JP6037974B2 - 光送信機の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光送信機の製造方法に関するものであり、より詳しくは、光送信機に含まれるレンズの光学調芯に関する。
近年、光ネットワークの通信トラフィック量は増大しており、高い通信容量を持ち、より小型で低消費電力である光送信機が求められている。例えば、下記特許文献1には、波長の異なる4つのレーザ光源と1つの光合波器とを、4つのレンズを用いて光学的に結合し、高い通信容量を持ち、かつ小型の光送信機が開示されている。この光送信機では、4つのレーザ光源と1つの光合波器との光学調芯に関して、それぞれ高い光結合効率でかつ光結合効率のばらつきが小さいものとする必要がある。このため、各レーザ光源と各レンズと光合波器を高精度に組み立てることが要求される。従来の光送信機の構造について以下に説明する。
特許文献1の光送信機では、4つのレーザ光源がシリコン基板上に半田で固定されている。各レーザ光源は、異なる波長の光を出力する。また、光合波器(PLC: planar lightwave circuit)がシリコン基板上に設けられている。各レーザ光源からの光は、ボールレンズを用いて光合波器(PLC)の入射側光導波路に集光される。ボールレンズは、レンズホルダに保持されており、このレンズホルダは、シリコン基板からのエッチングによって一体形成されたスプリングとハンドルとを有する。スプリングは、ジグザグ構造を有しており、多少の伸び縮みと上下左右に曲がるため、ハンドルを3次元的に変位させることが可能である。ハンドルの反対側は、シリコン基板に固定されて動かすことができないため、ボールレンズの動きは、てこの原理により、支点−力点の距離と支点−作用点の距離の比率だけハンドルの動きを小さくしたものに相当する。
レンズの位置調整では、一般に、光軸方向(例えば、Z方向)に比べ、光軸方向に垂直な2方向(XY方向)で光学的な調芯のトレランス(許容誤差)が厳しい。特許文献1の手法では、ハンドルの上下左右の動きをボールレンズの光軸方向に垂直な2方向(XY方向)の小さな動きに変換できるため、光学的な調芯が容易になる。また、ハンドルの近くに金属の層が形成されており、その両横のシリコン製基板上に電流を流すと発熱する金属の層上に厚い半田層が形成されている。レーザ光源から光を放射し、光合波器(PLC)に対し、光結合効率が極大となるようにハンドルを調整する。そして、金属の層に電流を印加することで、半田層が溶融し、流れた半田が金属の層の周りに埋まり、ハンドルを固定する。
米国特許出願公開第2011/0013869号明細書 特開平2−308209号公報 特開2005−43479号公報 特開2005−214776号公報
特許文献1の光送信機では、半田が凝固する際のハンドルのずれを、てこの原理を利用して、ボールレンズのずれとしては小さくし、光結合効率の低下を減少させることを意図している。しかしながら、実際には、ボールレンズのずれは無くならず、光軸方向に垂直な2方向(XY方向)で光学的な調芯のトレランスが厳しいこともあり、光結合効率が低下してしまう。特に、複数のレーザ光源と光合波器(PLC)の光結合を確保する場合、各ボールレンズのずれ量にばらつきが発生するため、光結合効率のばらつきを小さくすることも困難である。
特許文献2では、半導体発光装置において、塑性変形が可能なレンズホルダを用いて、レンズホルダを固定後に、外力によりレンズホルダを塑性変形させることによって、光結合効率を上げる方法が提案されている。複数の発光素子からの光を複数のレンズを用いて光合波器に結合する際に適用した場合、レンズ周辺の作業スペースが限られているため、外力はピンセット等を用いて与えることになる。しかしながら、小型集積化を求められる光送信機においては、ピンセット等で外力を与える際に、隣のレンズホルダと干渉する可能性があり、調整作業が困難である。
また特許文献3,4では、レーザ光照射による照射点の溶解・凝固に伴う収縮を用いて、光軸の倒れ角度を調整する方法が提案されている。この手法では、1つの発光素子を収納した主筐体に対して、レンズおよび光ファイバを保持した2つの円筒筐体をレーザ溶接でそれぞれ固定した後、円筒筐体の側面にレーザ光を照射することによって、各円筒筐体の光軸の倒れ角度を調整している。しかしながら、同一基板上に複数のレンズホルダを配置した場合、あらゆる方向からのレーザ照射による調芯は困難である。
本発明の目的は、光軸方向に対して垂直な2つの方向に関する光学調芯を高精度かつ迅速に実施でき、これにより安定した光結合効率を実現できる光送信機の製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、複数のレーザ光源と、
各レーザ光源が出力する光をそれぞれ集光する複数のレンズと、
各レンズによって集光された光を合波する光合波器と、
各レンズをそれぞれ保持し、レンズ光軸に対して平行な平坦面が設けられた複数のレンズホルダと、
各レンズホルダをそれぞれ支持する複数のホルダベースと、
前記複数のレーザ光源、前記光合波器および前記複数のホルダベースを支持するキャリア基板とを備えた光送信機の製造方法であって、
前記レンズホルダを前記ホルダベースに固定するステップと、
前記ホルダベースを前記キャリア基板に固定するステップと、
前記平坦面において第1照射位置にレーザ光を照射して熱歪による塑性変形を生じさせることによって、レンズ光軸に垂直な第1方向にレンズ固定位置を補正するステップと、
前記平坦面において第1照射位置とは異なる第2照射位置にレーザ光を照射して熱歪による塑性変形を生じさせることによって、レンズ光軸および第1方向の両方に垂直な第2方向にレンズ固定位置を補正するステップと、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、レンズホルダを固定した後、レンズホルダをレーザ光の照射により塑性変形させることによって、ホルダキャリア、ホルダベースおよびキャリア基板に対するレンズの固定位置を調整することが可能になる。その結果、光軸方向に対して垂直な2つの方向に関する光学調芯を高精度かつ迅速に実施でき、これにより安定した光結合効率を実現できる。
本発明が適用可能な光送信機の一例を示す構成図である。 レンズユニットの構成の一例を示す斜視図である。 レンズユニットの構成の他の例を示す斜視図である。 実施の形態1における光送信機の製造手順についての説明図である。 レンズユニットの実装手順を示すフローチャートである。 冶具の一例を示す構成図である。 レンズホルダおよびホルダベースを固定するための溶接位置を示す説明図である。 レンズの−Y方向位置の補正方法を示す説明図である。 レンズの+Y方向位置の補正方法を示す説明図である。 図8のA部に照射されるYAGレーザエネルギーとレンズ補正量との関係を示すグラフである。 レンズの±X方向位置の補正方法を示す説明図である。 実施の形態2に係るレンズホルダの構成を示す斜視図である。 実施の形態2に係るレンズホルダの構成を示す正面図である。 図3に示した角型形状のレンズを使用した構成に対応する斜視図である。 図12に示すレンズホルダにおいてL字状脚部の高さを大きくした構成を示す斜視図である。 レンズの−X方向位置の補正方法を示す説明図である。
実施の形態1.
[構成の説明]
図1は、本発明が適用可能な光送信機の一例を示す構成図である。光送信機は、波長分割多重方式など、光信号を複数の通信チャネルで同時に送信できる機能を備える。ここでは、4本の通信チャネルについて例示するが、2〜3本または5本以上の通信チャネルについても同様に構成できる。
光送信機は、4つのレーザ光源1と、4つのレンズユニット7と、光合波器20と、キャリア基板6などで構成される。本実施形態では、理解容易のため、レーザ光源1の光軸方向をZ方向とし、光軸方向に対して垂直で、キャリア基板6の主面に対して平行な方向をX方向とし、光軸方向に対して垂直で、キャリア基板6の主面に対して垂直な方向をY方向とする。
レーザ光源1は、例えば、半導体レーザ、固体レーザなどで構成され、波長分割多重方式の場合、互いに異なる中心波長を有する光を発生する。レーザ光源1は、サブマウント(不図示)上に半田、接着剤などで接合されており、サブマウントは、キャリア基板6上に半田、接着剤などで固定される。レーザ光源1には、駆動回路、変調回路等が接続され、外部からのデジタル信号に基づいて高速変調された光パルスを発生する。図1においては、レーザ光源1は、1つの素子に対して1つのレーザ発光部が形成されているが、1つの素子内で複数のレーザ発光部が形成された素子を用いてもよい。
レンズユニット7は、各レーザ光源1から出力されるレーザ光を集光するレンズを保持している。集光されたレーザ光は、光合波器20に通信チャネルごとに設けられた光入射口に導入される。
光合波器20は、1つのSi基板上に光を伝播する導波路21が複数形成されている。レンズユニット7を介してレーザ光源1からのレーザ光が光合波器20に結合する側を入射側、上記導波路を伝播し光合波器20から光が出射される側を出射側とすると、図1では入射側に複数の導波路21が形成され、上記基板内で合波し、出射側に形成された1つの導波路を通って光出射口25からレーザ光が出射される。
本実施形態では、入射側4チャネル、出射側1チャネルの光合波器を用いた場合について説明しているが、入射側、出射側ともにチャネル数は問わない。また、光合波器20からの出射光は第2のレンズを介して光ファイバに結合され、さらに外部の通信ネットワークへ伝送される。光合波器20は、キャリア基板6上に接着剤を用いて固定される。
キャリア基板6は、例えば、銅タングステン(CuW)、Koval等の金属材料で形成され、レーザ光源1、レンズユニット7、光合波器20などの各種コンポーネント部品が搭載され、固定される。
図2は、レンズユニット7の構成の一例を示す斜視図である。レンズユニット7は、レンズホルダ4と、ホルダベース5とを備える。レンズホルダ4は、各レーザ光源1から出力されるレーザ光を集光するレンズ2を保持している。集光されたレーザ光は、光合波器20に通信チャネルごとに設けられた光入射口に導入される。
レンズ2は、ガラス材料で形成されており、レンズ筒3に収納されている。レンズ筒3は、金属で形成されており、レンズホルダ4に固定されている。レンズホルダ4に対する固定方法は、半田、接着剤、YAGレーザ溶接が挙げられる。半田により固定する場合は、レンズ筒3とレンズホルダ4の接合面に金メッキを施すことが望ましい。また、接着剤により固定する場合は、金メッキを施さない。また、YAGレーザ溶接により固定する場合は、レンズ筒3とレンズホルダ4はYAGレーザ光の波長に対する吸収率の高いステンレス鋼、珪素鋼板などが望ましいが、レンズ筒3およびレンズホルダ4のどちらか一方だけでもよい。
本実施形態では、レンズ筒3とレンズホルダ4はYAGレーザ溶接にて固定されており、両者の材質はステンレス鋼、珪素鋼板などのYAGレーザ光に対する吸収率が高いものを用いた場合を例示している。
レンズホルダ4は、X方向に沿って延びる水平部材41と、水平部材41の両端からY方向に沿って延びる2つの垂直部材42a,42bなどを備え、いわゆる門型の形状に形成される。なお、レンズホルダ4は、1つの水平部材と1つの垂直部材を用いて、いわゆるL字状に形成した構成でも構わない。
レンズ2は、レンズ筒3に収納され、Z方向に光軸を有するようにレンズホルダ4の水平部材41に固定される。垂直部材42a,42bは、ベース部材として機能するホルダベース5に固定される。ここで、レンズホルダ4に固定するレンズは、図3に示すようなレンズ筒3の使用を省略した角型形状でもよい。この場合、レンズ2とレンズホルダ4は、半田、接着剤などで固定する。
レンズユニット7は、キャリア基板6上に固定されている。レンズユニット7とキャリア基板6の固定方法は、半田、接着剤、YAGレーザ溶接が挙げられる。半田により固定する場合は、キャリア基板6とレンズユニット7の接合面、ここではホルダベース5の−Y方向の面とキャリア基板6の+Y方向の面、に金メッキを施すことが望ましい。また、接着剤により固定する場合は、金メッキを施さない。また、YAGレーザ溶接により固定する場合は、ホルダベース5とキャリア基板6はYAGレーザ光の波長に対する吸収率の高いステンレス鋼、珪素鋼板などが望ましいが、上記の材料を用いるのはホルダベース5だけでもよい。
本実施形態では、ホルダベース5とキャリア基板6は、YAGレーザ溶接にて固定されており、ホルダベース5の材料はステンレス鋼、珪素鋼板などのYAGレーザ光に対する吸収率が高いものを、キャリア基板6の材料は、YAGレーザ光に対する吸収率が低い材料、例えば銅タングステン、をそれぞれ用いた場合を例示している。
[組立手順の説明]
図4は、本実施形態における光送信機の製造手順についての説明図である。図5は、レンズユニット7の実装手順を示すフローチャートである。図4に示すように、まず第1に、キャリア基板6上に複数のレーザ光源1を実装する。このときレーザ光源1の実装間隔は、光合波器20の入射側導波路の間隔と一致するように実装する。
次に、光合波器20を、先に実装したレーザ光源1と光合波器20の入射側導波路がX方向に一致するように実装する。なお、Y方向に関しては、レーザ光源1とキャリア基板6および光合波器20のY方向の寸法によって決定されるため、調整は不要である。Z方向に関しては、レンズ2の倍率および焦点距離によって、レーザ光源1が集光される位置が定量的に決定されるため、レーザ光源1から上記によって決定された位置に、光合波器20の入射側導波路端面の位置を調整する。なお、レーザ光源1および光合波器20をキャリア基板6上に固定する方法は、半田や接着剤が挙げられる。
次に、図2または図3に示した形態のレンズ2を固定したレンズホルダ4およびホルダベース5をそれぞれ光軸調芯し、キャリア基板6上に固定する。光軸調芯を行うステップでは、レンズ2のXYZ座標位置を調整し、レーザ光源1からの出射光を光合波器20の入射側導波路に結合させ、両者間の光結合効率が最大になるように、即ち、光合波器20の光出射口25より出射されるレーザ光の出力パワーが最大となる光結合最大位置を基準として、レンズ2の位置を調整する。
図5を参照して、ステップS1において、レンズ2を固定したレンズホルダ4およびホルダベース5を、冶具を用いて把持する。
図6は、こうした冶具の一例を示す構成図である。冶具は、Y方向にレンズホルダ4およびホルダベース5を同時に移動できる駆動軸8と、レンズホルダ4のみをY方向に移動できる駆動軸9と、レンズホルダ4を真空吸着にて把持する吸着機構10と、ホルダベース5を真空吸着にて把持する吸着機構11を有しており、さらに、ホルダベース5およびキャリア基板6の接触を検知するための変位センサ(図示せず)と、接触時に+Y方向に習動するスライド機構12とを有している。なお、レンズホルダ4およびホルダベース5の把持は、真空吸着以外の保持方式を用いてもよい。
次に図5のステップS2において、光出射口25より出射されるレーザ光の出力パワーを監視しながら、上述したような冶具を用いてレンズ2を最適なXYZ座標に調整する。このときホルダベース5をキャリア基板6から、例えばY方向に1μm離して調整することが好ましい。また、レンズ2の位置調整を実施する前に、ホルダベース5とキャリア基板6の面合わせを行うことが好ましい。
次にステップS3において、レンズホルダ4およびホルダベース5をYAGレーザ溶接により固定することで、レンズ2のY座標位置を決定する。このときホルダベース5に対してレンズホルダ4を、上述の光結合最大位置を基準として塑性変形方向とは反対方向に所定オフセット距離だけずらした状態で、例えば、YAGレーザ溶接により生じるレンズホルダ4の位置ずれ量だけ予めY方向にオフセットさせて溶接することが好ましい。これにより光結合効率を高くすることができる。
また、上記のようにホルダベース5をキャリア基板6からY方向に離して調整した場合は、YAGレーザ溶接を行う前に、一度、駆動軸8を移動させてホルダベース5をキャリア基板6に接触させる。このときレンズ2のY方向位置が変わらないように、ホルダベース5を移動させた分だけ、駆動軸8の移動方向とは逆方向に駆動軸9を移動しておく。
図7は、レンズホルダ4およびホルダベース5を固定するための溶接位置13を示す説明図である。ホルダベース5とキャリア基板6が接触した状態では、隣接するレンズホルダ4によってYAGレーザビーム14の光路が干渉されるため、上記溶接位置13にYAGレーザを照射することができない。そのために、冶具の駆動軸8を移動させ、キャリア基板6からホルダベース5をY方向に十分離しておく必要がある。さらに、YAGレーザの照射方向が、−Y方向から斜め上向きとなるため、後述するステップS4〜S6における照射方向と異なる。そのため、YAGレーザ照射ユニットをステップS3専用に設けるか、または該ユニットの移動機構を設ける必要がある。
次に図5のステップS4において、XZ方向に再度光軸調芯を行う。ステップS2にて測定したレーザ光の出力パワーと、ステップS4において測定したレーザ光の出力パワーに差異がある場合、Y方向に光軸ずれが生じている。そのためレンズホルダ4に対してYAGレーザを追加照射することで、レンズ2のY方向位置を補正することができる。
図8は、レンズ2の−Y方向位置の補正方法を示す説明図である。レンズホルダ4の水平部材41の中央に位置するA部にYAGレーザビーム14を照射し、局所加熱することによって、YAGレーザ照射位置が溶解、凝固する過程で水平部材41に塑性変形が生じ、レンズ2の固定位置を−Y方向に補正することができる。ここで、YAGレーザを照射するA部の位置は、XZ平面上でレンズ2の中心軸上を選択することが望ましい。
図9は、レンズ2の+Y方向位置の補正方法を示す説明図である。ホルダベース5の表面上のB部にYAGレーザビーム14を照射し、局所加熱によりホルダベース5を塑性変形させることで、レンズ2の固定位置を+Y方向に補正することができる。
図10は、図8のA部に照射されるYAGレーザエネルギーとレンズ補正量との関係を示すグラフである。ここで、YAGレーザの照射エネルギーが0.7Jの場合、レンズ移動量は1μm程度であり、0.7Jより低いエネルギーでYAGレーザを追加照射することで、レンズ位置をサブμmオーダーで補正することができる。なお、レンズ位置を補正する際、レンズ固定時の位置ずれ量に応じてYAGレーザの照射エネルギーを変えてレンズ位置を補正することが望ましいが、小さいエネルギーのYAGレーザを複数回に分けて照射し、レンズ位置を補正してもよい。YAGレーザを複数回に分けて照射する場合、YAGレーザ照射位置が重ならないよう、照射位置をずらすほうが望ましい。
次に図5のステップS5において、光出射口25より出射されるレーザ光の出力パワーを監視しながら、ホルダベース5およびキャリア基板6をYAGレーザ溶接により固定する。このときキャリア基板6に対してホルダベース5を、上述の光結合最大位置を基準として塑性変形方向とは反対方向に所定オフセット距離だけずらした状態で、例えば、YAGレーザ溶接により生じるホルダベース5の位置ずれ量だけ、例えば2μm程度、予めXZ方向にオフセットさせて溶接することが好ましい。これにより光結合効率を高くすることができる。
次にステップS6において、ステップS4と同様に、レンズホルダ4またはホルダベース5に対してYAGレーザ追加照射することで、局所加熱により上記部材を塑性変形させ、YAGレーザ溶接による固定時に生じたレンズの位置ずれを補正することができる。
図11は、レンズ2の±X方向位置の補正方法を示す説明図である。−X方向にレンズ位置を補正する場合は、レンズホルダ4の水平部材41の中央から+X方向にずらした位置(C部)に向けてYAGレーザを追加照射する。逆に、+X方向にレンズ位置を補正する場合は、レンズホルダ4の水平部材41の中央から−X方向にずらした位置に向けてYAGレーザを追加照射する。このときレンズ位置の補正量は、図10のグラフと同様に、YAGレーザの照射エネルギーに応じてサブμmオーダーで設定できる。なお、ステップS4と同様に、レンズ位置を補正する際、レンズ固定時の位置ずれ量に応じてYAGレーザの照射エネルギーを変えてレンズ位置を補正することが望ましいが、小さいエネルギーのYAGレーザを複数回に分けて照射し、レンズ位置を補正してもよい。YAGレーザを複数回に分けて照射する場合、YAGレーザ照射位置が重ならないよう、照射位置をずらすほうが望ましい。
なお、Z方向のレンズ位置ずれに関しては、レンズ2がZ方向にずれた時の結合効率の低下はXY方向よりも十分小さいため、レンズ位置固定後に補正を行わなくてもよい。
以上のように、レンズの光軸調芯および固定において、固定時に生じるレンズの位置ずれを、レンズホルダにYAGレーザを照射することによる局所加熱によってレンズホルダを塑性変形させることで、サブμmオーダーで補正することが可能になり、その結果、光結合効率の低下を抑制し、安定した光結合効率を実現できる。また、レンズホルダに対するYAGレーザ照射位置に応じて、レンズ位置の補正方向を±XY方向の4方向で行うことが可能となる。
実施の形態2.
本実施形態では、レンズ2を固定するレンズホルダ4、またはレンズ2を収納したレンズ筒3を固定するレンズホルダ4の形状について説明する。
図12は、本発明の実施の形態2に係るレンズホルダ4の構成を示す斜視図であり、図13はその正面図である。図14は、図3に示した角型形状のレンズを使用した構成に対応する斜視図である。なお、各図における同一符号は同一又は相当部分を示す。
レンズホルダ4は、実施の形態1と同様に、X方向に沿って延びる水平部材41と、水平部材41の両端からY方向に沿って延びる2つの垂直部材42a,42bなどを備える。本実施形態において、垂直部材42a,42bは、ホルダベース5と接合する脚部の幅が残りの部分より大きくなるようにL字形状に形成される。こうした形状を採用することによって、垂直部材42a,42bの内側面へのアクセスが可能になり、例えば、図5のステップS3においてレンズホルダ4およびホルダベース5をYAGレーザで溶接する際に、垂直部材42a,42bの内面とホルダベース5とが接する角部に位置するD部(左右2箇所)に向けてレーザビーム14を照射して溶接することが可能になる。
溶接箇所をD部に設定した場合でも、隣接するレンズホルダ4によってYAGレーザの光路が干渉されなくなり、溶接前にホルダベース5をキャリア基板6と接触させた状態で溶接することが可能になり、ステップS3の作業を簡略化することができる。
また、溶接時のYAGレーザの照射方向が、ステップS4〜S6と同様に、+Y方向から斜め下向きとなるため、YAGレーザ照射ユニットまたは該ユニットの移動機構を省くことができる。
図15は、図12に示すレンズホルダ4においてL字状脚部の高さを大きくした構成を示す斜視図であり、図16はその正面図である。図5のステップS6においてX方向のレンズ位置補正を行う際に、図15および図16に示すように、レンズホルダ4の垂直部材42aの内側面にYAGレーザビーム14を照射し局所加熱することによって、塑性変形を利用して−X方向にレンズ位置を補正することができる。逆に、レンズホルダ4の垂直部材42bの内側面にYAGレーザビーム14を照射し局所加熱することによって、塑性変形を利用して+X方向にレンズ位置を補正することができる。従って、X方向のレンズ位置補正時にYAGレーザを複数回照射する場合は、実施の形態1よりも照射回数を多くすることが可能となる。なお、本方式を用いる場合は、垂直部材42a,42bのL字状脚部のY方向高さを十分確保することが望ましい。
以上の説明では、部材のスポット溶接、溶解−凝固による塑性変形を行うために、YAGレーザの使用を例示したが、その他の高出力レーザ、例えば、COレーザ、固体レーザ、半導体レーザ、また、部材に樹脂を用いる場合は、エキシマレーザなどを使用することも可能である。
1 レーザ光源、 2 レンズ、 3 レンズ筒、 4 レンズホルダ、
5 ホルダベース、 6 キャリア基板、 7 レンズユニット、 8,9 駆動軸、
10,11 吸着機構、 12 スライド機構、13 溶接位置、
14 YAGレーザビーム、 20 光合波器、 21 導波路、 25 光出射口、
41 水平部材、 42a,42b 垂直部材。

Claims (4)

  1. 複数のレーザ光源と、
    各レーザ光源が出力する光をそれぞれ集光する複数のレンズと、
    各レンズによって集光された光を合波する光合波器と、
    各レンズをそれぞれ保持し、レンズ光軸に対して平行な平坦面が設けられた複数のレンズホルダと、
    各レンズホルダをそれぞれ支持する複数のホルダベースと、
    前記複数のレーザ光源、前記光合波器および前記複数のホルダベースを支持するキャリア基板とを備えた光送信機の製造方法であって、
    前記レンズホルダを前記ホルダベースに固定するステップと、
    前記ホルダベースを前記キャリア基板に固定するステップと、
    前記平坦面において第1照射位置にレーザ光を照射して熱歪による塑性変形を生じさせることによって、レンズ光軸に垂直な第1方向にレンズ固定位置を補正するステップと、
    前記平坦面において第1照射位置とは異なる第2照射位置にレーザ光を照射して熱歪による塑性変形を生じさせることによって、レンズ光軸および第1方向の両方に垂直な第2方向にレンズ固定位置を補正するステップと、を含み、
    前記レンズホルダは、前記平坦面が設けられた水平部材と、
    該水平部材の両端から下方に延びる一対の垂直部材とを備え、
    各垂直部材は、前記ホルダベースと接合する脚部の幅が残りの部分より大きいことを特徴とする光送信機の製造方法。
  2. 前記ホルダベースには、レンズ光軸に対して平行な第2平坦面が設けられ、
    該第2平坦面にレーザ光を照射して熱歪による塑性変形を生じさせることによって、レンズ固定位置を補正するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1記載の光送信機の製造方法。
  3. レンズホルダの固定ステップおよびホルダベースの固定ステップの前に、前記レーザ光源と前記光合波器との光結合を最大にする光軸調芯ステップをさらに含み、
    前記レンズホルダを前記ホルダベースに固定するステップでは、光結合最大位置を基準として塑性変形方向とは反対方向に所定オフセット距離だけずらした状態で前記レンズホルダを固定し、
    前記ホルダベースを前記キャリア基板に固定するステップでは、光結合最大位置を基準として塑性変形方向とは反対方向に所定オフセット距離だけずらした状態で前記ホルダベースを固定することを特徴とする請求項1記載の光送信機の製造方法。
  4. レンズ固定位置の補正ステップでは、前記垂直部材の内側面にレーザ光を照射することを特徴とする請求項1記載の光送信機の製造方法。
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