う。
以上のように、本実施形態においては、各事業者の無線基地局と有線信号または無線信号によるネットワークを介して接続した周波数管理装置を備え、第1の無線基地局から周波数帯域の割当て要求や利用要求があった際に、その周波数帯域の優先的な利用が可能な周波数割当てがされている事業者の第2の無線基地局が、その周波数帯域を使用しておらず、かつ、既に稼働している第3の無線基地局の無線通信に与える干渉量の推定値が所定の閾値以内である場合であれば、当該周波数帯域を要求元の第1の無線基地局に使用させることができるので、周波数帯域の有効利用を向上させることが可能となる。
さらに説明すれば、本実施形態においては、次のような効果が得られる。例えば、新たな周波数帯域での送受信を行おうとする無線基地局1−1は、周波数管理装置1−7に対して、利用を希望する希望周波数帯域の利用可否の問い合わせを行う。希望周波数帯域の利用可否の問い合わせを受けた周波数管理装置1−7は、前述したように、周波数管理データベース3−2に保持されている周波数管理情報に基づいて、問い合わせ元の無線基地局1−1が希望周波数帯域の利用条件を満たしているか否かを判定し、かつ、無線基地局1−1が希望周波数帯域の周波数割当てがされている事業者の無線基地局か否かを判定し、かつ、無線基地局1−1が希望周波数帯域を利用した電波の送受信を行った場合に、既に稼働している他の無線基地局の無線通信に対する干渉量を推定する。
しかる後、周波数管理装置1−7は、前述のように、利用条件の判定結果と周波数割当て事業者か否かの判定結果と干渉量の推定結果とを総合的に判断して、希望周波数帯域の割当て可否または利用可否を判定した判定結果を問い合わせ元の無線基地局1−1に対して通知する。而して、無線基地局1−1は、周波数管理装置1−7から通知された希望周波数帯域の割当てまたは利用の判定結果に基づいて、利用する周波数帯域を決定することができる。この結果、たとえ、他の事業者の無線基地局に対して、優先的な利用が可能な周波数帯域として周波数割当てがされている周波数帯域であっても、他の事業者の前記無線基地局で当該周波数帯域が利用されていない状態にあれば、当該周波数帯域の利用を希望する事業者の無線基地局において非優先的に利用することが可能となり、周波数帯域を有効に活用することができる。
(第二実施形態)
図4に、本発明による無線通信システムの第二実施形態における周波数管理装置と無線基地局とのブロック構成の一例を示す。なお、図4は、図1と図3とに対応する部分には同一符号を付与して示しており、また、無線基地局については、図1の事業者Aの無線基地局1−1の場合を例にとって示しているが、図1の事業者Bの無線基地局1−2や本発明を適用する他の無線基地局の場合も全く同様の構成からなっている。
図4に示すように、周波数管理装置1−7と事業者Aの無線基地局1−1とは、図3と同じ形態で、事業者Aの通信網1−5を介して接続されているが、周波数管理装置1−7のネットワークインタフェース回路3−1は、さらに、事業者Bの通信網1−6を介して、事業者Bの無線基地局1−2とも接続されている。
図4において、周波数管理装置1−7は、図3に示した各ブロックの他に、さらに、送受信停止命令送信回路4−2を内蔵した周波数帯域利用停止制御回路4−1、周波数割当て事業者情報通知回路4−6、を少なくとも追加して備えている。また、事業者Aの無線基地局1−1は、図3に示した各ブロックの他に、さらに、送受信停止命令受信回路4−3、送受信停止回路4−4、送受信停止完了通知回路4−5、周波数割当て事業者認識回路4−7、を少なくとも追加して備えている。
次に、図4のブロック構成図に新たに追加した各ブロックの動作について、その一例を説明する。ここで、事業者Bには、優先的に利用可能な周波数帯域が周波数割当てされているが、当該周波数帯域を事業者Bの無線基地局1−2では現在利用していない状態にあったため、事業者Aの無線基地局1−1から周波数管理装置1−7への利用希望の問い合わせにより、当該周波数帯域の利用許可が周波数管理装置1−7によって与えられ、事業者Aの無線基地局1−1において、当該周波数帯域が利用されている状態にあったものとする。
事業者Aの無線基地局1−1は、利用希望の希望周波数帯域として利用可否を周波数管理装置1−7へ問い合わせて周波数管理装置1−7から利用許可を取得することにより、周波数割当てがされていない周波数帯域を利用して電波の送受信をしている状態にあるが、ここで、当該周波数帯域について優先的な利用が可能な周波数割当てがされている事業者Bの無線基地局1−2から、周波数割当てされていた当該周波数帯域の利用を希望する問い合わせが周波数管理装置1−7に到着した場合、周波数管理装置1−7の周波数帯域利用停止制御回路4−1が起動されて、事業者Aの無線基地局1−1に対して、利用中の当該周波数帯域の電波の送受信を停止させる制御を行う。
具体的には、周波数帯域利用停止制御回路4−1に内蔵された送受信停止命令送信回路4−2すなわち送受信停止命令を送信する送受信停止命令送信手段が、ネットワークインタフェース回路3−1、事業者Aの通信網1−5を経由して、事業者Aの無線基地局1−1に対して、当該周波数帯域を利用した送受信の停止を指示する送受信停止命令を送信する。周波数管理装置1−7から送受信停止命令を受け取った事業者Aの無線基地局1−1では、送受信停止命令受信回路4−3が起動されて、周波数管理装置1−7からの送受信停止命令を受信し、当該周波数帯域の送受信を停止させる送受信停止手段である送受信停止回路4−4によって、無線送受信回路3−11に対して、当該周波数帯域を利用した電波の送受信を停止する制御を行う。
当該周波数帯域を利用した電波の送受信の停止が完了した後、送受信動作が停止完了した旨の送受信完了通知を送信する送受信停止完了通知手段である送受信停止完了通知回路4−5が起動されて、ネットワークインタフェース回路3−8、事業者Aの通信網1−5を経由して、周波数管理装置1−7に対して、当該周波数帯域を利用した電波の送受信停止を完了した旨を通知する。
事業者Aの無線基地局1−1から当該周波数帯域を利用した電波の送受信停止を完了した旨を通知された周波数管理装置1−7では、当該周波数帯域の割当て可否または利用可否を通知する周波数帯域割当て判定結果通知手段である周波数帯域割当て判定結果通知回路3−7を起動して、周波数割当てされた当該周波数帯域の利用を希望する事業者Bの無線基地局1−2に対して、割当て可否判定結果として、当該周波数帯域の割当て許可を通知する。
また、利用を希望する希望周波数帯域の周波数割当てがされていない事業者Aの無線基地局1−1から当該周波数帯域の利用を希望する問い合わせが周波数管理装置1−7に到着して、周波数管理装置1−7の周波数帯域割当て判定回路3−6が、他の事業者に周波数割当てされている周波数帯域であるものの、現在利用していない状態にあるものとして、当該周波数帯域の利用を許可する旨の判定を行った場合、問い合わせ元の無線基地局1−1の存在場所では希望周波数帯域が他の事業者に周波数割当てがされていることを示す割当済み情報を無線基地局1−1への割当て可否判定結果に含ませて作成する周波数割当て事業者情報通知手段である周波数割当て事業者情報通知回路4−6は、事業者Aの無線基地局1−1の存在場所では、当該周波数帯域の優先的な利用が可能な周波数割当てがされた事業者が他に存在することを示す割当て済み情報を、利用許可を示す情報とともに割当て可否判定結果に含めて作成する。周波数帯域割当て判定結果通知回路3−7は、該割当て済み情報と利用許可情報とを含む割当て可否判定結果を、ネットワークインタフェース回路3−1、事業者Aの通信網1−5を経由して、事業者Aの無線基地局1−1に対して通知する。
周波数管理装置1−7から割当て済み情報と利用許可情報とを含む割当て可否判定結果を受けた事業者Aの無線基地局1−1では、他の事業者に周波数割当てされている周波数帯域であることを認識する周波数割当て事業者認識手段である周波数割当て事業者認識回路4−7が起動されて、利用希望する希望周波数帯域の周波数割当てがされた事業者が他に存在することを示す割当て済み情報を含む割当て可否判定結果を受信したことにより、当該無線基地局1−1が稼働する場所では、利用が許可された当該周波数帯域の優先的な利用が可能な周波数割当てがされた事業者が他に存在することを認識する。而して、無線基地局1−1においては、当該周波数帯域は、周波数割当てがされている他の事業者が利用していない状態にある場合に限って、利用することができるという条件付きである旨を、周波数管理装置1−7からの利用許可が得られた時点で事前に把握することができる。
以上の動作例について、図8に、本発明による無線通信システムの第二実施形態における周波数管理装置1−7の無線基地局1−1への周波数帯域割当て手順の一例を流れ図にして示している。
図8の流れ図において、周波数管理装置1−7は、利用を希望する周波数帯域の周波数割当てがされていない事業者Aの無線基地局1−1から当該周波数帯域の利用を希望する問い合わせがあって、当該周波数帯域の優先的な利用が可能な周波数割当てがされた事業者Bの無線基地局1−2で当該周波数帯域を利用していない状態にあったため、周波数帯域割当て判定回路3−6において当該周波数帯域の事業者Aの無線基地局1−1への利用許可の判定を行った場合(ステップS8−1)、周波数管理装置1−7は、周波数割当て事業者情報通知回路4−6において、当該周波数帯域の周波数割当てがされた事業者が他に存在することを示す割当て済み情報を割当て可否判定結果に含めて作成する。
しかる後、周波数管理装置1−7は、周波数帯域割当て判定結果通知回路3−7により、利用許可を示す情報と割当て済み情報とを含む割当て可否判定結果を、問い合わせ元の事業者Aの無線基地局に対して通知する(ステップS8−2)。周波数管理装置1−7から利用許可を示す情報と割当て済み情報とを含む割当て可否判定結果の通知を受け取った事業者Aの無線基地局1−1は、周波数割当て事業者認識回路4−7において、利用を希望する周波数帯域の周波数割当てがされた事業者が他に存在することを認識するとともに(ステップS8−3)、利用を許可された周波数帯域を利用して、無線送受信回路3−11に対して、電波の送受信を行う動作を指示する(ステップS8−4)。
この状態で、当該周波数帯域の周波数割当てがされている事業者Bの無線基地局1−2から、周波数割当てがされた当該周波数帯域の利用を希望する問い合わせが周波数管理装置1−7にあった場合(ステップS8−5のYes)、周波数管理装置1−7は、事業者Aの無線基地局1−1に対して、周波数帯域利用停止制御回路4−1に内蔵された送受信停止命令送信回路4−2により、当該周波数帯域を利用した電波の送受信の停止を指示する送受信停止命令を送信するステップS8−6)。周波数管理装置1−7からの送受信停止命令を受信した事業者Aの無線基地局1−1は、送受信停止回路4−4によって、無線送受信回路3−11に対して、当該周波数帯域を利用した電波の送受信を停止する制御を行う。
しかる後、当該周波数帯域を利用した電波の送受信停止が完了すると、事業者Aの無線基地局1−1は、送受信停止完了通知回路4−5により、周波数管理装置1−7に対して、当該周波数帯域を利用した電波の送受信の停止を完了した旨を通知する(ステップS8−7)。事業者Aの無線基地局1−1から当該周波数帯域を利用した電波の送受信停止を完了した旨を通知された周波数管理装置1−7は、周波数帯域割当て判定結果通知回路3−7により、周波数割当てがされた事業者Bの当該周波数帯域の利用を希望する無線基地局1−2に対して、当該周波数帯域の割当て許可を通知する(ステップS8−8)。この結果、当該周波数帯域の優先的な利用を可能とする周波数割当てがされていた事業者Bの無線基地局1−2に対して、当該周波数帯域の利用を優先的に割り当てることができる。
以上に説明したように、本実施形態においては、次のような効果が得られる。すなわち、利用を希望する周波数帯域の周波数割当てがされていない事業者Aの無線基地局1−1が、周波数管理装置1−7からの利用許可を受け取って、当該周波数帯域を利用している状態で、当該周波数帯域の優先的な利用が可能な周波数割当てがされている事業者Bの無線基地局1−2から、当該周波数帯域の利用を希望する問い合わせを、周波数管理装置1−7が受け付けた場合、前述したように、当該周波数帯域を利用中で、かつ、当該周波数帯域の周波数割当てがされていない事業者Aの無線基地局1−1に対して、当該周波数帯域を利用した電波の送受信を停止させる命令を送信する。
送受信停止命令を受け取った無線基地局1−1は、前述したように、当該周波数帯域を利用した電波の送受信を停止し、しかる後、当該周波数帯域を利用した電波の送受信の停止が完了した時点で、停止完了した旨を、周波数管理装置1−7に対して返送する。
而して、周波数管理装置1−7は、周波数割当てがされていない事業者Aの無線基地局1−1において当該周波数帯域の利用の停止が完全に完了した時点で、当該周波数帯域の利用問い合わせがあって、かつ、当該周波数帯域の周波数割当てがされている事業者Bの無線基地局1−2に対して、当該周波数帯域の割当て許可を通知することができる。したがって、たとえ、周波数割当てがされていない事業者Aの無線基地局1−1が当該周波数帯域を利用している状態にあっても、周波数帯域の周波数割当てがされている事業者Bの無線基地局1−2が利用を希望した時点で、事業者Bの無線基地局1−2に対して、優先的に、当該周波数帯域の割当てを許可して利用させることが可能である。
また、周波数管理装置1−7は、利用を希望する周波数帯域の周波数割当てがされていない事業者Aの無線基地局1−1からの当該周波数帯域の問い合わせに対して、当該周波数帯域の利用許可の判定をした場合に、前述したように、無線基地局1−1に対して利用許可の旨を通知する割当て可否判定結果の中に、無線基地局1−1が稼働する場所においては、当該周波数帯域の周波数割当てがされた事業者が他に存在することを示す割当て済み情報を含めることができ、無線基地局1−1は、周波数割当てがされた事業者が他に存在することを示す割当て済み情報を含む割当て可否判定結果を受信することにより、無線基地局1−1が稼働する場所では、当該周波数帯域の周波数割当てがされた事業者が他に存在することを認識した上で、当該周波数帯域の利用を行うことができる。而して、無線基地局1−1の事業者Aは、無線基地局1−1が存在する場所では、当該周波数帯域の周波数割当てがされた事業者の無線基地局が、当該周波数帯域を利用していない状態にある場合においてのみ、当該周波数帯域を利用することが可能であることを、周波数管理装置1−7から利用許可を得た時点で、事前に把握して、当該周波数帯域の利用内容を決定することができる。
(第三実施形態)
図5に、本発明による無線通信システムの第三実施形態における周波数管理装置と無線基地局とのブロック構成の一例を示す。なお、図5は、図1と図3とに対応する部分には同一符号を付与して示しており、また、無線基地局については、図1の事業者Aの無線基地局1−1の場合を例にとって示しているが、図1の事業者Bの無線基地局1−2や本発明を適用する他の無線基地局の場合も全く同様の構成からなっている。
図5に示すように、周波数管理装置1−7と事業者Aの無線基地局1−1とは、図1、図3と同じ形態で接続されている。また、図5においては、事業者Aの無線基地局1−1の利用エリア1−3内の無線区間5−4に存在して、事業者Aの無線基地局1−1と電波を送受信して無線通信を行う無線端末5−5も記載している。
図5において、周波数管理装置1−7は、図3に示した各ブロックの他に、さらに、干渉量保持回路5−1、を少なくとも追加して備えている。また、事業者Aの無線基地局1−1は、図3に示した各ブロックの他に、さらに、干渉量測定回路5−2、干渉量送信回路5−3、端末干渉量送信回路5−9、を少なくとも追加して備えている。さらに、事業者Aの無線基地局1−1の無線区間5−4に存在する無線端末5−5は、無線送受信回路5−6、端末干渉量測定回路5−7、端末測定干渉量送信回路5−8、を少なくとも備えている。なお、本実施形態では、第一実施形態の図3の周波数管理装置1−7、無線基地局1−1に新たなブロックを追加している場合を説明するが、第二実施形態の図4の周波数管理装置1−7、無線基地局1−1に前述の各ブロックを追加するようにしても良い。
次に、図5のブロック構成図に新たに追加した各ブロックの動作について、その一例を説明する。周波数管理装置1−7から割当て許可または利用許可を受け取って、新たな周波数帯域での電波の送受信を行い始めた事業者Aの無線基地局1−1においては、干渉量測定回路5−2が、他の無線基地局からの電波の干渉量を定期的にまたは任意に指定された時点で測定する。
無線基地局1−1が他の無線基地局から受けている干渉量を送信する干渉量送信手段である干渉量送信回路5−3は、干渉量測定回路5−2により定期的にまたは任意に指定された時点で測定された干渉量データを、ネットワークインタフェース回路3−8、事業者Aの通信網1−5を経由して、周波数管理装置1−7に対して送信する。
事業者Aの無線基地局1−1からの干渉量データを受け取った周波数管理装置1−7では、受け取った干渉量を周波数管理データベース3−2の周波数管理情報の一つ(干渉情報)として保持する干渉量保持手段である干渉量保持回路5−1が起動されて、事業者Aの無線基地局1−1から送信されてきた干渉量データを、周波数管理データベース3−2に設定して保持する。これにより、周波数管理装置1−7は、割当てを許可または利用を許可した周波数帯域を利用した電波の送受信を行う事業者Aの無線基地局1−1が、実際に測定している最新の干渉量データを定期的にまたは任意に指定された時点で把握することができ、周波数管理データベース3−2の干渉情報を更新することができる。
また、事業者Aの無線基地局1−1の利用エリア1−3内に存在する無線端末5−5が、無線端末5−5の無線送受信回路5−6により、無線区間5−4を介して、事業者Aの無線基地局1−1と無線通信を行っている場合、無線端末5−5の端末干渉量測定回路5−7は、事業者Aの無線基地局1−1以外の無線基地局からの電波の干渉量を定期的にまたは任意指定された時点で測定して端末干渉量データとして取得している。無線端末5−5の端末測定干渉量送信回路5−8は、端末干渉量測定回路5−7により測定された端末干渉量データを事業者Aの無線基地局1−1に対して送信する。
無線端末5−5から端末干渉量データを受け取った事業者Aの無線基地局1−1では、無線端末5−5の端末干渉量データを送信する端末干渉量送信手段である端末干渉量送信回路5−9が起動されて、定期的にまたは任意に指定された時点で無線端末5−5から送信されてきた端末干渉量データを、ネットワークインタフェース回路3−8、事業者Aの通信網1−5を経由して、周波数管理装置1−7に対して送信する。事業者Aの無線基地局1−1からの端末干渉量データを受け取った周波数管理装置1−7では、前述の干渉量データのみならず、端末干渉量データの保持も可能な干渉量保持手段である干渉量保持回路5−1が起動されて、事業者Aの無線基地局1−1から送信されてきた端末干渉量データを、周波数管理データベース3−2に設定して保持する。これにより、周波数管理装置1−7は、事業者Aの無線基地局1−1の利用エリア1−3に存在する無線端末5−5が、実際に受けている最新の端末干渉量データを定期的にまたは任意に指定された時点で把握することができ、周波数管理データベース3−2の干渉情報を更新することができる。
以上に説明したように、本実施形態においては、次のような効果が得られる。すなわち、新たな周波数帯域を利用した電波の送受信を行い始めた無線基地局1−1は、前述したように、他の無線基地局からの電波による干渉量を定期的にまたは任意に指定された時点で測定した干渉量データを、さらには、無線基地局1−1と無線通信を行っている無線端末5−5から、無線基地局1−1以外の無線基地局からの電波による干渉量として定期的にまたは任意に指定された時点で測定された端末干渉量データを受け取って、該端末干渉量データを、周波数管理装置1−7に対して送信する。
この結果、周波数管理装置1−7は、前述したように、無線基地局1−1から送信されてきた干渉量データや端末干渉量データを受信して、実測された最新の干渉情報として周波数管理データベース3−2に設定して保持することができる。
而して、特定の場所で特定の周波数帯域の利用可否の問い合わせを無線基地局から受けた際に、周波数管理装置1−7は、実際に測定されている最新の干渉量データや端末干渉量データに基づいて、当該特定の周波数帯域の利用を許可した場合における他の無線基地局の無線通信に与える干渉量の程度を推定することができ、最新の実測結果を反映したより正確な推定結果に基づいて、他の無線基地局の無線通信への干渉量があらかじめ定めた閾値以内に収まっているか否かを判定することができる。
また、複数の事業者の無線基地局などの無線通信装置が互いに隣接する場所で稼働しようとする際に、周波数管理装置1−7は、互いの周波数帯域による無線通信間の干渉量をあらかじめ推定して、各事業者の無線基地局などの無線通信装置がその周波数帯域を利用して良いか否かを判定することができるので、各事業者間での無線通信の干渉問題が発生することを未然に防止することができる。
さらに、周波数割当て業務を担務する周波数管理部局において、無線通信の事業者から利用希望の周波数帯域の周波数割当ての申請を受け付けて、周波数割当ての審査を行う際に、従来は、当該周波数帯域を利用する場所や通信方式などの確認や、隣接する無線基地局などの無線通信装置の無線通信に対する干渉量の計算などに多大な手間を必要としていたが、本実施形態による無線通信システムおよび周波数管理装置を利用すれば、申請された周波数帯域の周波数割当て可否を判定する情報を容易に取得することが可能であり、この周波数割当て審査の手間を大幅に軽減することができる。
(第四実施形態)
図6に、本発明による無線通信システムの第四実施形態における周波数管理装置と無線基地局とのブロック構成の一例を示す。なお、図6は、図1と図3とに対応する部分には同一符号を付与して示しており、また、無線基地局については、図1の事業者Aの無線基地局1−1の場合を例にとって示しているが、図1の事業者Bの無線基地局1−2や本発明を適用する他の無線基地局の場合も全く同様の構成からなっている。
図6に示すように、周波数管理装置1−7と事業者Aの無線基地局1−1とは、図1、図3と同じ形態で接続されている。
図6において、周波数管理装置1−7は、図3に示した各ブロックの他に、さらに、位置情報保持回路6−1、を少なくとも追加して備えている。また、事業者Aの無線基地局1−1は、図3に示した各ブロックの他に、さらに、位置情報測定回路6−2、位置情報送信回路6−3、を少なくとも追加して備えている。なお、本実施形態では、第一実施形態の図3の周波数管理装置1−7、無線基地局1−1に新たなブロックを追加している場合を説明するが、第二実施形態の図4や第三実施形態の図5の周波数管理装置1−7、無線基地局1−1に前述の各ブロックを追加するようにしても良い。
次に、図6のブロック構成図に新たに追加した各ブロックの動作について、その一例を説明する。事業者Aの無線基地局1−1の周波数帯域問い合わせ回路3−9が、周波数管理装置1−7に対して、定期的に、または、当該無線基地局1−1の移動が発生する都度、または、利用を希望する周波数帯域の利用可否の問い合わせを行う際などの任意に指定された時点で、事業者Aの無線基地局1−1の位置情報測定回路6−2は、GPS(Global Positioning System)等の手段により、自無線基地局の現在存在する位置を位置情報として測定し、該位置情報を送信する位置情報送信手段である位置情報送信回路6−3が、位置情報測定回路6−2により定期的にまたは任意に指定された時点で測定した自無線基地局の位置情報を、ネットワークインタフェース回路3−8、事業者Aの通信網1−5を経由して、周波数管理装置1−7に対して送信する。
事業者Aの無線基地局1−1からの位置情報を受け取った周波数管理装置1−7では、受け取った位置情報を周波数管理データベース3−2の周波数管理情報の一つ(位置情報)として保持する位置情報保持手段である位置情報保持回路6−1が起動されて、事業者Aの無線基地局1−1から送信された位置情報を、周波数管理データベース3−2に設定して保持する。この結果、周波数管理装置1−7は、事業者Aの無線基地局1−1の現在位置を正確に把握することができ、無線基地局1−1が固定設置されていない移動性を有する場合であっても、周波数帯域の利用の問い合わせがあった際に、その利用条件の可否をより正確に行うことができる。
以上に説明したように、本実施形態においては、次のような効果が得られる。すなわち、無線基地局1−1は、前述したように、自局の位置情報を定期的にまたは任意に指定された時点で測定して、周波数管理装置1−7に対して送信することができ、周波数管理装置1−7は、無線基地局1−1から送信された位置情報を受信して、周波数管理データベース3−2に設定して保持することができる。而して、移動性を伴う無線基地局が存在する環境下においても、各無線基地局の現在位置を周波数管理データベース3−2に保持することができるので、特定の場所で特定の周波数帯域の利用可否の問い合わせを無線基地局から受けた際に、周波数管理装置1−7は、各無線基地局の現在の正確な存在位置に基づいて、問い合わせがあった特定の周波数帯域の利用や割当てが可能か否かを判定することができる。
本発明による無線通信システムの実施形態の一例を示すシステム構成図である。 従来の無線通信システムの実施形態の一例を示す模式図である。 本発明による無線通信システムの第一実施形態における周波数管理装置と無線基地局とのブロック構成の一例を示すブロック構成図である。 本発明による無線通信システムの第二実施形態における周波数管理装置と無線基地局とのブロック構成の一例を示すブロック構成図である。 本発明による無線通信システムの第三実施形態における周波数管理装置と無線基地局と無線端末とのブロック構成の一例を示すブロック構成図である。 本発明による無線通信システムの第四実施形態における周波数管理装置と無線基地局とのブロック構成の一例を示すブロック構成図である。 本発明による無線通信システムの第一実施形態における周波数管理装置の無線基地局への周波数帯域割当て手順の一例を示す流れ図である。 本発明による無線通信システムの第二実施形態における周波数管理装置の無線基地局への周波数帯域割当て手順の一例を示す流れ図である。
符号の説明
1−1,1−2…無線基地局、1−3,1−4…利用エリア、1−5,1−6…通信網、1−7…周波数管理装置、2−1,2−2…無線基地局、2−3,2−4…利用エリア、3−1…ネットワークインタフェース回路、3−2…周波数管理データベース、3−3…利用条件判定回路、3−4…周波数割当て事業者判定回路、3−5…干渉量推定回路、3−6…周波数帯域割当て判定回路、3−7…周波数帯域割当て判定結果通知回路、3−8…ネットワークインタフェース回路、3−9…周波数帯域問い合わせ回路、3−10…利用周波数帯域決定回路、3−11…無線送受信回路、4−1…周波数帯域利用停止制御回路、4−2…送受信停止命令送信回路、4−3…送受信停止命令受信回路、4−4…送受信停止回路、4−5…送受信停止完了通知回路、4−6…周波数割当て事業者情報通知回路、4−7…周波数割当て事業者認識回路、5−1…干渉量保持回路、5−2…干渉量測定回路、5−3…干渉量送信回路、5−4…無線区間、5−5…無線端末、5−6…無線送受信回路、5−7…端末干渉量測定回路、5−8…端末測定干渉量送信回路、5−9…端末干渉量送信回路、6−1…位置情報保持回路、6−2…位置情報測定回路、6−3…位置情報送信回路。

Claims (10)

  1. 特定の場所で特定の周波数帯域を優先的に利用可能な周波数として割当てがされている事業者の1ないし複数の無線通信装置や該優先的に利用可能な周波数として割当てがされていない事業者の1ないし複数の無線通信装置が、有線信号または無線信号を用いたネットワークを介して、周波数帯域の割当てまたは利用を管理する周波数管理装置に接続されて構成される無線通信システムであって、
    前記無線通信装置は、
    前記ネットワークを介して前記周波数管理装置に対して、周波数帯域として利用を希望する希望周波数帯域の利用可否の問い合わせを行う周波数帯域問い合わせ手段と、
    前記周波数帯域問い合わせ手段の前記希望周波数帯域の利用可否の問い合わせに対する応答として、前記ネットワークを介して前記周波数管理装置から通知されてくる割当て可否判定結果である、前記希望周波数帯域の優先的な利用の可否を示す割当て可否、または、前記希望周波数帯域の非優先的な利用の可否を示す利用可否、の前記周波数管理装置における判定結果に基づいて、当該無線通信装置で利用する周波数帯域を決定する利用周波数帯域決定手段と、
    を少なくとも備え、
    前記周波数管理装置は、
    各事業者の各無線通信装置毎にそれぞれの無線通信装置が利用する周波数帯域の割当てや該周波数帯域の利用に関連する周波数管理情報を保持する周波数管理データベースと、
    前記優先的に利用可能な周波数として割当てがされている事業者か否かによらず前記無線通信装置のいずれかから前記ネットワークを介して、前記希望周波数帯域の利用可否の問い合わせを受け取った際に、前記周波数管理データベースに保持した前記周波数管理情報に基づいて、問い合わせ元の前記無線通信装置が前記希望周波数帯域の利用条件を満たすか否かを判定する利用条件判定手段と、
    問い合わせ元の前記無線通信装置が、前記希望周波数帯域を優先的に利用可能な周波数として割当てがされている事業者の無線通信装置か否かを判定する周波数割当て事業者判定手段と、
    問い合わせ元の前記無線通信装置が前記希望周波数帯域を用いた電波の送受信を行った場合に、既に稼働している他の無線通信装置の無線通信に対して与える干渉量を推定する干渉量推定手段と、
    前記利用条件判定手段の判定結果と前記周波数割当て事業者判定手段の判定結果と前記干渉量推定手段の推定結果とに基づいて、前記希望周波数帯域の割当て可否または利用可否を判定した前記割当て可否判定結果を、問い合わせ元の前記無線通信装置からの前記希望周波数帯域の利用可否の問い合わせに対する応答として、当該無線通信装置に対して、通知する周波数帯域割当て判定結果通知手段と、
    を少なくとも備えている
    ことを特徴とする無線通信システム。
  2. 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
    前記周波数管理装置の前記利用条件判定手段の判定結果が、問い合わせ元の前記無線通信装置が前記希望周波数帯域を利用可能であって、かつ、
    前記周波数割当て事業者判定手段の判定結果が、問い合わせ元の前記無線通信装置の存在場所では前記無線通信装置の事業者が優先的に利用可能な周波数帯域として前記希望周波数帯域が周波数割当てされており、かつ、
    前記干渉量推定手段の推定結果が、問い合わせ元の前記無線通信装置が前記希望周波数帯域を用いた電波の送受信を行った際の他の無線通信装置の無線通信に対する干渉量があらかじめ定めた閾値以内であった場合には、
    前記周波数管理装置の前記周波数帯域割当て判定結果通知手段から、問い合わせ元の前記無線通信装置に対して、前記割当て可否判定結果として、前記希望周波数帯域を優先的に利用可能な周波数帯域として割当てが許可された旨を通知する
    ことを特徴とする無線通信システム。
  3. 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
    前記周波数管理装置の前記利用条件判定手段の判定結果が、問い合わせ元の前記無線通信装置が前記希望周波数帯域を利用可能であって、かつ、
    前記周波数割当て事業者判定手段の判定結果が、問い合わせ元の前記無線通信装置の存在場所では前記希望周波数帯域が他の事業者に優先的に利用可能な周波数として割当てがされている周波数帯域であるものの、当該他の事業者の前記無線通信装置では現在利用されていない状態にある周波数帯域であって、かつ、
    前記干渉量推定手段の推定結果が、問い合わせ元の前記無線通信装置が前記希望周波数帯域を用いた電波の送受信を行った際の他の無線通信装置の無線通信に対する干渉量があらかじめ定めた閾値以内であった場合には、
    前記周波数管理装置の前記周波数帯域割当て判定結果通知手段から、問い合わせ元の前記無線通信装置に対して、前記割当て可否判定結果として、前記希望周波数帯域を利用許可する旨を通知する
    ことを特徴とする無線通信システム。
  4. 請求項3に記載の無線通信システムにおいて、
    前記周波数管理装置は、
    前記周波数割当て事業者判定手段の判定結果が、問い合わせ元の前記無線通信装置の存在場所では前記希望周波数帯域が他の事業者に優先的に利用可能な周波数として割当てがされている周波数帯域であるものの、当該他の事業者の前記無線通信装置では現在利用されていない状態にある周波数帯域であった場合、
    問い合わせ元の前記無線通信装置の存在場所では前記希望周波数帯域が他の事業者に優先的に利用可能な周波数として割当てがされていることを示す割当済み情報を、前記割当て可否判定結果に含ませて作成する周波数割当て事業者情報通知手段をさらに備え、
    問い合わせ元の前記無線通信装置は、
    前記周波数管理装置から前記割当て可否判定結果として、前記希望周波数帯域を利用許可する旨の通知を受け取った際に、前記割当て可否判定結果に含まれている前記割当済み情報により、当該無線通信装置の存在場所では前記希望周波数帯域が現在利用されていないものの、他の事業者に優先的に利用可能な周波数として割当てがされていることを認識する周波数割当て事業者認識手段をさらに備えている
    ことを特徴とする無線通信システム。
  5. 請求項3または4に記載の無線通信システムにおいて、
    前記無線通信装置は、
    前記ネットワークを介して前記周波数管理装置から、前記希望周波数帯域を利用した電波の送受信を停止させる送受信停止命令を受け取った際に、前記希望周波数帯域を利用した電波の送受信を停止する送受信停止手段と、
    前記希望周波数帯域を利用した電波の送受信の停止が完了した際に、前記ネットワークを介して前記周波数管理装置に対して、前記希望周波数帯域を利用した電波の送受信の停止が完了した旨を示す送受信完了通知を送信する送受信停止完了通知手段と、
    を少なくとも備え、
    前記周波数管理装置は、
    前記希望周波数帯域を優先的に利用可能な周波数として割当てがされていない事業者の前記無線通信装置が、当該周波数管理装置からの前記割当て可否判定結果として、前記希望周波数帯域を利用許可する旨の通知を受け取って、前記希望周波数帯域を利用した電波の送受信を行っている状態で、前記希望周波数帯域を優先的に利用可能な周波数として割当てされている事業者の無線通信装置から前記ネットワークを介して、前記希望周波数帯域の利用を希望する問い合わせを受け取った際に、前記希望周波数帯域の利用許可を通知した前記無線通信装置に対して前記ネットワークを介して、前記希望周波数帯域を利用した電波の送受信を停止させる送受信停止命令を送信する送受信停止命令送信手段をさらに備え、
    前記送受信停止命令の送信先の前記無線通信装置から前記ネットワークを介して、前記希望周波数帯域を利用した電波の送受信を停止した旨の通知を受け取った後、前記希望周波数帯域を優先的に利用が可能な周波数として割当てされていて、前記希望周波数帯域の利用希望の問い合わせがあった事業者の前記無線通信装置に対して、前記周波数帯域割当て判定結果通知手段から、前記割当て可否判定結果として、前記希望周波数帯域の割当てが許可された旨を通知する
    ことを特徴とする無線通信システム。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、
    前記無線通信装置は、
    他の無線通信装置の電波からの干渉量を定期的にまたは任意に指定された時点で測定して、前記ネットワークを介して前記周波数管理装置に対して、送信する干渉量送信手段を備え、
    前記周波数管理装置は、
    前記ネットワークを介して前記無線通信装置から受け取った前記干渉量を、前記周波数管理データベースの前記周波数管理情報の一つとして保持する干渉量保持手段を備えている
    ことを特徴とする無線通信システム。
  7. 請求項6に記載の無線通信システムにおいて、
    前記無線通信装置は、
    当該無線通信装置の利用エリア内に存在し、当該無線通信装置と無線通信を行う無線端末が定期的にまたは任意に指定された時点で測定した当該無線通信装置以外からの電波の干渉量を、端末干渉量として、前記無線端末から受け取って、前記ネットワークを介して前記周波数管理装置に対して、送信する端末干渉量送信手段をさらに備え、
    前記周波数管理装置の前記干渉量保持手段が、前記ネットワークを介して前記無線通信装置から受け取った前記端末干渉量を、前記周波数管理データベースの前記周波数管理情報の一つとして保持する
    ことを特徴とする無線通信システム。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、
    前記無線通信装置は、
    当該無線通信装置が現在存在する位置を定期的にまたは任意に指定された時点で測定して、位置情報として、前記ネットワークを介して前記周波数管理装置に対して、送信する位置情報送信手段を備え、
    前記周波数管理装置は、
    前記ネットワークを介して前記無線通信装置から受け取った前記位置情報を、前記周波数管理データベースの前記周波数管理情報の一つとして保持する位置情報保持手段を備えている
    ことを特徴とする無線通信システム。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、
    前記周波数管理装置の前記周波数管理データベースに保持する前記周波数管理情報が、無線通信を行う各事業者に関する事業者情報、各事業者の周波数割当てに関する周波数割当て情報、各無線通信装置の現在位置を示す位置情報、各無線通信装置が割当て中または利用中の周波数帯域を示す周波数帯域利用情報、各無線通信装置からの電波の送信電力の大きさを示す送信電力情報、各無線通信装置の無線アンテナの特性を示すアンテナ特性情報、各無線通信装置の電波の到達範囲を示す利用エリアに関する利用エリア情報、各無線通信装置の通信方式を示す通信方式情報、各無線通信装置の変復調方式を示す変復調方式情報、周波数の割当てまたは利用が許可された周波数帯域を利用開始した日時を示す利用開始日時情報、各無線通信装置の無線通信における干渉状況を実測した結果およびシミュレーションした結果を示す干渉情報、のうち、1ないし複数の情報を少なくとも含む情報から構成されている
    ことを特徴とする無線通信システム。
  10. 特定の場所で特定の周波数帯域を優先的に利用可能な周波数として割当てがされている事業者の1ないし複数の無線通信装置や該優先的に利用可能な周波数として割当てがされていない事業者の1ないし複数の無線通信装置と有線信号または無線信号を用いたネットワークを介して接続され、前記無線通信装置で利用される周波数帯域の割当てまたは利用を管理する周波数管理装置であって、
    各事業者の各無線通信装置毎にそれぞれの無線通信装置が利用する周波数帯域の割当てや該周波数帯域の利用に関連する周波数管理情報を保持する周波数管理データベースと、
    前記優先的に利用可能な周波数として割当てがされている事業者か否かによらず前記無線通信装置のいずれかから前記ネットワークを介して、前記希望周波数帯域の利用可否の問い合わせを受け取った際に、前記周波数管理データベースに保持した前記周波数管理情報に基づいて、問い合わせ元の前記無線通信装置が前記希望周波数帯域の利用条件を満たすか否かを判定する利用条件判定手段と、
    問い合わせ元の前記無線通信装置が、前記希望周波数帯域を優先的に利用可能な周波数として割当てがされている事業者の無線通信装置か否かを判定する周波数割当て事業者判定手段と、
    問い合わせ元の前記無線通信装置が前記希望周波数帯域を用いた電波の送受信を行った場合に、既に稼働している他の無線通信装置の無線通信に対して与える干渉量を推定する干渉量推定手段と、
    前記利用条件判定手段の判定結果と前記周波数割当て事業者判定手段の判定結果と前記干渉量推定手段の推定結果とに基づいて、前記希望周波数帯域の優先的な利用の可否を示す割当て可否、または、前記希望周波数帯域の非優先的な利用の可否を示す利用可否、を判定した割当て可否判定結果を、問い合わせ元の前記無線通信装置からの前記希望周波数帯域の利用可否の問い合わせに対する応答として、当該無線通信装置に対して、通知する周波数帯域割当て判定結果通知手段と、
    を少なくとも備えていることを特徴とする周波数管理装置。
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