JP6038155B2 - 組織創傷を治癒させる製品 - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
[0001]本出願は、参照により本明細書に援用される、2011年9月13日に出願され、「Compositions and Methods For Wound Healing」と題された、米国仮特許出願第61/534194号の利益を主張する。
[0002]本発明は、陽イオン性ステロイド抗微生物薬(CSA)を使用して、動物において組織創傷の治癒速度を増大させるための組成物および方法に関する。
[0003]創傷治癒は、傷害が起こった後、細胞の構造および組織層を回復させる自己修復の複雑で動的な過程である。ヒトの創傷治癒過程は、3つの異なる期、すなわち、炎症期、増殖期、およびリモデリング期に分けられる。創傷治癒過程は、大まかな3つの期を越えて、損傷を修復するための、走化性、食作用、コラーゲン新生、コラーゲン分解、およびコラーゲンリモデリングを包含する、複雑で協調した一連の生化学事象にさらに細分することもできる。加えて、血管新生、上皮化、ならびに新たなグリコサミノグリカン(GAG)およびプロテオグリカンの産生も、創傷治癒過程に不可欠である。これらの生化学的過程が結集する結果、正常な皮膚構造が、線維芽細胞に媒介された瘢痕組織で補充される。
[0004]炎症期の開始前に、凝固カスケードが始まって、血液の損失を凝固によって阻止する。凝固が始まったなら、ケモカインおよびサイトカインを始めとする種々の可溶性因子が放出されて、細胞を傷害の部位へと誘引する。血小板によって放出されるサイトカインである成長因子は、細胞を刺激して、その分裂速度を加速させ、治癒速度の増大をもたらす。血小板は、細胞増殖および場所への遊走を増進すること、ならびに血管を幅広く多孔質にすることを含めて、いくつかの目的にかなう、セロトニン、ブラジキニン、プロスタグランジン、プロスタサイクリン、トロンボキサン、およびヒスタミンのような他の炎症誘発性因子も放出する。
[0005]炎症期は、4つの生化学的過程にさらに細分することができる。最初に、血管が破れた直後に、破裂した細胞膜が、トロンボキサンやプロスタグランジンのような炎症性因子を放出する結果、血管収縮が起こって、血液損失が妨げられ、炎症性細胞および因子が集められる。第二に、多形核好中球(PMN)が創傷部位に到着し、壊死組織片および細菌を貪食する。好中球はまた、損傷した組織を分解するプロテアーゼを分泌することにより、創傷をきれいにする。第三に、好中球は、壊死組織片、細菌、好中球、損傷した細胞および組織、ならびに他のいずれかの外来細胞または材料を貪食して、傷害範囲をきれいにする。マクロファージも、創傷治癒を次の期に推し進めるいくつかの因子を分泌する。最後に、炎症が治まり、分泌される炎症性因子がより少なくなり、存在する炎症性因子が分解され、創傷部位における好中球およびマクロファージの数が減少する。
[0006]増殖期は、創傷部位に線維芽細胞が到着することから始まるため、増殖期の開始は、生物学的には血管新生から始まることになる。血管新生または新血管新生は、内皮細胞が創傷の範囲に遊走する際、線維芽細胞増殖と同時に起こる過程である。線維増殖および肉芽形成は、線維芽細胞が動員され、細胞外マトリックスが形成される結果として、血管新生の際に生じる。次いで、コラーゲンおよびフィブロネクチンが、線維芽細胞によって、組織肉芽形成の部位に沈着する。コラーゲン沈着が起こったなら、新たに沈着した細胞外マトリックスに届くケラチノサイトが存在する結果として、上皮形成が起こる。増殖期の最終ステップは、収縮であり、収縮には、瘢痕組織を周囲の健康な組織に接続し、瘢痕組織の縁を引き寄せて、以前に傷害された範囲を取り囲む皮膚に対する抗張力を回復させる、新筋芽細胞の存在が必要となる。
[0007]創傷治癒を高める組成物および方法を開発することが求められている。
[0008]本明細書では、治癒速度を増大させることにより、対象において創傷を治療するための方法および組成物を開示する。治癒速度の増大は、陽イオン性ステロイド性抗微生物薬(CSA)化合物を使用して実現する。CSA化合物は、ステロール骨格と、それに結合している複数の陽イオン性基とを含む。
[0009]CSAを用いた組織創傷の治療は、創傷治癒速度を増大させるという意外で思いがけない結果を伴う。実験データからは、創傷治癒速度の増大が、CSAの既知の抗微生物効果とは異なるものであることが示唆される。生きている対象の創傷部位に適用したとき、本明細書に記載のCSA化合物は、創傷治癒速度に深遠で意外な効果を与える。治癒速度の増大は、多くの場合、従来の抗微生物薬を使用しての治癒速度より数倍速い。研究からは、創傷治癒の増進が、少なくとも一部において、抗微生物薬の利益とは異なるものであることが示唆される。CSAは、抗微生物薬使用量が非常に少ない創傷または感染症が問題となっていない症例においてさえ、治癒速度を増大させることが分かった。
[0010]治癒速度が増大すると、組織形成は、従来の抗微生物薬化合物での治療と比べて、より健康で自然なものになる。治癒速度の増大についての作用機序は、現在調査中である。本発明は、特定のいかなる機序にも限定されないが、組織治癒速度の増大は、創傷部位における線維芽細胞の遊走の増加および上皮成長因子の増強によって引き起こされると考えられている。対象は、痛みに対する感受性の有意な低下も示している。こうした利益は、外来微生物に対して活性を有するだけであると考えられていたCSAに関して予想外である。
[0011]一部の実施形態では、対象において創傷治癒速度を増大させる方法について記載する。方法は、(i)陽イオン性ステロイド性抗微生物薬(CSA)化合物を含み、CSA化合物が、ステロイド基と、それに結合している複数の陽イオン性基とを含む、組織治療組成物を用意するステップと、(ii)組織創傷の加速治癒が必要である対象を特定するステップと、(iii)組織創傷を組織治療組成物と接触させて、その治癒速度を増大させるステップとを含む。
[0012]一部の実施形態では、本発明は、新規の創傷治癒方法において使用するCSAに関する。詳細には、本発明は、対象において創傷治癒速度を増大させる際に使用するための、ステロール骨格と、それに結合している複数の陽イオン性基とを有する、薬学的に許容されるCSA化合物に関する。
[0013]一部の実施形態では、CSAは、式(V)の化合物または薬学的に許容されるその塩である。
Figure 0006038155
[0014]一部の実施形態では、CSAまたは薬学的に許容されるその塩は、式(I)の化合物から選択される。
Figure 0006038155
[0015]一部の実施形態では、CSAまたは薬学的に許容されるその塩は、式(Ia)の化合物から選択される。
Figure 0006038155
[0016]一部の実施形態では、環A、B、CおよびDは、独立に、飽和または完全もしくは部分的不飽和であり、但し、環A、B、CおよびDの少なくとも2つは飽和であり、m、n、pおよびqは、独立に0または1であり、RからR、R、R、R11、R12、R15、R16およびR18は、水素、ヒドロキシル、置換または非置換アルキル、置換または非置換ヒドロキシアルキル、置換または非置換アルキルオキシアルキル、置換または非置換アルキルカルボキシアルキル、置換または非置換アルキルアミノアルキル、置換または非置換アルキルアミノアルキルアミノ、置換または非置換アルキルアミノアルキルアミノアルキルアミノ、置換または非置換アミノアルキル、置換または非置換アリール、置換または非置換アリールアミノアルキル、置換または非置換ハロアルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、オキソ、第二のステロイドに結合しているリンカー基、置換または非置換アミノアルキルオキシ、置換または非置換アミノアルキルオキシアルキル、置換または非置換アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換アミノアルキルカルボキサミド、置換または非置換ジ(アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシアルキル、HN−HC(Q)−C(O)−O−、HN−HC(Q)−C(O)−N(H)−、置換または非置換アジドアルキルオキシ、置換または非置換シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q)−C(O)−O−、置換または非置換グアニジノアルキルオキシ、置換または非置換第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および置換または非置換グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、Qは、任意のアミノ酸の側鎖(グリシンの側鎖、すなわちHを含む)であり、P.G.は、アミノ保護基であり、R、R、R、R10、R13、R14およびR17は、独立に、環A、B、CもしくはDの1つが不飽和であるとき、その部位の炭素原子の原子価が満たされるように欠損しており、またはR、R、R、R10、R13およびR14は、水素、ヒドロキシル、置換または非置換アルキル、置換または非置換ヒドロキシアルキル、置換または非置換アルキルオキシアルキル、置換または非置換アミノアルキル、置換または非置換アリール、置換または非置換ハロアルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、オキソ、第二のステロイドに結合しているリンカー基、置換または非置換アミノアルキルオキシ、置換または非置換アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換ジ(アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシアルキル、HN−HC(Q)−C(O)−O−、HN−HC(Q)−C(O)−N(H)−、アジドアルキルオキシ、シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q)−C(O)−O−、グアニジノアルキルオキシ、およびグアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、Q5は、任意のアミノ酸の側鎖であり、P.G.は、アミノ保護基であり、但し、R1〜4、R、R、R11、R12、R15、R16、R17およびR18の少なくとも2つまたは3つは、置換または非置換アミノアルキル、置換または非置換アミノアルキルオキシ、置換または非置換アルキルカルボキシアルキル、置換または非置換アルキルアミノアルキルアミノ、置換または非置換アルキルアミノアルキルアミノアルキルアミノ、置換または非置換アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換アリールアミノアルキル、置換または非置換アミノアルキルオキシアミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換アミノアルキルカルボキシアミド、第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、置換または非置換ジ(アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシアルキル、HN−HC(Q)−C(O)−O−、HN−HC(Q)−C(O)−N(H)−、アジドアルキルオキシ、シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q5)−C(O)−O−、置換または非置換グアニジノアルキルオキシ、および置換または非置換グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択される。
[0017]一部の実施形態では、RからR、R、R、R11、R12、R15、R16およびR18は、水素、ヒドロキシル、置換または非置換(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)ヒドロキシアルキル、置換または非置換(C〜C18)アルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アルキルカルボキシ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、置換または非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキル、置換または非置換アリール、置換または非置換アリールアミノ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)ハロアルキル、置換または非置換C〜Cアルケニル、置換または非置換C〜Cアルキニル、オキソ、第二のステロイドに結合しているリンカー基、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキサミド、置換または非置換ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、HN−HC(Q)−C(O)−O−、HN−HC(Q)−C(O)−N(H)−、置換または非置換(C〜C18)アジドアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q)−C(O)−O−、置換または非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および置換または非置換(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、Qは、任意のアミノ酸の側鎖(グリシンの側鎖、すなわちHを含む)であり、P.G.は、アミノ保護基であり、R、R、R、R10、R13、R14およびR17は、独立に、環A、B、CもしくはDの1つが不飽和であるとき、その部位の炭素原子の原子価が満たされるように欠損しており、またはR、R、R、R10、R13およびR14は、水素、ヒドロキシル、置換または非置換(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)ヒドロキシアルキル、置換または非置換(C〜C18)アルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキル、置換または非置換アリール、置換または非置換(C〜C18)ハロアルキル、置換または非置換(C〜C)アルケニル、置換または非置換(C〜C)アルキニル、オキソ、第二のステロイドに結合しているリンカー基、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、HN−HC(Q)−C(O)−O−、HN−HC(Q)−C(O)−N(H)−、置換または非置換(C〜C18)アジドアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q)−C(O)−O−、置換または非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、および(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、Q5は、任意のアミノ酸の側鎖であり、P.G.は、アミノ保護基であり、但し、R1〜4、R、R、R11、R12、R15、R16、R17およびR18の少なくとも2つまたは3つは、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)アルキルカルボキシ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、置換または非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ(C〜C18)アルキルアミノ、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換アリールアミノ(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシアミド、置換または非置換(C〜C18)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、置換または非置換ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、HN−HC(Q)−C(O)−O−、HN−HC(Q)−C(O)−N(H)−、置換または非置換(C〜C18)アジドアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q5)−C(O)−O−、置換または非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、および置換または非置換(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択される。
[0018]一部の実施形態では、RからR、R、R、R11、R12、R15、R16およびR18は、水素、ヒドロキシル、非置換(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)ヒドロキシアルキル、非置換(C〜C18)アルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルカルボキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アミノアルキル、非置換アリール、非置換アリールアミノ−(C〜C18)アルキル、オキソ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキサミド、非置換ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および非置換(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、R、R、R、R10、R13、R14およびR17は、独立に、環A、B、CもしくはDの1つが不飽和であるとき、その部位の炭素原子の原子価が満たされるように欠損しており、またはR、R、R、R10、R13およびR14は、水素、ヒドロキシル、非置換(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)ヒドロキシアルキル、非置換(C〜C18)アルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルカルボキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキル、(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アミノアルキル、非置換アリール、非置換アリールアミノ−(C〜C18)アルキル、オキソ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキサミド、非置換ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および非置換(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、但し、R1〜4、R、R、R11、R12、R15、R16、R17およびR18の少なくとも2つまたは3つは、水素、ヒドロキシル、非置換(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)ヒドロキシアルキル、非置換(C〜C18)アルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルカルボキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アミノアルキル、非置換アリール、非置換アリールアミノ−(C〜C18)アルキル、オキソ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキサミド、非置換ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および非置換(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択される。
[0019]一部の実施形態では、R、R、R12およびR18は、水素、非置換(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)ヒドロキシアルキル、非置換(C〜C18)アルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルカルボキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アミノアルキル、非置換アリールアミノ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキサミド、非置換ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および非置換(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R13、R14、R15、R16およびR17は、水素および非置換(C〜C)アルキルからなる群から独立に選択される。
[0020]一部の実施形態では、R、R、R12およびR18は、水素、非置換(C〜C)アルキル、非置換(C〜C)ヒドロキシアルキル、非置換(C〜C16)アルキルオキシ−(C〜C)アルキル、非置換(C〜C16)アルキルカルボキシ−(C〜C)アルキル、非置換(C〜C16)アルキルアミノ−(C〜C)アルキル、(C〜C16)アルキルアミノ−(C〜C)アルキルアミノ、非置換(C〜C16)アルキルアミノ−(C〜C16)アルキルアミノ−(C〜C)アルキルアミノ、非置換(C〜C16)アミノアルキル、非置換アリールアミノ−(C〜C)アルキル、非置換(C〜C)アミノアルキルオキシ、非置換(C〜C16)アミノアルキルオキシ−(C〜C)アルキル、非置換(C〜C)アミノアルキルカルボキシ、非置換(C〜C)アミノアルキルアミノカルボニル、非置換(C〜C)アミノアルキルカルボキサミド、非置換ジ(C〜Cアルキル)アミノ−(C〜C)アルキル、置換または非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C)グアニジノアルキルオキシ、非置換(C〜C16)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および非置換(C〜C16)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択される。
[0021]一部の実施形態では、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R14、R16およびR17は、それぞれ水素であり、RおよびR13は、それぞれメチルである。
[0022]一部の実施形態では、R、R、R12およびR18は、アミノアルキルオキシ、アミノアルキルカルボキシ、アルキルアミノアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキルカルボニルアルキル、ジ(アルキル)アミノアルキル、C−カルボキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、およびアルキルカルボキシアルキルからなる群から独立に選択される。
[0023]一部の実施形態では、R、RおよびR12は、アミノアルキルオキシおよびアミノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、R18は、アルキルアミノアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキルカルボニルオキシアルキル、ジ(アルキル)アミノアルキル、C−カルボキシアルキル、アルキルアミノアルキル、アルキオキシカルボニルアルキル、およびアルキルカルボキシアルキルからなる群から選択される。
[0024]一部の実施形態では、R、RおよびR12は同じである。一部の実施形態では、R、RおよびR12は、アミノアルキルオキシである。一部の実施形態では、R、RおよびR12は、アミノアルキルカルボキシである。
[0025]一部の実施形態では、R18は、アルキルアミノアルキルである。一部の実施形態では、アルコキシカルボニルアルキル。一部の実施形態では、R18は、ジ(アルキル)アミノアルキルである。一部の実施形態では、R18は、アルキルカルボキシアルキルである。一部の実施形態では、R18は、C−カルボキシアルキルである。
[0026]一部の実施形態では、R、R、R12およびR18は、アミノ−C−アルキルオキシ、アミノ−C−アルキル−カルボキシ、C−アルキルアミノ−C−アルキル、C−アルコキシ−カルボニル−C−アルキル、C−アルキル−カルボニル−C−アルキル、ジ−(C−アルキル)アミノ−C−アルキル、C13−アルキルアミノ−C−アルキル、C−アルコキシ−カルボニル−C−アルキル、C−カルボキシ−C−アルキルおよびC−アルキル−カルボキシ−C−アルキルからなる群から独立に選択される。
[0027]一部の実施形態では、CSAまたは薬学的に許容されるその塩は、以下のものである。
Figure 0006038155
[0028]一部の実施形態では、CSAまたは薬学的に許容されるその塩は、
Figure 0006038155
である。
[0029]一部の実施形態では、薬学的に許容される塩は、塩酸塩である。一部の実施形態では、薬学的に許容される塩は、三塩酸塩である。
[0030]本発明は、その意図または本質的な特徴から逸脱することなく、他の詳細な形態にして具体化することもできる。記載する実施形態は、すべての点で、例示的なものにすぎず、限定的でないとみなされる。したがって、本発明の範囲は、前述の記載によってでなく、添付の特許請求の範囲によって示される。請求項の均等性の意味および範囲に入るすべての変更が、その範囲内に包含される。
[0031]別段定義しない限り、本明細書で使用するすべての科学技術用語は、こうした実施形態が属する業界の技術者に一般に理解されているのと同じ意味を有する。本明細書の記述において使用する用語法は、特定の実施形態について説明するためのものにすぎず、実施形態を限定することを意図しない。明細書および添付の特許請求の範囲で使用するとき、単数形の「a」、「an」、および「the」は、文脈からそうでないことがはっきりと示唆されない限り、なお複数形も包含するものとする。本明細書で言及するすべての刊行物、特許出願、特許、および他の参照文献は、その全体が参照により本明細書に援用される。
[0032]本出願において使用する用語および表現、ならびにその変形は、特に添付の特許請求の範囲において、別段明記しない限り、限定するのとは対照的に、非制限的であると解釈すべきである。前述のことの一例として、用語「含む(including)」は、「限定なしで〜を含む(including, without limitation)」、「限定はしないが〜を含む(including but not limited to)」などを意味すると解釈すべきであり、本明細書で使用する用語「含む(comprising)」は、「含む(including)」、「含有する(containing)」、または「〜を特徴とする(characterized by)」と同義であり、非限定的または非制限的であり、追加の列挙していない要素または方法ステップを除外せず、用語「有する(having)」は、「少なくとも〜を有する(having at least)」と解釈すべきであり、用語「包含する(includes)」は、「限定はしないが〜を包含する(includes but is not limited to)」と解釈すべきであり、用語「例」は、論述における項目の網羅的または限定的なリストでなく、その実例を提供するのに使用し、「好ましくは(preferably)」、「好ましい(preferred)」、「所望の(desired)」、または「望ましい(desirable)」のような用語、および同様の意味の単語の使用は、特定の特色が、本発明の構造または機能にとって肝要、不可欠、またはなお重要であることを示唆すると理解すべきでなく、それよりも、特定の実施形態において利用してもしなくてもよい代替または追加の特色を強調することを意図するにすぎないと理解すべきである。加えて、用語「含む(comprising)」は、表現「少なくとも〜を有する(having at least)」または「少なくとも〜を含む(including at least)」と同義に解釈される。工程に関連して使用するとき、用語「含む(comprising)」は、列挙したステップを少なくとも含むが、追加のステップを含む場合もあることを意味する。化合物、組成物、またはデバイスに関連して使用するとき、用語「含む(comprising)」は、化合物、組成物、またはデバイスが、列挙した特色または構成要素を少なくとも含むが、追加の特色または構成要素も含む場合があることを意味する。同様に、接続詞「および(and)」で結ばれた項目の群は、これらの項目の1つ残らずが集まりの中に存在する必要があると解釈すべきでなく、むしろ、別段明記しない限り、「および/または(and/or)」として解釈すべきである。同様に、接続詞「または(or)」で結ばれた項目の群は、その群の中で相互排他性が必要になると解釈すべきでなく、むしろ、別段明記しない限り、「および/または(and/or)」として解釈すべきである。
[0033]1つまたは複数のキラル中心を有する、本明細書に記載のいずれの化合物においても、絶対立体化学を明示しない場合、各中心は、独立に、R立体配置もしくはS立体配置のものまたはその混合物になる場合があると理解される。したがって、本明細書で提供する化合物は、鏡像異性体に関して純粋でも、鏡像異性体富化されていても、ラセミ混合物でも、ジアステレオ異性体に関して純粋でも、ジアステレオ異性体富化されていても、または立体異性体混合物でもよい。加えて、EまたはZと定めることのできる、幾何異性体を生じる1つまたは複数の二重結合を有する、本明細書に記載のいずれの化合物においても、各二重結合は、独立に、そのEまたはZ混合物になる場合があると理解される。
[0034]同様に、記載するいずれの化合物にも、すべての互変異性体形態が含まれるものとされることも理解される。
[0035]本明細書で開示する化合物において原子価が満たされていない場合では、原子価は、水素またはその同位体、たとえば、水素1(プロチウム)および水素2(ジュウテリウム)で満たされることになると理解されたい。
[0036]本明細書に記載の化合物は、同位体標識される場合があると理解される。ジュウテリウムなどの同位体での置換は、たとえば、in vivo半減期の延長や投与必要量の減少などの、代謝安定性がより高いために生じるある一定の治療上の利点をもたらしうる。化合物の構造において示すような各化学元素は、前記元素の任意の同位体を包含しうる。たとえば、化合物構造において、水素原子は、明示的に開示されることもあれば、または化合物中に存在すると理解されることもある。水素原子が存在しうる、化合物のいずれかの位置において、水素原子は、限定はしないが、水素1(プロチウム)および水素2(ジュウテリウム)を始めとして、水素のいずれの同位体にもなりうる。したがって、本明細書における化合物への言及は、文脈からそうでないと明らかに規定されない限り、考えられるすべての同位体形態を包含する。
[0037]本明細書に記載の方法および組合せは、結晶形(異なる結晶充填配置の同じ原子組成の化合物を包含する、多形としても知られる形態)、非晶質相、塩、溶媒和物、および水和物を包含すると理解される。一部の実施形態では、本明細書に記載の化合物は、水やエタノールなどの薬学的に許容される溶媒と溶媒和した形態で存在する。他の実施形態では、本明細書に記載の化合物は、溶媒和していない形態で存在する。溶媒和物は、化学量論量または非化学量論量の溶媒を含有し、水やエタノールなどの薬学的に許容される溶媒を用いた結晶化の過程の間に生成するものでよい。溶媒が水であるときには水和物が生成され、または溶媒がアルコールであるときにはアルコール和物が生成される。加えて、本明細書で提供する化合物は、溶媒和しているだけでなく溶媒和していない形態でも存在することがある。一般に、本明細書で提供する化合物および方法の目的では、溶媒和した形態は、溶媒和していない形態と同等であるとみなされる。
[0038]別段指摘しない限り、明細書および特許請求の範囲において使用する、成分、反応条件などの量を示すすべての数字は、すべての場合において、用語「約」によって修飾されると理解されたい。したがって、そうでないと指摘しない限り、明細書および添付の特許請求の範囲に記載する数値パラメータは、当該実施形態によって取得しようとする所望の特性に応じて変動しうる近似値である。最低限、また特許請求の範囲への均等論の適用を制限する試みとしてでなく、各数値パラメータは、有効数字および通常の丸め手法に照らして解釈すべきである。
[0039]実施形態の広い範囲を示す数値範囲およびパラメータが近似値であるということにもかかわらず、詳細な例で記載する数値は、可能な限り正確に報告する。しかし、いずれの数値も、そのそれぞれの試験測定値で見出される標準偏差の結果として必然的に生じる一定の誤差を本来含んでいる。本明細書および特許請求の範囲のいたるところで示すあらゆる数値範囲は、そのようなより広い数値範囲内に含まれるあらゆるより狭い数値範囲を、そうしたより狭い数値範囲が本明細書にすべて明記されたかのように包含する。値の範囲を設ける場合では、範囲の上限および下限ならびに上限と下限の間にある各値が、実施形態内に包含されると理解される。
[0040]本明細書で使用するとき、限定はしないがR、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18などの任意の(1つまたは複数の)「R」基は、表示された原子に結合することのできる置換基を表す。別段指定しない限り、R基は、置換されていても、置換されていなくてもよい。
[0041]本明細書で使用する「環」は、ヘテロ環式または炭素環式の場合がある。本明細書で使用する用語「飽和」とは、環中の各原子が、各原子の原子価が満たされるように水素化または置換されている環を指す。本明細書で使用する用語「不飽和」とは、環の各原子の原子価が水素または他の置換基で満たされていなくてもよい環を指す。たとえば、縮合環中の近接する炭素原子が、互いに二重に結合する場合がある。不飽和は、RとR、RとR10、R13とR14などの対の少なくとも一方が欠損し、そうした欠損した位置にある環炭素原子の原子価が二重結合で満たされることも包含しうる。
[0042]基について「置換」されていると述べるときは必ず、その基が、それぞれが水素原子に取って代わる、同じでも異なるものでもよい、1、2、3またはそれ以上の指定の置換基で置換されていてもよい。置換基が示されない場合、示された「置換されている」基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アシルアルキル、アルコキシアルキル、アミノアルキル、アミノ酸、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、(ヘテロアリシクリル)アルキル、ヒドロキシ、保護されたヒドロキシル、アルコキシ、アリールオキシ、アシル、メルカプト、アルキルチオ、アリールチオ、シアノ、ハロゲン(たとえば、F、Cl、Br、I)、チオカルボニル、O−カルバミル、N−カルバミル、O−チオカルバミル、N−チオカルバミル、C−アミド、N−アミド、S−スルホンアミド、N−スルホンアミド、C−カルボキシ、保護されたC−カルボキシ、O−カルボキシ、イソシアナト、チオシアナト、イソチオシアナト、ニトロ、オキソ、シリル、スルフェニル、スルフィニル、スルホニル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、トリハロメタンスルホニル、トリハロメタンスルホンアミド、アミノ基、一置換アミノ基、および二置換アミノ基、RO(CHO−、R(CHO−、RC(O)O(CHO−、ならびにこれらの保護された誘導体から個々にかつ独立に選択される1つまたは複数の基で置換されていてもよいという意味である。置換基は、基に、2つ以上の結合点で結合していてもよい。たとえば、アリール基は、2つの結合点においてヘテロアリール基で置換されて、縮合多環式芳香族環系を形成していてもよい。ビフェニルおよびナフタレンは、第二のアリール基で置換されているアリール基の2つの例である。
[0043]本明細書で使用するとき、「a」および「b」が整数である「C」または「C〜C」は、アルキル、アルケニル、もしくはアルキニル基中の炭素原子の数、またはシクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、もしくはヘテロアリシクリル基の環中の炭素原子の数を指す。すなわち、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルの環、シクロアルケニルの環、シクロアルキニルの環、アリールの環、ヘテロアリールの環、またはヘテロアリシクリルの環は、両端の数字を含めて「a」〜「b」個の炭素原子を含むことができる。したがって、たとえば、「C〜Cアルキル」基は、1〜4個の炭素原子を有するすべてのアルキル基、すなわち、CH−、CHCH−、CHCHCH−、(CHCH−、CHCHCHCH−、CHCHCH(CH)−、および(CHC−を指す。アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロアリシクリル基に関して「a」および「b」が示されない場合、これらの定義において記載する最も広い範囲が想定される。
[0044]本明細書で使用するとき、「アルキル」とは、完全飽和(二重または三重結合なし)の炭化水素基を含む直鎖状または分枝状炭化水素鎖を指す。アルキル基は、1〜25個の炭素原子を有するものでよい(「1〜25」などの数値範囲は、本明細書において出現するときは必ず、所与の範囲にある各整数を指し、たとえば、「1〜25個の炭素原子」とは、アルキル基が、25個の炭素原子までの、25個の炭素原子を含めた、1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子などからなる場合があることを意味するが、この定義が、数値範囲が示されない用語「アルキル」の存在も包含する)。アルキル基は、1〜15個の炭素原子を有する中型の大きさのアルキルでもよい。アルキル基は、1〜6個の炭素原子を有する低級アルキルである可能性もある。化合物のアルキル基は、「C」もしくは「C〜Cアルキル」または同様の呼称として示すことができる。単に例として、「C〜Cアルキル」は、アルキル鎖中に1個〜4個の炭素原子が存在する、すなわち、アルキル鎖が、メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、およびt−ブチルから選択されることを示す。典型的なアルキル基として、一切限定はしないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第三級ブチル、ペンチル、およびヘキシルが挙げられる。アルキル基は、置換されていても、置換されていなくてもよい。
[0045]本明細書で使用するとき、「アルケニル」とは、直鎖状または分枝状炭化水素鎖中に1つまたは複数の二重結合を含んでいるアルキル基を指す。アルケニル基は、2〜25個の炭素原子を有するものでよい(「2〜25」などの数値範囲は、本明細書において出現するときは必ず、所与の範囲にある各整数を指し、たとえば、「2〜25個の炭素原子」とは、アルケニル基が、25個の炭素原子までの、25個の炭素原子を含めた、2個の炭素原子、3個の炭素原子、4個の炭素原子などからなる場合があることを意味するが、この定義が、数値範囲が示されない用語「アルケニル」の存在も包含する)。アルケニル基は、2〜15個の炭素原子を有する中型の大きさのアルケニルでもよい。アルケニル基は、1〜6個の炭素原子を有する低級アルケニルである可能性もある。化合物のアルケニル基は、「C」もしくは「C〜Cアルケニル」または同様の呼称として示すことができる。アルケニル基は、置換されていなくても、置換されていてもよい。
[0046]本明細書で使用するとき、「アルキニル」とは、直鎖状または分枝状炭化水素鎖中に1つまたは複数の三重結合を含んでいるアルキル基を指す。アルキニル基は、2〜25個の炭素原子を有するものでよい(「2〜25」などの数値範囲は、本明細書において出現するときは必ず、所与の範囲にある各整数を指し、たとえば、「2〜25個の炭素原子」とは、アルキニル基が、25個の炭素原子までの、25個の炭素原子を含めた、2個の炭素原子、3個の炭素原子、4個の炭素原子などからなる場合があることを意味するが、この定義が、数値範囲が示されない用語「アルキニル」の出現も包含する)。アルキニル基は、2〜15個の炭素原子を有する中型の大きさのアルキニルでもよい。アルキニル基は、2〜6個の炭素原子を有する低級アルキニルである可能性もある。化合物のアルキニル基は、「C」もしくは「C〜Cアルキニル」または同様の呼称として示すことができる。アルキニル基は、置換されていなくても、置換されていてもよい。
[0047]本明細書で使用するとき、「アリール」とは、すべての環の全域にわたって、完全に非局在化したπ電子系を有する、炭素環式(全部が炭素)の単環式または多環式芳香族環系(2つの炭素環が化学結合を共有する縮合環系を含む)を指す。アリール基中の炭素原子の数は、様々となりうる。たとえば、アリール基は、C〜C14アリール基、C〜C10アリール基、またはCアリール基となる場合がある(とはいえ、数値範囲が示されないとき、C〜C10アリールの定義が、用語「アリール」の存在を包含する)。アリール基の例としては、限定はしないが、ベンゼン、ナフタレン、およびアズレンが挙げられる。アリール基は、置換されていても、置換されていなくてもよい。
[0048]本明細書で使用するとき、「アラルキル」および「アリール(アルキル)」とは、アリール基が、置換基として、低級アルキレン基を介して連結したものを指す。アラルキル基は、6〜20個の炭素原子を有するものでよい(「6〜20」などの数値範囲は、本明細書において出現するときは必ず、所与の範囲にある各整数を指し、たとえば、「6〜20個の炭素原子」とは、アラルキル基が、20個の炭素原子までの、20個の炭素原子を含めた、6個の炭素原子、7個の炭素原子、8個の炭素原子などからなる場合があることを意味するが、この定義が、数値範囲が示されない用語「アラルキル」の存在も包含する)。アラルキルの低級アルキレンおよびアリール基は、置換されていても、置換されていなくてもよい。例として、限定はしないが、ベンジル、2−フェニルアルキル、3−フェニルアルキル、およびナフチルアルキルが挙げられる。
[0049]「低級アルキレン基」は、その末端炭素原子を介して分子断片を連結する結合をなす、−CH−テザリング基などのC〜C25直鎖状アルキルテザリング基を指す。例として、限定はしないが、メチレン(−CH−)、エチレン(−CHCH−)、プロピレン(−CHCHCH−)、およびブチレン(−CHCHCHCH−)が挙げられる。低級アルキレン基は、低級アルキレン基の1つまたは複数の水素を、「置換」の定義のもとで列挙した(1つまたは複数の)置換基で置き換えることにより、置換することができる。
[0050]本明細書で使用するとき、「シクロアルキル」とは、完全飽和(二重または三重結合なし)の単環式または多環式炭化水素環系を指す。2つ以上の環で構成されるとき、環は、縮合した形で連結し合ったものでもよい。シクロアルキル基は、(1つまたは複数の)環中に3〜10個の原子または(1つまたは複数の)環中に3〜8個の原子を含んでいる場合がある。シクロアルキル基は、置換されていなくても、置換されていてもよい。典型的なシクロアルキル基として、一切限定はしないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルが挙げられる。
[0051]本明細書で使用するとき、「シクロアルケニル」とは、少なくとも1つの環中に1つまたは複数の二重結合を含んでいる単環式または多環式炭化水素環系を指すが、二重結合は、2つ以上存在しても、すべての環の全域にわたって、完全に非局在化したπ電子系をなすことはない(さもなければ、その基は、本明細書で定義するとおりの「アリール」になることになる)。2つ以上の環で構成されるとき、環は、縮合した形で連結し合ったものでもよい。シクロアルケニル基は、置換されていなくても、置換されていてもよい。
[0052]本明細書で使用するとき、「シクロアルキニル」とは、少なくとも1つの環中に1つまたは複数の三重結合を含んでいる単環式または多環式炭化水素環系を指す。2つ以上の三重結合が存在しても、三重結合は、すべての環の全域にわたって、完全に非局在化したπ電子系をなすことはない。2つ以上の環で構成されるとき、環は、縮合した形で連結し合ったものでもよい。シクロアルキニル基は、置換されていなくても、置換されていてもよい。
[0053]本明細書で使用するとき、「アルコキシ」または「アルキルオキシ」とは、式−OR[式中、Rは、上で定義したとおりのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、またはシクロアルキニルである]を指す。アルコキシの非限定的なリストは、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、1−メチルエトキシ(イソプロポキシ)、n−ブトキシ、iso−ブトキシ、sec−ブトキシ、およびtert−ブトキシである。アルコキシは、置換されていても、置換されていなくてもよい。
[0054]本明細書で使用するとき、「アシル」とは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、またはヘテロアリールが、置換基として、カルボニル基を介して連結したものを指す。例として、ホルミル、アセチル、プロパノイル、ベンゾイル、およびアクリルが挙げられる。アシルは、置換されていても、置換されていなくてもよい。
[0055]本明細書で使用するとき、「アルコキシアルキル」または「アルキルオキシアルキル」とは、アルコキシ基が、置換基として、低級アルキレン基を介して連結したものである。例としては、アルキル−O−アルキル−およびアルコキシ−アルキル−が挙げられ、用語アルキルおよびアルコキシは、本明細書で定義するとおりである。
[0056]本明細書で使用するとき、「ヒドロキシアルキル」とは、水素原子の1つまたは複数が、ヒドロキシ基で置き換えられているアルキル基を指す。例となるヒドロキシアルキル基として、限定はしないが、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、および2,2−ジヒドロキシエチルが挙げられる。ヒドロキシアルキルは、置換されていても、置換されていなくてもよい。
[0057]本明細書で使用するとき、「ハロアルキル」とは、水素原子の1つまたは複数が、ハロゲンで置き換えられているアルキル基(たとえば、モノハロアルキル、ジハロアルキル、およびトリハロアルキル)を指す。このような基として、限定はしないが、クロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、1−クロロ−2−フルオロメチル、2−フルオロイソブチルが挙げられる。ハロアルキルは、置換されていても、置換されていなくてもよい。
[0058]本明細書で使用する用語「アミノ」とは、−NH基を指す。
[0059]本明細書で使用するとき、用語「ヒドロキシ」とは、−OH基を指す。
[0060]「シアノ」基とは、「−CN」基を指す。
[0061]「カルボニル」または「オキソ」基とは、C=O基を指す。
[0062]本明細書で使用する用語「アジド」とは、−N基を指す。
[0063]本明細書で使用するとき、「アミノアルキル」とは、アミノ基が、置換基として、低級アルキレン基を介して連結したものを指す。例としては、HN−アルキル−が挙げられ、用語アルキルは、本明細書で定義するとおりである。
[0064]本明細書で使用するとき、「アルキルカルボキシアルキル」とは、アルキル基が置換基としてカルボキシ基に連結したものが、置換基としてアルキル基に連結したものを指す。例としては、アルキル−C(=O)O−アルキル−およびアルキル−O−C(=O)−アルキル−が挙げられ、用語アルキルは、本明細書で定義するとおりである。
[0065]本明細書で使用するとき、「C−カルボキシアルキル」とは、カルボキシ基が置換基としてアルキル基に連結したものを指す。例としては、HO−(C=O)−アルキルが挙げられ、用語アルキルは、本明細書で定義するとおりである。
[0066]本明細書で使用するとき、「アルキルアミノアルキル」とは、アルキル基が置換基としてアミノ基に連結したものが、置換基としてアルキル基に連結したものを指す。例としては、アルキル−NH−アルキル−が挙げられ、用語アルキルは、本明細書で定義するとおりである。
[0067]本明細書で使用するとき、「ジアルキルアミノアルキル」または「ジ(アルキル)アミノアルキル」とは、2つのアルキル基が、それぞれ置換基としてアミノ基に連結したものが、置換基としてアルキル基に連結したものを指す。例としては、
Figure 0006038155
が挙げられ、用語アルキルは、本明細書で定義するとおりである。
[0068]本明細書で使用するとき、「アルキルアミノアルキルアミノ」とは、アルキル基が置換基としてアミノ基に連結したものが、置換基としてアルキル基に連結し、それが置換基としてアミノ基に連結したものを指す。例としては、アルキル−NH−アルキル−NH−が挙げられ、用語アルキルは、本明細書で定義するとおりである。
[0069]本明細書で使用するとき、「アルキルアミノアルキルアミノアルキルアミノ」とは、アルキル基が置換基としてアミノ基に連結したものが、置換基としてアルキル基に連結し、それが置換基としてアミノ基に連結したものが置換基としてアルキル基に連結したものを指す。例としては、アルキル−NH−アルキル−NH−アルキル−が挙げられ、用語アルキルは、本明細書で定義するとおりである。
[0070]本明細書で使用するとき、「アリールアミノアルキル」とは、アリール基が置換基としてアミノ基に連結したものが、置換基としてアルキル基に連結したものを指す。例としては、アリール−NH−アルキル−が挙げられ、用語アリールおよびアルキルは、本明細書で定義するとおりである。
[0071]本明細書で使用するとき、「アミノアルキルオキシ」とは、アミノ基が置換基としてアルキルオキシ基に連結したものを指す。例としては、HN−アルキル−O−およびHN−アルコキシ−が挙げられ、用語アルキルおよびアルコキシは、本明細書で定義するとおりである。
[0072]本明細書で使用するとき、「アミノアルキルオキシアルキル」とは、アミノ基が置換基としてアルキルオキシ基に連結したものが、置換基としてアルキル基に連結したものを指す。例としては、HN−アルキル−O−アルキル−およびHN−アルコキシ−アルキル−が挙げられ、用語アルキルおよびアルコキシは、本明細書で定義するとおりである。
[0073]本明細書で使用するとき、「アミノアルキルカルボキシ」とは、アミノ基が置換基としてアルキル基に連結したものが、置換基としてカルボキシ基に連結したものを指す。例としては、HN−アルキル−C(=O)O−およびHN−アルキル−O−C(=O)−が挙げられ、用語アルキルは、本明細書で定義するとおりである。
[0074]本明細書で使用するとき、「アミノアルキルアミノカルボニル」とは、アミノ基が置換基としてアルキル基に連結したものが、置換基としてアミノ基に連結し、それが置換基としてカルボニル基に連結したものを指す。例としては、HN−アルキル−NH−C(=O)−が挙げられ、用語アルキルは、本明細書で定義するとおりである。
[0075]本明細書で使用するとき、「アミノアルキルカルボキサミド」とは、アミノ基が置換基としてアルキル基に連結したものが、置換基としてカルボニル基に連結し、それが置換基としてアミノ基に連結したものを指す。例としては、HN−アルキル−C(=O)−NH−が挙げられ、用語アルキルは、本明細書で定義するとおりである。
[0076]本明細書で使用するとき、「アジドアルキルオキシ」とは、アジド基が置換基としてアルキルオキシ基に連結したものを指す。例としては、N−アルキル−O−およびN−アルコキシ−が挙げられ、用語アルキルおよびアルコキシは、本明細書で定義するとおりである。
[0077]本明細書で使用するとき、「シアノアルキルオキシ」とは、シアノ基が置換基としてアルキルオキシ基に連結したものを指す。例としては、NC−アルキル−O−およびNC−アルコキシ−が挙げられ、用語アルキルおよびアルコキシは、本明細書で定義するとおりである。
[0078]本明細書で使用するとき、「グアニジノアルキルオキシ」とは、グアニジニル基が置換基としてアルキルオキシ基に連結したものを指す。例としては、
Figure 0006038155
および
Figure 0006038155
が挙げられ、用語アルキルおよびアルコキシは、本明細書で定義するとおりである。
[0079]本明細書で使用するとき、「グアニジノアルキルカルボキシ」とは、グアニジニル基が置換基としてアルキル基に連結したものが、置換基としてカルボキシ基に連結したものを指す。例としては、
Figure 0006038155
が挙げられ、用語アルキルは、本明細書で定義するとおりである。
[0080]本明細書で使用するとき、「第四級アンモニウムアルキルカルボキシ」とは、四級化されたアミノ基が置換基としてアルキル基に連結したものが、置換基としてカルボキシ基に連結したものを指す。例としては、
Figure 0006038155
が挙げられ、用語アルキルは、本明細書で定義するとおりである。
[0081]本明細書で使用する用語「ハロゲン原子」または「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などの、元素の周期表の7列の放射安定元素のいずれか1つを意味する。
[0082]置換基の数を指定しない場合では(たとえば、ハロアルキル)、1つまたは複数の置換基が存在しうる。たとえば、「ハロアルキル」は、同じまたは異なるハロゲンの1つまたは複数を包含しうる。
[0083]本明細書で使用するとき、用語「アミノ酸」とは、限定はしないが、α−アミノ酸、β−アミノ酸、γ−アミノ酸、およびδ−アミノ酸を含めて、任意のアミノ酸(標準および非標準両方のアミノ酸)を指す。適切なアミノ酸の例として、限定はしないが、アラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、プロリン、セリン、チロシン、アルギニン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファン、およびバリンが挙げられる。適切なアミノ酸の追加の例としては、限定はしないが、オルニチン、ハイプシン、2−アミノイソ酪酸、デヒドロアラニン、γ−アミノ酪酸、シトルリン、β−アラニン、α−エチル−グリシン、α−プロピル−グリシン、およびノルロイシンが挙げられる。
[0084]リンカー基は、一方のステロイドを別のステロイドと結び付けるのに使用される二価の部分である。一部の実施形態では、リンカー基を使用して、第一のCSAを第二のCSA(同じでも異なるものでもよい)と結び付ける。リンカー基の一例は、(C〜C10)アルキルオキシ−(C〜C10)アルキルである。
[0085]本明細書で使用する用語「P.G.」または「保護基」とは、分子中のすでにある基が望ましくない化学反応を受けないようにするために、分子に付加される任意の原子または原子の群を指す。保護基部分の例は、T.W.GreeneおよびP.G.M.Wuts、Protective Groups in Organic Synthesis、第3版、John Wiley&Sons、1999、ならびにJ.F.W.McOmie、Protective Groups in Organic Chemistry Plenum Press、1973に記載されており、これら両方を、適切な保護基を開示する限られた目的で、参照により本明細書に援用する。保護基部分は、ある一定の反応条件に対して安定となり、当業界で知られている方法を使用して好都合な段階で容易に除去されるように選択したものでよい。保護基の非限定的なリストには、ベンジル、置換ベンジル、アルキルカルボニルおよびアルコキシカルボニル(たとえば、t−ブトキシカルボニル(BOC)、アセチル、またはイソブチリル)、アリールアルキルカルボニルおよびアリールアルコキシカルボニル(たとえば、ベンジルオキシカルボニル)、置換メチルエーテル(たとえば、メトキシメチルエーテル)、置換エチルエーテル、置換ベンジルエーテル、テトラヒドロピラニルエーテル、シリル(たとえば、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、t−ブチルジメチルシリル、トリ−iso−プロピルシリルオキシメチル、[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル、またはt−ブチルジフェニルシリル)、エステル(たとえば、安息香酸エステル)、カーボネート(たとえば、メトキシメチルカーボネート)、スルホネート(たとえば、トシレートまたはメシレート)、非環式ケタール(たとえば、ジメチルアセタール)、環式ケタール(たとえば、1,3−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、および本明細書に記載のもの)、非環式アセタール、環式アセタール(たとえば、本明細書に記載のもの)、非環式ヘミアセタール、環式ヘミアセタール、環式ジチオケタール(たとえば、1,3−ジチアンまたは1,3−ジチオラン)、オルトエステル(たとえば、本明細書に記載のもの)、ならびにトリアリールメチル基(たとえば、トリチル、モノメトキシトリチル(MMTr)、4,4’−ジメトキシトリチル(DMTr)、4,4’,4”−トリメトキシトリチル(TMTr)、および本明細書に記載のもの)が含まれる。アミノ保護基は、当業者に知られている。一般に、保護基の種は、化合物の他の位置における後続のいかなる(1つまたは複数の)反応の条件に対しても安定であり、分子の残部に不都合な影響を及ぼすことなく、適切な時点で除去することができるのであれば、肝要ではない。加えて、保護基は、合成による実質的な変換が完了した後、別のものに置換してもよい。化合物が、本明細書で開示する化合物と、開示する化合物の1つまたは複数の保護基が異なる保護基で置換されている点だけにおいて異なっている場合、その化合物は、明らかに開示の範囲内である。
CSA化合物:
[0086]この開示に従って有用である化合物は、本明細書において包括的かつ詳細に記載しており、また参照により本明細書に援用される米国特許第6,350,738号、第6,486,148号、第6,767,904号、第7,598,234号、および第7,754,705号に記載されている。化合物には、陽イオン性ステロイド性抗微生物薬(「CSA」)などの、1つまたは複数の創傷治癒活性または機能を示すステロイド誘導体が含まれる。
[0087]CSA化合物は、種々の荷電基(たとえば、アミンおよび陽イオン性基)が骨格に結合しているステロール骨格を含む、合成によって生成される小分子である。骨格を使用して、ステロール骨格の一方の面または平面上にアミンまたはグアニジン基を配向させることができる。
[0089]CSAは、骨格に結合している官能基に基づき、陽イオン性および両親媒性である。CSAは、疎水性面と多陽イオン性面を備えて、表面的に両親媒性である。たとえば、骨格の一方の面または平面上に第一級アミノ基を有する化合物を示すスキームを、スキームIとして以下に示す。
Figure 0006038155
[0089]荷電基は、抗微生物特性を司ると考えられている。たとえば、荷電基は、細菌の細胞膜を崩壊させて、細胞死または感作を引き起こしうる。
[0090]本明細書で開示する一部の実施形態では、CSA化合物は、式(V)に記載する式または薬学的に許容されるその塩を有するものでよい。
Figure 0006038155
[0091]ここで、m、n、pおよびqは、独立に、0または1であり、R〜R18は、ステロイド骨格(すなわち、ステロイド基)上の示された原子に結合している置換基を表し、R〜R18の少なくとも2つ、好ましくは少なくとも3つは、それぞれ陽イオン性基を含む。
[0092]一実施形態では、環A、B、CおよびDは、独立に、飽和または完全もしくは部分的不飽和であり、但し、環A、B、CおよびDの少なくとも2つは飽和であり、m、n、pおよびqは、独立に0または1であり、RからR、R、R、R11、R12、R15、R16およびR18は、水素、ヒドロキシル、置換または非置換アルキル、置換または非置換ヒドロキシアルキル、置換または非置換アルキルオキシアルキル、置換または非置換アルキルカルボキシアルキル、置換または非置換アルキルアミノアルキル、置換または非置換アルキルアミノアルキルアミノ、置換または非置換アルキルアミノアルキルアミノアルキルアミノ、置換または非置換アミノアルキル、置換または非置換アリール、置換または非置換アリールアミノアルキル、置換または非置換ハロアルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、オキソ、第二のステロイドに結合しているリンカー基、置換または非置換アミノアルキルオキシ、置換または非置換アミノアルキルオキシアルキル、置換または非置換アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換アミノアルキルカルボキサミド、置換または非置換ジ(アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシアルキル、HN−HC(Q)−C(O)−O−、HN−HC(Q)−C(O)−N(H)−、置換または非置換アジドアルキルオキシ、置換または非置換シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q)−C(O)−O−、置換または非置換グアニジノアルキルオキシ、置換または非置換第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および置換または非置換グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、Qは、任意のアミノ酸の側鎖(グリシンの側鎖、すなわちHを含む)であり、P.G.は、アミノ保護基であり、R、R、R、R10、R13、R14およびR17は、独立に、環A、B、CもしくはDの1つが不飽和であるとき、その部位の炭素原子の原子価が満たされるように欠損しており、またはR、R、R、R10、R13およびR14は、水素、ヒドロキシル、置換または非置換アルキル、置換または非置換ヒドロキシアルキル、置換または非置換アルキルオキシアルキル、置換または非置換アミノアルキル、置換または非置換アリール、置換または非置換ハロアルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、オキソ、第二のステロイドに結合しているリンカー基、置換または非置換アミノアルキルオキシ、置換または非置換アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換ジ(アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシアルキル、HN−HC(Q)−C(O)−O−、HN−HC(Q)−C(O)−N(H)−、置換または非置換アジドアルキルオキシ、置換または非置換シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q)−C(O)−O−、置換または非置換グアニジノアルキルオキシ、および置換または非置換グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、Q5は、任意のアミノ酸の側鎖であり、P.G.は、アミノ保護基であり、但し、R1〜4、R、R、R11、R12、R15、R16、R17およびR18の少なくとも2つまたは3つは、置換または非置換アミノアルキル、置換または非置換アミノアルキルオキシ、置換または非置換アルキルカルボキシアルキル、置換または非置換アルキルアミノアルキルアミノ、置換または非置換アルキルアミノアルキルアミノアルキルアミノ、置換または非置換アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換アリールアミノアルキル、置換または非置換アミノアルキルオキシアミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換アミノアルキルカルボキシアミド、置換または非置換第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、置換または非置換ジ(アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシアルキル、HN−HC(Q)−C(O)−O−、HN−HC(Q)−C(O)−N(H)−、置換または非置換アジドアルキルオキシ、置換または非置換シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q5)−C(O)−O−、置換または非置換グアニジノアルキルオキシ、および置換または非置換グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択される]。
[0093]一部の実施形態では、RからR、R、R、R11、R12、R15、R16およびR18は、水素、ヒドロキシル、置換または非置換(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)ヒドロキシアルキル、置換または非置換(C〜C18)アルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アルキルカルボキシ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、置換または非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキル、置換または非置換アリール、置換または非置換アリールアミノ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)ハロアルキル、置換または非置換(C〜C)アルケニル、置換または非置換(C〜C)アルキニル、オキソ、第二のステロイドに結合しているリンカー基、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキサミド、置換または非置換ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、HN−HC(Q)−C(O)−O−、HN−HC(Q)−C(O)−N(H)−、置換または非置換(C〜C18)アジドアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q)−C(O)−O−、置換または非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および置換または非置換(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、Qは、任意のアミノ酸の側鎖(グリシンの側鎖、すなわちHを含む)であり、P.G.は、アミノ保護基であり、R、R、R、R10、R13、R14およびR17は、独立に、環A、B、CもしくはDの1つが不飽和であるとき、その部位の炭素原子の原子価が満たされるように欠損しており、またはR、R、R、R10、R13およびR14は、水素、ヒドロキシル、置換または非置換(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)ヒドロキシアルキル、置換または非置換(C〜C18)アルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキル、置換または非置換アリール、置換または非置換(C〜C18)ハロアルキル、置換または非置換(C〜C)アルケニル、置換または非置換(C〜C)アルキニル、オキソ、第二のステロイドに結合しているリンカー基、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、HN−HC(Q)−C(O)−O−、HN−HC(Q)−C(O)−N(H)−、置換または非置換(C〜C18)アジドアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q)−C(O)−O−、置換または非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、および置換または非置換(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、Q5は、任意のアミノ酸の側鎖であり、P.G.は、アミノ保護基であり、但し、R1〜4、R、R、R11、R12、R15、R16、R17およびR18の少なくとも2つまたは3つは、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)アルキルカルボキシ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、置換または非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ(C〜C18)アルキルアミノ、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換アリールアミノ(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシアミド、置換または非置換(C〜C18)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、置換または非置換ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、HN−HC(Q)−C(O)−O−、HN−HC(Q)−C(O)−N(H)−、置換または非置換(C〜C18)アジドアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q5)−C(O)−O−、置換または非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、および置換または非置換(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択される。
[0094]一部の実施形態では、RからR、R、R、R11、R12、R15、R16およびR18は、水素、ヒドロキシル、非置換(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)ヒドロキシアルキル、非置換(C〜C18)アルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルカルボキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アミノアルキル、非置換アリール、非置換アリールアミノ−(C〜C18)アルキル、オキソ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキサミド、非置換ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および非置換(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、R、R、R、R10、R13、R14およびR17は、独立に、環A、B、CもしくはDの1つが不飽和であるとき、その部位の炭素原子の原子価が満たされるように欠損しており、またはR、R、R、R10、R13およびR14は、水素、ヒドロキシル、非置換(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)ヒドロキシアルキル、非置換(C〜C18)アルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルカルボキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アミノアルキル、非置換アリール、非置換アリールアミノ−(C〜C18)アルキル、オキソ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキサミド、非置換ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および非置換(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、但し、R1〜4、R、R、R11、R12、R15、R16、R17およびR18の少なくとも2つまたは3つは、水素、ヒドロキシル、非置換(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)ヒドロキシアルキル、非置換(C〜C18)アルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルカルボキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アミノアルキル、非置換アリール、非置換アリールアミノ−(C〜C18)アルキル、オキソ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキサミド、非置換ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および非置換(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択される。
[0095]一部の実施形態では、式(V)の化合物または薬学的に許容されるその塩は、式(I)によって表すこともできる。
Figure 0006038155
[式中、縮合環A、B、CおよびDは、独立に、飽和または完全もしくは部分的不飽和であり、RからR、R、R、Rl1、R12、R16、R17およびR18はそれぞれ、水素、ヒドロキシル、置換または非置換(C〜C10)アルキル、(C〜C10)ヒドロキシアルキル、(C〜C10)アルキルオキシ−(C〜C10)アルキル、(C〜C10)アルキルカルボキシ−(C〜C10)アルキル、C〜C10)アルキルアミノ−(C〜C10)アルキル、(C〜C10)アルキルアミノ−(C〜C10)アルキルアミノ、(C〜C10)アルキルアミノ−(C〜C10)アルキルアミノ−(C〜C10)アルキルアミノ、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキル、置換または非置換アリール、置換または非置換アリールアミノ−(C〜C10)アルキル、(C〜C10)ハロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、オキソ、第二のステロイドに結合しているリンカー基、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルオキシ−(C〜C10)アルキル、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルカルボキサミド、置換または非置換C−カルボキシ(C〜C10)アルキル、HN−HC(Q5)−C(O)−O−、H2N−HC(Q5)−C(O)−N(H)−、(C〜C10)アジドアルキルオキシ、(C〜C10)シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q5)−C(O)−O−、(C〜C10)グアニジノアルキルオキシ、(C〜C10)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および(C〜C10)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、Q5は、任意のアミノ酸の側鎖(グリシンの側鎖、すなわちHを含む)であり、PG.は、アミノ保護基であり、R、R、R、R10、R13およびR14は、それぞれ独立に、縮合環A、B、CもしくはDの1つが不飽和であるとき、その部位の炭素原子の原子価が満たされるように欠損しており、または水素、ヒドロキシル、置換または非置換(C〜C10)アルキル、(C〜C10)ヒドロキシアルキル、(C〜C10)アルキルオキシ−(C〜C10)アルキル、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキル、置換または非置換アリール、C〜C10ハロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、オキソ、第二のステロイドに結合しているリンカー基、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルアミノカルボニル、H2N−HC(Q5)−C(O)−O−、H2N−HC(Q5)−C(O)−N(H)−、(C〜C10)アジドアルキルオキシ、(C〜C10)シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q5)−C(O)−O−、(C〜C10)グアニジノアルキルオキシ、および(C〜C10)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から選択され、Q5は、任意のアミノ酸の側鎖であり、PGは、アミノ保護基であり、但し、RからR14の少なくとも2つは、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルオキシ、(C〜C10)アルキルカルボキシ−(C〜C10)アルキル、(C〜C10)アルキルアミノ−(C〜C10)アルキルアミノ、(C〜C10)アルキルアミノ−(C〜C10)アルキルアミノ−(C〜C10)アルキルアミノ、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換アリールアミノ(C〜C10)アルキル、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルオキシ−(C〜C10)アルキル、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルアミノカルボニル、(C〜C10)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、H2N−HC(Q5)−C(O)−O−、H2N−HC(Q5)−C(O)−N(H)−、(C〜C10)アジドアルキルオキシ、(C〜C10)シアノアルキルオキシ、PG.−HN−HC(Q5)−C(O)−O−、(C〜C10)グアニジノアルキルオキシ、および(C〜C10)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択される]または薬学的に許容されるその塩。
[0096]一部の実施形態では、環A、B、CおよびDは、独立に、飽和、ヘテロ環式および/またはヘテロ環式でない。
[0097]一部の実施形態では、R、R、R12およびR18は、水素、非置換(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)ヒドロキシアルキル、非置換(C〜C18)アルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルカルボキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アミノアルキル、非置換アリールアミノ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキサミド、非置換ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および非置換(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R13、R14、R15、R16およびR17は、水素および非置換(C〜C)アルキルからなる群から独立に選択される。
[0098]一部の実施形態では、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R14、R16およびR17は、それぞれ水素であり、RおよびR13は、それぞれメチルである。
[0099]一部の実施形態では、R、R、R12およびR18は、アミノアルキルオキシ、アミノアルキルカルボキシ、アルキルアミノアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキルカルボニルアルキル、ジ(アルキル)アミノアルキル、C−カルボキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、およびアルキルカルボキシアルキルからなる群から独立に選択される。
[0100]一部の実施形態では、R、RおよびR12は、アミノアルキルオキシおよびアミノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、R18は、アルキルアミノアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキルカルボニルオキシアルキル、ジ(アルキル)アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、アルキオキシカルボニルアルキル、およびアルキルカルボキシアルキルからなる群から選択される。
[0101]一部の実施形態では、R、RおよびR12は、同じ置換基もしくは異なる置換基であり、かつ/または、独立に、アミノアルキルオキシおよび/またはアミノアルキルカルボキシでよい。一部の実施形態では、R18は、アルキルアミノアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、ジ(アルキル)アミノアルキル、C−カルボキシアルキル、またはアルキルカルボキシアルキルである。一部の実施形態では、R、R、R12およびR18は、アミノ−C−アルキルオキシ、アミノ−C−アルキル−カルボキシ、C−アルキルアミノ−C−アルキル、C−アルコキシ−カルボニル−C−アルキル、C−アルキル−カルボニル−C−アルキル、ジ−(C−アルキル)アミノ−C−アルキル、C−カルボキシ−C−アルキル、C13−アルキルアミノ−C−アルキル、C−アルコキシ−カルボニル−C−アルキル、およびC−アルキル−カルボキシ−C−アルキルからなる群から独立に選択される。
[0102]一部の実施形態では、式(V)の化合物または薬学的に許容されるその塩は、式(Ia)によって表すこともできる。
Figure 0006038155
[0103]一部の実施形態では、式(Ia)の化合物または薬学的に許容されるその塩は、以下のものの1つでもよく、または以下の群から選択されるものでもよい。
Figure 0006038155
[0104]前述の化合物は、限定はしないが、塩酸塩や三塩酸塩などの、薬学的に許容される塩として提供してもよい。
[0105]一部の実施形態では、化合物は、環のそれぞれが5〜7個の原子を有する少なくとも4つの縮合環からなる環系を含む。環系は、2つの面を有し、同じ面に結合している3本の鎖を含んでいる。鎖はそれぞれ、環系から少なくとも1原子隔てられている含窒素基を含んでおり、含窒素基は、アミノ基、たとえば第一級アミノ基、またはグアニジノ基である。
[0106]化合物は、疎水性基を含んでいる場合もある。一部の実施形態では、疎水性基は、ステロイド骨格に結合している、置換(C3〜10)アミノアルキル基、(C〜C10)アルキルオキシ(C3〜10)アルキル基、または(C〜C10)アルキルアミノ(C3〜10)アルキル基である。一部の実施形態では、疎水性基は、12、16、18、20または22個より多い炭素原子を有する、置換、分枝状、または非分枝状置換基である。一部の実施形態では、疎水性基は、ヘテロ原子の遠位にある、少なくとも9、11または13個の炭素の炭化水素鎖を含むものでよい。一部の実施形態では、式(V)による構造を有する化合物は、R18において疎水性基を含む。
[0107]一部の実施形態では、本明細書に記載の化合物は、ステロイドにおいて見出される一定の立体化学的および電子的特徴を保持している。本明細書で使用する用語「同じ立体配置」とは、立体化学的配向が同じである、縮合ステロイド上の置換基を指す。たとえば、一部の実施形態では、置換基R、RおよびR12が、すべてβ置換型またはα置換型である。
[0108]一部の実施形態では、化合物には、限定はしないが、いずれかの炭素位において、ステロイド骨格または足場構造(scaffold)に共有結合により結合しているアミンまたはグアニジン基を有する化合物、たとえば、コール酸が含まれる。種々の実施形態において、基は、ステロイド骨格または足場構造のC、C、およびC12位のいずれか1つまたは複数において、共有結合により結合している。追加の実施形態では、ステロイド骨格または足場構造のC、C、およびC12位のいずれか1つまたは複数に基は存在しない。そのような基を含む化合物は、鎖の長さまたは大きさが様々となりうるテザリング鎖を含む場合がある。本明細書で使用するとき、用語「テザリング鎖」または「テザリングされた」とは、化合物に関連して使用するとき、ステロイド骨格または足場構造と末端アミノまたはグアニジン基の間にある原子の鎖を指す。種々の実施形態において、テザリング鎖は、C、C、およびC12位のいずれか1つまたは複数において共有結合により結合している。追加の実施形態では、C、C、およびC12位の1つまたは複数においてテザリング鎖は欠如している。テザリング鎖の長さは、ステロイド骨格に共有結合により結合しているヘテロ原子(OまたはN)を含むものでよい。テザリング鎖は、エステル結合などの加水分解性の結合を含むものでもよい。
[0109]一部の実施形態では、他の環系、たとえば、5員縮合環を使用することもできる。骨格が5員環と6員環の組合せを有する化合物も企図する。アミンまたはグアニジン基は、骨格から少なくとも1個、2個、3個、4個またはそれ以上の原子だけ隔てられている場合がある。骨格を使用して、ステロイドの一方の面または平面上にアミンまたはグアニジン基を配向させることができる。たとえば、骨格の一方の面または平面上に第一級アミノ基を有する化合物を示すスキームを上述のスキームIに示す。
[0110]本明細書で開示する化合物および組成物は、場合により、薬学的に許容される塩として調製される。本明細書で使用する用語「薬学的に許容される塩」は、広い用語であり、当業者にその通常および通例の意味を与え、(特別または特化された意味に限定されない)ものであり、限定なしで、これが投与される生物に相当な刺激を引き起こさず、化合物の生物学的活性および性質を損なわない、化合物の塩を指す。一部の実施形態では、塩は、化合物の酸付加塩である。薬学的塩は、化合物を、ハロゲン化水素酸(たとえば、塩化水素酸や臭化水素酸)、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸と反応させて得ることができる。薬学的塩は、化合物を、脂肪族もしくは芳香族カルボン酸またはスルホン酸などの有機酸、たとえば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、トリフルオロ酢酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、ニコチン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸、酪酸、フェニル酢酸、フェニル酪酸、バルプロ酸、1,2−エタンジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、またはナフタレンスルホン酸と反応させて得ることもできる。薬学的塩は、化合物を塩基と反応させて、アンモニウム塩、アルカリ金属塩、たとえば、リチウム、ナトリウム、またはカリウム塩、アルカリ土類金属塩、たとえば、カルシウム、マグネシウム、またはアルミニウム塩、有機塩基、たとえば、ジシクロヘキシルアミン、N−メチル−D−グルカミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、C〜Cアルキルアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミンの塩、およびアミノ酸、たとえば、アルギニンおよびリシンとの塩、または無機塩基、たとえば、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムの塩などの塩を生成して得ることもできる。
[0111]前述の組成物は、組織創傷を有する対象において創傷治癒速度を増大させる新規の使用に使用することができる。
組織治療組成物
[0112]本明細書に記載の化合物は、単独で投与することも可能であるが、化合物を、組織創傷への適用に適する医薬組成物として製剤することが好ましい場合もある。そのため、さらに別の態様では、開示する実施形態の方法および使用において有用な組織治療組成物を提供する。より詳細には、本明細書に記載の組織治療組成物は、特に、対象において創傷治癒を治療または促進するのに有用となりうる。組織治療組成物は、創傷治癒を促進または強化するために、対象にin vitroもしくはin vivoまたは両方で投与することのできる任意の組成物である。好ましい一実施形態では、組織治療組成物は、in vivoで投与することができる。
[0113]本明細書で使用するとき、用語「薬学的に許容される」および「生理学的に許容される」とは、投与、in vivo送達、または接触の1つまたは複数の経路に適する、生物学的に適合性のある、気体、液体、もしくは固体の製剤、またはその混合物を意味する。製剤は、その中の活性成分(たとえば、CSA)の活性を破壊しない、または予防もしくは治療効果もしくは利益よりはるかに重い有害な副作用を誘発しないという点で適合性がある。
[0114]一実施形態では、組織治療組成物は、特定の投与方式および剤形に応じて、担体、溶媒、安定剤、佐剤、希釈剤などの薬学的に許容される添加剤を用いて製剤することができる。組織治療組成物は、一般に、生理学的に適合性のあるpHが実現されるように製剤すべきであり、製剤および投与経路に応じて、pH約3〜pH約11、好ましくはpH約3〜pH約7の範囲でよい。代替実施形態では、pH約5.0〜pH約8の範囲にpHを調整することが好ましい場合もある。より詳細には、組織治療組成物は、治療または予防有効量の本明細書で記載する少なくとも1種の化合物と、1種または複数の薬学的に許容される添加剤とを含むものでよい。場合により、組織治療組成物は、本明細書に記載の化合物の組合せを含むものでもよく、または細菌感染の治療または予防に有用な第二の活性成分(たとえば、抗菌剤または抗微生物薬)を含むものでもよい。
[0115]たとえば、非経口または経口投与用の製剤は、最も典型的には、固体、液体の溶液、乳濁液、または懸濁液であるが、肺投与用の吸入可能な製剤は、一般に、液体または粉末であり、粉末製剤が一般に好ましい。好ましい組織治療組成物は、生理学的に適合性のある溶媒を用いて投与前に戻される、凍結乾燥した固体として製剤することもできる。代替組織治療組成物は、シロップ、クリーム、軟膏、錠剤などとして製剤することもできる。
[0116]一般に、製剤は、活性成分を、液体担体または微粉化した固体担体または両方と、均等かつ十分に混和し、次いで、必要であれば、製品を付形することによって調製する。たとえば、圧縮または成形によって錠剤を製造することができる。圧縮錠剤は、結合剤、滑沢剤、不活性希釈剤、保存剤、界面活性もしくは分散剤と場合により混合された、粉末や顆粒などの易流動性の形態の活性成分(たとえば、CSA)を、適切な機械において圧縮することにより調製できる。成形錠剤は、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末状化合物(たとえば、CSA)の混合物を、適切な装置において成形することにより製造できる。錠剤は、場合により、コーティングしても、または刻み目を入れてもよく、その中の活性成分の緩徐放出または制御放出がなされるように製剤することができる。
[0117]共溶媒および佐剤を製剤に加えてもよい。共溶媒の非限定的な例は、ヒドロキシル基または他の極性基を含んでいるもの、たとえば、イソプロピルアルコールなどのアルコール;プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリコールエーテルなどのグリコール;グリセロール;ポリオキシエチレンアルコールおよびポリオキシエチレン脂肪酸エステルである。佐剤としては、たとえば、界面活性剤、たとえば、大豆レシチンおよびオレイン酸;トリオレイン酸ソルビタンなどのソルビタンエステル;ならびにポリビニルピロリドンが挙げられる。
[0118]加えて、組織治療組成物は、注射用滅菌水性乳濁液または油性懸濁液などの注射用滅菌調製物の形態にすることもできる。この乳濁液または懸濁液は、上で言及している適切な分散または湿潤剤および懸濁化剤を使用して、既知の技巧に従って製剤することができる。注射用滅菌調製物は、非経口的に許容される非毒性の希釈剤または溶媒中の注射用滅菌溶液または懸濁液、たとえば、1,2−プロパン−ジオール溶液でもよい。
[0119]注射用滅菌調製物は、凍結乾燥した粉末として調製することもできる。用いることのできる許容される賦形剤および溶媒の中でも、水、リンガー液、および等張性塩化ナトリウム溶液が挙げられる。加えて、滅菌固定油も、溶媒または懸濁媒として用いることができる。この目的では、合成モノまたはジグリセリドを含めた、どんな無刺激固定油を用いてもよい。加えて、オレイン酸などの脂肪酸も、注射剤の調製に同様に使用することができる。
[0120]組織治療組成物の安定な水溶性投薬形態を得るには、本明細書に記載の化合物の薬学的に許容される塩を、有機酸または無機酸の水溶液、たとえば、コハク酸、またはより好ましくはクエン酸の0.3M溶液に溶解させることができる。可溶性塩形態が利用可能でない場合、適切な共溶媒または共溶媒の組合せに化合物を溶解させることができる。適切な共溶媒の例としては、総体積の約0〜約60%の範囲の濃度の、アルコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール300、ポリソルベート80、グリセリンなどが挙げられる。一実施形態では、活性化合物をDMSOに溶解させ、水で希釈する。
[0121]医薬組成物は、塩形態の活性成分を、水、等張性食塩水、デキストロース溶液などの適切な水性賦形剤に溶かした溶液の形でもよい。また、たとえば、エステル化、グリコシル化、PEG化などによる、化合物をより送達に適するものにする(たとえば、溶解性、生物活性、嗜好性を高める、不都合な反応を低減するなど)、化学的または生化学的部分での置換または付加によって修飾されている化合物も企図する。
[0122]一実施形態では、本明細書に記載の化合物は、経口投与向けに、低溶解度化合物に適する、脂質主体の製剤に製剤することができる。脂質主体の製剤は、一般に、このような化合物の経口生物学的利用能を強化しうる。
[0123]例となる一部の実施形態では、CSAは、多量体(たとえば、二量体、三量体、四量体、またはより高次のポリマー)を含む。例となる一部の実施形態では、CSAは、医薬組成物または製剤に混ぜ込むことができる。このような組成物/製剤は、in vivoまたはex vivoでの対象への投与に有用である。対象に投与するために、組織治療組成物および製剤は、担体または添加剤を含む。
[0124]このような製剤としては、医薬としての投与またはin vivoでの接触もしくは送達と適合性のある、溶媒(水性または非水性)、溶液(水性または非水性)、乳濁液(たとえば、水中油型または油中水型)、懸濁液、シロップ、エリキシル、分散および懸濁媒、コーティング、等張剤、および吸収促進または遅延剤が挙げられる。水性および非水性溶媒、溶液、および懸濁液は、懸濁化剤および増粘剤を含んでもよい。このような薬学的に許容される担体として、錠剤(コーティングまたは非コーティング)、カプセル剤(硬または軟)、マイクロビーズ、粉末、顆粒、および結晶が挙げられる。補助的な活性化合物(たとえば、保存剤、抗菌剤、抗ウイルス剤、および抗真菌剤)を組成物に混ぜ込むこともできる。
[0125]共溶媒および佐剤を製剤に加えることもある。共溶媒の非限定的な例は、ヒドロキシル基または他の極性基を含んでいるもの、たとえば、イソプロピルアルコールなどのアルコール;プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリコールエーテルなどのグリコール;グリセロール;ポリオキシエチレンアルコール、およびポリオキシエチレン脂肪酸エステルである。佐剤としては、たとえば、界面活性剤、たとえば、大豆レシチンおよびオレイン酸;トリオレイン酸ソルビタンなどのソルビタンエステル;ならびにポリビニルピロリドンが挙げられる。
[0126]加えて、治療上有益な他の薬剤を製剤中に含むことが望ましい場合もある。たとえば、賦形剤または担体が、目標領域において所望の水分レベルを維持するために、保水剤または保湿剤を含むこともある。他の可能性としては、麻酔薬や抗生物質などの、他の所望の効果をもたらす薬物が挙げられる。改めて、可能性は、無制限であり、従業者に委ねられる。
[0127]組織治療組成物は、目的の治療効果を実現するのに十分な合計量の(1種または複数の)活性成分を含有する。一部の実施形態では、組織治療組成物は、少なくとも0.001%、0.01%、0.1%、1.0%、かつ/または80%、50%、25%、15%、10%、もしくは5%未満、または前述の下方および上方終点のいずれかの間の範囲内の重量/重量濃度でCSAを含む。一部の実施形態では、組織治療組成物は、約0.04%の重量/重量濃度でCSAを含む。他の実施形態では、組織治療組成物は、0.1%未満の重量/重量濃度でCSAを含む。一部の実施形態では、組織治療組成物は、約0.01%〜約2.0%の間の重量/重量濃度でCSAを含む。
方法および使用
[0128]本明細書で開示する方法は、組織創傷を有する対象を特定するステップと、CSAを含む組織治療組成物を投与し、それによって創傷治癒速度を増大させるステップとを含む。一部の実施形態では、(i)上述のような組織治療組成物を用意するステップと、(ii)組織創傷の加速治癒を必要とする対象を特定するステップと、(iii)組織創傷を組織治療組成物と接触させて、その治癒速度を増大させるステップとを含む。
[0129]一部の実施形態では、対象は動物である。一部の実施形態では、動物は哺乳動物である。哺乳動物は、一部の実施形態ではヒトまたは霊長類でよい。哺乳動物には、非限定的な例として、ウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ラクダ、バッファロー、ネコ、イヌ、ラット、マウス、ヒトなどのいずれかの哺乳動物が含まれる。対象は、ヒト、ウマ、またはイヌであることが好ましい。一部の実施形態では、対象は、脊椎動物である。他の実施形態では、対象は、ヒトでない動物である。
[0130]対象は、治癒および/または加速治癒の必要がある組織創傷を有する。指定しない限り、用語「創傷」は、本明細書では、その一般的な意味で使用され、すべての種類の創傷および傷害を包含することを意味する。用語「創傷」は、熱傷、潰瘍、裂傷、切開部などを包含する。「創傷」および「病巣」は、本明細書では交換可能なように使用してよく、文脈からそうでないと特に規定されない限り、区別する意図はない。病巣/創傷は、急性または慢性の場合がある。創傷は、全層、すなわち、皮膚のすべての層を貫通している場合もあれば、または部分層、すなわち、皮膚のすべての層までは貫通していない場合もある。急性創傷の例としては、限定はしないが、外科的な創傷(すなわち、切開部)、貫通創、剥離傷、挫滅傷、剪断損傷、熱傷、裂傷、および咬創が挙げられる。慢性創傷の例としては、限定はしないが、潰瘍、たとえば、動脈の潰瘍、静脈の潰瘍、圧迫潰瘍、糖尿病性潰瘍が挙げられる。当然、急性創傷は、慢性創傷になる場合がある。
[0131]一部の実施形態では、組織創傷は、新生児対象の臍の場合がある(すなわち、臍帯症の新生児)。
[0132]組織治療組成物は、開放創または閉鎖創に適用することができる。一部の実施形態では、組成物は、創傷を閉鎖させるのに十分な期間、開放創に適用する。組成物は、少なくとも1日1回もしくは2回、少なくとも2、4、8もしくは16回、および/または少なくとも2、4、8もしくは16日間にわたり適用することができる。
[0133]本明細書で開示する組成物は、創傷治癒を促進することが望ましい場合は常に、どんな創傷にも投与することができる。組成物は、創傷が閉鎖および/または治癒した後の瘢痕化を低減するのにも有用である。組成物は、限定はしないが、液体、ゲル、ローション、クリーム、泥膏、および軟膏を含めて、どんな形態の賦形剤または担体に含まれたものを適用してもよい。適用手段は、組成物がとる形態次第となる。すなわち、たとえば、液体は、吹き付けるまたは浴びせることができ、たとえば、ゲル、ローション、クリーム、泥膏、および軟膏は、擦り込むまたは揉み込むことができる。組成物を送達するための、これらおよび他の形態、および/または担体/賦形剤については、Remington’s Pharmaceutical Scienceや他の同様の刊行物などの刊行物に記載されている。
[0134]送達形態は、同質、たとえば、組成物が溶液になる形態でもよいし、または異質、たとえば、組成物がリポソームまたはマイクロスフェア内に含有される形態でもよい。形態によって、速効が生じる場合もあれば、その代わりとしてまたは付加的に、効果の延長が生じる場合もある。たとえば、リポソームもしくはマイクロスフェア、または組成物の放出を延長する他の同様の手段を使用して、組成物が病巣に触れる期間を延長することができ、カプセル化されていない組成物は、速効ももたらしうる。
[0135]送達形態は、所望の期間にわたり組成物を病巣に送達することのできるデバイスの形態を取ってもよい。デバイスとしては、限定はしないが、包帯、縫合剤、ガーゼ、粘着性ストリップ、外科用ステープラー、クリップ、止血鉗子、子宮内デバイス、縫合糸、トロカール、カテーテル、管、コラーゲンスポンジ、およびインプラントが挙げられる。インプラントとしては、限定はしないが、ピル、ペレット、ロッド、ウェーハ、ディスク、およびタブレットが挙げられる。
[0136]本開示によるデバイスは、既知の方法に従って調製することができ、ポリマー材料を含むものでよく、またはポリマー材料から作製することができる。一部の例では、ポリマー材料は、吸収性材料となり、他の例では、非吸収性材料となり、または他の例では、再吸収性材料となる。デバイスは、吸収性、非吸収性、再吸収性材料、およびこれらの組合せを含みうる。
[0137]吸収性材料は、合成材料および非合成材料の場合がある。合成吸収性材料としては、限定はしないが、セルロースポリマー、グリコール酸ポリマー、メタクリレートポリマー、エチレンビニルアセテートポリマー、エチレンビニルアルコールコポリマー、ポリカプトロラクタム、ポリアセテート、ラクチドとグリコリドのコポリマー、ポリジオキサノン、ポリグラクチン、ポリグレカプロン、ポリグリコネート、ポリグルコネート、およびこれらの組合せが挙げられる。非合成吸収性材料としては、限定はしないが、カットグット、cargile膜、大腿筋膜、ゼラチン、コラーゲン、およびこれらの組合せが挙げられる。
[0138]合成非吸収性材料としては、限定はしないが、ナイロン、レーヨン、ポリエステル、ポリオレフィン、およびこれらの組合せが挙げられる。非合成非吸収性材料としては、限定はしないが、絹、皮膚用絹(dermal silk)、綿、リネン、およびこれらの組合せが挙げられる。
[0139]前述のデバイスと担体/賦形剤の組合せも構想する。たとえば、CSAを所望の場所に送達するために、CSAゲルまたは軟膏を、包帯または創傷被覆材に含浸させることができる。別の例としては、移植可能な吸収性デバイスにCSA溶液を装填し、所望される期間にわたってデバイスから溶液を放出することができる。
[0140]本方法の実践において他の条件を設けることが望ましい場合もある。たとえば、確実に病巣のターゲット領域が十分に酸素化されることが望ましい場合があり、一般に、大気中の酸素が存在することで十分である。所望のレベルの水分および特定の温度を維持することが望ましい場合もあり、一部の実施形態では、温かく、湿った環境が望ましい。必須ではないが、無菌環境を確立または維持することが望ましい場合もある。
[0141]一部の実施形態では、組成物を医療デバイスコーティングに混ぜ込んでもよい。
[0142]例としてのこれらの実施形態が属する分野の技術者には、組成物が数多くの方法で投与できることが理解されよう。たとえば、投与は、組成物を単純に創傷にそのまま適用することを意味する。例となる一部の実施形態では、投与は、腸内、非経口、または局所の場合がある。化合物を場合に応じて製剤することのできる、接触またはin vivo送達のための、例としての他の投与経路として、吸入、呼吸、挿管、肺内滴注、経口(頬側、舌下、粘膜)、肺内、直腸、膣内、子宮内、皮内、局所、真皮内(dermal)、非経口(たとえば、皮下、筋肉内、静脈内、皮内、眼内、気管内、および硬膜外)、鼻腔内、くも膜下腔内、関節内、腔内(intracavity)、経皮、イオン泳動、眼科、眼内(optical)(たとえば、角膜)、腺内、臓器内、リンパ管内が挙げられる。
投与量
[0143]
医薬製剤を含めて、化合物(たとえば、CSA)は、投与しやすく、投与量が均等になるので、単位剤形にして包装することができる。本明細書で使用する「単位剤形」とは、単位形式の投与量として、治療を受ける対象に適合させた物理的に別個の単位を指し、各単位は、1または複数の用量で投与したとき、所望の効果(たとえば、予防または治療効果または利益)を生じるように計算された、予め決められた量の化合物を、場合により医薬品担体(添加剤、希釈剤、賦形剤、または充填剤)と合同で含有する。単位剤形は、投与する化合物(たとえば、CSA)の1日用量または単位、1日部分用量、またはその適切な分割量を含有する場合がある。単位剤形としては、たとえば、カプセル剤、トローチ剤、カシェ剤、口中錠、錠剤、アンプルおよびバイアルも挙げられ、アンプルおよびバイアルは、フリーズドライまたは凍結乾燥した状態の組成物を含むものでよく、たとえば、投与またはin vivo送達の前に、滅菌液体担体を加えることができる。加えて、単位剤形には、たとえば、その中に液体組成物が割り振られたアンプルおよびバイアルも含まれる。単位剤形にはさらに、長期間または短期間、対象の表皮と接触する「パッチ」などの、経皮投与用の化合物も含まれる。個々の単位剤形は、多用量キットまたは容器に含むことができる。医薬製剤は、投与しやすく、投与量が均等になるので、単一または複数の単位剤形にして包装することができる。
[0144]化合物(たとえば、CSA)は、単一の大量瞬時投与または複数回用量としての任意の頻度、たとえば、1時間、1日、1週間、1か月、もしくは1年、または約1〜10日、1〜10週、1〜10か月の間、または必要に応じた長さの間に1回、2回、3回、4回、5回、またはそれ以上で、本方法に従って投与することができる。例としての頻度は、通常、1日、1週間、または1か月に1〜7回、1〜5回、1〜3回、2回、または1回である。接触、投与、ex vivoまたはin vivo送達の時機は、治療対象となる感染症、病変形成、症状、病理、または有害な副作用によって必然的に決まる場合がある。たとえば、症状もしくは有害な副作用の発症、病変形成、またはワクチン接種と実質的に同時に、またはそれから約1〜60分または約1〜60時間以内に、対象に一定量を投与することができる。
[0145]用量は、治療が療法的であるか予防的であるか、症状の発現、進行、重症度、頻度、存続期間、蓋然性、または感受性、治療の対象となる病変形成の種類、所望の臨床的終点、以前、同期、または後続の治療、対象の全般的な健康、年齢、性別、または人種、生物学的利用能、潜在的な全身、局部、または局所の有害な副作用、対象における他の障害または疾患の存在、および当業者に認識されるところとなる他の要素(たとえば、病歴または家族歴)に応じて様々となりうる。用量の量、頻度、または継続期間は、所望の臨床的成果、感染症の状態、症状または病理、治療または療法の有害な副作用によって示される必要に応じて、増減することができる。当業者なら、予防または療法効果または利益を得るのに十分または有効な量を提供するのに必要となる投与量、頻度、および時機に影響を及ぼしうる要素が分かるであろう。
[0146]化合物の動物および/またはヒト投与量が、少なくともいくつかの条件について確立されている場合では、そうしたいくつかの投与量、またはその確立された動物および/もしくはヒト投与量の約0.1%〜500%の間、より好ましくは約25%〜250%の間にある投与量を使用することができる。新たに発見された医薬組成物での場合のように、確立された動物および/またはヒト投与量がない場合では、適切な動物および/またはヒト投与量は、ED50もしくはID50値、またはin vitroもしくはin vivo研究から導かれた他の適正な値から、動物における毒性研究および有効性研究によって適格とされたとおりに推測することができる。
[0147]薬学的に許容される塩を投与する場合では、投与量は、遊離塩基として算出することができる。当業者に理解されるとおり、ある種の状況では、本明細書で開示する化合物を、特に進行性の疾患または状態を効果的かつ集中的に治療するために、上述の好ましい投与量範囲を上回る、またはなおはるかに上回る量で投与することが必要な場合もある。
[0148]予備研究から、5μMおよびより少ない用量で、CSA化合物の毒性が大幅に低減したことが分かった。CSAの最適な単独型用量は、組織創傷箇所、組織創傷上、または組織創傷付近において10μM以下でよいが、必要に応じて、より少ない量を使用して、毒性を最小限に抑えることもできる。
キット
[0149]組織治療組成物と、このような方法の実施についての説明書とを含むキットも開示する。開示によって、適切な包装材料に包装された、化合物(たとえば、CSA)、組合せ組成物、およびその医薬組成物/製剤を含むキットも提供される。一実施形態では、キットは、包装材料と、CSAと、説明書とを含む。種々の態様において、説明書は、CSAを投与して、組織創傷のある対象において創傷治癒を強化することについてのものである。組織治療組成物が、吹き付けるものである場合、キットは、スプレー容器を含むものでよい。
[0150]用語「包装材料」とは、キットの1つまたは複数の構成要素を収容する物理的構造を指す。包装材料は、構成要素を無菌的に保つことができ、こうした目的に一般的に使用される材料(たとえば、紙、段ボール、ガラス、プラスチック、箔、アンプル、バイアル、管など)でできたものでよい。キットは、場合により無菌的に、複数の構成要素、たとえば、2種以上の化合物を、単独で、または創傷治癒剤もしくは治療もしくは薬物と組み合わせて収容することができる。
[0151]キットは、構成要素(種類、量、用量など)、in vitro、in vivo、またはex vivoでの使用に関する説明、およびその中の他の構成要素についての記載を含む、ラベルまたは挿入物を場合に応じて含む。ラベルまたは挿入物は、「印刷物」、たとえば、紙または厚紙を含み、または構成要素、キット、もしくは梱包材料(たとえば、箱)を分離し、もしくはそれに添付され、またはキットの構成要素を収容するアンプル、管、もしくはバイアルに貼付される。ラベルまたは挿入物には、コンピューターで読み取り可能な媒体、たとえば、ディスク(たとえば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、ZIPディスク)、光学ディスク、たとえば、CD−もしくはDVD−ROM/RAM、DVD、MP3、磁気テープ、または電気記憶媒体、たとえば、RAMおよびROM、またはこれらの混成品、たとえば、磁気/光学記憶媒体、FLASH媒体、メモリ型カードも、追加で含むことができる。
[0152]慢性非治癒性口腔皮膚瘻を有するウマを、まず、奏効しない2種の先行技術治療で処置した。最初の治療は、Vetericyn(0.007%次亜塩素酸塩)の7日間の水性スプレーによるものとした。第二の奏効しない治療では、開放創に擦り込むフラシン軟膏を使用し、5日間毎日適用したが、はっきりと分かる創傷治癒の改善はなかった。0.04%のCSA水溶液組成物を、創傷に1日1回7日間吹き付けることにより、創傷は、7日で成功裏に治療された。CSA−44は、以下の構造を有する。
Figure 0006038155
[0153]瘻の閉鎖および健康な組織は、7日で実現された。
[0154]T字杭で右前肩に裂き傷のついたウマは、およそ10.16cm(4インチ)×15.24cm(6インチ)、深さ7.62cm(3インチ)の創傷を負っていた。この創傷は、ウマでよく起こり、治癒するのに普通は3〜6か月かかる。通常、この創傷によって、その領域にある筋肉がかなり損失する結果となる。この創傷を、CSA−44の0.04%水溶液で1日2回治療した。組織治療組成物は、創傷の表面全体を湿らせるのに十分な組成物を吹き付けることにより適用した。創傷は、明らかな筋肉の損失なしに、28日で閉じ、完全に治癒した。創傷の位置および大きさ、ならびにこのタイプの創傷が治癒するのに通常必要な時間の典型的な長さを考えると、この結果は、意外で思いがけないものである。
[0155]テキサス州のレイニングの種雌馬が事故に巻き込まれて、その左後砲骨部に裂傷が生じた。創傷は、長さ7.62cm(3インチ)、幅5.08cm(2インチ)であった。裂傷は、はるばる砲骨まで伸びて、骨膜が露出していた。この創傷も、CSA−44の0.04%水溶液で毎日2回治療した。拘束は適用しなかった(すなわち、固定しなかった)。創傷は、11日で閉じ、30日目には正常に毛が成長した。このタイプの創傷には、普通3か月間の積極的な拘束が必要となるはずであり、よく発生する過度の肉芽形成組織に対して他の手順が必要になる可能性がある。
[0156]CSAを使用して、極度の症例の繋皹を有するウマが成功裏に治癒した。繋皹は、ウマにおける下肢の真菌感染症である。この感染症は普通、真菌だけでなく、二次細菌感染も生じる。この症例では、ウマは、足関節に重度で消耗性の肉芽形成組織ができた結果、裂けおよび出血のために運動性が低下した。CSAでの治療前に、創傷は、経口抗真菌薬、抗生物質(Naxcel)、およびVeterycinでの治療が奏効しなかった。何度も抗微生物薬での治療を試みたにもかかわらず、慢性感染症が2年間にわたって続いた。消耗性の創傷のため、ウマは、屠殺される予定であった。しかし、創傷は、0.04%のCSA−44水溶液を、毎日2回、4週間吹き付けることで、治療が奏効した。4週間で正常な毛の成長および組織が見られた。
[0157]ショー向けの雌馬が、皮膚に、手に負えない真菌感染症を発症した。この疾病は、一般的には夏掻痒症(summer itch)と呼ばれる。0.04%のCSA−44水溶液を毎日2回、3週間使用した結果、正常な皮膚および毛が完全に再生した。この問題のための通常の治療期間は、普通は3〜4か月の範囲である。
[0158]遺伝的に糖尿病の雌の8週齢マウス(db/db、BKS.Cg−m+/+Leprdb/J)および糖尿病でないヘテロ接合体同腹仔(db/−)を、The Jackson Laboratory(メイン州Bar Harbor)から購入した。マウスの系統および週齢を選択した理由は、こうした突然変異マウスが、重度の糖尿病状態を示し、8〜12週間の間に高血糖が最高点に達するからである。こうしたマウスは、密封包帯を用いると創傷治癒の遅れを伴うことも示されている。マウスは、発明者らの実験における交絡因子としての、輸送ストレスによる影響の可能性を減らすために、7週齢の時点で到着するように注文した。マウスは、Veteran’s Affairs Medical Center−San Francisco Animal Research Facilityにおいて個々に収容し、12時間の明/暗サイクルで飼養し、げっ歯類用固形飼料および水に自由に接近できるようにした。マウスを、希釈した抱水クロラールシロップ(7.5グラム/5ml)の腹腔内注射で麻酔した。5mlのシロップを7mlのddHOで希釈したものを含有するおよそ0.2mlおよび0.1mlの溶液を、db/dbおよびdb/−の各マウスにそれぞれ与えた。各マウスについて、背側の皮膚を剃毛し、アルコール綿棒で清潔にした。マウスは、意識が回復するまで寄せ集めることにより、麻酔および手術の間温かくしておいた。マウスの背側表面上に、2箇所の全層6mmパンチ生検(Acuderm,Inc.、フロリダ州Ft.Lauderdale)創傷を作製した。創傷は、およそ1〜2cm離して配置した。選択した範囲には、増殖期の毛包がなかった。直径およそ6mmの一片のCSA含浸フィルムを創傷の中に置いた。このフィルムは、創傷の縁に触れて、近接した状態にあった。各創傷の縁にMastisolを適用し、次いで、1×1cmのTegaderm半閉鎖性包帯剤で覆った。CSA含浸フィルムの効果を分析するために、メートル法によるルーラーを含んだ創傷のデジタル写真を、0日目、次いで創傷の完全な閉鎖が実現されるまで4日毎に撮影した。手術後15日より前に、Tegaderm包帯剤および/または含浸フィルムがはがれ落ちた場合、迅速に新たな包帯剤および/またはフィルムを元通り取り付けた。手術後15日目に、Tegaderm包帯剤を外し、創傷を収縮によって閉じさせた。後日、痂皮は、創傷収縮の速度を減速させ、創傷閉鎖の評定の障害になるので、覆われていない創傷から静かに取り除いた。ImageJ(Rasband WS,NIH、http://rsb.info.nih.gov/ij/、1997〜2006)を使用して、すべての創傷を、そのもとの創傷サイズと比較した。
[0159]創傷治癒における合成セラゲニン(Ceragenin)CSA−13、44および90の役割を、間葉性幹細胞(MSC)を使用して見極めるのには、SABiosciencesの標的mRNAパネルおよびLonzaの一次細胞を選択した。細胞は、Lonza.comから購入し、推奨される培地および培養条件を使用して、各試験につき新しく使用した。処理後、Qiagen RNeasy Mini Kit(登録商標)を使用してmRNAを単離し、NanoDrop 2000(登録商標)を使用して、260nmおよび260/280の比のUVによって、純度について定量化した。SABiosciencesのFirst Strand Kit(登録商標)を使用してcDNAを作製し、選択された創傷治癒経路分析のための、同じ会社のキットを使用する実時間PCRに向けて加工処理した。q−PCRの結果は、分析および経路地図作製のために、SABiosciencesのサイトおよびIngenuity.comのウェブサイトにアップロードした。SABiosciences創傷治癒アレイプレート(カタログ番号PAHS−121)および生得/獲得免疫反応プレート(PAHS−052)を使用した。こうしたアレイは、推奨されるとおりに使用したとき、完全に検証されている。1日目に、6ウェルプレートを使用して、3mlの推奨培地−hMSC基本培地+BulletKit(50mlの成長サプリメント、10mlのL−グルタミン、および0.5mlのゲンタマイシン硫酸塩アムホテリシンB)を用い、一次ヒトMSC細胞を、細胞200,000個/ウェルで24時間播いておいた。初期継代の細胞だけを使用し、凍結貯蔵物から使用することはなかった。2日目に、溶媒効果を回避するために1:1000以上に希釈したDMSOに溶解させた化合物で、細胞を処理した。CSA−13の最終試験濃度は、5.0μMとした。治療を8時間続け、続いて、QIAGEN RNeasy Mini Kit(登録商標)(74104)を使用してRNAを単離した。NanoDrop 2000(登録商標)を使用して、260/280nmでRNAを測定し、1ウェルあたり2.4ngに標準化し、QIAGEN First Strandキット330401を使用してcDNAを調製した。q−PCRを絶対的定量として実施し、閾値を0.1単位で設定した。24ウェルプレートを使用して、化合物添加および無添加の500ulのLonza LGM−3 Complete Growth Mediumを用い、樹状細胞を細胞500,000個/ウェルで播いた。処理を8時間続け、続いて、QIAGEN RNeasy Mini Kit(登録商標)(74104)を使用してRNAを単離した。NanoDrop2000(登録商標)を使用して、260/280nmでRNAを測定し、1ウェルあたり2.4ngに標準化し、QIAGEN First Strandキット330401を使用してcDNAを調製した。PCRを絶対的定量として実施し、閾値を0.1単位で設定した。創傷治癒アレイについて、HB−EGFなどの成長因子およびMMP1やCXCL2などの細胞遊走因子の強力な発現上昇が見られ、創傷治癒の調節因子としてのCSAの明白な潜在的可能性が示唆された。追加の遺伝子発現データを、CSA−13、44および90について、それぞれ表1〜3に示す。
[0160]
Figure 0006038155
[0161]
Figure 0006038155
Figure 0006038155
[0162]
Figure 0006038155
Figure 0006038155
[0163]さらに、前述の事項について、明瞭かつ明解にする目的で、実例および実施例を介して多少詳しく述べてきたが、当業者なら、本開示の意図から逸脱することなく、多数および種々の変更形態を作製してよいことは理解されよう。したがって、本明細書で開示する形態は、例示的なものにすぎず、本開示の範囲を限定するものでなく、むしろ、本発明の真の範囲および意図に随伴するすべての変更形態および代替形態も包含するものであることをはっきりと理解すべきである。

Claims (15)

  1. 組織創傷の治癒速度を増大させるための組成物であって、
    下記式(V)の陽イオン性ステロイド性抗微生物薬(CSA)化合物または薬学的に許容されるその塩
    Figure 0006038155
    [式中、
    環A、B、CおよびDは、独立に、飽和であり、
    m、n、pおよびqは、独立に0または1であり、
    からR 、R 、R 、R 11 、R 12 、R 15 、R 16 およびR 18 は、水素、ヒドロキシル、置換または非置換アルキル、置換または非置換ヒドロキシアルキル、置換または非置換アルキルオキシアルキル、置換または非置換アルキルカルボキシアルキル、置換または非置換アルキルアミノアルキル、置換または非置換アルキルアミノアルキルアミノ、置換または非置換アルキルアミノアルキルアミノアルキルアミノ、置換または非置換アミノアルキル、置換または非置換アリール、置換または非置換アリールアミノアルキル、置換または非置換ハロアルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、オキソ、第二のステロイドに結合しているリンカー基、置換または非置換アミノアルキルオキシ、置換または非置換アミノアルキルオキシアルキル、置換または非置換アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換アミノアルキルカルボキサミド、置換または非置換ジ(アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシアルキル、H N−HC(Q )−C(O)−O−、H N−HC(Q )−C(O)−N(H)−、置換または非置換アジドアルキルオキシ、置換または非置換シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q )−C(O)−O−、置換または非置換グアニジノアルキルオキシ、置換または非置換第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および置換または非置換グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、Q は、任意のアミノ酸の側鎖(グリシンの側鎖、すなわちHを含む)であり、P.G.は、アミノ保護基であり、
    、R 、R 、R 10 、R 13 、R 14 およびR 17 は、水素、ヒドロキシル、置換または非置換アルキル、置換または非置換ヒドロキシアルキル、置換または非置換アルキルオキシアルキル、置換または非置換アミノアルキル、置換または非置換アリール、置換または非置換ハロアルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、オキソ、第二のステロイドに結合しているリンカー基、置換または非置換アミノアルキルオキシ、置換または非置換アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換ジ(アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシアルキル、H N−HC(Q )−C(O)−O−、H N−HC(Q )−C(O)−N(H)−、アジドアルキルオキシ、シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q )−C(O)−O−、グアニジノアルキルオキシ、およびグアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、Q は、任意のアミノ酸の側鎖であり、P.G.は、アミノ保護基であり、
    但し、R 1〜4 、R 、R 、R 11 、R 12 、R 15 、R 16 、R 17 およびR 18 の少なくとも2つまたは3つは、置換または非置換アミノアルキル、置換または非置換アミノアルキルオキシ、置換または非置換アルキルカルボキシアルキル、置換または非置換アルキルアミノアルキルアミノ、置換または非置換アルキルアミノアルキルアミノアルキルアミノ、置換または非置換アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換アリールアミノアルキル、置換または非置換アミノアルキルオキシアミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換アミノアルキルカルボキシアミド、第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、置換または非置換ジ(アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシアルキル、H N−HC(Q )−C(O)−O−、H N−HC(Q )−C(O)−N(H)−、アジドアルキルオキシ、シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q )−C(O)−O−、置換または非置換グアニジノアルキルオキシ、および置換または非置換グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択される]
    を含む、組成物。
  2. 組織創傷が開放創である、請求項1に記載の組成物。
  3. 組織創傷が閉鎖創である、請求項1に記載の組成物。
  4. 組織創傷が、組織裂傷、切開部位、または慢性感染症である、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 組成物が、少なくとも4回の別個の適用で、かつ/または少なくとも4日間にわたる、組織創傷への適用のために製剤化されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 組成物が、包帯、縫合剤、ガーゼ、粘着性ストリップ、外科用ステープラー、クリップ、止血鉗子、子宮内デバイス、縫合糸、トロカール、カテーテル、管、およびインプラントからなる群から選択される薬学的に許容されるデバイスからの吹付けまたは投与による組織創傷への適用のために製剤化されている、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 組成物が、脊椎動物または哺乳動物の組織創傷への適用のために製剤化されている、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 組成物が、ヒト、ウマ、またはイヌの組織創傷への適用のために製剤化されている、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 組成物が、新生哺乳動物の組織創傷、例えば、新生哺乳動物の臍への適用のために製剤化されている、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 組成物が、0.01〜5%wt/wtの間の範囲の濃度で、好ましくは約0.01〜2.0%wt/wtの間の範囲の濃度で、特には約0.04%wt/wtの濃度でCSA化合物、または薬学的に許容されるその塩を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. CSA化合物が、式(V)のステロイド基に、加水分解性のエステル結合によってそれぞれ結合している複数の陽イオン性基を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. CSA化合物が、式(Ia):
    Figure 0006038155
    を有する、請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 、R およびR 12 、アミノアルキルオキシまたはアミノアルキルカルボキシから独立に選択され、18が、アルキルアミノアルキル、ジ(アルキル)アミノアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキルカルボキシアルキルまたはC−カルボキシアルキルである、請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物。
  14. CSA化合物または薬学的に許容されるその塩が、
    Figure 0006038155
    、及び薬学的に許容されるその塩からなる群から選択される、請求項1から13のいずれか一項に記載の組成物。
  15. 組織創傷の治癒速度を増大させるための医薬の製造のための、下記式(V)の陽イオン性ステロイド性抗微生物薬(CSA)化合物または薬学的に許容されるその塩の使用
    Figure 0006038155
    [式中、
    環A、B、CおよびDは、独立に、飽和であり、
    m、n、pおよびqは、独立に0または1であり、
    からR 、R 、R 、R 11 、R 12 、R 15 、R 16 およびR 18 は、水素、ヒドロキシル、置換または非置換アルキル、置換または非置換ヒドロキシアルキル、置換または非置換アルキルオキシアルキル、置換または非置換アルキルカルボキシアルキル、置換または非置換アルキルアミノアルキル、置換または非置換アルキルアミノアルキルアミノ、置換または非置換アルキルアミノアルキルアミノアルキルアミノ、置換または非置換アミノアルキル、置換または非置換アリール、置換または非置換アリールアミノアルキル、置換または非置換ハロアルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、オキソ、第二のステロイドに結合しているリンカー基、置換または非置換アミノアルキルオキシ、置換または非置換アミノアルキルオキシアルキル、置換または非置換アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換アミノアルキルカルボキサミド、置換または非置換ジ(アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシアルキル、H N−HC(Q )−C(O)−O−、H N−HC(Q )−C(O)−N(H)−、置換または非置換アジドアルキルオキシ、置換または非置換シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q )−C(O)−O−、置換または非置換グアニジノアルキルオキシ、置換または非置換第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および置換または非置換グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、Q は、任意のアミノ酸の側鎖(グリシンの側鎖、すなわちHを含む)であり、P.G.は、アミノ保護基であり、
    、R 、R 、R 10 、R 13 、R 14 およびR 17 は、水素、ヒドロキシル、置換または非置換アルキル、置換または非置換ヒドロキシアルキル、置換または非置換アルキルオキシアルキル、置換または非置換アミノアルキル、置換または非置換アリール、置換または非置換ハロアルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、オキソ、第二のステロイドに結合しているリンカー基、置換または非置換アミノアルキルオキシ、置換または非置換アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換ジ(アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシアルキル、H N−HC(Q )−C(O)−O−、H N−HC(Q )−C(O)−N(H)−、アジドアルキルオキシ、シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q )−C(O)−O−、グアニジノアルキルオキシ、およびグアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、Q は、任意のアミノ酸の側鎖であり、P.G.は、アミノ保護基であり、
    但し、R 1〜4 、R 、R 、R 11 、R 12 、R 15 、R 16 、R 17 およびR 18 の少なくとも2つまたは3つは、置換または非置換アミノアルキル、置換または非置換アミノアルキルオキシ、置換または非置換アルキルカルボキシアルキル、置換または非置換アルキルアミノアルキルアミノ、置換または非置換アルキルアミノアルキルアミノアルキルアミノ、置換または非置換アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換アリールアミノアルキル、置換または非置換アミノアルキルオキシアミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換アミノアルキルカルボキシアミド、第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、置換または非置換ジ(アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシアルキル、H N−HC(Q )−C(O)−O−、H N−HC(Q )−C(O)−N(H)−、アジドアルキルオキシ、シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q )−C(O)−O−、置換または非置換グアニジノアルキルオキシ、および置換または非置換グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択される]
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