JP6049889B2 - 嚥下推定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、嚥下動作を推定する嚥下推定装置に関する。
特開2013−17694号公報(特許文献1)には、喉頭部から得られる生体音の周波数解析を行いその周波数特性から嚥下と咳と発声とを識別する技術が開示されている。また、2012年2月に作業療法士協会から発行された学術雑誌「作業療法」31巻1号の52頁から59頁(非特許文献1)には、「高齢者の嚥下回数の無拘束モニタリング」と題して、喉頭マイクで集音した生体音をパルス化したパルス群について、パルス幅が60msec以下でパルス数が20以下のパルス群を嚥下と判定する技術が開示されている。
特開2013−17694号公報
作業療法士協会発行、「作業療法」、2012年2月発行、31巻1号の52頁から59頁
嚥下推定にあたっては、まず、被験者から生体音等の情報を収集する必要がある。この場合、被験者を極力拘束することがないように、被験者に装着される器具等は、なるべく簡素であることが望ましい。これにより、生活環境下で、被験者から嚥下推定のための情報を収集することができる。しかしながら、このように生活環境下で情報の収集がおこなわれると、嚥下の際の生体音の他に、生活雑音や飲食時の音、会話、首の旋回時に発生する音等、嚥下と無関係な様々な音の情報が収集される。このため、これらの雑音によって嚥下が誤推定され、結果、嚥下の推定精度が低下することとなってしまう。
上記課題に鑑み、本発明は、生活環境下で嚥下推定のための情報の収集がなされても、嚥下の推定精度を高く維持することが可能な嚥下推定装置を提供することを目的とする。
本発明は、嚥下時には必ず所定期間以上無呼吸状態にあることに着目して、所定期間以上の無呼吸区間に限って生体信号の解析を行い、嚥下区間を推定するものである。
本発明の第1の態様は、嚥下推定装置に関する。この態様に係る嚥下推定装置は、喉頭部の音を検出する音検出部と、呼吸を検出する呼吸検出部と、前記音検出部から出力される音情報と前記呼吸検出部から出力される呼吸情報とに基づいて嚥下を推定する嚥下推定部と、前記嚥下推定部による推定結果に基づく情報を出力する出力部と、前記音検出部から出力される前記音情報を記憶する記憶部と、前記嚥下推定部により嚥下が生じたと推定されたタイミングを指定可能な入力部と、を備える。ここで、前記嚥下推定部は、400msec以上の無呼吸区間に対応する生体音発生区間について、嚥下推定のためのパラメータの値を取得し、取得した前記パラメータの値が嚥下の判定条件を満たすか否かに基づいて、当該生体音発生区間に嚥下が生じたか否かを推定する。また、前記出力部は、前記入力部を介して指定された前記タイミングを含む時間幅の前記音情報を前記記憶部から取得し、取得した音情報を再生した音を外部に出力する。
本態様に係る嚥下推定装置によれば、無呼吸状態にあるときの生体音に基づいて嚥下が生じたか否かが推定されるため、嚥下の推定精度を高めることができる。また、400msec以上の無呼吸区間に対応する生体音発生区間が嚥下の推定対象とされるため、嚥下の推定精度が一層高められる。通常、嚥下の際には比較的長い間、呼吸が止められる。したがって、このように無呼吸区間の長さが推定の条件に含められることにより、嚥下の推定精度が一層高まる。また、医師等は、嚥下が生じたと推定されたタイミングの音を実際に聞くことにより、当該タイミングに実際に嚥下が起こったかを確認することができる。
また、本態様に係る嚥下推定装置は、喉頭部の変位を検出する変位検出部をさらに備える構成とされ得る。ここで、前記嚥下推定部は、前記生体音発生区間において前記変位検出部により検出された喉頭部の変位量が閾値を超えるか否かを更なる推定条件として、当該生体音発生区間に嚥下が生じたか否かを推定する構成とされ得る。このように、喉頭部の変位量を更なる推定条件とすることにより、嚥下の推定精度をさらに高めることができる。
この場合、前記出力部は、嚥下が生じたと推定された前記タイミングを時間軸上に重ねた画面を表示し、前記入力部は、前記画面に表示された前記タイミングを指定可能に構成され得る。こうすると、医師等は、嚥下が生じたか否かを音により確認したいタイミングを簡便に指定することができる。
この場合、前記出力部は、前記音情報に基づく音波形を、前記タイミングとともに、前記時間軸上に重ねて表示する構成とされ得る。こうすると、医師等は、視覚により音波形を確認しながら、嚥下が生じたか否かを音により確認したいタイミングを適切に指定することができる。
本態様に係る嚥下推定装置において、前記嚥下推定部は、嚥下が生じたと推定したタイミングの前後の呼吸相を前記呼吸情報から検出し、検出した呼吸相に基づいて当該タイミングに誤嚥の可能性があるか否か評価し、前記出力部は、前記嚥下推定部による前記評価の結果に基づく情報を出力する構成とされ得る。こうすると、医師等は、表示を見ることにより、被験者に誤嚥のリスクがあると判定されたかを知ることができ、これを、被験者への診断に生かすことができる。
また、本態様に係る嚥下推定装置において、前記嚥下推定部は、嚥下が生じたと推定したタイミングの前後の吸息音と呼息音を前記音情報から検出し、検出した吸息音と呼息音に基づいて当該タイミングに誤嚥の可能性があるか否かを評価し、前記出力部は、前記嚥下推定部による前記評価の結果に基づく情報を出力する構成とされ得る。こうすると、医師等は、表示を見ることにより、被験者に誤嚥のリスクがあると判定されたかを知ることができ、これを、被験者への診断に生かすことができる。
本発明の第2の態様は、嚥下推定装置に関する。この態様に係る嚥下推定装置は、喉頭部で生体音を検出する生体音検出手段と、呼吸の気流変化を検出する呼吸検出手段と、前記生体音をサンプリングした生体音データを信号強度データに変換する信号強度変換手段と、前記信号強度データよりノイズレベル以上の信号区間を識別する信号区間識別手段と、前記呼吸変化をサンプリングした気流圧データより無呼吸区間を識別する呼吸識別手段と、前記信号区間と重複する所定期間以上の前記無呼吸区間においてサンプリングタイミングに対応する信号強度を求め、その信号強度が所定レベル以上となる期間に対応する幅の信号パルスを生成する信号パルス化手段と、所定期間以上の前記無呼吸区間内の前記信号パルスのパルス数が所定数以下でありパルス幅が所定期間以下であるという判定条件を満足する前記無呼吸区間を嚥下反射推定区間と推定する嚥下反射推定手段と、前記嚥下反射推定区間を表示する表示手段と、を備える。
本態様に係る嚥下推定装置によれば、上記第1の態様と同様の効果が奏され得る。
以上のとおり、本発明によれば、生活環境下で嚥下推定のための情報の収集がなされても、嚥下の推定精度を高く維持することが可能な嚥下推定装置を提供することができる。
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下に示す実施の形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施の形態により何ら制限されるものではない。
実施例1に係る嚥下活動モニタリング装置の構成及び機能を示す機能ブロック図である。 実施例1に係る嚥下活動モニタリング装置による嚥下反射推定区間における各波形の表示例を示す図である。 実施例1に係る嚥下活動モニタリング装置における生体音波形と気流音波形の各波形を細かい時間スケールで重ねて拡大した表示例を示す図である。 実施例2に係る嚥下推定システムの構成を示す外観図である。 実施例2に係る嚥下推定システムの構成を示すブロック図である。 実施例2に係る端末装置と情報処理装置の動作を示すフローチャートである。 実施例2に係る情報処理装置の動作を示すフローチャートである。 実施例2に係る情報処理装置の動作を示すフローチャートである。 実施例2に係る生体音データ、気流圧データおよび舌骨変位データを示す図である。 実施例2に係るスペクトログラムを模式的に示す図、実施例2に係るメル周波数スペクトログラムを模式的に示す図、実施例2に係る連続ウェーブレット変換によるパルスを示す図、および、実施例2に係る連続ウェーブレット変換によるパルスを拡大して模式的に示す図である。 実施例2に係る表示部に表示される画面を示す図である。 実施例2に係る表示部に表示される画面を示す図である。 実施例2に係る表示部に表示される画面を示す図、変更例1に係る情報処理装置の動作を示すフローチャート、および、実際に嚥下推定のための情報を収集して嚥下推定を行った場合の推定結果を示す図である。 変更例2に係る情報処理装置の動作を示すフローチャートである。 変更例3に係る誤嚥が生じたかを判定する手順を説明する図である。
ただし、図面はもっぱら説明のためのものであって、この発明の範囲を限定するものではない。
本実施の形態は、喉頭部から得られる生体音のエネルギー分布と呼吸による気流圧変化情報から嚥下反射推定区間を絞込み、舌骨変位情報から更に嚥下反射推定区間を絞り込んで特定することを特徴とするものである。
<実施例1>
図1は、実施例の動作を説明するための回路ブロック図を示す。但しパソコン内のブロックは、実際の回路ブロックではなく機能ブロックである。
以下、本実施例のデータ測定期間中の動作について説明する。
本実施例では、喉頭部に近接させたマイクが生体内の音を検出する生体音検出手段1として、鼻カニューレのチューブ内に設けた空気圧センサーが呼吸による気流の変化を検出する呼吸検出手段2として、喉頭部に貼り付けた圧電シートが喉頭部の変形を捕らえて舌骨の変位を検出する舌骨変位検出手段3として機能している。
生体音検出手段1より得られる生体音信号と、呼吸検出手段2より得られる気流圧信号と、舌骨変位検出手段3より得られる舌骨変位信号は、それぞれ対応する第1サンプリング回路4と第2サンプリング回路5と第3サンプリング回路6に入力され、それぞれ0.1msec周期(10kHz)でサンプリングされ、A/D変換される。そして、A/D変換により取得された生体音データと気流圧データと舌骨変位データが、時計手段7から得られる時刻データと共に記憶媒体8に記憶される。従って、データ測定期間中、生体音データと気流圧データと舌骨変位データは、時刻データと対となって記憶媒体8に記憶される。
上述する測定期間が終了した後、パソコン内で以下のようなデータ処理が行われる。
まず、信号強度変換手段9は、記憶媒体8から読み出される信号波形に対応する生体音データを信号強度データに変換する。具体的には、窓関数(サンプリング範囲)を1.5秒に設定し生体音データを切り出して短時間フーリエ変換処理を施した上で、その振幅の総和を求めることにより信号強度データに変換する。この際、適当な帯域フィルタ処理を施してもよい。
この短時間フーリエ変換処理は、サンプリング範囲を0.2秒ずつシフトさせながら行われるため、生体音データの1/2000の時間解像度の信号強度データが出力されることになる。この信号強度データは無音区間を排除するために利用されるものであり、窓関数を広く設定し、シフト間隔も大きく設定することにより演算処理の負担が軽減される。
信号区間識別手段10は、この信号強度データを第1基準値L1と比較することによってノイズレベル以上の信号区間の識別出力を発生する。即ち、ノイズのみが存在する低レベル区間には嚥下が起きず高レベル区間に嚥下が起きているとみなして、高レベル区間を信号区間として特定している。
呼吸識別手段11は、気流圧データを呼気区間、無呼吸区間、吸気区間に3区分した呼吸識別出力を発している。
信号パルス化手段12は、信号区間中の第2基準値L2(例えば0.6秒)以上の無呼吸区間に対応して生体音データを取り込んで連続ウェーブレット変換処理を施し、周波数スペクトル強度の総和を求めた上で、第3基準値L3と比較して基準値以上の期間に対応するパルス幅の信号パルスを出力する。
信号パルス評価手段13は、信号区間中の第2基準値L2以上の無呼吸区間において全ての信号パルスの幅が第4基準値L4(例えば25msec)以下であり、信号パルスの数が第5基準値L5(例えば20個)以下である場合に、当該信号区間が嚥下反射区間である可能性が高いと推定して第1推定出力を発する。尚、前述する非特許文献1では嚥下時の信号パルス幅を60msec以下としているが、本実施例では第3基準値L3を高く設定しているため信号パルス幅が狭く25msecを第4基準値L4としている。
次に、帯域評価手段14は、信号区間中の第2基準値L2以上の無呼吸区間において生体音データをメル周波数スペクトログラムに変換する。そして、帯域評価手段14は、メル周波数スペクトログラムについて、無呼吸区間のスペクトルレベルの総和に対する無呼吸区間の高域成分(例えば750Hz以上)のスペクトルレベルの総和が第6基準値L6(例えば15%)以上を占めている場合に、当該信号区間が嚥下反射区間である可能性が高いとして第2推定出力を発する。
更に、舌骨変位評価手段15は、測定期間中の舌骨変位データの最大値を特定する。そして、舌骨変位評価手段15は、信号区間中の第2基準値L2以上の無呼吸区間において、この最大値に対する第7基準値L7(例えば10%)以上の舌骨変位データが存在する場合に、当該信号区間が嚥下反射区間である可能性が高いと推定して第3推定出力を発する。
本実施例において嚥下反射推定手段16は、第1推定出力と第2推定出力と第3推定出力の全てが発生している場合にのみ、当該信号区間を嚥下反射推定区間として特定する出力を発生する。
このようにして特定された嚥下反射推定区間は、表示制御手段17を介してパソコンモニター画面である表示手段18に図2(a)〜(d)のように表示される。表示手段18上には、縮小表示した時刻スケールに対応して測定期間全体の、図2(a)の生体音信号波形と、図2(b)の気流圧信号波形と、図2(c)の舌骨変位信号波形と、図2(d)の生体音信号強度波形が時刻スケールと共に基本画面として表示される。
なお、図2(a)において破線縦線は嚥下反射推定位置を示している。また、図2(b)気流圧波形においては、実表示では、気流圧データを呼気区間、無呼吸区間、吸気区間に3区分した呼吸識別出力が各々視認できるよう色分けして縦線で表示されている。
この状態で、操作者が基本画面中の嚥下反射推定位置をポインティングすると、ポインティングに対応する無呼吸区間と前後の数呼吸期間分の生体音信号波形と気流圧信号波形と舌骨変位信号波形が時刻スケールと共に子画面として表示される。
また、上記嚥下反射推定区間の表示については、誤嚥又は誤嚥リスクの高い嚥下状態を表示するために種々の表示が為される。
例えば正常な嚥下の後は、呼気における信号強度が吸気における信号強度の半分以下であるが、異常な嚥下の後では呼気における信号強度が大きくなることに注目し、次のように子画面が表示される。
呼吸強度評価手段19は、嚥下反射推定区間前後の呼気区間と吸気区間の4周期分計8区間の生体音データを区間毎に別々に短時間フーリエ変換して各区間の総和を信号強度データとして求める。さらに、呼吸強度評価手段19は、嚥下反射推定区間後の呼気区間の平均信号強度/吸気区間の平均信号強度が嚥下反射推定区間前の値より50%を超えて増加した場合に、誤嚥推定区間であるとして注意喚起情報を表示制御手段17に入力する。表示制御手段17は、操作者が誤嚥推定区間を選択する場合、前述する嚥下反射推定区間の子画面に代わる誤嚥推定区間の子画面を表示手段18に表示させる。
また、嚥下を診断する場合に、嚥下反射推定区間前と後の呼吸状態が参考になることに注目し、表示制御手段17は、例えば図3に示すように嚥下反射推定区間の前後の呼吸が呼気区間か吸気区間かを判別し4種類に区分してその頻度を表示手段18上の基本画面に追加表示する。
図3の表示例では、嚥下が呼気中に起こり(SWtype:E-SW)、嚥下後の呼吸が呼息から始まり(SWtype2:SW-E)、平均の呼吸間隔を1とすると嚥下開始点が吸息開始から1.04経過した時点であり(old phase:1.04)、嚥下後に吸息が開始するまでの潜時が0.78秒である(inspi-start:0.78)ことを示している。図3における破線で示す縦線は吸息の開始位置、一点鎖線で示す縦線(の区間)は無呼吸であることを示す。
本実施例における嚥下反射推定区間の表示とは、上述する表示形態に限定されることなく、嚥下反射推定区間に関連する様々な表示形態を含む。特に誤嚥リスク推定に関する表示は嚥下反射推定表示の中でも重要である。
本実施例で嚥下反射推定手段16は、第1推定出力と第2推定出力と第3推定出力の全てに対応して嚥下反射推定区間を推定したが、本実施例の推定には、第1推定出力のみで推定しても良く、第1推定出力と第2推定出力に対応して推定しても良い。
また、本実施例の基準値は嚥下反射推定区間の絞込みの度合いを調整するものであり、本実施例においてその値や範囲を限定する意味はなく、必要に応じて適宜調整されるべきものである。
<実施例2>
実施例2は、上記実施例1の構成および処理をより具体化した例を示すものである。
実施例2において、嚥下推定システム100は、請求項に記載の「嚥下推定装置」に相当する。音センサ231aは、請求項に記載の「音検出部」に相当する。圧力センサ215は、請求項に記載の「呼吸検出部」に相当する。制御部313は、請求項に記載の「嚥下推定部」に相当する。変位センサ231bは、請求項に記載の「変位検出部」に相当する。スピーカー312と、制御部313と、表示部320は、請求項に記載の「出力部」に相当する。ハードディスク314は、請求項に記載の「記憶部」に相当する。入力部330は、請求項に記載の「入力部」に相当する。端末装置210は、請求項に記載の「情報端末装置」に相当する。ただし、上記請求項と実施例との対応の記載はあくまで一例であって、請求項に係る発明を本実施例に限定するものではない。
図4は、本実施例に係る嚥下推定システム100の構成を示す外観図である。嚥下推定システム100は、測定装置200と情報処理装置300を備える。また、嚥下推定システム100では、持ち運びが容易な小型の記憶媒体101(たとえば、SDカード)が用いられる。
測定装置200は、端末装置210と、鼻カニューレ220と、検出部230を備える。
端末装置210は、表示部211と入力部212を備えており、被験者が常時装用できるように、小さく且つ軽量に構成される。被験者は、表示部211の表示を確認しながら、ボタンや調整つまみからなる入力部212により、制御部214(図5参照)に対する指示を入力する。また、端末装置210は、記憶媒体101に対する書き込みを行う書込部213を備える。
鼻カニューレ220は、一対の筒状部材を有する装着部221と、装着部221の両端に接続されたチューブ222を備える。装着部221の一対の筒状部材は患者の鼻腔に挿入され、チューブ222の他端は、端末装置210に接続される。これにより、患者が呼吸を行うとチューブ222内の空気が流動し、チューブ222内の空気の流動が、端末装置210内の圧力センサ215(図5参照)により、圧力として検出される。なお、患者が口で呼吸している場合でも、鼻腔と口腔は繋がっているため、チューブ222内の空気が流動し圧力が変化する。
検出部230は、薄型で柔軟性を有するパッド231と、ケーブル232を備える。パッド231は、被験者の喉頭部に貼り付けられており、喉頭部の音を検出するための音センサ231a(図5参照)と、喉頭部の変形に応じて舌骨の変位を圧力により検出するための変位センサ231b(図5参照)を備える。
情報処理装置300は、本体310と、表示部320と、入力部330を備える。本体310は、記憶媒体101に対する読み出しを行う読出部311と、音声を出力するためのスピーカー312を備える。操作者は、キーボードやマウスからなる入力部330により、制御部313(図5参照)に対する指示を入力する。表示部320は、ディスプレイからなり、後述する嚥下の推定結果等を表示する。
図5は、嚥下推定システム100の構成を示すブロック図である。
端末装置210は、図4に示した表示部211と、入力部212と、書込部213に加えて、制御部214と、圧力センサ215と、A/D変換部216を備える。
圧力センサ215は、鼻カニューレ220のチューブ222から導かれた空気の流動を圧力として検出し、検出したアナログの圧力信号をA/D変換部216に出力する。検出部230は、音センサ231aと変位センサ231bを備える。音センサ231aは、被験者の喉頭部近傍の音を検出し、検出したアナログの音信号をA/D変換部216に出力する。変位センサ231bは、被験者の喉頭部の変形を舌骨の変位として検出し、検出したアナログの変位信号をA/D変換部216に出力する。A/D変換部216は、圧力信号と、音信号と、変位信号を所定周期でサンプリングし、それぞれのサンプリング信号に対応するデジタル信号を制御部214に出力する。音信号、圧力信号および変位信号をA/D変換して得られた各データは、それぞれ、上記実施例1における「生体音データ」、「気流圧データ」、「舌骨変位データ」に対応する。
制御部214は、端末装置210の各部を制御する。また、制御部214は、A/D変換部216から出力された各データを、時刻データと共に、書込部213にセットされた記憶媒体101に書き込む。時刻データは、制御部214に内蔵された時計回路によって計時される。測定装置200による測定が終了すると、記憶媒体101は、書込部213から取り出され、情報処理装置300の読出部311にセットされる。
本体310は、たとえば、パーソナルコンピュータからなり、図4に示した読出部311とスピーカー312に加えて、制御部313と、ハードディスク314を備える。制御部313は、本体310の各部を制御し、入力部330を介して入力された指示を受け付け、指示に応じて表示部320に映像信号を出力し、音声をスピーカー312から出力する。また、制御部313は、読出部311にセットされた記憶媒体101からデータを読み出し、ハードディスク314に記憶する。さらに、制御部313は、ハードディスク314に記憶されているプログラムとデータに基づいて演算を行う。ハードディスク314に記憶されているプログラムによって、制御部313に、後述の嚥下推定機能が付与される。このプログラムは、予めハードディスク314にインストールされていても良く、あるいは、ディスク媒体やインターネットからハードディスク314にダウンロードされても良い。
図6〜図8は、端末装置210と情報処理装置300の動作を示すフローチャートである。
図6を参照して、端末装置210の制御部214は、入力部212を介して開始指示を受け付けると(S101:YES)、生体音データと、気流圧データと、舌骨変位データを取得して記憶媒体101に書き込む処理を開始する(S102)。しかる後、制御部214は、入力部212を介して停止指示を受け付けると(S103:YES)、書き込む処理を終了する(S104)。こうして、端末装置210の処理が終了する。データが書き込まれた記憶媒体101は、上述したように、情報処理装置300に移動される。
図9(a)〜(c)は、それぞれ、記憶媒体101に書き込まれた生体音データと、気流圧データと、舌骨変位データを、A/D変換前のアナログ信号の波形として、所定期間について示す図である。なお、図9(a)〜(c)では、2秒間の信号が抜粋されて示されているが、実際には、書き込みの処理が行われた期間に対応するデータが記憶媒体101に記憶される。図9(a)、(c)に示す「生体音発生区間」と、図9(b)、(c)に示す「無呼吸区間」については、追って説明する。
図6に戻り、情報処理装置300の制御部313は、生体音データと、気流圧データと、舌骨変位データをハードディスク314に記憶させた後、入力部330を介して開始指示を受け付けると(S201:YES)、以下の処理を行う。
制御部313は、生体音データを短時間フーリエ変換することによりスペクトログラムを作成し、作成したスペクトログラムに基づいて生体音発生区間を抽出する(S202)。具体的には、制御部313は、全区間の生体音データに対して、窓関数(サンプリング範囲)を1.5秒に設定して生体音データを切り出し、短時間フーリエ変換を施して、図10(a)に示すようなスペクトログラムを作成する。すなわち、単位時間幅(1.5秒幅)においてフーリエ変換を行い、これを0.2秒ずつずらしながら順次変換を行ってスペクトログラムを作成する。図10(a)に示す例は、20個の単位時間幅、すなわち、4秒間について作成したスペクトログラムである。そして、制御部313は、作成したスペクトログラムの振幅の総和を求めることにより信号強度データに変換し、ノイズ平均+2SD(標準偏差)を超えた区間を生体音発生区間として抽出する。これにより、全区間の生体音データに対して、生体音発生区間が特定される。図9(a)、(c)には、こうして抽出された生体音発生区間が付記されている。
次に、制御部313は、気流圧データにおいて、値がノイズを考慮した閾値以下となっている区間を無呼吸区間として抽出する(S203)。これにより、全区間の気流圧データに対して、無呼吸区間が設定される。図9(b)には、こうして抽出された無呼吸区間が付記されている。
次に、制御部313は、生体音発生区間において、S202で作成したスペクトログラムから、図10(b)に示すようなメル周波数スペクトログラムを作成する(S204)。図10(b)では、縦軸がメルスケールとなっている。したがって、図10(b)のメル周波数スペクトログラムは、図10(a)の周波数スペクトログラムに比べて、低周波帯域の座標軸が圧縮され、高周波帯域の座標軸が伸長されており、これにより、高周波帯域の分解能が高められている。
次に、制御部313は、生体音発生区間において、S202で取得された短時間フーリエ変換後のデータに対して、連続ウェーブレット変換によりパルス化を行い(S205)、図10(c)に示すようなパルスを生成する。なお、図10(c)の例では生体音発生区間に6つのパルスが含まれており、これらを拡大して模式的に示すと、図10(d)に示すように異なる幅を有するパルスが複数含まれる。
次に、制御部313は、S202で抽出した生体音発生区間のうち、以下の3つの条件が全て満たされるものを抽出する(S206)。
1つ目の条件は、全区間における舌骨変位データの最大振幅に対して所定比率(たとえば3%)以上となっている振幅が、生体音発生区間に含まれることである。たとえば、図9(c)の例では、生体音発生区間の舌骨変位データの振幅A1が大きい。このように、生体音発生区間において舌骨変位データの振幅が大きくなっている場合、1つ目の条件が満たされる。嚥下の際には、舌骨が上昇した後、前に変位し、その後、元の位置に戻る。1つ目の条件は、このような現象が生体音発生区間において生じたか否かを舌骨変位データに基づいて判定するものである。
2つ目の条件は、生体音発生区間のメル周波数スペクトログラムにおいて、750Hz以上のスペクトルの総和(パワー)の比率が所定比率(たとえば15%)以上であることである。通常、嚥下音は高周波成分を含んでいる。2つ目の条件は、嚥下音に対応する音の周波数が生体音発生区間において生じたか否かを生体音データに基づいて判定するものである。たとえば、図10(b)の例では、生体音発生区間のメル周波数スペクトログラムにおいて、750Hz以上のスペクトルの総和の比率が15%を超えれば、2つ目の条件が満たされる。なお、ここでは、閾値が750Hzに設定されたが、この閾値は、嚥下音の実測値を統計化することにより、適宜、他の周波数に変更され得る。
3つ目の条件は、生体音発生区間においてS205で作成されたパルスの数が所定数(たとえば50個)以下であり、且つ、生体音発生区間においてS205で生成されたパルスのうち最大パルス幅が所定値(たとえば15msec)以下であることである。これは、嚥下音と他の音とを、断続性と連続性の観点において区別できるためである。断続性が高いほど短い幅のパルスが多数現れ、連続性が高いほどパルスの数は少なく、パルス幅は長くなる。3つ目の条件は、嚥下音に対応する音の断続性と連続性が生体音発生区間において生じたか否かを生体音データに基づいて判定するものである。たとえば、図10(c)、(d)に示す例では、生体音発生区間において、パルス数Nが50個以下であり、且つ、最大パルス幅Wが15msec以下であれば、3つ目の条件が満たされる。なお、ここでは、パルス数の閾値が50個とされ、最大パルス幅の閾値が15msecに設定されたが、パルス数の閾値と最大パルス幅の閾値は、嚥下音の実測値を統計化することにより、適宜、他の数および時間幅に変更され得る。
図7を参照して、次に、制御部313は、以下に示すように、S206で抽出した生体音発生区間を順に参照して、嚥下音が生じたと推定できる区間を抽出する。
制御部313は、まず、S206で抽出した生体音発生区間のうち最初の生体音発生区間を参照先に設定する(S207)。続いて、制御部313は、この生体音発生区間より広めの参照範囲を気流圧データに設定し、この参照範囲に、所定期間以上の無呼吸区間が含まれているかを判定する(S208)。一般に、嚥下の際には呼吸が止まる。S208では、呼吸の観点から、参照先の生体音発生区間に嚥下が生じたか否かが判定される。S208の判定において、所定期間は、たとえば、400msec以上に設定され、好ましくは500msec以上または600msec以上に設定される。ただし、所定期間は、これに限られず、嚥下の際に呼吸が止まる期間の下限を設定可能であれば、他の値に設定されても良い。
さらに、制御部313は、参照先の生体音発生区間に対応するパルス(S205で取得されたパルス)のうち、少なくとも1つ以上のパルスが当該無呼吸区間内に含まれるかを判定する(S209)。ここでは、無呼吸区間に音が検出されたか否かが判定される。すなわち、呼吸が止まっている間に音が検出されたかが更なる嚥下の推定条件とされている。制御部313は、S208、S209の両方でYESと判定すると、当該生体音発生区間の音は嚥下音であると推定して、この生体音発生区間を嚥下音発生区間に特定する(S210)。他方、制御部313は、S208、S209のいずれか一方でNOと判定すると、当該生体音発生区間で嚥下は生じていないと判定する(S211)。
続いて、制御部313は、S206で抽出した全ての生体音発生区間についてS208〜S211の処理が終了した否かを判定し(S212)、終了していないと(S212:NO)、次の生体音発生区間を参照先に設定して(S213)、処理をS208に戻す。こうして、S206で抽出した全ての生体音発生区間について、S208〜S211の処理が行われ、嚥下の推定が行われる。
図8を参照して、次に、制御部313は、以下に示すように、S210で抽出した嚥下音発生区間を順に参照して、嚥下音発生区間において誤嚥のリスクがあるかを判定する。
制御部313は、まず、最初の嚥下音発生区間を参照先に設定する(S214)。続いて、制御部313は、この嚥下音発生区間の直前と直後の呼吸相を取得する(S215)。続いて、制御部313は、この嚥下音発生区間の直前が吸息相であるかを判定し(S216)、さらに、この嚥下音発生区間の直後が吸息相であるかを判定する(S217)。制御部313は、S216、S217のいずれか一方でYESと判定すると、当該嚥下音発生区間において誤嚥のリスクがあると判定する(S218)。他方、制御部313は、S216、S217の両方でNOと判定すると、当該嚥下音発生区間で誤嚥のリスクはないと判定する(S219)。
続いて、制御部313は、全ての嚥下音発生区間についてS215〜S219の処理が終了したかを判定し(S220)、終了していないと(S220:NO)、次の嚥下音発生区間を参照先に設定して(S221)、処理をS215に戻す。こうして、全ての嚥下音発生区間において誤嚥のリスクがあるか否かが判定される。
次に、制御部313は、入力部330を介して入力された操作者の指示に応じて、上記処理に基づく画面410(図11参照)と、画面420(図12参照)と、画面430(図13(a)参照)を、表示部320に表示する処理を行う(S222)。こうして、情報処理装置300の処理が終了する。
図11は、表示部320に表示される画面410を示す図である。画面410は、アイコン401と、参照位置操作部402と、拡大縮小操作部403を備える。画面410には、生体音データ、気流圧データおよび舌骨変位データのアナログ波形のグラフと、生体音信号波形強度のグラフが示される。
生体音データのグラフには、嚥下音発生区間に対応する箇所に破線が示されており、アイコン401は、この破線の上部に配置される。アイコン401が押下されると、対応する嚥下音発生区間を拡大した状態を示す画面420(図12参照)が、表示部320に表示される。参照位置操作部402が操作されると、4つのグラフに表示させる各データの時間範囲が、全測定区間内で、時間を進める方向または戻す方向に移動される。拡大縮小操作部403が操作されると、4つのグラフに表示させる各データの時間幅が伸長/圧縮される。
図12は、表示部320に表示される画面420を示す図である。画面420は、アイコン421と、再生ボタン422と、停止ボタン423と、再生位置操作部424と、閉じるボタン425を備える。
画面420には、生体音データのアナログ波形と気流圧データのアナログ波形が重ねて示されている。ここでは、生体音データのアナログ波形が実線で示され、気流圧データのアナログ波形が点線で示されている。区間S1は、図11の画面410において、アイコン401により指定された嚥下音発生区間であり、アイコン421は、この区間を指し示している。区間S2は、区間S1近傍の無呼吸区間である。
再生ボタン422が押下されると、区間S1の生体音データを再生した音声がスピーカー312から出力される。停止ボタン423が押下されると、再生が停止される。再生位置操作部424は、全測定区間における再生対象の音声の区間S1の位置を示しており、再生位置操作部424が操作されると、再生対象位置が、時間を進める方向または戻す方向に変更される。
図13(a)は、表示部320に表示される画面430を示す図である。
画面430には、生体音データの全測定区間において抽出された嚥下音発生区間の数を示す「嚥下の数」と、直前が吸息相であった嚥下音発生区間の数を示す「吸気−嚥下の数」と、直後が吸息相であった嚥下音発生区間の数を示す「嚥下−吸気の数」と、図8のS218で誤嚥のリスクがあると判定された嚥下音発生区間の数を示す「誤嚥リスクの数」が示されている。
以上、実施例2によれば、無呼吸状態にあるときの生体音に基づいて嚥下が生じたか否かが推定されるため、嚥下の推定精度を高めることができる。また、嚥下の判定条件として、音の断続性および連続性を示すパラメータの値、すなわち、生体音データに対して短時間フーリエ変換およびウェーブレット変換を行って求めたパルスの数および長さが用いられるため、演算により高精度に、嚥下を推定することができる。
また、S209に示すように、パルスが無呼吸区間に少なくとも一つ含まれるか否かを更なる推定条件として、判定対象の生体音発生区間に嚥下が生じたか否かが推定される。このように、呼吸が止まっている期間において音が検出されたか否かが更なる推定条件とされているため、高精度の嚥下の推定結果が取得され得る。
また、S206に示すように、生体音発生区間において、750Hz以上の周波数帯域の音が占める割合が算出され、算出された割合が所定比率を超えるか否かを更なる推定条件として、当該生体音発生区間に嚥下が生じたか否かが推定される。このように、音の周波数成分が更なる推定条件とされているため、高精度の嚥下の推定結果が取得され得る。
また、S208に示すように、生体音発生区間に含まれる無呼吸区間の長さが閾値を超えるか否かを更なる推定条件として、当該生体音発生区間に嚥下が生じたか否かが推定される。このように、生体音発生区間に含まれる無呼吸区間の長さが更なる推定条件とされているため、高精度の嚥下の推定結果が取得され得る。
また、S206に示すように、全区間における舌骨変位データの最大振幅に対して所定比率以上となっている振幅が、生体音発生区間に含まれるか否かを更なる推定条件として、当該生体音発生区間に嚥下が生じたか否かが推定される。このように、喉頭部の変位量が更なる推定条件とされているため、高精度の嚥下の推定結果が取得され得る。
また、画面420において再生ボタン422が押下されると、指定された嚥下音発生区間における生体音データが再生される。これにより、医師等は、嚥下が生じたと推定されたタイミングの音を実際に聞くことにより、当該タイミングに実際に嚥下が起こったかを確認することができる。なお、生体音データの再生区間は、指定された嚥下音発生区間に限られず、たとえば、指定された嚥下音発生区間の中心から前後に予め設定された時間幅の区間とされても良い。あるいは、指定された嚥下音発生区間の前後に所定の時間幅を加えた区間が生体音データの再生区間とされても良い。
また、画面410において、嚥下音発生区間に対応する箇所にアイコン401が配されており、アイコン401が押下されると画面420が表示される。これにより、医師等は、嚥下が生じたか否かを音により確認したいタイミングを簡便に指定することができる。
また、画面410、420には、生体音データのアナログ波形のグラフが示される。これにより、医師等は、視覚により音波形を確認しながら、嚥下が生じたか否かを音により確認したいタイミングを適切に指定することができる。
また、画面410においてアイコン401が押下されると、対応する嚥下音発生区間が画面420上に拡大表示される。また、画面410において拡大縮小操作部403が操作されると、画面410のグラフに表示されるデータが拡大され得る。これにより、医師等は、視覚により音波形を視覚により確認しながら、音を聞くことができる。よって、より適正に、当該タイミングに実際に嚥下が生じたか否かを判定することができる。
また、図8に示すように、嚥下が生じたと推定されたタイミングの前後の呼吸相が検出され、検出された呼吸相に基づいて当該タイミングに誤嚥の可能性があるか否かが評価され、評価の結果が画面430に表示される。これにより、医師等は、表示を見ることにより、被験者に誤嚥のリスクがあると判定されたかを知ることができ、これを、被験者への診断に生かすことができる。
<変更例1>
実施例2では、生体音データと、気流圧データと、舌骨変位データの3つのデータを用いることにより、嚥下音発生区間を抽出したが、変更例1では、上記3つのデータのうち、生体音データと気流圧データを用いることにより、嚥下音発生区間を抽出する。
変更例1では、図13(b)に示すように、図6に示す情報処理装置300の処理のうち、S206がS301に変更される。S301では、上記実施例2と異なり、舌骨変位データを用いた1つ目の条件が省略されている。
図13(c)は、実際に嚥下推定のための情報を収集して嚥下推定を行った場合の推定結果を示す図である。
ここでは、図4に示すように鼻カニューレ220とパッド231が被験者に装着され、生活環境下で情報の収集が行われた。被験者は、嚥下の他に、首振り動作や、咳、発音、空気の飲み込み、ゲップ、鼻すすり、いびき、深呼吸等の各動作を自発的(擬似的)に行い、動作を行う毎に、時刻と動作の内容を書き留めた。また、被験者の部屋に隣接する部屋で発声等を行って生活雑音を発生させ、これについても時刻と内容が書き留められた。被験者により行われた動作と生活雑音の発生は、計87回行われ、そのうち、嚥下は27回行われた。
図13(c)において、“3要素(実施例2)”の嚥下推定は、以下のステップにより行われた。なお、以下のステップでは、所定期間を600msecとした。
(1)生体音データから、上記の方法で生体音発生区間を抽出する。
(2)生体音発生区間において所定期間以上の無呼吸区間を検出する。所定期間以上の無呼吸区間が検出されない生体音発生区間は、嚥下推定の対象外とする。
(3)所定期間以上の無呼吸区間において生体音データをパルス化する。
(4)所定期間以上の無呼吸区間に対して図6のS206の判定(舌骨変位、生体音周波数、生体音パルスの3つのパラメータ)を行い、当該生体音発生区間が嚥下推定区間か否かを判定する。
なお、ステップ(2)とステップ(3)を入れ替えても良い。この場合は、生体音のパルス化は、全ての生体音発生区間に対して行い、その後、所定期間以上の無呼吸区間を各生体音発生区間について検出して、当該無呼吸区間における音パルスの幅と数によって推定嚥下区間か否かの判定が行われる。
図13(c)において、“舌骨なし(変更例1)”では、上記アルゴリズムのステップ(4)において、判定に用いられるパラメータから舌骨の変位に関するパラメータが除かれた。また、“音なし(比較例1)”では、上記アルゴリズムのステップ(4)において、判定に用いられるパラメータから生体音に基づくパラメータが除かれた。さらに、“呼吸なし(比較例2)”では、上記アルゴリズムにおいて、ステップ(2)が除かれ、ステップ(3)では全ての生体音発生区間に対して生体音データのパルス化が行われ、ステップ(4)では全ての生体音発生区間に対して図6のS206の判定が行われて、当該生体音発生区間が嚥下推定区間か否か判定された。
図13(c)の各行は、上から、被験者により行われた嚥下を推定処理により抽出できた数と、被験者に行われた嚥下を推定処理により抽出できなかった数(未抽出)と、実際には嚥下ではないものを推定処理により嚥下と判定してしまった数(過抽出)と、それらの合計とを示す。各列は、左から、実施例2、比較例1、比較例2および変更例1の推定結果である。
図13(c)を参照すると、何れの推定処理においても、被験者により27回行われた全ての嚥下が正しく嚥下と推定された。ただし、気流圧(呼吸)をパラメータとして用いなかった比較例2では、嚥下以外の動作や生活雑音が36回も嚥下と推定され、正しい嚥下の推定回数である27回を大きく上回った。これに対し、気流圧(呼吸)をパラメータとして用いた実施例2、比較例1および変更例1では、嚥下の過抽出が抑制されており、特に、気流圧(呼吸)を含む3つのパラメータを用いた実施例2では、嚥下の過抽出が7回と顕著に抑制された。
図13(c)に示す推定結果から、嚥下推定の条件として呼吸のパラメータを含めることにより、嚥下の過抽出率が大きく低下することが分かる。特に、上記実施例2のように、呼吸のパラメータの他に、生体音のパラメータと舌骨変位のパラメータを嚥下推定の条件に含めることにより、嚥下の過抽出を顕著に抑制することができ、嚥下の推定を高精度に行えることが分かる。
なお、図13(c)の推定結果では、実施例2の推定処理において、被験者の咳が嚥下として抽出された。咳の音は、ほとんどが呼息中に生じるため、本来は、上記ステップ(3)によって、咳の音は除外され、理論的には、咳が嚥下と判定されることはない。しかしながら、実際には、上記測定において咳が嚥下と推定されたのであるが、これは、図13(c)の測定において、無呼吸区間がノイズを考慮して抽出されたために、無呼吸区間にわずか(ステップ(3)、(4)の所定期間以上)に呼息区間が含まれ、この呼息区間における咳の音と舌骨の動きによって、咳が嚥下と推定されたものと推測される。このような過抽出は、上記ステップ(1)〜(4)に、さらに、「抽出された生体音区間において、無呼吸区間の音の方が呼吸中の音よりも大きいこと」の条件を追加することにより、抑制できる。咳の音は、無呼吸区間に含まれる呼息の開始時よりもその後の呼息区間の方が大きいからである。
<変更例2>
変更例2では、生体音発生区間のうち所定期間以上の無呼吸区間に対応する生体音発生区間のみが嚥下の推定対象とされる。
図14は、この場合の処理を示すフローチャートである。図14では、図6、7のフローチャートにおけるS203〜S209がS311〜S315に置き換えられている。
S202において生体音データから生体音発生区間が抽出されると、抽出された生体音発生区間のうち所定期間以上の無呼吸区間を含む生体音発生区間が、嚥下推定の参照対象に設定される(S311)。こうして参照対象とされた生体音発生区間のうち最初の生体音発生区間が参照され(S312)、当該生体音発生区間内の無呼吸区間の範囲に含まれる生体音データが、上記実施例2と同様にパルス化される(S313)。そして、この無呼吸区間の各パラメータの値に対して図6のS206の嚥下条件が適用され(S314)、全てのパラメータの値が嚥下条件を満たすか否かが判定される(S315)。全てのパラメータの値が嚥下条件を満たすと(S315:YES)、当該生体音発生区間で嚥下が生じたと判定される(S210)。また、少なくとも一つのパラメータの値が嚥下条件を満たさないと(S315:NO)、当該生体音発生区間では嚥下が生じていないと判定される(S211)。
変更例2では、生体音発生区間のうち所定期間以上の無呼吸区間を含む生体音発生区間のみが嚥下推定の対象とされるため、演算負荷を減らすことができ、より効率的に嚥下の推定を行うことができる。
<変更例3>
変更例3では、制御部313は、嚥下発生区間の直前の呼吸相における生体音データと、嚥下発生区間の直後の呼吸相における生体音データとを比較することにより、嚥下発生区間で誤嚥が生じたかを判定する。
図15の左側を参照して、制御部313は、嚥下音発生区間の直前の吸息相における生体音データをフーリエ変換し、周波数F1〜F2を積分することにより値Aを算出する。また、制御部313は、嚥下音発生区間の直前の呼息相における生体音データをフーリエ変換し、周波数F1〜F2を積分することにより値Bを算出する。同様に、制御部313は、嚥下音発生区間の直後の吸息相における生体音データをフーリエ変換し、周波数F1〜F2を積分することにより値A’を算出する。また、制御部313は、嚥下音発生区間の直後の呼息相における生体音データをフーリエ変換し、周波数F1〜F2を積分することにより値B’を算出する。
次に、制御部313は、直前の呼吸相に基づいて得られたパワー比A/Bと、直後の呼吸相に基づいて得られたパワー比A’/B’を算出する。そして、制御部313は、パワー比A’/B’が、パワー比A/Bから所定量(たとえば50%)増加した場合、嚥下音発生区間において誤嚥が生じたと判定する。こうして、全ての嚥下音発生区間について誤嚥が生じたかが判定される。この場合の誤嚥リスクの数も、実施例2と同様、図13(a)に示すように画面430に表示される。
変更例3によれば、嚥下が生じたと推定されたタイミングの前後の吸息音と呼息音が検出され、検出された吸息音と呼息音に基づいて当該タイミングに誤嚥のリスクがあるか否かが評価され、評価の結果が画面430に表示される。これにより、実施例2と同様、医師等は、表示を見ることにより、被験者に誤嚥のリスクがあると判定されたかを知ることができ、これを、被験者への診断に生かすことができる。
<その他の変更例>
実施例2および変更例2のS202では、生体音データに短時間フーリエ変換を施した後、その振幅総和を求めて信号強度を取得し、取得した信号強度と閾値とを比較して生体音発生区間が抽出された。しかしながら、生体音発生区間の抽出方法はこれに限られるものではない。たとえば、生体音を全波整流後リーク積分し、その無音区間における値の平均+2SD(標準偏差)を越える区間を生体音発生区間としても良い。また、閾値の設定方法もこれに限られるものではなく、生体音の発生区間を抽出できれば他の方法であっても良い。
実施例2では、記憶媒体101により、端末装置210から情報処理装置300へと各種データが送られたが、これに限らず、各種データが、端末装置210の記憶部から、情報処理装置300へと有線または無線の通信ネットワークを介して送信されても良い。また、端末装置210が情報処理装置300の機能を備え、情報処理装置300が省略されても良い。この場合、端末装置210の制御部214が、図6〜8に示す情報処理装置の処理を全て行い、結果を示す画面等を表示部211に出力する。
この他、本発明の実施例は、請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
なお、上記実施の形態からは、以下の請求項に係る発明も抽出され得る。この発明では、嚥下の推定に用いるパラメータは、上記実施形態に示されたものに限られず、上記パラメータの1つまたは2つ以上の組合せとすることができ、あるいは、さらに他のパラメータを用いることもできる。また、この請求項には、請求の範囲に記載の請求項8、9が従属され得る。
<請求項>
喉頭部の音を検出する音検出部と、
前記音検出部から出力される前記音情報を記憶する記憶部と、
嚥下を推定する嚥下推定部と、
前記嚥下推定部による推定結果に基づく情報を出力する出力部と、
前記嚥下推定部により嚥下が生じたと推定されたタイミングを指定可能な入力部と、を備え、
前記出力部は、前記入力部を介して指定された前記タイミングを含む時間幅の前記音情報を前記記憶部から取得し、取得した音情報を再生した音を外部に出力する、
ことを特徴とする嚥下推定装置。
この発明によれば、医師等が、嚥下が生じたと推定されたタイミングの音を実際に聞くことにより、当該タイミングに実際に嚥下が起こったかを確認できるとの有意な効果が奏され得る。
また、上記実施の形態からは、以下の請求項に係る発明も抽出され得る。この請求項は、請求の範囲に記載の請求項8または9に従属され得る。
<請求項>
前記出力部は、前記入力部により指定された前記タイミングを含む時間幅の前記音情報を前記記憶部から取得し、取得した音情報に基づく音波形を拡大して表示する、
ことを特徴とする嚥下推定装置。
この発明によれば、医師等は、音波形を視覚により確認しながら、音を聞くことができる。よって、より適正に、当該タイミングに実際に嚥下が生じたか否かを判定することができる。
本発明にかかる嚥下推定装置は、優れた嚥下推定機能を有しており、医療機器の分野において利用可能なものである。
1 生体音検出手段
2 呼吸検出手段
3 舌骨変位検出手段
9 信号強度変換手段
10 信号区間識別手段
11 呼吸識別手段
12 信号パルス化手段
16 嚥下反射推定手段
18 表示手段
100 嚥下推定システム
210 端末装置
215 圧力センサ
231a 音センサ
231b 変位センサ
312 スピーカー
313 制御部
314 ハードディスク
320 出力部
330 入力部

Claims (7)

  1. 嚥下推定装置において、
    喉頭部の音を検出する音検出部と、
    呼吸を検出する呼吸検出部と、
    前記音検出部から出力される音情報と前記呼吸検出部から出力される呼吸情報とに基づいて嚥下を推定する嚥下推定部と、
    前記嚥下推定部による推定結果に基づく情報を出力する出力部と、
    前記音検出部から出力される前記音情報を記憶する記憶部と、
    前記嚥下推定部により嚥下が生じたと推定されたタイミングを指定可能な入力部と、を備え、
    前記嚥下推定部は、400msec以上の無呼吸区間に対応する生体音発生区間について、嚥下推定のためのパラメータの値を取得し、取得した前記パラメータの値が嚥下の判定条件を満たすか否かに基づいて、当該生体音発生区間に嚥下が生じたか否かを推定
    前記出力部は、前記入力部を介して指定された前記タイミングを含む時間幅の前記音情報を前記記憶部から取得し、取得した音情報を再生した音を外部に出力する、
    ことを特徴とする嚥下推定装置。
  2. 請求項に記載の嚥下推定装置において、
    喉頭部の変位を検出する変位検出部をさらに備え、
    前記嚥下推定部は、前記生体音発生区間において前記変位検出部により検出された喉頭部の変位量が閾値を超えるか否かを更なる推定条件として、当該生体音発生区間に嚥下が生じたか否かを推定する、
    ことを特徴とする嚥下推定装置。
  3. 請求項1または2に記載の嚥下推定装置において、
    前記出力部は、嚥下が生じたと推定された前記タイミングを時間軸上に重ねた画面を表示し、
    前記入力部は、前記画面に表示された前記タイミングを指定可能に構成されている、
    ことを特徴とする嚥下推定装置。
  4. 請求項3に記載の嚥下推定装置において、
    前記出力部は、前記音情報に基づく音波形を、前記タイミングとともに、前記時間軸上に重ねて表示する、
    ことを特徴とする嚥下推定装置。
  5. 請求項1ないし4の何れか一項に記載の嚥下推定装置において、
    前記嚥下推定部は、嚥下が生じたと推定したタイミングの前後の呼吸相を前記呼吸情報から検出し、検出した呼吸相に基づいて当該タイミングに誤嚥の可能性があるか否か評価し、
    前記出力部は、前記嚥下推定部による前記評価の結果に基づく情報を出力する、
    ことを特徴とする嚥下推定装置。
  6. 請求項1ないし5の何れか一項に記載の嚥下推定装置において、
    前記嚥下推定部は、嚥下が生じたと推定したタイミングの前後の吸息音と呼息音を前記音情報から検出し、検出した吸息音と呼息音に基づいて当該タイミングに誤嚥の可能性があるか否かを評価し、
    前記出力部は、前記嚥下推定部による前記評価の結果に基づく情報を出力する、
    ことを特徴とする嚥下推定装置。
  7. 嚥下推定装置において、
    喉頭部で生体音を検出する生体音検出手段と、
    呼吸の気流変化を検出する呼吸検出手段と、
    前記生体音をサンプリングした生体音データを信号強度データに変換する信号強度変換手段と、
    前記信号強度データよりノイズレベル以上の信号区間を識別する信号区間識別手段と、
    前記呼吸変化をサンプリングした気流圧データより無呼吸区間を識別する呼吸識別手段と、
    前記信号区間と重複する所定期間以上の前記無呼吸区間においてサンプリングタイミングに対応する信号強度を求め、その信号強度が所定レベル以上となる期間に対応する幅の信号パルスを生成する信号パルス化手段と、
    所定期間以上の前記無呼吸区間内の前記信号パルスのパルス数が所定数以下でありパルス幅が所定期間以下であるという判定条件を満足する前記無呼吸区間を嚥下反射推定区間と推定する嚥下反射推定手段と、
    前記嚥下反射推定区間を表示する表示手段と、を備える、
    ことを特徴とする嚥下推定装置。
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