JP6046875B2 - 着色成分の除去方法 - Google Patents

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本発明は、排水の活性汚泥処理水中に残存する難生分解性の水溶性着色成分の除去方法に関する。
有機性排水の活性汚泥処理法では、排水を曝気槽において活性汚泥(以下、単に「汚泥」という場合がある。)と混合して曝気し、汚泥の沈降層や浮上層などの固液分離槽において汚泥を分離し、分離液を処理水として排出する一方、分離した汚泥の一部を返送汚泥として曝気槽に返送し、残りを余剰汚泥として排出している。このような活性汚泥処理法では、ズーグレアなどの細菌群を中心に、各種微生物が集まったフロック(活性汚泥)により有機物が分解されるが、有機性排水に難生分解性の水溶性着色物質を含む場合には、固液分離槽における上澄液に着色成分が残存する場合がある。
本発明において、難生分解性の水溶性着色成分とは、通常の活性汚泥処理では除去することが困難なアニオン性、又は両性官能基を有する有機物で、フミン質、リグニン分解生成物、ビリルビン様物質、その他アミノカルボニル反応により生成する水溶性着色高分子物質等の汚染物質を言い、BOD(生物学的酸素要求量)/CODMn(過マンガン酸カリウムによる化学的酸素要求量)が0.1以下、且つ炭素分として10mg/L水溶液の色度が20以上のものを指す。
フミン質等の難生分解性の水溶性着色成分は、例えば、非特許文献1及び非特許文献2に示されるように、排水、地下水等に含まれている物質で、親水性と疎水性を併せ持つため水中に溶解しており凝集沈殿では分離除去できない。また、これらの着色成分は微生物により分解されにくいため、一般的な処理法である活性汚泥法等では除去するのが難しい。活性炭等による吸着処理は可能であるが極めてコスト高である。
上記難生分解性の水溶性着色成分のうち、ビリルビン様物質とは、し尿や畜産排水中に含まれる血色素の代謝物を指し、赤褐色の胆汁色素であるビリルビンの他、ステルコビリノーゲンやウロビリンを含む。ビリルビン様物質は、化学的に処理可能ではあるが、現状公知方法の実施は経済的に困難であることから希釈して放流しているのが実状であるので、環境負荷の少ない処理方法が求められている。
上記のような難生分解性の水溶性着色成分を含む着色排水は、活性汚泥法による処理などでBODなどの基準値が達成されていたとしても、CODとしては高いことがある。また、これらの着色成分はその含有量が少量でも着色を示す。それ故、下水、し尿、畜産排水、食品製造排水及び製紙排水等を活性汚泥等で処理した後の排水(処理水)中には、このような難生分解性の水溶性着色成分が含まれているので、これを含んだまま排水を放流することは水資源の汚染に繋がり、また、該着色排水が放流されると周辺住民などからの苦情を招くこととなる。
更に、フミン質等の着色成分は塩素殺菌処理などの際、人体に有害なトリハロメタンとなる前駆物質を含んでおり、河川等に放流されれば上水の取水水質を悪化させることが懸念されている。
加えて、上記の着色成分は、ろ過膜等を使用したろ過処理においてもファウリングの原因となりろ過性能の低下を引き起こすことが知られている。
環境汚染が厳しく問われる昨今、このような排水処理に関する排水規制が一層強化されることから、排水のより高度処理の必要性が高まり、低コストで効率のよい水処理方法の開発が望まれている。
そこで、上記の着色成分を含有する排水の種々の処理法が提案されており、例えば、オゾン処理工程とオゾン添加と紫外線照射の併用による促進酸化処理工程とを有する排水処理方法(例えば、特許文献1、非特許文献3)、イオン交換樹脂と接触させて除去する方法(例えば、特許文献2)、チタンを担持した多孔質体を添加して除去する方法(例えば、特許文献3)、活性汚泥処理水に無機凝集剤と有機高分子凝集剤を添加する方法(例えば、特許文献4、特許文献5)等が挙げられている。しかしながら、これらの方法は工程の煩雑さ、除去効率、経済性の観点等から未だ満足すべき方法とはいえない。
なお、カチオン性ポリマーのひとつであるポリビニルアミンが染色排水の脱色用途に使用できることは特許文献6に開示されている。
特開2006−224065号公報 特開2000−254488号公報 特開2005−238174号公報 特開2003−181491号公報 特開平6−226265号公報 特開平8−81519号公報
上田正人,坂本義昭:剛性吸着樹脂を用いた地下水腐植物質の採取と特性分析,原子力バックエンド研究,vol.12 No.1−2(2006) 野上祐作,南有田智子,宮永政光:生活排水の活性汚泥処理水のCODに及ぼすフルボ酸の影響,用水と廃水 vol.43 No.12(2001) 森達摩,崎元道男:新しい脱色技術,畜産の研究 第57巻 第1号(2003)
上記の如く、公知方法は、排水中の難生分解性の水溶性着色成分の除去方法としては満足すべき方法とは言えない。例えば、特許文献1に記載されている、オゾンにより処理する方法は、コストが高いだけでなく反応条件を調整する必要があるため、適用できる排水の種類が限られていた。また、特許文献2,3に記載されている、着色成分を固形分に吸着除去する方法では、吸着容量に限度があるため頻繁な洗浄、ろ材の交換が必要とされる。さらに、特許文献4,5に記載のように、無機凝集剤と有機高分子凝集剤を添加する方法は、凝集剤の添加量が多く必要とされるだけでなくpHを調整するために多量のアルカリが必要であり、処理後のスラッジも大量に発生するという問題があった。特許文献6については、対象が染色排水に限られており、その他の排水の着色成分を除去できることは知られていなかった。
本発明は、活性汚泥処理水に残存する難生分解性の水溶性着色成分を除去する過程において、従来法と比較して少量の高分子凝集剤を使用し、安価に且つ簡便に、しかも少ないスラッジ発生量で該着色成分を除去し、その濃度を低減し得る方法を提供することを目的とする。
本発明は、活性汚泥処理水に含まれる水溶性の難生分解性着色成分を効率的に除去する方法に係わり、その要旨は、後記一般式(1)で示されるアミジン構造単位及び/又は後記一般式(2)で示されるアミジン構造単位を含有する水溶性及び/又は吸水性のカチオン性重合体(a)、後記一般式(3)で示される単量体を重合してなる水溶性及び/又は吸水性のカチオン性重合体(b)並びに後記一般式(4)で示される単量体単位及び後記一般式(5)で示される単量体単位を含有する水溶性及び/又は吸水性の両性重合体の少なくともいずれか1種の重合体を有効成分とする着色成分除去剤を、
粒径0.1〜20μmの不溶性吸着剤の200mg/L〜2,000mg/L存在下に、
活性汚泥で処理し、固液分離により固形分を除去した活性汚泥処理水であってフミン質、リグニン分解生成物、ビリルビン様物質、及びアミノカルボニル反応により生成する水溶性着色高分子物質の少なくとも1種を含む難生分解性の水溶性着色成分を含有する色度50以上の活性汚泥処理水に、
前記活性汚泥処理水に対して0.1〜100mg/L、前記不溶性吸着剤に対する前記着色成分除去剤の質量割合が1/200〜1/10の範囲内となる添加量で添加し、
次いで固液分離することを特徴とする活性汚泥処理水中の着色成分の除去方法に存する。
本発明方法のより好ましい方法として以下の態様、即ち、前記活性汚泥処理水は、着色成分の主成分が染料ではないこと;が挙げられる。
更に他の好ましい態様として、前記カチオン性重合体(a)は、後記一般式(1)で示されるアミジン構造単位及び/又は後記一般式(2)で示されるアミジン構造単位を5〜90モル%含有すること;前記カチオン性重合体(b)は、後記一般式(3)で示される単量体に由来する単位を10〜100モル%含有すること;前記両性重合体は、後記一般式(4)で表される単量体単位を10〜98モル%及び後記一般式(5)で表される単量体単位を2〜30モル%含有する両性重合体であること;前記不溶性吸着剤は、無機系固形粉末であることが挙げられる。
本発明方法によれば、従来法と比較して少ない使用量の有機高分子凝集剤である水溶性及び/又は吸水性のカチオン性重合体(a)、(b)及び両性重合体の少なくともいずれかを用いて安価に、且つ少ないスラッジ発生量で活性汚泥処理水に残存する難生分解性の水溶性着色成分の濃度を低減することができる。また、本発明によれば、不溶性吸着剤を併用することで、該着色成分と該吸着剤との結合体を処理水から容易に沈降分離できるので、効率的に上記の着色成分を除去できる。
本発明方法は、着色成分除去剤による活性汚泥処理水中の難生分解性の水溶性着色成分の除去方法に係わり、着色成分除去剤は、所謂高分子凝集剤であり、水溶性及び/又は吸水性のカチオン性重合体及び両性重合体の少なくともいずれか1種の重合体を主成分とするものである。
本発明の着色除去剤の成分として使用される水溶性及び/又は吸水性のカチオン性重合体は、下記一般式(1)で示されるアミジン構造単位及び/又は下記一般式(2)で示されるアミジン構造単位を含有するカチオン性重合体(a)及び下記一般式(3)で示される単量体を重合してなるカチオン性重合体(b)から選ばれる少なくとも1種である。尚、当該重合体は架橋性ゲルでもよい。
Figure 0006046875
[式(1)、(2)中、R〜Rは各々水素原子またはメチル基であり、同一であってもよく、異なっていてもよい。Xは各々陰イオンであり、同一であってもよく、異なっていてもよい。]
Figure 0006046875
[式(3)中、Zは陰イオンを表す。]
本発明で使用される水溶性及び/又は吸水性のカチオン性重合体(a)は、上記一般式(1)で示されるアミジン構造単位及び/又は下記一般式(2)で表されるアミジン構造単位を有するものである。上記一般式(1)及び(2)においてXで表される陰イオンとしては、具体的には、Cl、Br、1/2SO 2−、CH(CO)O、H(CO)Oなどが挙げられる。中でもClが好ましい。
このような水溶性及び/または吸水性のカチオン性重合体(a)の製造方法としては、特に制限されないが、例えば、一級アミノ基または変換反応により一級アミノ基が生成し得る置換アミノ基を有するエチレン性不飽和モノマーと、アクリロニトリルまたはメタアクリロニトリルのニトリル類との共重合体を製造し、酸加水分解後、該共重合体中のシアノ基と一級アミノ基を反応させてアミジン化する方法が挙げられる。
上記のエチレン性不飽和モノマーとしては、一般式CH=CR−NHCOR(式中、Rは水素原子またはメチル基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキル基又は水素原子を表す。)で表される化合物が好ましい。ニトリル類との共重合体中において、かかる化合物に由来する置換アミノ基は、加水分解あるいは加アルコール分解により容易に一級アミノ基に変換される。さらにこの一級アミノ基は、隣接したシアノ基と反応してアミジン化する。該化合物としては、N−ビニルホルムアミド(R=H、R=H)、N−ビニルアセトアミド(R=H、R=CH)等が例示される。
これらのエチレン性不飽和モノマーとニトリル類との重合モル比は、通常20:80〜80:20であるが、所望ならばこの範囲外の重合モル比、例えば、更にエチレン性不飽和モノマーの比率の大きい重合モル比を採用することもできる。一般的に水溶性及び/または吸水性カチオン性重合体に占めるアミジン構造単位の比率が多い方が着色成分除去剤とした際の性能は優れている。また、ビニルアミン構造単位も着色成分除去剤としての性能に有利に寄与していると考えられる。従って、着色成分除去剤として好適な共重合体を与える該エチレン性不飽和モノマーとニトリル類との重合モル比は、一般に20:80〜80:20であり、特に好ましくは40:60〜60:40である。
エチレン性不飽和モノマーとニトリル類との共重合の方法としては、通常のラジカル重合法が用いられ、塊状重合、水溶液沈殿重合、懸濁重合、乳化重合等のいずれも用いることができる。溶媒中で重合させる場合、原料モノマー濃度が通常5〜80質量%、好ましくは20〜60質量%で実施される。重合開始剤には一般的なラジカル重合開始剤を用いることができるが、アゾ化合物が好ましく、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)の塩酸塩等が例示される。また、重合反応は、一般に、不活性ガス気流下、30〜100℃の温度で実施される。得られた共重合体は、そのままの状態あるいは希釈してアミジン化反応に供することができる。また、公知の方法で脱溶媒、乾燥し、共重合体を固体として分離した後、再度溶解し、アミジン化反応に供することもできる。
アミジン化反応においては、エチレン性不飽和モノマーとして前記一般式で示されるN−ビニルアミド化合物を用いる場合には、共重合体の置換アミノ基を一級アミノ基に変換し、次いで、生成した一級アミノ基と隣接するシアノ基と反応させてアミジン構造を生成させるという2段階反応を行うことにより、本発明に用いられる水溶性及び/又は吸水性のカチオン性重合体(a)を製造できる。
なお、共重合体を強酸の存在下、水中で加温して、一段階でアミジン構造を生成させてもよい。この場合においても、先ず、一級アミノ基が中間構造として生成しているものと考えられる。
アミジン化反応の具体的条件としては、例えば、共重合体中の置換アミノ基に対して通常0.1〜5.0倍、好ましくは0.5〜3.0倍当量の強酸、好ましくは塩酸を加え、通常80〜150℃、好ましくは90〜120℃の温度で、通常0.5〜20時間加熱することによりアミジン構造単位を有する水溶性及び/または吸水性カチオン性重合体とすることができる。一般に置換アミノ基に対する強酸の当量比が大きいほど、かつ、反応温度が高いほど、アミジン化が進行する。また、アミジン化に際しては反応に供する共重合体に対し、通常10質量%以上、好ましくは20質量%以上の水を反応系内に存在させるのが好ましい。
本発明に用いられる水溶性及び/又は吸水性のカチオン性重合体(a)は、最も典型的には、上記で説明したところに従い、N−ビニルホルムアミドとアクリロニトリルとを共重合させ、生成した共重合体を、通常、水懸濁液として塩酸の存在下に加熱して置換アミノ基と隣接するシアノ基からアミジン構造単位を形成させることにより製造されるのが好ましい。そして、共重合に供するN−ビニルホルムアミドとアクリロニトリルとのモル比、及び共重合体のアミジン化条件を選択することにより、各種の組成の水溶性及び/又は吸水性のカチオン性重合体(a)が得られる。
このようにして得られる水溶性及び/又は吸水性のカチオン性重合体(a)は、当該カチオン性重合体100モル%中、上記一般式(1)で示されるアミジン構造単位及び/又は上記一般式(2)で示されるアミジン構造単位を繰り返し単位として5〜90モル%含有するのが好ましい。これらのアミジン構造単位の含有率が5モル%未満であると、アミジン構造単位の含有量が少なすぎるため、着色成分除去剤を使用する際に、使用量が多くなる。一方、アミジン構造単位の含有率が90モル%を超えるものは、上述した方法で製造することが困難である。アミジン構造単位の含有率の下限値は、10モル%以上がより好ましく、15モル%以上がさらに好ましく、20モル%以上が特に好ましい。また、アミジン構造単位の含有率の上限値は、85モル%以下がより好ましく、80モル%以下がさらに好ましい。
当該カチオン性重合体(a)は、上述した方法により製造すると、前記アミジン構造単位以外にも、下記一般式(6)〜(8)のいずれかで表される単位から選ばれる少なくとも1種を含有する場合がある。
Figure 0006046875
一般式(6)〜(8)中、R11、R13、R14は各々水素原子またはメチル基であり、同一であってもよく、異なっていてもよい。
12は炭素数1〜4のアルキル基または水素原子である。
は陰イオンである。陰イオンとしては、前記一般式(1)、(2)の説明において先に例示した陰イオンと同様である。
本発明におけるカチオン性重合体(a)が上記一般式(6)〜(8)のいずれかで表される単位を含有する場合、通常、当該カチオン性重合体(a)100モル%中、上記一般式(6)で表される繰り返し単位を0〜40モル%、上記一般式(7)で表される繰り返し単位を0〜70モル%、上記一般式(8)で表される繰り返し単位を0〜70モル%含有する。
前記一般式(1)で示されるアミジン構造単位、前記一般式(2)で表されるアミジン構造単位、および上記一般式(6)〜(8)のいずれかで表される単位の組成は、エチレン性不飽和モノマーとニトリル類との重合モル比や、アミジン化反応の条件(温度や時間)によって調整できる。
また、これらの組成は、カチオン性重合体の13C−NMR(13C−核磁気共鳴)を測定することにより求めることができ、具体的には、各繰り返し単位に対応した13C−NMRスペクトルのピーク(シグナル)の積分値より算出できる。
本発明において使用されるカチオン性重合体(b)は、前記一般式(3)で示される単量体を重合してなるカチオン性重合体であり、該単量体に由来する単位を含む。
カチオン性重合体(b)は、前記一般式(3)で示される単量体に由来する単位を10〜100モル%含有することが好ましい。
一般式(3)中、Z−で示される陰イオンは、具体的にはF−、Cl−、Br−等のハロゲンイオンを表す。
カチオン性重合体(b)は、具体的には、以下に示すようなジアリルアミン系カチオン性モノマーの単独重合体であることが好ましい。
本発明に使用されるジアリルアミン系カチオン性モノマーとしては、ジアリルアミン、ジメタアリルアミン等の2級アミンの無機塩または有機酸塩、ジアリルメチルアミン、ジアリルエチルアミン、ジアリルブチルアミン等の3級アミンの無機塩または有機酸塩、塩化ジアリルジメチルアンモニウム、臭化ジアリルジメチルアンモニウム、塩化ジアリルジエチルアンモニウム、臭化ジアリルジエチルアンモニウム、塩化ジアリルジブチルアンモニウム、臭化ジアリルジブチルアンモニウム等の4 級アンモニウム塩が挙げられる。これらの中でも、塩化ジアリルジメチルアンモニウムが特に好ましい。
次に、本発明で使用される水溶性及び/又は吸水性の両性重合体について説明する。
当該両性重合体は、下記一般式(4)で示される単量体単位及び下記一般式(5)で示される単量体単位を有するビニル系の両性高分子であることが好ましい。
Figure 0006046875
[式(4)中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキレン基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキル基表し、Rは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又はベンジル基を表し、Aは−O−又は−NH−を表し、Yは陰イオンを表す。]
Figure 0006046875
[式(5)中、R、Rは水素原子、メチル基又は−COOM’(M’は水素イオン又はその他の陽イオンを表す。)を表し、Bは、単結合、炭素数1〜2のアルキレン基、フェニレン基、−COOR−(Rは炭素数2〜6のアルキレン基を示す)又は−CONHR10−(R10は炭素数2〜6のアルキレン基を示す)の連結基を表し、Wは、−COO又は−SO を表し、Mは水素イオン又はその他の陽イオンを表す。]
上記一般式(4)で示される単量体単位の原料となるビニル系のカチオン性モノマーとしては、例えばジメチルアミノ(メチル、エチル、プロピル又はブチル)アクリレート又はメタクリレート、ジエチルアミノ(メチル、エチル、プロピル又はブチル)アクリレート又はメタクリレート、ジ一n−プロピルアミノ(メチル、エチル、プロピル又はブチル)アクリレート又はメタクリレート、ジイソプロピルアミノ(メチル、エチル、プロピル又はブチル)アクリレート又はメタクリレート、ジ−n−ブチルアミノ(メチル、エチル、プロピル又はブチル)アクリレート又はメタクリレート、ジ−sec−ブチルアミノ(メチル、エチル、プロピル又はブチル)アクリレート又はメタクリレート、ジイソブチルアミノ(メチル、エチル、プロピル又はブチル)アクリレート又はメタクリレート等の(メタ)アクリル酸のジアルキルアミノアルキルエステル類;ジメチルアミノ(メチル、エチル、プロピル又はブチル)アクリルアミド又はメタクリルアミド、ジエチルアミノ(メチル、エチル、プロピル又はブチル)アクリルアミド又はメタクリルアミド、ジ−n−プロピルアミノ(メチル、エチル、プロピル又はブチル)アクリルアミド又はメタクリルアミド、ジイソプロピルアミノ(メチル、エチル、プロピル又はブチル)アクリルアミド又はメタクリルアミド、ジ−n−ブチルアミノ(メチル、エチル、プロピル又はブチル)アクリルアミド又はメククリルアミド、ジ−sec−ブチルアミノ(メチル、エチル、プロピル又はブチル)アクリルアミド又はメククリルアミド、ジイソブチルアミノ(メチル、エチル、プロピル又はブチル)アクリルアミド又はメタクリルアミド等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド類のハロゲン化水素、硫酸、硝酸、有機酸等による中和塩、ハロゲン化アルキル、ペンジルハライド、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸等による四級化物等が挙げられる。これらのビニル系モノマーは1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
一般式(4)におけるYで示される陰イオンは、具体的にはCl、Br、1/2SO 2−を表す。
また、上記一般式(5)で示される単量体単位の原料となるビニル系のアニオン性モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミドエタンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミドエタンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリロイルオキシエタンスルホン酸、3−アクリロイルオキシプロパンスルホン酸、4−アクリロイルオキシブタンスルホン酸、2−メタクリロイルオキシエタンスルホン酸、3−メタクリロイルオキシプロパンスルホン酸、4−メタクリロイルオキシブタンスルホン酸、およびこれらのアルカリ金属、アルカリ土類金属等の金属塩またはアンモニウム塩が例示される。これらのアニオン性モノマーは1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。
なお、一般式(5)においてM’、Mはそれぞれ独立に水素イオン又はその他の陽イオンを表す。該他の陽イオンは、具体的にはNa、K等のアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン等が挙げられる。
さらに、当該両性重合体中には、非イオン性モノマーに由来する単量体単位が含まれていてもよく、非イオン性モノマーとしては、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル等、その他の共重合可能な非イオン性ビニルモノマーが挙げられる。非イオン性モノマーの内ではアクリルアミドが特に好ましい。このような非イオン性モノマーに由来する単量体単位を、通常0〜90モル%、好ましくは0〜80モル%含有させることができる。
上記の両性重合体の製法については特に制限はなく、水溶液重合、分散重合、乳化重合高分子変性等、公知の製造法が用いられる。両性重合体における各成分の割合については、一般式(4)で示される単量体単位が10〜98モル%、好ましくは15〜95モル%であり、一般式(5)で示される単量体単位が2〜30モル%、好ましくは5〜25モル%を含有することが好ましい。該範囲以外では、着色成分除去剤としての効果が十分でないので好ましくない。
また吸水性の重合体(カチオン性重合体及び両性重合体)を製造する方法としては、カチオン性単量体等の原料単量体混合物に例えば、グリオキザール、ジエポキシ化合物等の多官能性の架橋剤を加えて重合する方法、水溶性の重合体に重合体と反応する多官能性の物質を反応させ後架橋する方法、水溶性の重合体を加熱して架橋させる方法などが例示される。
本発明における着色成分除去剤は、主成分である水溶性及び/または吸水性のカチオン性重合体(a)、(b)及び両性重合体の少なくともいずれか1種の重合体を有効成分量含有するが、その他の成分を含有していてもよい。その他の成分としては、例えば、蟻酸、塩化アンモニウムなどが挙げられる。
なお、本発明において、「有効成分量」とは、着色成分除去剤100質量%中の水溶性及び/または吸水性のカチオン性重合体(a)、(b)及び両性重合体の総含有量を意味し、通常、10〜100質量%含有するのが好ましい。
着色成分除去剤がその他の成分を含有する場合、当該カチオン性重合体(a)、(b)や両性重合体を製造した後に所望の配合量となるようにその他の成分を添加してもよく、予めこれらの(共)重合体の製造原料にその他の成分を混合させておいてもよい。
本発明の着色成分除去剤の主成分である前記一般式(1)で示されるアミジン構造単位及び/又は前記一般式(2)で示されるアミジン構造単位を含む水溶性及び/又は吸水性のカチオン重合体(a)及び前記一般式(3)で示される単量体を重合してなる水溶性及び/又は吸水性のカチオン重合体(b)、並びに水溶性及び/又は吸水性の両性重合体は、何れも1規定の食塩水にて0.1g/dLの溶液とした際の25℃における還元粘度が0.01〜10dL/gであることが好ましく、より好ましくは0.1〜8dL/gである。還元粘度が0.01dL/g未満であると、着色成分除去剤を製造することが困難となったり、着色成分除去剤の機能が低下したりする傾向にある。一方、還元粘度が10dL/gを超えると、着色成分除去剤の水溶液の粘度が高くなりすぎるため、添加に不都合を生じる場合がある。
なお、上述した還元粘度等は、カチオン性重合体(a)、(b)及び両性重合体の分子量、イオン性の割合、分子量分布、製造方法、組成分布等の調整によって制御できる。例えば、重合体の分子量を大きくすると、還元粘度は増加する傾向になる。
本発明方法では、上記のような着色成分除去剤を、不溶性吸着剤の200mg/L〜2,000mg/L存在下に、難生分解性の水溶性着色成分を含有する色度50以上の活性汚泥処理水に添加し、次いで固液分離することにより活性汚泥処理水中の着色成分を除去するものである。
着色成分除去剤が添加される活性汚泥処理水は、含有する難分解性の水溶性着色成分の主成分が染料であるものについてはポリビニルアミンが使用できることが特許文献6に記載されており、本発明においてはその他の成分であることが好ましい。
また、活性汚泥処理水は、難生分解性の水溶性着色成分として、フミン質、リグニン分解生成物、ビリルビン様物質、及びアミノカルボニル反応により生成する水溶性着色高分子物質を含むものであることが好ましい。これら以外の他の成分では着色成分除去剤が十分に作用しない可能性がある。
ここで「水溶性」は、20℃の水に0.1mg/L以上溶解することを意味する。
なお、本発明の着色成分除去剤は、その効果を損なわない限り他の脱色剤や無機凝集剤、高分子凝集剤と併用して用いても良い。
本発明の着色成分除去剤は、フミン質などの水溶性のものと不溶性の物質とを結合させる作用があるので、鉱物などの不溶性吸着剤と共に添加することにより清澄水との沈降分離が可能となる。
不溶性吸着剤としては、例えば、ゼオライト、活性炭、焼却灰、粘土鉱物、ガラスなどの無機系固形粉末が好ましい。
不溶性吸着剤は、通常粒径が0.1〜200μmのものを用い、好ましくは0.1〜20μmのものを用いる。
不溶性吸着剤の使用量は、活性汚泥処理水中に200mg/L〜2,000mg/L存在させ得れば特に限定されないが、好ましくは500mg/L〜1,000mg/Lである。使用量は不溶性吸着剤の種類、汚泥の種類等に応じ、着色成分除去剤と共に適宜調整すればよい。
本発明方法において、着色成分除去剤の添加量は、活性汚泥処理水に対して0.1〜1000mg/Lが好ましく、0.1〜100mg/Lがより好ましい。添加量が0.1mg/L未満であると着色成分除去剤の効果が十分に得られにくくなる。一方、添加量が1000mg/Lを超えると、活性汚泥処理水中に残存し、処理水のCOD上昇の原因となる。
着色成分除去剤を添加する場合、通常、水等に溶解させて直接添加するか、処理水槽を設けて流入するラインに注入すればよい。
また、着色成分除去剤の使用量は、着色排水を処理している活性汚泥をビーカー等に採取して、当該除去剤を加え、上澄液の色度(「下水道試験法上巻1997年度版」p94)を評価することでも決定できる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限りこれらに限定されるものではない。
以下の試験例(実施例及び比較例)において、着色成分除去剤の評価は、汚泥処理後の処理水の色度を測定することにより行った。
<色度の測定>
色度とは、水に溶存、またはコロイド状で存在する物質による淡黄色から黄褐色の程度を示すものであり、紫外可視分光光度計(島津サイエンス(株)製 UV−3100)により390nm付近の吸光度を測定し、標準液による検量線から算出した。
なお、色度の測定は常法(社団法人 日本下水道協会編、「下水道試験法上巻1997年度版」p95「2.透過光測定法」)に準じて実施した。
着色成分除去効果の判定は、次式により着色成分の除去率を算出することにより行った。
除去率(%)=(1−D/D)×100
(D:被処理着色排水の色度、D:着色成分除去後の色度)
<pHの測定>
pHの測定にはJIS K0102に記載の方法を用い、試料温度を23℃に調整して測定を行った。
試験例で使用したカチオン性重合体及び両性重合体を纏めて表1に示す。
[カチオン性重合体(a)]
本発明の着色成分除去剤に用いたカチオン性重合体(a)としては、以下の方法で製造したカチオン性重合体(A1、A2、A3)を使用した。
<カチオン性重合体A1の製造>
攪拌機、窒素導入管、冷却管を備えた50mlの四つ口フラスコにアクリロニトリルとN−ビニルホルムアミドの混合物(モル比55:45)6gと34gの脱塩水との混合物を入れた。窒素ガス中攪拌しつつ60℃に昇温し、10質量%の2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)の2塩酸塩水溶液0.12gを添加し、さらに3時間保持し、水中に重合体が析出した懸濁物を得た。該懸濁物に水20g添加し、さらに濃塩酸を重合体のホルミル基に対し2当量添加し100℃で4時間保持し、黄色の高粘度液を得た。これを多量のアセトンに添加し、重合体を析出させ、得られた重合体を細断し、60℃で1中夜乾燥後粉砕して粉末の水溶性カチオン性重合体を得た。
(カチオン性重合体A1の組成)
水溶性カチオン性重合体A1を重水に溶解させ、NMRスペクトロメーター(日本電子社製、270MHz)にて13C−NMRスペクトルを測定した。13C−NMRスペクトルの各繰り返し単位に対応したピークの積分値より各単位の組成を算出した。なお、前記一般式(1)および(2)の構造単位は区別することなく、その総量として求めた。結果を表1に示す。
また、このようにして得られたカチオン性重合体A1に含まれる各単位は、上記一般式[(1)、(2)、(6)〜(8)]中、R〜R,およびR11〜R14が水素原子、X、Qが塩化物イオンであった。
(カチオン性重合体A1の還元粘度測定)
1規定の食塩水100mLにカチオン性重合体A1の0.1gを溶解させ、0.1g/dLの溶液を調製した。該溶液の25℃における還元粘度をオストワルド粘度計(ハリオ研究所社製)にて測定した。結果を表1に示す。
<カチオン性重合体A2の製造>
攪拌機、窒素導入管、冷却管を備えた500mlの四つ口フラスコに、脱塩水を40g、ポリエチレングリコール20000を1.2g、次亜リン酸ナトリウムを0.2g入れ、70℃に昇温し、窒素気流下、アクリロニトリルとN−ビニルホルムアミドの混合物(モル比50:50)の70質量%水溶液120gを2時間かけて滴下した。その間10質量%の2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)の2塩酸塩水溶液12.6gを5回にわけ分割添加した。さらに2時間熟成後、濃塩酸(対ホルミル基100モル%相当)を加え90℃に昇温し、3時間放置した。これを多量のアセトンに添加し、重合体を析出させ、得られた重合体を細断し、60℃で1中夜乾燥後粉砕して水溶性カチオン性重合体を得た。
(カチオン性重合体A2の組成)
カチオン性重合体A1と同様にして13C−NMRスペクトルを測定し、各単位の組成を算出した。また、上記一般式(1)および(2)の構造単位は区別することなく、その総量として求めた。結果を表1に示す。
なお、このようにして得られたカチオン性重合体A2に含まれる各単位は、上記一般式[(1)、(2)、(6)〜(8)]中、R〜R,およびR11〜R14が水素原子、X、Qが塩化物イオンであった。
(カチオン性重合体A2の還元粘度)
カチオン性重合体A1と同様にして還元粘度を測定した。結果を表1に示す。
<カチオン性重合体A3の製造>
上記のカチオン性重合体A1を加熱処理(120℃、5時間)により架橋反応させた重合体である。
[カチオン性重合体(b)及び両性重合体]
本発明のカチオン性重合体(b)として下記の方法で製造したカチオン性重合体(B1)を使用し、両性重合体として、市販されているグレードより両性凝集剤(C1〜C3)を選択した。各々の重合体の組成については、各々の重合体を重水に溶解させ、NMRスペクトロメーター(日本電子社製、270MHz)にて13C−NMRスペクトルを測定した。13C−NMRスペクトルの各繰り返し単位に対応したピークの積分値より各単位の組成を算出した。
各々の重合体の還元粘度はカチオン性重合体A1と同様に測定した。
重合体の組成及び還元粘度を表1に示す。
<カチオン性重合体B1の製造>
ジアリルジメチルアンモニウムクロライド32.3g(0.2モル)及び脱イオン水64.7gを300mLセパラブルフラスコに取り、均一に溶解した。この水溶液を撹絆しながら、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシラジカル(TEMPO)20.3mg(0.03ミリモル)をメタノール1.0mLに溶解した溶液を添加し、水溶液中にTEMPOを分散させた。次に、氷浴中で窒素ガスを500mL/分で3時間通気し、モノマー混合物を含む水溶液中の溶存酸素ガスを除去した。この水溶液を撹絆しながら、ペルオキソニ硫酸アンモニウム22.8mg(0.1ミリモル)を脱イオン水1.0mLに溶解した溶液を添加し、さらに二亜硫酸ナトリウム19.0mg(0.1ミリモル)を脱イオン水1.0mLに溶解した溶液を添加した。このレドックス開始剤を添加してから3時間後、この水溶液を60℃で24時間加熱して重合を行い、ゲル状のポリマーを得た。このポリマーの固有粘度は、1.6dL/gであった。
(カチオン性重合体B1の組成)
カチオン性重合体A1と同様にして13C−NMRスペクトルを測定し、各単位の組成を算出した。結果を表1に示す。
(カチオン性重合体B1の還元粘度)
カチオン性重合体A1と同様にして還元粘度を測定した。結果を表1に示す。
なお、比較例として、市販の高分子凝集剤:ダイヤフロックK−415(ダイヤニトリックス(株)製、アクリル系カチオンポリマー41wt%含有)、ダイヤフロックKP−201G(ダイヤニトリックス(株)製、ジメチルアミノエチルメタクリレート4級塩重合物)を使用した。
Figure 0006046875
AAm:アクリルアミド単位
DMC:メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド単位
DADMAC:ジアリルジメチルアンモニウムクロライド単位
DMQ:アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド単位
アミジン:アミジン塩酸塩単位
NVF:N−ビニルホルムアミド単位
AN:アクリロニトリル単位
VAM:ビニルアミン塩酸塩単位
AA:アクリル酸単位
[試験1]
<実施例1、1−1〜1−2、参考例1−3〜1−4、実施例1−5〜1−7
着色した下水処理場の活性汚泥処理水(pH6.2、色度314)200mlをビーカーに入れ、撹拌混合下で不溶性吸着材としてカオリン(関東化学社製、鹿1級品、平均粒子径2μm)、ゼオライト(東ソー(株)製、平均粒子径1μm)、及び表2に示す着色成分除去剤を0.1質量%の水溶液状で所定量添加した後、2分間撹拌混合し、一晩静置した。その後、上澄み液につき、波長390nmの吸光度を測定し、測定値から上澄み液の色度を算出することにより着色成分の除去効果を判定した。結果を表2に示す。
<比較例1>
着色成分除去剤、及び不溶性吸着材を添加しなかった以外は実施例1と同様にし、着色成分除去効果を判定した。結果を表2に示す。
<比較例2>
着色成分除去剤を添加しなかった以外は実施例1と同様にし、着色成分除去効果を判定した。結果を表2に示す。
<比較例3>
市販のポリ塩化アルミニウム凝集剤(高杉製薬株式会社製、PAC:Al成分を10〜11%含有)を用いた以外は実施例1と同様にし、着色成分除去効果を判定した。結果を表2に示す。
<比較例4>
市販の高分子凝集剤:ダイヤフロックK−415(ダイヤニトリックス(株)製、アクリル系カチオンポリマー41wt%含有)を用いた以外は実施例1と同様にし、着色成分除去効果を判定した。結果を表2に示す。
<比較例5>
不溶性吸着材を添加しなかった以外は実施例1と同様にし、着色成分除去効果を判定した。結果を表2に示す。
Figure 0006046875
[試験2]
<実施例2>
着色したし尿処理場の活性汚泥処理水(pH6.7、色度175)200mlを用いた以外は実施例1と同様にし、下記表3に示す着色成分除去剤を用いてその除去効果を判定した。さらに、活性汚泥処理水のpHを0.1規定塩酸を用いてpH5.5とし、実施例1と同様にして着色成分除去効果を判定した。結果を表3に示す。
<比較例6>
着色成分除去剤、及び不溶性吸着材を添加しなかった以外は実施例2と同様にし、着色成分除去効果を判定した。結果を表3に示す。
Figure 0006046875
[試験3]
<実施例3>
着色したコークス製造工場の排水処理場の活性汚泥処理水(pH6.8、色度84)200ml、不溶性吸着材としてカオリン(関東化学社製、鹿1級品、平均粒子径2μm)、ベントナイト((株)ホージュン製、平均粒子径4μm)を用いた以外は実施例1と同様にし、下記表4に示す着色成分除去剤を用いてその除去効果を判定した。結果を表4に示す。
<比較例7>
着色成分除去剤、及び不溶性吸着材を添加しなかった以外は実施例3と同様にし、着色成分除去効果を判定した。結果を表4に示す。
<比較例8>
着色成分除去剤を添加しなかった以外は実施例3と同様にし、着色成分除去効果を判定した。結果を表4に示す。
<比較例9>
市販のポリ塩化アルミニウム凝集剤(高杉製薬株式会社製、PAC:Al成分を10〜11%含有)を用いた以外は実施例3と同様にし、着色成分除去効果を判定した。結果を表4に示す。
<比較例10>
市販のダイヤフロックKP−201G(ダイヤニトリックス(株)製、ジメチルアミノエチルメタクリレート4級塩重合物)を用いた以外は実施例3と同様にし、着色成分除去効果を判定した。結果を表4に示す。
<比較例11>
不溶性吸着材を添加しなかった以外は実施例3と同様にし、着色成分除去効果を判定した。結果を表4に示す。
Figure 0006046875

Claims (6)

  1. 下記一般式(1)で示されるアミジン構造単位及び/又は下記一般式(2)で示されるアミジン構造単位を含有する水溶性及び/又は吸水性のカチオン性重合体(a)、下記一般式(3)で示される単量体を重合してなる水溶性及び/又は吸水性のカチオン性重合体(b)並びに下記一般式(4)で示される単量体単位及び一般式(5)で示される単量体単位を含有する水溶性及び/又は吸水性の両性重合体の少なくともいずれか1種の重合体を有効成分とする着色成分除去剤を、
    粒径0.1〜20μmの不溶性吸着剤の200mg/L〜2,000mg/L存在下に、
    活性汚泥で処理し、固液分離により固形分を除去した活性汚泥処理水であってフミン質、リグニン分解生成物、ビリルビン様物質、及びアミノカルボニル反応により生成する水溶性着色高分子物質の少なくとも1種を含む難生分解性の水溶性着色成分を含有する色度50以上の活性汚泥処理水に、
    前記活性汚泥処理水に対して0.1〜100mg/L、前記不溶性吸着剤に対する前記着色成分除去剤の質量割合が1/200〜1/10の範囲内となる添加量で添加し、
    次いで固液分離することを特徴とする活性汚泥処理水中の着色成分の除去方法。
    Figure 0006046875
    [式(1)、(2)中、R〜Rは各々水素原子またはメチル基であり、同一であってもよく、異なっていてもよい。Xは各々陰イオンであり、同一であってもよく、異なっていてもよい。]
    Figure 0006046875
    [式(3)中、Zは陰イオンを表す。]
    Figure 0006046875
    [式(4)中、R は水素原子又はメチル基を表し、R は炭素数1〜4のアルキレン基を表し、R は炭素数1〜4のアルキル基表し、R は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又はベンジル基を表し、Aは−O−又は−NH−を表し、Y は陰イオンを表す。]
    Figure 0006046875
    [式(5)中、R 、R は水素原子、メチル基又は−COO M’ (M’ は水素イオン又はその他の陽イオンを表す。)を表し、Bは、単結合、炭素数1〜2のアルキレン基、フェニレン基、−COOR −(R は炭素数2〜6のアルキレン基を示す)又は−CONHR 10 −(R 10 は炭素数2〜6のアルキレン基を示す)の連結基を表し、W は、−COO 又は−SO を表し、M は水素イオン又はその他の陽イオンを表す。]
  2. 前記活性汚泥処理水が含有する前記難生分解性の水溶性着色成分の主成分が染料ではない請求項1に記載の着色成分の除去方法。
  3. 前記カチオン性重合体(a)は、上記一般式(1)で示されるアミジン構造単位及び/又は上記一般式(2)で示されるアミジン構造単位を5〜90モル%含有する請求項1又は2に記載の着色成分の除去方法。
  4. 前記カチオン性重合体(b)は、上記一般式(3)で示される単量体に由来する単位を10〜100モル%含有する請求項1乃至のいずれか一項に記載の着色成分の除去方法。
  5. 前記両性重合体は、上記一般式(4)で表される単量体単位を10〜98モル%及び上記一般式(5)で表される単量体単位を2〜30モル%含有する両性重合体である請求項1乃至4のいずれか一項に記載の着色成分の除去方法。
  6. 前記不溶性吸着剤は、無機系固形粉末である請求項1乃至のいずれか一項に記載の着色成分の除去方法。
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