JP6059008B2 - 回転継手 - Google Patents

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本発明は、例えばマシニングセンタ等の工作機械等に使用される回転継手に関する。
従来、例えばマシニングセンタ等の工作機械等には、内部に流体が流れる回転継手が用いられている。
この回転継手としては、特許文献1に、シャフトと、シャフトに取り付けたシールキャップ(第1シールキャップ)と、このシールキャップの端部に設けられたセラミックスからなるシールリング(第1シール部材)と、シールリングに摺接するセラミックスからなるメタルシール材(第2シール部材)と、メタルシール材が端部に設けられたシールキャップ(第2シールキャップ)と、このシールキャップが取り付けられたボディとを備えた高速回転継手(回転継手)が記載されている。
近年、この回転継手には小型化が要求されている。しかし、回転継手を小型化すると、第1シールキャップ、第1シール部材、第2シール部材および第2シールキャップも小型化する必要があるため、回転継手の使用時や作製時に第1シール部材および第2シール部材に応力が加わった際に、第1シール部材および第2シール部材が割れやすくなる。第1シール部材および第2シール部材が割れると、回転継手の内部を流れる流体が漏れてしまい、回転継手の信頼性が低下しやすい。
したがって、信頼性に優れた回転継手が要求されている。
特開平7−35149号公報
本発明は、信頼性を高める要求に応える回転継手を提供するものである。
本発明の一実施形態に係る回転継手は、回転可能であり、回転軸に沿った第1貫通孔を有するシャフトと、該シャフトの一端部に固定されており、前記第1貫通孔につながった第2貫通孔を有する第1シールキャップと、該第1シールキャップの前記シャフトと反対側の一端部に固定されており、前記第2貫通孔につながった第3貫通孔を有し、かつ該第3貫通孔の開口部が形成されているとともに前記第1シールキャップと反対側に配された第1端面を有する第1シール部材と、前記第3貫通孔に接続可能である第4貫通孔を有し、かつ該第4貫通孔の開口部が形成されているとともに前記第1端面に対向しつつ接触可能な第2端面を有する第2シール部材と、該第2シール部材の前記第1シール部材と反対側の一端部が固定されており、前記第4貫通孔につながった第5貫通孔を有する第2シールキャップと、該第2シールキャップの前記第2シール部材と反対側の一端部が固定されており、前記第5貫通孔につながった第6貫通孔を有するボディと、前記シャフト、前記第1シールキャップ、前記第1シール部材、前記第2シール部材、前記第2シールキャップおよび前記ボディを収容した外筒とを備え、前記第1シール部材および前記第2シール部材は、セラミック焼結体からなり、少なくとも前記第1シール部材は窒化珪素質焼結体からなり、前記第1シールキャップは金属からなり、前記第1シール部材は、前記第1シールキャップに焼嵌めで固定されており、前記第1シール部材と前記第1シールキャップとの間に樹脂部材が配されている。
本発明の回転継手によれば、第1シール部材および第2シール部材の少なくとも一方は、窒化珪素質焼結体からなることから割れにくいため、信頼性を高める要求に応える回転継手を得ることができる。
本発明の一実施形態による回転継手において、第1シール部材の第1端面と第2シール部材の第2端面とが接触した状態を示す、長手方向に沿った断面図である。 図1に示した回転継手において、第1シール部材の第1端面と第2シール部材の第2端面とが離れた状態を示す、長手方向に沿った断面図である。 図1に示した回転継手の第1シール部材において、第1端面が複数の窪みを有する構成を示す、長手方向に沿った断面図である。
以下に、本発明の一実施形態による回転継手について、図面を参照して詳細に説明する。
図1に示した本実施形態の回転継手1は、例えば、マシニングセンタ等の工作機械等において、流体供給部材(図示せず)から切削工具または研削工具等の工具(図示せず)へ回転運動を伝達しつつ水、潤滑液または研削液等の流体を流すものである。その結果、工具へ流体を流すことで被加工物を冷却しつつ被加工物表面や工具表面の加工屑を除去するとともに、工具を回転させて被加工物を加工することができる。この回転継手1は、シャフト2、第1シールキャップ3、第1シール部材4、第2シール部材5および第2シールキャップ6、ボディ7、外筒8およびベアリング9を備えている。
シャフト2は、回転可能であり、回転軸Aに沿った第1貫通孔P1を有する。シャフト2は、例えばステンレス等の金属からなる。シャフト2は、例えば円筒状であり、シャフト2の回転軸Aは、円筒状であるシャフト2の長手方向に沿っている。また、第1貫通孔P1は、例えば円柱状であり、第1貫通孔P1の直径は例えば1mm以上20mm以下である。後述する第2貫通孔P2ないし第6貫通孔P6は、例えば円柱状であり、後述する第2貫通孔P2ないし第6貫通孔P6の直径は、例えば第1貫通孔P1の直径と同じである。
このシャフト2の一端部2aには、第1シールキャップ3が固定されている。具体的には、シャフト2の一端部2aおよび後述する第1シールキャップ3の他端部3bのそれぞれにねじ部が形成されており、シャフト2の一端部2aをめねじとし、第1シールキャップ3の他端部3bをおねじとして互いに締め付けられている。一方、シャフト2の他端部2bは流体供給部材に接続される。具体的には、他端部2bおよび流体供給部材のそれぞれにねじ部が形成されており、互いに締め付けることによって他端部2bが流体供給部材に接続される。このシャフト2は、他端部2bに接続した流体供給部材が回転することによって回転する。また、第1貫通孔P1は、流体供給部材の配管につながり、この配管から供給された流体が流れる。
第1シールキャップ3は、シャフト2の一端部2aに固定されており、第1貫通孔P1につながった第2貫通孔P2を有する。この第1シールキャップ3は、例えばステンレス等の金属からなる。第1シールキャップ3は、シャフト2と反対側の一端部3a側に配された第1フランジ部10と、シャフト2側の他端部3b側に配されて、第1フランジ部10に接続した第1軸部11とを有する。第1フランジ部10は、例えば円筒状であり、第1フランジ部10の直径は例えば5mm〜40mmであり、第1フランジ部10の長さは例えば5mm〜40mmである。第1軸部11は、例えば円筒状であり、第1軸部11の直径は例えば3mm〜20mmであり、第1軸部11の長さは例えば5mm〜40mmである。
第1シールキャップ3の一端部3aには、第1シール部材4が固定されている。具体的には、第1シールキャップ3の一端部3aに、第1シール部材4に対応した形状の第1凹部C1が形成されており、この第1凹部C1に第1シール部材4が焼嵌めで固定されている。この第1シールキャップ3は、他端部3bに固定されたシャフト2が回転することによって回転する。また、第2貫通孔P2は、第1貫通孔P1につながっており、第1貫通孔P1から供給された流体が流れる。
第1シール部材4は、第1シールキャップ3の一端部3aに固定されており、第2貫通孔P2につながった第3貫通孔P3を有し、かつ第3貫通孔P3の開口部が形成されているとともに第1シールキャップ3と反対側に配された第1端面12を有する。この第1シール部材4は、セラミック焼結体からなる。第1シール部材4は、例えば円筒状であり、第1シール部材4の直径は例えば5mm〜30mmであり、第1シール部材4の長さは例えば3mm〜20mmである。
第1シール部材4は、第1シール部材4が固定された第1シールキャップ3が回転することによって回転する。また、第3貫通孔P2は、第2貫通孔P2につながっており、第2貫通孔P2から供給された流体が流れる。
第2シール部材5は、第3貫通孔P3に接続可能である第4貫通孔P4を有し、かつ第4貫通孔P4の開口部が形成されているとともに第1端面12に対向しつつ接触可能な第2端面5bを有する。この第2シール部材5は、セラミック焼結体からなる。第2シール部材5は、例えば円筒状であり、第2シール部材5の直径は、例えば5mm〜30mmであり、第2シール部材5の長さは例えば3mm〜20mmである。第2シール部材5の直径は、第1シール部材4の直径と同じであることが望ましい。
第2シール部材5の第2端面13は、第1端面12に対向しており、第1端面12に接触可能である。具体的には、例えばエアーシリンダーや油圧シリンダー等の駆動部材によって第2シール部材5を第2端面13に直交する方向に移動させることで、第1端面12に接触させ、また、第1端面12から離すことができる。第2端面13が第1端面12に接触した状態で第1端面12が回転することによって、第2端面13を回転させることができる。また、第2端面13を第1端面12から離すことによって、第2端面13の回転を止めることができる。また、第4貫通孔P4は、第2端面13が第1端面12に接触した際に、第3貫通孔P3に接続してつながり、第3貫通孔P3から供給された流体が流れる。
第2シールキャップ6は、第2シール部材5の第1シール部材4と反対側の一端部5aが固定されており、第4貫通孔P4につながった第5貫通孔P5を有する。この第2シールキャップ6は、例えばステンレス等の金属からなる。第2シールキャップ6は、第2シール部材5側の他端部6b側に配された第2フランジ部14と、第2シール部材5と反対側の一端部6aに配され、第2フランジ部14に接続した第2軸部15とを有する。第2フランジ部14は、例えば円筒状であり、第2フランジ部14の直径は例えば10mm〜60mmであり、第2フランジ部14の長さは例えば5mm〜40mmである。第2軸部15は、例えば円筒状であり、第2軸部15の直径は例えば3mm〜30mmであり、第2軸部15の長さは例えば5mm〜40mmである。第2フランジ部14は、第2フランジ部14のボディ7側の端面に円形状の開口部を具備した第1ねじ穴16を有する。この第1ねじ穴16の呼び径は、例えばM2〜M6である。
第2シールキャップ6の他端部6bには、第2シール部材5が固定されている。具体的には、第2シールキャップ6の他端部6bに、第2シール部材5に対応した形状の第2凹部C2が形成されており、この第2凹部C2に第2シール部材5が焼嵌めで固定されている。この第2シールキャップ6は、他端部6bに固定された第2シール部材5が回転することによって回転する。また、第5貫通孔P5は、第4貫通孔P4につながっており、第4貫通孔P4から供給された流体が流れる。
ボディ7は、第2シールキャップ6の第2シール部材5と反対側の一端部6aが固定されており、第5貫通孔P5につながった第6貫通孔P6を有する。このボディ7は、例えばステンレス等の金属からなる。ボディ7は、例えば円筒状である。ボディ7の第1ねじ穴16に対応した箇所には、長手方向に貫通した第2ねじ穴17が形成されている。第2ねじ穴17の呼び径は、第1ねじ穴16の呼び径と同様である。
ボディ7の第2シールキャップ6側の他端部7bには、第2シールキャップ6が固定されている。具体的には、第2ねじ穴17にねじ部材18を挿入し、ねじ部材18の一部と第1ねじ穴16とを互いに締め付けられている。ネジ部材18は、第1ねじ穴16および第2ねじ穴17に対応した形状である。一方、ボディ7の第2シールキャップ6と反対側の一端部7aには工具が接続され、ボディ7は工具の支持部材として機能する。このボディ7は、他端部7bに固定された第2シールキャップ6が回転することによって回転する。そして、ボディ7が回転することによって、一端部7aに接続した工具が回転し、ひいては被加工物の加工を行なうことができる。また、第6貫通孔P6は、第5貫通孔P5につながっており、第5貫通孔P5から供給された流体が流れる。また、第6貫通孔P6は、工具の配管につながっており、第6貫通孔P6を流れる流体は、工具の配管に供給される。
外筒8は、シャフト2、第1シールキャップ3、第1シール部材4、第2シール部材5、第2シールキャップ6およびボディ7(以下、シャフト2ないしボディ7という)を収容している。この外筒8は、例えばステンレス等の金属からなる。外筒8は、例えば円筒状である。外筒8は、後述するベアリング9によって、シャフト2ないしボディ7を回転可能としつつ収容している。また、第1シール部材4および第2シール部材5を収容する空間Sを有している。
ベアリング9は、外筒8とシャフト2および第1シールキャップ3との間に介在しており、外筒8に対して、シャフト2および第1シールキャップ3を回転可能とし、ひいては、第1シール部材4、第2シール部材5、第2シールキャップ6およびボディ7を回転可能とするものである。このベアリング9は、従来周知のベアリングを用いることができる。なお、ベアリング9は、外筒8とシャフト2との間のみに介在していてもよい。
前述した回転継手1において、第1シール部材4の第1端面12と第2シール部材5の第2端面13とは、互いに対向しているとともに、第1端面12および第2端面13に直交する方向に相対的に移動可能である。
図1に示すように、第1端面12と第2端面13とを接触することによって、シャフト2ないしボディ7が互いに接続するため、流路供給部材からシャフト2ないしボディ7を介して工具に回転力を伝達することができ、ひいては工具を回転させて被加工物を加工することができる。さらに、この際、第1シール部材4の第3貫通孔P3と第2シール部材5の第4貫通孔P4とがつながることで第1貫通孔P1ないし第6貫通孔P6が1つの流路を構成するため、流路供給部材から第1貫通孔P1ないし第6貫通孔P6を介して工具に流体を流すことができ、ひいては工具に流体を供給して被加工物の冷却等を行なうこと
ができる。
一方、図2に示すように、第1端面12と第2端面13とを離すことによって、第1シール部材4と第2シール部材5との間で回転力が伝わらないため、工具の回転を止めて加工を停止することができる。さらに、この際、第1シール部材4の第3貫通孔P3と第2シール部材5の第4貫通孔P4とが離れることによって、第3貫通孔P3から第4貫通孔P4へ流体が供給されないため、工具への流体の供給を止めて被加工物の冷却等を停止することができる。また、第1端面12と第2端面13とを離す際に、流体供給部材による流体の供給を停止させることが望ましい。第1端面12と第2端面13とを離す距離は、例えば0.5mm〜2mmである。
このように第1端面12と第2端面13とが接触することによって、第1シール部材4と第2シール部材5とは、互いに接続することで回転力の伝達部材として機能する。さらに、第1端面12と第2端面13とが接触することによって、第1シール部材4と第2シール部材5とは、第3貫通孔P3と第4貫通孔P4とをつなげて流路の一部をなすとともに、第3貫通孔P3と第4貫通孔P4との間を流れる流路のシールとして機能する。
この第1シール部材4と第2シール部材5とは、第1端面12と第2端面13とが接触することで回転力の伝達部材として機能することから、第1端面12および第2端面13には摩耗が生じやすい。第1端面12および第2端面13に摩耗が生じると、第1シール部材4および第2シール部材5のシールとしての機能が低下し、第3貫通孔P3と第4貫通孔P4との間で流体が漏れやすくなる。
一方、本実施形態において、第1シール部材4および第2シール部材5は、セラミック焼結体からなる。その結果、セラミック焼結体は樹脂などと比較して耐摩耗性に優れることから、第1端面12および第2端面13の摩耗を抑制し、第1シール部材4および第2シール部材5のシールとしての機能を高めることができる。
ところで、回転継手1を小型化すると、第1シールキャップ3、第1シール部材4、第2シール部材5および第2シールキャップ6も小型化する必要がある。第1シール部材4および第2シール部材5が小型化すると、第1シール部材4および第2シール部材5の強度が低下しやすくなる。また、第1シールキャップ3および第2シールキャップ6が小型化すると、第1シールキャップ3および第2シールキャップ6を介して第1シール部材4および第2シール部材5に伝わる応力が大きくなりやすい。したがって、回転継手1の使用時や作製時に第1シール部材4および第2シール部材5に応力が加わった際に、セラミック焼結体からなる第1シール部材4および第2シール部材5が割れやすくなる。第1シール部材4または第2シール部材5が割れると、第3貫通孔P3または第4貫通孔P4から流体が外部へ漏れてしまい、回転継手1の信頼性が低下することがある。
一方、本実施形態において、第1シール部材4および第2シール部材5の少なくとも一方は、窒化珪素質焼結体からなる。その結果、窒化珪素質焼結体は各種セラミック焼結体の中で強度が高いため、第1シール部材4または第2シール部材5の割れを抑制することができる。その結果、第3貫通孔P3または第4貫通孔P4からの流体の漏れを抑制し、回転継手1の信頼性を高めることができる。したがって、信頼性を高める要求に応える回転継手1を提供することができる。また、これによって回転継手1の小型化を可能とすることができる。
また、窒化珪素質焼結体は各種セラミック焼結体の中で摩擦係数が高いことから、第1シール部材4と第2シール部材5が接触した際に効率良く回転力を伝達することができる。また、窒化珪素質焼結体は各種セラミック焼結体の中で耐熱衝撃性が高いことから、摩擦熱による加熱および流体による冷却に起因した第1シール部材4または第2シール部材5の破壊を抑制することができる。また、窒化珪素質焼結体は各種セラミック焼結体の中で熱膨張率が低いことから、摩擦熱による加熱および流体による冷却の際に、第1シール部材4または第2シール部材5の体積の変化を抑制することができるため、第1シール部材4および第2シール部材において、効率良く回転力を伝達するとともに流体の漏れを抑制することができる。
この窒化珪素質焼結体は、窒化珪素を主成分として90質量%以上含んでいればよく、イットリア、鉄、クロム、マンガンおよび銅の少なくとも1種を副成分として含んでいてもよい。
第1シール部材4および第2シール部材5の双方は、窒化珪素質焼結体であることが望ましい。その結果、第1シール部材4および第2シール部材5の双方において漏れを抑制することができる。
また、第1シール部材4および第2シール部材5の一方は、窒化珪素質焼結体でなくても構わない。この場合は、第1シール部材4および第2シール部材5の一方は、各種セラミック焼結体からなり、中でも炭化珪素質焼結体からなることが望ましい。その結果、第1シール部材4および第2シール部材5の双方に窒化珪素質焼結体を用いた場合と比較して、第1シール部材4と第2シール部材5との摩擦係数を低減して滑りやすくすることができる。その結果、第1端面12および第2端面13を離れた状態から接触した状態へ移行する途中であって、第1端面12と第2端面13との接触がまだ不十分である段階では、第1端面12と第2端面13とが滑ることがあるが、第1シール部材4と第2シール部材5とを滑りやすくすることで摩耗量を低減し、流体の漏れを抑制することができる。特に、第1端面12と第2端面13とを接触させてから流体を流す場合には、第1端面12と第2端面13との接触がまだ不十分である段階では流体が流れておらず、第1端面12と第2端面13とが乾燥状態となっている。この乾燥した状態では窒化珪素質焼結体は濡れた状態と比較して摩耗しやすいが、上述した如く、第1端面12と第2端面13とを滑りやすくすることで、窒化珪素質焼結体の摩耗量を低減し、流体の漏れを抑制することができる。
この炭化珪素質焼結体は、炭化珪素を主成分として90質量%以上含んでいればよく、ボロン、イットリア、アルミニウム、鉄、クロム、マンガンおよび銅の少なくとも1種を副成分として含んでいてもよい。
また、本実施形態において、第1シールキャップ3は、シャフト2側の他端部3bにシャフト2が締め付けられるねじ部を有する。この場合には、第1シール部材4は、窒化珪素質焼結体からなることが望ましい。その結果、第1シールキャップ3の他端部2bとシャフト2とを締め付ける際に大きな応力が加わりやすい第1シール部材4を高強度として、第1シール部材4の割れを良好に抑制することができる。また、締め付ける力を第1フランジ部10に加える場合には、第1フランジ部10から第1シール部材4に大きな応力が加わりやすい。特に、第1フランジ部10の形状として六角柱状や側面にDカットを有する柱状を用いた場合に、第1シール部材4に大きな応力が加わりやすい。一方、上述した如く、第1シール部材4が窒化珪素質焼結体からなると、第1シール部材4を高強度として、第1シール部材4の割れを良好に抑制することができる。
また、本実施形態において、第1シールキャップ3の第1フランジ部10の直径は、第2シールキャップ6の第2フランジ部14の直径よりも小さい。これは、例えば外筒8とシャフト2および第1シールキャップ3との間にベアリング9を介在させたことに起因する。このような場合にも、第1シール部材4は、窒化珪素質焼結体からなることが望まし
い。その結果、第1フランジ部10の直径が小さいことから第1シールキャップ3を介して大きな応力が伝わりやすい第1シール部材4を高強度として、第1シール部材4の割れを良好に抑制することができる。なお、第1シールキャップ3の第1フランジ部10の直径と、第2シールキャップ6の第2フランジ部14の直径とは同じであっても構わない。
また、第1シール部材4および第2シール部材5の少なくとも一方は、多孔質体であることが望ましい。その結果、第3貫通孔P3または第4貫通孔P4から多孔質体を介して第1端面12と第2端面13との間に流体が供給され、第1端面12および第2端面13が濡れた状態を維持することができるため、第1端面12と第2端面13との滑りを良くして第1端面12および第2端面13の摩耗を抑制することができる。特に、窒化珪素質焼結体は一般的に乾燥した状態では摩耗しやすいことから、第1シール部材4および第2シール部材5の少なくとも一方が窒化珪素質焼結体である場合に、第1シール部材4および第2シール部材5の少なくとも一方を多孔質体とすることによって、第1端面12および第2端面13が濡れた状態を維持することができるため、第1端面12および第2端面13の摩耗を良好に抑制することができる。
また、第1シールキャップ3がシャフト2側の他端部3bにシャフト2が締め付けられるねじ部を有する場合には、第1シール部材4が緻密質体であり、第2シール部材5が多孔質体であることが望ましい。その結果、前述したように応力が加わりやすい第1シール部材4の強度を高めて割れにくくすることができる。
また、第1シールキャップ3の第1フランジ部10の直径が第2シールキャップ6の第2フランジ部14の直径よりも小さい場合には、第1シール部材4が緻密質体であり、第2シール部材5が多孔質体であることが望ましい。その結果、前述したように応力が加わりやすい第1シール部材4の強度を高めて割れにくくすることができる。
また、第1端面12および第2端面13の少なくとも一方は、複数の窪みDを有することが望ましい。図3に第1端面12が窪みDを有する場合の構成を示す。その結果、第3貫通孔P3または第4貫通孔P4からこの窪みDに流体が供給されるため、第1端面12と第2端面13との滑りを良くして第1端面12および第2端面13の摩耗を抑制することができる。特に、第1シール部材4および第2シール部材5の少なくとも一方が窒化珪素質焼結体である場合に、第1端面12および第2端面13の摩耗を良好に抑制することができる。この複数の窪みDは、例えば半球状であり、窪みDの直径は例えば0.3mm〜2mmであり、窪みDの深さは例えば0.15mm〜0.5mmである。この窪みDは、ブラスト加工等を用いて形成することができる。
また、第1シール部材4は、第1シールキャップ3に焼嵌めで固定されている。その結果、経年劣化する接着剤によって固定していないため、第1シールキャップ3から第1シール部材4が取り外れることを抑制することができる。この場合には、第1シール部材4は、窒化珪素質焼結体からなることが望ましい。その結果、焼嵌めで固定する際に大きな応力が加わりやすい第1シール部材4を高強度として、第1シール部材4の割れを良好に抑制することができる。
さらに、第1シール部材4は、第1シールキャップ3に焼嵌めで固定されているとともに、第1シール部材4と第1シールキャップ3との間には、エポキシ樹脂等の樹脂部材が配されていてもよい。その結果、樹脂部材によって第1シール部材4と第1シールキャップ3との隙間を埋めて、この隙間から流体が漏れることを抑制することができる。このような固定は、例えば以下のように行なわれる。まず、第1シール部材4に樹脂部材を塗布した後、この樹脂部材の熱分解温度よりも低い温度で加熱して第1シール部材4を第1シールキャップ3に嵌め合せることによって、第1シール部材4を第1シールキャップ3に焼嵌めで固定することができる。
また、第2シール部材5は、第1シール部材4と同様に、第2シールキャップ6に焼嵌めで固定されていることが望ましい。さらに、第2シール部材5は、第1シール部材4と同様に、第2シールキャップ6に焼嵌めで固定されているとともに、第2シール部材5と第2シールキャップ6との間には、エポキシ樹脂等の樹脂部材が配されていることが望ましい。
前述した回転継手1は、以下のようにして作製することができる。
まず、例えば旋盤加工等の金属加工方法を用いて、シャフト2、第1シールキャップ3、第2シールキャップ6、ボディ7および外筒8を準備する。
次に、第1シール部材4および第2シール部材5を準備する。具体的には、例えば以下のように行なう。まず、セラミック粉末を種々の成形方法を用いて成形して成形体を得る。次に、この成形体を所望の形状に切削加工した後、焼成して焼結体を得る。この焼結体を所望の形状に研削加工することによって、セラミック焼結体からなる第1シール部材4および第2シール部材5を準備することができる。
ここで、セラミック粉末にカーボンなどの粒度の揃った有機物を混合した上で成形体を形成し、焼結することによって、多孔質体の第1シール部材4および第2シール部材5を形成することができる。また、第1端面12および第2端面13にブラスト加工を行なうことによって、複数の窪みDを形成することができる。
次に、シャフト2ないしボディ7を順次接続した後、外筒8とシャフト2および第1シール部材4との間にベアリング9を介在させつつ、シャフト2ないしボディ7を外筒8内に収容する。
以上のようにして、図1に示した回転継手1を作製することができる。
本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良、組合せ等が可能である。
例えば、前述した実施形態において、第1シール部材4が第1シールキャップ3に焼嵌めで固定された構成を例に説明したが、他の固定方法を用いてもよく、例えば第1シール部材4を第1シールキャップ3に接着剤で固定しても構わない。
また、前述した実施形態において、第2シール部材5が第2シールキャップ6に焼嵌めで固定された構成を例に説明したが、他の固定方法を用いてもよく、例えば第2シール部材5を第2シールキャップ6に接着剤で固定しても構わない。
1 回転継手
2 シャフト
3 第1シールキャップ
4 第1シール部材
5 第2シール部材
6 第2シールキャップ
7 ボディ
8 外筒
9 ベアリング
10 第1フランジ部
11 第1軸部
12 第1端面
13 第2端面
14 第2フランジ部
15 第2軸部
16 第1ねじ穴
17 第2ねじ穴
18 ねじ部材

Claims (7)

  1. 回転可能であり、回転軸に沿った第1貫通孔を有するシャフトと、
    該シャフトの一端部に固定されており、前記第1貫通孔につながった第2貫通孔を有する第1シールキャップと、
    該第1シールキャップの前記シャフトと反対側の一端部に固定されており、前記第2貫通孔につながった第3貫通孔を有し、かつ該第3貫通孔の開口部が形成されているとともに前記第1シールキャップと反対側に配された第1端面を有する第1シール部材と、
    前記第3貫通孔に接続可能である第4貫通孔を有し、かつ該第4貫通孔の開口部が形成されているとともに前記第1端面に対向しつつ接触可能な第2端面を有する第2シール部材と、
    該第2シール部材の前記第1シール部材と反対側の一端部が固定されており、前記第4貫通孔につながった第5貫通孔を有する第2シールキャップと、
    該第2シールキャップの前記第2シール部材と反対側の一端部が固定されており、前記第5貫通孔につながった第6貫通孔を有するボディと、
    前記シャフト、前記第1シールキャップ、前記第1シール部材、前記第2シール部材、前記第2シールキャップおよび前記ボディを収容した外筒とを備え、
    前記第1シール部材および前記第2シール部材は、セラミック焼結体からなり、
    少なくとも前記第1シール部材は窒化珪素質焼結体からなり、前記第1シールキャップは金属からなり、前記第1シール部材は前記第1シールキャップに焼嵌めで固定されており、前記第1シール部材と前記第1シールキャップとの間に樹脂部材が配されていることを特徴とする回転継手。
  2. 前記第1シール部材および前記第2シール部材の双方が窒化珪素質焼結体からなることを特徴とする請求項1に記載の回転継手。
  3. 前記第1シール部材および前記第2シール部材の一方が炭化珪素質焼結体からなることを特徴とする請求項1に記載の回転継手。
  4. 前記第1シールキャップは、前記シャフト側の他端部に前記シャフトが締め付けられるねじ部を有し、
    前記第1シール部材は、窒化珪素質焼結体からなることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の回転継手。
  5. 前記第1シール部材および前記第2シール部材の少なくとも一方は、多孔質体であるこ
    とを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の回転継手。
  6. 前記第1端面または前記第2端面の少なくとも一方は、複数の窪みを有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の回転継手。
  7. 前記第2シールキャップは、金属からなり、
    前記第2シール部材は、前記第2シールキャップに焼嵌めで固定されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の回転継手。
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