JP6060138B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、トレッド部の放熱効果を向上させた空気入りタイヤに関する。
タイヤの負荷転動によってトレッド部が発熱し高温となることで、トレッド部のヒートセパレーション等の様々な故障の原因となる。ここで、トレッド部の温度を低下させるためには、発熱の低減または放熱の向上が必要である。
従来、トレッド部の温度を低下させるため、トレッド部に溝を形成することで、発熱源となるトレッドゴムを除去するとともに、トレッド部の表面積を増加して放熱を高めるという方法が採用されてきた(例えば、特許文献1参照)。
また、トレッド部の放熱効果を高めるために、タイヤ幅方向に延びる細溝に対して、細溝の延在方向と交差する方向に延びる小溝を設け、細溝内を流れる空気の流れに乱れを生じさせる技術も知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−205706号公報 特開2007−230399号公報
しかしながら、溝幅が狭く、タイヤ幅方向に延びる溝には、溝内部に空気の流れが生じ難い。また、温度低下効果をより向上させるためにはさらに溝を増加する必要があるが、溝を増加すると陸部剛性の低下を招き、摩耗性能や操縦安定性能が悪化する原因となる。
それゆえ、本発明の目的は、陸部剛性を確保しつつ、トレッド部の放熱効果を向上させた空気入りタイヤを提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の空気入りタイヤは、トレッド踏面に、タイヤ周方向に対して傾斜した方向に延在し、溝幅が溝深さよりも小さい細溝が形成され、細溝は、少なくとも一端が陸部内で終端し、細溝のタイヤ周方向に対向する溝壁面のうち風上側の溝壁面に、トレッド踏面に開口する空気流入部が形成されており、空気流入部は、細溝の陸部内で終端する終端部に配置され、トレッド踏面の展開平面視で、前記空気流入部における、細溝の延在方向に沿った幅の中心を通る幅中心線と、細溝の溝幅中心線との交点を点Oとし、空気流入部の幅中心線上に位置する空気流入部の終端点を点Xとし、細溝の溝幅中心線上に位置する該細溝の長さ中心点を点Yとしたとき、∠XOYが鋭角となり、前記細溝の延在方向に沿った前記空気流入部の長さL2が、5mm以上、かつ、前記細溝の延在方向の長さL1の1/2以下であり、前記空気流入部は、タイヤ周方向に対し平行に設けられ、前記細溝は、延在方向の両端が陸部内で終端していることを特徴とする。かかる空気入りタイヤにあっては、陸部剛性を確保しながらも、トレッド部の放熱効果を向上させることができる。
なお、本発明の空気入りタイヤにあっては、∠XOYが70°以下であることが好ましく、これによれば、トレッド部の放熱効果をより向上させることができる。
本発明によれば、陸部剛性を確保しつつ、トレッド部の放熱効果を向上させた空気入りタイヤを提供することができる。
(a)は本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤのトレッドパターンの展開図であり、(b)は図1(a)のA−A断面図である。 (a)〜(e)は、空気流入部の変形例を示す図である。
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について例示説明する。
図1(a)は、本発明の空気入りタイヤのトレッドパターンの一例を示した展開図である。トレッド踏面1には、タイヤ赤道面CL上に、タイヤ周方向に沿って延びる中央周方向溝2と、中央周方向溝2を挟んでタイヤ周方向に沿って延びる1対の中間周方向溝3と、これらの中間周方向溝3のタイヤ幅方向外側にタイヤ周方向に沿って延びる1対の側方周方向溝4と、タイヤ幅方向に沿って延びるとともに中間周方向溝3および側方周方向溝4に連通する中間幅方向溝5と、タイヤ幅方向に沿って延びるとともに側方周方向溝4に連通しトレッド踏面端TEに延びる側方幅方向溝6と、が形成されている。
中央周方向溝2と中間周方向溝3によって、タイヤ赤道面CLを挟む一対のリブ状中央陸部7が形成されている。中間周方向溝3と側方周方向溝4と中間幅方向溝5とによって、ブロック状中間陸部8が形成されている。側方周方向溝4と側方幅方向溝6とによって、ブロック状側方陸部9が形成されている。なお、図示するトレッドパターンは一例であり、本発明は、リブ基調パターンおよびブロック基調パターン、その他任意のトレッドパターンにも適用可能である。中間幅方向溝5および側方幅方向溝6は、タイヤ幅方向に対して傾斜していてもよいし、その溝幅が一定ではなく変化してもよい。また、側方幅方向溝6は、トレッド踏面端TEに連通していなくてもよい。
リブ状中央陸部7には、タイヤ周方向に対して傾斜した方向に延在する細溝10が形成されている。細溝10は、一端10aがリブ状中央陸部7内で終端し、他端10bが中央周方向溝2に開口している。図1(b)に示すように、図1(a)のA−A断面(タイヤ周方向に沿った断面)において細溝10の溝幅W1は、溝深さD1より小さい(狭い)。図示例では、溝幅W1は、タイヤ周方向幅としている。
また、図示例の本実施例の空気入りタイヤでは、細溝10のタイヤ周方向に対向する溝壁面10cの一方に、トレッド踏面1に開口する空気流入部11が形成されている。空気流入部11は、細溝10の陸部内で終端する終端部に配置されている。トレッド踏面の展開平面視で、空気流入部11の幅中心線と細溝の溝幅中心線との交点を点Oとし、空気流入部の幅中心線上に位置する空気流入部の終端点を点Xとし、細溝の溝幅中心線上に位置する該細溝の長さ中心点を点Yとしたとき、∠XOYが鋭角となる。すなわち、空気流入部11の幅中心線が、空気流入部11のトレッド踏面上の終端である点Xから、溝壁開口端11aまで、細溝10の陸部内で終端する一端10aに向かって延びている。
「細溝の延在方向」とは、トレッド踏面1において、細溝の溝幅中心線が延在する方向を意味し、「空気流入部の幅中心線」とは、トレッド踏面において、空気流入部の、細溝の延在方向に沿った幅の中心を通る線を意味し、この幅中心線の延在する方向を空気流入部11の延在方向とする。
図1の例において空気流入部11は、溝壁開口端11aにおける細溝10の延在方向の外端11bが、細溝10の陸部内で終端する一端10aと一致するように配置されている。また、図1の例において、空気流入部11の延在方向は、タイヤ周方向に平行であり、∠XOYを示す角度θは、細溝10の、タイヤ周方向に対する角度αと同一となっている。
また、図示する細溝10の配置は一例であり、本発明の細溝10は、リブ状中央陸部7の他、ブロック状中間陸部8およびブロック状側方陸部9に設けることもできる。また、細溝10は、タイヤ周方向に対して任意の角度α(0°<α≦90°)で傾斜しているものとすることができる。さらに、複数の細溝10は、互いに平行に形成されていなくてもよい。また、細溝10は直線状に延びるのみでなく、途中で屈曲または湾曲していても良い。また、細溝10は少なくともその延在方向の一端が陸部内で終端していればよいが、その延在方向の両端が陸部内で終端していることが、陸部の剛性を確保する観点で好ましい。
以下、本実施形態の作用を説明する。
タイヤが転動すると、タイヤの周囲にはタイヤの回転方向とは反対方向に風(空気)が流れる。この風を、トレッド踏面1に形成した溝に取り込むことにより、トレッド部が放熱され、トレッド部の温度が低下する。トレッド踏面1に幅広の溝を形成すると、溝内に風を取り込むことはできるが、陸部剛性が低下して、摩耗性能や操縦安定性能が悪化する。一方、陸部剛性が低下しない程度の幅狭の溝を形成しただけであると、溝内に風を取り込むことができない。すなわち、風の大部分は、トレッド踏面1に形成された細溝10内には取り込まれず、風の一部のみが細溝10内に取り込まれる。しかし、細溝10内に取り込まれた風も、細溝10の溝底まで到達することはなく、細溝10の浅い部分を通過して細溝10から流出されてしまう。それゆえ、トレッド部の温度を低下させる効果は低い。
そこで、細溝10の風上側の溝壁面10cに空気流入部11を形成することにより、すなわち、空気流入部11を形成した溝壁面10c側が風上側となるようにタイヤを車両に装着して使用することにより、風の大部分を細溝10内に取り込むとともに、細溝10内に取り込んだ風を溝底付近まで到達させることができる。さらに、これに加えて又はこれとは別に、風下側の溝壁面10cに空気流入部11を形成している場合は、この空気流入部11から風を流出させることができる。また、細溝10は、一端10aがリブ状中央陸部7内で終端しているため、例えば両端が中央周方向溝2に開口している場合と比較して陸部剛性を高く維持することができる。なお、風下側の溝壁面10cに空気流入部11を形成していない場合には、細溝10の両端から、風を流出させることができる。
そして、空気流入部11が細溝10の終端部に、上記の角度θが鋭角となるように形成されていることによって、空気流入部11から流入した空気(風)が、細溝10の終端における溝壁面に衝突して細溝10の逆側端部に向かって細溝内を一方向に流れるため、細溝10内部の広い範囲にわたって空気が流れ、高い放熱効果を発揮することができる。空気流入部11が、細溝10の終端部ではなく、細溝10の長さ中心位置、もしくは、周端部と逆側の(この例では中央周方向溝2に開口する)端部付近に配置されている場合には、流入した風が多方向に分散して、細溝10内での風の流れが一方向とならず、放熱効果が十分に発揮できない虞がある。また、角度θが90°以上であると、細溝内部の広い範囲に風が拡がり難く、放熱効果が十分に発揮できない虞がある。また、好ましくは、角度θが70°以下であることが望ましく、空気流入部11から細溝10への空気の流入効果を高めて、より確実にトレッド部の放熱効果を向上させることができる。風下側の側壁面10cに上記の空気流入部11を有する場合、細溝10の終端における溝壁面に衝突した空気を当該空気流入部11から流出させることができる。
なお、本発明において空気流入部11は、上記の交点Oが細溝10の長さ中心点である点Yよりも細溝10の一端10a側に位置していればよいが、放熱効果向上の観点から、好適には、空気流入部11は、細溝10の陸部内で終端する一端10aから、細溝10の延在方向に、細溝10の延在方向の長さL1の25%以内の範囲に上記の交点Oが位置するように配置されることが好ましく、より好適には、細溝10の一端10aに、溝壁開口端11aにおける空気流入部11の外端11bが完全に一致していることが望ましい。また、空気流入部11はタイヤ周方向に対し平行に設けられていることが好ましく、空気流入部11から細溝10への空気の流入効果を高めて、より確実にトレッド部の放熱効果を向上させることができる。
また、空気流入部11は、陸部の大きさに対して十分小さくても、細溝10内の風量を大きく増加させることができるので、それに足る空気流入部11を形成しても陸部の体積を大きく低下させることがない。それゆえ、摩耗性能および操縦安定性への影響は無視できるほど小さい。
また、空気流入部11の深さは、細溝10の溝壁面10cに開口する溝壁開口端11aで最大となることが好ましく、これによれば、開口が大きくなり細溝10内に空気が流入し易くなる。また、空気流入部11の細溝の延在方向と垂直な断面における側面形状としては、空気流入部11の深さが、空気流入部11が細溝10の溝壁面10cに開口する溝壁開口端11aから遠い側の端から、細溝10の溝壁面10cに開口する溝壁開口端11aに向かって漸増することが好ましく、これによれば、風の流入効果を高めるとともに、陸部体積の無駄な減少を抑制して陸部剛性の低下を抑制することができる。ただし、空気流入部11の底面は、平面とすることもできるし、曲面とすることもできる。また、空気流入部11の深さが、溝壁開口端11aに向かって階段状に増加していてもよいし、空気流入部11の深さが一定であってもよい。
また、細溝10のいずれか一方の溝壁面10cのみに空気流入部11が形成され、且つ、全ての空気流入部11がタイヤ周方向の同一方向側に配置されているような方向性パターンである場合には、空気入りタイヤを車両に装着する際に風上側に空気流入部11が配置されるように、車両に装着することが好ましい。ただし、利便性の観点から、細溝10の対向する溝壁面10cの両方、すなわち、両側の溝壁面10cに空気流入部11を形成することが好ましく、また、いずれか一方の溝壁面10cのみに空気流入部11が形成されている場合にも、風下側の側壁面10cに空気流入部11を有する細溝10と、風上側の側壁面10cに空気流入部11を有する細溝10とをそれぞれ形成して非方向性パターンとすることが好ましい。細溝10の両側の溝壁面10cに空気流入部11を形成した場合、風上側の溝壁面10cに形成された空気流入部11から細溝10に空気が流入し、細溝10内を通って風下側の溝壁面10cに形成された空気流入部11から抜けるように風の流れが形成される。
細溝10の両溝壁面10cに、空気流入部11が形成されている場合、空気流入部11同士が細溝の延在方向の位置が一致しないように、細溝10の一方の溝壁面に形成されている空気流入部11の、溝壁面10cに開口する溝壁開口端11aにおける細溝10の延在方向に沿った中心(長さ中心)と、細溝10の他方の溝壁面に形成されている空気流入部11の、溝壁開口端11aにおける細溝10の延在方向に沿った中心(長さ中心)は、細溝10の延在方向に間隔があいていることが好ましい。この構成により、風上側の空気流入部11から流入した空気が、風下側の空気流入部11から流出するまでの間に、細溝10を通り易くなり、放熱効果をより確実に向上させることができる。
また、細溝10は、リブ状中央陸部7の任意の位置に形成することが可能であるが、陸部剛性と放熱効果の観点から、中間周方向溝3から細溝10までのタイヤ幅方向の距離W4が、リブ状中央陸部7のタイヤ幅方向の幅W3に対して5〜40%の範囲内であることが好ましい。また、空気流入部11による放熱効果向上の観点から、細溝10は、好適には、タイヤ周方向に対して60〜90°の角度αで傾斜していることが望ましい。これは、細溝10が風の流れる方向(タイヤ周方向)に対して垂直に近いほど、より強い風が細溝10の溝壁面10cにぶつかり、冷却効果が高くなるためである。
なお、溝幅W1を溝深さD1より狭くした細溝9に空気流入部11を設けるのは、細溝9が深く、幅が狭いほど、風を細溝9内に取り込み難いので、本発明の効果が顕著に発揮されるためである。また、溝幅W1が大きくなるに従って、溝内に風を取り込むことは容易となるが、陸部剛性の確保が困難となる。
また、細溝10の延在方向全体にわたる長さの空気流入部11を設けると、陸部体積が無駄に減少して陸部剛性が過度に低下する虞があり、また、細溝10の延在方向全体にわたって均一な風量の風が取り込まれてしまい、この取り込まれた風が細溝10内を流れ難くなり、また細溝10から流出することが妨げられる虞がある。細溝10の両端が溝に開口せずに陸部内で終端している場合、この問題が顕著になる。それゆえ、空気流入部11は、細溝10の延在方向の一部に設けることが好ましい。具体的には、空気流入部11の長さ(細溝10の延在方向に沿った長さ)L2は、5mm以上、細溝10の延在方向の長さL1の1/2以下であることが好ましい。
また、空気流入部11はトレッド部が摩耗するに従って小さくなり、風を取り込む効果、すなわち、放熱性能は低減する。しかし、トレッド部の発熱量もトレッド部の摩耗に従って減少していくため、摩耗後に備えて新品時の空気流入部11を特に大きく設計する必要性は低い。
また、本発明の空気入りタイヤは、細溝10のタイヤ周方向に対向する溝壁面10cの少なくとも一方に、トレッド踏面1に開口する空気流入部11が形成されており、かつ、細溝10の最大深さD1と、空気流入部11の最大深さD2が1≦D1/D2≦15を満たすことが、陸部剛性の確保および冷却効果の観点から好ましい。
なお、細溝10がトレッド踏面端TEと連通していない場合には、細溝10の内部に風の流れが起こりにくいため、本発明は、特に有効である。
また、本発明は、大型化に伴ってトレッド部の発熱が問題となり易い、トラック、バス、建設車両用等の大型タイヤにおいて、顕著な効果を発揮する。特に、偏平率が80%以下、リム径が57インチ以上、過重負荷能力が60mton以上、荷重係数(k-factor)が1.7以上となる空気入りタイヤにおいて、特に有効である。また建設車両用の空気入りタイヤでは、タイヤの車両側(路面と接している接地面と反対側)が車両に覆われず露出しているため、本発明の効果がさらに顕著に現れる。
また、トレッドの展開平面視で、両側のトレッド踏面端TEのタイヤ幅方向距離をトレッド幅としたとき、タイヤ赤道面を中心としたトレッド幅の50%のタイヤ幅方向領域をセンター領域、当該センター領域の両側のタイヤ幅方向領域をショルダー領域として、センター領域のネガティブ率が、ショルダー領域のネガティブ率よりも小さい場合、センター領域の発熱がタイヤの耐久性を低下させ易い。このようなタイヤにおいては、センター領域に本発明の細溝および空気流入部を適用することで、高い放熱効果を発揮し、タイヤの耐久性を高めることができる。
また、本発明の空気入りタイヤは、センター領域の放熱を促す観点から、図1の例のように、センター領域、特にタイヤ赤道面上に位置する周方向溝を有することが好ましいが、この周方向溝の溝幅が、10mm以下であると周方向溝内に風が流れ難いため、本発明を適用することで、放熱効果を高めることができる。
本発明の空気流入部11のトレッド展開図における平面形状としては、図2(a)に示すように、一組の対辺が細溝10の溝壁面10cと平行で、もう一組の対辺がタイヤ周方向に平行な平行四辺形の他、図2(b)に示すように、一組の対辺が細溝10の溝壁面10cと平行で、もう一組の対辺がタイヤ周方向に対して傾斜した平行四辺形とすることもできる。また、空気流入部11は、図2(c)に示すように下底が細溝10の溝壁面10cに開口し、上底が細溝10の溝壁面10cから遠い側にある台形、すなわち、タイヤ幅方向長さが、細溝10の溝壁面10c側から漸減するものとすることもできるし、図2(d)に示すように、上底が細溝10の溝壁面10cに開口し、下底が細溝10の溝壁面10cから遠い側にある台形、すなわち、タイヤ幅方向長さが、細溝10の溝壁面10c側から漸増するものとすることもできる。また、空気流入部11は、図2(e)に示すように、図2(d)に示す台形の上底および下底以外の2辺を曲線とすることもできる。また、空気流入部11はトレッド踏面の展開平面視における形状が半円や三角形とすることもできる。なお、図2(a)〜(e)に矢印で示したのは、風(空気)の流れの方向であり、タイヤ周方向の向きに一致する。
以下、本発明の効果を検証するために行った、タイヤモデルを用いたシミュレーションに関して説明する。実施例、比較例ともに、タイヤサイズ59/80R63の重荷重用空気入りタイヤを想定し、シミュレーションを行った。細溝10の最大深さD1および空気流入部11の最大深さD2が、D1/D2=5を満たす。なお、各寸法の測定は、空気入りタイヤを、正規リムに組み付け、正規内圧を充填し、荷重を加えない無負荷状態(以下、「所定状態」という。)で行うものとし、タイヤの表面に沿って測定するものとする。そして、「正規リム」とは、JATMAに規定される「標準リム」、TRAに規定される「Design Rim」、あるいはETRTOに規定される「Measuring Rim」をいう。また、「正規内圧」とは、JATMAに規定される「最高空気圧」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「INFLATION PRESSURES」をいう。
図1(a)に示すトレッドパターンを有する重荷重用空気入りタイヤにおいて、空気流入部11と細溝10とがなす角度θが異なる実施例のタイヤモデル及び比較例のタイヤモデルを形成して、放熱効果の違いを調べた。各タイヤモデルにおける角度θを表1に示す。なお、細溝10の延在方向の長さL1は150mm、細溝10の幅W1は20mm、空気流入部11の長さL2は50mm、空気流入部11の幅W2は50mm、流入部の深さD2は20mmである。
Figure 0006060138
このタイヤモデルを用いて、時速8kmの主流速度において溝底の熱伝達率を、数値解析により測定した。測定は、各細溝10の溝底において行った。測定結果を表1に示す。結果は比較例2を基準とした指標で表し、この値が大きいほど放熱効果が高いことを示す。
表1に示すように、角度θが鋭角(0°≦θ<90°)である場合に放熱効果の向上が顕著であることが分かる。
かくしてこの発明により、陸部剛性を確保しつつ、トレッド部の放熱効果を向上させた空気入りタイヤを提供することが可能となった。
1:トレッド踏面 2:中央周方向溝 3:中間周方向溝 4:側方周方向溝 5:中間幅方向溝 6:側方幅方向溝 7:リブ状中央陸部 8:ブロック状中間陸部 9:ブロック状側方陸部 10:細溝 10c:細溝の溝壁面 11:空気流入部 11a:空気流入部の溝壁開口端

Claims (2)

  1. トレッド踏面に、タイヤ周方向に対して傾斜した方向に延在するとともに、溝幅が溝深さよりも小さい細溝が形成され、
    前記細溝は、少なくとも一端が陸部内で終端し、
    前記細溝のタイヤ周方向に対向する溝壁面のうち風上側の溝壁面に、トレッド踏面に開口する空気流入部が形成されており、
    前記空気流入部は、前記細溝の前記陸部内で終端する終端部に配置され、
    トレッド踏面の展開平面視で、前記空気流入部における、細溝の延在方向に沿った幅の中心を通る幅中心線と、前記細溝の溝幅中心線との交点を点Oとし、前記空気流入部の幅中心線上に位置する前記空気流入部の終端点を点Xとし、前記細溝の溝幅中心線上に位置する該細溝の長さ中心点を点Yとしたとき、∠XOYが鋭角となり、
    前記細溝の延在方向に沿った前記空気流入部の長さL2が、5mm以上、かつ、前記細溝の延在方向の長さL1の1/2以下であり、
    前記空気流入部は、タイヤ周方向に対し平行に設けられ、
    前記細溝は、延在方向の両端が陸部内で終端していることを特徴とする、空気入りタイヤ。
  2. 前記∠XOYが70°以下である、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
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