JP6044735B1 - 温度ヒューズ、定着装置、画像形成装置 - Google Patents

温度ヒューズ、定着装置、画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】融点が同様の一種類の材料で構成されている場合と比して、付与されている張力がばらついても、溶断する温度がばらつくのを抑制することができる温度ヒューズ、定着装置、画像形成装置【解決手段】ヒューズは、第一部材と、融点が第一部材に対して高い第二部材とを有している。このため、融点が同様の一種類の材料でヒューズが構成されている場合と比して、溶断する近傍の抗張力変化が大きくなる。このため、付与されている張力がばらついても、溶断する温度がばらつくのが抑制される。【選択図】図5

Description

本発明は、温度ヒューズ、定着装置、及び画像形成装置に関する。
特許文献1に記載のヒータは、導体基体と、絶縁ガラス層と、導体パターンとを備えている。そして、このヒータに電圧を印加することで、ヒータが発熱する。
特開2002−25752号公報
トナー画像を記録媒体に定着する定着部材は、定着ベルトと、定着ベルトの内部に配置され、電圧が印加されると発熱して定着ベルトを加熱する発熱部材を備えている。この発熱部材が閾値温度以上になった場合に、温度ヒューズが発熱部材への電圧の印加を遮断する。この温度ヒューズは、発熱部材に接触し、張力が付与されている。具体的には、発熱部材が閾値温度に達すると温度ヒューズが溶断することで、発熱部材への電圧の印加が遮断される。この温度ヒューズは、融点が同様の一種類の材料で構成されている。
本発明の課題は、融点が同様の一種類の材料で構成されている場合と比して、付与されている張力がばらついても、溶断する温度がばらつくのを抑制することである。
本発明の請求項1に係る温度ヒューズは、第一部材と、融点が前記第一部材の融点に対して高く、前記第一部材に積層された第二部材とを有し、前記第一部材及び前記第二部材の少なくとも一方が導体とされ、前記第一部材、及び前記第二部材の両端側の部分を夫々把持して、前記第一部材と前記第二部材とに張力が付与されるように引っ張られることを特徴とする。
本発明の請求項2に係る温度ヒューズは、請求項1に記載の温度ヒューズにおいて、前記第一部材は、液晶ポリマーで構成され、前記第二部材は、銅で構成されていることを特徴とする。
本発明の請求項3に係る定着装置は、筒状で、軸方向に延び、回転可能に支持されている筒部材と、前記軸方向に延び、前記筒部材において前記軸方向の一端側の部分から他端側の部分までと接触し、電圧が印加されると発熱して前記筒部材を加熱する発熱部材と、前記軸方向に延び、前記軸方向において前記発熱部材の一端側の部分から他端側の部分まで接触し、前記発熱部材が閾値温度以上になると溶断して、前記発熱部材に印加される電圧が遮断される電圧される請求項1又は2に記載の温度ヒューズと、前記第一部材と前記第二部材とに張力が付与されるように前記温度ヒューズを引っ張る張力付与部と、を備えることを特徴とする。
本発明の請求項4に係る画像形成装置は、トナー画像を形成する形成部と、前記形成部によって形成されたトナー画像を記録媒体に転写する転写部と、前記転写部によって記録媒体に転写されたトナー画像を記録媒体に定着する請求項3に記載の定着装置と、を備えることを特徴とする。
本発明の請求項1の温度ヒューズによれば、融点が同様の一種類の材料で構成されている場合と比して、付与されている張力がばらついても、溶断する温度がばらつくのを抑制することができる。
本発明の請求項2の温度ヒューズによれば、第一部材及び第二部材が金属である場合と比して、温度ヒューズに付加される張力が経時的に変化するのを抑制することができる。
本発明の請求項3の定着装置によれば、発熱部材において閾値温度に達する部分の軸方向の位置に係らず温度ヒューズを溶断させることができる。
本発明の請求項4の画像形成装置によれば、発熱部材の一部が閾値温度以上になった場合に、稼動している定着装置を停止することができる。
本発明の第1実施形態に係る温度ヒューズを示した構成図である。 本発明の第1実施形態に係る温度ヒューズを示した構成図である。 本発明の第1実施形態に係る温度ヒューズを示した断面図である。 本発明の第1実施形態に係る定着装置を示した構成図である。 本発明の第1実施形態に係る温度ヒューズに対する評価結果をグラフで示した図面である。 本発明の第1実施形態に係る画像形成装置を示した概略構成図である。 本発明の第1実施形態に対する比較形態に係る温度ヒューズを示した断面図である。 本発明の第1実施形態に対する比較形態に係る温度ヒューズに対する評価結果をグラフで示した図面である。 本発明の第2実施形態に係る温度ヒューズ等を示した断面図である。 本発明の第3実施形態に係る温度ヒューズ等を示した断面図である。 本発明の第4実施形態に係る温度ヒューズ等を示した断面図である。 本発明の第5実施形態に係る温度ヒューズ等を示した断面図である。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る温度ヒューズ、定着装置、画像形成装置の一例を図1〜図8に従って説明する。なお、図中に示す矢印Hは装置上下方向(鉛直方向)を示し、矢印Wは装置幅方向(水平方向)を示し、矢印Dは装置奥行方向(水平方向)を示す。
(全体構成)
図6に示されるように、本第1実施形態に係る画像形成装置10には、上下方向(矢印H方向)の下方から上方へ向けて、記録媒体としてのシート部材Pが収容される収容部14と、収容部14に収容されたシート部材Pを搬送する搬送部16と、収容部14から搬送部16によって搬送されるシート部材Pに画像形成を行う画像形成部20とが、この順で備えられている。
〔収容部〕
収容部14には、画像形成装置10の装置本体10Aから装置奥行方向の手前側に引き出し可能な収容部材26が備えられており、この収容部材26にシート部材Pが積載されている。さらに、収容部材26には、収容部材26に積載されたシート部材Pを、搬送部16を構成する搬送経路28に送り出す送出ロール30が備えられている。
〔搬送部〕
搬送部16には、搬送経路28に沿ってシート部材Pを搬送する複数の搬送ロール32が備えられている。
〔画像形成部〕
画像形成部20には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4つの形成部の一例としての画像形成ユニット18Y、18M、18C、18Kが備えられている。なお、以後の説明では、Y、M、C、Kを区別して説明する必要が無い場合は、Y、M、C、Kを省略して記載することがある。また、各色の画像形成ユニット18は、装置本体10Aに対して夫々着脱可能とされている。
各色の画像形成ユニット18には、像保持体36と、像保持体36の表面を帯電する帯電部材38と、像保持体36に露光光を照射する露光装置42とが備えられている。さらに、各色の画像形成ユニット18には、帯電した像保持体36に露光装置42が露光光を照射することで形成された静電潜像を現像してトナー画像として可視化する現像装置40が備えられている。
また、画像形成部20には、図中矢印A方向に周回する無端状の転写ベルト22と、各色の画像形成ユニット18によって形成されたトナー画像を転写ベルト22に転写する一次転写ロール44とが備えられている。さらに、画像形成部20には、転写ベルト22に転写されたトナー画像をシート部材Pに転写する転写部の一例としての二次転写ロール46と、トナー画像が転写されたシート部材Pを加熱・加圧してトナー画像をシート部材Pに定着する定着装置50とが備えられている。なお、定着装置50については、詳細を後述する。
(画像形成装置の作用)
画像形成装置10では、次のようにして画像が形成される。
先ず、電圧が印加された各色の帯電部材38は、各色の像保持体36の表面を予定の電位で一様にマイナス帯電する。続いて、外部から入力された画像データに基づいて各色の露光装置42は、帯電した各色の像保持体36の表面に露光光を照射して静電潜像を形成する。
これにより、画像データに対応した静電潜像が各色の像保持体36の表面に形成される。さらに、各色の現像装置40は、この静電潜像を現像し、トナー画像として可視化する。また、各色の像保持体36の表面に形成されたトナー画像は、一次転写ロール44によって転写ベルト22に転写される。
そこで、収容部材26から送出ロール30によって搬送経路28へ送り出されたシート部材Pは、転写ベルト22と二次転写ロール46とが接触する転写位置Tへ送り出される。転写位置Tでは、シート部材Pが転写ベルト22と二次転写ロール46との間で搬送されることで、転写ベルト22の表面のトナー画像は、シート部材Pに転写される。
シート部材Pに転写されたトナー画像は、定着装置50によってシート部材Pに定着される。そして、トナー画像が定着されたシート部材Pは、装置本体10Aの外部へ排出される。
(要部構成)
次に、定着装置50について説明する。定着装置50は、図4に示されるように、シート部材Pに転写されたトナー画像を加熱する加熱部材58と、シート部材Pを加熱部材58に向けて加圧する加圧ロール52とを備えている。
〔加圧ロール〕
加圧ロール52は、金属製の回転軸54と、回転軸54が貫通する円筒状のゴム層56とを備えている。そして、加圧ロール52は、図示せぬモータから駆動力が伝達されることで矢印B方向(反時計方向)に回転するようになっている。
〔加熱部材〕
加熱部材58は、装置上下方向に延びる搬送経路28を挟んで加圧ロール52の反対側に配置されている。
また、加熱部材58は、回転する加圧ロール52に従動して周回する筒部材の一例としての定着ベルト60と、定着ベルト60の内部に配置されている定着パッド62と、定着パッド62を支持する支持体68とを備えている。さらに、加熱部材58は、発熱する発熱部材の一例としてのヒータ66と、ヒータ66に接触している温度ヒューズ70(以下「ヒューズ70」)と、温度ヒューズ70に張力を付与する張力付与部74(図1参照)とを備えている。
[定着ベルト・ヒータ・定着パッド・支持体]
定着ベルト60は、筒状で、装置奥行方向(定着ベルト60の軸方向)に延び、周回可能(回転可能)に支持されている。
ヒータ66は、所謂面状ヒータであって、装置奥行方向から見て、円弧状とされ、定着ベルト60の内周面に図中範囲Rで接触し、装置奥行方向に延びている。さらに、ヒータ66は、装置奥行方向において、定着ベルト60の一端側の部分から他端側の部分まで接触している。そして、ヒータ66は、電圧が印加されることで、定着ベルト60に接触している図中範囲Rの全域で発熱し、定着ベルト60を加熱するようになっている。なお、ヒータ66において範囲R以外の部分については、ヒータ66に電圧が印加されても発熱しないようになっている。
定着パッド62は、定着ベルト60の内部で、定着ベルト60を挟んで加圧ロール52の反対側に配置されている。さらに、定着パッド62は、装置奥行方向に延び、断面矩形状とされている。以上により、定着パッド62は、定着ベルト60を介して加圧ロール52の加圧力が伝達されるようになっている。
支持体68は、定着ベルト60の内部で、定着パッド62を挟んで加圧ロール52の反対側に配置されている。さらに、支持体68は、装置奥行方向に延び、断面矩形状とされ、支持体68の両端部は、図示せぬフレーム部材に支持されている。これにより、支持体68は、定着パッド62を支持している。
また、支持体68と定着パッド62と間に、ヒータ66の端部側の部分が挿入されている。これにより、支持体68、及び定着パッド62は、ヒータ66を支持している。
[ヒューズ]
ヒューズ70は、図3、図4に示されるように、定着ベルト60の内部で、ヒータ66を挟んで定着ベルト60の反対側に配置されている。また、ヒューズ70は、装置奥行方向に延びる断面矩形状の第一部材76と、第一部材76に積層されている第二部材78とを有している。さらに、装置奥行方向において、ヒューズ70の両端側の部分は、定着ベルト60から突出している(図1参照)。なお、各図における第一部材76、及び第二部材78は、第一部材76、及び第二部材78が容易に分かるように、実際の厚さと比べて厚く示されている。
第一部材76は、装置奥行方向において、ヒータ66の一端側の部分から他端側の部分まで接触している。また、第一部材76は、厚さ0.05〔mm〕、幅2〔mm〕、長さ330〔mm〕とされ、液晶ポリマー(LCP)によって構成されている。そして、第一部材76の融点は、330〔℃〕とされている。
第二部材78は、第一部材76においてヒータ66とは反対側の部分に積層されている。また、第二部材78は、厚さ0.001〔mm〕とされ、第一部材76の一方の全面にめっき工法を用いて形成されている銅(銅めっき)によって構成されている。そして、第二部材78の融点は、1100〔℃〕とされている。このように、第二部材78は、融点が第一部材76に対して高くされ、さらに、導体とされている。なお、導体とは、抵抗値が10−4〔Ω〕以下の抵抗体のことである。
この構成において、本実施形態では、ヒータ66が閾値温度(本実施形態では、300〔℃〕)に達した際に、後述する張力付与部74によって張力が付与されているヒューズ70が溶断することを目標としている。
次に、縦軸をヒューズ70の溶断する張力(以下「抗張力」)とし、横軸をヒューズ70の温度とする図5に示すグラフを用いて、ヒューズ70について説明する。
グラフ中の斜線部S1が第一部材76の抗張力であり、グラフ中の斜線部S2が第二部材78の抗張力である。
ヒューズ70は高温になると軟化するため、図5に示されるように、温度が高くなるに従って、ヒューズ70の抗張力が低くなる。前述したように、ヒューズ70は、融点が300〔℃〕の第一部材76と、融点が1100〔℃〕の第二部材78とから構成されている。
前述したように、ヒータ66が閾値温度(本実施形態では、300〔℃〕)に達した際に、張力付与部74によって張力が付与されているヒューズ70が溶断することを目標としている。このため、張力付与部74によってヒューズ70に付加される張力については、230〔℃〕における抗張力より低く、350〔℃〕における抗張力より高く設定されている。
ここで、230〔℃〕における抗張力と、350〔℃〕における抗張力との差は、図5に示すグラフ中の差F1である。第一部材76の融点が300〔℃〕であるため、230〔℃〕における抗張力には、第一部材76が寄与するが、350〔℃〕における抗張力には、第一部材76が寄与しない。
[張力付与部]
張力付与部74は、図1に示されるように、ヒューズ70の両端側の部分を夫々把持する一対の把持部材80と、一端が把持部材80に夫々固定されている一対の引張バネ82と、引張バネ82の他端が夫々固定される支持部材86とを備えている。
把持部材80は、第一部材76及び第二部材78を挟み込むことで、ヒューズ70を把持するようになっている。
支持部材86は、装置奥行方向に延びる基部86Aと、引張バネ82の一端側の部分を下方側から夫々支持している一対の支持部86Bと、引張バネ82の他端が夫々固定されている一対の固定部86Cとを有している。
この構成において、張力付与部74は、第一部材76と第二部材78とに張力を付与するようになっており、ヒューズ70には、例えば200〔MPa〕の荷重が付加されるようになっている。
[その他]
次に、ヒータ66に電圧を印加するための電気回路90について説明する。
電気回路90には、図1に示されるように、ヒューズ70に直流電圧を印加する直流電源92と、ヒータ66に交流電圧を印加する交流電源94と、リレー96とが配置されている。
直流電源92は、一方の把持部材80と他方の把持部材80とに電気的に接続されており、夫々の把持部材80を通してヒューズ70に直流電圧を印加するようになっている。
交流電源94は、ヒータ66に設けられた図示せぬ一対の端子に夫々電気的に接続されており、夫々の端子を通してヒータ66に交流電圧を印加するようになっている。
リレー96は、スイッチ96Aと、コイル96Bとを備えている。そして、スイッチ96Aは、交流電源94と直列に接続され、コイル96Bは、直流電源92と直列に接続されている。
この構成において、コイル96Bに電流が流れると、コイル96Bに磁気が生じ、スイッチ96Aが閉じるようになっている。これに対して、図2に示されるように、ヒューズ70が溶断してコイル96Bに電流が流れなくなると、コイル96Bに生じていた磁気が消滅し、スイッチ96Aが開くようになっている。
(作用)
次に、定着装置50の作用について説明する。
なお、定着装置50が稼動する前の状態では、直流電源92によってヒューズ70に直流電圧が印加され、スイッチ96Aが閉じている(図1参照)。また、図示せぬ切換機がOFFされていることで、交流電源94によるヒータ66へ電圧印加は、停止されている。
シート部材Pに転写されたトナー画像を定着する場合には、加圧ロール52が、図示せぬモータから駆動力が伝達され、図4に示されるように、図矢印B方向に回転する。これにより、加圧ロール52に接触する定着ベルト60は、加圧ロール52に従動して矢印C方向に周回する。
さらに、図示せぬ切換機がONされ、交流電源94は、ヒータ66に交流電圧を印加する(図1参照)。これにより、ヒータ66は、発熱し、周回している定着ベルト60を加熱する。本実施形態では、ヒータ66によって定着ベルト60は、160〔℃〕に加熱される。
そして、定着ベルト60と加圧ロール52との間で、トナー画像が転写されたシート部材Pを挟み込んで搬送することで、定着装置50は、トナー画像をシート部材Pに定着する。
ここで、前述したように、ヒータ66は、交流電圧が印加されることで、定着ベルト60に接触している図中範囲Rの全域で発熱し、定着ベルト60を加熱する。このように、ヒータ66において発熱する部位は、定着ベルト60に接触しているため、ヒータ66の熱が定着ベルト60に奪われる。このため、通常、ヒータ66が閾値温度以上になることはない。
次に、定着ベルト60が破断して装置奥行方向に分離してしまった場合のヒューズ70の作用について、比較形態に係るヒューズ200と比較しつつ説明する。なお、比較形態に係るヒューズ200については、ヒューズ70と異なる部分を主に説明する。
先ず、ヒューズ200の構成について説明する。
ヒューズ200は、図7に示されるように、厚さ0.05〔mm〕、幅2〔mm〕、長さ330〔mm〕とされ、銅のみによって構成されている。そして、ヒューズ200の融点は、1100〔℃〕とされ、さらに、導体とされている。
次に、縦軸をヒューズ200の抗張力とし、横軸をヒューズ200の温度とする図8に示すグラフを用いて、ヒューズ200について説明する。
ヒューズ200は高温になると軟化するため、図8に示されるように、温度が高くなるに従って、ヒューズ200の抗張力が低くなる。
また、張力付与部74によってヒューズ200に付加される張力については、230〔℃〕における抗張力より低く、350〔℃〕における抗張力より高く設定されている。
ここで、230〔℃〕における抗張力と、350〔℃〕における抗張力との差は、図8に示すグラフ中の差F2である。ヒューズ70は、第一部材76と、融点が第一部材76に対して高い第二部材78とを有しているため、ヒューズ70における差F1(図5参照)は、ヒューズ200における差F2(図8参照)と比して、大きくなる。
例えば、経時劣化により定着ベルト60が破断して装置奥行方向に分離すると、その分離した部分では、ヒータ66は、定着ベルト60に接触しなくなる。ヒータ66において定着ベルト60に接触しない部分では、ヒータ66から定着ベルト60に熱が奪われないため、他の部分と比して、高温になる。そして、装置奥行方向において、ヒータ66の一部が、300〔℃〕に達する。
装置奥行方向において、ヒータ66の一部が、温度300〔℃〕に達すると、図2に示されるように、温度300〔℃〕に達したヒータ66の一部に接触しているヒューズ70の部分が溶断する。ヒューズ70が溶断すると、コイル96Bに電流が流れなくなり、コイル96Bに生じていた磁気が消滅し、スイッチ96Aが開く。これにより、ヒータ66に印加されている電圧が遮断される。
このようにして、ヒータ66が閾値温度よりも高くなるのが抑制される。
(まとめ)
ここで、230〔℃〕における抗張力と、350〔℃〕における抗張力との差は、ヒューズ70では、差F1(図5参照)であり、ヒューズ200では、差F2(図8参照)である。前述したように、ヒューズ70は、第一部材76と、融点が第一部材76に対して高い第二部材78とを有しているため、ヒューズ70における差F1(図5参照)は、ヒューズ200における差F2(図8参照)と比して、大きくなる。
一方、張力付与部74は、常にヒューズ70に張力を付与している。このため、ヒューズ70が伸びてしまい、ヒューズ70に付与される張力が変化してしまう。このように、張力付与部74によってヒューズ70に付与される張力は、ばらついてします。
しかし、前述したように、ヒューズ70における差F1は、ヒューズ200における差F2と比して、大きくなる。このため、張力付与部74によってヒューズ70に付加される張力が、ばらついた場合であっても、ヒューズ70を用いることで、ヒューズ200を用いる場合と比して、溶断する温度がばらつくのが抑制される。換言すれば、ヒューズ70を用いることで、融点が同様の一種類の材料でヒューズが構成されている場合と比して、溶断する温度がばらつくのが抑制される。
また、第一部材76は、液晶ポリマーによって構成されている。これにより、ヒューズ70に張力が付加されることで経時的に生じるヒューズ70の伸び量が、例えば、第一部材及び第二部材が金属によって構成されている場合と比して、小さくなる。つまり、引張バネ82を用いてヒューズ70に張力を付与する場合に、ヒューズ70が伸びると、ヒューズ70に付加される張力が変化してしまう。しかし、経時的に生じるヒューズ70の伸び量は、小さいため、第一部材及び第二部材が金属によって構成されている場合と比して、ヒューズ70に付加される張力が経時的に変化するのが抑制される。
また、定着装置50によれば、ヒータ66において閾値温度に達する部分の位置に係らず、ヒューズ70が溶断する。このため、ヒータ66において閾値温度に達する部分の位置に係らず、ヒータ66に印加されている電圧が遮断される。
また、画像形成装置10によれば、ヒータ66において閾値温度に達する部分の位置に係らず、ヒータ66に印加されている電圧が遮断される。これにより、ヒータ66において閾値温度に達する部分の位置に係らず、稼動している定着装置50が停止する。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態に係る温度ヒューズ、定着装置、画像形成装置の一例を図9に従って説明する。なお、第2実施形態については、第1実施形態と異なる部位を主に説明する。
第2実施形態に係る温度ヒューズ100は、装置奥行方向に延びる断面円形の第一部材106と、第一部材106の内部に配置され、第一部材106に対して小径化されている断面円形の第二部材108とを有している。そして、第一部材106が、ヒータ66に接触している。また、第一部材106は、液晶ポリマーによって形成され、第二部材108は、銅によって形成されている。
第2実施形態の作用については、第1実施形態と同様である。
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態に係る温度ヒューズ、定着装置、画像形成装置の一例を図10に従って説明する。なお、第3実施形態については、第1実施形態と異なる部位を主に説明する。
第3実施形態に係る温度ヒューズ120は、装置奥行方向に延びる第一部材126と、第一部材126に隣接して配置されている断面円形の第二部材128とを有している。そして、第一部材126が、ヒータ66に接触している。
第一部材126は、複数の繊維126Aから構成され、全体として断面楕円形とされている。第二部材128は、繊維126Aとほぼ同径とされ、第一部材126に対してヒータ66の反対側に配置されている。また、繊維126Aは、液晶ポリマーによって形成され、第二部材128は、銅によって形成されている。
このように、第一部材126が複数の繊維126Aから構成されているため、第一部材126が1種類の材料から構成されている場合と比して、経時的に生じる第一部材126の伸び量が抑制される。
他の作用については、第1実施形態と同様である。
<第4実施形態>
本発明の第4実施形態に係る温度ヒューズ、定着装置、画像形成装置の一例を図11に従って説明する。なお、第4実施形態については、第3実施形態と異なる部位を主に説明する。
第4実施形態に係る温度ヒューズ140は、装置奥行方向に延びる第一部材146と、第一部材146の内部に配置されている断面円形の第二部材148とを有している。そして、第一部材146が、ヒータ66に接触している。
第一部材146は、複数の繊維146Aから構成され、全体として断面矩形状とされている。具体的には、第一部材146は、ヒータ66との接触面積を広げるように、ヒータ66の周方向に延びる断面矩形状とされている。また、第二部材148は、繊維146Aと比して大径であり、前述したように、第一部材146の内部に配置されている。また、繊維146Aは、液晶ポリマーによって形成され、第二部材148は、銅によって形成されている。
このように、第一部材146は、ヒータ66との接触面積を広げるように、ヒータ66の周方向に延びる断面矩形状とされている。このため、第一部材が断面円形の場合と比して、ヒータ66の温度上昇に対するヒューズ140の応答性が向上する。
他の作用については、第3実施形態と同様である。
<第5実施形態>
本発明の第5実施形態に係る温度ヒューズ、定着装置、画像形成装置の一例を図12に従って説明する。なお、第5実施形態については、第4実施形態と異なる部位を主に説明する。
第5実施形態に係る温度ヒューズ160は、装置奥行方向に延びる第一部材166と、第一部材166に隣接して配置されている断面円形の第二部材168とを有している。そして、第一部材166が、ヒータ66に接触している。
第一部材166は、複数の繊維166Aから構成され、全体として断面矩形状とされている。第二部材168は、繊維166Aとほぼ同径とされ、第一部材166に対してヒータ66の反対側に配置されている。また、繊維166Aは、液晶ポリマーによって形成され、第二部材168は、銅によって形成されている。
第5実施形態の作用については、第4実施形態と同様である。
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は係る実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態をとることが可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では、ヒューズ70、100、120、140、160は、融点が異なる二個の部材によって構成されたが、ヒューズが、融点が異なる三個以上の部材によって構成されてもよい。
また、上記実施形態では、第二部材78、108、128、148、168が、導体とされたが、第一部材が導体とされてもよく、第一部材、及び第二部材の少なくとも一方が導体とされていればよい。
また、上記実施形態では、特に説明しなかったが、第一部材76、106、126、146、166の融点の近傍(±20〔℃〕)に、ヒューズが溶断するヒータの閾値温度を設定することで、溶断する温度がばらつくのが抑制される。
10 画像形成装置
18 画像形成ユニット(形成部の一例)
46 二次転写ロール(転写部の一例)
50 定着装置
60 定着ベルト(筒部材の一例)
66 ヒータ(発熱部材の一例)
70 ヒューズ(温度ヒューズ)
74 張力付与部
76 第一部材
78 第二部材
100 ヒューズ
106 第一部材
108 第二部材
120 ヒューズ
126 第一部材
128 第二部材
140 ヒューズ
146 第一部材
148 第二部材
160 ヒューズ
166 第一部材
168 第二部材

Claims (4)

  1. 第一部材と、融点が前記第一部材の融点に対して高く、前記第一部材に積層された第二部材とを有し、前記第一部材及び前記第二部材の少なくとも一方が導体とされ、前記第一部材、及び前記第二部材の両端側の部分を夫々把持して、前記第一部材と前記第二部材とに張力が付与されるように引っ張られる温度ヒューズ。
  2. 前記第一部材は、液晶ポリマーで構成され、前記第二部材は、銅で構成されている請求項1に記載の温度ヒューズ。
  3. 筒状で、軸方向に延び、回転可能に支持されている筒部材と、
    前記軸方向に延び、前記筒部材において前記軸方向の一端側の部分から他端側の部分までと接触し、電圧が印加されると発熱して前記筒部材を加熱する発熱部材と、
    前記軸方向に延び、前記軸方向において前記発熱部材の一端側の部分から他端側の部分まで接触し、前記発熱部材が閾値温度以上になると溶断して、前記発熱部材に印加される電圧が遮断される請求項1又は2に記載の温度ヒューズと、
    前記第一部材と前記第二部材とに張力が付与されるように前記温度ヒューズを引っ張る張力付与部と、
    を備える定着装置。
  4. トナー画像を形成する形成部と、
    前記形成部によって形成されたトナー画像を記録媒体に転写する転写部と、
    前記転写部によって記録媒体に転写されたトナー画像を記録媒体に定着する請求項3に記載の定着装置と、
    を備える画像形成装置。
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