JP6061802B2 - 電動パワーステアリング制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の電動パワーステアリング制御装置に関し、特に、ステアリングを中立位置に戻す戻し制御に関するものである。
自動車に搭載される電動パワーステアリング制御装置は、運転手が小さな力でステアリング(ハンドル)を回して、操舵を行えるようにするため、操舵系に電動モータにより操舵補助力を与える。その際、たとえば、車速、ステアリングシャフトの操舵トルク、舵角、および舵角速度などに基づいて、電動モータの制御値(電流など)が設定され、該制御値に基づいて電動モータの駆動が制御される(たとえば特許文献1〜5)。
一般に、自動車のステアリングは、セルフアライメントトルクと呼ばれるタイヤが路面から受ける反力により、操舵位置から中立位置に戻ろうとする。しかし、ステアリング機構の特性により、舵角が小さい場合や、低速走行時の場合などには、ステアリングの戻りが悪くなる。また、ステアリングの戻りが悪くなる舵角は、ステアリング機構の構成部品によってばらつく。
このため、操舵後のステアリングを中立位置まで戻す、戻し制御機能を有した電動パワーステアリング制御装置が開発されている(たとえば特許文献1〜5)。
特許文献1および2では、操舵トルクと車速などに基づいて、電流指令値を算出している。また、舵角と所定関数に基づいて、戻し基本電流値を算出し、舵角速度と所定関数に基づいて、舵角速度感応ゲインを算出し、車速と所定関数に基づいて、車速感応ゲインを算出し、これら3つの算出値を乗算して、戻し制御信号としている。
そして、特許文献1では、舵角センサやホールセンサの異常時とアシスト停止時以外の場合に、電流指令値から戻し制御信号を減算し、該減算値に基づいて電動モータを制御している。
特許文献2では、電流指令値に戻し電流信号と収れん性制御部の出力などを加算して、該加算値に基づいて電動モータを制御し、常時戻し制御を行うとともに、収れん性制御を行って、舵角速度が大きいほど戻し電流を抑えている。
特許文献3では、モータ回転数(舵角速度)、操舵トルク、および車速に基づいて、基本制御量を算出している。この際、モータ回転数や車速が大きくなるにしたがって、基本制御量は小さくなり、操舵トルクが大きくなるにしたがって、基本制御量は大きくなる。また、車両のヨーレートに基づいて、反力補正量を算出している。
また、特許文献3では、舵角と所定マップに基づいて、往き側と戻り側のベース制御量を算出し、車速と所定マップに基づいて、車速レシオを算出し、往き側と戻り側のベース制御量に車速レシオをそれぞれ乗算して、該算出後の往き側と戻り側のベース制御量のいずれかを選択する。
さらに、特許文献3では、モータ回転数と所定マップに基づいて、操舵速度レシオを算出し、操舵トルクと所定マップに基づいて、操舵トルクレシオを算出し、これら算出値を選択後のベース制御量にそれぞれ乗算して、戻し制御量としている。この際、操舵トルクが大きくなるにしたがって、戻し制御量は小さくなる。そして、基本制御量から反力補正量と戻し制御量を減算し、該減算値(目標電流)に基づいて電動モータを制御している。
特許文献4では、操舵トルク、車速、および所定のテーブルまたは関数に基づいて、切り込みトルクを算出している。また、舵角と所定のテーブルまたは関数に基づいて、基準戻しトルクを算出し、操舵トルクと所定のテーブルまたは関数に基づいて、戻しトルクゲインを算出し、これら算出値を乗算して、戻しトルクとしている。この際、舵角の絶対値が大きくなるにしたがって、戻しトルクは大きくなり、操舵トルクが大きくなるにしたがって、戻しトルクは小さくなる。そして、切り込みトルクに対して戻しトルクを加算(実際には減算)し、該加算値(アシストトルク)に基づいて電動モータを制御している。
特許文献5では、操舵トルクと車速などに基づいて、目標電流値を定めている。また、舵角と所定の特性データに基づいて、補正電流を定め、車速と所定の特性データに基づいて、補正ゲインを定め、補正電流と補正ゲインを乗算して、補正値としている。そして、目標電流値に補正値を加算し、該加算値に基づいて電動モータを制御している。この際、極低速域および低速域では、補正値による目標電流値への補正の寄与が大きく、ステアリングを戻そうとする傾向も大きくなり、中高速域では、補正値による目標電流値への補正の寄与が小さく、セルフアライメントトルクが作用する。
特開2007−99053号公報 特開2002−145101号公報 特開2009−274662号公報 特開2007−106219号公報 特開2003−220964号公報
運転手がステアリングを切っているときや把持しているときなどに、運転手の意図に反して、戻し制御によりステアリングが戻されると、運転手が違和感を感じるという問題がある。
また、従来は、特許文献1〜5のように、操舵トルクと車速と記憶データ(マップ、関数、テーブル、または特性データ)に基づいて、電動モータの基本制御値を算出している。また、舵角と記憶データに基づいて算出した値と、舵角速度、車速、または操舵トルクと記憶データに基づいて算出した値とを演算することにより、ステアリングを戻す戻し制御値を求めている。そして、基本制御値と戻し制御値とを演算することにより、電動モータの制御値を求めている。
しかし、そのようにすると、変数(操舵トルク、車速、舵角、および舵角速度)と記憶データに基づく演算が多いので、記憶データやプログラムの容量が多くなってしまう。また、処理をマイコン(マイクロコンピュータ)で実行する場合、所定の処理速度を実現するためには、マイコンにかかる負担が多くなってしまう。そしてこれらの結果、必要なマイコンなどのリソースが多くなるという問題がある。
本発明の課題は、運転手に違和感を与えず、簡易な演算でステアリングの戻し制御を行うことができる電動パワーステアリング制御装置を提供することである。
本発明による電動パワーステアリング制御装置は、トルク検出手段により検出されたステアリングシャフトに加わる操舵トルクと、車速検出手段により検出された車速とに基づいて、基本電流指令値を算出する第1算出手段と、舵角検出手段により検出されたステアリングシャフトの舵角と舵角電流曲線とから、舵角電流指令値を算出する第2算出手段と、操舵トルクが所定値未満であり、かつ、車速が下限値以上で上限値未満であるという条件を満たすか否かを判定する判定手段と、前記条件を満たした場合に、舵角電流指令値を出力し、前記条件を満たさなかった場合に、舵角電流指令値を出力しないように切り替わる切替手段と、基本電流指令値から切替手段の出力値を減算することにより出力電流指令値を算出する第3算出手段と、出力電流指令値に基づいて、操舵を補助するための電動モータの駆動を制御する制御手段とを備えている。
上記によると、操舵補助制御のための基本電流指令値は、ステアリングの操舵トルクと車速に基づいて算出され、戻し制御のための舵角電流指令値はステアリングシャフトの舵角のみに基づいて算出される。然るに、基本電流指令値から舵角電流指令値を減算して、戻し制御を機能させるか否かは、操舵トルクを所定値と比較し、車速を上下限値と比較するという簡易な演算の結果により決めている。このため、簡易な演算でステアリングの戻し制御を行うことができる。また、操舵トルクが所定値以上の場合は、基本電流指令値から舵角電流指令値が減算されず、戻し制御が機能しなくなる。このため、運転手がステアリングを切っているときや把持しているときなどに、運転手の意図に反してステアリングが戻されることはなく、運転手に違和感を与えないようすることができる。
また、本発明では、上記電動パワーステアリング制御装置において、車速と比較する下限値は、0(ゼロ)または0より大きい値に設定されていてもよい。
また、本発明では、上記電動パワーステアリング制御装置において、操舵トルクと比較する所定値は、ユーザがステアリングに触れているだけのときにステアリングシャフトに加わる操舵トルクの微小値に設定されていてもよい。
さらに、本発明では、上記電動パワーステアリング制御装置において、切替手段の出力値を徐々に変化させて、第3算出手段へ出力する徐変手段をさらに備えてもよい。
本発明によれば、運転手に違和感を与えず、簡易な演算でステアリングの戻し制御を行うことができる電動パワーステアリング制御装置を提供することが可能となる。
電動パワーステアリングシステムを示した図である。 図1のECU(電動パワーステアリング制御装置)の機能ブロック図である。 図2の基本電流指令値算出部に記憶された基本電流曲線を示した図である。 図2のトルク比較部の演算例を示した図である。 図2の車速比較部の演算例を示した図である。 図2の舵角電流指令値算出部に記憶された舵角電流曲線を示した図である。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照しながら説明する。各図において、同一の部分または対応する部分には、同一符号を付してある。
図1は、電動パワーステアリングシステム100を示した図である。電動パワーステアリングシステム100は、自動車に搭載されている。ステアリング1を切る(回転操作する)と、その操舵力が上方のステアリングシャフト2aを介してギア機構3に伝達され、さらに、下方のステアリングシャフト2bとギア機構5を介して横軸6に伝達される。これにより、横軸6が駆動して、リンク機構7を介して車輪8の向きを変える。
電動モータ30は、ステアリング1の操舵に補助力を与えるためのアシストモータである。電動モータ30が回転すると、該回転力がクラッチ4を介してギア機構3に伝達され、さらにステアリングシャフト2bとギア機構5を介して横軸6に伝達される。これにより、横軸6の駆動と車輪8の転向が補助される。すなわち、ステアリング1による操舵が電動モータ30により補助される。
トルクセンサ11は、ステアリングシャフト2aに加わる操舵トルクを検出する。トルクセンサ11は、本発明の「トルク検出手段」の一例である。
舵角センサ13は、ステアリングシャフト2aの舵角を検出する。舵角センサ13は、本発明の「舵角検出手段」の一例である。
車速センサ12は、自動車の車速を検出する。車速センサ12は、本発明の「車速検出手段」の一例である。
ECU(電子制御装置)10には、マイコン(マイクロコンピュータ)14とモータ駆動部15が含まれている。ECU10は、クラッチ4をON(結合)/OFF(離脱)制御する。また、ECU10は、電動モータ30の回転速度を検出する。
さらに、ECU10は、電動モータ30の回転速度、トルクセンサ11により検出した操舵トルク、車速センサ12により検出した車速、および舵角センサ13により検出した舵角に基づいて、電動モータ30の駆動を制御する。バッテリ9は、ECU10に電力を供給する。ECU10は、本発明の「電動パワーステアリング制御装置」の一例である。
図2は、ECU10の機能ブロックを示した図である。一点鎖線で囲っている部分は、ECU10に設けられている。また、二点鎖線で囲っている部分は、ECU10のマイコン14がプログラムに基づいて実行する機能である。
トルクセンサ11で検出されたステアリングシャフト2aの操舵トルクTは、LPF(ローパスフィルタ)16を経て、基本電流指令値算出部17と絶対値検出部18に入力される。
操舵トルクTは、ステアリングシャフト2aに時計回りに加わっているときと、反時計回りに加わっているときとで、正負の符号が異なり、一方の場合が正(+)の値、他方の場合が負(−)の値になる。絶対値検出部18は、操舵トルクTの絶対値|T|を検出して、トルク比較部20に出力する。
車速センサ12で検出された自動車の車速Vは、基本電流指令値算出部17と車速比較部21に入力される。
基本電流指令値算出部17は、操舵トルクTと車速Vに基づいて、ステアリング1の操舵補助制御のための基本電流指令値Iを算出して、減算器28に出力する。
具体的には、基本電流指令値算出部17には、図3に示すような、車速V、V、Vによって異なる複数種類の基本電流曲線が、たとえばテーブル形式で予め記憶されている。各基本電流曲線が示す基本電流指令値Iは、所定の操舵トルクTの範囲において、操舵トルクTの中立付近で一致し、操舵トルクTが正(+)側へ増大するに連れて大きくなり、操舵トルクTが負(−)側へ増大するに連れて小さくなっている。また、車速V、V、Vが遅くなるほど(V>V>V)、操作トルクTの絶対値の増大に伴う基本電流指令値Iの増減量が大きくなっている。
基本電流指令値算出部17は、記憶されたテーブルを参照して、図3のいずれかの基本電流曲線を車速Vに応じて選択し、該基本電流曲線と操作トルクTとから基本電流指令値Iを算出する。基本電流指令値算出部17は、本発明の「第1算出手段」の一例である。
戻し条件判定部19は、トルク比較部20、車速比較部21、およびANDゲート22から構成されている。戻し条件判定部19は、操舵トルクTと車速Vが後述する所定の条件を満たしているか否かを判定する。戻し条件判定部19は、本発明の「判定手段」の一例である。
トルク比較部20には、操舵トルクTの絶対値|T|と比較するための所定値Ts(図4)が予め記憶されている。この所定値Tsは、ユーザがステアリング1に触れているだけのときにステアリングシャフト2aに加わる操舵トルクTの微小値に設定されている。
トルク比較部20は、操舵トルクTの絶対値|T|と所定値Tsとを比較して、絶対値|T|が所定値Ts未満であれば(|T|<Ts)、ON信号(たとえば、ハイレベルの電圧信号)をANDゲート22に出力する(図4参照)。また、トルク比較部20は、絶対値|T|が所定値Ts以上であれば(|T|≧Ts)、OFF信号(たとえば、ローレベルの電圧信号)をANDゲート22に出力する(図4参照)。
図2の車速比較部21には、車速Vと比較するための上限値Vmaxと下限値Vminが予め記憶されている(図5)。図5(a)は、下限値Vminを0(ゼロ)に設定した場合を示し、図5(b)は下限値Vminを0(ゼロ)より大きい値に設定した場合を示している。上限値Vmaxは、低速走行速度に設定されている。
車速比較部21は、車速Vと上下限値Vmax、Vminを比較して、車速Vが下限値Vmin以上でかつ上限値Vmax未満であれば(Vmin≦V<Vmax)、ON信号(たとえば、ハイレベルの電圧信号)をANDゲート22に出力する(図5参照)。また、車速比較部21は、車速Vが下限値Vmin未満の場合(V<Vmin)や、車速Vが上限値以上の場合(Vmax≦V)は、OFF信号(たとえば、ローレベルの電圧信号)をANDゲート22に出力する(図5参照)。
図2の舵角センサ13で検出されたステアリングシャフト2aの舵角θは、LPF23を経て、舵角電流指令値算出部24に入力される。
舵角電流指令値算出部24は、舵角θに基づいて、ステアリング1の戻し制御のための舵角電流指令値Iを算出して、切り替えスイッチ25の一端(ON端子)へ出力する。
具体的には、舵角電流指令値算出部24には、図6に示すような舵角電流曲線が、たとえばテーブル形式で予め記憶されている。舵角電流曲線が示す舵角電流指令値Iは、所定の舵角θの範囲において、舵角θが正(+)側へ増大するに連れて大きくなり、舵角θが負(−)側へ増大するに連れて小さくなっている。舵角電流指令値算出部24は、記憶されたテーブルを参照して、舵角電流曲線と舵角θとから舵角電流指令値Iを算出する。舵角電流指令値算出部24は、本発明の「第2算出手段」の一例である。
図2のANDゲート22は、トルク比較部20と車速比較部21の両方からON信号が入力された場合に、切り替えスイッチ25をOFFからONに切り替える。これに対して、トルク比較部20と車速比較部21のうち、少なくとも一方からANDゲート22にOFF信号が入力された場合は、切り替えスイッチ25がOFFのままとなる。
すなわち、操舵トルクTの絶対値|T|が所定値Ts未満であり、かつ、車速Vが下限値Vmin以上で上限値Vmax未満であるという条件を満たした場合は、トルク比較部20と車速比較部21の両方からON信号がANDゲート22に入力される。このため、ANDゲート22により切り替えスイッチ25がONに切り替えられ、舵角電流指令値算出部24で算出された舵角電流指令値Iが、切り替えスイッチ25を経て、LPF26へ出力される。
また、操舵トルクTの絶対値|T|が所定値Ts未満であり、かつ、車速Vが下限値Vmin以上で上限値Vmax未満であるという条件を満たさなかった場合は、トルク比較部20と車速比較部21の一方または両方からON信号がANDゲート22に入力されない。このため、切り替えスイッチ25がOFFのままになり、舵角電流指令値算出部24で算出された舵角電流指令値Iが、切り替えスイッチ25を経て、LPF26へ出力されなくなる。切り替えスイッチ25は、本発明の「切替手段」の一例である。
LPF26は、切り替えスイッチ25の他端からの出力値を徐々に変化させて、リミッタ27を介して減算器28へ出力する。
具体的には、切り替えスイッチ25がON・OFFすることで、切り替えスイッチ25からの出力が舵角電流指令値Iか0(ゼロ)のパルス状の信号になる。然るに、切り替えスイッチ25の出力をLPF26に通すことで、その出力のパルスの立ち上がりや立ち下がりがなまるため、切り替えスイッチ25の出力値が徐々に変化して、リミッタ27を介して減算器28に入力される。LPF26は、本発明の「徐変手段」の一例である。
リミッタ27は、安全目的で、LPF26から減算器28への入力値を正負の上下最大値で制限する。このリミッタ27により、減算器28に入力されるステアリング1の戻し制御のための電流指令値が制限されるので、たとえばステアリング1の戻し制御を人の力で止めるようにすることができる。
減算器28は、基本電流指令値算出部17より出力された基本電流指令値Iから、リミッタ27の出力値を減算することにより、出力電流指令値Iを算出し、モータ駆動部15へ出力する。減算器28は、本発明の「第3算出手段」の一例である。
モータ駆動部15は、複数の半導体スイッチング素子を含んだブリッジ回路などから成る。回転数検出部29は、電動モータ30の回転数や回転方向を検出する。図1のマイコン14は、出力電流指令値Iと電動モータ30の回転数ωなどに基づいて、モータ駆動部15を動作させて、電動モータ30の駆動をフィードバック制御する。マイコン14は、本発明の「制御手段」の一例である。
以上の実施形態によると、操舵補助制御のための基本電流指令値Iは、操舵トルクTと車速Vに基づいて算出され(図3)、ステアリング1の戻し制御のための舵角電流指令値Iは舵角θのみに基づいて算出される(図6)。然るに、基本電流指令値Iから舵角電流指令値Iを減算して、戻し制御を機能させるか否かは、操舵トルクTの絶対値|T|を所定値Tsと比較し、車速Vを上下限値Vmax、Vminと比較するという簡易な演算の結果により決めている。
このため、簡易な演算でステアリング1の戻し制御を行うことができる。そして、演算を実行するための、テーブルなどの記憶データやプログラムの容量を少なくして、マイコン14にかかる負担を軽減し、リソースを少なく抑えることが可能となる。
また、操舵トルクTの絶対値|T|が所定値Ts以上の場合は、切り替えスイッチ25がONに切り替わらないので、基本電流指令値Iから舵角電流指令値Iが減算されず、戻し制御が機能しなくなる。このため、運転手がステアリング1を切っているときや把持しているときなどに、運転手の意図に反してステアリング1が戻されることはなく、運転手に違和感を与えないようすることができる。
また、車速Vが下限値Vmin未満の場合にも、切り替えスイッチ25がONに切り替わらないので、基本電流指令値Iから舵角電流指令値Iが減算されず、戻し制御が機能しなくなる。このため、極低速走行時や停車時に、運転手の意図に反してステアリング1が戻されることはなく、運転手に違和感を与えないようすることができる。
特に、下限値Vminを0に設定した場合は、たとえば0〜1km/hのような極低速走行時に、戻し制御を機能させて、ステアリング1を中立位置に戻すことができる。また、下限値を0より大きい値に設定した場合は、停車時に、運転手の意図に反して、ステアリング1が戻されたり振れたりすることはなく、運転手に違和感を与えないようすることができる。また、停車中に電力を消耗するのを防止することができる。
また、車速Vが上限値Vmax以上の場合にも、切り替えスイッチ25がONに切り替わらないので、基本電流指令値Iから舵角電流指令値Iが減算されず、戻し制御が機能しなくなる。このため、中速走行時や高速走行時でセルフアライメントトルクによりステアリング1が戻されている場合に、無駄に戻し制御を機能させて、電力を消耗するのを防止することができる。
また、操舵トルクTの絶対値|T|と比較する所定値Tsを、ユーザがステアリング1に触れているだけのときにステアリングシャフト2aに加わる操舵トルクTの微小値に設定している。このため、運転手がステアリング1に触れているだけのときに、運転手の意図に反して、戻し制御によりステアリング1が戻されることはなく、運転手に違和感を与えないようすることができる。
さらに、LPF26により、切り替えスイッチ25からの出力値を徐々に変化させて、減算器28に入力している。このため、減算器28から出力される、電動モータ30の駆動を制御するための出力電流指令値Iが急激に変化するのを防止して、ステアリング1の戻し制御時の滑らかで自然なフィーリングを実現することができる。
本発明は、上述した以外にも種々の実施形態を採用することができる。たとえば、以上の実施形態では、基本電流値Iを算出するための基本電流曲線をテーブル形式で基本電流指令値算出部17に予め記憶した例を示したが、本発明はこれのみに限定するものではない。また、舵角電流指令値Iを算出するための舵角電流曲線をテーブル形式で舵角電流指令値算出部24に予め記憶した例を示したが、本発明はこれのみに限定するものではない。これら以外に、たとえば、基本電流値Iや舵角電流指令値Iを算出するための関数、マップ、またはテーブルなどのデータを基本電流指令値算出部17や舵角電流指令値算出部24に予め記憶してもよい。
また、トルク比較部20で操舵トルクTの絶対値|T|と比較する所定値Tsや、車速比較部21で車速Vと比較する上下限値Vmax、Vminの数値は、例示した数値やこれに近似する数値に限定されるものではなく、他の数値であってもよい。
さらに、以上の実施形態では、自動車の電動パワーステアリング制御装置に本発明を適用した例を挙げたが、これ以外の電動パワーステアリング制御装置に対しても、本発明を適用することは可能である。
1 ステアリング
2a ステアリングシャフト
10 ECU
11 トルクセンサ
12 車速センサ
13 舵角センサ
14 マイコン
17 基本電流指令値算出部
19 戻し条件判定部
20 トルク比較部
21 車速比較部
22 ANDゲート
24 舵角電流指令値算出部
25 切り替えスイッチ
26 LPF
28 減算器
30 電動モータ
基本電流指令値
舵角電流指令値
出力電流指令値
T 操舵トルク
Ts 所定値
V 車速
max 上限値
min 下限値
θ 舵角

Claims (5)

  1. トルク検出手段により検出されたステアリングシャフトに加わる操舵トルクと、車速検出手段により検出された車速とに基づいて、基本電流指令値を算出する第1算出手段と、
    舵角検出手段により検出されたステアリングシャフトの舵角と舵角電流曲線とから、舵角電流指令値を算出する第2算出手段と、
    前記操舵トルクが所定値未満であり、かつ、前記車速が下限値以上で上限値未満であるという条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
    前記条件を満たした場合に、前記舵角電流指令値を出力し、前記条件を満たさなかった場合に、前記舵角電流指令値を出力しないように切り替わる切替手段と、
    前記基本電流指令値から前記切替手段の出力値を減算することにより出力電流指令値を算出する第3算出手段と、
    前記出力電流指令値に基づいて、操舵を補助するための電動モータの駆動を制御する制御手段と、を備えた、ことを特徴とする電動パワーステアリング制御装置。
  2. 請求項1に記載の電動パワーステアリング制御装置において、
    前記車速と比較する前記下限値は、0(ゼロ)に設定されている、ことを特徴とする電動パワーステアリング制御装置。
  3. 請求項1に記載の電動パワーステアリング制御装置において、
    前記車速と比較する前記下限値は、0(ゼロ)より大きい値に設定されている、ことを特徴とする電動パワーステアリング制御装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の電動パワーステアリング制御装置において、
    前記操舵トルクと比較する前記所定値は、ユーザがステアリングに触れているだけのときに前記ステアリングシャフトに加わる前記操舵トルクの微小値に設定されている、ことを特徴とする電動パワーステアリング制御装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の電動パワーステアリング制御装置において、
    前記切替手段の出力値を徐々に変化させて、前記第3算出手段へ出力する徐変手段をさらに備えた、ことを特徴とする電動パワーステアリング制御装置。
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