JP6054318B2 - エチレン/エタン分離のためのポリイミド系炭素分子ふるい膜 - Google Patents

エチレン/エタン分離のためのポリイミド系炭素分子ふるい膜 Download PDF

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Description

本発明は、炭素分子ふるい膜の分野に関する。より詳細には、本発明は、エチレン/エタン分離において高選択性を示す炭素分子ふるい膜に関する。
エチレンは、世界中で最も大量に製造されている有機化合物の1つである。石油および天然ガス原料から商業的に製造されることが多いので、製造コストの多くは、困ったことに、エタン(C)からのエチレン(C)の分離に投入されている。現在、C/C分離は、ほぼ例外なく深冷蒸留によって行われており、CとCとの比揮発度の差が比較的小さい(1.75)ので、その深冷蒸留は、非常に大量のエネルギーを消費するプロセスである。典型的な蒸留は、摂氏−25度(℃)の温度および320ポンド/平方インチゲージ(psig)(およそ(約)2.21メガパスカル(MPa))の圧力を必要とすることがある。結果として、場合によっては120〜180のトレイを使用する非常に大きな蒸留塔および高い還流比が必要であり、そのため、分離のコストが非常に高くなる。
関連出願の相互参照
本願は、2011年3月7日に出願された「POLYIMIDE-BASED CARBON MOLECULAR SIEVE MEMBRANE FOR ETHYLENE/ETHANE SEPARATIONS」という表題の米国仮特許出願第61/449,786号(この教示は、下記の本明細書中に完全に転載されたかのように参照により本明細書に組み込まれる)の優先権を主張する非仮出願である。
膜技術は、より少ないエネルギーで済むことがあり、かつ環境への影響を小さくすることがあるので、そのような熱による分離に対して魅力的な代替案を提供する。膜は、液体および気体の分離のために広く使用されている。そのような膜を通った気体の輸送は、通常、吸着−拡散メカニズムによってモデル化されており、ここで、気体の分子は、膜の上流面に吸着し、化学ポテンシャル勾配下において膜を通って拡散し、最後に、膜の下流側で脱着する。膜材料の分離性能を評価するために、2つの固有の特性:その膜の固有の生産性の尺度である「透過性」;およびその膜の分離効率の尺度である「選択性」が使用されている。「透過性」は、通常、Barrerを単位として評価され、それは、フラックス(n)を膜の上流と下流の間の分圧差(Δp)で除して膜の厚さ(l)を乗じたものとして計算される。
Figure 0006054318
別の用語「パーミアンス」は、非対称中空糸膜の生産性と本明細書中で定義され、通常、ガス透過単位(Gas Permeation Units)(GPU)として評価され、それは、単位がBarrerの透過性を単位がミクロン(μm)の膜の厚さで除することによって計算される。
Figure 0006054318
最後に、「選択性」は、本明細書中では、膜を通過する別のガスの同じ特性と比較したときの、1つのガスの透過性またはパーミアンスの能力と定義される。それは、無単位の比として評価される。
Figure 0006054318
現在、ポリマーが、種々のガス分離全般に対する加工可能性および選択性を理由に、ガス分離のために使用されている主要な膜材料である。しかしながら、これらのポリマー膜の性能は、生産性(透過性)と効率(選択性)とのトレードオフ曲線の上限によって制限されることが多い。さらにポリマー膜は、可塑化を起こすことがあり、それによって性能が有意に低下することがあるので、吸着性ガス、例えば、炭化水素の高圧適用にとって不適当な場合がある。可塑化は、非対称中空糸の形状にとって特に深刻な問題であり得る。
対照的に、炭素分子ふるい(CMS)膜は、ある特定の高圧適用(最大1,000ポンド/平方インチ(psi),約6.89MPa)に対して頑強かつ安定であると見出されており、多くのガス分離用のポリマー膜の分離性能よりも良いことが多い。CMS膜は、通常、制御された条件下でのポリマー前駆体の熱分解によって製造される。例えば、セルロース中空糸を熱分解することによって中空糸CMS膜を製造できると公知である。さらに、他の多くのポリマーが、CMS膜を製造するために使用されている。ある特定のポリイミドポリマーが、その高ガラス転移温度、望ましい加工可能性および熱分解後の剛性を理由に、特に有用であると見出されている。
例えば、米国特許第6,565,631号明細書は、高炭素含有量のフィラメント膜を製造するランプ−ソーク(ramp-soak)温度プロトコルに従って、商業用のポリイミド中空糸前駆体を真空環境において熱分解することによってCMS膜を合成する方法を記載している。この膜は、天然ガスの混合流から二酸化炭素(CO)を分離するために有用であると記載されている。高炭素含有量のフィラメント膜の製造のさらなる例として、米国特許第5,288,304号明細書および米国特許第4,685,940号明細書ならびに欧州特許第459,623号明細書も検討されたい。
ポリイミドから調製される別のCMS膜は、P.J. Williams, Carbon Molecular Sieves for Ethane-Ethylene Separation based on 6FDA and BPDA Polyimides, AIChE Talk, Nov 2004に記載されている。この場合、出発前駆体材料は、商業的に入手可能でない新種のポリイミドであり、そのCMS膜は、真空下、高密度(dense)フィルムの形状でのみ、もっぱら合成される。
研究から、CMS膜の特性が、以下の主要な因子:(1)熱分解前駆体、(2)前駆体の前処理条件、(3)熱分解温度、ランプ速度および均熱処理(thermal soak)時間、(4)熱分解雰囲気、ならびに(5)後処理条件によって影響されると示されている。種々のガス分離のためのCMS性能に対するこれらの因子の影響は、一部の研究者によって検討されてきたが、今までに、高密度フィルムと中空糸の両方として形成可能であり、商業的に入手可能な材料から容易かつ経済的に調製され、かつC/C分離において改善された性能を提供する、安定した再現可能なCMS膜は、特定されていない。
米国特許第6,565,631号明細書 米国特許第5,288,304号明細書 米国特許第4,685,940号明細書 欧州特許第459,623号明細書
P.J. Williams, Carbon Molecular Sieves for Ethane-Ethylene Separation based on 6FDA and BPDA Polyimides, AIChE Talk, Nov 2004
したがって、1つの実施形態において、本発明は、ある量の3,3’,4,4’−ベンゾ−フェノンテトラカルボン酸二無水物5(6)−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン4,4−ビスマレイミドジフェニル−メタン(BTDA−DAPI)を溶媒に溶解して、溶液を形成する工程;その溶液からフィルムまたは中空糸を形成する工程;そのフィルムまたは中空糸を乾燥する工程;およびそのフィルムまたは中空糸を真空下でまたは不活性雰囲気中で少なくとも部分的に熱分解して、それらから炭素分子ふるい膜を形成する工程を包含する方法によって調製されるエタン/エチレン分離膜であり、その炭素分子ふるい膜は、エチレンおよびエタンがそれを貫流する際のエタンとエチレンとの拡散差を特性として有し、この特性は、エタン/エチレン分離膜としてのその炭素分子ふるい膜の有用性を与える。
別の実施形態において、本発明は、エタンおよびエチレンを含むガスの混合物を本明細書中の上で定義されたようなエタン/エチレン分離膜に貫流させる工程を包含する、エタンおよびエチレンを互いから分離するための方法である。
本発明の炭素分子ふるい膜は、エチレンおよびエタンがその膜を透過する際の拡散差を特性として示すので、それらの2種類のガスの分離において、求められているレベルの選択性の能力を有し、分離性能の最適化は、膜を調製する際の方法の変更可能項目として熱分解温度、均熱処理時間およびランプ速度を調整することによって容易に達成される。
本発明の1つの利点は、有効な膜が、前駆体としてポリイミド樹脂から調製され得る点である。この樹脂は、熱可塑性ポリイミドであるBTDA−DAPIである。商品名MATRIMID(商標)としてHuntsman International LLCから入手可能である商業的に入手可能な粉末状樹脂が特に好適であり、その樹脂には、5218および9725という名称を有するMATRIMID(商標)樹脂、それらの組み合わせ、ならびに他の供給源から得られるかまたは生成される対応する樹脂が含まれる。
上記膜は、非限定的な実施形態として、自立型の均一な高密度フィルムまたは非対称の中空ポリマー繊維の形状をとり得る。高密度フィルムを調製するために、フィルム調製の任意の好適な方法(例えば、溶液流延法)が使用され得る。溶液流延法では、まず、ポリイミド樹脂が好適な溶媒に溶解される。好適な溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン(THF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、その樹脂が実質的に可溶性であるその他のもの、およびそれらの組み合わせが挙げられ得る。本明細書において、「実質的に可溶性」は、溶解度が事実上100重量パーセント(100wt%)および少なくとも98wt%であることを意味する。本発明において溶媒として特に好ましいのは、ジクロロメタン、THFおよびそれらの組み合わせであり、最も好ましいのは、ジクロロメタンである。
受け取ったままの上記樹脂は、ある特定の量の周囲の水分を含み得るので、本発明の任意の炭素分子ふるい膜を調製するためにそれを使用する直前に、この吸収された水分を除去するためにそれを乾燥させることが望ましい。その乾燥は、例えば、乾燥真空オーブンにおいて、望ましくは110℃から150℃に及ぶ温度において、6時間(h)から12時間に及ぶ時間、好ましくは、少なくとも6時間にわたって、行われ得る。乾燥は、安定した重量が得られたら、完了したと考えられる。他の乾燥方法(例えば、不活性ガスのパージ中での加熱)が、追加的にまたは代替的に使用され得る。
乾燥後、ポリイミド樹脂を、溶液が形成されるような量の選択された溶媒に添加し、溶解する。この溶液の濃度は、最終的な形状が高密度フィルムであるか、非対称中空糸であるか、または好適な頑強なセラミックもしくは金属の支持体上の複合物であるかに応じて、変動し得る。例えば、溶液の総重量に基づいて、2wt%から20wt%、好ましくは3wt%から15wt%、より好ましくは3wt%から5wt%に及ぶ濃度が、好適な高密度フィルムを形成するために特に適している場合がある。15wt%から35wt%、好ましくは18wt%から30wt%、より好ましくは22wt%から28wt%に及ぶ濃度が、中空糸を紡ぐために特に適している場合がある。この出発前駆体溶液は、均一性が保証されるように、手段(例えば、ローラー、撹拌バー、インペラー、それらの組み合わせなど)を使用して、望ましくは完全に混合される。均一性を保証するためには6時間から24時間に及ぶ混合時間、望ましくは少なくとも6時間が好ましく、それは、最終的な高密度フィルム膜における欠陥の減少または排除を助け得る。中空糸膜の場合、出発前駆体溶液は、望ましくは、6時間から30日間、より好ましくは3日間から10日間、最も好ましくは3日間から7日間に及ぶ混合時間にわたって完全に混合される。
別の実施形態において、ポリマー繊維は、任意の従来方法によって中空糸に紡がれ得、例えば、好適な前駆体溶液から紡糸口金を通過して、ドライジェット/ウエットクエンチ(dry-jet/wet-quench)プロセスによって紡がれ得る。そのような繊維を形成するためのアプローチは、例えば、D.T. Clausi and W.J. Koros, Formation of Defect-free Polyimide, Hollow Fiber Membranes for Gas Separations, Journal of Membrane Science, 167 (2000) 79-89に記載されている。本発明において使用するために、150ミクロン(μm)から550μm、好ましくは200μmから300μmに及ぶ外径、より好ましくは250μmの外径、および75μmから275μm、好ましくは100μmから150μmに及ぶ内径、より好ましくは125μmの内径が、特に好適であり得る。場合によっては、著しく薄い壁(例えば、30μm未満の厚さ)が、望ましい耐久性を維持しつつ生産性を最大にするために望ましいことがある。
いったん前駆体が所望のフィルムまたは繊維に形成されると、そのフィルムまたは繊維は、少なくとも部分的に、望ましくは完全に熱分解されて、最終的なCMSフィルムまたは繊維が形成される。そのポリマー前駆体は、好適な支持体(例えば、隆起した石英プレートまたはステンレス鋼ワイヤーメッシュ支持体)の上に置かれ、次いで、好適な熱分解ゾーン(例えば、管状炉(例えば、THERMCRAFT(商標)によって製造されるもの)に置かれた石英管)に置かれ得る。(THERMCRAFT(商標)はThermcraft Incorporatedの商品名である)。
熱分解は、真空下または不活性ガス雰囲気中で行われ得る。1つの好ましい実施形態において、その系は、12ミリトル(mtorr,約160ミリパスカル(mPa))以下の圧力まで真空にされる。別の好ましい実施形態では、不活性なアルゴンパージガス雰囲気が使用される。
本発明の1つの利点は、その膜の分離選択性の最適化が、熱分解条件の微調整によって達成され得る点である。考慮されるべき3つの重大な変更可能項目としては:加熱プロトコル中に到達される温度設定点;各温度設定点が達成される速度であるランプ速度;およびその膜が最終的な熱分解温度で維持される総時間であるソーク時間が挙げられる。熱分解は、500℃から1,000℃、より好ましくは500℃から800℃、なおもより好ましくは650℃から700℃、最も好ましくは650℃から675℃に及ぶ最終的な温度設定点を用いて行うことができる。1つの実施形態において、650℃から675℃に及ぶ最終的な温度設定点は、混合ガスC/Cを分離するための性能を最適化し得る。下記の本明細書中のプロトコル例において、Tmaxは、選択された最終的な温度を指し示す。「ソーク」は、均熱処理を示す。
例えば、1つの一般化された実施形態において、加熱プロトコルは、以下のとおりの順で行われ得る。
最終的な温度が550℃までの場合:
加熱プロトコル1:
1.1分あたり13.3℃(℃/分)のランプ速度で50℃から250℃に加熱する;
2.3.85℃/分のランプ速度で250℃から(Tmax−15)℃に加熱する;
3.0.25℃/分のランプ速度で(Tmax−15)℃からTmax℃;
4.Tmaxで2時間ソークする。
最終的な温度が550℃超から800℃までの場合:
加熱プロトコル2:
1.13.3℃/分のランプ速度で50℃から250℃に加熱する;
2.3.85℃/分のランプ速度で250℃から535℃に加熱する;
3.0.25℃/分のランプ速度で535℃から550℃に加熱する;
4.3.85℃/分のランプ速度で550℃から(Tmax−15)℃に加熱する;
5.0.25℃/分のランプ速度で(Tmax−15)℃からTmax℃に加熱する;
6.Tmaxで2時間ソークする。
加熱プロトコルが完了した後、なおも真空下または選択された不活性ガス環境において、その膜を静置して少なくとも40℃まで自然に冷却させる。望ましい実施形態では、その膜は、熱分解ゾーンからの簡便な摘出およびまたそれが熱分解される支持体からの摘出にとって十分な安定性および剛性を示す。
熱分解の後、得られたCMS膜(熱分解された平らなフィルムまたは中空糸を含む)は、膜モジュールに形成され得る。得られた熱分解されたCMS膜は、特定の実施形態において、炭素リッチ(85wt%超の)構造である。この構造は、「乱層(turbostatic)」と記載され得、それは、それがかなりの長距離秩序を有しつつ、無秩序なsp混成の本質的に等方性の密な六角形の炭素シートで構成されていることを意味する。可能性のある構造に関するさらなる考察のために、Marsh, Introduction to Carbon Science, Butterworths, 1989; Jenkins and Kawamura, Polymeric Carbons -- Carbon Fiber, Glass and Char, Cambridge University Press London, 1976も参照のこと。その膜の構造は、不完全なパッキングによって形成され、ある特定の実施形態において二峰性のポア分布を示すスリット様ポア構造をもたらす、ポアを含む。これには、より小さいポア(6オングストローム(Å)未満の最小内寸を有するウルトラマイクロポア)が接続した、より大きなポア(6Åから20Åに及ぶ最小内寸を有するマイクロポア)の両方が含まれる。本発明の膜がガス分離(エタン/エチレン分離を含むが必ずしもそれに限定されない)を行うメカニズムに関していかなる理論にも拘束されることを望むものではないが、熱分解温度が上昇すると、全体的な平均ポアサイズが減少するようにウルトラマイクロポア分布がシフトすると示唆されている。この結果は、一般には逆の関係であるガスの透過性と選択性の両方の変化である。
本発明のCMS膜は、種々のスケール(実験室、パイロットプラントおよび完全工業規模を含むがこれらに限定されない)においてガス分離を行うために使用され得る。概して、本発明の膜は、エチレンおよびエタンがその膜を透過して拡散する際にエタンとエチレンとで拡散差を生じるように機能する。例えば、平らなCMS高密度フィルムは、一定容積で可変圧力の透過システムを使用する実験室規模試験のために透過セルに装着され得る。例示的な実験室規模試験のさらなる詳細については、例えば、K.M. Steel and W.J. Koros, Investigation of the Porosity of Carbon Materials and Related Effects on Gas Separation Properties, Carbon 41 (2003) 253-266を参照のこと。別の好ましい実施形態において、米国特許第6,565,631号明細書に記載されているようなCMS繊維モジュールが、類似の実験室試験プロトコルのために構築され得る。工業規模の用途の場合、好適な複数の繊維を含むCMS繊維モジュールが、例えば、シェル・チューブ熱交換器として機能し得る。この実施形態において、供給物中のCの少なくとも一部がその膜を通過するように、C/Cの高圧供給混合物が、そのアセンブリーのシェル側に供給され得る。次いで、C濃縮生成物が、チューブ側から回収され得る。予め設置された蒸留カラムと平行に膜モジュールを備えることも可能である。この場合、このハイブリッドシステムは、以前の蒸留のみのシステムに対して効率の向上を提供し得る。一般に、工業規模の分離は、望ましくは、実験室規模の試験のために使用される温度以外の温度で行われ得る。
特に有益であるのは、本発明の膜の実施形態の1つが、本明細書中に記載されるようなC/C分離において使用されるとき、その膜が、少なくとも0.25GPU、より好ましくは少なくとも0.5、最も好ましくは少なくとも1のCパーミアンスを示し得る点である。C/C選択性は、望ましくは、少なくとも9、より好ましくは少なくとも10、最も好ましくは少なくとも12に及び得る。好ましい実施形態において、Cパーミアンスは、少なくとも0.25であり得、C/C選択性は、少なくとも9であり得る。より好ましい実施形態において、Cパーミアンスは、少なくとも0.5GPUであり得、C/C選択性は、少なくとも10であり得る。なおもより好ましい実施形態において、Cパーミアンスは、少なくとも1GPUであり得、C/C選択性は、少なくとも12であり得る。
実施例1〜6および比較例A
BTDA−DAPI熱可塑性ポリイミド粉末であるMATRIMID(商標)5218は、Huntsman International LLCから商業的に入手される。まず、そのポリマー粉末を120℃の真空オーブン内で少なくとも12時間乾燥して、水分を除去する。次いで、乾燥させた粉末をジクロロメタン(少なくとも99.8%純度,Sigma−Aldrich)に溶解して、3〜5wt%ポリマー溶液を形成し、その溶液を混合するために少なくとも6時間、ローラー上に置く。そのポリマー溶液を使用して、緩徐な蒸発速度をもたらす室温のグローブバッグにおける溶液流延法によって高密度フィルムを調製し(3〜4日間)、次いで、ガラス化したフィルムを取り出し、120℃の真空オーブン内で少なくとも12時間乾燥して、残留溶媒を除去する。次いで、乾燥させたフィルムを熱分解用に2.22センチメートル(cm)の円盤に切断する。一貫性を期すために、すべてのフィルムが70±10μm厚さを有する。
次いで、小円盤に切断されたポリマーフィルムを、真空下((≦)12mtorr(mtorr,約160ミリパスカル(mPa))以下)で熱分解する。熱分解は、本明細書の上に記載したような加熱プロトコル1(その最終的な熱分解温度は、500℃、525℃または550℃である)および加熱プロトコル2(その最終的な熱分解温度は、650℃、675℃または800℃である)を用いて、500℃〜800℃に及ぶ最高温度、詳細には、500℃、525℃、550℃、650℃、675℃および800℃で行われる。
熱分解されていないMATRIMID(商標)5218前駆体高密度フィルム(比較例A)および各CMSフィルム(実施例1〜6)に対して、透過セルを調製する。次いで、透過セルを定容積の透過システムに入れる。各透過試験のために、そのシステム全体を、まず、少なくとも24時間真空にし、漏出速度を測定する(最も遅いガスの透過速度の(<)1パーセント(%)未満)。真空にした後、上流を供給ガス(純Cまたは純C)で加圧し、下流を真空で維持する。その系の温度を、35℃で安定させ、次いで、膜の上流面を、約50ポンド/平方インチの絶対圧力(psia)の供給ガスに曝す。下流の既知の一定容積における圧力上昇を、定常状態が達成されるまで、LABVIEW(商標)機器(National Instruments,Austin,TXから入手可能)を使用して経時的に記録する。各フィルムにおけるCおよびCに対する透過実験セットを用いて、C透過性およびC/C選択性を計算する。結果を表1に示す。
Figure 0006054318
上記の表が示すように、すべてのCMS(すなわち、熱分解されたもの;実施例1〜6)高密度フィルム膜が、熱分解されていない高密度フィルム(比較例A)と比較して向上したC/C分離性能を示す。すべての場合で、比較例よりも実施例においてC透過性またはC/C選択性が高く、ほとんどの場合で、その両方が高い。表1は、全体的に見て、熱分解温度が上昇するにつれて、C透過性は低下し、C/C選択性は、増大するかまたは一定のままであることも示している。表1は、0.4〜0.5Barrerという比較例AのC透過性よりもかなり高い13〜14BarrerというC透過性を理由に、この実施形態に対する最適熱分解温度が、これらの膜に対して650℃〜675℃の範囲内にあり得ることを示唆している。さらに、同じ温度範囲の熱分解を用いるとき、約12のC/C選択性が獲得されることがあり、これもまた、4.5という比較例AのC/C選択性よりもかなり高い。
実施例7〜13および比較例B
まず、MATRIMID(商標)5218ポリマー粉末を110℃の真空オーブン内で一晩乾燥して、水分および残留溶媒を除去する。次いで、紡糸液(MATRIMID(商標)26.2wt%;N−メチル−2−ピロリドン(NMP)53wt%;エタノール(EtOH)14.9wt%;テトラヒドロフラン(THF)5.9wt%)を、TEFLON(商標)ポリテトラフルオロエチレンキャップで密閉されたQORPAK(商標)ガラス瓶において調製し、ローラー上に置くことによって溶解する(QORPAK(商標)は、Berlin Packagingの一部門であるQorpakの商品名である;TEFLON(商標)は、E.I.du Pont de Nemours,Incの商品名である)。紡糸原液が均一になったら(これには数日間を要する)、それを500ミリリットル(mL)注射器ポンプに充填し、一晩脱気する。次いで、ボア液(Bore fluid)を別個の100mL注射器ポンプに充填する。次いで、紡糸原液およびボア液を紡糸口金から同時に押し出す。その紡糸原液とボア液の両方が、それぞれ60μmおよび2μmの金属フィルターで、送達ポンプと紡糸口金との間で一列になって濾過される。この紡糸プロセスでは、温度制御を適用する。熱電対を紡糸口金、紡糸原液フィルターおよび紡糸原液ポンプに配置する。空気ギャップを通過した後、新生膜をウォータークエンチ浴に浸漬する。TEFLON(商標)ガイドを通り過ぎた後、0.32メートル(m)の直径のポリエチレンドラムによって、相分離繊維スピンライン(phase-separated fiber spin line)を回収する。その繊維は、巻き取りドラムから切断されると、少なくとも4つの別個の水浴中で48時間にわたってすすがれる。次いで、20分間(min)にわたる3つの別個のメタノール浴に続いて、20分間にわたる3つの別個のヘキサン浴を用いて、その繊維のガラス容器内の溶媒を交換し、真空下、75℃で3時間乾燥する。この前駆体繊維の平均繊維壁厚は、50μm超である。紡糸パラメータを表2に詳述する。紡糸全般に関するさらなる詳細については、すでに本明細書の上で引用されたD.T. Clausi and W.J. Koros, Formation of Defect-free Polyimide, Hollow Fiber Membranes for Gas Separations, Journal of Membrane Science, 167 (2000) 79-89を参照されたい。
Figure 0006054318
次いで、その前駆体中空糸を、ステンレス鋼ワイヤーメッシュプレート上に置き、別々にステンレス鋼ワイヤーにつなぐ。真空下(12mtorr(mtorr,約160mPa)以下)で熱分解を行う。使用する加熱プロトコルは、それぞれ500℃、550℃、600℃、650℃、700℃、750℃、800℃の最終的な温度を用いる実施例1〜6に記載したとおりのプロトコルであり、実施例7〜13と命名される。それらの繊維の一部は、熱分解されず、比較例Bのための膜モジュールを形成するために使用される。
次いで、それらの繊維を使用して、膜モジュールを構築する。1本の中空糸または複数の中空糸を、1/4インチ(外径,OD)のステンレス鋼管状材料に入れ、次いで、端を1対の1/4インチの雌型および雄型(ナショナルパイプテーパー(national pipe taper),NPT)チューブアダプターに接続し、最後に、エポキシで封をする。実施例1〜6および比較例Aに記載した試験手順を使用して、定容積のシステムにおいて透過試験を行う。このシステムを、一晩にわたって完全に真空にし、各透過試験の前に漏れ試験を行う。上流を供給ガス(純Cまたは純C)で加圧し、下流を真空で維持する。そのシステムの温度を35℃で安定させる。上流の供給圧力を100psia(0.689MPa)で維持する。圧力上昇を、先の実施例におけるように記録し、それを用いて膜のパーミアンスおよび選択性を計算する。結果を表3に示す。
Figure 0006054318
表3が例証するように、熱分解温度が上昇するにつれて、C/C選択性も上昇し、それは、実施例1〜6で示された選択性に匹敵する。同時に、Cパーミアンスは、低下する。約12というC/C選択性および0.25GPUというCパーミアンスを理由に、C/C分離に対する最終的な最適熱分解温度は、650℃から700℃に及ぶとみられる。
実施例14
非対称中空糸膜を、実施例7〜13におけるようにであるが、以下のとおりの加熱プロトコル3を使用して、調製する。加熱プロトコル3:
1.10℃/分のランプ速度で50℃から600℃に加熱する;
2.2℃/分のランプ速度で600℃から675℃に加熱する;
1.675℃で10分間ソークする。
このプロトコルは、加熱プロトコル2と比べて熱分解の総時間を4時間超節約するので、実質的にエネルギーが節約されるおかげで、スケールアップにとってより好ましい。驚いたことに、加熱プロトコル3は、Cパーミアンスの少なくとも50%の増加(約0.4GPU)および11.7という高いC/C選択性を示す。
実施例15
表4に示されるような特定の条件を用いたことを除いては実施例7〜13の手順を用いて、肉薄前駆体繊維を紡ぐ。その結果は、約20μmという平均繊維壁厚を有する中空糸である。これらの肉薄前駆体繊維を、実施例14に記載した(decribed)ような加熱プロトコル3を用いて真空下で熱分解する。
Figure 0006054318
得られた肉薄CMS中空糸は、約1GPUのCパーミアンスおよび約10のC/C選択性を示す。これは、繊維壁厚が薄くなっても、選択性を有意に損なわずにCパーミアンスが高まることを示唆する。
実施例16
熱分解中に真空にする代わりに、アルゴンパージガスを制御して流すことを除いては、実施例15に記載した薄肉中空糸の手順に従う。ニードル弁を使用してアルゴンの流速を制御する(その流速は、ユニバーサルガスフローメーター(Agilent Technologies,ADM1000)を使用して、熱分解全体を通してモニターされる)。そのガスの流速は、200立方センチメートル/分(cc/分)である。熱分解プロトコルは、実施例14に記載したような加熱プロトコル3である。
得られる膜は、1GPUのCパーミアンスおよび約9のC/C選択性を示す。この結果は、実施例15の真空熱分解調製の結果と非常に似ている。
実施例17
混合ガス透過試験を、実施例15において調製されたCMS中空糸膜において行い、純ガス試験と比較する。混合ガス供給材料としてこれらの実験室規模の試験において使用されるガス供給材料は、現行の一部の工業規模蒸留カラムに対して現在使用されている供給材料と似ている。その供給材料の組成は、63モルパーセント(mol%)のCおよび37mol%のCであり、およそ350psi(2.41MPa)の供給圧力および35℃の温度が使用される。透過の結果は、先の実施例におけるように得られ、比較のために実施例15において得られた純ガス透過の結果とともに、混合ガスについて表5に記録される。
Figure 0006054318
表5中の結果は、高圧(試験2)では、混合ガスの選択性が、より低圧(試験1)での純ガスの選択性に匹敵することを示している。しかしながら、圧力が高くなると、エチレンパーミアンスは低下する(試験2対試験1)。この理由を明らかにするために、試験3を行い、それにより、表2(存在する2種のガスの各々の分圧が考慮されている)の結果に近い結果が示される(0.89GPU対0.87GPU)。このことから、パーミアンスの低下が、透過性の圧力依存、すなわち、ラングミュアの吸着等温式の適用に起因し得るという結論に至る。このことは、現実的な工業規模の条件下でのエタン/エチレン分離に対するその膜の性能が、実験室規模の条件下でのそれにおそらく匹敵するという結論を支持する。

Claims (7)

  1. ある量の3,3’,4,4’−ベンゾ−フェノンテトラカルボン酸二無水物単位と5(6)−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン単位を含むポリイミドコポリマー樹脂を非ヘキサン溶媒に溶解して、溶液を形成する工程;
    前記溶液から非対称中空糸前駆体を形成する工程;
    前記非対称中空糸前駆体を第2の非ヘキサン溶媒中で溶媒交換する工程;
    ヘキサン中で前記非対称中空糸前駆体を溶媒交換する工程;および
    前記非対称中空糸前駆体を真空下でまたは不活性雰囲気中、550℃から700℃に及ぶ温度で少なくとも部分的に熱分解して、非対称中空炭素分子ふるい膜を形成する工程を包含する方法によって調製されるエタン/エチレン分離膜に、エタンおよびエチレンを含むガスの混合物を貫流させる工程を包含する、エタンおよびエチレンを互いから分離するための方法であって、前記非対称中空炭素分子ふるい膜は、少なくとも0.25GPU(ガス透過単位)のエチレンパーミアンスおよび少なくとも6.3のエチレン/エタン選択性を示す、方法。
  2. 前記炭素分子ふるい膜が、少なくとも0.25GPUのエチレンパーミアンスおよび少なくとも9のエチレン/エタン選択性を示す、請求項に記載の方法。
  3. 前記炭素分子ふるい膜が、少なくとも0.5GPUのエチレンパーミアンスおよび少なくとも10のエチレン/エタン選択性を示す、請求項またはに記載の方法。
  4. 前記炭素分子ふるい膜が、少なくとも1GPUのエチレンパーミアンスおよび少なくとも11.1のエチレン/エタン選択性を示す、請求項からのいずれかに記載の方法。
  5. 非対称中空糸炭素分子ふるい膜を調製する方法であって、
    ある量の3,3’,4,4’−ベンゾ−フェノンテトラカルボン酸二無水物単位と5(6)−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン単位を含むポリイミドコポリマー樹脂を非ヘキサン溶媒に溶解して、溶液を形成する工程;
    前記溶液から非対称中空糸前駆体を形成する工程;
    前記非対称中空糸前駆体を第2の非ヘキサン溶媒中で溶媒交換する工程;
    ヘキサン中で前記非対称中空糸前駆体を溶媒交換する工程;および
    前記非対称中空糸前駆体を真空下でまたは不活性雰囲気中、550℃から700℃に及ぶ温度で少なくとも部分的に熱分解して、非対称中空糸炭素分子ふるい膜を形成する工程
    を含む方法。
  6. 前記フィルムまたは中空糸が最初に10℃/分のランプ速度で50℃から600℃に;次いで2℃/分のランプ速度で600℃から675℃に加熱され;次いで、675℃で10分間ソークされるプロトコルに従って前記熱分解工程が行われる、請求項5に記載の方法。
  7. 前記非対称中空糸炭素分子ふるい膜が、少なくとも0.25GPUのエチレンパーミアンスおよび少なくとも6.3のエチレン/エタン選択性を示す、請求項5または6に記載の方法。
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