JP6043175B2 - 換気用フィルター - Google Patents

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Description

本発明は、送風機を内蔵する換気扇のフィルター、換気扇の吸気・排気の熱交換を行う熱交換器、換気を行うレンジフードフィルターとして用いることができる不燃複合板に関するものであり、特に、レンジフード、換気扇等のフィルターとして使用される換気用フィルターに関するものである。
近年、建造物の火災事故の防止に関する社会的要請に基づいて、建築内装材等について防炎・耐火・不燃の基準が厳しく設定され、壁装材・壁材を始めとする建材についても、「燃えない・熱に強い」、所謂、不燃材料の需要は極めて高い。従来、不燃複合板としては、石綿(アスベスト)繊維を主体とする不燃板が幅広い用途に用いられていたが、健康を害することからアスベストの使用が禁止されたため、ノンアスベストの不燃複合板が求められていた。特に、最近は、建築偽装問題が大きく取り上げられたことから、企業のコンプライアンスが強化され、量産製品における不燃性の保証が非常に重要となっている。
そこで、特許文献1においては、不燃性シートの特許発明について開示している。この特許文献1に記載の不燃性シートは、ノンアスベストの天然鉱物であるセピオライト(含水ケイ酸マグネシウム)を主成分とする無機質原紙であり、具体的にはセピオライトを80重量%以上含み、熱硬化性樹脂からなる固結用の第1バインダーと、分子量800万〜1000万のアニオン性ポリアクリルアミドからなる凝集用の第2バインダーと、分子量80万〜100万のアニオン性ポリアクリルアミドからなる紙力増強用の第3バインダーとを添加したスラリーを抄造してなるものである。
また、特許文献2においては、不燃性シートの特許発明について開示している。この特許文献2に記載の不燃性シートは、特許文献1の不燃性紙と同じくノンアスベストの天然鉱物であるセピオライト(含水ケイ酸マグネシウム)を主成分とし、ジメチルアミノエチルメタクリレートからなる強カチオン性ポリマーとアクリルアミドアクリル酸共重合体からなる強アニオン性ポリマーとの併用からなる高分子凝集剤を、原材料固形分に対して合計で0.2〜1.0重量%添加したスラリーを抄造してなるものである。
上記特許文献1に記載の不燃性紙及び上記特許文献2に記載の不燃性シートは、いずれもセピオライトを主成分(80重量%以上)とすることによって、防炎性、不燃性に加えて耐水性をも兼ね備えた不燃性紙及び不燃性シートとなる。また、特許文献1に記載の不燃性紙においては、第1バインダーから第3バインダーまでを配合することによって乾燥時及び湿潤時における紙力強度を確保することができ、特許文献2に記載の不燃性シートにおいては、高分子凝集剤を配合することによって生産性が向上して量産による抄造が可能となり、低コスト化を図ることができる。
また、特許文献1及び特許文献2に記載された不燃性紙や不燃性シートや水酸化アルミニウム紙、炭酸カルシウム紙等の他の不燃性紙においては、JISに規格された難燃性試験の防炎1級をクリアするのが精一杯であり、不燃材料の発熱性試験においては20分の加熱により600℃近くになるため、その間に結晶水が飛んで紙としての形状を留めることができず、不燃材料の発熱性試験に合格することは困難であった。
したがって、特許文献1及び特許文献2に記載された不燃性シートを、近年木質ボードとしての使用量が増加しているベニヤ合板・パーティクルボード・MDF(中密度ファイバーボード)等の表面や、ウレタンフォーム・発泡スチロール等のフォーム材の表面に貼り付けても、不燃材料の発熱性試験をクリアすることはできないという問題点があった。現実に、火災の原因の殆どが、放火やコンロの引火、煙草の火の不始末によるものであり、不燃材料によって初期着火を防ぐことが火災予防に最も効果的である。
これに対して、特許文献3においては、合板や古紙成形体、木炭成形体、古紙ボード間に木チップを介装させた成形体等の、所定の不燃レベルに達していない可燃性材料を不燃化する方法として、可燃性材料の表面にガス遮蔽性及び高反射性を有する金属薄膜シートを貼り付ける可燃性材料の不燃化方法の発明について開示している。これによって、火災時の輻射熱を金属薄膜シートによって高反射させることができ、可燃性材料の熱分解を低減させることができ、また可燃性材料が熱分解して発生する可燃性ガスが表面に放出するのを防止できるから、可燃性材料を不燃化することができるとしている。
特許第2505307号公報 特許第2501058号公報 特開2007−030416号公報
しかしながら、上記特許文献3に係る発明においては、可燃性材料の表面に6.5μm〜70μmの厚さのアルミニウム箔を貼り付けるのみの構造であり、可燃性材料は木材や樹脂フォーム材等の有機物であるため、加熱によって次第に変形して凹凸が生じ、表面のアルミニウム箔に亀裂を生じ、可燃性ガスが表面に放出されることから、不燃性を確保することができない。また、排気ダクトはステンレス鋼板または亜鉛鉄板若しくはこれと同等以上の強度及び耐熱性、耐食性を有する特定不燃材料を使用する必要がある。
この特許文献1乃至特許文献3に記載された不燃性シートは、そのシート面に対して垂直方向の空気の流れは生じ得なかった。即ち、シート面の表裏の間に通気性は全くなかった。このような不燃性シートをレンジ用フードフィルターに使用するとなると、物理的にそのシート面に対して空気流が接触する構造にする必要があった。
また、燃焼試験での自己消化性を良くする必要があり、それにはまず、不燃性シートの表面の粉体化抑止機能及び油の浸透性防止機能を有する必要があった。
そこで、本発明は、これらの問題点を解消すべく、空気流の流れにより廃ガス除去能力を付与し、かつ、不燃性シートの表面の粉体化抑止機能及び油の浸透性防止機能を有する換気用フィルターの提供を課題とするものである。
請求項1の発明にかかる換気用フィルターは、含水ケイ酸マグネシウム化合物78重量%〜84重量%、アルミナ硼珪酸ガラス4重量%〜6重量%、パルプ9重量%〜11重量%、及びバインダー3重量%〜5重量%からなる第1層と、アモルファスシリカ31重量%〜33重量%、マイカ21重量%〜23重量%、水44重量%〜48重量%からなる第2層と、金属箔からなる第3層とを具備する基材は、送風機によって吸気される空気流が流れる空気路開口の開口面積を分母とし、前記空気路開口の開口面積における前記基材に設けた通気孔が開口する面積の総和を分子としたとき、前記基材の開口率が20/100乃至60/100の範囲内としたものである。
ここで、上記第1層は、含水ケイ酸マグネシウム化合物78重量%〜84重量%、アルミナ硼珪酸ガラス4重量%〜6重量%、パルプ9重量%〜11重量%、及びバインダー3重量%〜5重量%からなる不燃シートからなるものである。含水ケイ酸マグネシウム化合物としては、天然鉱物であるセピオライト(含水ケイ酸マグネシウム)、アタパルジャイト(含水ケイ酸マグネシウムアルミニウム)、タルク(滑石、含水ケイ酸マグネシウム)等があり、また、これらの含水ケイ酸マグネシウム化合物の合成物をも含む。そして、バインダーとは、有機系バインダー、無機系バインダー、これらの混合物、及び有機無機複合バインダーを含む。
また、上記第2層は、アモルファスシリカ31重量%〜33重量%、マイカ21重量%〜23重量%、水44重量%〜48重量%からなる無機接着剤からなる。
そして、上記第3層は、ステンレス箔、チタン箔、鋼板箔、銅箔、真鍮箔、錫箔、ニッケル箔等の金属箔を用いる。しかし、アルミニウム箔が廉価で展性に優れている。
殊に、前記第1層側から前記第2層、前記第3層からなる基材を空気流が通過するものではなく、前記基材の第1層の一部の面またはその全体面に対して前記空気流が流れるものであり、また、その基材の厚み方向に設けた貫通孔に接触して流れるものであってもよいし、通気孔を通過した空気が基材に衝突する空気流の流れとしてもよい。この場合の送風機によって吸気される空気流とは、前記第1層の一部の面に衝突するか、それに沿って流れる空気流であり、結果的に、前記第1層の一部の面に空気流が接触するものであればよい。例えば、前記第1層の面に対して垂直に前記空気流が衝突した場合でも、その後、前記第1層の一部の面に沿って空気流が形成されるものでもよい。
更にまた、送風機で吸気される空気流が流れる通気孔の開口面積とは、前記基部の取り付けを行うレンジフード、換気扇等のフィルターの取り付けを行う部分の開口断面を意味する。
分子となる前記基材に設けた通気孔が開口する面積の総和とは、送風機で吸気される空気流が流れる空気路開口の開口面積内で、前記基材に設けた平面に形成された通気孔の開口の総和面積を意味し、前記基材の平面から切り起こして形成した起立片は、前記基材の平面以外の湾曲部分、即ち、前記通気孔の開口境界を含むものである。
加えて、送風機によって吸気される空気流が流れる空気路開口の開口面積を分母とし、前記空気路開口の開口面積における前記基材に設けた通気孔が開口する面積の総和を分子としたとき、前記基材の開口率が20/100以下であると、通気孔の総和面積が少なく、空気流に混在する水蒸気、煙、タール分、油脂分、廃ガスを高効率で前記基材に付着させることができない。また、空気抵抗が高すぎ、換気用フィルターの中央に加わる送風機の吸引力により、換気用フィルターが変形する可能性があったり、強力な送風機でないと必要な風量が得られなかったりと、実用性がよくない。開口率が60/100の範囲を超えたときには、開口の総和面積が大きく前記基材の機械的強度が弱くなり、機械的強度を維持するために他の構成部材の追加等の必要性が出てくる。しかし、開口率が60/100の範囲以下であれば、基材自体の機械的強度によって換気用フィルターの機能を果たすことができる。
請求項2の発明にかかる換気用フィルターの前記基材は、その四角形の基材の平面の4辺を折り曲げて各辺が二重に重ね合わせて接合したものである。ここで、前記基材の平面の4辺の折り曲げは、無機接着材または機械的に接合して二重になっておればよい。また、その重なりも5mm乃至30mm程度の範囲内であればよい。
請求項3の発明にかかる換気用フィルターの前記基材は、その四角形の基材の平面の4辺を折り曲げて各辺が断面コ字状に形成したものである。
ここで、平面の4辺を折り曲げて各辺が断面コ字状に形成とは、前記基材の平面に対して垂直に2回折り曲げたもので、その4隅が重なり合わないように接合したものである。また、前記基材の平面に対して垂直に2回折り曲げ、その4隅の重なりを互いに接合したものであってもよい。なお、このとき、角の重なりの接合は、接着剤、両面テープ、接着テープまたははと目またはホッチキス止め等の機械的固着手段の使用が可能である。
請求項4の発明にかかる換気用フィルターの前記基材は、その四角形の基材の平面の4辺を折り曲げて各辺が断面直角三角状に形成したものである。
ここで、四角形の平面の4辺を折り曲げて各辺が断面直角三角状に形成させるとは、前記基材の平面に対して垂直に折り曲げ、更に、その基材の平面に重なり合うようにしてその自由端を接合したものである。4隅の重なりは、前記基材を正面とした時、45度の切断によって隣接させることになる。特に、4隅の処理が簡単な処理とすることができる。
請求項5の発明にかかる換気用フィルターの前記基材に設けた前記通気孔は、前記基材の平面から切り起こして形成した起立片としたものである。
ここで、前記基材の平面から切り起こした通気孔とは、前記基材の平面に少なくとも一部が接続されている通気する開口を意味する。この通気孔の面積は、一方の平面以外の湾曲している部分から開口の面積に含まれるものである。
請求項6の発明にかかる換気用フィルターの前記基材に設けた前記通気孔は、前記基材の平面から切り起こして形成した1方向にのみ開口してなる起立片としたものである。
ここで、1方向にのみ開口してなる起立片とは、吸気される方向が単一であることを意味する。上記起立片とは、平坦な基材の平面に複数の通気孔を形成、隣接する通気孔相互間に形成される片を開口短辺が傾斜する方向に塑性変形させ屈折傾斜させたものである。これにより前記通気孔間には残された起立片の屈折基部が存在するだけで、他の部分は通気孔が形成され、起立片端部から傾斜した開口が形成される。
請求項7の発明にかかる換気用フィルターの前記通気孔は、前記基材の平面から切り起こして形成した2方向に開口してなる起立片としたものである。
ここで、2方向に開口してなる起立片とは、吸気される方向が2方向であることを意味する。上記起立片とは、平坦な基材の平面に複数の開口を形成し、隣接する開口相互間に形成される片を前記平坦な面に垂直な方向へと塑性変形させて押し出すことで形成されるものである。即ち、略ブリッジ状の形状を成しており、起立片のスリットと隣接する対向する両辺には開口がそれぞれ形成され、2方向に開口するものである。
請求項8の発明にかかる換気用フィルターの前記不燃シートとした第1層と前記金属箔とした第3層との重量の関係は、前記第1層の重量が第3層の重量より大の関係にしたものである。
ここで、前記不燃シートからなる第1層は、前記金属箔からなる第3層の重量を上回ることにより、無機材料の紙としての扱いが可能となるものであればよい。
請求項9の発明にかかる換気用フィルターの前記第1層の不燃シートは、150g/m2〜210g/m2の範囲内である。
ここで、前記第1層は150g/m2〜210g/m2の範囲内の不燃シートと特定したものである。この特定は、前記金属箔からなる第3層が前記不燃シートからなる第1層の重量の関係が、第3層の重量よりも第1層の重量が大であるとの関係を採り易いことによるものである。
請求項10の発明にかかる換気用フィルターの前記第3層の金属箔は、厚さ30μm〜70μmの範囲内のアルミニウムからなるものである。
ここで、前記第3層は厚さが30μm〜70μmの範囲内のアルミニウムからなると特定したものである。この特定は、前記金属箔であるアルミニウムからなる第3層が前記不燃シートからなる第1層の重量との関係が、第3層の重量よりも第1層の重量の方が大であるとの関係を採り易いことによるものである。また、前記第3層の厚さが30μm〜70μmの範囲内のアルミニウムは81g/m2から189g/m2の重さに相当する。なお、当然ながら、前記第3層の厚さが70μm(189g/m2)のときには、第1層の重量は189g/m2よりも重くする必要性がある。
請求項11の発明にかかる換気用フィルターの前記基材には、前記第3層の前記第2層を設けた面とは逆側の面に、前記第3層の金属箔の防食を行う防食コート剤からなる第4層を設けたものである。
ここで、前記送風機によって吸気される空気流によって、第3層の金属箔が金属防食コート剤からなる第4層の面で保護されているから、金属箔からなる第3層が排ガス中に置かれる危険性が低減され、換気用フィルターの寿命を長くすることができる。
請求項12の発明にかかる換気用フィルターの前記第1層の前記第2層を設けた面の逆側の面には、無機フィルム剤からなる表層を設けたものである。
ここで、前記基材は、前記第3層から前記第2層、前記第1層の順に流れることもできるが、前記表層の一部の面またはその全体面に対して前記空気流が流れるものであればよい。この場合の前記表層の一部の面または全体面に対して前記空気流が流れるとは、その前記表層の少なくとも一部の面に沿って流れるようにしてもよい。必ずしも前記表層の一部の面の長さは必要とするものでないから、結果的に、前記表層の一部の面に空気流が接触するものであればよい。例えば、前記表層の面に対して垂直に前記空気流が衝突した場合でも、その後、前記表層の一部の面に沿って空気流が形成されるものを含むものである。
請求項13の発明にかかる換気用フィルターの前記表層の無機フィルム剤の塗布量は、40g/m2〜60g/m2の範囲内としたものである。
ここで、上記表層は、無機フィルム剤の塗布量を40g/m2〜60g/m2の範囲内と厚みを特定したものである。
請求項14の発明にかかる換気用フィルターの前記表層の無機フィルム剤は、含水ケイ酸アルミニウム10重量%〜12重量%、ポリエーテル1重量%〜2重量%、水86重量%〜89重量%からなるものである。
請求項15または請求項16の発明にかかる換気用フィルターは、前記送風機によって吸気される空気流の上流側に、前記第3層または前記第4層が配置されたものである。
ここで、空気流の上流側に前記第3層または前記第4層が配置されとは、空気流の上流側に前記第3層の金属箔側が位置することを意味する。
請求項1の発明の換気用フィルターは、含水ケイ酸マグネシウム化合物78重量%〜84重量%、アルミナ硼珪酸ガラス4重量%〜6重量%、パルプ9重量%〜11重量%、及びバインダー3重量%〜5重量%からなる不燃シートからなる第1層と、アモルファスシリカ31重量%〜33重量%、マイカ21重量%〜23重量%、水44重量%〜48重量%からなる無機接着剤からなる第2層と、金属箔からなる第3層とを具備する基材を有するものである。
発明者らの実験の結果、不燃シートとして第1層は、含水ケイ酸マグネシウム化合物78重量%〜84重量%、アルミナ硼珪酸ガラス4重量%〜6重量%、パルプ9重量%〜11重量%、及びバインダー3重量%〜5重量%からなるものが、不燃性及び防炎性に優れており、不燃材料の条件を満たすことを見出した。即ち、上記組成からなる不燃シートは、不燃材料の発熱性試験において20分の加熱により600℃近くになっても、総発熱量は8.0MJ/m2以下であり不燃材料としての条件を満たす。
そして、発明者らは、不燃シートの表面に金属箔を設けることによって、可燃性ガスを遮断するとともに、熱伝導性に優れた金属箔で熱を分散させて局所的な加熱にも強くし、更に、熱伝導性の小さい不燃シートによって、熱伝導を遮断して可燃性ガスの発生を抑えることが確認され、不燃材料の発熱性試験の条件も満たすことができる。更にまた、社内の燃焼試験方法である試験体である換気用フィルターの基材をサラダ油につけた後バーナーで炎を当て自己消化時間で判断する燃焼試験での自己消化性も良好であった。
但し、裏面に金属箔の層を設けただけでは、金属箔が薄い場合には、可燃性ガスが発生した際にガス圧で金属箔に亀裂が入って可燃性ガスが漏れる可能性がある。そこで、金属箔の第3層の表面に、更に無機接着剤の第2層を設けることによって、金属箔が薄い場合でもガス圧で亀裂が入って可燃性ガスが漏れるのを確実に防止するとともに、金属箔の機械的強度の補強もできる。
更に、第2層は、アモルファスシリカ31重量%〜33重量%、マイカ21重量%〜23重量%、水44重量%〜48重量%からなる無機接着剤とし、第1層の不燃シートと第3層の金属箔との接合が堅固に行われ、かつ、加熱によって可燃性ガスの発生が少なく、かつ、亀裂が生じ難くできる。また、第1層の不燃シートと第3層の金属箔との接合の相性をアモルファスシリカによって良好にすることができる。
加えて、前記第1層側から前記第2層、前記第3層に沿って空気が流れるものだけではなく、送風機によって吸気される空気流が前記第1層の面に沿って流れるもの、空気流が前記第1層の面に当接するものにも使用できるから、空気中に浮遊する物質が第1層に付着され、除去することができる。特に、第1層の不燃シートは、パルプ等によって表面が毛羽立っているから、空気流に混在する水蒸気、煙、タール分、油脂分、廃ガスを高効率で付着させることができる。
また、送風機によって吸気される空気流が流れる空気路開口の開口面積を分母とし、前記空気路開口の開口面積における前記基材に設けた通気孔が開口する面積の総和を分子としたとき、前記基材の開口率が20/100乃至60/100の範囲内としたものであるから、前記基材に他の部材の補強を加えることなく機械的強度が維持でき、換気用フィルターとしての機能を満たすことができる。
請求項2の発明の換気用フィルターの前記基材は、その四角形の平面の4辺を折り曲げて各辺が二重に重ね合わせて接合したものであるから、請求項1に記載の効果に加えて、4辺を2倍の機械的強度とすることができ、換気用フィルターの全体の機械的強度を上げることができる。
請求項3の発明の換気用フィルターの前記基材は、その四角形の平面の4辺を折り曲げて各辺が断面コ字状に形成したものであるから、請求項1に記載の効果に加えて、4辺に直角な起立片を逆L字状に配置することになるから、前記基材を二重に折ったものよりも機械的強度を高くすることができる。
請求項4の発明の換気用フィルターの前記基材は、その四角形の平面の4辺を折り曲げて各辺が断面直角三角状に形成したものであるから、請求項1に記載の効果に加えて、4辺の断面が直角三角形となるから、4辺の機械的強度が最高に高くなり、機械的強度の安定した換気用フィルターとすることができる。
請求項5の発明の換気用フィルターの前記基材に設けた前記通気孔は、前記基材の平面から切り起こして形成した起立片によって形成したものであるから、請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の効果に加えて、丸孔、長円孔、四角孔等をその形に穿設して打ち抜いた場合には、前記基材の平面が弱体化するのみであるが、前記基材の平面から切り起こして起立片を形成するとき、前記基材の平面と起立片との間に湾曲部分が生じ、その湾曲部分が伸びる方向に対して曲がり難くすることができる。この方向性をなくす通気孔は、機械的強度を考慮するならば、千鳥状に配列して形成することができる。
請求項6の発明の換気用フィルターの前記基材に設けた前記通気孔は、前記基材の平面から切り起こして形成した1方向にのみ開口してなる起立片としたものであるから、請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載の効果に加えて、前記起立片の内面に沿って空気流が流れるから、水蒸気、煙、タール分、油脂分、廃ガス中の化学物質等を含む空気との接触時間を長くすることができ、除去効率を良くすることができる。
請求項7の発明の換気用フィルターの前記基材に設けた前記通気孔は、前記基材の平面から切り起こして形成した2方向に開口してなる起立片としたものであるから、請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載の効果に加えて、前記起立片の内面に沿って両側から空気流が流れるから、水蒸気、煙、タール分、油脂分、廃ガス中の化学物質等を含む空気との接触時間を長くすることができ、除去効率を良くすることができる。また、空気の吸気方向が他の部分よりも下方向にないから、水蒸気、煙、タール分、油脂分、廃ガス中の化学物質等が除去されて積層されても、それらが落下する可能性は生じない。
請求項8の発明の換気用フィルターの前記不燃シートとした第1層と前記金属箔とした第3層との重量の関係は、前記第1層の重量が第3層の重量より大の関係にあるものであるから、請求項1乃至請求項7のいずれか1つに記載の効果に加えて、前記不燃シートからなる第1層が前記金属箔からなる第3層の重量を上回るものであるから、金属(金属箔)よりも不燃シートの方が多くなり、本発明の実施物である換気用フィルターは、不燃紙の重量(180g/m2)が、アルミ二ウム箔(50μmの場合135.5g/m2)の重量を上回り無機ペーパーの区分の対象(一般家庭から排出の不燃ごみ)となる。しかも、金属箔は容易に燃焼できるので不燃シートとして処理でき、一般のごみ収集で処理できる。このように、一般家庭の不燃ごみとしての処理が可能で、不燃紙の重量が金属箔の重量の比率を無機の紙として廃棄されるようにすることが可能と思われる。
請求項9の発明の換気用フィルターの前記第1層の不燃シートは、150g/m2〜210g/m2の範囲内であることから、請求項1乃至請求項8のいずれか1つに記載の効果に加えて、金属箔の厚さは50μmと程度の規格化された金属箔が使用できる。また、不燃シートとして一般の生活ごみとしてごみ収集で処理できる可能性がある。
請求項10の発明の換気用フィルターの前記第3層の金属箔は、厚さ30μm〜70μmの範囲内のアルミニウムからなるから、請求項1乃至請求項9のいずれか1つに記載の効果に加えて、規格の厚さの金属箔が使用でき、不燃シートとして一般のごみ収集で処理できる。
請求項11の発明の換気用フィルターの前記基材は、前記第3層の前記第2層を設けた面とは逆側の面に、前記第3層の金属箔の防食を行う防食コート剤からなる第4層を設けたものであるから、請求項1乃至請求項10のいずれか1つに記載の効果に加えて、前記金属箔の防食を行う金属防食コート剤からなる第4層は、金属箔からなる第3層が化学的に不安定な材料であることを前提に、直接、第3層の金属箔と水蒸気、煙、タール分、油脂分、廃ガス中の化学物質等を含む空気との接触が行われないようにすることができる。
請求項12の発明の換気用フィルターの前記第1層の前記第2層を設けた面とは逆側の面に、無機フィルム剤からなる表層を設けたものであるから、請求項1乃至請求項11のいずれか1つに記載の効果に加えて、第1層の不燃シートのパルプは毛羽立っており、燃焼に対して比較的燃えやすいから、無機フィルム剤からなる表層を形成することで、第1層の不燃シートのパルプの毛羽立ちを防止し、不燃シートの表面の粉体化を防止し、かつ、油の浸透を防止することにより、燃焼に対する自己消化時間をより短縮できる。
請求項13の発明の換気用フィルターの前記表層の無機フィルム剤の塗布量は、40g/m2〜60g/m2の範囲内であるから、請求項12に記載の効果に加えて、第1層の不燃シートのパルプの毛羽立ちを防止し、不燃シートの表面の粉体化及び油の浸透を防止し、燃焼に対する自己消化時間を短縮することができる。
請求項14の発明の換気用フィルターの前記表層の無機フィルム剤は、含水ケイ酸アルミニウム10重量%〜12重量%、ポリエーテル1重量%〜2重量%、水86重量%〜89重量%からなるものであるから、請求項12または請求項13に記載の効果に加えて、不燃性及び防炎性に優れており、不燃材料の条件を満たすものであるから、上記組成からなる不燃シートは、不燃材料の発熱性試験において20分の加熱により600℃近くになっても、総発熱量は8.0MJ/m2以下であり不燃材料として好適である。
請求項15または請求項16の発明の換気用フィルターは、前記送風機によって吸気される空気路開口の空気流の上流側に、前記第3層または前記第4層が配置されたものであるから、請求項1乃至請求項14のいずれか1つに記載の効果または請求項11に記載の効果に加えて、空気流の上流側に前記第3層または前記第4層が配置されているから、外部から外力が部分的に加えられたときでも、前記第1層乃至前記第2層を保護し、傷を付けないので特性を低下させることがない。
また、前記第1層、前記第2層、前記第3層、前記第4層または前記表層、前記第1層、前記第2層、前記第3層、前記第4層を形成した平面を基に、その平面から切り起して形成した起立片によって通気孔を形成したものであるから、前記起立片の内面に沿って空気流が流れ、水蒸気、煙、タール分、油脂分、廃ガス中の化学物質等を含む空気との接触時間を長くすることができ、除去効率を良くすることができる。
図1は本発明の実施の形態1の換気用フィルターをレンジフードファンに使用した場合の使用状態を示す説明図である。 図2は本発明の実施の形態1の換気用フィルターをレンジフードファンに使用した場合の下方から見た斜視図である。 図3は本発明の実施の形態1の換気用フィルターを上から見た斜視図である。 図4は本発明の実施の形態1の換気用フィルターを下から見た斜視図である。 図5は本発明の実施の形態2の換気用フィルターを上から見た要部拡大斜視図である。 図6は本発明の実施の形態2の換気用フィルターの要部拡大斜視図で、(a)は上から見た角部の斜視図、(b)は下を上にして描いた事例の要部斜視図、(c)は下を上にして描いた他の事例の要部斜視図である。 図7は本発明の実施の形態3の換気用フィルターの要部拡大斜視図で、(a)は上から見た角部の斜視図、(b)は下を上にして描いた事例の要部斜視図、(c)は下を上にして描いた他の事例の要部斜視図である。 図8は本発明の実施の形態4の換気用フィルターの要部拡大斜視図で、(a)は上から見た角部の斜視図、(b)は下を上にして描いた事例の要部斜視図、(c)は下を上にして描いた他の事例の要部斜視図である。 図9は本発明の実施の形態1乃至実施の形態4の換気用フィルターの基材の層構造を示す説明図である。 図10は本発明の実施の形態1乃至実施の形態4の換気用フィルターの基材の不燃シートの抄紙を行うフローチャートである。 図11は本発明の実施の形態5の換気用フィルターの基材の層構造を示す説明図である。 図12は本発明の実施の形態1の換気用フィルターの起立片の構造を示す説明図である。 図13は本発明の実施の形態1の変形例の換気用フィルターの起立片の構造を示す説明図である。 図14は本発明の実施の形態1の他の2つの変形例(a)及び(b)の換気用フィルターの起立片の構造を示す説明図である。 図15は本発明の実施の形態1の他の変形例の換気用フィルターの起立片の構造を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。なお、実施の形態2以降において、実施の形態1の部分と同一の記号及び同一の符号は、実施の形態1と同一または相当する機能部分を意味し、実施の形態相互の同一の記号及び同一の符号は、それら実施の形態に共通する機能部分であるから、ここでは重複する詳細な説明を省略する。
[実施の形態1]
まず、本発明の実施の形態1の換気用フィルターをレンジフードファンに使用した使用状態について図を用いて説明する。
図1に示すように、調理台1には、エネルギ源をガスまたは電気とした1口以上のコンロ2が配設されている。コンロ2には、鍋、フライパン等の調理器具3が載置され、食品を焼いたり、煮炊きしたりしている。この際生じる水蒸気、煙等の廃ガスが含まれた空気は、空気と共にコンロ2の上部に配設したレンジフードファン4によって吸引され、室外に排出される。
レンジフードファン4は、廃ガス等を含む空気と共に吸入する空気路開口4aを設けた略箱状のフード本体5と、廃ガスがフード本体5外に溢れさせないように収集する前パネル6からなっている。フード本体5は、全体が下方パネルからなる下板5a、背板5b、左右の側板5c、天板5dで構成されている。また、フード本体5の前方側には、廃ガスがフード本体5外に溢れさせないように収集する捕集空間を広く形成した前パネル6が配設されており、レンジフードファン4の外形を形成している。フード本体5内には、前方からファンケーシング7内に吸引した廃ガスを含む空気を、上方に排出するモータ8aで駆動される送風機8が配設されている。捕集空間内に捕集された廃ガスを含む空気は、前方の空気路開口4aに配設したフィルターとなる換気用フィルター10を通過する際に、空気中の水蒸気、煙、タール分、油脂分、廃ガス等が除去されて送風機8に吸入され、この送風機8からフード本体5の上方の排気ダクト9から排出される。
換気用フィルター10は、レンジの形状等の仕様に合わせてセットできるものであるが、本実施の形態の換気用フィルター10もその取付構造を任意の構造に設定できることを前提とし、単一の取付構造を例として説明する。
ここで、送風機8によって吸気される前方の空気路開口4aにおける空気量は、図1に示す高さ方向Mと、図2の横方向の長さNの積が空気路としての開口面積であり、送風機8によって移動させられる空気量は、空気路開口4aの開口面積(M×N)と時間との積となる。また、空気路開口4aの開口面積(M×N)における基材20(図11参照)に設けた通気孔34が開口する面積の総和を分子としたとき、基材20の開口率が、20/100乃至60/100の範囲内に設けられている。
本発明の実施の形態の全体説明において、基材20とは、換気用フィルター10の材料として、後述する第1層51、第2層52、第3層53、第4層54または表層50、第1層51、第2層52、第3層53、第4層54で形成した材料を指すものである。
また、ここで空気とは、水蒸気、煙、タール分、油脂分、廃ガス等が含まれているものに限られるものではなく、広く一般的にそれらが含まれていない空気も含むものである。
これは、発明者らの実験によって得られた結果であるが、後述する基材20を使用した場合に、送風機によって吸気される空気流が流れる空気路開口4aの開口面積を分母とし、空気路開口4aの開口面積(M×N)における基材20に設けた通気孔34が開口する面積の総和を分子としたとき、換気用フィルター10としての開口率が20/100以下であると、通気孔34の総和面積が少なく、流体抵抗が大きく、空気流に混在する水蒸気、煙、タール分、油脂分、廃ガスを高効率で基材20に付着させることができない。また、流体抵抗が高すぎ、換気用フィルター10の中央に加わる送風機の吸引力により、換気用フィルター10が変形する可能性があったり、強力な送風機でないと必要な風量が得られなかったりと、実用性がよくない。少なくとも、換気用フィルター10に使用する基材20の開口率が20/100以下では実用性に欠けるという問題がある。
そして、開口率が60/100の範囲を超えたときには、後述する第3層53のアルミニウム箔等の金属箔の強度限界を外れ、通気孔34の開口の総和面積が大きく基材20の機械的強度が弱くなり、機械的強度を維持するために他の構成部材の追加等の必要性が出てくる。しかし、開口率が60/100以下であれば、基材20自体の機械的強度によって換気用フィルターの機能を果たすことができる。開口率が60/100を超えた場合には、本実施の形態の基材20のみで換気用フィルター10として効率よく機能させることができなかった。
なお、実施の形態で通気孔34を簡単に説明すると、換気用フィルター10の平面枠32と同一の平面以外の面積を意味し、起立片33が通気孔34の通路を広くするように形成するか、逆に狭く形成するかは、通気孔34の流体抵抗の問題であり、起立片33を形成する外形は、通気孔34の開口を左右しない。ここで、開口率20/100乃至60/100とは、通気孔34の開口の総和面積が基材20の面積に対して、20〜60%であることを意味する。
換気用フィルター10の基材20の開口率は、20/100乃至60/100の範囲内としたものであるから、後述する第3層53のアルミニウム箔等の金属箔により、基材20に他の部材の補強を加えることなく機械的強度が維持でき、換気用フィルターとしての除去機能を満たすことができる。
なお、この実施の形態の換気用フィルター10は、第3層53から第2層52、第1層51の順に流れるものである。特に、送風機8によって吸気される空気流が第1層51の面に沿って流れるもの、当該空気流が第1層51の面に当接するものにも使用できるから、空気中に浮遊する物質が第1層51に付着され、除去することができる。特に、第1層51の不燃シートは、パルプ等によって表面が毛羽立っているから、空気流に混在する水蒸気、煙、タール分、油脂分、廃ガスを高効率で付着させることができる。
更に、図2を用いてレンジフードファン4の下部構造を説明する。
レンジフードファン4の空気を吸入する空気路開口4aには、換気用フィルター10が配設されている。換気用フィルター10としては、ここでは2枚隣接して併設した構造のものを使用しているが、本発明を実施する場合には、1枚で構成してもよいし、3枚で構成してもよい。レンジフードファン4の空気を吸入する空気路開口4aは、レンジフードファン4の構成体に断面コ字状の取付部を有している。
即ち、空気路開口4aの下側には、図1に示す換気用フィルター10の下端を保持する下端取付部4c、及び上方の天板5dの内側には上端を保持する上部取付部4dが設けられていて、換気用フィルター10の上辺及び下辺を保持する構造となっている。
換気用フィルター10を上部取付部4dに挟まれた状態で摘み11を上昇させ、換気用フィルター10の下端と下端取付部4cの上端との間に隙間を作ると、換気用フィルター10の摘み11を前パネル6方向に引いてを取外すことができる。また、換気用フィルター10を上部取付部4dに挟まれた状態で上昇させ、換気用フィルター10の下端を下端取付部4cの隙間に入れれば、その取付け状態に設定することができる。
本実施の形態の換気用フィルター10は、図3及び図4に示すように、その周囲の平面枠32に対し、その下面から上面に空気が通る起立片33(図5、6、12〜14参照)が形成されている。この起立片33は、図3及び図4のX軸方向の矢印に沿った方向に伸びたスリットを入れ、それを奥行き方向、即ち、図3及び図4のY軸方向の矢印に沿った方向に繰り返し金型で形成し、下面側から上面側に外力を加えて形成したものである。
勿論、1回の金型によるプレス加工で、換気用フィルター10の全起立片33及び平面枠32等を形成してもよい。なお、図3及び図4のX軸方向は、図2の横方向の長さNの方向である。
このように、起立片33は平板の換気用フィルター10を形成した後、図3及び図4のX軸方向の矢印に沿った方向に伸びたスリットを入れ、それを金型で加熱圧縮し、成型、即ち、塑性加工するものである。奥行き方向、即ち、図3及び図4のY軸方向の矢印に沿った方向に繰り返し、金型によってプレス形成し、起立片33を作ることによって、基材20(図9)に通気孔34を形成したものである。この通気孔34によって換気用フィルター10の起立片33の表面を空気が流れるようになっている。
ここで、本実施の形態1に換気用フィルター10を構成する不燃シート51の製造方法について、図10のフローチャートを参照しながら説明する。
図9に示されるように、ステップS10の解繊工程においては、主原料であるセピオライト等の含水ケイ酸マグネシウム化合物と、補強材としてのアルミナ硼珪酸ガラスとパルプとを解繊機に入れて、攪拌し、微細繊維の塊からなるセピオライト(水澤化学工業製)等を十分に解繊して、その分散性を良くするとともに、アルミナ硼珪酸ガラスとパルプとを均質に混合する。
次に、ステップS11の原料混合工程においては、解繊されアルミナ硼珪酸ガラスとパルプと混合されたセピオライト等の含水ケイ酸マグネシウム化合物をバインダー、必要に応じて、軟化剤・安定剤等とともに混合タンクに入れ、水と混合してスラリーを作製する。ここで、バインダーとしては、紙力増強用の分子量80万〜100万のポリアクリルアミドを使用した。作製されたスラリーは、ステップS12で紙料化処理工程において、紙料集束化反応装置によって集束化処理される。この紙料化処理工程によって、粗大化されたフロックが形成され、抄造性が向上したスラリーが形成される。
ステップS12の紙料化処理工程で紙料化調製されたスラリーは、ストックタンクに送出され、沈降分離や調製紙料の崩壊等が生じないように、混合状態が常に均一化されるように維持するステップS13の蓄積工程に入る。蓄積工程においてストックタンクに蓄積されたスラリーは、定量ホッパーにポンプアップされ、定量ホッパーで計量されたスラリーは次いでステップS14の抄造工程に入る。
このステップS14の抄造工程において、セピオライト等の含水ケイ酸マグネシウム化合物を主材として含み、粗大化した良好なフロックが形成されたスラリーは、連続抄紙機等によって抄造される。本実施の形態1においては、丸網式抄紙機を用いて抄造した。このとき、スラリー濃度は0.5%〜1.0%であり、抄紙機には60〜80メッシュの抄紙網を使用した。凝集フロックが形成されたスラリーを抄紙網に流し込むと、その凝集フロックを通して水が速やかに抄紙網から流れ落ちて、紙層が形成される。
その後、この紙層をステップS15の乾燥工程においてプレスを掛けて脱水し、脱水された湿紙を、例えば、スチーム回転ドライヤーによって、約120℃の温度で所定時間乾燥する。この加熱乾燥によって、紙層の内部の水分が蒸発して、バインダーの凝縮と硬化が促進されて乾燥固化される。乾燥された不燃シートは、スチーム回転ドライヤーのドライヤー面から剥離されて、巻取紙に形成される。このようなステップS10乃至ステップS15の工程によって、厚さが0.2mm〜3mmの不燃シートからなる第1層51が完成する。
なお、バインダー類としては、紙力増強剤として、セピオライトとの相性が良い昭和高分子化学工業(株)製の湿潤紙力増強剤と乾燥紙力増強剤とを合わせて使用し、また、無機バインダーとして王子製紙(株)製の硫酸アルミニウムを使用し、更に、高分子凝集剤を使用した。
次に、第2層52の無機接着剤について機能的に説明する。
本実施の形態1の換気用フィルター10の基材20は、図11に示す構成となっている。図11に示す第1層51は、含水ケイ酸マグネシウム化合物78重量%〜84重量%、アルミナ硼珪酸ガラス4重量%〜6重量%、パルプ9重量%〜11重量%、及びバインダー3重量%〜5重量%により不燃シートとしたものである。
第2層52は、アモルファスシリカ31重量%〜33重量%、マイカ21重量%〜23重量%、水44重量%〜48重量%の無機接着剤(FJ523;グランデックス製)とするものである。無機材料100%の水性1液型接着剤で、乾燥時の収縮方向を調整することにより平面接合に好適な材料である。水の量で粘度が変化し、水分の蒸発によって脱水縮合反応により急速に硬化し、密着性が高く、乾燥時に割れや剥離が生じ難い。勿論、耐熱性も高い。液自体は 無臭で、乾燥時にも揮発性物質や有害ガスが発生しないという特徴を有する。
第3層53は、50μmの厚みのアルミニウム箔(IN30)からなるものである。本発明を実施する場合には、アルミニウム箔に限らずステンレス箔、チタン箔、鋼板箔、銅箔、真鍮箔、錫箔、ニッケル箔等の金属箔が使用できる。しかし、アルミニウム箔が廉価で展性に優れているので使用に好適である。
また、第4層54は、アルミニウム箔の防食を行う金属防食コート剤からなるもので、本実施例では市販品、例えば、シルバーコート(日本ペイント製)を使用したが、他の製品も使用できる。
本実施の形態1の換気用フィルター10を構成する第1層51、第2層52、第3層53、第4層54は、先ず第1層51の不燃シートを抄紙し、180g/m2の平坦な均一厚みにして乾燥させる。次に、不燃シートからなる第1層51の一面に第2層52の無機接着剤を50g/m2の厚みに塗布する。その第2層52の無機接着剤を塗布した面に対して第3層53の50μmの厚みのアルミニウム箔(IN30)を貼り合せる。そして、貼り合せた第3層53のアルミニウム箔に対して、第4層の金属防食コート剤を5g/m2を塗布する。
このように第1層51、第2層52、第3層53、第4層54で形成した本実施の形態の換気用フィルター10は、平面枠32と同一面にスリットを入れ、図3及び図4のX軸方向の矢印に沿った奥行き方向、即ち、図3及び図4のY軸方向の矢印に沿った方向に繰り返し形成したものを、下面側から上面側に外力を加えて起立片33を形成するように所定の金型で、所定の温度及び圧力で塑性加工したものである。
本実施の形態の換気用フィルター10の第4層の金属防食コート剤を塗布した第3層53のアルミニウム箔側は、第3層53のアルミニウム箔等の金属箔に対して化学変化する成分が入り込むことがなくなり、安定したアルミニウム箔等の金属箔状態が維持できる。特に、第3層53のアルミニウム箔とした場合には、廉価で展性があるから、その使用が望ましい。
この第3層53のアルミニウム箔は、化学変化する成分が入り込むと脆くなり、その寿命を短くすることになる。これは第4層の金属防食コート剤を塗布することによって解決できる。
したがって、第1層側51から第2層52、第3層53、第4層54を通って空気自体が換気用フィルター10を通過するものではなく、送風機によって吸気及び排出される空気流が、起立片33に沿って、即ち、第1層51の面に沿って流れるものであるから、第1層51の面に接触する時間が長くなり、その付近では流速が最低となり、空気中に浮遊する物質が第1層51に付着される。特に、第1層51の不燃シートは、パルプ等によって表面が毛羽立っているから、空気流に混在する煙中のタール成分を高効率で付着させることができる。
換気用フィルター10の取替えの際には、換気用フィルター10を取り外し、ゴミ袋に入れて生活ゴミとして処理する。同時に、新しい換気用フィルター10をフード本体5と前パネル6との間に設けられている上部取付部4dに挿入し、その挿入状態で上昇させ、下方パネルからなる下板5aの上部に設けた下端取付部4cの隙間に換気用フィルター10の下端を入れ、その取付けを完了することができる。
[実施の形態2]
図5及び図6は、本実施の形態2の換気用フィルターである。特に、本実施の形態1との相違点のみを説明する。
実施の形態1との相違点は、本実施の形態1の換気用フィルター10は、四角形の基材20の4辺の平面枠32は、基材20の厚みをそのまま使用したものである。
本実施の形態2においては、その四角形の平面の4辺を直角に折り曲げて、各辺が断面コ字状に形成した断面コ字状端部60としている。断面コ字状端部60は、基材20の四辺の平面枠32の4辺から5〜10mmを直角に起立させた直角折片61、更に、その直角折片61の端部を基材20の内側に5〜20mmを直角に折曲させ平行折片62を形成したものである。平行折片62相互の4隅は互いの端部を重ねて接着剤、両面テープによって接着し、または、はと目、ホッチキス止め等の機械的固着手段によって隣接する折曲端を接合する、或いは、折曲げた状態で平行折片62は重ならないように予め平行折片の角が切断された基材を用いることもできる。
因みに、図6(b)は平行折片62相互の4隅を互いの端部を重ねることなく継ぎ合せしてなる事例であり、図6(c)は平行折片62相互の4隅を互いの端部を重ねることによって繋ぎ合わせた事例である。図6(c)の図示左側の平行折片62の重なりをなくすこともできる。
このように、4辺に直角な直角折片61及び平行折片62で断面コ字状端部60を形成することにより、基材20の面方向の湾曲が生じないように、機械的強度を大きくすることができる。
[実施の形態3]
図7は、本実施の形態3の換気用フィルターである。特に、本実施の形態1との相違点のみを説明する。
実施の形態1との相違点は、本実施の形態1の換気用フィルター10は、四角形の基材20の4辺の平面枠32は、基材20の厚みのままである。しかし、本実施の形態3においては、その四角形の平面の4辺を二重に折り曲げた折重片71を形成し、二重端部70としている。二重端部70は、各辺を折重片71で重ね合わせてその間を接着材または固着手段で接合したものである。この二重端部70は、基材20の四辺の平面枠32の4辺から5〜10mmを重ね合わせるように基材20の内側に折重片71を折曲させたものである。4隅は折重片71の端部を重ねて接着剤によって接着するか、または、ホッチキス止め等の機械的固着手段によって隣接する二重に折り重ねた端部を接合してもよいし、重なり合う部分を切除してもよい。このように、4辺を二重にすることにより、機械的強度を大きくすることができ、また、換気用フィルター10が嵩ばらない。
二重端部70の折重片71相互の4隅は互いの端部を重ねて接着剤、両面テープによって接着し、または、はと目、ホッチキス止め等の機械的固着手段によって隣接する折曲端を接合する、或いは、折曲げた状態で二重端部70の折重片71は重ならないように予め平行折片の角が切断された基材を用いることもできる。
因みに、図7(b)は二重端部70の折重片71相互の4隅を互いの端部を重ねることなく継ぎ合せしてなる事例であり、図7(c)は二重端部70の折重片71相互の4隅を互いの端部を重ねることによって繋ぎ合わせた事例である。図7(c)の図示左側の折重片71の重なりをなくすこともできる。
[実施の形態4]
図8は、本実施の形態4の換気用フィルター10である。特に、本実施の形態1との相違点のみを説明する。
本実施の形態4においては、その四角形の平面の4辺を直角に折り曲げて、各辺が断面直角三角形状に形成した断面直角三角形端部80である。この断面直角三角形端部80は、基材20の四辺の平面枠32の4辺から5〜10mmを直角に起立させた直角折片81とし、更に、その直角折片81の端部を基材20の内側に120度折曲させた斜め折片82、その斜め折片82の端部を接着剤83で接着したものである。4隅の斜め折片82は端部を45度に切断し、形式的に見栄えを考慮した形状とすればよい。
このように、4辺の各辺を断面直角三角形状に形成したものであるから、実施の形態1乃至実施の形態3よりも、基材20の面方向の湾曲が生じないように、機械的強度を大きくすることができる。
断面直角三角形端部80の斜め折片82及び接着剤83相互の4隅は互いの端部を重ねて接着剤、両面テープによって接着し、または、はと目、ホッチキス止め等の機械的固着手段によって隣接する折曲端を接合する、或いは、折曲げた状態で断面直角三角形端部80の斜め折片82及び接着剤83は重ならないように予め平行折片の角が切断された基材を用いることもできる。
因みに、図8(b)は断面直角三角形端部80の斜め折片82及び接着剤83相互の4隅を互いの端部を重ねることなく継ぎ合せしてなる事例であり、図8(c)は断面直角三角形端部80の斜め折片82及び接着剤83相互の4隅を互いの端部を重ねることによって繋ぎ合わせた事例である。図8(c)の図示左側の斜め折片82及び接着剤83の重なりをなくすこともできる。
[実施の形態5]
上記実施の形態1では、含水ケイ酸マグネシウム化合物78重量%〜84重量%、アルミナ硼珪酸ガラス4重量%〜6重量%、パルプ9重量%〜11重量%、及びバインダー3重量%〜5重量%により不燃シートとした第1層51と、アモルファスシリカ31重量%〜33重量%、マイカ21重量%〜23重量%、水44重量%〜48重量%により無機接着剤とした第2層52と、アルミニウム箔からなる第3層53と、前記アルミニウム箔の防食を行うアルミニウム防食コート剤からなる第4層54で構成される換気用フィルター10について説明した。
しかし、不燃シートとした第1層51にはパルプが含まれているので、その燃焼まで防止するには、本実施の形態5の構成を採用するがよい。
第1層51の不燃シートには、含水ケイ酸アルミニウム10重量%〜12重量%、ポリエーテル1重量%〜2重量%、水86重量%〜89重量%からなる無機フィルム剤(FJ210;グランデックス製)からなる表層50を第1層51の上面に形成するのが好適である。
この無機フィルム剤からなる表層50の塗布面は、第1層51のガスバリア層を形成し、燃焼ガスの放出を抑え、着火し難くすることができる。ガスバリア性の優れた柔軟な無機フィルム層を形成するため、換気用フィルター10の内部の燃焼ガスの放出を抑え、不燃性を大きく高め、燃焼防止、発熱量の低減を行うことができる。また、表層50の無機フィルム剤は、無機系であり、かつ、中性の水性1液型であり、塗布面は適度な柔軟性があるため、第1層51の多少の変形にも追従し、取り扱いが容易になる。
ここで、表層50の無機フィルム剤として具体的には、例えば、含水ケイ酸アルミニウム(バーミキュライト)を主成分とする無機系塗布剤等があり、バーミキュライトはアスペクト比が高い鱗片状結晶であるため、塗布することによって隙間なく表面または裏面を覆う。したがって、ガスをも透過させないため、無機フィルム剤を使用することによって、火災時に可燃性ガスが不燃シートのパルプを透過して発火・着火することがなく、火災が拡がるのを防ぐことができ、ガスバリアとしての役目を果たすことができる。更に、無機フィルム剤は適度な柔軟性を有するため、不燃シートのパルプの耐熱保形性と相俟って、高温時における変形及び表面の亀裂の発生を抑えることができる。
このようにして、第1層51の不燃シートの片面に表層50の無機フィルム剤を塗布することによって、表層50の無機フィルム剤がガスバリアとしての役目を果たし、可燃性ガスが不燃シートに透過して発火・着火することがなく、不燃性がより向上したものとなる。
この表層50の無機フィルム剤は塗布量が40g/m2〜60g/m2の範囲内とすることから無機フィルム剤の粘度が塗料として適切な粘度範囲となり、容易に均一に塗布することができる。また、塗布された無機フィルム剤が十分にガスバリアとしての役目を果たし、また、厚過ぎない適切な範囲内の厚さとなる。更に、表層50の無機フィルム剤は適度な柔軟性を有するため、不燃紙、含浸紙または複合紙の耐熱保形性と相俟って、高温時における変形及び表面の亀裂の発生を抑えることができる。
上記実施の形態1の換気用フィルターは、含水ケイ酸マグネシウム化合物78重量%〜84重量%、アルミナ硼珪酸ガラス4重量%〜6重量%、パルプ9重量%〜11重量%、及びバインダー3重量%〜5重量%により不燃シートとした第1層51と、アモルファスシリカ31重量%〜33重量%、マイカ21重量%〜23重量%、水44重量%〜48重量%により無機接着剤とした第2層52と、アルミニウム箔からなる第3層53と、前記第3層のアルミニウム箔の防食を行うアルミニウム防食コート剤からなる第4層54とを具備し、送風機8によって吸気される空気流が流れる空気路開口4aの開口面積を分母とし、空気路開口4aの開口面積における基材20に設けた通気孔34が開口する面積の総和を分子としたとき、基材20の開口率を20/100乃至60/100の範囲内としたものである。
したがって、不燃シートとしての第1層51は、含水ケイ酸マグネシウム化合物78重量%〜84重量%、アルミナ硼珪酸ガラス4重量%〜6重量%、パルプ9重量%〜11重量%、及びバインダー3重量%〜5重量%からなり、不燃性及び防炎性に優れており、不燃材料の条件を満たすものである。即ち、上記組成からなる第1層51の不燃シートは、不燃材料の発熱性試験において20分の加熱により600℃近くになっても、総発熱量は8.0MJ/m2以下であり不燃材料として好適なものである。
そして、第1層51の不燃シートの表面にアルミニウム箔を設けることによって、可燃性ガスを遮断するとともに、熱伝導性に優れたアルミニウム箔で熱を分散させて局所的な加熱にも強くし、更に、熱伝導性の小さい第1層51の不燃シートによって、熱伝導を遮断して可燃性ガスの発生を抑えることができる。
但し、裏面にアルミニウム箔の第3層53を設けただけでは、アルミニウム箔が薄い場合には、可燃性ガスが発生した際にガス圧で亀裂が入って可燃性ガスが漏れる可能性がある。そこで、アルミニウム箔の第3層53の表面に、更に無機接着剤の第2層52を設けることによって、アルミニウム箔が薄い場合でもガス圧で亀裂が入って可燃性ガスが漏れるのを確実に防止するとともに、アルミニウム箔の機械的強度の補強ができる。
更に、第2層52は、アモルファスシリカ31重量%〜33重量%、マイカ21重量%〜23重量%、水44重量%〜48重量%からなる無機接着剤としたものであるから、第1層51の不燃シートと第3層53のアルミニウム箔との接合が強固に行われ、かつ、加熱によって可燃性ガスの発生が少なく、かつ、亀裂が生じ難くなる。また、第1層51の不燃シートと第3層53のアルミニウム箔との接合の相性は、第2層52を構成するアモルファスシリカによって良くできる。
また、第3層53のアルミニウム箔の防食を行うアルミニウム防食コート剤からなる第4層は、アルミニウム箔からなる第3層が化学的に不安定な材料であることから、直接、第3層のアルミニウム箔と空気中、噴煙中、排ガス中の化学物質との接触が行われないようにできる。
加えて、第1層51側から第2層52、第3層53、第4層54を通って空気が流れるものではなく、送風機8によって吸気及び排出される空気流が、第1層51の面に沿って流れるものであるから、第1層51の面に接触する時間が長くなり、空気中に浮遊する物質が第1層51に付着される。特に、第1層51の不燃シートは、パルプ等によって表面が毛羽立っているから、空気流に混在する煙中のタール成分を高効率で除去することができる。
上記実施の形態1の換気用フィルターは、含水ケイ酸マグネシウム化合物78重量%〜84重量%、アルミナ硼珪酸ガラス4重量%〜6重量%、パルプ9重量%〜11重量%、及びバインダー3重量%〜5重量%により不燃シートとした第1層51と、アモルファスシリカ31重量%〜33重量%、マイカ21重量%〜23重量%、水44重量%〜48重量%により無機接着剤とした第2層52と、アルミニウム箔からなる第3層53と、前記第3層のアルミニウム箔の防食を行うアルミニウム防食コート剤からなる第4層54と、第1層51の不燃シートには、含水ケイ酸アルミニウム10重量%〜12重量%、ポリエーテル1重量%〜2重量%、水86重量%〜89重量%からなる第1層51の上面に形成した無機フィルム剤からなる表層50を具備し、送風機8によって吸気される空気流が、表層50の面に沿って流れるようにした形態である。
このように、上記実施の形態1の換気用フィルターの第1層51の不燃シートに含水ケイ酸アルミニウムが10重量%〜12重量%、ポリエーテルが1重量%〜2重量%、水が86重量%〜89重量%からなる無機フィルム剤からなる表層50を形成したものであるから、上記実施の形態1の換気用フィルターの第1層51の不燃シートのパルプは毛羽立っているから燃焼に対して比較的燃えやすくなる。しかし、本上記実施の形態2では、無機フィルム剤からなる表層50を形成することで、第1層51の不燃シートのパルプの毛羽立ちを防止し、不燃シートの表面の粉体化を防止し、かつ、油の浸透を防止することにより、燃焼に対する自己消化時間を短縮でき、基準をクリアできた。なお、他の作用効果は、上記実施の形態1の換気用フィルターと同様である。この自己消化時間は、試験体である換気用フィルター10をサラダ油につけた後バーナーで炎を当て、自己消化時間が短いことが判定できた。
具体的には、試験体とする100cm2の基材20に、サラダ油を約5g塗布した後に、バーナーで試験体中央部を発火するまで加熱する試験を行い、消火するまでの時間を測定して消火性能の評価を行ったところ、無機フィルム材よりなる表層50を備えない試験体は消火するまで約14秒間であったが、無機フィルム材よりなる表層50を備える試験体の場合には消火するまで約6秒間であった。
また、第2層52に有機接着剤を用いた試験体を燃焼させた場合には、燃焼により接着力を失い金属箔の大きい剥離が発生してしまったのに対して、第2層52に無機接着剤を用いた試験体では、燃焼しても接着力を維持することができ金属箔が大きく剥離してしまうことはなかった。即ち、有機接着剤を用いた場合には燃焼時に金属箔が剥離して調理器上へと落下してしまう恐れがあるのに対して、無機接着剤を用いた場合には、仮に、燃焼したとしても、金属箔が剥離して落下することがないので安全性を高めることができる。
殊に、上記実施の形態1及び実施の形態5の換気用フィルター10は、不燃シートとした第1層51とアルミニウム箔とした第3層53とは、不燃シートからなる第1層51がアルミニウム箔からなる第3層53の重量よりも重い関係にある。
したがって、不燃シートからなる第1層51とアルミニウム箔からなる第3層53とは、第1層51が第3層53の重量を上回るものであるから、金属(アルミニウム箔)よりも不燃シートの方が多くなり、しかも、アルミニウム箔は容易に燃焼できるので不燃シートとしてごみ処理でき、一般のごみ収集で処理できる。このように、一般家庭の不燃ごみとしての処理が可能で、不燃紙の重量がアルミニウム箔の重量の比率を無機質の紙として廃棄することができる。
上記実施の形態1及び実施の形態5の換気用フィルターは、150g/m2〜210g/m2の範囲内であるから、アルミニウム箔の厚さは50μm程度の規格化された金属箔が使用できる。第3層53のアルミニウム箔の厚さは30μm〜70μmの範囲内である場合も、不燃シートとして一般のごみ収集で処理できる。また規格の厚さのアルミニウム箔が使用できる。特に、第3層53のアルミニウム箔の厚さが30μm〜70μmの範囲内であると、成形時にクラックが入らないし、良好な成形性が得られる。
上記実施の形態5の換気用フィルターは、表層50の無機フィルム剤の塗布量は、40g/m2〜60g/m2の範囲内としたものであるから、第1層51の不燃シートのパルプの毛羽立ちを防止し、不燃シートの表面の粉体化及び油の浸透を防止し、燃焼に対する自己消化時間を短縮できる。
上記実施の形態1乃至実施の形態5の第1層51、第2層52、第3層53、第4層54で形成した換気用フィルター10は、下面側から上面側に外力を加えて起立片33及び通気孔34を形成するように所定の金型で、所定の温度及び圧力で塑性加工したものであるが、図13に示すように、第1層51、第2層52、第3層53、第4層54で形成した換気用フィルター10は、上面側から下面側に外力を加えて起立片33及び通気孔34を形成するように所定の金型で、所定の温度及び圧力で塑性加工することもできる。
図12及び図13に示す起立片33及び通気孔34は、換気用フィルター10の平面枠32の平面から切り起した起立片、即ち、起立片33は、スリット側の1方向にのみ開口する通気孔34を有するものであるから、起立片33からなる起立片の内面に沿って空気流が流れ、水蒸気、煙、タール分、油脂分、廃ガス中の化学物質等を含む空気との接触時間を長くすることができ、除去効率を良くすることができる。
図14(a)及び図14(b)に示す起立片33及び通気孔34は、換気用フィルター10の平面枠32の平面から切り起して形成した起立片33は、2方向に開口しているから、起立片33の内面に沿って両側から空気流が流れ、水蒸気、煙、タール分、油脂分、廃ガス中の化学物質等を含む空気との接触時間を長く、かつ、沈降することができ、除去効率を良くすることができる。また、空気の吸気方向が他の部分よりも下方向にないから、水蒸気、煙、タール分、油脂分、廃ガス中の化学物質等が除去されて積層されても、それらが落下する可能性はない。
特に、図14(a)は起立片33を平面とし、除去された化学物質等が積層されても、それらが落下し難くしたものであり、図14(b)は起立片33を断面山形とし、空気との接触時間を長くしたものである。この実施の形態の変形例では、空気流が2方向から流入する事例で説明したが、逆に、空気流が1方向から流入し、2方向に分かれる事例として使用することもできる。
加えて、本発明者らによって、送風機8によって吸気される空気流が流れる空気路開口4aの開口面積を分母とし、空気路開口4aの開口面積における基材20に設けた通気孔34が開口する面積の総和を分子としたとき、基材20の開口率を20/100乃至60/100の範囲内としたものである。
ここで、通常では、基材20の開口率が20/100以下であると、通気孔34の総和面積が少なく、空気流に混在する水蒸気、煙、タール分、油脂分、廃ガスを高効率で基材20に付着させることができない。また、空気抵抗が高すぎ、換気用フィルター10の中央に加わる送風機8の吸引力により、換気用フィルター10が変形する可能性があったり、強力な送風機でないと必要な風量が得られなかったりと、実用性が悪い。また、開口率が60/100の範囲を超えたときには、開口の総和面積が大きく基材20の機械的強度が弱くなり、機械的強度を維持するために他の構成部材の追加等の必要性が出てくる。しかし、開口率が60/100の範囲以下であれば、基材20自体の機械的強度によって換気用フィルター10の機能を果たすことができることが確認された。
しかし、図15に示すように、本実施の形態の換気用フィルター10を空気量に従って複数枚使用する可能性もある。
図15の実施の形態の換気用フィルターは、換気用フィルター10を2個使用した事例で、実施の形態1乃至実施の形態5で説明した基材20の起立片33に変えて基材20に貫通孔94Fを設けたものである。基材20には貫通孔94Fを設け、四角形の平面の4辺を直角に折り曲げて折曲片91Fとし、その4隅を図示しないテープで接合したものを上流側の換気用フィルター10Fとしたものである。また、基材20には貫通孔94Rを設け、四角形の平面の4辺を直角に折り曲げて折曲片91Rとし、その4隅を図示しないテープで接合したものを下流側の換気用フィルター10Rとしたものである。
このように形成された2個1対の換気用フィルター10Fと換気用フィルター10Rからなる換気用フィルターは、換気用フィルター10Fに対して換気用フィルター10Rが挿着される。即ち、基材20の四辺の平面枠32の4辺から直角に起立させた折曲片91Fと折曲片91Rにより、一方の換気用フィルター10Fに他方の換気用フィルター10Rを嵌め込んだものである。
図15の実施の形態で説明するように、空気から水蒸気、煙、タール分、油脂分、廃ガス等を除去するには、換気用フィルター10Fと換気用フィルター10Rを互いに対向させる。このとき、1対の換気用フィルター10Fと換気用フィルター10Rにおいて、上流側の換気用フィルター10Fのみの基材20の開口率を下げることも、上げることもできる。例えば、上流の換気用フィルター10Fの空気路開口94aの開口率を上げ、下流の換気用フィルター10Rの空気路開口94Rの開口率を下げることにより、換気用フィルター10Fと換気用フィルター10Rとの間で空気流の速度が低下させるから、除去効率を若干上昇させることができる。
このように1対の換気用フィルター10Fと換気用フィルター10Rを用いて、貫通孔94Fから空気が入ると、相手材の換気用フィルター10Rに衝突し、また、そこで反射し、結果的には、相手材の換気用フィルター10Fで再度反射して貫通孔94Rから空気が排出される。即ち、換気用フィルター10Fの貫通孔94Fから空気が入ると換気用フィルター10Fまたは換気用フィルター10Rで囲んだ基材20によって、換気用フィルター10F及び換気用フィルター10Rで形成された空間を漂ったり、衝突したりした結果、水蒸気、煙、タール分、油脂分、廃ガス等が除去され、貫通孔94Rから空気流が排出される。
換気用フィルター10Fと換気用フィルター10Rは、2段に配設することにより機能するものであり、各換気用フィルター10Fと換気用フィルター10Rの基材20の開口率は、20/100乃至60/100の範囲内とすることができる。
この実施の形態では、換気用フィルター10Fの貫通孔94Fから空気が入ると、その空気は、主に、換気用フィルター10R側の第1層51または第2層52、第3層53の面にも衝突する確率が高くなり、かつ、その後、換気用フィルター10Rの貫通孔94Rの周囲の雰囲気から空気が排出されるから、空気流に含まれる水蒸気、煙、タール分、油脂分、廃ガス中の化学物質等の除去効率を良くすることができる。
また、実施の形態1乃至実施の形態5の起立片33及び通気孔34は、換気用フィルター10の平面枠32の平面から切り起して形成した起立片33は、基材20の内面に沿って空気流が流れ、水蒸気、煙、タール分、油脂分、廃ガス中の化学物質等を含む空気との接触時間を長く、かつ、沈降することによって除去効率を良くするものである。しかし、図15に示すように、本実施の形態によれば、基材20の内面に沿って空気流が流れる形態の換気用フィルター10に限定されるものではなく、単なる貫通孔であっても使用状態によって基材20の内面で水蒸気、煙、タール分、油脂分、廃ガス中の化学物質等が除去できる。
上記実施の形態1及び実施の形態5の換気用フィルターは、送風機8によって吸気される空気流が第1層51または表層50の面に沿って流れる構造を、第1層51、第2層52、第3層53、第4層54または表層50、第1層51、第2層52、第3層53、第4層54を形成した平面枠32の平面を基に、その平面枠32の平面から切り起して形成した起立片33または貫通孔94Fによって形成したものであるから、基材20によって水蒸気、煙、タール分、油脂分、廃ガス中の化学物質等を含む空気との接触時間を長くすることができ、除去効率を良くすることができる。
上記実施の形態1乃至実施の形態5の換気用フィルターは、金属箔としてアルミニウム箔を用いた場合のみについて説明したが、金属箔としてはこれら以外にも、ステンレス箔、チタン箔、鋼板箔、金箔、銀箔、銅箔、白金箔、錫箔、真鍮箔、ニッケル箔等、種々の金属の箔を用いることができる。
また、上記実施の形態1乃至実施の形態5の換気用フィルターは、不燃シートの主成分である含水ケイ酸マグネシウム化合物としてセピオライト(含水ケイ酸マグネシウム)を用いた場合について説明したが、セピオライト以外にも、またセピオライトと混合して、アタパルジャイト(含水ケイ酸マグネシウムアルミニウム)、タルク(滑石、含水ケイ酸マグネシウム)等を用いることもできる。
本発明を実施するに際しては、換気用フィルター10の構成、構造、材質、成分、配合、数量、形状、大きさ、製造方法等についても、上記実施の形態1乃至実施の形態5の換気用フィルター10に限定されるものではない。なお、本発明の実施の形態で挙げている数値は、臨界値を示すものではなく、実施に好適な好適値を示すものであるから、上記数値を若干変更してもその実施を否定するものではない。
本発明を実施するに際しては、図1で換気用フィルター10を、フード本体5の前方側で、捕集空間を広く形成した前パネル6側に配設しているが、本発明を実施する場合の換気用フィルター10の位置は、フード本体5の前方に限られるものではなく、下方側、或いは前方側及び下方側とすることもできる。何れにせよ。取付場所は、任意に設定できる。
また、換気用フィルター10は、平面枠32が平坦な面となっているが、本発明を実施する場合には、別な枠体を貼り付けてもよいし、そこに溝または山を線状に形成し、湾曲し難く形成することもできる。または磁性体を混入しておき、前方の開口部4a側に設けた磁性体によって吸着する構造としてもよい。
4a 空気路開口
8 送風機
10,10F,10R 換気用フィルター
20 基材
32 平面枠
33 起立片
34 通気孔
50 表層
51 第1層
52 第2層
53 第3層
54 第4層
94F,94R 貫通孔

Claims (16)

  1. 含水ケイ酸マグネシウム化合物78重量%〜84重量%、アルミナ硼珪酸ガラス4重量%〜6重量%、パルプ9重量%〜11重量%、及びバインダー3重量%〜5重量%により不燃シートとした第1層と、
    アモルファスシリカ31重量%〜33重量%、マイカ21重量%〜23重量%、水44重量%〜48重量%により無機接着剤とした第2層と、
    金属箔からなる第3層と、
    によって形成され、前記第2層を介して前記第1層と前記第3層とを接合してなる基材を具備し、
    送風機によって吸気される空気流が流れる空気路開口の開口面積を分母とし、前記空気路開口の開口面積における前記基材に設けた通気孔が開口する面積の総和を分子としたとき、前記基材の開口率が20/100乃至60/100の範囲内としたことを特徴とする換気用フィルター。
  2. 前記基材は、その平面の4辺を折り曲げて各辺が二重に重ね合わせて接合してなることを特徴とする請求項1に記載の換気用フィルター。
  3. 前記基材は、その平面の4辺を折り曲げて各辺が断面コ字状に形成してなることを特徴とする請求項1に記載の換気用フィルター。
  4. 前記基材は、その平面の4辺を折り曲げて各辺が断面直角三角状に形成してなることを特徴とする請求項1に記載の換気用フィルター。
  5. 前記基材に設けた前記通気孔は、前記基材の平面から切り起こして形成した起立片としたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の換気用フィルター。
  6. 前記基材に設けた前記通気孔は、前記基材の平面から切り起こして形成した1方向にのみ開口してなる起立片としたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載の換気用フィルター。
  7. 前記基材に設けた前記通気孔は、前記基材の平面から切り起こして形成した2方向に開口してなる起立片としたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載の換気用フィルター。
  8. 前記不燃シートとした第1層と前記金属箔とした第3層との重量の関係は、前記第1層の重量が第3層の重量より大の関係にあることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1つに記載の換気用フィルター。
  9. 前記第1層の不燃シートは、150g/m〜210g/mの範囲内であることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1つに記載の換気用フィルター。
  10. 前記第3層の金属箔は、厚さ30μm〜70μmの範囲内のアルミニウムからなることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1つに記載の換気用フィルター。
  11. 前記基材は、前記第3層の前記第2層を設けた面とは逆側の面に、前記第3層の金属箔の防食を行う防食コート剤からなる第4層を加えたことを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1つに記載の換気用フィルター。
  12. 前記第1層の前記第2層を設けた面とは逆側の面には、無機フィルム剤からなる表層を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1つに記載の換気用フィルター。
  13. 前記表層の塗布量は、40g/m〜60g/mの範囲内であることを特徴とする請求項12に記載の換気用フィルター。
  14. 前記表層の無機フィルム剤は、含水ケイ酸アルミニウム10重量%〜12重量%、ポリエーテル1重量%〜2重量%、水86重量%〜89重量%からなることを特徴とする請求項12または請求項13に記載の換気用フィルター。
  15. 前記送風機によって吸気される空気流の空気路開口の上流側には、前記第3層が配置されたことを特徴とする請求項1乃至請求項14のいずれか1つに記載の換気用フィルター。
  16. 前記送風機によって吸気される空気流の空気路開口の上流側には、前記第4層が配置されたことを特徴とする請求項11に記載の換気用フィルター。
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