JP6038397B1 - 電動ドライバ管理システム - Google Patents

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Abstract

本発明に係る電動ドライバ管理システムでは、複数の電動ドライバの各々に、親局とのデータ授受が可能とされた子局が接続される。前記子局は、前記電動ドライバの出力トルクに応じて変化する電気信号を得る検出手段を有する。そして、任意の初期設定時における前記電気信号に基づいて得られた算出値を初期設定値として記憶し、通常動作時において前記電気信号に基づいて得られた算出値が、前記初期設定値に所定の許容差を加減した許容トルクの範囲から外れたとき、動作異常を検知する。

Description

本発明は、自動車や電化製品などを、複数の作業者による流れ作業で組み立て製造する際に使用される、複数の汎用電動ドライバを管理するための、電動ドライバ管理システムに関する。
複数の作業者による流れ作業で組み立て製造される製品において、特別な技能を必要としない単純作業は、製品や製造方法に熟練していない作業者が専用の工具を使用して行うことが多い。そして、ネジ締め作業も、このような単純作業として、製品や製造方法に熟練していない作業者が、インパクトレンチや電動ドライバなどの工具(以下、ネジ締め工具ということがある)を使用して行うことが多くなっている。
なお、ネジ締め作業においては、適切なトルクで締め付けることが重要となるため、ネジ締め工具からトルクを検出し、締め付けの停止制御や、締め付け異常の検知を行う様々な手法が提案されている。例えば、そのような手法の一つとして、特開平7−308864号公報には、インパクト式ネジ締め装置のトルク・パルスの波形変化を利用して締付け力を完了させる技術が開示されている。
特開平07−308864号公報
ネジ締め工具は、軸受けや潤滑油などの構成部品の損耗等により、出力トルクが低下するため、予定されているトルクが出力されるかどうかを使用前に確認する必要があった。しかしながら、従来のトルク検出技術では、そのような出力トルクの低下があるかどうかを直接確認できないため、作業開始前に、ネジ締め工具のトルク値をトルク計測器で一つずつ確認をする必要があり、その確認に手間と時間がかかるという問題があった。
そこで、本発明は、複数のネジ締め工具について出力トルクの異常の有無を容易に確認することができる電動ドライバ管理システムを提供することを目的とする。
本発明に係る電動ドライバ管理システムでは、複数の電動ドライバの各々に、親局とのデータ授受が可能とされた子局が接続される。
前記子局は、前記電動ドライバの出力トルクに応じて変化する電気信号を得る検出手段を有する。そして、通常動作時において前記電気信号に基づいて得られた算出値が、前記初期設定値に所定の許容差を加減した許容トルクの範囲から外れたとき、動作異常を検知し、前記子局において、任意の初期設定時における前記電気信号に基づいて得られた算出値が初期設定値として前記親局に送信されたときに、前記初期設定値が前記設定値として前記親局に記憶される。
更に、前記初期設定時が、前記子局の備える初期設定手段を介した入力操作によって指示される。
前記親局は、前記初期設定値を送信した前記子局とは別の子局に、前記初期設定値を送信するものであってもよい。
本発明によれば、任意の初期設定時に電動ドライバの出力トルクに応じて変化する電気信号に基づいて得た初期設定値と、通常動作時に電動ドライバの出力トルクに応じて変化する電気信号に基づいて得た算出値を比較することにより、複数のネジ締め工具について出力トルクの異常の有無を容易に確認することができる。
また、比較判断の基準となる初期出力トルクは、任意の初期設定時に、電動ドライバの各々について計測されるため、種々の電動モータの性能特性の相違により出力トルクが電動ドライバ毎に異なるものとなっても、個別に正確な判断ができる。
更に、初期設定時の指示を状況に応じて変更できるものとすれば、適用範囲を広げることができる。例えば、新設されたシステムを通常使用する前の初期設定であれば、親局から全ての子局に対して初期設定時の指示をすることにより、短時間で効率よく初期設定することができる。
一方、通常使用されているシステムにおいて、故障した子局が交換された後の初期設定であれば、子局が備える初期設定手段を介して初期設定時の指示をすることにより、他の正常な子局の動作に影響を与えることなく、システムの通常使用を維持したまま、交換された子局の初期設定を極めて簡単に行うことができる。
また、初期設定値が子局から親局に送信され、親局は、初期設定値を送信した子局とは別の子局に、当該初期設定値を送信するものであれば、同じ仕様の電動ドライバが多く存在する場合には、親局から子局の各々に初期設定値を送信することにより、電動ドライバ毎に初期設定値を設定する場合と比較し、設定作業に要する手間や時間を削減することができる。
本発明に係る電動ドライバ管理システムの概略構成を示すシステム構成図である。 親局のシステム構成図である。 電動ドライバに接続された子局の機能ブロック図である。 電動ドライバI/F手段の機能ブロック図である。 電動ドライバの作動に伴う、ネジを締め付ける場合のモータ電流の経時変化を示すグラフである。 電動ドライバの作動に伴う、空転させる場合のモータ電流の経時変化を示すグラフである。 IDXテーブルの模式図である。 子局から出力されるデータを示すテーブルである。 伝送信号のタイムチャート図である。 親局と子局の間の伝送手順の模式図である。
図1〜10を参照しながら、本発明に係る電動ドライバ管理システムの実施形態を説明する。
本実施形態に係る電動ドライバ管理システムは、ネジ収容棚から取り出したネジを取付け対象部材71に締め付けるために使用する複数の電動ドライバ9を管理するものである。
ネジ収容棚には、複数のネジ収容部が設けられ、ネジ収容部の各々には蓋6が設けられている。蓋6は、ネジの取り出しが可能となる開放状態と、ネジの取り出しが不可能となる閉鎖状態をとるものとされ、これら開放状態と閉鎖状態は、ネジ収容部の各々に設けられた子局5を介して切替えできるものとなっている。
子局5の各々は指示ランプ62を有し、この指示ランプ62を介して作業者にネジの取り出しが指示されるものとなっている。子局5の各々は、また、入力操作レバー61を有しており、取り出し作業を完了した作業者が入力操作レバー61を操作することにより、作業完了を示す情報が監視信号として、共通データ信号線DP、DNに出力されるものとなっている。
電動ドライバ9の各々には子局4が接続されている。子局4は、電動ドライバ9のモータ電流の値に基づき電動ドライバ9を制御するものであるが、構造と機能の詳細は後述する。各々の子局4は、また、共通データ信号線DP、DNに接続されている。
共通データ信号線DP、DNには、また、親局2が接続されており、親局2は、更に、制御部1に接続されている。
締め付け対象となるネジの取付け対象部材71には、締め付ける順番が決められている複数のネジ穴73が設けられている。また、取付け対象部材71そのものにシリアル番号が付与されている。そして、取付け対象部材71には、そのシリアル番号を表示するバーコード72が付され、バーコードリーダ7で読み取られたシリアル番号は子局4に入力される。
制御部1は、例えばプログラマブルコントローラ、コンピュータなどであり、制御並列データ13を送出する出力ユニット11と、子局4、5から送信される監視信号から抽出される監視データに基づき得られた監視並列データ14を受け取る入力ユニット12を有する。そして、これら出力ユニット11と入力ユニット12が親局2に接続されている。
親局2は、図2に示すように、出力データ部21、管理データ部22、タイミング発生部23、親局出力部24、親局入力部25、入力データ部26を備える。そして、共通データ信号線DP、DNに接続され、一連のパルス状信号である制御信号を共通データ信号線DP、DNに送出するとともに、子局4、5から送出された監視信号から抽出された監視並列データ14を制御部1の入力ユニット12へ送出する。
出力データ部21は、制御部1の出力ユニット11からの制御並列データ13を親局出力部24へ引き渡す。
管理データ部22は、子局4における電動ドライバ9の制御に必要となるデータを集約したIDXテーブルを記憶する記憶手段29を備える。そして、制御部1の出力ユニット11からの制御並列データ13とIDXテーブルに基づき子局4に引き渡すべきデータを親局出力部24へ引き渡す。
IDXテーブルは、図7に示すように、IDXアドレスデータad、T/U設定値IS、T/U時間設定値TS、正常動作設定値YS、寿命設定値MS、起動電流設定値SS、I/T変換係数K、ネジ穴個数設定値NSで構成されている。IDXアドレスデータは、複数の子局4のいずれか一つを特定するためのデータであり、この実施形態では、子局4のアドレスデータである先頭アドレス番号が用いられている。
T/U設定値ISは、電動ドライバ9によって取付け対象部材71に締め付けされているネジがネジ穴73に着座したときのトルク値である。電動ドライバ9に使用されている電動モータの性能特性により異なる値であり、複数種類の電動モータについて、試験などにより予め得られている。
T/U時間設定値TSは、電動ドライバ9によって取付け対象部材71に締め付けされているネジが、ネジ締め開始からネジ穴73に着座するまでに要する時間である。起動時(本実施形態では、後述のスタート信号の立下り)からの経過時間であり、電動ドライバ9に使用されている電動モータの性能特性により異なる。T/U設定値ISと同様、複数種類の電動モータについて、試験などにより予め得られている。
正常動作設定値YSは、起動時からの経過時間が所定値(本実施形態ではT/U時間設定値TSに基づいた所定値)に達したときに、電動モータが正常動作している場合のトルク値である。電動ドライバ9に使用されている電動モータの性能特性により異なる値であり、T/U設定値ISと同様、複数種類の電動モータについて、試験などにより予め得られている。
寿命設定値MSは、電動ドライバ9がネジの締付け作業を行うことなく無負荷操作(空転操作)される場合のトルク値である。電動ドライバ9に使用されている電動モータの性能特性により異なる値であり、T/U設定値ISと同様、複数種類の電動モータについて、試験などにより予め得られている。
起動電流設定値SSは、起動を検出するために定義される電流値である。後述の通り、電動ドライバ9を起動させると、モータ電流Iは、起動電流により急激に増加することを利用し、電動ドライバ9が起動したことを検出するための定義値である。起動電流は、電動ドライバ9に使用されている電動モータの性能特性により異なるため、T/U設定値ISと同様、複数種類の電動モータについて、試験などにより予め得られている。
I/T変換係数Kは、モータ電流Iに基づいてトルク値を算出するための係数である。電動ドライバ9に使用されている電動モータの性能特性により異なる値であり、T/U設定値ISと同様、複数種類の電動モータについて、試験などにより予め得られている。
ネジ穴個数設定値NSは、作業対象製品(本実施形態では取付け対象部材71)に対し締め付けるネジの個数である。
タイミング発生部23は、発振回路(OSC)31とタイミング発生手段32からなり、発振回路(OSC)31を基にタイミング発生手段32が、このシステムのタイミングクロックを生成し親局出力部24、親局入力部25に引き渡す。
親局出力部24は、制御データ発生手段33とラインドライバ34からなる。制御データ発生手段33が、出力データ部21から受けたデータと、タイミング発生部23から受けたタイミングクロックに基づき、ラインドライバ34を介して共通データ信号線DP、DNに伝送信号を送出する。
伝送手順は、伝送信号のスタート信号STと次のスタート信号STの間の、1フレームサイクルであり、図10に示すように、制御・監視データおよび管理データが複数連なって構成される。スタート信号STは、伝送信号の1周期の時間幅より長く、伝送信号の閾値Vst(この実施形態では18V)より高い電位レベルとなっている。
伝送信号は、図9に示すように、閾値Vstより高い電位レベルエリア(この実施形態では+24V)と閾値Vstよりも低い電位レベルエリアで構成される。なお、この実施形態では、閾値Vstより高い電位レベルエリアが1周期の後半と、閾値Vstよりも低い電位レベルエリアが1周期の前半とされているが、その順番に制限はなく、これらの順番を逆にしてもよい。
閾値Vstより低い電位レベルエリアのパルス幅が制御信号のデータを表すものとなっている。この実施形態では、伝送データ信号の1周期をt0とした時、パルス幅(3/4)t0が論理データ“0”を表し、パルス幅(1/4)t0が論理データ“1”を表している。ただし、制御部1から入力される制御データの値に応じたものであれば、その長さに制限はなく適宜に決めればよい。
また、閾値Vstよりも低い電位レベルエリアに重畳される電流が所定値より大きいか小さいかで監視信号のデータを表すものとなっている。この実施形態では、10mAより小さい電流信号が論理データ“0”を表し、10mA以上の電流信号が論理データ“1”を表している。
なお、伝送信号は、電源電圧となっていることから、子局4は、いずれも、内部回路電源を伝送信号から生成するものとなっている。一方、電動ドライバ9の電動モータの電源は、図3に示すように、共通データ信号線DP、DNとは別の電源供給線を介しAC電源10から得るものとなっている。また、蓋6を開閉するモータの電源も、共通データ信号線DP、DNとは別の図示しない電源供給線から得るものとなっている。
図9において閾値Vstより低い電位レベルエリアのパルス幅は制御データとして制御データ領域を構成し、その制御データ領域は、図10における制御・監視データ領域の上段に相当するものとなっている。また、閾値Vstよりも低い電位レベルエリアに重畳される電流値は監視データとして監視データ領域を構成し、その監視データ領域は、図10における制御・監視データ領域の下段に相当するものとなっている。
伝送手順の最後には、図10に示すように、管理データ領域が設けられている。なお、図10において、上段は親局からデータが出力される領域(以下、管理制御データ領域とする)を、下段は親局へデータが入力される領域(以下、管理監視データ領域とする)を示すものとなっている。
管理制御データ領域には、システム動作開始時に、図7に示すIDXテーブルのデータが親局2から重畳され、子局4に対して送信される。また、システム動作中には、情報を要求するなどの指示をなす第一管理制御データISTo、及び、子局アドレスを指定する第二管理制御データIDXoが、親局2から重畳される。
管理監視データ領域には、第二管理制御データIDXoで指定された子局4から、電動ドライバ9の状態データとして、第一管理制御データISToに対応する第一管理監視データSTi及び第二管理監視データIDXiが重畳される。また、後述するバーコードリーダ7で読み取られたデータが重畳される。
親局入力部25は監視信号検出手段35および監視データ抽出手段36で構成される。監視信号検出手段35は、共通データ信号線DP、DNを経由して子局4,5から送出された監視信号を検出する。
監視信号のデータは、既述のように論理データとして低電位レベルエリアに重畳される電流の有無で表されており、スタート信号STが送信された後、複数の子局4、5の各々から監視信号を受け取るものとなっている。そして、監視信号検出手段35で検出された監視信号は、監視データ抽出手段36に引き渡される。
監視データ抽出手段36は、タイミング発生手段32からのタイミングに同期して監視データと管理監視データを抽出し、直列の入力データとして入力データ部に送出する。
入力データ部26は、監視データ抽出手段36から受け取った直列の入力データを並列(パラレル)データに変換し、監視並列データ14として制御部1の入力ユニット12へ送出する。
子局4は、図3に示すように、伝送受信手段41、管理制御データ抽出手段42、アドレス抽出手段43、自局アドレス設定手段44、管理監視データ送信手段45、参照局アドレス設定手段46、自局制御データ抽出手段47、参照局制御データ抽出手段48、入力手段50、監視データ送信手段51、バーコードリーダ手段52、初期設定指示手段63および電動ドライバI/F手段80を有する子局入出力部40を備える。
なお、この実施形態の子局4は、内部回路としてマイクロコンピュータ・コントロール・ユニットであるMCUを備えており、このMCUが子局入出力部40として機能するものとなっている。
処理において必要となる演算や記憶は、このMCUの備えるCPU、RAMおよびROMを使用して実行されるが、子局入出力部40を構成する上記各手段のそれぞれの処理におけるCPU、RAMおよびROMとの関係は、説明の便宜上、図示を省略するものとする。
子局4は、子局入出力部40に加えて、更に、数字表示灯49、子局ラインレシーバ53、子局ラインドライバ54、AC/DC変換器55、アンプ56、A/D変換手段57、電流/トルク変換手段58、無接点パワースイッチ59を備える。
伝送受信手段41は、共通データ信号線DP、DNに伝送される伝送信号を、子局ラインレシーバ53を介して受け、これを管理制御データ抽出手段42、アドレス抽出手段43、および管理監視データ送信手段45に引き渡す。
管理制御データ抽出手段42は、伝送データ信号の管理データ領域から、管理制御信号のデータを抽出し、これらを電動ドライバI/F手段80に引き渡す。
アドレス抽出手段43は、図10に示すように、伝送データ信号の始まりを示すスタート信号STを起点としてパルスをカウントする。そして、そのカウント値が自局アドレス設定手段44で設定された自局アドレスデータと一致するタイミングで、伝送送信信号を自局制御データ抽出手段47に引き渡すとともに、監視データ送信手段51を有効にする。また、参照局アドレス設定手段46で設定された参照局アドレスデータと一致するタイミングで、伝送送信信号を参照局制御データ抽出手段48に引き渡す。
管理監視データ送信手段45は、伝送信号のスタート信号STを起点としてパルスをカウントし、管理データ領域のタイミングを得る。そして、管理監視データ送信手段45は、バーコードリーダ手段52から引き渡されるデータに基づき、子局ラインドライバ54を介して共通データ信号線DP、DNに監視信号を出力する。
自局制御データ抽出手段47は、アドレス抽出手段43から引き渡された伝送送信信号から、自局アドレス設定手段44に設定された自局アドレスに送信された制御データ値を抽出し、これを電動ドライバI/F手段80に引き渡す。
参照局制御データ抽出手段48は、アドレス抽出手段43から引き渡された伝送送信信号から、参照局アドレス設定手段46で設定された子局4、5に送信された制御データ値を抽出し、これを電動ドライバI/F手段80に引き渡す。
数字表示灯49は、電動ドライバI/F手段80からの入力信号に従い、電動ドライバ9を操作する作業者に対し締付けネジの残存数を示すと共に、その数字の点滅により、その電動ドライバ9が使用対象であることを表示する。
入力手段50は、電動ドライバI/F手段80からの入力データに基づき、監視データを監視データ送信手段51に引き渡す。
監視データ送信手段51は、アドレス抽出手段43により有効とされた場合に、子局ラインドライバ54を介して共通データ信号線DP、DNに監視信号を出力する。
バーコードリーダ手段52は、取付け対象部材71に付されたバーコード72のデータ及び電動ドライバ9に付された電動ドライババーコード74のデータをバーコードリーダ7から受け取り、これを管理監視データ送信手段45に引き渡す。
電動ドライバ9とAC電源10の間には図3に示すように、電動ドライバ9の動作に影響を及ばさない小抵抗rが直列的に挿入されている。電動ドライバ9のグリップを握って動作スイッチSWdをオンとしたときに、モータ電流IであるAC電流信号が小抵抗rに流れると、小抵抗rの両端に発生するAC電圧信号は、AC/DC変換器55により直流信号に変換され、アンプ56で増幅された後、A/D変換手段57を介し、デジタル信号Idとして電動ドライバI/F手段80に入力される。
この小抵抗rからAC/DC変換機55、アンプ56、及び、A/D変換手段57を経て電動ドライバI/F手段89に至る、デジタル信号Idを得るまでの部分が検出手段60を構成するものとなっている。なお、小抵抗rの代わりにクランプ式電流センサを使用しても良い。
また、A/D変換手段57から出力されるデジタル信号Idの値、すなわち、増幅されデジタル化された電流値は、電流/トルク変換手段58を介して、後述する電動ドライバI/F手段80のI/T変換係数記憶手段81gから出力されるI/T変換係数Kに従って変換されたトルクデータ値(以下、現在トルク値という場合がある)として電動ドライバI/F手段80に入力される。
電動ドライバ9とAC電源10の間には、また、無接点パワースイッチ59が設けられ、電動ドライバI/F手段80により、AC電源10からの電力供給回路(本発明の駆動電力供給路に相当)をオン・オフすることにより電動ドライバ9が動作または停止されるものとなっている。
なお、電動ドライバ9の電源はAC電源に限られず、図3において破線で示すように、DC電源を採用してもよい。その場合、AC/DC変換器55は不要となる。
電動ドライバI/F手段80では、電動ドライバ9の制御と管理を行うために必要な演算処理と信号の入出力処理が行われる。図4〜8を参照しながら、以下に、この電動ドライバ管理システムの動作と併せて、電動ドライバI/F手段80の構成及び機能について説明する。
なお、図5は子局番号0の子局4に接続された電動ドライバに使用されている電動モータの、ネジを締め付ける場合の電流変化を、図6は子局番号0の子局4に接続された電動ドライバに使用されている電動モータの、無負荷動作(空転)させた場合の電流変化を示す。
<制御変数の設定>
まず、作業開始の前に、子局4の各々に接続される電動ドライバ9に付与された電動ドライババーコード74を、子局4に接続されているバーコードリーダ7を介して読み込む。そして、子局4に接続された電動ドライバ9の機種を、親局2の管理データ部22の記憶手段29に、子局4ごとに記憶させる。その他の子局4に接続されている電動ドライバ9についても、同様に各々について記憶手段29に記憶させる。
なお、電動ドライバ9に使用されている電動モータの性能特性は予め把握されており、電動ドライバ9の機種毎に、その性能特性に応じた、ネジ締め動作に必要な制御変数が設定値として制御部1にデータとして記憶されている。
電動ドライバ9の機種を子局4毎に記憶した記憶手段29では、それら電動ドライバ9の機種に対応した電動モータの性能特性値に従い、予め制御部1に記憶されているデータから、IDXテーブルが形成される。
IDXテーブルの一例を図7に示す。このIDXテーブルでは、テーブル番号ごとにIDXアドレスデータ、各設定値、係数が特定されている。
一方、子局4の各々においては、自局に接続されている電動ドライバ9に使用されている、電動モータの性能特性に対応する設定値(制御変数)が設定値群として共通データ信号線DP、DNを経由して親局2からダウンロードされる。
この実施形態においてダウンロードされる設定値群の各設定値は、図7に示すように、T/U(トルクアップを省略して示したもの。以下同じ)設定値IS、T/U時間設定値TS、正常動作設定値YS、寿命設定値MS、起動電流設定値SS、I/T(電流/トルクを省略して示したもの。以下同じ)変換係数K、およびネジ穴個数設定値NSである。
これらダウンロードされた各設定値は、電動ドライバI/F手段80の設定値記憶手段81に記憶される。なお、図4においては、各設定値と演算処理の関係を明確にするために、設定値記憶手段81の記憶領域を設定値毎に分けて示すものとする。
このように、種々の電動モータの性能特性を予め把握しておき、ネジ締め動作に必要な電動モータに対応する制御変数を、親局2を介して子局4に、共通データ信号線DP、DNを経由してダウンロードすることにより、共通のシステムで対応することができる。
なお、所定の制御変数(T/U時間設定値TS、正常動作設定値YS、寿命設定値MS)は、実際に使用される電動ドライバ9を使用して設定することも可能とされている。そして、電動ドライバ9を使用した制御変数の設定を行う場合には、初期設定スイッチSWi(本発明の初期設定手段に相当する)を使用する。
システムの使用開始前や電動ドライバ9の交換後などは、電動ドライバ9が正常に動作することは明らかであるため、そのときのトルク値は正常トルク値である。そこで、現在トルク値が正常トルク値となることが明からなときの現在トルク値を、正常トルク値として設定(本発明の初期設定値の設定に相当)する場合に、初期設定スイッチSWiを“ON”とする。
初期設定スイッチSWiが“ON”とされたとき、初期設定指示手段63から電動ドライバI/F手段80にON信号が出力される。
電動ドライバI/F手段80では、初期設定指示手段63からON信号の入力があったとき、設定値記憶手段81において、T/U時間設定値TS、正常動作設定値YS、および寿命設定値MSが設定可能状態となる。また、経過時間比較手段88は、T/U時間設定値記憶手段81eに初期値としてプリセットされている手動設定用時間のタイミング(後述するTS/2のタイミングに相当)で、正常動作設定値記憶手段81bに初期値設定トリガ信号を出力する状態となる。
次に、電動ドライバ9の動作スイッチSWdが“ON”とされ、電動ドライバ9が動作すると、電流/トルク変換手段58で得られたトルク値(電動ドライバの出力トルクに応じて変化する電気信号に基づいて得られた算出値)が、正常動作設定値記憶手段81b、寿命設定値記憶手段81fおよびT/U比較手段87に入力される。そして、手動設定用時間のタイミングで経過時間比較手段88から初期値設定トリガ信号が入力されたときに、正常動作設定値記憶手段81bに入力されたトルク値は、正常動作設定値YSnとしてセットされる。
更に、T/U時間比較手段90で得られた動作信号の立上りからの計測時間がT/U時間設定値記憶手段81eに引き渡される。一方、電流/トルク変換手段58からT/U比較手段87に引き渡されたトルク値は、T/U設定値記憶手段81cにプリセットされているT/U設定値ISと比較され、T/U設定値ISに達したとき、完了信号がT/U比較手段87からT/U時間比較手段90に出力される。そして、完了信号を受けたT/U時間比較手段90から、そのときの計測時間がT/U時間記憶手段81eに引き渡され、T/U時間設定値TSnとしてセットされる。
従って、初期設定用のサンプルネジの締付け作業を行うことにより、正常動作設定値YSnとT/U時間設定値TSnを設定することができる。なお、このときには、まだ、寿命設定値MSnは設定されていない。
正常動作設定値YSnとT/U時間設定値TSnが設定されたら、続いて、サンプルネジを使用することなく、電動ドライバ9を空転状態で動作させる。
電動ドライバ9の動作スイッチSWdが再度“ON”とされ、電動ドライバ9が再び動作したときも、電流/トルク変換手段58で得られたトルク値が、正常動作設定値記憶手段81b、寿命設定値記憶手段81fおよびT/U比較手段87に入力される。
寿命設定値記憶手段81fには、また、経過時間比較手段88から、2TS(T/U時間設定値TSの2倍)のタイミングで、トリガ信号が入力される。
そして、寿命設定値記憶手段81fに入力されたトルク値は、経過時間比較手段88から入力されるトリガ信号によって、2TSのタイミングで、寿命設定値MSnとしてセットされる。
一方、経過時間比較手段88において、正常動作設定値記憶手段81bへのTS/2のタイミングでのトリガ信号の入力には禁止がかけられており、先に設定された正常動作設定値YSnが維持される。
初期設定スイッチSWiを使用して設定されたT/U時間設定値TSn、正常動作設定値YSn、および寿命設定値MSnは管理監視データ送信手段45に引き渡され、管理監視データ領域を利用して親局2に送信され、既述のIDXテーブルに記憶される。
なお、初期設定スイッチSWiを使用した設定において、初期設定指示手段63から電動ドライバI/F手段80に出力されるON信号は、親局2からの指示により出力されることとしてもよい。
<取付け対象部材の準備>
取付け対象部材71にネジ締め作業を開始するときには、まず、取付け対象部材71に付与されているバーコード72を子局4の自局に接続されているバーコードリーダ7で読み取る。前工程の工作完了が正常であれば、取付け対象部材71に使用するネジを保管しているネジ部品棚の蓋6が開き、取り出し指示である指示ランプ62が点滅する。所定のネジを取り出した作業者が入力操作レバー61をオンすると、指示ランプ62が消灯し、蓋6が閉まり、指定ネジの取り出しが完了する。
<電動ドライバの起動>
続いて、自局の数字表示灯49が作業指示を表す点滅状態であることを確認し、電動ドライバ9のグリップを握って動作スイッチSWdをオンにする。
数字表示灯49は、図4に示すように、減算カウンタ86からの信号に基づいて表示する。減算カウンタ86は、自局制御データ抽出手段47から自局の動作指示信号jが入力されとき、数字表示灯49を点滅させる信号を出力する。従って、数字表示灯49の点滅は、自局に接続された電動ドライバ9に動作指示のあったことを示すものとなる。
電動ドライバ9は、無接点パワースイッチ59がオンの状態である場合、動作スイッチSWdをオンにすることで起動する。
無接点パワースイッチ59は、図4に示すように、動作手段91からの信号に基づいてオン状態またはオフ状態となる。動作手段91は、引渡し条件手段82からの条件成立信号、或いは自局制御データ抽出手段47からの自局の無負荷動作指示信号iが入力されたとき、無接点パワースイッチ59をオン状態とする信号を出力する。
引渡し条件手段82は、自局制御データ抽出手段47から自局の動作指示信号jが入力され、かつ、参照局制御データ抽出手段48から前工程完了信号kが入力されたとき、条件成立信号を動作手段91に出力する。従って、電動ドライバ9は、無負荷動作指示のある場合、または、前工程が完了している場合にのみ、動作スイッチSWdをオンにすることで起動するため、作業員による誤操作が未然に防止される。
なお、前工程として、参照局とされている子局5が設けられたネジ収容部のネジの取り出し完了、又は、参照局とされている他の子局4が接続されている電動ドライバ9の工作完了が想定されているが、詳細は後述する。
<ネジ締め>
指定ネジを使用してネジ締め動作を行う場合、すなわち、前工程の完了後に作業される場合、電動ドライバ9を起動させると、モータ電流Iは、起動電流により急激に増加した後、モータの動作が安定状態(図5、図6における水平状態)となるまで下がり、その状態の電流が継続される。なお、以下の説明において、モータの動作が安定状態となるまでの期間を起動期間という。
電動ドライバI/F手段80では、各種の電動モータに対応した起動電流を検出するために、起動電流の閾値である起動電流設定値SSとA/D変換手段57から引き渡された、モータ電流Iに比例するデジタル信号Idのデータ値を、スタート検出手段83において比較する。
スタート検出手段83では、起動期間において、モータ電流Iに比例するデジタル信号Idのデータ値が起動電流設定値SS以上となる期間に、スタート信号を得る。そして、図5に示すように、スタート信号の立下りから動作信号を経過時間比較手段88、T/U時間比較手段90に出力する。
なお、モータ電流Iに比例するデジタル信号Idのデータ値は、モータ電流Iを間接的に表すため、図5においては、電流変化の説明の便宜上、モータ電流Idと起動電流設定値SS、T/U設定値IS、正常動作設定値YSを、図6においてはモータ電流Idと寿命設定値MSを、関連づけて示すものとする。また、図5、図6は子局番号0の子局に関するものであるため、SS0のように子局番号0を付した形で表示している。以下、その他の設定値、計測値についても同様とする。
ネジの締め付けが進行している間、モータ電流Idは安定状態となる。そして、締付け作業が進行し、締付け対象であるネジが取付け対象部材71のネジ穴73に着座すると、締付けトルクが増し、モータ電流Idが急激に増加する(トルクアップ)。
電動ドライバI/F手段80は、モータ電流IdをI/T変換係数Kに従って変換されたトルク値を、電流/トルク変換手段58から得て、そのトルク値を、後述する増し締め手段84を介してT/U設定値記憶手段81dから引き渡されたT/U設定値ISと、T/U比較手段87において比較する。
T/U比較手段87では、電流/トルク変換手段58から引き渡されたトルク値が、増し締め手段84を介して引き渡されたT/U設定値ISに達したとき、完了信号を減算カウンタ86、T/U時間比較手段90及び動作手段91に出力する。また、そのときのデータ値をT/U値(図4及び図8においてcで示すデータ)として入力手段50に引き渡す。
完了信号を得た動作手段91は、無接点パワースイッチ59をオフとし、電動ドライバ9は作動停止状態となる。すなわち、トルクアップしたときに、電動ドライバ9を作動停止状態とすることができる。なお、動作手段91は、後述する動作エラーデータdが“1”の場合にも、無接点パワースイッチ59をオフとし、電動ドライバ9を作動停止状態とする。
完了信号を得たT/U時間比較手段90は、完了信号を得たタイミングで、動作信号の立上りからの計測時間を、T/U時間設定値記憶手段81eから引き渡されたT/U時間設定値TSと比較する。そして、計測時間が、T/U時間設定値TSを含む予め決められた許容値の範囲内であれば正常(“0”)、範囲外なら異常(“1”)の値を、T/U時間エラーデータ(図4及び図8においてaで示すデータ)として、入力手段50に引き渡す。また、そのときのデータ値をT/U時間値データ(図4及び図8においてbで示すデータ)として、入力手段50に引き渡す。
完了信号を得た減算カウンタ86は、ネジ穴個数設定値記憶手段81cから引き渡されたネジ穴個数設定値NSを初期値として、完了信号を得る毎にネジ穴個数を減算し、作業対象となる残りのネジ穴数を数字表示灯49に引き渡す。更に、残りのネジ穴数が0となったときは、工作完了ステータスデータ(図4及び図8においてhで示すデータ)“1”を、入力手段50に引き渡す。
<増し締め>
増し締め手段84は、増し締めスイッチSWmにより有効状態と無効状態に切り替えることができる。そして、無効状態の場合には、T/U設定値記憶手段81dから引き渡されたT/U設定値ISを変更することなくT/U比較手段87に引き渡す。一方、有効状態の場合には、T/U設定値ISを適宜に割増しした値をT/U比較手段87に引き渡す。T/U設定値ISが割増しされた場合には、ネジがネジ穴73に着座するときのトルク値(トルクアップ値)は割増しとなり、増し締めすることができる。
なお、この実施形態の増し締め手段84において、T/U設定値ISに対する割増しは10%とされているが、その割合に制限はなく、使用状況に応じた設定とすればよい。
<異常検知>
電動ドライバI/F手段80では、また、電動ドライバ9の起動時から所定時間経過後における安定状態のトルク値から、ネジ選定ミスやネジの配置ミスによるエラーの検出が行われる。
具体的には、まず、電動ドライバ9の起動時からの経過時間を得るために、経過時間比較手段88において、動作信号をトリガ信号として、動作信号の立上りからの時間をタイマで計測する。そして、T/U時間設定値記憶手段81eから引き渡されたT/U時間設定値TSに基づいた所定時間、この実施形態では、TS/2に達したとき、トリガ信号を正常動作比較手段85に出力する。
正常動作比較手段85では、電流/トルク変換手段58から引き渡されたトルク値が、正常動作設定値記憶手段81bから引き渡された正常動作設定値YSと比較される。そして、経過時間比較手段88からのトリガ信号(TS/2タイミング信号)が有効のとき、電流/トルク変換手段58から引き渡されたトルク値が正常動作設定値YSを含む予め決められた許容値の範囲内であれば正常(“0”)、範囲外なら異常(“1”)の値を、動作エラーデータ(図4及び図8においてdで示すデータ)として、入力手段50に引き渡す。また、そのときのデータ値を動作T値データ(図4及び図8においてeで示すデータ)として、入力手段50に引き渡す。
なお、タイミングTS/2におけるトルク値が、正常動作設定値YSよりも低い範囲(図5におけるi0l)であれば、ネジ径が大きく空転していることを意味する。
一方、タイミングTS/2におけるトルク値が、正常動作設定値YSよりも高い範囲(図5におけるi0h)であれば、ネジ径が小さい、或いはネジが斜めに配置され、ネジが適合した状態になっていないことを意味する。
そして、動作エラーデータdが“1”の場合は、既述のように動作手段91が無接点パワースイッチ59をオフとし、電動ドライバ9が作動停止状態となる。すなわち、ネジの空転やネジが適合した状態になっていないなどの異常が発生した場合に、電動ドライバ9を停止させることができる。
電動ドライバI/F手段80では、更に、ネジの締付け作業を行うことなく無負荷操作(空転操作)が行われる場合に、T/U時間設定時間を超える所定時間経過後の安定状態のトルク値から、電動ドライバ9の機構部品などの寿命検出が行われる。
具体的には、まず、経過時間比較手段88から、動作信号の立上りからの時間が、T/U時間設定値記憶手段81eから引き渡されたT/U時間設定値TSを超える所定時間、この実施形態では、2TSに達したとき、トリガ信号を寿命比較手段89に出力する。
寿命比較手段89では、電流/トルク変換手段58から引き渡されたトルク値が、寿命設定値記憶手段81fから引き渡された寿命設定値MSと比較される。そして、経過時間比較手段88からのトリガ信号(2TSタイミング信号)が有効のとき、電流/トルク変換手段58から引き渡されたトルク値が寿命設定値MSを含む予め決められた許容値の範囲を超えれば異常(“1”)の値を、範囲内ならば正常(“0”)の値を寿命エラーデータ(図4及び図8においてfで示すデータ)として、入力手段50に引き渡す。また、そのときのデータ値を寿命T値データ(図4及び図8においてgで示すデータ)として、入力手段50に引き渡す。
電動ドライバ9の軸受けや潤滑油などの機構部品などの損耗などによる寿命が近づいてくると、電動ドライバ9の内部にトルクロスが生じ、モータ電流Idが大きくなる。そのため、タイミング2TSにおけるトルク値が、寿命設定値MSよりも大きい値(図6におけるm0h)であれば、機構部品などの寿命が近づいていることを意味する。
電動ドライバI/F手段80では、更にまた、既述のように、参照局制御データ抽出手段48から引き渡される参照局制御データに基づき、他の装置が関連する前工程の状況によって、電動ドライバ9を動作可能状態または動作不可能状態とするものとなっている。
具体的には、参照局として蓋6を制御する所定の子局5を設定した場合、所定の子局5において、ネジの取り出し作業が完了しているとき、引渡し条件手段82は、条件成立信号を動作手段91に出力する。そして、無接点パワースイッチ59をオン状態とし、そのネジ締めを行うための電動ドライバ9を動作可能状態とする。
一方、ネジの取り出し作業が完了されていないとき、引渡し条件手段82は、条件成立信号を動作手段91に出力しない。そして、無接点パワースイッチ59をオフ状態とし、そのネジ締めを行うための電動ドライバ9を動作不可能状態とし、他のネジ締めに誤って使用されることを防止する。
また、参照局として所定の他の子局4を設定した場合、前工程で使用されるべき別の電動ドライバ9を使用した作業が完了しているとき、引渡し条件手段82は、条件成立信号を動作手段91に出力する。そして、無接点パワースイッチ59をオン状態とし、そのネジ締めを行うための電動ドライバ9を動作可能状態とする。
一方、前工程で使用されるべき別の電動ドライバ9を使用した作業が完了していないとき、引渡し条件手段82は、条件成立信号を動作手段91に出力しない。そして、無接点パワースイッチ59をオフ状態とし、自局の電動ドライバ9を動作不可能状態とし、順番を誤って使用されることを防止することができる。
<履歴管理>
電動ドライバI/F手段80から入力手段50に引き渡された、図8のテーブルに示されるデータは、監視データ送信手段51を介し、共通データ信号線DP、DNに出力される。これらのデータは、共通データ信号線DP、DNを経由して親局2に取得され、図8に示すテーブルデータが形成される。制御部1は、親局2で形成されたテーブルデータを元に、タイムスタンプデータと組み合わせて、履歴管理を行うことが可能となる。つまり、工作完了した取付け対象部材71に対するネジ締め作業時の、トルク値を含む作業データの履歴管理を可能とする。
この実施形態において、複数の子局4、5が共通データ信号線DP、DNに接続され伝送同期方式によってデータの授受が行われているが、データ授受の方式に制限はない。例えば、伝送線で接続された複数の子局とコマンド方式によってデータの授受を行うこととしてもよい。更に、複数の子局を伝送線で接続せず、各々の子局と対をなす親局に接続し、親局と子局が一対一で直接データを授受してもよい。なお、この場合のシステムは、親局と子局の複数組により構成されることとなる。
1 制御部
2 親局
4、5 子局
6 蓋
7 バーコードリーダ
9 電動ドライバ
10 電源
11 出力ユニット
12 入力ユニット
13 制御並列データ
14 監視並列データ
21 出力データ部
22 管理データ部
23 タイミング発生部
24 親局出力部
25 親局入力部
26 入力データ部
29 記憶手段
31 OSC(発振回路)
32 タイミング発生手段
33 制御データ発生手段
34 ラインドライバ
35 監視信号検出手段
36 監視データ抽出手段
40 子局入出力部
41 伝送受信手段
42 管理制御データ抽出手段
43 アドレス抽出手段
44 自局アドレス設定手段
45 管理監視データ送信手段
46 参照局アドレス設定手段
47 自局制御データ抽出手段
48 参照局制御データ抽出手段
49 数字表示灯
50 入力手段
51 監視データ送信手段
52 バーコードリーダ手段
53 子局ラインレシーバ
54 子局ラインドライバ
55 AC/DC変換器
56 アンプ
57 A/D変換手段
58 電流/トルク変換手段
59 無接点パワースイッチ
60 検出手段
61 入力操作レバー
62 指示ランプ
63 初期設定指示手段
71 取付け対象部材
72 バーコード
73 ネジ穴
74 電動ドライババーコード
80 電動ドライバI/F手段
81 設定値記憶手段
81a 起動電流設定値記憶手段
81b 正常動作設定値記憶手段
81c ネジ穴個数設定値記憶手段
81d T/U設定値記憶手段
81e T/U時間設定値記憶手段
81f 寿命設定値記憶手段
81g I/T変換係数記憶手段
82 引渡し条件手段
83 スタート検出手段
84 増し締め手段
85 正常動作比較手段
86 減算カウンタ
87 T/U比較手段
88 経過時間比較手段
89 寿命比較手段
90 T/U時間比較手段
91 動作手段

Claims (2)

  1. 複数の電動ドライバの各々に、親局とのデータ授受が可能とされた子局が接続され、
    前記子局は、前記電動ドライバの出力トルクに応じて変化する電気信号を得る検出手段を有し、通常動作時において前記電気信号に基づいて得られた算出値が、前記親局から制御変数としてダウンロードした設定値に所定の許容差を加減した許容トルクの範囲から外れたとき、動作異常を検知し、
    前記子局において、任意の初期設定時における前記電気信号に基づいて得られた算出値が初期設定値として前記親局に送信されたときに、前記初期設定値が前記設定値として前記親局に記憶され
    前記初期設定時が、前記子局の備える初期設定手段を介した入力操作によって指示されることを特徴とする電動ドライバ管理システム。
  2. 前記親局は、前記初期設定値を送信した前記子局とは別の子局に、前記初期設定値を送信する請求項1に記載の電動ドライバ管理システム。
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