JP6038717B2 - 沈砂分離装置 - Google Patents

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Description

本発明は、沈砂分離装置に関する。
従来、下水処理施設において、原水に含まれる砂を沈砂分離する沈砂分離装置がある(特許文献1参照)。
かかる沈砂分離装置は、図6のように、外側の分級室30Aと、この外側の分級室30Aに対し隔離して配設された内側の分級室30Bと、これらの両分級室30A,30Bの上部に配置された分離装置31とを備えて構成されている。
分離装置31は、外側の分級室30Aから内側の分級室30に亘って形成されて、原水が流入する第1の螺旋流路32を有している。
第1の螺旋流路32から分岐してその下層に設けられ、原水が流入する第2、第3の螺旋流路33,34を有している。第1の螺旋流路32において第2、第3の螺旋流路33,34が分岐される位置に形成された開口35,36を有している。
各螺旋流路32,33,34に沿って形成され、原水中の砂等を落下させ、この砂等をその大きさに応じて、外側の分級室30Aと内側の分級室30Bにそれぞれ分別して分級するための切欠き穴37,37A,37Bを有している。
各螺旋流路32,33,34の終端に形成された排出口38と、この排出口38に連通し、原水から砂等を分離した処理水を導く排水流路39を有している。
そして、螺旋流路32,33,34を流れる原水中の砂等を、遠心力の作用と重力沈殿の作用によって分離でき、砂等の大きさに応じて外側の分級室30Aと内側の分級室30Bに分級して集積することができる。また、螺旋流路32,33,34が分岐して複数階層で設けられたことから、原水が、螺旋流路32,33,34の各分岐位置に設けられた開口35,36の下流側で複数の螺旋流路33,34内を流れる。そのため、流速が減じられて、原水中の砂等の沈降が促進されるというものである。
特開2007−307489号公報
しかしながら、特許文献1では、原水に含まれる砂を粗砂と細砂とに分級することから、外側の分級室30Aと内側の分級室30Bとが必要となる。そして、外側の分級室30Aから内側の分級室30に亘って第1の螺旋流路32を形成し、第1の螺旋流路32から分岐してその下層に、第2、第3の螺旋流路33,34を形成する必要がある。そのため、構造が複雑で設備コストが高くなり、メンテナンスも煩わしいという問題がある。
さらに、原水の流入量は、圧送ポンプの能力で決まるから、原水の流入量を増加させて、原水の処理能力を向上させるためには、大型で高価な圧送ポンプが必要となるという問題がある。
本発明は、前記問題を解消するためになされたもので、構造がシンプルで設備コストが安く、メンテナンスも簡単に行えるとともに、原水流入用の圧送ポンプも小型で安価なものが使用できる沈砂分離装置を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために、本発明は、原水に含まれる砂を沈砂分離する沈砂分離装置である。そして、接線方向から原水を流入させる原水流入口を上部に有し、分離砂排出口を底部に有する沈砂分離槽と、前記沈砂分離槽の内部に設置され、上部開口から下部開口に向かって小径となるテーパ管とを備えている。また、前記沈砂分離槽の内部に設置され、前記テーパ管の外面に沿って、上側から下側に向かう螺旋状のテーパ通路部が形成された螺旋状分離通路を備えている。この螺旋状通路は、前記原水流入口から流入した原水を導入して螺旋状に旋回させながら下降通過させる過程で、遠心力と重量沈殿とで沈砂分離し、前記テーパ通路部の底壁の外壁部分に形成された切欠き穴から分離砂を排出するためのものである。さらに、前記沈砂分離槽の上部に設置され、前記テーパ管の上部開口側から排出される分離水および浮遊性有機ゴミを、下水処理施設等に送るための分離水排出口を備えている。
本発明によれば、沈砂分離槽の原水流入口から流入した原水は、テーパ管の外面に沿って上側から下側に向かう螺旋状分離通路に導入されて、螺旋状に旋回しながら下降通過する。その過程における遠心力と重量沈殿とで、重い粗砂と軽い細砂が沈砂分離されるようになる。
そして、分離砂は、テーパ通路部の底壁に沈下しながら切欠き穴から沈砂分離槽の内面方向に排出されて、分離砂排出口から外部に排出されるようになる。
また、分離水および浮遊性有機ゴミは、沈砂分離槽の底部若しくは底部に溜まった分離砂で方向転換されながら、テーパ管の下部開口から上部開口に向かって反転上昇し、テーパ管の上部開口側から、分離水排出口で下水処理施設等に送られるようになる。
このように、上下方向に立体的な旋状分離通路によって、長い通路長を確保できるので、コンパクトな構造でありながら、沈砂分離の効率が向上するようになる。また、沈砂分離槽の内部に、テーパ管と、テーパ管の外面に沿った螺旋状分離通路とを設置することで構成できるから、構造がシンプルで設備コストが安くなる。
さらに、テーパ管とテーパ通路部の螺旋状分離通路であり、かつ螺旋状分離通路の通路部の通路断面積が上側と下側が同じである場合、通路部の半径が下側ほど小さくなっても、原水の流速は、上側と下側が同じである。砂の重さが同じであるとすると、遠心力は上側よりも下側が大きくなるが、砂の重さが異なると、重い粗砂は、その重量によって上側では大きな遠心力も働くので、遠心分離と重量沈殿されるようになる。それとともに、軽い細砂は、下側の通路部の半径が小さくなることから遠心力が増すので、遠心分離されやすくなる。したがって、テーパ通路部の全長に亘って沈砂量が分散化(均一化)されるので、切欠き穴からの排出が安定するようになる。
前記テーパ管の外面は、前記螺旋状分離通路の内面を閉塞する内壁を兼ねている構成とすることができる。
この構成であれば、テーパ管を上方に抜き外せば、螺旋状分離通路の内部が全て露出可能であるから、切欠き穴に詰まった粗砂や浮遊性有機ゴミの除去等のメンテナンスが容易に行えるようになる。
前記螺旋状分離通路の断面積は、上側よりも下側が広くなるように設定されている構成とすることができる。
この構成によれば、螺旋状分離通路の断面積が上側と下側が同じであれば、遠心力と重量沈殿とで、上側ほど重い粗砂、下側ほど軽い細砂が沈砂分離される。これに対して、螺旋状分離通路の断面積を、上側よりも下側を広く設定すれば、原水の流速は下側ほど遅くなって遠心力がより小さくなるから、細砂の遠心分離は少なくなるものの、軽沈砂分離がより促進されて、沈砂分離能力が一層向上するようになる。また、螺旋状分離通路の断面積が徐々に広くなるから、テーパ通路部の全長に亘って沈砂量が分散化(均一化)されるので、切欠き穴からの排出が安定するようになる。
前記テーパ管は、垂直軸回りに回転することで、内面で分離水を連れ回しながら、下部開口側から上部開口側に分離水を揚水するものである構成とすることができる。
この構成によれば、テーパ管が回転することで、分離水はテーパ管の内面との摩擦で連れ回り、この連れ回る分離水は、下部開口側よりも上部開口側の方が早い流速となる。そして、上部開口側の分離水は、遠心力でテーパ管の外方に弾き出されることで、上部開口側の分離水が希薄になる。この結果、下部開口側から上部開口側に揚水が促進されるため、浮遊性有機ゴミとともに分離水が積極的に揚水されるようになる。これにより、浮遊性有機ゴミの排出も促進されるとともに、揚水量の増加に伴って原水の流入量も増加するので、小型で安価な圧送ポンプであっても、原水の処理能力が向上するようになる。
前記テーパ管は、前記上部開口付近の外面に羽根部材が取付けられ、前記原水流入口から流入した原水の水圧で、前記羽根部材により回転されるものである構成とすることができる。
この構成によれば、原水の水圧でテーパ管を回転できるから、電動機のような動力源が不要になり、無動力化が図れるようになる。また、羽根部材での抵抗で原水の水圧が減勢されるから、原水の螺旋状分離通路内の滞在時間が長くなるので、沈砂分離能力がより向上するようになる。
前記テーパ管は、電動機で回転されるものである構成とすることができる。
この構成によれば、電動機でテーパ管の回転速度を変えて揚水量等を微調整できるようになる。
本発明によれば、構造がシンプルで設備コストが安く、メンテナンスも簡単に行えるとともに、原水流入用の圧送ポンプも小型で安価なものが使用できる。
本発明に係る第1実施形態の沈砂分離装置の側面断面図である。 図1のI−I線平面断面図である。 (a)はテーパ管の平面図、(b)はテーパ管の断面図である。 本発明に係る第2実施形態の沈砂分離装置の側面断面図である。 本発明に係る第3実施形態の沈砂分離装置の側面断面図である。 背景技術の沈砂分離装置であり、(a)は側面断面図、(b)は平面断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は第1実施形態の沈砂分離装置の側面断面図である。図2は図1のI−I線平面断面図である。図3(a)はテーパ管の平面図、(b)はテーパ管の断面図である。
沈砂分離装置は、沈砂分離槽1と、沈砂分離槽1の内部に設置されるテーパ管2と、沈砂分離槽1内でテーパ管2との間に設置される螺旋状分離通路3と、沈砂分離槽1の上部に設置される分離水(浮遊性有機ゴミを含む)排出管4とで基本構成されている。
沈砂分離槽1は、大径の円筒状上槽1Aと、小径のテーパ筒状下槽1Bとで構成され、下槽1Bは、上部1aが上槽1A内に突出して、この上部1aから底部1bに向かって細くなるように形成されている。なお、下槽1Bは、必ずしもテーパ筒状である必要はなく、円筒状に形成してもよい。この沈砂分離槽1は、下水処理施設の基礎部分に設置されている。
上槽1Aの上面は蓋部材5で閉塞され、上槽1Aの側面には、下槽1Bの側面上部に接線方向から原水aを流入させる原水流入口6が水密に貫通されている。
下槽1Bの底には、分離砂排出口7が形成され、この分離砂排出口7の下方にスクリューコンベヤ17が設置され、分離砂排出口7から排出された分離砂は、スクリューコンベヤ17で下水処理施設の貯留部分に搬出されるようになる。
下槽1Bの内部には、上部開口2aから下部開口2bに向かって小径となるテーパ管2が設置されている。テーパ管2の上部開口2aの付近の内面には、図3(a)のように、円周上略等角度間隔(本例では45度)で支持アーム9が放射状に取付けられ、各支持アーム9の中心部には回転軸10が取付けられている。この回転軸10は、上槽1Aの蓋部材5の軸受12で垂直軸回りに回転自在に支持されている。テーパ管2の上端には、下槽1Bの上端との間を略水密に閉塞するリング状上カバー8が取付けられている。
テーパ管2の上部開口2aの付近の外面には、上カバー8に跨って円周上略等角度間隔(本例では45度)で複数枚の羽根部材13が取付けられている。そして、原水流入口6から下槽1Bの上部に流入した原水の水圧が羽根部材13に作用することで、テーパ管2が上カバー8とともに回転軸10を中心に回転されるようになる。
下槽1Bの内部には、この下槽1Bの内面とテーパ管2の外面との間に、テーパ管2の外面に沿って、上側から下側に向かう螺旋状のテーパ通路部が形成された螺旋状分離通路3が取付けられている。
例えば、図2のように、原水流入口6から下槽1B内に左回り(反時計回り)方向bに原水aを流入させるとした場合、螺旋状分離通路3も左回り方向に上側から下側に向かう螺旋としている。
テーパ管2は、羽根部材13によって左回り方向bに回転されることになり、テーパ管2が回転することで、テーパ管2の内面で分離水を連れ回しながら、下部開口2b側から上部開口2a側に分離水を揚水cするようになる。テーパ管2の上部開口2a側には、円周上略等角度間隔で、揚水された分離水および浮遊性有機ゴミeをオーバーフローさせて上槽1A内に排出する複数の切欠き開口2dが形成されている。
螺旋状分離通路3は、原水流入口6から流入した原水aを導入して螺旋状に旋回させながら下降通過させる過程で、原水に含まれる砂dを遠心力と重量沈殿とで沈砂分離するものである。
螺旋状分離通路3の底壁3aは下向きに傾斜され、この底壁3aの外壁部分3bに形成された切欠き穴15から分離砂dを下槽1Bの内面方向に排出するようになっている。
螺旋状分離通路3は、本実施形態では内壁が無く、テーパ管2の外面が螺旋状分離通路3の内面を閉塞する内壁を兼ねるようにしている。したがって、螺旋状分離通路3の内端部とテーパ管2の外面とは、接触しない程度の僅かな隙間が隔てられている。
上槽1Aの外周側の底部には、テーパ管2の上部開口2aの切欠き開口2dから排出される分離水および浮遊性有機ゴミeを、下水処理施設等に送るための分離水排出管(分離水排出口)4が接続されている。なお、沈砂分離槽1に隣接する処理槽等に分離水および浮遊性有機ゴミeを送るときは、分離水排出管4に代えて、分離水排出樋(分離水排出口)であってもよい。
第1実施形態の沈砂分離装置であれば、沈砂分離槽1の原水流入口6から下槽1B内に流入した原水aは、テーパ管2の外面に沿って上側から下側に向かう螺旋状分離通路3に導入されて、螺旋状に旋回しながら下降通過する。その過程における遠心力と重量沈殿とで、重い粗砂と軽い細砂が沈砂分離されるようになる。
そして、分離砂dは、テーパ通路部の底壁14aに沈下しながら切欠き穴15から下槽1Bの内面方向に排出されて、分離砂排出口7から外部に排出され、スクリューコンベヤ17で処理施設の貯留部分に搬出されるようになる。
また、分離水および浮遊性有機ゴミeは、沈砂分離槽1の下槽1Bの底部若しくは底部に溜まった分離砂dで方向転換されながら、テーパ管2の下部開口2bから上部開口2aに向かって反転上昇する。そして、テーパ管2の上部開口2aの切欠き開口2dから上槽1A内にオーバーフローした後、分離水排出管4で下水処理施設等に送られるようになる。
このように、上下方向に立体的な螺旋状分離通路3によって、長い通路長を確保できるので、コンパクトな構造でありながら、沈砂分離の効率が向上するようになる。また、沈砂分離槽1の内部に、テーパ管2と、テーパ管2の外面に沿った螺旋状分離通路3とを設置することで構成できるから、構造がシンプルで設備コストが安くなる。
ここで、上部開口2aから下部開口2bに向かって小径となるテーパ管2と、このテーパ管2の外面に沿って、上側から下側に向かう螺旋状のテーパ通路部が形成された螺旋状分離通路3との関係を述べる。
遠心力Fは、次式で表される。F=m v/r
m:砂等の質量、v:原水の流速、r:通路部の半径
今、上部開口から下部開口に向かって同径のストレート管と、このストレート管の外面に沿って、上側から下側に向かう螺旋状のストレート通路部が形成された螺旋状分離通路とを考える。
螺旋状分離通路の通路部の通路断面積が上側と下側が同じであると、ストレート管とストレート通路部の螺旋状分離通路である場合、通路部の半径rも同じであるから、原水の流速vは、上側と下側が同じであり、遠心力Fは、上側と下側が同じである。そのため、重い粗砂は、その重量によって上側では大きな遠心力Fも働くので、遠心分離と重量沈殿されやすいが、軽い細砂は下側では遠心分離されにくい。
これに対して、本願発明のように、テーパ管2とテーパ通路部の螺旋状分離通路3である場合、通路部の半径rが下側ほど小さくなっても、原水の流速vは、上側と下側が同じである。砂の重さが同じであるとすると、遠心力Fは上側よりも下側が大きくなるが、砂の重さが異なると、重い粗砂は、その重量によって上側では大きな遠心力Fも働くので、遠心分離と重量沈殿されるようになる。それとともに、軽い細砂は、下側の通路部の半径が小さくなることから遠心力Fが増すので、遠心分離されやすくなる。したがって、テーパ通路部の全長に亘って沈砂量が分散化(均一化)されるので、切欠き穴15からの排出が安定するようになる。
また、螺旋状分離通路3の通路部の通路断面積が上側と下側が同じであると、後述するように、螺旋状分離通路3の断面積を、上側よりも下側を広く設定する場合に比べて、螺旋状分離通路3の製造コストが安くなる。
さらに、テーパ管2が回転することで、分離水はテーパ管2の内面との摩擦で連れ回り、この連れ回る分離水は、下部開口2b側よりも上部開口2a側の方が早い流速となる。そして、上部開口2a側の分離水は、遠心力でテーパ管2の外方に弾き出されることで、上部開口2a側の分離水が希薄になる。この結果、下部開口2b側から上部開口2a側に揚水が促進されるため、浮遊性有機ゴミとともに分離水eが積極的に揚水されるようになる。これにより、浮遊性有機ゴミの排出も促進されるとともに、揚水量の増加に伴って原水の流入量も増加するので、小型で安価な圧送ポンプであっても、原水の処理能力が向上するようになる。なお、図1および図2に二点鎖線で示すように、テーパ管2の内面に、上下方向に延在する羽根部2c(円周上略等角度間隔で複数枚であればなお良い。)を設ければ、分離水の連れ回り量が増加するので、揚水がより促進されるようになる。この場合、羽根部2cは、図3(b)の符号2c’ように、分離水に上昇流fを生じさせる方向に傾斜させることが好ましい。
さらに、テーパ管2は、羽根部材13により、原水aの水圧で回転できるから、電動機のような動力源が不要になり、無動力化が図れるようになる。また、羽根部材13での抵抗で原水aの水圧が減勢されるから、原水aの螺旋状分離通路3内の滞在時間が長くなるので、沈砂分離能力がより向上するようになる。
テーパ管2は、羽根部材13に代えて、または羽根部材13とともに電動機20で回転することも可能である。このようにすれば、電動機20でテーパ管2の回転速度を変えて揚水量等を微調整できるようになる。羽根部材13の補助として電動機20を併用すれば、低出力の小型で安価な電動機20とすることができる。
なお、テーパ管2は、羽根部材13等で回転させれば、浮遊性有機ゴミとともに分離水eが積極的に揚水されるものであるが、回転させる必要は必ずしも無く、回転させない構造とすることもできる。
また、テーパ管2の外面は、螺旋状分離通路3の内面を閉塞する内壁を兼ねている。したがって、テーパ管2を上方に抜き外せば、螺旋状分離通路3の内部が全て露出可能であるから、切欠き穴15に詰まった粗砂や浮遊性有機ゴミの除去等のメンテナンスが容易に行えるようになる。
図4は第2実施形態の沈砂分離装置の側面断面図である。第1実施形態の沈砂分離装置と相違する点は、螺旋状分離通路3の断面積は、上側よりも下側が広くなるように設定されていることである。具体的には、螺旋状分離通路3の幅Wが上側よりも下側が広くなるように設定されている。
第2実施形態の沈砂分離装置であれば、第1実施形態の沈砂分離装置のように螺旋状分離通路3の断面積が上側と下側が同じであると、遠心力と重量沈殿とで、上側ほど重い粗砂、下側ほど軽い細砂が沈砂分離される。これに対して、螺旋状分離通路3の断面積を、第2実施形態の沈砂分離装置のように上側よりも下側を広く設定する。これにより、原水の流速は下側ほど遅くなって遠心力がより小さくなるから、軽い細砂の遠心分離は少なくなるものの、沈砂分離がより促進されて、沈砂分離能力が一層向上するようになる。また、螺旋状分離通路3の断面積が徐々に広くなるから、テーパ通路部の全長に亘って沈砂量が分散化(均一化)されるので、切欠き穴15からの排出が安定するようになる。その他の作用効果は、第1実施形態の沈砂分離装置と同様である。
図5は第3実施形態の沈砂分離装置の側面断面図である。第1実施形態の沈砂分離装置と相違する点は、螺旋状分離通路3の断面積は、上側よりも下側が広くなるように設定されていることである。具体的には、螺旋状分離通路3の高さTが上側よりも下側が広くなるように設定されている。
第3実施形態の沈砂分離装置であっても、第2実施形態の沈砂分離装置と同様の作用効果を奏することができる。
第2、第3実施形態では、螺旋状分離通路3の断面積を上側よりも下側が広くなるように設定したものであったが、場合によっては、螺旋状分離通路3の断面積を上側よりも下側が狭くなるように設定することも可能である。
また、螺旋状分離通路3の断面積を拡狭する手段として、螺旋状分離通路3の板金加工時に拡狭調整することが一般的であるが、板金加工後であれば、テーパ通路部内に板等の詰め物をすることで拡狭調整することも可能である。このような詰め物による調整作業も、前述のように、テーパ管2を上方に抜き外せば、螺旋状分離通路3の内部が全て露出可能であるから、容易に行うことができる。
1 沈砂分離槽
1A 上槽
1B 下槽
2 テーパ管
2a 上部開口
2b 下部開口
2d 切欠き開口
3 螺旋状分離通路
3a 底壁
3b 外壁部分
4 分離水排出管(分離水排出口)
6 原水流入口
7 分離砂排出口
10 回転軸
13 羽根部材
15 切欠き穴
20 電動機
T 高さ
W 幅

Claims (6)

  1. 原水に含まれる砂を沈砂分離する沈砂分離装置において、
    接線方向から原水を流入させる原水流入口を上部に有し、分離砂排出口を底部に有する沈砂分離槽と、
    前記沈砂分離槽の内部に設置され、上部開口から下部開口に向かって小径となるテーパ管と、
    前記沈砂分離槽の内部に設置され、前記テーパ管の外面に沿って、上側から下側に向かう螺旋状のテーパ通路部が形成され、前記原水流入口から流入した原水を導入して螺旋状に旋回させながら下降通過させる過程で、遠心力と重量沈殿とで沈砂分離し、前記テーパ通路部の底壁の外壁部分に形成された切欠き穴から分離砂を排出する螺旋状分離通路と、
    前記沈砂分離槽の上部に設置され、前記テーパ管の上部開口側から排出される分離水および浮遊性有機ゴミを、下水処理施設等に送るための分離水排出口とを備えたことを特徴とする沈砂分離装置。
  2. 前記テーパ管の外面は、前記螺旋状分離通路の内面を閉塞する内壁を兼ねていることを特徴とする請求項1に記載の沈砂分離装置。
  3. 前記螺旋状分離通路の断面積は、上側よりも下側が広くなるように設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の沈砂分離装置。
  4. 前記テーパ管は、垂直軸回りに回転することで、内面で分離水を連れ回しながら、下部開口側から上部開口側に分離水を揚水するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の沈砂分離装置。
  5. 前記テーパ管は、前記上部開口付近の外面に羽根部材が取付けられ、前記原水流入口から流入した原水の水圧で、前記羽根部材により回転されるものであることを特徴とする請求項4に記載の沈砂分離装置。
  6. 前記テーパ管は、電動機で回転されるものであることを特徴とする請求項4または5に記載の沈砂分離装置。
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