JP6062752B2 - 温度感知素子 - Google Patents

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Description

ポリシロキサン樹脂を含む温度感知素子に関する。
ある物体の温度環境を記録、表示するサーモラベルがある。嗜好品のお茶やコーヒーや酒などは人それぞれに最適の液温を持っている、その温度で飲んだときに最も美味しいと感ずる。しかしその最適の温度はカップに口をつけるまで分からず、場合によっては舌を火傷することも少なくない。
また幼児や食事の介護を必要とする病人や老人などにも最適な温度で美味しく飲食するために、温度表示をわかりやすくした温度表示カップを提供することを目的とする。しかしながら、従来のサーモラベルはほとんどのものが不可逆性であり、繰り返し使用ができないため、その都度交換しなければならず無駄が多かった。また水やお湯に浸漬すると着脱したりして使えなくなるなどの問題があった。この問題は、可逆性を要するサーモラベルに防水性のカバーを貼設することで解決することが特許文献1に記載されている。
特開2005−110825号公報
しかしながら、上述の方法ではサーモラベルを貼り付けた状態で複数の温度変化の状態を表示しにくいというおそれがあった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、その目的とする所は、少なくとも2点の温度における温度変化を感知可能な温度感知素子を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の温度感知素子は、対象物の温度変化に応じて表示状態が変化することで前記対象物の温度を感知する温度感知素子において、前記対象物に接触可能な第1部材と、前記第1部材より感知温度が高い第2部材とを備え、前記第1部材と前記第2部材とが重なる重複面の面積が、前記第1部材が前記対象物に接触する接触面の面積より小さいことを特徴とする。このことにより、2点の温度での変化を検知可能となる。
また、本発明の温度感知素子は、前記接触面および前記重複面を前記接触面に投影した投影面の一方が、前記他方の内方に形成されることを特徴とする。従って、温度変化による融点を境とした物性変化により、その物性変化が面積変化として検知可能となり、その検知状態を容易に可視表示できるようになる。
また、本発明の温度感知素子は、前記第1部材が、ポリシロキサン樹脂と第1のアルカンとの混合物として形成されており、前記第2部材が、前記ポリシロキサン樹脂と前記第1のアルカンより融点の高い第2のアルカンとの混合物として形成されていることを特徴とする。したがって、アルカンの融点より、温度が高ければ透明に、低ければ白濁するが、可逆変化のため、繰り返し使用可能となる。
また、本発明の温度感知素子は、前記ポリシロキサン樹脂が、カゴ状化合物である有機ケイ素化合物と環状化合物であるフッ素含有有機ケイ素化合物とを含むことを特徴とする。これにより、可撓性に優れる温度感知素子を得ることができる。
また、本発明の温度感知素子は、前記ポリシロキサン樹脂がシルセスキオキサンを含むことを特徴とするこれにより、耐候性がよく、透明性に優れる温度感知素子を得ることができる。
また、本発明の温度感知素子は、前記フッ素含有有機ケイ素化合物がパーフルオロアルキル基を有することを特徴とする。これにより、撥水効果を付与した温度感知素子を得ることができる。
また、本発明の温度感知素子は、前記第2部材より感知温度が高い第3部材を備え、前記第2部材と前記第3部材とが重なる面の面積は、前記重複面の面積より小さいことを特徴とする。これにより、温度感知状態の可視化を更に細分化することができる。よって、連続的な温度変化を把握することができるようになる。
本発明によれば、表示が可逆性であり、繰り返し使用が可能であり、少なくとも2箇所における温度変化を検知可能な温度感知素子を提供できる。
本発明に関する温度感知素子の一例を示す上面図である。 本発明に関する温度感知素子の一例を示す断面図である。
本発明に係る温度感知素子(温度感知エレメント、サーモラベル)の各部材は、ポリシロキサン樹脂である下記の一般式(1)で表されるシルセスキオキサンおよび/またはその重合体からなる有機ケイ素化合物と、同じくポリシロキサン樹脂である下記の一般式(2)で表されるシルセスキオキサンおよび/またはその重合体からなるフッ素含有有機ケイ素化合物と、下記の一般式(3)で表されるアルカンものを含むものである。
(R1SiO1.5n ・・・(1)
(R2SiO1.5n ・・・(2)
n2n+2・・・(3)
(但し、上記の一般式(1)中、nは4〜18の整数、複数のR1は、同一または異なっており、直接結合、ハロゲン置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキレン基、炭素数5〜12のシクロアルキレン基、エーテル結合を含有する炭素数1〜20の2価の炭化水素基、エステル結合を含有する炭素数1〜20の2価の炭化水素基、および、置換基を有していてもよいオルガノシロキシ基を含有する炭素数1〜12の2価の炭化水素基からなる群から選択された少なくとも1種である。上記の一般式(2)中、nは4〜18の整数、複数のR2は、同一または異なっており、炭素数1〜20のアルキル基、直接結合、ハロゲン置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキレン基、炭素数5〜12のシクロアルキレン基、エーテル結合を含有する炭素数1〜20の2価の炭化水素基、エステル結合を含有する炭素数1〜20の2価の炭化水素基、および、置換基を有していてもよいオルガノシロキシ基を含有する炭素数1〜12の2価の炭化水素基からなる群から選択された少なくとも1種であって、少なくとも1つのR2が、フッ素、炭素数5〜18のアルキル基の水素がフッ素に置換された置換基、または、パーフルオロアルキル基からなる群より選ばれる少なくとも1つである。)上記の一般式(3)中、nは6〜40の整数である。
上記の一般式(1)で表されるシルセスキオキサンは、一般式SiR1(OR13で表されるトリアルコキシシランを、下記の化学反応式(4)に従って重合してなるカゴ状化合物である。なお、複数のR1は、同一であっても、異なっていてもよい。
Figure 0006062752
炭素数1〜20のアルキル基としては特に限定されず、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられる。
ハロゲンとしては特に限定されず、例えば、塩素(Cl)、フッ素(F)などが挙げられる。
炭素数1〜20のアルキレン基としては特に限定されず、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基などが挙げられる。
炭素数5〜12のシクロアルキレン基としては特に限定されず、例えば、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、ノルボルニレン基、トリシクロドデシレン基などが挙げられる。
エステル結合を含有する炭素数1〜20の2価の炭化水素基としては特に限定されず、例えば、−(C=O)−O−CH2−、−(C=O)−O−(CH22−、−CH2−(C=O)−、−(CH22−(C=O)−O−、−(CH22−(C=O)−O−(CH22−などが挙げられる。
置換基を有していてもよいオルガノシロキシ基を含有する炭素数1〜12の2価の炭化水素基としては特に限定されず、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基などに置換基を有していてもよいオルガノシロキシ基が結合した基などが挙げられる。
このようなシルセスキオキサンからなる有機ケイ素化合物としては、例えば、下記の化学式(4)で表されるn−オクチルトリエトキシシラン(OTES)、ドデシルトリエトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、ペンチルトリエトキシシランおよびトリメトキシ(プロピル)シランからなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。
また、シルセスキオキサンの重合体からなる有機ケイ素化合物としては、例えば、下記の化学式(5)で表されるn−オクチルトリエトキシシラン(OTES)、ドデシルトリエトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、ペンチルトリエトキシシランおよびトリメトキシ(プロピル)シランからなる群より選択される少なくとも1種を重合してなるものが挙げられる。
Figure 0006062752
上記の一般式(2)で表されるシルセスキオキサンは、一般式SiR2(OR23で表されるトリアルコキシシランを、上記の化学反応式(4)に従って重合してなる環状化合物である。なお、複数のR2は、同一であっても、異なっていてもよい。
炭素数1〜20のアルキル基としては特に限定されず、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられる。
ハロゲンとしては特に限定されず、例えば、塩素、フッ素などが挙げられる。
炭素数1〜20のアルキレン基としては特に限定されず、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基などが挙げられる。
炭素数5〜12のシクロアルキレン基としては特に限定されず、例えば、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、ノルボルニレン基、トリシクロドデシレン基などが挙げられる。
エステル結合を含有する炭素数1〜20の2価の炭化水素基としては特に限定されず、例えば、−(C=O)−O−CH2−、−(C=O)−O−(CH22−、−CH2−(C=O)−、−(CH22−(C=O)−O−、−(CH22−(C=O)−O−(CH22−などが挙げられる。
置換基を有していてもよいオルガノシロキシ基を含有する炭素数1〜12の2価の炭化水素基としては特に限定されず、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基などに置換基を有していてもよいオルガノシロキシ基が結合した基などが挙げられる。
炭素数5〜18のアルキル基の水素がフッ素に置換された置換基としては、例えば、CF3(CF25CH2CH2−、CF3(CF22CH2CH2−、CF3(CF27CH2CH2−、CF3CH2CH2−などが挙げられる。
パーフルオロアルキル基は、CF3(CF2n−で表される。パーフルオロアルキル基としては特に限定されず、nが1〜20の整数からなるものが挙げられる。パーフルオロアルキル基の起源となる化合物としては、例えば、トリエトキシフルオロシランが挙げられる。
このようなシルセスキオキサンからなるフッ素含有有機ケイ素化合物としては、例えば、下記の化学式(5)で表されるトリエトキシフルオロシラン(F1TES)、下記の化学式(6)で表されるトリエトキシ−1H,1H,2H,2H−トリデカフルオロ−n−オクチルシラン(F13TES)、トリメトシキ(3,3,3−トリフルオロプロピル)シラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチルトリエトシキシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリエトキシシランおよび1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチルトリメトキシシランからなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。
また、シルセスキオキサンの重合体からなるフッ素含有有機ケイ素化合物としては、例えば、下記の化学式(6)で表されるトリエトキシフルオロシラン(F1TES)、下記の化学式(7)で表されるトリエトキシ−1H,1H,2H,2H−トリデカフルオロ−n−オクチルシラン(F13TES)、トリメトシキ(3,3,3−トリフルオロプロピル)シラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチルトリエトシキシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリエトキシシランおよび1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチルトリメトキシシランからなる群より選択される少なくとも1種を重合してなるものが挙げられる。本発明に係る温度感知素子では、フッ素含有有機ケイ素化合物としては、トリエトキシフルオロシラン、トリエトキシ−1H,1H,2H,2H−トリデカフルオロ−n−オクチルシラン(F13TES)、トリメトシキ(3,3,3−トリフルオロプロピル)シラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチルトリエトシキシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリエトキシシランおよび1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチルトリメトキシシランからなる群より選択される少なくとも1種を重合してなるものが好ましい。
Figure 0006062752
Figure 0006062752
また、フッ素含有有機ケイ素化合物は、上記の一般式(2)で表されるシルセスキオキサンの重合体であってもよい。例えば、一般式SiR2(OR23で表されるトリアルコキシシランと、一般式SiR3 2(OR32で表されるジアルコキシシランとを重合させてなる重合体であってもよい。
但し、上記の一般式SiR3 2(OR32中、複数のR3は、同一または異なっており、直接結合、ハロゲン置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキレン基、炭素数5〜12のシクロアルキレン基、エーテル結合を含有する炭素数1〜20の2価の炭化水素基、エステル結合を含有する炭素数1〜20の2価の炭化水素基、および、置換基を有していてもよいオルガノシロキシ基を含有する炭素数1〜12の2価の炭化水素基からなる群から選択された少なくとも1種である。
このような重合体は、下記の化学反応式(8)に従って重合されたものであり、例えば、下記の化学式(9)で表されるものが挙げられる。
Figure 0006062752
Figure 0006062752
本発明に係る温度感知素子は、このような一般式(1)で表されるシルセスキオキサンからなる有機ケイ素化合物と、一般式(2)で表されるシルセスキオキサンおよび/またはその重合体からなるフッ素含有有機ケイ素化合物とを含み、カゴ状化合物の有機ケイ素化合物の間に、環状化合物のフッ素含有有機ケイ素化合物がランダムに介在した構造をなしているものであり、その中に一般式(3)で表されるアルカンが介在する構造である。
本発明に係る温度感知素子では、シルセスキオキサンの架橋物を形成するために、硬化剤を用いてもよい。
このような硬化剤としては、例えば、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチルノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物などが挙げられる。
本発明においては、シルセスキオキサンの架橋物を形成するために、硬化剤とともに硬化触媒を用いてもよい。
このような硬化触媒としては、4級ホスホニウム塩、例えば、テトラフェニルホスホニウムブロミド、テトラブチルホスホニウムブロミド、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド、n−ブチルトリフェニルホスホニウムブロミドなどが挙げられる。
本発明に係る温度感知素子には、本発明の効果を損なわない限り、種々の添加剤を配合することができる。
このような添加剤としては、シランカップリング剤、ヒンダードアミン系光安定化剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤などが挙げられる。
シランカップリングとしては、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、ビルニトリメトキシシラン、ビルニトリエトキシシランなどが挙げられる。
ヒンダードアミン系光安定化剤としては、例えば、TINUVIN(登録商標)770、TINUVIN(登録商標)622LD(いずれもチバスペシャルティーケミカルズ社製)、アデカスタブ(登録商標)LA−57(旭電化工業社製)などが挙げられる。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、例えば、IRGANOX(登録商標)1010(チバスペシャルティーケミカルズ社製)、ノクラックNS−30(商品名)(大内新興化学工業社製)、トミノックスTT(商品名)(吉豊ファインケミカル社製)などが挙げられる。
本発明に係る温度感知素子は、上記の一般式(1)で表されるシルセスキオキサンおよび/またはその重合体からなる有機ケイ素化合物と、上記の一般式(2)で表されるシルセスキオキサンおよび/またはその重合体からなるフッ素含有有機ケイ素化合物とを含んでいるので、カゴ状化合物の有機ケイ素化合物の間に、環状化合物のフッ素含有有機ケイ素化合物がランダムに介在した構造をなし、カゴ状化合物の間に、弾性を示す環状化合物が存在するので、本発明に係る温度感知素子を硬化してなる硬化物(封止材)は、可撓性に優れたものとなる。したがって、本発明に係る温度感知素子により、厚膜形成やバルク形成を行っても、クラックが発生することを防止できる。また、本発明明に係る温度感知素子は、所望の形状に成形したり、キャビティなどの凹部に充填したりすることができる。しかも、有機ケイ素化合物およびフッ素含有有機ケイ素化合物がシルセスキオキサンからなるので、本発明に係る温度感知素子を硬化してなる硬化物(封止材)は、高温高湿状態にも適用しやすい耐候性に優れ、および/または、紫外線に強い耐光性に優れたものとなる。また、かかる温度感知素子のみで防水性を確保することができるようになる。よって、温度感知素子を高湿雰囲気や液中などにも配置しやすくなり、利便性が向上する。
また、フッ素含有有機ケイ素化合物がパーフルオロアルキル基を有していれば、本発明に係る温度感知素子を硬化してなる硬化物の撥水性や耐透湿性が向上するとともに、前記の硬化物(封止材)のタック性を消失させて、前記の硬化物(封止材)に塵や埃などが付着することを防止し、結果として、汚れを防止できる。
次に図1及び図2を用いて、本発明の温度感知素子の一例を説明する。図1は、本実施例に関する温度感知素子の一例を示す上面図であり、図2は、本実施例に関する温度感知素子の一例を示す断面図である。図に示すように、温度感知素子1は第1部材21、第2部材22、第3部材23から構成されており、対象物30の温度を検知することができる。第1部材21、第2部材22、第3部材23は、上述のようなポリシロキサン樹脂とアルカンとの混合物として形成され、アルカンの融点の変態を利用することで、アルカンの融点より温度が高い場合は透明に、低い場合は白濁になるように表示状態が変化する。つまり、表示状態の変化として、視覚による色の変化により温度変化を感知可能となる。これにより、第1部材21、第2部材22、第3部材23は、液体や気体など対象物の温度を感知することができる。
ここでは、第1部材21と第2部材22とが重なる重複面の面積が、第1部材21が対象物30に接触する接触面の面積より小さく形成されている。また、第2部材22と第3部材23とが重なる面の面積が、第1部材21と第2部材22とが重なる重複面の面積より小さく形成されている。また、第1部材21が対象物30に接触する接触面に垂直な方向から見て、第2部材22は第1部材21の内方に配置され、第3部材23は第2部材22の内方に配置されている。第1部材21、第2部材22、第3部材23はそれぞれ感知温度が異なるため、それぞれの感知温度に応じて温度感知状態が異なり、温度変化の挙動が面積変化として把握することができる。例えば、熱伝導性が低い対象物等に本温度感知素子を貼り付けた場合は材料内部の位置によっても温度が異なることがあるが、本構成においては、材料取り付け領域内においても、異なる温度の温度変化状態を表示可能となる。つまり、異なる温度の変化状態を異なる位置で表示できる。このように、温度変化の把握がより容易となる。
ここで、第1部材21に含まれるアルカンはn=14であり、第2部材22に含まれるアルカンはn=16であり、第3部材23に含まれるアルカンはn=18である。この組合せは一例であり、限定されるものでない。このとき、第1部材は6℃を超えると透明になり、第2部材は18℃を超えると透明になり、第1部材は29℃を超えると透明になるため、温度感知素子の下部に温度を示す模様等を表記しておけば、例えば飲料水等の温度が容易に把握できる。本実施の形態においては、上述のように、アルカンの炭素数を3つ(n=14,16,18)選択して各々第1部材21、第2部材22、第3部材23としたが、これに限定されることなく、炭素数を任意の4つ以上を選択し、当該それぞれの部材を上述のように積層して温度感知素子を構成することもできる。
1・・・温度感知素子 21・・・第1部材 22・・・第2部材 23・・・第3部材 30・・・対象物

Claims (5)

  1. 対象物の温度変化に応じて表示状態が変化することで前記対象物の温度を感知する温度感知素子において、
    前記対象物に接触可能な第1部材と、前記第1部材より感知温度が高い第2部材とを備え、前記第1部材と前記第2部材とが重なる重複面の面積が、前記第1部材が前記対象物に接触する接触面の面積より小さく、
    前記第1部材は、ポリシロキサン樹脂と第1のアルカンとの混合物として形成されており、前記第2部材は、前記ポリシロキサン樹脂と前記第1のアルカンより融点の高い第2のアルカンとの混合物として形成され、
    前記ポリシロキサン樹脂は、カゴ状化合物である有機ケイ素化合物と環状化合物であるフッ素含有有機ケイ素化合物とを含むことを特徴とする温度感知素子。
  2. 前記接触面および前記重複面を前記接触面に投影した投影面の一方は、前記他方の内方に形成されることを特徴とする請求項1に記載の温度感知素子。
  3. 前記フッ素含有有機ケイ素化合物がパーフルオロアルキル基を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の温度感知素子。
  4. 前記ポリシロキサン樹脂はシルセスキオキサンを含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の温度感知素子。
  5. 前記第2部材より感知温度が高い第3部材を備え、前記第2部材と前記第3部材とが重なる面の面積は、前記重複面の面積より小さいことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の温度感知素子。
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