JP6052359B2 - 絶縁電線 - Google Patents

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Description

本発明は、絶縁電線に関する。
電柱や鉄塔等の支持物に架線される絶縁電線に、風が吹き付けられると、風圧荷重がかかる。絶縁電線の外周に凹凸を形成することにより、風圧荷重が低減されることが知られており、これまで、様々な形状の絶縁電線が開発されている(例えば、特許文献1〜4)。
なお、特許文献5には、エンボス表示が施された多角形型の絶縁電線が開示されている。
特許第3857806号公報 特許第2952480号公報 特許第3725408号公報 特開2009−16088号公報 特開2007−220492号公報
ここで、絶縁電線の表面には、絶縁電線の軸方向に沿って、絶縁電線の品名、サイズ、製造者名、製造年等を表示するエンボス表示が施されることが多い。絶縁電線の布設現場では、作業員が絶縁電線に施されたエンボス表示を見て、絶縁電線の諸元(仕様)を確認する。絶縁電線は、一度布設されると、10〜20年程張り替えられることがないため、絶縁電線に施されたエンボス表示が長期に亘って確認できることが重要となる。
しかしながら、上記した特許文献1〜4に記載の絶縁電線では、絶縁電線にかかる風圧荷重が低減される一方で、エンボス表示を加工することが困難であり、エンボス表示の視認性が悪くなる傾向があった。仮に、これらの絶縁電線の表面にエンボス表示を強く押圧して形成した場合では、絶縁電線の外周に設けられた凹凸が変形してしまい、風圧特性が悪化してしまう可能性があった。
本発明の目的は、風圧荷重を低減するとともに、エンボス表示の視認性を向上させた絶縁電線を提供することである。
本発明の一態様によれば、
導体部と、
前記導体部の外周を覆うように設けられた絶縁層と、
を有し、
前記絶縁層は、
径方向に突出して設けられた山部と、
周方向に前記山部に隣接して配置され、径方向に凹んで設けられた谷部と、
を有し、
前記山部は、
前記山部の周方向の中心よりも径方向に突出して設けられた第1凸部と、
前記山部の周方向の中心を挟んで前記第1凸部と反対側に配置され、前記山部の周方向の中心よりも径方向に突出して設けられた第2凸部と、
前記山部の周方向の中心を挟んで隣接する前記第1凸部および前記第2凸部の間に配置され、径方向に凹んで設けられた凹部と、
を有し、
前記山部および前記谷部は、周方向に周期的に複数設けられ、
前記第1凸部および前記第2凸部のそれぞれの頂部は、軸方向から見て円弧状に形成され、
下記の式(1)〜(5)を満たす絶縁電線が提供される。
4≦L/D≦25 ・・・(1)
4≦L/D≦25 ・・・(2)
1.25≦L/L<10 ・・・(3)
0.2≦r≦1.0 ・・・(4)
12≦n≦20 ・・・(5)
(ただし、前記山部の周方向の中心を挟んで隣接する前記第1凸部および前記第2凸部の間隔をL(mm)、前記谷部を挟んで隣接する前記第1凸部および前記第2凸部の間隔をL(mm)、前記山部の周方向の中心を挟んで隣接する前記第1凸部および前記第2凸部を結ぶ直線から前記凹部が凹んだ深さをD(mm)、前記谷部を挟んで隣接する前記第1凸部および前記第2凸部を結ぶ直線から前記谷部が凹んだ深さをD(mm)、前記第1凸部および前記第2凸部のそれぞれの曲率半径をr(mm)、前記山部および前記谷部の組数をnとする。)
本発明によれば、風圧荷重を低減するとともに、エンボス表示の視認性を向上させた絶縁電線が提供される。
本発明の一実施形態に係る絶縁電線の軸方向と直交する断面図である。 本発明の一実施形態に係る絶縁電線の一部を拡大した断面図である。 (a)は試作例5に係る絶縁電線を軸方向と直交する方向から見た図であり、(b)は比較例1に係る絶縁電線を軸方向と直交する方向から見た図である。 (a)は比較例1に係る絶縁電線の軸方向と直交する断面図であり、(b)は比較例2に係る絶縁電線の軸方向と直交する断面図である。
<本発明の一実施形態>
(1)絶縁電線の構造
本発明の一実施形態に係る絶縁電線について、図1および図2を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る絶縁電線の軸方向と直交する断面図である。図2は、本実施形態に係る絶縁電線の一部を拡大した断面図である。
本実施形態に係る絶縁電線10は、山部210に第1凸部230および第2凸部240を設けるとともに、谷部220の幅を調整すること等により、風圧荷重を低減するとともに、エンボス表示の視認性を向上させることができるよう構成されている。以下、詳細を説明する。
なお、以下において、絶縁電線10の「軸方向」とは絶縁電線10の長手方向をいい、絶縁電線10の「径方向」とは絶縁電線10の軸方向に垂直な方向、すなわち絶縁電線10の短手方向をいい、絶縁電線10の「周方向」とは絶縁電線10の外周に沿った方向の
ことをいう。
図1に示されているように、絶縁電線10の中心には、導体部100が設けられている。導体部100は、例えば、硬銅線、硬銅撚り線、硬アルミ撚り線、鋼心アルミ撚り線(ACSR)、アルミ覆鋼心アルミ撚り線(ACSR/AC)等の少なくともいずれかからなる。本実施形態では、導体部100は、例えば、アルミ覆鋼心アルミ撚り線(ACSR/AC)からなる。
導体部100の外周を覆うように、絶縁層200が設けられている。絶縁層200は、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、架橋ポリエチレン、エチレンプロピレンゴム等の少なくともいずれかからなる。本実施形態では、絶縁層200は、例えば、架橋ポリエチレンからなる。
図1および図2に示されているように、絶縁層200は、径方向に突出して設けられた山部210と、周方向に山部210に隣接して配置され、径方向に凹んで設けられた谷部220と、を有している。
山部210は、第1凸部230および第2凸部240を有している。第1凸部230は、山部210の周方向の中心210cから外れた位置に配置され、山部210の周方向の中心210cよりも径方向に突出して設けられている。一方、第2凸部240は、山部210の周方向の中心210cを挟んで第1凸部230と反対側に配置され、山部210の周方向の中心210cよりも径方向に突出して設けられている。例えば、第1凸部230および第2凸部240は、山部210の周方向の中心210cを挟んで対称に設けられており、第1凸部230の径方向の高さは、第2凸部240の径方向の高さとほぼ等しい。
山部210の周方向の中心210cを挟んで第1凸部230および第2凸部240の間には、第1凸部230および第2凸部240が間隔をあけて対峙することによって、径方向に凹んだ凹部250が形成されている。例えば、凹部250の底部は、山部210の周方向のほぼ中心210cに配置されている。
このように、一連の第1凸部230、凹部250、および第2凸部240によって、一つの大きな山部210が構成されている。
また、第1凸部230、凹部250、および第2凸部240を有する山部210と、谷部220とは、周方向にこの順で周期的に複数設けられている。
また、例えば、第1凸部230および第2凸部240のそれぞれの頂部は、軸方向から見て円弧状(R形状)となっている。一方、谷部220の底部は、軸方向から見て円弧状(R形状)となっている。また、凹部250の底部も、軸方向から見て円弧状(R形状)となっている。軸方向から見て、第1凸部230の頂部および第2凸部240の頂部のそれぞれは、第1凸部230の頂部および第2凸部240の頂部のそれぞれの円弧の接線方向から、谷部220の底部および凹部250の底部のそれぞれの円弧の接線方向に向かって、谷部220の底部および凹部250の底部のそれぞれと直線状に接続されている。
第1凸部230、第2凸部240、および凹部250を有する複数の山部210と、複数の谷部220とは、軸方向から見て線対称または中心対称に配置されている。詳細には、後述する組数nが奇数のときは、線対称となり、組数nが偶数のときは線対称および中心対称となる。また、軸方向から見て、複数の第1凸部230を直線で結んだ形状は、正多角形を構成している。なお、複数の第2凸部240を直線で結んだ形状も、複数の第1凸部230と同様に正多角形を構成している。
第1凸部230、第2凸部240、および凹部250を有する山部210と、谷部220とは、軸方向に沿って直線状に連続して設けられている。したがって、絶縁層200の側面には、山部210に対応する凸条と、谷部220に対応する凹溝と、が設けられている。また、山部210に対応する凸条には、第1凸部230および第2凸部240のそれぞれに対応する小さな凸条と、凹部250に対応する小さな凹溝と、が設けられている。
なお、第1凸部230、第2凸部240、および凹部250を有する山部210と、谷部220とは、軸方向に沿って螺旋状に連続して設けられていてもよい。これにより、絶縁電線10に対して径方向から吹き付ける風の方向に依存することなく、風圧荷重を低減することができる。
ここで、図2に示されているように、軸方向から見て、絶縁電線10の中心軸を中心とし複数の谷部220のそれぞれの導体部100側に接する内接円(以下、谷部内接円)の直径をR(mm)、凹部250(山部210の周方向の中心210c)を挟んで隣接する第1凸部230および第2凸部240の間隔をL(mm)、谷部220を挟んで隣接する第1凸部230および第2凸部240の間隔をL(mm)、凹部250(山部210の周方向の中心210c)を挟んで隣接する第1凸部230および第2凸部240を結ぶ直線から凹部250が凹んだ深さをD(mm)、谷部220を挟んで隣接する第1凸部230および第2凸部240を結ぶ直線から谷部220が凹んだ深さをD(mm)、第1凸部230の曲率半径をr(mm)、第2凸部240の曲率半径をr(mm)、山部210および谷部220の組数をnとする。
深さDに対する間隔Lの比率(L/D)は、以下の式(1)を満たす。
4≦L/D≦25 ・・・(1)
/Dが4未満である場合、絶縁電線の表面の起伏が急峻となるためエンボス表示を加工することが困難となり、エンボス表示の視認性が低下する可能性がある。これに対して、L/Dが4以上であることにより、絶縁電線10の表面の起伏が緩やかとなることでエンボス表示290を明確に刻印することができ、エンボス表示290の視認性を向上させることができる。一方で、L/Dが25超となる場合、凹部が浅く、凹部による風圧荷重を低減する効果が充分に得られない可能性がある。これに対して、L/Dが25以下であることにより、凹部250による絶縁電線10の風圧荷重を低減する効果を得ることができる。
また、深さDに対する間隔Lの比率(L/D)は、以下の式(2)を満たす。
4≦L/D≦25 ・・・(2)
/Dについても、L/Dと同様のことが言える。すなわち、L/Dが4未満である場合、絶縁電線の表面の起伏が急峻となるためエンボス表示を加工することが困難となり、エンボス表示の視認性が低下する可能性がある。これに対して、L/Dが4以上であることにより、絶縁電線10の表面の起伏が緩やかとなることでエンボス表示290を明確に刻印することができ、エンボス表示290の視認性を向上させることができる。一方で、L/Dが25超となる場合、谷部が浅く、谷部による風圧荷重を低減する効果が充分に得られない可能性がある。これに対して、L/Dが25以下であることにより、谷部220による絶縁電線10の風圧荷重を低減する効果を得ることができる。
また、軸方向から見て、谷部220を挟んで隣接する第1凸部230(の頂部)および第2凸部240(の頂部)の間隔Lは、凹部250を挟んで隣接する第1凸部230(
の頂部)および第2凸部240(の頂部)の間隔Lよりも長い。
具体的には、Lに対するLの比率(L/L)は、以下の式(3)を満たす。
1.25≦L/L<10 ・・・(3)
/Lが1.25未満である場合、絶縁電線の表面の起伏が急峻となるためエンボス表示を加工することが困難となり、エンボス表示の視認性が低下する可能性がある。これに対して、L/Lが1.25以上であることにより、絶縁電線10の表面の起伏が緩やかとなることでエンボス表示290を明確に刻印することができ、エンボス表示290の視認性を向上させることができる。一方で、L/Lが10以上である場合、山部の凹部が小さくなるため、凹部による風圧荷重を低減する効果が充分に得られない可能性がある。これに対して、L/Lが10未満であることにより、山部210の凹部250による絶縁電線10の風圧荷重を低減する効果を得ることができる。
また、第1凸部230の曲率半径r、第2凸部240の曲率半径rを総称して、r(mm)としたとき、以下の式(4)を満たす。
0.2≦r≦1.0 ・・・(4)
rが0.2mm未満である場合、第1凸部(の頂部)および第2凸部(の頂部)が尖りすぎるため、風が剥離し易く絶縁電線の風圧荷重が上昇する可能性がある。これに対して、rが0.2mm以上であることにより、第1凸部230および第2凸部240が尖りすぎることがなく、第1凸部230および第2凸部240による絶縁電線10の風圧荷重を低減する効果を得ることができる。一方で、rが1.0mmを超える場合、第1凸部および第2凸部が緩やかになり過ぎるため、第1凸部および第2凸部による風圧荷重を低減する効果が充分に得られない可能性がある。これに対して、rが1.0mm以下であることにより、第1凸部230および第2凸部240による絶縁電線10の風圧荷重を低減する効果を得ることができる。
なお、rは、以下の式(4)’、または式(4)’’を満たすことがさらに好ましい。
0.2≦r≦0.78 ・・・(4)’
0.2≦r<0.5 ・・・(4)’’
これにより、第1凸部230および第2凸部240による絶縁電線10の風圧荷重を低減する効果をより確実に得ることができる。
また、山部210および谷部220の組数nは、以下の式(5)を満たす。
12≦n≦20 ・・・(5)
山部および谷部の組数nが12組未満である場合、山部および谷部による起伏が緩やかになりすぎ、山部および谷部による風圧荷重を低減する効果が充分に得られない可能性がある。これに対して、山部210および谷部220の組数nが12組以上であることにより、絶縁電線10の風圧荷重を低減することができる。一方で、山部および谷部の組数nが20組超である場合、山部および谷部の間隔が狭くなりすぎてエンボス表示を加工することが困難となり、エンボス表示の視認性が低下する可能性がある。これに対して、山部210および谷部220の組数nが20組以下であることにより、山部210および谷部220の起伏が緩やかとなることでエンボス表示290を明確に刻印することができ、エンボス表示290の視認性を向上させることができる。
また、軸方向から見て、谷部220を挟んで隣接する第1凸部230および第2凸部240を結ぶ直線から谷部220が凹んだ深さDは、凹部250を挟んで隣接する第1凸部230および第2凸部240を結ぶ直線から凹部250が凹んだ深さDよりも大きい
(深い)。
また、Rに対するDの比率(D/R)は、以下の式(6)を満たす。
0.005≦D/R≦0.03 ・・・(6)
/Rが0.005未満である場合、凹部が浅くなるため、凹部による風圧荷重を低減する効果が充分に得られない可能性がある。これに対して、D/Rが0.005以上であることにより、凹部250による絶縁電線10の風圧荷重を低減する効果を得ることができる。一方で、D/Rが0.03を超える場合、絶縁電線の表面の起伏が急峻となるためエンボス表示を加工することが困難となり、エンボス表示の視認性が低下する可能性がある。これに対して、D/Rが0.03以下であることにより、絶縁電線10の表面の起伏が緩やかとなることでエンボス表示290を明確に刻印することができ、エンボス表示290の視認性を向上させることができる。
また、Rに対するDの比率(D/R)は、以下の式(7)を満たす。
0.005≦D/R≦0.03 ・・・(7)
/Rが0.005未満である場合、谷部が浅くなるため、谷部による風圧荷重を低減する効果が充分に得られない可能性がある。これに対して、D/Rが0.005以上であることにより、谷部220による絶縁電線10の風圧荷重を低減する効果を得ることができる。一方で、D/Rが0.03を超える場合、絶縁電線の表面の起伏が急峻となるためエンボス表示を加工することが困難となり、エンボス表示の視認性が低下する可能性がある。これに対して、D/Rがそれぞれ0.03以下であることにより、絶縁電線10の表面の起伏が緩やかとなることでエンボス表示290を明確に刻印することができ、エンボス表示290の視認性を向上させることができる。
図1に示されているように、例えば、上記のように構成される絶縁電線10の表面には、主に谷部220を挟んで隣接する第1凸部230および第2凸部240の間に、絶縁電線10の軸方向に沿って、エンボス表示290の少なくとも一部が設けられている。なお、凹部250を挟んで隣接する第1凸部230および第2凸部240の間においても、絶縁電線10の軸方向に沿って、エンボス表示290の少なくとも一部が設けられていてもよい。エンボス表示290は、例えば絶縁電線10の品名、サイズ、製造者名、製造年等を表示している。
絶縁電線10の表面におけるエンボス表示290の出現率(電線全長に対するエンボス表示の割合)は、例えば、数%以上100%以下であり、好ましくは、60%以上100%以下である。エンボス表示290の絶縁電線10の短手方向(周方向)の長さは、例えば、2mm以上10mm以下である。なお、上記エンボス表示290の寸法は一例であって、本実施形態はこの範囲に限定されない。
(具体的寸法等)
なお、上記のように構成される本実施形態の絶縁電線10の公称電圧は、例えば、600V以上33kV以下であり、好ましくは、6600V以上33kV以下である。絶縁電線10の導体部100の公称断面積は、例えば、12mm(直径4mm)以上500mm以下であり、好ましくは、32mm以上240mm以下である。また、谷部内接円の直径Rは、例えば、8mm以上35mm以下であり、好ましくは、10mm以上30mm以下である。なお、上記公称電圧、公称断面積、直径R等は一例であって、本実施形態はこの範囲に限定されない。
(2)絶縁電線の製造方法
次に、本実施形態に係る絶縁電線10の製造方法について説明する。
まず、例えば鋼心アルミ撚り線(ACSR)からなる導体部100を準備する。
次に、絶縁層200を押出成型するダイス(絶縁電線用ダイス)を準備し、押出機にセットする。ダイスの開口は、上述の絶縁電線10の絶縁層200の断面形状に対応する断面形状を有し、第1凸部、凹部、および第2凸部を有する山部と、谷部と、を備えている。
次に、押出機により、導体部100の外周を覆うように例えば架橋ポリエチレンからなる絶縁層200を押出す。このとき、押出成型される絶縁層200が上記した式(1)〜式(7)を満たすように押出し条件を調整する。
次に、絶縁層200が所定の温度に加熱された状態で、エンボス印刷用のエンボスロールを絶縁電線10の表面に当接させることにより、主に谷部220を挟んで隣接する第1凸部230および第2凸部240の間に、絶縁電線10の軸方向に沿って、エンボス表示290の少なくとも一部を加工する。
以上により、本実施形態に係る絶縁電線10が製造される。
(3)本実施形態に係る効果
本実施形態やその変形例によれば、以下に示す1つ又は複数の効果を奏する。
(a)本実施形態によれば、絶縁層200は、第1凸部230、凹部250、および第2凸部240を有する山部210と、谷部220と、を備える。第1凸部230、凹部250、および第2凸部240を有する山部210と、谷部220とは、周方向にこの順で周期的に複数設けられる。これにより、風圧荷重を低減することができる。
ここで、参考までに、比較例として、山部および谷部が設けられていない円柱状の絶縁電線について説明する。比較例の絶縁電線に短手方向から風が吹きつけられたとき、絶縁電線に一様に当たった風は、風が絶縁電線の表面から剥離する剥離点において、渦を形成し剥離する。絶縁電線の風下側に形成された渦内の気圧は、外部の気圧よりも低くなる。すなわち、剥離点より後方(風下側)の圧力分布は負圧となり、絶縁電線には後方に引っ張る力が加わる。一方で、絶縁電線の風上側には、風の流れが阻止されるため、気圧が高くなる。すなわち、絶縁電線の風の当たる前面から剥離点までの圧力分布は正圧となり、絶縁電線には外側から押す力が加わる。このように、絶縁電線の風上側と風下側とで圧力差が生じるため、絶縁電線の風圧荷重が増大する可能性がある。
これに対して、本実施形態では、絶縁電線10に短手方向から風が吹き付けられたとき、絶縁電線10の表面における第1凸部230、凹部250、および第2凸部240を有する山部210と、谷部220とによって構成された凹凸により、気流の混合が生じる。絶縁電線10の凹凸から一端剥離した気流は、再び絶縁電線10の風下側の表面に接近する。絶縁電線10付近における気流がこのような現象を繰り返すことにより、風の剥離点が絶縁電線10の風下側に移動する。このようにして、風下側の負圧領域が減少し、風上側と風下側との圧力差が減少することにより、本実施形態の絶縁電線10の風圧荷重を低減することができる。
(b)本実施形態によれば、谷部220を挟んで隣接する第1凸部230および第2凸部240の間隔は、凹部250を挟んで隣接する第1凸部230および第2凸部240の間隔よりも長い。谷部220を挟んで隣接する第1凸部230および第2凸部240の間に
、エンボス表示290の少なくとも一部が設けられている。これにより、エンボス表示290の視認性を向上させることができる。
ここで、参考までに、図4(a)および(b)を用い、比較例1および2の絶縁電線について説明する。図4(a)は比較例1に係る絶縁電線の軸方向と直交する断面図であり、(b)は比較例2に係る絶縁電線の軸方向と直交する断面図である。
図4(a)に示されているように、比較例1の絶縁電線91では、絶縁層920は、外凸の曲面である山部922と、外凹の曲面である谷部924と、を有する。山部922の曲面と、谷部924の曲面は、滑らかに連なっている。これにより、本実施形態と同様の原理により、風圧荷重が低減される。
しかしながら、比較例1の絶縁電線91では、絶縁電線91にかかる風圧荷重が低減される一方で、エンボス表示を加工する際、山部922の曲面と、谷部924の曲面とが連続的に形成された絶縁電線91の側面には、エンボス印刷用のエンボスロールが均一に当接せず、エンボス表示を加工することが困難となる。このため、絶縁電線91の側面にエンボス表示の凹凸が明確に刻印されず、エンボス表示の視認性が悪くなる可能性がある。仮に、比較例の絶縁電線91の表面にエンボス印刷用のエンボスロールを強く押圧してエンボス表示を形成した場合では、絶縁電線91の外周に設けられた山部922および谷部924が変形してしまい、絶縁電線91の風圧特性が悪化してしまう可能性がある。
一方で、図4(b)に示されているように、比較例2の絶縁電線92のように、比較例1の絶縁電線91における山部を間引いた構成も考えられる。比較例2の絶縁電線92では、隣接する2つの山部926の間隔が、比較例1の絶縁電線91において隣接する2つの山部922の間隔よりも長く、隣接する2つの山部926の間には、平坦な谷部928が設けられる。これにより、平坦な谷部928にエンボス表示を容易に加工することができる。
しかしながら、比較例2の絶縁電線92では、谷部928にエンボス表示を容易に形成することができる一方で、絶縁電線92に短手方向から風が吹き付けられたとき、絶縁電線92の表面付近で気流の混合が生じにくく、渦が発生しうる。このため、絶縁電線にかかる風圧荷重を低減することができない可能性がある。
このように、比較例1および2の絶縁電線では、風圧荷重を低減することと、エンボス表示の視認性を向上させることとを両立させることが困難である可能性がある。
これに対して、本実施形態によれば、上述のように、谷部220を挟んで隣接する第1凸部230および第2凸部240の間隔が、凹部250を挟んで隣接する第1凸部230および第2凸部240の間隔よりも長い。谷部220を挟んで隣接する第1凸部230および第2凸部240の間には、凹部250を挟んで隣接する第1凸部230および第2凸部240の間よりも長い距離で起伏が変化するため、比較的緩やかな(平坦な)面が形成されている。
エンボス表示290を加工する際、エンボス印刷用のエンボスロールが谷部220を挟んで隣接する第1凸部230および第2凸部240の間の緩やかな(平坦な)面に安定的に当接することにより、エンボス表示290が加工される。これにより、主に谷部220を挟んで隣接する第1凸部230および第2凸部240の間に、エンボス表示290の少なくとも一部が明確に刻印され、エンボス表示290の視認性を向上させることができる。また、このように絶縁層200の表面にエンボス表示290の少なくとも一部を明確に刻印することにより、絶縁電線の諸元(仕様)が記載されたエンボス表示を長期に亘って
確認することができる。
また、絶縁電線10の表面に、エンボス印刷用のエンボスロールを強く押圧する必要が無いため、山部210における第1凸部230、凹部250および第2凸部240が、エンボス表示290の加工によって変形することが抑制される。したがって、エンボス表示290が加工された場合であっても、第1凸部230、凹部250および第2凸部240の形状が維持されることにより、絶縁電線10の風圧特性が悪化することを抑制することができる。
よって、本実施形態によれば、風圧荷重を低減するとともに、エンボス表示290の視認性を向上させた絶縁電線10を提供することができる。
(c)本実施形態によれば、谷部220を挟んで隣接する第1凸部230および第2凸部240を結ぶ直線から谷部220が凹んだ深さ(D)は、凹部250を挟んで隣接する第1凸部230および第2凸部240を結ぶ直線から凹部250が凹んだ深さ(D)よりも大きい。第1凸部230、凹部250および第2凸部240により構成される1つの大きな山部210が、谷部220から突出した状態となっている。絶縁電線10に短手方向から風が吹きつけられたとき、主に山部210における第1凸部230、凹部250および第2凸部240部により構成される凹凸によって、気流が乱され、絶縁電線10の風上側と風下側の圧力差が生じにくくなる。これにより、絶縁電線10の風圧荷重を低減することができる。
また、上記表現を言い換えれば、山部210における凹部250が凹んだ深さ(D)は、谷部220が凹んだ深さ(D)より小さい(浅い)。エンボス表示290を加工する際、エンボス印刷用のエンボスロールが、浅い凹部250を挟んで隣接する第1凸部230および第2凸部240の間の面に容易に当接することにより、エンボス表示290が加工される。これにより、凹部250を挟んで隣接する第1凸部230および第2凸部240の間においても、エンボス表示290の少なくとも一部が明確に刻印され、エンボス表示290の視認性を向上させることができる。
(d)本実施形態によれば、軸方向から見て、第1凸部230の頂部および第2凸部240の頂部のそれぞれは、第1凸部230の頂部および第2凸部240の頂部のそれぞれの円弧の接線方向から、谷部220の底部および凹部250の底部のそれぞれの円弧の接線方向に向かって、谷部220の底部および凹部250の底部のそれぞれと直線状に接続されている。第1凸部230および第2凸部240のそれぞれの頂部と、谷部220および凹部250のそれぞれの底部との間には、平坦な面が形成されている。エンボス表示290を加工する際、エンボス印刷用のエンボスロールがこれらの平坦な部分に安定的に当接し易くなる。これにより、これらの平坦な部分にエンボス表示290の少なくとも一部が明確に刻印され、エンボス表示290の視認性をさらに向上させることができる。
<本発明の他の実施形態>
以上、本発明の実施形態および変形例について具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態および変形例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
上述の実施形態では、絶縁電線10の表面にエンボス表示290が設けられる場合について説明したが、絶縁電線の表面にエンボス表示が加工されていなくてもよい。例えば、表面にエンボス表示が加工されていない状態の絶縁電線も、取引形態となりうる。
次に、本発明に係る実施例について比較例と共に説明する。
(1)絶縁電線の製造
以下のように、試作例1〜16、比較例1および2に係る絶縁電線を製造した。なお、各絶縁電線の公称電圧は、6600Vである。
試作例1〜16として、図1に示されているような上述の実施形態の構造を有する絶縁電線10を以下の表1のように製造した。
一方、比較例1として、図4(a)に示されているような構造を有する絶縁電線91を表1および以下に記載のように製造した。なお、表1に記載されているように、隣接する2つの山部922の間隔をL、谷部924の深さをDとした。
導体部910の公称断面積:150mm
谷部内接円の直径R:21mm
隣接する2つの山部922の間隔L:2.2mm
谷部924の深さD:0.7mm
山部922の曲率半径r:0.5mm
谷部924の曲率半径:0.4mm
なお、山部922、および谷部924を30組設けた。
また、比較例2として、図4(b)に示されているような構造を有する絶縁電線92を表1および以下に記載のように製造した。なお、比較例1と同様に、隣接する2つの山部922の間隔をL、谷部924の深さをDとした。
導体部910の公称断面積:120mm
谷部内接円の直径R:18.6mm
隣接する2つの山部926の間隔L:3.7mm
谷部928の深さD:0.6mm
山部926の曲率半径r:0.5mm
なお、山部926、および谷部928を15組設けた。
なお、エンボス表示を加工した試作例等においては、エンボス表示の出現率(電線全長に対するエンボス表示の割合)を、75%程度とした。
(2)評価
(エンボス表示視認性)
試作例1〜16、比較例1および2の絶縁電線に対し、同一の条件で、絶縁電線の表面にエンボス表示を加工した。エンボス表示の文字を極めて良好に認識できる場合を◎、見難い部分があったとしてもエンボス表示の文字を認識できる場合を○、エンボス表示の文字を認識できない場合を×として評価した。
(風圧特性)
風洞設備を用い、試作例1〜16、比較例1および2の絶縁電線に対して、短手方向から所定の風速の風を吹き付けた。このとき、絶縁電線における風圧荷重(抗力)を測定し、下記の式(8)により抗力係数Cを求めた。抗力係数Cが小さいほど、風圧荷重が低減されることを意味する。
ただし、Fは風圧荷重(抗力)(N)であり、ρは空気密度(kg/m)であり、Vは風速(m/s)であり、φは絶縁電線の外径(m)、Xは絶縁電線の有効長さ(m)である。
なお、表1に記載の「C値」とは、所定角度(6度)毎に360度測定した抗力係数
の平均値である。
ここで、導体部断面積が32mmである試作例においては、風速40m/sのときの抗力係数Cが0.9以下である場合を風圧特性が極めて良好(◎)であるとし、抗力係数Cが0.9超1.0以下である場合を風圧特性が良好(○)とし、抗力係数Cが1.0超である場合を風圧特性が不良(×)であるとした。なお、導体部断面積が32mmのような細い絶縁電線では、低風速(例えば風速28m/s)での風圧荷重の絶対値が小さいため、低風速において抗力係数Cを低くすることを求められないことが多い。したがって、導体部断面積が32mmの試作例においては、風速28m/sのときの抗力係数Cを省略した。
また、導体部断面積が120mmの試作例においては、風速28m/sおよび40m/sのそれぞれのときの抗力係数Cが0.9以下である場合を風圧特性が極めて良好(◎)であるとし、風速28m/sおよび40m/sのうち少なくともいずれか一方のときの抗力係数Cが0.9超1.0以下であって、抗力係数Cが1.0超である結果を含まない場合を風圧特性が良好(○)とし、風速28m/sおよび40m/sのうち少なくともいずれか一方のときの抗力係数Cが1.0超である場合を風圧特性が不良(×)であるとした。
(総合判定)
上記した試作例1〜16、比較例1および2において、風圧特性が◎であるとともに、エンボス表示の視認性が◎である場合を、総合判定が極めて良好(◎)であるとした。また、風圧特性およびエンボス表示の視認性のうち少なくともいずれか一方が○であって、×を含まない場合を、総合判定が良好(○)であるとした。また、風圧特性およびエンボス表示の視認性のうち少なくともいずれか一方が×である場合を、総合判定が不良(×)であるとした。
(3)結果
(試作例と比較例との比較)
まず、図3および表1を用い、試作例5と、比較例1および2と、を比較する。図3(a)は試作例5に係る絶縁電線を軸方向と直交する方向から見た図であり、(b)は比較例1に係る絶縁電線を軸方向と直交する方向から見た図である。
比較例1の絶縁電線では、表1に示されているように、抗力係数Cは0.9以下であり、風圧特性が◎だったものの、図3(b)に示されているように、エンボス表示の文字を認識できず、エンボス表示の視認性が×だった。また、比較例2の絶縁電線では、エンボス表示の文字を認識でき、エンボス表示の視認性が○だったものの、抗力係数Cは1.0より大きく、風圧特性が×であった。このように、比較例1および2の絶縁電線では、エンボス表示の視認性を向上させることと、風圧特性を向上させることと、を両立させることが出来なかった。
これに対して、試作例5の絶縁電線では、図3(a)に示されているように、エンボス表示が安定的に加工され、エンボス表示の文字を良好に認識でき、エンボス表示の視認性が◎だった。また、試作例5の絶縁電線では、表1において示されているように、風速28m/sおよび40m/sのそれぞれのときの抗力係数Cが0.9以下であり、風圧特性が◎であった。したがって、エンボス表示の加工による風圧特性への影響は小さかったと考えられる。よって、試作例5では、比較例1および2と比較して、風圧荷重を低減するとともに、エンボス表示の視認性を向上させた絶縁電線を提供できることを確認した。
(各数値範囲について)
少なくとも以下の式(1)〜(5)を全て満たす試作例1、3、5、6、8〜10、12、13、15、16では、エンボス表示の視認性が○または◎であるとともに、風圧特性が○または◎であった。
4≦L/D≦25 ・・・(1)
4≦L/D≦25 ・・・(2)
1.25≦L/L<10 ・・・(3)
0.2≦r≦1.0 ・・・(4)
12≦n≦20 ・・・(5)
つまり、少なくとも式(1)〜(5)を全て満たすことにより、エンボス視認性を向上させるとともに、風圧特性を向上させることができることを確認した。以下において、式(1)〜(5)のそれぞれの数値範囲について、詳細を説明する。
式(1)における深さDに対する間隔Lの比率(L/D)について説明する。比較例1ではL/DがL/Dと等価であると考えて、比較例1の結果を確認すると、L/D(すなわちL/D)が4未満であった。その結果、比較例1では、エンボス表示の文字を認識できず、エンボス表示の視認性が×であった。比較例1では、絶縁電線の表面の起伏が急峻となっていたため、エンボス表示を加工することが困難となり、エンボス表示の視認性が低下したと考えられる。一方で、L/Dが25超であった試作例4では、風速40m/sのときの抗力係数Cが1.0超であり、風圧特性が×であった。試作例4では、凹部が浅かったため、凹部による風圧荷重を低減する効果が充分に得られなかったと考えられる。これに対して、L/Dが4以上25以下であった試作例1、3、5、6、8〜10、12、13、15、16では、上述のように、エンボス表示の視認性が○または◎であるとともに、風圧特性が○または◎であった。したがって、L/Dが4以上25以下であることにより、エンボス視認性を向上させることと、風圧特性を向上させることとを両立させることが可能となることを確認した。
次に、式(2)における深さDに対する間隔Lの比率(L/D)について説明する。L/Dが4未満であった比較例1および試作例2では、エンボス表示の文字を認識できず、エンボス表示の視認性が×であった。比較例1および試作例2では、絶縁電線の表面の起伏が急峻となっていたため、エンボス表示を加工することが困難となり、エンボス表示の視認性が低下したと考えられる。一方で、L/Dが25超であった試作例4では、風速40m/sのときの抗力係数Cが1.0超であり、風圧特性が×であった。また、L/Dが25超であった試作例11および14では、風速28m/sのときの抗力係数Cが1.0超であり、風圧特性が×であった。試作例4、11および14では、谷部が浅かったため、谷部による風圧荷重を低減する効果が充分に得られなかったと考えられる。これに対して、L/Dが4以上25以下であった試作例1、3、5、6、8〜10、12、13、15、16では、上述のように、エンボス表示の視認性が○または◎であるとともに、風圧特性が○または◎であった。したがって、L/Dが4以上25以下であることにより、エンボス視認性を向上させることと、風圧特性を向上させることとを両立させることが可能となることを確認した。
次に、式(3)におけるLに対するLの比率(L/L)について説明する。L/Lが1.25未満であった試作例2では、エンボス表示の文字を認識できず、エンボス表示の視認性が×であった。絶縁電線の表面の起伏が急峻となっていたため、エンボス表示を加工することが困難となり、エンボス表示の視認性が低下したと考えられる。一方で、L/Lが10以上であった試作例14では、風速28m/sのときの抗力係数Cが1.0超であり、風圧特性が×であった。試作例14では、Lに対するLが大きく、凹部が浅かったため、凹部による風圧荷重を低減する効果が充分に得られなかったと考えられる。これに対して、L/Lが1.25以上10未満であった試作例1、3、5、6、8〜10、12、13、15、16では、上述のように、エンボス表示の視認
性が○または◎であるとともに、風圧特性が○または◎であった。したがって、L/Lが1.25以上10未満であることにより、エンボス視認性を向上させることと、風圧特性を向上させることとを両立させることが可能となることを確認した。
次に、式(4)における第1凸部230および第2凸部240のそれぞれの曲率半径rについて説明する。rが0.2mm未満であった試作例7では、風速40m/sのときのC値が1.0より大きく、風圧特性が×であった。試作例7では、第1凸部(の頂部)および第2凸部(の頂部)が尖りすぎていたため、風が剥離し易く絶縁電線の風圧荷重が上昇したと考えられる。一方で、表1には記載されていないが、rが1.0mmを超える場合、第1凸部および第2凸部が緩やかになり過ぎるため、第1凸部および第2凸部による風圧荷重を低減する効果が充分に得られない場合があった。これに対して、試作例1、3、5、6、8〜10、12、13、15、16では、rが0.2mm以上1.0mm以下であったため、上述のように、風圧特性が○または◎であった。したがって、第1凸部230および第2凸部240のそれぞれの曲率半径rが0.2mm以上1.0mm以下であることにより、風圧特性を向上させることが可能となることを確認した。
次に、式(5)における山部および谷部の組数nについて説明する。山部および谷部の組数nが12組未満であった試作例4では、風速40m/sのときのC値が1.0超であり、風圧特性が×であった。試作例4では、山部および谷部による起伏が緩やかになりすぎ、山部および谷部による風圧荷重を低減する効果が充分に得られなかったと考えられる。これに対して、山部および谷部の組数nが12組であった試作例3では、風圧特性が◎であった。また、試作例1、5、6、8〜10、12、13、15、16では、山部および谷部の組数nが15組または20組であったため、風圧特性が○または◎であった。一方で、山部および谷部の組数nが20組超であった比較例1では、エンボス表示の文字を認識できず、エンボス表示の視認性が×であった。比較例1では、山部および谷部の間隔が狭くなりすぎてエンボス表示を加工することが困難となり、エンボス表示の視認性が低下したと考えられる。これに対して、山部および谷部の組数が20組であった試作例8では、エンボス表示の一部に見難い部分が生じていたものの、エンボス表示の文字を認識することができ、エンボス表示の視認性が○であった。また、試作例1、3、5、6、9、10、12、13、15、16では、山部および谷部の組数nが20組未満であったため、エンボス表示の視認性が◎であった。したがって、山部および谷部の組数nが12組以上20組以下であることにより、エンボス視認性を向上させることと、風圧特性を向上させることとを、より確実に両立させることが可能となることを確認した。
さらに、上記した試作例1、3、5、6、8〜10、12、13、15、16は、以下の式(6)および(7)を満たしていた。
0.005≦D/R≦0.03 ・・・(6)
0.005≦D/R≦0.03 ・・・(7)
つまり、以下の式(6)および(7)を満たすことにより、エンボス視認性を向上させることと、風圧特性を向上させることとを、より確実に両立することが可能となることを確認した。以下において、式(6)および(7)のそれぞれの数値範囲について、詳細を説明する。
式(6)におけるRに対するDの比率(D/R)について説明する。D/Rが0.005未満であった試作例4では、風速40m/sのときの抗力係数Cが1.0超であり、風圧特性が×であった。さらに、D/Rが0.005未満であった試作例14では、風速28m/sのときの抗力係数Cが1.0超であり、風圧特性が×であった。試作例4および14では、凹部が浅かったため、凹部による風圧荷重を低減する効果が充分に得られなかったと考えられる。一方で、比較例1ではD/RがD/Rと等価であると考えて、比較例1の結果を確認すると、D/R(すなわちD/R)が0.03を超
えていた。その結果、比較例1では、エンボス表示の文字を認識できず、エンボス表示の視認性が×であった。比較例1では、絶縁電線の表面の起伏が急峻となっていたため、エンボス表示を加工することが困難となり、エンボス表示の視認性が低下したと考えられる。これに対して、試作例1、3、5、6、8〜10、12、13、15、16では、D/Rが0.005以上0.03以下であったため、エンボス表示の視認性が○または◎であるとともに、風圧特性が○または◎であった。したがって、D/Rが0.005以上0.03以下であることにより、エンボス視認性を向上させることと、風圧特性を向上させることとを、より確実に両立させることが可能となることを確認した。
次に、式(7)におけるRに対するDの比率(D/R)について説明する。D/Rが0.005未満であった試作例11では、風速28m/sのときの抗力係数Cが1.0超であり、風圧特性が×であった。試作例11では、谷部が浅かったため、谷部による風圧荷重を低減する効果が充分に得られなかったと考えられる。一方で、D/Rが0.03を超えていた比較例1および試作例2では、エンボス表示の文字を認識できず、エンボス表示の視認性が×であった。比較例1および試作例2では、絶縁電線の表面の起伏が急峻となっていたため、エンボス表示を加工することが困難となり、エンボス表示の視認性が低下したと考えられる。これに対して、試作例1、3、5、6、8〜10、12、13、15、16では、D/Rが0.005以上0.03以下であったため、エンボス表示の視認性が○または◎であるとともに、風圧特性が○または◎であった。したがって、D/Rがそれぞれ0.005以上0.03以下であることにより、エンボス視認性を向上させることと、風圧特性を向上させることとを、より確実に両立させることが可能となることを確認した。
<本発明の好ましい態様>
以下に、本発明の好ましい態様について付記する。
(付記1)
本発明の一態様によれば、
導体部と、
前記導体部の外周を覆うように設けられた絶縁層と、
を有し、
前記絶縁層は、
径方向に突出して設けられた山部と、
周方向に前記山部に隣接して配置され、径方向に凹んで設けられた谷部と、
を有し、
前記山部は、
前記山部の周方向の中心よりも径方向に突出して設けられた第1凸部と、
前記山部の周方向の中心を挟んで前記第1凸部と反対側に配置され、前記山部の周方向の中心よりも径方向に突出して設けられた第2凸部と、
前記山部の周方向の中心を挟んで隣接する前記第1凸部および前記第2凸部の間に配置され、径方向に凹んで設けられた凹部と、
を有し、
前記山部および前記谷部は、周方向に周期的に複数設けられ、
前記第1凸部および前記第2凸部のそれぞれの頂部は、軸方向から見て円弧状に形成され、
下記の式(1)〜(5)を満たす絶縁電線が提供される。
4≦L/D≦25 ・・・(1)
4≦L/D≦25 ・・・(2)
1.25≦L/L<10 ・・・(3)
0.2≦r≦1.0 ・・・(4)
12≦n≦20 ・・・(5)
(ただし、前記山部の周方向の中心を挟んで隣接する前記第1凸部および前記第2凸部の間隔をL(mm)、前記谷部を挟んで隣接する前記第1凸部および前記第2凸部の間隔をL(mm)、前記山部の周方向の中心を挟んで隣接する前記第1凸部および前記第2凸部を結ぶ直線から前記凹部が凹んだ深さをD(mm)、前記谷部を挟んで隣接する前記第1凸部および前記第2凸部を結ぶ直線から前記谷部が凹んだ深さをD(mm)、前記第1凸部および前記第2凸部のそれぞれの曲率半径をr(mm)、前記山部および前記谷部の組数をnとする。)
(付記2)
付記1に記載の絶縁電線であって、好ましくは、
前記谷部を挟んで隣接する前記第1凸部および前記第2凸部を結ぶ直線から前記谷部が凹んだ深さは、前記山部の周方向の中心を挟んで隣接する前記第1凸部および前記第2凸部を結ぶ直線から前記凹部が凹んだ深さよりも大きい。
(付記3)
付記1又は2に記載の電線であって、好ましくは、
下記の式(6)及び(7)を満たす。
0.005≦D/R≦0.03 ・・・(6)
0.005≦D/R≦0.03 ・・・(7)
(ただし、前記複数の谷部のそれぞれの前記導体部側に接する内接円の直径をRとする。)
(付記4)
付記1乃至3のいずれかに記載の電線であって、好ましくは、
下記の式(4)’を満たす。
0.2≦r≦0.78 ・・・(4)’
(付記5)
付記1乃至3のいずれかに記載の電線であって、好ましくは、
下記の式(4)’’を満たす。
0.2≦r<0.5 ・・・(4)’’
(付記6)
付記1乃至5のいずれかに記載の電線であって、
前記山部および前記谷部は、軸方向に沿って直線状に連続して設けられる。
(付記7)
付記1乃至5のいずれかに記載の電線であって、
前記山部および前記谷部は、軸方向に沿って螺旋状に連続して設けられる。
(付記8)
付記1乃至7のいずれかに記載の電線であって、好ましくは、
前記谷部を挟んで隣接する前記第1凸部および前記第2凸部の間に、エンボス表示の少なくとも一部が設けられる。
(付記9)
付記1乃至8のいずれかに記載の電線であって、好ましくは、
前記凹部を挟んで隣接する前記第1凸部および前記第2凸部の間に、エンボス表示の少なくとも一部が設けられる。
10 絶縁電線
100 導体部
200 絶縁層
210 山部
210c 中心
220 谷部
230 第1凸部
240 第2凸部
250 凹部
290 エンボス表示

Claims (6)

  1. 導体部と、
    前記導体部の外周を覆うように設けられた絶縁層と、
    を有し、
    前記絶縁層は、
    径方向に突出して設けられた山部と、
    周方向に前記山部に隣接して配置され、径方向に凹んで設けられた谷部と、
    を有し、
    前記山部は、
    前記山部の周方向の中心よりも径方向に突出して設けられた第1凸部と、
    前記山部の周方向の中心を挟んで前記第1凸部と反対側に配置され、前記山部の周方向の中心よりも径方向に突出して設けられた第2凸部と、
    前記山部の周方向の中心を挟んで隣接する前記第1凸部および前記第2凸部の間に配置され、径方向に凹んで設けられた凹部と、
    を有し、
    前記山部および前記谷部は、周方向に周期的に複数設けられ、
    前記第1凸部および前記第2凸部のそれぞれの頂部は、軸方向から見て円弧状に形成され、
    下記の式(1)〜(5)を満たす絶縁電線。
    4≦L/D≦25 ・・・(1)
    4≦L/D≦25 ・・・(2)
    1.25≦L/L<10 ・・・(3)
    0.2≦r≦1.0 ・・・(4)
    12≦n≦20 ・・・(5)
    (ただし、前記山部の周方向の中心を挟んで隣接する前記第1凸部および前記第2凸部の間隔をL(mm)、前記谷部を挟んで隣接する前記第1凸部および前記第2凸部の間隔をL(mm)、前記山部の周方向の中心を挟んで隣接する前記第1凸部および前記第2凸部を結ぶ直線から前記凹部が凹んだ深さをD(mm)、前記谷部を挟んで隣接する前記第1凸部および前記第2凸部を結ぶ直線から前記谷部が凹んだ深さをD(mm)、前記第1凸部および前記第2凸部のそれぞれの曲率半径をr(mm)、前記山部および前記谷部の組数をnとする。)
  2. 前記谷部を挟んで隣接する前記第1凸部および前記第2凸部を結ぶ直線から前記谷部が凹んだ深さは、前記山部の周方向の中心を挟んで隣接する前記第1凸部および前記第2凸部を結ぶ直線から前記凹部が凹んだ深さよりも大きい
    請求項1に記載の絶縁電線。
  3. 下記の式(6)及び(7)を満たす
    請求項1又は2に記載の絶縁電線。
    0.005≦D/R≦0.03 ・・・(6)
    0.005≦D/R≦0.03 ・・・(7)
    (ただし、前記複数の谷部のそれぞれの前記導体部側に接する内接円の直径をRとする。)
  4. 前記山部および前記谷部は、軸方向に沿って直線状に連続して設けられる
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の絶縁電線。
  5. 前記山部および前記谷部は、軸方向に沿って螺旋状に連続して設けられる
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の絶縁電線。
  6. 前記谷部を挟んで隣接する前記第1凸部および前記第2凸部の間に、エンボス表示の少なくとも一部が設けられる
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載の絶縁電線。
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