JP6064913B2 - 無線通信システム、送信電力制御装置、基地局装置、パラメータ供給装置、及び送信電力制御方法 - Google Patents

無線通信システム、送信電力制御装置、基地局装置、パラメータ供給装置、及び送信電力制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、無線通信システムにおける上り送信電力制御に関する。
近年、スマートフォンの普及等により、モバイルサービスにおけるデータ通信トラヒック量が著しく増加している。また、全データ通信トラヒックの7割は、利用者宅内、小規模オフィス、及び商業施設内などの屋内通信で発生している。このようなトラヒック需要の増大に対応するため、屋内に設置可能な超小型の基地局の開発が進められている。この超小型基地局の送信電力は、屋外に設置されている基地局(以下マクロ基地局と呼ぶ)に比べて小さく、超小型基地局の通信エリア(i.e. セル)は、マクロ基地局に比べて極めて小さい。したがって、この超小型基地局の通信エリアはフェムトセルと呼ばれ、超小型の基地局はフェムトセル基地局と呼ばれている。フェムトセル基地局は、前述の高需要トラヒックを収容できるだけでなく、建物の高層階、地下街等の電波が届きにくい場所にも設置できるので、カバレッジ(所要品質を満たす通信エリア)拡大手段としても注目されている。
フェムトセル基地局は、3GPP(3rd Generation Partnership Project)のW-CDMA及びE-UTRA等の携帯電話の無線通信規格、並びにIEEE 802.16m等の無線MAN(Wireless Metropolitan Area Network)の無線通信規格で使用することが検討されている。W-CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)規格では、フェムトセル基地局はHome NodeB (HNB)と呼ばれる。また、LTE(Long Term Evolution)とも呼ばれる3GPPのE-UTRA(Evolved Universal Terrestrial Radio Access)規格では、フェムトセル基地局はHome eNodeB (HeNB)と呼ばれる。フェムトセル基地局は、直接的に又はフェムトGW(ゲートウェイ)を介して、上位ネットワーク(e.g. 通信事業者のコアネットワーク)に接続する。フェムトGWは、W-CDMA規格ではHome NodeB Gateway、E-UTRA規格ではHome eNodeB Gatewayと呼ばれる。
なお、本明細書では、フェムトセル基地局に接続して通信を行う移動局を「フェムトセル移動局」と呼び、マクロ基地局に接続して通信を行う移動局を「マクロ移動局」と呼ぶ。
フェムトセル基地局がW-CDMAで使用される場合は、上り(アップリンク)と下り(ダウンリンク)において送信電力制御を伴う個別チャネルを用いたデータ送受信や、ダウンリンクにおける共用チャネルを用いたデータ送受信が行われる。また、フェムトセル基地局がE-UTRAで使用される場合は、無線周波数の帯域及び時間が複数のリソースブロック(PRB;Physical Resource Block)に分割され、基地局に備えられたスケジューラがPRBの割当を行ない、割り当てられたPRBを用いたデータ送受信が行われる。さらに、フェムトセル基地局がIEEE 802.16mで使用される場合は、通信規格にOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)を採用し無線周波数の帯域をサブキャリアに分割して、基地局に備えられたスケジューラがサブキャリアの割当を行ない、割り当てたサブキャリアを用いたデータ送受信が行われる。なお、サブキャリアを束ねたものが、E-UTRAでいうところのリソースブロックに相当する。
また、フェムトセルの運用形態の1つとして、予め登録された移動局のみがフェムトセルに帰属可能な運用形態が知られている。3GPPでは、予め登録された移動局グループはClosed Subscriber Group(CSG)と呼ばれ、CSGに含まれる移動局の帰属のみが許可されるセルはCSGセルと呼ばれる。CSGの場合、移動局がフェムトセル内に位置しているとき、フェムトセル基地局に登録されている移動局はフェムトセル基地局を介してネットワークに接続できる。一方、フェムトセル基地局に登録されていない移動局は、フェムトセル基地局を介してネットワークに接続することができないか、登録されている移動局に比べてフェムトセル基地局との通信が制限される。
フェムトセル基地局を利用する場合に想定される干渉シナリオの1つに、フェムトセルがマクロセルに上り干渉を及ぼすシナリオがある。ここで、上り干渉とは、基地局の上り受信(言い換えると移動局の上り送信)が他セルの移動局の上り送信から被る干渉を意味する。つまり、この干渉シナリオでは、フェムトセル移動局の上り送信がマクロ基地局の上り受信(言い換えるとマクロ移動局の上り送信)に及ぼす干渉を対象とする。この干渉シナリオは、フェムトセルとマクロセルの上り周波数帯域が同一であり、フェムトセルがCSGセルであり、かつフェムトセル基地局がマクロ基地局の近くに配置されている場合に特に問題となる。この場合、フェムトセル基地局の近くに位置するマクロ移動局の送信電力が相対的に小さいため、フェムトセル移動局の上り送信がマクロ移動局の上り送信に及ぼす干渉が深刻になる。
非特許文献1及び2、並びに特許文献1は、フェムトセルからマクロセルへの上り干渉を抑制するための技術を開示している。非特許文献1及び2は、フェムトセルとマクロセルの間の伝播損を考慮して、フェムトセルの上り送信電力の制御を行うことを開示している。具体的には、非特許文献1は、フェムトセル基地局とマクロ基地局の間の伝播損を測定し、この伝播損が小さいほどフェムトセル移動局の上り送信電力も小さくなるように送信電力制御を行うことを開示している。また、非特許文献2は、フェムトセル移動局とマクロ基地局の間の伝播損を測定し、この伝播損が小さいほどフェムトセル移動局の上り送信電力も小さくなるように送信電力制御を行うことを開示している。ここで、送信電力制御の具体例は、フェムトセル基地局における上り目標受信電力の調整、及びフェムトセル移動局における上り最大送信電力の調整を含む。
特許文献1は、マクロセル内に配置されたフェムトセル基地局の数が変化することに着目し、マクロセル内のフェムトセル基地局の数に依らず、マクロセル内に配置された複数のフェムトセルからマクロセルへの上り干渉を抑制することを目的としている。この目的のために、特許文献1は、以下の手法を開示している。すなわち、マクロセル内に配置された複数のフェムトセル基地局のうち通信中のフェムトセル移動局を有するフェムトセル基地局の数を求める。次に、マクロ基地局が受ける全上り干渉量の許容値を、求めたフェムトセル基地局数によって除算することで、フェムトセル基地局1台当たりに許される上り干渉量の上限値を計算する。そして、計算された上り干渉量の上限値と、フェムトセル移動局とマクロ基地局の間の伝播損とを用いて、フェムトセル移動局の上り最大送信電力を設定する。
特開2011−82636号公報
J. Gora, K.I. Pedersen, A. Szufarska, S. Strzyz,、"Cell-Specific Uplink Power Control for Heterogeneous Networks in LTE"、Vehicular Technology Conference Fall (VTC 2010-Fall), 2010 IEEE 72nd、6-9 Sept. 2010、[online] ; IEEE Xplore <URL: http://ieeexplore.ieee.org/xpl/freeabs_all.jsp?arnumber=5594439>、[retrieved on 9 December 2011] 3GPP TR 36.921 V10.0.0 (2011-04)、"Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); FDD Home eNode B (HeNB) Radio Frequency (RF) requirements analysis"、2011年4月
上述したように、特許文献1に開示された手法は、マクロセル内に配置され且つ通信中のフェムトセル移動局を有するフェムトセル基地局の数を求め、この数を用いてフェムトセル移動局の上り送信電力を制御する。しかしながら、本件の発明者等は、特許文献1の手法には以下に述べる問題があることを見出した。すなわち、特許文献1は、通信中のフェムトセル移動局を有するフェムトセル基地局の数を考慮するのみであり、フェムトセル基地局における上りリソースの使用状況を十分に考慮していない。なお、非特許文献1及び2は、この問題の解決に関して何ら開示していない。
例えば、通信中のフェムトセル移動局を有するフェムトセル基地局の数が多くても、マクロセル内に配置された複数のフェムトセルにおいて実際に使用されている上りリソースが少ない場合が想定される。マクロセル内に配置された複数のフェムトセルの上りリソース使用量が小さければ、マクロ基地局が被る全上り干渉量が小さくなる場合がある。あるいは、マクロ基地局は、フェムトセルからの上り干渉の大きい上りリソースの使用を避け、上り干渉の小さい上りリソースを選択して利用することができる場合がある。これらの場合に特許文献1の手法を用いると、フェムトセル移動局の送信電力を過剰に小さくしてしまい、フェムトセルの上り通信品質が必要以上に低下するおそれがある。
なお、上述した特許文献1の問題は、マクロセル及びフェムトセルを利用する環境に限らず、複数の小規模セルが大規模セルと重なり合って配置された環境において一般的に発生し得る。このような環境は、階層化セル構造(Hierarchical Cell Structure(HCS))、又はHeterogeneous Network(HetNet)と呼ばれている。
本発明は、発明者等によって得られた上述の知見に基づいてなされたものである。すなわち、本発明は、複数の小規模セルが大規模セルと重なり合って配置された環境において、大規模セルへの上り干渉の抑制に起因して小規模セルの上り通信品質が過度に低下することの防止に寄与できる無線通信システム、送信電力制御装置、基地局装置、パラメータ供給装置、送信電力制御方法、及びプログラムの提供を目的とする。
本発明の第1の態様は、無線通信システムを含む。当該無線通信システムは、第1の基地局、複数の第2の基地局、及び制御装置を含む。前記第1の基地局は、第1のセルを形成する。前記複数の第2の基地局の各々は、前記第1のセルより小さく且つ前記第1のセルと少なくとも一部が重なり合う第2のセルを形成する。そして、前記制御装置は、前記複数の第2の基地局により形成される複数の第2のセルの上りリソース使用量の和又は上りリソース使用率の和に応じて増減するリソース・パラメータを用いて、前記複数の第2のセルに含まれる対象セルに関する上り送信電力制御を行う。
本発明の第2の態様は、無線通信システムで使用される送信電力制御装置を含む。前記無線通信システムは、第1のセルを形成する第1の基地局、及び前記第1のセルより小さく且つ前記第1のセルと少なくとも一部が重なり合う第2のセルを各々が形成する複数の第2の基地局を含む。そして、前記送信電力制御装置は、前記複数の第2の基地局により形成される複数の第2のセルの上りリソース使用量の和又は上りリソース使用率の和に応じて増減するリソース・パラメータを用いて、前記複数の第2のセルに含まれる対象セルに関する上り送信電力制御を行うよう構成されている。
本発明の第3の態様は、基地局装置を含む。当該基地局装置は、上述した本発明の第2の態様に係る送信電力制御装置と、前記対象セルに属する移動局と通信可能な無線通信部を有する。
本発明の第4の態様は、無線通信システムで使用されるパラメータ供給装置を含む。前記無線通信システムは、第1のセルを形成する第1の基地局と、前記第1のセルより小さく且つ前記第1のセルと少なくとも一部が重なり合う第2のセルを各々が形成する複数の第2の基地局と、前記複数の第2の基地局により形成される複数の第2のセルに含まれる対象セルに関する上り送信電力制御を行う制御装置を含む。そして、前記パラメータ供給装置は、前記複数の第2のセルの上りリソース使用量の和又は上りリソース使用率の和に応じて増減するリソース・パラメータを、前記上り送信電力制御のために前記制御装置に供給するよう構成されている。
本発明の第5の態様は、無線通信システムで使用される送信電力制御方法を含む。前記無線通信システムは、第1のセルを形成する第1の基地局、及び前記第1のセルより小さく且つ前記第1のセルと少なくとも一部が重なり合う第2のセルを各々が形成する複数の第2の基地局を含む。そして、前記送信電力制御方法は、前記複数の第2の基地局により形成される複数の第2のセルの上りリソース使用量の和又は上りリソース使用率の和に応じて増減するリソース・パラメータを用いて、前記複数の第2のセルに含まれる対象セルに関する上り送信電力制御を行うことを含む。
本発明の第6の態様は、上述した本発明の第5の態様に係る送信電力制御方法をコンピュータに行わせるためのプログラムを含む。
上述した本発明の各態様によれば、複数の小規模セルが大規模セルと重なり合って配置された環境において、大規模セルへの上り干渉の抑制に起因して小規模セルの上り通信品質が過度に低下することの防止に寄与可能な無線通信システム、送信電力制御装置、基地局装置、パラメータ供給装置、送信電力制御方法、及びプログラムを提供できる。
本発明の実施の形態1に係る無線通信システムのネットワーク構成例を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る無線通信システムの他の構成例を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る無線通信システムのさらに他の構成例を示す図である。 図1〜3に示された送信電力制御装置の構成例を示すブロック図である。 図1〜3に示されたパラメータ供給装置の構成例を示すブロック図である。 送信電力制御装置による上り送信電力制御の具体例を示すフローチャートである。 パラメータ供給装置によるリソース・パラメータの供給手順の具体例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る無線通信システムの構成例を示す図である。 本発明の実施の形態2に係るフェムトセル基地局による上り送信電力制御の具体例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係るフェムトセル移動局の動作の具体例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る管理サーバによるリソース・パラメータの供給手順の具体例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3に係るフェムトセル移動局の動作の具体例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3に係る管理サーバによるリソース・パラメータ及び補正パラメータの供給手順の具体例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態4に係る無線通信システムの構成例を示す図である。 本発明の実施の形態4に係るフェムトセル基地局による上り送信電力制御の具体例を示すフローチャートである。
以下では、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
<発明の実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1に係る無線通信システムのネットワーク構成例を示している。本実施の形態の無線通信システムは、複数のフェムトセル基地局1、及びマクロ基地局3を有する。各フェムトセル基地局1は、フェムトセル5を形成し、フェムトセル移動局2との間で無線通信を行う。マクロ基地局3は、マクロセル6を形成し、マクロ移動局4との間で無線通信を行う。各フェムトセル5は、マクロセル6と少なくとも一部が重なり合っている。
図1の例では、複数のフェムトセル基地局1は、2つのフェムトセル基地局1−1及び1−2を含む。フェムトセル基地局1−1及び1−2は、フェムトセル5−1及び5−2をそれぞれ形成する。フェムトセル5−1及び5−2は、マクロセル6と少なくとも一部が重なり合っている。フェムトセル基地局1−1は、フェムトセル5−1内においてフェムトセル移動局2−1との間で無線通信を行う。同様に、フェムトセル基地局1−2は、フェムトセル5−2内においてフェムトセル移動局2−2との間で無線通信を行う。
既に述べた通り、マクロセル6と重なり合うフェムトセル5−1及び5−2は、マクロセル6に対して上り干渉を及ぼす。つまり、フェムトセル移動局2−1及び2−2の上り送信は、マクロ基地局3の上り受信(言い換えるとマクロ移動局4の上り送信)に干渉を及ぼす。フェムトセル5からマクロセル6への上り干渉を抑制するために、送信電力制御装置10は、フェムトセル5の上り送信電力制御(上りTPC(Transmission Power Control))を行う。ここでは、送信電力制御装置10による制御対象セルがフェムトセル5−1であるとして説明する。なお、送信電力制御装置10は、複数のフェムトセル5(例えばセル5−1及び5−2)の上り送信電力を制御するように構成されてもよい。また、複数のフェムトセル5の上り送信電力制御を行うために、フェムトセル5毎に別個の送信電力制御装置10を配置してもよい。
送信電力制御装置10は、非特許文献1及び2に記載された手法と同様に、フェムトセル5−1とマクロセル6の間の伝播損Lを考慮して、上り送信電力制御を行なってもよい。伝播損Lとしては、フェムトセル移動局2−1とマクロ基地局3の間の伝播損を用いてもよいし、フェムトセル基地局1−1とマクロ基地局3の間の伝播損を用いてもよい。具体的に述べると、送信電力制御装置10は、伝播損Lが小さいほどフェムトセル移動局2−1の送信電力を小さくするように送信電力制御を行えばよい。
フェムトセル移動局2−1の送信電力を調整するための制御方法には、様々なバリエーションが存在する。具体的には、W-CDMA、E-UTRA、IEEE 802.16m等で規定されている上り送信電力制御方式にしたがって、フェムトセル移動局2−1の送信電力を調整すればよい。例えば、送信電力制御装置10は、フェムトセル基地局1−1における上り目標受信電力PO_Hを調整してもよい。この場合、フェムトセル移動局2−1からの上り信号の受信電力が上り目標受信電力PO_Hに近づくようにフェムトセル基地局1−1がフェムトセル移動局2−1の送信電力を制御する。例えば、フェムトセル基地局1−1は、上り目標受信電力PO_Hをフェムトセル移動局2−1に通知してもよい。また、フェムトセル基地局1−1は、いわゆるクローズドループ送信電力制御によって、上り目標受信電力PO_Hに近づくように送信電力の増加又は減少をフェムトセル移動局2−1に指示してもよい。また、送信電力制御装置10は、上り目標受信電力PO_Hに代えて、フェムトセル移動局2−1の最大送信電力PMAX,Hを調整してもよい。
さらに、送信電力制御装置10は、フェムトセル5−1の上り送信電力制御において、リソース・パラメータR1を用いる。リソース・パラメータR1は、マクロセル6と少なくとも一部が重なり合って配置された複数のフェムトセル5(例えばセル5−1及び5−2)の上りリソース使用量の和又は上りリソース使用率の和に応じて増減するパラメータである。ここで、上りリソースは、フェムトセル5における上り信号の送信に利用される無線リソースである。上りリソースは、一般的に、周波数、時間、若しくは拡散符号、又はこれらのうちいずれかの組み合わせによって規定される。例えば、上りリンクにSC-FDMA(Single-Carrier Frequency-Division Multiple. Access)を採用するE-UTRAの場合、上りリソースの単位は、周波数及び時間によって分割された物理リソースブロック(PRB)である。また、上りリンクにOFDMAが採用される場合、上りリソースの単位は、OFDMサブキャリアである。また、上りリンクにCDMAが採用される場合、上りリソースの単位は、拡散符号(i.e. チャネライゼーションコード)、又は拡散符号により区別される物理チャネルである。
送信電力制御装置10は、複数のフェムトセル5の上りリソース使用量の和又は使用率の和が増加するにつれて、対象のフェムトセル5−1に属するフェムトセル移動局2−1の上り送信電力が低下するように上り送信電力制御を行う。言い換えると、リソース・パラメータR1は、複数のフェムトセル5の上りリソース使用量の和又は使用率の和が増加するにつれて、対象のフェムトセル5−1に属するフェムトセル移動局2−1の上り送信電力が低下するように決定される。例えば、送信電力制御装置10は、複数のフェムトセル5の上りリソース使用量の和又は使用率の和が増加するにつれて、上り目標受信電力PO_Hを低下させてもよい。また、送信電力制御装置10は、複数のフェムトセル5の上りリソース使用量の和又は上りリソース使用率の和が増加するにつれて、フェムトセル移動局2−1の最大送信電力PMAX,Hを低下させてもよい。
パラメータ供給装置20は、複数のフェムトセル5の各々から各フェムトセル5の上りリソース使用量(上りResource Usage Amount(RUA))又は上りリソースの使用率(上りResource Usage Rate(RUR))を受信する。そして、パラメータ供給装置20は、受信した複数の上りリソース使用量又は使用率を集計することによってリソース・パラメータR1を生成し、生成したパラメータR1を対象フェムトセル5−1の上り送信電力制御のために送信電力制御装置10に供給する。なお、パラメータ供給装置20は、複数のフェムトセル5の上り送信電力制御のために、複数の送信電力制御装置10の各々に対してリソース・パラメータR1を供給してもよい。
リソース・パラメータR1は、複数のフェムトセル5の上りリソース使用量の和又は使用率の和に応じて増減する値を含む。具体的には、リソース・パラメータR1は、複数のフェムトセル5の上りリソース使用量の和又は使用率の和に関して単調増加又は単調減少する関数として定義されてもよい。例えば、リソース・パラメータR1は、複数のフェムトセル5の上りリソース使用率の和に基づくパラメータを含んでもよい。より具体的には、リソース・パラメータR1は、以下の(a)〜(d)のうち少なくとも1つを含んでもよい。
(a)複数のフェムトセル5の上りリソース使用率の和
(b)複数のフェムトセル5の上りリソース使用率の和の平均値、及び複数のフェムトセル5の数
(c)複数のフェムトセル5の上りリソース使用量の和
(d)複数のフェムトセル5の上りリソース使用量の和の平均値、及び複数のフェムトセル5の数
特許文献1に関して既に述べた通り、対象セル5−1の上り送信電力制御において、通信中のフェムトセル移動局2を有するフェムトセル基地局1の数を考慮するのでは十分ではない。これに対して、本実施の形態に係る送信電力制御装置10は、対象のフェムトセル5−1における上り送信電力制御のために、マクロセル6と少なくとも一部が重なり合って配置された複数のフェムトセル5(例えばセル5−1及び5−2)の上りリソース使用量の和又は使用率の和に応じて増減するリソース・パラメータR1を用いる。つまり、本実施の形態は、複数のフェムトセル5(例えばセル5−1及び5−2)全体の上りリソース使用量を考慮して、対象のフェムトセル5−1における上り送信電力制御を行う。具体的には、送信電力制御装置10は、複数のフェムトセル5の上りリソース使用量の和又は使用率の和が増加するにつれて、対象のフェムトセル5−1に属するフェムトセル移動局2−1の上り送信電力が低下するように上り送信電力制御を行えばよい。
例えば、通信中のフェムトセル移動局2を有するフェムトセル基地局1の数が多くても、マクロセル6内に配置された複数のフェムトセル5において実際に使用されている上りリソースが少ない場合が想定される。マクロセル6内に配置された複数のフェムトセル5の上りリソース使用量が小さければ、マクロ基地局が被る全上り干渉量が小さくなる場合がある。あるいは、マクロ基地局3は、フェムトセルからの上り干渉の小さい上りリソースを選択して利用することができる場合がある。これらの場合に特許文献1の手法を用いると、フェムトセル移動局の送信電力を過剰に小さくしてしまい、フェムトセルの上り通信品質が必要以上に低下するおそれがある。しかしながら、本実施の形態における上り送信電力制御は、複数のフェムトセル5の上りリソース使用量を考慮するため、マクロセル6への上り干渉の抑制に起因してフェムトセル5−1の上り通信品質が過度に低下することを防止できる。
ところで、送信電力制御装置10及びパラメータ供給装置20の配置は、ネットワークアーキテクチャの設計思想に基づいて、又は無線通信規格に応じて、適宜決定されるものである。例えば、図2に示すように、送信電力制御装置10は、フェムトセル基地局1と一体的に配置されてもよい。また、パラメータ供給装置20は、上位ネットワーク150を介して複数のフェムトセル基地局1と通信可能な管理サーバ151に配置されてもよい。上位ネットワーク150は、例えば、通信事業者の無線アクセスネットワーク及びコアネットワーク、IP(Internet Protocol)専用線、公衆インターネットを含む。
また、図3に示すように、送信電力制御装置10及びパラメータ供給装置20は共に、フェムトセル基地局1と一体的に配置されてもよい。また、送信電力制御装置10が有する機能は、無線通信システム内に分離して配置されてもよい。例えば、送信電力制御装置10による上り送信電力制御の機能は、フェムトセル移動局2、フェムトセル基地局1、及び上位ネットワーク150内の制御装置(e.g. RNC(Radio Network Controller))によって実現されてもよい。
さらに、送信電力制御装置10は、フェムトセル移動局2−1に配置されてもよい。この場合、フェムトセル移動局2−1は、フェムトセル基地局1−1又は管理サーバ151からリソース・パラメータR1を受信し、パラメータR1を用いて自身の上り送信電力を補正すればよい。
以下では、送信電力制御装置10及びパラメータ供給装置20の構成及び動作の具体例について詳しく説明する。図4は、送信電力制御装置10の構成例を示すブロック図である。図4において、送信電力制御装置10は、上り送信電力制御部11を含む。上り送信電力制御部11は、パラメータ供給装置20からリソース・パラメータR1を受信する。そして、上り送信電力制御部11は、パラメータR1を用いて、対象のフェムトセル5に属するフェムトセル移動局2の上り送信電力制御を行う。上り送信電力制御は、例えば、フェムトセル基地局1における上り目標受信電力PO_Hの調整、又はフェムトセル移動局2−1の最大送信電力PMAX,Hの調整を含む。
図5は、パラメータ供給装置20の構成例を示すブロック図である。図5において、パラメータ供給装置20は、リソース・パラメータ生成部21およびリソース・パラメータ送信部22を含む。リソース・パラメータ生成部21は、複数のフェムトセル5の各々の上りリソース使用量又は使用率を受信し、これら複数の上りリソース使用量又は使用率を集計することによってリソース・パラメータR1を生成する。複数の上りリソース使用量又は使用率は、上り無線リソースを管理する装置、具体的には複数のフェムトセル基地局1(例えば、基地局1−1及び1−2)又はRNC等の制御装置、からリソース・パラメータ生成部21に送られる。リソース・パラメータ送信部22は、生成されたリソース・パラメータR1を送信電力制御装置10に供給する。
図6は、送信電力制御装置10による上り送信電力制御の具体例を示すフローチャートである。ステップS11では、送信電力制御装置10は、パラメータ供給装置20からリソース・パラメータR1を受信する。ステップS12では、送信電力制御装置10は、リソース・パラメータR1を用いて、対象のフェムトセル5に関する上り送信電力制御を実施する。
図7は、パラメータ供給装置20の動作を示すフローチャートである。ステップS21では、パラメータ供給装置20は、複数のフェムトセル5の各々の上りリソース使用量又は使用率を受信する。ステップS22では、パラメータ供給装置20は、複数のフェムトセル5に関する複数の上りリソース使用量又は使用率を集計することで、リソース・パラメータR1を生成する。ステップS23では、パラメータ供給装置20は、リソース・パラメータR1を送信電力制御装置10に送信する。
<発明の実施の形態2>
本実施の形態では、上述した発明の実施の形態1の具体例について説明する。本実施の形態では、LTE方式の無線通信システムに関して説明する。また、本実施の形態では、図2の構成例のように、送信電力制御装置10の機能がフェムトセル基地局1に配置され、パラメータ供給装置20の機能が管理サーバ151に配置された例について説明する。さらに、本実施の形態では、フェムトセル5の上り送信電力制御のために、リソース・パラメータR1をフェムトセル基地局1における上り目標受信電力PO_Hに反映させる例について説明する。
始めに、リソース・パラメータR1が反映された上り目標受信電力PO_Hを生成する方法の具体例について説明する。ここでは、制御対象のフェムトセル基地局1−1を含む複数のフェムトセル基地局1の総数をNとする。まず、制御対象のフェムトセル基地局1−1の近傍にマクロ移動局4がいると仮定した場合のマクロ移動局4が送信する上りPRB当たりのSINR(Signal to Interference plus Noise Ratio)の推定値Γ[dB]を定義する。Γは、ΓMIN以上でなければならないとする。ΓMIN[dB]は、マクロ移動局4の上り通信品質が所定の品質を満たすために要求されるSINRの最小値である。ΓMINは、予め設定される。
Γを定式化するに当たって、希望波電力(マクロセル6の上り信号電力)と干渉電力を考慮する必要がある。ここでは、干渉電力として、制御対象のフェムトセル基地局1−1に帰属するフェムトセル移動局2−1がマクロ基地局3の上り受信(希望波)に与える干渉電力I [dBm]と、マクロセル6内に位置する他のフェムトセル移動局(移動局2−2等)の寄与を考慮する。なお、LTEでは、1つのマクロセル6内に位置する複数のマクロ移動局4は互いに異なるPRBを使用する。したがって、1つのマクロセル6内に位置する他のマクロ移動局からの干渉は0と仮定できる。また、他のマクロセル内に位置するマクロ移動局及フェムトセル移動局は、マクロ基地局3から相対的に十分に距離が離れていると仮定し、これらからの干渉はIと比べて無視できると仮定する。この結果、各フェムトセル移動局2−1がマクロ基地局3の上り受信に与える干渉電力を等しくする場合、Γは近似的に以下の式(1)により定義できる。ただし、S [dBm] は、希望波電力、つまりマクロ基地局3におけるマクロ移動局4からの上り受信電力、である。式(1)において、リソース・パラメータR1は、dB単位とするために対数表示とされている。また、熱雑音は無視できると仮定している。なお、マクロセル内におけるフェムトセル移動局の位置によらずフェムトセル移動局一台当たりの上り干渉電力はIとなると仮定し、式(1)は任意のフェムトセルで成り立つとする。
Figure 0006064913
発明の実施の形態1で述べた通り、リソース・パラメータR1は、複数のフェムトセル5の無線リソースの使用量の和又は使用率の和に従って増減する値であればよい。ただし、式(1)では、リソース・パラメータR1は、複数のフェムトセル5の無線リソースの使用量の和又は使用率の和に関して単調増加する関数として定義されている。複数のフェムトセル5の無線リソースの使用量の和又は使用率の和に関して単調減少する関数としてリソース・パラメータR1を定義する場合、式(1)におけるR1の符号を負から正に変更すればよい。リソース・パラメータR1は、例えば、式(2)に示すように、各フェムトセル5の無線リソース使用率UH,iの和として定義すればよい。
Figure 0006064913
次に、S及びIを定式化する。LTEでは、PRB当たりの平均的な上り送信電力PUL,j [dBm] が以下の式(3)に従うように、上り送信電力制御が実施される。ただし、jはMまたはHを表す添え字で、それぞれマクロ移動局4又はフェムトセル移動局2に対応する。PMAX,j [dBm] は、上り最大送信電力である。PO_j [dBm]は、上り目標受信電力である。Lは、マクロ基地局3とフェムトセル移動局2−1の間の伝播損L、又はフェムトセル基地局1−1とフェムトセル移動局2−1の間の伝搬損Lである。なお、ここでは、マクロ移動局4がフェムトセル基地局1−1の近傍に位置すると仮定しているので、マクロ基地局3とマクロ移動局4の間の伝搬損は、マクロ基地局3とフェムトセル移動局2−1の間の伝播損Lに等しいと仮定する。αjは、伝搬損L及びLに適用される補正値である。
Figure 0006064913
式(3)においてPUL,jがPMAX,jに達していない場合を考えると、S及びIは以下の式(4−1)及び(4−2)により表すことができる
Figure 0006064913
式(1)の等号が成立する条件は、マクロ基地局3における希望波信号のSINRが最小となる状況に対応する。言い換えると、式(1)の等号が成立する条件は、複数のフェムトセル移動局2からの上り干渉電力の合計が上限となる状況に対応する。つまり、この状況では、フェムトセル移動局2−1の送信電力が許容される最大値となる。以上より、式(4−1)及び(4−2)を式(1)に代入するとともに、式(1)の等号が成立する条件を考えると、上り目標受信電力PO_Hは、式(5)のように定式化できる。
Figure 0006064913
式(5)を用いれば、複数のフェムトセル5の上りリソース使用量の和又は使用率の和が増加するにつれて、上り目標受信電力PO_Hを低下させることができる。なお、式(5)を用いる場合、PO_Hが過大になることを防ぐため、リソース・パラメータR1の大きさが常に1以上となるように、R1を定義すればよい。例えば、リソース・パラメータR1は、最小値が1となるように制限する、又は複数のフェムトセル5の無線リソース使用率の和に1を加えた値とするなどとすればよい。そうすれば、リソース・パラメータR1は、常に1以上の値となる。
式(5)を用いて上り目標受信電力PO_Hを設定することで、マクロセル6内におけるフェムトセル移動局2の位置によらずフェムトセル移動局2一台当たりの上り干渉電力を同程度にし、マクロセル6と重なり合う複数のフェムトセル5からマクロセル6に及ぼされる上り干渉を一定レベル以下に抑えることができる。さらに、複数のフェムトセル5の総数Nに関わらず、複数のフェムトセル5の上りPRB使用率の和が相対的に小さい場合には、フェムトセル移動局2−1の上り送信電力を相対的に高く設定できる。したがって、式(5)を用いることによって、マクロセル6への上り干渉の抑制に起因してフェムトセル移動局2−1の上り通信品質が過度に低下することを抑制できる。
具体的には、式(5)を用いると、マクロ基地局3における全上り干渉の上限値は、フェムトセル基地局1の設置台数によらず、マクロ移動局4からマクロ基地局3に到達する上り信号(希望波)の受信電力SからΓMINを差し引いて決まる値となる。したがって、マクロセル6の上り信号の通信品質(i.e. SINR)はΓMIN以上となることが期待できる。
なお、特許文献1の思想は、接続中のフェムトセル移動局2を有するフェムトセル基地局1に対しては常に上りリソース使用率UH,iを1に設定し、接続中のフェムトセル移動局2を有しないフェムトセル基地局1に対しては上りリソース使用率UH,iが0と設定することに相当する。一方、本実施形態は、接続中のフェムトセル移動局2を有しないフェムトセル基地局1に対して上りリソース使用率UH,iが0となる点については特許文献1と同様である。しかしながら、本実施の形態は、接続中のフェムトセル移動局2を有するフェムトセル基地局1に対する上りリソース使用率UH,iは、上りリソースの使用量に応じて変化し、0より大きく且つ1以下の値となる。このため、PRB使用率の総和を反映したリソース・パラメータR1は、特許文献1の思想に比べて、本実施形態のほうが小さくなる。したがって、本実施の形態は、例えば式(5)を用いることで、上り目標受信電力PO_Hを特許許文献1の思想に従う場合に比べて大きくできる。これにより、本実施の形態は、特許文献1に比べて、フェムトセル移動局2−1の上り送信電力を高く設定できる。
続いて、以下では、本実施の形態に係る無線通信システムの構成及び動作について説明する。図8は、本実施の形態に係る無線通信システムの構成例を示すブロック図である。上述したように、本実施の形態では、フェムトセル基地局1−1は送信電力制御装置10(上り送信電力制御部11)の機能を有する。図8に示した上り送信電力制御部11は、R1取得部110及び上りTPC設定部111を有する。R1取得部110は、管理サーバ151に配置されたリソース・パラメータ送信部22からリソース・パラメータR1を受信する。上りTPC設定部111は、リソース・パラメータR1が反映された上り目標受信電力PO_Hを生成し、これを無線通信部100に供給する。
無線通信部100は、フェムトセル移動局2−1に対して、制御データおよびユーザデータがエンコードされた下り信号を送信する。また、無線通信部100は、フェムトセル移動局2−1から送信される上り信号を受信し、上り信号から受信データをデコードする。さらに、無線通信部100は、上り目標受信電力PO_Hをフェムトセル移動局2−1に送信する。
報知情報取得部101は、マクロ基地局3がマクロセル6内に送信している報知信号を無線経由で受信する。報知情報取得部101は、受信した報知信号から報知情報を復元し、報知情報に含まれるマクロセル送信電力情報を取得する。マクロセル送信電力情報は、(1)マクロ基地局3から送信される下りリファレンス信号の送信電力PTX_M [dBm]、(2)マクロ移動局4における上り送信電力の決定に使用される上り目標受信電力PO_M [dBm]、及び(3)マクロ移動局4における上り送信電力の決定に使用される伝搬損に対する補正係数α、を含む。報知情報取得部101は、例えば、フェムトセル基地局1の初期設置時に、又はフェムトセル基地局1の運用中に周期的(e.g. 数時間〜1日)に起動するNetwork Listening Mode(NLM)において、報知情報の取得動作を行えばよい。
測定報告取得部102は、フェムトセル基地局1−1から送信される下りリファレンス信号の受信電力(RSRP:Reference Signal Received Power)PRX_H [dBm]、及びマクロ基地局3から送信される下りリファレンス信号の受信電力PRX_M [dBm] の測定結果を含む測定報告をフェムトセル移動局2−1から受信する。
上りRUR報告部103は、フェムトセル基地局1−1における上りPRB使用率を、上りリソース使用率(上りRUR)として、管理サーバ151のリソース・パラメータ生成部21に送信する。上りPRB使用率は、フェムトセル移動局2−1に対して割り当て可能な全上りPRBに対して、実際に移動局2−1に割り当てられたPRBの割合として定義すればよい。フェムトセル移動局2−1に対して割り当て可能な全上りPRBは、上りリンクに適用される周波数帯域幅(e.g. 10MHz)に依存して決まる。フェムトセル基地局1−1は、管理サーバ151に報告される上りPRB使用率を、例えば、周期的(e.g. 100ミリ秒程度)に測定すればよい。また、報告される上りPRBの使用率は、周期的な複数回の測定値を用いて計算された移動平均値であってもよい。上りRUR報告部103は、上りPRB使用率の測定周期より長い報告周期(e.g. 10秒程度)を用いて、管理サーバ151に対する上りPRB使用率の報告を行えばよい。
次に、フェムトセル移動局2−1の構成例について説明する。なお、図8に示すフェムトセル移動局2−1の構成は、一般的なLTEの移動局が有する構成と同等である。無線通信部200は、フェムトセル基地局1−1に対して、制御データおよびユーザデータがエンコードされた上り信号を送信する。また、無線通信部200は、フェムトセル基地局1−1から送信される下り信号を受信し、下り信号から受信データをデコードする。さらに、無線通信部200は、フェムトセル基地局1−1から受信した上り目標受信電力PO_Hを上り送信電力決定部202に供給する。
受信電力測定部201は、フェムトセル基地局1−1のRSRP(PRX_H)と、マクロ基地局3のRSRP(PRX_M)を測定する。これらの測定は、所定の周期(e.g. 100ミリ秒程度)で行われればよい。測定すべき基地局(フェムトセル基地局1−1とマクロ基地局3)及び測定項目(RSRP)の指定は、フェムトセル基地局1−1がフェムトセル移動局2−1にMeasurement Controlメッセージを送信することによって行えばよい。そして、受信電力測定部201は、無線通信部200を介して、PRX_H及びPRX_Mの測定結果をフェムトセル基地局1−1に報告する。当該報告は、所定の周期(e.g. 1秒程度)で行われればよい。報告されるPRX_H及びPRX_Mの測定結果は、所定の重み付け係数を用いてフィルタリングされた値とすればよい。また、報告されるPRX_H及びPRX_Mの測定結果は、複数回の測定値を用いて計算された移動平均値であってもよい。
上り送信電力決定部202は、フェムトセル基地局1−1から受け取った上り目標受信電力PO_Hを用いて無線通信部200による上り送信電力PUL,Hを決定する。上り送信電力決定部202は、上述した式(3)に従って上り送信電力PUL,Hを決定すればよい。
管理サーバ151に配置されたリソース・パラメータ生成部21及び送信部22の動作は、発明の実施の形態1において図5を用いて説明した動作と基本的に同様である。リソース・パラメータ送信部22は、複数のフェムトセル基地局1(e.g. 基地局1−1及び1−2)に対してリソース・パラメータR1を送信してもよい。送信部22がリソース・パラメータR1を送信する周期、つまり、リソース・パラメータR1の更新周期は、複数のフェムトセル基地局1からの上りリソース使用率の報告周期に比べて長い任意の周期(e.g. 100秒程度)とすればよい。
図9は、本実施の形態に係るフェムトセル基地局1−1による上り送信電力制御の具体例を示すフローチャートである。ステップS31では、フェムトセル基地局1−1は、自身が管理するフェムトセル5−1の上りPRB使用率を管理サーバ151に送信する。続くステップS32〜S35では、上述した式(5)を用いて上り目標受信電力PO_Hを計算するために必要なパラメータを取得又は生成する。
具体的には、ステップS32では、フェムトセル基地局1−1は、マクロ基地局3から送信される報知情報を受信し、報知情報に含まれるマクロセル送信電力情報を取得する。マクロセル送信電力情報は、PTX_M、PO_M、及びαを含む。ステップS33では、フェムトセル基地局1−1は、マクロセル6及び自身が管理するフェムトセル5−1のRSRP(PRX_M及びPRX_Hをフェムトセル移動局2−1から受信する。
ステップS34では、フェムトセル基地局1−1は、マクロ基地局3とフェムトセル移動局2−1の間の伝播損L、及び自身(基地局1−1)とフェムトセル移動局2−1の間の伝播損Lを計算する。伝播損Lは、マクロセル送信電力情報に含まれるPTX_Mとマクロセル6のRSRP(PRX_M)との差分によって計算できる。また、伝播損Lは、基地局1−1自身の送信電力PTX_HとRSRP(PRX_H)との差分によって計算できる。ただし、ここで計算されるL及びLは、厳密には下りリンクの伝播損であるが、上りリンクの周波数と下りリンクの周波数における損失特性に大きな差がないと仮定して、上りリンクの伝播損として用いられる。
ステップS35では、フェムトセル基地局1−1は、リソース・パラメータR1を管理サーバ151から受信する。
ステップS36では、フェムトセル基地局1−1は、ステップS32〜S35で得られた値を用いて、式(5)に従って上り目標受信電力PO_Hを計算する。
図10は、フェムトセル移動局2−1の動作の具体例を示すフローチャートである。すテップS41では、フェムトセル移動局2−1は、マクロセル6及び自身が帰属するフェムトセル5−1のRSRP(PRX_M及びPRX_H)を測定する。ステップS42では、フェムトセル移動局2−1は、RSRP(PRX_M及びPRX_H)の測定結果をフェムトセル基地局1−1に送信する。
ステップS43では、フェムトセル移動局2−1は、上り目標受信電力PO_Hの更新値をフェムトセル基地局1−1から受信したか否かを判定する。上り目標受信電力PO_Hの更新値を受信した場合、フェムトセル移動局2−1は、上り送信電力PUL,Hの更新値を用いて上り送信電力PUL,Hの調整を実施する(ステップS44)。上り送信電力PUL,Hの調整は、PO_Hの更新値を用いて、式(3)に従って上り送信電力PUL,Hの更新値を計算することにより行えばよい。
図11は、管理サーバ151によるリソース・パラメータR1の供給手順の具体例を示すフローチャートである。ステップS51では、管理サーバ151は、複数のフェムトセル基地局1の各々から各フェムトセル5の上りPRB使用率を受信する。ステップS52では、管理サーバ151は、複数のフェムトセル5に関する複数の上りPRB使用率を集計し、リソース・パラメータR1を生成する。ステップS53では、管理サーバ151は、リソース・パラメータR1を対象のフェムトセル基地局1−1に送信する。
<発明の実施の形態3>
本実施の形態では、上述した実施の形態2の変形について説明する。本実施の形態では、マクロ基地局3における全上り干渉量が一定レベル以下になる条件を維持しながらも、フェムトセル5毎の上りリソース(PRB)使用量又は使用率に応じて、フェムトセル5毎の上り送信電力の制御内容に差を設ける。つまり、上りリソース使用量又は使用率が多いフェムトセル5は、上りリソース使用量又は使用率が少ないフェムトセル5に比べて、優先的に送信電力を低減できるようにする。
より具体的に述べると、本実施の形態では、フェムトセル5−1における上り送信電力制御のために、リソース・パラメータR1に加えて補正パラメータΔiを用いる。既に述べている通り、リソース・パラメータR1は、複数のフェムトセル5の上りリソース使用量の和又は使用率の和に応じて増減する値を含む。これに対して、補正パラメータΔiは、対象のフェムトセル5−1の上りリソース使用量又は使用率(つまり、複数のフェムトセルに関する和ではない)に応じて増減する値として定義される。さらに、補正パラメータΔiは、複数のフェムトセル5にわたるΔiの和が実質的に一定となるように決定される。
始めに、補正パラメータΔi[dB]の計算方法の具体例について説明する。ここでは、フェムトセル5の上り送信電力制御のために、リソース・パラメータR1及び補正パラメータΔiを、フェムトセル基地局1における上り目標受信電力PO_Hに反映させる例について説明する。Δiが上り目標受信電力PO_Hに付加されることにより、フェムトセル移動局2−1がマクロ基地局3に与える上り干渉電力IがΔiだけ変化する。したがって、式(1)において全上り干渉電力が上限となるとき(i.e. 等号が成立するとき)を仮定すると、上り干渉電力Iは以下の式(6)により表すことができる。
Figure 0006064913
Δiには、以下の制限を設ける。まず、マクロ移動局4の上り通信品質を維持するため、マクロ基地局3が被る全上り干渉電力がΔiの付加の前後で変化しないようにする。そのために、式(6)のIを複数のフェムトセル基地局1の全てにわたって足し合わせた結果は、Δiを付加する前の足し合わせ結果と等しくなるようにする。従って、マクロ基地局3が被る全上り干渉電力が不変である場合、以下の式(7)が成立する。
Figure 0006064913
次に、Δiは、上りPRB使用率UH,iの単調減少関数として決定される。その理由は、各フェムトセル5の上りPRB使用率に関わらず、マクロ基地局3に及ぼす上り干渉を複数のフェムトセル5の間で公平にするためである。つまり、上りリソース使用量又は使用率が多いフェムトセル5は、上りリソース使用量又は使用率が少ないフェムトセル5に比べて、優先的に送信電力を低減できるようにする。単調減少関数の最も簡単な例の1つは、UH,iが最小値の0のときにΔiが最大値Δmaxとなり、UH,iが最大値の1のときにΔiが最小値−Δmaxとなる一次関数である。この場合、Δiは、式(8)のように定式化できる。Δmaxは、式(8)を式(7)に代入することで求められる。ただし、式(8)は一例であり、Δiが式(7)の関係と単調減少関数であるとの条件を満たせば、Δiの定式化は任意である。
Figure 0006064913
リソース・パラメータR1と補正パラメータΔiを用いると、例えば、上り目標受信電力PO_Hは、式(9)のように定式化できる。
Figure 0006064913
本実施の形態によれば、マクロセル6内と重なり合って配置された複数のフェムトセル5がマクロ基地局3に与える全上り干渉量が一定レベル以下になる条件を維持しながらも、各フェムトセル5の上りPRB使用率に応じて、フェムトセル基地局1毎に、上り目標受信電力PO_Hの計算式を変化させることができる。つまり、上りリソース使用量又は使用率が多いフェムトセル5は、上りリソース使用量又は使用率が少ないフェムトセル5に比べて、優先的に送信電力を低減させることができる。
図12は、本実施の形態に係るフェムトセル基地局1−1による上り送信電力制御の具体例を示すフローチャートである。図12に示されたステップS31〜S34は、図9に示されたステップS31〜S34と同様である。図12のステップS65では、フェムトセル基地局1−1は、リソース・パラメータR1及び補正パラメータΔiを管理サーバ151から受信する。ステップS66では、フェムトセル基地局1−1は、ステップS32〜S34並びにステップS65で得られた値を用いて、式(9)に従って上り目標受信電力PO_Hを計算する。
図13は、管理サーバ151によるリソース・パラメータR1及び補正パラメータΔiの供給手順の具体例を示すフローチャートである。図13に示されたステップS51〜S52は、図11に示されたステップS51〜S52と同様である。ステップS73では、管理サーバ151は、例えば式(7)及び(8)に従って、補正パラメータΔiを生成する。ステップS74では、管理サーバ151は、リソース・パラメータR1及び補正パラメータΔiを対象のフェムトセル基地局1−1に送信する。
<発明の実施の形態4>
本実施の形態では、上述した発明の実施の形態1の具体例について説明する。本実施の形態では、図3の構成例のように、送信電力制御装置10及びパラメータ供給装置20の機能が共にフェムトセル基地局1に配置された例について説明する。すなわち、複数のフェムトセル基地局1は、上りリソース(PRB)の使用量又は使用率をお互いに交換する。上りリソース(PRB)の使用量又は使用率を複数の基地局1間で送受信するためには、基地局間で使用可能な通信インタフェース、例えば3GPPで標準化されているX2インタフェースを用いればよい。
図14は、本実施の形態に係る無線通信システムの構成例を示すブロック図である。フェムトセル基地局1−1は、送信電力制御装置10(上り送信電力制御部11)及びパラメータ供給装置20(リソース・パラメータ生成部21)の機能を有する。リソース・パラメータ生成部21は、管理サーバ151ではなく、他のフェムトセル基地局1から各フェムトセル5の上りPRB使用率を受信し、リソース・パラメータR1を生成する。
図14に示された上り送信電力制御部11は、上りTPC設定部111を有する。上りTPC設定部111は、生成部21によって生成されたリソース・パラメータR1が反映された上り目標受信電力PO_Hを生成し、これを無線通信部100に供給する。また、図14に示された上りRUR報告部103は、管理サーバ151ではなく、他のフェムトセル基地局1に対して、フェムトセル5−1の上りPRB使用率を送信する。
図15は、本実施の形態に係るフェムトセル基地局1−1による上り送信電力制御の具体例を示すフローチャートである。図15に示されたステップS32〜S34並びにステップS36は、図9に示されたステップS32〜S34並びにステップS36と同様である。図15のステップS81では、フェムトセル基地局1−1は、他のフェムトセル基地局1の各々に対して自セル5−1の上りPRB使用率を送信する。ステップS851では、フェムトセル基地局1−1は、他のフェムトセル基地局1の各々から各フェムトセル5の上りPRB使用率を受信する。ステップS852では、フェムトセル基地局1−1は、他のフェムトセル5の上りPRB使用率と自セル5−1の上りPRB使用率とを集計することにより、リソース・パラメータR1を生成する。
本実施の形態では、複数のフェムトセル基地局1の間で上りリソース使用量又は使用率の情報を交換する。したがって、本実施の形態は、管理サーバ151を必要としない利点がある。
<その他の実施の形態A>
発明の実施の形態2及び3では、1つのマクロセル6に対して1つの管理サーバ151が存在する構成例を示した。しかしながら、マクロセル6当たり管理サーバ151の数は1つに限定されるものではない。例えば、管理サーバ151は、複数のマクロセル6とこれらと重なり合う複数のフェムトセル5に関して、リソース・パラメータR1の供給を行ってもよい。この場合、マクロセル6当たりの管理サーバ151の数は1未満となる。また、マクロセル6当たりの管理サーバ151の数が1以上となる場合も可能である。この場合は、1つの管理サーバ151によって管理されるフェムトセル基地局1の集合は、マクロセル6内に配置された複数のフェムトセル基地局1の一部となる。マクロセル6内の全フェムトセル基地局1からの上り干渉を把握するために、複数の管理サーバ151の間でリソース・パラメータR1を交換してもよい。
<その他の実施の形態B>
発明の実施の形態2及び3では、パラメータ供給装置20が管理サーバ151に配置される例を示した。しかしながら、パラメータ供給装置20は、他の装置に配置されてもよい。例えば、LTE方式の無線通信システムでは、パラメータ供給装置20は、管理サーバ151に相当するOAM(Operation & Maintenance) サーバに配置されてもよいし、MME(Mobility Management Entity)、S−GW(Serving Gateway)、又はHeNB GWに配置されもよい。また、W−CDMA方式の無線通信システムでは、パラメータ供給装置20は、HNB GWに配置されてもよいし、又はRNCに配置されてもよい。
<その他の実施の形態C>
発明の実施の形態4では、複数のフェムトセル基地局1の間で上りリソース使用量又は使用率の情報を交換する例を示した。この例では、複数のフェムトセル基地局1は、互いに対等の関係であった。しかしながら、複数のフェムトセル基地局1の関係は必ずしも対等である必要はなく、例えばアンカーとなるフェムトセル基地局1をマクロセル6内で少なくとも1台予め設定してもよい。この場合、各フェムトセル基地局1は、アンカーのフェムトセル基地局1にリソース使用量又は使用率を報告すればよい。また、アンカーのフェムトセル基地局1は、管理サーバ151と同様に、リソース・パラメータR1を生成し、これを各フェムトセル基地局1に通知すればよい。アンカーの役割は、特定のフェムトセル基地局1が常に行ってもよいし、複数のフェムトセル基地局1の間で所定の周期で交代してもよい。
<その他の実施の形態D>
発明の実施の形態2〜4では、フェムトセル基地局1に接続するフェムトセル移動局2の数が1つの場合を説明した。しかしながら、フェムトセル基地局1に接続するフェムトセル移動局2の数は複数であってもよい。この場合、まず、フェムトセル基地局1は、フェムトセル移動局2毎に、実施形態2〜4のいずれかのようにして上り目標受信電力PO_Hを求めればよい。LTE方式では、一般的に、セル毎の上り目標受信電力の基準値に移動局毎の補正を加えることで、移動局毎の上り目標受信力PO_Hを設定する。したがって、フェムトセル基地局1は、次に、複数のフェムトセル移動局2に共通に適用される上り目標受信電力の平均値(または中央値)を求め、この平均値に対する差分を各フェムトセル移動局に対する補正として求めればよい。最後に、フェムトセル基地局1は、求めた平均値と差分を各フェムトセル移動局2に通知すればよい。なお、フェムトセル基地局1は、各フェムトセル移動局2に対して、複数のフェムトセル移動局2の間で共通の上り目標受信力として平均値のみを通知してもよい。
<その他の実施の形態E>
発明の実施の形態1〜4では、マクロセルと複数のフェムトセルが重なり合って配置されたHetNet環境について説明した。しかしながら、本発明の適用先は、マクロセルと複数のフェムトセルを含む環境に限定されるものではない。例えば、フェムトセル基地局より通信エリアが大きい複数のピコセルとマクロセルとが混在する環境であってもよい。この場合、発明の実施の形態1〜4で説明した上り送信電力制御をピコセルの上り送信電力制御のために適用することができる。また、ピコセル基地局は、マクロ基地局からの報知情報によらず、基地局間インタフェース(e.g. X2インタフェース)を用いて、マクロ基地局から必要な情報を取得してもよい。また、マクロセルとピコセルの混在環境以外にも、マクロセル、ピコセル、及びフェムトセルの混在環境、マクロセル及びマイクロセルの混在環境など、任意のHetNet環境に対して本発明を適用することができる。
<その他の実施の形態F>
発明の実施の形態2〜4では、リソース・パラメータR1を上り目標受信電力PO_Hに反映する例を示した。しかしながら、発明の実施の形態1で述べた通り、フェムトセル5の上り送信電力制御においてリソース・パラメータR1を反映する対象は、上り目標受信電力PO_Hに限られない。例えばフェムトセル移動局2の最大送信電力PMAX,Hにリソース・パラメータR1を反映してもよい。上り最大送信電力PMAX,Hをリソース・パラメータR1に基づいて調整することにより、フェムトセル移動局2の上り送信電力の変動が大きい場合があっても、マクロ基地局3に与える上り干渉を許容値以下に安定して抑えることができる。
マクロ移動局4とフェムトセル移動局2−1が共に最大送信電力で送信していると仮定した場合、式(4−1)及び(4−2)を以下の式(10−1)及び(10−2)のように置き換えることができる。ここで、PMAX,M [dBm]は、マクロ移動局4の上り最大送信電力である。
Figure 0006064913
実施の形態2で述べたのと同様にして、式(10−1)及び(10−2)を式(1)に代入することにより、フェムトセル移動局2−1の上り最大送信電力PMAX,Hは式(11)のように定式化できる。なお、PMAX,Mには、移動局の最大送信電力として3GPPに規定されている値(例えば23dBm)を用いればよい。
Figure 0006064913
<その他の実施の形態G>
発明の実施の形態2〜4では、マクロセル6内に配置された複数のフェムトセル基地局1の全てが上りリソース使用率の報告を行う例について説明した。しかしながら、リソース使用率の報告を行うフェムトセル基地局1は、マクロセル6内に配置された複数のフェムトセル基地局1の一部であってもよい。例えば、マクロセル6内に配置された複数のフェムトセル基地局1のうち、起動しているフェムトセル基地局1のみが上りリソース使用率の報告を行なってもよい。フェムトセル基地局1は常に起動している必要はなく、例えば、ユーザが不在の場合には、フェムトセル基地局1は機能を停止することもできる。ただし、停止後にユーザ(移動局2)の存在を検知して自動的に起動するために、受信機能は起動したままにすることが多い。
また、例えば、マクロセル6内に配置された複数のフェムトセル基地局1のうち、フェムトセル移動局2−1と通信中であるフェムトセル基地局1のみが上りリソース使用率の報告を行なってもよい。
<その他の実施の形態H>
発明の実施の形態3では、上りPRB使用率UH,iの単調減少関数として補正パラメータΔiを決定する例について説明した。しかしながら、補正パラメータΔiはUH,iの単調増加関数として決定することもできる。その理由は、上りPRB使用率が高く通信負荷が高いフェムトセル移動局2に対して上り目標受信電力を大きくすることにより、当該フェムトセル移動局2の上り通信品質を高くするためである。単調増加関数の最も簡単な例の1つは、UH,iが最小値の0のときにΔiが最小値−Δmaxとなり、UH,iが最大値の1のときにΔiが最大値Δmaxとなる一次関数である。この場合、Δiは、式(12)のように定式化できる。ただし、式(12)は一例であり、Δiが式(7)の関係と単調増加関数であるとの条件を満たせば、Δiの定式化は任意である。
Figure 0006064913
<その他の実施の形態I>
発明の実施の形態2〜4は、LTE(E−UTRA)方式の無線通信システムに本発明を適用する場合について説明した。しかしながら、発明の実施の形態1でも述べた通り、本発明の適用先の無線通信方式は特に限定されるものではない。例えば、W−CDMA方式であってもよいし、上り回線と下り回線で同一の無線周波数を時間的に分けて使用するTDD(Time Division Duplex)方式を採用する無線通信システム(例えばWiMAX、IEEE 802.16m)にも本発明は適用可能である。
<その他の実施の形態J>
発明の実施の形態1〜4で述べた送信電力制御装置10及びパラメータ供給装置20の処理は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)などを含む半導体処理装置を用いて実装されてもよい。また、これらの装置は、マイクロプロセッサ等のコンピュータにプログラムを実行させることによって実装されてもよい。具体的には、図6、7、9、11、12、13、及び15のいずれかに示したアルゴリズムをコンピュータに行わせるための命令群を含むプログラムを作成し、当該プログラムをコンピュータに供給すればよい。
このプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給される。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
また、上述した発明の実施の形態は、適宜組み合わせることも可能である。さらに、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、既に述べた本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。
この出願は、2012年1月17日に出願された日本出願特願2012−7103を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
1、1−1、1−2 フェムトセル基地局
2、2−1、2−2 フェムトセル移動局
3 マクロ基地局
4 マクロ移動局
5、5−1、5−2 フェムトセル
6 マクロセル
10 送信電力制御装置
11 上り送信電力制御部
20 パラメータ供給装置
21 リソース・パラメータ生成部
22 リソース・パラメータ送信部
100 無線通信部
101 報知情報取得部
102 測定報告取得部
103 上りRUR報告部
110 リソース・パラメータ(R1)取得部
111 上りTPC設定部
150 上位ネットワーク
151 管理サーバ
200 無線通信部
201 受信電力測定部
202 上り送信電力決定部

Claims (47)

  1. 第1のセルを形成する第1の基地局と、
    前記第1のセルより小さく且つ前記第1のセルと少なくとも一部が重なり合う第2のセルを各々が形成する複数の第2の基地局と、
    前記複数の第2の基地局により形成される複数の第2のセルの上りリソース使用量の和又は上りリソース使用率の和に応じて増減するリソース・パラメータを用いて、前記複数の第2のセルに含まれる対象セルに関する上り送信電力制御を行う制御手段と、
    を備える無線通信システム。
  2. 前記リソース・パラメータは、前記上りリソース使用量の和又は前記上りリソース使用率の和が増加するにつれて、前記対象セルに属する移動局の上り送信電力が低下するように決定される、請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 前記リソース・パラメータは、前記上りリソース使用率の和に基づくパラメータを含む、請求項1又は2に記載の無線通信システム。
  4. 前記リソース・パラメータは、(a)前記上りリソース使用率の和、又は(b)前記上りリソース使用率の和の平均値及び前記複数の第2のセルの数、を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  5. 前記リソース・パラメータは、前記上りリソース使用量の和又は前記上りリソース使用率の和に関して単調増加又は単調減少する関数として定義される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  6. 前記制御手段は、前記第1のセルと前記対象セルの間の伝搬損を表す第1の損失パラメータをさらに用いて前記上り送信電力制御を行う、請求項1〜5のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  7. 前記第1の損失パラメータは、前記第1の基地局と前記対象セルに属する移動局の間の伝播損として定義される、請求項6に記載の無線通信システム。
  8. 前記制御手段は、前記第1の基地局における上り許容干渉電力を示すパラメータをさらに用いて前記上り送信電力制御を行う、請求項1〜7のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  9. 前記上り送信電力制御は、前記対象セルに属する移動局から送信される上り信号が前記第1の基地局に与える上り干渉を前記上り許容干渉電力以下に抑えるように制御することを含む、請求項8に記載の無線通信システム。
  10. 前記制御手段は、前記対象セルの上りリソース使用量又は使用率に関して単調減少する関数として定義された補正パラメータをさらに用いて前記上り送信電力制御を行い、
    前記補正パラメータは、前記複数の第2のセルにわたる和が実質的に一定となるように決定される、
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  11. 前記制御手段は、前記対象セルの上りリソース使用量又は使用率に関して単調増加する関数として定義された補正パラメータをさらに用いて前記上り送信電力制御を行い、
    前記補正パラメータは、前記複数の第2のセルにわたる和が実質的に一定となるように決定される、
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  12. 前記上り送信電力制御は、前記対象セルに属する移動局から送信される上り信号の前記対象セルを形成する対象基地局における目標受信電力を調整することを含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  13. 前記上り送信電力制御は、前記対象セルに属する移動局による上り送信電力の最大値を調整することを含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  14. 各第2のセルのリソース使用量又は使用率を収集し、前記リソース・パラメータを生成し、前記リソース・パラメータを前記制御手段に供給する供給手段をさらに備える、請求項1〜13のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  15. 前記供給手段は、前記複数の第2の基地局と通信可能な制御装置に配置され、
    前記制御手段は、前記複数の第2の基地局の各々に配置される、
    請求項14に記載の無線通信システム。
  16. 前記供給手段は、前記複数の第2の基地局のうち少なくとも1つに配置され、
    前記制御手段は、前記複数の第2の基地局の各々に配置される、
    請求項14に記載の無線通信システム。
  17. 前記上り送信電力制御は、前記対象セルに属する複数の移動局に関する前記目標受信電力の平均値を前記複数の移動局に通知することを含む、請求項12に記載の無線通信システム。
  18. 前記上り送信電力制御は、前記対象セルに属する複数の移動局に関する前記目標受信電力の平均値、及び前記目標受信電力の平均値に対する移動局毎の差分を、前記複数の移動局の各々に通知することを含む、請求項12に記載の無線通信システム。
  19. 前記複数の第2の基地局の各々は、移動局と通信可能に起動されている基地局である、請求項1〜18のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  20. 前記複数の第2の基地局の各々は、移動局と通信中の基地局である、請求項1〜18のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  21. 無線通信システムで使用される送信電力制御装置であって、
    前記無線通信システムは、第1のセルを形成する第1の基地局、及び前記第1のセルより小さく且つ前記第1のセルと少なくとも一部が重なり合う第2のセルを各々が形成する複数の第2の基地局を含み、
    前記送信電力制御装置は、前記複数の第2の基地局により形成される複数の第2のセルの上りリソース使用量の和又は上りリソース使用率の和に応じて増減するリソース・パラメータを用いて、前記複数の第2のセルに含まれる対象セルに関する上り送信電力制御を行う制御手段を備える、
    送信電力制御装置。
  22. 前記リソース・パラメータは、前記上りリソース使用量の和又は前記上りリソース使用率の和が増加するにつれて前記対象セルに属する移動局の上り送信電力が低下するように決定される、請求項21に記載の送信電力制御装置。
  23. 前記リソース・パラメータは、前記複数の第2のセルの上りリソース使用率の和に基づくパラメータを含む、請求項21又は22に記載の送信電力制御装置。
  24. 前記リソース・パラメータは、(a)前記上りリソース使用率の和、又は(b)前記上りリソース使用率の和の平均値及び前記複数の第2のセルの数、を含む、請求項21〜23のいずれか1項に記載の送信電力制御装置。
  25. 前記リソース・パラメータは、前記上りリソース使用量の和又は前記上りリソース使用率の和に関して単調増加又は単調減少する関数として定義される、請求項21〜24のいずれか1項に記載の送信電力制御装置。
  26. 前記制御手段は、前記第1のセルと前記対象セルの間の伝搬損を表す第1の損失パラメータをさらに用いて前記上り送信電力制御を行う、請求項21〜25のいずれか1項に記載の送信電力制御装置。
  27. 前記第1の損失パラメータは、前記第1の基地局と前記対象セルに属する移動局の間の伝播損として定義される、請求項26に記載の送信電力制御装置。
  28. 前記制御手段は、前記第1の基地局における上り許容干渉電力を示すパラメータをさらに用いて前記上り送信電力制御を行う、請求項21〜27のいずれか1項に記載の送信電力制御装置。
  29. 前記上り送信電力制御は、前記対象セルに属する移動局から送信される上り信号が前記第1の基地局に与える上り干渉を前記上り許容干渉電力以下に抑えるように制御することを含む、請求項28に記載の送信電力制御装置。
  30. 前記制御手段は、前記対象セルの上りリソース使用量又は使用率に関して単調減少する関数として定義された補正パラメータをさらに用いて前記上り送信電力制御を行い、
    前記補正パラメータは、前記複数の第2のセルにわたる和が実質的に一定となるように決定される、
    請求項21〜29のいずれか1項に記載の送信電力制御装置。
  31. 前記制御手段は、前記対象セルの上りリソース使用量又は使用率に関して単調増加する関数として定義された補正パラメータをさらに用いて前記上り送信電力制御を行い、
    前記補正パラメータは、前記複数の第2のセルにわたる和が実質的に一定となるように決定される、
    請求項21〜29のいずれか1項に記載の送信電力制御装置。
  32. 前記上り送信電力制御は、前記対象セルに属する移動局から送信される上り信号の前記対象セルを形成する対象基地局における目標受信電力を調整することを含む、請求項21〜31のいずれか1項に記載の送信電力制御装置。
  33. 前記上り送信電力制御は、前記対象セルに属する移動局による上り送信電力の最大値を調整することを含む、請求項21〜31のいずれか1項に記載の送信電力制御装置。
  34. 前記上り送信電力制御は、前記対象セルに属する複数の移動局に関する前記目標受信電力の平均値を前記複数の移動局に通知することを含む、請求項32に記載の送信電力制御装置。
  35. 前記上り送信電力制御は、前記対象セルに属する複数の移動局に関する前記目標受信電力の平均値、及び前記目標受信電力の平均値に対する移動局毎の差分を、前記複数の移動局の各々に通知することを含む、請求項32に記載の送信電力制御装置。
  36. 前記複数の第2の基地局の各々は、移動局と通信可能に起動されている基地局である、請求項21〜35のいずれか1項に記載の送信電力制御装置。
  37. 前記複数の第2の基地局の各々は、移動局と通信中の基地局である、請求項21〜35のいずれか1項に記載の送信電力制御装置。
  38. 請求項21〜37のいずれか1項に記載の送信電力制御装置と、
    前記対象セルに属する移動局と通信可能な無線通信手段と、
    を備える、基地局装置。
  39. 無線通信システムで使用されるパラメータ供給装置であって、
    前記無線通信システムは、
    第1のセルを形成する第1の基地局と、
    前記第1のセルより小さく且つ前記第1のセルと少なくとも一部が重なり合う第2のセルを各々が形成する複数の第2の基地局と、
    前記複数の第2の基地局により形成される複数の第2のセルに含まれる対象セルに関する上り送信電力制御を行う制御手段と、
    を含み、
    前記パラメータ供給装置は、
    前記複数の第2のセルの上りリソース使用量の和又は上りリソース使用率の和に応じて増減するリソース・パラメータを、前記上り送信電力制御のために前記制御手段に供給する手段と、
    を備える、パラメータ供給装置。
  40. 無線通信システムで使用される送信電力制御方法であって、
    前記無線通信システムは、第1のセルを形成する第1の基地局、及び前記第1のセルより小さく且つ前記第1のセルと少なくとも一部が重なり合う第2のセルを各々が形成する複数の第2の基地局を含み、
    前記送信電力制御方法は、前記複数の第2の基地局により形成される複数の第2のセルの上りリソース使用量の和又は上りリソース使用率の和に応じて増減するリソース・パラメータを用いて、前記複数の第2のセルに含まれる対象セルに関する上り送信電力制御を行うことを備える、
    送信電力制御方法。
  41. 前記リソース・パラメータは、前記上りリソース使用量の和又は前記上りリソース使用率の和が増加するにつれて前記対象セルに属する移動局の上り送信電力が低下するように決定される、請求項40に記載の方法。
  42. 前記リソース・パラメータは、前記複数の第2のセルの上りリソース使用率の和に基づくパラメータを含む、請求項40又は41に記載の方法。
  43. 前記リソース・パラメータは、(a)前記上りリソース使用率の和、又は(b)前記上りリソース使用率の和の平均値及び前記複数の第2のセルの数、を含む、請求項40〜42のいずれか1項に記載の方法。
  44. 前記リソース・パラメータは、前記上りリソース使用量の和又は前記上りリソース使用率の和に関して単調増加又は単調減少する関数として定義される、請求項40〜43のいずれか1項に記載の方法。
  45. 前記上り送信電力制御を行うことは、前記第1のセルと前記対象セルの間の伝搬損を表す第1の損失パラメータをさらに用いて前記上り送信電力制御を行うことを含む、請求項40〜44のいずれか1項に記載の方法。
  46. 前記第1の損失パラメータは、前記第1の基地局と前記対象セルに属する移動局の間の伝播損として定義される、請求項45に記載の方法。
  47. 無線通信システムで使用される送信電力制御方法をコンピュータに行わせるためのプログラムであって、
    前記無線通信システムは、第1のセルを形成する第1の基地局、及び前記第1のセルより小さく且つ前記第1のセルと少なくとも一部が重なり合う第2のセルを各々が形成する複数の第2の基地局を含み、
    前記送信電力制御方法は、前記複数の第2の基地局により形成される複数の第2のセルの上りリソース使用量の和又は上りリソース使用率の和に応じて増減するリソース・パラメータを用いて、前記複数の第2のセルに含まれる対象セルに関する上り送信電力制御を行うことを含む、
    プログラム

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