JP6040697B2 - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車や各種産業機械の変速機などに利用可能なトロイダル型無段変速機に関する。
例えば自動車用変速機として用いるダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機は、図5および図6に示すように構成されている。図5に示すように、ケーシング50の内側には入力軸1が回転自在に支持されており、この入力軸1の外周には、2つの入力側ディスク2,2と2つの出力側ディスク3,3とが取り付けられている。また、入力軸1の中間部の外周には出力歯車4が回転自在に支持されている。この出力歯車4の中心部に設けられた円筒状のフランジ部4a,4aには、出力側ディスク3,3がスプライン結合によって連結されている。
入力軸1は、図中左側に位置する入力側ディスク2とカム板7との間に設けられたローディングカム式の押圧装置12を介して、駆動軸22により回転駆動されるようになっている。また、出力歯車4は、2つの部材の結合によって構成された仕切壁13を介してケーシング50内に支持されており、これにより、入力軸1の軸線Oを中心に回転できる一方で、軸線O方向の変位が阻止されている。
出力側ディスク3,3は、入力軸1との間に介在されたニードル軸受5,5によって、入力軸1の軸線Oを中心に回転自在に支持されている。また、図中左側の入力側ディスク2は、入力軸1にボールスプライン6を介して支持され、図中右側の入力側ディスク2は、入力軸1にスプライン結合されており、これら入力側ディスク2は入力軸1と共に回転するようになっている。また、入力側ディスク2,2の内側面(凹面)2a,2aと出力側ディスク3,3の内側面(凹面)3a,3aとの間には、パワーローラ11(図6参照)が回転自在に挟持されている。
図5中右側に位置する入力側ディスク2の内周面2cには、段差部2bが設けられ、この段差部2bに、入力軸1の外周面1aに設けられた段差部1bが突き当てられるとともに、入力側ディスク2の背面(図5の右面)がローディングナット9に突き当てられている。これによって、入力側ディスク2の入力軸1に対する軸線O方向の変位が実質的に阻止されている。また、カム板7と入力軸1の鍔部1dとの間には、皿ばね8が設けられており、この皿ばね8は、各ディスク2,2,3,3の凹面2a,2a,3a,3aとパワーローラ11,11の周面11a,11aとの当接部に押圧力を付与する。
図6は、図5のA−A線に沿う断面図である。図6に示すように、ケーシング50の内側には、入力軸1に対し捻れの位置にある一対の枢軸14,14を中心として揺動する一対のトラニオン15,15が設けられている。なお、図6においては、入力軸1の図示は省略している。各トラニオン15,15は、支持板部16の長手方向(図6の上下方向)の両端部に、この支持板部16の内側面側に折れ曲がる状態で形成された一対の折れ曲がり壁部20,20を有している。そして、この折れ曲がり壁部20,20によって、各トラニオン15,15には、パワーローラ11を収容するための凹状のポケット部Pが形成される。また、各折れ曲がり壁部20,20の外側面には、各枢軸14,14が互いに同心的に設けられている。
支持板部16の中央部には円孔21が形成され、この円孔21には変位軸23の基端部(第1の軸部)23aが支持されている。そして、各枢軸14,14を中心として各トラニオン15,15を揺動させることにより、これら各トラニオン15,15の中央部に支持された変位軸23の傾斜角度を調節できるようになっている。また、各トラニオン15,15の内側面から突出する変位軸23の先端部(第2の軸部)23bの周囲には、各パワーローラ11が回転自在に支持されており、各パワーローラ11,11は、各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の間に挟持されている。なお、各変位軸23,23の基端部23aと先端部23bとは、互いに偏心している。
また、各トラニオン15,15の枢軸14,14はそれぞれ、一対のヨーク23A,23Bに対して揺動自在および軸方向(図6の上下方向)に変位自在に支持されており、各ヨーク23A,23Bにより、トラニオン15,15はその水平方向の移動を規制されている。各ヨーク23A,23Bは鋼等の金属のプレス加工あるいは鍛造加工により矩形状に形成されている。各ヨーク23A,23Bの四隅には円形の支持孔18が4つ設けられており、これら支持孔18にはそれぞれ、トラニオン15の両端部に設けた枢軸14がラジアルニードル軸受30を介して揺動自在に支持されている。また、ヨーク23A,23Bの幅方向(図5の左右方向)の中央部には、円形の係止孔19が設けられており、この係止孔19の内周面は円筒面として、球面ポスト64,68を内嵌している。すなわち、上側のヨーク23Aは、ケーシング50に固定部材52を介して支持されている球面ポスト64によって揺動自在に支持されており、下側のヨーク23Bは、球面ポスト68およびこれを支持する駆動シリンダ31の上側シリンダボディ61によって揺動自在に支持されている。
なお、各トラニオン15,15に設けられた各変位軸23,23は、入力軸1に対し、互いに180度反対側の位置に設けられている。また、これらの各変位軸23,23の先端部23bが基端部23aに対して偏心している方向は、両ディスク2,2,3,3の回転方向に対して同方向(図6で上下逆方向)となっている。また、偏心方向は、入力軸1の配設方向に対して略直交する方向となっている。したがって、各パワーローラ11,11は、入力軸1の長手方向に若干変位できるように支持される。その結果、押圧装置12が発生するスラスト荷重に基づく各構成部材の弾性変形等に起因して、各パワーローラ11,11が入力軸1の軸方向に変位する傾向となった場合でも、各構成部材に無理な力が加わらず、この変位が吸収される。
また、パワーローラ11の外側面とトラニオン15の支持板部16の内側面との間には、パワーローラ11の外側面の側から順に、スラスト転がり軸受であるスラスト玉軸受(スラスト軸受)24と、スラストニードル軸受25とが設けられている。このうち、スラスト玉軸受24は、各パワーローラ11に加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、これら各パワーローラ11の回転を許容するものである。このようなスラスト玉軸受24はそれぞれ、複数個ずつの玉(以下、転動体という)26,26と、これら各転動体26,26を転動自在に保持する円環状の保持器27と、円環状の外輪28とから構成されている。また、各スラスト玉軸受24の内輪軌道は各パワーローラ11の外側面(大端面)に、外輪軌道は各外輪28の内側面にそれぞれ形成されている。
また、スラストニードル軸受25は、トラニオン15の支持板部16の内側面と外輪28の外側面との間に挟持されている。このようなスラストニードル軸受25は、パワーローラ11から各外輪28に加わるスラスト荷重を支承しつつ、これらパワーローラ11および外輪28が各変位軸23の基端部23aを中心として揺動することを許容する。
さらに、各トラニオン15,15の一端部(図6の下端部)にはそれぞれ駆動ロッド(トラニオン軸)29,29が設けられており、各駆動ロッド29,29の中間部外周面に駆動ピストン(油圧ピストン)33,33が固設されている。そして、これら各駆動ピストン33,33はそれぞれ、上側シリンダボディ61と下側シリンダボディ62とによって構成された駆動シリンダ31内に油密に嵌装されている。これら各駆動ピストン33,33と駆動シリンダ31とで、各トラニオン15,15を、これらトラニオン15,15の枢軸14,14の軸方向に変位させる駆動装置32を構成している。
このように構成されたトロイダル型無段変速機の場合、入力軸1の回転は、押圧装置12を介して、各入力側ディスク2,2に伝えられる。そして、これら入力側ディスク2,2の回転が、一対のパワーローラ11,11を介して各出力側ディスク3,3に伝えられ、更にこれら各出力側ディスク3,3の回転が、出力歯車4より取り出される。
入力軸1と出力歯車4との間の回転速度比を変える場合には、一対の駆動ピストン33,33を互いに逆方向に変位させる。これら各駆動ピストン33,33の変位に伴って、一対のトラニオン15,15が互いに逆方向に変位する。例えば、図6の左側のパワーローラ11が同図の下側に、同図の右側のパワーローラ11が同図の上側にそれぞれ変位する。
その結果、これら各パワーローラ11,11の周面11a,11aと各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の内側面2a,2a,3a,3aとの当接部に作用する接線方向の力の向きが変化する。そして、この力の向きの変化に伴って、各トラニオン15,15が、ヨーク23A,23Bに枢支された枢軸14,14を中心として、互いに逆方向に揺動する。
その結果、各パワーローラ11,11の周面11a,11aと各内側面2a,3aとの当接位置が変化し、入力軸1と出力歯車4との間の回転速度比が変化する。また、これら入力軸1と出力歯車4との間で伝達するトルクが変動し、各構成部材の弾性変形量が変化すると、各パワーローラ11,11およびこれら各パワーローラ11,11に付属の外輪28,28が、各変位軸23,23の基端部23a、23aを中心として僅かに回動する。これら各外輪28,28の外側面と各トラニオン15,15を構成する支持板部16の内側面との間には、それぞれスラストニードル軸受25,25が存在するため、前記回動は円滑に行われる。したがって、前述のように各変位軸23,23の傾斜角度を変化させるための力が小さくて済む。
ところで、上述のようなトロイダル型無段変速機においては、例えば、図7に示すように、モジュール化したものが主流にとなってきている。例えば、ケーシング50に収容する前の段階で、前述の入力軸1、入力側ディスク2,2、出力側ディスク3,3、出力歯車4、上下のヨーク23A,23B、トラニオン15、パワーローラ11、駆動装置32、押圧装置12、固定部材52(アッパープレート)等が一体に組み立てられてバリエータモジュール43とされ、このバリエータモジュール43をケーシング50内に収容して取り付けるようになっている。また、バリエータモジュール43を組んだ段階でケーシング50に収容する前に、試験的にバリエータモジュール43を動作(回転)させることが可能になっている。
このようなバリエータモジュール43においては、パワーローラ11を支持するトラニオン15は、駆動装置32に支持されている。
また、駆動装置32の駆動シリンダ31を構成する上側シリンダボディ61および下側シリンダボディ62に固定される下側の球面ポスト68と、アッパープレート52に固定される上側の球面ポスト64とが、図8および図9に示すように、上下に一体に接合された柱状ポスト69とされ、バリエータモジュール43において一対の柱状ポスト69がアッパープレート52と、駆動シリンダ31のシリンダボディ(上側シリンダボディ61および下側シリンダボディ62)を接続した状態となっている。なお、図8では、一対の柱状ポスト69と、その間に配置された一体型出力側ディスク34とスラスト玉軸受60が図示されている。
また、柱状ポスト69の上下の中央部分を入力軸1が貫通した状態となっている。また、入力軸1に一対の入力側ディスク2,2、出力側ディスク3,3、出力歯車4、押圧装置12等が支持されている。なお、押圧装置12は、油圧により圧力を付与する油圧式になっている。
また、一対の出力側ディスク3,3と出力歯車4は、一対の出力側ディスク3,3の背面同士を接合した状態に、一対の出力側ディスク3,3を一体にするとともに、この一体になった出力側ディスク3,3の外周面に歯41を設けて出力歯車4とした一体型出力側ディスク34が用いられている。
この一体型出力側ディスク34は、ラジアルニードル軸受35を介して入力軸1に回転自在に支持されている。
また、上述の一対の柱状ポスト69の間に、一体型出力側ディスク34が配置され、柱状ポスト69と、一体型出力側ディスク34の内周側部分との間にスラスト玉軸受(スラスト軸受)60が配置され、一体型出力側ディスク34の入力軸1の軸方向に沿った位置が規制されている。
また、一体型出力側ディスク34の位置を決める一対の柱状ポスト69は、上側シリンダボディ61の上面に形成され、かつ、柱状ポスト69の下端面に形成された凸部が嵌合する凹部(インロー穴部)と、アッパープレート52の下面に設けられ、柱状ポストの上端面に形成された凸部が嵌合する凹部(インロー穴部)とにより位置決めされる。また、一対の柱状ポスト69は、その上下の球面ポスト64,68が、上下のヨーク23A,23Bの係止孔19に挿入されて嵌合され、これらヨーク23A,23Bにより、一対の柱状ポスト69の間隔が規制されている。
ここで、一対の柱状ポスト69の間隔は、一体型出力側ディスク34の入力軸1の軸方向幅(前後のスラスト玉軸受60が取り付けられる位置の間隔)に一対のスラスト玉軸受60の幅を加えた距離より少しだけ広くされている。なお、スラスト玉軸受60の上述の幅は、スラスト玉軸受60が柱状ポスト69と一体型出力側ディスク34とに挟まれる位置の幅である。
したがって、一対の柱状ポスト69と、一体型出力側ディスク34と、一対のスラスト玉軸受60との間には、間隔があくことになるが、図9に示すように、柱状ポスト69とスラスト玉軸受60との間に板状のシム45が挟まれるように配置され、これらシム45により上述の間隔が埋められている。
また、このシム45により、一体型出力側ディスク34の入力軸1の軸方向位置が決められている(例えば、特許文献1参照)。
したがって、一体型出力側ディスク34の位置を調整するためには、シム45の厚みを変更する必要がある。また、上述の隙間にシム45を押し込んだ状態とすることにより、スラスト玉軸受60に与圧が与えられることになり、シム45の厚さでスラスト玉軸受60の与圧が決まることになる。
特開2004−84712号公報
しかしながら、上述のように、一対の柱状ポスト69の位置は、これら柱状ポスト69の上下の端面の凸部が挿入される上述の上側シリンダボディ61の一対のインロー穴部(穴)と、アッパープレート52の一対のインロー穴部(穴)とにより決められることになる。また、上述の上側シリンダボディ61およびアッパープレート52の一対の穴間の距離、一体型出力側ディスク34の幅、スラスト玉軸受の幅、柱状ポスト69の形状等の製造誤差等による少しの寸法の違いにより、一対の柱状ポスト69と、スラスト玉軸受60と、一体型出力側ディスク34との間隔が変化することになる。
このような間隔の変化に対応して一対のシム45の厚さを決めることにより、上述の間隔を埋めて、スラスト玉軸受60に適切な与圧を付与することができるとともに、一体型出力側ディスク34の位置を正確な位置に配置することができる。
そのためには、各バリエータモジュール43の組み立て毎に、一体型出力側ディスク34の各内側面3a(トラクション面)の溝底(軸方向に最も深くなった部分)から柱状ポスト69の中心までの距離、一体型出力側ディスク34の軸方向に沿った幅、一対の柱状ポスト69間の距離(アッパープレート52、上側シリンダボディ61の一対の穴間の距離)等の寸法を測定する必要がある。
これらの寸法に基いて、シム45の厚み(幅)を選定してから、バリエータモジュール43の組み立てが行われることになる。したがって、バリエータモジュール43の組み立てには、上述の寸法の測定が必要となり、この寸法の測定により、組み立て時間が長くなってしまい、量産には不向きな構造となっている。
本発明は、前記事情に鑑みて為されたもので、バリエータモジュールの組み立て時に出力側ディスクの位置を決めるための寸法測定を必要としない構造のトロイダル型無段変速機を提供することを目的とする。
前記目的を達成すために、本発明のトロイダル型無段変速機は、互いの内側面同士を対向させた状態で互いに同心的にかつ回転自在に支持された一対ずつの入力側および出力側のディスクと、これら入力側および出力側のディスクの中心部を貫通してこれら入力側および出力側のディスクを支持する支持軸と、これら入力側および出力側のディスクの間に挟持される複数のパワーローラと、前記支持軸に対して捻れの位置にありかつ互いに同心的に設けられた一対の枢軸を中心に傾転するとともに、前記各パワーローラを、軸受を介して回転自在に支持する複数のトラニオンと、前記各トラニオンを前記枢軸の軸方向に変位させる駆動装置と、前記各トラニオンの前記各枢軸をそれぞれ傾転自在かつ軸方向に変位自在に支持するとともに、前記トラニオンの変位により揺動する一対のヨークと、一対の前記ヨークにそれぞれ一対ずつ設けられた貫通穴にそれぞれ挿通され、一対の前記ヨークの両方を貫通した状態で、一対の前記ヨークを揺動自在に支持する一対の柱状ポストとを備え、
前記柱状ポストの一方の端部が、前記駆動装置側に設けられた第1支持部材の穴に位置決めされて支持されるとともに、前記柱状ポストの他方の端部が第1支持部材に対向する第2支持部材の穴に位置決めされて支持され、前記支持軸が一対の前記柱状ポストを貫通して配置され、一対の前記柱状ポストの間に前記入力側または出力側のディスクが配置されるとともにこれら一対の前記柱状ポストに前記支持軸の軸方向に沿った位置が決められているトロイダル型無段変速機において、
一対の前記柱状ポストのうちの少なくとも一方の前記柱状ポストが挿通または挿入される前記第1支持部材、前記第2支持部材および一対の前記ヨークの前記穴および前記貫通穴が、前記支持軸の軸方向に沿って長い長穴とされていることを特徴とする。
このような構成によれば、トロイダル型無段変速機の製造時に、少なくとも一方の柱状ポストの位置を第1支持部材、第2支持部材、一対のヨークの長穴の長さ方向に沿って移動可能なので、柱状ポストの位置を決めることにより、一対の柱状ポストの間の間隔を決めることができるとともに、一対の柱状ポストに位置決めされる入力側または出力側のディスクの位置を決めることができる。
なお、ディスクの位置を決める上では、一対の柱状ポストの両方が挿入または挿通される穴および貫通穴が全て長穴となっていることが好ましい。
このような構成により、従来のようにシムを用いて、一対の柱状ポストの間の間隔を調整したり、ディスクの位置を調整したりする必要がなく、シムが不要となる。
また、上述のようにシムによって、間隔や位置を調整する場合に、シムの厚さを選定するために、組み立て時に、一対の柱状ポストや、ディスクの間隔等求めるための寸法の測定を行う必要がなくなり、組み立て時間の短縮を図ることができる。
本発明の上記構成において、入力側および出力側の前記ディスク、前記支持軸、前記パワーローラ、前記トラニオン、前記駆動装置、前記ヨーク、前記第1支持部材および前記第2支持部材等の部材が、これら部材を収容するケーシングに収容される前に、バリエータモジュールとして組み立てられ、前記バリエータモジュールを組み立てる際に、前記第1支持部材、前記第2支持部材および一対の前記ヨークの前記長穴に挿通または挿入される前記柱状ポストの前記バリエータモジュールの軸心に対する方向を治具により決めていることが好ましい。
このような構成によれば、柱状ポストが挿通または挿入される穴が長穴となっているので、柱状ポストを組み付ける際に、柱状ポストが斜めになる可能性があるが、治具により柱状ポストのバリエータモジュールに対する方向を決めることで、柱状ポストが斜めになるのを防止できる。
本発明によれば、一対の柱状ポストの間隔を直接的に調整可能なので、シムを用いて、シムの厚さで調整する必要がない。したがって、シムの厚さを選定するために、各バリエータモジュールの組み立て時に、各種寸法の測定の必要がなくなり、トロイダル型無段変速機の組み立て時間の短縮を図ることができる。
本発明の実施形態に係るトロイダル型無段変速機を示す断面図である。 前記トロイダル型無段変速機の駆動装置の駆動シリンダの主に上側シリンダボディを示す平面図である。 前記トロイダル型無段変速機のヨークを示す平面図である。 前記ヨークを示す斜視図である。 従来から知られているハーフトロイダル型無段変速機の具体的構造の一例を示す断面図である。 図5のA−A線に沿う断面図である。 従来のトロイダル型無段変速機のバリエータモジュールを示す斜視図である。 前記バリエータモジュールの一対の柱状ポストと一体型出力側ディスクの部分を示す要部断面図である。 前記バリエータモジュールの入力軸近傍を示す要部断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
なお、この実施形態のトロイダル型無段変速機の特徴は、柱状ポストが挿入または挿通される上側シリンダボディの穴、アッパープレートの穴、ヨークの係止孔が長穴とされた構造にあり、その他の構成および作用は前述した従来の構成および作用と略同様であるため、以下においては、この実施の形態の特徴部分についてのみ言及し、それ以外の部分については、図5から図9と同一の符号を付して簡潔に説明するに留める。
なお、図1は、上側シリンダボディ(第1支持部材)61の穴61a、アッパープレート(第2支持部材)52の穴52a、ヨーク23A、23Bの係止孔(貫通孔)19aが長穴にされている以外は、図7に示すバリエータモジュール43と同様の構成を有するバリエータモジュールの断面図である。なお、長穴とされた各穴61a、52aおよび各係止孔19aは、円孔に比較して円を半分にした一対の半円の間に、入力軸(支持軸)1の軸方向に沿って例えば0.2mm〜0.5mm程度の間隔をあけた形状になっており、例えば、これらを平面図としても、図上で円孔との差を識別できない。なお、後述の図3および図4では、係止孔19aが図上で長穴であることを認識できるように入力軸1の軸方向長さを強調して図示している。
一対の柱状ポスト69は、図1および図2に示すようにそれぞれその下端面(一方の端面(端部))に設けられた短い円柱状の凸部68aが、駆動装置32の駆動シリンダ31の上側シリンダボディ61の上面に形成された略円柱状の凹部である穴61aに挿入されて位置決めされている。したがって、基本的には、図2に示す一対の穴61aの中心間の間隔Cと、図8に示す一対の柱状ポスト69の中心線間の間隔Bとが等しくなるが、穴61aが、入力軸1の軸方向に沿って長い長穴となっており、柱状ポスト69の凸部68aが少しだけ入力軸1の軸方向に沿って位置調整可能(移動可能)になっている。また、後述のように、柱状ポスト69の上端部側を位置決めするアッパープレート52の穴52aも長孔になっている。これにより、柱状ポスト69の中心間の間隔Bが少しだけ変更可能になる。
柱状ポスト69の下端部が、位置調整後に一対ずつのボルト68bにより駆動シリンダ31(上側シリンダボディ61および下側シリンダボディ62)に固定されている
なお、図2において、穴61bには、トラニオン15に接続される駆動ロッド29が挿通される。また、穴61a内の孔61cには、ボルト68bが挿通される。
一対の柱状ポスト69は、図1に示すようにそれぞれその上端面(他方の端面(端部))に設けられた短い円柱状の凸部64aが、アッパープレート52の下面に形成された略円柱状の凹部である穴52aに挿入されて位置決めされている。
この穴52aは、入力軸1の軸方向に沿って長い長穴となっており、柱状ポスト69の凸部64aが少しだけ入力軸1の軸方向に沿って位置調整可能(移動可能)になっている。
また、柱状ポスト69の上端部が、位置調整後にボルト64bによりアッパープレート52に固定されている。
また、上下のヨーク23A,23Bの係止孔を貫通する一対の柱状ポスト69の球面ポスト64が上側のヨーク23Aの一対の係止孔19aにそれぞれ嵌合するとともに、一対の柱状ポスト69の球面ポスト68が下側のヨーク23Bの一対の係止孔19aにそれぞれ嵌合し、上下のヨーク23A,23Bを揺動自在に支持している。
これらの係止孔19aは、入力軸1の軸方向に沿って長い長穴となっていることで、一対の柱状ポスト69間の間隔を少しだけ調整可能になっている。すなわち、一対のヨーク23A,23Bを貫通する一対の柱状ポスト69は、それらの間の間隔を調整可能にされている。
このようなトロイダル型無段変速機にあっては、バリエータモジュール43の組み立て時に、一体型出力側ディスク34、一対のスラスト玉軸受60、一対の柱状ポスト69等の寸法誤差によるサイズの違いに対応して、一対の柱状ポスト69同士の間隔を調整できるので、厚さの異なるシムを用いて間隔調整や位置調整を行わなくとも、一対の柱状ポスト69同士の間に一対のスラスト玉軸受60を介して、一体型出力側ディスク34を配置擦る際に、一対の柱状ポスト69の間隔を適切なものとして、スラスト玉軸受の与圧を適切なものにできる。
また、一体型出力側ディスク34の入力軸1の軸方向に沿った位置を適切な位置に調整することができる。
したがって、従来のようにシムを用いた場合に必要とされる上述の寸法測定を行わなくても、バリエータモジュール43を組み立てることができ、組み立て時間を短縮して、トロイダル型無段変速機を量産に適した構造とすることができる。
このようなトロイダル型無段変速機の製造においては、柱状ポスト69の上下端部が長穴で位置決めされるので、トロイダル型無段変速機(トランスミッション)の軸心に対して斜めとなる可能性がある。すなわち、柱状ポスト69の上下端部の位置が、入力軸1の軸方向にずれて、入力軸1に直交する方向に対して斜めとなる虞がある。そこで、バリエータモジュール43の組み立てに際しては、例えば、図8に示すように、一体型出力側ディスク34の両端にスラスト玉軸受60を介して柱状ポスト69を配置した状態で、柱状ポスト69の一方の端部に駆動装置32を取り付け、他方の端部にアッパープレート52を取り付ける前に、例えば、一対の柱状ポスト69を平行に保持するとともに、一体型出力側ディスク34の軸方向に対して直交するように保持する治具を用いて、一対の柱状ポスト69の方向とこれらの間隔を決める。
このようなトロイダル型無段変速機においては、一対の柱状ポスト69の位置を決める穴61a,52aが長穴となっていても、柱状ポスト69が入力軸1に直交する方向に対して斜めとなるのを防止できる。なお、治具は、例えば、上述のように、一体型出力側ディスク34の両端にスラスト玉軸受60を介して柱状ポスト69を配置した状態で、一体型出力側ディスク34の軸心に対して、柱状ポスト69を直交するように保持し、かつ、一対の柱状ポスト69を互いに平行に保持できる構造となっていればよい。
なお、上述の実施形態では、ダブルキャビティ式のハーフトロイダル型無段変速機において、入力側ディスク2、2および出力側ディスク3、3(一体型出力側ディスク34)を入力軸1で支持し、かつ、一対の入力側ディスク2,2の間に一対の出力側ディスク3,3を配置し、一方の入力側ディスク2の背面に押圧装置12を配置したが、入力側ディスク2、2および出力側ディスク3、3を出力軸で支持し、かつ、一対の出力側ディスク3,3の間に一体化した一対の入力側ディスク2,2を配置し、一方の出力側ディスク3の背面に押圧装置12を配置した構造としてもよい。
本発明は、ダブルキャビティ型の様々なハーフトロイダル型無段変速機に適用することができる。
1 入力軸(支持軸)
2 入力側ディスク
11 パワーローラ
14 枢軸
15 トラニオン
19a 係止孔(貫通穴)
23A ヨーク
23B ヨーク
24 スラスト玉軸受
31 駆動シリンダ
32 駆動装置
34 一体型出力側ディスク(出力側ディスク、出力歯車)
52 アッパープレート(第2支持部材)
52a 穴
61 上側シリンダボディ(第1支持部材)
61a 穴
62 下側シリンダボディ(第1支持部材)

Claims (1)

  1. 互いの内側面同士を対向させた状態で互いに同心的にかつ回転自在に支持された一対ずつの入力側および出力側のディスクと、これら入力側および出力側のディスクの中心部を貫通してこれら入力側および出力側のディスクを支持する支持軸と、これら入力側および出力側のディスクの間に挟持される複数のパワーローラと、前記支持軸に対して捻れの位置にありかつ互いに同心的に設けられた一対の枢軸を中心に傾転するとともに、前記各パワーローラを、軸受を介して回転自在に支持する複数のトラニオンと、前記各トラニオンを前記枢軸の軸方向に変位させる駆動装置と、前記各トラニオンの前記各枢軸をそれぞれ傾転自在かつ軸方向に変位自在に支持するとともに、前記トラニオンの変位により揺動する一対のヨークと、一対の前記ヨークにそれぞれ一対ずつ設けられた貫通穴にそれぞれ挿通され、一対の前記ヨークの両方を貫通した状態で、一対の前記ヨークを揺動自在に支持する一対の柱状ポストとを備え、
    前記柱状ポストの一方の端部が、前記駆動装置側に設けられた第1支持部材の穴に位置決めされて支持されるとともに、前記柱状ポストの他方の端部が第1支持部材に対向する第2支持部材の穴に位置決めされて支持され、前記支持軸が一対の前記柱状ポストを貫通して配置され、一対の前記柱状ポストの間に前記入力側または出力側のディスクが配置されるとともにこれら一対の前記柱状ポストに前記支持軸の軸方向に沿った位置が決められているトロイダル型無段変速機において、
    一対の前記柱状ポストのうちの少なくとも一方の前記柱状ポストが挿通または挿入される前記第1支持部材、前記第2支持部材および一対の前記ヨークの前記穴および前記貫通穴が、前記支持軸の軸方向に沿って長い長穴とされており、
    入力側および出力側の前記ディスク、前記支持軸、前記パワーローラ、前記トラニオン、前記駆動装置、前記ヨーク、前記第1支持部材および前記第2支持部材等の部材が、これら部材を収容するケーシングに収容される前に、バリエータモジュールとして組み立てられ、前記バリエータモジュールを組み立てる際に、前記第1支持部材、前記第2支持部材および一対の前記ヨークの前記長穴に挿通または挿入される前記柱状ポストの前記バリエータモジュールの軸心に対する方向を治具により決めていることを特徴とするトロイダル型無段変速機。
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