JP6061499B2 - 壊食予測方法および壊食予測システム、この予測に用いる壊食特性データベースおよびその構築方法 - Google Patents

壊食予測方法および壊食予測システム、この予測に用いる壊食特性データベースおよびその構築方法 Download PDF

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Description

本発明は、壊食予測方法および壊食予測システム、この予測に用いる壊食特性データベースおよびその構築方法であり、特に、流体中の流体機械、管路やその他の構造物に生じるキャビテーション壊食を、短時間で予測するための壊食予測方法および壊食予測システム、この予測に用いる壊食特性データベースおよびその構築方法に関する。
流体中の流体機械、管路やその他の構造物の表面は、キャビテーション壊食や腐食、固体粒子の衝突等の様々な現象により損傷する。これにより、所望の流体性能を維持できなくなったり、あるいは構造物としての強度が低下する。このような現象に対し、予測によって、損傷の進行を予測する技術を確立することは大きな課題である。このうち、本願では、特にキャビテーション壊食の予測に着目している。
キャビテーション壊食とは、流体機械等の流路の低圧部にキャビテーションが発生し、これが下流にて消滅する時に衝撃圧が発生して、流体機械等の表面を浸食してしまう現象である。キャビテーション壊食の進行は、上述のように、流体機械等の構造物の強度低下や、流体機械の効率低下を引き起こすことから、キャビテーション壊食を予測することはきわめて重要なことである。キャビテーション壊食に関しては、CFD(数値流体力学)法に基づく、変形の無い段階での表面壊食危険度の予測や、材料表面の比較的微小なスケールにおける損傷の理論モデルの構築は一部提案されている。図10には、実際に壊食が進行したポンプケーシングの写真を示しており、図10(A)はポンプケーシングの全体を示し、図10(B)は図10(A)において矢印で示す壊食が著しく進行した部位である。
キャビテーションによる壊食量の予測方法を開示する関連技術として、軟質金属を用いるものが提案されている(特許文献1参照)。
この予測方法は、
1)模型流体機械あるいは実機流体機械におけるキャビテーション壊食の発生位置を予測し、
2)発生位置を軟質金属で構成し、
3)流体機械を運転して軟質金属の表面に壊食を生じさせ、
4)計測手段で壊食による変形量を計測し、
5)変形量に基づいてその変形量の時間変化である変形速度を算出し、
6)変形速度とキャビテーション強度との関係のデータベースを用いてキャビテーション強度を算出し、
7)このキャビテーション強度に基づいて、キャビテーションによる壊食量を予測するものである。
また、振動や騒音などを壊食量や壊食危険度の指標にすることも提案されている(特許文献2参照)。
特開2007−327455号 特開平11−37979号
しかしながら、上記関連技術に係る発明では、以下のような様々な問題点があった。1)実際にポンプを製作する必要あり、2)塗料の剥離を指標にすると、運転条件を変える
たびに、実験をやり直す必要あり、3)軟質金属を貼り付ける場合、両面テープなどの貼り付け方法の影響が出る可能性あり、4)キャビテーション壊食が進行した場合、ポンプ性能が変化するが、その影響は考慮されていない点、などである。
本発明は、上述した種々の問題点に鑑みてなされたものであり、流体機械等の構造物の広範囲にわたる壊食量を、模擬機や実機による運転の必要性無しに短時間で予測するための、壊食特性データベースおよびその構築方法、該データベースを用いた壊食予測方法および壊食予測システムを提供すること、を目的とする。
上記目的に鑑みて、本願発明では、キャビテーションによって生じる流体機械の壊食を予測する方法であって、前記流体機械によって形成される流路についてキャビテーションCFD法を用いて得られたキャビテーション流れ場特性から、前記流体機械の各部位における壊食強度分布を算出し、前記壊食強度分布に基づいて、流体機械の壊食後の表面を近似壊食面として算出し、算出された近似壊食面を含む流路についてキャビテーションCFD法を用いて、前記流体機械の各部位における壊食強度分布を再算出し、前記再算出された壊食強度分布に基づいて、前記近似壊食面の変形後の形状を再算出する、という構成を採っている。
また、前記近似壊食面の算出は、前記壊食強度分布に基づいて、特に金属材料に顕著に観察される多孔質の表面性状を有する壊食面を仮想するため、表面を多数の球面の集合体として近似し、その球面を代表する球(以下、代表球という)の半径分布、中心位置分布および代表球による形状変形回数を決定し、決定された前記代表球に関する情報に基づいて、前記近似壊食面の変形後の形状を算出する、という構成を採っている。
また、前記壊食強度分布に基づいて、更に前記流体機械表面に生じる壊食深さ分布を算出し、当該壊食深さ分布も利用して前記の球面による近似壊食面の変形後の形状を算出する、という構成を採っている。
前記壊食強度分布の算出に先だって、キャビテーションCFD法を用いて得られたキャビテーション流れ場特性から、壊食の無い前記流体機械の初期形状に対する各部位における壊食強度分布を算出し、前記壊食強度分布に基づいて、壊食初期の潜伏期の微小変形作用を仮想するための、前記流体機械表面の各部位における表面粗さを変更して、再度キャビテーションCFD法によって初期形状に対する壊食強度分布を算出し、算出された当該壊食強度分布に基づいて壊食予測を行う、という構成を採っている。
また、前記壊食強度分布の算出に先だって、実際の運転によって、既に壊食が生じている前記流体機械の形状を測定し、その測定結果に基づき、既に生じている壊食面を含む流路に対してキャビテーションCFD法を用いて、前記流体機械の壊食を含む形状に対する壊食強度分布を算出し、算出された壊食強度分布に基づいて壊食予測を行う、という構成を採っている。
また、上記壊食予測方法を実行するための壊食予測システムであって、記憶手段及びCPUを具備するコンピュータと、コンピュータに情報を入力する入力手段と、コンピュータによって計算された結果を表示する表示手段とを備え、前記記憶手段には、前記壊食予測方法を実行するための壊食予測プログラムが記憶されており、前記CPUは、前記記憶手段から壊食予測プログラムを読みだし、入力手段によって入力される流体機械の形状データと材料情報に基づいて、壊食後の流体機械の予測形状を算出し、当該予測形状に関する情報を前記表示手段に表示する、という構成を採っている。
また、前記CPUは、時間の経過に伴う流体機械の形状変化を算出し、当該形状変化を前記表示手段に対してアニメーションで表示させる、という構成を採っている。
また、流体機械に使用される材料の壊食特性のデータベースであって、材料名、材料特性および所定の壊食強度に対する壊食特性の情報を含んでおり、前記壊食特性は、壊食体積、壊食深さ、壊食深さ分布、壊食面の表面性状を含み、前記表面性状は、流体機械の表面粗さあるいは表面形状パターンである、という構成を採っている。
また、前記壊食特性に関する情報は、時間の進行に伴う異なる時点での少なくとも2組の情報である、という構成を採っている。
また、前記キャビテーションCFDの実施の際に、請求項8又は9の壊食特性データベースの情報を利用する、という構成を採っている。
更に、前記記憶手段には、請求項8又は9の壊食特性データベースの情報が記憶されており、当該データベースの情報を壊食予測に利用する、という構成を採っている。
実測壊食深さ分布と算出壊食強度分布の相関を示す図である。 壊食特性データベースの一例を示す表である。 壊食特性データベースを構築する手順を示す図である。 壊食予測プロセスのフローチャートである。 代表球を用いた近似壊食面の変化を説明する図であり、図5(A)は初期形状を示し、図5(B)〜(G)は、それぞれ試行回数1000,2000,3000,4000,5000,6000回における近似壊食面を示し、図5(H)は図5(G)のH−H線における断面図を示す。 正弦曲線を回転させ作った初期くぼみを含む直方体ソリッドモデルの上面全体を、同一半径の代表球により6000回くり抜いた状況を示す図であり、図6(A)は全体斜視図であり、図6(B)は図6(A)のB−B線における断面図である。 直方体ソリッドモデル上に正弦曲線で表現した複数の溝を有する初期くぼみを作り、代表球を用いた近似壊食面の変化を説明する図であり、図7(A)は初期形状を示し、図7(B)〜(G)は、それぞれ試行回数1000,2000,3000,4000,5000,6000回における近似壊食面を示し、図7(H)は図7(G)の視点を変えた斜視図である。 直方体ソリッドモデル上面を、同一半径の球により10000回くり抜いた状況を示す、中央断面で切断した断面図であり、図8(A)は初期形状を示し、図8(B)〜(G)は、それぞれ試行回数1000,2000,3000,8000,9000,10000回における近似壊食面を示す。 砂粒子による流体機械(タービン翼面)の表面の損傷を、流体側と材料側の連成解析によって求めた結果を示す図であり、図9(A)は前縁付近であり、図9(B)は正圧面であり、図9(C)は負圧面である。 壊食が進行した流体機械を示す写真であり、図10(A)はポンプケーシングの全体を示し、図10(B)は図10(A)の矢印付近の表面を示す拡大写真である。
本願発明では、キャビテーションによる壊食を、CFD法を用いて解析することを特徴の1つとしている。このため、最初に、キャビテーション、壊食、CFD法についてそれぞれ概説する。
キャビテーションとは、液体の流れの中で圧力が飽和蒸気圧より低くなったとき、液体中に存在するごく微小な気泡核を核として液体が沸騰したり、溶存気体の遊離によって小さな気泡が多数生じる現象である。本願が着目している壊食や、船舶のスクリューに発生する場合には推進力を低下させる等の問題の原因となっている。
次に、壊食とは、上述したキャビテーションにより発生した気泡が崩壊するときに、構造物の表面を損傷してしまう現象である。キャビテーションが崩壊するときには、数100MPa以上の衝撃力やマイクロジェットが発生する。このため、構造物の表面付近で気泡が崩壊すると、その衝撃力やマイクロジェットで構造物の壁面を変形させたり、表面から構造物の材料を欠損させてしまう。壊食がさらに進行すると、構造物に穴をあけてしまったり、構造物の一部を脱落させてしまう。このように、壊食は流体機械にとって重大な問題である。
更に、CFD法とは、数値流体力学(Computational Fluid Dynamics)のことであり、流体の運動に関する方程式をコンピュータで解くことによって流れを観察する数値解析・予測手法である。手順としては、1)モデルデータ作成、2)格子生成、3)解析、というステップで計算が行われる。具体的には、モデルデータ作成ステップにおいて、対象物体の形状を再現した3Dまたは2Dモデルを作成する。設計にCADを使用し、そのデータを用いることが多い。 格子生成ステップについては、数値流体力学では空間を離散的に
扱うため、物体形状および周りの空間を離散化する必要があり、一般には格子(グリッドあるいはメッシュとも)で表現する。格子生成には四面体を用いた非構造格子法、直方体を用いた直交格子法などさまざまな手法がある。解析ステップでは、コンピュータを用いて格子毎の流れ方程式の近似解を求める。計算の結果として、各格子ごとの圧力・流速・密度などが求まる。
次に、本願発明の一実施形態に係る壊食特性データベースおよびその構築方法、該データベースを用いた壊食予測方法および壊食予測システムについて説明する。
0)[壊食特性データベースの構築]
壊食予測に先だって、各種材料の壊食特性データベースを構築する必要がある。これは、キャビテーションの強度が同じであっても、構造物の材料によって壊食特性が異なるからである。
材料と壊食特性との関係を調べるためには、磁歪式試験や噴流式試験が規格化されている。磁歪式試験とは、試験片を流体中に沈めて、この試験片自体に超音波振動を印加して、試験片の表面にキャビテーションを発生させる手法である。所定の運転時間経過後に、試験片の変化を計測して、材料の壊食特性を調べるものである。その他、試験片自体は振動させず、試験片に対向して設置された超音波振動子によって試験片上に気泡を発生させ、その気泡で試験片に壊食を生じさせる場合もある。
また、キャビテーション噴流による試験もある。これは、水中に高速の水噴流を噴射し、噴流の周りに発生するキャビテーションで試験を行う方法である。流体の流速、静圧やキャビテーション係数を考慮した試験が可能となる。更には、ベンチュリー管を用いた試験法もある。これは、ベンチュリー管の内部で流体を高速で流してキャビテーションを発生させ、このキャビテーション発生領域に試験片を設置して行う試験である。噴流による試験と同様に、キャビテーション係数、流速、静圧などを考慮した試験が可能である。この他、流路に設置した水中翼の翼面上に試験片を設置し、水中翼上に発生したキャビテーションで試験片に壊食を生じさせる試験法、あるいは実機と類似したポンプや水車、スクリュープロペラを製作し、その表面に試験片を設置するか、ポンプや水車、スクリュープロペラの表面自体を壊食させる試験方法は可能である。
上記のような試験によって試験片の表面に壊食を発生させ、キャビテーション強度と試験片の時間変化を精密に計測することによって、データベースを構築する。具体的には、上述したような各種の基準壊食発生装置を用い、キャビテーションCFDによるキャビテーション強度と壊食の相関データを、重要な材料毎に取得する。壊食特性のデータとしては、重要な材料毎の壊食体積や平均壊食深さだけではなく、壊食深さ分布および壊食面の表面性状(表面粗さや表面形状パターン)、さらにはそれらの時間経過のデータを取得(壊食試験を複数回中断し、それぞれ中断時に壊食形状を取得する)。形状の計測には3Dレーザースキャナーや印象材を使うのが良い。キャビテーションCFDに関しては、表面の壊食の進行に応じ、壊食による形状変化を考慮した解析を(上記の壊食データの取得時に対応して)複数回実施する。上記の複数回実施した壊食面形状データの変化(差分)と各回毎の計算によって得られたキャビテーション壊食強度が相互に対応するもの想定し、データベースを構築する。試験方法は前述のいずれの方法も実施可能であるが、既存のキャビテーションCFDの実施の容易さを考慮すれば、ベンチュリー管、水中翼、実機に類似したポンプ、水車、スクリュープロペラの適用が望ましい。
上記データベースを、計算によるキャビテーション壊食強度分布と壊食進行速度分布、および表面性状の変化分布として整理する。具体的には材料毎に、キャビテーションCFDによる壊食強度と壊食進行速度(おおよそ壊食面に対し垂直方向の速度を取る)を、近似関数化する。また、表面性状に関しては、三次元データのデータベースとする。なお、潜伏期においては、体積減少は生じないがピットと称される微小な窪みの増加現象が良く知られている。このピットの数密度、形状についてもデータベース化が望ましい。またその結果として表面粗さの変化としてデータベース化されるのが望ましい。
図1は水中翼の例で、実測した壊食面形状と計算された壊食強度分布との相関を示す図である。それぞれ、時刻T〜Tまでの各部位における壊食面形状と、T〜T時刻の壊食による変形も考慮した水中翼形状のCFDによって算出された壊食強度分布のグラフである。壊食面形状は、表面の局所平均的な壊食深さ分布と、局所的な性状(多孔質面の三次元的な粗さ分布)の組み合わせと考え、壊食深さ分布の局所的な差分を、経過時間で除した量を壊食進行速度と定義する。これを、各時刻の壊食強度分布と対応付けする。差分の方法として、片側差分や中心差分等、計算方法の選択は任意である。また対応付けに関しては、任意であるが、多項式で近似し、最小自乗法等により係数を決定するのが簡便である。一例としては、単純な片側差分の例を説明する。時刻TからT間の壊食の進行が、時刻Tの時刻の形状に対して計算された壊食強度分布に対応するとみなし、T時刻の壊食深さ分布からT時刻の壊食深さ分布を差し引き、その差分の壊食深さ分布をΔT21=T−Tで除す。この壊食速度分布と壊食強度分布形状が、曲線として良く一致していれば、例えば一次関数を仮定し、その比例係数を求めることができる。同様に時刻TからT間の壊食の進行が、時刻Tの時刻の形状に対して計算された壊食強度分布に対応するとみなし、T時刻の壊食深さ分布からT時刻の壊食深さ分布を差し引き、その差分の壊食深さ分布をΔT32=T−Tで除す。これをT時刻の形状に対する壊食強度分布と対応付けする。さらに、時刻TからT間の壊食の進行が、時刻Tの時刻の形状に対して計算された壊食強度分布に対応するとみなし、以下、任意のステップ数の対応付けを繰り返す。これらの複数回の対応付けにより、壊食強度分布を入力として壊食速度を求める近似関数を、精度良く求めることが可能となる。また、これらと合わせ、計算された壊食強度と、壊食深さ分布及び、流体条件と、材料条件等と壊食面の局所的な性状の関係をデータベース化する。これにより、進行する壊食面に対し、壊食深さの変化と、表面性状の変化が計算により予測できることになる。
図2には、各種材料の壊食特性データベースの一例を示している。なお、データベースの構築にあたっては、利用可能なすべての材料について試験を行う必要はない。なぜなら
、材料の特性(例えば、引張強度や硬度など)に基づいて、試験済みの材料のデータから、引張強度や硬度の値が近い材料については、壊食特性をある程度の精度で推測することが可能だからである。また、磁歪式試験装置や噴流式試験装置による既存の壊食データと、それに基づく、各材料間の耐キャビテーション壊食性の相対比較から推定することもできる。
図3は、壊食特性データベースを構築する段階を説明する概念図である。ここでは、実際の水中翼を用いた、基準キャビテーション発生装置による、ある材料の壊食試験について記載している。先ず、試験対象物の初期形状が、3次元(3D)CADデータや、実測データなどを用いて取得される。また、表面性状については実測により計測しておく。
次に、キャビテーション発生装置によって実際にキャビテーションを発生させ、試験対象物をキャビテーション発生領域に配置する。これにより、データベース構築のための試験が開始される。このとき、壊食特性には表面粗さが影響を与える。このため、実測しておいた表面粗さを考慮してCFDを実施する。これにより、試験開始から潜伏期終了(T=T経過時)までの壊食強度分布が算出される。
潜伏期終了時点で試験を一旦停止して、試験対象物の表面形状を測定する。計測するものとしては、ピット数、ピット形状、表面粗さ分布などである。そして、得られた表面形状を考慮して、CFDを実施する。これにより、潜伏期終了から壊食期に移行する際の壊食強度分布が算出される。このとき、壊食強度分布は、表面形状も考慮しているため、より実際の壊食現象に近い壊食強度分布を算出することができる。
その後、再度試験対象物をキャビテーション発生装置に設置して、キャビテーションを発生させる。潜伏期を過ぎた後には、試験対象物の表面には壊食が発生する。そして、試験開始からT=T経過時点で試験を停止する。そして、壊食面の3D形状(壊食深さ分布や表面性状)を実測する。そして、得られた表面形状を考慮して、CFDを実施する。このとき、壊食強度分布は、壊食によって変形した試験対象物の形状も考慮しているため、より実際の壊食現象に近い壊食強度分布を算出することができる。
更に、再度試験対象物をキャビテーション発生装置に設置して、キャビテーションを発生させる。そして、試験開始からT=T経過時点で試験を停止し、壊食面の3D形状(壊食深さ分布や表面性状)を実測する。そして、得られた表面形状を考慮して、CFDを実施する。
以上の実測とCFDのステップを必要に応じて数回繰り返すことにより、壊食の進行と計算による壊食強度分布との対応関係が明らかとなり、データベースを構築できる。
以上のように、本実施形態に係る壊食特性データベースは、壊食による構造物の変形を考慮してキャビテーションCFDを実施するため、実際の壊食に近い壊食特性のデータベースを構築することが可能である。
なお、上記壊食特性データベースは、以下に説明する壊食予測方法を実施するためのデータベースの一例であって、必ずしも必須なものではない。すなわち、材料と壊食との関係を規定できるものであれば、その他のデータベースであっても以下の壊食予測方法の実施に利用可能である。
次に、上記壊食特性データベースを用いて、実際に壊食予測する方法について、順を追って説明する。図4に、壊食予測の概略フローチャートを示す。この図においては、流体機械が新品の場合(ケース1)と、すでに使用されて壊食が進行した場合(ケース2)の
両方を示している。
[キャビテーション壊食強度分布の算出]
[初期形状データ取得]
先ず、キャビテーションCFDを実施するために、予測対象となる流体機械の初期形状データを取得する必要がある。流体機械の初期形状は、CADデータが存在する場合には、このCADデータを直接用いることができる。一方、CADデータが存在しない場合には、予測対象の実際の流体機械の形状を計測して取得する。実際の形状を計測する具体的な手法の一例としては、レーザ光を用いた表面的な計測から三次元データを再構成するものである。これは、予測対象となる流体機械の表面にレーザ光を照射し、反射したレーザ光をカメラで撮像して、三次元形状データに変換するものである。
[格子生成]
次に、CFDを実施するために、流体機械等の内部に形成される流路に対して格子を生成する。格子の生成は、流体機械の形状データから流路の形状を算出し、そして、算出された流路の形状から、各部を格子の集まりとして定義してゆく。格子生成の際に、流体機械の表面付近の格子サイズを小さくし、それ以外の領域の格子サイズを大きくすることで、計算精度の向上あるいは維持を実現しつつ、計算に要する時間を短縮することができる。
[材質の決定]
次に、流体機械を構成する材質を決定する。材料によって、壊食特性が異なるからである。
[運転条件の決定]
次に、壊食を予測するための運転条件を決定する。これは、流体機械に生じる壊食の速度や量が、運転条件によって影響を受けるからである。ここでは、例えば、運転時間、運転速度(例えば、回転体であれば回転数)、流れる流体の特性(例えば、流速、圧力、温度、比重、粘性など)が決定される。
[キャビテーション強度分布の算出]
各格子に対して、運転条件に基づいて、初期形状に対するCFD実施による数値解析を行い、各部におけるキャビテーション強度分布を算出する。キャビテーションの強度分布は、多くの研究者によって提案されているが、いずれの計算法を用いても良い。データベース作成段階で、実験結果との相関性が高いものを選ぶと良い。一例として、文献A(能見,井小萩,伊賀,”数値解析によるキャビテーション壊食予測技術の開発”,第59回ターボ機械協会講演論文集,(2008),pp49-54)のものを以下に示す。流体中の局所的な壊食強
度cを、局所圧力p、局所気泡量α(気泡の体積率であるボイド率)、局所的な圧力上昇の大きさをD/Dt、局所的敵な気泡崩壊の大きさを−Dα/Dtで表わすと、以下
の通りとなる。
この壊食強度の影響が任意の物体表面に伝播する際、擾乱伝播の時間遅れτと減衰atnが発生する。物体上の点から流体領域の注目点までの距離ベクトルをrとし、物体上の点が受ける瞬時壊食強度を以下に定義する。
さらに単純化し、時間遅れ、減衰が発生しない物体表面上の物理量の計算値を代表として用いる。物体表面では粘性によって流速はゼロであるため、式(1)における全微分は偏
微分におきかわる。式(1)の関数Fとしては、単純な以下の四式を例示する。
式(3)-(6)は瞬時値であるが、キャビテーション流れの周期的な変動を考慮した時間平
均壊食強さとして式(7)を定義する。
ここでTは、課題となるキャビテーション現象の代表的な周期である。例えば、水中翼におけるクラウドキャビテーションの放出周期、回転機械における回転周期、あるいはキャビテーションを伴ったサージングが対象系に発生している場合には、サージングの周期など、対象に合わせて選択する。
壊食強度分布を算出]
キャビテーション強度分布および流体機械等の使用材料から、流体機械の各部位における壊食強度分布を算出する。材料と壊食強度との関係は上述した壊食特性データベースとして構築されているので、壊食強度分布の算出の際にはこの情報を利用する。
[表面粗さ条件を変えて、CFDによりキャビテーション強度分布を再算出]
[表面粗さの推定]
表面粗さの変更とは、流体機械の形状は変わらないと仮定した上で、表面の平滑性を仮想的に変更することである。流体機械の表面は、壊食が進行する前に潜伏期と呼ばれるステップを経る。この潜伏期とは、流体機械の壊食自体は生じていないが、表面にへこみなどが形成されて、表面粗さが増大する過程である。上記壊食特性データベースを用いれば、潜伏期の表面粗さの増大も予測できるため、次の壊食予測のために表面粗さの推定値も算出しておく。なお、表面粗さに関する推定値としては、潜伏期の平均表面粗さ増大量、最大表面粗さ増大量及び潜伏期間(表面粗さがが増大する時間)などがある。
[キャビテーション強度分布の再算出]
次に、推定した表面粗さの増大を、CFDにおける流体機械表面の表面粗さ効果として境界条件として反映させ、再度キャビテーションCFDを実施する。このCFDによって、表面粗さ増大後のキャビテーション強度分布が再算出される。
壊食強度分布の再算出]
上記ステップで再算出したキャビテーション壊食強度分布を用い、そこからある時間進行した後の壊食面形状を予測する。この壊食面形状の予測にも、上記方法で構築した壊食特性データベースを用いる。壊食面形状に関する情報としては、例えば、壊食深さや表面性状が含まれる。
[代表球に関するパラメータの決定]
[代表球の半径分布の決定]
壊食を予測するために、1回の壊食による形状変化を、多数の球面による固体材料部分の削り込みとして近似表現する。その代表球の半径分布を決定する。代表球の半径は、異なる値を仮定してもよいし、すべて同一の値を仮定してもよい。
[代表球の中心位置分布の決定]
次に、壊食が生じる位置を仮定するために、代表球の中心位置分布を決定する。代表球の中心位置の分布は、壊食強度分布によって決定されるものであり、例えば、壊食強度が高い部位は多数の代表球の中心位置が設定される。一方、壊食強度が低い部位は、中心位置が設定される代表球の数は少ない。このため、壊食強度の高い位置ほど、多数の代表球によってより壊食が進行することとなる。
[変形回数(試行回数)の決定]
次に、変形回数を決定する。変形回数とは、代表球を用いた変形の回数であり、変形回数が多いほど、代表球による壊食に起因する変形が大きくなる。
[近似壊食面の算出]
初期形状のデータ、代表球の半径および中心位置分布、代表球による変形回数に基づき、壊食後の形状を近似壊食面として算出する。具体的には、初期形状に対し、代表球を用いた壊食が進行したと仮定し、壊食後の形状を近似的に表す。
本願では、金属で見られる、くぼみと多孔質状の表面性状の組み合わせを数学的に近似する手法を提案しており、その他の表面性状に関しては、別の数学的な手法を採用する必要がある。また、くぼみと多孔質状の表面性状の組み合わせを数学的に近似する方法も、本特許で提示したものが唯一とは限らない点に留意する必要がある。例えば文献B(西田,”リアリスティックな自然景観画像の追求”,第16回NICOGRAPH/MULTIMEDIA論文コンテスト,(2000),pp199-203)に挙げられるように、コンピュータグラフィックスの分野で自然
物を表現するのに用いられる各種技法、フラクタル理論、セルオートマトン、カオス、ニューロン、ウェーブレット、遺伝的アルゴリズム、L−システムなどが適用可能である。
本願で提示する近似壊食面の算出方法は二種類ある。
算出手法の第1は、実際の壊食面で見られる、「くぼみが生じ、そのくぼみの表面が多孔質状になる」状況を模擬するもので、
1)壊食の無い状態のソリッドモデルを設定する。
2)上記のソリッドモデルに、比較的なめらかな(曲率半径が大)のくぼみを設ける。
3)上記の比較的なめらかな、くぼみを有するソリッドモデルに対し、大よそ、くぼみ表面に中心座標が位置する球面(くぼみより曲率半径が小)で、上記のくぼみ面及びその周辺のソリッドモデル表面を、くり抜くような操作を多数回、繰り返す。
4)くり抜き操作の際、先にくり抜かれた球面を新たな表面と考え、球の中心座標は、元々のソリッドモデルの表面よりも内側に位置させる。
5)上記の、球の半径、球の数密度(単位面積当たりの球の個数)には、分布を持たせても良い。また、その分布自体が、局所的に変化しても良い。これにより、くぼみの底だけ、多孔質の粗さが細かいといった表面性状を表現できる。
6)上記の分布を考慮した上で、くり抜き操作には、乱数を用い、実際の壊食面形状のランダム性も表現する。
上記のような数学表現を用いる場合、ソリッドモデル表面からの深さ分布で「くぼみ」形状を規定し、「くぼみ」を含む表面に対し、上記の球の局所的な半径分布(最大半径と最小半径の範囲および、半径毎の存在確率を与える)と、局所的な数密度分布を与える。簡便には代表的な球半径を数種類と、その種類毎の数密度を与えれば良い。
図5は、上記手法に基づいた、試行回数と近似壊食面の変化を説明する図であり、直方体ソリッドモデ上に正弦曲線を回転させて作った初期くぼみを、同一半径の球により6000回くり抜いた状況を示している。図5(A)が、初期形状を示す斜視図であり、一例として部分球面形状となっている。図5(B)〜(G)までは、それぞれ試行回数を1000回ずつ増やした場合の近似壊食面の状態を示している。すなわち、図5(B)が試行回数1000回の場合を示し、図5(G)が試行回数6000図場合を示している。また、図5(H)は図5(G)のH−H線における断面図を示している。
図6は、正弦曲線を回転させ作った初期くぼみを含む直方体ソリッドモデルの上面全体を、同一半径の球により6000回くり抜いた状況を示す図である。また、図7は、直方体ソリッドモデル上に正弦曲線で表現した溝付きの初期くぼみを作り、くぼみ表面を、同一半径の球により6000回くり抜いた状況を示す図である。
算出手法の第2は、実際の壊食面で見られる、「くぼみが生じ、そのくぼみの表面が多孔質状になる」状況を模擬し、
1)壊食の無い状態のソリッドモデルを設定する。
2)上記のソリッドモデルに対し、大よそ、表面に中心座標が位置する球面(くぼみより曲率半径が小)で、ソリッドモデル表面を、くり抜くような操作を多数回、繰り返す。
3)くり抜き操作の際、先にくり抜かれた球面を新たな表面と考え、球の中心座標は、元々のソリッドモデルの表面よりも内側に位置させる。
4)上記の、球の半径、球の数密度(単位面積当たりの球の個数)には、分布を持たせても良い。また、その分布自体が、局所的に変化しても良い。これにより、数密度が大な領域は深く掘られ、全体として、くぼみが形成される。また、くぼみの底だけ、多孔質の粗さが細かいといった表面性状を表現できる。
5)上記の分布を考慮した上で、くり抜き操作には、乱数を用い、実際の壊食面形状のランダム性も表現する。
6)このような数学表現を用いる場合、ソリッドモデル表面における、上記の球の局所的な半径分布(最大半径と最小半径の範囲および、半径毎の存在確率を与える)と、局所的
な数密度分布を与える。簡便には代表的な球半径を数種類と、その種類毎の局所的な数密度を与えれば良い。
この方法により、ある深さ分布を持つ壊食面を近似生成するには、深さ分布と類似した球の数密度分布で、上記のくり抜き操作を繰り返し、深さ分布と大よそ一致したくぼみが形成された段階で、くり抜き操作を終了させれば良い。
図8は、直方体ソリッドモデル上面を、同一半径の球により10000回くり抜いた状況、
球半径は一定値、球の数密度は、ソリッドモデル上面の中心位置が最大となる正規分布を与えている。図は全て、中央断面でカットした状態を表示している。
流体数値解析(CFD)による局所的な壊食強度に対し、局所的な固体材料における、材料の種類毎の壊食速度が理論式あるいは実験式で精度良く関連付けられれば、流体側の解析と材料側の壊食解析を同時連成させて数値解析することにより、本願で提示するような近似壊食面を用いることなく壊食面が予測できる。一例として、本技術分野と類似の現象である、流体に混入した砂粒子による流体機械表面の損傷を、流体側と材料側の連成解析によって求めた結果を図9に示す。この図から、比較的滑らかなくぼみの予測は可能であることが見て取れる文献C(山本,鈴木,“流体機械におけるサンドエロージョン現象の数値予測”,ながれ,27,(2008),pp127-132)。
しかしながら、キャビテーション壊食の分野では、微小なスケールの壊食プロセスも、まだ十分解明されておらず、上記の理論式あるいは実験式を求めるのは容易ではない。また、実際に観察されるキャビテーション壊食面は、例えば多孔質の、極めて複雑な形状を示す。このため、仮に上記の理論式あるいは実験式が求められても、複雑な形状を正確に定義するためには、流体側および材料側のいずれも極めて多数の計算格子を用いなければ形状を表現できない。その結果、計算にかかる時間も膨大になり現実的ではない。そこで、現状の電子計算機の能力の範囲では、キャビテーション壊食を受けた面を数学的に近似し、その近似のためのパラメータ(局所平均的な深さや、代表球群に関する数値情報)を、CFDによるキャビテーション壊食強度と関連付け、それをデータベース化する本特許の手法が有効かつ現実的である。
[変形後の形状に対し、CFDによるキャビテーション強度分布の算出]
変形後の形状を表す近似壊食面に基づき、流路に対して格子を再生成し、CFDによるキャビテーション強度分布を算出し、再び壊食強度分布を算出するプロセスに戻り、得られた新たなキャビテーション強度分布に基づいて、壊食強度分布を再算出する。そこからさらにある時間経過した後の壊食面形状を予測する。
なお、近似壊食面近傍の格子生成に関しては、通常の格子形成法を用いても良いが、壊食面に形状の複雑さに起因して、格子生成が煩雑であるため、壊食面を立方体あるいは直方体のボクセルとして表現し、ボクセルの有無で表現するのが簡便である。また、レベルセット法やVOF法、境界埋め込み法といった自由表面や複雑面形状を扱う技法を用いても良い。
以上の各プロセスにより、壊食による変形を考慮した壊食強度変化を考慮できるため、実際の壊食により近い予測が可能となる。また、壊食強度分布の算出→壊食面の近似→壊食強度分布の再算出のプロセスを繰り返すことで、長期間の使用による壊食の進行を高精度で予測することが可能となる。
上記説明では、新品の流体機械についての壊食予測について説明した。しかしながら、本願発明はこれに限定されるものではない。すなわち、すでに壊食が進行している実機の
流体機械に対しても適用可能である。具体的には、図3のケース2で示すように、壊食が進行している流体の形状データを取得し、壊食を含んだ形状によるキャビテーションCFDを実施し、上述の方法を用いて、それ以降の壊食の進行を予測するのである。当該実施形態では、上述した潜伏期が既に終了しているため、壊食強度分布の算出→壊食面の近似→壊食強度分布の再算出を繰り返すだけでよい。なお、壊食を含んだ形状の測定には、3Dレーザー計測機や印象材などを用いる。3Dレーザー計測は、壊食による孔の開口部より奥が広がっているような、いわゆるタコツボ状の形状部分には適用できない。しかし、これらに関しては、柔軟な印象材(型取り材)の利用、X線撮像装置やCTスキャナ等の技術を利用することにより補完可能である。
上述した、壊食予測方法は、壊食予測システムとして実現することが可能である。この壊食予測システムは、コンピュータと壊食予測プログラムからなる。具体的には、コンピュータの記憶装置には、上述した壊食特性データベース、壊食予測プログラムが記憶されている。
壊食予測に際し、先ず流体機械の形状データが入力手段を介してコンピュータに入力される。形状データは流体機械のCADデータや実測データである。更に入力手段からは、流体機械を構成する材料に関する情報が入力される。そして、壊食予測期間を入力する。壊食予測期間は、例えば、1年、5年、10年など、壊食によって流体機械が損傷を受けると予測される期間を設定する。
コンピュータのCPUは、入力された形状データと材料に関する情報に基づき、壊食特性データベースの情報を参照して、壊食による流体機械の形状変化を算出する。そして、算出結果を、コンピュータに接続された表示手段に表示する。この時、時間の経過にともなう壊食による形状予測に基づいて、例えば10年にわたる形状変化を数秒程度のアニメーションとして表示することが望ましい。
上記のような壊食予測が可能となることで、以下のような応用範囲の拡大が実現できる。すなわち、壊食予測に基づいた流体機械の設計方法へ応用できる。具体的には、壊食予測の結果に基づいて、壊食が進行しやすい部位の肉厚を厚く設定するなど、壊食予測を考慮した上で流体機械の初期形状を設計することで、耐用年数を柔軟に設定することが可能となる。
また、本願発明によって壊食予測に基づいたメンテナンス方法へ応用できる。具体的には、壊食予測が可能となれば、実際に使用された流体機械の壊食面の形状と予測された形状とを比較し、当該比較の結果に基づいて流体機械の寿命を予測することが可能となる。このため、必要なメンテナンスのタイミングを予測する行うことができる。更には、様々な運転条件での壊食予測を行うことで、流体機械の壊食を防止するための運転条件を算出することが可能となる。
本願発明は、流体機械の壊食特性の予測に利用することが可能である。

Claims (11)

  1. キャビテーションによって生じる流体機械の壊食を予測する方法であって、
    前記流体機械によって形成される流路についてキャビテーションCFD法を用いて得られたキャビテーション流れ場特性から、前記流体機械の各部位における壊食強度分布を算出し、
    前記壊食強度分布に基づいて、流体機械の壊食後の表面を近似壊食面として算出し、
    算出された近似壊食面を含む流路についてキャビテーションCFD法を用いて、前記流体機械の各部位における壊食強度分布を再算出し、
    前記再算出された壊食強度分布に基づいて、前記近似壊食面の変形後の形状を再算出し、
    前記近似壊食面の算出は、前記壊食強度分布に基づいて、多孔質の表面性状を有する壊食面を仮想するための代表球の半径分布、中心位置分布および代表球による形状変形回数を決定し、
    決定された前記代表球に関する情報に基づいて、前記近似壊食面の変形後の形状を算出することを特徴とする壊食予測方法。
  2. 前記壊食強度分布に基づいて、更に前記流体機械表面に生じる壊食深さ分布を算出し、当該壊食深さ分布も利用して前記近似壊食面の変形後の形状を算出することを特徴とする、請求項1に記載の壊食予測方法。
  3. 前記壊食強度分布の算出に先だって、
    キャビテーションCFD法を用いて得られたキャビテーション流れ場特性から、壊食の無い前記流体機械の初期形状に対する各部位における壊食強度分布を算出し、
    前記壊食強度分布に基づいて、壊食初期の潜伏期の微小変形作用を仮想するための、前記流体機械表面の各部位における表面粗さを変更して、
    再度キャビテーションCFD法によって初期形状に対する壊食強度分布を算出し、
    算出された当該壊食強度分布に基づいて壊食予測を行うことを特徴とする、請求項1
    たは2に記載の壊食予測方法。
  4. 前記壊食強度分布の算出に先だって、
    実際の運転によって、既に壊食が生じている前記流体機械の形状を測定し、
    その測定結果に基づき、既に生じている壊食面を含む流路に対してキャビテーションCFD法を用いて、前記流体機械の壊食を含む形状に対する壊食強度分布を算出し、
    算出された壊食強度分布に基づいて壊食予測を行うことを特徴とする、請求項1または2に記載の壊食予測方法。
  5. 請求項1〜に記載の壊食予測方法を実行するための壊食予測システムであって、
    記憶手段及びCPUを具備するコンピュータと、コンピュータに情報を入力する入力手段と、コンピュータによって計算された結果を表示する表示手段とを備え、
    前記記憶手段には、前記壊食予測方法を実行するための壊食予測プログラムが記憶されており、
    前記CPUは、前記記憶手段から壊食予測プログラムを読みだし、入力手段によって入力される流体機械の形状データと材料情報に基づいて、壊食後の流体機械の予測形状を算出し、当該予測形状に関する情報を前記表示手段に表示することを特徴とする、壊食予測システム。
  6. 前記CPUは、時間の経過に伴う流体機械の形状変化を算出し、当該形状変化を前記表示手段に対してアニメーションで表示させることを特徴とする、請求項に記載の壊食予測システム。
  7. 流体機械に使用される材料の壊食特性のデータベースであって、
    材料名、材料特性および所定の壊食強度に対する壊食特性の情報を含んでおり、
    前記壊食特性は、壊食体積、壊食深さ、壊食深さ分布、壊食面の表面性状を含み、
    前記表面性状は、流体機械の表面粗さあるいは表面形状パターンである、ことを特徴とする壊食特性データベース。
  8. 前記壊食特性に関する情報は、時間の進行に伴う異なる時点での少なくとも2組の情報であることを特徴とする、請求項に記載の壊食特性データベース。
  9. 前記キャビテーションCFDの実施の際に、請求項又はの壊食特性データベースの情報を利用することを特徴とする、請求項1〜の何れか一項に記載の壊食予測方法。
  10. 前記記憶手段には、請求項又はの壊食特性データベースの情報が記憶されており、当該データベースの情報を壊食予測に利用することを特徴とする、請求項6又は7に記載の壊食予測システム。
  11. 請求項1〜及びの何れか一項に記載の壊食予測方法を実施するための、コンピュータで実行可能な壊食予測プログラム。
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