JP6047887B2 - チョークコイル - Google Patents

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Description

本発明は、閉磁路を形成するコアのギャップ部に、磁気バイアスを付与するためのマグネットを配置することにより直流重畳特性を向上させたチョークコイルに関するものである。
AV機器、OA機器あるいはFA、車載用電源回路等に組み込まれるチョークコイルとして、コアのギャップ部に、当該コアの磁束に対して逆向きの磁束を磁気バイアスとして与えるマグネットを配置することにより、直流重畳特性を向上させたものが多く用いられている。
近年、消費電力を抑えるための低電圧化や、多機能化による消費電力の増加により、上記電源回路に組み込まれるチョークコイルも、大電流に対応させる必要がある。ところが、上記構成からなるチョークコイルにおいては、上記コアの磁束がマグネットの磁束に対して逆向きに作用するために、大電流化によってコア側の磁束が増加すると、マグネットが消磁されて磁力が減少するおそれがある。
そこで、従来、数アンペア(A)以上の電流が流れるチョークコイルにおいては、上記コアギャップに配置されるマグネットとして、もっぱら保磁力が高い金属系の希土類磁石(例えば、ネオジム磁石、サマリウムコバルト磁石)等が用いられている。ちなみに、下記特許文献1に記載されている1kw程度の容量のインダクタにおいても、上記マグネットとして、同様のサマリウム−鉄−窒素(SmFeN)系ボンド磁石が用いられている。
特開2002−83722号公報
しかしながら、このような金属系の希土類磁石は、高価であるために製品のコストアップを招くとともに、加工が難しいために最適な磁気特性を発揮させるための形状に形成することが困難であるという欠点があった。
また、上記マグネットは金属系材料であるために、コアからの磁界が急激に変化した際に、電磁誘導効果によってマグネットに渦電流が生じ易く、当該渦電流によるジュール熱によってマグネットが発熱してチョークコイルの温度上昇を招くことにより、所望の磁気的特性が得られなくなったり、あるいは上記発熱によって周辺機器に悪影響を及ぼしたりするおそれがあった。
そこで、本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意研究を行ったところ、コイルの中心部のコアのギャップ部に配置されるマグネットについては、大電流に伴うコア側の磁束の増加による消磁の弊害が顕著になるものの、コアの外周に複数のコアを配置した場合には、当該外側のコアでは磁束が複数に分割されていること、および磁気漏れがあることなどから、従来、この種のチョークコイルに介装する磁気バイアス付与用のマグネット材料としては不適当であると考えられていた保磁力が小さいフェライト磁石であっても、上述した消磁の弊害が少なく、よって所望とする直流重畳特性が得られるとの知見を得るに至った。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、大電流化に対しても消磁による影響を抑制して最適な磁気バイアスを付与することができるとともに、小型軽量化およびローコスト化を図ることが可能になるチョークコイルを提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、コイルと、このコイルの軸線方向に対向配置されて閉磁路を形成する一対の蝶型コアからなるコアとを備えたチョークコイルにおいて、上記蝶型コアは、上記コイルの端面側に配置された平板部と、この平板部の両端部に立設されて上記コイルの外周に配置された第2のコアと、これら第2のコア間の中央部に立設されて上記コイルの中心部に挿入された第1のコアとが一体成形されるとともに、上記平板部が、上記第1のコアから上記第2のコアに向けて、各々漸次幅寸法が増加する一対の略扇形状に形成されてなり、上記第2のコア、その上記コイルの軸線と直交する断面積の総和が上記第1のコアの断面積よりも大きくなるように形成されるとともに、当該第2のコアにギャップ部形成され、かつ当該ギャップ部に、磁気バイアスを付与するフェライト磁石配置されていることを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記フェライト磁石を、上記第2のコアの磁束が鎖交する方向に対して垂直な面内において分割された複数の分割フェライト磁石によって構成したことを特徴とするものである。
さらに、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、上記ギャップ部に、表裏面に貫通する複数の孔部が穿設された樹脂またはフェライトからなる平板状部材を設け、上記孔部に上記分割フェライト磁石を挿入したことを特徴とするものである。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、容量が1kw〜10kwの電源回路等に組み込まれるものであることを特徴とするものである。
請求項1〜4のいずれかに記載の発明においては、コイルの外周に配置した複数の第2のコアを、そのコイル軸線と直交する断面積の総和がコイルの中心部に配置された第1のコアの断面積よりも大きくなるように形成し、かつこれら第2のコアに形成したギャップ部に、磁気バイアスを付与するためのフェライト磁石を配置している。
このため、大電流によってコア側の磁束が増加した場合においても、各々の第2のコアには、複数に分割されているとともに、さらに密度が低くなった磁束が鎖交している結果、各第2のコアからフェライト磁石に作用するコア側からの磁束の増加量が小さくなるために、高い保磁力を有しないフェライト磁石によっても、消磁による特性の低下を招くことなく対応することができる。これにより、請求項4に記載の発明のように、容量が1〜10kwの電源回路等に組み込むことにより10A〜100A程度の大電流が流れるチョークコイルとして用いた場合においても、最適な磁気バイアスを掛けることができる。
加えて、上記フェライト磁石は、発熱の原因となる渦電量損の発生が極めて少ないために、チョークコイルの温度上昇による磁気的特性の劣化等の弊害を生じるおそれもない。このため、フェライト磁石の厚さ寸法を抑えて、チョークコイルの一層の小型軽量化を図ることも可能になる。さらに、フェライト磁石は、粉末成形によって、容易に最適な磁気バイアスを掛けるための形状や厚さ寸法に形成することができるとともに、希土類磁石と比較して安価であるためにローコスト化も実現することができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、所望の磁気バイアスを与えるに必要な面積を複数に分割した面積を有する分割フェライト磁石を複数配置しているために、第2のコアからの磁界が急激に変化した際にも、1個のマグネットと比較して、各々の分割フェライト磁石における渦電流の発生が一層緩和あるいは抑制される。この結果、分割フェライト磁石全体としての発熱量を抑えて、当該チョークコイルにおける有害な温度上昇を確実に防止することができる。
ここで、上記複数の分割フェライト磁石を配置するに際しては、全体として磁力が均等に分布するように配置することが好ましい。しかしながら、実際には、各々の分割フェライト磁石が固有の磁力を有しているために、互いの磁気吸引力により、当該複数の分割フェライト磁石を上記面内において正確に離間させて配置することが難しい。
この点、請求項3に記載の発明によれば、上記ギャップ部に、複数の孔部が穿設された樹脂またはフェライトからなる平板状部材を設け、この平板状部材の孔部に上記分割フェライト磁石を挿入しているために、容易に分割フェライト磁石の均等配置を行うことができる。
本発明に係るチョークコイルの第1の実施形態を示すもので、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)はその縦断面図である。 上記チョークコイルのコア形状を示すもので(a)は平面図、(b)は正面図である。 上記チョークコイルの変形例における平板状部材の形状およびその使用形態を示す図である。 上記チョークコイルの変形例における平板状部材の他の形状およびその使用形態を示す図である。 本発明に係るチョークコイルの第2の実施形態を示すもので、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)はその横断面図である。 (a)は本発明に係る実施例1を示す平面図、(b)はその比較例1を示す平面図、(c)は比較例2を示す平面図、(d)は(a)〜(c)の実験結果を示す図表である。 (a)は、本発明の実施例2の形状を示す平面図、(b)はその側面図、(c)は比較例を示す平面図、(d)はその側面図である。 実施例2および比較例のチョークコイルを用いて行った直流重畳特性の解析結果を示すグラフである。 実施例3に用いたチョークコイルにおける蝶型コア等の形状を示すもので、(a)は第2の実施形態に使用した蝶型コアのおよびフェライト磁石の配置を示す平面図、(b)は第1の実施形態に使用した蝶型コアのおよびフェライト磁石の配置を示す平面図である。 実施例3のチョークコイルにおける各部面積およびその比率を示す図表である。 図10のチョークコイルを用いて行った直流重畳特性の解析結果を示すグラフである。
図1〜図4は、本発明に係るチョークコイルを、容量が1〜10kwの電源回路に組み込まれるチョークコイルに適用した第1の実施形態およびその変形例を示すもので、図中符号1がフェライトコアである。
このフェライトコア1は、正面視においてE型をなす一対の蝶型コア2、2によって、全体として正面視日字状に形成されたものである。
ここで、各々の蝶型コア2は、図2に示すように、平板部3と、この平板部3の長手方向両端部に立設された略板状の外足(第2のコア)4と、これら外足4間の中央部に立設された円柱状の中足(第1のコア)5とが一体に成形されたもので、外足4の高さ位置が、中足5の高さよりも低くなるように形成されている。また、平板部3は、中足5から両側の外足4に向けて、各々漸次幅寸法が増加する一対の略扇形状に形成されており、さらに両端部の外足4の内外周面は、中足5の軸線を中心とする円弧面状に形成されている。
ここで、蝶型コア2においては、2本の外足4の先端面4aの面積の和が、中足5の軸線と直交する横断面5aの面積よりも大きくなるように形成されている。
そして、一対の蝶型コア2は、平板部3が外観略円筒状のコイル6の端面側に配置され、中足5がコイル6の中心部に挿入されて互いに先端面5a同士を当接させた状態で、外足4がコイル6を間に挟んで配置されることにより、一体化されている。なお、図中符号6aは、外足4間から引き出されたコイル6の端部である。
これにより、一対の蝶型コア2のコイル6の中心部に挿入された中足5および当該コイル6の外周を囲繞する外足4および平板部3によって、閉磁路を形成する日字型のフェライトコア1が構成されるとともに、互いの外足4間にギャップ部Gが形成されている。
そして、このギャップ部Gに、外足4における磁束に対して逆向きの磁束を磁気バイアスとして付与するフェライト磁石7が配置されている。ここで、フェライト磁石7は、外足4の先端面4aの形状と一致する円弧板状に形成されるとともに、ギャップ部Gと等しい厚さ寸法に形成されている。
また、図3は、上記構成からなる第1の実施形態の変形例を示すもので、以下、第1の実施形態と同一構成部分については、同一符号を用いてその説明を簡略化する。
このチョークコイルにおいては、外足4の先端面4a間のギャップ部Gに、上記フェライト磁石7に代えて、複数に分割されたフェライト磁石8が組み込まれた平板状部材9が介装されている。
この平板状部材9は、図3(a)に示すように、樹脂またはフェライトによって外足4の先端面4aの形状と一致する円弧板状であって、かつギャップ部Gと等しい厚さ寸法に形成されたもので、表裏面に貫通する複数(図では7つ)の円形の孔部9aが当該平板状部材9の円弧方向に沿って穿設されている。そして、図3(b)に示すように、各々の孔部8aに分割された円形のフェライト磁石8が挿入されている。
ここで、分割されたフェライト磁石8は、各々の面積が所望の磁気バイアスを与えるに必要な面積を7等分した面積となるように形成されている。これにより、フェライト磁石8は、フェライトコア1の外足4の磁束が鎖交する方向に対して垂直な面内において、互いに隣接して配置されている。
また、図4(a)は、平板状部材の変形例を示すものである。この平板状部材10も、同様に樹脂またはフェライトによって上記円板状部材9と等しい外形寸法に形成されたものであるが、当該平板状部材10においては、表裏面に貫通する複数(図では2列×10個の合計20)の正方形の孔部10aが穿設されている。そして、図4(b)に示すように、各々の孔部10aに、方形板状に形成された分割フェライト磁石11が挿入されている。
さらに、図5は、本発明に係るチョークコイルを、同様に容量が1〜10kwの電源回路に組み込まれるチョークコイルに適用した第2の実施形態を示すものである。
このチョークコイルにおいては、フェライトコア20が、一対の蝶型コア21、21によって構成されている。
ここで、各々の蝶型コア21は、コイル6の端面に配置される平板部22が、全体として略円板状に形成されるとともに、外周から中心側に向かって延在する4本の溝部が円周方向に等間隔をおいて形成されることにより、外周部分22aが扇形状に4分割されている。そして、各外周部分22aの外周縁部に、略板状の外足(第2のコア)23が一体に立設されるとともに、中央部に円柱状の中足(第1のコア)24が一体に成形されている。ちなみに、これら4本の外足23の内外周面も、中足24の軸線を中心とする円弧面状に形成されている。
そして、このフェライトコア20も、外足23の高さ位置が、中足24の高さよりも低くなるように形成されている。また、蝶型コア21においても、4本の外足23の先端面23aの面積の和が、中足24の軸線と直交する横断面の面積よりも大きくなるように形成されている。そして、一対の蝶型コア21は、平板部22が外観略円筒状のコイル6の端面側に配置され、中足24がコイル6の中心部に挿入されて互いに先端面同士を当接させた状態で、外足23がコイル6の外周を取り囲んで配置されることにより一体化されている。
これにより、一対の蝶型コア21のコイル6の中心部に挿入された中足24および当該コイル6の外周を囲繞する外足23および平板部22によって、閉磁路を形成するフェライトコア20が構成されるとともに、4本の外足23の対向面間に、それぞれギャップ部Gが形成されている。
そして、これら4箇所のギャップ部Gに、それぞれ磁気バイアスを付与するフェライト磁石7が配置されている。ここで、フェライト磁石7は、外足23の先端面23aの形状と一致する略1/4円弧の帯板状に形成されるとともに、ギャップ部Gと等しい厚さ寸法に形成されている。
以上の構成からなる第1および第2の実施形態に示したチョークコイルにおいては、コイル6の外周の配置した2本の外足4または4本の外足23を、その先端面4a、23aの総和がコイル6の中心部に配置された中足5、24の断面積よりも大きくなるように形成し、これら外足4、23に形成したギャップ部Gに、フェライト磁石7、8、11を配置している。
このため、大電流によってフェライトコア1、20の磁束が増加した場合においても、各々の外足4、23には、2つまたは4つに分割されるとともに、さらに密度が低くなった磁束が鎖交している結果、各外足4、23からフェライト磁石7に作用する磁束の増加量が小さくなるために、高い保磁力を有しないフェライト磁石7、8、11によっても、消磁による特性の低下を招くことなく対応することができる。これにより、1〜10kwの容量の電源回路に組み込んだ大電流仕様の場合においても、最適な磁気バイアスを掛けることができる。
加えて、フェライト磁石7、8、11は、発熱の原因となる渦電量損の発生が極めて少ないために、チョークコイルの温度上昇による磁気的特性の劣化等の弊害を生じるおそれもない。このため、フェライト磁石7、8、11の厚さ寸法を抑えて、チョークコイルの一層の小型軽量化を図ることも可能になる。
さらに、フェライト磁石7、8、11は、粉末成形によって、容易に最適な磁気バイアスを掛けるための形状や厚さ寸法に形成することができるとともに、ローコスト化も実現することができる。
さらに、図3および図4の第1の実施形態の変形例に示したチョークコイルによれば、一対の蝶型コア2の外足4間に形成されたギャップ部Gに、所望の磁気バイアスを与えるに必要な面積を7等分あるいは20等分に分割フェライト磁石8、11を配置しているために、フェライトコア1における外足4からの磁界が急激に変化した際にも、1個のマグネットを用いた場合と比較して、分割された各々のフェライト磁石8、11における渦電流の発生が一層緩和あるいは抑制される。
この結果、フェライト磁石8、11の総発熱量を減少させて、チョークコイルにおける有害な温度上昇を防止することができるとともに、上記渦電流に起因する損失も抑えることができる。加えて、上記蝶型コア2を対向配置したフェライトコア1は、コア損失が少なく、かつ直流重畳特性に優れるために、上記磁気バイアスを付与するフェライト磁石7、8、11と組み合わせることにより、従来品と比較して、より一層小型、軽量であって、かつ経済性に優れたチョークコイルを実現することができる。
しかも、ギャップ部Gに、7つの孔部9aあるいは20の孔部10aが穿設された樹脂またはフェライトからなる平板状部材9または10を設け、この平板状部材9、10の孔部9a、10aに分割フェライト磁石8、11を挿入しているために、容易にフェライト磁石8、11の均等な位置決めを行うことができる。
また、孔部9a、10aにフェライト磁石8、11を挿入した後の平板状部材9、10を、外足4間のギャップ部Gに組み込むことにより、フェライト磁石8、11の配置が完了するために、製造に要する工数も低減することができる。
加えて、図3(c)や図4(c)に示すように、平板状部材9、10に、必要とされる分割フェライト磁石8、11の数よりも多くの孔部9a、11aを穿設しておけば、適宜、分割フェライト磁石8、11の位置や配置本数を代えることにより、任意の磁気バイアスに調整することも可能になる。
なお、上記第2の実施形態においては、4本の外足23間のギャップ部Gに、各々1個のフェライト磁石7を配置した場合についてのみ説明したが、これに限るものではなく、上記フェライト磁石7に代えて、第1の実施形態の変形例に示したものと同様に、平板状部材9、10に複数のフェライト磁石8、11を収納して、上記外足23間に配置するようにしてもよい。
また、平板状部材9、10の素材についても、樹脂またはフェライトのいずれも用いることができるが、フェライトを用いれば、熱伝導による放熱性を一段と高めることができ、磁気バイアス特性も向上させることが可能になる。
(実施例1)
先ず、第1の実施形態に示した蝶型コア2を用いたチョークコイルについて、図6(a)に示す外足4間のギャップ部Gにフェライト磁石7を用いた本発明に係る実施例1のチョークコイルと、図6(b)、(c)に示すような中足5間に形成したギャップ部に1個の円形状のサマリウムコバルト磁石30または方形状のサマリウムコバルト磁石31を用いた比較例1、2のチョークコイルを用いて、磁石の発熱量の比較実験を行った。
この結果、図6(d)に示すように、実施例1におけるフェライト磁石7の発熱量は0.0Wであったのに対して、比較例1、2における中足5間のギャップ部Gに配置した円形状のサマリウムコバルト磁石30、方形状のサマリウムコバルト磁石31は、各々12W、17Wであり、外足4間にフェライト磁石7を配置することの発熱量低減効果が実証された。
(実施例2)
次いで、図7に示す蝶型コアを用いたチョークコイルであって、図7(a)に示す外足間にフェライト磁石7を配置した本発明に係る実施例2のチョークコイルと、図7(b)に示す中足間にフェライト磁石32を配置した比較例3のチョークコイルについて、温度が25℃の場合と100℃の場合とにおける直流重畳特性の相違を解析によって求めた。なお、この際にターン数を24と同じにするために、インダクタンスの調整をギャップによって行った。
図8は、その結果を示すものである。
図8(a)から、25℃の温度条件下における結果では、中足間にフェライト磁石32を配置した比較例3のチョークコイルにおいては、20Aを超えるとインダクタンスの顕著な低下が生じるのに対して、外足間にフェライト磁石7を配置した実施例2のチョークコイルにあっては、25Aを超えても低下が見られなかった。
また、図8(b)に示すように、直流重畳特性において、より過酷な100℃の温度条件下の結果では、同様に中足間にフェライト磁石32を配置した比較例3のチョークコイルにおいては、20Aを超えるとインダクタンスの顕著な低下が生じるのに対して、外足間にフェライト磁石7を配置した実施例2のチョークコイルにあっては、25Aを超えて、初めて僅かの低下が見られる程度であった。
(実施例3)
次に、外足間のギャップ部にフェライト磁石を配置した場合に、外足の断面積の総和と中足の断面積との比率が与える効果を検証するために、図9(a)に示す第2の実施形態に示した蝶型コア21を用いた本実施例のチョークコイルと、図9(b)に示す第1の実施形態に示した蝶型コア2を用いた本実施例のチョークコイルとについて、同様に、温度が25℃の場合と100℃の場合とにおける直流重畳特性の相違を解析によって求めた。
この際に、図9(a)の蝶型コア21におけるD寸法を、60.0mmとするとともに、図9(b)に示す蝶型コア2については、D寸法が45.0mm(図10、2本−1)と、50.0mm(図10、2本−2)との2種類のものについて上記解析を行った。なお、この際にも、インダクタンスが同等となるように、それぞれのギャップを調整した。
図10は、これら3種類の本実施例のチョークコイルにおける中足の断面積、1本の外足の断面積、外足の断面積の総和および(外足の断面積の総和)/(中足の断面積)を%で示したものである。また、図11(a)、(b)は、各々25℃、100℃における直流重畳特性の解析結果を示すものである。
これらの図から、25℃における解析結果では、いずれのチョークコイルも20℃を超えても大きな低下が見られないものの、100℃における解析結果では、上記面積の比率が大きいほど、すなわち中足の断面積よりも、外足の断面積の総和が大きくなるにしたがって、より高い直流電流に対してもインダクタンスの低下が小さくなることが実証された。
1、20 フェライトコア
2、21 蝶型コア
4、23 外足(第2のコア)
5、24 中足(第1のコア)
6 コイル
7、8、11 フェライト磁石
9、10 平板状部材
9a、10a 孔部

Claims (4)

  1. コイルと、このコイルの軸線方向に対向配置されて閉磁路を形成する一対の蝶型コアからなるコアとを備えたチョークコイルにおいて、
    上記蝶型コアは、上記コイルの端面側に配置された平板部と、この平板部の両端部に立設されて上記コイルの外周に配置された第2のコアと、これら第2のコア間の中央部に立設されて上記コイルの中心部に挿入された第1のコアとが一体成形されるとともに、上記平板部が、上記第1のコアから上記第2のコアに向けて、各々漸次幅寸法が増加する一対の略扇形状に形成されてなり、
    上記第2のコア、その上記コイルの軸線と直交する断面積の総和が上記第1のコアの断面積よりも大きくなるように形成されるとともに、当該第2のコアにギャップ部形成され、かつ当該ギャップ部に、磁気バイアスを付与するフェライト磁石配置されていることを特徴とするチョークコイル。
  2. 上記フェライト磁石を、上記第2のコアの磁束が鎖交する方向に対して垂直な面内において分割された複数の分割フェライト磁石によって構成したことを特徴とする請求項1に記載のチョークコイル。
  3. 上記ギャップ部に、表裏面に貫通する複数の孔部が穿設された樹脂またはフェライトからなる平板状部材を設け、上記孔部に上記分割フェライト磁石を挿入したことを特徴とする請求項2に記載のチョークコイル。
  4. 容量が1kw〜10kwの電源回路に組み込まれるものであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のチョークコイル。
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