JP6041366B2 - 画像処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像処理装置及び画像処理装置の制御プログラムに関する。
磁気共鳴イメージング(Magnetic Resonance Imaging:MRI)装置は、対象原子核
スピンの集団が磁場中に置かれたときに、その固有の磁気モーメントと存在磁場強度とに
応じた特定の周波数(共鳴周波数)で回転する高周波磁場に共鳴し、その緩和過程で信号
(磁気共鳴信号)を発生する現象を利用して、物質の化学的及び物理的な微視的情報を取
得する装置である。
かかるMRI装置は、頭頸部、腹部、脊椎など、全身各部位の画像を取得することが可
能である。そのため、MRI装置によって取得された画像は、診断目的に利用されること
が多い。また、近年、MRI装置は、乳房の検査にも使用されている(例えば、特許文献
1参照)。MRI装置によって取得された乳房の画像は、特に早期の乳がん検出や病変の
良悪性診断、腫瘍の広がり診断に有効であると報告されている。
しかし、一般的な乳腺疾患の画像診断においては、診断のエビデンス、装置普及度、検
査の簡便性などの理由からX線マンモグラフィー装置による検査が第一に選択される場合
が多く、次いで超音波診断装置による検査が行われる。MRI装置による検査は、X線マ
ンモグラフィー装置や超音波診断装置による画像診断の結果を参照して腫瘤の広がりの把
握や術式を決定する場合に相補的に利用されることが多い。
特開2006−325972号公報
しかしながら、上述した従来の技術では、以下で説明するように、X線マンモグラフィ
ーによって取得された画像(以下、X線マンモグラフィー画像と呼ぶ)とMRI装置によ
って撮像された画像とを容易に比較することができないという課題があった。
例えば、乳腺画像診断の標準的手法であるX線マンモグラフィー装置による標準的な撮
影方法には、CC(Cranio Caudal:頭尾)方向の撮影、ML(Medio Lateral:内外側
)方向又はMLO(Medio Lateral Oblique:内外側斜位)方向の撮影がある。そして
、一般的に、これらの撮影により個々に撮影した左右の乳房の画像は、対称性を見るため
に、胸壁を合わせて並べて表示されて読影される。
一方、MRI装置は3次元のデータ収集が可能である。そのため、MRI装置による検
査では、通常、体軸断(Axial)の画像又は矢状断(Sagittal)の画像、あ
るいはそれらの方向に最大値投影した画像が読影に使用される。したがって、MRI装置
により取得された画像の読影において、すでに撮像されているX線マンモグラフィー画像
との対比を行う場合に、それぞれの画像の視線方向と表示される向きが異なるため、読影
者が両者の位置関係を把握することが困難であった。
なお、上記課題はMRI装置に限って生じるものではなく、X線CT(Computed Tomo
graphy)装置やPET(Positron Emission Tomography)装置など、他の医用画像診断
装置によって取得された乳房の画像とX線マンモグラフィー画像とを比較する場合にも同
様に生じるものである。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、X線マンモグラフィーによって撮影さ
れた画像との比較を容易に行うことができる画像を読影者に提供することが可能な画像処
理装置及び画像処理装置の制御プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1記載の本発明は、画像処理装置が、被検体の左右の乳房を磁気共鳴イメージングにより撮像した3次元画像データから前記左右の乳房それぞれの2次元画像を生成し、生成した各2次元画像における胸壁部分が互いに向き合うように配置することで前記左右の乳房を対称に配置した対比用2次元画像を生成する生成手段と、前記対比用2次元画像を表示部に表示させる表示制御手段とを備え、前記生成手段は、X線マンモグラフィー撮影における頭尾方向又は左右方向のいずれに対応する方向で前記対比用2次元画像を生成するかに応じて、前記3次元画像データにおける被検体座標に基づいて投影処理を施すことで、前記対比用2次元画像を生成する。
本発明によれば、X線マンモグラフィーによって撮影された画像との比較を容易に行う
ことができる画像を読影者に提供することが可能なるという効果を奏する。
図1は、本実施例に係るMRI装置の全体構成を示す図である。 図2は、本実施例に係る計算機システムの詳細な構成を示す機能ブロック図である。 図3は、本実施例に係るMRI装置による対比用乳房画像の生成の処理手順を示すフローチャートである。 図4は、本実施例に係る対比用乳房画像生成部による頭尾方向の対比用乳房画像の生成を説明するための図である。 図5は、本実施例に係る対比用乳房画像生成部による左右方向の対比用乳房画像の生成を説明するための図である。 図6は、他の実施例に係る対比用乳房画像生成部による頭尾方向の対比用乳房画像の生成を説明するための図である。 図7は、他の実施例に係る対比用乳房画像生成部による左右方向の対比用乳房画像の生成を説明するための図である。
以下に、本発明に係る画像処理装置、画像処理装置の制御プログラムの実施例を図面に
基づいて詳細に説明する。なお、以下では、本発明をMRI装置に適用した場合について
説明するが、本実施例により本発明が限定されるものではない。
最初に、図1を用いて、本実施例に係るMRI装置の全体構成について説明する。
図1は、本実施例に係るMRI装置の全体構成を示す図である。同図に示すように、本実
施例に係るMRI装置100は、静磁場磁石1、傾斜磁場コイル2、傾斜磁場電源3、寝
台4、寝台制御部5、送信RFコイル6、送信部7、受信RFコイル8、受信部9、及び
計算機システム10を備える。
静磁場磁石1は、中空の円筒形状に形成された磁石であり、内部の空間に一様な静磁場
を発生させる。この静磁場磁石1としては、例えば永久磁石、超伝導磁石等が使用される
傾斜磁場コイル2は、中空の円筒形状に形成されたコイルであり、静磁場磁石1の内側
に配置される。この傾斜磁場コイル2は、互いに直交するX,Y,Zの各軸に対応する3
つのコイルが組み合わされて形成されており、これら3つのコイルは、後述する傾斜磁場
電源3から個別に電流供給を受けて、X,Y,Zの各軸に沿って磁場強度が変化する傾斜
磁場を発生させる。なお、Z軸方向は、静磁場と同方向とする。
ここで、傾斜磁場コイル2によって発生するX,Y,Z各軸の傾斜磁場は、例えば、ス
ライス選択用傾斜磁場Gs、位相エンコード用傾斜磁場Ge及びリードアウト用傾斜磁場
Grにそれぞれ対応している。スライス選択用傾斜磁場Gsは、任意に撮像断面を決める
ために利用される。位相エンコード用傾斜磁場Geは、空間的位置に応じて磁気共鳴信号
の位相を変化させるために利用される。リードアウト用傾斜磁場Grは、空間的位置に応
じて磁気共鳴信号の周波数を変化させるために利用される。
傾斜磁場電源3は、後述する計算機システム10による制御のもと、傾斜磁場コイル2
に電流を供給する。
寝台4は、被検体Pが載置される天板4aを備え、後述する寝台制御部5による制御の
もと、天板4aを、被検体Pが載置された状態で傾斜磁場コイル2の空洞(撮像口)内へ
挿入する。通常、この寝台4は、長手方向が静磁場磁石1の中心軸と平行になるように設
置される。
寝台制御部5は、寝台4を制御する。例えば、寝台制御部5は、寝台4を駆動して、天
板4aを長手方向又は上下方向へ移動する。
送信RFコイル6は、傾斜磁場コイル2の内側に配置されたコイルである。この送信R
Fコイル6は、送信部7から高周波パルスの供給を受けて、高周波磁場を発生する。
送信部7は、後述する計算機システム10による制御のもと、ラーモア周波数に対応す
る高周波パルスを送信RFコイル6に送信する。この送信部7は、発振部、位相選択部、
周波数変換部、振幅変調部、高周波電力増幅部などを有する。発振部は、静磁場中におけ
る対象原子核に固有の共鳴周波数の高周波信号を発生する。位相選択部は、上記高周波信
号の位相を選択する。周波数変換部は、位相選択部から出力された高周波信号の周波数を
変換する。振幅変調部は、周波数変調部から出力された高周波信号の振幅を例えばsin
c関数に従って変調する。高周波電力増幅部は、振幅変調部から出力された高周波信号を
増幅する。これらの各部の動作の結果として、送信部7は、ラーモア周波数に対応する高
周波パルスを送信RFコイル6に送信する。
受信RFコイル8は、送信RFコイル6により発生した高周波磁場の影響によって被検
体Pから放射される磁気共鳴信号を受信する。本実施例で使用される受信RFコイル8は
、乳房撮像用のコイルであり、寝台4の天板4a上に配置される。診断時には、この受信
RFコイル8の上に被検体Pが伏臥位で配置される。かかる受信RFコイル8は、磁気共
鳴信号を受信すると、その磁気共鳴信号を受信部9へ出力する。
受信部9は、後述する計算機システム10による制御のもと、受信RFコイル8から出
力される磁気共鳴信号に基づいて磁気共鳴(Magnetic Resonance:MR)信号データを生
成する。そして、受信部9は、生成したMR信号データを計算機システム10に送信する
計算機システム10は、MRI装置100の全体制御やデータ収集、画像再構成などを
行う。この計算機システム10は、インタフェース部11、データ収集部12、データ処
理部13、記憶部14、表示部15、入力部16、及び制御部17を有する。
インタフェース部11は、傾斜磁場電源3、寝台制御部5、送信部7及び受信部9に接
続される。そして、インタフェース部11は、これらの接続された各部と計算機システム
10との間で授受される信号の入出力を制御する。
データ収集部12は、インタフェース部11を介して、受信部9から送信されるMR信
号データを収集する。このデータ収集部12は、MR信号データを収集すると、収集した
MR信号データを記憶部14に記憶させる。
データ処理部13は、記憶部14に記憶されているMR信号データに対して、後処理す
なわちフーリエ変換等の再構成処理を施すことによって、被検体P内における所望核スピ
ンのスペクトラムデータあるいは画像データを生成する。
記憶部14は、データ収集部12によって収集されたMR信号データや、データ処理部
13によって生成された画像データなどを被検体Pごとに記憶する。
表示部15は、制御部17による制御のもと、スペクトラムデータあるいは画像データ
等の各種の情報を表示する装置である。この表示部15としては、液晶表示器などの表示
デバイスを利用可能である。
入力部16は、操作者から各種操作や情報入力を受け付ける。この入力部16としては
、マウスやトラックボールなどのポインティングデバイス、モード切替スイッチ等の選択
デバイス、あるいはキーボード等の入力デバイスを適宜に利用可能である。
制御部17は、図示していないCPU(Central Processing Unit)やメモリ等を有
し、MRI装置100を総括的に制御する。例えば、制御部17は、操作者により設定さ
れた撮像条件に基づいて傾斜磁場電源3、送信部7及び受信部9を制御することで、各種
撮像シーケンスを実行する。
以上、本実施例に係るMRI装置の全体構成について説明した。このような構成のもと
、本実施例では、計算機システム10が、被検体Pの左右の乳房を含む3次元空間からM
R信号を収集する撮像シーケンスを実行する。また、計算機システム10は、撮像シーケ
ンスを実行することにより収集されたMR信号に基づいて左右の乳房の3次元画像データ
を再構成する。また、計算機システム10は、再構成した3次元画像データから左右の乳
房それぞれの2次元画像を生成し、生成した各2次元画像における胸壁部分を結合するこ
とで左右の乳房を対称に配置した2次元画像を生成する。そして、計算機システム10は
、生成した2次元画像を表示部15に表示させる。
ここで、上述した従来の技術では、X線マンモグラフィー画像とMRI装置によって撮像
された画像とを容易に比較することができない。例えば、乳腺画像診断の標準的手法であ
るX線マンモグラフィー装置による標準的な撮影方法には、CC(Cranio Caudal:頭尾
)方向の撮影、ML(Medio Lateral:内外側)方向又はMLO(Medio Lateral Obli
que:内外側斜位)方向の撮影がある。そして、一般的に、これらの撮影により個々に撮
影した左右の乳房の画像は、対称性を見るために、胸壁を合わせて並べて表示されて読影
される。
一方、MRI装置は3次元のデータ収集が可能である。そのため、MRI装置による検
査では、通常、体軸断(Axial)の画像又は矢状断(Sagittal)の画像、あ
るいはそれらの方向に最大値投影した画像が読影に使用される。したがって、MRI装置
により取得された画像の読影において、すでに撮像されているX線マンモグラフィー画像
との対比を行う場合に、それぞれの画像の視線方向と表示される向きが異なるため、読影
者が両者の位置関係を把握することが困難であった。
しかしながら、本実施例の構成によれば、MRI装置100により撮像された乳房の画
像が、X線マンモグラフィー装置により撮影されるX線マンモグラフィー画像と同様に、
左右の乳房が胸壁を合わせて対称に配置された状態で表示される。したがって、MRI装
置により取得された画像の読影において、すでにX線マンモグラフィー装置により撮影さ
れている画像との対比を行う場合に、それぞれの画像の視線方向と表示される向きが同じ
になるため、読影者が両者の位置関係を容易に把握することができる。すなわち、本実施
例によれば、X線マンモグラフィーによって撮影された画像との比較を容易に行うことが
できる画像を読影者に提供することが可能になる。
以下では、かかる計算機システム10が有する機能を中心に、本実施例に係るMRI装
置100の詳細について説明する。なお、以下では、計算機システム10によって生成さ
れる2次元画像、すなわち、左右の乳房の2次元画像における胸壁部分を結合することで
左右の乳房を対称に配置した2次元画像を「対比用乳房画像」と呼ぶ。
まず、図2を用いて、本実施例に係る計算機システム10の詳細な構成について説明す
る。図2は、本実施例に係る計算機システム10の詳細な構成を示す機能ブロック図であ
る。なお、ここでは、図1に示したデータ処理部13、記憶部14、及び制御部17に関
する機能を中心に説明する。
図2に示すように、記憶部14は、MR信号データ記憶部14a及び画像データ記憶部
14bを記憶する。MR信号データ記憶部14aは、データ収集部12によって収集され
たMR信号データを記憶する。また、画像データ記憶部14bは、データ処理部13によ
って生成された画像データを記憶する。
また、制御部17は、シーケンス実行部17a及び表示制御部17bを有する。シーケ
ンス実行部17aは、操作者により設定された撮像条件に基づいて各種のシーケンス実行
データを生成し、生成したシーケンス実行データにしたがって傾斜磁場電源3、送信部7
及び受信部9を制御することで、各種撮像シーケンスを実行する。なお、ここでいうシー
ケンス実行データとは、傾斜磁場電源3が傾斜磁場コイル2に供給する電源の強さや電源
を供給するタイミング、送信部7が送信RFコイル6に送信するRF信号の強さやRF信
号を送信するタイミング、受信部9がNMR信号を検出するタイミングなど、撮像を実行
するための手順を定義した情報である。表示制御部17bは、後述する対比用乳房画像生
成部13bにより生成される対比用乳房画像を表示部15に表示させる。
また、データ処理部13は、画像再構成部13a及び対比用乳房画像生成部13bを有
する。画像再構成部13aは、被検体の左右の乳房を含む3次元空間から磁気共鳴信号を
収集する撮像シーケンスを実行することにより収集されたMR信号データに基づいて、被
検体Pの左右の乳房の3次元画像データを再構成する。対比用乳房画像生成部13bは、
画像再構成部13aにより再構成された3次元画像データから、対比用乳房画像として、
被検体Pの左右の乳房それぞれの2次元画像を各乳房の胸壁側を合わせて対称に配置した
2次元画像を生成する。
次に、主に図3を用いて、本実施例に係るMRI装置100による対比用乳房画像の生
成の処理手順について説明する。図3は、本実施例に係るMRI装置100による対比用
乳房画像の生成の処理手順を示すフローチャートである。なお、上述した制御部17及び
データ処理部13が有する各部によって行われる処理について詳細に説明する。
図3に示すように、本実施例に係るMRI装置100では、計算機システム10が、入
力部16を介して操作者から開始指示を受け付けた場合に(ステップS301,Yes)
、MRI装置100の各部を制御することで、被検体Pの乳房の3次元画像を撮像する(
ステップS302)。
具体的には、シーケンス実行部17aが、傾斜磁場電源3、送信部7及び受信部9を制
御することで、被検体の左右の乳房を含む3次元空間から磁気共鳴信号を収集するための
撮像シーケンスを実行する。例えば、シーケンス実行部17aは、1次元の周波数エンコ
ードと2次元の位相エンコードとを組み合わせたグラディエントエコー法の撮像シーケン
スを実行する。また、データ収集部12が、上記撮像シーケンスを実行することにより受
信部9から送信されたMR信号データを収集する。そして、画像再構成部13aが、デー
タ収集部12によって収集されたMR信号データに対して3次元フーリエ変換処理を施す
ことで、被検体Pの左右の乳房の3次元画像データを再構成する。
通常、MRI装置によるデータ収集は、不要な領域からの信号の折り返しを防ぐために
、帯域の制限されたRFパルスと傾斜磁場との組み合わせにより、3次元のうち一方向に
スライス選択をして制限された領域から行われる。このように、スライス選択により制限
された領域からデータを収集する撮像は、スライスの方向により、体軸断(Axial)
撮像、矢状断(Sagittal)撮像、冠状断(Coronal)撮像と呼ばれる。M
RI装置を用いた診断では、これら体軸断、矢状断、冠状断の一枚一枚の画像あるいはこ
れらのスライス軸に沿って最大値投影処理を行った画像を保存及び表示して診断が行われ
る。なお、乳房検査では、一般的に、体軸断又は矢状断の撮像が行われる。そこで、以下
では、これら2つの撮像が行われる場合について説明する。
乳腺MR検査では、MR用の造影剤を静脈より注入し、関心領域が造影される程度や造
影されるまでの時間、造影剤が流出する時間などを腫瘍の良悪性の判断の基準にすること
がある。しかし、造影剤が体外に流出される時間を考慮すると、一度の検査では造影剤は
一回しか注入できないため、左右両側の乳房の画像を一回の3次元撮像で取得することが
望ましい。
したがって、撮像領域を決める位置決めの際には左右両側の乳房が全て含まれるような
直方体の領域を設定する。得られたローデータを3次元フーリエ変換して得られる3次元
画像データの表示において、体軸断撮像の場合には、被検体の前後(Anterior-Posterior
)方向が画像の上下方向、被検体の左右方向が画像の左右方向となり、矢状断撮像の場合
には、被検体の頭尾(superior-inferior)方向が画像の上下、被検体の前後(Anterior-
Posterior)方向が画像の左右方向となる。
また、体軸断撮像の場合は左右の乳房を一度に撮像した場合には一枚の画像に左右の乳
房を保存、表示することもあるが、矢状断撮像の場合には、左右の乳房は通常別々の画像
で表示される。このような一般的なMR画像の表示方法は、X線マンモグラフィーで通常
行われるCC(Cranio Caudal)撮影やML(Medio Lateral)撮影又はMLO(Medio
lateral Oblique)撮影の結果を左右の乳房の対称性を重視した配置にして読影する方
法とは異なるため、X線マンモグラフィーの診断情報をもとに、これとの対比でMR画像
の読影を行う場合には、それぞれの画像の視線方向と表示される向きが異なる両者の位置
関係を把握することが難しい。
図3の説明にもどって、左右の乳房の3次元画像データが再構成された後に、対比用乳
房画像生成部13bが、X線マンモグラフィー画像との対比表示を行うか否かを判定する
(ステップS303)。このとき、例えば、対比用乳房画像生成部13bは、入力部16
を介して、対比表示を行うか否かを選択する操作を操作者から受け付ける。そして、対比
用乳房画像生成部13bは、受け付けた操作に基づいて、対比表示を行うか否かを判定す
る。
ここで、対比表示を行わないと判定した場合には(ステップS303,No)、対比用
乳房画像生成部13bは、以下に示す手順を実行することなく処理を終了する。一方、対
比表示を行うと判定した場合には(ステップS303,Yes)、対比用乳房画像生成部
13bは、対比用乳房画像を表示させる表示方向を判定する(ステップS304)。
具体的には、対比用乳房画像生成部13bは、対比用乳房画像を表示させる表示方向と
して、X線マンモグラフィー撮撮影における頭尾方向(CC方向)に対応する方向、又は
、左右方向(ML方向又はMLO方向)に対応する方向のいずれかに判定する。このとき
、例えば、対比用乳房画像生成部13bは、入力部16を介して、対比用乳房画像を表示
させる方向を選択する操作を操作者から受け付ける。そして、対比用乳房画像生成部13
bは、受け付けた操作に基づいて、対比用乳房画像の表示方向を判定する。
そして、対比用乳房画像を頭尾方向に表示させると判定した場合には(ステップS30
5,Yes)、対比用乳房画像生成部13bは、画像再構成部13aにより生成された3
次元画像データに対して被検体Pの頭尾方向に最大値投影処理を施すことで、左右の乳房
を頭尾方向に投影した2次元投影画像を生成する(ステップS306)。また、対比用乳
房画像生成部13bは、生成した2次元投影画像を左右の中心で分離し、分離した左右の
2次元投影画像における胸壁部分を結合することで、胸壁を合わせて左右の乳房を対称に
配置した対比用乳房画像を生成する(ステップS307)。
ここで、図4を用いて、本実施例に係る対比用乳房画像生成部13bによる頭尾方向の
対比用乳房画像の生成について具体的に説明する。図4は、本実施例に係る対比用乳房画
像生成部13bによる頭尾方向の対比用乳房画像の生成を説明するための図である。
図4において、3次元画像データ405は、3次元撮像法による撮像シーケンスを実行
することで収集されたMR信号データに対して3次元フーリエ変換処理を施すことで生成
されたものである。この3次元画像データ405は、右の乳房410及び左の乳房415
を含んでいる。また、A,P,R,L,H,Fは、被検体座標における前(Anteri
or)方向、後(Posterior)方向、右(Right)方向、左(Left)方
向、頭(Head)方向、足(Feet)方向をそれぞれ表している。
また、点線425は、受信RFコイル8の上端又は、寝台天板4aの上端の垂直方向の
位置を表している。また、一点鎖線430は、装置座標系における左右の中心を表してい
る。ここで、点線425は、被検体Pの胸壁の前側にほぼ一致している。また、一点鎖線
430は、被検体Pの体軸に関する左右方向の中心にほぼ一致している。
頭尾方向の対比用乳房画像を生成する場合には、例えば、対比用乳房画像生成部13b
は、矢印420で示した頭尾(HF)方向に最大値投影処理を行い、対比用乳房画像とな
る2次元投影画像を作成する。このとき、対比用乳房画像生成部13bは、おおよそ胸壁
に相当する部分より背中側(後側)の領域を除いた領域435に対して最大値投影処理を
行う。なお、ここで図4における右の乳房410及び左の乳房415は製図の都合上完全
に分離されて表現されている。しかし、実際には上述のように領域435は胸壁を含んだ
領域となる。したがって、右の乳房410及び左の乳房415は、実際には、点線425
の近傍で接続しているものとして理解されたい。このことは、図5ないし図7においても
同様である。
ここで、最大値投影が行われる領域435と除外される領域との境界としては、例えば
、点線425で示すように、受信RFコイル8又は寝台天板4aの垂直方向の位置を基準
として、この位置より一定の幅だけ背中側の位置が設定される。これにより、最大値投影
処理が行われる範囲を適切に設定することができる。また、この方法で所定の範囲を設定
することによって、乳房及び胸壁の一部を含む領域のみを選択し、診断に不要な肺や心臓
などの領域を排除することができる。
なお、この領域の選択、排除は、受信RFコイル8や寝台天板4aの位置を基準とする
ものに限られず、画像認識によって行われても良い。この場合、例えば、左右乳房をパタ
ーン認識して領域435を選択するなどする。さらに具体的には、左右乳房の横方向の大
きさが被検体の前側から後側にかけてどう変化しているかを認識し、胸壁付近では左右乳
房が接近、接続するので、この接続した位置を胸壁の位置として認識し、最大値投影が行
われる領域435を選択するなどとしても良い。
なお、ここでは、対比用乳房画像生成部13bが、3次元画像データ405の限られた
領域に対して最大値投影処理を行う場合について説明した。この他にも、例えば、対比用
乳房画像生成部13bが、3次元画像データ405上の全領域に対して最大値投影処理を
行い、その後、最大値投影処理により得られた2次元画像上で不要な領域を削除するよう
にしてもよい。
そして、最大値投影処理を行った後に、対比用乳房画像生成部13bは、最大値投影処
理により得られた2次元投影像440を装置座標における左右の中心に相当する線455
で分離する。続いて、対比用乳房画像生成部13bは、分離した2つの画像のうち、右の
乳房を含む画像460を時計方向に90度回転し、左の乳房を含む画像465を反時計方
向に90度回転する。その後、対比用乳房画像生成部13bは、回転した各画像を、胸壁
を合わせて対称になるように結合することで、対比用乳房画像470を生成する。
なお、被検体Pが寝台4に載置される際に、被検体Pの体軸に関する左右方向の中心が
装置座標の左右中心に一致するように被検体Pの位置が設定されていれば、装置座標の左
右中心に相当する位置で画像を左右に分離すると、結合した画像の上下方向すなわち被検
体の左右方向の左右の乳房の対称性が保たれる。これにより、得られた対比用乳房画像4
70は、X線マンモグラフィー装置によるCC方向の撮影によって取得された2枚の画像
を対称に配置して読影を行う際の表示方法と視線及び方向が一致したものとなる。したが
って、X線マンモグラフィー画像とMR画像との対比を容易に行うことができるようにな
る。
ここで、X線マンモグラフィー画像とMR画像の対比は、それぞれ別の表示部に表示さ
れた画像を対比することによって行われても良いが、これに限られない。例えば、表示制
御部17bは、外部から取得したマンモグラフィー画像と対比用乳房画像470を、同じ
スケールとなるように画像サイズ調整して、同じ表示部15に表示してもよい。具体的に
は、表示制御部17bは取得したX線マンモグラフィー画像と対比用乳房画像470それ
ぞれの実寸に対する画素サイズを比較し、一方を拡大又は縮小することにより、同じ大き
さで乳房が映し出されるように画像調整してもよい。具体的な表示形態としては、X線マ
ンモグラフィー画像と対比用乳房画像470を近接配置して並列表示しても良いし、どち
らか一方を入力部16への入力指示に従って切り替えて表示してもよい。
図3の説明にもどって、対比用乳房画像を左右方向に表示させると判定した場合には(
ステップS305,No)、対比用乳房画像生成部13bは、画像再構成部13aにより
生成された3次元画像データに対してその3次元画像データの中心から左右それぞれの方
向に最大値投影処理を施すことで、左右それぞれの乳房を投影した2次元投影画像を生成
する(ステップS308)。また、対比用乳房画像生成部13bは、生成した各2次元投
影画像における胸壁部分を結合することで、胸壁を合わせて左右の乳房を対称に配置した
対比用乳房画像を生成する(ステップS309)。
ここで、図5を用いて、本実施例に係る対比用乳房画像生成部13bによる左右方向の
対比用乳房画像の生成について具体的に説明する。図5は、本実施例に係る対比用乳房画
像生成部13bによる左右方向の対比用乳房画像の生成を説明するための図である。なお
、図5に示す3次元画像データ405は、図4に示したものと同じである。
左右方向の対比用乳房画像を生成する場合には、例えば、対比用乳房画像生成部13b
は、頭尾方向の対比用乳房画像を生成する場合と同様に、おおよそ胸壁に相当する部分よ
り背中側(後側)の領域を除いた領域435に対して最大値投影処理を行う。つまり、対
比用乳房画像生成部13bは、胸壁に相当する境界線よりも前側の領域について行うが、
この場合には、装置座標における左右の中心を現す一点鎖線430で領域435を2つに
分け、それぞれの領域を矢印520及び525で示す左右方向に最大値投影する。これに
より、右の乳房を左右方向の2次元投影画像560、及び、左の乳房の左右方向の2次元
投影画像565が得られる。
そして、最大値投影処理を行った後に、対比用乳房画像生成部13bは、最大値投影処
理により得られた2次元投影画像560と2次元投影画像565とを胸壁が合わさるよう
に回転して結合することで、対比用乳房画像570を生成する。これにより、得られた対
比用乳房画像570は、X線マンモグラフィー装置によるML方向又はMLO方向の撮影
によって取得された2枚の画像を対称に配置して読影を行う際の表示方法と視線及び方向
がほぼ一致したとものなる。
図3にもどって、対比用乳房画像生成部13bによって対比用乳房画像が生成されると
、表示制御部17bが、生成された対比用乳房画像を表示部15に表示させる(ステップ
S310)。
上述したように、本実施例では、シーケンス実行部17aが、被検体Pの左右の乳房を
含む3次元空間からMR信号を収集する撮像シーケンスを実行する。また、画像再構成部
13aが、シーケンス実行部17aが撮像シーケンスを実行することにより収集されたM
R信号に基づいて左右の乳房の3次元画像データを再構成する。また、対比用乳房画像生
成部13bが、画像再構成部13aにより再構成された3次元画像データから左右の乳房
それぞれの2次元画像を生成し、生成した各2次元画像における胸壁部分を結合すること
で左右の乳房を対称に配置した対比用乳房画像を生成する。そして、表示制御部17bが
、対比用乳房画像生成部13bにより生成された対比用乳房画像を表示部15に表示させ
る。
このように、本実施例では、MRI装置100により撮像された乳房の画像が、X線マ
ンモグラフィー画像と同様に、左右の乳房が胸壁を合わせて対称に配置された状態で表示
される。したがって、本実施例によれば、X線マンモグラフィーによって撮影された画像
との比較を容易に行うことができる画像を読影者に提供することが可能になる。また、本
実施例によれば、X線マンモグラフィー画像とMR画像との対比が容易になるので、微小
石灰化の存在位置をマンモグラフィーから判断し、ほぼ同じ領域の浸潤性乳管癌をMRで
検索するなどの診断を行うことも可能になる。
なお、上記実施例では、3次元画像データに対して最大値投影処理を行うことで乳房の
2次元画像を生成し、その2次元画像を用いて対比用乳房画像を生成する場合について説
明した。しかし、対比用乳房画像を生成する方法はこれに限られない。
例えば、最大値投影処理以外にも、最小値投影を伴う投影処理、加算平均を伴う投影処
理などの、3次元画像データを2次元画像に変換する処理であれば上記実施例に適応可能
である。加えて、対比用乳房画像を生成する方法は、投影処理等の3次元画像データを2
次元画像に変換する処理を含むとも限らない。
例えば、対比用乳房画像生成部13bが、画像再構成部13aによって再構成された3
次元画像データから被検体Pの左右方向に並ぶ複数の体軸断面の断層像を生成し、生成し
た複数の断層像を左右の中心で2つの画像群に分け、左側の画像群に含まれる断層像の胸
壁部分と右側の画像群に含まれる画像の胸壁部分とを結合することで、複数の対比用乳房
画像を生成するようにしてもよい。
図6は、他の実施例に係る対比用乳房画像生成部13bによる頭尾方向の対比用乳房画
像の生成を説明するための図である。この場合には、対比用乳房画像生成部13bは、画
像再構成部13aによって生成された3次元画像データから体軸断面の断層像を領域選択
して切り出し、切り出した各断層像を左右に分離して回転し結合する。
このとき、対比用乳房画像生成部13bは、例えば、図6に示す3次元画像データ40
5に含まれる領域のうち、おおよそ胸壁に相当する部分より背中側の領域を除いた領域4
35から、複数の体軸断面の断層像を切り出すことで、2次元画像の画像群605を得る
。そして、対比用乳房画像生成部13bは、得られた画像群605を装置座標における左
右の中心で2分した後に、2分された画像群610の左右両側をそれぞれ回転して結合す
ることで、対比用乳房画像の画像群615を生成する。これにより、X線マンモグラフィ
ー装置によるCC方向の撮影によって取得された2枚の画像を対称に配置して読影を行う
際の表示方法と視線及び方向が一致した複数の対比用乳房画像が得られる。
また、例えば、対比用乳房画像生成部13bが、画像再構成部13aによって再構成さ
れた3次元画像データから被検体Pの頭尾方向に並ぶ複数の矢状断面の断層像を作成し、
生成した複数の断層像を3次元画像データの中心から同じ距離に位置する画像ごとに胸壁
部分を結合することで、複数の対比用乳房画像を生成するようにしてもよい。
図7は、他の実施例に係る対比用乳房画像生成部13bによる左右方向の対比用乳房画
像の生成を説明するための図である。この場合には、対比用乳房画像生成部13bは、画
像再構成部13aによって生成された3次元画像データから矢状断面の断層像を領域選択
して切り出し、切り出した各断層像を装置座標における左右方向の中心からの距離が等し
い2枚の2次元画像ごとにそれぞれ回転し結合する。
このとき、対比用乳房画像生成部13bは、例えば、図7に示す3次元画像データ40
5に含まれる領域のうち、おおよそ胸壁に相当する部分より背中側の領域を除いた領域4
35から、複数の矢状断面の断層像を切り出すことで、2次元画像の画像群を得る。そし
て、対比用乳房画像生成部13bは、得られた画像群を装置座標における左右中心430
で分けることで、2次元画像の画像群を画像群705と画像群710とに分ける。図7に
示す例では、画像群705は右側の乳房を含んだ2次元画像の組になり、画像群710は
左側の乳房を含んだ2次元画像の組になる。
その後、対比用乳房画像生成部13bは、画像群705及び画像群710それぞれから
、装置座標における左右中心430から等距離にある画像を選択し、選択した各画像を胸
壁を合わせて被検体Pの頭尾方向が一致するように結合することで対比用乳房画像を生成
する。例えば、図7に示すように、対比用乳房画像生成部13bは、装置座標における左
右中心430から距離dだけ離れた位置にある画像データa及びbを用いて、1枚の対比
用画像を作成する。対比用乳房画像生成部13bは、装置座標における左右中心430か
ら等距離にある画像ごとに同様の処理を行うことで、対比用画像の画像群715を生成す
る。これにより、X線マンモグラフィー装置によるML方向又はMLO方向の撮影によっ
て取得された2枚の画像を対称に配置して読影を行う際の表示方法と視線及び方向がほぼ
一致した複数の対比用乳房画像が得られる。
なお、上記実施例では、3次元空間から収集されたMR信号に対して3次元フーリエ変
換処理を施すことで3次元画像データを再構成し、その3次元画像データを用いて対比用
乳房画像を生成する場合について説明した。しかしながら、本発明はこれに限られるもの
ではない。例えば、2次元のマルチスライス撮像を行って得られたボリュームデータを用
いることでも、本発明を同様に実施することが可能である。
また、乳腺MR検査では、MRI装置が、造影剤注入後の組織の信号値の変化をとらえ
るために連続撮像を行い、連続撮像により得られた時系列画像の各ピクセルにおける時間
に対する信号値の変化曲線(タイムインテンシティーカーブ)を生成し、その変化曲線に
おける曲線の傾きや信号値が最大値に到達した時刻などを示す値を各ピクセルの色に対応
づけた画像を生成して診断用の画像として提供することもある。これらのいわゆるカラー
マップ画像など、MR信号から再構成された画像に対して何らかの後処理を施した画像デ
ータについても、上記実施例で説明した処理を行うことで、左右の乳房の2次元画像にお
ける胸壁部分を結合することで左右の乳房を対称に配置した2次元画像として表示するこ
とが可能である。
また、MRI装置においては、さまざまなシーケンスによって異なる性質の画像を生成
できるという特徴がある。例えば、T1強調画像、T2強調画像などがあり、互いに画像
上で強調される組織が異なる。このほかにも造影、非造影で行われる種々の血管強調画像
が提供されうる。また、拡散強調画像という、拡散係数の低い信号を強調する画像を生成
することもできる。この拡散強調画像では、密度の高い細胞を強調することができるため
、悪性腫瘍の検出に向いており、乳房の腫瘍診断にも有用であるといえる。本実施例にお
いては、上記のものをはじめとして、種々の性質の画像が用いられうる。その場合、これ
ら種々の性質の複数の画像それぞれに対して、上述したように最大値投影が行われる領域
を選択され、胸壁部分を結合し、左右の乳房を対称に配置した2次元画像が生成される。
これに加え、このような異なる性質の画像を対比観察することにより、それぞれ単独では
得られない診断情報を得られることもある。したがって、本実施例において、表示制御部
17bは、X線マンモグラフィと、複数種類のMRI画像との対比も可能な表示形態で各
画像を表示してもよい。対比可能な表示の具体例としては、X線マンモグラフィー画像と
複数のMRI画像を全て並列に表示しても良い。また、同時に表示される画像は、X線マ
ンモグラフィー画像と複数のMRI画像のうちのどれか一つとし、入力部16への所定の
入力によって切り替えて表示してもよい。さらに、複数のMRI画像のうちの一つとX線
マンモグラフィー画像との二つを同時に表示し、複数のMRI画像を所定の入力によって
切り替えて表示してもよい。また、図6、図7に示されるような複数の対比用乳房画像を
生成する場合であって、複数のMRI画像を表示する場合には、常に同じ位置に対応した
複数のMRI画像が表示されるよう制御されることが望ましい。
また、上記実施例では、左右の乳房の2次元画像における胸壁部分を結合することで左
右の乳房を対称に配置した2次元画像として表示すると記してきた。しかし、ここでいう
、胸壁部分とは、必ずしも胸壁が写し出された部分のみ指すものではなく、胸壁よりもす
こし手前の実際には胸壁を含まない部分でもよい。要はX線マンモグラフィー装置での撮
像範囲に対して比較可能な領域が表示されればよい。左右の乳房の2次元画像は必ずしも
胸壁部分で結合されなくともよい。つまり、胸壁部分が互いに向き合うように配置されて
いれば、実際に結合されない形態も考えられる。例えば、左右の乳房の2次元画像の胸壁
部分が若干の隙間をおいて配置されていても、X線マンモグラフィー像と対比可能な2次
元画像が生成され、本実施形態の思想を逸脱するものではないことは明白である。
また、上記実施例では、MRI装置100に本発明を適用した場合について説明したが
、本発明はこれに限られるものではない。例えば、ネットワークを介してMRI装置に接
続された画像処理装置にも本発明を同様に適用することが可能である。この場合には、M
RI装置100が、対比用乳房画像のもとになる3次元MR信号データや3次元画像デー
タをネットワーク又は記録媒体を経由して画像処理装置に転送する。そして、画像処理装
置が、MRI装置から転送された3次元MR信号データや3次元画像データに基づいて、
上記実施例で説明した計算機システム10と同様の処理を行うことによって、対比用乳房
画像を生成して表示する。
また、上記実施例で説明したシーケンス実行部17a、表示制御部17b、画像再構成
部13a、及び対比用乳房画像生成部13bの機能は、その全て又は一部の機能をソフト
ウェアで実現することもできる。すなわち、図3に示した処理手順を規定した画像処理プ
ログラムをコンピュータに実行させることで、上記各部の機能を実現する。このとき、画
像処理プログラムは、コンピュータにあらかじめインストールされていてもよいし、磁気
ディスクや光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリなどのリムーバブルな記録媒体に
記録され、あるいはネットワークを介して配布されて、コンピュータ装置に適宜インスト
ールされてもよい。
また、上記実施例では、MRI装置100に本発明を適用した場合について説明したが
、本発明はこれに限られるものではない。例えば、X線CT装置やPET装置など、X線
マンモグラフィー装置を除いた他の医用画像診断装置にも本発明を同様に適用することが
可能である。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、上記実施形態に開示
されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば
、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異な
る実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
100 MRI装置
10 計算機システム
13 データ処理部
13a 画像再構成部
13b 対比用乳房画像生成部
14 記憶部
14a MR信号データ記憶部
14b 画像データ記憶部
17 制御部
17a シーケンス実行部
17b 表示制御部

Claims (10)

  1. 被検体の左右の乳房を磁気共鳴イメージングにより撮像した3次元画像データから前記左右の乳房それぞれの2次元画像を生成し、生成した各2次元画像における胸壁部分が互いに向き合うように配置することで前記左右の乳房を対称に配置した対比用2次元画像を生成する生成手段と、
    前記対比用2次元画像を表示部に表示させる表示制御手段とを備え、
    前記生成手段は、X線マンモグラフィー撮影における頭尾方向又は左右方向のいずれに対応する方向で前記対比用2次元画像を生成するかに応じて、前記3次元画像データにおける被検体座標に基づいて投影処理を施すことで、前記対比用2次元画像を生成する、画像処理装置。
  2. 前記生成手段は、前記生成した各2次元画像における胸壁部分を結合することで前記左右の乳房を対称に配置した対比用2次元画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記生成手段は、前記3次元画像データに対して前記被検体の頭尾方向又は左右方向に投影処理を施すことで前記左右の乳房それぞれの2次元投影画像を生成し、この2次元投影画像を配置することで前記対比用2次元画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記投影処理は最大値投影、最小値投影、加算平均の少なくとも一つを伴う処理であることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記生成手段は、前記3次元画像データに含まれる領域のうち前記被検体の胸壁部分より背中側の領域を除いた領域に対して前記投影処理を施すことを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  6. 前記生成手段は、前記3次元画像データから前記被検体の左右方向に並ぶ複数の体軸断面の2次元画像を生成し、生成した複数の2次元画像を左右の中心で2つの画像群に分け、左側の画像群に含まれる2次元画像の胸壁部分と右側の画像群に含まれる2次元画像の胸壁部分が互いに向き合うように配置することで複数の前記対比用2次元画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  7. 前記生成手段は、前記3次元画像データから前記被検体の頭尾方向に並ぶ複数の矢状断面の2次元画像生成し、生成した複数の2次元画像を前記3次元画像データの中心から同じ距離に位置する画像ごとに胸壁部分が互いに向き合うように配置することで複数の前記対比用2次元画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  8. 前記表示制御手段は、X線マンモグラフィー装置によって取得されたX線マンモグラフィー画像を前記対比用2次元画像と対比可能に表示することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  9. 前記生成手段は、磁気共鳴イメージングによって取得された複数種類の前記3次元画像データのそれぞれから、複数種類の対比用2次元画像を生成し、
    前記表示制御手段は、前記複数種類の対比用2次元画像を対比可能に表示することを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  10. 前記被検体を載置するための寝台と、
    前記被検体からの磁気共鳴信号を受信し、前記寝台に設けられる受信RFコイルと、
    前記RFコイルによって受信された磁気共鳴信号に基づいて前記3次元画像データを再構成する再構成部とを更に備え、
    前記生成手段は、前記寝台又は前記受信RFコイルの位置に基づいて、前記胸壁の位置を認識することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
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