JP2014127976A - 無線通信システム、基地局装置、無線リソース制御方法、及び基地局制御プログラム - Google Patents

無線通信システム、基地局装置、無線リソース制御方法、及び基地局制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】フェムトセル移動局から強い上り干渉を受ける周辺のフェムトセル基地局での上りスループットの改善と、それ以外のフェムトセル基地局での上りスループットの劣化の最小化を同時に実現する。
【解決手段】本願発明は、第1の基地局に接続している第1の移動局と第2の移動局が接続している第2の基地局との間の第1の伝搬損失に応じて、前記第1の移動局と前記第1の基地局の組み合わせを前記第2の基地局に対する与干渉局リストに登録する与干渉局リスト登録手段と、前記第2の基地局と前記第2の移動局との上り通信における上り受信品質を測定する上り受信品質測定手段と、前記第2の基地局の前記上り受信品質の劣化を検出する上り受信品質劣化検出手段と、前記劣化の検出に応じて、前記登録された第1の基地局に対して干渉抑制を通知する干渉抑制通知手段と、前記干渉抑制通知に応じて、前記登録された第1の基地局は、前記組み合わせの前記第1の移動局の無線パラメータを設定する無線パラメータ設定手段とを備えることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は無線通信システム、基地局装置、無線リソース制御方法、及び基地局制御プログラムに関する。
近年、スマートフォンの普及等により、モバイルサービスの利用におけるデータ通信トラヒックが著しく増加している。また、モバイル通信の利用シーンとしては、利用者宅内や小規模オフィス、商業施設内などの屋内での利用も多い。このようなトラヒック需要の増大に対応するため、屋外に設置される基地局(以下マクロ基地局と呼ぶ)に加えて、屋内に設置可能な超小型の基地局の開発が進められている。この超小型基地局は、マクロ基地局に比べて、送信電力が小さく、通信エリア(i.e. セル)も極めて小さい。この超小型基地局はフェムトセル基地局と呼ばれ、その通信エリアはフェムトセルと呼ばれる。フェムトセル基地局は、前述の高需要トラヒックを収容できるだけでなく、建物の高層階、地下街等の電波が届きにくい場所にも設置できるので、カバレッジ(所要品質を満たす通信エリア)拡大手段としても注目されている。
図1はフェムトセル基地局を含む無線通信システムの構成図の一例である。1はフェムトセル基地局であり、マクロセル(図1の実線の楕円)内に1台以上存在し、独立した家屋や、複数の家屋(または部屋)からなる集合住宅、さらには商業施設等の屋内の任意の場所に設置される。各フェムトセル基地局はそれぞれフェムトセル(図1の点線の楕円)を形成する。フェムトセル基地局は、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)規格に基づく無線通信システムではHome NodeB(HNB)、E−UTRA(Evolved Universal Terrestrial Radio AccessLTE:Long Term Evolutionとも呼ばれる)規格に基づく無線通信システムではHome eNodeB(HeNB)とも呼ばれる。各フェムトセル基地局1は直接、またはフェムトGW(ゲートウェイ)(不図示)を介してバックボーンネットワーク5に接続する。2−1と2−2は移動局である。移動局2−1は、フェムトセル基地局1に登録されており、フェムトセル基地局1を介してネットワーク5と接続できる。一方、移動局2−2は、フェムトセル基地局1に登録されておらずフェムトセル基地局1には接続できないため、マクロ基地局4を介してネットワーク5に接続する。図1の実線矢印は、移動局2−1はフェムトセル基地局と、移動局2−2はマクロ基地局4とそれぞれ通信している様子を表している。なお、以下では、移動局2−1のような、フェムトセル基地局1に接続している移動局を「フェムトセル移動局」と呼ぶ。また、移動局2−2のような、マクロ基地局4に接続している移動局を「マクロ移動局」と呼ぶ。3は管理サーバで、複数のフェムトセル基地局1の設定(位置情報、設置台数や、周波数/時間/送信電力からなるリソース設定等)を管理する。
フェムトセル基地局は、W−CDMA(Wideband−Code Division Multiple Access)、E−UTRA(Evolved Universal Terrestrial Radio Access)等の携帯電話の無線通信規格で、またはIEEE802.16m等の無線MAN(Wireless Metropolitan Area Network)の無線通信規格で使用される。何れの無線通信規格でも、隣接セル間で同一の周波数帯域を使用すると、干渉が発生する。各通信方式について簡単に説明する。W−CDMAでは、移動局個別に確立する個別チャネルや移動局間で共用する共用チャネルを用いてデータの送受信を行う。W−CDMAはコード多重方式のため、隣接セル基地局と搬送周波数が同一の場合、全帯域で干渉が発生する。また、E−UTRAはLTE(Long Term Evolution)とも呼ばれ、下り回線ではOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、上り回線ではSC‐FDMA(Single Carrier−FDMA)が採用されており、下り回線・上り回線ともに無線周波数の帯域及び時間が複数のリソースブロック(PRB;Physical Resource Block)に分割され、PRB単位でデータの送受信を行う。このため、隣接セル基地局と同一のPRBを使用する場合、使用したPRBにおいて干渉が発生する。また、IEEE802.16mでは通信規格にOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)が採用されており、無線周波数の帯域をサブキャリアに分割して、サブキャリア単位でデータ送受信を行う。なお、サブキャリアを束ねたものが、LTEのリソースブロックに相当する。
マクロセルのエリアにフェムトセルを設置し、フェムトセルがマクロセルと同一の周波数帯域を使用する場合、フェムトセルからマクロセルへの干渉が発生する。一般的に干渉には、移動局が他の基地局に及ぼす上り干渉と、基地局が他の基地局の移動局に及ぼす下り干渉がある。ここでは上り干渉に注目する。例えば、簡単のため、マクロセル内のフェムトセル基地局の設置位置によらず、フェムトセル移動局の送信電力を一律に設定すると、フェムトセル基地局がマクロ基地局の近くに配置されている場合や、フェムトセル移動局数が多い場合に、フェムトセル移動局の上り送信がマクロ移動局の上り送信に及ぼす干渉が問題となる。
非特許文献1、及び特許文献1は、フェムトセルからマクロセルへの上り干渉を抑制するための技術を開示している。非特許文献1は、フェムトセルとマクロセルの間の伝播損を考慮して、フェムトセルの上り送信電力の制御を行うことを開示している。具体的には、非特許文献1は、フェムトセル基地局が移動局のようにマクロ基地局からの電波を測定する機能を搭載し(Network Listening Modeと呼ばれる)、フェムトセル基地局とマクロ基地局の間の伝播損を測定して、この伝播損が小さいほどフェムトセル移動局の上り送信電力も小さくなるように送信電力制御を行うことを開示している。ここで、送信電力制御の具体例は、フェムトセル基地局における上り目標受信電力の調整、及びフェムトセル移動局における上り最大送信電力の調整を含む。
特許文献1は、マクロセル内に配置されたフェムトセル基地局の数が変化することに着目し、マクロセル内のフェムトセル基地局の数に依らず、マクロセル内に配置された複数のフェムトセルからマクロセルへの上り干渉を抑制することを目的としている。この目的のために、特許文献1は、以下の手法を開示している。すなわち、マクロセル内に配置された複数のフェムトセル基地局のうち通信中のフェムトセル移動局を有するフェムトセル基地局の数を求める。次に、マクロ基地局が受ける全上り干渉量の許容値を、求めたフェムトセル基地局数によって除算することで、フェムトセル基地局1台当たりに許される上り干渉量の上限値を計算する。そして、計算された上り干渉量の上限値と、フェムトセル移動局とマクロ基地局の間の伝播損とを用いて、フェムトセル移動局の上り最大送信電力を設定する。
特開2011−82636号公報
Jacek Gora, Klaus I. Pedersen, Agnieszka Szufarska, Stanislaw Strzyz, "Cell-Specific Uplink Power Control for Heterogeneous Networks in LTE", VTC2010-Fall, Sep.2010.
フェムトセル同士で同一の周波数帯域を使用する場合、フェムトセルからマクロセルへの干渉に加えて、フェムトセルから周辺のフェムトセルへの干渉も発生する。この干渉は、集合住宅やオフィス等でフェムトセル基地局が密集して設置される環境で顕著に現れる。以下では、背景と同様に上り干渉に注目する。
フェムトセル同士の上り干渉を軽減するために、非特許文献1や特許文献1に記載の方法を適用すると、以下に述べるような問題が発生する。まず、非特許文献1の手法は、周辺のフェムトセル移動局と、周辺のフェムトセル移動局から強い上り干渉を受けるフェムトセル基地局との間の1対1の制御なので、フェムトセル基地局における総上り干渉量を一定にできない。その結果、周辺のフェムトセル基地局数の増加に応じて、フェムトセル基地局における総上り干渉量が増大し、フェムトセル基地局における上りスループットが劣化する。
一方、特許文献1では、マクロセル内に存在する全ての通信中のフェムトセル基地局を考慮するので、周辺のフェムトセル基地局数の増加に応じて、フェムトセル基地局における総上り干渉量を一定に維持し、フェムトセル基地局における上りスループットの劣化を抑えられる。しかしながら、特許文献1では、マクロセル内に存在する全ての通信中のフェムトセル基地局に対して、一律にフェムトセル移動局の上り送信電力を抑えるので、強い上り干渉を受けるフェムトセル基地局に対して十分遠方に位置するフェムトセル基地局においても上り送信電力を抑制してしまい、上りスループットが低下する。
本発明は、上述した知見に基づいてなされたものであって、本発明の目的は、上記課題を解決する無線通信システム、基地局装置、無線リソース制御方法、及び基地局制御プログラムを提供することである。
本発明の第1の態様は、無線通信システムであって、第1の基地局に接続している第1の移動局と第2の移動局が接続している第2の基地局との間の第1の伝搬損失に応じて、前記第1の移動局と前記第1の基地局の組み合わせを前記第2の基地局に対する与干渉局リストに登録する与干渉局リスト登録手段と、前記第2の基地局と前記第2の移動局との上り通信における上り受信品質を測定する上り受信品質測定手段と、前記第2の基地局の前記上り受信品質の劣化を検出する上り受信品質劣化検出手段と、前記劣化の検出に応じて、前記登録された第1の基地局に対して干渉抑制を通知する干渉抑制通知手段と、前記干渉抑制通知に応じて、前記組み合わせの前記第1の移動局の無線パラメータを設定する無線パラメータ設定手段とを備える。
本発明の第2の態様は、基地局装置であって、自局と自局に接続している第2の移動局との上り通信における上り受信品質を測定する手段と、自局の前記上り受信品質の劣化を検出する手段と、前記劣化の検出に応じて、前記第2の移動局に干渉を与えている第1の基地局に対して干渉抑制を通知する手段と、前記干渉抑制の通知を受けて、前記第1の基地局に接続している第1の移動局と自局との間の第1の伝搬損失に応じて、前記第1の移動局と前記第1の基地局の組み合わせの前記第1の移動局の無線パラメータを設定する手段とを備える。
本発明の第3の態様は、無線リソース制御方法であって、第1の基地局に接続している第1の移動局と第2の移動局が接続している第2の基地局との間の第1の伝搬損失に応じて、前記第1の移動局と前記第1の基地局の組み合わせを前記第2の基地局に対する与干渉局リストに登録するステップ(a)と、前記第2の基地局と前記第2の移動局との上り通信における上り受信品質を測定するステップ(b)と、前記第2の基地局の前記上り受信品質の劣化を検出するステップ(c)と、前記劣化の検出に応じて、前記登録された第1の基地局に対して干渉抑制を通知するステップ(d)と、前記干渉抑制通知に応じて、前記組み合わせの前記第1の移動局の無線パラメータを設定するステップ(e)とを備える。
本発明の第4の態様は、無線通信システムの制御プログラムであって、前記プログラムは前記無線通信システムに、第1の基地局に接続している第1の移動局と第2の移動局が接続している第2の基地局との間の第1の伝搬損失に応じて、前記第1の移動局と前記第1の基地局の組み合わせを前記第2の基地局に対する与干渉局リストに登録する処理(a)と、前記第2の基地局と前記第2の移動局との上り通信における上り受信品質を測定する処理(b)と、前記第2の基地局の前記上り受信品質の劣化を検出する処理(c)と、前記劣化の検出に応じて、前記登録された第1の基地局に対して干渉抑制を通知する処理(d)と、前記干渉抑制通知に応じて、前記登録された第1の基地局は、前記組み合わせの前記第1の移動局の無線パラメータを設定する処理(e)とを実行させる。
本願発明によると、周辺フェムトセル移動局から強い上り干渉を受けるフェムトセル基地局での上りスループットの改善と、それ以外のフェムトセル基地局での上りスループットの劣化の最小化を同時に実現できることである。
本発明の実施の形態1にかかるフェムトセル基地局、フェムトセル移動局、管理サーバ、マクロ基地局を含む無線通信システムの構成図である。 本発明の実施の形態1にかかるフェムトセル基地局、フェムトセル移動局、及び管理サーバのブロック図である。 本発明の実施の形態1にかかる、与干渉局リストを作成するためのフェムトセル移動局の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1にかかる、与干渉局リストを作成するためのフェムトセル基地局の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1にかかる、与干渉局リストを作成するための管理サーバの手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1にかかる与干渉局リストの構成を示す図である。 本発明の実施の形態1にかかる被干渉局機能部の制御手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1にかかる与干渉局機能部の制御手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2にかかるフェムトセル基地局、フェムトセル移動局のブロック図である。 本発明の実施の形態2にかかる与干渉局リストを作成するためのフェムトセル基地局の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2にかかる被干渉局機能部の制御手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2にかかる与干渉局機能部の制御手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3にかかるフェムトセル基地局、フェムトセル移動局、及び管理サーバのブロック図である。 本発明の実施の形態3にかかる与干渉局機能部の制御手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3にかかる管理サーバの制御手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態4にかかる被干渉局機能部の制御手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態5にかかるフェムトセル基地局、フェムトセル移動局、及び管理サーバのブロック図である。 本発明の実施の形態5にかかる与干渉局機能部の制御手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態6にかかる与干渉局機能部の制御手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態7にかかる与干渉局機能部の制御手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態8にかかるフェムトセル基地局、フェムトセル移動局、及び管理サーバのブロック図である。 本発明の実施の形態8にかかる与干渉局機能部の制御手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態9にかかる管理サーバの制御手順を示すフローチャートである。
本願発明は、第1の基地局に接続している第1の移動局と第2の移動局が接続している第2の基地局との間の第1の伝搬損失に応じて、前記第1の移動局と前記第1の基地局の組み合わせを前記第2の基地局に対する与干渉局リストに登録する与干渉局リスト登録手段と、前記第2の基地局と前記第2の移動局との上り通信における上り受信品質を測定する上り受信品質測定手段と、前記第2の基地局の前記上り受信品質の劣化を検出する上り受信品質劣化検出手段と、前記劣化の検出に応じて、前記登録された第1の基地局に対して干渉抑制を通知する干渉抑制通知手段と、前記干渉抑制通知に応じて、前記登録された第1の基地局は、前記組み合わせの前記第1の移動局の無線パラメータを設定する無線パラメータ設定手段とを備えることを特徴とする。このように、フェムトセル基地局へ強い上り干渉を与えるフェムトセル移動局をリスト化し、フェムトセル基地局の上り受信品質が劣化した時にリスト化したフェムトセル移動局を対象として上り干渉制御を実施するため、周辺フェムトセル移動局から強い上り干渉を受けるフェムトセル基地局での上りスループットの改善と、それ以外のフェムトセル基地局での上りスループットの劣化の最小化を同時に実現できる。以下に、本願の詳細について説明する。
<発明の実施の形態1>
以下では、本発明を適用した実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のために必要な場合を除いて、重複説明は省略する。
<発明の実施の形態1の構成>
本発明による無線通信システムの実施の形態について詳細に説明する。本実施の形態における無線通信システムは、図1のように、少なくとも1台のフェムトセル基地局1、少なくとも1台のフェムトセル移動局2−1、及び管理サーバ3とから構成される。フェムトセル基地局1には1台のフェムトセル移動局2−1が帰属しているとし、実際に通信しているかは任意である。無線通信システムで適用する無線方式はLTEの上りリンクを想定し、フェムトセル基地局1は常に起動しているものとする。
図2は、本発明による無線通信システムの構成を示すブロック図である。以下、無線通信システムにおけるフェムトセル基地局1、フェムトセル移動局2−1、及び管理サーバ3の構成について順に説明する。
フェムトセル基地局1は、基地局無線送受信部10、与干渉局情報供給部11、被干渉局機能部12、与干渉局機能部13、及び基地局有線送受信部14とから構成される。
基地局無線送受信部10は、移動局との無線通信において、基地局の無線送受信の基本機能を備える。基本機能として、下り回線のリファレンス信号を含む制御信号やデータ信号の送信や、上り回線のリファレンス信号を含む移動局からの制御信号やデータ信号の受信、及び上り回線のデータ送信移動局を選択し、割り当てるPRBやMCS(Modulation and Coding Schemes)などのスケジューリング情報を選択した移動局に送信するスケジューラ機能等がある。また、接続する移動局に対して、測定値を報告するタイミングを通知する。さらに、移動局との無線通信におけるスループットを測定する。
与干渉局情報供給部11は、フェムトセル基地局1に接続するフェムトセル移動局2−1が強い上り干渉を及ぼす周辺のフェムトセル基地局(以下、被干渉フェムトセル基地局と呼ぶ)を特定し、特定したフェムトセル基地局の基地局IDを、強い上り干渉を及ぼすフェムトセル移動局(以下、与干渉フェムトセル移動局と呼ぶ)の移動局IDとともに、基地局有線送受信部14を経由して管理サーバ3に通知する。なお、与干渉フェムトセル移動局が接続するフェムトセル基地局を、以下では与干渉フェムトセル基地局と呼ぶ。与干渉局情報供給部11の詳細な構成についてさらに説明する。与干渉局情報供給部11は、与干渉局情報作成部111、報知情報取得部112、報知情報送信部113、及び与干渉局情報通知部114とから構成される。
与干渉局情報作成部111は、基地局無線送受信部10を経由して、フェムトセル移動局2−1からのMeasurement Reportからフェムトセル基地局1と周辺のフェムトセル基地局のRSRPを取得するとともに、周辺のフェムトセル基地局が送信する報知情報から下り回線のリファレンス信号の送信電力を取得する機能を有する。これらは基地局IDと対応付けて取得する。さらに、RSRPと下りリファレンス信号送信電力を用いて、フェムトセル移動局2−1と周辺のフェムトセル基地局間の伝搬損失を、周辺のフェムトセル基地局各々に対して計算する機能を有する。さらに、周辺のフェムトセル基地局に対して伝搬損失が所定値Lth以下となる場合に、フェムトセル移動局2−1の移動局IDと該当する周辺のフェムトセル基地局の基地局IDの組み合わせを、自身の基地局IDとともに基地局有線送受信部14を経由して管理サーバ3に報告する機能を有する。該当する周辺のフェムトセル基地局が複数ある場合は、それら全ての基地局IDの組み合わせを報告する。なお、特定した周辺のフェムトセル基地局にとって、フェムトセル移動局2−1は与干渉フェムトセル移動局となる。
報知情報作成部112は、基地局無線送受信部10を経由してフェムトセル移動局2−1に送信する報知情報を作成する。作成する報知情報は種々あるが、本実施の形態で扱う情報は、前述したように、下りリファレンス信号の送信電力である。
被干渉局機能部12は上り受信品質を測定し、上り受信品質が劣化した際には、上り受信品質が劣化したことを示す受信品質情報を、基地局有線送受信部14を経由して管理サーバ3に通知する。受信品質情報は、上り受信品質が良好であることを示す“Good”と、劣悪であることを示す“Bad”の2値から構成される。被干渉局機能部12の詳細な構成についてさらに説明する。被干渉局機能部12は、上り受信品質測定部121と、上り受信品質作成部122とから構成される。
上り受信品質測定部121は、フェムトセル移動局2−1がフェムトセル基地局1と通信する際の上り受信品質を測定する。本実施の形態における上り受信品質は、SINR(Signal to Interference plus Noise Ratio)とする。フェムトセル移動局2−1が移動局無線送受信部20を経由して送信する上り回線のリファレンス信号の受信電力を希望波受信電力とし、上りリファレンス信号と同一リソースブロック(PRB:Physical Resource Block)で受信されるデータチャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)の受信電力を干渉電力として、PRB毎にSINR(Signal to Interference and Noise. Ratio)を求め、求めたSINRを全PRBで重み付け平均した値(上り平均SINR)を各フェムトセル移動局におけるSINRとする。
上り受信品質作成部122は、上り平均SINRに応じて受信品質情報を作成し、基地局有線送受信部14を経由して管理サーバ3に通知する。
与干渉局機能部13は、基地局有線送受信部14を経由して管理サーバ3から取得した受信品質情報に基づいて、与干渉フェムトセル移動局の上り送信電力を制御する。与干渉局機能部13の詳細な構成についてさらに説明する。与干渉局機能部13は、上り受信品質情報取得部131と、送信電力設定計算部132とから構成される。
上り受信品質情報取得部131は、管理サーバ3から通知された受信品質情報を取得する。
送信電力設定計算部132は、管理サーバ3から通知される受信品質情報に基づいて、フェムトセル移動局2−1に対する送信電力の設定値の更新を行う。本実施の形態では、フェムトセル基地局1における上り目標受信電力を更新する。更新した上り目標受信電は、基地局無線送受信部10を経由してフェムトセル移動局2−1に通知する。通知としては、セル毎の目標受信電力を更新する場合は報知情報としてフェムトセル内に報知し、移動局毎に目標受信電力のオフセットを更新する場合はフェムトセル移動局2−1個別に設定されるRRC(Radio Resource Control)Connectionの更新メッセージに含めて通知する。
基地局有線送受信部14は、管理サーバ3との間で有線のインターフェースを構成し、位置情報や送信電力等のフェムトセル基地局を運用・管理するための情報を管理サーバ3とやり取りする。
次に、フェムトセル移動局2−1の構成について説明する。フェムトセル移動局2−1は、移動局無線送受信部20、品質測定部21、及び送信電力設定部23とから構成される。
移動局無線送受信部20は、基地局との無線通信において、移動局の無線送受信の基本機能を備える。基本機能として、上りリファレンス信号を含む制御信号やデータ信号の送信機能や、下りリファレンス信号を含む基地局からの制御信号やデータ信号の受信機能等がある。
品質測定部21は、周辺のフェムトセル基地局が送信する下りリファレンス信号の受信電力(RSRP:Reference Signal Received Power)を測定するとともに、周辺のフェムトセル基地局が送信する報知情報から基地局IDを取得する。同様に、品質測定部21は、接続するフェムトセル基地局1のRSRPも測定する。測定した周辺のフェムトセル基地局の基地局IDとRSRPは、RRC Connectionで送信するMeasurement Reportを用いて、自身の移動局IDとともにフェムトセル基地局1に報告する。なお、報告するRSRPは、所定の重み付け係数を用いて複数の測定サンプルを平滑化した値とする。
送信電力設定部22は、フェムトセル基地局1から通知される上り目標受信電力に基づいて、フェムトセル移動局2−1における上り送信電力を設定する。上り送信電力は、上り目標受信電力に、フェムトセル移動局とフェムトセル基地局間の伝搬損失に応じたオフセットを加算して求める。
次に、管理サーバ3の構成について説明する。管理サーバ3は、サーバ有線送受信部30、与干渉局リスト作成部31、与干渉局リスト記憶部32、及び上り受信品質情報転送部33とから構成される。
サーバ有線送受信部30は、フェムトセル基地局1との間で有線のインターフェースを構成し、位置情報や送信電力等のフェムトセル基地局を運用・管理するための情報をやり取りする。
与干渉局リスト作成部31は、各フェムトセル基地局における与干渉局情報供給部11から供給されたフェムトセル移動局の移動局IDと周辺のフェムトセル基地局の基地局IDの組み合わせ情報を収集し、各フェムトセル基地局の基地局IDに対して上り干渉を及ぼす与干渉フェムトセル移動局の移動局IDのリスト(与干渉局リスト)を作成する。なお、与干渉局リストとは別に、各与干渉フェムトセル移動局の移動局IDは、接続するフェムトセル基地局の基地局IDと紐付けされているものとする。
与干渉局リスト記憶部32は、与干渉局リスト作成部31が作成した与干渉局リストを、干渉制御に用いるデータベースとして記憶する。与干渉局リストはマクロセル毎に管理される。
上り受信品質情報転送部33は、与干渉局リスト記憶部32を参照し、受信品質情報を通知したフェムトセル基地局の基地局IDに対応する与干渉フェムトセル移動局の移動局IDを特定する。そして、特定した与干渉フェムトセル移動局と紐付けされているフェムトセル基地局に対して、受信品質情報を転送する。与干渉フェムトセル移動局が複数登録されている場合は、その全ての与干渉フェムトセル移動局に対して受信品質情報を転送する。
<発明の実施の形態1の動作>
以下では、本発明を適用した実施の形態の動作について説明する。まず、与干渉局リストを作成する動作について、図3から図5のフローチャートを参照して説明する。第1に、フェムトセル移動局2−1の動作について、図3のフローチャートを参照して説明する。
フェムトセル移動局2−1は本動作をフェムトセル基地局1から通知された所定のタイミングで実行する。ステップS11では、品質測定部21は、周辺のフェムトセル基地局iからのRSRP(PH rx,i [dBm])の代表値を計算する。ただし、i(1≦i≦N-1、Nは同一マクロセル内のフェムトセル基地局の設置台数)は、周辺のフェムトセル基地局の基地局IDを現す添え字とし、品質測定部21が報知情報から取得する。本実施例での代表値は、所定期間内に測定したRSRP瞬時値の平均値とする。
ステップS12では、品質測定部21が移動局無線送受信部20を経由して、周辺のフェムトセル基地局の基地局IDとRSRPとを、自身に接続するフェムトセル基地局に報告する。
第2に、フェムトセル基地局1の動作について、図4のフローチャートを参照して説明する。
ステップS13では、与干渉局情報作成部111は、周辺のフェムトセル基地局iの報知情報から下りリファレンス信号の送信電力PH tx,i [dBm]を取得する。下りリファレンス信号送信電力の取得は、初期設置時、または運用中に所定の周期T1(例えば数時間〜1日程度)で起動するNetwork Listening Mode(以下、NLMと略す)において行う。
ステップS14では、与干渉局情報作成部111は、周辺のフェムトセル基地局iのRSRPと基地局ID(i)をフェムトセル移動局2−1から取得する。
ステップS15では、与干渉局情報作成部111は、PH rx,iとPH tx,iを用いてフェムトセル移動局2−1と周辺のフェムトセル基地局i間の伝搬損失LH i [dB]を式(1)のように計算する。
LH i= PH tx,i - PH rx,I ・・・・・・・・・・・・・(1)
ステップS16では、与干渉局情報作成部111は、伝搬損失LH iと所定値Lthを比較し、LH i ≦ Lthとなる周辺のフェムトセル基地局iを特定し、特定した全ての周辺のフェムトセル基地局iの基地局IDをフェムトセル移動局の移動局IDと組み合わせて、自身の基地局IDとともに管理サーバ3に報告する。
第3に、管理サーバ3の動作について、図5のフローチャートを参照して説明する。
ステップS17では、与干渉局リスト作成部31は、フェムトセル移動局の移動局IDと周辺の他のフェムトセル基地局の基地局IDの組み合わせを収集し、与干渉局リストを作成する。
ステップS16における与干渉局リストの作成を、図6を用いて具体的に説明する。図6(a)のように、2棟からなる集合住宅(またはオフィス)の中に6台のフェムトセル基地局(1−1〜1−6)が設置され、各フェムトセル基地局に1台のフェムトセル移動局(2−11〜2−16)が接続している場合を例にする。フェムトセル基地局1−1は、フェムトセル移動局2−11と、フェムトセル基地局1−2から1−6までとの間の伝搬損失をそれぞれ計算する。自身から上下左右斜めに隣接する家屋までが、閾値Lthから換算される距離の条件を満たすとすると、フェムトセル基地局1−1は、フェムトセル移動局2−11とフェムトセル基地局1−2、及びフェムトセル移動局2−11とフェムトセル基地局1−3の組み合わせ情報を管理サーバ3に報告する。以下同様にして、フェムトセル基地局1−2は、フェムトセル移動局2−12とフェムトセル基地局1−3、及び1−4との組み合わせ情報を、フェムトセル基地局1−3は、フェムトセル移動局2−13とフェムトセル基地局1−1、1−2、及び1−4の組み合わせ情報を、フェムトセル基地局1−4は、フェムトセル移動局2−14とフェムトセル基地局1−3、及び1−5の組み合わせ情報を、フェムトセル基地局1−5は、フェムトセル移動局2−15とフェムトセル基地局1−4の組み合わせ情報をそれぞれ管理サーバ3に報告する。なお、フェムトセル基地局1−6は該当する周辺の他のフェムトセル基地局が存在しないので、管理サーバへの報告はしない。
続いて管理サーバ3は、得られたフェムトセル基地局の基地局IDとフェムトセル移動局の移動局IDを収集し、周辺の他のフェムトセル基地局を被干渉フェムトセル基地局(図の左欄)とした時の与干渉フェムトセル移動局(図の右欄)をリスト化する。図6(b)は、図6(a)の条件に対応する与干渉局リストである。()内はフェムトセル移動局が接続するフェムトセル基地局の基地局IDを表し、移動局IDと紐付けされている。ただし、図9(b)におけるIDの紐付けは、説明の便宜上記載したもので、与干渉局リストとは別に紐付け関係を管理することもできる。なお、与干渉局リストは、定期的に更新する。例えば、フェムトセル移動局が移動することで、伝搬損失に基づく被干渉フェムトセル基地局と与干渉フェムトセル移動局の組み合わせは変更される場合がある。
ステップS18では、与干渉局情報記憶部32は、新たに作成した与干渉局リストを上書きで保存し、マクロセル毎に1つの与干渉局リストを管理する。
次にフェムトセル基地局1における被干渉局機能部12の動作について、図7のフローチャートを参照して説明する。
ステップS21では、上り受信品質測定部121は、フェムトセル基地局1に接続するフェムトセル移動局2−1の上り平均SINRを周期的に測定する。
ステップS22では、上り受信品質情報作成部122は上り平均SINRの測定値と予め設定してある閾値Qth1を比較する。上り平均SINRがQth1を下回る場合にステップS23に進み、下回らない場合は被干渉局機能部12の動作は終了する。
ステップS23では、上り受信品質情報作成部122は、上り平均SINRがQth1を下回ったことを示すために、受信品質情報を“Bad”に設定して、管理サーバ3に通知する。なお、受信品質が“Good”の状態(上り平均SINR≧Qth1)の時は、受信品質情報を管理サーバ3に通知しないこととする。
次にフェムトセル基地局1における与干渉局機能部13の動作について、図8のフローチャートを参照して説明する。
ステップS31では、上り受信品質情報取得部131は、所定の周期の間に、“Bad”に設定された受信品質情報を管理サーバ3から受信したかどうかを判定する。
ステップS32では、管理サーバ3から受信品質情報(Bad)を受信した場合、送信電力設定計算部132は、最小値PoH min[dB]を下限に、上り目標受信電力PoHを所定量Δ[dB]を低減する。
ステップS33では、管理サーバ3から受信品質情報(Bad)を受信しなかった場合、送信電力設定計算部132は、最大値PoH mmx[dB]を上限に、上り目標受信電力PoHを所定量Δ2[dB]を増加する。上り目標受信電力を増加することで上り干渉が増大し、再び受信品質情報が“Bad”になることを回避するため、上り目標受信電力の増加は減少より低速に行うこととする(Δ2≦Δ)。
ステップS34では、送信電力設定計算部132は、接続する与干渉フェムトセル移動局に更新した上り目標受信電力を、基地局無線送受信部10を経由して通知する。なお、上り目標受信電力の初期値は、与干渉フェムトセル移動局が接続を開始した時に通知されている。
以上より、本実施の形態にかかるフェムトセル基地局1は、フェムトセル同士で上り干渉が発生する場合、上り干渉を顕著に受ける被干渉フェムトセル基地局の受信品質が劣化した場合に、被干渉フェムトセル基地局に上り干渉を顕著に与える与干渉フェムトセル移動局の上り送信電力を低減する。従って、被干渉フェムトセル基地局における総上り干渉量を一定以下に維持できるので、非特許文献1を適用した場合に起こる、与干渉フェムトセル基地局数の増加に応じた被干渉フェムトセル基地局における上りスループットの劣化を回避できる。また、上り干渉を顕著に与える特定の与干渉フェムトセル移動局の上り送信電力を低減するので、特許文献1を適用した場合とは異なり、被干渉フェムトセル基地局に対して十分遠方に位置する与干渉フェムトセル基地局は上り送信電力を抑制せず、上りスループットを高くできる。
また、図4、7、及び8に示した手順は、マイクロプロセッサ等のコンピュータに基地局を制御するためのプログラムを実行させることによって実現可能である。すなわち、基地局制御プログラムを実行するコンピュータに、伝搬損失に基づく与干渉局の特定・報告、上りSINRの測定・報告、及び上り目標受信電力の設定を実行させればよい。
<発明の実施の形態2>
本実施の形態による無線通信システムの構成を示すブロック図9に示す。本実施の形態にかかる無線通信システムは、実施の形態1が管理サーバ3を有し、管理サーバ3において与干渉局リストを集中的に管理する構成であったのに対して、管理サーバ3を有さず、各フェムトセル基地局が与干渉局リストを自律分散的に管理する点が異なる。すなわち、各フェムトセル基地局における与干渉局情報作成部111が基地局有線送受信部14を経由して管理サーバ3に報告していた与干渉局情報を、フェムトセル基地局間で通知する。また、与干渉局リストを用いて管理サーバ3を介して通知していた受信品質情報を、被干渉フェムトセル基地局が与干渉フェムトセル基地局に直接通知する。
本実施の形態の無線通信システムの構成を示した図9と図2の相違点は、管理サーバ3が保持していた与干渉局リスト作成部31と与干渉局リスト記憶部32を、共にフェムトセル基地局が保持する点である。その他の構成は、図2と同様なので説明は省略する。なお、管理サーバ3が保持していたサーバ有線送受信部30と上り受信品質情報転送部33は、フェムトセル基地局間で受信品質情報をやり取りする本実施の形態では不要なため、構成から除外する。
本実施の形態における与干渉局リスト作成部15は、各フェムトセル基地局における与干渉局情報供給部11から供給されたフェムトセル移動局の移動局IDを定期的に収集し、自身の基地局IDに対して上り干渉を及ぼす与干渉フェムトセル移動局のIDのリスト(与干渉局リスト)を作成する。なお、実施の形態1と同様に、与干渉局リストとは別に、各与干渉フェムトセル移動局の移動局IDは、接続するフェムトセル基地局の基地局IDと紐付けされているものとする。
本実施の形態における与干渉局リスト記憶部16は、与干渉局リスト作成部15が定期的に更新する与干渉局リストを、干渉制御に用いるデータベースとして記憶する。与干渉局リストは各フェムトセル基地局で管理される。
次に、本実施の形態におけるフェムトセル基地局の動作について、図10のフローチャートを参照して説明する。図10の図4に対する相違点は、ステップS16がステップS46に、及び管理サーバ3が関連していたステップS17とステップS18が、ステップS47とステップS48にそれぞれ置き換わった点である。その他のステップは、図4と同様なので説明は省略する。
ステップS46では、与干渉局情報作成部111は、伝搬損失LH iと所定値Lthを比較し、LH i ≦ Lthとなる周辺のフェムトセル基地局iを特定する。その後、特定した全ての周辺のフェムトセル基地局iに対して、フェムトセル移動局の移動局IDを自身の基地局IDとともに報告する。
ステップS47では、与干渉局リスト作成部15は、更新周期中に周辺のフェムトセル基地局から取得したフェムトセル移動局の移動局IDを収集し、与干渉局リストを作成する。
ステップS48では、与干渉局情報記憶部16は、作成した与干渉局リストを保存し、管理する。
次にフェムトセル基地局1における被干渉局機能部12の動作について、図11のフローチャートを参照して説明する。図11の図7に対する相違点は、管理サーバ3が関連していたステップS23が、ステップS53に置き換わった点であり、その他のステップは図7と同様なので説明は省略する。
ステップS53では、上り受信品質情報作成部122は、上り平均SINRがQth1を下回ったことを示すために、受信品質情報を“Bad”に設定して、与干渉局リストに含まれる与干渉フェムトセル移動局と接続するフェムトセル基地局に通知する。実施の形態1と同様、受信品質が“Good”の状態(上り平均SINR≧Qth1)の時は、受信品質情報を通知しないこととする。
次にフェムトセル基地局1における与干渉局機能部13の動作について、図12のフローチャートを参照して説明する。図12の図8に対する相違点は、管理サーバ3が関連していたステップS31が、ステップS61に置き換わった点であり、その他のステップは図8と同様なので説明は省略する。
ステップS61では、上り受信品質情報取得部131は、所定の周期の間に“Bad”に設定された受信品質情報を被干渉フェムトセル基地局から受信したかどうかを判定し、受信品質情報(Bad)を受信した場合(S31,Yes)、最小値PoH min[dB]を下限に、上り目標受信電力PoHを所定量Δ[dB]を低減し、受信品質情報(Bad)を受信しなかった場合(S31,No)、最大値PoH mmx[dB]を上限に、上り目標受信電力PoHを所定量Δ2[dB]を増加する。
以上より、本実施の形態にかかる無線通信システムは、フェムトセル基地局間で受信品質情報をやり取りするので、管理サーバ3を要することなく実施の形態1と同様な効果が得られる。
<発明の実施の形態3>
本実施の形態にかかる無線通信システムは、実施の形態1の構成に加えて、マクロ基地局4をさらに含む。本実施の形態では、実施の形態1における、被干渉フェムトセル基地局からの受信品質情報の受信に基づく上り目標受信電力の更新を、被干渉フェムトセル基地局への総上り干渉電力、及びマクロ基地局への総上り干渉電力がともに一定以下となるように行う。
本実施の形態にかかる無線通信システムの構成について図13を用いて説明する。図13の図2に対する相違点は、フェムトセル基地局の構成に自セル負荷情報測定部133と総負荷情報取得部134が、管理サーバの構成に総負荷情報作成部34、及び総負荷情報通知部35が、それぞれ追加された点である。なお、与干渉局リストを作成するための構成と被干渉局機能部12の構成は、実施の形態1と同様なので、以下では説明は省略する。
まず、本実施の形態におけるフェムトセル基地局の構成の中で、実施の形態1と異なる構成について説明する。
本実施の形態における与干渉局情報作成部111は、周辺のフェムトセル基地局に加えて、マクロ基地局からの報知情報を取得し、フェムトセル移動局と周辺のフェムトセル基地局間の伝搬損失と、フェムトセル移動局とマクロ基地局間の伝搬損失を計算する。計算した各種伝搬損失は、送信電力設定計算部132に通知される。
本実施の形態における報知情報作成部112は、実施の形態1における下りリファレンス信号の送信電力に加えて、上り送信電力制御に用いる上り目標受信電力と伝搬損失の補正係数を作成する。
本実施の形態における送信電力設定計算部132は、フェムトセル移動局2−1に対する送信電力の設定値の更新を行う。本実施の形態では、被干渉フェムトセル基地局への総上り干渉電力、及びマクロ基地局への総上り干渉電力がともに一定以下となるように、フェムトセル基地局1における上り目標受信電力を更新する。上り目標受信電力の更新式については後述する。
自セル負荷情報測定部133は、自セルの負荷としてリソースブロック(以下、PRBと略す)使用率を測定する。PRB使用率とは、フェムトセル移動局2−1に対して割当可能な全PRB数に対する、実際に割り当てたPRB数の割合を表す。割当可能な全PRB数は、上り回線で適用する周波数帯域(10MHz等)に依存して決まる。
総負荷情報取得部134は、基地局有線送受信部14を経由して、管理サーバ3が作成して報告する総負荷情報を取得し、送信電力設定計算部132に通知する。総負荷情報については、後に管理サーバ3における総負荷情報通知部35にて説明する。
次に、本実施の形態における管理サーバ3の構成の中で、実施の形態1と異なる構成について説明する。
総負荷情報作成部34は、各々のフェムトセル基地局が報告したPRB使用率UH i(0≦UH i≦1)を取得し(1≦i≦N、Nは同一マクロセル内のフェムトセル基地局の設置台数)、同一マクロセル内の全フェムトセル基地局における負荷の合計値に関する総負荷情報R1と、同一被干渉フェムトセル基地局に上り干渉を及ぼす全与干渉フェムトセル基地局(以下、集合φで表す)における負荷の合計値に関する総負荷情報R2を作成する。総負荷情報R1、R2はそれぞれ式(2)、(3)のように計算する。
Figure 2014127976
Figure 2014127976
管理サーバ3には、総負荷情報をフェムトセル基地局に通知する所定の周期が設定されており、この周期の間では、同一マクロセル内に存在するN台のフェムトセル基地局は同期が取れているとする。作成した総負荷情報R1、R2は、総負荷情報通知部35に通知する。
総負荷情報通知部35は、総負荷情報作成部34で作成した総負荷情報R1をN台の全てのフェムトセル基地局に、総負荷情報R2を集合φに含まれる全てのフェムトセル基地局に、サーバ有線送受信部30を介してそれぞれ通知する。総負荷情報を通知する周期は、フェムトセル基地局がリソース使用率を報告する周期以上に設定する(例えば〜100sec程度)。
以下では、本実施の形態の動作について説明する。まず、フェムトセル基地局1における与干渉局機能部13の動作について、図14のフローチャートを参照して説明する。図14の図8に対する相違点は、図8のステップS32とS33がステップS75、S76にそれぞれ置き換わった点である。
ステップS75では、被干渉フェムトセル基地局への総上り干渉電力を一定以下に抑えるように計算する上り目標受信電力Po H,H [dBm]と、マクロ基地局への総上り干渉電力を一定以下に抑えるように計算する上り目標受信電力Po H,M [dBm]を比較し、小さい方をフェムトセル基地局における上り目標受信電力Po H [dBm]として設定する。以下、Po H,MとPo H,Hについて、導出方法を詳細に説明する。
まず、Po H,Mの計算方法を説明する。N台のフェムトセル基地局の中から任意のフェムトセル基地局に着目し、その近傍にマクロ移動局2−2がいると仮定した場合のマクロ移動局2−2のPRB当たりのSINRの推定値Γ[dB]を定義する。ΓはΓ≧Γminの条件を満たすとする。ただし、Γmin[dB]は、前述のマクロ移動局2−2が所定の通信品質を満たすために要求されるSINRに対応する内部パラメータで、予め設定しておく。Γを定式化するに当たって、希望波電力と干渉電力を考慮する必要があるが、干渉電力として、着目したフェムトセル基地局に帰属するフェムトセル移動局2−1がマクロ基地局4に与える干渉電力IH [dBm]と、同一マクロセル内の他のフェムトセル移動局の寄与を考慮する。LTEでは、同一マクロセル内のマクロ移動局間では異なるPRBを使用するため、同一マクロセル内の他のマクロ移動局からの干渉は0と仮定できる。また、他のマクロセルにいるマクロ移動局やフェムトセル移動局とは相対的に十分に離れていると仮定し、それらからの干渉はIH等と比べて無視できると仮定する。この結果、各フェムトセル移動局2−1が与える干渉電力を等しくする場合、Γは近似的に
Figure 2014127976
と計算できる。ただし、SM[dBm]は前述のマクロ移動局の希望波電力である。管理サーバ3から通知される総負荷情報R1は、dB単位にするため対数表示にした。また、干渉リミテッドの環境を仮定し、熱雑音は無視できると仮定した。なお、マクロセル内におけるフェムトセル移動局の位置によらずフェムトセル移動局一台当たりの上り干渉電力はIHとなると仮定し、式(4)は任意のフェムトセルで成り立つとする。
次に、SMとIHを定式化する。LTEでは、PRB当たりの平均的な上り送信電力PUL j [dBm]を式(5)のように制御する。ただし、jはMまたはHを表す添え字で、それぞれマクロ移動局、着目しているフェムトセル基地局に接続するフェムトセル移動局に対応する。PMax j [dBm]は、上り送信電力の最大値である。Po j [dBm]は上り目標受信電力、αjは伝搬損失の補正値であり、マクロ基地局の場合(j=M)は共にマクロ基地局の報知情報からフェムトセル基地局が取得する。Lj [dB]はフェムトセル移動局2−1との伝搬損失を表し、式(1)と同様に下りリファレンス信号の送信電力とRSRPの差分から求める。Po j、αj、Ljは与干渉局情報供給部11から通知される。
Figure 2014127976
式(5)で上り送信電力が最大値に達していない場合を仮定すると、SMとIHは、
Figure 2014127976
と表すことができる。式(6)の第1式では、右辺の第2項までがマクロ移動局2−2の送信電力に対応する。マクロ移動局2−2はフェムトセル基地局の近傍に位置すると仮定しているので、マクロ移動局2−2からマクロ基地局4までの伝搬損失は、フェムトセル移動局2−1からマクロ基地局4までの伝搬損失LMと等しいと仮定できる。その結果、式(6)の第1式は、マクロ移動局2−2の送信電力に対して伝搬損失をLMだけ受けて、受信電力SMでマクロ基地局4にて受信されることを意味する。同様に、式(6)の第2式は、右辺の第2項までがフェムトセル移動局2−1の送信電力に対応し、フェムトセル移動局2−1の送信電力に対して伝搬損失をLMだけ受けて、受信電力IHでマクロ基地局4にて受信されることを意味する。
式(4)の等号が成立する時、フェムトセル移動局2−1からの総上り干渉電力が上限となるので、フェムトセル移動局2−1の送信電力が許容される最大値となる。以上より、式(6)を式(4)に代入し、等号が成立する時を考えると、上り目標受信電力Po H,Mは式(7)のように定式化できる。
Figure 2014127976
ただし、Po H,Mが過大になることを防ぐため、R1≧1とする。
次に、Po H,Hの計算方法を説明する。基本的な計算手順は、前述のPo H,Mの導出において、マクロ基地局を被干渉フェムトセル基地局に置き換えればよい。従って、被干渉フェムトセル基地局の添え字をkとすると、上り目標受信電力Po H,Hは式(7)と同様にして式(8)のように定式化できる。
Figure 2014127976
ただし、ΓminH [dB]は、被干渉フェムトセル基地局に接続するフェムトセル移動局が所定の通信品質を満たすために要求されるSINRに対応する内部パラメータである。Po H k、αH kはそれぞれ被干渉フェムトセル基地局における上り目標受信電力と伝搬損失補正係数で、被干渉フェムトセル基地局の報知情報から取得する。LH k[dB]はフェムトセル移動局2−1と被干渉フェムトセル基地局間の伝搬損失である。また、式(7)と同様に、Po H,Hが過大になることを防ぐため、R2≧1とする。
ステップS76では、管理サーバ3から受信品質情報を受信しない場合は、Po H,Mをフェムトセル基地局における上り目標受信電力Po Hとして設定する。
次に、管理サーバ3の動作について、図15のフローチャートを参照して説明する。
ステップS81では、総負荷情報作成部34が各々のフェムトセル基地局から報告されたPRB使用率を取得する。
ステップS82では、総負荷情報作成部34が、ステップS81で取得したPRB使用率を集計して、総負荷情報R1とR2を作成する。本実施の形態における総負荷情報R1は、同一マクロセル内の全フェムトセル基地局におけるPRB使用率の合計値とし、総負荷情報R2は、同一被干渉フェムトセル基地局に上り干渉を及ぼす全与干渉フェムトセル基地局におけるPRB使用率の合計値とする。
ステップS83では、総負荷情報通知部35が、ステップS82で作成した総負荷情報R1をN台の全てのフェムトセル基地局に、総負荷情報R2を、受信品質情報を通知してきた被干渉フェムトセル基地局に対する全ての与干渉フェムトセル基地局に、サーバ有線送受信部30を介してそれぞれ通知する。
以上より、実施の形態1で得られる効果に加え、本実施の形態にかかるフェムトセル基地局1は、式(8)(または式(7))のように与干渉フェムトセル基地局における上り目標受信電力を直接設定するので、収束時間を要することなく、実施の形態1の効果が得られる最適な上り目標受信電力の設定値を得ることができる。更に、マクロ基地局に与える総上り干渉電力を一定レベル以下に抑えられるので、マクロ移動局の上りスループットの劣化を回避できる。
<発明の実施の形態4>
実施の形態1から3では、上り受信品質測定部121が測定する上り受信品質は上りSINRであったのに対し、本実施の形態にかかる無線通信システムでは、上り受信品質はフェムトセル基地局における上り干渉電力とする。上り干渉電力は、基地局における総上り干渉電力を表すReceived Interference Power(dBm単位)、または総上り干渉電力の熱雑音電力に対する比率を表すIoT(Interference over Thermal、dB単位)として測定する。
本実施の形態における構成、及び動作は、フェムトセル基地局1における被干渉局機能部12の動作を除いて、実施の形態1、2または3と同様である。実施の形態1に対して、被干渉局機能部12の動作を本実施の形態に置き換えた動作を、図16のフローチャートを参照して説明する。
ステップS91では、上り受信品質測定部121において、フェムトセル基地局1における上り干渉電力を周期的に測定する。
ステップS92では、上り受信品質情報通知部122において、上り干渉電力の測定値と閾値Qth2を比較し、上り干渉電力がQth2を上回る場合にステップS23に進む。上回らない場合は被干渉局機能部12の動作は終了する。
ステップS23では、上り受信品質情報通知部122は、上り干渉電力がQth2を上回ったことを示すために、受信品質情報を“Bad”に設定して、管理サーバ3に通知する。なお、受信品質が“Good”の状態(上り干渉電力≦Qth2)の時は、受信品質情報を管理サーバ3に通知しないこととする。
以上より、本実施の形態にかかる無線通信システムは、被干渉フェムトセル基地局における上り干渉電力を閾値Qth2以下に抑えるように与干渉フェムトセル移動局の上り送信電力を制御するので、実施の形態1と同様に被干渉フェムトセル基地局における上りスループットが改善する。
<発明の実施の形態5>
実施の形態1から4では、上り受信品質測定部121において測定する上り受信品質を用いて、与干渉フェムトセル基地局における上り干渉制御の実施を判断したのに対し、本実施の形態にかかる無線通信システムでは、与干渉局機能部13において被干渉フェムトセル基地局に与える上り干渉電力を自律的に推定して、上り干渉制御の実施を判断する。従って、本実施の形態の構成には被干渉局機能部12は含まれない。
実施の形態3に基づいて、本実施の形態における上り目標受信電力を設定するための構成について図17を用いて説明する。図17の図13に対する相違点は、被干渉局機能部12と上り受信品質情報取得部131がなくなり、代わりに上り受信品質推定部135が追加された点である。その他の構成は実施の形態3と同様である。
上り受信品質推定部135は、特定の被干渉フェムトセル基地局に与える上り干渉電力を推定する。被干渉フェムトセル基地局は、与干渉局リストを作成する際に伝搬損失の測定を用いて与干渉局情報供給部11が特定している。被干渉フェムトセル基地局の添え字をkとすると、推定上り干渉電力IH estは、以下の式(9)により計算する。式(6)と同様に、式(9)は右辺の第2項までがフェムトセル移動局2−1の送信電力に対応し、フェムトセル移動局2−1の送信電力に対して被干渉フェムトセル基地局までの伝搬損失をLH kだけ受けて、受信電力IH estで被干渉フェムトセル基地局にて受信されることを意味する。また、フェムトセル移動局2−1が接続するフェムトセル基地局のPRB使用率UHを用いることで、フェムトセル基地局の負荷を考慮する。
Figure 2014127976
次に、本実施の形態における与干渉局機能部13の動作について、図18のフローチャートを参照して説明する。図18の図14に対する相違点は、図14のステップS31がステップS101に置き換わった点である。
ステップS101では、上り受信品質推定部136において、推定上り干渉電力IH estと閾値Qth3を比較し、推定上り干渉電力がQth3を上回る場合にステップS74に進む。上回らない場合はステップS75に進む。なお、閾値Qth3は、被干渉フェムトセル基地局kに対して登録されている与干渉フェムトセル移動局の数を管理サーバ3から受信して、その数に応じて低減する。
以上より、本実施の形態にかかる無線通信システムは、被干渉フェムトセル基地局からの受信品質情報を用いることなく、与干渉フェムトセル基地局が自律的に上り干渉制御を実施しながら、実施の形態3と同様な効果が得られる。
<発明の実施の形態6>
実施の形態1から5では、被干渉フェムトセル基地局における上り受信品質に基づいて、与干渉フェムトセル基地局で行う上り干渉制御の実施を判断していたのに対し、本実施の形態では、被干渉フェムトセル基地局における上り受信品質に加えて、被干渉フェムトセル基地局と与干渉フェムトセル基地局の負荷も考慮して、上り干渉制御の実施を判断する。本実施の形態では、各フェムトセル基地局の負荷として、実施の形態3と同様にPRB使用率を用いる。
本実施の形態における上り目標受信電力を設定するための構成は、実施の形態3と同様とする。ただし、自セル負荷測定部133は測定した自セルのPRB使用率を上り受信品質情報取得部131に通知する。また、総負荷情報取得部134は、総負荷情報R1及びR2に加えて被干渉フェムトセル基地局のPRB使用率を管理サーバ3から取得し、上り受信品質情報取得部131に通知する。
本実施の形態における与干渉局機能部13の動作について、図19のフローチャートを参照して説明する。図19の図14に対する相違点は、図14のステップS31がステップS111に置き換わった点である。
ステップS111では、上り受信品質情報取得部131において、被干渉フェムトセル基地局が通知した受信品質情報を管理サーバ3から受信し、かつ負荷の条件UH a-UH b > Uthを満たすかどうかを判定する。ここで、被干渉フェムトセル基地局のPRB使用率をUH a、与干渉フェムトセル基地局のPRB使用率をUH bとした。条件を共に満たす場合、ステップS74に進み、満たさない場合はステップS75に進む。
以上より、本実施の形態にかかる無線通信システムでは、与干渉フェムトセル基地局の負荷が被干渉フェムトセル基地局の負荷を越える場合は、被干渉フェムトセル基地局に対する上り干渉制御を実施しないので、実施の形態1で得られる効果に加え、更に与干渉フェムトセル基地局の上りスループットの著しい劣化を回避できる。
<発明の実施の形態7>
実施の形態1から6までは、与干渉フェムトセル基地局の被干渉フェムトセル基地局に対する上り干渉制御により上り目標受信電力(及び上り送信電力)を低減する場合に、過度の低減によりカバレッジ不足が発生する場合があったのに対し、本実施の形態では、カバレッジ不足の発生を抑えるように上り目標受信電力の低減を行う。
本実施の形態における上り目標受信電力を設定するための構成は、実施の形態3と同様とする。ただし、本実施の形態では、被干渉局機能部12における上り受信品質測定部121で測定する上りSINRを、与干渉局機能部13における送信電力設定計算部132でも使用する。
本実施の形態における与干渉局機能部13の動作について、図20のフローチャートを参照して説明する。図20の図14に対する相違点は、ステップS126、S127が追加された点である。
ステップS126では、与干渉フェムトセル基地局の被干渉フェムトセル基地局に対する上り干渉制御によるカバレッジ不足の発生の有無を判定する。カバレッジ不足の発生の判断方法の一例として、上りSINRをγ[dB]、所定の通信品質が満たされずカバレッジ不足となるSINRの下限をγout[dB]として、式(10)を用いる。ただし、Po H,H、及びPo H,Mは実施の形態3と同様に求め、本実施の形態ではPo H,H<Po H,Mとする。また、上り目標受信電力を低減しても他のフェムトセルからの上り干渉は変わらないと仮定する。
Figure 2014127976
式(10)を満たす(カバレッジ不足が発生する)場合はステップS127に進み、満たさない(カバレッジ不足が発生しない)場合は、ステップS74に進む。
ステップS127では、カバレッジ不足と判定された場合の上り目標受信電力を設定する。上り目標受信電力Po Hは、式(10)で等号が成立する(SINRが下限となる)時とし、式(11)のように計算する。
Figure 2014127976
以上より、本実施の形態にかかる無線通信システムでは、与干渉フェムトセル基地局の被干渉フェムトセル基地局に対する上り干渉制御を行う際に与干渉フェムトセル基地局におけるカバレッジも考慮するので、カバレッジ不足を抑えながら、実施の形態3と同様な被干渉フェムトセル基地局における上りスループット改善効果が得られる。
<発明の実施の形態8>
実施の形態1から7までは、与干渉フェムトセル基地局が行う上り干渉制御として送信電力制御を適用していたが、本実施の形態では送信電力制御に加えて、被干渉フェムトセル基地局との間で周波数帯域の分割を行う。周波数分割としては、上りデータチャネルであるPUSCHに対して割当可能なPRBを、与干渉及び被干渉のフェムトセル基地局間で排他的に割り当てることとする。ただし、被干渉フェムトセル基地局に対して与干渉フェムトセル基地局が複数ある場合は、複数ある与干渉フェムトセル基地局間で同一の周波数帯域を割り当てることとする。
実施の形態3に基づいて、本実施の形態における上り目標受信電力を設定するための構成について図21を用いて説明する。図21の図13に対する相違点は、送信電力設定計算部132が割当リソース設定部136に置き換わった点である。その他の構成は実施の形態3と同様である。
割当リソース設定部136は、実施の形態3や7のような上り目標受信電力の低減により、与干渉フェムトセル基地局の上りスループットが周波数帯域を分割する場合より小さくなると推定される場合に、被干渉フェムトセル基地局との間で周波数分割を実施する。周波数帯域を分割する場合は、上り目標受信電力を低減せず、Po H=Po H,Mと設定する。また、割当可能な周波数帯域(PRB)をフェムトセル移動局に通知するとともに、被干渉フェムトセル基地局に対して自身の割当可能な周波数帯域を、管理サーバ3を介して通知する。
本実施の形態における与干渉局機能部13の動作について、図22のフローチャートを参照して説明する。図22の図14に対する相違点は、ステップS138、139が追加された点である。
ステップS138では、周波数分割が必要かを判定する。周波数分割の判定では、周波数分割前後の推定SINRから上りスループットを算出し、分割後の上りスループットの方が分割前より大きい場合に、分割が必要と判定する。上りSINRの測定値をγ[dB]、周波数帯域をW[MHz]とすると、上りスループットの条件の一例として、式(12)を用いる。S(W,γ)はγとWからスループットに変換する関数である。式(12)の左辺が周波数分割前に対応し、()内の2式目が上り目標受信電力の低減によるSINRの推定値に対応する。式(12)の右辺は周波数分割後(W→W/2に分割した場合)に対応し、Δ[dB]は周波数分割後の上りSINRの補正値とする。
Figure 2014127976
式(12)を満たす(周波数分割が必要)場合はステップS139に進み、満たさない(周波数分割が不要)場合は、ステップS74に進む。
スループットへの変換関数の一例としては、式(13)を用いる。
Figure 2014127976
式(13)は、所定のSINRにおけるスループットの理論限界値を与えるシャノン限界に基づいた式である。スループットの単位はMbpsである。αは実装に伴う減衰率であり、0から1の範囲の任意の値である。SMaxは所定のシステムで達成可能なスループットの最大値を意味し、単位はbps/Hzである。MIN(x,y)はxとyのうち大きくない方を取り出す関数である。
ステップS139では、周波数分割が必要と判定された場合に、被干渉フェムトセル基地局との間で周波数分割を実施する。分割の一例として、周波数帯域Wを等分割(W/2)し、互いに異なるW/2の帯域を用いる方法が挙げられる。また、上り目標受信電力は低減せず、Po H=Po H,Mと設定する。
以上より、本実施の形態にかかる無線通信システムでは、与干渉フェムトセル基地局の被干渉フェムトセル基地局に対する上り干渉制御として周波数分割を実施するので、与干渉フェムトセル基地局における上りスループットの大幅な低下を抑えながら、実施の形態3と同様な被干渉フェムトセル基地局における上りスループット改善効果が得られる。
<発明の実施の形態9>
本実施の形態では、与干渉フェムトセル基地局が被干渉フェムトセル基地局に対して上り干渉制御を行った際に低減した上り目標受信電力を、管理サーバ3が収集し、フェムトセル基地局に上り目標受信電力の再割当を行う。実施の形態3のように上り目標受信電力をPo H,MからPo H,Hに低減すると、マクロ基地局に対する上り干渉電力が許容値より減少するため、許容値と実際の上り干渉電力との間で余剰干渉電力が発生する。この余剰干渉電力を上り目標受信電力の差分として管理サーバが集計し、上り目標受信電力を増加させるようにフェムトセル基地局に再割当を行う。
本実施の形態における管理サーバ3の動作について、図23のフローチャートを参照して説明する。
ステップS141では、総負荷情報作成部34において、与干渉フェムトセル基地局が被干渉フェムトセル基地局に対して上り干渉制御を実施した場合に、上り目標受信電力の低減量Po H,M-Po H,H(マクロ基地局への上り干渉電力の低減量に対応)を与干渉フェムトセル基地局から収集する。
ステップS142では、総負荷情報作成部34において、収集した上り目標受信電力の低減量に基づいて、総負荷情報R3を作成する。R3の一例としては、取得した上り目標受信電力(上り干渉電力)の低減量の合計値(ただし真値で計算)を求め、低減量の合計値を同一マクロセル内の全フェムトセル基地局に対して均等配分した量とする。
ステップS143では、総負荷情報通知部35が、ステップS142で作成した総負荷情報R3をマクロセル内の全フェムトセル基地局に通知する。
以上より、本実施の形態にかかる無線通信システムでは、マクロ基地局に対する余剰干渉電力をフェムトセル基地局間で均等配分し、フェムトセル移動局の送信電力を増加できるので、フェムトセル基地局の平均上りスループットを増加できる。
<その他の実施の形態>
上述した発明の実施の形態1から9は、LTE(E−UTRA)方式の無線通信システムに本発明を適用する場合について説明した。しかしながら、本発明の適用先の無線通信方式は特に限定されるものではない。例えば、W−CDMA方式であってもよいし、上り回線と下り回線で同一の無線周波数を時間的に分けて使用するTDD(Time Division Duplex)方式を採用する無線通信システム(例えばWiMAX、IEEE 802.16m)にも本発明は適用可能である。
また、発明の実施の形態1から9では、与干渉フェムトセル移動局の判定条件として、フェムトセル移動局と周辺のフェムトセル基地局との伝搬損失を用いた。用いる伝搬損失としては、これに限らず、フェムトセル移動局と周辺のフェムトセル基地局間の伝搬損失と、フェムトセル移動局と接続するフェムトセル基地局間の伝搬損失との差分を用いてもよい。
また、発明の実施の形態1、及び3から9では、管理サーバ3が集中制御装置としてフェムトセル基地局の与干渉局リストを作成したが、集中制御装置は管理サーバ以外であってもよい。例えば、LTE方式の無線通信システムでは、管理サーバはOAM(Operation & Maintenance)serverと呼ばれるが、これ以外でも、MME(Mobility Management Entity)、S−GW(Serving Gateway)、及びHeNB GWも集中制御装置として使用可能である。また、W−CDMA方式であれば、HNB GWや、RNC(Radio Network Controller)も集中制御装置として使用可能である。
また、発明の実施の形態6では、被干渉フェムトセル基地局と与干渉フェムトセル基地局の負荷として、PRB使用率を用いたが、これ以外であってもよい。例えば、接続中のフェムトセル移動局数を負荷として用いてもよい。この場合、ステップS111では、上り受信品質情報取得部131において、被干渉フェムトセル基地局が通知した受信品質情報を管理サーバ3から受信し、かつ負荷の条件NH a-NH b > Nthを満たすかどうかを判定する。ここで、被干渉フェムトセル基地局に接続するフェムトセル移動局数をNH a、与干渉フェムトセル基地局に接続するフェムトセル移動局数をNH bとした。
また、発明の実施の形態8では、与干渉フェムトセル基地局が行う上り干渉制御として周波数分割を適用していたが、代わりに時分割制御を適用してもよい。この場合、上り送信を行うサブフレーム(1msec)を与干渉及び被干渉のフェムトセル基地局間で排他的に割り当て、送信タイミングが互いに重ならないことで上り干渉制御を実現する。
また、発明の実施の形態9では、マクロ基地局で生じる余剰干渉電力をフェムトセル基地局間で均等に配分したが、これ以外でも、例えば上り干渉電力が大きい特定のフェムトセル基地局や、マクロ基地局から遠方にある特定のフェムトセル基地局に優先的に配分してもよい。こうすることで、上りスループットが低下しているフェムトセル基地局において上り送信電力が増加するので、上りスループットが改善できる。
また、発明の実施の形態1から9では、フェムトセル基地局に接続するフェムトセル移動局数が1台の場合を説明した。しかしながら、フェムトセル基地局に接続するフェムトセル移動局数は複数台であってもよい。この場合、まず、フェムトセル基地局はフェムトセル移動局毎に実施の形態1から9のようにして上り目標受信電力を求める。LTE方式では、一般的に上り目標受信電力を設定する際、セル毎の基準値に移動局毎の補正を加える形式で設定するので、次に、各フェムトセル移動局で求めた上り目標受信電力の平均値(または中央値)を求め、平均値に対する差分を各フェムトセル移動局における補正として求める。最後に、求めた平均値と差分をフェムトセル基地局が各フェムトセル移動局に通知する。なお、フェムトセル基地局は各フェムトセル移動局に平均値を通知して、フェムトセル移動局共通に制御することもできる。
また、発明の実施の形態3から9では、マクロ基地局とフェムトセル基地局が混在する環境で、フェムトセル基地局に本発明を適用する場合を説明した。しかしながら、異なる通信エリアを有する基地局が混在する環境はこれに限定されるものではなく、例えば、フェムトセル基地局より通信エリアが大きいピコセルと、マクロセルが混在する環境であってもよい。この場合、ピコセル基地局に本発明を適用すればよく、ピコセル基地局は、X2インターフェースやNLMを用いて、周辺の他のピコセル基地局やマクロ基地局から必要な情報を取得し、配下のピコセル移動局からの測定情報を用いて、実施の形態1から9のように上り目標受信電力を設定すればよい。一般にピコセル移動局は、ピコセル内に複数台存在するので、上述のようにフェムトセル内に複数台のフェムトセル移動局が存在する場合と同様に上り目標受信電力を設定する。また、マクロセルとピコセル以外にも、マクロセルとピコセルとフェムトセルが混在する環境、マクロセルとマイクロセル(ピコセル以上、マクロセル未満の通信エリアを有する)などの任煮の組み合わせの環境でも、本発明は適用可能である。
また、発明の実施の形態1から9では、フェムトセル移動局の上り送信電力制御として、上り目標受信電力を設定する場合を説明した。しかしながら、上り送信電力制御に用いるパラメータは上り目標受信電力に限定されるものではなく、例えば、式(5)における上り送信電力の最大値PMaxjを設定するのに本発明を適用することもできる。上り送信電力の最大値を制御することにより、上り送信電力の変動が大きい場合があっても、被干渉フェムトセル基地局やマクロ基地局における総上り干渉電力を許容値以下に安定して抑えることができる。
また、発明の実施の形態1から9では、干渉抑制の通知として、“Good”と“Bad”の2値から構成される受信品質情報を用いたが、干渉が過剰になったことを通知する情報はこれに限らず、3GPP標準で定義されているUL Interference Overload Indication(high interference, medium interference, low interferenceから構成される)や、UL High Interference Indication(high interference sensitivity、low interference sensitivityから構成される)を用いてもよい。
さらに、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、既に述べた本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。
本発明の活用例は、移動通信において、異なる通信エリアを有する複数種類の基地局が同じエリアに混在する環境で実施する、送信電力制御やリソース分割を含む無線リソース制御機能である。ある通信エリアを有する基地局が、同一の通信エリアサイズを有する基地局、及びより広大な通信エリアサイズを有する基地局に対して及ぼす上り干渉を抑える用途に有効である。
(付記1)
無線通信システムにおいて、
第1の基地局に接続している第1の移動局と第2の移動局が接続している第2の基地局との間の第1の伝搬損失に応じて、前記第1の移動局と前記第1の基地局の組み合わせを前記第2の基地局に対する与干渉局リストに登録する与干渉局リスト登録手段と、
前記第2の基地局と前記第2の移動局との上り通信における上り受信品質を測定する上り受信品質測定手段と、
前記第2の基地局の前記上り受信品質の劣化を検出する上り受信品質劣化検出手段と、
前記劣化の検出に応じて、前記登録された第1の基地局に対して干渉抑制を通知する干渉抑制通知手段と、
前記干渉抑制通知に応じて、前記組み合わせの前記第1の移動局の無線パラメータを設定する無線パラメータ設定手段と
を備えることを特徴とする無線通信システム。
(付記2)
前記与干渉局リスト登録手段は、前記第2の基地局の送信電力と前記第1の移動局における受信電力の差分から前記第1の基地局が測定する前記第1の伝搬損失が、第1の所定値未満となる時に、前記第1の移動局と前記第1の基地局の組み合わせを前記第2の基地局に対する与干渉局リストに登録することを特徴とする付記1に記載の無線通信システム。
(付記3)
前記与干渉局リスト登録手段は、前記第1の基地局及び前記第2の基地局を制御する集中制御装置に設けられており、前記第1の基地局から前記第2の基地局の識別情報と、前記第1の移動局と前記第1の基地局の識別情報の組み合わせを受信して
前記与干渉局リストに登録すること
を特徴とする付記1又は2に記載の無線通信システム。
(付記4)
前記上り受信品質測定手段は、前記上り受信品質として上りSINR(Signal to Interference plus Noise Ratio)を測定することを特徴とする付記1から3のいずれかに記載の無線通信システム。
(付記5)
前記上り受信品質劣化検出手段は、前記上りSINRが第2の所定値未満となった時に前記上り受信品質が劣化したことを検出することを特徴とする付記1から4のいずれかに記載の無線通信システム。
(付記6)
前記干渉抑制通知手段は、前記上り受信品質が劣化したことを示す上り受信品質情報を作成し、前記上り受信品質情報を前記第1の基地局及び前記第2の基地局を制御する集中制御装置に通知することを特徴とする付記1から5のいずれかに記載の無線通信システム。
(付記7)
前記上り受信品質情報は、前記集中制御装置において前記与干渉局リストを参照し、前記上り受信品質情報を通知した前記第2の基地局に対して前記第1の移動局と組み合わせて登録されている前記第1の基地局に通知されることを特徴とする付記6に記載の無線通信システム。
(付記8)
前記無線パラメータ設定手段は、前記上り受信品質情報を受信した場合、前記第1の移動局の上り送信電力を決定するための前記無線パラメータである第1の上り目標受信電力を低減することを特徴とする付記1から7のいずれかに記載の無線通信システム。
(付記9)
前記第1の移動局は、前記無線パラメータ設定手段から通知される前記無線パラメータを用いて前記上り送信電力を設定することを特徴とする付記8に記載の無線通信システム。
(付記10)
前記第2の基地局は、前記第1の基地局から通知される前記第2の基地局の識別情報と、前記第1の移動局と前記第1の基地局の識別情報の組み合わせを前記与干渉局リストに登録することを特徴とする付記1又は2に記載の無線通信システム。
(付記11)
前記干渉抑制通知手段は、前記上り受信品質が劣化したことを示す上り受信品質情報を作成し、前記与干渉局リストを参照して、前記第1の移動局と組み合わせて登録されている前記第1の基地局に、前記上り受信品質情報を通知することを特徴とする付記1又は10に記載の無線通信システム。
(付記12)
前記第1及び第2の基地局は、使用可能な周波数帯域のうち実際に使用した周波数帯域の割合を示すリソース使用率を測定し、前記リソース使用率を前記第1の基地局及び前記第2の基地局を制御する集中制御装置に通知する手段をさらに備え、
前記集中制御装置は、
前記第1及び第2の基地局よりも大きな通信エリアを有する第3の基地局の通信エリア内に位置する全ての第1及び第2の基地局の前記リソース使用率を合計することで、第1の総負荷情報を作成する手段と、
前記与干渉局リストにおいて登録されている全ての前記第1の基地局の前記リソース使用率を合計することで、第2の総負荷情報を作成する手段と、
をさらに備えることを特徴とする付記1から11のいずれかに記載の無線通信システム。
(付記13)
前記無線パラメータ設定手段は、前記第1及び第2の基地局よりも大きな通信エリアを有する第3の基地局が送信する報知情報と、前記第1の基地局の送信電力と前記第1の移動局における受信電力の差分から測定する前記第1の基地局と前記第1の移動局との間の第2の伝搬損失と、前記第3の基地局の送信電力と前記第1の移動局における受信電力の差分から測定する前記第3の基地局と前記第1の移動局との間の第3の伝搬損失と、前記第1の総負荷情報とを用いて、第2の上り目標受信電力を作成することを特徴とする付記1から12のいずれかに記載の無線通信システム。
(付記14)
前記無線パラメータ設定手段は、前記第2の基地局が送信する報知情報と、前記第1の基地局と前記第1の移動局との前記第2の伝搬損失と、前記第2の基地局と前記第1の移動局との前記第1の伝搬損失と、前記第2の総負荷情報とを用いて、第3の上り目標受信電力を作成することを特徴とする付記1から12のいずれかに記載の無線通信システム。
(付記15)
前記無線パラメータ設定手段は、前記上り受信品質情報を受信した場合、前記第1の移動局の前記上り送信電力を決定するための前記無線パラメータとして、前記第2の上り目標受信電力と前記第3の上り目標受信電力の小さい方を選択することを特徴とする付記1、及び12から14のいずれかに記載の無線通信システム。
(付記16)
前記上り受信品質測定手段は、前記上り受信品質として、前記第2の基地局における第1の上り干渉電力を測定することを特徴とする付記1に記載の無線通信システム。
(付記17)
前記上り受信品質の劣化を検出する手段は、前記第1の上り干渉電力が第3の所定値を超えた時に、前記上り受信品質が劣化したことを検出することを特徴とする付記1又は16に記載の無線通信システム。
(付記18)
前記無線パラメータ設定手段は、前記第2の基地局と前記第1の移動局との前記第1の伝搬損失と、前記第1の基地局と前記第1の移動局との前記第2の伝搬損失と、前記第1の基地局の前記リソース使用率を用いて前記第2の基地局への第2の上り干渉電力を推定し、
前記第2の上り干渉電力が第4の所定値を超えると、前記第1の移動局の前記上り送信電力を決定するための前記無線パラメータとして、前記第2の上り目標受信電力と前記第3の上り目標受信電力の小さい方を選択することを特徴とする付記1、及び12から14のいずれかに記載の無線通信システム。
(付記19)
前記無線パラメータ設定手段は、前記上り受信品質情報を受信し、かつ、前記第2の基地局における前記リソース使用率と前記第1の基地局における前記リソース使用率との第1の差分が第5の所定値を超える時に、前記第1の移動局の前記上り送信電力を決定するための前記無線パラメータとして、前記第2の上り目標受信電力と前記第3の上り目標受信電力の小さい方を選択することを特徴とする付記13又は14に記載の無線通信システム。
(付記20)
前記無線パラメータ設定手段は、前記上り受信品質情報を受信し、かつ、前記第2の基地局に接続する前記第2の移動局数と前記第1の基地局に接続する前記第1の移動局数との第2の差分が第6の所定値を超える時に、前記第1の移動局の前記上り送信電力を決定するための前記無線パラメータとして、前記第2の上り目標受信電力と前記第3の上り目標受信電力の小さい方を選択することを特徴とする付記13又は14に記載の無線通信システム。
(付記21)
前記無線パラメータ設定手段は、前記上り受信品質情報を受信し、かつ、前記上りSINRの測定値、前記第2の上り目標受信電力、及び前記第3の上り目標受信電力を用いて推定する前記上りSINRの修正値が第7の所定値を超える時に、前記第1の移動局の前記上り送信電力を決定するための前記無線パラメータとして、前記第2の上り目標受信電力と前記第3の上り目標受信電力の小さい方を選択することを特徴とする付記13又は14に記載の無線通信システム。
(付記22)
前記無線パラメータ設定手段は、前記無線パラメータとして割り当て可能な周波数帯域を用い、前記上り受信品質情報を受信した場合、前記上りSINRの測定値、前記第2の上り目標受信電力、及び前記第3の上り目標受信電力を用いて推定する、周波数帯域分割前の前記第1の基地局の通信品質が、前記上りSINRの測定値を用いて推定する前記周波数帯域分割後の前記第1の基地局の通信品質を下回る時に、前記第1の基地局と前記第2の基地局間で前記周波数帯域を分割することを特徴とする付記13又は14に記載の無線通信システム。
(付記23)
前記無線パラメータ設定手段は、前記無線パラメータとして割り当て可能な送信タイムスロットを用い、前記第1の基地局と前記第2の基地局間で前記送信タイムスロットを分割することを特徴とする付記1から22のいずれかに記載の無線通信システム。
(付記24)
無線パラメータ設定手段は、前記第1の基地局及び前記第2の基地局を制御する集中制御装置が、前記第2の上り目標受信電力と前記第3の上り目標受信電力の差分を複数の前記第1の基地局から集計することで計算する余剰目標電力値を、前記第3の基地局の通信エリア内に位置する全ての前記第1の基地局及び前記第2の基地局に対して均等配分して作成した第3の総負荷情報を用いて、前記第1の上り目標受信電力を補正することを特徴とする付記13又は14に記載の無線通信システム。
(付記25)
無線パラメータ設定手段は、前記第1の基地局及び前記第2の基地局を制御する集中制御装置が、前記第2の上り目標受信電力と前記第3の上り目標受信電力の差分を複数の前記第1の基地局から集計することで計算する余剰目標電力値を用いて、前記第1の上り干渉電力の増加に応じて増加するように作成した第4の総負荷情報を用いて、前記第1の上り目標受信電力を補正することを特徴とする付記13又は14に記載の無線通信システム。
(付記26)
無線パラメータ設定手段は、前記第1の基地局及び前記第2の基地局を制御する集中制御装置が、前記第2の上り目標受信電力と前記第3の上り目標受信電力の差分を複数の前記第1の基地局から集計することで計算する余剰目標電力値を用いて、前記第3の基地局から遠方に位置する前記第1の基地局ほど増加するように作成した第5の総負荷情報を用いて、前記第1の上り目標受信電力を補正することを特徴とする付記13又は14に記載の無線通信システム。
(付記27)
前記与干渉局リスト登録手段は、前記第1の伝搬損失と前記第2の伝搬損失の差分が第8の所定値未満となる時に、前記第1の移動局と前記第1の基地局の組み合わせを前記第2の基地局に対する前記与干渉局リストに登録することを特徴とする付記1に記載の無線通信システム。
(付記28)
前記無線パラメータ設定手段は、前記上り受信品質情報を受信した場合、前記第1の移動局の前記上り送信電力を決定するための前記無線パラメータである上り最大送信電力を低減することを特徴とする付記1に記載の無線通信システム。
(付記29)
前記無線パラメータ設定手段は、前記第1の基地局が複数の前記第1の移動局と通信する場合に、複数の前記第1の移動局における前記第1の上り目標受信電力の平均値を、各前記第1の移動局に通知することを特徴とする付記9に記載の無線通信システム。
(付記30)
前記無線パラメータ設定手段は、前記第1の基地局が複数の前記第1の移動局と通信する場合に、複数の前記第1の移動局における前記第1の上り目標受信電力の平均値と、平均値に対する差分とを、各前記第1の移動局に通知することを特徴とする付記9に記載の無線通信システム。
(付記31)
基地局装置において、
自局と自局に接続している第2の移動局との上り通信における上り受信品質を測定する手段と、
自局の前記上り受信品質の劣化を検出する手段と、
前記劣化の検出に応じて、前記第2の移動局に干渉を与えている第1の基地局に対して干渉抑制を通知する手段と、
前記干渉抑制の通知を受けて、前記第1の基地局に接続している第1の移動局と自局との間の第1の伝搬損失に応じて、前記第1の移動局と前記第1の基地局の組み合わせの前記第1の移動局の無線パラメータを設定する手段と
を備えることを特徴とする基地局装置。
(付記32)
無線リソース制御方法において、
第1の基地局に接続している第1の移動局と第2の移動局が接続している第2の基地局との間の第1の伝搬損失に応じて、前記第1の移動局と前記第1の基地局の組み合わせを前記第2の基地局に対する与干渉局リストに登録するステップ(a)と、
前記第2の基地局と前記第2の移動局との上り通信における上り受信品質を測定するステップ(b)と、
前記第2の基地局の前記上り受信品質の劣化を検出するステップ(c)と、
前記劣化の検出に応じて、前記登録された第1の基地局に対して干渉抑制を通知するステップ(d)と、
前記干渉抑制通知に応じて、前記組み合わせの前記第1の移動局の無線パラメータを設定するステップ(e)と
を備えることを特徴とする無線リソース制御方法。
(付記33)
無線通信システムの制御プログラムであって、前記プログラムは前記無線通信システムに、
第1の基地局に接続している第1の移動局と第2の移動局が接続している第2の基地局との間の第1の伝搬損失に応じて、前記第1の移動局と前記第1の基地局の組み合わせを前記第2の基地局に対する与干渉局リストに登録する処理(a)と、
前記第2の基地局と前記第2の移動局との上り通信における上り受信品質を測定する処理(b)と、
前記第2の基地局の前記上り受信品質の劣化を検出する処理(c)と、
前記劣化の検出に応じて、前記登録された第1の基地局に対して干渉抑制を通知する処理(d)と、
前記干渉抑制通知に応じて、前記登録された第1の基地局は、前記組み合わせの前記第1の移動局の無線パラメータを設定する処理(e)と
を実行させることを特徴とする制御プログラム。
1 フェムトセル基地局
2−1 フェムトセル移動局
2−2 マクロ移動局
3 管理サーバ
4 マクロ基地局
5 ネットワーク
10 基地局無線送受信部
11 与干渉局情報供給部
111 与干渉局情報作成部
112 報知情報作成部
12 被干渉局機能部
121 上り受信品質測定部
122 上り受信品質情報作成部
13 与干渉局機能部
131 上り受信品質情報取得部
132 送信電力設定計算部
133 自セル負荷情報測定部
134 総負荷情報取得部
135 上り受信品質推定部
136 割当リソース設定部
14 基地局有線送受信部
20 移動局無線送受信部
21 品質測定部
22 送信電力設定部
30 サーバ有線送受信部
31、15 与干渉局リスト作成部
32、16 与干渉局リスト記憶部
33 上り受信品質情報転送部
34 総負荷情報作成部
35 総負荷情報通知部

Claims (33)

  1. 無線通信システムにおいて、
    第1の基地局に接続している第1の移動局と第2の移動局が接続している第2の基地局との間の第1の伝搬損失に応じて、前記第1の移動局と前記第1の基地局の組み合わせを前記第2の基地局に対する与干渉局リストに登録する与干渉局リスト登録手段と、
    前記第2の基地局と前記第2の移動局との上り通信における上り受信品質を測定する上り受信品質測定手段と、
    前記第2の基地局の前記上り受信品質の劣化を検出する上り受信品質劣化検出手段と、
    前記劣化の検出に応じて、前記登録された第1の基地局に対して干渉抑制を通知する干渉抑制通知手段と、
    前記干渉抑制通知に応じて、前記組み合わせの前記第1の移動局の無線パラメータを設定する無線パラメータ設定手段と
    を備えることを特徴とする無線通信システム。
  2. 前記与干渉局リスト登録手段は、前記第2の基地局の送信電力と前記第1の移動局における受信電力の差分から前記第1の基地局が測定する前記第1の伝搬損失が、第1の所定値未満となる時に、前記第1の移動局と前記第1の基地局の組み合わせを前記第2の基地局に対する与干渉局リストに登録することを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 前記与干渉局リスト登録手段は、前記第1の基地局及び前記第2の基地局を制御する集中制御装置に設けられており、前記第1の基地局から前記第2の基地局の識別情報と、前記第1の移動局と前記第1の基地局の識別情報の組み合わせを受信して
    前記与干渉局リストに登録すること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の無線通信システム。
  4. 前記上り受信品質測定手段は、前記上り受信品質として上りSINR(Signal to Interference plus Noise Ratio)を測定することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の無線通信システム。
  5. 前記上り受信品質劣化検出手段は、前記上りSINRが第2の所定値未満となった時に前記上り受信品質が劣化したことを検出することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の無線通信システム。
  6. 前記干渉抑制通知手段は、前記上り受信品質が劣化したことを示す上り受信品質情報を作成し、前記上り受信品質情報を前記第1の基地局及び前記第2の基地局を制御する集中制御装置に通知することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の無線通信システム。
  7. 前記上り受信品質情報は、前記集中制御装置において前記与干渉局リストを参照し、前記上り受信品質情報を通知した前記第2の基地局に対して前記第1の移動局と組み合わせて登録されている前記第1の基地局に通知されることを特徴とする請求項6に記載の無線通信システム。
  8. 前記無線パラメータ設定手段は、前記上り受信品質情報を受信した場合、前記第1の移動局の上り送信電力を決定するための前記無線パラメータである第1の上り目標受信電力を低減することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の無線通信システム。
  9. 前記第1の移動局は、前記無線パラメータ設定手段から通知される前記無線パラメータを用いて前記上り送信電力を設定することを特徴とする請求項8に記載の無線通信システム。
  10. 前記第2の基地局は、前記第1の基地局から通知される前記第2の基地局の識別情報と、前記第1の移動局と前記第1の基地局の識別情報の組み合わせを前記与干渉局リストに登録することを特徴とする請求項1又は2に記載の無線通信システム。
  11. 前記干渉抑制通知手段は、前記上り受信品質が劣化したことを示す上り受信品質情報を作成し、前記与干渉局リストを参照して、前記第1の移動局と組み合わせて登録されている前記第1の基地局に、前記上り受信品質情報を通知することを特徴とする請求項1又は10に記載の無線通信システム。
  12. 前記第1及び第2の基地局は、使用可能な周波数帯域のうち実際に使用した周波数帯域の割合を示すリソース使用率を測定し、前記リソース使用率を前記第1の基地局及び前記第2の基地局を制御する集中制御装置に通知する手段をさらに備え、
    前記集中制御装置は、
    前記第1及び第2の基地局よりも大きな通信エリアを有する第3の基地局の通信エリア内に位置する全ての第1及び第2の基地局の前記リソース使用率を合計することで、第1の総負荷情報を作成する手段と、
    前記与干渉局リストにおいて登録されている全ての前記第1の基地局の前記リソース使用率を合計することで、第2の総負荷情報を作成する手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の無線通信システム。
  13. 前記無線パラメータ設定手段は、前記第1及び第2の基地局よりも大きな通信エリアを有する第3の基地局が送信する報知情報と、前記第1の基地局の送信電力と前記第1の移動局における受信電力の差分から測定する前記第1の基地局と前記第1の移動局との間の第2の伝搬損失と、前記第3の基地局の送信電力と前記第1の移動局における受信電力の差分から測定する前記第3の基地局と前記第1の移動局との間の第3の伝搬損失と、前記第1の総負荷情報とを用いて、第2の上り目標受信電力を作成することを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の無線通信システム。
  14. 前記無線パラメータ設定手段は、前記第2の基地局が送信する報知情報と、前記第1の基地局と前記第1の移動局との前記第2の伝搬損失と、前記第2の基地局と前記第1の移動局との前記第1の伝搬損失と、前記第2の総負荷情報とを用いて、第3の上り目標受信電力を作成することを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の無線通信システム。
  15. 前記無線パラメータ設定手段は、前記上り受信品質情報を受信した場合、前記第1の移動局の前記上り送信電力を決定するための前記無線パラメータとして、前記第2の上り目標受信電力と前記第3の上り目標受信電力の小さい方を選択することを特徴とする請求項1、及び12から14のいずれかに記載の無線通信システム。
  16. 前記上り受信品質測定手段は、前記上り受信品質として、前記第2の基地局における第1の上り干渉電力を測定することを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  17. 前記上り受信品質の劣化を検出する手段は、前記第1の上り干渉電力が第3の所定値を超えた時に、前記上り受信品質が劣化したことを検出することを特徴とする請求項1又は16に記載の無線通信システム。
  18. 前記無線パラメータ設定手段は、前記第2の基地局と前記第1の移動局との前記第1の伝搬損失と、前記第1の基地局と前記第1の移動局との前記第2の伝搬損失と、前記第1の基地局の前記リソース使用率を用いて前記第2の基地局への第2の上り干渉電力を推定し、
    前記第2の上り干渉電力が第4の所定値を超えると、前記第1の移動局の前記上り送信電力を決定するための前記無線パラメータとして、前記第2の上り目標受信電力と前記第3の上り目標受信電力の小さい方を選択することを特徴とする請求項1、及び12から14のいずれかに記載の無線通信システム。
  19. 前記無線パラメータ設定手段は、前記上り受信品質情報を受信し、かつ、前記第2の基地局における前記リソース使用率と前記第1の基地局における前記リソース使用率との第1の差分が第5の所定値を超える時に、前記第1の移動局の前記上り送信電力を決定するための前記無線パラメータとして、前記第2の上り目標受信電力と前記第3の上り目標受信電力の小さい方を選択することを特徴とする請求項13又は14に記載の無線通信システム。
  20. 前記無線パラメータ設定手段は、前記上り受信品質情報を受信し、かつ、前記第2の基地局に接続する前記第2の移動局数と前記第1の基地局に接続する前記第1の移動局数との第2の差分が第6の所定値を超える時に、前記第1の移動局の前記上り送信電力を決定するための前記無線パラメータとして、前記第2の上り目標受信電力と前記第3の上り目標受信電力の小さい方を選択することを特徴とする請求項13又は14に記載の無線通信システム。
  21. 前記無線パラメータ設定手段は、前記上り受信品質情報を受信し、かつ、前記上りSINRの測定値、前記第2の上り目標受信電力、及び前記第3の上り目標受信電力を用いて推定する前記上りSINRの修正値が第7の所定値を超える時に、前記第1の移動局の前記上り送信電力を決定するための前記無線パラメータとして、前記第2の上り目標受信電力と前記第3の上り目標受信電力の小さい方を選択することを特徴とする請求項13又は14に記載の無線通信システム。
  22. 前記無線パラメータ設定手段は、前記無線パラメータとして割り当て可能な周波数帯域を用い、前記上り受信品質情報を受信した場合、前記上りSINRの測定値、前記第2の上り目標受信電力、及び前記第3の上り目標受信電力を用いて推定する、周波数帯域分割前の前記第1の基地局の通信品質が、前記上りSINRの測定値を用いて推定する前記周波数帯域分割後の前記第1の基地局の通信品質を下回る時に、前記第1の基地局と前記第2の基地局間で前記周波数帯域を分割することを特徴とする請求項13又は14に記載の無線通信システム。
  23. 前記無線パラメータ設定手段は、前記無線パラメータとして割り当て可能な送信タイムスロットを用い、前記第1の基地局と前記第2の基地局間で前記送信タイムスロットを分割することを特徴とする請求項1から22のいずれかに記載の無線通信システム。
  24. 無線パラメータ設定手段は、前記第1の基地局及び前記第2の基地局を制御する集中制御装置が、前記第2の上り目標受信電力と前記第3の上り目標受信電力の差分を複数の前記第1の基地局から集計することで計算する余剰目標電力値を、前記第3の基地局の通信エリア内に位置する全ての前記第1の基地局及び前記第2の基地局に対して均等配分して作成した第3の総負荷情報を用いて、前記第1の上り目標受信電力を補正することを特徴とする請求項13又は14に記載の無線通信システム。
  25. 無線パラメータ設定手段は、前記第1の基地局及び前記第2の基地局を制御する集中制御装置が、前記第2の上り目標受信電力と前記第3の上り目標受信電力の差分を複数の前記第1の基地局から集計することで計算する余剰目標電力値を用いて、前記第1の上り干渉電力の増加に応じて増加するように作成した第4の総負荷情報を用いて、前記第1の上り目標受信電力を補正することを特徴とする請求項13又は14に記載の無線通信システム。
  26. 無線パラメータ設定手段は、前記第1の基地局及び前記第2の基地局を制御する集中制御装置が、前記第2の上り目標受信電力と前記第3の上り目標受信電力の差分を複数の前記第1の基地局から集計することで計算する余剰目標電力値を用いて、前記第3の基地局から遠方に位置する前記第1の基地局ほど増加するように作成した第5の総負荷情報を用いて、前記第1の上り目標受信電力を補正することを特徴とする請求項13又は14に記載の無線通信システム。
  27. 前記与干渉局リスト登録手段は、前記第1の伝搬損失と前記第2の伝搬損失の差分が第8の所定値未満となる時に、前記第1の移動局と前記第1の基地局の組み合わせを前記第2の基地局に対する前記与干渉局リストに登録することを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  28. 前記無線パラメータ設定手段は、前記上り受信品質情報を受信した場合、前記第1の移動局の前記上り送信電力を決定するための前記無線パラメータである上り最大送信電力を低減することを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  29. 前記無線パラメータ設定手段は、前記第1の基地局が複数の前記第1の移動局と通信する場合に、複数の前記第1の移動局における前記第1の上り目標受信電力の平均値を、各前記第1の移動局に通知することを特徴とする請求項9に記載の無線通信システム。
  30. 前記無線パラメータ設定手段は、前記第1の基地局が複数の前記第1の移動局と通信する場合に、複数の前記第1の移動局における前記第1の上り目標受信電力の平均値と、平均値に対する差分とを、各前記第1の移動局に通知することを特徴とする請求項9に記載の無線通信システム。
  31. 基地局装置において、
    自局と自局に接続している第2の移動局との上り通信における上り受信品質を測定する手段と、
    自局の前記上り受信品質の劣化を検出する手段と、
    前記劣化の検出に応じて、前記第2の移動局に干渉を与えている第1の基地局に対して干渉抑制を通知する手段と、
    前記干渉抑制の通知を受けて、前記第1の基地局に接続している第1の移動局と自局との間の第1の伝搬損失に応じて、前記第1の移動局と前記第1の基地局の組み合わせの前記第1の移動局の無線パラメータを設定する手段と
    を備えることを特徴とする基地局装置。
  32. 無線リソース制御方法において、
    第1の基地局に接続している第1の移動局と第2の移動局が接続している第2の基地局との間の第1の伝搬損失に応じて、前記第1の移動局と前記第1の基地局の組み合わせを前記第2の基地局に対する与干渉局リストに登録するステップ(a)と、
    前記第2の基地局と前記第2の移動局との上り通信における上り受信品質を測定するステップ(b)と、
    前記第2の基地局の前記上り受信品質の劣化を検出するステップ(c)と、
    前記劣化の検出に応じて、前記登録された第1の基地局に対して干渉抑制を通知するステップ(d)と、
    前記干渉抑制通知に応じて、前記組み合わせの前記第1の移動局の無線パラメータを設定するステップ(e)と
    を備えることを特徴とする無線リソース制御方法。
  33. 無線通信システムの制御プログラムであって、前記プログラムは前記無線通信システムに、
    第1の基地局に接続している第1の移動局と第2の移動局が接続している第2の基地局との間の第1の伝搬損失に応じて、前記第1の移動局と前記第1の基地局の組み合わせを前記第2の基地局に対する与干渉局リストに登録する処理(a)と、
    前記第2の基地局と前記第2の移動局との上り通信における上り受信品質を測定する処理(b)と、
    前記第2の基地局の前記上り受信品質の劣化を検出する処理(c)と、
    前記劣化の検出に応じて、前記登録された第1の基地局に対して干渉抑制を通知する処理(d)と、
    前記干渉抑制通知に応じて、前記登録された第1の基地局は、前記組み合わせの前記第1の移動局の無線パラメータを設定する処理(e)と
    を実行させることを特徴とする制御プログラム。
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