以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、本実施形態に係る交換レンズ100及び撮像装置200の外観を示す概略図である。
本実施形態に係る交換レンズ100は、略円筒状のレンズ本体100aを有している。レンズ本体100aの内部には撮影レンズが設けられている。また、略円筒状のレンズ本体100aの、図示一点鎖線で示す撮影レンズの撮影光軸に対して垂直な2つの面には電気接点102、104が形成されている。以下の説明では、電気接点102が形成されている面を第1の面とし、電気接点104が形成されている面を第2の面として説明を続ける。
図1に示すように、交換レンズ100は、第1の面を撮像装置200に向けた通常状態で撮像装置200に装着することが可能に構成されている。一方で、交換レンズ100は、通常状態から180度反転させた状態、即ち第2の面を撮像装置200に向けた反転状態で撮像装置200に装着することも可能に構成されている。交換レンズ100が通常状態で撮像装置200に装着された場合には、交換レンズ100に形成された電気接点102と撮像装置200のレンズマウント部に設けられた電気接点202を介して交換レンズ100と撮像装置200とが通信自在に接続される。また、交換レンズ100が反転状態で撮像装置200に装着された場合には、交換レンズ100に形成された電気接点104と撮像装置200のレンズマウント部に設けられた電気接点202を介して交換レンズ100と撮像装置200とが通信自在に接続される。本実施形態の交換レンズ100は、通常状態で撮像装置200に装着された場合には標準距離用のズームレンズとして機能し、反転状態で撮像装置200に装着された場合には至近距離用のマクロ撮影用のレンズとして機能する。詳細については後で説明する。
また、交換レンズ100の撮像装置200が装着されていない方の面には、アクセサリ300を装着することが可能である。アクセサリ300に電気接点が設けられている場合には、アクセサリ300が交換レンズ100に装着された場合に電気接点102又は104とアクセサリ300に設けられた電気接点302とを介して交換レンズ100とアクセサリ300とが通信自在に接続される。ここで、アクセサリ300としては、例えばPLフィルタ(Polarizing filter;偏光フィルタ)300a、NDフィルタ(Neutral Density filter;減光フィルタ)、各種のカラーフィルタ、マクロ撮影用ライト300bが装着される。ここで、PLフィルタやNDフィルタは、撮影レンズの光軸中心に回転されることによって光学特性が変更可能に構成されていても良い。このような回転操作によって光学特性が偏光可能なPLフィルタやNDフィルタの場合において、回転操作量を記録できるようにしても良い。
図2は、交換レンズ100及び撮像装置200の詳細な構成を示すブロック図である。なお、図2は、交換レンズ100が順付け状態で撮像装置200に装着されている例を示している。また、交換レンズ100には、アクセサリ300が装着されている。
交換レンズ100は、電気接点102及び104と、撮影レンズ106と、レンズ駆動部108と、レンズ位置検出部110と、初期位置記憶部112と、レンズ特性記憶部114と、レンズ制御部116と、フォーカスリング118と、ズームリング120と、回転検出部122及び124と、通信部126及び128とを有している。
撮影レンズ106は、図示しない被写体の光像を生成し、生成した光像を撮像装置200に設けられた撮像部204に結像させる。撮影レンズ106の詳細については後で説明する。
レンズ駆動部108は、レンズ制御部116からの制御信号に従って撮影レンズ106を構成するレンズ群のうち、可動なレンズ群をその光軸方向に沿って駆動する。レンズ駆動部108は、モータ等の駆動機構と、この駆動機構を駆動する駆動回路とを有している。
レンズ位置検出部110は、撮影レンズ106を構成するレンズ群のうち、可動なレンズ群のレンズ位置を検出する。レンズ位置検出部110は、例えばエンコーダやフォトインタラプタ(PI)により構成されている。
初期位置記憶部112は、撮影レンズ106を構成するレンズ群のうち、可動なレンズ群のそれぞれの初期位置情報を記憶している。ここで、初期位置記憶部112は、通常状態用の初期位置情報と反転状態用の初期位置情報の両方を記憶している。
レンズ特性記憶部114は、撮影レンズ106の焦点距離、Fナンバー、収差補正情報、シェーディング補正情報といった撮影レンズ106のレンズ特性情報を制御パラメータとして記憶している。ここで、レンズ特性記憶部114は、通常状態用のレンズ特性情報と反転状態用のレンズ特性情報の両方を記憶している。
レンズ制御部116は、通信部126を介して撮像装置200の制御部216と通信自在に接続されるとともに、通信部128を介してアクセサリ300とも接続される。レンズ制御部116は、制御部216の制御に従って、レンズ駆動部108を制御する。また、レンズ制御部116は、レンズ駆動に伴ってレンズ位置検出部110で検出されたレンズ位置、並びにレンズ特性記憶部114に記憶されているレンズ特性情報を撮像装置200に送信することも行う。さらに、レンズ制御部116は、通信部128を介してアクセサリ300と通信することにより、アクセサリ300の特性情報を取得したり、アクセサリ300の動作制御をすることも行う。さらに、レンズ制御部116は、判定部116aとしての機能も有しており、交換レンズ100が撮像装置200に通常状態で装着されているか又は反転状態で装着されているかを判定する。
フォーカスリング118は、ユーザが手動で撮影レンズ106の焦点位置を調節するための回転自在に構成された操作部材である。マニュアルフォーカスモードにおいてユーザがフォーカスリング118を回転させた場合、レンズ制御部116は、フォーカスリング118の回転方向及び回転量に応じてレンズ駆動部108を制御する。ズームリング120は、ユーザが手動で撮影レンズ106の焦点距離を調節するための回転自在に構成された操作部材である。マニュアルズームモードにおいてユーザがズームリング120を回転させた場合、レンズ制御部116は、ズームリング120の回転方向及び回転量に応じてレンズ駆動部108を制御する。
回転検出部122は、例えばロータリエンコーダで構成され、フォーカスリング118の回転方向及び回転量を検出し、検出した回転方向及び回転量に応じた信号をレンズ制御部116に入力する。レンズ制御部116は、この信号に応じてフォーカスリング118の操作を認識する。回転検出部124は、例えばロータリエンコーダで構成され、ズームリング120の回転方向及び回転量を検出し、検出した回転方向及び回転量に応じた信号をレンズ制御部116に入力する。レンズ制御部116は、この信号に応じてズームリング120の操作を認識する。
通信部126は、電気接点102と接続されている。通信部126は、レンズ制御部116が電気接点102を介して撮像装置200又はアクセサリ300と通信するための交換レンズ100側のインターフェイスである。通信部128は、電気接点104と接続されている。通信部128は、レンズ制御部116が電気接点104を介して撮像装置200又はアクセサリ300と通信するための交換レンズ100側のインターフェイスである。
また、撮像装置200は、電気接点202と、撮像部204と、顔検出部206と、記録部208と、表示部210と、操作部212と、タッチパネル214と、制御部216と、振動検出部218と、通信部220とを有している。
撮像部204は、撮像素子及びA/D変換回路を有している。撮像素子は、画素としての光電変換素子が2次元状に配置された受光面を有して構成されている。それぞれの画素は、撮影レンズ106を介して結像された被写体の像を電気信号(画像信号)に変換する。ここで、撮像素子としては、例えばCCD素子及びCMOS素子が知られているが、本実施形態では特定の構造の撮像素子を用いる必要はない。A/D変換部は、撮像素子で得られた画像信号を、デジタル信号としての画像データに変換する。このような撮像部204の撮像動作は、撮像制御部216aとしての機能を有する制御部216によって制御される。
顔検出部206は、撮像部204で得られた画像データにおける顔部を検出する。顔部の検出手法は、特徴量マッチング等の周知の手法を用いることができる。また、顔検出部206に個人別の顔部の特徴量を予め記憶させておくことにより、特定の個人の顔部を検出するようにしても良い。
記録部208は、制御部216に設けられている画像処理部216bによって処理された画像データから生成される画像ファイル(静止画ファイル又は動画ファイル)を記録する。記録部208は、例えば撮像装置200の本体に対して着脱自在なメモリカードで構成されている。記録部208を撮像装置200に内蔵させるようにしても良い。
通知部の一例として機能する表示部210は、画像処理部216bによって処理された画像データに基づく画像等の各種の画像を表示する。表示部210は、例えば液晶ディスプレイで構成されている。
操作部212は、ユーザが撮像装置200の各種の操作を行うための複数の操作部材を有して構成されている。操作部材としては、レリーズボタン、動画ボタン、モードダイアル、電源ボタン、ズームスイッチ等が含まれる。レリーズボタンは、ユーザが撮像装置に対して静止画撮影開始の指示をするための操作部材である。このレリーズボタンは、半押しされることによってオートフォーカス(AF)の指示を制御部216に対して与え、全押しされることによって静止画記録動作の指示を制御部216に対して与える。動画ボタンは、ユーザが撮像装置に対して動画記録開始及び終了の指示をするための操作部材である。モードダイアルは、ユーザが撮像装置200に対して動作モード等の設定の指示をするための操作部材である。電源ボタンは、ユーザが撮像装置200に対して電源のオン又はオフを指示するための操作部材である。ズームスイッチは、ユーザがズーム駆動を指示するための操作部材である。
タッチパネル214は、表示部210の表示画面上に一体的に形成されており、表示画面上へのユーザの指等の接触位置等の情報を制御部216に対して与える。
制御部216は、操作部212やタッチパネル214の操作等に応じて、撮像装置200の各ブロックの動作を制御する。この制御部216は、撮像制御部216aを有し、撮像部204による撮像動作、撮影レンズ106の焦点調節の際のレンズ駆動等を制御する。また、制御部は、画像処理部216bを有し、画像データに対して画像処理を施す。画像処理部216bが施す画像処理は、シェーディング補正、歪曲収差補正、ホワイトバランス補正処理及びγ補正処理等の画像データに対応した画像を表示部210に表示させたり記録したりするために必要な各種の処理、並びに圧縮処理、伸張処理等が含まれる。さらに、制御部216は、記憶部216cを有し、画像処理部216bにおける処理データ等の各種のデータを一時記憶する。
振動検出部218は、例えば3軸の加速度センサであり、撮像装置200の本体に発生した振動を検出する。制御部216は、この振動に応じて手ぶれ補正を行う。
通信部220は、電気接点202と接続されている。通信部126は、制御部216が電気接点202を介して交換レンズ100と通信するための撮像装置200側のインターフェイスである。
図3は、撮影レンズ106の構成例を示す図である。図3には、図2で示したレンズ駆動部108を構成するモータM1、M2、M3、及び送りネジS1、S2、S3と、レンズ位置検出部110を構成するリニアエンコーダLE、フォトインタラプタPI及び遮光板LSも併せて図示している。
図3の撮影レンズ106は、5群のレンズ群を有する。以下の説明においては、図3に示す5群のレンズ群のうち、最も被写体側に位置するレンズを第1群のレンズG1とし、像側に向かって順に、第2群のレンズG2、第3群のレンズG3、第4群のレンズG4とし、最も像側に位置するレンズを第5群のレンズG5とする。
図3の例では、第1群のレンズG1と第5群のレンズG5とは固定されている。第2群のレンズG2は、モータM1と送りネジS1で駆動される。モータM1は、例えばボイスコイルモータ(VCM)であり、第2群のレンズG2の位置は磁気センサで検出される。第2群のレンズG2は、焦点位置調節用のレンズ群として機能する。なお、近年のコントラストAFでは、撮影レンズ106の焦点位置を振動的に変更するウォブリングを行うことがある。このようなウォブリングを可能とするためには、第2群のレンズG2は、軽量であることが望ましい。
第3群のレンズG3はモータM2と送りネジS2で駆動され、第4群のレンズG4はモータM3と送りネジS3で駆動される。第3群のレンズG3と第4群のレンズG4とは、焦点距離を変更しつつ、焦点距離の変更に伴う収差を補正する変倍・収差補正レンズ群72として機能する。モータM2及びモータM3は、例えばステッピングモータである。また、第3群のレンズG3と第4群のレンズG4とは、バネSによって付勢されている。バネSは、第3群のレンズG3と第4群のレンズG4の移動の際のがたつきを抑制するために設けられている。
また、第3群のレンズG3には、リニアエンコーダLEが設けられており、第3群のレンズG3の位置は、リニアエンコーダLEによって検出される。第4群のレンズG4には、遮光板LSとフォトインタラプタPIとが設けられており、第4群のレンズG4の位置は、遮光板LSとフォトインタラプタPIとによって検出される。
図3に示す例の撮影レンズ106では、第1群のレンズG1、第2群のレンズG2、及び第5群のレンズG5に対する第3群のレンズG3と第4群のレンズG4の位置を調節することによって変倍を行う。また、第3群のレンズG3と第4群のレンズG4との間隔を調節することによって球面収差や色収差等の収差を補正する。さらに、第2群のレンズG2により、焦点位置を調節する。
ここで、図3で示す撮影レンズ106は、交換レンズ100が撮像装置200に通常状態で装着されている場合に被写体とその像が図4(a)で示すような結像関係となり、交換レンズ100が撮像装置200に反転状態で装着されている場合に被写体とその像が図4(b)で示すような結像関係となる。
通常状態においては、第3群のレンズG3及び第4群のレンズG4を被写体側(図で示すT側)に駆動した場合に、高倍率の(画角の狭い)ズーム駆動となる。一方、第3群のレンズG3及び第4群のレンズG4を像側(図で示すW側)に駆動した場合に、低倍率の(画角の広い)ズーム駆動となる。さらに、第3群のレンズG3及び第4群のレンズG4が所定のマクロ位置に配置されると、至近距離の被写体を撮影可能なマクロ撮影の状態となる。
ここで、撮影レンズ106の前側焦点距離と後側焦点距離とは、物理的には等しくなっている。したがって、第3群のレンズG3及び第4群のレンズG4が同じ位置にあれば、通常状態であっても反転状態であっても撮影レンズ106の全体としての焦点距離は変わらない。ただし、撮影レンズ106の主点は、通常状態よりも反転状態のほうが被写体側に位置することとなる。つまり、反転状態の場合には、第3群のレンズG3と第4群のレンズG4の位置が通常状態と同じであっても、通常状態の場合よりも近距離の被写体に対して合焦可能となる。そして、反転状態の場合は、通常状態とは逆に、第3群のレンズG3と第4群のレンズG4とを像側(図で示すT側)に駆動した場合に、より近距離の撮影が可能となる。これにより、通常状態のマクロ撮影の場合よりもさらに近距離の撮影が可能となる。
ここで、通常の撮影レンズは、無限遠を基準として合焦するように設計されている。このような無限遠を合焦の基準として設計された撮影レンズを反転させた場合には、無限遠相当(略焦点距離)でしか、合焦させることができない。したがって、反転状態の場合は、通常状態の無限遠相当のレンズ位置(図4(b)のT側の端部位置)の付近で使用することが望ましい。
図3は、撮影レンズ106が可変焦点距離のレンズ(ズームレンズ)の例を示しているが、本実施形態の技術は、単焦点のレンズに対しても適用可能である。単焦点のレンズの場合には、ズームレンズの場合と同様に焦点距離が短い程(屈折力が高い程)、より近距離でのマクロ撮影が可能となる。
以下、本実施形態に係る交換レンズ100及び撮像装置200の動作について説明する。
まず、撮像装置200の動作を、図5を参照して説明する。制御部216は、ステップS101において、撮像装置200の動作モードが撮影モードであるか否かを判定する。撮影モードであると判定されたとき、処理がステップS102に進む。制御部216は、ステップS102において、レンズ交換がされたか否かを判定する。例えば、交換レンズ100から新たな制御パラメータが送信されてきた場合に、レンズ交換がされたと判定する。レンズ交換がされたと判定されたとき、処理がステップS103に進む。また、レンズ交換がされていないと判定されたとき、処理がステップS104に進む。
制御部216は、ステップS103において、交換レンズ100から新たに送信されてきた制御パラメータを読み込み、読み込んだ制御パラメータを記憶部216cに記憶させる。前述したように、制御パラメータは、レンズ特性記憶部114に記憶されている、撮影レンズ106の焦点距離、Fナンバー、収差補正情報、シェーディング補正情報といった情報である。さらに、制御部216は、他の制御パラメータとして、撮影レンズ106を構成する各レンズ群の位置情報、交換レンズ100が通常状態で装着されているか否かを示す情報、また、交換レンズ100にアクセサリ300が装着されている場合にはアクセサリ300から交換レンズ100に送信されてくるアクセサリ情報も取得する。
制御部216は、ステップS104において、撮像制御部216aを制御して撮像部204を起動してスルー画表示用の画像データを取得する。画像データの取得後、制御部216の画像処理部216bは、ステップS105において、シェーディング補正情報に従ってシェーディング補正を行う。シェーディング補正とは、撮影レンズ106の特性等に起因して生じる画像の周辺光量の低下を補正する処理である。例えば、撮影レンズ106の口径が変われば周辺光量の低下量が変化する。また、本実施形態の場合には、交換レンズ100が通常状態で装着されているか又は反転状態で装着されているかによって周辺光量の低下量が変化する。具体的には、交換レンズ100が反転状態で装着されている場合のほうが周辺光量の低下量が大きくなる。したがって、交換レンズ100が反転状態で装着されている場合には、交換レンズ100が通常状態で装着されている場合よりもシェーディング補正の補正量を大きくする必要があり、交換レンズ100が通常状態で装着されているか又は反転状態で装着されているかに応じて異なるシェーディング補正情報を取得する必要がある。
画像処理部216bは、ステップS106において、収差補正情報に従って歪曲収差補正を行う。歪曲収差補正とは、撮影レンズ106の歪曲収差に起因して生じる画像の歪みを補正する処理である。本実施形態の場合には、交換レンズ100が通常状態で装着されているか又は反転状態で装着されているかによって歪曲収差が異なるので、交換レンズ100が通常状態で装着されているか又は反転状態で装着されているかに応じた適切な歪曲収差補正を行うために、収差補正情報を取得する。
画像処理部216bは、ステップS107において、ホワイトバランス補正やガンマ補正等の一般的なスルー画表示用の画像処理を行う。スルー画表示用の画像処理の後、制御部216は、ステップS108において、画像処理部216bによって処理された画像データに基づいて表示部210にスルー画表示を行わせる。
スルー画表示の後、制御部216は、ステップS109において、交換レンズ100から読み取った情報から、交換レンズ100が通常状態で装着されているか否かを判定する。交換レンズ100が通常状態で装着されているとき、処理がステップS110に進む。交換レンズ100が反転状態で装着されているとき、処理がステップS111に進む。
制御部216は、ステップS110において、交換レンズ100が通常状態で装着されている旨を、例えば図6(a)に示すようにして表示部210に表示させることでユーザに通知する。また、制御部216は、ステップS111において、交換レンズ100が反転状態で装着されている旨を、例えば図6(b)に示すようにして表示部210に表示させることでユーザに通知する。なお、ここでは、表示部210への表示によってユーザに通知しているが、音声等で通知するようにしても良い。
制御部216は、ステップS112において、マクロ域の撮影をする状態か否かを判定する。この判定において、交換レンズ100が通常状態で装着されていて第3群のレンズG3及び第4群のレンズG4がマクロ位置にある場合、又は交換レンズ100が反転状態で装着されている場合に、マクロ域の撮影をする状態と判定する。マクロ域の撮影をする状態と判定されていないとき、処理がステップS113に進む。マクロ域の撮影をする状態と判定されたとき、処理がステップS114に進む。
制御部216は、ステップS113において、顔検出部206に顔検出を実行させる。つまり、本実施形態においては、マクロ域の撮影をする状態であると判定されたときには、顔検出を実行しない。マクロ撮影は、通常、人物の顔を撮影するときには用いられないためである。
制御部216は、ステップS114において、ユーザにより、レリーズボタンが半押しされたか否かを判定する。レリーズボタンが半押しされたと判定されたとき、処理がステップS115に進む。レリーズボタンが半押しされていないと判定されたとき、処理がステップS118に進む。
制御部216は、ステップS115において、AE制御及びAF制御を行う。AE制御において、制御部216は、スルー画表示中に撮像部204を介して得られる画像データから被写体(例えば顔)の輝度を検出する。この被写体の輝度に従って、制御部216は、被写体の輝度を最適にするための撮像部204の露出条件を決定する。なお、被写体輝度は、専用のセンサによって検出しても良い。また、AF制御において、制御部216は、交換レンズ100の第2群のレンズG2の移動指示をレンズ制御部116に対して行いつつ、撮像部204を介して得られる画像データからコントラスト値を取得し、このコントラスト値に基づいて合焦を評価する。そして、制御部216は、コントラスト値が最大となる位置で第2群のレンズG2を停止させる。なお、交換レンズ100が通常状態で装着されている場合と反転状態で装着されている場合とでは、コントラスト値の変化に伴う第2群のレンズG2の駆動方向が逆転する。また、ここでは、コントラスト方式のAF制御を示したが、位相差検出方式のAF制御を行うようにしても良い。
制御部216は、ステップS116において、補助光の発光が必要で且つ補助光の発光が可能であるか否かを判定する。ここでの補助光は、マクロ撮影用の補助光である。この判定において、被写体の輝度が所定値よりも低い場合に補助光の発光が必要であると判定する。また、この判定においては交換レンズ100との通信により、アクセサリ300としてマクロ撮影用ライト300bが装着されているか否かも判定する。マクロ撮影用ライト300bが装着されていない場合には、補助光の発光が不能であると判定する。補助光の発光が必要で且つ補助光の発光が可能であると判定されたとき、処理がステップS117に進む。補助光の発光が不要な場合又は補助光の発光が不能であるときに、処理がステップS118に進む。なお、補助光の発光が不能である場合にはその旨をユーザに通知するようにしても良い。
制御部216は、ステップS117において、レンズ制御部116に対し、アクセサリ300として装着されているマクロ撮影用ライト300bの発光を指示する。
制御部216は、ステップS118において、現在、交換レンズ100が反転状態で装着されているか否かを判定する。交換レンズ100が反転状態で装着されていると判定されたとき、処理がステップS119に進む。交換レンズ100が反転状態で装着されていない、即ち通常状態で装着されていると判定されたとき、処理がステップS121に進む。
制御部216は、ステップS119において、現在の撮影距離が至近範囲外であるか否かを判定する。ここでの至近範囲とは、交換レンズ100が反転状態で装着されている場合に撮影可能(被写体に合焦させることが可能)な撮影距離の範囲を示す。現在の撮影距離が至近範囲外であると判定されたとき、処理がステップS120に進む。現在の撮影距離が至近範囲内であると判定されたとき、処理がステップS123に進む。
制御部216は、ステップS120において、レンズ反転警告1を行う。ステップS120は、交換レンズ100が反転状態で装着されているにも関わらず、ユーザが通常撮影を行おうとしている場合である。このような場合には、レンズ反転警告1として、図7(a)で示すように、交換レンズ100を反転して装着するようにユーザに促す表示を行う。
制御部216は、ステップS121において、現在の撮影距離が通常撮影の至近限界よりも近距離であるか否かを判定する。至近限界とは、交換レンズ100が通常状態で装着されている場合に撮影可能(被写体に合焦させることが可能)な最短の距離を示す。現在の撮影距離が通常撮影の至近限界よりも近距離であると判定されたとき、処理がステップS122に進む。現在の撮影距離が通常撮影の至近限界よりも近距離でないと判定されたとき、処理がステップS123に進む。
制御部216は、ステップS122において、レンズ反転警告2を行う。ステップS122は、交換レンズ100が通常状態で装着されているにも関わらず、ユーザが超近距離でのマクロ撮影を行おうとしている場合である。このような場合には、レンズ反転警告2として、図7(b)で示すように、交換レンズ100を反転して装着するようにユーザに促す表示を行う。
ここで、ステップS120及びS122では、文字表示による警告を行っているが、必ずしも文字表示による警告を行う必要はない。例えば、音声による警告を行っても良い。
制御部216は、ステップS123において、ユーザにより、レリーズボタンが全押しされたか否かを判定する。レリーズボタンが全押しされたと判定されたとき、処理がステップS124に進む。レリーズボタンが半押しされていないと判定されたとき、処理がステップS127に進む。
制御部216は、ステップS124において、手振れ補正を行う。手振れ補正は、通常撮影時とマクロ撮影時とで異なる制御パラメータに従って行う。即ち、マクロ撮影時には、少しの補正で画角が大きく変動してしまうので、通常撮影時に比べて手振れ補正量を小さくする。なお、手振れ補正の手法は、公知の手振れ補正量に応じて撮像素子や撮影レンズを駆動する手法や、電子手振れ補正を用いることができる。
制御部216は、ステップS125において、静止画記録を行う。制御部216は、ステップS115のAE動作時に決定された露出条件に従って撮像部204に静止画記録用の撮像動作を行わせる。静止画記録用の撮像動作の後、画像処理部216bは、撮像部204の撮像動作の結果として得られた画像データに対し、ホワイトバランス補正やガンマ補正、静止画用圧縮処理等の一般的な静止画記録用の画像処理を行う。静止画記録用の画像処理の後、制御部216は、圧縮処理された画像データに基づいて静止画ファイルを生成し、生成した静止画ファイルを記録部208に記録させる。
制御部216は、ステップS126において、撮影情報及びアクセサリ情報を静止画ファイルに記録する。撮影情報は、例えば静止画記録時の露出条件、顔検出位置等である。また、アクセサリ情報は、ステップS103において読み込まれた情報である。その詳細については後で説明する。
制御部216は、ステップS127において、現在、動画撮影中か否かを判定する。動画撮影中でないと判定されたとき、処理がステップS128に進む。動画撮影中と判定されたとき、処理がステップS129に進む。
制御部216は、ステップS128において、動画撮影を開始するか否かを判定する。この判定において、例えば動画ボタンが押された場合に、動画撮影を開始すると判定する。動画撮影を開始すると判定されたとき、処理がステップS129に進む。動画撮影を開始しないと判定されたとき、処理がステップS101に戻る。
制御部216は、ステップS129において、動画記録を行う。制御部216は、ステップS115のAE動作時に決定された露出条件に従って撮像部204に動画記録用の撮像動作を行わせる。動画記録用の撮像動作の後、画像処理部216bは、撮像部204の撮像動作の結果として得られた画像データに対し、ホワイトバランス補正やガンマ補正、動画用圧縮処理等の一般的な動画記録用の画像処理を行う。動画記録用の画像処理の後、制御部216は、圧縮処理された画像データに基づいて動画ファイルを生成し、生成した動画ファイルを記録部208に記録させる。なお、動画ファイルが生成された後は、動画撮影が終了されたと判定されるまで、生成された動画ファイルに圧縮処理された画像データが追記される。
制御部216は、ステップS130において、動画撮影を終了するか否かを判定する。この判定において、例えば動画ボタンが再び押された場合に、動画撮影を終了すると判定する。動画撮影を終了すると判定されたとき、処理がステップS131に進む。動画撮影を終了しないと判定されたとき、処理がステップS129に戻る。
制御部216は、ステップS131において、撮影情報及びアクセサリ情報を静止画ファイルに記録する。撮影情報は、例えば動画記録時の露出条件、顔検出位置等である。また、アクセサリ情報は、ステップS103において読み込まれた情報である。その詳細については後で説明する。
制御部216は、ステップS132において、動作モードが再生モードであるか否かを判定する。動作モードが再生モードであると判定されたとき、処理がステップS133に進む。動画モードが再生モードでないと判定されたとき、処理がステップS101に戻る。
制御部216は、ステップS133において、記録部208に記録されている画像ファイルの一覧を表示部210に表示させる。制御部216は、ステップS134において、ユーザによって画像ファイルの選択がなされたか否かを判定する。画像ファイルの選択がなされたと判定されたとき、処理がステップS135に進む。画像ファイルの選択がなされていないと判定されたとき、処理がステップS132に戻る。
制御部216は、ステップS135において、ユーザにより選択された画像ファイルを再生する。再生処理において、制御部216は、ユーザにより選択された画像ファイルを記録部208から読み出し、読みだした画像ファイルを画像処理部216bに入力する。画像処理部216bは、入力された圧縮画像データを伸長する。制御部216は、伸長された画像データを表示部210に入力して画像の表示を行う。
制御部216は、ステップS136において、ユーザにより画像ファイルの再生終了が指示されたか否かを判定する。画像ファイルの再生終了が指示されたと判定されたとき、処理がステップS101に戻る。画像ファイルの再生終了が指示されていないと判定されたとき、処理がステップS132に戻る。
次に、交換レンズ100の動作を、図8を参照して説明する。レンズ制御部116は、ステップS201において、交換レンズ100が通常状態で撮像装置200に装着されているか否かを判定する。この判定において、例えば電気接点102を介して撮像装置200との通信が行えた場合に交換レンズ100が通常状態で撮像装置200に装着されていると判定する。また、例えば電気接点104を介して撮像装置200との通信が行えた場合に交換レンズ100が反転状態で撮像装置200に装着されていると判定する。交換レンズ100が通常状態で撮像装置200に装着されていると判定されたとき、処理がステップS202に進む。交換レンズ100が反転状態で撮像装置200に装着されていると判定されたとき、処理がステップS215に進む。
レンズ制御部116は、ステップS202において、初期位置記憶部112から通常状態用の初期位置情報を読み取り、読み取った初期位置情報に従ってレンズ位置検出部110で検出されるレンズ位置を検出しながらレンズ駆動部108を制御することにより、第2群のレンズG2、第3群のレンズG3、及び第4群のレンズG4を初期位置に駆動する。ここで、各群のレンズの初期位置は、例えば通常状態の場合も反転状態の場合も無限遠に合焦する位置とする。このように初期位置を設定するのは、撮像装置200の起動直後に表示されるスルー画が大きくぼけないようにするためである。前述したように、通常状態と反転状態とでは、像の結像関係が逆転するので、各群のレンズの初期位置も異なるものとなる。具体的には、反転状態の場合には、無限遠相当位置である、通常状態の至近側の位置が初期位置となる。
レンズ制御部116は、ステップS203において、通常状態用の制御パラメータ(撮影レンズ106の焦点距離、Fナンバー、収差補正情報、シェーディング補正情報等)を撮像装置200に送信する。
レンズ制御部116は、ステップS204において、アクセサリ情報を撮像装置200に送信する。アクセサリ300としては、前述したように、PLフィルタ、NDフィルタ、カラーフィルタ、マクロ撮影用ライト等がある。アクセサリ情報としては、どのアクセサリが装着されているかを示す情報を送信する。また、PLフィルタの中には、ユーザ操作によって偏光角が変更可能なものもある。したがって、アクセサリとしてPLフィルタが装着された場合には、そのときの偏光角を示す情報も撮像装置200に送信する。偏光角の情報は、必要に応じて撮像装置200の表示部210に表示させるようにしても良い。この他、アクセサリとしてNDフィルタが装着された場合には、そのときの減光量を示す情報も撮像装置200に送信する。
レンズ制御部116は、ステップS205において、回転検出部122の出力から、ユーザによってフォーカスリング118が操作されたか否かを判定する。フォーカスリング118の操作がなされたと判定されたとき、処理がステップS206に進む。フォーカスリング118の操作がなされていないと判定されたとき、処理がステップS209に進む。
レンズ制御部116は、ステップS206において、操作方向が第1の方向(例えば反時計方向)であるか否かを判定する。操作方向が第1の方向であると判定されたとき、処理がステップS207に進む。操作方向が第2の方向であると判定されたとき、処理がステップS208に進む。
レンズ制御部116は、ステップS207において、レンズ駆動部108を制御して回転検出部122で検出されるフォーカスリング118の操作量に応じた駆動量だけ、撮影レンズ106の第2群のレンズG2を遠距離側に駆動させる。また、レンズ制御部116は、ステップS208において、レンズ駆動部108を制御して回転検出部122の操作量に応じた駆動量だけ、撮影レンズ106の第2群のレンズG2を近距離側に駆動させる。
レンズ制御部116は、ステップS209において、回転検出部124の出力から、ユーザによってズームリング120が操作されたか否かを判定する。ズームリング120の操作がなされたと判定されたとき、処理がステップS210に進む。ズームリング120の操作がなされていないと判定されたとき、処理がステップS213に進む。
レンズ制御部116は、ステップS210において、操作方向が第1の方向(例えば反時計方向)であるか否かを判定する。操作方向が第1の方向であると判定されたとき、処理がステップS211に進む。操作方向が第2の方向であると判定されたとき、処理がステップS212に進む。
レンズ制御部116は、ステップS211において、レンズ駆動部108を制御して回転検出部124で検出されるフォーカスリング118の操作量に応じた駆動量だけ、撮影レンズ106の第3群のレンズG3を長焦点側に駆動させる。同時に、レンズ制御部116は、通常状態用の収差情報に従ってレンズ駆動部108を制御して撮影レンズ106の第4群のレンズG4を駆動させ、第3群のレンズG3の移動に伴う収差の変動を補正する。また、レンズ制御部116は、ステップS212において、レンズ駆動部108を制御して回転検出部124で検出されるフォーカスリング118の操作量に応じた駆動量だけ、撮影レンズ106の第3群のレンズG3を短焦点側に駆動させる。同時に、レンズ制御部116は、通常状態用の収差情報に従ってレンズ駆動部108を制御して撮影レンズ106の第4群のレンズG4を駆動させ、第3群のレンズG3の移動に伴う収差の変動を補正する。
レンズ制御部116は、ステップS213において、撮像装置200からの指示を受信したか否かを判定する。この指示は、例えばAFやズームのためのレンズ駆動の指示、及びマクロ撮影用ライトの発光指示等である。撮像装置200からの指示を受信したと判定されたとき、処理がステップS214に進む。撮像装置200からの指示を受信していないと判定されたとき、処理がステップS201に戻る。
レンズ制御部116は、ステップS214において、撮像装置200からの指示に応じた制御を行う。例えば、レンズ駆動が指示されたとき、レンズ制御部116は、その指示に応じてレンズ駆動部108を制御してレンズ駆動を行う。また、マクロ撮影用ライト300bの発光指示がされたとき、レンズ制御部116は、アクセサリ300としてのマクロ撮影用ライト300bに発光指示を行う。
レンズ制御部116は、ステップS215において、初期位置記憶部112から反転状態用の初期位置情報を読み取り、読み取った初期位置情報に従ってレンズ位置検出部110で検出されるレンズ位置を検出しながらレンズ駆動部108を制御することにより、第2群のレンズG2、第3群のレンズG3、及び第4群のレンズG4を初期位置に駆動する。前述したように、各群のレンズの初期位置は、例えば無限遠に合焦する位置とする。
レンズ制御部116は、ステップS216において、反転状態用の制御パラメータ(撮影レンズ106の焦点距離、Fナンバー、収差補正情報、シェーディング補正情報等)を撮像装置200に送信する。
レンズ制御部116は、ステップS217において、アクセサリ情報を撮像装置200に送信する。
レンズ制御部116は、ステップS218において、回転検出部122の出力から、ユーザによってフォーカスリング118が操作されたか否かを判定する。フォーカスリング118の操作がなされたと判定されたとき、処理がステップS219に進む。フォーカスリング118の操作がなされていないと判定されたとき、処理がステップS222に進む。
レンズ制御部116は、ステップS219において、操作方向が第1の方向(例えば反時計方向)であるか否かを判定する。操作方向が第1の方向であると判定されたとき、処理がステップS220に進む。操作方向が第2の方向であると判定されたとき、処理がステップS221に進む。
レンズ制御部116は、ステップS220において、レンズ駆動部108を制御して回転検出部122で検出されるフォーカスリング118の操作量に応じた駆動量だけ、撮影レンズ106の第2群のレンズG2を近距離側に駆動させる。また、レンズ制御部116は、ステップS221において、レンズ駆動部108を制御して回転検出部122の操作量に応じた駆動量だけ、撮影レンズ106の第2群のレンズG2を遠距離側に駆動させる。
このように、本実施形態では、フォーカスリング118の操作方向と第2群のレンズG2の駆動方向との関係を、通常状態と反転状態とで逆転させている。前述したように、交換レンズ100が反転状態の場合には、第2群のレンズG2を近距離側に駆動させたときに遠距離の被写体に合焦するようになる。したがって、フォーカスリング118の回転方向と合焦の方向を通常状態と反転状態とで一致させることにより、ユーザは、交換レンズ100が通常状態で装着されているか又は反転状態で装着されているかを考えずにフォーカスリング118を操作することが可能である。
レンズ制御部116は、ステップS222において、回転検出部124の出力から、ユーザによってズームリング120が操作されたか否かを判定する。ズームリング120の操作がなされたと判定されたとき、処理がステップS223に進む。ズームリング120の操作がなされていないと判定されたとき、処理がステップS213に進む。
レンズ制御部116は、ステップS223において、操作方向が第1の方向(例えば反時計方向)であるか否かを判定する。操作方向が第1の方向であると判定されたとき、処理がステップS224に進む。操作方向が第2の方向であると判定されたとき、処理がステップS225に進む。
レンズ制御部116は、ステップS224において、レンズ駆動部108を制御して回転検出部124で検出されるフォーカスリング118の操作量に応じた駆動量だけ、撮影レンズ106の第3群のレンズG3を短焦点側に駆動させる。同時に、レンズ制御部116は、通常状態用の収差情報に従ってレンズ駆動部108を制御して撮影レンズ106の第4群のレンズG4を駆動させ、第3群のレンズG3の移動に伴う収差の変動を補正する。また、レンズ制御部116は、ステップS225において、レンズ駆動部108を制御して回転検出部124で検出されるフォーカスリング118の操作量に応じた駆動量だけ、撮影レンズ106の第3群のレンズG3を長焦点側に駆動させる。同時に、レンズ制御部116は、通常状態用の収差情報に従ってレンズ駆動部108を制御して撮影レンズ106の第4群のレンズG4を駆動させ、第3群のレンズG3の移動に伴う収差の変動を補正する。
このように、本実施形態では、ズームリング120の操作方向と第3群のレンズG3及び第4群のレンズG4の駆動方向との関係を、通常状態と反転状態とで逆転させている。前述したように、交換レンズ100が反転状態の場合には、第3群のレンズG3及び第4群のレンズG4を短焦点側に駆動させたときに倍率が大きくなる。したがって、ズームリング120の回転方向と倍率の変化方向を通常状態と反転状態とで一致させることにより、ユーザは、交換レンズ100が通常状態で装着されているか又は反転状態で装着されているかを考えずにズームリング120を操作することが可能である。
以上説明したように、本実施形態によれば、略円筒状のレンズ本体100aの、撮影レンズの撮影光軸に対して垂直な2つの面の両方に電気接点を形成している。これにより、リバースアダプタなしでも交換レンズ100を反転状態で撮像装置200に装着して簡単にマクロ撮影を行うことが可能である。また、特別なアダプタなしでも交換レンズ100にアクセサリ300を装着することも可能である。
また、本実施形態によれば、交換レンズ100が通常状態で撮像装置200に装着されている場合と反転状態で撮像装置200に装着されている場合とで異なる制御パラメータを撮像装置200に送信するようにしている。これにより、撮像装置200では、交換レンズ100の装着状態に応じた最適なシェーディング補正、AF制御、手振れ補正といった各種の処理を行うことが可能である。
また、本実施形態では、交換レンズ100を通常状態で装着すべきか又は反転状態で装着すべきかを撮影距離に応じて判定し、撮影距離の条件に合致しない状態で交換レンズ100が装着されている場合にユーザに警告している。これにより、ユーザは、交換レンズ100の装着方向を誤ったとしてもそのことを容易に認識できる。
以上実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形や応用が可能なことは勿論である。また、前述の各動作フローチャートの説明において、便宜上「まず」、「次に」等を用いて動作を説明しているが、この順で動作を実施することが必須であることを意味するものではない。
さらに、上記した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適当な組合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、上述したような課題を解決でき、上述したような効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。