JP2017111303A - 画像投影装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】投射レンズの性能の劣化を防止しつつ、照明の効率低下や機構の複雑化を防止できる画像投影装置を提供すること。
【解決手段】画像投影装置100は、照明光を射出する照明光学系20と、投影光を形成する反射型液晶素子40と、投影光を対象に投影する結像光学系10と、結像光学系10に対して反射型液晶素子40を移動させることにより投影位置を調整する第1調整部5aと、反射型液晶素子40の移動に対応させて照明光学系20の軸光SA1をシフトさせる第2調整部50とを備える。第2調整部50が反射型液晶素子40の移動に対応させて照明光学系20の光軸SA1をシフトさせるので、第1調整部5aによって反射型液晶素子40を移動させても、反射型液晶素子40での照明位置のずれが生じることを防止できる。
【選択図】図1
【解決手段】画像投影装置100は、照明光を射出する照明光学系20と、投影光を形成する反射型液晶素子40と、投影光を対象に投影する結像光学系10と、結像光学系10に対して反射型液晶素子40を移動させることにより投影位置を調整する第1調整部5aと、反射型液晶素子40の移動に対応させて照明光学系20の軸光SA1をシフトさせる第2調整部50とを備える。第2調整部50が反射型液晶素子40の移動に対応させて照明光学系20の光軸SA1をシフトさせるので、第1調整部5aによって反射型液晶素子40を移動させても、反射型液晶素子40での照明位置のずれが生じることを防止できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、投影像の投影位置を調整可能な画像投影装置に関する。
従来からホワイトボードに画面を投影しながら会議や講義を行うことが一般的に行われている。近年では、プロジェクターからスクリーンまでの距離を非常に短くできる短焦点型のプロジェクターが実用化されている(特許文献1,2等参照)。この種の短焦点型のプロジェクターは、会議や講義で多用されている。
なお、投影面近傍にあってゼスチャーを行う手その他の物体を検出するため、投射レンズを撮像レンズとしても用いることが行われている(特許文献3参照)。
なお、投影面近傍にあってゼスチャーを行う手その他の物体を検出するため、投射レンズを撮像レンズとしても用いることが行われている(特許文献3参照)。
従来のプロジェクターでは、そのわずかな移動によって投影画面の位置がずれてしまう。特に短焦点タイプのプロジェクターの場合、非常に広角に画像を投影するためプロジェクターのわずかな移動によって投影画面の位置が大きくずれてしまう。会議室に設置してあるホワイトボードの高さは製品によって異なる場合が多い。投影している画面のサイズと位置とを調整したい場面において、プロジェクター本体の向きを上下左右に移動させて投影画面の位置を調整することは非常に手間が掛かる。
これに対し、投射倍率に応じて投射画像の位置を調整するプロジェクターであって、投射レンズの前に配置した透明平板を傾斜させたり、表示素子を投射レンズに対して光軸垂直方向に移動させたりすることによって、投射画像の位置を変位させるものが公知となっている(上記特許文献1参照)。その他、ミラーを除いた投射レンズの一部を光軸垂直方向に移動させることによって、投射画像の位置を変位させるものも公知となっている(上記特許文献2参照)。
しかしながら、投射レンズの前に透明平板を配置する場合、投射レンズの性能が劣化し、表示素子を投射レンズに対して光軸垂直方向に移動させる場合、照明光学系による照明領域を本来の必要以上に広げなければ、表示素子での照明位置又は光軸のずれが生じて照明効率が低下してしまう。また、投射レンズの一部を光軸垂直方向に移動させる場合、結像の精度維持が容易でなく、移動機構も複雑なものとなる。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、投射レンズの性能の劣化を防止しつつ、照明の効率低下や機構の複雑化を防止できる画像投影装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る画像投影装置は、照明光を射出する照明部と、照明光を受けて投影光を形成する画像表示素子と、投影光を対象に投影する結像光学系と、結像光学系に対して画像表示素子を移動させることにより投影位置を調整する第1調整部と、画像表示素子の移動に対応させて照明部の光軸をシフトさせる第2調整部と、を備える。
上記画像投影装置では、第2調整部が画像表示素子の移動に対応させて照明部の光軸をシフトさせるので、第1調整部によって画像表示素子を移動させても、画像表示素子での照明位置又は領域のずれが生じることを防止でき、照明領域の拡大による照明効率の低下を抑えつつ輝度斑その他の画像劣化を防止できる。
なお、第1調整部によって画像表示素子を結像光学系に対して移動させることによって、結像の劣化を防止しつつ投影位置を簡易に変更することができる。
なお、第1調整部によって画像表示素子を結像光学系に対して移動させることによって、結像の劣化を防止しつつ投影位置を簡易に変更することができる。
本発明の具体的な側面では、上記画像投影装置において、画像表示素子は、照明光を反射することによって投影光を形成する反射型の表示素子である。反射型の表示素子の場合、画像表示素子と照明部とを一体的に移動させることが必ずしも容易でなく、これらを一体的に移動させると照明位置が却ってずれる可能性もあり、第1調整部と第2調整部とが連動しつつも独立して存在することが望ましい。
本発明の別の側面では、結像光学系を介して対象からの被写体光を受ける撮像素子と、照明光を画像表示素子に導くとともに、投影光を結像光学系に導き、被写体光を撮像素子に導く偏光ビームスプリッターと、画像表示素子の移動に対応させて撮像素子を移動させる第3調整部とを備える。この場合、第3調整部によって画像表示素子と撮像素子とを配置に関して連動させることができるので、撮像位置を投影位置に対応させてこれらの間にずれが生じることを防止でき、投影像や付加画像に欠け等が生じることを防止できる。
なお、対象からの被写体光を結像光学系を介して撮像素子で受けるので、投影像を高精度で撮影することができる。
なお、対象からの被写体光を結像光学系を介して撮像素子で受けるので、投影像を高精度で撮影することができる。
本発明のさらに別の側面では、第1調整部は、画像表示素子を光軸に垂直な方向に移動させる。この場合、投影位置を投影の対象であるスクリーン上で1次元的又は2次元的に移動させることができる。
本発明のさらに別の側面では、第3調整部は、撮像素子を光軸に垂直な方向に移動させる。この場合、撮像位置を投影の対象であるスクリーン上で1次元的又は2次元的に移動させることができる。
本発明のさらに別の側面では、第2調整部は、光軸に略垂直な状態に配置可能な平行平板と、当該平行平板を光軸を横切る回転軸のまわりに回転させる回転機構とを有する。この場合、照明部の光軸を簡易に平行にシフトさせることができる。
本発明のさらに別の側面では、第2調整部は、光軸に対して傾斜した状態で配置される折返しミラーと、当該折返しミラーを反射面の法線方向に移動させる移動機構とを有する。この場合、照明部の光軸を簡易に平行にシフトさせることができる。
本発明のさらに別の側面では、第2調整部は、第1調整部の動作と連動する連動機構を含む。この場合、第1調整部と第2調整部とを個別に動作させる必要が無くなり、投影位置を調整する操作が簡易となる。なお、連動機構には、第1調整部と第2調整部とに個別のアクチュエーターを設けて、共通の制御部による管理下でこれらアクチュエーターを動作させる場合を含む。
本発明のさらに別の側面では、第3調整部は、第1調整部の動作と連動する連動機構を含む。この場合、第1調整部と第3調整部とを個別に動作させる必要が無くなり、投影位置及び撮像位置を調整する操作が簡易となる。
〔第1実施形態〕
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る第1実施形態の画像投影装置について説明する。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る第1実施形態の画像投影装置について説明する。
図1及び2に示す第1実施形態の画像投影装置100は、画像の投影だけでなく投影像等の撮影を可能にするものである。つまり、画像投影装置100は、プロジェクター又は投影装置に撮像装置としての機能を組み込んだものとなっている。
図1に示すように、画像投影装置100は、光学系部分1Aとして、結像光学系10と、照明光学系20と、偏光ビームスプリッター30と、反射型液晶素子40と、撮像素子60とを備える。また、図2に示すように、画像投影装置100は、駆動部分1Bとして、照明部71と、画像表示部72と、撮像部74と、記憶部75と、制御部78とを備える。図1に示す光学系部分1Aにおいて、結像光学系10と、照明光学系20と、偏光ビームスプリッター30と、反射型液晶素子40とによって、プロジェクターを構成している。また、結像光学系10と、偏光ビームスプリッター30と、撮像素子60とによって、撮像装置を構成している。
この画像投影装置100は、外部装置であるパーソナルコンピューター200と接続可能になっており、パーソナルコンピューター200との間で画像信号等の授受が可能になっている。
なお、駆動部分1Bにおいて、照明部71と、画像表示部72と、撮像部74とは、光学系部分1Aを構成する光学的部品を一部に含んでおり、光学系部分1Aと一部共通するものとなっている。
この画像投影装置100は、外部装置であるパーソナルコンピューター200と接続可能になっており、パーソナルコンピューター200との間で画像信号等の授受が可能になっている。
なお、駆動部分1Bにおいて、照明部71と、画像表示部72と、撮像部74とは、光学系部分1Aを構成する光学的部品を一部に含んでおり、光学系部分1Aと一部共通するものとなっている。
結像光学系10は、反射型の画像表示素子である反射型液晶素子40から得られる像を拡大してホワイトボードその他の被投影面であるスクリーンSC上に投影する。この結果、スクリーンSC上には、反射型液晶素子(画像表示素子)40に形成された画像に対応する投影像が形成される。結像光学系10は、複数のレンズ群からなり、詳細な説明は省略するが、フォーカシングのために一部のレンズ群を光軸SA方向に移動させることができる。また、結像光学系10は、変倍機能を有していてもよい。
なお、結像光学系10は、反射型液晶素子40からの反射光を投影光K1として対象であるスクリーンSC上に投影又は結像させる光学系と、対象であるスクリーンSC上に形成された投影像及びその周辺からの光を被写体光K2として撮像素子60上に結像又は投影させる光学系とを兼用するものとなっている。
なお、結像光学系10は、反射型液晶素子40からの反射光を投影光K1として対象であるスクリーンSC上に投影又は結像させる光学系と、対象であるスクリーンSC上に形成された投影像及びその周辺からの光を被写体光K2として撮像素子60上に結像又は投影させる光学系とを兼用するものとなっている。
照明光学系20は、光源色を時系列的に切り換えるタイプの光学系であり、3つの光源21a,21b,21cと、合成系22と、フィールドレンズ23とを備える。3つの光源21a,21b,21cは、赤(R)、緑(G)、及び青(B)の照明光Kr,Kg,Kbをそれぞれ射出する。各光源21a,21b,21cは、図示を省略するが、例えばレーザーダイオード(LD)、LED等の発光素子を複数組み合わせた発光素子アレイと、発光素子アレイからの照明光を重畳させつつ射出するレンズとを有する。発光素子としてLDを用いる場合、各光源21a,21b,21cからは、偏光方向の揃った照明光を射出させることができるが、光の損失を許容するならば、偏光方向を揃える必要はない。なお、偏光方向が揃っていない場合、例えば合成系22とフィールドレンズ23との間に偏光変換素子を配置して照明光の偏光方向が揃うようにすることもできる。合成系22は、赤(R)の光源21aからの赤色の照明光Krを反射するとともに他の色の照明光を透過させる第1ダイクロイックミラー22aと、緑(G)の光源21bからの緑色の照明光Kgを反射するとともに青(B)の光源21cからの青色の照明光Kbを透過させる第2ダイクロイックミラー22bとを備える。フィールドレンズ23は、第1ダイクロイックミラー22aから射出される各色の照明光Kr,Kg,Kbを収束させつつ偏光ビームスプリッター30に入射させる。
画像投影装置100は、照明光学系20に付随する部分として、平行平板51と折返しミラー52とを備える。これらの平行平板51と折返しミラー52とは、第2調整部50の一部となっている。第2調整部50は、詳細は後述するが、反射型液晶素子40等の移動に対応させて照明光学系20の射出側において光軸SA1をシフトさせる。
偏光ビームスプリッター(PBS)30は、一対の光透過性を有する直角プリズムを貼り合わせたものであり、貼合わせ面において、一方の直角プリズムのうち結像光学系10の光軸SAに対して45°傾いた斜面には、照明光学系20から入射した特定方向の直線偏光(具体的にはS偏光)を選択的に反射し直交方向の直線偏光(具体的にはP偏光)を選択的に透過させる偏光分離膜からなる偏光分離面31が形成されている。偏光ビームスプリッター30は、照明光学系20から射出された第1の偏光であるS偏光の照明光Kr,Kg,Kbを偏光分離面31において反射させ、後述する反射型液晶素子40に入射させる。また、偏光ビームスプリッター30は、この反射型液晶素子40から射出された第2の偏光(第1の偏光と直交する偏光)であるP偏光の変調光を透過させ、投影光K1として結像光学系10に入射させる。
なお、偏光ビームスプリッター30は、結像光学系10から逆進する第1の偏光であるS偏光の被写体光K2を反射し、後述する撮像素子60に入射させる。つまり、偏光ビームスプリッター30は、照明光Kr,Kg,Kbを反射型液晶素子40に導き、投影光K1を結像光学系10に導き、かつ、被写体光K2を撮像素子60に導く。
なお、偏光ビームスプリッター30は、結像光学系10から逆進する第1の偏光であるS偏光の被写体光K2を反射し、後述する撮像素子60に入射させる。つまり、偏光ビームスプリッター30は、照明光Kr,Kg,Kbを反射型液晶素子40に導き、投影光K1を結像光学系10に導き、かつ、被写体光K2を撮像素子60に導く。
反射型液晶素子40は、結像光学系10の光軸SAを含んで偏光分離面31の法線に平行に延びる基準面上において、偏光ビームスプリッター30を挟んで結像光学系10の反対側であって反射方向D1と直交する透過方向D2に配置されている。なお、基準面は、紙面に沿って延びるXY面に平行な面である。反射型液晶素子40は、照明光Kr,Kg,Kbを受けて画像となる投影光K1を形成する画像表示素子であり、特に空間的な反射率を変化させることによって照明光から投影光を形成する点で光変調素子と言える。反射型液晶素子(画像表示素子)40は、片面に画像形成用の表示面40aを有する板状の電子部品からなる。この反射型液晶素子40は、LCOS(Liquid crystal on silicon)とも称されるマイクロディスプレイであり、シリコンチップの表面に直接回路が形成され透明対向基板との間に液晶層を挟み込んだものである。反射型液晶素子40は、液晶層に対し駆動信号に応じた電圧が画素毎に印加されると、液晶分子の配列を変化させることで照明光を変調し、反射によって所望の画像を表示するものである。この際、偏光分離面31を基準とする第1の偏光であるS偏光を照明光Kr,Kg,Kbとして反射型液晶素子40に入射させることにより、偏光分離面31を基準とする第2の偏光であるP偏光が反射型液晶素子40で投影光K1として反射され、偏光ビームスプリッター30を通過して結像光学系10に入射する。なお、反射型液晶素子40で変調されなかった光は、偏光ビームスプリッター30によって遮断される。
撮像素子60は、光軸SAを含む基準面上において、偏光ビームスプリッター30を挟んで照明光学系20の反対側の反射方向D1に配置される。撮像素子60は、スクリーンSC上の投影像を含む被写体像を撮像するCMOS型のイメージセンサーである。撮像素子60は、結像光学系10から見て反射型液晶素子40と共役な配置となっている。これにより、撮像素子60の光電変換部である撮像面60a上には、結像光学系10によって形成されたスクリーンSC上の画像又はスクリーンSC上及びその周辺の画像が殆どフォーカスズレや収差のない状態で結像される。つまり、撮像素子60の撮像面60a上には、撮像光学系としても用いられる結像光学系10によって、スクリーンSC上の投影画像等が精密に縮小投影される。撮像素子60によってカバーされる画角又は面積は、投影像を包括する領域からの情報を広く取り込むべく、反射型液晶素子40によってスクリーンSC上に投影される投影像(又はその表示範囲)の画角又は面積よりも広くなっている。つまり、撮像素子60に設けた矩形の撮像面60aの対角方向の長さは、反射型液晶素子40に設けた矩形の表示面40aの対角方向の長さよりも、所定以上長くなっている。
なお、撮像素子60と偏光ビームスプリッター30との間には偏光フィルター61が配置されている。この偏光フィルター61は、例えば照明光学系20からの照明光Kr,Kg,Kbの一部(偏光の乱れたもの等)が撮像素子60に入射するといった迷光による画像劣化を防止している。
撮像素子60は、上述のCMOS型のイメージセンサーに限るものでなく、CCDその他を適用したものであってもよい。
なお、撮像素子60と偏光ビームスプリッター30との間には偏光フィルター61が配置されている。この偏光フィルター61は、例えば照明光学系20からの照明光Kr,Kg,Kbの一部(偏光の乱れたもの等)が撮像素子60に入射するといった迷光による画像劣化を防止している。
撮像素子60は、上述のCMOS型のイメージセンサーに限るものでなく、CCDその他を適用したものであってもよい。
以上で説明した反射型液晶素子40は、可動型支持部72gに支持された状態で光軸SA1に垂直な±X方向と±Z方向とに移動可能になっており、画像の投影範囲又は投影位置の調整が可能になっている。この際、反射型液晶素子40の変位に連動して対応関係を維持するように、可動型支持部76g,78gに支持された平行平板51の姿勢が変化するとともに折返しミラー52が移動する。
また、撮像素子60は、可動型支持部74gに支持された状態で光軸SA1に垂直な±Y方向及び±Z方向に移動可能になっており、画像の撮像範囲又は撮像位置の調整が可能になっている。撮像素子60の移動方向及び移動量は、反射型液晶素子40の移動方向及び移動量に関連したものとなっている。
反射型液晶素子40に付随する可動型支持部72gと、撮像素子60に付随する可動型支持部74gと、照明光学系20に付随する光学素子51,52及びその可動型支持部76g,78gとは、後述する調整機構2の一部となっている。
また、撮像素子60は、可動型支持部74gに支持された状態で光軸SA1に垂直な±Y方向及び±Z方向に移動可能になっており、画像の撮像範囲又は撮像位置の調整が可能になっている。撮像素子60の移動方向及び移動量は、反射型液晶素子40の移動方向及び移動量に関連したものとなっている。
反射型液晶素子40に付随する可動型支持部72gと、撮像素子60に付随する可動型支持部74gと、照明光学系20に付随する光学素子51,52及びその可動型支持部76g,78gとは、後述する調整機構2の一部となっている。
図2を参照して、照明部71は、図1に示す3つの光源21a,21b,21c等からなる照明光学系20を一部として含むとともに、これらを駆動する光源駆動回路71bを備える。この光源駆動回路71bにより、制御部78からの指令に基づいて3つの光源21a,21b,21cを周期的に順次点灯させることができる。つまり、照明部71は、3つの異なる波長帯域の光である赤、緑、及び青の照明光Kr,Kg,Kbを制御部78の制御下で時系列的に出射する。ここで、赤、緑、及び青を一組とする照明光Kr,Kg,Kbの時系列的な点灯動作、つまり異なる波長帯域の光についての1回ずつの点灯動作を光源の1サイクルと呼び、この1サイクルは、光学系部分1Aによるカラー画像の投影の1フレームに相当するものとなっている。
画像表示部72は、図1に示す反射型液晶素子40のほかに、画像処理部72aと、可動型支持部72gとを有する。
画像処理部72aは、制御部78からの指令に基づいて反射型液晶素子40を適宜動作させるが、その際、制御部78から受け取った映像信号又は画像信号に対して必要な画像処理を施して反射型液晶素子40に画像処理後の画像の表示動作を行わせる。画像処理部72aは、例えば投影画像について台形歪を補正することができ、投影画像の階調、色バランス等を補正することもできる。なお、画像表示部72による表示動作は、照明部71の点灯動作と同期をとったものとなっており、光源の1サイクルを構成する赤、緑、及び青の照明光Kr,Kg,Kb(つまり光源色)に対応させて、各色の照明光Kr,Kg,Kbに照らされる反射型液晶素子40の表示状態を赤、緑、及び青に対応するものに順次切り替える。この結果、結像光学系10を介してスクリーンSC上にカラーの投影像が形成される。
画像表示部72を構成する可動型支持部72gと、駆動部79bとは、反射型液晶素子40を2次元的に移動させて位置調整を行うための第1調整部5aとして機能する。第1調整部5aは、照明光学系20に付随する第2調整部50等とともに調整機構2を構成するが、その詳細は後述する。
画像表示部72を構成する可動型支持部72gと、駆動部79bとは、反射型液晶素子40を2次元的に移動させて位置調整を行うための第1調整部5aとして機能する。第1調整部5aは、照明光学系20に付随する第2調整部50等とともに調整機構2を構成するが、その詳細は後述する。
撮像部74は、図1に示す撮像素子60のほかに、画像処理部74aと、可動型支持部74gとを有する。
撮像部74を構成する可動型支持部74gと、駆動部79bとは、撮像素子60を2次元的に移動させて位置調整を行うための第3調整部5bとして機能する。第3調整部5bは、画像表示部72側の可動型支持部72g等とともに調整機構2を構成する。
撮像部74を構成する可動型支持部74gと、駆動部79bとは、撮像素子60を2次元的に移動させて位置調整を行うための第3調整部5bとして機能する。第3調整部5bは、画像表示部72側の可動型支持部72g等とともに調整機構2を構成する。
画像処理部74aは、制御部78からの指令に基づいて撮像素子60を適宜動作させる。画像処理部74aは、撮像素子60によって検出したデジタル画素信号を制御部78へ出力したり、制御部78から撮像素子60を駆動するための電圧や、クロック信号、トリガー信号等の供給を受けたりすることによって、撮像素子60に検出動作又は撮像動作を行わせている。この際、画像処理部74aは、撮像素子60から受け取った撮像信号に対して必要な画像処理を施して制御部78に出力する。画像処理部74aは、例えば撮影画像について台形歪を補正することができ、撮影画像の階調、色バランス等を補正することもできる。なお、撮像部74による撮影の露光時間は、スクリーンSCの明るさ等の条件に応じて適宜設定されるが、画像表示部72による表示動作が赤、緑、及び青を順次切り替えるものであることから、これに応じて光源又は表示動作の1サイクルを単位として露光時間が設定される。このように、光源又は表示動作のnサイクル(nは自然数)を露光時間とすることにより、撮影画像のカラーバランスが崩れることを防止できる。
制御部78は、これに組み込まれたプログラムや不図示の操作部からの指示に基づいて、照明部71、画像表示部72、撮像部74等の動作を管理しており、これらを統括的に動作させることができる。制御部78は、例えば外部から入力されたビデオ信号その他の画像信号又は画像データに基づいて画像表示部72に対して駆動信号や画像信号を出力し、反射型液晶素子40に表示動作を行わせる。また、制御部78は、撮像部74から得た撮像信号又は撮像データを記憶部75に保管したり、対応する表示をディスプレイ77に行わせたりすることもできる。この際、制御部78は、撮像部74から得た撮像信号又は撮像データに基づいてインタラクティブな動作を可能にする。具体的には、制御部78は、撮像データに基づいてスクリーンSCの周辺にいる発表者の手の動きの方位や速度を感知することができ、発表者の手の動きが投影像又は投影画面のページを進ませることを指示するものであれば、投影像又は投影画面のページを進ませるなどのインタラクティブな表示動作を可能にする。その他、制御部78は、オペレーターの支持を受け付けて、調整機構2の動作を制御する。具体的には、制御部78は、第1調整部5aにより反射型液晶素子40を適宜スライド移動させる。つまり、画像を投射しつつその投射位置を上下左右に連続的又は段階的にシフトさせることができる。この際、調整機構2は、反射型液晶素子40のスライド移動に対応させて、第2調整部50の連動機構4により照明光学系20の射出側において光軸SA1をシフトさせるとともに、第3調整部5bの連動機構3により撮像素子60をスライド移動させる。
図3(A)及び3(B)を参照して、反射型液晶素子40を支持しつつ移動させるための第1調整部5a(図2参照)のうち、可動型支持部72gについて説明する。可動型支持部72gは、反射型液晶素子40等を収納する枠部90に組み付けられている。枠部90を構成する枠状の基材91とこれを上側から覆う蓋部92とによって形成される空間内には、反射型液晶素子40を支持する可動部材93aのほか、図示を省略するが偏光ビームスプリッター30等が保持されている。可動部材93aは、基材91に形成された溝91gと蓋部92に形成された溝92gとに案内されて横のX方向に摺動する。可動部材93aは、付勢部材91iによって+X方向に付勢されつつ、駆動部79b(図2参照)によって進退動作する押圧部材94aとともに−X方向に移動する。つまり、可動部材93aは、押圧部材94aによって±X方向の所望の位置に移動させることができる。
蓋部92は、駆動部79b(図2参照)又は手動によって動作する複数の昇降部95によって上下のZ方向に変位するので、蓋部92に吊持された可動部材93aも±Z方向に変位する。つまり、可動部材93aは、昇降部95によって±Z方向の所望の位置に移動させることができる。
結果的に、反射型液晶素子40を支持する可動部材93aは、±X方向及び±Z方向に独立して2次元的に移動可能となっており、反射型液晶素子40を光軸SA1に垂直な面内で偏光ビームスプリッター30や結像光学系10に対して2次元的に移動させることができる。
蓋部92は、駆動部79b(図2参照)又は手動によって動作する複数の昇降部95によって上下のZ方向に変位するので、蓋部92に吊持された可動部材93aも±Z方向に変位する。つまり、可動部材93aは、昇降部95によって±Z方向の所望の位置に移動させることができる。
結果的に、反射型液晶素子40を支持する可動部材93aは、±X方向及び±Z方向に独立して2次元的に移動可能となっており、反射型液晶素子40を光軸SA1に垂直な面内で偏光ビームスプリッター30や結像光学系10に対して2次元的に移動させることができる。
反射型液晶素子40は、可動板93bを介して可動部材93aに支持されている。可動板93bの裏面からは可動部材93aを貫通して回転軸93dが延びており、回転軸93dの先端にはダイヤル93eが設けられている。ダイヤル93eを回転させることにより、反射型液晶素子40の回転軸93dの周りの回転姿勢を調整して固定することができる。なお、ダイヤル93eに代えてモーターその他のアクチュエーターを用いることができ、反射型液晶素子40の回転調整を制御部78による管理下で電動にて行うことができる。
一方、撮像素子60を支持しつつ移動させるための第3調整部5b(図2参照)のうち、可動型支持部74g(図1参照)は、詳細な説明を省略するが、第1調整部5aの可動型支持部72gと同様の構造を有する。可動型支持部74gにより、撮像素子60を支持する上記した可動部材93aと同様の可動部材(不図示)は、±Y方向及び±Z方向に独立して2次元的に移動可能となっており、撮像素子60を光軸SA1に垂直な面内で偏光ビームスプリッター30や結像光学系10に対して2次元的に移動させることができる。この際、上記した押圧部材94aと同様の押圧部材(不図示)によって反射型液晶素子40と撮像素子60とを一括してそれぞれ±X方向と±Y方向とに同一量だけ移動させることができる。反射型液晶素子40と撮像素子60との移動量を一致させるため、機械的な機構を用いる場合、押圧部材94aを例えば楔型の部材とするとともに、圧電型その他のアクチュエーターによって反射型液晶素子40を支持する可動部材93aと、撮像素子60を支持する可動部材(不図示)との間に楔型の押圧部材94aを進退させるといった手法が可能である。ここで、楔型の押圧部材94aとアクチュエーターとは連動機構3を構成する。一方、昇降部95によって反射型液晶素子40と撮像素子60とを一括して±Z方向に同一量だけ移動させることができる。つまり、反射型液晶素子40を支持する可動部材93aと、撮像素子60を支持する可動部材(不図示)とは、蓋部92に吊持されており、蓋部92とともに±Z方向に同一量だけ移動する。
図4(A)及び4(B)を参照して、照明光学系20の射出側において光軸SA1をシフトさせる第2調整部50について説明する。第2調整部50は、平行平板51と、これを回転可能に支持する回転機構である可動型支持部76gと、折返しミラー52と、これをスライド移動可能に支持する移動機構である可動型支持部78gとを備える。
可動型支持部76gは、平行平板51を挟むように設けた一対の支柱96aを有し、これら支柱96aの上端に設けた軸受部96bによって平行平板51を回転軸AXのまわりに回転可能に支持する。回転軸AXは、平行平板51の上下の中央を貫通してX方向に延びており、平行平板51の上部は、付勢部材96uと押圧部材96dとに挟まれている。ここで、押圧部材96dは、図3(A)に示す第1調整部5aの可動部材93aに連結された不図示のリンク機構から延びており、連動機構4を構成する。平行平板51は、押圧部材96dの±Y方向の変位に伴って回転し、そのX方向から見た傾き姿勢、つまり光軸AS0に対する傾き角θが変化する。可動型支持部76gによって、平行平板51の光軸AS0に対する傾きθを変化させることにより、平行平板51の射出側において、光軸SA1を元の光軸AS0に対してZ方向に関してシフト量δ1だけ移動させることができる。
ここで、第2調整部50による光軸SA1のZ方向に関するシフト量δ1は、第1調整部5aによる反射型液晶素子40のZ方向の移動量と略一致している。シフト量δ1を適切にするため、押圧部材96dと可動部材93aとの間のリンク機構が適宜調整される。なお、このようなリンク機構に代えて第2調整部50用に独自のアクチュエーターを設けて押圧部材96dを直接的に動作させることができる。この場合、押圧部材96dによる光軸SA1のシフト量δ1を、駆動部79bによる可動部材93a又は反射型液晶素子40のZ方向の移動量と一致させるべく、第2調整部50用のアクチュエーターの駆動量を調整する必要がある。
ここで、第2調整部50による光軸SA1のZ方向に関するシフト量δ1は、第1調整部5aによる反射型液晶素子40のZ方向の移動量と略一致している。シフト量δ1を適切にするため、押圧部材96dと可動部材93aとの間のリンク機構が適宜調整される。なお、このようなリンク機構に代えて第2調整部50用に独自のアクチュエーターを設けて押圧部材96dを直接的に動作させることができる。この場合、押圧部材96dによる光軸SA1のシフト量δ1を、駆動部79bによる可動部材93a又は反射型液晶素子40のZ方向の移動量と一致させるべく、第2調整部50用のアクチュエーターの駆動量を調整する必要がある。
図5は、平行平板51の傾き角θと光軸SA1のシフト量δ1との関係を説明する図である。平行平板51の傾き角θは、照明光Kの入射角φ1に対応し、平行平板51の屈折率nが分かれば屈折角φ2も分かる。さらに、平行平板51の厚みをtとすると、平行平板51の傾き角θの関数として、屈折率nや厚みtから、元の光軸AS0に対する光軸SA1のシフト量δ1が分かる。以下の表1は、光軸SA1のシフト量δ1の試算値を示す。
〔表1〕
なお、具体的な作製例では、透過効率を考慮して平行平板51の傾き角θが45°以下の範囲で動作するように調整した。
〔表1〕
なお、具体的な作製例では、透過効率を考慮して平行平板51の傾き角θが45°以下の範囲で動作するように調整した。
図4(A)等に戻って、可動型支持部78gは、折返しミラー52の下端を支持する支持台98aを有し、この支持台98aに設けたスライド機構98bによって折返しミラー52を±Y方向に沿ってスライド移動可能に支持する。折返しミラー52の下部は、付勢部材98uと押圧部材98dとに挟まれている。ここで、押圧部材98dは、図3(A)に示す第1調整部5aの可動部材93aに連結された不図示のリンク機構から延びており、連動機構4を構成する。折返しミラー52は、押圧部材98dの±Y方向の変位に伴ってスライド移動する。つまり、折返しミラー52は、押圧部材98dの変位に応じて反射面52aの法線方向(成分として)に移動し、折返しミラー52の射出側において、光軸SA1を元の光軸AS0に対してY方向に関してシフト量δ2だけ移動させることができる。
ここで、第2調整部50による光軸SA1のY方向に関するシフト量δ2は、第1調整部5aによる反射型液晶素子40のX方向の移動量と略一致している。シフト量δ2を適切にするため、押圧部材98dと可動型支持部72gとの間のリンク機構が適宜調整される。なお、このようなリンク機構に代えて第2調整部50用に独自のアクチュエーターを設けて押圧部材98dを直接的に動作させることができる。この場合、押圧部材98dによる光軸SA1のシフト量δ2を、駆動部79bによる反射型液晶素子40のX方向の移動量と一致させるべく、第2調整部50用のアクチュエーターの駆動量を調整する必要がある。
ここで、第2調整部50による光軸SA1のY方向に関するシフト量δ2は、第1調整部5aによる反射型液晶素子40のX方向の移動量と略一致している。シフト量δ2を適切にするため、押圧部材98dと可動型支持部72gとの間のリンク機構が適宜調整される。なお、このようなリンク機構に代えて第2調整部50用に独自のアクチュエーターを設けて押圧部材98dを直接的に動作させることができる。この場合、押圧部材98dによる光軸SA1のシフト量δ2を、駆動部79bによる反射型液晶素子40のX方向の移動量と一致させるべく、第2調整部50用のアクチュエーターの駆動量を調整する必要がある。
図6(A)は、反射型液晶素子40の表示面40aに対応する投影範囲と撮像素子60の撮像面60aに対応する撮像範囲との関係を説明する概念図である。不図示のスクリーン上において、撮像素子60による撮像範囲又は撮像位置AR2は、反射型液晶素子40による投影範囲又は投影位置AR1よりも広くなっており、撮像素子60によって投影像だけでなくその周辺の付加画像を撮影することができる。具体的には、反射型液晶素子40のサイズが0.65インチの場合、撮像素子60のサイズは、2/3型以上とする。
図示の例では、投影位置AR1の中心CT1と撮像位置AR2の中心CT2とが一致し、結像光学系10の光軸SAから両中心CT1,CT2までのシフト量d1,d2は互いに等しくなっている。さらに、調整機構2の連動機構3によって、反射型液晶素子40による投影位置AR1と撮像素子60による撮像位置AR2とを例えば縦位置に関して連動させることができる。具体的には、反射型液晶素子40の±X方向のスライド移動によって投影位置AR1を上下の±X方向に適当な範囲で移動させることができ、この場合、投影位置AR1のX方向の移動量DP1と撮像位置AR2のX方向の移動量DP2とを一致させることができる。つまり、連動による移動後の投影位置AR1及び撮像位置AR2のシフト量d1',d2'も互いに等しくなっている。
なお、詳細な説明を省略するが、昇降部95を介して蓋部92を昇降させることで、反射型液晶素子40と撮像素子60とをZ方向(すなわち横位置)の移動量に関して連動させ移動量を一致させることができる。つまり、反射型液晶素子40による投影位置AR1を撮像素子60による撮像位置AR2がカバーする状態を保ちつつ、投影位置AR1と撮像位置AR2とをスクリーンSC上でX軸又はZ軸に沿って2次元的に移動させることができる。
具体的な作製例では、反射型液晶素子40の移動量と、撮像素子60の移動量とが、1ステップ当たり0.1mmで等しいとした。投影倍率を100倍とすると、1ステップ0.1mmの移動は、画面の移動量に換算して10mmとなり、微調整の幅としては適当といえる。また、反射型液晶素子40の移動量の最大値と、撮像素子60の移動量の最大値とをそれぞれ2mm(±1mm)以下とした。この場合、画面の移動量に相当する投影位置AR1や撮像位置AR2の変動幅は、200mm以下となり、十分な調整量と言える。また、反射型液晶素子40等の移動量を2mm以下とすることで光学系の大型化も避けられる。
図示の例では、投影位置AR1の中心CT1と撮像位置AR2の中心CT2とが一致し、結像光学系10の光軸SAから両中心CT1,CT2までのシフト量d1,d2は互いに等しくなっている。さらに、調整機構2の連動機構3によって、反射型液晶素子40による投影位置AR1と撮像素子60による撮像位置AR2とを例えば縦位置に関して連動させることができる。具体的には、反射型液晶素子40の±X方向のスライド移動によって投影位置AR1を上下の±X方向に適当な範囲で移動させることができ、この場合、投影位置AR1のX方向の移動量DP1と撮像位置AR2のX方向の移動量DP2とを一致させることができる。つまり、連動による移動後の投影位置AR1及び撮像位置AR2のシフト量d1',d2'も互いに等しくなっている。
なお、詳細な説明を省略するが、昇降部95を介して蓋部92を昇降させることで、反射型液晶素子40と撮像素子60とをZ方向(すなわち横位置)の移動量に関して連動させ移動量を一致させることができる。つまり、反射型液晶素子40による投影位置AR1を撮像素子60による撮像位置AR2がカバーする状態を保ちつつ、投影位置AR1と撮像位置AR2とをスクリーンSC上でX軸又はZ軸に沿って2次元的に移動させることができる。
具体的な作製例では、反射型液晶素子40の移動量と、撮像素子60の移動量とが、1ステップ当たり0.1mmで等しいとした。投影倍率を100倍とすると、1ステップ0.1mmの移動は、画面の移動量に換算して10mmとなり、微調整の幅としては適当といえる。また、反射型液晶素子40の移動量の最大値と、撮像素子60の移動量の最大値とをそれぞれ2mm(±1mm)以下とした。この場合、画面の移動量に相当する投影位置AR1や撮像位置AR2の変動幅は、200mm以下となり、十分な調整量と言える。また、反射型液晶素子40等の移動量を2mm以下とすることで光学系の大型化も避けられる。
図6(B)は、反射型液晶素子40の表示面40aと、この位置における照明光Kの照明領域との関係を説明する概念図である。調整機構2の連動機構4を設けていることにより、実線で示す表示面40aに対しては、第2調整部50が動作して一点鎖線で示す照明領域IA1が対応しており、破線で示す表示面40aに対しては、第2調整部50が動作して二点鎖線で示す照明領域IA2が対応している。図からも明らかなように、移動の前後において表示面40aの中心と照明領域IA1,IA2の中心とが略一致した状態が維持されている。つまり、反射型液晶素子40の表示面40aは、反射型液晶素子40が±X方向に移動しても全照明光Kによって斑なく照明されている。なお、以上は、図面上下のX方向に関しての説明であったが、図面左右のZ方向に関しても同様であり、反射型液晶素子40の表示面40aは、反射型液晶素子40がX方向又はZ方向に2次元的に移動しても全照明光Kによって斑なく照明される。
本実施形態の画像投影装置100では、第2調整部50が反射型液晶素子(画像表示素子)40の移動に対応させて照明光学系20の光軸SA1をシフトさせるので、第1調整部5aによって反射型液晶素子40を移動させても、反射型液晶素子40での照明位置又は領域のずれが生じることを防止でき、光利用効率の低下を抑えることができる。具体的には、照明領域IA1,IA2の拡大による照明効率の低下を抑えつつ、輝度斑その他の画像劣化を防止できる。
〔第2実施形態〕
以下、第2実施形態の画像投影装置について説明する。なお、第2実施形態の画像投影装置は第1実施形態の画像投影装置を変形したものであり、特に説明しない事項は第1実施形態と同様である。
以下、第2実施形態の画像投影装置について説明する。なお、第2実施形態の画像投影装置は第1実施形態の画像投影装置を変形したものであり、特に説明しない事項は第1実施形態と同様である。
図7は、第2実施形態の画像投影装置に組み込んだ第2調整部50を説明する図である。この場合、第2調整部50は、折返しミラー52と、これをスライド移動可能に支持する可動型支持部78gと、平行平板53と、これを回転可能に支持する回転機構である可動型支持部176gとを備える。折返しミラー52及び可動型支持部78gの機能は、第1実施形態の場合と同様である。平行平板53及び可動型支持部176gの構造及び機能は、第1実施形態の平行平板53及び可動型支持部76gと略同様である。すなわち、可動型支持部76gは、平行平板51をY方向に延びる回転軸AXのまわりに回転可能に支持する。平行平板53は、不図示の押圧部材の変位に伴って回転し、光軸に対する傾き角が変化する。可動型支持部176gによって、平行平板53の傾き角θを変化させることにより、平行平板53の射出側において、光軸SA1を元の光軸AS0に対してZ方向に関して所望量だけ移動させることができる。平行平板53の回転は、反射型液晶素子40のZ方向の移動に対応したものとなっており、照明位置又は領域のずれが生じることを防止している。
〔第3実施形態〕
以下、第3実施形態の画像投影装置について説明する。なお、第3実施形態の画像投影装置は第1又は第2実施形態の画像投影装置を変形したものであり、特に説明しない事項は第1実施形態等と同様である。
以下、第3実施形態の画像投影装置について説明する。なお、第3実施形態の画像投影装置は第1又は第2実施形態の画像投影装置を変形したものであり、特に説明しない事項は第1実施形態等と同様である。
図8は、第3実施形態の画像投影装置に組み込んだ第2調整部50を説明する図である。この場合、第2調整部50は、第1の平行平板51と、これを回転可能に支持する可動型支持部76gと、折返しミラー52と、第2の平行平板53と、これを回転可能に支持する回転機構である可動型支持部276gとを備える。第1の平行平板51及び可動型支持部76gの機能は、第1実施形態の場合と同様である。折返しミラー52は、本実施形態の場合、移動しない。第2の平行平板53及び可動型支持部276gの機能は、第1実施形態の折返しミラー52及び可動型支持部78gと類似するが、具体的な手法が異なる。すなわち、可動型支持部276gは、図4(A)等に示す可動型支持部76gと類似する構造を有し、平行平板51をZ方向に延びる回転軸AXのまわりに回転可能に支持する。平行平板53は、不図示の押圧部材の変位に伴って回転し、光軸に対する傾き角が変化する。可動型支持部276gによって、平行平板53の傾き角θ'を変化させることにより、平行平板53の射出側において、光軸SA1を元の光軸AS0に対してY方向に関して所望量だけ移動させることができる。平行平板53の回転は、反射型液晶素子40のX方向の移動に対応したものとなっており、照明位置又は領域のずれが生じることを防止している。
以上、実施形態に係る光源装置等について説明したが、本発明に係る光源装置等は、上記のものには限られない。例えば、上記実施形態では、反射型液晶素子40等の移動量と、第2調整部50による光軸SA1のシフト量を略一致させることが前提となっているが、正確な一致は不要であり、特に照明領域IA1が表示面40aよりも所定のマージンで広ければ、例えば反射型液晶素子40の移動量を連続的として光軸SA1のシフトをステップ変化させることもできる。
また、上記実施形態では、反射型液晶素子40の例えばX方向の移動量と、第2可動部材93aに支持された撮像素子60のY方向の移動量とを正確に一致させているが、両移動量に差を設けることもできる。すなわち、反射型液晶素子40の移動量を連続的として撮像素子60の移動量をステップ変化させることもできる。
上記第1実施形態では、平行平板51と折返しミラー52とによって光軸SA1を2軸でシフトさせたが、平行平板51又は折返しミラー52の一方のみを回転又は移動させる1軸のシフトに制限することもできる。
撮像素子60による撮像位置AR2は、反射型液晶素子40による投影位置AR1よりも広くなっているが、撮像位置AR2の輪郭形状は、投影位置AR1の輪郭形状と相似的なものに限らず様々な形状とできる。
例えば、偏光ビームスプリッター30と撮像素子60との間にはレンズを配置することができる。この場合、撮像素子60の撮像面60a上での像のサイズが反射型液晶素子40の表示面40a上に形成される像のサイズと若干異なるが、この場合、撮像面60aのサイズを調整して投影像や周辺の付加画像を漏れなく撮影できるようにする。
また、撮像素子60を光軸SAに沿って単独で移動させることもできる。この場合、投影像のフォーカス状態を変化させることなく、撮像素子60によって検出される被写体像のフォーカス状態を変化させることができる。
以上では、画像投影装置100のスローレシオについて説明していないが、画像投影装置100のスローレシオTrは、1.0以下であることを前提としている。例えばスローレシオTrが0.2の場合、投影距離20mmであっても、画面高さの変動が約56mmとなって、反射型液晶素子(画像表示素子)40を結像光学系10に対して移動させて投影位置AR1を簡易に変更する使用形態が必須的になる。
また、以上では、照明光学系20を3つの色の異なる光源21a,21b,21cで構成したが、照明光学系20を白色光源から構成することもできる。この場合、3つの色に切り替え可能なカラーフィルターを設け、カラーフィルターの切り替えに対応して反射型液晶素子40で各色の画像表示を切り換えることになる。
また、照明光学系20は、励起光源で蛍光体を照明して蛍光を得るようなものであってもよい。すなわち、例えば励起光源からの励起光を受けて赤色の光を発光する蛍光体、緑色の光を発光する蛍光体、青色の光を発光する蛍光体を環状に形成した蛍光体ホイールを用いることができる。
1A…光学系部分、 1B…駆動部分、 2…調整機構、 3,4…連動機構、 5a…調整部、 5b…調整部、 10…結像光学系、 20…照明光学系、 21a,21b,21c…光源、 30…偏光ビームスプリッター、 40…反射型液晶素子、 40a…表示面、 50…調整部、 51,53…平行平板、 52…折返しミラー、 60…撮像素子、 60a…撮像面、 71…照明部、 72…画像表示部、 72g,74g,76g,78g…可動型支持部、 74…撮像部、 78…制御部、 79b…駆動部、 93a…可動部材、 93b…可動板、 94a…押圧部材、 95…昇降部、 96d…押圧部材、 96u…付勢部材、 98b…スライド機構、 98d…押圧部材、 98u…付勢部材、 100…画像投影装置、 176g,276g…可動型支持部、 AR1…投影位置、 AR2…撮像位置、 AS0…光軸、 AX…回転軸、 IA1,IA2…照明領域、 K…照明光、 K1…投影光、 K2…被写体光、 SA,SA1…光軸
Claims (9)
- 照明光を射出する照明部と、
照明光を受けて投影光を形成する画像表示素子と、
投影光を対象に投影する結像光学系と、
前記結像光学系に対して前記画像表示素子を移動させることにより投影位置を調整する第1調整部と、
前記画像表示素子の移動に対応させて照明部の光軸をシフトさせる第2調整部と、を備えることを特徴とする画像投影装置。 - 前記画像表示素子は、照明光を反射することによって投影光を形成する反射型の表示素子であることを特徴とする請求項1に記載の画像投影装置。
- 前記結像光学系を介して対象からの被写体光を受ける撮像素子と、照明光を前記画像表示素子に導くとともに、投影光を前記結像光学系に導き、被写体光を前記撮像素子に導く偏光ビームスプリッターと、前記画像表示素子の移動に対応させて前記撮像素子を移動させる第3調整部とを備えることを特徴とする請求項1及び2のいずれか一項に記載の画像投影装置。
- 前記第1調整部は、前記画像表示素子を光軸に垂直な方向に移動させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像投影装置。
- 前記第3調整部は、前記撮像素子を光軸に垂直な方向に移動させることを特徴とする請求項3に記載の画像投影装置。
- 前記第2調整部は、光軸に略垂直な状態に配置可能な平行平板と、当該平行平板を光軸を横切る回転軸のまわりに回転させる回転機構とを有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像投影装置。
- 前記第2調整部は、光軸に対して傾斜した状態で配置される折返しミラーと、当該折返しミラーを反射面の法線方向に移動させる移動機構とを有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の画像投影装置。
- 前記第2調整部は、前記第1調整部の動作と連動する連動機構を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の画像投影装置。
- 前記第3調整部は、前記第1調整部の動作と連動する連動機構を含むことを特徴とする請求項3及び5のいずれか一項に記載の画像投影装置。
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