JP6063424B2 - 紫外線照射空気殺菌装置 - Google Patents

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Description

本願の発明は、紫外線ランプから放射される、殺菌線と呼ばれる波長の紫外線で、紫外線ランプの周りの空気を殺菌する紫外線照射空気殺菌装置に関する。
この装置は、殺菌する空気が流れるダクトの中心部の軸方向に、紫外線ランプを備え、該紫外線ランプの周りに、平行に配置された複数枚の導風板の組を2組と、第1組の導風板と第2組の導風板との間を、空気の流出入口となる部分を残して、部分的に仕切る複数枚の仕切り板と、を備えていて、空気が、紫外線ランプの周りを螺旋状に流れて行く構造を有している。
殺菌線と呼ばれる波長の紫外線で殺菌する場合の殺菌効果は、殺菌線照度(単位面積当たりのワット数:W/m2)と照射時間(秒)の積である、殺菌線量(単位面積当たりのジュール数:J/m2)で決まる。
したがって、強い殺菌力を得ようとすると、出力の大きい紫外線ランプを用いるか、紫外線照射時間を長くする必要がある。
出力の大きな紫外線ランプは、電力使用量が多いという問題がある。
また、紫外線照射時間を長くするためには、1つの方法として、長い紫外線ランプを使用し、紫外線の照射を受けながら通過する空気の流路を長くするという方法があるが、この場合、装置が大きくなるという問題がある。
他の方法として、空気の流速を遅くして、紫外線の照射を受けながら通過する時間を長くするという方法があるが、この場合、空気の流量が少なくなるため、殺菌できる空気の量が少なくなるという問題がある。
この様な問題を解決するために、特開2011―183126号公報(特許文献1)に記載されているような、空気の吸い込み口に案内羽根を備え、これで吸い込んだ空気を旋回する渦流にして、紫外線ランプの周りを回転させながら、紫外線照射領域を通過させることにより、空気の流路を長くし、紫外線照射時間を長くする方法が提案されている。
しかしながら、この構造では、案内羽根で空気を旋回流にするためには、案内羽根を通過する空気の流速が速くなければならない。そうすると、空気の流路が長くなるとはいえ、流速も速くなるので、紫外線照射時間が短くなってしまう。
さらに、吸入する空気の流速を下げ、案内羽根を通過する空気の流速を落とすと、空気に十分な旋回力を与えることができず、紫外線照射領域の最後まで旋回流を維持することができず、結果的に空気の流路が短くなってしまうという問題がある。
特開2011―183126号公報
本願の発明は、従来の紫外線照射空気殺菌装置が有する前記のような問題点を解決して、コンパクトで、殺菌する空気の流速が、低速から高速まで、広い流速の範囲で効率良く殺菌できる、紫外線照射空気殺菌装置を提供することを課題とする。
前記のような課題は、本願の特許請求の範囲の各請求項に記載された次のような発明により解決される。
すなわち、その請求項1に記載された発明は、紫外線ランプを用いて、空気を殺菌する紫外線照射空気殺菌装置において、殺菌する空気が流れるダクトを有し、前記紫外線ランプが、前記ダクトの中心部に、その軸方向に沿って設けられ、前記ダクトは、ダクトの軸方向の中心線を含む分割平面で、2分割され、2分割された前記ダクトの内部のそれぞれの空間に、複数枚の平板からなる導風板が、隣り合う導風板間に所定の間隔を置いて、平行に配置されて設けられ、しかも、2分割された前記ダクトの内部の一方の空間に設けられた、複数枚の前記導風板の第1組は、それぞれの導風板が、前記分割平面に直交する平面に対して、角度αをもって斜めに配置されて設けられ、2分割された前記ダクトの内部の他方の空間に設けられた、複数枚の前記導風板の第2組は、それぞれの導風板が、前記分割平面に直交する平面に対して、角度マイナスαをもって斜めに配置されて設けられ、かつ、前記第1組の複数枚の導風板と前記第2組の複数枚の導風板とは、これらを、前記分割平面を正面視する方向から見ると、複数のX字が連なるようにして配置されて設けられており、前記分割平面上であって、前記第1組の複数枚の導風板と前記第2組の複数枚の導風板とによって形成される複数の菱形の空間の各々の、前記紫外線ランプを避けた両側の空間部分には、それぞれ仕切り板が設けられて、これにより、前記ダクトの内部の前記紫外線ランプの周りの空間を、ファンにより送られた空気が、螺旋状に回転しながら流れて行くようにされていることを特徴とする紫外線照射空気殺菌装置である。
また、その請求項2に記載された発明は、複数枚の前記仕切り板の各々は、前記第1組の複数枚の導風板のいずれか又は前記第2組の複数枚の導風板のいずれかと一体に折曲形成されていることを特徴とする請求項1に記載の紫外線照射空気殺菌装置である。
また、その請求項3に記載された発明は、前記ダクトと、前記第1組の複数枚の導風板と、前記第2組の複数枚の導風板と、複数枚の前記仕切り板とが、アルミ等の紫外線を反射する材料で製作されて、前記紫外線ランプからの紫外線を反射するようにされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の紫外線照射空気殺菌装置である。
さらに、その請求項4に記載された発明は、2分割された前記ダクトの内部のそれぞれの空間であって、前記ダクトの入口側の、吸入用ファンが設置される位置の直ぐ後流側の空間部分及び前記ダクトの出口側の、吸出用ファンが設置される位置の直ぐ上流側の空間部分に、平板からなる1枚ないし複数枚の、長短2種類の遮光板が、前記ダクトの軸方向と直交する方向に指向し、かつ、軸方向に隣り合う遮光板間に所定の間隔を置いて、空気の蛇行流路が形成されるような態様にして、それぞれ設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の紫外線照射空気殺菌装置である。
また、その請求項5に記載された発明は、2分割された前記ダクトは、前記分割平面の位置において、開閉自在にされていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の紫外線照射空気殺菌装置である。
また、その請求項6に記載された発明は、紫外線ランプを用いて、空気を殺菌する紫外線照射空気殺菌装置において、殺菌する空気が流れるダクトを有し、前記紫外線ランプが、前記ダクトの中心部に、その軸方向に沿って設けられ、前記ダクトは、ダクトの軸方向の中心線を含む分割平面で、2分割され、2分割された前記ダクトの内部のそれぞれの空間に、複数枚の平板からなる導風板が、隣り合う導風板間に所定の間隔を置いて、平行に配置されて設けられ、しかも、2分割された前記ダクトの内部の一方の空間に設けられた、複数枚の前記導風板の第1組は、それぞれの導風板が、前記分割平面に直交する平面に対して、角度αをもって斜めに配置されて設けられ、2分割された前記ダクトの内部の他方の空間に設けられた、複数枚の前記導風板の第2組は、それぞれの導風板が、前記分割平面に直交する平面に対して、角度マイナスαをもって斜めに配置されて設けられ、かつ、前記第1組の複数枚の導風板と前記第2組の複数枚の導風板とは、これらを、前記分割平面を正面視する方向から見ると、複数のX字が連なるようにして配置されて設けられて、これにより、前記ダクトの内部の前記紫外線ランプの周りの空間を、ファンにより送られた空気が、略螺旋状に回転しながら流れて行くようにされている、ことを特徴とする紫外線照射空気殺菌装置である。
本願の発明は、前記のように構成されているので、次のような効果を奏することができる。
本紫外線照射空気殺菌装置は、その装置内に、殺菌する空気が流れるダクトを有し、紫外線ランプが、前記ダクトの中心部に、その軸方向に沿って設けられ、前記ダクトは、ダクトの軸方向の中心線を含む分割平面で、2分割され、2分割されたダクトの内部のそれぞれの空間に、複数枚の平板からなる導風板が、隣り合う導風板間に所定の間隔を置いて、平行に配置されて設けられ、しかも、2分割されたダクトの内部の一方の空間に設けられた、複数枚の導風板の第1組は、それぞれの導風板が、分割平面に直交する平面に対して、角度αをもって斜めに配置されて設けられ、2分割されたダクトの内部の他方の空間に設けられた、複数枚の導風板の第2組は、それぞれの導風板が、分割平面に直交する平面に対して、角度マイナスαをもって斜めに配置されて設けられ、かつ、第1組の複数枚の導風板と第2組の複数枚の導風板とは、これらを、分割平面を正面視する方向から見ると、複数のX字が連なるようにして配置されて設けられており、分割平面上であって、第1組の複数枚の導風板と第2組の複数枚の導風板とによって形成される複数の菱形の空間の各々の、紫外線ランプを避けた両側の空間部分には、それぞれ仕切り板が設けられている。このような構成が採られたことによって、ダクト内を流れる空気が、紫外線ランプの周りを、確実に螺旋状に回転しながら流れるため、空気の流路が長くなり、短い紫外線ランプであっても、紫外線の照射時間が長くなり、紫外線による殺菌力を増すことができる。
また、前記空気の螺旋流は、前記2組の複数枚の導風板(第1組の複数枚の導風板と第2組の複数枚の導風板)と、前記複数枚の仕切り板とによって形成された通路を通過することにより発生するので、空気の流速が速い時はもちろん、流速が遅い時でも、確実に螺旋状に旋回して流れて行くので、空気の流速、すなわち、装置で殺菌処理する空気の流量の可変範囲を大きくすることができる。
また、前記空気の螺旋流は、前記のとおり、2組の複数枚の導風板と、複数枚の仕切り板とによって発生、形成されるが、これらの板は、いずれも平板で構成されており、しかも、複数枚の仕切り板の各々は、第1組の複数枚の導風板のいずれか又は第2組の複数枚の導風板のいずれかと一体に折曲形成される。すなわち、両種の板とも、1枚の板から一体に切り出し、折り曲げて形成される、という簡単な構造であるため、従来からある、曲面で螺旋状に形成された導風板と比べ、ダクトの断面形状が、円形であっても、矩形であっても、容易にかつ安価に製作できる。
さらに、ダクトと、2組の複数枚の導風板と、複数枚の仕切り板とが、アルミ板等の紫外線を反射する材料で構成されているため、ダクト内を通過する空気に対し、紫外線ランプからの直接照射光だけでなく、ダクトと、2組の複数枚の導風板と、複数枚の仕切り板とからの反射紫外線光をも照射することができるので、殺菌力を増すことができる。
また、殺菌線と呼ばれる紫外線光は、人体にも有害であるが、ダクトへの空気の入口と出口の近傍部分に遮光板を設けたことにより、有害な紫外線光がダクト外へ漏れ出ることを防いで、安全に使用することができる。
また、前記のごとく、2組の複数枚の導風板が、ダクトの軸方向の中心線を含む分割平面によって2分割された空間の、それぞれの空間に備えられているので、分割平面の位置で、ダクトを分割し開閉することができるため、ダクト内の保守点検が容易になる。例えば、ダクトの中心部に配置された紫外線ランプの交換が容易にできる。
さらに、前記した、仕切り板を備えるタイプの紫外線照射空気殺菌装置から仕切り板が除去されてなる、仕切り板を備えないタイプの紫外線照射空気殺菌装置においても、ダクト内を流れる空気が、紫外線ランプの周りを、略螺旋状に回転しながら流れるため、空気の流路が比較的長くなり、短い紫外線ランプであっても、紫外線の照射時間が比較的長くなり、紫外線による殺菌力を増すことができる。また、空気の流速が速い時はもちろん、流速が遅い時でも、略螺旋状に旋回して流れて行くので、空気の流速、すなわち、装置で殺菌処理する空気の流量の可変範囲を比較的大きくすることができる。その他、前記した、仕切り板を備えるタイプの本紫外線照射空気殺菌装置が奏する効果と同様の効果を奏することができる。
また、仕切り板を備えるタイプの本紫外線照射空気殺菌装置と比較して、コストを低減することができる。
本願の発明の一実施例の紫外線照射空気殺菌装置の外観図である。 同紫外線照射空気殺菌装置の、上カバーを開いた状態の斜視図である。 同紫外線照射空気殺菌装置の、上カバーと上部ダクトとを開いた状態の斜視図である。 同紫外線照射空気殺菌装置の、上部ダクト内に配置される複数枚の導風板の斜視図である。 同紫外線照射空気殺菌装置の、下部ダクト内に配置される複数枚の導風板の斜視図である。 同紫外線照射空気殺菌装置の、上下ダクト内にそれぞれ配置される複数枚の導風板を組み合わせた場合の、それら複数枚の導風板の相対位置関係を示す斜視図である。 同紫外線照射空気殺菌装置の、ダクト内を上方から見た図である。 同紫外線照射空気殺菌装置の、ダクト内を斜め上方から見た斜視図である。 同紫外線照射空気殺菌装置の、ダクト内の空気の流れを示す図である。 仕切り板を備えないタイプの紫外線照射空気殺菌装置の、図6と同様の図である。 同仕切り板を備えないタイプの紫外線照射空気殺菌装置の、図7と同様の図である。
(実施例)
次に、本願の発明の紫外線照射空気殺菌装置の一実施例を、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
本実施例の紫外線照射空気殺菌装置は、装置内のダクトの中を流れる空気に、紫外線ランプで発生した、殺菌線と呼ばれる紫外線光を照射して、空気の殺菌を行う装置である。
(全体の構造のあらまし)
本実施例の紫外線照射空気殺菌装置(以下、単に「殺菌装置」とも言う。)1は、図1に示されるように、装置の上カバー12に設けられた吸気口2から外の空気を吸い込み、殺菌装置1内で殺菌した空気を、同じく上カバー12に設けられた吹き出し口3から吹き出すようになっている。
図2は、殺菌装置1の上カバー12を開いた状態を示し、装置内部の、ダクト4とファン5の配置を示している。
本実施例において、ダクト4は、断面が長方形であり、ダクト4の軸方向の中心線を含む平面(以下、単に「分割平面」とも言う。)で上部ダクト4aと下部ダクト4bとに2分割され、この平面位置で、開閉自在にされている。実際は、上部ダクト4aが回転して開くようになっている。
ファン5は、図3に示されるように、ダクト入口側に配置された吸入用ファン5aと、同出口側に配置された吸出用ファン5bとの2台のファンからなっている。
空気は、吸入用ファン5aによって、図2の右側からダクト4の中に吸い込まれ、吸出用ファン5bによって、図2の左側からダクト4の外へと吸い出される。
(ダクトの内部の構造)
図3は、上カバー12と、ダクト4の上部ダクト4aとを共に開いた状態を示している。ここで、ダクト4の内部の構造を説明する。
ダクト4の内部であって、その軸方向の中心線が位置する中央部分には、細長い蛍光管形状の紫外線ランプ6が設置されている。
ダクト4の入口側と出口側の両端部には、前記のとおり、外部の空気をダクト4内に吸い込む吸入用ファン5aと、ダクト4内の空気を外部に吸い出す吸出用ファン5bとが、それぞれ設置されている。
以下、ダクト4の内部に設置されるその他の部材を、ダクト4の吸気側(図3の右側)から順に説明する。ダクト4内の空気の流れについては、後で、図7を参照して、詳細に説明する。
(1組の遮光板)
先ず、吸入用ファン5aの直ぐ後流側(図3において左側)の位置には、ダクト4の軸方向に見て、3列の板が、長短並んで設置されている。これらの板は、遮光板7であり、紫外線ランプ6からの紫外線光が、ダクト4の外側に漏れ出ないようにする。また、同時に、これらの板の間を、空気が、蛇行して流れるようにする。
次に、これら3列の遮光板7の形状と配置とについて説明する。
第1列の板と第3列の板とは、ダクト4の両側壁にそれぞれ接して固定された、比較的短い2枚の板からなる。また、第2列の板は、ダクト4の両側壁からわずかに隔てられて固定された、比較的長い1枚の板からなる。これらの板は、ダクト4の軸方向と直交する方向に指向し、かつ、軸方向に隣り合う板間に所定の間隔を置いて、それぞれ設けられている。このような各種板の配置により、空気の蛇行流路が形成されるとともに、紫外線ランプ6からの紫外線光の、ダクト4の外側への漏れが、より良く防がれる。
遮光板7は、分割平面で上下に2分割され、それぞれが、上部ダクト4aの内部と下部ダクト4bの内部とに分かれて収納されて、固定されている。
(導風板と仕切り板)
3列の遮光板7に続いて、上部ダクト4a内には、細長い平板からなる複数枚の導風板8(8−1〜8−n)が収納されて、固定されている。また、下部ダクト4b内には、同じく細長い平板からなる複数枚の導風板9(9−1〜9−n)が収納されて、固定されている。これらの導風板8(8−1〜8−n)、9(9−1〜9−n)の、各ダクト4a、4b内への配置、固定の仕方については、後で詳しく説明する。
そして、これら複数枚の導風板8(8−1〜8−n)には、図4aにより良く示されるように、複数枚の三角形の仕切り板10a(10a−1〜10a−n)と、複数枚の三角形の仕切り板10b(10b−2〜10b−(n+1))とが、導風板8(8−1〜8−n)の長さ方向一半と他半の同じ側の各一側縁部を、それぞれ反対方向に折り曲げるようにして、これらと一体に形成されている。これらの板は、当初、1枚の板から一体に切り出され、折り曲げられて、一体に形成されるものである。
なお、一番風上部の三角形の仕切り板10b−1と、一番風下部の三角形の仕切り板10a−(n+1)とは、図4bにより良く示されるように、導風板9−1と導風板9−nとに、導風板9−1の一半と導風板9−nの他半の同じ側の各一側縁部を、それぞれ反対方向に折り曲げるようにして、これらと一体に形成されている。
導風板8(8−1〜8−n)の一半と他半の同じ側の各一側縁部間及び導風板9(9−1〜9−n)の一半と他半の同じ側の各一側縁部間には、それぞれ、丸い凹部が形成されて、そこに、紫外線ランプ6が通される。
(もう1組の遮光板)
これらの導風板8、9と仕切り板10a、10bとに続いて、吸出用ファン5bの直ぐ上流側(図3において右側)の位置には、ダクト4の軸方向に見て、もう1組の3列の板が、長短並んで設置されている。これらの板も、遮光板7であり、前記した3列の遮光板7と同じような態様で並べられ、これらの遮光板7と同じく、分割平面で上下に2分割されて、それぞれが、上部ダクト4aの内部と下部ダクト4bの内部とに分かれて収納されて、固定されている。
これらの遮光板7の機能も、一部は、前記した3列の遮光板7と同じであるが、これらの遮光板7の場合、最風下側の第3列の板は、その長さ方向中央部に形成された凹状折曲部が、紫外線ランプ6の保持部を兼ねている。紫外線ランプ6は、また、その前方端部においても、上下に分割された2枚の板からなる支持板13(図6参照)により、その2枚の板の間に挟まれて保持されている。
次に、これら、もう1組の3列の遮光板7の形状と配置について、詳細に説明する。
第1列の板は、ダクト4の両側壁からわずかに隔てられて固定された、比較的長い1枚の板からなる。第2列の板は、ダクト4の両側壁にそれぞれ接して固定された、比較的短い2枚の板からなる。また、最風下側の第3列の板は、その長さ方向中央部において凹(空気流の後流側に向けて凹)状に折曲されて形成され、ダクト4の両側壁からわずかに隔てられて固定された、比較的長い1枚の板からなる。これらの板は、ダクト4の軸方向と直交する方向に指向し、かつ、軸方向に隣り合う板間に所定の間隔を置いて、それぞれ設けられている。
(吸出用ファン)
これら、もう1組の3列の遮光板7に続いて、最後に、ダクト4内の空気を外部に吸い出す吸出用ファン5bが、ダクト4の出口側の、図3において左端部に設置されている。
(導風板と仕切り板の詳細説明1)
次に、2種の導風板8、9と2種の仕切り板10a、10bとの関係を、図4a〜図4cを参照しつつ、更に分かり易く、詳細に説明する。
図4aは、上部ダクト4aに収納、固定されている導風板8(8−1〜8−n)を、上部ダクト4aを開いた状態で、上方から見た図を示している。
一番風上側の導風板8−1には、三角形の仕切り板10a−1と、三角形の仕切り板10b−2とが、導風板8−1の一半と他半の同じ側の各一側縁部を、それぞれ反対方向に折り曲げるようにして、導風板8−1と一体に形成されている。仕切り板10a−1は、仕切り板10b−2の半分の面積である。仕切り板10b−2は、隣り合う仕切り板10b−3と同じ面積である。
これらの板は、前記のとおり、当初、1枚の板から一体に切り出され、折り曲げ加工により、一体に形成されるものである。その平面視形状は、図5に示されている。
導風板8−1に続く、導風板8−2から導風板8−(n−1)には、三角形の仕切り板10a−2から10a−(n−1)と、三角形の仕切り板10b−3から10b−nとが、同様の折り曲げ加工により、導風板8−2〜8−(n−1)と一体に形成されている。これらの仕切り板は、いずれも同じ面積である。
さらに、一番風下側の、導風板8−nには、三角形の仕切り板10a−nと、三角形の仕切り板10b−(n+1)とが、同様の折り曲げ加工により、導風板8−nと一体に形成されている。仕切り板10b−(n+1)は、仕切り板10a−nの半分の面積である。仕切り板10a−nは、隣り合う仕切り板10a−(n−1)と同じ面積である。
図4bは、下部ダクト4bに収納、固定されている導風板9(9−1〜9−n)を、上部ダクト4aを開いた状態で、図4aと同じく上方から見た図を示している。
一番風上側の導風板9−1には、その一半の一側縁部に、三角形の仕切り板10b−1が、同様の折り曲げ加工により、導風板9−1と一体に形成されている。この仕切り板10b−1は、仕切り板10a−1と同じ面積である。
また、一番風下側の導風板9−nには、その他半の一側縁部に、三角形の仕切り板10a−(n+1)が、同様の折り曲げ加工により、導風板9−nと一体に形成されている。この仕切り板10a−(n+1)は、仕切り板10b−(n+1)と同じ面積である。
その他の導風板9−2〜9−(n−1)には、仕切り板は設けられない。
図4cは、図4aの導風板8(8−1〜8−n)を上下反転させて、これを、図4bの導風板9(9−1〜9−n)の上に重ねて組み合わせた状態を示しており、これは、丁度、図6において、ダクト4内に収納、固定されたこれらの導風板を、中間部の導風板を1つの代表例図で示しつつ、そのままの姿勢で、取り出して示した図に相当している。
(導風板と仕切り板の詳細説明2−配置と相対的位置関係)
次に、2種の導風板8、9の配置、及びこれらと、2種の仕切り板10a、10bとの相対的位置関係を、図3、図5及び図6を参照しつつ、詳細に説明する。
上部ダクト4aに収納、固定された導風板8(8−1〜8−n)は、それぞれの導風板が、分割平面に直交する平面に対して、角度αをもって斜めに配置されている。
また、下部ダクト4bに収納、固定された導風板9(9−1〜9−n)は、それぞれの導風板が、分割平面に直交する平面に対して、角度マイナスαをもって斜めに配置されている。
これらの導風板8(8−1〜8−n)と導風板9(9−1〜9−n)とは、ダクト4を図5のように上方向から見ると(換言すれば、分割平面を正面視する方向から見ると)、複数のX字が連なるような態様にして、それぞれ配置されている。
2種の仕切り板10a(10a−1〜10a−(n+1))、10b(10b−1〜10b−(n+1))のうち、仕切り板10a−2〜10a−nと、仕切り板10b−2〜10b−nとは、分割平面上であって、導風板8(8−1〜8−n)と導風板9(9−1〜9−n)とによって形成される複数の菱形の空間の各々の、紫外線ランプ6を避けた両側の空間部分(図5でハッチングを入れて示した部分)に、それぞれ配置されている。
なお、前記した「菱形の空間」とは、前記した「X」字が2字、隣り合うことによって形成される空間である。
このような2種の仕切り板の配置の結果、例えば、導風板8−1と仕切り板10a−2との間、導風板8−2と仕切り板10b−2との間には、それぞれ三角形の穴が残されることになる。この穴は、上部ダクト4a内の空間と下部ダクト4b内の空間とを連通させる連通口であり、空気が、上部ダクト4a内の空間と下部ダクト4b内の空間とを上がったり下りたりしながら、螺旋状にダクト4内を流れて行くとき、その空気の流出入口として機能する。この点については、後で、空気の流れを説明する中で、詳しく述べる。
また、2種の仕切り板10a(10a−1〜10a−(n+1))、10b(10b−1〜10b−(n+1))のうち、残りの仕切り板10a−1、10a−(n+1)と、仕切り板10b−1、10b−(n+1)とは、前記した「菱形の空間」が完全には形成されない、複数のX字の連なりの両端部位置にあり、そこに完全な「菱形の空間」を仮想した場合に、その「菱形の空間」が、分割平面に直交する平面によって折半された片側の空間の、紫外線ランプ6を避けた両側の空間部分(図5でハッチングを入れて示した部分)に、それぞれ配置されている。
これら2種の仕切り板10a(10a−1〜10a−(n+1))、10b(10b−1〜10b−(n+1))は、どの位置の2種の板の組合せについても、紫外線ランプ6に関して対称形をなしており、2種の板とも、同じ面積である。
(空気の流れ)
次に、ダクト4の中を螺旋状に旋回しながら流れて行く空気の流れを、図7を参照しつつ、詳細に説明する。
吸入用ファン5aは、ダクト4の外側から空気を吸い込み、ダクト4内に送り込む。
吸入用ファン5aの風下側には、本実施例では、3列の遮光板7が設置されている。送り込まれた空気の流れ(気流)11は、これら3列の遮光板7の、最も風上側にある第1の遮光板7の中央の空間を通り、続いて設置されている第2の遮光板7とダクト4の両側壁との間の空間を通り、最も風下側にある第3の遮光板7の中央の空間を通って、蛇行しながら、前記した、複数の導風板8、9と複数の仕切り板10a、10bとが設置された領域へと進む。
遮光板7の部分を通り抜けてきた気流11は、最初の仕切り板10a−1と10b−1とで、ダクト4の下側の流れ(気流11a)と上側の流れ(気流11b)との半分ずつに分けられる。
上側の気流11bは、仕切り板10a−1と仕切り板10b−1の上側を流れ、上部ダクト4aに固定された複数枚の導風板8のうちの、最も風上側にある導風板8−1に当たり、該導風板8−1と仕切り板10b−1との間に開いている三角形の穴(流出口)から、下部ダクト4b内の空間に下りて行く。
導風板8−1と仕切り板10b−1との間に開いている三角形の穴の下の、下部ダクト4b内の空間には、下部ダクト4bに固定された複数枚の導風板9のうちの、最も風上側にある導風板9−1と、それに続く導風板9−2と、仕切り板10b−2と、仕切り板10a−2とで、通路が形成されており、気流11bは、次いで、この通路を流れて行く。この場合、気流11bは、仕切り板10b−2と仕切り板10a−2の下側を流れる。
この通路の先(風下側)には、導風板8−2と仕切り板10a−3とで形成された三角形の穴(流入口)が開いており、気流11bは、この穴から再び上部ダクト4a内の空間に上がって来る。
上部ダクト4a内の空間に上がって来た気流11bは、導風板8−2と、それに続く導風板8−3と、仕切り板10a−3と、仕切り板10b−3とで形成された通路を流れて行く。この場合、気流11bは、仕切り板10a−3と仕切り板10b−3の上側を流れる。以下、同じようにして流れて行く。
一方、下側の気流11aは、仕切り板10a−1と仕切り板10b−1の下側を流れ、導風板9−1に当たり、導風板8−1と仕切り板10a−2との間に開いている三角形の穴(流出口)から、上部ダクト4a内の空間に上がって来る。
導風板8−1と仕切り板10a−2との間に開いている三角形の穴の上の上部ダクト4a内の空間には、導風板8−1と、それに続く導風板8−2と、仕切り板10a−2と、仕切り板10b−2とで通路が形成されており、気流11aは、次いで、この通路を流れて行く。この場合、気流11aは、仕切り板10a−2と仕切り板10b−2の上側を流れる。
この通路の先(風下側)には、導風板8−2と仕切り板10b−2とで形成された三角形の穴(流入口)が開いており、気流11aは、この穴から再び下部ダクト4b内の空間に下りて行く。
下部ダクト4b内の空間に下りて来た気流11aは、導風板9−2と、それに続く導風板9−3と、仕切り板10b−3と、仕切り板10a−3とで形成された通路を流れて行く。この場合、気流11aは、仕切り板10b−3と仕切り板10a−3の下側を流れる。以下、同じようにして流れて行く。
このようにして、最初の仕切り板10a−1と10b−1とで、ダクト4の上側半分と下側半分とに分けられた、気流11aと気流11bは、導風板8、9と仕切り板10a、10bとで形成される通路を通り、上部ダクト4a内の空間と下部ダクト4b内の空間を上がったり下りたりしながら、確実に螺旋状にダクト4内を流れて行く。
この間に、気流11aと気流11bは、紫外線ランプ6からの直接照射光により殺菌されるとともに、ダクト4と、2組の(2種の)複数枚の導風板(第1組の複数枚の導風板8(8−1〜8−n)と第2組の複数枚の導風板9(9−1〜9−n))と、2種の複数枚の仕切り板10a(10a−1〜10a−(n+1))、10b(10b−1〜10b−(n+1))とからも、反射紫外線光を受けて、殺菌されるので、十分な殺菌力を受けることができる。
このようにして、螺旋状の流れを作りながら、その間に十分に殺菌されて、ダクト4内を通過した気流11aと気流11bとは、再び合流して、気流11となり、そのような螺旋状の流れの基となる2種の導風板8、9と2種の仕切り板10a、10bとが設置された領域の風下側に設けられた、3列の遮光板7のある領域へと流れて行く。
気流11は、該3列の遮光板7のうち、最も風上側にある第1の遮光板7とダクト4の両側壁との間の空間を通り、続いて設置されている第2の遮光板7の中央の空間を通り、次いで、最も風下側にある、紫外線ランプ6の保持部を兼ねた第3の遮光板7とダクト4の両側壁との間の空間を通り、蛇行しながら進み、最も風下側になるダクト4の出口側に設けられた吸出用ファン5bにより、ダクト4の外へと吸い出される。
(実施例の効果)
本実施例の紫外線照射空気殺菌装置1は、前記のように構成されていて、前記のように作動するので、次のような効果を奏することができる。
殺菌装置1内に、殺菌する空気が流れるダクト4を有し、紫外線ランプ6が、該ダクト4の中心部に、その軸方向に沿って設けられ、ダクト4は、その軸方向の中心線を含む分割平面で、2分割され、2分割されたダクト4の内部のそれぞれの空間に、複数枚の平板からなる導風板8(8−1〜8−n)、9(9−1〜9−n)が、隣り合う導風板間に所定の間隔を置いて、平行に配置されて設けられ、しかも、2分割されたダクト4の内部の一方の空間に設けられた、複数枚の導風板8(8−1〜8−n)の第1組は、それぞれの導風板が、分割平面に直交する平面に対して、角度αをもって斜めに配置されて設けられ、2分割されたダクトの内部の他方の空間に設けられた、複数枚の導風板9(9−1〜9−n)の第2組は、それぞれの導風板が、分割平面に直交する平面に対して、角度マイナスαをもって斜めに配置されて設けられ、かつ、第1組の複数枚の導風板8(8−1〜8−n)と第2組の複数枚の導風板9(9−1〜9−n)とは、これらを、分割平面を正面視する方向から見ると、複数のX字が連なるようにして配置されて設けられており、分割平面上であって、第1組の複数枚の導風板8(8−1〜8−n)と第2組の複数枚の導風板9(9−1〜9−n)とによって形成される複数の菱形の空間の各々の、紫外線ランプ6を避けた両側の空間部分には、それぞれ仕切り板10a(10a−1〜10a−(n+1))、10b(10b−1〜10b−(n+1))が設けられている。このような構成が採られたことによって、ダクト4内を流れる空気が、紫外線ランプ6の周りを、確実に螺旋状に回転しながら流れるため、空気の流路が長くなり、短い紫外線ランプ6であっても、紫外線の照射時間が長くなり、紫外線による殺菌力を増すことができる。
また、前記空気の螺旋流は、2組の複数枚の導風板(第1組の複数枚の導風板8(8−1〜8−n)と第2組の複数枚の導風板9(9−1〜9−n))と、2種の複数枚の仕切り板10a(10a−1〜10a−(n+1))、10b(10b−1〜10b−(n+1))とによって形成された通路を通過することにより発生するので、空気の流速が速い時はもちろん、流速が遅い時でも、確実に螺旋状に旋回して流れて行くので、空気の流速、すなわち、装置で殺菌処理する空気の流量の可変範囲を大きくすることができる。
また、前記空気の螺旋流は、前記のとおり、2組の複数枚の導風板(第1組の複数枚の導風板8(8−1〜8−n)と第2組の複数枚の導風板9(9−1〜9−n))と、2種の複数枚の仕切り板10a(10a−1〜10a−(n+1))、10b(10b−1〜10b−(n+1))とによって発生、形成されるが、これらの板は、いずれも平板で構成され、しかも、2種の複数枚の仕切り板の各々は、第1組の複数枚の導風板のいずれか又は第2組の複数枚の導風板のいずれかと一体に折曲形成される。すなわち、仕切り板も導風板も、共に、1枚の板から一体に切り出し、折り曲げて形成される、という簡単な構造であるため、従来からある、曲面で螺旋状に形成された導風板と比べ、ダクト4の断面形状が、円形であっても、矩形であっても、容易にかつ安価に製作できる。
さらに、ダクト4と、2組の複数枚の導風板(第1組の複数枚の導風板8(8−1〜8−n)と第2組の複数枚の導風板9(9−1〜9−n))と、2種の複数枚の仕切り板10a(10a−1〜10a−(n+1))、10b(10b−1〜10b−(n+1))とが、アルミ板等の紫外線を反射する材料で構成されているため、ダクト4内を通過する空気に対し、紫外線ランプ6からの直接照射光だけでなく、ダクト4と、これら2組の複数枚の導風板と、これら2種の複数枚の仕切り板とからの反射紫外線光をも照射することができるので、殺菌力を増すことができる。
また、殺菌線と呼ばれる紫外線光は、人体にも有害であるが、ダクト4への空気の入口と出口の近傍部分に遮光板7を設けたことにより、有害な紫外線光がダクト4外へ漏れ出るのを防いで、安全に使用することができる。
また、2組の複数枚の導風板(第1組の複数枚の導風板8(8−1〜8−n)と第2組の複数枚の導風板9(9−1〜9−n))が、ダクト4の軸方向の中心線を含む分割平面によって2分割された空間の、それぞれの空間に備えられているので、該分割平面の位置で、ダクト4を分割し開閉することができるため、ダクト4内の保守点検が容易になる。例えば、ダクト4の中心部に配置された紫外線ランプ6の交換が容易にできる。
(変形例)
本願の発明は、以上の実施例に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形が可能である。
例えば、図8に示されるように、2種の仕切り板10a(10a−1〜10a−(n+1))、10b(10b−1〜10b−(n+1))を全て除去して、2種の(2組の)導風板8(8−1〜8−n)、9(9−1〜9−n)の全ての板を、当初から、単純な細長い平板のみからなるものとすることが考えられる。
この変形例においては、上記実施例のように、明確に画定された空気の螺旋流路は形成されず、したがって、ダクト4内に送り込まれた気流11が、確実に螺旋状にダクト4内を流れて行くとは言えないが、図9に示されるように、最も風上側にある導風板8−1、9−1により導かれて、下部ダクト4b内の空間に流れ込んだ気流11a’及び上部ダクト4a内の空間に流れ込んだ気流11b’は、以後、後続の導風板8−2、9−2、9−3、8−3・・・に順次衝突して、上部ダクト4a内の空間と下部ダクト4b内の空間を上がったり下りたりしながら、一部は、短絡流11a’’、11b’’になったりするが、過半の空気は、それ自体の慣性により、略螺旋状の流路を形成して、ダクト4内を流れて行く。
よって、この変形例においても、上記実施例と同等の効果は奏し得ないとして、それに近い、略満足できる効果を奏することができる。また、上記実施例と比較して、コストを低減することができる。
1…紫外線照射空気殺菌装置、2…吸気口、3…吹き出し口、4…ダクト、4a…上部ダクト、4b…下部ダクト、5…ファン、5a…吸入用ファン、5b…吸出用ファン、6…紫外線ランプ、7…遮光板、8、8−1〜8−n…導風板、9、9−1〜9−n…導風板、10a、10a−1〜10a−(n+1)…仕切り板、10b、10b−1〜10b−(n+1)…仕切り板、11、11a、11b、11a’、11b’…気流、11a’’、11b’’ …短絡流、12…上カバー、13…支持板。


























Claims (6)

  1. 紫外線ランプを用いて、空気を殺菌する紫外線照射空気殺菌装置において、
    殺菌する空気が流れるダクトを有し、
    前記紫外線ランプが、前記ダクトの中心部に、その軸方向に沿って設けられ、
    前記ダクトは、ダクトの軸方向の中心線を含む分割平面で、2分割され、
    2分割された前記ダクトの内部のそれぞれの空間に、複数枚の平板からなる導風板が、隣り合う導風板間に所定の間隔を置いて、平行に配置されて設けられ、しかも、
    2分割された前記ダクトの内部の一方の空間に設けられた、複数枚の前記導風板の第1組は、それぞれの導風板が、前記分割平面に直交する平面に対して、角度αをもって斜めに配置されて設けられ、
    2分割された前記ダクトの内部の他方の空間に設けられた、複数枚の前記導風板の第2組は、それぞれの導風板が、前記分割平面に直交する平面に対して、角度マイナスαをもって斜めに配置されて設けられ、かつ、
    前記第1組の複数枚の導風板と前記第2組の複数枚の導風板とは、これらを、前記分割平面を正面視する方向から見ると、複数のX字が連なるようにして配置されて設けられており、
    前記分割平面上であって、前記第1組の複数枚の導風板と前記第2組の複数枚の導風板とによって形成される複数の菱形の空間の各々の、前記紫外線ランプを避けた両側の空間部分には、それぞれ仕切り板が設けられて、
    これにより、前記ダクトの内部の前記紫外線ランプの周りの空間を、ファンにより送られた空気が、螺旋状に回転しながら流れて行くようにされている、
    ことを特徴とする紫外線照射空気殺菌装置。
  2. 複数枚の前記仕切り板の各々は、前記第1組の複数枚の導風板のいずれか又は前記第2組の複数枚の導風板のいずれかと一体に折曲形成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の紫外線照射空気殺菌装置。
  3. 前記ダクトと、前記第1組の複数枚の導風板と、前記第2組の複数枚の導風板と、複数枚の前記仕切り板とが、アルミ等の紫外線を反射する材料で製作されて、前記紫外線ランプからの紫外線を反射するようにされている、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の紫外線照射空気殺菌装置。
  4. 2分割された前記ダクトの内部のそれぞれの空間であって、前記ダクトの入口側の、吸入用ファンが設置される位置の直ぐ後流側の空間部分及び前記ダクトの出口側の、吸出用ファンが設置される位置の直ぐ上流側の空間部分に、平板からなる1枚ないし複数枚の、長短2種類の遮光板が、前記ダクトの軸方向と直交する方向に指向し、かつ、軸方向に隣り合う遮光板間に所定の間隔を置いて、空気の蛇行流路が形成されるような態様にして、それぞれ設けられている、
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の紫外線照射空気殺菌装置。
  5. 2分割された前記ダクトは、前記分割平面の位置において、開閉自在にされている、
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の紫外線照射空気殺菌装置。
  6. 紫外線ランプを用いて、空気を殺菌する紫外線照射空気殺菌装置において、
    殺菌する空気が流れるダクトを有し、
    前記紫外線ランプが、前記ダクトの中心部に、その軸方向に沿って設けられ、
    前記ダクトは、ダクトの軸方向の中心線を含む分割平面で、2分割され、
    2分割された前記ダクトの内部のそれぞれの空間に、複数枚の平板からなる導風板が、隣り合う導風板間に所定の間隔を置いて、平行に配置されて設けられ、しかも、
    2分割された前記ダクトの内部の一方の空間に設けられた、複数枚の前記導風板の第1組は、それぞれの導風板が、前記分割平面に直交する平面に対して、角度αをもって斜めに配置されて設けられ、
    2分割された前記ダクトの内部の他方の空間に設けられた、複数枚の前記導風板の第2組は、それぞれの導風板が、前記分割平面に直交する平面に対して、角度マイナスαをもって斜めに配置されて設けられ、かつ、
    前記第1組の複数枚の導風板と前記第2組の複数枚の導風板とは、これらを、前記分割平面を正面視する方向から見ると、複数のX字が連なるようにして配置されて設けられて、
    これにより、前記ダクトの内部の前記紫外線ランプの周りの空間を、ファンにより送られた空気が、略螺旋状に回転しながら流れて行くようにされている、
    ことを特徴とする紫外線照射空気殺菌装置。

























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