<実施の形態1>
本発明の実施の形態1について、図面を用いて以下に説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る投写型表示装置1の構成図である。投写型表示装置1は大別すると、光源を有する照明光学系2と、光源制御部30と、照明光学系2から出射される照明光を映像情報に置き換えてスクリーン(図示省略)に投影する投写光学系3から構成されている。
照明光学系2は、光源である赤色LEDアレイ40R、緑色LEDアレイ40G、青色LEDアレイ40Bと、位置調整機構90R,90G,90Bと、コリメーターレンズ群7R,7G,7Bと、ダイクロイックミラー8R,8G,8Bと、コンデンサーレンズ群9と、LED駆動回路31R,31G,31Bと、駆動回路32R,32G,32Bとを備えている。
LEDアレイ40R,40G,40Bは、例えばそれぞれ6個(より一般的にはm個:mは2以上の整数)の2次元配置されたLEDから構成されている。LED駆動回路31R,31G,31Bは、光源制御部30の制御によりLEDアレイ40R,40G,40Bを駆動する。
位置調整機構90R,90G,90Bは、LEDアレイ40R,40G,40Bの位置を各々の2次元配置の取付け面の面内で調整する。駆動回路32R,32G,32Bは、光源制御部30の制御により位置調整機構90R,90G,90Bを駆動する。なお、位置調整機構90R,90G,90Bの詳細については後述することとする。
コリメーターレンズ群7R,7G,7Bは、LEDアレイ40R,40G,40Bから時系列的に発光される赤色、緑色、青色の3原色の照明光を略平行に整形する。ダイクロイックミラー8R,8G,8Bは、略平行光に整形された各照明光(各々の光束)を選択して反射または透過させることで1つの光路に合成する。コンデンサーレンズ群9は、1つの光路に合成された各照明光を集光し投写光学系3へ出射する。
光源制御部30は、LED駆動回路31R,31G,31Bを制御することで、各LEDアレイ40R,40G,40Bの点灯を制御する。また、光源制御部30は、LEDアレイ40R,40G,40Bを構成するLEDの故障を検出する故障検出機能を有する。例えば、光源制御部30は、LEDアレイ40R,40G,40Bを構成するLEDの電圧を検出し、検出された電圧に基づいてLEDの故障を検出する。
さらに、光源制御部30は、駆動回路32R,32G,32Bを制御することで、各位置調整機構90R,90G,90Bを駆動制御し、LEDアレイ40R,40G,40Bを各々の2次元配置の取付け面の面内で平行移動させる。
投写光学系3は、インテグレータ素子10と、リレーレンズ群11と、内部に全反射面を有するTIR(Total Internal Reflection)プリズム12と、DMD13(画像表示素子)と、投写レンズ20とを備えている。
インテグレータ素子10は、例えばライトトンネルまたはガラスロッドであり、コンデンサーレンズ群9から出射される照明光の照度分布を均一化させてリレーレンズ群11へ出射する。リレーレンズ群11は、レンズおよび反射ミラーから構成され、インテグレータ素子10から出射される赤色、緑色、青色の合成光についてTIRプリズム12を介してDMD13へ伝播させる。
DMD13は、インテグレータ素子10からリレーレンズ群11とTIRプリズム12を介して出射される照明光を映像光に変調し投写レンズ20へ出射する。投写レンズ20は、DMD13から出射される映像光をスクリーンに向けて投影する。
さらに、光源制御部30によるLEDアレイ40R,40G,40Bの点灯制御について、図1を用いて説明する。LED駆動回路31R,31G,31Bは、各LEDアレイ40R,40G,40Bにおいて複数のLEDのグループごとに駆動可能に構成されている。例えば、LED駆動回路31R,31G,31Bは、各LEDアレイ40R,40G,40Bを構成する6個のLEDのうちの縦3個のLEDを1グループとして駆動できるように構成されている。このため、光源制御部30は、LED駆動回路31R,31G,31Bを介して1グループごと、つまり、縦3個ごとにLEDを選択して点灯・消灯の制御が可能である。ここで、各LEDアレイ40R,40G,40Bにおける縦方向とは、図2に示すy軸方向である。
これにより、光源制御部30は、同時に点灯させるLEDの個数を制御することで、スクリーン上に投影される映像の輝度を制御することができる。なお、図1ではLED駆動回路31R,31G,31Bはそれぞれ1つずつ示されているが、6個のLEDのうちの縦3個のLEDを1グループとして、LEDアレイ1個あたり2グループのLEDを駆動させるために、LED駆動回路31R,31G,31Bは各LEDアレイ40R、40G、40Bあたりそれぞれ2つずつ設けられているものとして説明する。
また、光源制御部30は、6個のうちの縦3個の一方のグループのLEDを選択して点灯させるとともに他のグループのLEDを消灯させ、点灯中のLEDの一部に故障が生じた場合には一方のグループのLEDを消灯し、それまで消灯していた(故障していない)他のグループの縦3個のLEDを選択して点灯させる。これにより、スクリーン上に投影される映像の輝度を低下させることなく、連続的に投写型表示装置1を作動させることができる。
さらに、点灯中のLEDに故障が生じなかったとしても、光源制御部30が点灯もしくは消灯させるLEDをグループごとに切替えることでLED1個あたりの点灯時間を減らし、LEDアレイの寿命を延ばすことも可能となる。
次に、投写型表示装置1の動作の詳細について、図1を用いて説明する。赤色LEDアレイ40Rより発光された赤色の発散光は、赤色用コリメーターレンズ群7Rにて平行光に整形され、赤色のみ反射しその他の色は透過する赤色用ダイクロイックミラー8Rにて反射され、平行光を集光するコンデンサーレンズ群9に入射される。
また、緑色LEDアレイ40Gより発光された緑色の発散光は、緑色用コリメーターレンズ群7Gにて平行光に整形され、緑色のみ反射しその他の色は透過する緑色用ダイクロイックミラー8Gにて反射され、コンデンサーレンズ群9に入射される。
また、青色LEDアレイ40Bより発光された青色の発散光は、青色用コリメーターレンズ群7Bにて平行光に整形され、青色のみ反射しその他の色は透過する青色用ダイクロイックミラー8Bにて反射され、コンデンサーレンズ群9に入射される。
コリメーターレンズ群7R,7G,7Bを出射した赤色、緑色、青色の照明光は、コンデンサーレンズ群9に入射されるまでいずれも略平行光であるため、その光路途中にあるダイクロイックミラー8R,8G,8Bによって赤色、緑色、青色の照明光が反射・透過される際には、ダイクロイックミラー8R,8G,8Bの入射角依存性による波長シフトの影響をほとんど受けることがない。
コンデンサーレンズ群9に入射された赤色、緑色、青色の照明光は、コンデンサーレンズ群9により集光され、LEDアレイ40R,40G,40Bの各光源像41R,41G,41B(図5参照)がインテグレータ素子10の入射面に略保った状態で結像される。
インテグレータ素子10の入射面に集光された赤色、緑色、青色の各照明光は、インテグレータ素子10を通過する際にその内部で反射を繰返し、インテグレータ素子10の出射面では照度分布が略均一となる。インテグレータ素子10から出射された赤色、緑色、青色の合成光は、リレーレンズ群11を伝播し、TIRプリズム12内部の全反射面で折り曲げられ、インテグレータ素子10の出射面の略均一な照度分布を保った状態でDMD13上に結像される。
DMD13は、マイクロミラーを有し、入力信号に応じてマイクロミラーの傾きが変わり、赤色、緑色、青色の合成光を時分割で赤、緑、青色光の色ごとに映像光に変調する。映像光は、TIRプリズム12を透過した後に投写レンズ20に入射され、スクリーン上に拡大投影されてカラー映像が形成される。
次に、位置調整機構90RによるLEDアレイ40Rの位置調整の詳細について、図2と図3を用いて説明する。図2は、位置調整機構の一例である位置調整機構90Rを示す斜視図であり、図3は、位置調整機構の他の例である位置調整機構91Rを示す斜視図である。位置調整機構90Rは、ステッピングモータ101と、ギヤ102,103と、ベース104とを備えている。
ステッピングモータ101は、一定の間隔で瞬間的に電流量を変動させるパルス状の入力電流によって駆動するモータであり、パルス電流が入力されるたびに、所定の角度ずつモータが回転するように制御されている。
ギヤ102は、ステッピングモータ101の回転軸に取り付けられている。ギヤ103は、ギヤ102と噛み合った状態で配置されている。ベース104には、LEDアレイ40Rが取り付けられている。ベース104は、ギヤ103と噛み合うギヤ104aを有している。ステッピングモータ101の駆動により、ギヤ102が回転し、さらにギヤ103を介してベース104のギヤ104aに動力が伝わることで、ベース104はLEDアレイ40Rとともに第1の方向(x軸方向)に移動する。
各ギヤ102,103,104aは、ステッピングモータ101の回転角に合わせて、LEDアレイ40Rが取り付けられたベース104の移動量および駆動力を計算した上で、各々のギヤ形状が決められている。パルス電流を制御することによって、LEDアレイ40Rが取り付けられたベース104はx軸方向に任意の量だけ平行移動することができる。ステッピングモータ101を駆動させるためのパルス電流は、駆動回路32Rを介して光源制御部30によって制御されている。
ここで、LEDアレイ40Rの横寸法をW、縦寸法をHとする。例えば、光源制御部30が、LEDアレイ40Rを構成する6個のLED50a〜50fのうちの縦3個のLED50a〜50cを一方のグループとして選択して点灯させ、LED50d〜50fを他のグループとして消灯させている状態を考える。
この状態において、次に、光源制御部30が点灯・消灯させるLEDを2つのグループで切替えてLED50a〜50cを消灯させ、LED50d〜50fを選択して点灯させた場合、光源制御部30がベース104をx軸の負の方向にW/2の距離だけ移動させることにより、最初に点灯していたLED50a〜50cと同じ位置で、LED50d〜50fを点灯させることが可能となる。
なお、図2では、ベース104を第1の方向にのみ移動可能な位置調整機構90Rについて説明したが、ベース104を第1の方向と直交する方向にも移動可能とすることでLEDアレイ40Rの移動方向を増やし、LEDアレイ40Rを2次元配置の取付け面の面内で自在に移動できるようにした位置調整機構も考えられる。
例えば、図3に示すように、位置調整機構91Rは、第1の方向であるx軸方向に加えて、x軸と直交する第2の方向であるy軸方向にも移動可能な位置調整機構であり、図2に示した位置調整機構90Rに対して、ステッピングモータ201、ギヤ202、ギヤ203、ベース204を追加した構成である。
ステッピングモータ201は、一定の間隔で瞬間的に電流量を変動させるパルス状の入力電流によって駆動するモータであり、パルス電流が入力されるたびに、所定の角度ずつモータが回転するように制御されている。
ギヤ202は、ステッピングモータ201の回転軸に取り付けられている。ギヤ203は、ギヤ202と噛み合った状態で配置されている。ベース204には、図2に示す位置調整機構90Rに相当する部材が取り付けられている。ベース204は、ギヤ203と噛み合うギヤ204aを有している。ステッピングモータ201の駆動により、ギヤ202が回転し、さらにギヤ203を介してベース204のギヤ204aに動力が伝わることで、ベース204はLEDアレイ40R(より具体的には位置調整機構90Rに相当する部材)とともに第2の方向(y軸方向)に移動する。
これにより、LEDアレイ40Rはベース204を介してy軸方向に任意の量だけ移動することができる。なお、各ステッピングモータ101,201を個々に駆動させるために、駆動回路32Rもステッピングモータ101,201ごとに1つずつ設けられている。
また、図2と図3では、LEDアレイ40Rを位置調整するための位置調整機構90R,91Rの構成について説明したが、LEDアレイ40G,40Bをx軸方向にそれぞれ位置調整するための位置調整機構90G,90Bの構成についても図2の場合と同様であり、LEDアレイ40G,40Bをx軸方向とy軸方向にそれぞれ位置調整するための位置調整機構の構成についても図3の場合と同様である。
なお、LEDアレイ40Rを直交する2軸の方向に移動させる機構としては、上記において説明した構成以外にもサーボ機構、電磁機構などを用いて容易に実現することができる。
次に、インテグレータ素子10の入射面に形成される光源像41R,41G,41Bについて説明する。図4は、照明光学系2の構成図であり、図5と図6は、インテグレータ素子10の入射面に形成される光源像41R,41G,41Bの一例を示す斜視図である。なお、図5における光源像41R,41G,41Bは、LEDアレイ40R,40G,40Bの位置調整前のものであり、図6における光源像41R,41G,41Bは、LEDアレイ40R,40G,40Bの位置調整後のものである。
インテグレータ素子10の出射面における光源像41R,41G,41Bがその照度分布を保ったままDMD13上に結像されるため、DMD13のマイクロミラーの有効領域の矩形形状に合わせ、インテグレータ素子10の出射面、ひいてはインテグレータ素子10の入射面の形状もDMD13と同じアスペクト比を持った矩形形状にして、効率良くDMD13に照射するようにしている。
また、同じく矩形のLEDアレイ40R,40G,40Bを構成する各々6個のLEDを全て点灯させた際に発光される光線に対して、ロスが少なくなるようにインテグレータ素子10の入射面に取り込むために、LEDアレイ40R,40G,40Bの光源像41R,41G,41Bとインテグレータ素子10の入射面の形状を1:1の比率の大きさとすることが望ましい。
ここで、光源像41R(60a〜60f)はLEDアレイ40R(LED50a〜50f)により形成される光源像であり、光源像41G(61a〜61f)はLEDアレイ40G(LED51a〜51f)により形成される光源像であり、光源像41B(62a〜62f)はLEDアレイ40B(LED52a〜52f)により形成される光源像である。
各光源像41R(60a〜60f)、光源像41G(61a〜61f)、光源像41B(62a〜62f)と、各々対応するLEDアレイ40R(LED50a〜50f)、LEDアレイ40G(LED51a〜51f)、LEDアレイ40B(LED52a〜52f)の相対位置を考えた場合、図5におけるX軸、Y軸の方向は、図4におけるx軸、y軸の方向とそれぞれ一致している。
光源制御部30は、各LEDアレイ40R,40G,40Bのうち、縦3個(より一般的にはn個)のLEDのグループごとに各LEDアレイ40R,40G,40Bの点灯を制御する。
具体的には、図4に示すように、光源制御部30は、赤色LEDアレイ40Rの6個のLED50a〜50fのうち、縦3個のLED50a〜50cを点灯させるとともに、残りの縦3個のLED50d〜50fを消灯させる。赤色LEDアレイ40RのLED50a〜50cによりインテグレータ素子10の入射面に結像される光源像41R(60a〜60c)の形状は図5に示すとおりである。なお、消灯しているLEDは斜線で示すものとする。
また、光源制御部30は、緑色LEDアレイ40Gの6個のLED51a〜51fのうち、縦3個のLED51a〜51cを点灯させるとともに、残りの縦3個のLED51d〜51fを消灯させる。さらに、光源制御部30は、青色LEDアレイ40Bの6個のLED52a〜52fのうち、縦3個のLED52a〜52cを点灯させるとともに、残りの縦3個のLED52d〜52fを消灯させる。
緑色LEDアレイ40GのLED51a〜51cによりインテグレータ素子10の入射面に結像される光源像41G(61a〜61c)の形状と、青色LEDアレイ40BのLED52a〜52cによりインテグレータ素子10の入射面に結像される光源像41B(62a〜62c)の形状は図5に示すとおりである。光源像41R,41G,41Bの形状はそれぞれ一致するため、インテグレータ素子10の入射面において、赤色、緑色、青色が合成される際の照明光(光源像)は同じ形状で重なり合う。
さらに、インテグレータ素子10の内部で反射を繰返しながら通過していくことで、インテグレータ素子10の出射面では照明光の色度ムラを低減することができる。これにより、スクリーン上に投影される映像の色度ムラを低減することが可能である。
しかし、図5に示すように、インテグレータ素子10の入射面に対して、光線が当っている領域が片側(X軸の負の方向)に寄っているため、照明光の照度分布としては明暗の偏りが大きい。その結果、投写レンズ20からスクリーン上に投影される映像の輝度ムラの偏りが大きくなる。インテグレータ素子10により照明光の照度分布の明暗の偏りを十分に均一化させるためには、インテグレータ素子10を光軸方向にさらに長くするしかないため、投写型表示装置のコンパクト化に対して大きな障害となる。
そこで、実施の形態1に係る投写型表示装置1では、光源制御部30は、各LEDアレイ40R,40G,40Bのうち、縦3個のLEDのグループごとに各LEDアレイ40R,40G,40Bの点灯を制御するとともに、光源制御部30は、インテグレータ素子10の入射面に形成される各々の光源像41R,41G,41Bの形状が、インテグレータ素子10の入射面の中心で一致するように、各LEDアレイ40R、40G、40Bの位置を調整するよう位置調整機構90R,90G,90Bを制御する。
具体的には、図4において、光源制御部30は、上記のLEDアレイ40R,40G,40Bの点灯制御に加えて、位置調整機構90R,90G,90Bを制御することで、LEDアレイ40R,40G,40Bを各々の2次元配置の取付け面の面内でx軸の正の方向にW/4の距離だけ機械的に平行移動させる。
すると、図6に示すように、インテグレータ素子10の入射面に形成される各々の光源像41R,41G,41Bは、インテグレータ素子10の入射面の中心で一致して重なり合う。すなわち、光源像41R,41G,41Bの中心と、インテグレータ素子10の入射面の中心とが一致するため、インテグレータ素子10の入射面における各色の照明光の照度分布はバランスがよくなる。これにより、インテグレータ素子10の出射面における照明光の照度分布は偏りの少ないものとなり、スクリーン上に投影される映像の輝度ムラを低減することができる。
また、光源制御部30が、上記の状態から点灯・消灯させるLEDを入れ替えた場合も上記の場合と同様の効果が得られる。すなわち、光源制御部30は、LEDアレイ40Rにおいて3個のLED50d〜50fを点灯させるとともに3個のLED50a〜50cを消灯させ、LEDアレイ40Gにおいて3個のLED51d〜51fを点灯させるとともに3個のLED51a〜51cを消灯させ、LEDアレイ40Bにおいて3個のLED52d〜52fを点灯させるとともに3個のLED52a〜52cを消灯させる。
このときに、光源制御部30は、位置調整機構90R,90G,90Bを制御することで、LEDアレイ40R,40G,40Bを各々の2次元配置の取付け面の面内でx軸の負の方向にW/2の距離だけ機械的に平行移動させても、上記の場合と同様の効果が得られる。
さらに、点灯・消灯させるLEDは、LEDアレイ40R,40G,40Bにおいて必ずしも同じ位置にあるLEDである必要はない。例えば、光源制御部30は、LEDアレイ40Rにおいて3個のLED50a〜50cを点灯させるとともに3個のLED50d〜50fを消灯させ、LEDアレイ40Gにおいて3個のLED51a〜51cを点灯させるとともに3個のLED51d〜51fを消灯させ、LEDアレイ40Bにおいて3個のLED52d〜52fを点灯させるとともに3個のLED52a〜52cを消灯させる。
このときに、光源制御部30は、各LEDアレイ40R,40G,40Bの初期の取付け位置から、LEDアレイ40R、40Gを各々の2次元配置の取付け面の面内でx軸の正の方向にW/4の距離だけ機械的に平行移動させるよう各位置調整機構90R,90Gを制御する。さらに、光源制御部30は、LEDアレイ40Bをその取付け面の面内でx軸の負の方向にW/4の距離だけ機械的に平行移動させるよう位置調整機構90Bを制御する。これにより、上記の場合と同様の効果が得られる。
一方、従来の装置では、LEDアレイだけでなく、光源ユニット全体を移動させることで照明光の入射位置を調整する構造であるため、位置調整機構の大型化、複雑化とともに大きな駆動力が必要となり、投写型表示装置のコンパクト化に対して大きな障害があった。これに対して、本実施の形態1に係る投写型表示装置1では、上記のように軽量のLEDアレイの位置のみを調整する構造であるため、このような問題は発生しない。
なお、LEDアレイ40R,40G,40Bの6個のLEDにおいて、縦3個のLEDを1つのグループとし、LEDアレイの2つのグループのLEDのうち、一方のグループのLEDを点灯させ、他方のグループのLEDを消灯させた場合について例示した。しかし、インテグレータ素子10の入射面において、その入射面の中心で赤色、緑色、青色が合成させる際の照明光を同じ形で重なり合うようにすればその効果は上記の場合と同じである。
このため、LEDアレイ40R、40G、40Bの6個のLEDにおいて、横2個のLEDを1つのグループとし、LEDアレイの3つのグループのLEDのうち、1つのグループのLEDを点灯させ、残る2つのグループのLEDを消灯させて、インテグレータ素子10の入射面において、その入射面の中心で赤色、緑色、青色が合成させる際の照明光を同じ形で重なり合うようにしてもよい。ここで、各LEDアレイ40R,40G,40Bにおける横方向とは、図2に示すx軸方向である。
例えば、光源制御部30は、LEDアレイ40Rにおいて2個のLED50a,50fを点灯させるとともに4個のLED50b〜50eを消灯させ、LEDアレイ40Gにおいて2個のLED51a、51fを点灯させるとともに4個のLED51b〜51eを消灯させ、LEDアレイ40Bにおいて2個のLED52a、52fを点灯させるとともに4個のLED52b〜52eを消灯させる。
このときに、光源制御部30は、LEDアレイ40R,40G,40Bを各々の2次元配置の取付け面の面内でy軸の正の方向にH/3の距離だけ機械的に平行移動させるよう、位置調整機構90R,90G,90Bを制御する。これにより、上記の場合と同様の効果が得られる。この場合、LED駆動回路31R,31G,31Bは、LED6個を横2個ずつ3つのグループに分けて駆動させるために、それぞれ3つずつ設けられていることになる。
なお、LEDアレイ40R,40G,40Bにおいて6個のLEDを全て点灯させる場合に、最もロスが少なく、かつ、輝度ムラも小さくなるように、LEDアレイ40R,40G,40Bの光源像41R,41G,41Bとインテグレータ素子10の入射面の形状を1:1の比率の大きさとしているが、必ずしもこれに限定されない。
例えば、LEDアレイ40R,40G,40Bにおいて6個のLEDのうち、3個のLEDを同時に点灯させる場合、LED3個分の光源像41R,41G,41Bの大きさに合わせてインテグレータ素子10の入射面の形状を設定するとともに、インテグレータ素子10以降の投写光学系3を最適化することも可能である。
また、図1と図4において、LEDアレイ40R,40G,40Bとダイクロイックミラー8R,8G,8Bの並び順序を、コンデンサーレンズ群9に近い方から順に赤色用、緑色用、青色用としているが、コンデンサーレンズ群9に赤色、緑色、青色の各照明光が入射されればその効果に変わりはないので、並び順序は必ずしも赤色用、緑色用、青色用となる配置に限定されない。例えば、赤色、青色、緑色という並び順序でLEDアレイ40R,40B,40Gとダイクロイックミラー8R,8B,8Gが配置されてもよい。
以上のように、実施の形態1に係る投写型表示装置1では、光源制御部30は、各LEDアレイ40R,40G,40Bの3個のLEDを選択して点灯させるように制御するとともに、各LEDアレイ40R,40G,40Bの3個のLEDによってインテグレータ素子10の入射面に形成される各々の光源像41R,41G,41Bの形状が、インテグレータ素子10の入射面の中心で一致するように、各LEDアレイ40R,40G,40Bの位置を調整するよう位置調整機構90R,90G,90Bを制御する。
したがって、インテグレータ素子10の入射面に形成される各々の光源像41R,41G,41Bの重なりを、インテグレータ素子10の入射面の中心で一致させることができるため、インテグレータ素子10の入射面における照明光の照度分布のバランスがよくなる。これにより、LEDアレイ40R,40G,40Bを構成するLEDのうちの一部を消灯させる場合でも、スクリーン上に投影される映像の輝度ムラを低減することができる。
また、位置調整機構90R,90G,90BによりLEDアレイ40R,40G,40Bの位置を調整するだけで、各々の光源像41R,41G,41Bの重なりを一致させることができるため、位置調整機構90R,90G,90Bのコンパクト化、ひいては投写型表示装置1のコンパクト化が可能となる。
さらに、光源としてLEDアレイ40R,40G,40Bのみが使用されるため、投写型表示装置1の小型化、低消費電力化および耐久性の向上を図ることができる。
また、光源制御部30は、LEDの故障検出機能を有し、LEDの故障を検出した場合に、各LEDアレイ40R,40G,40Bにおいて故障していない3個のLEDを選択して点灯させるように制御するときに、各LEDアレイ40R,40G,40Bの3個のLEDによってインテグレータ素子10の入射面に形成される各々の光源像41R,41G,41Bの形状が、インテグレータ素子10の入射面の中心で一致するように、各LEDアレイ40R,40G,40Bの位置を調整するよう位置調整機構90R,90G,90Bを制御する。
したがって、一部のLEDが故障しても故障前後でスクリーン上に投影される映像の輝度ムラの偏りを低減させることができる。例えば、図4において、LEDアレイ40Rにおける3個のLED50a〜50cが点灯している状態でLED50aが故障した場合、光源制御部30のLED故障検出機能によりLED50aの故障を検出し、光源制御部30は、LED50a〜50cを消灯させるとともにそれまで消灯していた(故障していない)LED50d〜50fを点灯させる。このときに、光源制御部30は、位置調整機構90Rを制御することで、LEDアレイ40Rの位置を調整する。
<実施の形態2>
次に、実施の形態2に係る投写型表示装置について説明する。図7は、実施の形態2に係る投写型表示装置の照明光学系2Aの構成図であり、図8と図9は、インテグレータ素子10の入射面に形成される光源像41R,41G,41Bの一例を示す斜視図である。ここで、図8における光源像41R,41G,41Bは、LEDアレイ40R,40G,40Bの位置調整前のものであり、図9における光源像41R,41G,41Bは、LEDアレイ40R,40G,40Bの位置調整後のものである。なお、実施の形態2において、実施の形態1で説明したものと同様構成要素については同一符号を付して説明は省略する。
図7に示すように、実施の形態2においては、LEDアレイ40R,40Bが対向するように配置され、LEDアレイ40Gとコンデンサーレンズ群9が対向するように配置される構成である。また、各ダイクロイックミラー8R,8G,8Bを横並びに配置する代わりに、赤色用ダイクロイックミラー8Rと青色用ダイクロイックミラー8Bがクロス状に配置され、緑色用ダイクロイックミラー8Gを必要としない構成である。
コリメーターレンズ群7R,7G,7Bを出射してからコンデンサーレンズ群9に入射するまでの赤色、緑色、青色の照明光はいずれも略平行光であるため、その光路途中にあるクロス状に配置されたダイクロイックミラー8R,8Bによって赤色、緑色、青色の照明光が反射・透過する際には、ダイクロイックミラー8R,8Bの入射角依存性による波長シフトの影響をほとんど受けることがない。
このような配置にしても、LEDアレイ40R,40G,40Bを構成する各々6個のLEDを全て点灯させた際の各光源像41R,41G,41Bと、インテグレータ素子10の入射面がほぼ1:1の比率となる大きさで各光源像41R,41G,41Bを結像させることができる。
実施の形態2では、各LEDアレイ40R,40G,40Bを構成するLEDは、図7に示す位置に配置され、インテグレータ素子10の入射面における光源像41R(60a〜60f),41G(61a〜61f),41B(62a〜62f)は図8に示す位置に形成される。ここで、LEDアレイ40Gにより形成される光源像41Gにおいて各LED51a〜51fの光源像61a〜61fは、図5に示す位置と異なる位置に形成される。
このため、各光源像41R(60a〜60f),41G(61a〜61f),41B(62a〜62f)と、各々対応するLEDアレイ40R(LED50a〜50f),40G(LED51a〜51f),40B(LED52a〜52f)の相対位置を考えた場合、図8に示すX軸、Y軸の方向は、図7に示すLEDアレイ40R,40Bにおけるx軸、y軸の方向とはそれぞれ一致している。また、LEDアレイ40Gにおいてy軸の方向はY軸の方向と一致しているが、x軸の方向はX軸に対して正負の方向が逆転している。
例えば、光源制御部30は、LEDアレイ40Rにおいて3個のLED50a〜50cを点灯させるとともに3個のLED50d〜50fを消灯させ、LEDアレイ40Gにおいて3個のLED51a〜51cを点灯させるとともに3個のLED51d〜51fを消灯させ、LEDアレイ40Bにおいて3個のLED52a〜52cを点灯させるとともに3個のLED52d〜52fを消灯させる。
この結果、図8に示すように、各LEDアレイ40R,40G,40Bのうち、点灯している3個のLEDによりインテグレータ素子10の入射面に形成される各色の光源像41R,41G,41Bの形状はそれぞれ同一であるが、互いに一致して重なり合ってはいないため、インテグレータ素子10の出射面では輝度ムラだけでなく色度ムラも大きくなる。
そこで、実施の形態2に係る投写型表示装置では、図7に示すように、光源制御部30は、上記のLEDアレイ40R,40G,40Bの点灯制御に加えて、位置調整機構90R,90G,90Bを制御することで、LEDアレイ40R,40Bを各々の2次元配置の取付け面の面内でx軸の正の方向にW/4の距離だけ機械的に平行移動させるとともに、LEDアレイ40Gを2次元配置の取付け面の面内でx軸の負の方向にW/4の距離だけ機械的に平行移動させる。
すると、図9に示すように、各LEDアレイ40R,40G,40Bのうち、点灯している3個のLEDによりインテグレータ素子10の入射面に形成される各色の光源像41R,41G,41Bの形状が、インテグレータ素子10の入射面の中心で一致しそれらが重なり合うため、インテグレータ素子10の出射面では輝度ムラ・色度ムラを低減することができる。
なお、実施の形態2では、LEDアレイ40R,40G,40Bの6個のLEDにおいて、縦3個のLEDを1つのグループとし、LEDアレイ40R,40G,40Bの2つのグループのLEDのうち、一方のグループのLEDを点灯させるとともに他方のグループのLEDを消灯させた場合について例示した。
しかし、インテグレータ素子10の入射面において、その入射面の中心で赤色、緑色、青色が合成される際の照明光を同じ形状で重なり合うようにすればその効果は同じである。このため、LEDアレイ40R,40G,40Bの6個のLEDにおいて、横2個のLEDを1つのグループとし、LEDアレイの3つのグループのLEDのうち、1つのグループのLEDを点灯させるとともに残る2つのグループのLEDを消灯させることで、インテグレータ素子10の入射面において、その入射面中心に赤色、緑色、青色が合成される際の照明光を同じ形状で重なり合うようにしてもよい。
例えば、光源制御部30は、LEDアレイ40Rにおいて2個のLED50a,50fを点灯させるとともに4個のLED50b〜50eを消灯させ、LEDアレイ40Gにおいて2個のLED51a,51fを点灯させるとともに4個のLED51b〜51eを消灯させ、LEDアレイ40Bにおいて2個のLED52a,52fを点灯させるとともに4個のLED52b〜52eを消灯させる。このときに、光源制御部30は、位置調整機構90R,90G,90Bを制御することで、LEDアレイ40R,40G,40Bを各々の2次元配置の取付け面の面内でy軸の正の方向にH/3の距離だけ機械的に平行移動させても、上記の場合と同様の効果が得られる。
また、図7において、LEDアレイ40R,40G,40Bは、上方から視てコンデンサーレンズ群9に近い方から時計回りに順に赤色、緑色、青色の順に配置されているが、コンデンサーレンズ群9に赤色、緑色、青色の各照明光が入射されればその効果に変わりはないので、必ずしも赤色、緑色、青色という並び順序に限定されない。例えば、青色、緑色、赤色という並び順序でLEDアレイ40B,40G,40Rが配置され、それに適合するように青色用ダイクロイックミラー8Bと赤色用ダイクロイックミラー8Rがクロス状に配置されてもよい。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。